JP2004518601A - 石英るつぼ製造方法 - Google Patents

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Abstract

るつぼ鋳型を包囲する少なくとも実質的に密閉された処理室を使用する石英るつぼ製造方法。処理室内の雰囲気は、所望のガス又は所望の組合せのガスを正圧の下で含むように制御される。かかる正圧は、ガスの全流出量をガスの全流入量より少なくすることによって達成される。所望の雰囲気が達成された後、熱源の供給を開始して鋳型の内側に配置された石英材料を融解し、そして石英材料を融合させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の背景】
本発明は石英(互換的に「シリカ」とも呼ばれる)るつぼに関し、さらに具体的には、単結晶シリコン製品を成長させるために半導体工業で使用される融解石英るつぼの製造方法に関する。
【0002】
シリコン結晶の製造に際しては、先ず最初に多結晶質シリコンを石英るつぼ内で融解するチョクラルスキー法が多用される。多結晶質シリコンを融解した後、融液中に種晶が浸漬され、次いでるつぼを回転させながら種晶を引抜くことによって単結晶シリコンインゴットが形成される。
【0003】
特に半導体工業用の単結晶シリコンを製造するために使用されるるつぼは、実質的に不純物を含まないことが重要である。加えて、石英るつぼは混在する気泡やその他の構造的欠陥をほとんど含まないことも好ましい。
【0004】
従って、低い気泡含量を有しかつ/あるいはシリコン結晶成長に対してほとんど若しくは全く悪影響を及ぼさないガスを含んだ気泡を有するシリカるつぼを製造するための方法が利用できれば極めて望ましい。
【0005】
従来、かかるるつぼを製造するためには、側壁及び底部に気体透過性領域を有する回転中空鋳型内に原料石英が導入される。原料石英の導入後、石英を融解するための熱源が鋳型内に導入される。加熱中、(回転鋳型の外側に真空を加えることによって隙間のガスが抜取られる。この方法は気泡含量を低下させるが、それでも気泡は残存する。また、雰囲気を制御する試みも行われたが、石英るつぼ製造に関する特異な要求条件を十分に満たすような満足すべき方法は存在していない。
【0006】
そこで、半導体工業界では、低い気泡含量を有するるつぼ及び/又は多結晶質の融液や引抜かれる結晶に対して有害な影響をほとんど及ぼさないガスを含んだ気泡を有するるつぼが今なお要望されている。これは、気泡の数を減少させると共に、気泡内に閉込められたガスの組成を制御して結晶成長に対する影響を低減させることによって達成することができる。また、混在するガスがシリコン融液中に極めて溶け易くかつそれから放出されるように気泡中のガスの組成を制御することもできる。このような目標を達成するための重要な要求条件の1つは、気泡数の減少及び制御された気泡ガスの組成を示するつぼの製造を容易にするるつぼ製造方法が利用可能なことである。
【0007】
【発明の概要】
本発明の一実施形態では、石英るつぼ製造方法が提供される。かかる方法は、るつぼ鋳型を包囲する少なくとも実質的に密閉された処理室を用意する工程を含んでいる。ガスの全流出量をガスの全流入量より少なくすることにより、処理室内の雰囲気が正圧に制御される。所望の雰囲気が達成された後、熱源(通常はアーク)を供給して鋳型の内側に配置された石英材料を融解し、そして石英材料を融合させる。
【0008】
別の実施形態では、るつぼ鋳型を包囲する雰囲気を制御することを含む石英るつぼ製造方法が提供される。雰囲気を制御するためには、所望ガスから成る雰囲気で周囲大気が置換される。所望ガスがるつぼ鋳型を通過した時点で所望ガスの流出量が監視される。この監視工程で所望ガスが確認された後、るつぼの融合が行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】
半導体工業では、チョクラルスキー法に従って多結晶質シリコンから単結晶シリコンインゴットを成長させるために融解石英るつぼが使用されている。かかる方法の実施に際しては、多結晶質シリコンが石英るつぼ内に配置され、そして約1500℃に加熱される。得られた融液に種晶を接触させた後、それを引抜いていくと、単結晶シリコンインゴットが成長する。
【0010】
