JP2004517944A - パントプラゾールおよびその中間体を調製する方法 - Google Patents

パントプラゾールおよびその中間体を調製する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004517944A
JP2004517944A JP2002561459A JP2002561459A JP2004517944A JP 2004517944 A JP2004517944 A JP 2004517944A JP 2002561459 A JP2002561459 A JP 2002561459A JP 2002561459 A JP2002561459 A JP 2002561459A JP 2004517944 A JP2004517944 A JP 2004517944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
preparing
reaction
pantoprazole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002561459A
Other languages
English (en)
Inventor
コール、 アルベルト パロモ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dipharma Francis SRL
Original Assignee
Dinamite Dipharma SpA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dinamite Dipharma SpA filed Critical Dinamite Dipharma SpA
Publication of JP2004517944A publication Critical patent/JP2004517944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
    • C07D401/12Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

一般式(I)[式中、Xはハロゲン原子であり、n=0または1]の新規の中間体化合物を使用することにより、活性成分であるパントプラゾールを調製するための新規の方法を記載しており、この際、式中、n=1である場合には、中間体化合物をメトキシル化し、式中、n=0である場合には、前記の中間体化合物を初めに酸化させてn=1にし、その後、メトキシル化する。さらに、新規の中間体、それを調製する方法も記載している。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、パントプラゾール(pantoprazole)を調製する方法、さらに、その際に使用される新規の中間体化合物および前記の中間体化合物を調製する方法に関する。
【0002】
(従来の技術)
パントプラゾールは、式
【0003】
【化9】
Figure 2004517944
【0004】
で示される化学的生成物である5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾールの国際的一般名である。
【0005】
この生成物は、通常はそのナトリウム塩の形で、胃潰瘍の治療で使用される活性成分である。
【0006】
この生成物は、ヨーロッパ特許出願EP−A−0166287号に初めて記載され、これは、パントプラゾールが包含される一般式に該当する生成物を調製するためのいくつかの方法も記載している。パントプラゾールを調製するために正確に適用されたこれらの方法の反応シークエンスを、スキーム1に示す。
【0007】
【化10】
Figure 2004517944
【0008】
スキーム1では、置換基Y、Z、Z’、Z”は、脱離基、例えばハロゲン原子であり、置換基MおよびM’は、アルカリ金属の原子である。
【0009】
オーストリア特許AT−B−394368号は、別のルートの合成に基づく他の方法を開示しており、この反応シークエンスを、スキーム2に示す。
【0010】
【化11】
Figure 2004517944
【0011】
しかしながら、この方法は、明白な欠点を有する。それというのも、メチル化が、ピリジンの4位にあるOHで生じるだけでなく、ベンゾイミダゾール環の水素に結合している窒素でも生じてしまい、所望の生成物と、得られるベンゾイミダゾール化合物の2種の可能なメチル化異性体、すなわち3−メチル異性体または1−メチル異性体との混合物を生じることがあるためであり、このことは、追加のクロマトグラフィー精製ステップが必要となり、得られる収率が低いことを意味している。
