JP2004517888A - 高純度のテトラブロモビスフェノール−aの環境にやさしい調製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度のテトラブロモビスフェノール−Aの環境にやさしい調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テトラブロモビスフェノール−A、(CH3)2C(C6H2Br2OH)2(TBBPA、79−94−7)は、種々のブロモ化合物の中で重要な物質である。これは、ビスフェノール−A(BPA)のブロモ誘導体である。これは難燃剤として使用され、添加剤および反応化合物としての高い安定性および適切性のために、全ブロム化難燃剤のうちの3分の1を超える。また、TBBPAはアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)ポリマーの調製において、ならびにエポキシおよびポリカーボネート樹脂の調製において使用される。これらの樹脂は、電気機器、特にコンピュータープリント基板の製造のために広範に使用される。また、この樹脂は、TBBPAの高いレベルの活性によりこれが比較的低い負荷量で使用されることが可能となり、塩基性ポリマーの物理的特性のより大きな保持に変換するので、コーティング、プラスチック、ペイント、接着剤、およびラミネートの製造において難燃剤として使用される。
【0003】
K.Matsuda、M.Sugino、およびS.Kaji、Japan、Kokai 74,108,003、Cl.16 B21、1974年10月14日を参照すると、ここでは、TBBPAが10〜30℃で3時間にわたって、メタノール中でBPAと液体臭素とを反応することによって調製された。次に、溶液は44〜45℃にて3時間放置され、383mlの98%H2SO4で、40分間にわたって、20℃にて処理され、そして冷却されて生成物を得た。窒素は全体を通じて泡立られて、副生成物の臭化メチルを分離した。欠点は、これは液体臭素をブロム化剤として使用することにある。液体臭素は、非常に侵食性の発煙性の液体および大気汚染物質である。従って、これはその運搬および保管のために特別な設備を必要とし、安全対策が必要とされる。従って、この方法は臭素製造業者にとってのみ簡便なものである。これらの問題の他に、使用される全臭素の半分のみが生成物の形成において利用され、残りは、溶媒の消費を伴って最後には副生成物として臭化水素酸および臭化メチルになり、経済性に悪影響を与え、また単位操作の数を増加させる。さらに、反応容器への濃縮された硫酸の添加は、これが侵食性であって、希釈によって莫大な熱を放出するため危険である。さらに、冷却機構はシステムにおいて発生する熱を吸収することが必要とされ、これは生成物コストを不必要に増大させるものである。
【0004】
M.Ichimura、T.Nishiyama、およびK.Suzuki Japan Kokai 7654538、Cl.C07C25/18、1976年5月13日は、攪拌のもとで、1時間にわたって40℃以下でその重量の0.2〜1倍の水(66.7Kg)を含有するテトラクロロエチレン(48Kg)中で、液体臭素(43.68Kg)をBPA(15.22Kg)に添加することによって、高純度であってほとんど着色のないTBBPAを調製した。約99.1% TBBPA(36Kg)が、混合物を92℃以上に2時間加熱した際に得られたことが報告され、99.6%の純度であった。欠点は、液体臭素が、これは大気汚染物質であることに加えて非常に侵食性の発煙性の液体であるため、保管および運搬のための特別な設備、ならびに安全対策を必要とすることにある。また、これは臭化水素酸を副生成物として遊離するが、これは望ましいものではなく、いくつかのより付加的な単位操作を用いてリサイクルされなくてはならないものである。さらに、92℃以上への2時間の反応混合物の加熱は、エネルギーの大量消費のため、生成コストが増大される。
【0005】
D.R.Brackenridge、 US4,013,728、Cl.260619A;C07 C37/00、1977年3月22日は、0〜30℃での75〜95%(w/w)酢酸水溶液中のBPAへの液体臭素の添加、続いて80〜120℃への5〜60分間の加熱によりTBBPAを調製し、180〜182℃にて融解する92.3%生成物を得たことを報告した。この方法の欠点は、液体臭素および溶媒の酢酸の両方が毒性であって、大気汚染物質であることにある。液体臭素の添加後の加熱工程は、生成コストを増大させる。さらに、臭化水素酸が副生成物として得られ、これは溶媒から回収されなければならず、そのさらなる使用のために処理されなくてはならないものである。
【0006】
H.JenknerおよびR.Strang Ger.Offen.2,613,969 Cl.C07 C39/24、1977年10月6日は、TBBPAを得るための手順を報告した。彼らによれば、300容量部の1,1−ジブロモエタン、ならびに80重量部の臭素酸ナトリウムおよび53重量部の臭化ナトリウムを含有する300容量部の水溶液中の171重量部のBPAの懸濁液に、攪拌のもと3時間にわたって28℃にて液体臭素(245重量部)を添加して、有機相から269gのTBBPAを得た。水相は、電気分解プロセスを介してその元来の組成に戻された。最初の調製物からの母液が添加され、さらなる1,1−ジブロモエタンの添加の必要もなく反応が反復されて、全収率の97%のTBBPAを得た。欠点は、これが、ブロム化剤として2等価物の液体臭素、1等価物の臭化ナトリウム、および0.47等価物の臭素酸ナトリウムを使用することにある。臭化ナトリウムまたは臭化水素酸の形態における約1.5等価物の臭素は、反応において使用されないままであった。さらに、この方法は、連続的なバッチにおける再使用のためにその元来の組成を回復するように水層に対して電気分解処理を必要とし、ならびに液体臭素の保管および運搬のために特別な設備および安全対策を必要とする。
【0007】
