JP2004530784A - ハイドロタルサイト、赤燐およびメラミンシアヌレートを含む難燃性ポリエステル成形組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、特に薄壁成形品において良好な難燃性を有し、赤燐、窒素含有化合物および少量のハイドロタルサイトを含む難燃性ポリエステル成形組成物に関する。また、成形品、シートまたは繊維の製造における該成形組成物の使用および成形品、シートまたは繊維にも関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に薄壁成形品において良好な難燃性を有し、赤燐、窒素含有化合物および少量のハイドロタルサイトを含む難燃性ポリエステル成形組成物に関し、また、成形品、シートまたは繊維の製造における該成形組成物の使用および成形品、シートまたは繊維自体にも関する。
【背景技術】
【0002】
防炎性にされたポリエステル成形組成物は、電気/電子技術分野において、極めて重要であり、例えば、電圧保持部品の基材の製造に使用される。これらの部材は、優れた難燃性だけでなく、優れた機械的および電気的特性も有すべきであり、ハロゲン不含有成形組成物を提供することが、特に使用される難燃剤に関連して、ますます必要とされている。
【0003】
この分野において、一連の開発が行われてきた。
JP-A-06-157880は、メラミンシアヌレートおよび有機ホスフェートにより難燃化され、良好な発煙性に加えて良好な耐食性を示すポリエチレンテレフタレート含有成形組成物を記載する。
JP-A-11-140290より、有機ホスフェートおよびメラミンシアヌレートに加えてフッ素化合物を含む難燃性ポリエステル成形組成物が知られている。
【0004】
WO98/30632は、被覆された赤燐およびフェノールノボラック樹脂を含む難燃性熱可塑性ポリエステルを開示する。
WO99/27016は、ポリブチレンテレフタレートおよびポリカーボネートの混合物の難燃化のために、付加的な燐化合物およびフッ素ポリマーと組み合わせた赤燐を記載する。
JP-A-11-335531は、被覆された赤燐に加えてトリアジン化合物およびシアヌル酸化合物とポリオレフィンを含み、電気/電子分野での使用に適したポリブチレンおよびポリエチレンテレフタレートを含む成形組成物に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、とりわけ薄壁用途/成形品において良好な難燃性を達成するように、難燃性の低いポリマー、例えばポリカーボネートを混合することなく、ポリブチレンテレフタレートをハロゲン非含有難燃剤と配合することは、これまで十分には成功していない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
驚くべきことに、赤燐およびメラミンシアヌレートを含むポリエステル、特にポリブチレンテレフタレートの成形組成物の難燃性を、少量のハイドロタルサイトの添加により、とりわけ薄壁要素および成形品において、著しく改良できることが見出された。さらに、本発明の成形組成物は、白熱ワイヤ試験において傑出した耐性を示す。
【0007】
すなわち、本発明は、
A)1つまたはそれ以上のポリエステル、
B)5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部、最も好ましくは14〜20質量部の、下記b1)およびb2)を含有する難燃剤:
b1)[B)に基づいて]16〜50質量%、好ましくは28.5〜50質量%、最も好ましくは33〜50質量%の赤燐、および
b2)[B)に基づいて]50〜84質量%、好ましくは50〜71.5質量%、最も好ましくは50〜67質量%の窒素化合物、
C)0.001〜0.69質量部、好ましくは0.05〜0.50質量部のハイドロタルサイト、
D)1〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、最も好ましくは10〜35質量部の充填剤および強化剤、並びに
E)0〜50質量部、好ましくは0.001〜40質量部、0.001〜25質量部の他の添加剤
(ただし、A〜Eの割合の合計は100質量部である)
を含む成形組成物に関する。
【0008】
成分A)として定義されるポリエステルは、第一に、ポリアルキレンテレフタレート、即ち、ジカルボン酸、好ましくは芳香族ジカルボン酸、またはそれらの反応性誘導体(例えば、ジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環式または芳香脂肪族ジオールとの反応生成物、および該反応生成物の混合物を含んで成り、第二に、下記に詳しく説明する完全芳香族ポリエステルを含んで成る。
【0009】
ポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(またはその反応性誘導体)、および2〜10個のC原子を有する脂肪族または脂環式ジオールから、既知の方法によって製造することができる(Kunststoff−Handbuch、第VIII巻、695頁以下、Karl-Hanser-Verlag、ミュンヘン 1973)。
【0010】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ジカルボン酸に対して少なくとも80モル%、好ましくは90モル%のテレフタル酸基、およびジオール成分に対して少なくとも80モル%、好ましくは少なくとも90モル%のエチレングリコール基および/または1,3−プロパンジオール基および/またはブタンジオール基を有する。
【0011】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基に加えて、20モル%までの、8〜14個のC原子を有する他の芳香族ジカルボン酸基または4〜12個のC原子を有する脂肪族ジカルボン酸基、例えば、フタル酸基、イソフタル酸基、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸基、コハク酸基、アジピン酸基、セバシン酸基、アゼライン酸基またはシクロヘキサン二酢酸基を有することができる。
【0012】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレン基または1,3−プロパンジオール基または1,4−ブタンジオール基の他に、20モル%までの、3〜12個のC原子を有する他の脂肪族ジオール基または6〜21個のC原子を有する脂環式ジオール基、例えば、1,3−プロパンジオール基、2−エチルプロパンジオール−1,3基、ネオペンチルグリコール基、1,5−ペンタンジオール基、1,6−ヘキサンジオール基、シクロヘキサン−ジメタノール−1,4基、3−メチルペンタンジオール−2,4基、2−メチルペンタンジオール−2,4基、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3基および1,6,2−エチルヘキサンジオール−1,3基、2,2−ジエチルプロパンジオール−1,3基、2,5−ヘキサンジオール基、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン基、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン基、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン基、2,2−ビス−(3−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン基および2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン基を含有しうる(DE-A 2407674、2407776、2715932)。
【0013】
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の三価または四価アルコール、または三または四塩基性カルボン酸、例えばDE-A 1900270およびUS-PS 3692744に開示されているような物質を組み込むことによって、分岐させることができる。好ましい分岐剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロール−エタンおよび−プロパン、およびペンタエリトリトールである。
酸成分に対して1モル%以下の分岐剤を使用するのが好ましい。
【0014】
特に好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)およびエチレングリコールおよび/または1,3−プロパンジオールおよび/または1,4−ブタンジオールのみから製造される化合物(ポリエチレン−、ポリプロピレン−およびポリブチレンテレフタレート)、ならびにこれらのポリアルキレンテレフタレートの混合物である。本発明において、ポリブチレン−およびポリエチレンテレフタレートの混合物の使用が特に好ましい。
【0015】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、少なくとも2つの前記の酸成分および/または少なくとも2つの前記のアルコール成分から製造されるコポリエステルも包含し、最も好ましいコポリエステルは、ポリ(エチレングリコール/1,4−ブタンジオール)テレフタレートである。
【0016】
ポリアルキレンテレフタレートは、それぞれ25℃でフェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1重量部)において測定した場合、約0.4〜1.5、好ましくは0.5〜1.3の極限粘度数を一般に有する。
