JP2004531603A - シリコーン樹脂の調製 - Google Patents

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Abstract

SiO4/2単位、ならびにRSiO3/2、RR’SiO2/2およびRR’2SiO1/2単位から選択される単位を含み、ここでRは、例えば熱的に不安定な基といった所望の物理的または化学的特性を樹脂に与える、アルキル、アルケニル、置換アルキル、環状アルキル、アリールまたはアラルキル基であり、各R’は、異なるアルキル、置換アルキル、環状アルキル、アリールまたはアラルキル基、あるいは水素原子である安定なシリコーン樹脂の溶液の調製方法において、HSiO3/2単位およびRSiO3/2、RR’SiO2/2およびRR’2SiO1/2単位から選択される前記単位を含むヒドロシロキサン樹脂が塩基で処理され、少なくとも幾つかのHSiO3/2単位をSiO4/2単位を形成するように縮合させる。該塩基は、好ましくは酢酸ナトリウムのような弱酸のアルカリ金属塩の溶液である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の物理的または化学的特性を樹脂に与える、アルキル、置換アルキルまたは環状アルキル基を含有するシリコーン樹脂の調製のための方法に関し、この方法によって調製される樹脂に関する。
【0002】
所望の物理的または化学的特性を樹脂に与える、アルキル、置換アルキルまたは環状アルキル基の好ましい例は、それにより樹脂がナノメートルオーダーの孔を有する樹脂へと熱的に分解する熱的に不安定な基である。1つの態様によれば、本発明はこれ故に、熱的に不安定な基を持つシリコーン樹脂から、ナノメートルオーダーの孔を有する樹脂で覆われた基板を包含するナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂を作るための方法に関する。結果的に得られるナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂は、低い誘電率および改善された機械的特性を持ち、半導体素子における絶縁膜として有用である。
【0003】
所望の物理的または化学的特性を樹脂に与える、アルキル、置換アルキルまたは環状アルキル基の他の例は、異常に高いか低い屈折率または異方性のような光学的特性を与える基、疎水性、疎油性または親水性の特性を与える基、あるいは標的の化学的または生化学的材料と反応するように意図された基である。
【背景技術】
【0004】
WO-A-98/49721 は、基板上でナノメートルオーダーの孔を有する絶縁性コーティングを形成するための方法を記載している。該方法は、アルコキシシランを溶媒組成物および任意に水と混合させる工程;該溶媒の少なくとも一部を溜去しながら、該混合物を基板上へ沈着させる工程;該基板を密封されたチャンバー内に置き、該チャンバーを大気圧より低い気圧に真空排気する工程;大気圧より低い気圧にて該基板を水蒸気に曝す工程;そしてその後、該基板を塩基の蒸気に曝す工程を含む。
【0005】
JP-A-10-287746 は、250℃またはより高い温度にて酸化される有機置換基を持つシロキサン主体の樹脂からの、有孔性膜の調製を教えている。この文献中で与えられる、250℃またはより高い温度にて酸化され得る有用な有機置換基は、3,3,3−トリフルオロプロピル、β−フェネチル基、t−ブチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基およびビニル基により例えられるような、置換または無置換の基を包含する。
【0006】
御子柴ら(J. Mat. Chem., 1999, 9, 591-598)は、膜の密度および誘電率を低下させるために、ポリ(メチルシルセスキオキサン)膜中のオングストロームの大きさの孔を製造する方法を報告している。メチル(トリシロキシシリル)単位およびアルキル(トリシロキシシリル)単位を有するコポリマーは、基板上ヘスピンコートされ、250℃にて加熱されて、剛いシロキサン基盤を提供する。該膜は、その後450℃〜500℃にて加熱されて熱的に不安定な基を除去し、該置換基の大きさに対応する孔が残される。トリフルオロプロピル、シアノエチル、フェニルエチル、およびプロピル基が、熱的に不安定な置換基として調査された。
【0007】
WO-A-98/47945 は、トリクロロシランおよびオルガノトリクロロシランを反応させて、籠状のコンホメーションおよび約0.1〜40モル%の炭素含有置換基を持つオルガノヒドリドシロキサンを形成する方法を教えている。このポリマーから形成される樹脂は、3未満の誘電率を持つと報告されている。WO-A-98/47941、WO-A-98/47942 および WO98-A-47944 は、同様の開示を持ち、WO-A-00/75975 および WO-A-00/75979 は、同様の方法によりシロキサン樹脂を調製している。
【0008】
JP-A-10-287746 は、塩基の存在下に水素シルセスキオキサンポリマーをジアルコキシシランと反応させ、クラックの発生を抑制したコーティング材料を形成することを開示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
[発明の概要]
SiO4/2単位(Q単位としても知られる)、ならびにRSiO3/2(T単位としても知られる)、RR’SiO2/2およびRR’2SiO1/2単位から選択される単位を含み、ここでRは、所望の物理的または化学的特性を樹脂に与える、アルキル、アルケニル、置換アルキル、環状アルキル、アリールまたはアラルキル基であり、各R’は、異なるアルキル、置換アルキル、環状アルキル、アリールまたはアラルキル基、あるいは水素原子であるシリコーン樹脂の調製のための本発明による方法は、HSiO3/2単位およびRSiO3/2、RR’SiO2/2およびRR’2SiO1/2単位から選択される前記単位を含むヒドロシロキサン樹脂が塩基で処理されて、少なくともHSiO3/2単位の内の幾つかをSiO4/2単位を形成するように縮合させることにおいて特徴付けられる。
【0010】
[発明の詳細な説明]
R基は、好ましくは熱的に不安定な基であるが、代わりに異常に高いか低い屈折率または異方性のような光学的特性を与える基、疎水性、疎油性または親水性の特性を与える基、あるいは標的の化学的または生化学的材料と反応するように意図された基であり得る。
【0011】