J.Swietoslawski、A.Silowiecki、A.Ratajczak、B.Nocon、およびZ.Baniak Ger.Offen.2,718,997、Cl.C07 C39/24、1977年11月17日は、TBBPAの調製を報告し、ここでは100gの液体臭素が、30分間にわたって30〜35℃にて、11.1mlの濃縮された硫酸を含有する125mlのメタノール中の68.4gBPAの溶液に添加され、続いて45分間にわたって35〜40℃にて、86mlの50%塩素酸ナトリウム水溶液が添加された。溶液は、2時間40〜45℃にて攪拌され、そして15℃に冷却されて148gのTBBPAを97%の収率において得た。この方法における主な欠点は、液体臭素および塩素酸ナトリウムの両方が非常に侵食性であることにある。液体臭素は、大気汚染を停止するため、および事故を回避するために、特別な設備および安全対策を必要とする。副生成物を利用するための酸化剤としての非ブロモ化合物の使用は、エネルギーの大量消費の工程であり、これは好ましくない副生成物を放出し、さらに精製工程を複雑にする。
【0008】
W.Baumann、A.Block、I.Boehnke、J.Fiernow、H.Fischer、P.Franke、E.Heynisch、D.Timm、およびH.Weber Ger.East DD 159,066、Cl.C07 C39/367、1983年2月16日およびGer.East DD 211,781、Cl.C07 C39/367、1984年7月25日は、塩化メチレンおよび水媒体中の液体臭素でのBPAのブロム化によってTBBPAを調製した。この方法において、有機層は母液から分離され、そして10%水酸化ナトリウム水溶液で処理され(Ger.East DD 159,066、Cl.C07 C39/367、1983年2月16日)、そして蒸留されて(Ger.East DD 211,781、Cl.C07 C39/367、1984年7月25日)、再使用のための溶媒を得た。欠点は、液体臭素の取扱いが、これが非常に侵食性であって大気汚染物質であるため危険であること、また使用される全臭素の50%が臭化水素酸に変換され、これによりプロセス工程が増加して生成のコストに影響することにある。10%水酸化ナトリウムでの有機層に存在する臭化水素酸の中和および連続的なバッチにおける再使用のための水層の電気分解処理は、浸食性の液体臭素に連関する問題にさらに関与する余分な工程である。
【0009】
I.Bohenke、U.Geyer、およびD.Timm German East DD 211,782、Cl.C07 C39/367、1984年7月25日は、攪拌のもと、43℃にて100mlトルエンと、200ml塩化メチレンと、600ml水との混合液中、462gの臭素で175gのBPAをブロム化した。塩化メチレン(198ml)は蒸留され、生成物(398.5g、m.p.153−161℃)は残存物から10℃にて濾過された。液体臭素の使用は別にして、79.3%のTBBPAのみがジ−(3.6%)およびトリ−ブロモ(17.1%)誘導体のような副生成物とともに得られた。欠点は、これが、侵食性であり空気汚染物質であって保管および運搬に特別な設備を必要とする液体臭素を使用することにある。臭化水素酸は、操作において使用される全臭素の50%の消費によって好ましくない副生成物として生成され、リサイクルのために付加的な単位操作を必要とする。これらの問題以外に、TBBPAの収率はわずか85%であって、ビスフェノール−Aのジ−(3.6%)およびトリ−ブロモ(17.1%)誘導体で汚染される。さらに、低い温度での生成物の濾過は、特別な装置を必要とし、これはTBBPAの全コストを増大させる。
【0010】
U.Geyer、D.Timm、およびI.Boehnke、Ger. East DD 808,344、Cl.C07 C39/367、1984年5月2日は、(150g)シクロヘキサンと、(150g)塩化メチレンと(400ml)水中、458gの臭素で175gBPAをブロム化した。76.7%TBBPAとともに、0.3%モノ−、5%ジ−、および18%トリ−ブロモ誘導体の混合物が生成されたことが報告された。この技術の欠点は、ブロム化剤として、侵食性であって、特別な設備および安全対策を必要とする液体臭素を使用することにある。この方法において使用される全臭素のうちの半分は好ましくない臭化水素酸に変換され、これはリサイクルするための付加的な単位操作を必要とするため、TBBPAのコストに大きく影響する。さらに、モノ−、ジ−、およびトリ−ブロモビスフェノール−Aのような中間体は、TBBPAからのその分離のプロセスが困難である。この方法は、2つの有機溶媒のシクロヘキサンおよび塩化メチレンを必要とする。
【0011】
I.Israeli IL 64,410、Cl.C07 C39/367、1985年3月31日は、465g液体臭素、60ml水、2gの8%ドデシルベンゼンスルホネート、185gの40%過酸化水素水溶液、およびTBBPAで飽和された750mlの塩化メチレンの添加を伴う320gのBPAのブロム化によって、高純度のTBBPAを得た。この技術の欠点は、これがブロム化剤として侵食性であって、特別な設備および安全装置を必要とする液体臭素を使用することにある。酸化剤として使用される過酸化水素は、非ブロモ化合物であり、これは室温で酸素および水に自発的に不均一化する。従って、理論量を超える過酸化水素が全てのバッチで添加されなくてはならない。最終的に、これはTBBPA生成のコストを増大させる。
【0012】
T.Ogata、M.Aritomi、およびC.Asano Japan Tokyo Tokkyo Koho JP 62,221,645;Cl.C07 C39/367、1987年9月29日は、TBBPAの調製のための方法を報告し、ここでは15〜18℃にて、1.5時間にわたって水−四塩化炭素中のBPAの分散液に液体臭素が滴下して添加され、70〜72℃に2時間加熱した後に、99.2% TBBPAを得た。この技術の欠点は、侵食性および毒性であって、特別な設備および安全装置を必要とする液体臭素を使用することにある。この方法において使用される全臭素のうちの半分は臭化水素酸に変換され、これはいくつかのより多くの単位操作を増す。臭素添加後に70〜72℃に反応物質を加熱することは、生成コストを増大させる。
【0013】
