JP2004521048A - 糸を巻き上げる機械を運転する方法及び巻取り装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、糸の行程幅(Hp)を巻取りトリップの間にあや角の変更による作用、特にあや角のスキップによる作用にも関わらず、所定の手段によってほぼ一定に保つ方法及び巻取り装置に関する。トラバース行程又は所定の間隔が特に段階式プレシジョンワインディングの間に調節され、これにより、あや角の変更又はトラバース行程の速度の変更の結果、本発明の手段なしではボビン端面に形成されかねない鋸歯構造が防止される。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に請求項16及び請求項17に記載の糸ボビンの形成、若しくは糸を巻き上げる機械を運転する方法及び第1の方法請求項及び第1の装置請求項の上位概念部に記載の巻取り装置に関する。
【0002】
ボビンの形成時に、往復運動する糸ガイドが、糸をまず回転ローラであってもよい糸搬送ローラへ、そしてこの糸搬送ローラからボビン体へ引き渡す。糸はこの場合に糸ガイドによって前後に引きずられる、すなわち、糸ガイドは糸に先行する。この場合に、「引きずり誤差」が生じる。この「引きずり誤差」は、糸ガイドの速度、糸ガイドと糸搬送ローラとの間の距離、糸と回転ローラ表面との間の摩擦及び糸の気擦に関係している。糸搬送ローラは一般に回転ローラであり、以下にその作用を限定されないそのような回転ローラとして示す。
【0003】
さらに、形成妨害を伴うランダムワインディング(あや角一定巻き)の形成時又は段階式プレシジョンワインディングの形成時に、あや角がボビン構成の過程で複数回にわたり、部分的には飛躍的にも変化し、糸ガイドの、あや角に対応する速度変化がもたらされる。
【0004】
例えば段階式プレシジョンワインディング(ワインド数一定巻き)を形成する場合には、段階毎に所定のあや角で開始する。このあや角は、段階の経過に伴って、すなわち、ボビンの直径の増加に伴って、そしてこれによるボビンの回転数の減少、ひいては糸ガイドの速の低下に伴って、減少する。すなわち、糸ガイドの速度は、段階の開始時には段階の終了時よりも高いので、引きずり誤差は段階の開始時には、段階の終了時よりも大きく、これに応じてボビン幅は段階の終了時には段階の開始時よりも大きくなる。このようなボビンは、複数の段階によって形成されるので、ボビンの端面には、横断面図で見ると鋸歯横断面を有する端面が生じてしまう。この鋸歯横断面は、糸層が端面を介してボビンスリーブに対して横滑して、いわゆる緊張糸が生じてしまう傾向があり、このような緊張糸はボビンの更なる加工時に問題となるので不都合であるという欠点を有する。
【0005】
このような鋸歯構造の欠点を防止する可能性は、巻取り行程毎の段階数を増やし、これによって、ある程度、細かい鋸歯構造が生じるようにすることにある。このことは、しかしながら、緊張糸がもはや生じないということにはつながらない。
【0006】
そこで本発明の課題は、鋸歯横断面の発生を根本的に防止することである。
【0007】
この課題を解決した本発明の手段によれば、本発明の方法により引きずり誤差、とりわけ引きずり誤差の飛躍も修正され、ボビンの端面がほぼ平面を形成する。
【0008】
本発明の有利な実施例が、従属請求項に記載されている。
【0009】
この方法及び装置は、トラバース方法の形式には無関係である。すなわち、この方法若しくは装置は、それぞれ溝付ドラム又はフライヤ又はベルト又はトラバースアームを備えたトラバース装置によって実施若しくは構成することができる。この場合、溝付ドラムトラバース装置は、例えばドイツ連邦共和国特許第2627643号明細書に、フライヤトラバース装置はヨーロッパ特許公開第06223−24号明細書に、及びアームトラバース装置はドイツ連邦共和国特許第19846138.0号明細書並びにヨーロッパ特許公開第08384−22号明細書に図示及び説明されている。アームトラバース装置において可能なように、糸を回転ローラに引き渡す箇所が変更可能になっている別のトラバース装置が、世界知的所有権機構第00/17082号明細書に図示及び説明されている。この場合には、互いに逆方向に回転する2つの円板が設けられており、これらの円板にはそれぞれ半径方向に前後摺動可能な3つの糸ガイドが配置されいる。これらの糸ガイドは、回転する円板に、半径方向に運動可能に配置されており、それぞれ対応する瞬間に、糸の引受時には前方へ、そして糸の引渡時には後方に摺動される。
【0010】
次に本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0011】
図1の図1aはボビンスリーブ1を示している。このボビンスリーブ1には、糸Fによってボビン2が形成される。この場合、糸Fは所定の供給源(紡糸バー又はボビン)から、中央の糸ガイドDと糸ガイド4とを通ってボビン2まで達する。前記糸ガイド4は、この図面では、どのように糸Fが中央の糸ガイドDからボビン2まで走行するのかを示すために位置C.0,C.1,C.2,C.3で示されている。この場合、糸ガイド行程Hchは、一方の終端位置C.0から他方の終端位置C.3にまで延びている。さらに図面から判るように、糸は糸ガイドによって相応の行程方向へ引きずることができる、すなわち、回転ローラ3上の糸の2つの引返し点(図2aも参照のこと)の間の間隔Hpは糸ガイド行程Hchよりも小さくなっている。
【0012】
糸ガイドと、回転ローラ3の糸受取り線6との間の「引きずり長さ」は、引きずり長さ5として示す。簡略化のためにこの長さは図示の方向で示すが、正確な長さは、基本的には図1aと図1bに示した糸の傾斜状態に基づいてこれよりも大きい。
【0013】
図示のような糸の引きずりによって、引きずり誤差Sが生じる。すなわち、ボビン幅Hp(=間隔Hp)は、行程長さHchから、引きずり誤差Sを2倍した値を差し引いた差である。
【0014】
回転ローラ3の受取り線6とボビン2への引渡し線7との間では糸は引きずり誤差を被らない。
【0015】
既に述べたように、図1a及び図1bは半概略的な図面であり、これに応じて、図1aにはボビン状の糸の載置点が展開図として示されており、図1bには投影図として示されている。
【0016】
図2の図2aは、糸Fの位置の、トラバース糸ガイド4の両方の引返し範囲、つまり、位置C.0及び位置C.3すなわち対応する引きずり誤差Sを有する終端位置、位置C4すなわち引きずり誤差Sなしの中間位置、及び逆のトラバース方向にある引きずり位置C.5及び引きずり位置C.6を示している。
【0017】
さらに、図2aにはあや角α全体が示されており、同様に、ボビン2の端部範囲の糸位置F.1及びF.2によって、どのようにしてトラバース行程の終端部にある糸が、少なくとも理論的にはボビンに載置されるのかが示されている。
【0018】
上に述べた説明は、再度、図5に概略的に示されている。
【0019】
同じ符号を有する同じエレメントは、本発明書全体を通して、不可欠な場合にのみ再び言及する。
【0020】
図3から判るように、あや角が大きい(α1の代わりにα2)場合には、引きずり誤差Sは同様に大きくなっている。