熱的に不安定なR基は一般的に、少なくとも3炭素原子〜約30炭素原子まで、好ましくは4〜20炭素原子を含有するアルキル、置換アルキルおよび環状アルキル基から選択される。熱的に不安定な好ましいR基は、分岐アルキル基である。我々は、シリコーン樹脂中の分岐アルキル基の存在が、制御された熱的分解後に、ナノメートルオーダーの孔を有する改善された強度を有する樹脂へと導くことを見出した。分岐アルキル基Rの好ましい例は、t−ブチル(-C(CH3)3)であり、これは全体の熱分解の一部としてt−ブチルおよびSi−C結合中に存在するβ−炭素群の相互作用により、熱的に不安定である。このタイプの熱分解の可能性のために、H原子を有する少なくとも1個の脂肪族β−炭素原子を持つアルキル、置換アルキルおよび環状アルキル基が、好ましいR基である。好ましい分岐アルキル基Rの更なる例は、2−メチルプロピル(イソブチル)、2−(2,2−ジメチルプロピル)−4,4−ジメチルペンチル(日常的にトリイソブチルとして知られる)、2,2−ジメチルプロピルおよび2,4,4−トリメチルペンチル(イソオクチル)を包含する。
【0012】
熱的に不安定なR基の他の例は、n−プロピル、ヘキシル、ノニル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシルまたはオクタデシルのような直鎖アルキル基である。長鎖アルキル基、例えば8〜20個の炭素原子を持つものは、改善された孔隙率および潜在的により低い誘電率を持つ、熱的分解後のナノメートルオーダーの孔を有する樹脂へと導くので、好ましいことがある。
【0013】
前記ヒドロシロキサン樹脂は、Rが分岐アルキル基(例えばt−ブチル基)である単位、およびRが8〜24個の炭素原子を含む炭化水素基または8〜24個の炭素原子を持つ炭化水素鎖を含む置換炭化水素基である単位も、有利に包含し得る。このようなヒドロシロキサン樹脂の制御された熱的分解により生産されるシリコーン樹脂は、強度、孔隙率および低い誘電率の最適な組み合わせを持つ、ナノメートルオーダーの孔を有する樹脂である。
【0014】
熱的に不安定なR基の更なる例は、3,3,3−トリフルオロプロピル、トリメチルシロキシオクチル、メトキシオクチル、エトキシオクチル、トリメチルシロキシヘキサデシルまたはクロロオクチルのような置換アルキル基、およびシクロペンチルのような環状アルキル基である。
【0015】
光学特性を与える基の例は、式−(A)n−(Ar)mの基であり、式中Aは、1〜4の炭素原子を持つアルキレン基を表し:n=0または1;mは少なくとも1;およびArは、少なくとも1つのヨウ素、臭素または塩素原子により置換されたアリール基であり、あるいは多核芳香族基であり、異常に高い屈折率を持つ樹脂を形成する。R基は、例えばヨードフェニル、ジヨードフェニル、ブロモフェニル、ジブロモフェニル、クロロフェニル、ジクロロフェニルまたはトリクロロフェニル、あるいは任意に置換されたビフェニル基、あるいはヨードナフチル、クロロナフチル、ブロモナフチルまたは(ヨードフェニル)フェニルであり得る。
【0016】
標的化学材料と反応するように意図された反応基の1つの例は、アルケニル基、特に1〜6の炭素原子を持つアルケニル基である。アリルまたはヘキセニルが代わりになるが、該アルケニル基は、好ましくはビニルである。シロキサン単位RR’2SiO1/2は、例えば、ビニルジメチルシロキシまたはビニルメチルフェニルシロキシ単位であり得る。このようなアルケニル基を含有する樹脂は、例えば、白金族金属を含有する触媒の存在下に、Si−H基を含有する硬化剤と反応させられ得る。このような反応は、低い熱膨張係数を持つ、硬化した耐熱性シリコーン樹脂を形成することがある。例えば該硬化剤は、少なくとも2つのSi−H基、例えば、HMe2Si−(O−SiMe24−O−SiMe2H(MH4H)または1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(DH,Me 4)のようなポリメチル水素シロキサンを含有するポリシロキサン、あるいは(HMe2SiO1/28(SiO4/28(MH 88)のようなHMe2Si−基を含有するシリコーン樹脂、あるいは1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンのようなSiH基を含有する有機化合物であり得る。ビニルジメチルシロキシまたはビニルメチルフェニルシロキシ単位を、HSiO3単位およびQ単位と共に含有するシロキサン樹脂は、白金族金属を含有する触媒の存在下に、加熱すると自ら硬化することが出来る。
【0017】
本発明の方法は、RSiO3/2単位およびHSiO3/2単位を含むヒドロシロキサンT樹脂から、SiO4/2単位およびRSiO3/2単位を含む樹脂を生産するのに、特に有用である。このようなヒドロシロキサンT樹脂は、式RSiCl3のオルガノクロロシランの、トリクロロシランHSiCl3との反応により調製され得、一般的には10〜90、好ましくは15〜85モル%のRSiO3/2単位、および10〜90、好ましくは20〜80モル%のHSiO3/2単位(TH単位)を含む。
【0018】
ヒドロシロキサン樹脂は代わりに、HSiO3/2単位および任意にRSiO3/2単位に加えて、RR’SiO2/2(D単位)および/またはRR’2SiO1/2(M単位)を含有し得る。M単位を含有する価値ある樹脂の例は、Rがアルケニル基であるものであり、例えば、塩基と反応させられて硬化可能なMQまたはMTQ樹脂を形成し得る、ビニルジメチルM単位を含有する樹脂である。
【0019】
ヒドロシロキサンT樹脂は、該樹脂の0〜50モル%にて、R’が反応性でなく熱的に安定な有機基、例えばメチルまたはフェニルであるR’SiO3/2単位を追加的に含有してもよい。R’SiO3/2単位は、式R’SiCl3のオルガノクロロシランの共反応により、生産され得る。これは一般的には好ましくないが、反応性でないR’2SiO2/2またはR’3SiO1/2単位、例えばジメチルシロキシまたはトリメチルシロキシ単位も存在し得る。
【0020】
これは好ましくないが、ヒドロシロキサン樹脂は、ヒドロシロキサン樹脂合成の間中、例えばHSiO3/2単位の予備的加水分解−縮合により形成され得るSiO4/2単位(Q単位)を、追加的に含有してもよい。
【0021】
ヒドロシロキサン樹脂は、塩基で処理されて、SiO4/2単位を形成する少なくとも幾つかのHSiO3/2単位に縮合(加水分解および縮合)する。1つの好ましい塩基は、カルボン酸のような弱酸のアルカリ金属塩、例えば、酢酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムの溶液である。水性および/または有機溶媒が、使用され得る。好ましい溶媒混合物は、水、および少なくとも部分的に水と混和性の双極性非プロトン性溶媒を含む。該双極性非プロトン性溶媒は、例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトンまたはメチルイソアミルケトンのような、4〜7炭素原子を持つケトンであり得、あるいはテトラヒドロフランまたはジオキサンのような環状エーテルであり得る。代わりに塩基は、アミン、好ましくは3級アミン、特にはトリエチルアミンまたはトリプロピルアミンのようなトリアルキルアミン、あるいは代わりに、ピリジンまたはジメチルアミノプロパノールを含んでもよい。該塩基は、例えばトリエチルアミンの水溶液であり得る。1つの塩基剤が、水および3級アミンの溶媒混合物中に弱酸のアルカリ金属塩の溶液を含むように、3級アミンは、塩基および双極性非プロトン性溶媒の両方として作用し得る。