インゴットの成長時には、溶融シリコンが融解石英るつぼと反応してるつぼの壁の一部を溶解する。溶解するるつぼの壁が気泡を含んでいると、溶解過程は気泡を包囲する材料を破砕することがある。そうなると、融解石英の微細なチップ又は破片が放出されることがある。分散した破片は多数の成長部位を生じて結晶成長過程の平衡状態を狂わせる結果、結晶成長の収量が制限される。その上、気泡内に含まれていたガスが引抜かれるシリコン中に溶解したり、あるいはもし不溶であってもその中に同伴されることがある。従って、るつぼの気泡の数量、サイズ及びガス含量を管理することが望ましい。
【0011】
るつぼ自体は、回転する黒鉛ポット内にけい砂を配置することによって製造される。遠心力がけい砂をポットの側面に密着させる結果、けい砂はボウルの形を取る。アークにより、けい砂を融解するための熱が供給される。アークを印加した場合、アークの温度は約6000℃であり、また壁の温度は約2000℃である。黒鉛ポットの底に設けられた一連の通路を通して真空を加えることにより、けい砂から残留ガスが除去される。
【0012】
けい砂の粒子間のガスの全てが真空によって除去されるわけではない。また、利用可能な真空レベルの下でも、けい砂の粒子間の空隙は多少の残留ガスを保持する。その上、けい砂の粒子は急速に融合してボイド中にガスを閉込めるのが通例である。かかるガスは、周囲大気の組成にほぼ近似している。以前には、融合工程中に周囲大気の制御を持続することが困難であった。同様に、初期のるつぼ製造装置は融合雰囲気の効果的な監視及び改変が可能でなかった。
【0013】
望ましくないガスの量が低減した雰囲気中でるつぼを製造すれば、気泡の数を減少させることができると共に、るつぼのボイド中に生じる気泡中での望ましくないガスの含量が低減することにもなる。このように、結晶成長中にるつぼが溶解した際により少数のより小さい気泡が融液中に放出される場合には、望ましくないガスによって結晶中に引起こされるボイド欠陥は抑制又は排除される。
【0014】
図1を見ると、石英るつぼの製造を目的とする本発明方法の実施を容易にする装置10が示されている。装置10は、融合雰囲気12を含んでいる。回転可能な鋳型14には回転軸16が設けられている。鋳型14の壁を通して融合雰囲気12を抜取ることを容易にするため、回転軸16は中空であるか、あるいはその他のやり方で鋳型14に連通する真空管路を具備していることが好ましい。また、鋳型14には矢印15によって略示された通路(図示せず)も設けられている。鋳型14内には、るつぼ20を形成するためのキャビティ18が存在している。鋳型14が回転されると共に、熱源22及び24(アーク)によって鋳型14内に高温の雰囲気が生み出される。キャビティ18には、鋳型14の上方に配置された供給路(図示せず)を通して石英粉末が供給される。この石英粉末は鋳型14の内面に付着し、熱源22及び24からの熱により融合してるつぼ20を形成する。
【0015】
鋳型14には、通常のタイプの冷却機構を設けることができる。鋳型14の形状及び寸法は、製造すべきるつぼの形状及び寸法に応じてほぼ決定することができる。鋳型14は、満足すべき耐熱性及び機械的強度を有する材料で作製される。
【0016】
鋳型14内の融合雰囲気12は高度に制御される。具体的には、鋳型14の底部及び側壁を包囲するシュラウド26が設けられる。また、シュラウド26は入口導管30及び32を通って流入するガスを雰囲気12中に導くために役立つ肩部28を含んでいる。
【0017】
シュラウド26それ自体は、ハウジング34によって部分的に包囲されている。ハウジング34は、シュラウド26と共に気密又は少なくとも正圧のシール36を形成し、それによって制御雰囲気38を生み出す。また、ハウジング34は排気ダクト40をも含んでいる。肩部28及び雰囲気38から導かれたガスは、鋳型14に流入して所望の融合雰囲気12を生成することができる。有利な点は、ガスが雰囲気12中に直接注入されないことである。さもないと、加熱電流及び/又は形成されるるつぼの壁が悪影響を受けることがある。
【0018】
シュラウドに1組のガス入口配管を設けると共に、回転ポットの底縁の外周に対して少なくとも実質的に封止された好ましくは円筒形のシュラウド本体を回転ポットの周囲に設けることにより、適切なガス雰囲気を設計することができる。加えて、ガスがシュラウドと回転鋳型との間の空隙を通って融合領域に流入するため、本発明は遅い線速度で大きい体積流量を与える。この空隙はプレナムのように働いて、ガスを低下した速度で流し込む。また、ガスはポットの上縁に向って進み、次いでるつぼの開口に向って進むので、ガスはゆっくりと流れることができる。本発明の装置はるつぼの内面上に生じる蒸着物の斑点を低減させる。また、従来のようにジェット状の雰囲気制御ガスを使用した場合には、蒸気スポットを生じることによって形成中のるつぼの表面が乱された。ガス空間の範囲を制限すると共に、ガス流速を比較的小さくすることにより、本発明の装置は蒸気スポットを低減させる。なお、融合雰囲気中への流入量は同じ領域からの全ての流出量の和より大きいことが好ましい。
