JP2004520850A - 生体試料のカルパイン3活性を検出する方法、および前記方法を実施するためのペプチド - Google Patents

生体試料のカルパイン3活性を検出する方法、および前記方法を実施するためのペプチド Download PDF

Info

Publication number
JP2004520850A
JP2004520850A JP2003509092A JP2003509092A JP2004520850A JP 2004520850 A JP2004520850 A JP 2004520850A JP 2003509092 A JP2003509092 A JP 2003509092A JP 2003509092 A JP2003509092 A JP 2003509092A JP 2004520850 A JP2004520850 A JP 2004520850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calpain
peptide
isoform
fluorescent
seq
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003509092A
Other languages
English (en)
Inventor
イザベル・リシャール
ギヨーム・シヨン
Original Assignee
ジェネトン
サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・レシェルシュ・サイエンティフィーク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェネトン, サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・レシェルシュ・サイエンティフィーク filed Critical ジェネトン
Publication of JP2004520850A publication Critical patent/JP2004520850A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6472Cysteine endopeptidases (3.4.22)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

本発明は、カルパイン3によって開裂することのできる少なくとも1つのアミノ酸配列を含有することを特徴とする、少なくとも1つの蛍光性または発色性レポーター分子と結合したペプチドに関する。本発明はさらに、in vitroで生体試料のカルパイン3またはカルパイン3のイソ型の活性を検出する方法であって、その方法によって、第1のステップにおいて、前記生体試料を請求項1に記載のペプチドに接触させ、第2のステップにおいて、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型による前記ペプチドの開裂の存在または不在を、発色または蛍光反応の強度を測定することによって検出する方法に関する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細胞、細胞系、または組織からなる生体試料において、カルパイン3活性を検出する方法に関する。本発明はまた、前記方法で用いるためのペプチドに関する。本発明はまた、in vitroで肢帯筋ジストロフィー2A型(LGMD2A)を診断するための前記ペプチドの使用に関する。さらに本発明は、in vitroでの動物またはヒト細胞、およびin vivoでの動物へのカルパイン3遺伝子の転移の効率を分析する方法に関する。本発明はまた、カルパイン3を阻害または活性化する物質をスクリーニングする方法に関する。最後に、カルパイン3活性を検出する方法は、カルパイン3の機能を研究するための一手段である。
【0002】
【従来の技術】
カルパインは、カルシウム活性化可能、非リソソーム系システイン・プロテアーゼのファミリーである(Sorimachi、1997)。このファミリーは現在のところ、2つの遍在性のタンパク質を含む11のメンバーを含む。カルパインの生理的機能は、大部分はまだ知られていない。カルパインは調節型プロテアーゼとして、重要な細胞機能を調節するはずである。特に、遍在性のカルパインは、アポトーシス(Squier、1994)、筋分化(Kwak、1993)、ならびに細胞分裂および融合(Yamaguchi、1994)、(Schollmeyer、1986)、(Balcerzak、1995)に関わる。
【0003】
p94としても知られるカルパイン3は、骨格筋に特異的に発現するカルパインのファミリーに属するカルシウム依存性システイン酵素である(Sorimachi、1989)。カルパイン3は肢帯筋ジストロフィー2A型と呼ばれる常染色体劣性遺伝病に関与する(Richard、1995)。このミオパシーは、下肢帯および上肢帯の筋肉の萎縮および進行性脱力、ならびに筋生検での壊死・再生の出現によって特徴づけられる(Fardeau、1996)。ヒトの染色体15に位置する遺伝子は、それ自体が94kDaのタンパク質をコードする3.5kbのトランスクリプトをコードする。カルパイン3は、IS領域を介して、筋節の弾性タンパク質タイチンに結合でき、Cos7細胞に発現したとき、翻訳後直ちに自己分解を受けることが実証されている(Sorimachi、1993)、(Sorimachi、1995)。この領域は、カルパインが細胞質または核に位置し得ることを暗示する核局在化シグナルを含む。さらに、カルパイン3は、インターロイキン6を過剰に発現するトランスジェニック・マウスにおいて発現不足であり、これらのマウスは筋萎縮を示すことが明らかになっている。カルパイン3はまた、筋萎縮成分(悪液質など)を含む様々な状態において発現不足であると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって現在の知識では、LGMD2Aは、カルパイン3遺伝子に出現し、骨格筋に存在するカルパイン3のタンパク分解の抑制をもたらす突然変異によるものであることが明らかになっている。LGMD2Aの臨床診断は、患者が少なくとも約10種の他の病的状態と類似の臨床症状を示すので、非常に困難である。分子診断に関しては、様々な方法により行うことができる。
【0005】
第1の可能性は、カルパイン遺伝子の突然変異探索を行うことである。しかしながら、遺伝子が比較的に大きく、したがって多数の異なる突然変異が存在し、差別的な突然変異がないため、そのような技法は非常に困難である。
【0006】
他の技法は、特異抗体を用いてタンパク質の存在を検出することにある。しかしながら、カルパイン遺伝子上の突然変異は、そのタンパク質が存在するものの、自己分解の現象は存在しないことを示す可能性があるので、たとえ試料にカルパイン3が存在しても、その個体が病気でないことを示すものではない。他方で、カルパインが存在しない、または減少している場合、カルパイン以外の遺伝子上の突然変異による2次性カルパイン異常症を含む可能性がある。
【0007】
換言すれば、本発明が解決しようとする問題は、生体試料のカルパイン3の存在を検出することではなく、むしろその活性を検出することである。
【0008】
Guttmann等は、文献「Methods in molecular biology」144巻、18章に、精製カルパインを非特異蛍光ペプチド(Succ−LLVY−AMC)に接触させ、その後、分子が開裂するときに現れる蛍光の変動を測定することによる、遍在性なカルパインの活性を測定する方法を記載している。別の方法では、カルパインを全TAUタンパク質に接触させ、その後、ウエスタンブロット法を行う。この文献は、特にカルパイン3に関するものではない。さらに、基質は非特異(m−カルパインおよびμ−カルパインの基質)または全タンパク質である。
【0009】
本発明が解決しようとする問題は、生体試料においてカルパイン3活性を検出するために用いることのできる、カルパイン3に特異的な新規な基質を開発することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明は第1に、少なくとも1つの蛍光性または発色性レポーター分子と結合したペプチドに関し、前記ペプチドは、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型によって開裂され得る少なくとも1つのアミノ酸配列を含有することを特徴とする。
【0011】
「カルパイン3のイソ型」という表現は、別のプロモータまたは別のスプライシング型の別の事象に起因する、カルパイン3遺伝子によって産生された任意のタンパク質を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態において、カルパイン3の自己分解特性を考えると、本発明のペプチドは、有利にはカルパイン3またはカルパイン3のイソ型の少なくとも1つの自己分解部位を含有し、そのアミノ酸数は10未満である。
【0013】
以下の説明および請求の範囲において、「自己分解部位」という表現は、カルパイン3またはそのイソ型の1つに含有され、カルパイン3またはそのイソ型の1つによって少なくとも2つのペプチドに開裂され得るアミノ酸配列、さらに任意の誘導配列を意味する。