【0022】
HSiO3/2単位のSiO4/2単位への変換の度合いは、前記樹脂を処理するのに使用される塩基の強度および濃度、該樹脂および該塩基の間の接触の時間、および反応温度を制御することにより制御され得、所与のSiO4/2含量の樹脂が、溶液中に残っている該樹脂と共に、再現性を伴って調製され得る。該塩基強度および濃度、ならびに処理の時間および温度は、好ましくはSiO4/2単位に対して少なくとも30%のHSiO3/2単位を縮合するのに充分である。幾つかの場合では、100%の変換が望まれることがあり;他の場合では、より低いレベル、例えば40〜80%の変換が好ましいことがある。例えば、含水MIBK中の0.5M酢酸ナトリウム溶液は、約1時間で、100〜110℃にてSiO4/2単位へのHSiO3/2単位の50%の変換を引き起こすであろう。含水トリエチルアミン中の酢酸ナトリウムの0.5M溶液は、約30〜40分で、25℃にて50%の変換を引き起こすであろう。100%の変換は、数時間、70℃にて後者の溶液を使用することにより達成され得る。
【0023】
本発明の方法は、RSiCl3およびHSiCl3の2つの試薬のみからTTQ樹脂を生産することが出来るので、本方法は、Q基を導入するために第3の試薬としてSiCl4を要求する方法よりも、より良い均一性および増加した安定性を有するTTQ樹脂を生産し得る。TH単位のQ単位への変換は、シリコーン樹脂の安定性を増加させ、シリカのフレームワークの剛直性を増加させもすると信じられている。この増加した安定性は、より幅広い組成物範囲へ近づかせる。本発明の方法は、少なくとも5モル%、好ましくは少なくとも20または30%、50または55モル%までの樹脂のシロキサン単位がSiO4/2単位である、硬化可能な樹脂を形成するのに使用され得る。20%を超えるQ単位を持つ樹脂は、シリカの沈殿なしには、SiCl4またはテトラアルコキシシランから直接容易には調製され得ない。熱的に不安定な基Rを含有する樹脂に関しては、TH単位のQ単位への変換は、熱硬化工程の間中、有孔構造の如何なる虚脱効果をも最小化する。本発明により生産される熱的に不安定なTTQ樹脂は、熱分解後、4GPaを超えて8GPaまでの弾性率を持ち得る、非常にナノメートルオーダーの孔を有する材料に至る。
【0024】
ナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂を形成するために、該シリコーン樹脂の硬化効果およびシリコン原子からのR基の加熱分解に充分な温度にて、熱的に不安定なシリコーン樹脂が加熱される。一般的に該樹脂は、150℃より高い、通常は350℃より高い温度にて加熱される。通常は、該樹脂は基板上でコーティングされ、このコーティングされた基板は、加熱分解を催すように加熱され、これにより該基板上でコーティングするナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂を形成する。該樹脂は、好ましくは有機溶媒中の溶液から、該基板上にコーティングされる。このようなコーティング溶液は、前記のような精製された樹脂溶液反応生産物であってもよく、またはこの単離された樹脂は、有機溶媒、例えば、トルエン、キシレンまたはメシチレンのような芳香族炭化水素、MIBKのようなケトン、あるいは酢酸ブチルまたはイソ酪酸イソブチルのようなエステルに溶解され得る。該有機溶媒中のシリコーン樹脂の濃度は、本発明にとっては特に限定的ではなく、該シリコーン樹脂が可溶性であり、前記コーティング工程において該溶液に対して許容可能な流動特性を提供する任意の濃度である。一般的に、10〜25重量%の該有機溶媒中のシリコーン樹脂の濃度が、好ましい。このシリコーン樹脂は、スピンコーティング、フローコーティング、浸し塗りおよびスプレーコーティングのような、電子組成に関するコーティングを形成するための標準的な工程により、基板上にコーティングされる。
【0025】
このシリコーン樹脂コーティングを持つ基板は、該シリコーン樹脂コーティングの硬化およびシリコン原子からのR基の加熱分解を催すに充分な温度にて、好ましくは不活性な雰囲気下に加熱される。この加熱は、単一段階の工程として、または2段階の工程として遂行されてもよい。この2段階の工程においては、該シリコーン樹脂は最初に、シリコン原子からのR基の有意な加熱分解なしに硬化を催すに充分な温度にて、好ましくは不活性な雰囲気下に加熱される。一般的に、この温度は20℃〜350℃である。その後、硬化したシリコーン樹脂は、加熱分解を催すために、150℃より高い、好ましくは350℃より高いより高い温度にて、更に加熱される。単一段階の工程においては、該シリコーン樹脂の硬化およびシリコン原子からのR基の加熱分解は、150℃より高い温度へ該シリコーン樹脂を持つ基板を加熱することにより、同時に催される。200〜300℃のようなより低い温度にて有意な孔の形成もあるが、加熱分解は、好ましくは350℃〜600℃の温度にて遂行され、400℃〜550℃の温度が最も好ましい。前記不活性雰囲気は、当業界にて知られたものの内のいずれか、例えば、アルゴン、ヘリウムまたは窒素であり得る。
【0026】
生産されるナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂は、直径において20nm未満、通常は約5nm未満の直径の孔を持ち、例えば、ナノメートルオーダーの孔を有するコーティングは、典型的には0.3nm〜2nmの範囲の孔の直径を持っている。このナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂は、集積チップのような電子素子上の低い誘電率膜として、特に有用である。本方法により調製されるナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂コーティングは、一般的に1.7(n−オクタデシル樹脂)〜2.5(t−ブチル樹脂)の誘電率dk、および1.3(n−オクタデシル樹脂)〜4を超えて8GPaまで(t−ブチル樹脂)の弾性率を持っている。
【0027】
このナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂は、例えば該精製樹脂溶液をスプレー乾燥することおよび前記のような加熱分解を催すように加熱することにより、粒子状形態でも作られ得る。この粒子状のナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂は、有孔性材料が、例えばクロマトグラフィーカラム中での充填剤として使用される既知の適用において使用され得る。
【0028】
以下の実施例が、本発明を例示するのに提供される。
【0029】
[実施例1]
t−BuSiCl3(10.9g、57mmol)、HSiCl3(7.7g、57mmol)、およびTHF(100ml)が、N2で置換された3頚フラスコにチャージされ;該フラスコは、濃縮器/不活性気体吹き込み口、磁気攪拌器、および等圧滴下漏斗を備えてあった。蒸留水(9.23g、513mmol)およびTHF(40ml)が、該滴下漏斗にチャージされた。このクロロシラン溶液は、氷水浴中で0〜5℃に冷却され;該水/THF溶液は、30分に亘って加えられた。該冷却浴が除去され、該反応混合物は、室温にて更に1時間攪拌された。揮発分が減圧下(100ミリバール/30℃)に除去され、濃厚な油滴を与えた。全てのスラリーがトルエン(100ml)中へ抽出され、蒸留水で中性になるまで洗浄された(5×100ml)。結果的に得られた懸濁液は、無水Na2SO4で乾燥され;濾過後、無色透明溶液が得られた。全ての揮発分が減圧下(100ミリバール/30℃、その後1ミリバール/室温=20℃)に除去され、TtBu 0.5H 0.5コポリマー(ヒドロシロキサン樹脂)である8.0gのさくさくとした白色固体を与えた。
【0030】
5gのTtBu 0.5H 0.5コポリマーが25mlのMIBK中で溶解され、25mlの1M NaOAc(酢酸ナトリウム)水溶液と混合された。該混合物は、1時間110℃にて還流された。有機相が洗浄され、乾燥されて放散され、TtBu 0.50H 0.240.26コポリマー(51.2%のTH変換)を得た。
【0031】
[実施例2]
5gのTtBu 0.5H 0.5コポリマーが25mlのMIBK中で溶解され、25mlの1M NaOAc水溶液と混合された。該混合物は、0.5時間110℃にて還流され、その後実施例1のように処理され、TtBu 0.50H 0.280.22コポリマー(43.2%のTH変換)を与えた。
【0032】
[実施例3]
5gのTtBu 0.5H 0.5コポリマーが25mlのEt3N中で溶解され、1時間0℃にて25mlの1M NaOAc水溶液と混合され、その後実施例1のように処理され、TtBu 0.50H 0.200.30コポリマー(59.6%のTH変換)を与えた。
【0033】
[実施例4]
5gのTtBu 0.5H 0.5コポリマーが25mlのEt3N中で溶解され、1時間25℃にて25mlの1M NaOAc水溶液と混合され、その後実施例1のように処理され、TtBu 0.50H 0.160.34コポリマー(68.4%のTH変換)を与えた。
【0034】
[実施例5]
5gのTtBu 0.5H 0.5コポリマーが25mlのEt3N中で溶解され、12時間70℃にて25mlの1M NaOAc水溶液と混合され、その後実施例1のように処理され、TtBu 0.500.50コポリマー(100%のTH変換)を与えた。
【0035】
[実施例6]
5gのTtBu 0.5H 0.5コポリマーが25mlのEt3N中で溶解され、12時間70℃にて25mlの1M NaOAc水溶液と混合され、その後実施例1のように処理され、TtBu 0.500.50コポリマー(100%のTH変換)を与えた。
【0036】
実施例1〜6において生産されたTTQコポリマー樹脂、また出発原料として使用されたTtBu 0.5H 0.5コポリマーは、不活性雰囲気下に450℃にて熱分解され、この熱分解されたコポリマー樹脂の孔隙率が、Quantachrome Autosorb 1MP という器械上での窒素吸着法を使用して測定された。この結果が、表1において照らし合わされる。孔隙率に関する増加分は、THから変換されたQ種の量に比例しなかったが、Q種のTtBu 0.5H 0.5コポリマーへの導入は、熱分解後の孔隙率の実質的な増加に至る。
【0037】
【表1】
Figure 2004531603
【0038】
孔の大きさの分布は、BJH法(E.P.Barrett, L.G.Joyner および P.D.Halenda, J. Am. Chem. Soc. 1952, 73, 373)により照らし合わされた。実施例1〜6の樹脂の孔の大きさの分布は、それらの前駆体TtBu 0.5H 0.5に似ていて、これらの材料中には、5nmより大きな孔はなかった。
【0039】
実施例1のTTQコポリマー樹脂の試料が、150〜600℃の範囲中の異なる温度にて熱分解された。各場合において、この樹脂は5℃/分にて加熱され、その後2時間このままの温度に保たれた。この結果は、以下の表2において示される。
【0040】
【表2】
Figure 2004531603
【0041】
TTQ樹脂の薄膜特性が、層間誘電の適用に関してのそれらの安定性を評価するために測定された。実施例1〜6のTtBuHQコポリマー樹脂、また出発原料として使用されたTtBu 0.5H 0.5コポリマーが、各々MIBK中約20%にて溶解され、シリコンウェーハ上でスピンコーティングされ、不活性雰囲気下に450℃にて熱分解された。生産されるナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂コーティングの厚さ、屈折率、誘電率(dk)、弾性率および固さが測定された。弾性率および固さの値は、Hysitron Triboscope というナノメートルオーダーの機械的試験器械を使用して測定された。Berkovich ダイアモンド圧子が、全ての測定に関して使用された。固さおよび抑制された弾性率の値が、〜15%の浸透深度にて決定された。この抑制された弾性率(ER=E/(1−□2))(式中、Eおよび□は、それぞれヤング率およびポワッソン比である)は、除重曲線の傾斜から決定された。報告されるこれらの値は、膜の異なる面積にて測定された3つの窪みの平均であった。この結果は、表3においてまとめられている。
【0042】
【表3】
Figure 2004531603
【0043】
3つの膜の厚さは、4%未満の偏差を伴って、550nm〜720nmの範囲中にあった。良い品質でクラックのない薄膜が、TTQコポリマーから形成された。これらの樹脂膜の誘電率(dk)は低く、主に2.30〜2.50の範囲中である。これらの膜は、4〜7.1GPaの高い弾性率を呈した。
【0044】
[実施例7〜10]