【0012】
PCT出願WO97/29103号は、パントプラゾールを調製するための他の方法を開示しており、この反応シークエンスを、スキーム3に示す。
【0013】
【化12】
Figure 2004517944
【0014】
前記から分かるように、パントプラゾールを調製するために、そのうちのいくつかは最近のものである様々な合成手順が提案されているが、このことは、この生成物の調製は、十分に開発されているとはまだみなされてなく、より簡単な技術およびより利用しやすい中間体化合物を用いて、良好な化学的収率でパントプラゾールを調製することを可能にする代替方法を開発する必要性がまだ残っていることのしるしである。
【0015】
(発明の概要)
本発明の目的は、簡単に得られる中間体化合物のみを必要とするパントプラゾールを調製するための新規の方法である。
【0016】
さらに、前記の方法で使用される新規の中間体化合物、さらにこのような中間体を調製するための方法も、本発明の目的の一部である。
【0017】
(発明の説明)
本発明の方法は、一般式(I)の化合物
【0018】
【化13】
Figure 2004517944
【0019】
[上式中、
Xは、ハロゲン原子であり、n=0または1である]から出発して、
a)これを、上式中、n=1である場合には、メトキシル化剤と反応させるか、
b)これを、上式中、n=0である場合には、初めに酸化させてn=1にし、その後、メトキシル化剤と反応させて、式(II)
【0020】
【化14】
Figure 2004517944
【0021】
のパントプラゾールを得ることを特徴とする。
【0022】
Xは好ましくは、塩素原子である
メトキシル化は、好ましくはナトリウムまたはカリウムのアルカリ金属メトキシドを用いて、またはメタノールとアルカリ水酸化物との混合物を使用して、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシドなどの極性の、好ましくは非プロトン性溶媒中で行うことができる。所望の場合には、反応を、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを用いて完了することもでき、その際、反応温度は室温から80℃の範囲内に保持する。
【0023】
置換基Xが、ハロゲン原子と同等の他の脱離基に相当する場合、対応する結果が生じることは、当技術分野の専門家には明白であろう。
【0024】
酸化は、過酸、例えば、過安息香酸の存在下に行うこともできるが、過モリブデン酸または過タングステン酸アンモニウムを過酸化水素と共に使用することが好ましい。例えばメタノールおよび水からなる水性アルコール混合物が、溶媒として適切であり、反応を、0℃から30℃の範囲の温度で行うことができる。
【0025】
このメトキシル化は、ピリジン環の4−位に対して選択的であり、ベンゾイミダゾール環の窒素に影響を及ぼさないので、本発明の方法によって、前記のオーストリア特許AT−B−394368の方法に特有の欠点は克服されることを指摘すべきである。これによって、より良好な収率および精製がより簡単な粗製反応生成物を得ることができる。
【0026】
一般式(I)
【0027】
【化15】
Figure 2004517944
【0028】
[上式中、Xおよびnは、前記の意味を有する]に対応する化合物は、このような化合物自体が新規であり、本発明の目的の一部であり、特に、式(III)および(IV)に対応する化合物を、新規なものとして請求する。
【0029】
【化16】
Figure 2004517944
【0030】
化合物(IV)は、化合物(III)を、既に説明した方法と同様の方法を使用して、対応するスルホキシドが得られるまで酸化することにより調製する。
【0031】
他方で、化合物(III)は、スキーム5に示されている反応によって調製することができる。
【0032】
【化17】
Figure 2004517944
【0033】
つまり、テトラメチルグアニジン(TMGH)などの塩基の存在下での、クロロメチルピリジン化合物(VI)とベンゾイミダゾールのメルカプタン誘導体(VII)との反応である。
【0034】
同様に、クロロメチルピリジン化合物(VI)は、スキーム6の反応シークエンスによる方法により調製することができる。
【0035】
【化18】
Figure 2004517944
【0036】
この方法では、出発生成物N−酸化2−メチル−3−メトキシ−4−クロロピリジン(X)を、無水酢酸と4−ジメチルアミノピリジンとを反応させることによりあらかじめ生じさせておいた式:
