JP2004517982A - 混合ブロックポリイソシアネートおよびその使用法 - Google Patents

混合ブロックポリイソシアネートおよびその使用法 Download PDF

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Abstract

熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:9の範囲内となるような、少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基および少なくとも1つの熱活性ブロック基を有するコーティング組成物内の架橋剤として、混合ブロックポリイソシアネートおよびハイブリッドブロックポリイソシアネートはオーバーコート時に改良されたコート間接着力および良好な安定性を与える。

Description

【0001】
本発明はブロックポリイソシアネートの熱解離後にポリイソシアネートを架橋することにより硬化が生じる硬化性組成物の改良に関する。特に本発明は、熱活性ブロック基と、1,3−ジカルボニルブロック基とを含む混合ブロックポリイソシアネートの用途に関する。かかる混合ブロックポリイソシアネートをベースとする硬化性コーティング組成物は更に後述するように、良好な耐スクラッチ性を有し、良好なコート間付着力を発生させる。
【0002】
かかる所定の混合ブロックポリイソシアネートは硬化性コーティング組成物で一般に使用される他の配合剤とある程度の不相容性を有するという問題があるが、この問題はハイブリッドブロックポリイソシアネートを使用することによって回避できる。後者の本発明の特定の特徴を構成するハイブリッドブロックポリイソシアネートでは、少なくとも1つの熱活性ブロック基および少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基を個々のポリイソシアネート分子が持っている。
【0003】
従って、本発明は硬化した組成物の耐スクラッチ性を提供し、更に別のコーティング層を塗布した時に良好なコート間付着力を生じるよう、硬化性組成物内で混合ブロックポリイソシアネートを使用することに関する。
【0004】
本発明は新規でハイブリッドブロックポリイソシアネート、かかるポリイソシアネートを製造するための方法、上記ポリイソシアネートを含む組成物、基板にコーティング組成物を塗布する方法だけでなく、硬化性組成物内でこれらポリイソシアネートを使用することにも関する。
【0005】
ブロックポリイソシアネートは、例えばアミンおよびアルコールのような活性水素含有化合物も含む組成物で一般に使用される。これら組成物は例えばコーティングすべき物品に塗布されると、加熱(焼き付けと称されることが多い)により硬化できる。焼き付け中、ブロックポリイソシアネートは解離するので、イソシアネート基はコーティングの架橋および硬化を生じさせる活性水素含有化合物との反応に利用できる状態となる。
【0006】
当技術分野では種々のブロック剤、例えばフェノール、更にピラゾール、例えば3,5−ジメチルピラゾール(DMP)によりポリイソシアネートをブロックすることは公知である。このブロック剤は加熱しなければ、活性水素原子を含む化合物(例えば硬化剤)とイソシアネート基とが反応するのを防止するようになっている。従って、室温で活性水素化合物とブロックポリイソシアネートとを混合し、所定の時間、混合物を取り扱い、保管することが可能である。完全な硬化を生じさせるには、ブロックポリイソシアネートと活性水素化合物とが反応する温度まで混合物を加熱する。ポリアルコール、ポリアミン、ポリチオール、ポリカルボン酸、トリアミドまたはジアミド、ウレタンまたは水を含む適当な反応性パートナーとして既に多くのタイプの化合物が開示されている。
【0007】
ブロック剤としてマロネートエステルを使用することは公知である。最終の硬化したコーティングを形成するよう、エステル交換反応によりマロネートエステルブロックポリイソシアネートが架橋することが一般に自明となっている。このことは、熱活性ブロック基を支持するアンブロッキングポリイソシアネートで生じる改質されたブロッキング剤が解放されるのと対照的である。しかしながら、かかるエステルによってブロックされたイソシアネートはポリオールと混合時に不相容性を示すことが多く、かかる混合物は室温または約23℃でゲル化を生じることが多い。このことは、ポリオールが一般に通常、硬化剤としてブロックポリイソシアネートを含む組成物内に存在する時には、好ましくないことである。ポリオールとの不相容性は室温である程度のエステル交換が生じ、相分離または部分硬化を生じさせることに起因すると考えられる。ブロックトイソシアネートとヒドロキシル官能溶剤、例えば一官能アルコールと混合すると、不相容性を低下させることができるが、このことによって不相容性を完全に除くことはできない。
【0008】
マロンエステルでブロックされたポリイソシアネートは安定性にも問題があることがあり、この安定性の問題は、例えば凝固を生じさせることがある。例えばヘキサメチレンジイソシアネートイソシアニュレート(HDIポリマー)がジエチルマロネートによりブロックされると、ブロックトイソシアネートは結晶化または凝固する性質がある。これと対照的に、安定したブロックトイソシアネートは(23℃で)液体のままである。
【0009】
驚くことに、ポリイソシアネートが1,3−ジカルボニル化合物、例えばジエチルマロネート(DEM)により一部がブロックされ、熱活性ブロック剤、例えばピラゾールをベースとする化合物によってもブロックされている場合、マロンエステルだけによってブロックされたポリイソシアネートが示す不相容性は解消されることが判っている。
【0010】
本発明の利点は、かかるハイブリッドブロックポリイソシアネートの各分子が少なくとも1つの1,3−ジカルボニル化合物により、更に少なくとも1つの熱活性ブロック基によってブロックされているということにある。[かかるブロックポリイソシアネートはブロック基の1つによってしかブロックされていない分子および別のブロック基によってしかブロックされていない他の分子も含む。]従って、(i)完全にDMPによってブロックされたHDIトリマーと、(ii)完全にジエチルマロネート(DEM)によってブロックされたHDIトリマーとの物理的なブレンドは23℃で凝固するが、他方、等価的なハイブリッドブロックポリイソシアネートはクリアで、かつ単一相のままである。
【0011】
ブロックポリイソシアネートは、例えばコイルコーティング、粉体コーティングおよび自動車業界においてコーティング層を形成するのに使用されることが多く、このような場合、ブロックポリイソシアネートは最終コーティングとしてクリアなコーティングを形成するのに特に有効であり、従って、環境剤に対して良好な保護をするように組成が定められる。
【0012】
これらクリアなコーティングは一般に車両の寿命中にスクラッチの問題を受ける。スクラッチは美的に好ましいものではなく、基板がスクラッチにより、または最も外側の層でスクラッチが生じた後で下方のコーティング層が徐々に除去されることにより、露出状態となった場合に基板の腐食を生じさせることがある。従って、本発明の目的は良好な耐スクラッチ性を有するコーティングを提供することにある。
【0013】
一般に、例えば自動車のOEMコーティングでは、コーティングを構成する層はプライマーであり、次にベースコートのカラー層が存在し、最後にクリアコーティングが存在する。これらコーティングは基板に対して順に塗布される。
【0014】
例えばスクラッチにより工場での初期のコーティング中に生じ得るか、またはその後生じ得る欠陥が、コーティングまたは下部層、例えばベースコートのカラー層またはプライマー内に存在するときは、更にコーティング層を塗布する。これによって、例えばブロックポリイソシアネートから形成された、既に存在する硬化したクリアコートの上に、例えばベースコートカラー層を塗布する。クリアコーティングの硬化した性質に起因し、別のコーティングを付着させることが困難であるので更に欠陥が生じる。このような前の表面と新しいオーバーコートとの間の接着力が弱いことは、業界ではコート間接着力が欠如することとして知られている。
【0015】
ポリイソシアネートをベースとする生成物、例えば自動車用クリアコートでは、ブロック剤として特にDMPが広く使用されており、この場合、要求されるどの役割でも、安定性と、すぐにアンブロックする性質の組み合わせ、過剰な焼き付け時の耐黄変性および耐酸エッチング性が高く評価されてきた。しかしながら、特に自動車業界では、より高いレベルの耐スクラッチ性を有する点が有利である。同様に、補修が必要となることが多い場合に、ピラゾールでブロックされたポリイソシアネートコーティング組成物に関連して、改良されたコート間接着力が要求されている。
【0016】
驚くことに、1,3−ジカルボニルブロック基および熱活性ブロック基を含む混合ブロックポリイソシアネートが、コーティング、例えばクリアコーティングを形成するのに使用された場合、コーティングの耐スクラッチ性が改善されることが判った。更に、その後塗布されるコーティング、例えばベースコートカラー層のコート間接着力は、例えばDMPブロックポリイソシアネートから形成されたコーティングに対するコート間接着力と比較して更に改善される。実際にコート間接着力はベースコートカラー層に対するクリアコーティングの元の塗布に対して大きくできる。このことは、マロネートエステルブロック剤に関連した安定性の問題を生じることなく達成できる。
【0017】
従って、本発明は硬化性組成物における混合ブロックポリイソシアネート生成物の用途を提供するものであり、この用途では混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることにより、混合ブロックポリイソシアネート生成物を得ることができる。この混合ブロックポリイソシアネートはブロック基の必要とされる混合物を有する任意のブロックポリイソシアネートでよい。硬化性組成物は適当なコーティング組成物である。混合ブロックポリイソシアネート生成物は混合ブロックポリイソシアネートの成分の性質に応じて固体状または液状(いわゆる当技術分野で100%の固体)でも良いし、または水内分散液または液体キャリア、もしくは有機溶媒または水溶液でも良い。
【0018】