45gのC1837SiCl3(式中、C1837はn−オクタデシルである)および47.16gのHSiCl3が120mlのMIBK中へ混合され、室温にて40分に亘って、180mlの0.5M HCl/H2O溶液、240mlのMIBKおよび120mlのトルエンの混合物中へと滴下して加えられ、もう1時間一定に攪拌された(この反応混合物の温度は、加えるに連れ65〜70℃へと上昇した)。有機層が分離され、中性になるまで蒸留水で4回洗浄された。結果的に得られたTC18H樹脂(幾つかのQ基も含有する)の最初の部分(90ml)が、この溶液から試料とされた。残存する水の除去および該溶媒の放散は、9.3gのべとついた白色固体を得るに至った。
【0045】
C18H溶液の残りは、120℃にて120mlの0.1M酢酸ナトリウム(NaOAc)水溶液と共に還流された。以下の表4に示されるように、異なる時間にてこの溶媒系からの有機層から、TC18HQの異なる組成物がその後試料とされた(各90ml)。該試料を4回洗浄し、残存する水および溶媒を放散させた後、約9〜10gの白色固体が、これらの部分の各々から得られた。
【0046】
[実施例11〜13]
実施例7で記載されているように調製されたTC18H溶液の更なる試料が、120℃にて0.55M酢酸ナトリウム水溶液と共に還流された。90mlのTC18HQ樹脂溶液試料が異なる時間に採取され、この樹脂は実施例7に記載されたように単離され、この組成物は表4において示されるようであった。
【0047】
【表4】
Figure 2004531603
【0048】
実施例7〜13において生産されたTTQコポリマー樹脂、また出発原料として使用されたTC18H樹脂が、不活性雰囲気下に450℃にて熱分解され、この熱分解されたコポリマー樹脂の孔隙率が、表5に示されるように測定された。
【0049】
【表5】
Figure 2004531603
【0050】
熱分解されたTC18HQ樹脂試料の各々の、合計の孔の体積は、実施例1〜6のTtBuHQコポリマーのそれらよりも、有意により高い。
【0051】
実施例11のTC18 0.22H 0.300.48熱分解樹脂の、BJHの孔の大きさの分布が計算された。これらの孔の多くは2nmよりもより小さく、5nmよりもより大きな孔はない。
【0052】
実施例7〜13のTC18HQコポリマー樹脂、また出発原料として使用されたTC18Hコポリマーが、各々シリコンウェーハ上でコーティングされ、実施例1に記載されたように熱分解された。TTQ樹脂の薄膜特性は、前記のように測定され、この結果は表6においてまとめられている。
【0053】
【表6】
Figure 2004531603
【0054】
実施例7〜13の膜の厚さは、4%を下回る偏差を伴って、500nm〜1100nmの範囲中にあった。良い品質でクラックのない薄膜が生産された。誘電率(dk)は極めて低く、主に1.79〜1.87の範囲中であり、これ故に層間誘電の使用に非常に適している。弾性率は、1.1〜2.2GPaであった。
【0055】
[実施例14〜18]
160mlのMIBK中へ混合された46.94gのC1225SiCl3(式中、C1225はトリイソブチルである)および62.88gのHSiCl3が、室温にて40分に亘り、240mlの0.5M HCl/H2O溶液、320mlのMIBKおよび160mlのトルエンからなる混合物中へ、滴下して加えられた。この反応混合物の温度は、65〜70℃へと上昇した。該混合物は、一定に攪拌されながら、もう1時間置いておかれた。有機層が分離され、中性になるまで水で4回洗浄された。TC12H樹脂の最初の部分(100ml)が、この溶液から試料とされた。残存する水の除去および該溶媒の放散は、9.2gの白色固体を得るに至った。
【0056】
C12H溶液の残りは、120℃にて、200mlの0.5M NaOAc水溶液と共に還流された。表7に示されるような異なる時間にて、この溶媒系からの有機層から、TC12HQ樹脂の異なる組成物が、試料とされた(各100ml)。該試料を4回洗浄し、残存する水および溶媒を放散させた後、約9〜10gの白色固体が、これらの部分の各々から得られた。
【0057】
【表7】
Figure 2004531603
【0058】
実施例14〜18において生産されたTTQコポリマー樹脂、また出発原料として使用されたTC12H樹脂が、2時間、不活性雰囲気下に450℃にて熱分解され、この熱分解されたコポリマー樹脂の孔隙率が、表8に示されるように測定された。更なる実験において、実施例15のTTQ樹脂は、2時間425℃にて、不活性雰囲気下に熱分解された。
【0059】
【表8】
Figure 2004531603
【0060】
実施例14〜18の、熱分解されたTC12HQ樹脂の、各々の合計の孔の体積は、実施例1〜6のTtBuHQ樹脂のそれらよりも、有意により高く、実施例7〜13により調製されたTC18HQコポリマーよりは、僅かにより低かった。熱分解されたTC12 0.24H 0.420.34樹脂(実施例14)のBJHの孔の大きさの分布は、これらの孔の多くが2nmよりもより小さく、5nmよりもより大きな孔はないことを示している。
【0061】
実施例14〜18のTC12HQコポリマーが、シリコンウェーハ上でコーティングされ、450℃にて熱分解され、これらの膜は、実施例1に記載されたように評価された。この結果は、表9において示されている。
【0062】
【表9】
Figure 2004531603
【0063】
これらの膜の厚さは、4%を下回る偏差を伴って、630nm〜950nmの範囲中にある。良い品質でクラックのない薄膜が生産された。
【0064】
[実施例19および20]
120mlのMIBK中へ混合された25.80gのC1837SiCl3および30gのHSiCl3が、室温にて40分に渡り、180mlの0.5M HCl/H2O溶液、240mlのMIBKおよび180mlのトルエンからなる混合物中へ、滴下して加えられた。この反応混合物の温度は、加えるに連れ65〜70℃へと上昇した。該混合物は、一定に攪拌されながら、もう2時間還流された。有機層が分離され、中性になるまで水で4回洗浄された。TC18tBuH樹脂(幾つかのQ基も含有する)の最初の部分(270ml)が、この溶液から試料とされた。残存する水の除去および該溶媒の放散は、24.16gの白色固体を得るに至った。
【0065】
C18tBuH樹脂溶液の残りは、120℃にて、90mlの0.1M NaOAc水溶液と共に還流された。表10にまとめられたような異なる時間にて、この溶媒系からの有機層から、TC18tBuHQの異なる組成物が、その後試料とされた(各130ml)。該試料を4回洗浄し、残存する水および溶媒を放散させた後、約12〜13gの白色固体が、これらの部分の各々から得られた。
【0066】
[実施例21]
