JP5133475B2 - 良好な溶解性と安定性を有するシリコーン樹脂組成物 - Google Patents

良好な溶解性と安定性を有するシリコーン樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、良好な溶解安定性を有するシリコーン樹脂組成物及びその製造方法に関する。本発明のシリコーン樹脂は低誘電定数を有する微細孔フィルムの製造に有用である。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置は集積回路(IC)を形成する個々の回路素子を電気的に結合するのに役立つパターン化された接続水準の1つ、またはそれ以上のアレーを有していることが多い。これらの結合レベルは典型的には絶縁性、または誘電性フィルムによって分離されている。従来、化学蒸着(CVD)、またはプラズマ強化技術(PECVD)を用いて形成された酸化ケイ素フィルムはこのような誘電性フィルムに最も普通に使用されている材料であった。しかしながら、回路素子の寸法、およびこのような素子間の空間が減少するにつれて、このような酸化ケイ素フィルムの比較的に高い誘電定数は適当な電気絶縁を得るのに適しないようになっている。
【0003】
酸化ケイ素よりも小さい誘電定数を与えるために、シロキサン基樹脂から作られた誘電体フィルムが使用されている。このようなフィルムの例として米国特許第3,615,272号明細書、および米国特許第4,756,977号明細書に記載されているようなポリ(水素)シルセスキオキサンから作られたものがある。このようなフィルムは、CVDまたはPECVD酸化ケイ素フィルムよりも低い誘電定数を与え、かつ高められた間隙充填性(gap filling)および表面平坦化のようなそのほかの利益をもたらすが、このようなフィルムの誘電定数は略3またはそれ以上に制限されている。
【0004】
上記絶縁性フィルムの誘電定数は、低い動力消費、混線および信号遅延を有する集積回路が要求されるところでは重要な因子であることがよく知られている。集積回路の寸法が縮み続けると誘電定数は大きく増加する。その結果、シロキサン基材樹脂材料および3以下の誘電定数を有する電気絶縁性フィルムを供給できるこのような材料の製造方法が望まれる。さらにシロキサン基材樹脂、および亀裂に対して高い抵抗を有する低誘電定数フィルムを与えるこのような樹脂の製造方法を知ることが望ましい。また、このようなシロキサン基材樹脂が標準加工技術により低い誘電定数フィルムを提供することが望まれている。
【0005】
固体フィルムの誘電定数がフィルム材料の密度の減少に伴って減少することは公知である。したがって、半導体装置に用いるためにマイクロポーラス絶縁フィルムを開発するために相当な研究が行われた。
【0006】
米国特許第5,494,859号明細書には、集積回路構造体用の低誘電定数絶縁層、および該層の製造方法が記載されている。絶縁性マトリックス材料、および転化工程に付したときにガスに転化できる物質を含む複合層を構造体上に堆積させることにより多孔質層が作られる。ガスを放出すると複合層よりも低い誘電定数を有する絶縁材料の多孔質マトリックスが後に残る。マトリックスを形成する物質は、典型的には酸化ケイ素であり、転化工程に付したときにガスに転化できる物質は炭素によって例示される。
【0007】
米国特許第5,776,990号明細書には、マトリックスポリマーおよび熱的に分解可能なポリマーを含むコポリマーから、分解可能なポリマーの分解温度以上に加熱することにより作られた100nm以下の孔径を有する絶縁性発泡ポリマーが記載されている。この記載されたポリマーはケイ素原子を含有していない有機ポリマーである。
【0008】
国際特許出願WO98/49721号明細書には、基板上にナノポーラス誘電性被覆を作る方法が記載されている。この方法は、アルコキシシランを溶剤組成物、および場合により水と混合する工程と;この混合物を少なくとも一部の溶剤を蒸発させながら基板上に堆積させる工程と;基板を密封した室内におき、室を脱気して大気圧以下の圧力にする工程と;基板を大気圧以下の圧力下で水蒸気に曝し、次いで基板を基体蒸気に曝す工程とを含む。
【0009】
特開平10−287746号公報には、250℃またはそれ以上の温度で参加される有機置換基を有するシロキサン基材樹脂から多孔質フィルムを製造することが記載されている。この刊行物に記載されている250℃またはそれ以上の温度で酸化することのできる有用な有機置換基は、3,3,3−トリフルオルプロピル基、β−フェネチル基、t−ブチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基およびビニル基によって例示されるような置換基および非置換基を含む。
【0010】