C.Asano Japan Kokai Tokyo Koho JP 63,316,74、Cl.C07 C39/367、1988年12月26日は、多段階の反応において99.2%の純度のTBBPAを得た。彼によれば、15〜20℃での175gクロロベンゼンおよび125g水中の50gのBPAへの、2時間にわたる142gの臭素の添加により、15〜20℃で1.5時間、混合物を加熱し、混合物を30分間80℃で攪拌し、0.6gの60%ヒドラジン水和物を添加し、90℃に加熱し、水相を分離し、有機相を洗浄し、有機相を降圧して62gのクロロベンゼンを除去し、そして有機相を25℃に冷却した後に、4ppm臭素を含有する117.9gの結晶性のTBBPAが得られる。欠点は、これがブロム化反応のために侵食性の液体臭素を必要とし、また不純物を減少させるためにヒドラジン水和物を必要とすることにある。80および90℃に加熱する工程は、TBBPAのコストを増大させる。さらに、この方法は、臭化水素酸を副生成物として遊離し、これは再使用のための付加的な単位操作を必要とする。
【0014】
R.P.Pandya、M.M.Pandya、J.K.Langalia、P.R.Mehta、およびM.M.Taqui Khan Indian IN 162,522、Cl.C07 C27/00、1988年6月4日は、触媒として1gの塩化第二鉄を含有する3.5lのエチルアルコールおよび1.4lの水中に溶解された3kgのBPAに、40℃以下での攪拌のもとに、8.842Kgの液体臭素を添加することによって、5kgのTBBPA(mp 181℃)を得た。この方法の欠点は、これが侵食性の液体臭素をブロム化剤として使用することと、臭化水素酸の形成に50%の臭素が喪失して、これが再使用のための付加的な単位操作を必要とすることにある。さらに、内容物は臭素添加の完了後に24時間保管されなくてはならず、これにより生成速度が低下する。他方では、最大量のTBBPAを回収するために、内容物は大量の水で希釈されなくてはならない。その結果として、臭化水素酸の分離のプロセスおよび母液からのアルコールの回収は困難となる。さらに、触媒の鉄が最終生成物に不純物として添加されるため、この方法によるポリカーボネート等級の生成物を得ることは困難である。
【0015】
E.Walter Ger.Offen.DE 3,935,224 Cl.C07 C39/367、1991年4月25日は、クロロベンゼンのような有機溶媒中で、液体臭素、ハイドロブロマイト/臭化水素でのBPAのブロム化におけるTBBPAの形成を請求した。50%の過酸化水素水溶液がさらに添加され、それによって反応中に生成された臭化水素酸が臭素に酸化された。このように形成されたTBBPAは加熱されて有機相中に溶解し、これは分離されて、1M硫酸ナトリウム水溶液で洗浄され、水で2回、80℃にて洗浄される。この方法の欠点は、ブロム化剤が液体臭素であることにある。さらに、これは室温で自発的に分解する過酸化水素を必要とする。80℃での硫酸ナトリウム水溶液および水でのTBBPAの精製はコストを増大させる。
【0016】
H.Eguchi、M.Kubo、N.Nagasaki、およびK.Kunimoto Eur. Pat.472,395、Cl.C07 C37/62、1992年2月26日によるTBBPAの調製のプロセスは特許され、ここで(58.8g)BPAは、(300g)メタノール中の(163g)液体臭素でブロム化された。さらに、彼らは40.6gの36%塩酸を添加して、96.5%の生成物を98.7%の純度で得た。この欠点は、これが特別な設備および安全装置を必要とする液体臭素をブロム化剤として使用することにある。さらに、生成物の分離後に得られる母液は、塩酸に起因して非常に酸性であり、塩酸はその安全な排出のために破壊されなくてはならない。好ましくない副生成物の臭化メチル(0.3g)および臭化水素酸は、使用される50%を超える臭素を消費し、それによって臭素原子効率を減少させる。
【0017】
B.G.Mckinnie、G.L.Sharp、およびR.E.William USP 5,283,375、Cl.568−726 C07 C39/387、1994年2月1日は、0〜40℃で5%以下の水を含有する25〜43モルのメタノール中に溶解された1モルのBPAに3.9〜4.2モルの臭素を添加し、続いて水で希釈することによって、TBBPAを調製した。生成物はイオン性の不純物が20ppm以下となるように精製された。このプロセスの欠点は、これがブロム化剤として侵食性の臭素を使用することと、ブロム化剤の半分が最終的には臭化水素酸となることにある。さらに、反応混合物は最大のTBBPAを得るために大規模に希釈されなくてはならない。その結果として、有機溶媒の回収およびコスト益を得るための濾液からの副生成物の臭化水素酸の回収は、非常に費用のかかるものとなる。
【0018】
S.Armstrong US 5,475,153、Cl.568−726 C07 C39/367、1995年12月12日は、C3〜C5アルカノールおよび水中、15〜25℃にて液体臭素でBPAをブロム化してアルキル臭化物の生成を抑制し、次いで55〜70℃に加熱して、98%純度のTBBPA(mp、180℃)を得た。必要とされる臭素の量を減少させるために過酸化水素が反応物質と合わされた。この欠点は、これがブロム化剤として液体臭素を使用することと、反応中に形成される臭化水素酸を使用するために、室温で自発的に分解する非ブロモ化合物を必要とすることにある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、テトラブロモビスフェノール−Aの調製方法を提供することであり、ここで侵食性の液体臭素の使用が排除され、上述したような欠点が取り除かれる。
【0020】
本発明のもう一つの目的は、ブロム化剤として臭素イオンと臭素酸イオンとの組み合わせを使用することである。
【0021】
さらに、本発明のもう一つの目的は、臭素と、臭素製造において中間体として得られる臭素酸イオンとの混合水溶液を使用することである。
【0022】
さらに、本発明の別の目的は、100%臭素原子効率を達成するために、臭素供給源として、ならびに安定した非汚染な酸化剤としての臭素酸イオンを使用することである。
【0023】
さらに、本発明の別の目的は、反応におけるさらなる酸の必要性を最小限に抑えるために、臭素供給源および無機酸の両方として、臭化水素酸を使用することである。
【0024】
