JP2004518078A - ピストンポンプ - Google Patents
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Abstract
本発明は、スリップ制御装置を備えた液圧式車両ブレーキ装置のためのピストンポンプ(10)に関する。本発明では、シールリングとしてもガイドリングとしても用いられる例えばPTFE製のピストンリング(24)を備えた、ピストンポンプ(10)を形成することが提案される。本発明によって該ピストンポンプ(10)の組み付けの手間と製造コストとが軽減される。確実なシールを得るために本発明では、前記ピストンリング(24)の、ポンプ室(18)に面した側に内側円錐を形成することが提案されるので、前記ピストンリング(24)は吐出行程中にポンプ室(18)からの圧力によって負荷されて、かつポンプ孔(12)に密に接触するように押圧される。
Description
【0001】
従来技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式のピストンポンプに関する。このピストンポンプは特に、液圧式車両ブレーキ装置におけるブレーキ液体の圧送のために設けられている。
【0002】
このようなピストンポンプは、多くの構成によって公知である。液圧式車両ブレーキ装置のためのこのようなピストンポンプの一例は、ドイツ連邦共和国特許公開第19712147号明細書において開示されている。この公知のピストンポンプは、ポンプ孔を備えたポンプケーシングを有しており、このポンプ孔内にポンプピストンが軸方向摺動可能に収容されている。ブレーキ液体の圧送のために、ポンプピストンは例えば偏心体によって、ポンプ孔内において軸方向で往復行程運動するように駆動可能である。ポンプ孔の軸方向の一区分がピストンポンプのポンプ室を形成しており、このポンプ室の容積はポンプピストンの行程運動に際して交互に拡大され(吸込行程)、かつ縮小される(吐出行程)。その際、ピストンポンプは自体公知のように流体(ブレーキ液体)を圧送する。
【0003】
ポンプピストンをポンプ孔内において、ポンプ室に面した側で軸方向にガイドするために、この公知のピストンポンプのポンプピストンはガイドリングを有している。ポンプ室をシールするために、シールリングがガイドリングの、ポンプ室に面した側に設けられている。
【0004】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載したように構成された本発明によるピストンポンプは、ポンプピストンの、ポンプ室に面した側にピストンリングを有しており、このピストンリングはポンプピストンをいずれにしても吐出行程中にポンプ孔内でシールし、かつポンプピストンをポンプ室側の端部で、ポンプ孔内において軸方向摺動可能にガイドしている。従って、本発明によるピストンポンプのピストンリングは、ポンプピストンの、ポンプ室に面した側でシール兼ガイドリングを形成している。その際、ピストンリングがポンプピストンを、吐出行程中にポンプ孔内においてシールすると十分であり、ポンプピストンの吸込行程中にシールは必要ない。ピストンリングは例えばシールスリーブ(Dichtmanschette)を有してもよく、シールスリーブはポンプピストンの吸込行程中にポンプ室の方向で溢流されるようになっている。ピストンリング軸方向でポンプピストンもしくはポンプ孔に保持されていてよく、従って、ピストンリングはポンプピストンと一緒に運動させられるかまたはポンプ孔に不動に保持されている。
【0005】
本発明は、ポンプピストンをポンプ孔内において軸方向でガイドし、かつシールするために、ポンプピストンの、ポンプ室に面した側に、だた1つのピストンリングを設けるだけで十分であるという利点を有している。このことによって製造コストおよび組み付けの際の手間が軽減されている。これに加えて、ポンプピストンをシールし、かつ軸方向でガイドするために必要な軸方向の長さは、ただ1つのピストンリングしか用いないことによって減少されており、ポンプピストンおよびピストンポンプは、軸方向でより短く構成することができる。
【0006】
従属請求項には、請求項1に記載の本発明の有利な構成および実施態様が示されている。
【0007】
請求項2によれば、ピストンリングは軸方向の一区分において周面を有しており、この周面はポンプ室からの流体によって負荷される。この軸方向区分は有利にはポンプ室に面している。本発明のこのような構成の目的は、吐出行程中にポンプピストンの良好なシールを得るために、ポンプピストンの吐出行程中にポンプ室内で加圧されている流体がピストンリングの軸方向区分の前記周面を負荷し、これによってピストンリングを、ピストンリングの負荷される該周面の、反対側の対向面に押圧(圧着)することにある。ピストンリングが軸方向でポンプピストンに保持されていて、かつこのポンプピストンと一緒に運動させられる場合は、ポンプ室からの流体によってピストンリングが圧着される対向面は、ポンプ孔の壁であり、このポンプ孔の壁に沿ってピストンリングがポンプピストンの行程中にスライドする。流体によって負荷される周面はピストンリングの内周面である。この周面はピストンリングの軸方向の一区分に制限されており、なぜならピストンリングは軸方向の長さの広範な部分でポンプピストンに密に接触していて、流体によって負荷されないようになっているからである。ピストンリングが軸方向でポンプ孔に保持されていてポンプピストンと一緒に運動させられない場合は、ポンプ室からの流体によって吐出行程中にピストンリングが密に圧着される対向面は、ポンプピストンの外周面であり、この場合にポンプピストンはピストンリング内を軸方向にスライドする。ポンプピストンの吐出行程に際してポンプ室からの流体によって負荷される周面は、この場合はピストンリングの外周面である。