C18tBuH樹脂溶液が、実施例19に記載されたように調製され、40%のMIBK、50%の水および10%のトリエチルアミンを含む溶媒中で、酢酸ナトリウムの0.1M溶液中で、5分間還流された。ATC18tBuHQ樹脂が、実施例19に記載された手順により単離された。
【0067】
【表10】
Figure 2004531603
【0068】
実施例19〜21の樹脂およびTC18tBuH出発樹脂が、450℃にて熱分解され、孔隙率の測定が、これらの熱分解された樹脂について実施例1に記載されたように行われた。この結果は、表11において示される。
【0069】
【表11】
Figure 2004531603
【0070】
熱分解されたTC18tBuHQ樹脂の、各々の合計の孔の体積は、実施例1〜6の熱分解されたTtBuHQ樹脂のそれらよりもより高く、実施例7〜13のTC18HQ樹脂よりは、より低い。実施例20の熱分解されたTC18 0.18tBu 0.33H 0.230.27樹脂のBJHの孔の大きさの分布は、これらの孔の多くが2nmよりもより小さく、5nmよりもより大きな孔はないことを示した。
【0071】
実施例19〜21のTC18tBuHQコポリマーおよびTC18tBuH出発樹脂が、各々シリコンウェーハ上でスピンコーティングされ、不活性雰囲気下に450℃にて熱分解され、この膜は実施例1に記載されたように評価された。この結果は、表12において示される。
【0072】
[実施例22〜24]
18gのAnSiCl3(トリ−n−プロピルアミンの存在下に、クロロメチルアントラセンおよびトリクロロシランの反応により調製されたトリクロロシリルメチルアントラセン)(0.055モル)および7.49gのHSiCl3(0.055モル)が、60mlのMIBK中へ混合され、室温にて30分に亘り、60mlのH2O、60mlのMIBKおよび40mlのトルエンの混合物中へ、滴下して加えられた。この反応混合物の温度は、加えるに連れ60℃へと上昇した。該混合物は、更に2時間110℃にて還流された。有機層が分離され、中性になるまで蒸留水で4回洗浄された。結果として得られたTAnH樹脂(幾つかのQ基も含有する)の最初の部分(40ml)が、この溶液から試料とされた。
【0073】
AnH溶液の残りは、40℃にて100mlの0.5M酢酸ナトリウム水溶液と混合された。以下の表12に示されたような異なる時間にて、この溶媒系からの有機層から、TAnHQの異なる組成物が、その後試料とされた(各40ml)。該試料を4回洗浄し、残存する水および溶媒を放散させた後、約4〜5gの薄茶色固体が、これらの部分の各々から得られた。
【0074】
【表12】
Figure 2004531603
【0075】
これらのTAnHQ樹脂が、シリコンウェーハ上へスピンコーティングされ、150℃にて硬化後、2つの検体の分光的楕円偏光法(ルドルフ、633nm)により、屈折率RIが評価された。1.647〜1.704の非常に高いRIが、表13において表にされるように、実施例22〜24の樹脂に関して観測され、各試料につき1%を下回るRIの偏差であった。
【0076】
【表13】
Figure 2004531603
【0077】
[実施例25〜27]
20.00gのBzISiCl3(トリ−n−プロピルアミンの存在下に、1−クロロメチル−2−ヨード−ベンゼンおよびトリクロロシランの反応により調製された2−ヨードフェニルメチル−トリクロロシラン)(0.057モル)および7.71gのHSiCl3(0.057モル)が、40mlのMIBK中へ混合され、室温にて30分に亘り、60mlのH2O、80mlのMIBKおよび40mlのトルエンの混合物中へ、滴下して加えられた。この反応混合物の温度は、加えるに連れ60℃へと上昇した。該反応混合物は、更に2時間100℃にて還流された。有機層が分離され、中性になるまで蒸留水で4回洗浄された。結果として得られたTBzIH樹脂(幾つかのQ基も含有する)の最初の部分(40ml)が、この溶液から試料とされた。
【0078】
BzIH溶液の残りは、40℃にて100mlの0.5M酢酸ナトリウム水溶液と混合された。以下の表14に示されるような異なる時間にて、この溶媒系からの有機層から、TBzIHQの異なる組成物が、その後試料とされた(各40ml)。該試料を4回洗浄し、残存する水および溶媒を放散させた後、約4〜5gのさくさくした白色固体が、これらの部分の各々から得られた。
【0079】
【表14】
Figure 2004531603
【0080】
実施例25および26のTBzIHQ樹脂が、各々シリコンウェーハ上へスピンコーティングされ、150℃にて硬化後、分光的楕円偏光法(ルドルフ、633nm;2つの検体の平均)により、表15において示されるように、屈折率RIが評価された。
【0081】
【表15】
Figure 2004531603
【0082】
[実施例28および29]
30.00gのNapSiCl3(トリ−n−プロピルアミンの存在下に、1−クロロメチルナフタレンおよびトリクロロシランの反応により調製されたナフタレンメチル−トリクロロシラン)(0.109モル)および14.72gのHSiCl3(0.109モル)が、60mlのMIBK中へ混合され、室温にて40分に亘り、90mlのH2O、120mlのMIBKおよび60mlのトルエンの混合物中へ、滴下して加えられた。この反応混合物の温度は、加えるに連れ60℃へと上昇した。該反応混合物は、更に2時間100℃にて還流された。有機層が分離され、中性になるまで蒸留水で4回洗浄された。結果として得られたTNapH樹脂(幾つかのQ基も含有する)の最初の部分(100ml)が、この溶液から試料とされた。
【0083】
NapH溶液の残りは、25℃にて100mlの0.5M酢酸ナトリウム水溶液と混合された。以下の表16に示されるような2つの異なる時間にて、この溶媒系からの有機層から、TNapHQの異なる組成物が、その後試料とされた(各70ml)。該試料を4回洗浄し、残存する水および溶媒を放散させた後、約7.5〜8.0gの薄黄色固体が、これらの部分の各々から得られた。
【0084】
【表16】
Figure 2004531603
【0085】
これらのTNapHQ樹脂が、各々シリコンウェーハ上へスピンコーティングされ、150℃にて硬化後、分光的楕円偏光法(ルドルフ、633nm;2つの検体の平均)により、屈折率RIが評価された。この結果は、表17において表にされる。
【0086】
【表17】
Figure 2004531603
【0087】
[実施例30]
[MViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂の調製]