ミコシバ等、J. Mat. Chem., 1999,9,591〜598は、フィルムの密度および誘電定数を低下させるためにポリ(メチルシルセスキオキサン)フィルムにオングストローム尺度の小孔を作る方法を報告しいている。メチル(トリシロキシシリル)単位、およびアルキル(トリシロキシシリル)単位を有するコポリマーを基板上にスピンコートし、250℃に加熱して剛性のあるシロキサンマトリックスが得られる。次にこのフィルムを450℃から500℃に加熱して、熱的に不安定な基を除き、置換基の寸法に応じて孔が残される。トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、フェニルエチル基、およびプロピル基が熱的に不安定な置換基として研究された。
【0011】
国際特許出願WO98/47945号明細書には、トリクロロシラン、および有機トリクロロシランを反応させて、篭構造(cage conformation)、および約0.1モル%から40モル%の炭素含有置換基を有する有機ヒドリドシロキサンポリマーを製造する方法が記載されている。このポリマーから作られた樹脂は3よりも小さい誘電定数を有することが報告されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、トルエンのような有機溶剤に可溶であり、有用な溶液貯蔵寿命を有し、電子装置上に亀裂のない電気絶縁性フィルムを製造するのに適したシリコーン樹脂を提供することを含んでいる。本発明の他の目的は、基板上に被覆した後、加熱して狭い孔径分布、および低誘電定数を有するマイクロポーラスフィルムを生成することのできるシリコーン樹脂組成物を提供することである。この低誘電定数フィルムは、2よりも小さい誘電定数を有する亀裂のないマイクロポーラスフィルムを作る常法により半導体装置のような電気部品上に形成することができる。
本発明は、良好な溶解安定性を有する溶解性シリコーン樹脂組成物及びその製造方法に関する。本発明のシリコーン樹脂は低誘電定数を有する微細孔フィルムの製造に有用である。
本発明の一つの態様は、標準的溶媒に可溶で電子的装置に誘電塗膜適用するに有用なシリコーン樹脂である。
【0013】
このシリコーン樹脂は(A)式 Si(OR14 式(1)(式中、それぞれのR1は、炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である)で表されるテトラアルコキシシラン15モル%から70モル%と、(B)式 HSiX3 式(2)(式中、それぞれのXは独立して選択された加水分解可能置換基である)で表されるハイドロシラン12モル%から60モル%と、(C)式 R2Si(OR33 式(3)(式中、R2は炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基または炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基含む置換された炭化水素基であり、その置換基はハロゲン、式−(O−(CH 2 )m)x−CH 3 (式中、m及びxは、いずれも1から6の正の整数である)で表されるポリ(オキシアルキレン)基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはトリアルキルシロキシ基であり、それぞれの3は炭素原子1個から6個の独立して選択されたアルキル基である)で表されるオルガノトリアルコキシシラン15〜70モル%(ここで、上記のモル%は(A)、(B)、(C)の全モル数をベースにする)とからなる混合物の、(D)水と、(E)加水分解触媒と、(F)反応生成物が均一な溶液を形成する有機溶剤またはその混合物との存在下で反応生成物である
【0014】
【発明の実施の形態】
成分(A)は、式(1)で表されるテトラアルコキシシランである。本発明者は、予期しないことに、成分(A)+(B)+(C)の全モル量に対して15モル%から70モル%の範囲内で成分(A)が存在することが有機溶剤中のシリコーン樹脂の溶解度、および安定性にとって臨界的に重要であることを見い出した。成分(A)のモル%が前記の範囲を出ると、シリコーン樹脂は被覆として適用するために、この樹脂の溶液を作るのに使用した典型的な有機溶剤に少なくとも部分的に不溶性になる。成分(A)のモル%は、25モル%から50モル%の範囲内にあることが好ましい。式(1)において、それぞれのR1は、炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である。R1は、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、第3ブチル基、およびヘキシル基である。成分(A)は、容易に入手できるのでテトラメトキシシラン、またはテトラエトキシシランであることが望ましい。
【0015】