さらにまた、別の目的は、処理時間を最小限にし、収率を最大にし、溶出液の排出を最小限にするために、その後のバッチにおいて反応混合物から有機層をリサイクルすることである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、非常に良好な収率および最大の臭素効率を伴う、無色のテトラブロモビスフェノール−Aの環境にやさしい調製方法を提供することである。強力な無機酸の存在下での臭素酸イオンと臭素イオンとの2:1のモルの組み合わせが迅速に臭素を生成し、これは必要最小限度の予防策を伴って、液体臭素が使用される場合に必要不可欠な特別な装置を必要とすることなく、ビスフェノール−Aのその場でのブロム化において完全に利用される。本発明のプロセスは、迅速であって、特有なものであり、環境にやさしく、かつコスト効率がよく、180±2℃で融解する高純度のテトラブロモビスフェノール−Aが得られる。この方法は、第1のバッチにおいて50〜70%のテトラブロモビスフェノール−Aが得られ、使用した有機層がリサイクルされる場合には、90〜100%のテトラブロモビスフェノール−Aが得られる。反応は4〜5時間かかる。得られる単離された生成物はさらなる再結晶化を必要とせず、一方水層は安全に排出される。このような化合物は難燃剤として有用であり、またアクリロニトリルブタジエンスチレンポリマー、ならびにエポキシおよびポリカーボネート樹脂の調製において有用である。
【0026】
【発明の実施の形態】
従って、本発明は、
(a)2〜5vol./wtの有機溶媒および3〜8倍のvol./wtの水中に、0.022〜2.193モルのビスフェノール−Aを分散し、
(b)0.059〜5.855モルのアルカリまたはアルカリ土類金属/臭化水素酸の臭化塩、およびアルカリ/アルカリ土類金属塩としての0.030〜2.939モルの臭素酸塩を反応させ、
(c)金属臭化物の場合には、0.088〜8.772モルの12N塩酸を、または臭化水素酸の場合には0.030〜2.939等価物を任意に添加し、
(d)5〜45℃で、4〜5時間にわたって、攪拌のもとで、界面活性剤として使用されるC6〜C18炭素鎖を有する0.01〜0.5%wt/wtのアルキル硫酸塩を添加し、
(d)結晶(50〜70%)生成物を分離し;生成物を洗浄し、100℃で乾燥し、
(e)非反応性のビスフェノール−A、モノ−、ジ−、およびトリ−ブロモ誘導体、ならびにTBBPAを含有する有機層をさらなるビスフェノール−Aで荷電して、その後のバッチにおいて95〜100%のTBBPAを回収するために上述のプロセスを反復することによって、臭素イオンと臭素酸イオンとの組み合わせによる、ビスフェノール−A(BPA)のブロム化を介した高純度のテトラブロモビスフェノール−Aの環境にやさしい調製方法を提供する。
【0027】
本発明の実施態様において、ビスフェノール−Aのための分散化媒体は、塩化メチレンおよび四塩化炭素から選択される有機溶媒、または任意の他の溶媒である。
【0028】
本発明のもう一つの実施態様において、元素臭素および臭化水素等の反応性のブロム化種が、0.088〜8.772モルの塩酸の存在下で、それぞれ、0.059〜5.855モルのアルカリ/アルカリ土類金属臭化物または臭化水素酸と、0.030〜2.939モルのアルカリ/アルカリ土類金属臭素酸とを反応させることよって、その場で生成される。
【0029】
本発明のさらにもう一つの実施様態において、塩化メチレンまたは四塩化炭素中のビスフェノール−A、アルカリ/アルカリ土類金属臭化物または臭化水素酸、ラウリル硫酸ナトリウム、および12N塩酸に、3(v/w)等価物の水中に溶解されたアルカリ/アルカリ土類金属臭素酸を添加することによって、ブロム化反応が開始される。
【0030】
本発明のさらにもう一つの実施態様において、塩化メチレン−水中のビスフェノール−A、ラウリル硫酸ナトリウム、および12N塩酸に、3(v/w)等価物の水中に溶解されたアルカリ/アルカリ土類金属臭化物およびアルカリ/アルカリ土類金属臭素酸の混合物を添加することによって、ブロム化反応が開始される。
【0031】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、塩化メチレン−水中のビスフェノール−A、アルカリ/アルカリ土類金属臭化物、アルカリ/アルカリ土類金属臭素酸、ラウリル硫酸ナトリウム、および12N塩酸に、12N塩酸を添加することによって、ブロム化反応が開始される。
【0032】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、ブロム化反応は、反応において使用される試薬の添加順序の変更によって影響されない。
【0033】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、3〜8(vol./wt)の脱イオン水中に溶解された臭化ナトリウムまたは49%wt/vol.の臭化水素酸が、ブロム化剤として使用される。
【0034】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、有機溶媒対ビスフェノールAの比率が2:1〜5:1の間に維持される。
【0035】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、有機溶媒対ビスフェノールAの比率が好ましくは、3:1〜5:1の間に維持される。
【0036】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、水:BPAの比率が、TBBPAの光沢のある結晶を得るために3:1〜8:1の間に維持される。
【0037】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、水:BPAの比率は好ましくは、TBBPAの光沢のある結晶を得るために5:1〜8:1の間に維持される。
【0038】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、反応温度は、塩化メチレンの喪失を回避するために、5〜45℃の間で維持される。
【0039】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、反応温度は好ましくは、塩化メチレンの喪失を回避するために、10〜15℃の間で維持される。