【0021】
このことは同様に図4aにも示されている。すなわち、引きずり誤差Sはα1で生じ、引きずり誤差S.1は拡大されたあや角、つまりα2で生じる。図4bには、それぞれ半あや角α2/1若しくはα2/2が記入されている。
【0022】
図5aは、速度経過Vchを往復行程時の糸ガイド4の時間tの関数で、当然のことながら全く理論的に表している。なぜならば、終点Wにおける変化は、有限の遅延若しくは加速によってのみ起こるからである。
【0023】
これに対応して、図5bに示したように、糸の載置は図2aにも示した理論上の経過Wthによってではなく、Wrによる行程端部における事実上の糸経過に対応している。
【0024】
符号2Abwは、ボビンの巻取り部を示している。
【0025】
図6の上側の部分は、ボビン半径Rの増加時のあや角αの経過、すなわち、段階式プレシジョンワインディングの構成時のあや角α2とあや角α1との間の経過を示している。図6の下側の部分は、あや角α(α2−α1)の経過から生じる引きずり誤差Sの経過が示されている。すなわち、あや角の減少時には引きずり誤差も減少するが、ボビン幅Hpは同じトラバース行程Hch時には増加し、図7に示した鋸歯プロフィールを示す。このことはさらに、既に述べたように、段階式プレシジョンワインディング時には、ボビンの端面が、本発明を利用することなしには、図7に符号2Qで示したように、横断面図で見て鋸歯プロフィールに形成されてしまう。
【0026】
本発明によれば、例えばドイツ連邦共和国特許第19846138号明細書に記載の「アームトラバース装置」又は世界知的所有権機構第00/17082号明細書に記載の半径方向摺動可能な糸ガイドを備えたトラバース装置の使用時には、糸ガイドの行程幅Hch又は糸の引渡し点が半径方向摺動可能な糸ガイドによって行程端部に合わせて調節され、これによって、ボビン幅Hpが引きずり誤差及び引きずり誤差の飛躍にも関わらず一定に保たれ、既に述べた、図6及び図7に示した鋸歯プロフィールを防止することができる可能性が生じる。
【0027】
図8及び図9はそれぞれ上に述べた鋸歯プロフィールを防止するための1実施例を示している。
【0028】
図8と図9とは両方とも、行程幅Hchの上に述べた変更の代わりに引きずり長さを変更する。すなわち、図8によれば、糸ガイド4と糸受取線6との間の引きずり長さが、糸線6.1までの引きずり長さ5.1に拡大されることによって、糸ガイドと、ボビン上の糸載置線7.1との間のこのような延長された引きずり長さによって、図8に示したように付加的な引きずり誤差S.2が生じ、総引きずり誤差が、S+S.2=S.3の和によって生じる。
【0029】
この効果は、Sの変化がS.2の逆方向の変化によって補償され、これにより、鋸歯プロフィールが生じなくなるという形で利用される。
【0030】
この方法と類似して、図9に示したように、回転ローラ3とボビン2との間に間隔を形成することができ、これにより、付加的な引きずり長さ5.2が生じ、この引きずり長さ5.2が、図8の引きずり長さの変更と同じ変更を生ぜしめる。
【0031】
この場合には、付加的な引きずり誤差はS.4によって示されており、和はS.5によって示されている。当然ながら、図8及び図9の手段を組み合わせる、すなわち、引きずり長さ5.1と引きずり長さ5.2とを組み合わせることができる。
【0032】
図10は、冒頭に述べたようなトラバース装置によって、本発明を実施するための制御装置を概略的に示している。
【0033】
この場合、ボックス8は運転データ入力、すなわち、目標−行程−計算機13と補間計算機14と引きずり誤差表15とを備えた修正計算機9内への、あや角αのための入力装置10と行程幅Hpのための入力装置11とを示している。
【0034】
この場合、補間計算機14への入力10と目標−行程−計算機13への入力11が得られる。補間計算機14の隣には引きずり誤差入力装置15があり、補間計算機14は、信号を引きずり誤差入力として12目標−行程−計算機13に送信する。この目標−行程−計算機13は、入力値「11」及び入力値「12」を加算し、信号16を糸ガイド行程幅Hchとして計算し、この幅を前出のトラバースシステムに相当するトラバースシステム17に送信する。
【0035】
本発明との関連で、行程幅Hp及びあや角の経過は、ボビン直径との関数において特に重要である。修正計算機は望ましい行程幅Hp(ボビンの幅又は長さ)のための値を有している。このために、この修正計算機は算出した引きずり誤差を加算し、これによって、トラバースシステムのための目標値「行程幅Ch」を形成する。
【0036】
トラバースシステムは、目標値「行程幅Ch」を実際に保持できる状態になければならない。このことは、トラバースシステムによって、糸ガイドの引返し点、糸引渡しの場所又は引きずり長さが変更されるかどうかに応じて、そして前出の適宜なトラバースシステムに応じて起こる。
【0037】
引きずり誤差は、複数の方法で算出することができる。
1.一連のあや角のために、オフラインで実験的に引きずり誤差が決定される。この値は表15に記憶される。巻取りの間に、補間計算機14は、所属の引きずり誤差Sを備えたあや角αの実際に望ましい値を表から受け取り、この値から目標−行程−計算機13のための修正値12を決定し、この目標−行程−計算機13は行程幅16のための目標−行程を計算する。
2.同じ方法が、あや角の代わりにトラバース速度に基づいて実施できる。
3.択一的に、オンラインで(すなわち、巻取りの間に)引きずり誤差のための分析的な解決手段が講じられる。
4.組合せ形式、すなわち引きずり誤差をオフラインで分析的に算出し、オンラインで表から補間を行うことも同様に可能である。
【0038】
生ぜしめられたボビンはこの方法によって、あや角が変更された場合にも一定の行程幅Hpを有しており、これにより、図6及び図7のような鋸歯構造を示さない。
【0039】
この方法は、あや角のスキップ(例えば段階式精密巻取り機において必要なように)時に遅れることなく相応の引きずり誤差を決定することができる状態にある。トラバースシステムは、行程幅Hchのための目標値飛躍を受け取る。トラバースシステムがこの目標値飛躍に遅れることなく追従することができる場合には、平坦な(鋸歯構造ではない)端面を有するボビンが形成される。
【0040】
引きずり誤差の発生への副作用は、例えば糸の気擦、トラバース糸ガイドの遊び、糸の緩みなども同様に考えられる。これらの作用が巻取りトラベルの間に変化すると、特に有意義である。巻取り方法が、例えばボビンまでの回転ローラの間隔の変更を含む場合、引きずり誤差の表及び補間は二次元的である。すなわち、あや角のための第1の次元と、ボビンに対する回転ローラの間隔のための第2の次元とである。
【0041】
糸ボビンの形成
糸ボビン若しくは糸パッケージは1つの特性群、例えば構造(例えば、あや巻又はパラレル巻、若しくは粗巻き、プレシジョンワインディング又は段階式プレシジョンワインディング)、直径、糸長さ、密度として、あるいはまた例えば円筒状、円錐状、双円錐状(bikonisch)などの形状としても抽象的に捉えることができる。それぞれの特性のために、理想形状を作成することができ、これについては、所定の用途に関連して幾分大きい又は小さい偏差は容認される。形状に関しては、例えば「円筒状の」ボビンは、硬いショルダの形成のため又は「膨らみ」のために理想形状からそれてもよい。