成分(B)は、式(2)で表されるハイドロシランである。成分(B)は、成分(A)+(B)+(C)の全モル量に対して12モル%から60モル%の量で混合物に添加される。上記範囲外の量の成分(B)を添加すると、得られるシリコーン樹脂の有機溶剤への溶解度が制限され得る。成分(B)は15モル%から40モル%の量で混合物に添加することが好ましい。式(2)において、Xは加水分解可能な置換基である。Xは、前記方法の条件下で水の存在下でケイ素原子から加水分解できる任意の置換基であり、この基は加水分解されたときにその溶解度、またはシリコーン樹脂の最終利用者に悪影響を与えないものである。加水分解可能置換基の例は、ハロゲン、アルコキシ基、およびアシルオキシ基を含む。好ましくは、Xは炭素原子数1個から6個のアルコキシ基である。成分(B)は、例えば、トリクロロシラン、トリメトキシシラン、またはトリエトキシシラン、好ましくはトリメトキシシラン、およびトリエトキシシランである。
【0016】
成分(C)は、式(3)で表される有機トリアルコキシシランである。成分(C)は、成分(A)+(B)+(C)の全モル量に対して15モル%から70モル%の量で混合物に添加される。成分(C)は、シリコーン樹脂から作られたフィルムに微孔性を与える機構を提供するのに重要である。特に成分(C)は、加熱工程の間に熱分解によってケイ素原子から除去することができ、従って得られるシリコーン樹脂被覆中で微小孔を作る非置換、または置換炭化水素基R2を含む。従って、成分(C)の混合物に添加する前記の量は、加熱して硬化し、熱分解によって置換基R2を除去した後に得られるシリコーン樹脂の多孔度を制御するために使用される。一般に、15モル%以下の成分(C)の量は、小さすぎて物質に最適の誘電特性を与えない多孔度、および溶剤への低溶解度を有するシリコーン樹脂被覆をもたらすが、70モル%以上の成分(C)の量は、有機溶剤への制限された溶解度を有し、基板上に多孔性被覆として使用したときに亀裂抵抗のような不適当な物理的性質を持つ樹脂をもたらす。成分(C)は、15モル%から40モル%の範囲内で混合物に添加するのが好ましい。
【0017】
式(3)において、R2は炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基、または炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基含む置換された炭化水素基である。置換された炭化水素基は、ハロゲン、式−(O−(CH2)m)x−CH3(式中、mおよびxは、いずれも正の整数であって、1から6の正の整数である)で表されるポリ(オキシアルキレン)基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、およびトリアルキルシロキシ基のような置換基で置換されていることができる。R 2 は、炭素原子数16個から20個の直鎖状アルキル基であることが好ましい。R2の例は、オクチル基、クロロオクチル基、トリメチルシロキシオクチル基、メトキシオクチル基、エトキシオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、トリメチルシロキシヘキサデシル基、オクタデシル基、およびドコシル基を含む。
【0018】
式(3)において、それぞれのR3は、炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である。R3は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、へプチル基、およびヘキシル基である。R3は、メチル基、またはエチル基であることが好ましい。
【0019】
式(3)で表される有機トリアルコキシシランの例は、特にオクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、およびドデシルトリエトキシシランを含む。有機トリアルコキシシランは、オクチルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、およびヘキサデシルトリメトキシシランからなる群から選択することが好ましい。有機トリアルコキシシランのその他の例は、式(CH3(CH217−O−CH2CH2)Si(OMe)3、(CH3(CH26C(=O)−(CH28CH2)Si(OMe)3、(CH3(CH217−O−C(=O)−CH2CH2)Si(OMe)3、および(CH3(CH216−C(=O)−O−CH2CH2)Si(OMe)3、(式中、Meはメチル基である)で表されるものを含む。
【0020】
成分(D)は水である。成分(D)は、反応を遅延させ得る2相混合物を生じるほどに大過剰ではなく、成分(A)、(B)および(C)のケイ素原子に結合した加水分解可能な基の加水分解を本質的に完全に行うのに充分な量で添加するのが好ましい。一般に、添加する水の量は成分(A)、(B)、および(C)の1モル当たり、1.4モルから6モルであるのが好ましい。同じ基準で2.5モルから4.5モルの量の水を添加するのがさらに好ましい。