一実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物はハイブリッドブロックポリイソシアネート生成物であり、この生成物ではハイブリッドブロックポリイソシアネート生成物内での熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲となるように、分子の少なくとも一部が1,3−ジカルボニルブロック基および熱活性ブロック基の双方でブロックされている。
【0019】
このハイブリッドブロックポリイソシアネート生成物は完全にブロックされたポリイソシアネート分子の混合群を有する。一般にブロック剤の一部(例えば熱活性ブロック剤)によって完全にブロックされている分子もあれば、別のブロック剤(例えば1,3−ジカルボニルブロック剤)によって完全にブロックされている分子もある。一般にポリイソシアネート分子の約10モル%またはそれ以上の、好ましくは少なくとも20%、例えば少なくとも30%、40%、50%、60%または70%が少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基および少なくとも1つの熱活性ブロック基によってブロックされるよう種々の量の、少なくとも2つのブロック剤を使用することが好ましい。
【0020】
別の実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物は少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基によってブロックされたポリイソシアネートと、少なくとも1つの熱活性ブロック基でブロックされた同じまたは異なるポリイソシアネートとを備えたブレンドであり、このブロックポリイソシアネート生成物ブレンド内での熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99までの範囲となっている。この混合ブロックポリイソシアネートはいずれかのタイプのブロック基によってブロックされた2つ以上のポリイソシアネートを含むことができる。
【0021】
別の実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物は2つ以上のブロックポリイソシアネートのブレンドであり、これらブロックポリイソシアネートのうちの1つまたはそれ以上がハイブリッドブロックポリイソシアネートであり、このブレンドは4:1〜1:99までの範囲の熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比を有する。ブレンドが4:1〜1:99までの熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比を有する限り、これらハイブリッドブロックポリイソシアネートの各々はこの範囲外のブロック基のモル比を別々に有することができる。
【0022】
特定の実施例では混合ブロックポリイソシアネート生成物は(a)ハイブリッドブロックポリイソシアネートと、(b)少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基によってブロックされたポリイソシアネートおよび(c)少なくとも1つの熱活性ブロック基によってブロックされたポリイソシアネートの少なくとも一方とを備えたブレンドであり、このブレンドにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比は4:1〜1:99の範囲内である。このハイブリッドブロックポリイソシアネートは任意に4:1〜1:99の範囲内の熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比を有する。しかしながら、混合ブロックポリイソシアネート生成物が4:1〜1:99の範囲内の熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比を有する限り、4:1〜1:99の範囲外の熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比を有するハイブリッドブロックポリイソシアネートを使用することができる。
【0023】
このポリイソシアネートは活性水素を含む化合物、例えば2,3以上のイソシアネート基を含む脂肪族または脂環式肪族、芳香族、複素環式および混合脂肪族芳香族ポリイソシアネート(これらの多くは当業者に周知である)を架橋するのに適した任意の有機ポリイソシアネートでよい。このポリイソシアネートを、例えばアルコキシ基で置換することも可能である。
【0024】
ポリイソシアネート化合物は、例えばエチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチレンヘキサメチレン−1,6ジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネートトルエン、2,6−ジイソシアネートトルエン、ナフチレンジイソシアネート、ジアニシディンジイソシアネート、4,4’−メチレン−ビス(フェニールイソシアネート)、2,4’−メチレン−ビス(フェニールイソシアネート)、4,4’−エチレン−ビス(フェニールイソシアネート)、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、シクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルシクロヘキサン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルシクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、4,4’−メチル−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3−イソシアネート−メチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソフォロンジイソシアネート、IPDI)、ダイマー酸−ジイソシアネート、ω,ω’−ジイソシアネート−ジエチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネートジメチルトルエン、ω,ω’−ジイソシアネート−ジエチルトルエン、フマール酸−ビス(2−イソシアネートエチル)エステル〜トリフェニール−メタン−トリイソシアネート、1,4−ビス−(2−イソシアネート−プロプ−2イル)ベンゼン、1,3−ビス−(2−イソシアネートプロプ−2イル)ベンゼンでよいが、これらだけに限定されるものではない。本発明の一実施例ではポリイソシアネートには芳香核に直接結合したイソシアネート基がないことが好ましい。別の実施例では、ポリイソシアネートは芳香核に直接結合したイソシアネート基を含むことができる。
【0025】
ポリイソシアネートは過剰な量のイソシアネートと、a)水、b)低分子量(例えば300以下の分子量)のポリオールまたは中程度の分子量のポリオール、例えば300より大きく、8000より小さい分子量のポリオール、例えばシュークローズとの反応またはイソシアヌレートを生じるようなイソシアネート自身の反応によって得られたポリイソシアネートでもよい。
【0026】
より低い分子量のポリオールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノール−A、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、ソルビトールまたはペンタエリチリトールが挙げられる。
【0027】
上記反応によって得られるポリイソシアネートはビウレット構造またはアロファネート基を含むことができる。
【0028】
本発明では、ジまたはトリ以上のポリイソシアネートのトリマー、例えばイソシアニュレート基を含む材料も有効である。
【0029】
好ましいポリイソシアネートとしてはHDIトリマー、HDIビュレットおよびIPDIトリマーとが挙げられる。
【0030】
本発明では、1分子当たり平均2個以上のイソシアネート基を含むポリイソシアネートプレポリマーも使用に適す。これらプレポリマーは過剰なモルの上記ポリイソシアネートのうちの1つと例えばポリアルキレングリコールの場合のように、ヒドロキシル基状をした、1分子当たり少なくとも2つの活性水素原子を含む有機材料とを予備反応させることによって得られる。
【0031】
1,3−ジカルボニルブロック基は1,3−ジカルボニル化合物、すなわち次の構造式(I)に示されるような成分を含む任意の化合物から誘導される。
【0032】
【化4】
Figure 2004517982
【0033】
ここで、基Zは水素、メチルまたはエチルである。
【0034】
例えば1,3−ジカルボニル化合物はマロネートから選択でき、これらマロネートとしては例えばジエチルマロネート(DEM)、ジメチルマロネート、ジイソプロピルマロネート、ジ(n−プロピル)マロネート、ジ(n−ブチル)マロネート、エチル(n−ブチル)マロネート、メチル(n−ブチル)マロネート、エチル(t−ブチル)マロネート、メチル(t−ブチル)マロネート、ジエチルメチルマロネート、ジベンジルマロネート、ジフェニールマロネート、ベンジルメチルマロネート、エチルフェニールマロネート、(t−ブチル)フェニールマロネートおよびイソプロピリデンマロネート(メルドラムの酸);アセチルアセトン;およびアセトアセチックエステル、例えばメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、イソプロピルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテート、t−ブチルアセトアセテート、n−ブチルアセトアセテート、ベンジルアセトアセテートおよびフェニールアセトアセテートが挙げられる。かかる好ましいブロック基はジエチルマロネート、ジメチルマロネート、メルドラム酸およびエチルアセトアセテート、最も好ましくはジエチルマロネートから誘導される。
【0035】