【0042】
ボビンの特性群はそれ自体複雑な概念である。この概念はいずれの場合にも所定の構造的な特性、例えば、糸巻取りのあや角、並びにこのような構造的な特性の組合せ又は変化から生じる特性を含む。しかし、この概念は所定の加工環境におけるボビンの走行特性に表れる別の特性をも含む。
【0043】
ボビンの1つの重要な構造的特性は、ボビンの糸層の軸方向の長さ、すなわち「行程幅」である。ボビントラベルを介したこの行程幅の経過がボビンの形状を生ぜしめることは明らかである。この経過はしかしながら、当業者には「行程呼吸」を得るための提案として公知となっている、その他の重要な特性にも影響する。すなわち、規定の経過の維持の精密さは、例えば、規定の行程幅の維持における誤差が「張力糸」の形成につながる場合には、ボビンの特性にとっても大きな意味を持つ。
【0044】
ボビンは、巻上げシステム若しくは巻取りシステムによって作成される。この巻取りシステムは、抽象的に、ボビンの特性に影響を及ぼす個々に調節可能な運転パラメータ群として捉えることができる。このような運転パラメータは、例えばPCT/CH00/00552号明細書に記載の巻取りシステムによれば、心棒の回転数、接触ローラの接触圧、糸ガイド速度などである。公知の巻取りシステムの1つの重要なパラメータは、糸ガイドの行程幅である。この行程幅は、ボビンの行程幅に類似しているが、同じものではない。最近では、巻取りシステム、特に糸ガイドの行程幅の調節可能性を簡易化する、巻取りシステムのトラバース装置が知られてきた。
【0045】
巻取りシステムの運転パラメータとの関連で、所定の経過(又はプログラム)の維持も非常に重要であり、同時にこれを保証することはしばしば非常に難しい。例えばPCT特許申請書番号PCT/CH00/00552号明細書では、調整可能な運転パラメータとして糸ガイドの運動の引返し点のための目標値の重要性を指摘している。このような目標値は、(トラバース装置若しくは糸ガイドのための)変更可能な「仮想の」行程幅を規定し、これによって、効果的に(「巻取り」)行程幅に影響を及ぼすことができる。PCT/CH00/00552号明細書の完全な説明が、このことに関して本発明の説明に組み込まれる。
【0046】
個々の運転パラメータを巻取りトラベルの間に変更し、これによってボビンの特性に望ましい影響を与えることは、公知の自明の従来技術に属する。この場合に、特性群をパラメータ群に結びつける変化関数が、単純ではなく複雑なことが問題となることがある。従って、運転パラメータの変更は必ずしも望ましい特性の相応の変化だけに表れるとは限らず、異なる状況下では不都合な、又はそれどころか有害な副作用を他の特性に生ぜしめることもあり得る。このような副作用は、巻取りシステムにおいて適切に施された変更から直接的に生じたものであるのにも関わらず、「妨害作用」として特徴付けられる。
【0047】
このことは、所定のモデル計算からの単なる逸脱ではないことを強調しておきたい。このような逸脱は、例えばモデル計算において考慮されなかったが、巻取りトラベルの間には変化し得ない要因から生じる。このような逸脱は実地で確認し、モデル計算若しくは制御プログラムの対応する調整によって考慮することができる。このために、巻取りトラベルの間に特別な措置を講じる必要はない。妨害作用は、前記の発明の範囲では、運転パラメータが適切に変更されて副作用がもたらされ、この副作用が同じパラメータの調整によっては影響され得ないために生じてしまう。
【0048】
上に述べた問題の解決手段は、請求項16に記載されている。
【0049】
請求項16による本発明の具体的な用途は、「段階式プレシジョンワインディング」によるボビンの形成にある。この方法は、例えばヨーロッパ特許公開第629174号明細書に記載の従来技術に明示されている。この方法の主な特徴は、巻取りトラベルの間にあや角が複数回にわたるスキップ式に適切な変更が行われることである。(ヨーロッパ特許公開第629174号の図6参照)。段階式プレシジョンワインディングの形成のために重要なこのようなあや角の変更は、図7につき上に説明したように、ボビン形状に不都合な副作用(妨害作用)をもたらす。
【0050】
このような妨害作用に抗して作用するために、運転パラメータ「糸ガイドの調節された引返し点のための目標値」が巻取りトラベル内の選択された箇所で変更されるようになっている。
【0051】
この運転パラメータは、有利には、別の幾つかの運転パラメータの(それ自体は望ましい)変更による妨害作用が(ボビンの)行程幅の変化に表れている場合にこの妨害作用を補償するために使用することができる。なぜならば、糸ガイドの調節された引返し点の変更は、実際にはボビンの行程幅の変化にのみ表れるからである。
【0052】
段階式プレシジョンワインディングの形成の間の変速時に行程変化を補償する方法は、ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書にも記載されている。この明細書によれば、「行程短縮」、すなわち、「引きずり誤差」により生じる糸層(ボビン特性)の行程幅の短縮が考慮される。糸ガイドの軌道カーブ(巻取りシステムの運動パラメータ)及び糸の載置点も算出されることが望ましい。この計算に基づいて、それぞれの望ましいボビン構成を最適化することが可能である。巻取りプログラムを算出することのできるモデル計算装置なのか、又は適宜な制御範囲に基づいて変換することのできる制御プログラムなのかは不明である。いずれにせよ、ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書によると、望ましい最適化を実施できるようにどのような具体的な手段を講じたいのかは不明である。ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書によれば、計算された行程短縮は、巻取り速度及び糸ガイド速度の関数である。それ故、おそらく所定の最適化を実施するためにこれらの運転パラメータが選択され又は影響されることが望ましいのであろう。しかしながら、実際的な処理の説明がこのヨーロッパ特許明細書には欠如しており、この説明は単に推測によって述べることしかできない。行程短縮(若しくは載置点)の計算は、モデル計算によってのみ実施可能である。なぜならば、効果的な載置点(若しくは効果的な行程短縮)を確定することのできるセンサ機構が現在ではないからである。
【0053】
このような理由から、本発明の有利な特徴は、修正サイズの変更が、制御しながら(規制されてはいない)、しかも経験的な算出に基づいて行われ、この変更が制御プログラムにおける所定の修正手段の規定につながることである。本発明は、これにより、制御しながら調節可能な運転パラメータを備えた巻取りシステムによってボビン(パッケージ)に糸を巻き上げるための制御プログラムを有し、この場合に少なくとも1つのパラメータが巻取りトラベルの間に、ボビンの特性に影響を及ぼすために変更される形式になっており、第2の運転パラメータ(「修正サイズ」又は「補足若しくは補償サイズ」)を、同様に巻取りトラベルの間に制御しながら変更することができ、これによって、前記運転パラメータの変更による妨害作用に抗して作用することを特徴とする。本発明は、もちろんこの形式の制御システムを備えた対応する制御若しくは巻取りシステムを含む。