【0021】
成分(E)は、加水分解触媒であって、水の存在下でケイ素原子から置換基の加水分解を触媒する当業界で公知の任意の有機、無機の酸および塩基とすることができる。この加水分解触媒は、水酸化カリウム、または水酸化ナトリウムのような無機塩基であってもよい。この加水分解触媒は、塩化水素、硫酸および硝酸のような無機酸であってもよい。加水分解触媒は、反応混合物に別個に添加することができ、または成分(B)がトリハロシランであるときには、少なくとも部分的にはその場で生成されてもよい。好ましい加水分解触媒は、成分(B)がトリクロロシランであるとき、少なくともその一部分がその場で生成される塩化水素である。
【0022】
反応混合物に添加される加水分解触媒の量(触媒量)は、成分(A)、(B)および(C)のケイ素結合した加水分解性基の加水分解を容易にする任意の量であることができ、最適量は触媒の化学組成、および加水分解反応の起こる温度によって決まる。一般に、加水分解触媒の量は成分(A)、(B)および(C)の1モル当たり0.02モルの0.5モルの範囲内にある。加水分解触媒の量は同じ基準に対して0.1モルから0.3モルであることが好ましい。
【0023】
成分(F)は、反応生成物のための有機溶剤である。成分(F)は、反応生成物が均一な溶液を形成する有機溶剤、または有機溶剤混合物である。有用な溶剤の例は、メチルイソプチルケトンのようなケトン、およびトルエン、キシレン、メシチレン、イソブチルイソブチレート、ベンゾトリフルオライド、プロピルベンゼン、イソブチルプロピオネート、プロピルブチレート、パラクロロベンゾトリフルオライド、およびn−オクタンのような芳香族炭化水素溶剤を含む。有機溶剤の量は、反応生成物の均一な溶液を作るのに充分な任意の量である。一般に、有機溶剤は成分(A)から(F)の全重量の70重量%から95重量%、好ましくは85重量%から95重量%であるのが好ましい。
【0024】
シリコーン樹脂を含む反応生成物の好ましい製造方法において、成分(A)、(B)、(C)および(F)が第1混合物を作るために合体される。次に、成分(D)および(E)は、別々に添加されるか、または混合物として第1混合物に添加して反応生成物を生成させる。反応生成物の生成は、15℃から100℃の範囲内の任意の温度で行われるが、周囲温度が好ましい。好ましい方法において、得られた反応が完了した後、減圧下で反応生成物から揮発分を除去して樹脂溶液を単離する。このような揮発分はアルコール副生物、過剰水、触媒および溶剤を含む。所望により、全ての溶剤を樹脂溶液から除去して固体樹脂を作ることができる。全ての溶剤を除去して固体樹脂を単離するときに、樹脂溶液の温度は60℃以下に保つべきであり、好ましくは30℃から50℃の範囲内に保つべきである。過剰の熱は、不溶性樹脂の生成を招き得る。所望により、触媒およびアルコール性副生物は、1回またはそれ以上の水で洗浄して一時的な相分離を行い、溶剤中のシリコーン樹脂の溶液を回収することにより反応生成物から分離することができる。
【0025】
前記のような反応生成物を含むシリコーン樹脂は、Si−OH官能部分を含んでいて、式Si−OR3(式中、R3は前記と同じである)の官能部分を含むことができる。シリコーン樹脂はSiOH10モル%から30モル%、およびSiOR30モル%から10モル%を含むことが好ましい。
【0026】
本発明のその他の実施の形態は、前記のようにして製造されたシリコーン樹脂を含む反応生成物の分子量の増加方法、および貯蔵安定性の向上方法である(以下、ボディング法(bodying method)という)。このボディング法は、(i)随意の縮合触媒の存在下でシリコーン樹脂の有機溶剤中の10重量%から60重量%溶液を作り、(ii)この溶液をシリコーン樹脂を100,000から400,000の重量平均分子量に縮合させるのに充分な温度で加熱し、そして(iii)シリコーン樹脂の溶剤溶液を中和することを含む。この方法の工程(i)において、シリコーン樹脂は、有機溶剤中に20重量%から30重量で存在することが好ましい。有機溶剤は、前記有機溶剤のいずれかであっても良い。工程(i)で添加する随意の縮合触媒は、反応生成物を製造するための加水分解触媒として前記した任意の酸、および塩基である。好ましい縮合触媒は、樹脂固形分1,000,000重量部当たり5重量部から200重量部のHCl濃度の塩化水素である。縮合触媒が樹脂固形分1,000,000重量部当たり10重量部から50重量部のHCl濃度の塩化水素であることがさらに好ましい。
【0027】