【0037】
【化19】
Figure 2004517944
【0038】
の酢酸塩と反応させて、アセトキシル化化合物(IX)を得る。次いで、このアセトキシル化化合物を水性アルカリ媒体中で加水分解して、カルビノール(VIII)を得て、これを最終的に、塩化チオニル(SOCl)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)とを反応させることにより生じさせた式
【0039】
【化20】
Figure 2004517944
【0040】
の反応成分と反応させて、クロロメチルピリジン化合物(VI)を得る。
【0041】
化合物(VI)を調製するための異なるステップを、得られた中間体化合物を単離することなく、好ましくは連続させる(「ワンポット」)。
【0042】
前記の方法により、簡単かつ効率的に、パントプラゾールを良好な収率で得ることができる。
【0043】
本発明を、次の実施例で詳述するが、本発明はこれに限定されない。
【0044】
(実施例)
実施例1−化合物(IX)の調製
【0045】
【化21】
Figure 2004517944
【0046】
無水酢酸47.5ml(0.502mol)を4−ジメチルアミノピリジン1.65g(0.0135mol)と混合すると、澄明な黄色の溶液が得られ、これを、65℃〜70℃に加熱した。この反応は発熱性なので、冷却することにより、この温度を維持した。N−酸化2−メチル−3−メトキシ−4−クロロピリジン(X)25g(0.1441mol)を、約70分間かけて加えた。添加が終了したら、反応をさらに2時間20分、65℃〜70℃に維持し、この時間の後に、放置して65℃未満に冷却し、メタノール90mlを徐々に加えたが、その間、65℃未満の温度を維持した。生じた反応物を、ロータバップ(rotavap)中で減圧蒸留して、揮発性成分を除去し、化合物(IX)を含有する残留物をそのまま、次の反応のために使用した。CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーは、Rf=0.82でシングルスポットを示したが、これは、反応が完了したことのしるしであった。
【0047】
実施例2−化合物(VIII)の調製
【0048】
【化22】
Figure 2004517944
【0049】
メタノール11.5mlおよび水11.5mlを、化合物(IX)を含有する実施例1からの粗製残留物に加え、その後、水浴中で温度を25℃から30℃に維持しながら、粗製残留物に含有される残留酢酸を、33%NaOH水溶液を加えることにより中和した。残留している酸が中和されたら、33%NaOH水溶液19ml(0.2136mol)を20分かけて加えたが、その間、温度を25℃から30℃に維持し、添加が終了したら、pH11.7〜11.8での加水分解反応を、2時間30分間、25℃から30℃で維持した。反応が終了したら、35%HClを加えることにより、pHを7.0〜7.5に調節したが、その間、温度は25℃に維持した。この後、塩化メチレン50mlを加え、攪拌し、放置した後に、相をデカンテーションした。さらに5回の抽出をそれぞれ塩化メチレン30mlで実施し、溜めた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、洗浄し、ロータバップ中で減圧蒸発させると、約73℃の融点を有し、化合物(VIII)を含有する固体残留物が得られた。CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーは、Rf=0.55でメインスポットを示したが、これは、反応が完了したことのしるしであった。こうして得られた粗製残留物をそのまま、次の反応で使用した。
【0050】
実施例3−化合物(VI)の調製
【0051】
【化23】
Figure 2004517944
【0052】
化合物2−ヒドロキシメチル−3−メトキシ−4−クロロピリジン(VIII)約0.142molを含有する実施例2で得られた残留物24.5gをDMF0.5mlおよび無水塩化メチレン300mlと混合すると、褐色の溶液が得られ、これを、氷水浴中で0℃〜5℃に冷却した。この後、塩化チオニル11.5ml(0.1585mol)の無水塩化メチレン50ml溶液を20分かけて加えたが、その間、前記の温度を維持した。添加が終了したら、反応をさらに90分間0℃から5℃に維持し、次いで、水120mlおよび33%NaOHをpH5〜6になるまで加えたが、その際、約29mlのNaOHを必要とした。次いで、相をデカンテーションし、分離した。有機相をさらに水120mlで抽出し、溜めた水性層をさらに、塩化メチレン4×25mlで抽出して、ありうる最も多い量の生成物を回収した。溜めた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、洗浄し、ロータバップ中で減圧蒸発させると、化合物2−クロロメチル−3−メトキシ−4−クロロピリジン(VI)を含有する残留物が得られた。CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーは、Rf=0.83でメインスポットを示したが、これは、反応が完了したことのしるしであった。こうして得られた粗製残留物をそのまま、次の反応で使用した。