【0014】
実施においては、カルパイン3の自己分解部位のアミノ酸配列は、以下の説明でそれぞれ部位1、部位2、および部位3と称する、配列NMTYGTS(配列番号1)、NMDNSLL(配列番号2)、およびPVQYETR(配列番号3)から選択される。これらの部位は、今日までカルパイン3配列が知られているすべての種で同一である(ヒト、マウス、ラット)。
【0015】
カルパイン3の自己分解部位のアミノ酸配列は、以下のヒト配列VAPRTA AEPRSP(配列番号4)、QSKATE AGGGNP(配列番号5)、および以下のマウス配列VAPRTG AEPRSP(配列番号6)、QGKTTE AGGGHP(配列番号7)から選択することもできる。
【0016】
本発明のペプチドがカルパイン3のイソ型の少なくとも1つの自己分解部位を含有する実施形態において、自己分解部位のアミノ酸配列は、げっ歯類、ラット、およびマウスに存在するLp82と称するカルパイン3のイソ型に由来し、以下のアミノ酸配列NPYLLPGFFC(配列番号8)、およびTISVDRPVP(配列番号9)から選択される。
【0017】
第2の実施形態において、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型によって開裂され得るアミノ酸配列は、たとえばカルパスタチン、フィラミン、タリン、遍在性なカルパイン、クリスタリン、熱ショックタンパク質などの基質タンパク質に由来する。
【0018】
有利には、基質タンパク質は、以下の配列を有する。
REVTIPPKYRELL(配列番号10)(ヒト・カルパスタチン)
KEGTIPPEYRKLL(配列番号11)(マウスおよびラット・カルパスタチン)
PVSREEKPTSAPSS(配列番号12)(ヒト・アルファ−A−クリスタリン)
PVSREEKPSSAPSS(配列番号13)(マウスおよびラット・アルファ−A−クリスタリン)
KSTVLQQQYNR(配列番号14)(ヒト・タリン)
アクセッション番号XP 045856で公表の配列(ヒト・フィラミン2)
アクセッション番号P 10809で公表の配列(ヒト熱ショックタンパク質60)
アクセッション番号NP 004355で公表の配列(ヒトc/EBPベータ)
アクセッション番号P 17655で公表の配列(ヒトm−カルパイン)
【0019】
第3の実施形態において、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型によって開裂され得る配列を含有するペプチドは、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を用いるペプチド・ライブラリのスクリーニングによって得られる。
【0020】
その後の発色または蛍光分析によるカルパイン活性の検出を可能にするために、本発明のペプチドは、すでに述べたように、発色または蛍光レポーター分子に結合している。
【0021】
レポーター分子が発色性分子であるとき、カルパイン3によるアミノ酸配列の開裂は、発色化合物の出現によって分光光度計で検出されることになる。実施において、用いられる発色化合物はパラ−ニトロアニリドである。チオエステルも用いることができる。
【0022】
ペプチドが蛍光性化合物に結合しているとき、その開裂は蛍光放射の変化によって検出される。この場合、実施において用いられる蛍光化合物は、4−メチル−7−クマリルアミド(MCA)、またはナフチルアミドである。ナフチルアミド、および7−アミノ−3−フルオロメチルクマリルアミドは、発色性または蛍光性基質として用いることができる。
【0023】
他の実施形態において、カルパイン3で開裂され得るペプチドは、その両端で2つの蛍光性化合物と結合しており、その開裂は、開裂に次いで、ペプチドの他方の側に位置し、これらの分子が接近しているときに第1の蛍光を吸収する第2の化合物(アクセプタ分子)が離れることによる、第1の化合物(ドナー分子)の蛍光放射の変化によって検出される。この技法は、FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)の名称でよく知られている(Forster、1948)。より詳細には、FRETは、ある一定の条件下で2つの蛍光分子間に起こり得る物理的現象であり、この2つの分子は互いに十分に接近していなければならず(100Å未満)、分子のうちの1つ(ドナー分子)の放射スペクトルは、第2の分子(アクセプタ分子)の励起スペクトルを含んでいなければならない。こうして、ドナー分子がその励起波長で励起されたとき、より高いエネルギーのレベルに達する。数ピコ秒のうちに、エネルギーの一部は異なる形態(熱など)で媒体に分散する。ドナー分子が最適な配向にあり、アクセプタ分子に近接している場合、そのエネルギーは光子の関与なしに、または2分子間の衝突を必要とせずに、このアクセプタ分子に移動され得る。次いで、アクセプタ分子は励起され、それ自体の放射波長において光を放射する。ペプチドが開裂しているとき、このエネルギーはもはや吸収されず、ドナー分子は蛍光を放射する。したがって、蛍光の増加は、ペプチド開裂の測定可能な活性に相当する。蛍光性レポーター分子は、化学合成によって得られた合成分子、または蛍光シグナルの放射を可能にするタンパク質であってよい。
【0024】
第1の実施形態において、ペプチドはそれぞれの端に、合成蛍光性レポーター分子を有し、それぞれMCA(ドナー分子)およびDnp(アクセプタ分子)である。
【0025】
第2の実施形態において、そのドナーは、5−[(2’−アミノ−エチル)アミノ]ナフタレンスルホン酸(EDANS)であり、アクセプタは、4−[[4’−(ジメチルアミノ)フェニル]アゾ安息香酸(DABCYL)である。
【0026】
上述のすべての場合において、発色性または蛍光性分子に結合している本発明のペプチドは、化学合成によって得られる。
【0027】
すでに述べたように、レポーター分子は、蛍光シグナルの放射を可能にするタンパク質であってもよい。したがって、有利な実施形態において、ペプチドはそれぞれの端に変異GFPを有する。
【0028】
GFP(緑色蛍光タンパク質)は、パシフィッククラゲ(Aequora Victoria)によって合成され、その動物がストレスを受けたときに緑色蛍光を放射する27kDaのタンパク質である(Prasher、1992)。このタンパク質を精製し、その遺伝子を同定することがすでに可能である。GFPをコードする配列は、非常に多様なタンパク質をコードする配列と同調してクローン化できる。GFPは他のタンパク質に結合したとき、その蛍光の特性を保ち、そのことが、GFPが結合したタンパク質によって起こる多くの現象の研究、たとえば細胞移動、または様々な細胞画分内部でのタンパク質の移動の研究などを容易にする。発蛍光団を形成する、または発蛍光団と相互に作用するアミノ酸におけるGFPのある種の変異は、特定の蛍光の特徴を有する変異の同定を可能にした(Ellenberg、1999、Pollock、1999)。特に、CFP、シアン蛍光タンパク質(励起440nm、放射480nm)、およびYFP、黄色蛍光タンパク質(励起514nm、放射530nm)のタンパク質が単離された。これら2種のタンパク質は、理論上、FRET現象によって結合され得る。実際に、CFP(ドナー分子)の放射スペクトルとYFP(アクセプタ分子)の励起スペクトルとの間に重複部分がある。
【0029】
これらの2つのタンパク質が互いに十分に近接し、CFPがその励起波長で励起されるとき、CFPは活性化エネルギーをYFPに移動することができ、次いでYFPは535nmで光を放射することができる。上述したカルパイン3の自己分解部位に対応する配列は、したがってCFPとYFP配列との間でクローン化されることになる。この系は、CFPがカルパイン3開裂可能ペプチドによってYFPに結合されるキメラタンパク質を生細胞において産生することによって、カルパイン3を検出するために用いられる。
【0030】
本発明の対象はさらに、少なくとも1つの蛍光タンパク質に結合したペプチドをコードするDNA配列であり、前記ペプチドは、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型によって開裂可能な少なくとも1つのアミノ酸配列を含有する。好ましい実施形態において、このDNA配列は以下のペプチドをコードする。
CFP−部位1−YFP
CFP−部位2−YFP
CFP−部位3−YFP
【0031】
本発明はまた、前記DNA配列、および宿主細胞でDNA配列の発現を誘導するプロモータに含有されるベクター関する。そのようなベクターは、たとえば(Vanderklish、2000)に記載のプラスミドから直接誘導された、出願者によって開発されたプラスミドpTOMである。本発明はさらに、前記ベクターで形質転換された宿主細胞に関する。
【0032】
本発明はまた、in vitroで生体試料におけるカルパイン3またはカルパイン3のイソ型の活性を検出する方法であって、その方法によって第1のステップにおいて、前記生体試料を上述のペプチドに接触させ、第2のステップにおいて、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型による前記ペプチドの開裂の存在または不在を比色または蛍光反応の強度を測定することによって検出する方法に関する。