【0017】
やはり好適な完全芳香族ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸またはそれらの反応性誘導体と、対応する芳香族ジヒドロキシ化合物との反応生成物である。
【0018】
ポリアルキレンテレフタレートに関して先に記載した化合物を、芳香族ジカルボン酸として使用しうる。5〜100モル%のイソフタル酸および0〜95モル%のテレフタル酸の混合物、特に約80%テレフタル酸および20%イソフタル酸の混合物ないしこれら2つの酸のほぼ等量の混合物が好ましい。
【0019】
使用しうるジヒドロキシ化合物は、下記の式(I)によって示される:
【化1】
[Zは、8個までの炭素原子を有するアルキレン基またはシクロアルキレン基、12個までの炭素原子を有するアリーレン基、カルボニル基、酸素原子または硫黄原子、スルホニル基または化学結合を表し、nは0〜2の数値を表すことを特徴とする]。
これら化合物それぞれは、それらのフェニレン基上の置換基として、C1〜C6アルキル基またはアルコキシ基、ならびに弗素、塩素または臭素を有していてもよい。
【0020】
これらの物質の例は、ジヒドロキシフェニル、ジ−(ヒドロキシフェニル)アルカン、ジ−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ジ−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ジ−(ヒドロキシフェニル)、α,α−ジ(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ−(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、レゾルシノールおよびヒドロキノン、ならびにアルキル化またはハロゲン化核を有するそれらの誘導体である。
【0021】
前記の群の中で、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、2,4−ジ−(4'−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、α,α'−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ジ−(3'−メチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび2,2−ジ−(3'−クロロ−4'−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0022】
さらに、2,2−ジ−(3',5'−ジメチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ジ−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−ジ(3,5−ジ−クロロジヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ジ−(4'−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよび3,4'−ジヒドロキシベンゾフェノンが特に好ましい。
前記ジオール化合物の混合物も使用しうる。
【0023】
さらに、純粋ポリアルキレンテレフタレートおよび純粋完全芳香族ポリエステルの他に、これらのポリエステルの任意の混合物を、下記ポリエステルと同様に使用しうる。
【0024】
「ポリエステル」という用語は、ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートをも意味するものと理解される。
【0025】
ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは文献から既知であるか、または文献から既知の方法によって製造できる(ポリカーボネートの製造については、例えば、Schnell, "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Interscience Publishers, 1964、ならびにDE-A 1495626、DE-A 2232877、DE-A 2703376、DE-A 2714544、DE-A 3000610およびDE-A 3832396を参照;ポリエステルカーボネートの製造については、例えば、DE-A 3077934を参照)。
【0026】
芳香族ポリカーボネートは、例えば、界面法によって、連鎖停止剤、例えばモノフェノールを任意に使用し、三官能性分岐剤または四官能以上の官能価を有する分岐剤、例えばトリフェノールまたはテトラフェノールを任意に使用して、ジフェノールと、炭酸ハロゲン化物、好ましくはホスゲン、および/または芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物、好ましくはベンゼン−ジカルボン酸二ハロゲン化物との反応によって製造される。
【0027】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートの製造用のジフェノールは、好ましくは、式(II)で示されるジフェノールである:
【化2】
[式中、
Aは、単結合、C1〜C5アルキレン、C2〜C5アルキリデン、C5〜C6シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、またはヘテロ原子を任意に有する他の芳香環と縮合しうるC6〜C12アリーレンを表すか、または式(III)または(IV)の基:
【化3】
【化4】
を表し;
Bは、各場合に、C1〜C12アルキル、好ましくはメチル、またはハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素を表し;
xは、それぞれ互いに独立に0、1または2を表し;
pは、1または0を表し;
R1およびR2は、各X1について、個々に、互いに独立に選択することができ、水素またはC1〜C6アルキル、好ましくは、水素、メチルまたはエチルを表し;
X1は、炭素を表し;
mは、4〜7の整数、好ましくは4または5であり;
但し、少なくとも1つのQ原子において、R1およびR2が同時にアルキルを表すものとする]。
【0028】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C1〜C5−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C5〜C6−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホンおよびα,α'−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン、ならびに臭素化および/または塩素化核を有するそれらの誘導体である。
【0029】
特に好ましいジフェノールは、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィドおよび4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ならびにそれらの二および四臭素化または塩素化誘導体、例えば、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−ヒドロキシフェニル)−プロパンまたは2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンを包含する。
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
【0030】
ジフェノールは、個々に、または混合して使用することができる。
ジフェノールは、文献から既知であるか、または文献から既知の方法によって得られる。
【0031】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤の例は、フェノール、p−クロロフェノール、p−tert−ブチルフェノールおよび2,4,6−トリブロモフェノールを包含し、長鎖アルキルフェノール、例えば、DE-A 2842005に記載の4−(1,3−テトラメチル−ブチル)−フェノール、およびアルキル置換基に合計8〜20個のC原子を有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノール、例えば、3,5−ジ−tert−ブチル−フェノール、p−イソ−オクチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールも包含する。使用される連鎖停止剤の量は一般に、各場合に使用されるジフェノールのモル合計に対して0.5モル%〜10モル%である。
【0032】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,000の平均重量平均分子量(例えば、超遠心分離によるかまたは散乱光の測定によって測定)を有する。
【0033】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、既知の方法、好ましくは、使用されるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0モル%の三官能性化合物または四官能以上の官能価を有する化合物、例えば3個またはそれ以上のフェノール基を有する化合物を組み込むことよって分岐しうる。