【0008】
請求項3には、ポンプ室からの流体によって負荷される周面が、ピストンリングの内周もしくは外周における直径の変化によって形成されていることが記載されている。この直径の変化は例えば、ピストンリングの内周または外周における円錐面(請求項4)としてまたは環状段部(請求項5)として実施することができる。このような構成は、ピストンリングの軸方向の一区分をポンプ室からの流体で負荷するために、ピストンリングの領域においてポンプピストンおよび/またはポンプ孔の直径の変化を設ける必要がないという利点を有している。これによって、ポンプピストンもしくはポンプ孔の製造が簡単になり、その製造コストが安価になる。
【0009】
請求項6によれば、ピストンリングは半径方向中央平面に対して対称に形成されており、従ってピストンリングは、ポンプ室からの流体によって負荷される周面を形成するために、両方の端面側で直径の変化を有している。本発明のこのような構成によって、ピストンリングを逆さまに組み込むような状況が回避され、組み付けミスもほとんど起こらなくなる。
【0010】
良好なシール作用を得るために、請求項7にはピストンリングがポンプピストンに対して小さい寸法の内径を有することが記載されており、および/または請求項8にはピストンリングがポンプ孔に対して大きい寸法の外径を有することが示されている。このような大きい寸法もしくは小さい寸法によって、ピストンリングは予荷重をもってポンプピストンもしくはポンプ孔に接触させられるようになっている。
【0011】
請求項9によれば、ピストンリングの軸方向の長さの一部分にわたって非接触面が設けられているので、ピストンリングは軸方向の長さの一部分だけにわたってポンプ孔またはポンプピストンに接触している。この非接触面はピストンリングの摩擦を減少させる。この非接触面は、軸方向でピストンリングの、ポンプ室からの流体によって負荷される周面の外側に設けられている。
【0012】
本発明によるピストンポンプは特に、車両のブレーキ装置のポンプとして設けられており、ホイールブレーキシリンダ内の圧力制御に際して使用される。ブレーキ装置の種類に応じて、そのようなブレーキ装置に対して略語ABS、ASR、FDR、EHBが使用される。ブレーキ装置では、ポンプは例えば、1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダからブレーキマスタシリンダ内へのブレーキ液体の戻しのために用いられ(ABS)、および/またはリザーバタンクから1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダ内へのブレーキ液体の圧送のために用いられる(ASR、FDR、EHB)。ポンプは例えば、ホイールスリップ制御装置を備えたブレーキ装置(ABS、ASR)の場合および/またはステアリング補助として用いられるブレーキ装置(FDR)の場合および/または電動・油圧式ブレーキ装置(EHB)の場合に必要とされる。ホイールスリップ制御(ABS、ASR)によって例えば、ブレーキペダルへの強い押圧の際に制動過程中に生じる車両のホイールのロックを阻止し(ABS)、および/またはアクセルペダルへの強い押圧の際に車両の駆動されるホイールの空転を阻止する(ASR)ことができる。ステアリング補助(FDR)として用いられるブレーキ装置では、例えばドライバが望む軌道からの車両の逸脱を阻止するために、ブレーキペダルもしくはアクセルペダルの操作に左右されずに1つのまたは複数のホイールブレーキシリンダ内にブレーキ圧が形成される。ポンプは、電動・油圧式ブレーキ装置(EHB)の場合にも用いることができ、この電動・油圧式ブレーキ装置ではポンプは、電気式のブレーキペダルがブレーキペダルの操作を検出する場合にブレーキ液体を1つのホイールブレーキシリンダもしくは複数のホイールブレーキシリンダ内へ圧送するか、またはブレーキ装置のアキュムレータを充填するために用いられる。
【0013】
図面
次に本発明を、有利に選択された図示の実施例を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明によるピストンポンプの軸断面図である。
【0015】
図2は、図1のII部分による、図1によるピストンポンプのピストンリングの拡大図である。
【0016】
図3および図4は、図2に対応する図で示した、図1によるピストンポンプのピストンリングの2つの変化実施例である。
【0017】
実施例の説明
図1に示されている、本発明によるピストンポンプ10は、段付けされたポンプ孔12内に挿入されており、このポンプ孔12は液圧ブロック内に設けられており、この液圧ブロックはポンプケーシング14を形成している。液圧ブロックは、図にはピストンポンプ10を包囲している部分だけを示してあり、スリップ制御式で液圧式の車両ブレーキ装置(その他の点では図示せず)の構成部材である。この液圧ブロック内にはピストンポンプ10のほかに、電磁弁またはアキュムレータ等の、他の液圧構成部材が挿入されており、互いに液圧的に接続され、かつ、本発明によるピストンポンプ10と接続されている。
【0018】