【0033】
第1のステップは、その検出が動物またはヒト由来の細胞である生細胞または細胞抽出物、あるいは組織からなる生体試料で行われるのかに応じて、様々な形態を取る可能性がある。
【0034】
試料が生細胞からなるとき、ペプチドとの接触は2つの方法で行うことができる。第1の実施形態において、ペプチドが細胞に浸透する十分な透過性を示すような方法で、ペプチドを直接細胞に接触させる。ペプチドの透過性は、レポーター分子の性質に応じて決定される。第2の実施形態において、生体試料は、本発明のペプチドに対応するDNA配列をコードするベクターでトランスフェクトされた宿主細胞に対応し、レポーター分子は、蛍光シグナルの放射を可能にするタンパク質に対応する。
【0035】
試料が細胞抽出物の形態であるとき、ペプチドを単純に前記抽出物と接触させる。
【0036】
活性の検出は、すでに述べたように、組織切片上で直接行うこともできる。実施においては、生体試料(器官、器官の一部、たとえば筋生検)を採り、その後、液体窒素で冷却したイソペンタン中で凍結させる。使用するまで、それを−80℃で貯蔵する。低温保持装置を用いて、5から15μmの切片を調製し、スライドガラスに置く。この切片も、すぐに使用しない場合−80℃で貯蔵する。カルパイン活性の検出は、スライドガラスの上にペプチドを直接載せることによって行うことができる。
【0037】
有利な実施形態において、ペプチドは、それぞれの端にそれぞれ蛍光ドナー分子および蛍光アクセプタ分子を有し、蛍光反応の強度はFREPによって求められる。このように、カルパインが細胞内で活性でない場合、FRET現象が起こる。これに反して、カルパインが活性である場合、カルパインはペプチドを開裂し、次いでFRET現象が減少する。
【0038】
カルパイン3またはカルパイン3のイソ型の活性を検出するこの方法は、in vitroでLGMD2Aを診断する有利な適用例となる。したがって本発明はさらに、in vitroでLGMD2Aを診断するための、上述の検出方法の使用に関する。
【0039】
本発明はまた、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を阻害または活性化する物質をスクリーニングする方法に関する。前記方法は、2つの異なる実施形態を取ることができる。
【0040】
第1の実施形態によれば、この方法は、
−前記物質で処理した生体試料を調製すること、
−次いで、そのように処理した前記試料を本発明のペプチドと接触させること、
−カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の存在または不在をそれぞれ示す発色または蛍光反応の存在または不在を検出することにある。
【0041】
生体試料は、細胞、細胞抽出物、または組織の形態であることができる。ペプチドを含有する生体試料の調製は、処理試料(細胞、細胞抽出物、または組織抽出物)をペプチドと混合することによって行う。実施において、ペプチドは、それぞれの端にそれぞれ蛍光ドナー分子および蛍光アクセプタ分子を有し、蛍光反応の強度はFREPによって求められる。
【0042】
第2の実施形態によれば、この方法は、
−本発明によるペプチドを含有する生体試料を調製すること、
−次いで、前記試料を同定する物質と接触させること、
−カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の存在または不在をそれぞれ示す、発色または蛍光反応の存在または不在を検出することにある。
【0043】
この場合、生体試料は、レポーター分子がタンパク質由来であるとき、本発明のペプチドをコードするDNA配列を含むベクターでトランスフェクトされた細胞または細胞系からなる。
【0044】
有利な実施形態において、ペプチドは、それぞれの端にそれぞれ蛍光ドナー分子および蛍光アクセプタ分子を有し、この方法は、
a/前記ペプチドを含有する生体試料を調製すること、
b/カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の不在下、FRETの量を測定すること、
c/ペプチドを含有する生体試料を、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質に接触させること、
d/カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の存在下、FRETの量を測定すること、
e/b/で測定したFRETの量がd/で測定したFRETの量より大きい場合、活性化物質の存在を、またはb/で測定したFRETの量がd/で測定したFRETの量と等しい場合、阻害物質の存在を断定することにある。
【0045】
本発明の対象はまた、カルパイン3遺伝子の転移の効率を分析する方法であって、この方法は、
−最初に、カルパイン3をコードするプラスミドで動物またはヒト細胞をトランスフェクトすること、
−次いで、in vitroまたはin vivoで、トランスフェクトした細胞を本発明のペプチドと接触させること、
−発色性または蛍光性反応の強度を測定することにある。
【0046】
有利な実施形態において、ペプチドは、それぞれの端にそれぞれ蛍光ドナー分子および蛍光アクセプタ分子を有し、蛍光反応の強度はFREPによって求められる。
【0047】
カルパイン3遺伝子は完全に同定されており、そのトランスフェクション技法は文献EP717110に精確に記載されているので、これ以上詳細には説明しない。
【0048】
本発明、およびその結果として起こる利点は、添付の図面に加えて、以下の実施例からより明らかになるであろう。
【0049】
【実施例】
I/タンパク質抽出物を用いるカルパイン3の活性の検定
カルパイン3(図1)の自己分解部位に対応する合成ペプチドの開裂によって、FRETを含む技法を用いる活性の検出が可能となる。
【0050】
A/材料および方法
1/蛍光光度計 SpectraMax Gemini XS Microplate蛍光光度計(Molecular Devices)
【0051】
2/蛍光ペプチドの配列
Mca−NMTYGTS−Dnp(部位1)
Mca−NMDNSLL−Dnp(部位2)
Mca−PVQYETR−Dnp(部位3)
【0052】
3/用いた市販の酵素および阻害剤の参照
カルパイン1:ヒト赤血球(Calbiochem)
カルパイン2:ラット、組換え、E.coli(Calbiochem)
カルパイン3:ヒト、組換え、E.coli(Calbiochem)
【0053】
4/反応条件
最終量200μl、カルシウム(CaCl)最終濃度10mM、蛍光ペプチド最終濃度1.9μM
【0054】
5/蛍光の検出
反応は、1時間(この場合、50秒毎に蛍光を測定)、または6時間(2分毎に測定)かけて、37℃で行う。
【0055】
各測定と測定の間、媒質を攪拌する。ペプチドの蛍光を検出するために用いる波長は以下のとおりである。
−Mcaの励起波長 325nm
−Dnpの放射波長 392nm
【0056】
6/バッファーの構成
最初に、反応条件、特に反応バッファーの組成を構成した。実際上、蛍光の検出は非常に鋭敏であることがわかった。最初の検定は、バッファーの種々の成分、およびその濃度を変えることにあった。NaClの様々な濃度を試験した。ペプチドを再懸濁するDMSOが低濃度であることの重要性が実証された。反応媒質中のCHAPS、さらにBSAの存在が、蛍光の最適な検出を可能にすることも示された。カルパイン3の活性化を確実なものにするため、反応は10mMのカルシウムの存在下、37℃で行った。実際上、ほぼナノモル濃度のカルシウムの存在下にあるとき、カルパイン3は活性である。
【0057】
バッファーの組成
市販カルパインの再懸濁バッファー:100mMのNaCl、5mMのEDTA、50MmのトリスHCl、5mMのβ−メルカプトエタノール、40%グリセロール、pH=7.8。周囲温度で貯蔵。蛍光ペプチドの再懸濁バッファー:ペプチドを100%DMSOに1mg/mlで再懸濁する。4℃で暗所に貯蔵。
反応バッファー:100mMのNaCl、50mMのHEPES、10mMのDTT、1mMのEDTA、10%グリセロール、0.1%CHAPS、100ng/μlのBSA、pH=7.4。周囲温度で貯蔵。
【0058】
7/真核細胞の培養
用いた細胞系:C2C12、マウス筋芽細胞
用いた培地:
DMEM:ダルベッコ改変イーグル培地(Gibco BRL)
MEM:可欠アミノ酸の溶液(Gibco BRL)
FCS:子ウシ胎児血清(Gibco BRL)
C2C12に用いた培地:DMEM+10%FCS
【0059】
カルパインの活性化:最終濃度6mMの塩化カルシウム、および最終濃度0.5μMのイオノマイシン(Calbiochem)を培地に添加する。
【0060】
8/真核細胞への発現ベクターのトランスフェクションのプロトコル
材料:種々のプラスミドのDNAを、QIAGEN EndoFreeプロトコルに従って調製する(参照12362)。
用いたプラスミド:pECFP−N1(Clontech)、pEYFP−C1(Clontech)
【0061】
方法:
第1日:所望の細胞をトリプシン処理し、その後、翌日に細胞が50〜80%コンフルエントとなるようにウェルに接種する。