60.00g(284mmol)のフェニルトリクロロシラン、88.78g(655mmol)のトリクロロシランおよび47.52g(394mmol)のジメチルビニルクロロシランが、240mlのMIBK中へ溶解され、その後、240mlの1M HCl水溶液、360mlのトルエンおよび480mlのMIBKからなる混合物中へ、1時間に亘り室温にて滴下して加えられた。この混合物は、一定に攪拌されながら、もう3時間110℃にて還流された。有機層が集められ、中性のpHになるまで水で4回洗浄された。240mlの1M酢酸ナトリウム水溶液が加えられ、この混合物は一定に攪拌されながら、更に3日間80〜90℃にて加熱された。有機層が集められ、水で4回洗浄された。無水Na2SO4による残存する水の除去、および溶媒の放散は、汎用の有機溶媒中に非常によく溶ける、93gの柔らかい固体を得るに至った。この樹脂のMViMe2 0.24Ph 0.25H 0.130.38の組成物が、29Siおよび13C−NMR分光学により決定された。100mlの無水トルエン中へ再溶解されたこの固体に、室温にて攪拌しながら、6.6g(54.8mmol)のジメチルビニルクロロシランおよび10.1g(54.7mmol)の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンが加えられた。この混合物は2時間、40〜60℃に加熱された。有機層が集められ、中性のpHになるまで水で4回洗浄された。この混合物は無水MgSO4により処理されて残存する水を除去し、揮発分が放散され、88gの柔らかい固体を得るに至った。この樹脂のMViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂組成物は、29Siおよび13C−NMR分光学により決定された(Mn=2,022;Mw=7,276、OH重量%<0.3%)。
【0088】
[MViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35のMH4Hとの重合]
トルエン中のMViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂(実施例2)の86.4重量%溶液4.0gに、攪拌しながら、MH4H2.0g、およびトルエン中の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の10重量%溶液0.3g(Pt0/SiH=50ppm)が加えられた。この混合物は、3時間で200℃まで徐々に加熱するために、金型中へ注がれた。最終の材料は、動的機械的熱分析(DMTA)および熱的機械的分析(TMA)により分析され(表18)、表中、E’25は、25℃における弾性率またはヤング率であり、E’pは平坦弾性率である。
【0089】
[MViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35の1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンとの重合]
トルエン中のMViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂(実施例2)の86.4重量%溶液4.0gに、攪拌しながら、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン0.9g、およびトルエン中の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の10重量%溶液0.3g(Pt0/SiH=50ppm)が加えられた。この混合物は、3時間で200℃まで徐々に加熱するために、金型中へ注がれた。最終の材料は、DMTAおよびTMAにより分析された(表18)。
【0090】
[MViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35のMH 3Phとの重合]
トルエン中のMViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂(実施例2)の86.4重量%溶液4.0gに、攪拌しながら、MH 3Ph1.0g、およびトルエン中の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の10重量%溶液0.3g(Pt0/SiH=50ppm)が加えられた。この混合物は、3時間で200℃まで徐々に加熱するために、金型中へ注がれた。最終の材料は、DMTAおよびTMAにより分析された(表18)。
【0091】
[MViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35のDH,Me 4との重合]
トルエン中のMViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂(実施例2)の86.4重量%溶液4.0gに、攪拌しながら、DH,Me 40.6g、およびトルエン中の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の10重量%溶液0.3g(Pt0/SiH=50ppm)が加えられた。この混合物は、3時間で200℃まで徐々に加熱するために、金型中へ注がれた。最終の材料は、DMTAおよびTMAにより分析された(表18)。
【0092】
[MViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35のMH 88との重合]
トルエン中のMViMe2 0.28Ph 0.24H 0.130.35樹脂(実施例2)の86.4重量%溶液4.0gに、攪拌しながら、MH 881.2g、およびトルエン中の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の10重量%溶液0.3g(Pt0/SiH=50ppm)が加えられた。この混合物は、3時間で200℃まで徐々に加熱するために、金型中へ注がれた。最終の材料は、DMTAおよびTMAにより分析された(表18)。
【0093】
【表18】
Figure 2004531603
【0094】
[実施例31]
[MViMe2 0.20Ph 0.48H 0.120.20樹脂の調製]