熱活性ブロック基とは20〜25℃のような周辺温度、例えば約23℃で安定なままであるが、活性水素化合物の存在下でコーティング組成物内のような実際上の条件下で加熱すると、例えば80℃を越える温度まで、好ましくは約130℃、例えば120、115または110℃まで加熱すると、アンブロックするブロックポリイソシアネートを発生する任意の基のことである。このアンブロック温度は赤外線スペクトル技術により活性水素化合物の存在下で、実験条件下で決定することもできるし、かかる条件では60℃、例えば70または80℃を越えることが適当であり、110℃、より好ましくは105または100℃までとすることができる。従って、熱活性ブロック基は硬化剤が存在していなくても、加熱時にイソシアネートを解放する。
【0036】
熱活性ブロック基は熱活性剤から誘導され、この熱活性剤はピラゾール、例えば3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジエチルピラゾール、3−メチルピラゾール、ピラゾールおよび3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチル−ピラゾール、3−イソ−ブチル−5−メチル−ピラゾールおよび3,5−ジ−ターシャリーブチル−ピラゾール;イミダゾール;トリアゾール、例えば1,2,4トリアゾールおよび3,5−ジメチルトリアゾール;メチルエチルケトシムおよびオーストラリア公開特許出願第AU−A−81721/94(本明細書を特に本書で援用する)に記載されたピラゾリンおよびピラゾリノンブロック剤から選択できる。
【0037】
熱活性ブロック基はオキシムを除く基であることが好ましく、特にケトシムおよびアルドキシムを除く基であることが好ましく、特にメチルエチルケトシム(MEKO)を除く基であることが好ましい。
【0038】
疑義を除くために、本書で使用する「熱活性ブロック基」なる用語はアンブロックを生じさせるための加熱時に、イソシアネート基に結合した残基を残す基を含むものでないことに注目すべきである。従って、メチレン基、例えばアセトアセトネート(例えばエチルアセトアセトネート)を含むブロック基は「熱活性ブロック基」とは見なさず、この「熱活性ブロック基」から除かれる。
【0039】
ピラゾールは次の構造式(II)のピラゾールから選択できる。
【0040】
【化5】
Figure 2004517982
【0041】
ここで、nは0、1、2または3であり、基Rの各々は直線状または枝分れのアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、Nを置換したカルバミル基、フェニール基または次の基である。
【0042】
【化6】
Figure 2004517982
【0043】
ここで、RはC〜Cのアルキル基であり、
nは2または3であり、基Rは同一または異なっていてもよい。
好ましくはn=2である。
【0044】
ピラゾール基は3および5の位置で置換されることが好ましい。
【0045】
基の双方は1〜6の炭素原子のアルキル基、例えばメチル基またはエチル基であるか、または少なくとも1つのRが3〜6炭素原子の枝分れアルキル基であることがより好ましい。
【0046】
適当な枝分れアルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、セク−ブチル基およびター−ブチル基が挙げられる。特に好ましい枝分れアルキルピラゾールは3−メチル−5−イソ−プロピルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−メチルピラゾール、3−セカンダリーブチル−5−メチルピラゾール、3−ターシャリーブチル−5−メチルピラゾール、3−エチル−5−イソ−プロピルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−エチルピラゾール、3−セカンダリーブチル−5−エチルピラゾール、3−ターシャリーブチル−5−エチルピラゾール、3−イソ−プロピル−5−n−プロピルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−n−プロピルピラゾール、3−セカンダリーブチル−5−n−プロピルピラゾール、3−ターシャリーブチル−5−n−プロピルピラゾール、3−n−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−n−ブチルピラゾール、3−n−ブチル−5−セカンダリーブチルピラゾール、3−n−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、3,5−ジ−イソ−プロピルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、3−セカンダリーブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、3−ターシャリーブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、3,5−ジ−イソ−ブチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−セカンダリーブチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、3,5−ジ−セカンダリーブチルピラゾール、3−セカンダリーブチル−5−ターシャリーブチルピラゾールおよび3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールである。
【0047】
枝分れアルキルピラゾールを含む置換ピラゾールはメチルケトンおよびエステルからジケトンを形成し、このジケトンとヒドラジンとを反応させる従来の方法によって製造できる。1モルのメチルケトンと1モルのエステルとの間の反応を生じさせるには約1モルの塩基が必要である。これについてはより詳細に後述する。
【0048】
好ましい実施例では熱活性剤はトリアゾール化合物および/またはメチルエチルケトシムを除く熱活性剤であり、この熱活性剤は好ましくはピラゾールまたはイミダゾールであり、より好ましくはピラゾール化合物、より好ましくは3,5−ジメチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールおよび最も好ましくは3,5−ジメチルピラゾールである。
【0049】
一実施例では、熱活性剤は枝分れアルキルピラゾールである。これらのうちで特に低いアンブロック温度および一般に混合ブロックポリイソシアネートで使用される時のアンブロック温度を下げるための安定性および容量の点で、特に3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールが好ましい。
【0050】
本発明の一実施例では、混合ブロックポリイソシアネートはジエチルマロネート、ジメチルマロネート、メルドラムの酸またはエチルアセトアセテートから誘導された1,3−ジカルボニルブロック基およびピラゾール、イミダゾールまたはトリアゾールから誘導された熱活性ブロック基を有する。本発明の好ましい実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物はポリイソシアネートをジエチルマロネートまたはジメチルマロネート、および3,5−ジメチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールでブロックすることによって得ることができる。特に好ましい実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物は少なくとも1つのジメチルマロネートおよび3,5−ジメチルピラゾールによってブロックすることによって得られる。特に好ましい実施例では、混合ブロックポリイソシアネートはジメチルマロネートおよび3,5−ジメチルピラゾールだけでブロックすることによって得られる。
【0051】
混合ブロックポリイソシアネート内での熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比は4:1〜1:99、好ましくは4:1〜2:98、好ましくは3:1〜5:95、より好ましくは2:1〜1:9、最も好ましくは1:1である。ジエチルマロネートおよび3,5−ジメチルピラゾールに対する特に好ましい比は1:1である。
【0052】
好ましい実施例では混合ブロックポリイソシアネートはジエチルマロネートまたはジメチルマロネート、および3,5−ジメチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールでブロックすることによって得られたハイブリッドブロックポリイソシアネートである。
【0053】
別の好ましい実施例では、混合ブロックポリイソシアネートはジエチルマロネートまたはジメチルマロネートでブロックすることによって得られたブロックポリイソシアネートと、3,5−ジメチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールでブロックすることによって得られたブロックポリイソシアネートとのブレンドである。より好ましくはこのブレンドはジエチルマロネートでブロックされたポリイソシアネートと3,5−ジメチルピラゾールでブロックされたポリイソシアネートとを含む。
【0054】
ハイブリッドのブロックポリイソシアネートは1つ以上のポリイソシアネートと少なくとも1つの1,3−ジカルボニル化合物および少なくとも1つの熱活性剤とを反応させることを含む方法によって一般に製造される。これについてはより詳細に後述する。
【0055】
ブレンドを製造するために2つ以上のブロックポリイソシアネートを混合する。1,3−ジカルボニル化合物から誘導された基によりブロックされるか、または熱活性化合物から誘導された基によってブロックされたポリイソシアネートを当業者に知られている方法で製造できる。
【0056】
ポリイソシアネートのブレンドはブロックポリイソシアネート(複数)および/またはハイブリッドブロックポリイソシアネートを混合することによって一般に得られる。一様な混合物が形成されるまで混合を続ける。
【0057】
一般にブロック反応が生じるように、ポリイソシアネートおよびブロック剤は順に加熱される。この反応混合物は反応が生じるのに適した温度まで加熱される。一般に反応混合物は50℃よりも高い温度、好ましくは60℃よりも高い温度まで加熱される。しかしながら、適当であれば反応混合物の初期の加熱温度をこれよりも低くしてもよい。例えば最初に30〜40℃まで加熱すると、HDIトリマーは3,5−ジメチルピラゾールと反応する。反応が開始した後に、例えばピラゾールブロック剤により発生される発熱量を制御するのに冷却が必要となる場合がある。