【0054】
既に述べたように、ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書は「行程短縮」に関するものである。しかし、このデータは種々異なる個々の妨害作用の総計を示しているという意味では複雑である。主要妨害作用は、あや角若しくはトラバース速度の変更によって生じる。別の妨害作用が、接触ローラとボビンとの間の間隔(ヨーロッパ特許公開第94483号明細書、ヨーロッパ特許公開第654550号明細書又はヨーロッパ特許公開第6181656号明細書参照)又はボビンにおける接触ローラの押圧力が変更されることによって生じる。
【0055】
この問題の解決は請求項17に記載されている。
【0056】
したがって、本発明は請求項17によると、行程短縮をもたらす巻取りシステムによってボビン(パッケージ)に糸を巻き上げるための制御プログラムも有しており、トラバース運動の行程幅を、巻取りトラベルの間に糸ガイドの引返し点を変更することによって、行程短縮に抗して作用するように変更することができることによって特徴付けられる。本発明は、もちろん、この場合にも相応の制御装置若しくはこのような制御プログラムを備えた巻取りシステムを含む。
【0057】
図1、図2、図4、図8、図9は全て同一の、しかし変化点が設けられたトラバース装置を示しており、付加的な「a」を付与された図面番号は、中央の糸ガイドから種々異なる位置にあるトラバース糸ガイドへの糸経過、及び受取ローラを介したボビンへの糸経過を示し、符号「b」を付した図面番号は、巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示している。図1、図2、図3、図9及び図10は全てトラバース装置の半概略的な図を示しており、各図間の相違は、糸ガイド装置の相違に基づく。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1a】トラバースシステムの1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0059】
【図1b】巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0060】
【図2a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0061】
【図2b】巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0062】
【図3】あや角と引きずり誤差との間の関係を示す表である。
【0063】
【図4a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0064】
【図4b】巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0065】
【図5a】糸ガイドの速度経過及び時間経過を示す表である。
【0066】
【図5b】ボビン上の糸のリターンポイントにおける糸の引渡しを示す表である。
【0067】
【図6】段階式プレシジョンワインディングの形成時の2つの限界あや角の経過を示す図(上側部分)及びボビンの引きずり誤差の経過を示す図(下側部分)である。
【0068】
【図7】図6に記載の段階式プレシジョンワインディングによって形成されたボビンの端面の一部を示す断面図である。
【0069】
【図8a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0070】
【図8b】取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0071】
【図9a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0072】
【図9b】取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0073】
【図10】本発明による方法を実施するための制御−概略図である。
【0001】
本発明は、特に請求項16及び請求項17に記載の糸ボビンの形成、若しくは糸を巻き上げる機械を運転する方法及び第1の方法請求項及び第1の装置請求項の上位概念部に記載の巻取り装置に関する。
【0002】
ボビンの形成時に、往復運動する糸ガイドが、糸をまず回転ローラであってもよい糸搬送ローラへ、そしてこの糸搬送ローラからボビン体へ引き渡す。糸はこの場合に糸ガイドによって前後に引きずられる、すなわち、糸ガイドは糸に先行する。この場合に、「引きずり誤差」が生じる。この「引きずり誤差」は、糸ガイドの速度、糸ガイドと糸搬送ローラとの間の距離、糸と回転ローラ表面との間の摩擦及び糸の気擦に関係している。糸搬送ローラは一般に回転ローラであり、以下にその作用を限定されないそのような回転ローラとして示す。
【0003】
さらに、形成妨害を伴うランダムワインディング(あや角一定巻き)の形成時又は段階式プレシジョンワインディングの形成時に、あや角がボビン構成の過程で複数回にわたり、部分的には飛躍的にも変化し、糸ガイドの、あや角に対応する速度変化がもたらされる。
【0004】
例えば段階式プレシジョンワインディング(ワインド数一定巻き)を形成する場合には、段階毎に所定のあや角で開始する。このあや角は、段階の経過に伴って、すなわち、ボビンの直径の増加に伴って、そしてこれによるボビンの回転数の減少、ひいては糸ガイドの速の低下に伴って、減少する。すなわち、糸ガイドの速度は、段階の開始時には段階の終了時よりも高いので、引きずり誤差は段階の開始時には、段階の終了時よりも大きく、これに応じてボビン幅は段階の終了時には段階の開始時よりも大きくなる。このようなボビンは、複数の段階によって形成されるので、ボビンの端面には、横断面図で見ると鋸歯横断面を有する端面が生じてしまう。この鋸歯横断面は、糸層が端面を介してボビンスリーブに対して横滑して、いわゆる緊張糸が生じてしまう傾向があり、このような緊張糸はボビンの更なる加工時に問題となるので不都合であるという欠点を有する。
【0005】
このような鋸歯構造の欠点を防止する可能性は、巻取り行程毎の段階数を増やし、これによって、ある程度、細かい鋸歯構造が生じるようにすることにある。このことは、しかしながら、緊張糸がもはや生じないということにはつながらない。
【0006】
そこで本発明の課題は、鋸歯横断面の発生を根本的に防止することである。
【0007】
この課題を解決した本発明の手段によれば、本発明の方法により引きずり誤差、とりわけ引きずり誤差の飛躍も修正され、ボビンの端面がほぼ平面を形成する。
【0008】
本発明の有利な実施例が、従属請求項に記載されている。
【0009】