第2日:子ウシ胎児血清を含まない94μlの培地を、第1の滅菌ポリスチレン管(T1)に入れる。FUGENE6バッファー(Boeringher Mannheim)6μlを、管T1それぞれに添加する。周囲温度で5分間、インキュベーションを行う。EndoFreeプラスミド1〜2μgを、第2の滅菌ポリスチレン管(T2)の底部に入れる。5分のインキュベーションの終わりに、ベクターを含有する管T2に、FUGENE6(T1)バッファーおよび培地を1滴ずつ入れる。攪拌せずに、周囲温度で30分間、インキュベーションを行う。ウェルの培地を変える。30分後、各ウェルにトランスフェクション混合物を1滴ずつ加え、液滴をウェルの表面全体に分布する。37℃/7%COで、細胞を増殖させる。
【0062】
コメント:各トランスフェクションに関して、FUGENE6に接触させていないウェル(細胞コントロール)、およびFUGENE6のみに接触させた細胞のウェル(FUGENE6の毒性のコントロール)を提供する。
【0063】
9/細胞溶解プロトコル
原理:トランスフェクトされている、またはされていない動物細胞を、その特性を研究することのできるタンパク質抽出物を調製するために溶解する。
【0064】
方法:ウェルから培地を除去し、ウェルをPBS(リン酸緩衝化ダルベッコ溶液(カルシウム、マグネシウム、炭酸水素ナトリウムを含まない)Gibco BRL)で洗浄する。細胞を採取し、500g、4℃で10分間遠心分離する。上澄みを除去し、ウェル当たり溶解バッファー700μlの割合の溶解バッファー(50mMのHEPES、1mMのDTT、0.1mMのEDTA、0.1%CHAPS、pH=7.4)に細胞を採る。このバッファーを4℃で5分間作用させる。10000g/10分/4℃で遠心分離を行う。上澄みを回収し、−20℃で貯蔵する。
【0065】
10/組織溶解プロトコル
原理:その特性を研究することのできるタンパク質抽出物を調製するために、筋肉を摩砕する。
【0066】
材料:正常マウス、およびカルパイン3欠損マウスの大腿四頭筋。
【0067】
方法:筋肉を液体窒素に摩砕する。摩砕組織1mg当たり溶解バッファー19μlの割合で、溶解バッファーに摩砕材料を再懸濁する(上述の細胞溶解プロトコルの組成を参照)。バッファーを、氷中10分間作用させる。10000g、4℃で10分間遠心分離を行う。上澄みを回収し、−20℃で貯蔵する。
【0068】
B/カルパイン3による「自己分解部位」ペプチド開裂の特異性の検定
カルパイン3が、自己分解部位に対応するペプチドを開裂できるかどうかを確かめる前に、第1の検定は、これらのペプチド(部位1、部位2、部位3)が他のプロテアーゼ、特に遍在性なカルパインによって開裂され得ないことを確かめることにあった(図2を参照)。コントロールの「酵素を含まないペプチド」の曲線を「ペプチド+酵素」の曲線に重ねることができるので、カルパイン1および2は、各自己分解部位に開裂活性を有さない。他のプロテアーゼ、カスパーゼ3でも類似の結果が得られた。
【0069】
タイチンの存在により、カルパイン3は筋肉細胞において、より高い安定性を有することが知られている。カルパイン3がそれ自体の自己分解部位を開裂できたことを証明するために、カルパイン3をコードするプラスミドでC2C12細胞をトランスフェクトすることによって、C2C12細胞に過発現させた。カルパイン3をコードするプラスミドによるトランスフェクションと同時に、pECFPによるコントロールのトランスフェクションを行った。C2C12のトランスフェクション効率は10%未満である。次いでタンパク質を抽出し、それらの活性を自己分解部位で検定した(図3)。
【0070】
部位1および2に対するトランスフェクトまたは非トランスフェクトC2C12抽出物の活性を表す曲線は、蛍光のわずかな増加を示しており、カルパイン3がこれらの部位を開裂できることを意味する可能性がある。カルパイン3は筋肉に発現するタンパク質であり、したがって非トランスフェクト細胞抽出物に観察される基礎活性は正常である。しかしながら、部位1および2に関して、トランスフェクト細胞と非トランスフェクト細胞との間に相違を検出することはできない。それに反して、部位3では、トランスフェクト細胞において開裂活性が高い。相違は最小であるが、トランスフェクト細胞の低いパーセンテージと矛盾しない。
【0071】
次いでカルパイン3を欠損している、または欠損していない細胞培養の抽出物でこの系を検定する。これを行うために、筋原性細胞培養物を誘導した(Richard、2000)カルパイン3遺伝子欠損マウスを用いる。これによって、カルパイン3欠損筋肉細胞(−/−細胞)の培養の抽出物を、正常筋肉細胞(+/+細胞)の培養の抽出物と比較することができる。最初は、未分化細胞(筋芽細胞)で検定を行った(図4)。
【0072】
これらの実験によって、部位1において低い開裂活性が検出され得たことが示された。しかしながら、+/+細胞と−/−細胞との活性の相違は非常に小さい。部位2では、開裂活性は検出され得なかった。部位3では、開裂活性が検出されるが、+/+細胞と−/−細胞との活性の相違は明らかでない。
【0073】
+/+抽出物と−/−抽出物との間のより大きな活性の相違を実証するために、筋管に分化した筋肉細胞の抽出物で同じ検定を行った(図5)。具体的には、カルパイン3は理論上、筋芽細胞に比べて筋管において多く発現する。
【0074】
この実験によって、−/−細胞の抽出物における部位3の開裂活性が、+/+細胞の抽出物に比べて高いことが示され、これは+/+細胞と−/−細胞との唯一の相違はカルパイン3の欠損であるので驚くべきことである。したがって、カルパイン3欠損細胞における活性の低下はより確実であろう。
【0075】
+/+抽出物と−/−抽出物との間のより大きな活性の相違を実証するために、1時間ではなく6時間にわたって同じ反応を行った(図6)。
【0076】
部位1および部位2の開裂活性は、+/+細胞の抽出物および−/−細胞の抽出物において高くなっている。反応を6時間にわたって行ったとき、部位3の活性の増加が確認される。活性は、+/+細胞の抽出物に比べて−/−細胞の抽出物で高い。これらの実験によって、検定を6時間にわたって行ったとき、部位3の開裂活性が+/+細胞型と−/−細胞型とに差異を生じさせることを示すことができる。
【0077】
さらにカルパイン3を欠損している、または欠損していないマウス由来の筋肉の溶解産物で活性検定を行った。この検定は、大腿四頭筋を用いて行った(図7)。
【0078】
+/+組織抽出物による部位1および部位2の開裂活性は、−/−組織抽出物の活性より高い。−/−組織抽出物による部位3の開裂活性は、+/+組織抽出物の活性より高い。これらの実験によって、組織抽出物を用いて得られた結果は、細胞抽出物を用いて得られた結果と類似していることが示される。特に、カルパイン3が存在しない抽出物を用いた部位3で高い活性が確認される。したがって、この活性はおそらく他のプロテアーゼによるものであり、その活性はカルパイン3の不在下で活性化されると考えられる。
【0079】
II/細胞でのカルパイン3の活性の検定
A/材料および方法
発現ベクターpTOMへのオリゴヌクレオチドのクローニング
原理:カルパイン3の自己分解部位に対応する2本鎖配列を形成するように、2つの相補オリゴヌクレオチドを結集する。このオリゴヌクレオチドは、対合によってそれぞれの端で制限部位が形成されるように選択される。これらのフラグメントを、制限酵素で前消化させた発現ベクターpTOMにクローン化する。
【0080】
材料:
オリゴヌクレオチド:部位1、部位2、部位3
制限酵素:BamH1、BspE1、SmaI(BioLabs)、Ecl136II(Fermentas)
用いた細菌株:SCS110、dam−Str細菌(Stratagene)、XL1−Blue(Stratagene)
プラスミド・ベクター: pTOM(Genethon)(図12)
【0081】
方法:2つの相補オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション
1本鎖相補オリグヌクレオチドを、それぞれ最終濃度20ng/μgで、SYBR Green PCRバッファー(Applied Biosystems)中互いに接触させる。ハイブリダイゼーションは、以下の条件に従って、ABI Prism 7700装置(Applied Biosystems)で行う。95℃/1分→90℃/30秒→85℃/30秒→80℃/30秒→75℃/30秒→70℃/30秒→65℃/30秒→60℃/30秒→55℃/30秒。対合の進展は、ソフトウェアSequence Detector1.6.3を用いて経時的にモニターする。
【0082】
ベクターpTOMの消化
ベクターpTOMを、2種の酵素BamH1およびBspE1を用いて、酵素それぞれに関して2時間37℃で消化する。
【0083】
pTOMでのオリゴヌクレオチドのライゲーション
ライゲーション混合物において、挿入物の量とベクターの量との比は3(モル)である。ライゲーション反応を、T4DNAリガーゼの存在下、16℃で一晩行う。
【0084】
電気的コンピテント細菌調製のプロトコル