【0053】
実施例4−化合物(III)の調製
【0054】
【化24】
Figure 2004517944
【0055】
化合物2−クロロメチル−3−メトキシ−4−クロロピリジン(VI)約0.136molを含有する実施例3で得られた残留物26.11gを塩化メチレン370mlと混合すると、褐色の溶液が得られ、これに、20℃〜25℃で、5−ジフルオロメトキシ−2−メルカプトベンゾイミダゾール(VII)29.3g(0.136mol)およびテトラメチルグアニジン(TMGH)17.10ml(0.136mol)を加えた。混合物をこの温度で2時間攪拌し、その後、水450mlを加えたが、その際、pHは9.5から10に維持した。その後、相をデカンテーションし、有機層を1NのNaOH水溶液5×50mlで、その後、水2×50mlで洗浄した。有機相を水50mlで、さらにpHを5から6に調節するに十分な量の30%HClで処理した。この後、相をデカンテーションし、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、洗浄し、ロータバップ中で減圧蒸発させると、化合物(III)を含有する融点64℃〜73℃の固体残留物が得られた。CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーは、Rf=0.52でメインスポットを示した。収率82%。こうして得られた化合物5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3−メトキシ−4−塩素−2−ピリジニル)メチル]メルカプト]−1H−ベンゾイミダゾール(III)をそのまま、次の反応で使用した。
【0056】
実施例5−化合物(IV)の調製
【0057】
【化25】
Figure 2004517944
【0058】
実施例4で得られた化合物(III)25.8g(0.0694mol)をメタノール88mlと混合すると、褐色の溶液が得られ、これに、水3.7ml、モリブデン酸アンモニウム0.99gおよび炭酸ナトリウム0.78gを加えた。この系を0℃〜5℃に冷却し、60%過酸化水素3.4ml(0.0756mol)を加え、反応混合物を0℃〜5℃に1〜2日間保持し、反応の終点を、CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーにより確認した。
【0059】
反応の間、ヨウ化カリウム、水およびデンプンを用いて試験することにより、反応媒体中の過酸化水素の存在を制御した。過酸化水素を含有するサンプルに作用すると、黒褐色が生じる。クロマトグラフィー制御が反応の終了を示す前に、このアッセイがマイナスである場合には、さらに過酸化水素を加える。
【0060】
反応が終了したら、水260mlを加え、系を再び0℃〜5℃に冷却し、この温度で混合物を2時間攪拌した。固体沈殿物を濾過し、大量の水で洗浄し、60℃未満の温度で乾燥させると、融点130℃〜136℃の5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3−メトキシ−4−塩素−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール(IV)が収率83.5%で得られた。CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーは、Rf=0.5でメインスポットを示した。
【0061】
所望の場合には次の結晶化方法で、化合物(IV)を精製することができる:
粗製生成物5gをアセトン16mlに懸濁させ、暗褐色の溶液が得られるまで、沸騰するまで加熱した。この後、こうして得られた溶液を放置して、室温に冷却し、次いで再び、−20℃に冷却し、この温度で、混合物を攪拌することなく23時間保持した。この後、固体を濾過し、−20℃に冷却されたアセトン6×4mlで洗浄した。乾燥させると、生じた白色の固体は2.73gであり、142℃の融点を有し、薄層クロマトグラフィーでシングルスポットを有した。KBrを用いての化合物のIRスペクトルは、図1に示す。