この方法及び装置は、トラバース方法の形式には無関係である。すなわち、この方法若しくは装置は、それぞれ溝付ドラム又はフライヤ又はベルト又はトラバースアームを備えたトラバース装置によって実施若しくは構成することができる。この場合、溝付ドラムトラバース装置は、例えばドイツ連邦共和国特許第2627643号明細書に、フライヤトラバース装置はヨーロッパ特許公開第06223−24号明細書に、及びアームトラバース装置はドイツ連邦共和国特許第19846138.0号明細書並びにヨーロッパ特許公開第08384−22号明細書に図示及び説明されている。アームトラバース装置において可能なように、糸を回転ローラに引き渡す箇所が変更可能になっている別のトラバース装置が、世界知的所有権機構第00/17082号明細書に図示及び説明されている。この場合には、互いに逆方向に回転する2つの円板が設けられており、これらの円板にはそれぞれ半径方向に前後摺動可能な3つの糸ガイドが配置されいる。これらの糸ガイドは、回転する円板に、半径方向に運動可能に配置されており、それぞれ対応する瞬間に、糸の引受時には前方へ、そして糸の引渡時には後方に摺動される。
【0010】
次に本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0011】
図1の図1aはボビンスリーブ1を示している。このボビンスリーブ1には、糸Fによってボビン2が形成される。この場合、糸Fは所定の供給源(紡糸バー又はボビン)から、中央の糸ガイドDと糸ガイド4とを通ってボビン2まで達する。前記糸ガイド4は、この図面では、どのように糸Fが中央の糸ガイドDからボビン2まで走行するのかを示すために位置C.0,C.1,C.2,C.3で示されている。この場合、糸ガイド行程Hchは、一方の終端位置C.0から他方の終端位置C.3にまで延びている。さらに図面から判るように、糸は糸ガイドによって相応の行程方向へ引きずることができる、すなわち、回転ローラ3上の糸の2つの引返し点(図2aも参照のこと)の間の間隔Hpは糸ガイド行程Hchよりも小さくなっている。
【0012】
糸ガイドと、回転ローラ3の糸受取り線6との間の「引きずり長さ」は、引きずり長さ5として示す。簡略化のためにこの長さは図示の方向で示すが、正確な長さは、基本的には図1aと図1bに示した糸の傾斜状態に基づいてこれよりも大きい。
【0013】
図示のような糸の引きずりによって、引きずり誤差Sが生じる。すなわち、ボビン幅Hp(=間隔Hp)は、行程長さHchから、引きずり誤差Sを2倍した値を差し引いた差である。
【0014】
回転ローラ3の受取り線6とボビン2への引渡し線7との間では糸は引きずり誤差を被らない。
【0015】
既に述べたように、図1a及び図1bは半概略的な図面であり、これに応じて、図1aにはボビン状の糸の載置点が展開図として示されており、図1bには投影図として示されている。
【0016】
図2の図2aは、糸Fの位置の、トラバース糸ガイド4の両方の引返し範囲、つまり、位置C.0及び位置C.3すなわち対応する引きずり誤差Sを有する終端位置、位置C4すなわち引きずり誤差Sなしの中間位置、及び逆のトラバース方向にある引きずり位置C.5及び引きずり位置C.6を示している。
【0017】
さらに、図2aにはあや角α全体が示されており、同様に、ボビン2の端部範囲の糸位置F.1及びF.2によって、どのようにしてトラバース行程の終端部にある糸が、少なくとも理論的にはボビンに載置されるのかが示されている。
【0018】
上に述べた説明は、再度、図5に概略的に示されている。
【0019】
同じ符号を有する同じエレメントは、本発明書全体を通して、不可欠な場合にのみ再び言及する。
【0020】
図3から判るように、あや角が大きい(α1の代わりにα2)場合には、引きずり誤差Sは同様に大きくなっている。
【0021】
このことは同様に図4aにも示されている。すなわち、引きずり誤差Sはα1で生じ、引きずり誤差S.1は拡大されたあや角、つまりα2で生じる。図4bには、それぞれ半あや角α2/1若しくはα2/2が記入されている。
【0022】
図5aは、速度経過Vchを往復行程時の糸ガイド4の時間tの関数で、当然のことながら全く理論的に表している。なぜならば、終点Wにおける変化は、有限の遅延若しくは加速によってのみ起こるからである。
【0023】
これに対応して、図5bに示したように、糸の載置は図2aにも示した理論上の経過Wthによってではなく、Wrによる行程端部における事実上の糸経過に対応している。
【0024】
符号2Abwは、ボビンの巻取り部を示している。
【0025】
図6の上側の部分は、ボビン半径Rの増加時のあや角αの経過、すなわち、段階式プレシジョンワインディングの構成時のあや角α2とあや角α1との間の経過を示している。図6の下側の部分は、あや角α(α2−α1)の経過から生じる引きずり誤差Sの経過が示されている。すなわち、あや角の減少時には引きずり誤差も減少するが、ボビン幅Hpは同じトラバース行程Hch時には増加し、図7に示した鋸歯プロフィールを示す。このことはさらに、既に述べたように、段階式プレシジョンワインディング時には、ボビンの端面が、本発明を利用することなしには、図7に符号2Qで示したように、横断面図で見て鋸歯プロフィールに形成されてしまう。
【0026】
本発明によれば、例えばドイツ連邦共和国特許第19846138号明細書に記載の「アームトラバース装置」又は世界知的所有権機構第00/17082号明細書に記載の半径方向摺動可能な糸ガイドを備えたトラバース装置の使用時には、糸ガイドの行程幅Hch又は糸の引渡し点が半径方向摺動可能な糸ガイドによって行程端部に合わせて調節され、これによって、ボビン幅Hpが引きずり誤差及び引きずり誤差の飛躍にも関わらず一定に保たれ、既に述べた、図6及び図7に示した鋸歯プロフィールを防止することができる可能性が生じる。
【0027】
図8及び図9はそれぞれ上に述べた鋸歯プロフィールを防止するための1実施例を示している。
【0028】
図8と図9とは両方とも、行程幅Hchの上に述べた変更の代わりに引きずり長さを変更する。すなわち、図8によれば、糸ガイド4と糸受取線6との間の引きずり長さが、糸線6.1までの引きずり長さ5.1に拡大されることによって、糸ガイドと、ボビン上の糸載置線7.1との間のこのような延長された引きずり長さによって、図8に示したように付加的な引きずり誤差S.2が生じ、総引きずり誤差が、S+S.2=S.3の和によって生じる。
【0029】
この効果は、Sの変化がS.2の逆方向の変化によって補償され、これにより、鋸歯プロフィールが生じなくなるという形で利用される。
【0030】
この方法と類似して、図9に示したように、回転ローラ3とボビン2との間に間隔を形成することができ、これにより、付加的な引きずり長さ5.2が生じ、この引きずり長さ5.2が、図8の引きずり長さの変更と同じ変更を生ぜしめる。
【0031】
この場合には、付加的な引きずり誤差はS.4によって示されており、和はS.5によって示されている。当然ながら、図8及び図9の手段を組み合わせる、すなわち、引きずり長さ5.1と引きずり長さ5.2とを組み合わせることができる。
【0032】