41.15g(196mmol)のフェニルトリクロロシラン、23.18g(171mmol)のトリクロロシランおよび14.74g(122mmol)のジメチルビニルクロロシランが、135mlのMIBK中へ溶解され、その後、135mlの1M HCl水溶液、135mlのトルエンおよび270mlのMIBKからなる混合物中へ、45分の期間に亘り、室温にて滴下して加えられた。この混合物は、一定に攪拌されながら、もう3時間110℃にて還流された。有機層が単離され、中性のpHになるまで水で4回洗浄された。300mlの1M酢酸ナトリウム水溶液が該有機層中へ加えられ、この混合物は一定に攪拌されながら、6日間に亘って40℃にて加熱された。有機層が再び単離され、中性のpHになるまで水で4回洗浄された。無水Na2SO4による残存する水の除去、および溶媒の放散は、汎用の有機溶媒に非常によく溶ける、67.8gの薄黄色の柔らかい固体を得るに至った。この樹脂のMViMe2 0.20Ph 0.48H 0.120.20の組成物が、29Siおよび13C−NMR分光学により決定された(Mn=1,490;Mw=2,765)。
【0095】
[実施例32]
[MViMe2 0.22Ph 0.27H 0.150.36樹脂の調製]
実施例3に従って調製されたMViMe2 0.23Ph 0.26H 0.420.09のトルエン/MIBK混合物に、360mlの1M酢酸ナトリウム溶液が加えられた。この混合物は、一定に攪拌されながら、16時間90℃にて加熱された。無水Na2SO4による残存する水の除去、および溶媒の放散は、汎用の有機溶媒に非常によく溶ける、95gの柔らかい液体を得るに至った。この樹脂のMViMe2 0.22Ph 0.27H 0.150.36の組成物が、29Siおよび13C−NMR分光学により決定された(Mn=2,125;Mw=6,299)。
【0096】
[MViMe2 VHMe2 WPh XH YZ樹脂の自己付加重合]
実施例31および32において生産された自己付加硬化性シリコーン樹脂が、トルエン中触媒として白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を使用して、付加硬化に付された。各樹脂は無水トルエン中に溶解され、その後金型中へ放り込む前に、75重量%溶液になるまで10分間、トルエン中で、触媒量の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(Pt0/SiH=50ppm)と混合された。この試料は、その後3時間で150または200℃まで徐々に加熱された。クラックのない検体の大きな断片が、DMTAおよびTMAによる分析のために得られた(表19)。
【0097】
【表19】
Figure 2004531603

Claims (17)

  1. SiO4/2単位、ならびにRSiO3/2、RR’SiO2/2およびRR’2SiO1/2単位から選択される単位を含み、ここでRは、所望の物理的または化学的特性を該樹脂に与える、アルキル、アルケニル、置換アルキル、環状アルキル、アリールまたはアラルキル基であり、各R’は、異なるアルキル、置換アルキル、環状アルキル、アリールまたはアラルキル基、あるいは水素原子である安定なシリコーン樹脂の溶液の調製方法であって、HSiO3/2単位およびRSiO3/2、RR’SiO2/2およびRR’2SiO1/2単位から選択される前記単位を含むヒドロシロキサン樹脂が塩基で処理されて、少なくともHSiO3/2単位の内の幾つかをSiO4/2単位を形成するように縮合させることを特徴とする方法。
  2. 前記ヒドロシロキサン樹脂が、15〜85モル%のRSiO3/2単位および20〜80モル%のHSiO3/2単位を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記塩基が、水および少なくとも部分的に水と混和性である双極性非プロトン性溶媒の溶媒混合物中の、弱酸のアルカリ金属塩の溶液であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記塩基性塩が酢酸ナトリウムであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記双極性非プロトン性溶媒が、4〜7炭素原子を持つケトンであることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の方法。
  6. 前記塩基がアミンを含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記塩基が、水および3級アミンの溶媒混合物中の、弱酸のアルカリ金属塩の溶液を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記塩基の強度および濃度、ならびに処理の時間および温度が、少なくとも30%のHSiO3/2単位をSiO4/2単位へ縮合するに充分であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. Rが、熱的に不安定な基であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. Rが、分岐アルキル基であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. Rが、t−ブチルであることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. Rが、2−(2,2−ジメチルプロピル)−4,4−ジメチルペンチルであることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  13. Rが、8〜24炭素原子を含む炭化水素基、または8〜24炭素原子を持つ炭化水素鎖を含む置換炭化水素基であることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記ヒドロシロキサン樹脂が、Rが分岐アルキル基である単位、ならびに、Rが8〜24炭素原子を含む炭化水素基または8〜24炭素原子を持つ炭化水素鎖を含む置換炭化水素基である単位を包含することを特徴とする、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法により調製されるシリコーン樹脂。
  16. 基板上でコーティングするナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂を作るための方法であって、請求項15に記載のシリコーン樹脂が該基板上でコーティングされ、このコーティングされた基板が、シリコーン樹脂の硬化およびR基のシリコン原子からの加熱分解を催すに充分な温度にて加熱され、これにより基板上にナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂コーティングを形成することを特徴とする方法。
  17. 1MHzにて1.5〜2.5の誘電率DKおよび1〜8GPaの弾性率を持つ、請求項16に記載の方法により調製されるナノメートルオーダーの孔を有するシリコーン樹脂。
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