【0062】
濾過の母液および洗浄液を含有するアセトン溶液を、20mlの容量まで濃縮し、粗製化合物をさらに5g加えた。前記の結晶化プロセスを繰り返すと、前記と同様の特性を有する精製生成物がさらに4.11g得られた。
【0063】
先行する結晶化からのアセトン溶液を、17mlの容量まで濃縮し、粗製化合物をさらに4g加えた。前記の結晶化プロセスを繰り返すと、前記と同様の特性を有する精製生成物がさらに2.91g得られた。
【0064】
先行の結晶化からのアセトン溶液を、15mlの容量まで濃縮し、粗製化合物をさらに4g加えた。前記の結晶化プロセスを繰り返すと、前記と同様の特性を有する精製生成物がさらに3.3g得られた。
【0065】
先行の結晶化からのアセトン溶液を、16mlの容量まで濃縮し、粗製化合物をさらに4.36g加えた。前記の結晶化プロセスを繰り返すと、前記と同様の特性を有する精製生成物がさらに3.62g得られた。
【0066】
最後に、先行の結晶化からのアセトン溶液を、10〜12mlの容量まで濃縮し、攪拌することなく、−20℃に2日間保持した。この後、固体を濾過し、−20℃に冷却されたアセトン5×3mlで洗浄した。乾燥すると、固体は1.26gであり、前記と同様の特性を有した。
【0067】
全ての結晶化からの全収率は、80%であった。
【0068】
実施例6−パントプラゾールの調製
【0069】
【化26】
Figure 2004517944
【0070】
実施例5の結晶化により精製された化合物(IV)12.95g(0.0334mol)をN,N−ジメチルアセトアミド38mlと混合し、その後、カリウムメトキシド7.03g(0.1003mol)を加えたが、その間、温度を20℃から30℃に保持すると、暗褐色の混合物が得られた。この系を約25℃に約23時間保持し、その後、反応が終了したら、酢酸3.82mlを加えることにより、pHを7に調節した。75℃以下の内部温度で、N,N−ジメチルアセトアミドを減圧除去した。水65mlおよび塩化メチレン50mlを、こうして得られた残留物に加え、引き続き、相をデカンテーションした。相をデカンテーションしたら、水性相を、さらに塩化メチレン3×25mlで抽出し、有機相を溜め、生じた溶液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、洗浄し、ロータバップ中で減圧蒸発させると、粗製残留物が得られ、これに、水55mlを加えると、懸濁液が得られた(生成物がこの時点で凝固しない場合には、水をデカンテーションし、さらに水55mlを加えて、生成物の凝固を妨げる残りのN,N−ジメチルアセトアミドを除去する)。固体を濾過し、乾燥させると、赤褐色の粗製パントプラゾール11.61gが得られた(収率90%)。
【0071】
粗製生成物をメタノール150mlに溶かすことにより、こうして得られた粗製生成物を脱色すると、暗褐色の溶液が得られた。活性炭7.5gを加えるが、その間、25℃〜30℃で45分間攪拌し続け、その後、炭素を濾去し、濾液を洗浄した。次いで、ロータバップ中、減圧下に、40℃未満の温度で、メタノールを除去した。固体残留物10.33gが得られ、これをメチルエチルケトン14.9mlと混合し、懸濁液を、45℃に約10分間加熱し、その後、これを初めは室温に、次いで−20℃に冷却した。この温度を一晩保持し、その後、固体を濾過し、−20℃に冷却されたメチルエチルケトン6×5mlで洗浄した。乾燥させると、融点140℃〜141℃の白色の固体7.75gが得られた。CHCl/MeOH(15:1)で溶離されるシリカゲル60F254での薄層クロマトグラフィーは、Rf=0.41でシングルスポットを示し、IRスペクトルはパントプラゾールのIRスペクトルと同一であった。
【0072】
濾液の母液および洗浄液を含有するケトン溶液を9.7mlに濃縮し、40℃に加熱し、この温度を約5分間維持し、次いで、初めは室温に、次いで−20℃に冷却し、この温度を4時間維持した。この時間の終了後に、固体を濾過し、−20℃に冷却されたメチルエチルケトン4×2mlで洗浄した。乾燥すると、前記のものと同様の特性を有する白色の固体0.42gが得られた。
【0073】
先行の処理からのケトン溶液を、3.1mlに濃縮し、40℃に加熱し、この温度を約5分間維持し、次いで、初めは室温に、次いで−20℃に冷却し、この温度を4時間維持した。この時間の終了後に、固体を濾過し、−20℃に冷却されたメチルエチルケトン5×3mlで洗浄した。乾燥すると、前記のものと同様の特性を有する白ベージュ色の固体0.41gが得られた。
【0074】
精製後の全収率は、67%であった。
【0075】