ピストンポンプ10はポンプピストン16を有しており、ポンプ室18の反対側の、ポンプピストン16の一方の端部は、ガイドリング20によってポンプ孔12内においてガイドされており、シールリング22によってシールされている。ポンプ室18は、ポンプピストン16の一方の端部における、ポンプ孔12の軸方向の一区分である。ポンプ室18の容積はポンプピストン16の行程運動に際して変化し、このことによってピストンポンプ10は、自体公知のように流体を圧送する。ポンプ室18側の、ピストン16の他方の端部は、後で説明するピストンリング24によって、ピストンポンプ10の摺動ブシュ26内において軸方向摺動可能にガイドされ、かつシールされている。この摺動ブシュ26は、プレスばめによってポンプケーシング14のポンプ孔12内に挿入されている。このプレスばめによって、流入側と流出側との間、すなわちピストンポンプ10の低圧側と高圧側との間にシールがもたらされる。
【0019】
ポンプの流入口のために、ピストン16内には軸方向袋孔28が、ポンプ室18に面した側から設けられており、この軸方向袋孔28は、袋孔の底部の近くで横孔30と交差している。袋孔28および横孔30は、摺動ブシュ26の端縁32の上側でポンプ孔12を介して、流入孔34と連通しており、この流入孔34は、ポンプ孔12に対して半径方向に、かつこのポンプ孔12内に開口するように、ポンプケーシング14を形成している液圧ブロック内に設けられている。
【0020】
ピストン16の、ポンプ室18に面した側には、流入弁36としての逆止弁が設けられている。流入弁36は弁閉鎖体としての弁球38を有しており、この弁球38は円錐形の弁座40と協働しており、この円錐形の弁座40はピストン16の袋孔28の開口部に設けられている。弁閉鎖ばね42としての圧縮コイルばねは、弁球38を弁座40に押圧する。弁球38および弁閉鎖ばね42は弁ケージ44内に受容されており、この弁ケージ44は金属薄板からピストン16のほぼ直径に相当する直径を有する鉢形の深絞り成形部材として製造され、貫流開口46を備えている。この弁ケージ44は環状段部48を備えており、この環状段部48によって弁ケージ44は、ピストン16の、ポンプ室18に面した端面側に当接している。さらに弁ケージ44は、弁ケージ44と一体的で外方に突出する半径方向フランジ50を有しており、この半径方向フランジ50を、ピストン戻しばね52としての圧縮コイルばねが押圧し、これによって弁ケージ44をピストン16に保持している。それと同時に、半径方向フランジ50はピストンリング24を、半径方向フランジ50と、ピストン16の環状ショルダ54で支持されている支持リング56との間で、軸方向においてピストン16に保持している。
【0021】
ピストン戻しばね52は弁ケージ44の半径方向フランジ50を介して、ピストン16を軸方向において、電気モータによって回転駆動可能な偏心体58の外周部に押圧しており、この偏心体58は、ピストン16を駆動して往復行程運動させるために自体公知のように用いられる。
【0022】
ポンプ室18に隣接する側で摺動ブシュ26は、摺動ブシュ26と一体的な摺動ブシュ底部60を有しており、この摺動ブシュ底部60の中心には、ピストンポンプ10の貫通した流出孔62が設けられている。
【0023】
ポンプ室と逆側には、閉鎖部材64が摺動ブシュ底部60に取り付けられている。閉鎖部材64は円筒形の栓の形状を有している。この閉鎖部材64はポンプ孔12内に挿入されており、かつポンプケーシング14のかしめ部66によってポンプ孔12内に固定されていて、液密にシールされている。それと同時に閉鎖部材64は、摺動ブシュ26をポンプ孔12内において保持している。
【0024】
摺動ブシュ26に面した端面側には、浅い、有利には円筒形の切欠68が閉鎖部材64内に設けられており、この切欠68内には摺動ブシュ26の摺動ブシュ底部60が挿入されている。閉鎖部材64を摺動ブシュ底部60に固定するために、摺動ブシュ26は、閉鎖部材64内に挿入されている摺動ブシュ底部60に、外方に突出している半径方向つば70を有しており、この半径方向つば70はアンダカット部72を形成しており、このアンダカット部72に、閉鎖部材64の切欠68の縁部74が係合する。この縁部74をアンダカット部72に係合させるために、縁部74は半径方向内方に、例えばつば出しによって変形されている。固定のためにつば出しは、外周の3つないし4つの箇所で十分である。
【0025】
切欠68の底部には、軸方向の袋穴76が閉鎖部材64内に設けられており、この軸方向の袋穴76内には流出弁78としての逆止弁が収容されており、この逆止弁は弁座80と協働しており、この弁座80は、摺動ブシュ底部60内の流出孔62の、閉鎖部材64側の開口部に設けられている。閉鎖部材64の袋穴76内には、弁閉鎖体としての弁球82が挿入されており、この弁球82は弁閉鎖ばねとしての圧縮コイルばね84によって弁座80に押圧される。
【0026】
ポンプの排出口として、複数の半径方向通路86が摺動ブシュ底部60の外側に設けられており、これらの半径方向通路86は環状通路88内に開口しており、この環状通路88は閉鎖部材64の切欠68の底部に設けられている。この環状通路88から、複数の流出通路90が外方に向かって、環状通路92内に通じており、この環状通路92はポンプ孔12内の摺動ブシュ底部60を包囲している。この環状通路92内に流出孔94が開口しており、この流出孔94はポンプケーシング14内に設けられている。
【0027】