LB15mlおよび選別剤に、20%グリセロール中−80℃で貯蔵した細菌10μlを接種する。振とうしながら(約300rpm)、インキュベーションを37℃で8時間行う。LB200mlおよび可能な選択剤に、前培養物2mlを接種する。OD(600nm)=0.5まで、細菌を増殖させる。用いられるすべての材料は、事前に4℃に冷却しなければならない。培養物を15分間氷中に静置し、その後、管当たり25mlの割合で分配する(8本)。4000rpm、4℃で20分間、遠心分離を行う。上澄みを除去し、ペレットを静かに氷水200mlに溶解し(管当たり25ml、8本)、前と同様に遠心分離を行う。上澄みを除去し、ペレットを氷水100mlに溶解し(管を2本ずつ合わせる、4本)、前と同様に遠心分離を行う。上澄みを注意深く除去し、ペレットをそれぞれ10%グリセロール5ml(オートクレーブにかけ、−20℃で貯蔵) に溶解し、4つを1本の管に合わせ、前と同様に遠心分離を行う。上澄みを除去し、ペレットを10%グリセロール400μlに溶解する。40μlのアリコートをエッペンドルフに分配し、−80℃で凍結する。
【0085】
応答性細菌のコントロール:それらを以下に記載のプロトコルに従って、コントロール・プラスミドで形質転換する。力価は、形質転換ベクターのマイクログラム当たり、10コロニーを超えるべきである。
【0086】
形質転換のプロトコル
ライゲートしたDNA1μl(≒0.1ng)を、電気的コンピテント細菌40μlに添加し、氷中で4分間接触させる。混合物をエレクトロポレーション・タンクに入れる(Bioradジーンパルサー、キュベット0.2cm)。エレクトロポレーション条件:2500V、200ohm、25μF。SOC1mlをすぐに添加し、抗生物質に対して耐性の遺伝子を発現させるために、37℃で30分から1時間静置する。20μlおよび200μlを、最終濃度10μg/mlで、LBおよびカナマイシンのペトリ皿に平板培養する。細菌を37℃で一晩増殖させる。
【0087】
コロニーの分析
コロニーをカウントし、最終濃度10μg/mlで、カナマイシンおよびLB100μl中、96ウェル・プレートで継代培養する。コロニー中のプラスミドの存在を確かめるために、midEYFP.aおよびmidECFP.mの対、または以下のフォワード・オリゴの1つおよびリバース・オリゴヌクレオチドmidECFP.mの対のいずれかを用いて、これらのコロニーでPCRを行う。
【表1】
Figure 2004520850
各オリゴヌクレオチドは、クローン化2本鎖フラグメントに特異的である。これらはBspEI制限部位に集中している。
【0088】
PCR産物を、最終濃度0.5μg/mlで、0.8%アガロースおよび臭化エチジウムからなるゲルに添加する。プラスミド中の挿入物の存在を確かめるために、いくつかのポジティブ・クローンのPCR産物を、オリゴヌクレオチドmidECFP.mを用いて配列決定する。
【0089】
2−真核細胞の培養
用いた細胞系:C2C12、マウス筋芽細胞
用いた培地:
DMEM:ダルベッコ改変イーグル培地(Gibco BRL)
MEM:可欠アミノ酸の溶液(Gibco BRL)
FCS:子ウシ胎児血清(Gibco BRL)
911系に用いた培地:DMEM+10%FCS+1%MEM
Cos7およびC2C12系に用いた培地:DMEM+10%FCS
【0090】
カルパインの活性化:最終濃度6mMの塩化カルシウム、および最終濃度0.5μMのイオノマイシン(Calbiochem)を培地に添加する。
【0091】
3−真核細胞に発現ベクターをトランスフェクトするためのプロトコル
材料:種々のプラスミドのDNAを、QIAGEN EndoFreeプロトコルに従って調製する(参照12362)。
用いたプラスミド:pECFP−N1(Clontech)、pEYFP−C1(Clontech)
【0092】
方法:
第1日:所望の細胞をトリプシン処理し、その後、翌日に細胞が50〜80%コンフルエントとなるようにウェルに接種する。
第2日:子ウシ胎児血清を含まない94μlの培地を、第1の滅菌ポリスチレン管(T1)に入れる。FUGENE6バッファー(Boeringher Mannheim)6μlを、管T1それぞれに添加する。周囲温度で5分間、インキュベーションを行う。EndoFreeプラスミド1〜2μgを、第2の滅菌ポリスチレン管(T2)の底部に入れる。5分のインキュベーションの終わりに、ベクターを含有する管T2に、FUGENE6(T1)バッファーおよび培地を1滴ずつ入れる。攪拌せずに、周囲温度で30分間、インキュベーションを行う。ウェルの培地を変える。30分後、各ウェルにトランスフェクション混合物を1滴ずつ加え、液滴をウェルの表面全体に分布する。37℃/7%COで、細胞を増殖させる。
【0093】
コメント:各トランスフェクションに関して、FUGENE6に接触させていないウェル(細胞コントロール)、およびFUGENE6のみに接触させた細胞のウェル(FUGENE6の毒性のコントロール)を提供する。
【0094】
B/結果
生細胞でのカルパイン3のタンパク分解活性を検出するために、3つの自己分解部位の開裂を、FRET現象を用いて研究する。「FRETポジティブ」コントロール、すなわちカルパインによって開裂されず、その内部でFRET現象が起こり得るECFP−EYFPキメラタンパク質をコードするプラスミドを得るために、ベクターpTOMを、このベクターにある2つの蛍光タンパク質、強化CFP(ECFP)および強化YFP(EYFP)のコード配列が同調するように、最初に改変した。次いで、カルパイン3の3つの自己分解部位をコードするDNAフラグメントを、それらの配列の間に挿入した。本出願人等は、産生されたキメラタンパク質が、in vitroで実際に遍在性なカルパインによって開裂され得ないことを確認した。最後に、この開裂を細胞中で蛍光画像分析によって研究した。この分析、特にFRETの分析のために、3つの異なる方法を用いた。
【0095】
1−コントロール・ベクターおよび開裂部位をコードするDNAフラグメントを有するベクターのクローニング
同調する2つの蛍光タンパク質をコードするベクターの構築
同調するECFPおよびEYFPをコードする2つの配列を有するベクター(pTOMと呼ばれる)を構築するための方策は、pTOM上に唯一の部位を有し、平滑末端を生じる2つの制限酵素、Ecl136IIおよびSmaIでプラスミドpTOMを消化することにあった(図8)。その線状化ベクターを精製し、それ自体にベクターをライゲートする反応を行った。形質転換およびポジティブ・コロニーの継代培養の後、PCR反応によって、これらのコロニーにプラスミドが存在することを確認できた(図9)。継代培養されたコロニーの約1/3をこうして増幅でき、したがってベクターpTOMpを含有したはずである。その制限部位がEcl136II−SmaIフラグメントの削除によって消失したEcoRIによるPCR産物の消化によって、継代培養されたコロニーが実際に、元のプラスミドではなく、プラスミドpTOMpを含有することが確認された。PCR産物の配列決定によって、2つの配列が実際に互いに同調していることが確認された。
【0096】
2−発現ベクターpTOMでのカルパイン3による開裂部位をコードするオリゴヌクレオチドのクローニング
2つのタンパク質EYFPとECFPとの間のFRET現象を促進するために、グリシンがキメラタンパク質の柔軟性を助長し、セリンが水性培地中での溶解性を高め、2つのタンパク質の結集を促進するように、開裂部位の両端にアミノ酸グリシンおよびセリンを添加した(図10)。オリゴヌクレオチドの配列は、それらが対になったとき、それぞれの端にBspE1およびBamHIの制限部位が形成されるような配列である。
【0097】
オリゴヌクレオチドの配列中、太字で示した塩基および下線を付した塩基は、タンパク質の配列を変えないが、ゲノム配列とは異なる塩基である。2本鎖オリゴヌクレオチドの形成を妨げる可能性のある相同性プライマー複合体形成を制限するように、これらの塩基を改変した。塩基の改変は、マウスにおけるコドン使用頻度に応じても行われる。
【0098】
クローニングに用いる制限部位は、唯一の部位である。酵素BspE1は、クローニング部位がメチル化されている場合、不活性である。したがって2本鎖オリゴヌクレオチドを受け取ることを意図したベクターpTOMのクローニングは、Damメチラーゼをコードする遺伝子が変異している細菌で行った。酵素BspE1およびBamHIによるベクターの消化、オリゴヌクレオチドのライゲーション、およびエレクトロポレーションの後、いくつかの耐性コロニーを試料とする。プラスミドの存在は、midECFP.mおよびその制限部位に特異のオリゴヌクレオチドによるPCRによって確認される(図11)。PCRによって得られたいくつかのポジティブ・クローンの配列決定によって、pTOMにおける挿入物の存在、それらの挿入物がECFPおよびEYFPタンパク質をコードする配列と実際に同調していること、およびそれらが突然変異を含んでいないことが確認できた。3つのクローン化プラスミドを含有する3つのコロニーを保存する。これら3つのプラスミドは、3つの挿入DNAフラグメント、3つのカルパイン3開裂部位に対応する(プラスミドpTOMs1、pTOMs2、およびpTOMs3)(図13)。
【0099】
【参考文献】
Figure 2004520850
Figure 2004520850
Figure 2004520850