図10は、冒頭に述べたようなトラバース装置によって、本発明を実施するための制御装置を概略的に示している。
【0033】
この場合、ボックス8は運転データ入力、すなわち、目標−行程−計算機13と補間計算機14と引きずり誤差表15とを備えた修正計算機9内への、あや角αのための入力装置10と行程幅Hpのための入力装置11とを示している。
【0034】
この場合、補間計算機14への入力10と目標−行程−計算機13への入力11が得られる。補間計算機14の隣には引きずり誤差入力装置15があり、補間計算機14は、信号を引きずり誤差入力として12目標−行程−計算機13に送信する。この目標−行程−計算機13は、入力値「11」及び入力値「12」を加算し、信号16を糸ガイド行程幅Hchとして計算し、この幅を前出のトラバースシステムに相当するトラバースシステム17に送信する。
【0035】
本発明との関連で、行程幅Hp及びあや角の経過は、ボビン直径との関数において特に重要である。修正計算機は望ましい行程幅Hp(ボビンの幅又は長さ)のための値を有している。このために、この修正計算機は算出した引きずり誤差を加算し、これによって、トラバースシステムのための目標値「行程幅Ch」を形成する。
【0036】
トラバースシステムは、目標値「行程幅Ch」を実際に保持できる状態になければならない。このことは、トラバースシステムによって、糸ガイドの引返し点、糸引渡しの場所又は引きずり長さが変更されるかどうかに応じて、そして前出の適宜なトラバースシステムに応じて起こる。
【0037】
引きずり誤差は、複数の方法で算出することができる。
1.一連のあや角のために、オフラインで実験的に引きずり誤差が決定される。この値は表15に記憶される。巻取りの間に、補間計算機14は、所属の引きずり誤差Sを備えたあや角αの実際に望ましい値を表から受け取り、この値から目標−行程−計算機13のための修正値12を決定し、この目標−行程−計算機13は行程幅16のための目標−行程を計算する。
2.同じ方法が、あや角の代わりにトラバース速度に基づいて実施できる。
3.択一的に、オンラインで(すなわち、巻取りの間に)引きずり誤差のための分析的な解決手段が講じられる。
4.組合せ形式、すなわち引きずり誤差をオフラインで分析的に算出し、オンラインで表から補間を行うことも同様に可能である。
【0038】
生ぜしめられたボビンはこの方法によって、あや角が変更された場合にも一定の行程幅Hpを有しており、これにより、図6及び図7のような鋸歯構造を示さない。
【0039】
この方法は、あや角のスキップ(例えば段階式精密巻取り機において必要なように)時に遅れることなく相応の引きずり誤差を決定することができる状態にある。トラバースシステムは、行程幅Hchのための目標値飛躍を受け取る。トラバースシステムがこの目標値飛躍に遅れることなく追従することができる場合には、平坦な(鋸歯構造ではない)端面を有するボビンが形成される。
【0040】
引きずり誤差の発生への副作用は、例えば糸の気擦、トラバース糸ガイドの遊び、糸の緩みなども同様に考えられる。これらの作用が巻取りトラベルの間に変化すると、特に有意義である。巻取り方法が、例えばボビンまでの回転ローラの間隔の変更を含む場合、引きずり誤差の表及び補間は二次元的である。すなわち、あや角のための第1の次元と、ボビンに対する回転ローラの間隔のための第2の次元とである。
【0041】
糸ボビンの形成
糸ボビン若しくは糸パッケージは1つの特性群、例えば構造(例えば、あや巻又はパラレル巻、若しくは粗巻き、プレシジョンワインディング又は段階式プレシジョンワインディング)、直径、糸長さ、密度として、あるいはまた例えば円筒状、円錐状、双円錐状(bikonisch)などの形状としても抽象的に捉えることができる。それぞれの特性のために、理想形状を作成することができ、これについては、所定の用途に関連して幾分大きい又は小さい偏差は容認される。形状に関しては、例えば「円筒状の」ボビンは、硬いショルダの形成のため又は「膨らみ」のために理想形状からそれてもよい。
【0042】
ボビンの特性群はそれ自体複雑な概念である。この概念はいずれの場合にも所定の構造的な特性、例えば、糸巻取りのあや角、並びにこのような構造的な特性の組合せ又は変化から生じる特性を含む。しかし、この概念は所定の加工環境におけるボビンの走行特性に表れる別の特性をも含む。
【0043】
ボビンの1つの重要な構造的特性は、ボビンの糸層の軸方向の長さ、すなわち「行程幅」である。ボビントラベルを介したこの行程幅の経過がボビンの形状を生ぜしめることは明らかである。この経過はしかしながら、当業者には「行程呼吸」を得るための提案として公知となっている、その他の重要な特性にも影響する。すなわち、規定の経過の維持の精密さは、例えば、規定の行程幅の維持における誤差が「張力糸」の形成につながる場合には、ボビンの特性にとっても大きな意味を持つ。
【0044】
ボビンは、巻上げシステム若しくは巻取りシステムによって作成される。この巻取りシステムは、抽象的に、ボビンの特性に影響を及ぼす個々に調節可能な運転パラメータ群として捉えることができる。このような運転パラメータは、例えばPCT/CH00/00552号明細書に記載の巻取りシステムによれば、心棒の回転数、接触ローラの接触圧、糸ガイド速度などである。公知の巻取りシステムの1つの重要なパラメータは、糸ガイドの行程幅である。この行程幅は、ボビンの行程幅に類似しているが、同じものではない。最近では、巻取りシステム、特に糸ガイドの行程幅の調節可能性を簡易化する、巻取りシステムのトラバース装置が知られてきた。
【0045】
巻取りシステムの運転パラメータとの関連で、所定の経過(又はプログラム)の維持も非常に重要であり、同時にこれを保証することはしばしば非常に難しい。例えばPCT特許申請書番号PCT/CH00/00552号明細書では、調整可能な運転パラメータとして糸ガイドの運動の引返し点のための目標値の重要性を指摘している。このような目標値は、(トラバース装置若しくは糸ガイドのための)変更可能な「仮想の」行程幅を規定し、これによって、効果的に(「巻取り」)行程幅に影響を及ぼすことができる。PCT/CH00/00552号明細書の完全な説明が、このことに関して本発明の説明に組み込まれる。
【0046】
個々の運転パラメータを巻取りトラベルの間に変更し、これによってボビンの特性に望ましい影響を与えることは、公知の自明の従来技術に属する。この場合に、特性群をパラメータ群に結びつける変化関数が、単純ではなく複雑なことが問題となることがある。従って、運転パラメータの変更は必ずしも望ましい特性の相応の変化だけに表れるとは限らず、異なる状況下では不都合な、又はそれどころか有害な副作用を他の特性に生ぜしめることもあり得る。このような副作用は、巻取りシステムにおいて適切に施された変更から直接的に生じたものであるのにも関わらず、「妨害作用」として特徴付けられる。
【0047】