【0019】
上記の装置は、石英るつぼを融合させるための制御された方法を実施することのできるシステムを提供する。具体的には、望ましくないガスを最少限に抑えることのできる融合雰囲気が提供される。この点に関しては、シュラウド及びハウジングの内部領域に所望のガス組成物を供給することにより、所望の融合雰囲気で周囲大気が置換される。流入する所望のガス組成物によって生み出される正圧が残留する周囲ガスを追出すことができるようにするために出口が設けられる。また、融合雰囲気は真空系統により鋳型を通して抜取られるが、これは周囲ガスレベルをさらに低下させると共に、けい砂粒子間に閉込められた周囲ガスをより望ましくないガスで置換するために役立つ。十分なガス流入量を維持することにより、システム内には周囲ガスの流入を妨げる正圧が存在する。システム内の流量は、流入量が全ての流出量より大きくなるように制御されることが望ましい。このようにすれば、上記の領域は正圧となり、従って所望のガス組成を有する制御容積を生み出すことが一層確実に可能となる。
【0020】
全ての関連する流入量と流出量との間のバランスを取ることが好ましい。また、流入するガス流量は真空排気流量及びフード排気流量を越えることが好ましい。これにより、鋳型開口の上方には所望の融合雰囲気から成る望ましい正圧領域が生み出される。この点に関しては、システムの初期パージのために比較的大きい所望ガス流入量を使用することができる。しかし、所望の融合雰囲気が得られた後には、所望ガス流入量は周囲ガスがシステム内に流入するのを妨げる正圧を維持するのに十分なレベルまで低下させることができる。所望の雰囲気制御レベルが達成された後、アークを印加して該アークに電力を供給することにより、けい砂層が加熱されて融解し始める。けい砂層の内面が融解し始めると、連続したガスの流れに対するシールの形成が開始される。
【0021】
制御雰囲気からのガスがけい砂層中に引込まれ、次いでけい砂層を通して抜取られるから、けい砂層中のガスの供給源である制御ガス容積に対する制御を確保することにより、けい砂粒子間の隙間に存在するガスを制御することができる。
【0022】
また、本発明の方法は融合を開始するための適当な時期を確定するためにも有利である。鋳型のすぐ真空ポンプ側の配管は、ガス組成を監視するために好適な位置を提供する。また、この位置では、けい砂層を通して実際に抜取られたガスの組成を監視することができる。具体的には、融合雰囲気を監視するための装置(例えば、質量分析計)を真空管路中に配置することにより、所望の融合雰囲気が存在することを判定することができ、その時点で熱源(例えば、アーク)の供給を開始することができる。また、真空管路を通して抜取られるガスの組成を連続的に監視することにより、所望ガスの正確な流入量レベルを維持することができる。
【0023】
けい砂層中に制御ガスが引込まれるのに伴い、それは本来の周囲空気に置き換わり始める。もし空気と異なるガスを使用すれば、空気の組成から選択されたガスの組成への漸進的な変化を監視することができる。けい砂層の背後に真空系統が存在することにより、ポット内には負圧が生じる。融合雰囲気のガスが鋳型中に引込まれ、次いでけい砂層を通して抜取られることによって負圧が生じる。真空は、好ましくは75000Pa未満であり、一層好ましくは15000Pa未満であり、また最も好ましくは5000Pa未満である。このような雰囲気の転換は、真空排気速度、供給源流量及びその他の流量に応じて1〜2分から数分の時間を要することがある。これらの変数が満たされた場合、例えば純粋な窒素を用いて約1〜1.5分で空気を置換することができる。その場合、本来の空気の残分は約2〜3分で10%未満ないし2%未満となる。
【0024】
本発明の方法の追加の利点の1つは、融合雰囲気用の所望ガス組成を比較的迅速に変化させ得ることである。例えば、実質的に窒素から成る雰囲気中で融合を開始し、そして実質的に窒素/アルゴン又は空気から成る融合雰囲気中で融合を完了することが望ましい場合もある。
【0025】