【0034】
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートは共に好適である。本発明のコポリカーボネートを製造するために、1〜25質量%、好ましくは2.5〜25質量%(使用されるジフェノールの合計量に対して)の、末端ヒドロキシ−アリールオキシ基を含有するポリジオルガノシロキサンも使用しうる。これらは既知である(例えば、US-A 3419634参照)か、または文献から既知の方法によって製造できる。ポリジオルガノシロキサンを含有するコポリカーボネートの製造は、例えばDE-A 3334782に記載されている。
【0035】
好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAの他に、ジフェノールのモル合計に対して15モル%までの、好ましいものまたは特に好ましいものとして記載した以外のジフェノール、特に2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンを含有するビスフェノールAのコポリカーボネートも包含する。
【0036】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造用の芳香族酸ハロゲン化物の例は、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸およびナフタレン−2,6−ジカルボン酸の二酸塩化物を包含する。
【0037】
1:20〜20:1の比率のイソフタル酸およびテレフタル酸の二酸二塩化物の混合物が特に好ましい。
【0038】
ポリエステルカーボネートの製造の間に、炭酸ハロゲン化物、好ましくはホスゲンを、酸の二官能性誘導体として付加的に使用する。
【0039】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤は、前記モノフェノールの他に、そのクロロ炭酸エステル、C1〜C22アルキル基によって任意に置換されている芳香族モノカルボン酸の酸塩化物、ならびに脂肪族C2〜C22モノカルボン酸塩化物も包含する。
【0040】
連鎖停止剤の量は、フェノール連鎖停止剤の場合はジフェノールのモルに対して、モノカルボン酸塩化物連鎖停止剤の場合はジカルボン酸塩化物のモルに対して、それぞれ0.1〜10モル%である。
【0041】
芳香族ポリエステルカーボネートは、合成成分としてヒドロキシカルボン酸も含有しうる。
芳香族ポリエステルカーボネートは、直鎖であってもよく、または既知の方法によって分岐させてもよい(これに関して、DE-A 2940024およびDE-A 3007934も参照)。
【0042】
使用しうる分岐剤の例は、使用されるジカルボン酸二塩化物に対して0.01〜1.0モル%の量の、三または多官能性カルボン酸塩化物、例えば、トリメシン酸三塩化物、シアヌル酸三塩化物、3,3',4,4'−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸四塩化物、1,4,5,8−ナフタレン−テトラカルボン酸四塩化物またはピロメリット酸四塩化物、および使用されるジフェノールに対して0.01〜1.0モル%の量の、三または多官能性フェノール、例えば、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,4−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジル)−4−メチル−フェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、テトラ−(4−[4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル]−フェノキシ)−メタンまたは1,4−ビス[4,4−ヒドロキシトリフェニル)−メチル]−ベンゼンである。フェノール分岐剤は、ジフェノールと共に使用することができ、酸塩化物分岐剤は、酸二塩化物と共に添加することができる。
【0043】
熱可塑性芳香族ポリエステルカーボネートにおいて、カーボネート構造単位の比率は任意に変化しうる。カーボネート構造単位の比率は、エステル基およびカーボネート基の合計に対して、好ましくは100モル%まで、特に80モル%まで、最も好ましくは50モル%までである。芳香族ポリエステルカーボネートのエステル成分およびカーボネート成分の両方は、ブロック形態で存在することもでき、または縮合ポリマーにおいてランダムに分布させることもできる。
【0044】
芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は1.18〜1.4、好ましくは1.22〜1.3である(25℃において、塩化メチレン溶液100mL中のポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート0.5gの溶液について測定した場合)。
【0045】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、単独で、または互いに任意に混合して使用することができる。
【0046】
さらに、US-A 3651014に記載されているような全ての既知のポリエステルブロックコポリマーを使用することができる。
【0047】
難燃性を付与するために、成分B)は、成形組成物全量に対して5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部の、赤燐b1)と窒素化合物b2)との混合物である。特にポリブチレンテレフタレートの場合、赤燐b1)と窒素化合物b2)との混合物14〜20質量部を用いることにより、非常に良好な結果が得られることが見出されている。
【0048】
成分b1)として規定される赤燐は、微粉形状の、燐の全ての着色同素体を意味するものと理解される。その平均粒径は、通常0.1〜100μm、好ましくは0.2〜50μm、最も好ましくは0.5〜25μmである。燐の粒径は、粉砕、特にボールミルまたはビーズミルによる湿潤粉砕により調節することができる。適当な粉砕媒体には、水および有機溶媒、例えばトルエン、鉱油、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよび蟻酸が包含される。
【0049】
未処理赤燐に加えて、既知の方法により処理またはカプセル化された赤燐も好ましく使用できる。赤燐を被覆するのに適した物質には、無機物質(例えば、金属水酸化物または珪酸塩)、有機化合物、好ましくはポリマー(例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−メラミン−フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−レゾルシノール−ホルムアルデヒド−ヘキサメチレンテトラミン樹脂、エポキシ樹脂またはホルムアルデヒド−シリケート樹脂)、および無機および有機被覆剤の混合物が包含される。そのような混合物は、赤燐に、同時にまたは連続的に付着することができる。これに関連して、有機ポリマーにより処理された赤燐の使用が特に有用であることが明らかになっている。使用される化合物は、好ましくはホルムアルデヒド樹脂であり、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂が特に好ましい。典型的な市販赤燐の例には、Clariant により製造される製品、例えば赤燐SFD、Exolit RP 602、Exolit RP 605、さらにExolit RP 689、Exolit RP 690、Exolit RP 694 およびExolit RP 695 が含まれる。後者4種は、ポリマー担体材料中に濃縮された赤燐である。
【0050】
赤燐に加えて使用される窒素化合物b2)は、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンオキサレート、メラミンホスフェートprim.、メラミンホスフェートsec.またはメラミンピロホスフェートsec.、ネオペンチルグリコール硼酸メラミン、メラミンホスフェート、グアニジン塩、およびこれらの関連化合物であってよい。本発明では、メラミンシアヌレートが特に好ましい。メラミンシアヌレートは、メラミンとシアヌル酸との好ましくは当モル量から得られる反応生成物と理解され、これは、通常水溶液から得られ、例えばMelapur(登録商標)MC25(DSM Melapur, Heerlen, オランダから販売)またはBudit(登録商標)315(Budenheim, Budenheim, ドイツから販売)などとして、市販されている。メラミンシアヌレートは、既知の無機および/または有機媒体により処理することができる。この物質の平均粒径は、通常0.1〜25μmであり、0.1〜5μmの平均粒径が特に好ましい。
【0051】
成分C)として規定されるハイドロタルサイトは、式:
【化5】
[式中、
M2+は、2価金属イオン、好ましくはMg2+を表し、
M3+は、3価金属イオン、好ましくはAl3+を表し、
An-は、n-価アニオン、好ましくはCo3 2−またはSO4 2−を表し、
nは、0より大きい整数、好ましくは2を表し、
xは、0〜0.5の数、好ましくは0〜0.33の数を表し、
mは、0以上の数である。]
で示される合成または天然鉱物である。
【0052】