図2に拡大して示されているピストンリング24は2つの機能を有しており、すなわちポンプケーシング14のポンプ孔12内のポンプピストン16をシールし、かつこのピストン16をポンプ孔12内において軸方向にガイドしている。このピストンリング24はシール兼ガイドリングを形成している。ピストンリング24はプラスチック(PTFE,ポリテトラフルオロエチレン)製である。ピストンリング24はポンプピストン16に対して締め代を有しており、すなわち、ピストンリング24は予荷重(Vorspannung)をもって、従って密にポンプピストン16上に装着されている。ポンプ孔12に対してピストンリング24は締め代を有しているので、ピストンリング24はここでも予荷重をもって、従って密に接触している。軸方向でピストンリング24は支持リング56と、弁ケージ44の半径方向フランジ50との間に保持されている。支持リング56と半径方向フランジ50との間には軸方向の遊びが存在しており、ピストンリング24は軸方向で締め付けられていない。ピストンリング24は軸方向において支持リング56と半径方向フランジ50との間でピストン16上に保持されているので、ピストンリング24はポンプピストン16と一緒に運動させられる。ポンプピストン16の行程運動に際して、ピストンリング24はポンプ孔12の壁に沿ってスライドしており、このポンプ孔12の壁は対向面96を形成し、この対向面96にピストンリング24が密に接触している。このピストンリング24は例えば炭素繊維によって強化することができる。黒鉛を混合することによって、ピストンリング24の滑り特性を改善することができる。
【0028】
図1および図2に示されている本発明の構成では、ピストンリング24は、ポンプ室に面した端面側に内側円錐98を有している。この内側円錐98はピストンリング24の軸方向の長さの一部分にわたって延在している。内側円錐98の周面はピストンリング24の内周面100を形成しており、ピストンリング24の内周面100は、この内側円錐98がポンプ室18の方向に開放しているので、ポンプ室18からのブレーキ液体によって負荷されている。ポンプピストン16の吐出行程中に、ポンプピストン16によってポンプ室18内で加圧されるブレーキ液体は、ピストンリング24の内周面100を圧力で負荷し、これによってピストンリング24を半径方向外方へ、ポンプ孔12の壁に対して押圧しており、このポンプ孔12の壁は対向面96を形成している。内周面100の圧力負荷によって、ポンプ孔12内のポンプピストン16の、確実なシールが、特に高い吐出圧力に際して保証される。
【0029】
図3には、ピストンリング24の別の構成が示されている。このピストンリングは外周部に環状段部102を有しており、この環状段部102によって、ピストンリング24と、ポンプ孔12の周壁との間にギャップ104が形成されている。このギャップ104は、ピストンリング24の、ポンプ室18の反対側に設けられている。このギャップ104は非接触面105を形成しており、この非接触面はピストンリング24の摩擦を減少させる。この非接触面は軸方向でピストンリング24の内側円錐98の外側に設けられており、内側円錐98の領域における圧力負荷によるピストンリング24のシール作用を減少させることはない。
【0030】
図4には、図1および図2によるピストンリング24の、さらに別の変化例が示されている。図4に示されているピストンリング24は、両方の端面側にそれぞれ内側円錐98を有している。このことによってピストンリング24は半径方向中央平面に対して対称的であって、従って逆さまにしてピストン16上に装着される恐れはない。このような構成により、ピストンリング24の組み付けミスは起こりえない。それ以上の意味を第2の内側円錐98は有していない。
【0031】
図1〜3に対する別の相違点として、図4においてはピストン16は、ピストンリング24をポンプピストン16上で軸方向に支持するために、ピストン16と一体的で外方に突出する半径方向つば106を有している。このことによって支持リング56は省かれる。半径方向つば106の、ポンプピストン16への移行部(Uebergang)における、ポンプピストン16の円錐形面取り部108は、ピストンリング24の、ポンプ室18の反対側でピストンリング24の内側円錐98を支持しており、かつこのことによって、ピストンポンプ10の運転に際してピストンリング24の、ポンプ室18に面した側で、圧力によって負荷される内側円錐98の拡大を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるピストンポンプの軸断面図である。
【図2】
図1のII部分による、図1によるピストンポンプのピストンリングの拡大図である。
【図3】
図2に対応する図で示した、図1によるピストンポンプのピストンリングの変化実施例である。
【図4】
図2に対応する図で示した、図1によるピストンポンプのピストンリングの、別の変化実施例である。
従来技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式のピストンポンプに関する。このピストンポンプは特に、液圧式車両ブレーキ装置におけるブレーキ液体の圧送のために設けられている。
【0002】
このようなピストンポンプは、多くの構成によって公知である。液圧式車両ブレーキ装置のためのこのようなピストンポンプの一例は、ドイツ連邦共和国特許公開第19712147号明細書において開示されている。この公知のピストンポンプは、ポンプ孔を備えたポンプケーシングを有しており、このポンプ孔内にポンプピストンが軸方向摺動可能に収容されている。ブレーキ液体の圧送のために、ポンプピストンは例えば偏心体によって、ポンプ孔内において軸方向で往復行程運動するように駆動可能である。ポンプ孔の軸方向の一区分がピストンポンプのポンプ室を形成しており、このポンプ室の容積はポンプピストンの行程運動に際して交互に拡大され(吸込行程)、かつ縮小される(吐出行程)。その際、ピストンポンプは自体公知のように流体(ブレーキ液体)を圧送する。