【0058】
本発明は、混合ブロックポリイソシアネート内での熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内にあるように、ポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりポリイソシアネートをブロックすることによって得られた混合ブロックポリイソシアネート生成物を含む化合物、および活性水素含有化合物から形成された、硬化したコーティングにオーバーコートする方法も提供するものであり、この方法は硬化したコーティングに更に層を塗布する工程および硬化する工程を備える。この方法は、例えば使用中、損傷を受けた物品、またはコーティングされた物品の初期の製造プロセス中に識別された欠陥を補修するのに使用できる。特定の実施例では、別の層とはベースコートカラー層のことであり、この方法は更に1つ以上の付加的コーティング層、例えば混合ブロックポリイソシアネートを含むクリアコートを塗布することを更に含むことができる。
【0059】
本発明は活性水素含有化合物と、混合ブロックポリイソシアネート内での熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99となるように、少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によってポリイソシアネートをブロックすることによって得られた、混合ブロックポリイソシアネート生成物とを備えたコーティング組成物も提供するものである。一実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物は少なくとも70%のブロック基がピラゾールから誘導されるように、熱活性ブロック剤としてのピラゾールによってブロックされる。別の実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物はトリアゾールを除く熱活性ブロック剤を有する。別の実施例では、混合ブロックポリイソシアネート生成物は1〜20%の、好ましくは1〜10%のブロック基を有し、このブロック基は1,3−ジカルボニルブロック基、好ましくはジエチルマロネートである。
【0060】
本発明は、
i)混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることによって得ることができる混合ブロックポリイソシアネート生成物と、活性水素を含む化合物とを含むコーティング組成物により物品をコーティングする工程と、
ii)該コーティングを硬化する工程と、
iii)物品の欠陥を検査する工程と、
iv)欠陥のある物品の全体または一部を再コーティングする工程とを備えた、工業的方法を提供するものである。
【0061】
本発明はハイブリッドブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:9までの範囲内となるよう、少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基および少なくとも1つの熱活性ブロック基を有するハイブリッドブロックポリイソシアネートを更に提供するものである。一実施例では、熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比は約1:9である。
【0062】
特に好ましい実施例では、ハイブリッドブロック基とポリイソシアネートは1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および1つの熱活性ブロック剤だけで完全にブロックされたポリイソシアネートから成る。
【0063】
ハイブリッドブロックポリイソシアネートは熱活性ブロック基である90モル%のブロック剤に対し1,3−ジカルボニルブロック基だけしか使用しない時に生じる不相容性を除くために十分な量(しかしながら存在する全ブロック基をベースとして少なくとも20モル%)の熱活性ブロック基を含む。好ましい実施例では、ハイブリッドブロックポリイソシアネートは熱活性ブロック基である20〜65モル%のブロック基を含む。
【0064】
ポリイソシアネートが第1ブロック剤と反応すると、ポリイソシアネート分子の一部がそのブロック剤によって完全にブロックされ、一部の分子(好ましくは大部分)が部分的にブロックされ、一部がブロックされないままとなる。部分的にブロックされたポリイソシアネートが第2(およびオプションでは別の)ブロック剤と反応すると、ブロックされていなかった官能基のすべてがブロックされた状態になる。この結果、完全にブロックされたポリイソシアネート分子の混合グループが生じる。一般に約10モル%以上のポリイソシアネート分子が少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基および少なくとも1つの熱活性ブロック基により、好ましくは少なくとも20%、例えば少なくとも30%、40%、50%、60%または70%ブロックされるように、種々の量の2つのブロック剤を使用することが好ましい。
【0065】
ポリイソシアネートは活性水素を含む化合物を架橋するのに適当なものとして述べたビウレット、アロファネート、ポリマー(イソシアニュレート)およびプレポリマーを含む任意の有機ポリイソシアネートでよい。ハイブリッドブロックポリイソシアネートに対して同じように上記優先順位を適用する。特にHDIトリマーが好ましい。
【0066】
1,3−ジカルボニルブロック基は上記1,3−ジカルボニル化合物から誘導される。ハイブリッドブロックポリイソシアネートにも同じように上記優先順位を適用する。特にHDIトリマーが好ましい。
【0067】
熱活性ブロック基は周辺温度で安定なままであるが、加熱時、例えば実際条件下(上記参照)で80℃を越える温度まで加熱した際にブロックしない任意の基である。熱活性ブロック基は上記熱活性剤から誘導される。ハイブリッドブロックポリイソシアネートに対しては上記優先順位が同じように適用される。特にHDIポリマーが好ましい。
【0068】
本発明の一実施例では、ハイブリッドブロックポリイソシアネートはジエチルマロネート、ジメチルマロネート、メルドラム酸またはエチルアセトアセテートから誘導された1,3−ジカルボニルブロック基およびピラゾール、イミダゾールまたはトリアゾールから誘導された熱活性ブロック基を有する。本発明の好ましい実施例では、ハイブリッドブロックポリイソシアネートはジエチルマロネートまたはジメチルマロネートから誘導された1,3−ジカルボニルブロック基および3,5−ジメチルピラゾールまたは3,5−ジ−ター−ブチルピラゾールから誘導された熱活性ブロック基を有する。特に好ましい実施例では、ハイブリッドブロックポリイソシアネートはジエチルマロネートから誘導された1,3−ジカルボニルブロック基と、3,5−ジメチルピラゾールから誘導された熱活性ブロック基とを有する。特に好ましい実施例では、ハイブリッドブロックポリイソシアネートはジエチルマロネートから誘導された1,3−ジカルボニルブロック基と、3,5−ジメチルピラゾールから誘導された熱活性ブロック基とを有し、他のブロック基は存在しない。
【0069】
ハイブリッドブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比は上記のように、例えば4:1〜1:9、好ましくは3:1〜1:8、より好ましくは2:1〜1:6、より好ましくは2:1〜1:4、より好ましくは2:1〜1:2、最も好ましくは1:1である。ジエチルマロネートおよび3,5−ジメチルピラゾールに対する特に好ましい比は1:1である。
【0070】
本発明は1つ以上のポリイソシアネートと、少なくとも1つの1,3−ジカルボニル化合物および少なくとも1つの熱活性剤とを反応させる工程を備え、ハイブリッドブロックポリイソシアネート内での熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99、好ましくは4:1〜1:9の範囲内となるような1,3−ジカルボニル化合物および熱活性剤の量が定められた、本発明のハイブリッドブロックポリイソシアネートを製造するための方法も提供するものである。ポリイソシアネート(単数または複数)はブロック剤と同時に、または任意の順序で反応する。
【0071】
2つのブロック剤しか使用しない時は、ポリイソシアネートを共に反応させ、熱活性ブロック剤と反応させ、まず1,3−ジカルボニル化合物と反応させてもよいし、または1,3−ジカルボニル化合物とまず反応させ、その後熱活性ブロック剤と反応させてもよい。1,3−ジカルボニル化合物を最初に使用することが好ましい。
【0072】
3つ以上のブロック剤を使用するときはポリイソシアネートを任意の順序または組み合わせでブロック剤と反応させてもよい。
【0073】
特定の実施例では、本発明は1つ以上のポリイソシアネートと2つ以上のブロック剤の混合物とを反応させる工程を含み、ブロック剤の少なくとも1つが1,3−ジカルボニル化合物であり、ブロック剤の少なくとも一方が熱活性剤であり、ハイブリッドブロックポリイソシアネート内の熱活性ブロック剤に対する1,3−ジカルボニルブロック剤のモル比が4:1〜1:99、好ましくは4:1〜1:19、より好ましくは4:1〜1:9の範囲内である方法も提供するものである。
【0074】
一般にポリイソシアネートとブロック剤とはブロック反応が生じるように加熱する。反応混合物は反応が生じるのに適当な温度まで加熱する。一般に反応混合物は50℃よりも高く、好ましくは60℃より高く加熱する。しかしながら、適当であれば反応混合物の初期加熱をより低くすることができる。例えば最初に30〜40℃に加熱する時はHDIトリマーは3,5−ジメチルピラゾールと反応する。反応を開始した後は、例えばピラゾールブロック剤により発生する発熱量を制御するのに冷却が必要となる場合がある。
【0075】