シリコーン樹脂溶液が工程(ii)で加熱される温度は50℃ないし、溶液の還流温度までである。好ましい方法において、シリコーン樹脂溶液は、還流して重量平均分子量を増加させる。工程(ii)において、加熱後にシリコーン樹脂が150,000から250,000の重量平均分子量を持つように溶液を加熱することが好ましい。この方法の工程(iii)において、シリコーン樹脂の溶剤溶液は中和される。中和は、溶液を水で1回、またはそれ以上洗浄することにより、または減圧下で溶剤を除去し、シリコーン樹脂を1部またはそれ以上の有機溶剤に再溶解することによって行われる。中和工程で使用する有機溶剤は、前記した任意の有機溶剤である。
【0028】
中和したシリコーン樹脂の溶液安定性は、シリコーン樹脂を有機溶剤、または有機溶剤混合物に溶解し、シリコーン樹脂、溶剤および水の全重量に対して0.05重量%から0.4重量%の水を添加することにより、さらに改良される。同一の基準で、0.1重量%から0.25重量%水を添加するのが好ましい。有機溶剤は、前記した任意の有機溶剤またはその混合物であり、イソブチルイソブチレートが好ましい溶剤である。
本発明のシリコーン樹脂は、集積チップのような電子装置上の低誘電定数フィルムとしてとくに有用であり、また例えば、クロマトグラフカラムのパッキングとしても使用できる。このシリコーン樹脂は硬化され、加熱されて、炭素−炭素結合の熱分解により多孔性にすることができる。そこで、本発明の更なる態様は多孔性シリコーン樹脂、多孔性シリコーン樹脂フィルム及びその製造方法に関する。
【0029】
特に、本発明のさらに他の態様は、ナノポーラスシリコーン樹脂硬化物の製造方法である。「ナノポーラス」の語は、直径20nmよりも小さい小孔を有するシリコーン樹脂を意味する。本発明の好ましい実施態様は、シリコーン樹脂のナノポーラス硬化物被覆を含む電子基板である。本発明の好ましい実施態様において、ナノポーラス被覆は、0.3nmから2nmの孔径を有している。シリコーン樹脂を含む反応生成物は、固体の場合、前記のような有機溶剤に溶解し、希釈するが、イソブチルイソブチレート、およびメシチレンが被覆溶液を作るのに好ましい溶剤である。有機溶剤中のシリコーン樹脂の濃度は、本発明にとって特に臨界的に重要ではなく、シリコーン樹脂が溶解して塗布工程で溶液に受容可能な流動性を与えるような任意の濃度である。一般に、有機溶剤中で10重量%から25重量%のシリコーン樹脂濃度が好ましい。シリコーン樹脂は、例えばスピン塗布、流動塗布、浸漬塗布、および噴霧塗布のような電子部品上に被覆を作るための標準工程によって基板上に被覆される。シリコーン樹脂被覆を有する基板は次に、好ましくは不活性雰囲気中で、シリコーン樹脂の硬化を行い、R2基をケイ素原子から熱分解するのに充分な温度で加熱される。加熱は、1段階工程として、または2段階工程として行うことができる。2段階工程では、シリコーン樹脂はまず、好ましくは不活性雰囲気中で、R2基のケイ素原子からの重大な熱分解を生じないで硬化を行うのに充分な温度で加熱される。通常この温度は20℃から350℃である。次に、硬化されたシリコーン樹脂は、350℃以上でシリコーン樹脂ポリマー骨格の分解温度、すなわちケイ素原子からR2基を熱分解するために基板に望ましくない作用を及ぼす温度までの温度で加熱される。一般に、熱分解工程は350℃よりも高く、600℃までの温度で行うのが好ましいが、400℃から550℃の温度が最も好ましい。1段階工程において、シリコーン樹脂の硬化、およびR2基のケイ素原子からの熱分解は、シリコーン樹脂を有する基板を350℃以上でケイ素ポリマー骨格の分解温度までの温度、すなわち基板に望ましくない作用を及ぼす温度までの温度で加熱することにより同時に行われる。一般に、1段階工程加熱法は、350℃以上で600℃までの温度で行うのが好ましく、400℃から550℃の温度が最も好ましい。
【0030】
基板上にナノポーラス被覆を作る方法は、1段階工程または2段階工程加熱法のいずれも、好ましくは不活性雰囲気中で行われる。不活性雰囲気は、酸素の存在がSi−H結合を酸化し、フィルム中の残存シラノール水準を増加させてシリコーン樹脂の誘電定数を高めるので、望ましいものである。しかしながら、所望により、酸素のような酸化剤を少量雰囲気中に存在させて得られるナノポーラスシリコーン樹脂の性質を調整することができる。不活性雰囲気は、当該技術において公知の任意のもの、例えばアルゴンヘリウム、または窒素である。
【0031】
前記方法によって製造されたナノポーラスシリコーン樹脂硬化物は、集積チップのような電子装置上の低誘電定数フィルムとして特に有用である。本発明方法によって製造されたナノポーラスシリコーン樹脂硬化物被覆は、好ましくは2よりも小さい誘電定数を持つ。このようなナノポーラスシリコーン樹脂は、ナノポーラス体を作るための前記した噴霧乾燥し加熱するような標準的方法により粒子の形で作ることもでき、このものはクロマトグラフィーカラムの充填物としての応用、および多孔性物質を使用するその他の用途に使用される。
【0032】
【実施例】