組成式Mg6(CO3)[Al(OH)6]2(OH)4・4H2Oを有する化合物が特に好ましい。ハイドロタルサイトは、商品名Hysafe(登録商標)539、Nacid(登録商標)、Sorbplus(登録商標) PMまたはTalcid(登録商標)として市場で入手できる。
使用されるハイドロタルサイトは、所望により適当な化学的処理により変性されていてよい。
【0053】
更に成形組成物は、成分D)として、1〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、最も好ましくは10〜35質量部の、充填剤および/または強化剤を含む。
【0054】
添加される繊維状または粒状充填剤および強化剤には、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスマット、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維、天然繊維、非晶質水和シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、シリケート、石英、フランス白亜、カオリン、二酸化チタン、珪灰石などが包含される。これらの物質は、表面処理することもできる。好ましい強化剤は、商業的に入手可能なガラス繊維である。一般に8〜18μmの繊維直径を有するこれらのガラス繊維は、連続繊維として、またはカットまたはチョップトガラス繊維として添加することができ、好適なサイズ剤系および結合剤または結合剤系、例えばシランに基づく系で、繊維を被覆することができる。
【0055】
針状無機充填剤も好適である。本発明において、針状無機充填剤は、極めて顕著な針状特性を有する無機充填剤として理解される。針状珪灰石はその例である。無機質は、L/D(長さ/直径)比8:1〜35:1、好ましくは8:1〜11:1を有するのが好ましい。無機充填剤は、任意に表面処理することができる。
【0056】
本発明の成形組成物は、成分E)として更なる添加剤も含む。
ゴム状弾性ポリマー(しばしば耐衝撃性改良剤とも称される)の使用も、達成される機械的性質の範囲に関して、時には有用であり得る。
後者は、最も一般的には、コポリマー、好ましくは以下のモノマーの少なくとも2種から合成されるコポリマーである:エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、ビニルアセテート、スチレン、アクリロニトリル、またはアルコール成分中に1〜18個のC原子を有するアクリル酸またはメタクリル酸のエステル。
【0057】
この種のポリマーは、例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第14/1巻(Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart, 1961)、p.392〜406、およびC.B. Bucknallの論文 "Toughened Plastics"(Applied Science Publishers, ロンドン, 1977)に記載されている。
WO 00/46491 WO 00/1054に記載されているゴム状弾性ポリマーが好ましい。
【0058】
他の添加剤の例には、熱分解防止剤、熱架橋防止剤、紫外線による損傷から保護する薬剤、可塑剤、流動促進剤および加工助剤、滴下防止剤(ポリテトラフルオロエチレン(例えば、Teflon(登録商標))のようなフッ素含有化合物が特に好ましい)、難燃性物質、内部滑剤および離型剤、成核剤、帯電防止剤および安定剤、ならびに着色剤および顔料が包含される。
【0059】
特に、金属の有機および無機化合物の形状の添加剤を含ませることもできる。これらには、亜鉛の酸化物および硫化物、マグネシウムの酸化物および水酸化物、酸化銅、酸化鉄、金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウム、硼酸塩、およびこれら金属化合物の化学量論量混合物が包含される。
【0060】
以下、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。
実施例
本発明に従って、ハイドロタルサイトを添加することによる赤燐およびメラミンシアヌレートを含むポリエステル成形組成物の難燃性の改良を評価するために、表1に示される成分を配合することにより、対応するプラスチック成形組成物を調製した。そのために、各成分を2軸押出機(Haake製ZSK 45、スクリュー長20cm)により260〜300℃で混合し、ストランドとして吐出し、粒状化できるようになるまで冷却し、粒状化した。乾燥(通常、真空乾燥オーブン中70℃で2日間)の後、粒状物質を、260〜300℃の温度で加工して、UL94V試験用の標準試験片を作成し、また、IEC DIN 695-2-1に従った白熱ワイヤ試験用の試験片を作成した。これらの試験により、本発明の成形組成物の燃焼特性を評価した。
【0061】
使用した化合物:
A:Pacon(登録商標)1300(Bayer AG, Leverkusen, ドイツ)
B1:赤燐(Aldrich, セントルイス、ミズーリ州、米国)、レゾルシノール−尿素−ホルムアルデヒド−ヘキサメチレンテトラミン樹脂により被覆。
B2:Melapur(登録商標)MC25(DSM Melapur, Heerlen, オランダ)
C:ハイドロタルサイト(Hysafe(登録商標)539,J, Huber Corp., Havre de Grace, 米国)
D:CS 7962 ガラス繊維(Bayer AG, Leverkusen, ドイツ)
【0062】
プラスチックの難燃性は、UL94V法によって測定される(該方法について、a)Underwriters Laboratories Inc.Standard of Safety, "Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances", 14頁以下、Northbrook、1998;b)J. Troitzsch, "International Plastics Flammability Handbook", 346頁以下、Hanser Verlag, ミュンヘン 1990参照)。この方法を使用して、ASTM標準試験片の後燃え時間および滴下(drip-off)挙動を測定する。
【0063】
防火等級UL94V-0に分類される防炎性プラスチック材料は、下記の基準を満たさなければならない:5つのASTM標準試験片(寸法:127×12.7×X、X=3.2;1.6および0.8mm)の組について、全ての試験片が、10秒間にわたる規定の高さの裸火への2回の適用後に、10秒以下の後燃えを示さなければならない。5つの試験片の10回の点火についての後燃え時間の合計は、50秒以下でなければならない。さらに、該試験片は、30秒より長い時間にわたって、燃焼滴下挙動、完全燃焼または残燼を示してはならない。等級UL94V-1は、各後燃え時間が30秒以下であり、5つの試験片の10回の点火後の後燃え時間の合計が250秒以下であることを必要とする。その他の基準は、前記と同様である。材料が、燃焼滴下挙動を示すが、等級UL94V-1の他の全ての基準を満たす場合、その材料は防火等級UL94V-2を付与される。
【0064】
プラスチックの難燃性の他の試験は、DIN IEC 695-2-1による白熱ワイヤー試験である。この試験において、550℃〜960℃の温度の白熱ワイヤーを使用して、10個の試験片、例えば60×60×2mmまたは1mmの寸法の板を試験し、30秒の後燃え時間を越えず、試験片が燃焼滴下挙動を示さない最大温度を測定する。火災または過負荷の場合に、電子製品の部材は、それらに隣接する部品が発火しうるような温度に達しうるので、この試験も電気/電子分野において特に関心の持たれるものである。このような熱負荷条件は、白熱ワイヤー試験において再現される。
【0065】
表1に、配合量および行った試験の結果を示す。
【表1】
【0066】
表に示した結果から、本発明に従ってハイドロタルサイトを添加したことにより、厚さ0.8mmのUL試験片の難燃性が突然上昇することが、明瞭に示される。この鉱物を添加しないと、この厚さの試験片はUL94V試験に耐えられない。0.1%のハイドロタスサイトを混合してさえ、UL94V-1水準が達成され、これは、0.4%のハイドロタルサイトを添加したときにも達成される。しかしながら、0.7%のハイドロタルサイトを加えた場合、UL94V-2にしか対応しない燃焼挙動が観察される。
【0001】
本発明は、特に薄壁成形品において良好な難燃性を有し、赤燐、窒素含有化合物および少量のハイドロタルサイトを含む難燃性ポリエステル成形組成物に関し、また、成形品、シートまたは繊維の製造における該成形組成物の使用および成形品、シートまたは繊維自体にも関する。
【背景技術】
【0002】
防炎性にされたポリエステル成形組成物は、電気/電子技術分野において、極めて重要であり、例えば、電圧保持部品の基材の製造に使用される。これらの部材は、優れた難燃性だけでなく、優れた機械的および電気的特性も有すべきであり、ハロゲン不含有成形組成物を提供することが、特に使用される難燃剤に関連して、ますます必要とされている。
【0003】
この分野において、一連の開発が行われてきた。
JP-A-06-157880は、メラミンシアヌレートおよび有機ホスフェートにより難燃化され、良好な発煙性に加えて良好な耐食性を示すポリエチレンテレフタレート含有成形組成物を記載する。
JP-A-11-140290より、有機ホスフェートおよびメラミンシアヌレートに加えてフッ素化合物を含む難燃性ポリエステル成形組成物が知られている。