本発明に係わるハイブリッドブロックポリイソシアネートはクリアコーティング、塗料、エラストマー、接着剤、成形組成物および例えばファイバーまたは布用の表面処理剤で使用される。これら生成物は個々の成分に応じて固体状または液状(溶剤がなくても当技術分野におけるいわゆる「100%固体」)、または水内分散液または液体キャリア、もしくは有機溶媒または水内溶液として存在し得る。活性水素含有化合物と反応するこれらハイブリッドブロックポリイソシアネートは連鎖または架橋により硬化でき、更に自動車用のプライミングおよび仕上げ用のアクリル樹脂を架橋するのに使用でき、更にワンパックエラストマーおよびこのハイブリッドブロックトイソシアネートを含む表面コーティングを配合するのに使用でき、更に1回保管用の安定なパッケージ内の連鎖剤として使用でき、このパッケージは流し込み時にアンブロック温度よりも高い温度を加えることによって硬化できる。本発明のハイブリッドブロックポリイソシアネートは特にポリウレタンのコーティング組成物で有効である。
【0076】
本発明は、本発明のハイブリッドブロックポリイソシアネートおよび活性水素を含む少なくとも1つの一官能価または二官能価、または多官能価の化合物を含む組成物も提供する。この組成物は更に組成物の塗装分野で知られている任意の別の成分も含むことができる。例えば本発明に係わるハイブリッドブロックポリイソシアネートを含む塗料組成物は顔料を更に含んでもよい。この塗料は電気泳動塗装を含む、当技術分野で公知の任意の方法を使用して塗装できる。
【0077】
本発明に関連して、熱活性ブロック剤のアンブロッキングはかかるブロック剤を含むブロックポリイソシアネートが解離し、イソシアネートが遊離状態となる温度点まで、このブロックポリイソシアネートを加熱した時に生じるプロセスであることを指摘しなければならない。アンブロック反応は硬化反応とは別個の反応である。アンブロック反応では遊離したイソシアネート基が再形成され、これらイソシアネート基は硬化組成物の他の成分と反応できる。当然ながら、アンブロック反応は可逆プロセス(イソシアネートをブロックするのに逆反応が利用される)であるので、種々の態様で制御できる。例えば高温度であることはアンブロック反応に有利であるので、ブロックポリイソシアネートは熱的に変化し易い。種々の試薬の濃度によってもアンブロック反応を制御できる。すべてのイソシアネート基がブロックされるアンブロック反応のスタート時では、当然ながらアンブロック反応が支配的である。ブロック剤を除いた場合(例えばコーティングから揮発性ブロック剤が蒸発し得る)、この反応はブロックされないイソシアネートの形成に向かって加速される。同様に、ブロック剤されていないイソシアネートを除いた場合(通常、これは硬化組成物のうちの他の成分との反応によって行われる)、再び反応はブロックされない材料の形成に向かって促進される。しかしながら、ブロック剤が過剰となっている場合、逆反応が促進され得る。このような要因はすべてアンブロック反応の全体のレートに寄与している。
【0078】
これと対照的に、硬化反応は基本的には不可逆的である。遊離したイソシアネート基は硬化組成物のうちの活性水素含有成分と急速に反応し、架橋された生成物の機素を形成する望ましいポリウレタンポリマーを発生する。硬化反応のレートはポリイソシアネートの性質、活性水素含有成分の性質、それらのそれぞれの濃度、硬化反応が完了に近づく際に、更に媒体がより粘性を増す際に、組成物内で個々の分子が移動する自由度および温度に応じて決まる。硬化反応のレートは触媒によって増加できる。この硬化反応のレートは(DMPを用いた場合のように)次第に増加する過剰な量の、比較的不揮発性のブロック剤が存在し、硬化反応の終了に向かって遊離したイソシアネートの量がゼロに向かって減少するケースでは、遊離イソシアネートの量を減少させるブロック反応によっても悪影響を受けることがある。
【0079】
従って、(a)組成物を硬化するのに実用的なレートでアンブロックが生じる温度と(b)硬化反応自身が進行するレートとの間には違いがある。通常、硬化反応は高速であり、従って、硬化はアンブロック温度によって制御できる。
【0080】
これと対照的に、1,3−ジカルボニルブロック基はエステル交換反応を介して反応すると考えられている(ウィックス、ゼノ・W外著、有機コーティング:その科学および技術、第2版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ社、1999年、ISDN 0−471−24507−0、200ページ)。反応時にブロック基はヒドロキシル官能化合物によって攻撃され、ヒドロキシル官能化合物はヒドロキシ官能化合物を架橋し、アルコール副生成物が残る。
【0081】
実際には本発明に係わる混合ブロックポリイソシアネートおよびハイブリッドブロックポリイソシアネートをベースとするコーティング組成物はこれらが適当な組成となっていることを条件に、アンブロック温度を越える任意の温度で硬化でき、この組成を定めることは当業者の能力の範囲内に関する事項である。一般にコーティングは、より高速の硬化が得られるように、熱ブロック剤の赤外線スペクトルアンブロック温度をかなり越えた温度で硬化する。例によれば、3,5−DMPブロックポリイソシアネートは95℃で赤外線スペクトル内に検出可能なNCOのピークを示すが、実際の状況では活性水素化合物としてポリオールが存在し、適当な量の触媒がある場合の代表的な硬化条件は約45分間では約120℃となり、または30分間では140℃となる。
【0082】
本発明によれば、公知のポリイソシアネートによって時々生じる不相容性の問題を解消できる。安定した一様な混合物を形成するように、混合した時の物質が不相容性であるか、または混合しなかった物質が不相容性であるかどうかを検査することによって、2つ以上の物質の相容性を評価する。
【0083】
アンブロック/硬化時にイソシアネート基は反応してポリマーを形成する。本発明のポリイソシアネートから形成されるポリマーはウレタンユニットに隣接したエステル交換から誘導された単位を含む。従って、本発明は繰り返し単位として次の構造式(III)
【0084】
【化7】
Figure 2004517982
【0085】
ここで、次の成分
【0086】
【化8】
Figure 2004517982
【0087】
はジまたは3以上のイソシアネートから誘導されたものである成分を含むポリマーを提供する。
【0088】
本発明は更に、繰り返し単位として上記構造式(II)の成分を含むポリマーを備えた、硬化したコーティングを更に提供する。特に好ましいかかるコーティングは、上記コーティング組成物を硬化することによって得ることができるコーティングである。熱アンブロック時に熱活性ブロック基が発生する場合、比較的不揮発性のブロック剤、例えば硬化したコーティングは、構造式(II)の繰り返し単位を含むポリマーの他に、遊離したブロック剤を含む。本発明は更にポリシアネートをアンブロックするように加熱し、架橋反応を生じさせることにより上記コーティング組成物を硬化する工程を含む方法も提供する。本発明はかかる方法によって得られるコーティング、すなわち上記構造式(II)の成分繰り返し単位として含むポリマーを備えたコーティングも提供する。好ましくはブロックポリイソシアネートを製造する際に使用される熱活性ブロック剤はピラゾールであるので、上記方法によって得られるか、または得られた好ましいコーティングは、遊離ピラゾールブロック剤を含む。最も好ましくは、ピラゾールは3,5−ジ−メチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、または3−イソ−ブチル−5−メチルピラゾールである。
【0089】
この作業の後で本願出願人は、ハイブリッドブロックポリイソシアネートを形成する際に使用するのに特に適し、単独でも使用できる多数の新規なピラゾールブロック剤も同定した。これらブロック剤は次の式(IV)の枝分れアルキルピラゾールである。
【0090】
【化9】
Figure 2004517982
【0091】
ここで、Rは1〜6個の炭素原子のアルキルであり、Rは3〜6個の炭素原子の枝分れアルキルである。好ましくはRはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルまたは3〜6個の炭素原子の枝分れアルキルである。RおよびRの双方が枝分れアルキルである場合、これらは同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0092】
適当な枝分れアルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、セクブチル基およびターブチル基が挙げられる。特に好ましい枝分れアルキルピラゾールは、
3−メチル−5−イソプロピルピラゾール、
3−イソブチル−5−メチルピラゾール、
3−セカンダリーブチル−5−メチルピラゾール、
3−ターシャリーブチル−5−メチルピラゾール、
3−エチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
3−イソ−ブチル−5−エチルピラゾール、
3−セカンダリーブチル−5−エチルピラゾール、
3−ター−ブチル−5−エチルピラゾール、
3−イソ−プロピル−5−n−プロピルピラゾール、
3−イソ−ブチル−5−n−プロピルピラゾール、
3−セカンダリーブチル−5−n−プロピルピラゾール、
3−ター−ブチル−5−n−プロピルピラゾール、
3−n−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
3−イソ−ブチル−5−n−ブチルピラゾール、
3−n−ブチル−5−セカンダリーブチルピラゾール、
3−n−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、
3,5−ジ−イソ−プロピルピラゾール、
3−イソ−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
3−セカンダリーブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
3−ターシャリーブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
3,5−ジ−イソ−ブチルピラゾール、
3−イソ−ブチル−5−セカンダリーブチルピラゾール、
3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、
3,5−ジ−セカンダリーブチルピラゾール、
3−セカンダリーブチル−5−ターシャリーブチルピラゾールおよび
3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールから選択されたピラゾールである。