さらに別の例としては、ヘリウムは比較的高価なガスであることに注意されたい。融合中のるつぼは融解後には概してガス不透過性の外皮を形成すると考えられるから、実質的に不透過性の外皮が形成された後にはヘリウムを別のガスで置換することが望ましい場合もある。さらに、当初の不活性ガス雰囲気から、るつぼユーザの要求に基づいて下記のリストから選ばれた特定の「反応性」ガスを含む融合雰囲気に変化させることが望ましい場合もある。
【0026】
選択可能なガスとしては、限定されるわけではないが、ヘリウム、水素、酸素、窒素、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、また(望ましさの程度は落ちるが)フッ素、塩素、臭素、ラドン、一酸化炭素、二酸化炭素及び水蒸気が挙げられる。選択可能なガスとしてはまた、限定されるわけではないが、上記ガスの混合物、例えばヘリウム+水素、ヘリウム+窒素、窒素+酸素及びヘリウム+ネオンのような二元混合物、ヘリウム+酸素+窒素及びネオン+酸素+窒素のような三元混合物なども挙げられる。
【0027】
融合の周囲雰囲気を制御することにより、少なくとも下記の利点を得ることができる。
【0028】
1.気温及び湿度の季節的変動を排除することができる。
【0029】
2.アークを適切に維持することができる。存在するガスのプラズマ化学特性を選択することができる。窒素は、あるいは主として窒素は、アークを抑制することが知られている。その他のガス(例えば、アルゴンやヘリウム)は、初期イオン化電位が低いためにアーク安定性を向上させる。従って、必要に応じてアーク雰囲気を素早く調整することができる。
【0030】
3.ガス混合物の移動度(拡散率)を選択することができる。多孔質のけい砂層を通して1種以上のガスが抜取られるから、けい砂層中での移動度がより大きいガスは、所定の組合せの条件に対してより低い気泡密度及び(恐らくは)より小さい気泡サイズ(体積)を有する融合層を生じる可能性が大きい。移動度の大きいガスは、移動度のより小さいガスの下で融解した場合に比べ、より少ない気泡及びより小さい気泡を含んだ融解石英を生じるはずである。例えば、ヘリウムを選択すれば、通常の空気より遥かに大きい拡散率を持ったガスが得られる。
【0031】
4.ガスの酸化電位は、組成によって選択することができる。そこで、酸素の存在量を調整することによって気相の酸化性を加減することができる。これは、けい砂の粒子中又は粒子上に有機ガス生成剤から生じる部分の気泡構造に顕著な影響を及ぼすことがある。また、これは電極消耗速度及びるつぼ表面の酸化にも影響を及ぼすことがある。
【0032】
5.選ばれた雰囲気が製造される成長シリコン結晶中の微小欠陥に関して最も有利となるようにするため、顧客の要請及び/又は要求条件に合わせてガス又は混合ガスを選択することができる。例えば、窒素を除去しながらるつぼを製造することができる。シリコン融液を含む結晶引抜き装置が窒化シリコン又はオキシ窒化シリコンを生成し、次いでそれらが成長するシリコン結晶中に混入することを知れば、窒化物又はオキシ窒化物を含まない結晶を製造することが結晶引抜き及び結晶製品にとって有利となり得る。
【0033】
【実施例】
図1の装置を使用しながら、微量のアルゴンを含んだN+Oから成る制御雰囲気の下でるつぼ(22インチ及び24インチ)を製造した。るつぼ(22インチ)は、(アルゴンを含まない)窒素−酸素混合物の下で製造した。22インチの試験るつぼに関するアルゴンの残留分率は、0.352〜0.014の範囲内にあった。この残留分率は、試験体に関するガス環境中のアルゴンレベルを通常の空気環境中のアルゴンレベルと関係づける分率である。るつぼ(24インチ)は、微量のアルゴンを含むか若しくはアルゴンを全く含まない同様な窒素−酸素混合物の下で製造した。そこでアルゴンの残留分率を測定したところ、0.117〜0.011の範囲内にあった。ヘリウムの下でも試験るつぼを製造したが、ヘリウムの存在はるつぼの内面領域の気泡のサイズを縮小させることが判明した。これらの試験るつぼから作成した試験片を真空封入して、チョクラルスキー法による結晶引抜きのシミュレーションを行ったところ、気泡サイズの成長は普通の閉込められた空気を含む気泡に比べて遥かに少ないことが判明した。
【0034】
アーク効果に加え、高い拡散率を有することが知られているガスを選択することによってガスの拡散能力を制御することができる。これにより、真空系統は目標領域内でのるつぼの気泡密度を低減させる点でより有効となり得る。