【0004】
WO98/30632は、被覆された赤燐およびフェノールノボラック樹脂を含む難燃性熱可塑性ポリエステルを開示する。
WO99/27016は、ポリブチレンテレフタレートおよびポリカーボネートの混合物の難燃化のために、付加的な燐化合物およびフッ素ポリマーと組み合わせた赤燐を記載する。
JP-A-11-335531は、被覆された赤燐に加えてトリアジン化合物およびシアヌル酸化合物とポリオレフィンを含み、電気/電子分野での使用に適したポリブチレンおよびポリエチレンテレフタレートを含む成形組成物に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、とりわけ薄壁用途/成形品において良好な難燃性を達成するように、難燃性の低いポリマー、例えばポリカーボネートを混合することなく、ポリブチレンテレフタレートをハロゲン非含有難燃剤と配合することは、これまで十分には成功していない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
驚くべきことに、赤燐およびメラミンシアヌレートを含むポリエステル、特にポリブチレンテレフタレートの成形組成物の難燃性を、少量のハイドロタルサイトの添加により、とりわけ薄壁要素および成形品において、著しく改良できることが見出された。さらに、本発明の成形組成物は、白熱ワイヤ試験において傑出した耐性を示す。
【0007】
すなわち、本発明は、
A)1つまたはそれ以上のポリエステル、
B)5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部、最も好ましくは14〜20質量部の、下記b1)およびb2)を含有する難燃剤:
b1)[B)に基づいて]16〜50質量%、好ましくは28.5〜50質量%、最も好ましくは33〜50質量%の赤燐、および
b2)[B)に基づいて]50〜84質量%、好ましくは50〜71.5質量%、最も好ましくは50〜67質量%の窒素化合物、
C)0.001〜0.69質量部、好ましくは0.05〜0.50質量部のハイドロタルサイト、
D)1〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、最も好ましくは10〜35質量部の充填剤および強化剤、並びに
E)0〜50質量部、好ましくは0.001〜40質量部、0.001〜25質量部の他の添加剤
(ただし、A〜Eの割合の合計は100質量部である)
を含む成形組成物に関する。
【0008】
成分A)として定義されるポリエステルは、第一に、ポリアルキレンテレフタレート、即ち、ジカルボン酸、好ましくは芳香族ジカルボン酸、またはそれらの反応性誘導体(例えば、ジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環式または芳香脂肪族ジオールとの反応生成物、および該反応生成物の混合物を含んで成り、第二に、下記に詳しく説明する完全芳香族ポリエステルを含んで成る。
【0009】
ポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(またはその反応性誘導体)、および2〜10個のC原子を有する脂肪族または脂環式ジオールから、既知の方法によって製造することができる(Kunststoff−Handbuch、第VIII巻、695頁以下、Karl-Hanser-Verlag、ミュンヘン 1973)。
【0010】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ジカルボン酸に対して少なくとも80モル%、好ましくは90モル%のテレフタル酸基、およびジオール成分に対して少なくとも80モル%、好ましくは少なくとも90モル%のエチレングリコール基および/または1,3−プロパンジオール基および/またはブタンジオール基を有する。
【0011】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基に加えて、20モル%までの、8〜14個のC原子を有する他の芳香族ジカルボン酸基または4〜12個のC原子を有する脂肪族ジカルボン酸基、例えば、フタル酸基、イソフタル酸基、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸基、コハク酸基、アジピン酸基、セバシン酸基、アゼライン酸基またはシクロヘキサン二酢酸基を有することができる。
【0012】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレン基または1,3−プロパンジオール基または1,4−ブタンジオール基の他に、20モル%までの、3〜12個のC原子を有する他の脂肪族ジオール基または6〜21個のC原子を有する脂環式ジオール基、例えば、1,3−プロパンジオール基、2−エチルプロパンジオール−1,3基、ネオペンチルグリコール基、1,5−ペンタンジオール基、1,6−ヘキサンジオール基、シクロヘキサン−ジメタノール−1,4基、3−メチルペンタンジオール−2,4基、2−メチルペンタンジオール−2,4基、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3基および1,6,2−エチルヘキサンジオール−1,3基、2,2−ジエチルプロパンジオール−1,3基、2,5−ヘキサンジオール基、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン基、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン基、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン基、2,2−ビス−(3−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン基および2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン基を含有しうる(DE-A 2407674、2407776、2715932)。
【0013】
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の三価または四価アルコール、または三または四塩基性カルボン酸、例えばDE-A 1900270およびUS-PS 3692744に開示されているような物質を組み込むことによって、分岐させることができる。好ましい分岐剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロール−エタンおよび−プロパン、およびペンタエリトリトールである。
酸成分に対して1モル%以下の分岐剤を使用するのが好ましい。
【0014】
特に好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)およびエチレングリコールおよび/または1,3−プロパンジオールおよび/または1,4−ブタンジオールのみから製造される化合物(ポリエチレン−、ポリプロピレン−およびポリブチレンテレフタレート)、ならびにこれらのポリアルキレンテレフタレートの混合物である。本発明において、ポリブチレン−およびポリエチレンテレフタレートの混合物の使用が特に好ましい。
【0015】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、少なくとも2つの前記の酸成分および/または少なくとも2つの前記のアルコール成分から製造されるコポリエステルも包含し、最も好ましいコポリエステルは、ポリ(エチレングリコール/1,4−ブタンジオール)テレフタレートである。
【0016】
ポリアルキレンテレフタレートは、それぞれ25℃でフェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1重量部)において測定した場合、約0.4〜1.5、好ましくは0.5〜1.3の極限粘度数を一般に有する。
【0017】
やはり好適な完全芳香族ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸またはそれらの反応性誘導体と、対応する芳香族ジヒドロキシ化合物との反応生成物である。
【0018】
ポリアルキレンテレフタレートに関して先に記載した化合物を、芳香族ジカルボン酸として使用しうる。5〜100モル%のイソフタル酸および0〜95モル%のテレフタル酸の混合物、特に約80%テレフタル酸および20%イソフタル酸の混合物ないしこれら2つの酸のほぼ等量の混合物が好ましい。
【0019】
使用しうるジヒドロキシ化合物は、下記の式(I)によって示される:
【化1】
[Zは、8個までの炭素原子を有するアルキレン基またはシクロアルキレン基、12個までの炭素原子を有するアリーレン基、カルボニル基、酸素原子または硫黄原子、スルホニル基または化学結合を表し、nは0〜2の数値を表すことを特徴とする]。
これら化合物それぞれは、それらのフェニレン基上の置換基として、C1〜C6アルキル基またはアルコキシ基、ならびに弗素、塩素または臭素を有していてもよい。
【0020】
これらの物質の例は、ジヒドロキシフェニル、ジ−(ヒドロキシフェニル)アルカン、ジ−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ジ−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ジ−(ヒドロキシフェニル)、α,α−ジ(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ−(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、レゾルシノールおよびヒドロキノン、ならびにアルキル化またはハロゲン化核を有するそれらの誘導体である。