このことは、所定のモデル計算からの単なる逸脱ではないことを強調しておきたい。このような逸脱は、例えばモデル計算において考慮されなかったが、巻取りトラベルの間には変化し得ない要因から生じる。このような逸脱は実地で確認し、モデル計算若しくは制御プログラムの対応する調整によって考慮することができる。このために、巻取りトラベルの間に特別な措置を講じる必要はない。妨害作用は、前記の発明の範囲では、運転パラメータが適切に変更されて副作用がもたらされ、この副作用が同じパラメータの調整によっては影響され得ないために生じてしまう。
【0048】
上に述べた問題の解決手段は、請求項16に記載されている。
【0049】
請求項16による本発明の具体的な用途は、「段階式プレシジョンワインディング」によるボビンの形成にある。この方法は、例えばヨーロッパ特許公開第629174号明細書に記載の従来技術に明示されている。この方法の主な特徴は、巻取りトラベルの間にあや角が複数回にわたるスキップ式に適切な変更が行われることである。(ヨーロッパ特許公開第629174号の図6参照)。段階式プレシジョンワインディングの形成のために重要なこのようなあや角の変更は、図7につき上に説明したように、ボビン形状に不都合な副作用(妨害作用)をもたらす。
【0050】
このような妨害作用に抗して作用するために、運転パラメータ「糸ガイドの調節された引返し点のための目標値」が巻取りトラベル内の選択された箇所で変更されるようになっている。
【0051】
この運転パラメータは、有利には、別の幾つかの運転パラメータの(それ自体は望ましい)変更による妨害作用が(ボビンの)行程幅の変化に表れている場合にこの妨害作用を補償するために使用することができる。なぜならば、糸ガイドの調節された引返し点の変更は、実際にはボビンの行程幅の変化にのみ表れるからである。
【0052】
段階式プレシジョンワインディングの形成の間の変速時に行程変化を補償する方法は、ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書にも記載されている。この明細書によれば、「行程短縮」、すなわち、「引きずり誤差」により生じる糸層(ボビン特性)の行程幅の短縮が考慮される。糸ガイドの軌道カーブ(巻取りシステムの運動パラメータ)及び糸の載置点も算出されることが望ましい。この計算に基づいて、それぞれの望ましいボビン構成を最適化することが可能である。巻取りプログラムを算出することのできるモデル計算装置なのか、又は適宜な制御範囲に基づいて変換することのできる制御プログラムなのかは不明である。いずれにせよ、ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書によると、望ましい最適化を実施できるようにどのような具体的な手段を講じたいのかは不明である。ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書によれば、計算された行程短縮は、巻取り速度及び糸ガイド速度の関数である。それ故、おそらく所定の最適化を実施するためにこれらの運転パラメータが選択され又は影響されることが望ましいのであろう。しかしながら、実際的な処理の説明がこのヨーロッパ特許明細書には欠如しており、この説明は単に推測によって述べることしかできない。行程短縮(若しくは載置点)の計算は、モデル計算によってのみ実施可能である。なぜならば、効果的な載置点(若しくは効果的な行程短縮)を確定することのできるセンサ機構が現在ではないからである。
【0053】
このような理由から、本発明の有利な特徴は、修正サイズの変更が、制御しながら(規制されてはいない)、しかも経験的な算出に基づいて行われ、この変更が制御プログラムにおける所定の修正手段の規定につながることである。本発明は、これにより、制御しながら調節可能な運転パラメータを備えた巻取りシステムによってボビン(パッケージ)に糸を巻き上げるための制御プログラムを有し、この場合に少なくとも1つのパラメータが巻取りトラベルの間に、ボビンの特性に影響を及ぼすために変更される形式になっており、第2の運転パラメータ(「修正サイズ」又は「補足若しくは補償サイズ」)を、同様に巻取りトラベルの間に制御しながら変更することができ、これによって、前記運転パラメータの変更による妨害作用に抗して作用することを特徴とする。本発明は、もちろんこの形式の制御システムを備えた対応する制御若しくは巻取りシステムを含む。
【0054】
既に述べたように、ヨーロッパ特許公開第1070676号明細書は「行程短縮」に関するものである。しかし、このデータは種々異なる個々の妨害作用の総計を示しているという意味では複雑である。主要妨害作用は、あや角若しくはトラバース速度の変更によって生じる。別の妨害作用が、接触ローラとボビンとの間の間隔(ヨーロッパ特許公開第94483号明細書、ヨーロッパ特許公開第654550号明細書又はヨーロッパ特許公開第6181656号明細書参照)又はボビンにおける接触ローラの押圧力が変更されることによって生じる。
【0055】
この問題の解決は請求項17に記載されている。
【0056】
したがって、本発明は請求項17によると、行程短縮をもたらす巻取りシステムによってボビン(パッケージ)に糸を巻き上げるための制御プログラムも有しており、トラバース運動の行程幅を、巻取りトラベルの間に糸ガイドの引返し点を変更することによって、行程短縮に抗して作用するように変更することができることによって特徴付けられる。本発明は、もちろん、この場合にも相応の制御装置若しくはこのような制御プログラムを備えた巻取りシステムを含む。
【0057】
図1、図2、図4、図8、図9は全て同一の、しかし変化点が設けられたトラバース装置を示しており、付加的な「a」を付与された図面番号は、中央の糸ガイドから種々異なる位置にあるトラバース糸ガイドへの糸経過、及び受取ローラを介したボビンへの糸経過を示し、符号「b」を付した図面番号は、巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示している。図1、図2、図3、図9及び図10は全てトラバース装置の半概略的な図を示しており、各図間の相違は、糸ガイド装置の相違に基づく。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1a】トラバースシステムの1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0059】
【図1b】巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0060】
【図2a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0061】
【図2b】巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0062】
【図3】あや角と引きずり誤差との間の関係を示す表である。
【0063】
【図4a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0064】
【図4b】巻取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0065】
【図5a】糸ガイドの速度経過及び時間経過を示す表である。
【0066】
【図5b】ボビン上の糸のリターンポイントにおける糸の引渡しを示す表である。