白色の固体が望ましい場合には、1回または複数回の洗浄を、酢酸イソプロピルを用いて、次のように実施することができる:メチルエチルケトン処理からのパントプラゾール6.6gを、酢酸イソプロピル50mlに懸濁させた。この系(白色懸濁液)を25℃で約30分間攪拌し、次いで、0℃〜5℃に冷却し、この温度で約15分間攪拌し、次いで、固体を濾過し、酢酸イソプロピル3×15mlで洗浄した。乾燥させると、純粋な白色の固体6.26gが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】
KBrを用いての式(IV)の化合物のIRスペクトルを示している。
【化27】
Figure 2004517944

Claims (14)

  1. 一般式(I)の化合物
    Figure 2004517944
    [上式中、
    Xは、ハロゲン原子であり、n=0または1である]から出発して、
    a)これを、上式中、n=1である場合には、メトキシル化剤と反応させるか、
    b)これを、上式中、n=0である場合には、初めに酸化させてn=1にし、その後、メトキシル化剤と反応させることを特徴とする、パントプラゾールを調製する方法。
  2. 式(IV)の化合物を、メトキシル化剤と反応させることを特徴とする、請求項1に記載のパントプラゾールを調製する方法。
    Figure 2004517944
  3. 式(III)の化合物を、初めに酸化剤と、次いでメトキシル化剤と反応させることを特徴とする、請求項1に記載のパントプラゾールを調製する方法。
    Figure 2004517944
  4. メトキシル化剤が、好ましくはナトリウムまたはカリウムであるアルカリ金属メトキシドであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. メトキシル化を、非プロトン性極性溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド中で行うことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 過モリブデン酸アンモニウムまたは過タングステン酸アンモニウムを酸化剤として使用し、過酸化水素の存在下に酸化を行うことを特徴とする、請求項1、3、4および5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 一般式(I)の化合物。
    Figure 2004517944
    [上式中、
    Xはハロゲン原子であり、n=0または1]
  8. 式(III)の化合物。
    Figure 2004517944
  9. 式(IV)の化合物。
    Figure 2004517944
  10. 請求項8に記載の化合物を酸化することを特徴とする、請求項9に記載の化合物を調製する方法。
  11. 過モリブデン酸アンモニウムまたは過タングステン酸アンモニウムを酸化剤として使用し、過酸化水素の存在下に酸化を行うことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 式(VI)の化合物
    Figure 2004517944
    を、式(VII)の化合物
    Figure 2004517944
    と塩基の存在下に反応させることを特徴とする、請求項8に記載の化合物を調製する方法。
  13. 塩基が、テトラメチルグアニジンであることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. a)N酸化2−メチル−3−メトキシ−4−クロロピリジンと無水酢酸とを4−ジメチルアミノピリジンの存在下に反応させるステップと、
    b)ステップa)で生じた化合物を、アルカリ媒体中で加水分解するステップと、
    c)ステップb)で生じた化合物と塩化チオニルとをN,N−ジメチルホルムアミドの存在化に反応させるステップとを含む方法により、式(VI)の化合物を調製することを特徴とする、請求項12または請求項13に記載の方法。
JP2002561459A 2000-10-02 2001-10-01 パントプラゾールおよびその中間体を調製する方法 Pending JP2004517944A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ES200002370A ES2185459B1 (es) 2000-10-02 2000-10-02 Procedimiento para la obtencion de pantoprazol y compuestos intermedios para el mismo.