【0093】
これらのうちで3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、5−イソ−ブチル−3−メチルピラゾールおよび3,5−ジ−ターシャリーブチル−ピラゾールが好ましく、特に3,5−ジ−ターシャリーブチル−ピラゾールが好ましく、3,5−ジ−ターシャリーブチル−ピラゾールが単独で使用する場合には特にブロック温度が低い点で好ましく、一般に上記ハイブリッドブロックポリイソシアネート内で使用する際にはその安定性およびアンブロック温度を下げる能力の点で特に好ましい。
【0094】
かかる枝分れアルキルピラゾールはメチルケトンおよびエステルからジケトンを形成し、このジケトンとヒドラジンとを反応させる従来の方法によって製造できる。1モルのメチルケトンと1モルのエステルとの間で反応を生じさせるのに約1モルの塩基が必要である。非対称の置換型ピラゾールを合成するために、プリカーサーの一方がR基を供給し、他方のプリカーサーがR基を供給する。
【0095】
従って、次のように表される。
【0096】
【化10】
Figure 2004517982
【0097】
ここで、RおよびRは上記のものであり、R−O−はエステル形成基であり、このRはメチルのようなアルキル基であることが好ましい。
【0098】
これら反応は極めて周知であり、開始材料は商業的に容易に入手できるか、または公知の方法によって容易に製造できる。
【0099】
ブロック剤が上記のような枝分れアルキルピラゾール、好ましくは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールである場合、本発明に係わる別の実施例はブロックポリイソシアネートである。従来の態様でポリイソシアネートと共に、枝分れアルキルピラゾールを加熱することによって、枝分れアルキルピラゾールでブロックされたポリイソシアネートが製造される。単独で使用する時またはアンブロック温度が低く、安定性が良好であり、有効なレベルの安定化を与える1,3−ジカルボニルブロック剤と組み合わせて使用する時にはブロック剤が有利である。
【0100】
以下、次の非制限的実施例によって本発明について説明する。
実施例
参照実施例1: ジエチルマロネートによりブロックされたHDIトリマーの調製
HDIトリマー(デスモデュアN3300)(530.4g);ジエチルマロネート(933.0g)およびナトリウムメトキサイド(3.2g)を研究室の反応器に装入し、(滴定により測定された)NCO含有率が0.5%未満となるまで70〜80℃で加熱した。更にHDIトリマー(530.4g)およびジエチルマロネート(3.2g)を更に装入し、NCO含有率が0.1%未満となるまで反応を続行した。
【0101】
参照実施例2: 3.5DMPでブロックされたHDIトリマーの調製
研究室の反応器にHDIトリマー(デスモデュアN3300)(661.1g)を装入し、35〜40℃まで加熱した。DMP(338.9g)をゆっくりと添加し、温度を90℃よりも低く維持した。NCO含有率が0.1%未満となるまで反応温度を約90℃に維持した。
【0102】
実施例1: DMP/ジエチルマロネート(1:1のモル比)でブロックされたHDIトリマーの調製
HDIトリマー(デスモデュアN3300)(1195.4g);ジエチルマロネート(501.3g)およびナトリウムメトキサイド(2.9g)を研究室の反応器に装入し、滴定により測定されたNCO含有率が7.5%未満となるまで65〜70℃で加熱した。反応物を56℃まで冷却し、DMP(300.4g)を添加した。NCO含有率が0.1%未満となるまで反応物を約70℃に加熱した。
【0103】
実施例2: DMP/DEMでブロックされたHDIトリマーとDEMでブロックされたイソシアネートとDMPでブロックされたイソシアネートのブレンドとの比較
次の生成物を調製した。
a) 参照実施例1に従って調製され、下記の表1に詳細に記載されている異なる溶剤に溶解した生成物(7部のブロックされたイソシアネートに対し、3部の溶剤)
b) 参照実施例2に従って調製され、下記の表1に詳細に記載されている異なる溶剤に溶解した生成物(7部のブロックされたイソシアネートに対し、3部の溶剤)
c) 実施例1に従って調製され、下記の表1に詳細に記載されている異なる溶剤に溶解した生成物(7部のブロックされたイソシアネートに対し、3部の溶剤)
d) a)で製造された生成物と上記b)で製造された生成物とを同じ比で配合することによって調製された生成物
【0104】
23℃で所定の時間にわたり、各サンプルの外観を観察したところ、表1に示した結果が得られた。
【0105】
【表1】
Figure 2004517982
【0106】
gpcによりメトキシプロパノール内の物理的ブレンドd)およびハイブリッドポリイソシアネートc)を分析したところ、ハイブリッドポリイソシアネートc)では、分子量の分布はより狭くなり、ピークの分子量はより低くなることが判った。
【0107】
実施例3: DMPジエチルマロネート(1:9のモル比)でブロックされたHDIトリマーの調製
HDIトリマー(デスモデュアN3300)(387.8g);ジエチルマロネート(292.7g)およびナトリウムメトキサイド(1.0g)を研究室の反応器に装入し、滴定により測定されたNCO含有率が1.25%となるまで65〜70℃で加熱した。DMP(19.5g)を添加し、NCO含有率が0.1%未満となるまで反応物を約70℃に維持した。メトキシプロパノール(300.0g)を添加し、生成物を排出した。10日後、生成物は液体のままであった。
【0108】
実施例4: DEM、DMPおよびDEM/DMPでブロックされたイソシアネートの性質の比較
実施例3で生成されたブロックされたイソシアネートの外観をモニタし、この結果とDEMおよびDMPの一方または他方によってブロックされた対応するイソシアネート、およびこれら2つのブロックされたイソシアネートのブレンドと比較した。下記の表2に示される結果によれば、いわゆるハイブリッド生成物は結晶化する傾向が小さいことが確認される。
【0109】
【表2】
Figure 2004517982
【0110】
“結晶化した”生成物のすべては凝固したが、ある場合には“結晶化した”生成物はクリアなままである。
【0111】
実施例5:
実施例3のブロックされたイソシアネート、または上記実施例4に記載の比較材料と、DBTL触媒(全固体に対し0.8重量%)を使ったアクリルポリオール(クロダプラストAC589BN)からコーティングを製造した。プライマーが塗布されたスチール製パネルにこの組成物を塗布し、45分間、90、100または120℃で硬化した。この結果得られた膜のTg、MEK抵抗力(2回のこすり)および鉛筆硬度を測定した。コーティング組成物のON:NCOの比をDEMでブロックされたイソシアネートに対して1.6:1(1.3:1および1.6:1での予備テスト後は、このDEMでブロックされたイソシアネートに対しては良好に硬化することが示された)となるよう、DEPでブロックされたイソシアネートに対しては1:1、更にハイブリッドDEM/DMPでブロックされたイソシアネートに対しては1.3:1となるように選択した。下記の表3、4および5には最適な組成に対する結果が示されている。
【0112】
【表3】
Figure 2004517982
【0113】
【表4】
Figure 2004517982
【0114】
【表5】
Figure 2004517982
【0115】
これら結果は、温度が上昇するにつれ硬化が促進されることを示している。これら結果は100℃ではDEMはより大きい硬化を与え、120℃ではハイブリッドはDMPでブロックされたイソシアネートよりも改良された結果を与える。これら差は作動している2つの反応経路が異なることによるものである。例えば熱解離よりも低い温度で生じるエステル交換により100℃でハイブリッドを使用すると、「部分的硬化」しか生じない。この理由は、実験時にはDMPでブロックされたイソシアネート基の熱解離は完全には生じないからである。
【0116】
120℃で生じる硬化の若干の差異は、反応時におけるDMPでブロックされたイソシアネートの不完全な反応によるものか、または架橋したコーティングにおける化学的差(カルバメート対非カルバメート結合)に起因するものである。
【0117】
端的に言えば、ハイブリッドでブロックされたイソシアネートの硬化は120℃における純粋なDMPでブロックされたイソシアネートに類似するか、若干良好である。
【0118】
実施例6: 3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾール(DTP)の調製
ジクロロメタン(100ml)内に2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン(25g)を溶解した。室温にて撹拌しながら100%のヒドラジンンハイドレート(7.12g)を滴状に添加した。一昼夜、室温(25℃)にて混合物を撹拌状態のままにした。ジクロロメタン(50ml)の別のアリコートを添加し、水性相から有機相を分離した。蒸発により溶媒を除去したところ、その結果生じた固体状の再結晶化した状態のアセトンは白色の結晶固体となった。融点191〜193℃
【0119】
実施例7: ジ−ターシャリーブチルピラゾールでブロックされたイソシアネートの調製
HDIトリマー(デスモデュアN3300)(21.41g)をメトキシプロパノール(18g)と混合した。15分間にわたって3,5−ジ−第三−ブチルピラゾール(21.41g)を小量づつ添加した。反応混合物を60℃まで加熱し、1.5時間撹拌した。ジ−ターシャリーブチルピラゾールの2つの別のアルコット(0.5g)を添加し、赤外線分析でイソシアネート基のないことが判るまで反応物を撹拌した。
【0120】
実施例8: ジエチルマロネートおよび3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールの双方でブロックされたHDIトリマーの調製