【0003】
ポンプピストンをポンプ孔内において、ポンプ室に面した側で軸方向にガイドするために、この公知のピストンポンプのポンプピストンはガイドリングを有している。ポンプ室をシールするために、シールリングがガイドリングの、ポンプ室に面した側に設けられている。
【0004】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載したように構成された本発明によるピストンポンプは、ポンプピストンの、ポンプ室に面した側にピストンリングを有しており、このピストンリングはポンプピストンをいずれにしても吐出行程中にポンプ孔内でシールし、かつポンプピストンをポンプ室側の端部で、ポンプ孔内において軸方向摺動可能にガイドしている。従って、本発明によるピストンポンプのピストンリングは、ポンプピストンの、ポンプ室に面した側でシール兼ガイドリングを形成している。その際、ピストンリングがポンプピストンを、吐出行程中にポンプ孔内においてシールすると十分であり、ポンプピストンの吸込行程中にシールは必要ない。ピストンリングは例えばシールスリーブ(Dichtmanschette)を有してもよく、シールスリーブはポンプピストンの吸込行程中にポンプ室の方向で溢流されるようになっている。ピストンリング軸方向でポンプピストンもしくはポンプ孔に保持されていてよく、従って、ピストンリングはポンプピストンと一緒に運動させられるかまたはポンプ孔に不動に保持されている。
【0005】
本発明は、ポンプピストンをポンプ孔内において軸方向でガイドし、かつシールするために、ポンプピストンの、ポンプ室に面した側に、だた1つのピストンリングを設けるだけで十分であるという利点を有している。このことによって製造コストおよび組み付けの際の手間が軽減されている。これに加えて、ポンプピストンをシールし、かつ軸方向でガイドするために必要な軸方向の長さは、ただ1つのピストンリングしか用いないことによって減少されており、ポンプピストンおよびピストンポンプは、軸方向でより短く構成することができる。
【0006】
従属請求項には、請求項1に記載の本発明の有利な構成および実施態様が示されている。
【0007】
請求項2によれば、ピストンリングは軸方向の一区分において周面を有しており、この周面はポンプ室からの流体によって負荷される。この軸方向区分は有利にはポンプ室に面している。本発明のこのような構成の目的は、吐出行程中にポンプピストンの良好なシールを得るために、ポンプピストンの吐出行程中にポンプ室内で加圧されている流体がピストンリングの軸方向区分の前記周面を負荷し、これによってピストンリングを、ピストンリングの負荷される該周面の、反対側の対向面に押圧(圧着)することにある。ピストンリングが軸方向でポンプピストンに保持されていて、かつこのポンプピストンと一緒に運動させられる場合は、ポンプ室からの流体によってピストンリングが圧着される対向面は、ポンプ孔の壁であり、このポンプ孔の壁に沿ってピストンリングがポンプピストンの行程中にスライドする。流体によって負荷される周面はピストンリングの内周面である。この周面はピストンリングの軸方向の一区分に制限されており、なぜならピストンリングは軸方向の長さの広範な部分でポンプピストンに密に接触していて、流体によって負荷されないようになっているからである。ピストンリングが軸方向でポンプ孔に保持されていてポンプピストンと一緒に運動させられない場合は、ポンプ室からの流体によって吐出行程中にピストンリングが密に圧着される対向面は、ポンプピストンの外周面であり、この場合にポンプピストンはピストンリング内を軸方向にスライドする。ポンプピストンの吐出行程に際してポンプ室からの流体によって負荷される周面は、この場合はピストンリングの外周面である。
【0008】
請求項3には、ポンプ室からの流体によって負荷される周面が、ピストンリングの内周もしくは外周における直径の変化によって形成されていることが記載されている。この直径の変化は例えば、ピストンリングの内周または外周における円錐面(請求項4)としてまたは環状段部(請求項5)として実施することができる。このような構成は、ピストンリングの軸方向の一区分をポンプ室からの流体で負荷するために、ピストンリングの領域においてポンプピストンおよび/またはポンプ孔の直径の変化を設ける必要がないという利点を有している。これによって、ポンプピストンもしくはポンプ孔の製造が簡単になり、その製造コストが安価になる。
【0009】
請求項6によれば、ピストンリングは半径方向中央平面に対して対称に形成されており、従ってピストンリングは、ポンプ室からの流体によって負荷される周面を形成するために、両方の端面側で直径の変化を有している。本発明のこのような構成によって、ピストンリングを逆さまに組み込むような状況が回避され、組み付けミスもほとんど起こらなくなる。
【0010】
良好なシール作用を得るために、請求項7にはピストンリングがポンプピストンに対して小さい寸法の内径を有することが記載されており、および/または請求項8にはピストンリングがポンプ孔に対して大きい寸法の外径を有することが示されている。このような大きい寸法もしくは小さい寸法によって、ピストンリングは予荷重をもってポンプピストンもしくはポンプ孔に接触させられるようになっている。
【0011】
請求項9によれば、ピストンリングの軸方向の長さの一部分にわたって非接触面が設けられているので、ピストンリングは軸方向の長さの一部分だけにわたってポンプ孔またはポンプピストンに接触している。この非接触面はピストンリングの摩擦を減少させる。この非接触面は、軸方向でピストンリングの、ポンプ室からの流体によって負荷される周面の外側に設けられている。