PCT/EP2001/011327 WO2002028852A1 (en) 2000-10-02 2001-10-01 A process for the preparation of pantoprazole and intermediates therefor

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004517944A true JP2004517944A (ja) 2004-06-17

Family

ID=8495120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002561459A Pending JP2004517944A (ja) 2000-10-02 2001-10-01 パントプラゾールおよびその中間体を調製する方法

Country Status (14)

Country Link
US (1) US7060839B2 (ja)
EP (1) EP1335913B1 (ja)
JP (1) JP2004517944A (ja)
KR (1) KR20030060901A (ja)
AT (1) ATE275561T1 (ja)
AU (1) AU2001293856A1 (ja)
CA (1) CA2424278A1 (ja)
DE (1) DE60105441T2 (ja)
DK (1) DK1335913T3 (ja)
ES (2) ES2185459B1 (ja)
IL (2) IL155181A0 (ja)
MX (1) MXPA03002908A (ja)
TR (1) TR200402547T4 (ja)
WO (1) WO2002028852A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2163372B1 (es) * 2000-03-13 2003-05-01 Esteve Quimica Sa Procedimiento de oxidacion de un grupo tioeter a sulfoxido.
EP1572680A2 (en) 2002-12-19 2005-09-14 Eva Pharmaceutical Industries Ltd. Solid states of pantoprazole sodium, known pantoprazole sodium hydrates, processes for their preparation.
US20040235904A1 (en) * 2003-03-12 2004-11-25 Nina Finkelstein Crystalline and amorphous solids of pantoprazole and processes for their preparation
US7683177B2 (en) * 2003-06-10 2010-03-23 Teva Pharmaceutical Industries Ltd Process for preparing 2-[(pyridinyl)methyl]sulfinyl-substituted benzimidazoles and novel chlorinated derivatives of pantoprazole
ITMI20031813A1 (it) 2003-09-23 2005-03-24 Dinamite Dipharma S P A In Forma A Bbreviata Diph Procedimento per la preparazione di pantoprazolo e suoi sali.
WO2005054228A1 (en) * 2003-12-05 2005-06-16 Hetero Drugs Limited A process for the preparation of substitited pyridinylmethylsulfinyl- benzimidazole enantiomers
DE112005003147T5 (de) * 2004-12-16 2008-01-17 Cipla Ltd. Verfahren
ES2264362B1 (es) * 2004-12-22 2007-11-01 Laboratorios Viñas S.A. "procedimiento para la obtencion de derivados de 2-(2-piridinilmetilsufinil-1h-benzimidazoles".
ES2273564B1 (es) * 2005-03-22 2008-04-01 Quimica Sintetica, S.A. Procedimiento para la preparacion de pantoprazol.
EP2181106A1 (en) * 2007-07-17 2010-05-05 Ranbaxy Laboratories Limited Process for the preparation op pantoprazole sodium and pantoprazole sodium sesquihydrate
CN103242297A (zh) * 2013-05-20 2013-08-14 湖北宜恒茶油产业科技有限责任公司 一种5-二氟甲氧基-2-[[(4-氯-3-甲氧基-2-吡啶基)甲基]硫代]-1h-苯并咪唑一水合物的制备方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL75400A (en) * 1984-06-16 1988-10-31 Byk Gulden Lomberg Chem Fab Dialkoxypyridine methyl(sulfinyl or sulfonyl)benzimidazoles,processes for the preparation thereof and pharmaceutical compositions containing the same
AT394368B (de) * 1990-08-07 1992-03-25 Byk Gulden Lomberg Chem Fab Verfahren zur herstellung von 3,4-dialkoxypyridinen
RU2060541C1 (ru) 1992-06-03 1996-05-20 Проектное бюро "ЭЛСАР тоо" Устройство для вычисления азимутальной корреляционной функции
ES2060541B1 (es) * 1993-02-26 1995-11-16 Vinas Lab Nuevo procedimiento para la sintesis de un derivado de 2-(2-piridilmetilsufinil) bencimidazol, y nuevos productos intermedios obtenidos con el mismo.