室温でHDIトリマー(デスモデュアN3300)(73.4g)およびジエチルマロネート(31.34g)を共に撹拌した。メトキサイドナトリウム溶液(27%のメタノール溶液のうちの0.2g)を滴状に添加した。反応温度を65℃まで上昇させ、NCO含有率が7.6%となるまで、点滴によりモニタした。メトキシプロパノール(60.0g)を添加し、3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾール(35.26g)を添加した。反応温度を65℃に維持し、点滴により反応をモニタした。NCO含有率が約0.53%となったときに、3.5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールの別の部分(3.0g)を添加した。赤外線分析で、ほぼすべてのNCO基が反応したことが判った。
【0121】
実施例9: 3.5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールでブロックされたポリイソシアネートをベースとするコーティング
DMPでブロックされたイソシアネートを実施例7に従って調製した材料に置換したこと、およびハイブリッドDEM/DMPでブロックされたイソシアネートを実施例8に従って調製した、ブロックされたイソシアネートで置換したことを除けば、実施例5と同じようにコーティングを製造した。DEMでブロックされたイソシアネートに対し、OH:NCOの比は1.6:1であり、ピラゾールでブロックされたイソシアネートに対しては1:1であった。ハイブリッドDEM/DTPでブロックされたイソシアネートを含む組成物に対しては1.3:1の比を使用した。プライマーが塗布されたスチールパネルに組成物をコーティングし、45分間、表示された温度で硬化し、MEK抵抗(2回のこすり)および鉛筆硬度をすべて上記のように測定した。表6および7に結果を示す。
【0122】
【表6】
Figure 2004517982
【0123】
【表7】
Figure 2004517982
【0124】
これら結果と表3および4に示されている結果を比較した。鉛筆硬度は同じ大きさであり、ハイブリッドに対する値は120℃で小さく、100℃で大きい。より重要なことは、MEKこすり検査で劇的な差があることであり、ハイブリッドDEM/ジ−ターシャリーブチルピラゾールおよびジ−ターシャリーブチルピラゾール単独の双方に対して250MKの2回こすりの値が得られた。
【0125】
実施例10: DEM/DMPのハイブリッドでブロックされたイソシアネートおよびDMPでブロックされたイソシアネートのコーティング
次の実施例では、DEM/DMPのハイブリッドでブロックされたイソシアネートは実施例1に従って調製されたブロックされたHDIトリマーであり、最終固体含有率が70%となるようにメトキシプロパノールに溶解する。参照実施例2に従い、DMPでブロックされたイソシアネートを調製し、最終固体含有率が70%となるようにメトキシプロパノールに溶解する。
【0126】
次の表に従い、コーティング組成物を調製し、150μmの湿った膜厚となるように白色のプライマーの塗布されたスチールパネルにコーティングし、45分間、120℃で、または30分間、140℃で焼き付けた。表8および9に組成を示し、表9に硬化条件を示す。
【0127】
【表8】
Figure 2004517982
【0128】
【表9】
Figure 2004517982
【0129】
実施例11: 70%の固体濃度で90:10の比の3,5−ジメチルピラゾール;ジエチルマロネートでブロックされたハイブリッドブロックトイソシアネートの調製
【0130】
反応器にHDIトリマー(デスモデュアN3300)(455.5g)、ジエチルマロネート(38.2g)およびナトリウムメトキサイド(0.2g)を装入し、混合し、温度を65〜70℃まで上昇させた。イソシアネート含有率が18.20%となるまで反応を続行した。3,5−ジメチルピラゾール(206.1g)を添加し、温度を85℃よりも低く維持し、その後、メトキシプロパノール(300g)を添加した。赤外線分析ではイソシアネートのピークは検出できなかった。
【0131】
実施例12: 70%の固体濃度で95:5の比の3,5−ジメチルピラゾールおよびジエチルマロネートによりブロックされたハイブリッドブロックトイソシアネートの調製
【0132】
反応器にHDIトリマー(デスモデュアN3300)(460.6g)、ジエチルマロネート(19.3%)およびナトリウムメトキサイド(0.2g)を装入し、混合し、温度を65〜70℃まで上昇させた。イソシアネート含有率が19.7%となるまで反応を続行した。3,5−ジメチルピラゾール(219.9g)を添加し、温度を85℃よりも低く維持し、その後、メトキシプロパノール(300g)を添加した。赤外線分析ではイソシアネートのピークは検出できなかった。
【0133】
調製実施例1: 70%固体濃度で3,5−ジメチルピラゾールでブロックしたイソシアネートの調製
【0134】
反応器にHDIトリマー(デスモデュアN3300)(925.6g)を装入し、混合し、温度を40℃まで上昇させた。3,5−ジメチルピラゾール(474.4g)を添加し、温度を90℃よりも低く維持し、その後、メトキシプロパノール(300g)を添加した。赤外線分析ではイソシアネートのピークは検出できなかった。
【0135】
調製実施例2: 76%固体濃度のジエチルマロネートによりブロックされたイソシアネートの調製
【0136】
反応器にHDIトリマー(デスモデュアN3300)(1007.6g)、ジエチルマロネート(1773.0g)およびナトリウムメトキサイド(6.0g)を装入し、混合し、温度を65〜70℃まで上昇させた。イソシアネート含有率が0.1%未満となるまで反応を続行した。更にHDIトリマー(1007.6g)およびナトリウムメトキサイド(6.0g)を添加し、温度を70℃よりも低く維持した。イソシアネート含有率が0.1%未満となった時にメトキシプロパノール(1200g)を添加した。赤外線分析ではイソシアネートのピークは検出できなかった。
【0137】
実施例13〜22: クリアコートの調製
【0138】
適当な量のブロックされたイソシアネート(単数または複数)(下記の表10参照)と適当な量のアクリル樹脂(クロダプラストAC589)(表10参照)とを混合することにより、クリアコートのすべてを製造した。次の量の別の試薬を添加した。すなわちジブチルスズジラウレート(0.1%);流動添加物(Tego450)(ブチルアセテート内で50%となるように希釈)(0.19%);紫外線安定化剤(Tinuvin400)(0.97%);紫外線安定化剤(Tinuvin123)(0.48%);メチルエチルケトン(13.64%)およびメトキシプロピルアセテート(100%となるような適当な量)を添加した。
【0139】
コート間接着力の測定
リン酸塩で処理したパネルを所有権のあるプライマー組成物(100μmの湿った膜厚に塗布)でコーティングし、次に30分間、140℃で硬化することによりプライマー処理した。所有権のあるベースコートを90μmの湿った膜厚となるように塗布し、15分間、50℃で乾燥し、次に表10に従って構成されたクリアコート組成物を120μmの湿った膜厚となるように塗布した。次に30分間、140℃でコーティングされたパネルを硬化した。次に、90μmの湿った膜厚の硬化したコーティングを塗布した、同じ所有権のあるベースコートでオーバーコートし、15分間、50℃で乾燥し、次に120μmの湿った膜厚の同じクリアコートを塗布した。次に、オーバーコートしたパネルを30分間、140℃で硬化した。BS3900パートE6(1992年)を使ってクロスカット接着テストを実行した。表10にこれらの結果を示す。5の等級は極めて不良であり、0の等級は最良(接着の欠陥は発見されず)である。接着の欠陥が生じる場合には、第1クロスカットと第2ベースコートとの間に生じる。
【0140】
実施例23: 活性水素化合物がない場合のアンブロック温度の測定
熱活性ブロック剤のアンブロック温度を決定する1つの方法は、赤外線スペクトル技術により高温で遊離イソシアネートが発生するのをモニタすることである。
【0141】
撹拌機および温度記録装置が装備された丸い有底フラスコ(2リットル)をアイソマントル内に設置した。メトラートレドリアクトIR4000の赤外線プローブをフラスコ内に入れ、反応中の赤外線スペクトル、特に2270cm−1の吸収バンド(イソシアネート基(−NCO)の吸収に対応するバンド)を記録した。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ドアノールPMA、1500g)を装入し、次にHDIビウレット(20.0g)を装入した。温度を60℃まで上昇させ、3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾール(DBTP、19.23g)を添加した。2270cm−1におけるバンド強度をモニタした。1時間、60℃で反応させ、一昼夜(例えば18時間)で25℃まで冷却した後でも、2270cm−1での吸収は検出されず、このことはNCO基はDBTPと完全に反応したことを示している。生成物を60℃まで加熱すると、2270cm−1でのピークが再び現れるが、このことはイソシアネートの機能が再生されることを示している。
【0142】
DTBPの代わりに3,5−ジメチルピラゾール(DMP)を使って実施した同様な実験は90℃までNCOバンドが再び現れることを示さなかった。このことはDMPと比較してDTBPのアンブロック温度が低いことを示している。
【0143】
【表12】
Figure 2004517982

Claims (33)

  1. 混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることによって、混合ブロックポリイソシアネート生成物を得ることができる硬化性組成物において、混合ブロックポリイソシアネート生成物を使用する方法。
  2. 前記混合ブロックポリイソシアネート生成物がハイブリッドブロックポリイソシアネート生成物であり、この生成物において少なくとも分子の一部が1,3−ジカルボニルブロック基および熱活性基によってブロックされている、請求項1記載の使用法。
  3. 前記混合ブロックポリイソシアネート生成物が、少なくとも1つの1,3−ジカルボニル基によってブロックされたポリイソシアネートと、少なくとも1つの熱活性基によってブロックされた同一または異なるポリイソシアネートとを含むブレンドである、請求項1記載の使用法。
  4. 前記混合ブロックポリイソシアネート生成物が2つ以上のハイブリッドブロックポリイソシアネートを含むブレンドである、請求項1記載の使用法。