【0067】
【図6】段階式プレシジョンワインディングの形成時の2つの限界あや角の経過を示す図(上側部分)及びボビンの引きずり誤差の経過を示す図(下側部分)である。
【0068】
【図7】図6に記載の段階式プレシジョンワインディングによって形成されたボビンの端面の一部を示す断面図である。
【0069】
【図8a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0070】
【図8b】取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0071】
【図9a】トラバースシステムの別の1実施例における糸経過を示す概略図である。
【0072】
【図9b】取り装置の回転ローラ及びボビン表面の、糸により接触される区分を示す概略図である。
【0073】
【図10】本発明による方法を実施するための制御−概略図である。
Claims (17)
- 糸を巻き上げる機械、特に巻取り機を運転する方法であって、トラバース装置の糸ガイド(C)によって、糸(F)を糸引張り方向に対して横方向に、トラバース行程(Hch)内の2つの引返し点の間(C.0からC.4まで)で交互に往復案内し、前記糸が(F)あや角(α)を生ぜしめ、これにより、回転するボビン(2)に設けられた、糸の行程幅(Hp)を備えた糸搬送ローラ(3)を介して、糸を相応のあや角でずらす形式の方法において、巻取りトラベルの間に糸(F)の行程幅(Hp)を、あや角(α)の変化による作用、特にあや角のスキップの作用にも関わらず、少なくとも1つの対応する所定の手段によってほぼ均一に保ち、ボビンの端面をほぼ平面を形成することを特徴とする、糸を巻き上げる機械、特に巻取り機を運転する方法。
- トラバース行程(Hch)を絶えずあや角(α)に合わせて調整し、これによって、糸(F)の行程幅(Hp)を均一に保つ、請求項1記載の方法。
- 糸ガイド(C)と、糸搬送ローラ(3)の糸受取線(3)との間の間隔(5.1)及び/又は糸搬送ローラ(3)とボビン(2)との間の間隔(5.2)を絶えずあや角(α)に合わせて調整し、これにより、糸の行程幅(Hp)を均一に保つ、請求項1記載の方法。
- あや角(α)が小さくなる場合に、トラバース行程(Hch)を対応して減少させる、請求項2記載の方法。
- あや角(α)が小さくなる場合に、間隔(5.1,5.2)を対応して拡大する、請求項4記載の方法。
- 糸ガイド(C)と糸搬送ローラ(3)との間の間隔(5.1)及び/又は糸搬送ローラ(3)とボビン(2)との間の間隔(5.2)を一定に保つ、請求項2記載の方法。
- トラバース行程(Hch)を一定に保つ、請求項3記載の方法。
- トラバース行程(Hch)を、糸ガイドを有するトラバースアームのトラバース行程の制御によって調整する、請求項2記載の方法。
- トラバース行程(Hch)を、ベルト又はフライヤトラバース装置又は摺動可能な糸ガイドを備えたトラバース装置の糸引渡し点の摺動によって調整する、請求項2記載の方法。
- それぞれの間隔(5.1,5.2)を、糸トラバースローラ(3)に対するトラバース装置及び/又はボビンの制御された摺動によって調整する、請求項3記載の方法。
- トラバース装置を備えた巻取り装置であって、該トラバース装置が、少なくとも1つの糸ガイド(4)を有しており、該糸ガイド(4)によって、糸(F)が、往復行程のトラバース行程(Hch)内で、糸(F)の生ぜしめられた行程幅(Hp)を備えたボビンへと巻き上げられ、糸(F)が、糸ガイド(C)から糸搬送ローラ(3)へ、そして該糸搬送ローラ(3)からボビン(2)へ、あや角(α)を生ぜしめる行程速度で引き渡される形式のものにおいて、糸行程幅(Hp)が、あや角(α)の変化による作用、特にあや角(α)のスキップの作用にも関わらず、ほぼ一定に保たれるようにする手段が設けられていることを特徴とする、巻き取り装置。
- トラバース装置が、アーム糸ガイド(4)を備えたそれ自体公知のアームトラバース装置(17)であり、前記手段が、アーム糸ガイド(4)のための制御装置(8,9,10,11,12,13,14,15,16)及び駆動手段(図示していない)を有し、該制御装置と駆動手段とによって、トラバース行程(Hch)が制御され、これによって、糸行程幅(Hp)が、あや角の前記変化にも関わらずほぼ一定に保たれる、請求項11記載の装置。
- トラバース装置が、一定のトラバース行程(Hch)を有するそれ自体公知なトラバース装置(17)であり、前記手段が、制御装置(8,9,10,11,12,13,14,15,16)及び摺動手段(図示していない)として形成されており、該制御装置と摺動手段(図示していない)とによって、トラバース装置(4)と糸搬送ローラ(3)との間の、及び/又は糸搬送ローラ(3)とボビン(2)との間の間隔(5,5.1,5.2)が制御され、これにより、糸行程幅(Hp)が、あや角の前記変化にも関わらずほぼ一定に保たれる、請求項11記載の装置。
- トラバース装置が、逆方向に回転する2つの円板を備えたそれ自体公知な円板トラバース装置(17)であり、前記円板にそれぞれ半径方向に摺動可能な糸ガイドが設けられており、前記手段が、制御装置(8,9,10,11,12,13,14,15,16)及び摺動手段(図示していない)として形成されており、該制御装置と摺動手段とによって、糸の把持と解放のための糸ガイドの位置が制御されるようになっており、これにより、糸行程幅(Hp)が、あや角の前記変化にも関わらずほぼ一定に保たれる、請求項11記載の装置。
- 制御装置が次のものを有している、すなわち、運転データ入力装置(8)、すなわち、あや角(α)を入力するための入力装置(10)と、糸(F)の行程幅(Hp)を修正−計算機Gへ入力するのための入力装置(11)とを有しており、前記修正−計算機Gが、補間計算機(14)を備えており、該補間計算機(14)が、あや角(α)に関連する引きずり誤差(S)を引きずり誤差表(15)から補間し、引きずり誤差入力値(12)として目標−行程−計算機(13)に入力し、該目標−行程−計算機(13)に、同様に行程幅(Hp)が入力され、かつ目標−行程−計算機(13)が、トラバース幅(Hch)又は間隔(5,5.1,5.2)を計算し、信号(16)としてトラバース装置(17)へ引き渡す、請求項11から14までのいずれか1項記載の装置。
- 制御しながら調節可能な運転パラメータを備えた巻取りシステムによって、糸をボビン(パッケージ)に巻き上げる方法であって、少なくとも1つのパラメータを巻取りトラベルの間にボビンの特性に影響を与えるために変更する方法において、第2の運転パラメータ(「修正サイズ」又は「補足若しくは補償サイズ」)を、同様に巻取りトラベルの間に変更し、これにより、前記運動パラメータの変更の妨害作用に抗して作用させる方法。
- 行程短縮をもたらす巻取りシステムによって糸をボビン(パッケージ)に巻き上げる方法において、トラバース運動の行程幅を、糸ガイドの引返し点のための目標値の変更によって巻取りトラベルの間に変更し、これにより、行程短縮に抗して作用させる方法。
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