【0012】
本発明によるピストンポンプは特に、車両のブレーキ装置のポンプとして設けられており、ホイールブレーキシリンダ内の圧力制御に際して使用される。ブレーキ装置の種類に応じて、そのようなブレーキ装置に対して略語ABS、ASR、FDR、EHBが使用される。ブレーキ装置では、ポンプは例えば、1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダからブレーキマスタシリンダ内へのブレーキ液体の戻しのために用いられ(ABS)、および/またはリザーバタンクから1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダ内へのブレーキ液体の圧送のために用いられる(ASR、FDR、EHB)。ポンプは例えば、ホイールスリップ制御装置を備えたブレーキ装置(ABS、ASR)の場合および/またはステアリング補助として用いられるブレーキ装置(FDR)の場合および/または電動・油圧式ブレーキ装置(EHB)の場合に必要とされる。ホイールスリップ制御(ABS、ASR)によって例えば、ブレーキペダルへの強い押圧の際に制動過程中に生じる車両のホイールのロックを阻止し(ABS)、および/またはアクセルペダルへの強い押圧の際に車両の駆動されるホイールの空転を阻止する(ASR)ことができる。ステアリング補助(FDR)として用いられるブレーキ装置では、例えばドライバが望む軌道からの車両の逸脱を阻止するために、ブレーキペダルもしくはアクセルペダルの操作に左右されずに1つのまたは複数のホイールブレーキシリンダ内にブレーキ圧が形成される。ポンプは、電動・油圧式ブレーキ装置(EHB)の場合にも用いることができ、この電動・油圧式ブレーキ装置ではポンプは、電気式のブレーキペダルがブレーキペダルの操作を検出する場合にブレーキ液体を1つのホイールブレーキシリンダもしくは複数のホイールブレーキシリンダ内へ圧送するか、またはブレーキ装置のアキュムレータを充填するために用いられる。
【0013】
図面
次に本発明を、有利に選択された図示の実施例を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明によるピストンポンプの軸断面図である。
【0015】
図2は、図1のII部分による、図1によるピストンポンプのピストンリングの拡大図である。
【0016】
図3および図4は、図2に対応する図で示した、図1によるピストンポンプのピストンリングの2つの変化実施例である。
【0017】
実施例の説明
図1に示されている、本発明によるピストンポンプ10は、段付けされたポンプ孔12内に挿入されており、このポンプ孔12は液圧ブロック内に設けられており、この液圧ブロックはポンプケーシング14を形成している。液圧ブロックは、図にはピストンポンプ10を包囲している部分だけを示してあり、スリップ制御式で液圧式の車両ブレーキ装置(その他の点では図示せず)の構成部材である。この液圧ブロック内にはピストンポンプ10のほかに、電磁弁またはアキュムレータ等の、他の液圧構成部材が挿入されており、互いに液圧的に接続され、かつ、本発明によるピストンポンプ10と接続されている。
【0018】
ピストンポンプ10はポンプピストン16を有しており、ポンプ室18の反対側の、ポンプピストン16の一方の端部は、ガイドリング20によってポンプ孔12内においてガイドされており、シールリング22によってシールされている。ポンプ室18は、ポンプピストン16の一方の端部における、ポンプ孔12の軸方向の一区分である。ポンプ室18の容積はポンプピストン16の行程運動に際して変化し、このことによってピストンポンプ10は、自体公知のように流体を圧送する。ポンプ室18側の、ピストン16の他方の端部は、後で説明するピストンリング24によって、ピストンポンプ10の摺動ブシュ26内において軸方向摺動可能にガイドされ、かつシールされている。この摺動ブシュ26は、プレスばめによってポンプケーシング14のポンプ孔12内に挿入されている。このプレスばめによって、流入側と流出側との間、すなわちピストンポンプ10の低圧側と高圧側との間にシールがもたらされる。
【0019】
ポンプの流入口のために、ピストン16内には軸方向袋孔28が、ポンプ室18に面した側から設けられており、この軸方向袋孔28は、袋孔の底部の近くで横孔30と交差している。袋孔28および横孔30は、摺動ブシュ26の端縁32の上側でポンプ孔12を介して、流入孔34と連通しており、この流入孔34は、ポンプ孔12に対して半径方向に、かつこのポンプ孔12内に開口するように、ポンプケーシング14を形成している液圧ブロック内に設けられている。
【0020】
ピストン16の、ポンプ室18に面した側には、流入弁36としての逆止弁が設けられている。流入弁36は弁閉鎖体としての弁球38を有しており、この弁球38は円錐形の弁座40と協働しており、この円錐形の弁座40はピストン16の袋孔28の開口部に設けられている。弁閉鎖ばね42としての圧縮コイルばねは、弁球38を弁座40に押圧する。弁球38および弁閉鎖ばね42は弁ケージ44内に受容されており、この弁ケージ44は金属薄板からピストン16のほぼ直径に相当する直径を有する鉢形の深絞り成形部材として製造され、貫流開口46を備えている。この弁ケージ44は環状段部48を備えており、この環状段部48によって弁ケージ44は、ピストン16の、ポンプ室18に面した端面側に当接している。さらに弁ケージ44は、弁ケージ44と一体的で外方に突出する半径方向フランジ50を有しており、この半径方向フランジ50を、ピストン戻しばね52としての圧縮コイルばねが押圧し、これによって弁ケージ44をピストン16に保持している。それと同時に、半径方向フランジ50はピストンリング24を、半径方向フランジ50と、ピストン16の環状ショルダ54で支持されている支持リング56との間で、軸方向においてピストン16に保持している。