  5. 前記混合ブロックポリイソシアネート生成物が、(a)ハイブリッドブロックポリイソシアネートと、(b)少なくとも1つの1,3−ジカルボニル基によってブロックされたポリイソシアネート基と、(c)少なくとも1つの熱活性基によってブロックされたポリイソシアネートとを含むブレンドである、請求項1記載の使用法。
  6. 混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることによって得ることができる混合ブロックポリイソシアネート生成物と、活性水素を含む化合物とを含む組成物から形成される、硬化したコーティングをオーバーコートする方法であって、硬化したコーティング上に別の層を塗布する工程、および該塗布した別の層を硬化する工程を備えた方法。
  7. 活性水素を含む化合物と、混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることによって得ることができる、混合ブロックポリイソシアネート生成物とを含むコーティング組成物。
  8. i)混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることによって得ることができる混合ブロックポリイソシアネート生成物と、活性水素を含む化合物とを含むコーティング組成物により物品をコーティングする工程と、
    ii)該コーティングを硬化する工程と、
    iii)物品の欠陥を検査する工程と、
    iv)欠陥のある物品の全体または一部を再コーティングする工程とを備えた、工業的方法。
  9. 前記再コーティング工程が1つ以上の層でコーティングし、次に混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:99の範囲内となるように、1つ以上のポリイソシアネートを少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および少なくとも1つの熱活性ブロック剤によりブロックすることによって得ることができる混合ブロックポリイソシアネート生成物と、活性水素を含む化合物とを含むコーティング組成物によりオーバーコーティングし、硬化させることを行う、請求項8記載の方法。
  10. 混合ブロックポリイソシアネートにおける熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比が4:1〜1:9の範囲内となるように、少なくとも1つの1,3−ジカルボニルブロック基および少なくとも1つの熱活性ブロック基を有する、ハイブリッドブロックポリイソシアネート。
  11. 前記1,3−ジカルボニルブロック基がマロネート、アセチルアセントン、メルドラムの酸およびアセトアセチックエステルから誘導されたものである、請求項11記載のハイブリッドブロックポリイソシアネート。
  12. 熱活性ブロック基がピラゾール、イミダゾールおよびトリアゾールから誘導されたものである、請求項10または11記載のハイブリッドポリイソシアネート。
  13. 1,3−ジカルボニルブロック基がジエチルマロネートであり、熱活性ブロック基が3,5−ジメチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−メチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールである、請求項10〜12のいずれかに記載の、ハイブリッドブロックポリイソシアネート。
  14. 1つの1,3−ジカルボニルブロック剤および1つの熱活性ブロック剤だけでブロックされた、請求項10〜13のいずれかに記載の、ハイブリッドブロックポリイソシアネート。
  15. 混合ブロックポリイソシアネートが請求項10〜14のいずれかに記載のハイブリッドブロックポリイソシアネートである、請求項1〜9のいずれかに記載の使用法、方法、コーティング組成物、または工業的方法。
  16. 4:1〜1:9の範囲の熱活性ブロック基に対する1,3−ジカルボニルブロック基のモル比を有するハイブリッドブロックポリイソシアネートを形成するよう、1,3−ジカルボニルブロック剤および熱活性ブロック剤と1つ以上のポリイソシアネートとを反応させることを含む方法。
  17. 前記1,3−ジカルボニルブロック化合物がジエチルマロネートであり、前記熱活性ブロック剤が3,5−ジメチルピラゾールであり、ハイブリッドブロックポリイソシアネートにおける3,5−ジメチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−メチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールブロック基に対するジエチルマロネートブロック基のモル比が1:1である、請求項16記載の方法。
  18. 請求項11〜14のいずれかに記載のハイブリッドブロックポリイソシアネートを製造する、請求項16または17記載の方法。
  19. 混合ブロックポリイソシアネートが請求項16〜18のいずれかに記載の方法に従い製造されたハイブリッドブロックポリイソシアネートである、製造1〜9のいずれかに記載の使用法、方法、コーティング組成物または工業的方法。
  20. 次の構造式(IV)
    Figure 2004517982
    (ここでRは1〜6個の炭素原子のアルキル基であり、Rは3〜6個の炭素原子の、枝分れアルキル基である)の枝分れアルキルピラゾール。
  21. 3−メチル−5−イソプロピルピラゾール、
    3−イソブチル−5−メチルピラゾール、
    3−セク−ブチル−5−メチルピラゾール、
    3−ター−ブチル−5−メチルピラゾール、
    3−エチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
    3−イソ−ブチル−5−エチルピラゾール、
    3−セク−ブチル−5−エチルピラゾール、
    3−ター−ブチル−5−エチルピラゾール、
    3−イソ−プロピル−5−n−プロピルピラゾール、
    3−イソ−ブチル−5−n−プロピルピラゾール、
    3−セク−ブチル−5−n−プロピルピラゾール、
    3−ター−ブチル−5−n−プロピルピラゾール、
    3−n−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
    3−イソ−ブチル−5−n−ブチルピラゾール、
    3−n−ブチル−5−セク−ブチルピラゾール、
    3−n−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、
    3,5−ジ−イソ−プロピルピラゾール、
    3−イソ−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
    3−セク−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
    3−ター−ブチル−5−イソ−プロピルピラゾール、
    3,5−ジ−イソ−ブチルピラゾール、
    3−イソ−ブチル−5−セク−ブチルピラゾール、
    3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、
    3,5−ジ−セク−ブチルピラゾール、
    3−セク−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾールおよび
    3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールから選択されたピラゾール。
  22. 請求項20または21記載の枝分れアルキルピラゾールから誘導されたブロック基を支持するブロックポリイソシアネート。
  23. 1,3−ジカルボニルブロック剤から誘導されたブロック基も支持する、請求項22記載のブロックポリイソシアネート。
  24. 請求項10〜14、22および23のいずれかに記載の、または請求項16〜18のいずれかに従って製造されたブロックポリイソシアネートおよび活性水素を含む少なくとも1つの一官能価または二官能価の化合物を含む組成物。
  25. 顔料を更に含む、請求項24記載の組成物。
  26. 1つの活性水素基当たり0.5〜2個のブロックイソシアネート基を含む、請求項24または25記載の組成物。
  27. クリアなコーティング、塗料、エラストマー、接着剤、成形組成物または表面処理剤内で請求項10〜14、22または23のいずれかに記載の、または請求項16〜18にいずれかに従って製造された、ブロックポリイソシアネートを使用する方法。
  28. 請求項24〜26のいずれかに記載の組成物を基板に塗布し、次に塗布された組成物を加熱し、これを架橋することを含む、基板をコーティングする方法。
  29. 繰り返し単位として次の構造式(III)
    Figure 2004517982
    (ここで、次の成分
    Figure 2004517982
    はジまたはそれよりも高級のイソシアネートから誘導されたものである)の成分を含むポリマー。
  30. 請求項29記載のポリマーと、遊離ピラゾールブロック剤とを含む硬化したコーティング。
  31. 遊離ピラゾールブロック剤が3,5−ジメチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−メチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールである、請求項30記載の硬化したコーティング。
  32. 請求項10〜14、22または23のいずれかに記載の、または請求項16〜18のいずれかに従って製造され、ピラゾールブロック基を支持するハイブリッドブロックポリイソシアネートを含むコーティング組成物を熱によりアンブロックし、硬化することによって得ることができる、請求項20記載のポリマー。
  33. 3,5−ジメチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−ターシャリーブチルピラゾール、3−イソ−ブチル−5−メチルピラゾールまたは3,5−ジ−ターシャリーブチルピラゾールから選択された遊離ピラゾールを含む、請求項32記載のポリマー。
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