【0021】
前記の群の中で、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、2,4−ジ−(4'−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、α,α'−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ジ−(3'−メチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび2,2−ジ−(3'−クロロ−4'−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0022】
さらに、2,2−ジ−(3',5'−ジメチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ジ−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−ジ(3,5−ジ−クロロジヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ジ−(4'−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよび3,4'−ジヒドロキシベンゾフェノンが特に好ましい。
前記ジオール化合物の混合物も使用しうる。
【0023】
さらに、純粋ポリアルキレンテレフタレートおよび純粋完全芳香族ポリエステルの他に、これらのポリエステルの任意の混合物を、下記ポリエステルと同様に使用しうる。
【0024】
「ポリエステル」という用語は、ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートをも意味するものと理解される。
【0025】
ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは文献から既知であるか、または文献から既知の方法によって製造できる(ポリカーボネートの製造については、例えば、Schnell, "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Interscience Publishers, 1964、ならびにDE-A 1495626、DE-A 2232877、DE-A 2703376、DE-A 2714544、DE-A 3000610およびDE-A 3832396を参照;ポリエステルカーボネートの製造については、例えば、DE-A 3077934を参照)。
【0026】
芳香族ポリカーボネートは、例えば、界面法によって、連鎖停止剤、例えばモノフェノールを任意に使用し、三官能性分岐剤または四官能以上の官能価を有する分岐剤、例えばトリフェノールまたはテトラフェノールを任意に使用して、ジフェノールと、炭酸ハロゲン化物、好ましくはホスゲン、および/または芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物、好ましくはベンゼン−ジカルボン酸二ハロゲン化物との反応によって製造される。
【0027】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートの製造用のジフェノールは、好ましくは、式(II)で示されるジフェノールである:
【化2】
[式中、
Aは、単結合、C1〜C5アルキレン、C2〜C5アルキリデン、C5〜C6シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、またはヘテロ原子を任意に有する他の芳香環と縮合しうるC6〜C12アリーレンを表すか、または式(III)または(IV)の基:
【化3】
【化4】
を表し;
Bは、各場合に、C1〜C12アルキル、好ましくはメチル、またはハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素を表し;
xは、それぞれ互いに独立に0、1または2を表し;
pは、1または0を表し;
R1およびR2は、各X1について、個々に、互いに独立に選択することができ、水素またはC1〜C6アルキル、好ましくは、水素、メチルまたはエチルを表し;
X1は、炭素を表し;
mは、4〜7の整数、好ましくは4または5であり;
但し、少なくとも1つのQ原子において、R1およびR2が同時にアルキルを表すものとする]。
【0028】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C1〜C5−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C5〜C6−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホンおよびα,α'−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン、ならびに臭素化および/または塩素化核を有するそれらの誘導体である。
【0029】
特に好ましいジフェノールは、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィドおよび4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ならびにそれらの二および四臭素化または塩素化誘導体、例えば、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−ヒドロキシフェニル)−プロパンまたは2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンを包含する。
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
【0030】
ジフェノールは、個々に、または混合して使用することができる。
ジフェノールは、文献から既知であるか、または文献から既知の方法によって得られる。
【0031】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤の例は、フェノール、p−クロロフェノール、p−tert−ブチルフェノールおよび2,4,6−トリブロモフェノールを包含し、長鎖アルキルフェノール、例えば、DE-A 2842005に記載の4−(1,3−テトラメチル−ブチル)−フェノール、およびアルキル置換基に合計8〜20個のC原子を有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノール、例えば、3,5−ジ−tert−ブチル−フェノール、p−イソ−オクチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールも包含する。使用される連鎖停止剤の量は一般に、各場合に使用されるジフェノールのモル合計に対して0.5モル%〜10モル%である。
【0032】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,000の平均重量平均分子量(例えば、超遠心分離によるかまたは散乱光の測定によって測定)を有する。
【0033】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、既知の方法、好ましくは、使用されるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0モル%の三官能性化合物または四官能以上の官能価を有する化合物、例えば3個またはそれ以上のフェノール基を有する化合物を組み込むことよって分岐しうる。
【0034】
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートは共に好適である。本発明のコポリカーボネートを製造するために、1〜25質量%、好ましくは2.5〜25質量%(使用されるジフェノールの合計量に対して)の、末端ヒドロキシ−アリールオキシ基を含有するポリジオルガノシロキサンも使用しうる。これらは既知である(例えば、US-A 3419634参照)か、または文献から既知の方法によって製造できる。ポリジオルガノシロキサンを含有するコポリカーボネートの製造は、例えばDE-A 3334782に記載されている。
【0035】
好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAの他に、ジフェノールのモル合計に対して15モル%までの、好ましいものまたは特に好ましいものとして記載した以外のジフェノール、特に2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンを含有するビスフェノールAのコポリカーボネートも包含する。
【0036】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造用の芳香族酸ハロゲン化物の例は、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸およびナフタレン−2,6−ジカルボン酸の二酸塩化物を包含する。
【0037】
1:20〜20:1の比率のイソフタル酸およびテレフタル酸の二酸二塩化物の混合物が特に好ましい。