【0021】
ピストン戻しばね52は弁ケージ44の半径方向フランジ50を介して、ピストン16を軸方向において、電気モータによって回転駆動可能な偏心体58の外周部に押圧しており、この偏心体58は、ピストン16を駆動して往復行程運動させるために自体公知のように用いられる。
【0022】
ポンプ室18に隣接する側で摺動ブシュ26は、摺動ブシュ26と一体的な摺動ブシュ底部60を有しており、この摺動ブシュ底部60の中心には、ピストンポンプ10の貫通した流出孔62が設けられている。
【0023】
ポンプ室と逆側には、閉鎖部材64が摺動ブシュ底部60に取り付けられている。閉鎖部材64は円筒形の栓の形状を有している。この閉鎖部材64はポンプ孔12内に挿入されており、かつポンプケーシング14のかしめ部66によってポンプ孔12内に固定されていて、液密にシールされている。それと同時に閉鎖部材64は、摺動ブシュ26をポンプ孔12内において保持している。
【0024】
摺動ブシュ26に面した端面側には、浅い、有利には円筒形の切欠68が閉鎖部材64内に設けられており、この切欠68内には摺動ブシュ26の摺動ブシュ底部60が挿入されている。閉鎖部材64を摺動ブシュ底部60に固定するために、摺動ブシュ26は、閉鎖部材64内に挿入されている摺動ブシュ底部60に、外方に突出している半径方向つば70を有しており、この半径方向つば70はアンダカット部72を形成しており、このアンダカット部72に、閉鎖部材64の切欠68の縁部74が係合する。この縁部74をアンダカット部72に係合させるために、縁部74は半径方向内方に、例えばつば出しによって変形されている。固定のためにつば出しは、外周の3つないし4つの箇所で十分である。
【0025】
切欠68の底部には、軸方向の袋穴76が閉鎖部材64内に設けられており、この軸方向の袋穴76内には流出弁78としての逆止弁が収容されており、この逆止弁は弁座80と協働しており、この弁座80は、摺動ブシュ底部60内の流出孔62の、閉鎖部材64側の開口部に設けられている。閉鎖部材64の袋穴76内には、弁閉鎖体としての弁球82が挿入されており、この弁球82は弁閉鎖ばねとしての圧縮コイルばね84によって弁座80に押圧される。
【0026】
ポンプの排出口として、複数の半径方向通路86が摺動ブシュ底部60の外側に設けられており、これらの半径方向通路86は環状通路88内に開口しており、この環状通路88は閉鎖部材64の切欠68の底部に設けられている。この環状通路88から、複数の流出通路90が外方に向かって、環状通路92内に通じており、この環状通路92はポンプ孔12内の摺動ブシュ底部60を包囲している。この環状通路92内に流出孔94が開口しており、この流出孔94はポンプケーシング14内に設けられている。
【0027】
図2に拡大して示されているピストンリング24は2つの機能を有しており、すなわちポンプケーシング14のポンプ孔12内のポンプピストン16をシールし、かつこのピストン16をポンプ孔12内において軸方向にガイドしている。このピストンリング24はシール兼ガイドリングを形成している。ピストンリング24はプラスチック(PTFE,ポリテトラフルオロエチレン)製である。ピストンリング24はポンプピストン16に対して締め代を有しており、すなわち、ピストンリング24は予荷重(Vorspannung)をもって、従って密にポンプピストン16上に装着されている。ポンプ孔12に対してピストンリング24は締め代を有しているので、ピストンリング24はここでも予荷重をもって、従って密に接触している。軸方向でピストンリング24は支持リング56と、弁ケージ44の半径方向フランジ50との間に保持されている。支持リング56と半径方向フランジ50との間には軸方向の遊びが存在しており、ピストンリング24は軸方向で締め付けられていない。ピストンリング24は軸方向において支持リング56と半径方向フランジ50との間でピストン16上に保持されているので、ピストンリング24はポンプピストン16と一緒に運動させられる。ポンプピストン16の行程運動に際して、ピストンリング24はポンプ孔12の壁に沿ってスライドしており、このポンプ孔12の壁は対向面96を形成し、この対向面96にピストンリング24が密に接触している。このピストンリング24は例えば炭素繊維によって強化することができる。黒鉛を混合することによって、ピストンリング24の滑り特性を改善することができる。
【0028】
図1および図2に示されている本発明の構成では、ピストンリング24は、ポンプ室に面した端面側に内側円錐98を有している。この内側円錐98はピストンリング24の軸方向の長さの一部分にわたって延在している。内側円錐98の周面はピストンリング24の内周面100を形成しており、ピストンリング24の内周面100は、この内側円錐98がポンプ室18の方向に開放しているので、ポンプ室18からのブレーキ液体によって負荷されている。ポンプピストン16の吐出行程中に、ポンプピストン16によってポンプ室18内で加圧されるブレーキ液体は、ピストンリング24の内周面100を圧力で負荷し、これによってピストンリング24を半径方向外方へ、ポンプ孔12の壁に対して押圧しており、このポンプ孔12の壁は対向面96を形成している。内周面100の圧力負荷によって、ポンプ孔12内のポンプピストン16の、確実なシールが、特に高い吐出圧力に際して保証される。