以下の実施例によって本発明を説明する。実施例において部は、すべての重量部を表し、モル%は、以下に述べるように成分(A)+(B)+(C)の全モル量に対するものである。分子量はトルエン移動相を用いてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定し、ポリスチレン標準体で補正した重量平均分子量(Mw)として記載してある。
【0033】
(実施例1) 試料1−1から1−14
下記成分(A)、(B)、(C)および(F)を表1に記載の量でガラス容器内で一緒にすることにより、製造されたシリコーン樹脂:
(A)テトラエトキシシラン
(B)トリエトキシシラン
(C)オクタデシルトリメトキシシラン、および
(F)メチルイソブチルケトン(MIBK)とトルエンとの混合物(重量比85:15)。
【0034】
この混合物に、表1に記載した量の(D)水と(E)塩化水素との混合物を添加した。試料1−1から1−14において成分(C)の重量部は1であった。得られた反応生成物から減圧下で60℃で揮発分をストリップした。得られた固体シリコーン樹脂の溶解度を、ストリップの終了24時間後にトルエン8.3gを固体シリコーン樹脂1.7gに添加してトルエン溶解度について試験した。澄明な溶液が作られ、粒子またはゲルが目視観察されなかったとき、固体分はトルエンに可溶と考えた。トルエン溶解度も表1に記載してある。表1に示したデータはシリコーン樹脂の溶解度に関して成分(A)および(B)のモル%が重要であることを示している。
【0035】
【表1】
Figure 0005133475
【0036】
試料1−3として記載した樹脂はSi29、およびCl13NMRによってさらに分析し、SiOH25モル%、およびSiOR3(ここでR3はメチル基またはエチル基である)5モル%であることを測定した。
【0037】
(実施例2)
以下の記載を除いて、実施例1に述べた試料と同様に試料2−1から2−6を製造した、成分(A)のモル%を30モル%(1重量部)に一定に保った。実施例1に記載したその他の成分のそれぞれの量を、得られたシリコーン樹脂のトルエン溶解度とともに表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0005133475
【0039】
(実施例3)
実施例1に記載した方法にしたがい、試料3−1から3−3を製造した。成分(C)は表3に示したように(C−1)ヘキサデシルトリメトキシシラン、または(C−2)オクチルトリエトキシシランのいずれかである。成分のそれぞれの量((A)1重量部に対する重量部数)および得られた樹脂のトルエン溶解度を表3に示す。
【0040】
【表3】
Figure 0005133475
【0041】
(実施例4)
その場で生成した塩化水素を加水分解触媒として使用するシリコーン樹脂の製造。(A)テトラエトキシシラン1部、(B)トリクロロシラン1.08部、(C)オクタデシルトリメトキシシラン1.19部、(D)水1.03部、および(F)MIBKとトルエンの混合物(重量比85:15)14.87部を一緒にすることにより、実施例1に記載したと同様な方法でシリコーン樹脂を製造した。この混合物を5分間環流し、揮発分を減圧下で40℃で除去した。得られたシリコーン樹脂は実施例1に記載した方法によって測定したときにトルエンに可溶であった。
【0042】
(実施例5)
シリコーン樹脂の重量平均分子量に及ぼす加熱、および炭化水素置換の影響。
実施例1に記載したと同様の方法によって試料5−1から5−6を製造した。成分(C)は表4に示したように(C−1)オクタデシルトリメトキシシラン、または(C−2)オクチルトリエトキシシランのいずれかであった。成分(C)、(A)および(B)のモル%は実施例1に記載したように表4に示した。成分(D)および(E)の量は実施例1に記載したのと同じであった。揮発分を減圧下で30℃で除去することによりシリコーン樹脂を固体として回収した。この固体シリコーン樹脂をトルエンに30重量%溶解し、表4に記載した時間の間、発生する水を連続的に除去しながら、還流下で加熱した。加熱の前後にシリコーン樹脂の重量平均分子量をGPCによって測定し、その結果を表4に示す。シリコーン樹脂のトルエン溶解度は実施例1に記載した方法によって測定したが、熱処理前後のすべての樹脂はトルエン可溶性であった。
【0043】
【表4】
Figure 0005133475
【0044】
(実施例6)
可溶性シリコーン樹脂を実施例1の方法によって製造し、試料を加熱して多孔質にし、多孔度を測定し、基板上に被覆した試料、および基板上の被覆の物理的特性を測定した。可溶性シリコーン樹脂は表5に記載した量の成分を添加することにより製造した。
【0045】
【表5】
Figure 0005133475
【0046】