【0040】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、臭化水素酸の使用により反応における副生成物の形成が最小限に抑えられる。
【0041】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、臭素酸ナトリウムは、ブロム化剤および安定した酸化剤の両方として作用するために使用される。
【0042】
さらに、本発明のもう一つの実施態様において、0.01%〜0.5%のラウリル硫酸ナトリウムが、より良好な分散のための界面活性剤として使用される。
【0043】
ブロム化の従来の方法において、TBBPAは、式1に示される反応によってBPAおよび液体臭素から得られる。
【0044】
【化1】
【0045】
本発明により、TBBPAは、式2に示される全反応を介して得られる。
【0046】
【化2】
【0047】
BrO3 −の理論量により、添加された臭化物、およびまたブロム化中に生成される臭化水素酸の酸化が可能となる(式1)。臭素酸塩と臭化物との反応を式3に示す。
【0048】
【化3】
【0049】
臭素イオンおよび臭素酸イオンがナトリウムの塩の形態で使用される場合には、臭化ナトリウムおよび臭素酸ナトリウム、および臭化水素酸−臭素酸ナトリウムを用いる全体のブロム化反応の詳細な理論量は、式5および6のそれぞれによって示されるが、ここでは塩酸が必要とされるプロトンを提供している。
【0050】
【化4】
【0051】
【化5】
【0052】
これらの反応は、外側から溶液をゆっくりと添加するための設備およびその中の内容物を攪拌するための機械的装置を備えた丸底(0.5または10.0L)フラスコにおいて行われた。既知量のBPAが、分散剤としてラウリル硫酸ナトリウムを用いてまたは用いないで、塩化メチレンまたは四塩化炭素−水混合物中で懸濁された。これに、攪拌のもとで、計算量の臭化ナトリウム水溶液または臭化水素酸および12N塩酸が添加された。フラスコの温度は冷却水で5〜45℃の範囲で維持された。計算量の臭素酸ナトリウム水溶液が、攪拌のもとで、4〜5時間にわたって添加された。攪拌がさらに0.5時間継続され、内容物が濾過された。微細な結晶が十分な水で洗浄され、100℃で乾燥され、そして秤量された。母液から有機層を分離して、その元来の容量の3分の1にエバポレートしてさらなる量の結晶TBBPAを得、これは濾過され、水で洗浄され、100℃で乾燥され、そして秤量された。
【0053】
もう一つの手順において、反応の終わりに有機層が回収された。その元来の容量に調整した後、新たな量のBPAが荷電され、そして上述したように反応が反復された。
【0054】
連関された手順において、最少量の水中の必要とされる量の臭素および臭素酸のナトリウム塩が、BPA−塩化メチレン/四塩化炭素とともに用いられ、そしてブロム化反応が、必要とされる量の12N塩酸を徐々に添加することによって開始された。
【0055】
もう一つの連関された手順において、必要とされる量の12N塩酸が、BPA−塩化メチレン/四塩化炭素とともに用いられ、そしてブロム化反応が必要とされる量の臭化ナトリウムおよび臭素酸ナトリウムを含有する水溶液を徐々に添加することによって開始された。
【0056】
塩化メチレン/四塩化炭素:BPA(vol./wt)の比率は、反応において2〜5の間に維持された。中間体によるTBBPAの汚染を回避するためにこの比率を3以上に維持することが望ましい。一方、水:BPA(vol./wt)は、TBBPAの光沢のある結晶を得るために、3〜8の間で維持され、より好ましくは5〜8の比率で維持された。
【0057】
容器の温度は、5〜45℃の間で制御されたが、塩化メチレンの喪失を回避するために10〜15℃の間で温度を維持することが好ましい。臭化水素酸の使用が、さらなる無機酸の必要性およびまた反応における副生成物の塩の形成を最小限に抑える。
【0058】
塩化メチレン−水媒体において単離された生成物を用いて得られる純度が、元素分析、1H−NMR、および融点を介してチェックされ、そしてそれぞれ、33.08%、2.20%、および58.8%の理論パーセントの炭素、水素、および臭素と比較され、MD3ODにおける1H−NMR(200MHz)ピークは以下のように:1.59δ(s、3H);1.57δ(s、3H);7.25δ(s、4H)であって、181〜182℃の融点が報告された。
【0059】
本発明において、無色のTBBPAは、第1のバッチにおいて181〜182℃の間で融解する50〜70%の範囲の優れた収量で、また母液がリサイクルされる場合にはそれに続くバッチにおいて178〜182℃の間で融解する90〜100%の範囲の優れた収量で環境にやさしい方法で調製される。この方法において、毒性および侵食性の臭素の使用が回避され、臭素はブロム化剤として臭化ナトリウムまたは臭化水素酸と置き換えられる。さらに、副生成物としての臭化水素酸の遊離の工程が回避される。さらに、10〜15℃にて塩化メチレン−水または四塩化炭素−水が反応媒体として使用される。最少量の12N塩酸は、ブロム化反応を助けるために使用される。副生成物の臭化水素酸は、臭素原子効率を最大に維持するために反応において使用される。
【0060】
本発明に含まれる重要な進歩性は、(i)ブロム化剤としての液体臭素の使用が排除されることと、(ii)TBBPAのコストおよび生成に影響するブロム化剤の添加後の反応物質の加熱およびエイジングのような工程が排除されることと、(iii)硫酸ナトリウム、ヒドラジン水溶液での前処理、または生成物の再結晶化が必要不可欠ではないことと、(iv)本発明によるビスフェノール−Aのブロム化の方法は、任意の特別な触媒を必要としないことと、(v)塩化メチレンまたは四塩化炭素、および水相は不混和性であるため、容易に分離することができることと、(vi)塩化メチレン/四塩化炭素中での飽和後に残存する生成物TBBPAは、簡単な濾過によって純粋な形態において得られることと、(vii)TBBPAの最大収率を達成するために、生成物TBBPAで飽和された塩化メチレン/四塩化炭素を連続的なサイクルにおいて再使用することができることと、(Viii)反応において放出される副生成物の塩化ナトリウムは、水溶液中に迅速に溶解するため、容易に洗浄可能であることと、(ix)反応容器から分離される水層は、未利用の酸を中和した後にリサイクルされるかまたは安全に排出される構成とすることができることと、(x)この方法において使用されるブロム化剤は任意の特殊技能および設備を必要としないことと、(xi)この方法において使用される酸化剤は、安定したブロモ化合物であって、それから放出される臭素種もまた主反応に関与することにある。