【0029】
図3には、ピストンリング24の別の構成が示されている。このピストンリングは外周部に環状段部102を有しており、この環状段部102によって、ピストンリング24と、ポンプ孔12の周壁との間にギャップ104が形成されている。このギャップ104は、ピストンリング24の、ポンプ室18の反対側に設けられている。このギャップ104は非接触面105を形成しており、この非接触面はピストンリング24の摩擦を減少させる。この非接触面は軸方向でピストンリング24の内側円錐98の外側に設けられており、内側円錐98の領域における圧力負荷によるピストンリング24のシール作用を減少させることはない。
【0030】
図4には、図1および図2によるピストンリング24の、さらに別の変化例が示されている。図4に示されているピストンリング24は、両方の端面側にそれぞれ内側円錐98を有している。このことによってピストンリング24は半径方向中央平面に対して対称的であって、従って逆さまにしてピストン16上に装着される恐れはない。このような構成により、ピストンリング24の組み付けミスは起こりえない。それ以上の意味を第2の内側円錐98は有していない。
【0031】
図1〜3に対する別の相違点として、図4においてはピストン16は、ピストンリング24をポンプピストン16上で軸方向に支持するために、ピストン16と一体的で外方に突出する半径方向つば106を有している。このことによって支持リング56は省かれる。半径方向つば106の、ポンプピストン16への移行部(Uebergang)における、ポンプピストン16の円錐形面取り部108は、ピストンリング24の、ポンプ室18の反対側でピストンリング24の内側円錐98を支持しており、かつこのことによって、ピストンポンプ10の運転に際してピストンリング24の、ポンプ室18に面した側で、圧力によって負荷される内側円錐98の拡大を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるピストンポンプの軸断面図である。
【図2】
図1のII部分による、図1によるピストンポンプのピストンリングの拡大図である。
【図3】
図2に対応する図で示した、図1によるピストンポンプのピストンリングの変化実施例である。
【図4】
図2に対応する図で示した、図1によるピストンポンプのピストンリングの、別の変化実施例である。
Claims (9)
- ピストンポンプであって、ピストンポンプにポンプピストンが設けられており、該ポンプピストンは、ポンプケーシング内のポンプ孔内において軸方向に往復行程運動させられるように駆動可能であり、該ポンプピストンの行程運動に際して、前記ポンプ孔の軸方向の一区分であって、かつ一方の側で前記ポンプピストンによって制限されたポンプ室の容積が交互に拡大(吸込行程)および縮小(吐出行程)されるようになっており、ピストンリングが設けられており、該ピストンリングが前記ポンプピストンの、前記ポンプ室側の端部に配置されている形式のものにおいて、
前記ピストンリング(24)が、軸方向において負荷されていないシール兼ガイドリングを形成しており、該シール兼ガイドリングがポンプピストン(16)を吐出行程中に前記ポンプ孔(12)内でシールしており、かつ前記ポンプピストン(16)を前記ポンプ孔(12)内において軸方向摺動可能にガイドしていることを特徴とするピストンポンプ。 - ピストンリング(24)が軸方向の一区分において周面(100)を有しており、該周面(100)がポンプ室からの流体によって負荷され、該周面(100)が対向面(96)の反対側に設けられており、該対向面(96)にピストンリング(24)が密に接触しており、前記対向面に対してピストンリング(24)がポンプピストン(16)の行程運動中に摺動させられる、請求項1記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)が直径の変化を有しており、この直径の変化によって、ピストンリング(24)の軸方向区分の周面(100)の負荷が、ポンプ室(18)からの流体で生ぜられるようになっている、請求項2記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)がポンプ室(18)に面した側で円錐面を有している、請求項3記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)が、直径の変化としての環状段部を有している、請求項3記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)が半径方向中央平面に対して対称である、請求項3記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)が予荷重をもってポンプピストン(16)に接触している、請求項1記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)が予荷重をもってポンプ孔(12)に接触している、請求項1記載のピストンポンプ。
- ピストンリング(24)が外周に、軸方向の長さの一部分にわたって非接触面(105)を有しており、該非接触面(105)によって前記ピストンリング(24)が対向面(96)に接触していない、請求項1記載のピストンポンプ。
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