固体樹脂の試料をルツボの入れ、窒素中で500℃に0.5時間加熱した。得られた固体をMicromerics ASAP 2000 Accelerated Surface Area and Porosimetry System (Micrometrics instrument Corp. Norcross, GA)を用いて77°Kで窒素吸着について試験した。BET表面積は913m2/gと測定された。吸着データのH−K分析(Horvath, J Chem. Eng. Jpn., 1983, Vol, 16.p.476) は固体が0.41cc/gの徴小孔容積、狭い孔径分布、および0.83mmの平均孔径を持つことを示した。
【0047】
固体シリコーン樹脂の試料もトルエンに17重量%溶解し、シリコンウエハのスピンコートに使用した。被覆したシリコンウエハを窒素雰囲気中で450℃で1時間加熱した。得られたフィルムは厚さ変動0.9%で1.2ミクロンの厚さを有し、1.8の誘電定数を有していた。
【0048】
参考例1
試料−1から−4は、成分(A)、(B)、(C)及び(F)を下記表6に記載の量でガラス容器中で混合することにより調製した。
(A)テトラヒドロキシシラン、
(B)表6に示すとおり、
(C)オクタデシルトリメトキシシラン、及び
(F)メチルイソブチルケトン(MIBK)とトルエンの混合(85:15重量比)。
この混合物に(D)水と(E)塩化水素の混合物を表6に示す量だけ添加した。成分(C)の重量部は1であった。それぞれの試料の(A)、(B)、(C)のモル%は30%、50%、20%であった。得られた反応混合物は減圧下、60℃で揮発分をストリップした。得られた固体シリコーン樹脂の溶解度は、ストリップ完了後24時間で、1.7gの固体シリコーン樹脂を8.3gのMIBKに加えて、試験した。もし澄明な溶液が形成され、粒子やゲルが目視で観測されなければ、この固体は溶媒に可溶であると考えられる。このMIBK溶解性は表6に示す。
【0049】
【表6】
Figure 0005133475
【0050】
試料−1,−3,−4は多孔性にし、孔径を測定した。固形樹脂の試料はルツボに入れられ、窒素雰囲気下、500℃で0.5時間加熱された。得られた固体は、Micrometrics ASAP 2000 Accelerated Surface Area and Porosity System (Micrometrics Instrument Corporation, Norcross, GA)を使用して、77°Kでの窒素吸着を測定された。吸着データの H-K analysis (Horcath, J. Chem. Eng. Jpn, 1983, Vol. 26, p.476) は、メディアン孔径及び微細孔容積の決定するのに使用された。結果を表7に示す。
【0051】
【表7】
Figure 0005133475
【0052】
試料−1、−2、−4を基材の上に塗布し、基材上の塗膜の物理的特性を決定した。固体シリコーン樹脂の試料はMIBK中に17重量%で溶解し、シリコンウェハー上にスピンコートするために使用された。塗布されたシリコンウェハーは、窒素雰囲気中で450℃で1時間加熱された。薄膜のデータを表8に示す。
【0053】
【表8】
Figure 0005133475

Claims (20)

  1. (A)式 Si(OR14(式中、それぞれのR1は炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である)で表されるテトラアルコキシシラン15モル%から70モル%と、
    (B)式 HSiX3(式中、それぞれのXは独立して選択された加水分解可能基である)で表されるハイドロシラン12モル%から60モル%と、
    (C)式 R2Si(OR33(式中、R2は炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基または炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基を含む置換された炭化水素基であり、その置換基はハロゲン、式−(O−(CH2)m)x−CH3(式中、m及びxは、いずれも1から6の正の整数である)で表されるポリ(オキシアルキレン)基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはトリアルキルシロキシ基であり、それぞれのR3は炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である)で表されるオルガノトリアルコキシシラン15モル%から70モル%(ここで、上記のモル%は(A)、(B)、(C)の全モル数をベースにする)、からなる混合物の、
    D)水と、(E)加水分解触媒と、(F)反応生成物が均一な溶液を形成する有機溶剤またはその混合物、との存在下での反応生成物であるシリコーン樹脂。
  2. 前記反応生成物が100,000から400,000の重量平均分子量を有する、請求項1に記載のシリコーン樹脂。