【0061】
本発明は、液体臭素を取り扱うために必要とされる特別な設備および装置の使用が避けられるため、経済的である。さらに、この方法により、ユーザによって必要とされる基準を満たすための高純度のテトラブロモビスフェノール−Aを得ることにかかわる再結晶化のような煩わしい工程が減少される。また、この方法は、侵食性および発煙性の液体臭素の直接的な使用を回避し、そして臭化水素酸、アルキル臭化物などのような副生成物を伴わず、溶出液の排出を最小限に抑えるため、環境にやさしい。
【0062】
以下の実施例は、説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0063】
【実施例】
実施例1
二口の500ml丸底フラスコにおいて、75mlの四塩化炭素中の25g(0.11モル)のビスフェノール−A(BPA)に、50mlの水中に溶解した31.62g(0.31モルまたは2.80等価物)の臭化ナトリウムおよび0.05gのラウリル硫酸ナトリウム、ならびに45ml(0.54モル)の12N塩酸を、攪拌のもとで添加した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。75ml水中の22.1g(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を、攪拌のもとで4時間にわたってゆっくりと添加した。内容物をさらに30分間攪拌した。フラスコの底のTBBPAの微細な無色の結晶を有する有機層を分離し、そしてその容量の4分の1に濃縮した。生成物を濾過し、脱イオン水で2回洗浄し、そして100℃にてオーブン中で乾燥して、さらなる量のテトラブロモビスフェノール−Aを得た。テトラブロモビスフェノール−Aの単離された全収率は92.28%であった。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、mp、178−180℃;1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、33.21(%C)、2.21(%H)、および58.2(%Br)であった。
【0064】
実施例2
二口の500ml丸底フラスコにおいて、75mlの塩化メチレン中の25g(0.11モル)のビスフェノール−Aに、50mlの水中に溶解した31.62g(0.31モルまたは2.80等価物)の臭化ナトリウムおよび0.05gのラウリル硫酸ナトリウム、ならびに45ml(0.54モル)の12N塩酸を、攪拌のもとで添加した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。75ml水中の22.1g(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を、攪拌のもとで4時間にわたってゆっくりと添加した。内容物をさらに30分間攪拌した。結晶化された生成物を濾過し、脱イオン水で2回洗浄し、そして100℃にてオーブン中で乾燥して、37.20g(62.42%の収率)のテトラブロモビスフェノール−Aを得た(mp 181〜182℃)。有機層を母液から分離し、そして4分の1の容量にエバポレートして、さらなる16.70gのテトラブロモビスフェノール−A(28.02%の収率)を得、テトラブロモビスフェノール−Aの単離された全収率を90.44%にした。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、mp、181−182℃、1H−NMR(CD3OD、200Mhz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0065】
実施例3
二口の500ml丸底フラスコにおいて、75mlの塩化メチレン中の25g(0.11モル)のビスフェノール−Aに、50mlの水中に溶解した31.62g(0.31モルまたは2.80等価物)の臭化ナトリウムおよび0.05gのラウリル硫酸ナトリウム、ならびに45ml(0.54モル)の12N塩酸を、攪拌のもとで添加した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。75ml水中の22.1g(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を、攪拌のもとで4時間にわたってゆっくりと添加した。内容物をさらに30分間攪拌した。結晶化された生成物を濾過し、脱イオン水で2回洗浄し、そして100℃にてオーブン中で乾燥して、39.70g(66.61%の収率)のテトラブロモビスフェノール−A(mp 181−182℃)を得た。有機層(70ml)を分離して、実施例4の実験において再使用した。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0066】
実施例4
実施例3の実験から得られた有機層に、5mlの塩化メチレンを添加して75mlの容量にした。次いでこれを二口の500ml丸底フラスコ中に採取し、そして実施例3において記載されているような量において、新たにビスフェノール−A、臭化ナトリウム、塩酸、ラウリル硫酸ナトリウム、および水で荷電した。上記のブロム化のプロセスを、実施例3の場合のように75ml水中の22.1g(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を添加することによって反復した。反応の完了後、生成物を、実施例3の場合のように濾過し、洗浄し、そして乾燥して、60.2gまたはBPAの新たな電荷の重量に対して約100%の単離された収率のテトラブロモビスフェノール−A(mp 181〜182℃)を得た。有機層を母液から分離して、実施例5の実験において使用した。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0067】
実施例5