【図面の簡単な説明】
【図1】
カルパイン3の部分配列を示す図である。自己分解部位の位置を矢印で示す。ペプチドに用いられる配列には下線が付され、今日までカルパイン3の配列が知られているすべての種で同一である(ヒト、マウス、サル、ラット、ウシ)。
【図2】
組換えカルパイン1(左側)およびカルパイン2(右側)による、カルパイン3の自己分解部位1、2、および3(それぞれ曲線A、B、およびC)に対応するペプチドの開裂活性の経時的測定を示す図である。
【図3】
カルパイン3をコードするプラスミドでトランスフェクトされた、またはトランスフェクトされていないC2C12細胞の抽出物による、カルパイン3の自己分解部位に対応するペプチドの開裂活性の経時的測定を示す図である。
【図4】
正常(+/+)、またはカルパイン3欠損(−/−)マウス筋芽細胞の抽出物による、カルパイン3の自己分解部位に対応するペプチドの開裂活性の経時的測定を示す図である。
【図5】
正常(+/+)、またはカルパイン3欠損(−/−)マウス筋管の抽出物による、カルパイン3の自己分解部位3に対応するペプチドの開裂活性の経時的測定を示す図である。
【図6】
正常(+/+)、またはカルパイン3欠損(−/−)マウス筋芽細胞の抽出物による、カルパイン3の自己分解部位に対応するペプチドの開裂活性の6時間にわたる測定を示す図である。
【図7】
正常(+/+)、またはカルパイン3欠損(−/−)マウス大腿四頭筋の抽出物による、カルパイン3の自己分解部位に対応するペプチドの開裂活性の6時間にわたる測定を示す図である。
【図8】
プラスミドpTOMの部分配列を示す図である。イタリック体のアミノ酸は、EYFPの配列の部分である。太字体のアミノ酸は、ECFPの配列の部分である。ベクターpTOMにおいてEYFPの終止コドンはすでに除去されている。イタリック体および太字体の塩基は、それぞれEYFPおよびECFP配列のフェーズ(phase)を示す。下線を付した塩基は、ベクターpTOMpを構築するために除去されたフラグメントに対応する。タンパク質配列AおよびBは、Ecl136IIとSmaI制限部位の間に位置する2本鎖フラグメントのそれぞれ除去前および除去後の、コード配列EYFPのATGからのベクターpTOMの翻訳に対応する。配列Aにおいて、EYFPおよびECFPをコードする配列は同調していない。配列Bでは、それらは同調している。
【図9】
A:pTOMpによる形質転換後、継代培養されたコロニーにおけるPCR産物のアガロース・ゲルでの移動を示す図である。PCRは、オリゴヌクレオチドmidEYFP.aおよびmidECFP.mを用いて行った。B:EcoRIによる消化後のPCR産物の移動。ウェルNo.1:1kbラダー、No.2:pTOM、No.3:EcoRIによる消化後のpTOM、No.4からNo.9: EcoRIによる消化後のゲルAのPCR産物の移動。それらの大きさは常に800bpである。
【図10】
ベクターpTOMのクローニング部位(10a)、およびカルパイン3の自己分解部位をコードするオリゴヌクレオチドの配列(10b、10c、10d)を示す図である。相補オリゴヌクレオチドの各対は、名称が「a」で終わるオリゴヌクレオチド、および名称が「m」で終わるオリゴヌクレオチドからなる。
【図11】
pTOMおよび自己分解部位2をコードする挿入物による形質転換後、継代培養されたコロニーにおけるPCR産物のアガロース・ゲルでの移動を示す図である。PCRは、オリゴヌクレオチドSGp94S2.aおよびmidECFP.mを用いて行った。
【図12】
プラスミドpTOMの制限酵素地図を示す図である。
【図13】
プラスミドpTOMs1、pTOMs2、およびTOMs3の制限酵素地図を示す図である。