【0038】
ポリエステルカーボネートの製造の間に、炭酸ハロゲン化物、好ましくはホスゲンを、酸の二官能性誘導体として付加的に使用する。
【0039】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤は、前記モノフェノールの他に、そのクロロ炭酸エステル、C1〜C22アルキル基によって任意に置換されている芳香族モノカルボン酸の酸塩化物、ならびに脂肪族C2〜C22モノカルボン酸塩化物も包含する。
【0040】
連鎖停止剤の量は、フェノール連鎖停止剤の場合はジフェノールのモルに対して、モノカルボン酸塩化物連鎖停止剤の場合はジカルボン酸塩化物のモルに対して、それぞれ0.1〜10モル%である。
【0041】
芳香族ポリエステルカーボネートは、合成成分としてヒドロキシカルボン酸も含有しうる。
芳香族ポリエステルカーボネートは、直鎖であってもよく、または既知の方法によって分岐させてもよい(これに関して、DE-A 2940024およびDE-A 3007934も参照)。
【0042】
使用しうる分岐剤の例は、使用されるジカルボン酸二塩化物に対して0.01〜1.0モル%の量の、三または多官能性カルボン酸塩化物、例えば、トリメシン酸三塩化物、シアヌル酸三塩化物、3,3',4,4'−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸四塩化物、1,4,5,8−ナフタレン−テトラカルボン酸四塩化物またはピロメリット酸四塩化物、および使用されるジフェノールに対して0.01〜1.0モル%の量の、三または多官能性フェノール、例えば、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,4−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジル)−4−メチル−フェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、テトラ−(4−[4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル]−フェノキシ)−メタンまたは1,4−ビス[4,4−ヒドロキシトリフェニル)−メチル]−ベンゼンである。フェノール分岐剤は、ジフェノールと共に使用することができ、酸塩化物分岐剤は、酸二塩化物と共に添加することができる。
【0043】
熱可塑性芳香族ポリエステルカーボネートにおいて、カーボネート構造単位の比率は任意に変化しうる。カーボネート構造単位の比率は、エステル基およびカーボネート基の合計に対して、好ましくは100モル%まで、特に80モル%まで、最も好ましくは50モル%までである。芳香族ポリエステルカーボネートのエステル成分およびカーボネート成分の両方は、ブロック形態で存在することもでき、または縮合ポリマーにおいてランダムに分布させることもできる。
【0044】
芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は1.18〜1.4、好ましくは1.22〜1.3である(25℃において、塩化メチレン溶液100mL中のポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート0.5gの溶液について測定した場合)。
【0045】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、単独で、または互いに任意に混合して使用することができる。
【0046】
さらに、US-A 3651014に記載されているような全ての既知のポリエステルブロックコポリマーを使用することができる。
【0047】
難燃性を付与するために、成分B)は、成形組成物全量に対して5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部の、赤燐b1)と窒素化合物b2)との混合物である。特にポリブチレンテレフタレートの場合、赤燐b1)と窒素化合物b2)との混合物14〜20質量部を用いることにより、非常に良好な結果が得られることが見出されている。
【0048】
成分b1)として規定される赤燐は、微粉形状の、燐の全ての着色同素体を意味するものと理解される。その平均粒径は、通常0.1〜100μm、好ましくは0.2〜50μm、最も好ましくは0.5〜25μmである。燐の粒径は、粉砕、特にボールミルまたはビーズミルによる湿潤粉砕により調節することができる。適当な粉砕媒体には、水および有機溶媒、例えばトルエン、鉱油、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよび蟻酸が包含される。
【0049】
未処理赤燐に加えて、既知の方法により処理またはカプセル化された赤燐も好ましく使用できる。赤燐を被覆するのに適した物質には、無機物質(例えば、金属水酸化物または珪酸塩)、有機化合物、好ましくはポリマー(例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−メラミン−フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−レゾルシノール−ホルムアルデヒド−ヘキサメチレンテトラミン樹脂、エポキシ樹脂またはホルムアルデヒド−シリケート樹脂)、および無機および有機被覆剤の混合物が包含される。そのような混合物は、赤燐に、同時にまたは連続的に付着することができる。これに関連して、有機ポリマーにより処理された赤燐の使用が特に有用であることが明らかになっている。使用される化合物は、好ましくはホルムアルデヒド樹脂であり、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂が特に好ましい。典型的な市販赤燐の例には、Clariant により製造される製品、例えば赤燐SFD、Exolit RP 602、Exolit RP 605、さらにExolit RP 689、Exolit RP 690、Exolit RP 694 およびExolit RP 695 が含まれる。後者4種は、ポリマー担体材料中に濃縮された赤燐である。
【0050】
赤燐に加えて使用される窒素化合物b2)は、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンオキサレート、メラミンホスフェートprim.、メラミンホスフェートsec.またはメラミンピロホスフェートsec.、ネオペンチルグリコール硼酸メラミン、メラミンホスフェート、グアニジン塩、およびこれらの関連化合物であってよい。本発明では、メラミンシアヌレートが特に好ましい。メラミンシアヌレートは、メラミンとシアヌル酸との好ましくは当モル量から得られる反応生成物と理解され、これは、通常水溶液から得られ、例えばMelapur(登録商標)MC25(DSM Melapur, Heerlen, オランダから販売)またはBudit(登録商標)315(Budenheim, Budenheim, ドイツから販売)などとして、市販されている。メラミンシアヌレートは、既知の無機および/または有機媒体により処理することができる。この物質の平均粒径は、通常0.1〜25μmであり、0.1〜5μmの平均粒径が特に好ましい。
【0051】
成分C)として規定されるハイドロタルサイトは、式:
【化5】
[式中、
M2+は、2価金属イオン、好ましくはMg2+を表し、
M3+は、3価金属イオン、好ましくはAl3+を表し、
An-は、n-価アニオン、好ましくはCo3 2−またはSO4 2−を表し、
nは、0より大きい整数、好ましくは2を表し、
xは、0〜0.5の数、好ましくは0〜0.33の数を表し、
mは、0以上の数である。]
で示される合成または天然鉱物である。
【0052】
組成式Mg6(CO3)[Al(OH)6]2(OH)4・4H2Oを有する化合物が特に好ましい。ハイドロタルサイトは、商品名Hysafe(登録商標)539、Nacid(登録商標)、Sorbplus(登録商標) PMまたはTalcid(登録商標)として市場で入手できる。
使用されるハイドロタルサイトは、所望により適当な化学的処理により変性されていてよい。
【0053】
更に成形組成物は、成分D)として、1〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、最も好ましくは10〜35質量部の、充填剤および/または強化剤を含む。
【0054】
添加される繊維状または粒状充填剤および強化剤には、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスマット、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維、天然繊維、非晶質水和シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、シリケート、石英、フランス白亜、カオリン、二酸化チタン、珪灰石などが包含される。これらの物質は、表面処理することもできる。好ましい強化剤は、商業的に入手可能なガラス繊維である。一般に8〜18μmの繊維直径を有するこれらのガラス繊維は、連続繊維として、またはカットまたはチョップトガラス繊維として添加することができ、好適なサイズ剤系および結合剤または結合剤系、例えばシランに基づく系で、繊維を被覆することができる。
【0055】