【0035】
以上、好適な実施形態に関連して本発明を説明した。自明のことながら、本明細書を読んで理解した当業者には様々な変更例や改変例が想起されるであろう。前記特許請求の範囲又はその同等物の範囲内に含まれる限り、本発明はかかる変更例や改変例の全てを包括することが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係るるつぼ製造装置を示す略図である。
【符号の説明】
10 石英るつぼ製造装置
12 融合雰囲気
14 中空鋳型
20 るつぼ
22 熱源
24 熱源
26 シュラウド
30 入口導管
32 入口導管
34 ハウジング
36 ガスシール
38 制御雰囲気
40 排気ダクト

Claims (20)

  1. 石英るつぼの製造方法であって、
    (a)るつぼ鋳型を包囲する少なくとも実質的に密閉された処理室を用意する工程と、
    (b)ガスの全流出量をガスの全流入量より少なくすることにより、前記処理室内の雰囲気を正圧に制御する工程と、
    (c)熱源の供給を開始して前記鋳型の内側に配置された石英材料を融解する工程と、
    (d)前記石英材料を融合させる工程
    とを含む方法。
  2. 前記熱源がアークから成る請求項1記載の方法。
  3. 前記石英材料及び前記鋳型を通して前記ガスが真空で吸引される請求項1記載の方法。
  4. 前記真空が約75000Pa未満である請求項3記載の方法。
  5. 前記真空で吸引される前記ガスを監視する工程をさらに含む請求項3記載の方法。
  6. 前記監視工程によって所望のガス組成が確認された後に前記熱源の供給が開始される請求項5記載の方法。
  7. 前記ガスが前記鋳型の周囲のプレナムを通して導入される請求項1記載の方法。
  8. 前記ガスが遅い線速度及び大きい体積流量の下で導入される請求項7記載の方法。
  9. 前記流入ガスが前記処理室内の周囲空気に置き換わる請求項7記載の方法。
  10. 前記流入ガスがヘリウム、水素、酸素、窒素、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、フッ素、塩素、臭素、ラドン、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気及びそれらの混合物から成る群より選ばれる請求項9記載の方法。
  11. 前記熱源の供給を開始する時点で、前記周囲空気が前記雰囲気の約10%未満を占める請求項9記載の方法。
  12. 前記アークを印加する時点で、前記周囲空気が前記雰囲気の約2%未満を占める請求項9記載の方法。
  13. 前記ガスの流入量及び流出量を制御することによって前記ガスの組成が調節される請求項1記載の方法。
  14. 石英るつぼの製造方法であって、
    (a)所望ガスから成る雰囲気で周囲大気を置換する工程、
    (b)前記所望ガスがるつぼ鋳型を通過した時点で前記所望ガスの流出量を監視する工程、及び
    (c)前記監視工程で前記所望ガスが確認された後に前記鋳型内でるつぼを融合させる工程
    によって前記鋳型を包囲する雰囲気を制御することを含む石英るつぼ製造方法。
  15. 前記融合工程が開始された後に前記所望ガスを構成する化合物を変化させる工程をさらに含む請求項14記載の方法。
  16. 前記所望ガスが2種以上の化合物から成り、前記融合工程が開始された後に前記化合物の比率を変化させる工程をさらに含む請求項14記載の方法。
  17. 前記所望ガスがヘリウム、水素、酸素、窒素、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、フッ素、塩素、臭素、ラドン、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気及びそれらの混合物から成る群より選ばれる請求項14記載の方法。
  18. 前記所望ガスの全流出量を前記所望ガスの全流入量より少なくすることにより、前記所望ガスから成る前記雰囲気が正圧に維持される請求項14記載の方法。
  19. 前記ガスが遅い線速度及び大きい体積流量の下で導入される請求項14記載の方法。
  20. 前記融合工程の開始時に、前記周囲大気が前記制御雰囲気の約10%未満である請求項14記載の方法。
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