新鮮な塩化メチレンで75mlに容量を調整した後、実施例4で使用された有機層を使用して、実施例4に記載されているように実験を繰り返した。テトラブロモビスフェノール−Aの単離された収率は59.6%または新たなビスフェノール−A電荷の重量に対して100%であって、生成物の融点は180〜182℃であった。有機層を作用するための試みは何もなされなかった。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、33.15(%C)、2.18(%H)、および57.8(%Br)であった。
【0068】
実施例6
二口の500ml丸底フラスコにおいて、75mlの塩化メチレン中の25g(0.11モル)のビスフェノール−Aに、110mlの水中に溶解した、0.05gのラウリル硫酸ナトリウムを含有する、31.62g(0.31モルまたは2.80等価物)の臭化ナトリウムおよび22.1g(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を添加した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。これに、45ml(0.54モル)の12N塩酸を攪拌のもとで3時間にわたって添加した。内容物を反応の完了のためにさらに30分間攪拌した。結晶化された生成物を濾過し、脱イオン水で2回洗浄し、そして100℃にてオーブン中で乾燥して、31.4g(52.86%)のテトラブロモビスフェノール−Aを得た(mp 181〜182℃)。有機層を実施例7において記載されているようにリサイクルした。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0069】
実施例7
実施例6の実験で使用された有機層の容量を75mlに調整し、そして110mlの水中に溶解された0.05gm.のラウリル硫酸ナトリウム含有する、25gm.(0.11モル)のビスフェノール−A、31.62gm.(0.31モルまたは2.80等価物)の臭化ナトリウムおよび22.1gm.(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を添加することによって、ブロム化を行った。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。これに、45ml(0.54モル)の12N塩酸を、攪拌のもとで3時間にわたって添加した。得られた固体生成物を分離し、そして使用済み有機層を連続的なバッチにおいて再使用した。2つの連続的なバッチから得られた全生成物の重量は、121.90gまたは2つのバッチにおける全ビスフェノール−A電荷に対して約100%であった。融点は181〜182℃であった。使用された有機層をさらに作用または再利用するための試みはいずれもなされなかった。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0070】
実施例8
二口の10リットルの丸底フラスコにおいて1.50lの塩化メチレン中の0.50kg(2.19モル)のビスフェノール−Aに、2.5lの水中の0.63kg(6.14モル)の臭化ナトリウム、0.44kg(2.93モル)の臭素酸ナトリウム、および1gのラウリル硫酸ナトリウムの溶液を添加した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。これに、0.901(10.8モル)の12N塩酸を、攪拌のもとで3時間にわたって添加した。内容物をさらに0.5時間攪拌し、そして分離された固体生成物を濾過し、脱イオン水で2回洗浄し、そしてオーブン中で100℃にて乾燥して、0.85kgの収量を得た。有機層を新たな電荷の0.50kgのビスフェノール−Aおよび他の試薬で上述したようにリサイクルし、そして1.07kgの生成物が得られた。再度、有機層を別のバッチにおいて再使用して、1.14kgの生成物を得た。3回のバッチにわたって単離された収率は、有機層中に残存する生成物を無視して、85.4%であって、一方、融点は178〜180℃であった。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.59δ(s、6H);7.26δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.7(%C)、2.15(%H)、および57.3(%Br)であった。
【0071】
実施例9
二口の500ml丸底フラスコにおいて、75mlの塩化メチレン中の25g(0.11モル)のビスフェノール−Aに、0.31モル(37.5mlの49%w/w)の臭化水素酸、0.05gのラウリル硫酸ナトリウム、および9ml(0.11モル)の12N塩酸を、攪拌のもとで添加した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。75ml水中の22.1g(0.15モルまたは1.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を、攪拌のもとで4.25時間にわたってゆっくりと添加した。内容物をさらに30分間攪拌した。得られた固体生成物(32.30g)を回収し、そしてさらなる量の生成物(22.60g)を実施例2において記載されているように有機層から回収した。合わせた生成物を濾過し、脱イオン水で2回洗浄し、そして100℃にてオーブン中で乾燥して、合計92.11%の収率のTBBPA(mp 181〜182℃)を得た。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0072】
実施例10
二口の500ml丸底フラスコにおいて採取された75mlの塩化メチレン中で25g(0.11モル)のビスフェノール−Aを攪拌した。フラスコを冷水槽中に置くことによって10℃に冷却した。これに、45ml(0.54モル)の12N塩酸および0.05gのラウリル硫酸ナトリウムを攪拌のもとに添加した。110mlの水中の31.62g(0.31モルまたは2.80等価物)の臭化ナトリウムおよび22.10g(0.15モルまたは0.34等価物)の臭素酸ナトリウムの溶液を、攪拌のもとで4時間にわたって添加した。攪拌をさらに0.5時間継続し、得られた固体の生成物を回収し、そしてさらなる量の生成物を有機層から回収して、93%の全収率のテトラブロモビスフェノール−A(mp 181〜182℃)を得た。単離されたサンプルについて記録された特徴的なデータは、1H−NMR(CD3OD、200MHz)、1.58δ(s、6H);7.25δ(s、4H)、ならびに元素分析は、32.9(%C)、2.19(%H)、および58.3(%Br)であった。