ES2166269B1 (es) * 1999-07-14 2003-04-01 Sint Quimica Sa Nuevo procedimiento de obtencion de derivados de 2-(2-piridinilmetilsulfinil)-1h-benzimidazol.
ES2171116B1 (es) * 2000-04-14 2003-08-01 Esteve Quimica Sa Procedimiento para la obtencion de derivados de (((piridil sustituido)metil)tio)bencimidazol.

Also Published As

Publication number Publication date
IL155181A (en) 2008-11-03
EP1335913B1 (en) 2004-09-08
ES2185459B1 (es) 2003-12-16
IL155181A0 (en) 2003-11-23
DK1335913T3 (da) 2005-01-10
WO2002028852A1 (en) 2002-04-11
CA2424278A1 (en) 2002-04-11
ES2227276T3 (es) 2005-04-01
EP1335913A1 (en) 2003-08-20
KR20030060901A (ko) 2003-07-16
TR200402547T4 (tr) 2004-12-21
US20040049044A1 (en) 2004-03-11
ES2185459A1 (es) 2003-04-16
DE60105441T2 (de) 2005-01-20
US7060839B2 (en) 2006-06-13
DE60105441D1 (de) 2004-10-14
ATE275561T1 (de) 2004-09-15
MXPA03002908A (es) 2004-12-03
AU2001293856A1 (en) 2002-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004517944A (ja) パントプラゾールおよびその中間体を調製する方法
PL186132B1 (pl) Sposób wytwarzania 5-metoksy-2-[[(4-metoksy-3,5-dimetylo-2-pirydynylo)metylo]sulfinylo]-1H-benzimidazolu
US6723852B2 (en) Method for obtaining derivatives of [[(pyridil substituted)methyl]thio]benzomidazol
JP5140583B2 (ja) 4β−アミノ−4’−デメチル−4−デゾキシポドフィロトキシンの調製方法
CA2402635C (en) Method for oxidizing a thioether group into a sulfoxide group
JPH05502232A (ja) スクラレオリドの製造方法
CA2468426A1 (en) Process for preparing n-(4'-cyano-3'-trifluoromethylphenyl)-3-(4"-fluorophenylsulfonyl)-2-hydroxy-2-methylpropionamide
JP2010508330A (ja) トリフルオロエトキシトルエン類の調製法
SK8922002A3 (en) Method for producing 4-(heteroaryl-methyl)-halogen-1(2h)- phthalazinones
WO2006049486A1 (en) A PREPARATION METHOD FOR SUBSTITUTED 2-(2-PYRIDYLMETHOYLSULPHINYL)-l-H-BENZIMID AZOLES
US5166354A (en) Quinoline derivatives and processes for the preparation thereof
JP2726653B2 (ja) ジアミノピリミジン誘導体
SU1192623A3 (ru) Способ получени сложных эфиров
JP3158599B2 (ja) 新規な5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジル)メチル]チオ]イミダゾ[4,5−b]ピリジンの製造方法並びにその製造中間体及びその製造方法
JP2001521546A (ja) 5−クロロ−2−(4,4−ジフルオロブト−3−エニルスルホニル)チアゾール生成のためのプロセスおよびそのための中間体
JPH0535142B2 (ja)
KR0131049B1 (ko) 벤즈이미다졸 유도체의 제조방법
KR100783020B1 (ko) 2-메틸클로라이드 피리딘 유도체 및 이를 이용한 벤즈이미다졸 유도체의 제조 방법
JPH04500822A (ja) 新規なキノリン誘導体およびその製造方法
KR20050097414A (ko) 토르세미드의 신규한 제조 방법
JPH10114755A (ja) ピリミジン誘導体の製造方法およびその製造中間体
WO2001027133A1 (en) Process to prepare androst-4-en-17-carboxylic acid

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080625

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081119