  3. シリコーン樹脂の製造方法であって、
    (A)式Si(OR14(式中、それぞれのR1は炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である)で表されるテトラアルコキシシラン15モル%から70モル%と、
    (B)式HSiX3(式中、それぞれのXは独立して選択された加水分解可能基である)で表されるハイドロシラン12モル%から60モル%と、
    (C)式R2Si(OR33(式中、R2は炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基または炭素原子数8個から24個の直鎖状アルキル基を含む置換された炭化水素基であり、その置換基はハロゲン、式−(O−(CH2)m)x−CH3(式中、m及びxは、いずれも1から6の正の整数である)で表されるポリ(オキシアルキレン)基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはトリアルキルシロキシ基であり、それぞれのR3は炭素原子数1個から6個の独立して選択されたアルキル基である)で表されるオルガノトリアルコキシシラン15〜70モル%(ここで、上記のモル%は(A)、(B)、(C)の全モル数をベースにする)、からなる混合物を、
    (D)水と、(E)加水分解触媒と、(F)反応生成物が均一な溶液を形成する有機溶剤またはその混合物、との存在下で反応させ、反応生成物であるシリコーン樹脂を得るシリコーン樹脂の製造方法
  4. (A)+(B)+(C)のモル数当たり1.4〜6モルの(D)水が存在する請求項3に記載の方法。
  5. (A)+(B)+(C)のモル数当たり0.02〜0.5モルの(E)加水分解触媒が存在する請求項3に記載の方法。
  6. 該加水分解触媒が塩化水素である請求項3に記載の方法。
  7. 前記(F)有機溶剤が、(A)〜(F)成分の全重量の70〜95重量%存在する請求項3に記載の方法。
  8. 請求項3に記載の方法において、更に該反応生成物から揮発分を除去し、前記(F)に属する有機溶剤を加え、随意の縮合触媒の存在下で、前記シリコーン樹脂の縮合が行われるのに十分な温度に加熱して100,000から400,000の重量平均分子量にする、シリコーン樹脂の製造方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、更にシリコーン樹脂の有機溶剤溶液を水で1回、またはそれ以上洗浄し、または減圧下で溶剤を除去し、シリコーン樹脂を1部またはそれ以上の前記(F)に属する有機溶剤に再溶解し、そしてシリコーン樹脂と有機溶剤と水の重量の総和に対し0.05〜0.4重量%の水を添加するシリコーン樹脂の製造方法。
  10. 請求項3〜9のいずれかの方法により得られるシリコーン樹脂。
  11. 基板上にナノポーラスシリコーン樹脂硬化物被覆を形成する方法であって、(a)請求項1、2及び10に記載のいずれかにより得られたシリコーン樹脂を含有する組成物を基板に被覆する工程と、(b)被覆された基板をシリコーン樹脂の硬化、および基R2をケイ素原子から熱分解させるのに十分な温度に加熱して、基板上にナノポーラスシリコーン樹脂硬化物被覆を形成させる工程と、を含む基板上にナノポーラスシリコーン樹脂硬化物被覆を形成する方法。
  12. 前記加熱工程(b)を、被覆された基板が第1工程で20℃から350℃の温度で加熱され、第2工程で350℃から600℃の温度で加熱される2段工程として行う、請求項11に記載の方法。
  13. 前記被覆された基板の加熱を不活性雰囲気中で行う、請求項11に記載の方法。
  14. 前記第1工程および前記第2工程の加熱を不活性雰囲気中で行う、請求項12に記載の方法。
  15. ナノポーラスシリコーン樹脂硬化物の製造方法であって、
    請求項1、2及び10に記載のいずれかにより得られたシリコーン樹脂を含有する組成物を、シリコーン樹脂の硬化、および基R2を熱分解させるのに十分な温度に加熱して、ナノポーラスシリコーン樹脂を形成させるナノポーラスシリコーン樹脂硬化物の製造方法。
  16. 請求項11〜14のいずれかに記載の方法により得られるナノポーラスシリコーン樹脂硬化物で被覆された基板。
  17. ナノポーラスシリコーン樹脂硬化物被覆が直径が20nmより小さい孔を有する請求項16の基板。
  18. 請求項16または17に記載の基板であって、該ナノポーラスシリコーン樹脂硬化物被覆の誘電定数が2より小さい基板。
  19. 請求項15に記載の方法により得られるナノポーラスシリコーン樹脂硬化物。
  20. 直径が20nmより小さい孔を有する請求項19に記載のナノポーラスシリコーン樹脂硬化物。
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