Claims (25)

  1. カルパイン3またはカルパイン3のイソ型によって開裂され得る少なくとも1つのアミノ酸配列を含有することを特徴とする少なくとも1つの蛍光性または発色性レポーター分子と結合したペプチド。
  2. カルパイン3またはカルパイン3のイソ型の少なくとも1つの自己分解部位を含有し、そのアミノ酸数が10未満であることを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  3. カルパイン3の自己分解部位のアミノ酸配列が、以下の配列、NMTYGTS(配列番号1)、NMDNSLL(配列番号2)、PVQYETR(配列番号3)から選択されることを特徴とする請求項2に記載のペプチド。
  4. カルパイン3の自己分解部位のアミノ酸配列が、以下の配列、VAPRTA AEPRSP(配列番号4)、QSKATE AGGGNP(配列番号5)、および以下のマウス配列、VAPRTG AEPRSP(配列番号6)、QGKTTE AGGGHP(配列番号7)から選択されることを特徴とする請求項2に記載のペプチド。
  5. 自己分解部位のアミノ酸配列が、Lp82と称するカルパイン3のイソ型に由来し、以下のアミノ酸配列、NPYLLPGFFC(配列番号18)、およびTISVDRPVP(配列番号19)から選択されることを特徴とする請求項2に記載のペプチド。
  6. カルパイン3またはカルパイン3のイソ型によって開裂され得る配列が、基質タンパク質に由来し、以下の配列、REVTIPPKYRELL(配列番号10)、KEGTIPPEYRKLL(配列番号11)、PVSREEKPTSAPSS(配列番号12)、PVSREEKPSSAPSS(配列番号13)、KSTVLQQQYNR(配列番号14)から選択されることを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  7. ペプチドが、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を用いるペプチド・ライブラリのスクリーニングによって得られることを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  8. それぞれの端に合成蛍光性レポーター分子、それぞれMCA(ドナー分子)およびDnp(アクセプタ分子)を有することを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  9. レポーター分子がタンパク質であることを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  10. それぞれの端に変異GFPを有することを特徴とする請求項9に記載のペプチド。
  11. 変異GFPが、それぞれCFPおよびYFPであることを特徴とする請求項10に記載のペプチド。
  12. 請求項1に記載のペプチドをコードするDNA配列。
  13. 請求項12に記載のDNA配列、および宿主細胞においてDNA配列の発現を低減するプロモータを含有するベクター。
  14. 請求項13に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
  15. in vitroで生体試料のカルパイン3またはカルパイン3のイソ型の活性を検出する方法であって、その方法によって、
    −第1のステップにおいて、前記生体試料を請求項1に記載のペプチドに接触させ、
    −第2のステップにおいて、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型による前記ペプチドの開裂の存在または不在を、発色または蛍光反応の強度を測定することによって検出する方法。
  16. 第1のステップが、宿主細胞を請求項13に記載のベクターでトランスフェクトすることにあることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 第1のステップが、請求項1に記載のペプチドを、細胞抽出物または組織切片に接触させることにあることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. ペプチドが、それぞれの端に、それぞれ蛍光性ドナー分子および蛍光性アクセプタ分子を有し、蛍光性反応の強度がFRETによって求められることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  19. in vitroでLGMD2Aを診断するための、請求項15に記載の方法の使用。
  20. カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質をスクリーニングする方法であって、前記方法が、
    −前記物質で処理した生体試料を調製すること、
    −次いで、そのように処理した前記試料を、請求項1に記載のペプチドと接触させること、および
    −カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の存在または不在をそれぞれ示す、発色または蛍光反応の存在または不在を検出することにある方法。
  21. ペプチドが、それぞれの端に、それぞれ蛍光性ドナー分子および蛍光性アクセプタ分子を有し、蛍光性反応の強度がFRETによって求められることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質をスクリーニングする方法であって、前記方法が、
    −請求項1に記載のペプチドを含有する生体試料を調製すること、
    −次いで、前記試料を同定される物質と接触させること、および
    −カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の存在または不在をそれぞれ示す、発色または蛍光反応の存在または不在を検出することにある方法。
  23. ペプチドが、それぞれの端に、それぞれ蛍光性ドナー分子および蛍光性アクセプタ分子を有することを特徴とする請求項22に記載の方法であって、その方法が、
    a/前記ペプチドを含有する生体試料を調製すること、
    b/カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の不在下、FRETの量を測定すること、
    c/ペプチドを含有する生体試料を、カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質に接触させること、
    d/カルパイン3またはカルパイン3のイソ型を活性化または阻害する物質の存在下、FRETの量を測定すること、
    e/b/で測定したFRETの量がd/で測定したFRETの量より大きい場合、活性化物質の存在を、または
    b/で測定したFRETの量がd/で測定したFRETの量と等しい場合、阻害物質の存在を断定することにある方法。
  24. カルパイン3遺伝子の転移の効率を分析する方法であって、その方法が、
    最初に、カルパイン3遺伝子で動物またはヒト細胞をトランスフェクトすること、
    次いで、in vitroで、トランスフェクトされた細胞を請求項1に記載のペプチドに接触させること、および
    発色または蛍光反応の強度を測定することにある方法。
  25. ペプチドが、それぞれの端に、それぞれ蛍光性ドナー分子および蛍光性アクセプタ分子を有し、蛍光性反応の強度がFRETによって求められることを特徴とする請求項24に記載の方法。
JP2003509092A 2001-06-29 2002-06-24 生体試料のカルパイン3活性を検出する方法、および前記方法を実施するためのペプチド Pending JP2004520850A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0108614A FR2826656B1 (fr) 2001-06-29 2001-06-29 Methode de detection de l'activite de la calpaine 3 dans un echantillon biologique et peptides pour la mise en oeuvre de ladite methode
PCT/FR2002/002178 WO2003002730A2 (fr) 2001-06-29 2002-06-24 Methode de detection de l'activite de la calpaine 3 dans un echantillon biologique et peptides pour la mise en oeuvre de ladite methode