針状無機充填剤も好適である。本発明において、針状無機充填剤は、極めて顕著な針状特性を有する無機充填剤として理解される。針状珪灰石はその例である。無機質は、L/D(長さ/直径)比8:1〜35:1、好ましくは8:1〜11:1を有するのが好ましい。無機充填剤は、任意に表面処理することができる。
【0056】
本発明の成形組成物は、成分E)として更なる添加剤も含む。
ゴム状弾性ポリマー(しばしば耐衝撃性改良剤とも称される)の使用も、達成される機械的性質の範囲に関して、時には有用であり得る。
後者は、最も一般的には、コポリマー、好ましくは以下のモノマーの少なくとも2種から合成されるコポリマーである:エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、ビニルアセテート、スチレン、アクリロニトリル、またはアルコール成分中に1〜18個のC原子を有するアクリル酸またはメタクリル酸のエステル。
【0057】
この種のポリマーは、例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第14/1巻(Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart, 1961)、p.392〜406、およびC.B. Bucknallの論文 "Toughened Plastics"(Applied Science Publishers, ロンドン, 1977)に記載されている。
WO 00/46491 WO 00/1054に記載されているゴム状弾性ポリマーが好ましい。
【0058】
他の添加剤の例には、熱分解防止剤、熱架橋防止剤、紫外線による損傷から保護する薬剤、可塑剤、流動促進剤および加工助剤、滴下防止剤(ポリテトラフルオロエチレン(例えば、Teflon(登録商標))のようなフッ素含有化合物が特に好ましい)、難燃性物質、内部滑剤および離型剤、成核剤、帯電防止剤および安定剤、ならびに着色剤および顔料が包含される。
【0059】
特に、金属の有機および無機化合物の形状の添加剤を含ませることもできる。これらには、亜鉛の酸化物および硫化物、マグネシウムの酸化物および水酸化物、酸化銅、酸化鉄、金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウム、硼酸塩、およびこれら金属化合物の化学量論量混合物が包含される。
【0060】
以下、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。
実施例
本発明に従って、ハイドロタルサイトを添加することによる赤燐およびメラミンシアヌレートを含むポリエステル成形組成物の難燃性の改良を評価するために、表1に示される成分を配合することにより、対応するプラスチック成形組成物を調製した。そのために、各成分を2軸押出機(Haake製ZSK 45、スクリュー長20cm)により260〜300℃で混合し、ストランドとして吐出し、粒状化できるようになるまで冷却し、粒状化した。乾燥(通常、真空乾燥オーブン中70℃で2日間)の後、粒状物質を、260〜300℃の温度で加工して、UL94V試験用の標準試験片を作成し、また、IEC DIN 695-2-1に従った白熱ワイヤ試験用の試験片を作成した。これらの試験により、本発明の成形組成物の燃焼特性を評価した。
【0061】
使用した化合物:
A:Pacon(登録商標)1300(Bayer AG, Leverkusen, ドイツ)
B1:赤燐(Aldrich, セントルイス、ミズーリ州、米国)、レゾルシノール−尿素−ホルムアルデヒド−ヘキサメチレンテトラミン樹脂により被覆。
B2:Melapur(登録商標)MC25(DSM Melapur, Heerlen, オランダ)
C:ハイドロタルサイト(Hysafe(登録商標)539,J, Huber Corp., Havre de Grace, 米国)
D:CS 7962 ガラス繊維(Bayer AG, Leverkusen, ドイツ)
【0062】
プラスチックの難燃性は、UL94V法によって測定される(該方法について、a)Underwriters Laboratories Inc.Standard of Safety, "Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances", 14頁以下、Northbrook、1998;b)J. Troitzsch, "International Plastics Flammability Handbook", 346頁以下、Hanser Verlag, ミュンヘン 1990参照)。この方法を使用して、ASTM標準試験片の後燃え時間および滴下(drip-off)挙動を測定する。
【0063】
防火等級UL94V-0に分類される防炎性プラスチック材料は、下記の基準を満たさなければならない:5つのASTM標準試験片(寸法:127×12.7×X、X=3.2;1.6および0.8mm)の組について、全ての試験片が、10秒間にわたる規定の高さの裸火への2回の適用後に、10秒以下の後燃えを示さなければならない。5つの試験片の10回の点火についての後燃え時間の合計は、50秒以下でなければならない。さらに、該試験片は、30秒より長い時間にわたって、燃焼滴下挙動、完全燃焼または残燼を示してはならない。等級UL94V-1は、各後燃え時間が30秒以下であり、5つの試験片の10回の点火後の後燃え時間の合計が250秒以下であることを必要とする。その他の基準は、前記と同様である。材料が、燃焼滴下挙動を示すが、等級UL94V-1の他の全ての基準を満たす場合、その材料は防火等級UL94V-2を付与される。
【0064】
プラスチックの難燃性の他の試験は、DIN IEC 695-2-1による白熱ワイヤー試験である。この試験において、550℃〜960℃の温度の白熱ワイヤーを使用して、10個の試験片、例えば60×60×2mmまたは1mmの寸法の板を試験し、30秒の後燃え時間を越えず、試験片が燃焼滴下挙動を示さない最大温度を測定する。火災または過負荷の場合に、電子製品の部材は、それらに隣接する部品が発火しうるような温度に達しうるので、この試験も電気/電子分野において特に関心の持たれるものである。このような熱負荷条件は、白熱ワイヤー試験において再現される。
【0065】
表1に、配合量および行った試験の結果を示す。
【表1】
【0066】
表に示した結果から、本発明に従ってハイドロタルサイトを添加したことにより、厚さ0.8mmのUL試験片の難燃性が突然上昇することが、明瞭に示される。この鉱物を添加しないと、この厚さの試験片はUL94V試験に耐えられない。0.1%のハイドロタスサイトを混合してさえ、UL94V-1水準が達成され、これは、0.4%のハイドロタルサイトを添加したときにも達成される。しかしながら、0.7%のハイドロタルサイトを加えた場合、UL94V-2にしか対応しない燃焼挙動が観察される。
Claims (16)
- A)1つまたはそれ以上のポリエステル、
B)5〜30質量部の、下記b1)およびb2)を含有する難燃剤:
b1)B)に基づいて16〜50質量%の赤燐、および
b2)B)に基づいて50〜84質量%の窒素化合物、
C)0.001〜0.69質量部のハイドロタルサイト、
D)1〜50質量部の充填剤および強化剤、並びに
E)0〜50質量部の他の添加剤
(ただし、A〜Eの割合の合計は100質量部である)
を含む成形組成物。 - 成分A)がポリアルキレンテレフタレート、または複数のポリアルキレンテレフタレートの混合物である請求項1に記載の成形組成物。
- 成分A)がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートまたはこれらの混合物である請求項1に記載の成形組成物。
- 成分A)が更にポリカーボネートを含む請求項1に記載の成形組成物。
- 成分b1)がマイクロカプセル化燐である請求項1に記載の成形組成物。
- 成分b2)が、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンオキサレート、メラミンホスフェートprim.、メラミンホスフェートsec.またはメラミンピロホスフェートsec.、ネオペンチルグリコール硼酸メラミン、ポリマーメラミンホスフェート、グアニジン塩若しくはこれらの混合物から選択される請求項1に記載の成形組成物。
- 窒素化合物b2)がメラミンシアヌレートである請求項1に記載の成形組成物。
- 成分C)の割合が0.05〜0.5質量部である請求項1に記載の成形組成物。
- 成分Cが、Mg6(CO3)[Al(OH)6]2(OH)4・4H2Oで示される組成を有する請求項1に記載の成形組成物。
- 成分CまたはDとは異なる添加剤をさらに含む請求項1に記載の成形組成物。
- さらに充填剤および/または強化剤を含む請求項1に記載の成形組成物。
- 成分CまたはDとは異なる添加剤を含み、該添加剤が、熱分解防止剤、熱架橋防止剤、紫外線による損傷から保護する薬剤、可塑剤、流動促進剤および加工助剤、ゴム状弾性ポリマー、難燃性物質、滴下防止剤、内部滑剤および離型剤、成核剤、帯電防止剤および安定剤ならびに着色剤および顔料から選択される請求項1〜12のいずれかに記載の成形組成物。
- 酸化亜鉛、硼酸亜鉛、硫化亜鉛またはこれらの混合物を含む請求項1〜13のいずれかに記載の成形組成物。
- 成形品、シートおよび繊維の製造における、請求項1〜14のいずれかに記載の成形組成物の使用。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の成形組成物から得られる成形品、シートおよび繊維。
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