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004520850A true JP2004520850A (ja) 2004-07-15

Family

ID=8864926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003509092A Pending JP2004520850A (ja) 2001-06-29 2002-06-24 生体試料のカルパイン3活性を検出する方法、および前記方法を実施するためのペプチド

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20040180395A1 (ja)
EP (1) EP1399545A2 (ja)
JP (1) JP2004520850A (ja)
CN (1) CN1514878A (ja)
AU (1) AU2002321389B2 (ja)
CA (1) CA2429429A1 (ja)
FR (1) FR2826656B1 (ja)
WO (1) WO2003002730A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007049943A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Kyoto Univ 細胞内カルシウムイオン指示機能を有するポリペプチド
WO2014136780A1 (ja) * 2013-03-04 2014-09-12 国立大学法人 東京大学 カルパイン活性検出蛍光プローブ
WO2022270607A1 (ja) * 2021-06-24 2022-12-29 株式会社 東北テクノアーチ 蛍光プローブ

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4803976B2 (ja) * 2003-07-09 2011-10-26 独立行政法人科学技術振興機構 細胞内ip3測定用分子センサー
FR2858177A1 (fr) * 2003-07-28 2005-02-04 Genethon Utilisation du phenomeme fret, detecte par mplsm, pour le suivi in vivo d'evenements biologiques
FR2891544A1 (fr) * 2005-09-30 2007-04-06 Genethon Ass Loi De 1901 Substrat proteique pour la detection de l'activite calpaine 3
FR2962041B1 (fr) 2010-07-01 2012-07-27 Genethon Inhibiteurs de la calpaine 3 pour le traitement de dystrophies musculaires et de cardiomyopathies
CN102154288B (zh) * 2010-12-21 2012-12-19 山东农业大学 一种骨骼肌特异性capn3启动子及其应用
CN104655596A (zh) * 2013-11-18 2015-05-27 李捷 一种含红细胞血液样品的质量检测方法及检测试剂盒
EP3987050A1 (en) * 2019-06-24 2022-04-27 Urteste S.A. Novel diagnostic marker for pancreatic cancer

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19650142A1 (de) * 1996-12-04 1998-06-10 Basf Ag Neue Calpaine, ihre Herstellung und Verwendung

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007049943A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Kyoto Univ 細胞内カルシウムイオン指示機能を有するポリペプチド
WO2014136780A1 (ja) * 2013-03-04 2014-09-12 国立大学法人 東京大学 カルパイン活性検出蛍光プローブ
JP5688826B2 (ja) * 2013-03-04 2015-03-25 国立大学法人 東京大学 カルパイン活性検出蛍光プローブ
WO2022270607A1 (ja) * 2021-06-24 2022-12-29 株式会社 東北テクノアーチ 蛍光プローブ

Also Published As

Publication number Publication date
FR2826656A1 (fr) 2003-01-03
EP1399545A2 (fr) 2004-03-24
CN1514878A (zh) 2004-07-21
AU2002321389B2 (en) 2005-03-24
US20040180395A1 (en) 2004-09-16
WO2003002730A3 (fr) 2003-12-11
CA2429429A1 (fr) 2003-01-09
WO2003002730A2 (fr) 2003-01-09
FR2826656B1 (fr) 2003-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Herman et al. Lack of a robust unfoldase activity confers a unique level of substrate specificity to the universal AAA protease FtsH
Feng et al. Cleavage of RIP3 inactivates its caspase-independent apoptosis pathway by removal of kinase domain
EP2882844B1 (en) Protease-resistant systems for polypeptide display and methods of making and using thereof
Goll et al. The calpain system
JP2004504812A (ja) 新規プロテアーゼ
JP2004501637A (ja) 新規プロテアーゼ
AU2009201274A1 (en) Aggrecanase molecules
Cilenti et al. Regulation of Abro1/KIAA0157 during myocardial infarction and cell death reveals a novel cardioprotective mechanism for Lys63-specific deubiquitination
JP2004520850A (ja) 生体試料のカルパイン3活性を検出する方法、および前記方法を実施するためのペプチド
CA2410898A1 (en) Substrates and assays for .beta.-secretase activity
Hailu et al. In vivo detection and quantification of chemicals that enhance protein stability
AU2006228150B2 (en) Inhibitors of neurotrypsin and determination thereof
Li et al. The proteasome activator 11 S REG or PA28: chimeras implicate carboxyl-terminal sequences in oligomerization and proteasome binding but not in the activation of specific proteasome catalytic subunits
US20030073097A1 (en) TRAF6-regulated IKK activators (TRIKA1 and TRIKA2) and their use as anti-inflammatory targets
Kurachi et al. The carboxyl-terminal region of factor IX is essential for its secretion
FR2891544A1 (fr) Substrat proteique pour la detection de l'activite calpaine 3
Pan et al. Structure–function study of the glucose-6-phosphate transporter, an eukaryotic antiporter deficient in glycogen storage disease type Ib
Huang et al. Screen and identification of proteins interacting with ADAM19 cytoplasmic tail
JP2003523723A (ja) ヘルマンスキー−パドラック症候群タンパク質相互作用タンパク質およびその使用の方法
Hart et al. Analysis of the NF-κB p50 dimer interface by diversity screening
JPH11506023A (ja) 新規ディスインテグリンメタロプロテアーゼおよび使用法
JP4232423B2 (ja) 新規ユビキチン特異プロテアーゼ
EP1541173A1 (en) Method of degrading transcriptional factors of saccharometabolism-associated gene, method of inhibiting the degradation and degradation inhibitor
US20060105344A1 (en) Modulation of deubiquitinase family members
US20100196957A1 (en) Cloning and characterization of 5' flanking regions of a human aggrecanase-1 gene

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080520