【0073】
実験データは、ブロム化剤としての液体臭素および生成物を回収するためのかなりの程度の作業を含む方法に代わるものとして、安全で、簡単かつ経済的な方法によって、良好な収率および高い臭素原子効率でテトラブロモビスフェノール−A(TBBPA)を調製することができることを示した。本発明の方法は、ブロム化剤および他の反応物質の取り扱いが、他の方法における取り扱いよりも非常に容易であるので、より有利である。これは生成物に不純物を添加する可能性がある任意の特別な触媒を必要とせず、およびこれはブロム化反応の過程において生成される臭化水素酸副生成物を使用するために外来の酸化剤に依存しない。本発明の方法は、使用される臭化物および臭素酸塩を含有する化合物において、ならびに試薬の添加の態様において柔軟性が与えられるため、冷却プロセスによる臭素の回収において中間体として生成される臭化物−臭素酸塩の混合物の使用に適している。さらに、ブロム化反応は、大気に近い状態で行われ、および純粋な生成物が固体形態で直接的に得られ、それによって作業および生成のための必要条件が最小限に抑えられる。また、本発明の方法は、連続的なバッチにおける使用された有機層の再使用を考察しているため、最大の生成物回収および最小限の有機溶出液排出の利点を同時に達成するものである。
【0074】
本発明の主な利点は以下のようなものである:
1.これは、BPAのブロム化のために液体臭素を直接的に使用しない。
2.ブロム化剤および他の反応物質は環境にやさしく、非毒性であって、大気汚染物質ではない。
3.ブロム化剤は特別な設備および安全装置を必要としない。
4.これは任意の触媒を必要としないため、ポリカーボネート等級のTBBPAを直接的に得ることができる。
5.臭化水素酸のような副生成物は生成されない。
6.塩化臭素酸の酸化のために本発明の方法において使用される酸化剤は安定しており、これから放出される生成物は活性なブロム化種を増す。
7.これは、ブロム化剤の完全な添加後に、反応混合物を加熱または保存する必要がない。
8.冷却プロセスによるにがりからの臭素抽出のプロセスにおいて中間体として得られるアルカリ溶液は、ブロム化剤として使用することができる。
9.無機酸、塩酸は、他のものほど有害ではなく、その量を最小限に抑えることができる。
10.ブロム化反応は大気に近い状態で行われ、純粋な生成物が固体形態で直接的に得られ、それによって作業プロトコルおよび生成のための必要条件が最小限に抑えられる。
11.使用された有機層を、連続的なバッチにおいてリサイクルすることができるため、最大の生成物回収および最小限の有機溶出液排出の利点を同時に達成する。
12.母液から分離される使用された有機層および水層は、任意の前処理の必要もなく再使用することができる。
13.反応の開始後5〜7時間で純粋な形態の結晶物質として、生成物を直接的に得ることができる。
14.作業プロトコルを最小限にするためと、容易に溶けない生成物の最大の収率を得るためと、溶出液の排出を最小限にするために、有機層をその後のバッチにおいてリサイクルすることができる。
Claims (17)
- 臭素イオンと臭素酸イオンとの組み合わせによる、ビスフェノール−A(BPA)のブロム化を介した高純度のテトラブロモビスフェノール−A(TBBPA)の環境にやさしい調製方法であって、
a)2〜5ml/gの有機溶媒および3〜8倍のml/gの水中に、0.022〜2.193モルのビスフェノール−Aを分散させる工程と、
b)0.059〜5.855モルのアルカリまたはアルカリ土類金属の臭化塩または臭化水素酸、および0.030〜2.939モルの、アルカリまたはアルカリ土類金属塩としての臭素酸塩を反応させる工程と、
c)金属臭化物の場合には0.088〜8.772モルの12N塩酸を、または臭化水素酸の場合には0.030〜2.939等価物を任意に添加する工程と、
d)5〜45℃で、4〜5時間にわたって、攪拌のもとで、C6〜C18炭素鎖を有する0.01〜0.5%wt/wtのアルキル硫酸塩界面活性剤を添加する工程と、
e)50〜70%の収率において結晶生成物を分離し;生成物を洗浄し、100℃で乾燥する工程と、
f)非反応性のビスフェノール−A、モノ−、ジ−、およびトリ−ブロモ誘導体ならびにTBBPAを含有する有機層をさらなるビスフェノール−Aで荷電し、その後のバッチにおいて95〜100%のTBBPAを回収するために上述のプロセスを反復する工程とからなる方法。 - BPAを分散するために単独で使用される有機溶媒は、塩化メチレンおよび四塩化炭素である請求項1に記載の方法。
- 元素臭素および臭化水素等の反応性のブロム化種が、0.088〜8.772モルの塩酸の存在下で、それぞれ、0.059〜5.855モルのアルカリ/アルカリ土類金属臭化物または臭化水素酸と、0.030〜2.939モルのアルカリ/アルカリ土類金属臭素酸とを反応させることよって、その場で生成される請求項1に記載の方法。
- 塩化メチレンまたは四塩化炭素中のビスフェノール−A、アルカリもしくはアルカリ土類金属臭化物または臭化水素酸、ラウリル硫酸ナトリウム、および12N塩酸に、3(ml/g)等価物の水中に溶解されたアルカリもしくはアルカリ土類金属臭素酸を添加することによって、ブロム化反応が開始される請求項1に記載の方法。
- 塩化メチレン−水中のビスフェノール−A、ラウリル硫酸ナトリウム、および12N塩酸に、3(ml/g)等価物の水中に溶解されたアルカリまたはアルカリ土類金属臭化物およびアルカリまたはアルカリ土類金属臭素酸の混合物を添加することによって、ブロム化反応が開始される請求項1に記載の方法。
- 塩化メチレン−水中のビスフェノール−A、アルカリまたはアルカリ土類金属臭化物、アルカリまたはアルカリ土類金属臭素酸、ラウリル硫酸ナトリウム、および12N塩酸に、12N塩酸を添加することによって、ブロム化反応が開始される請求項1に記載の方法。
- ブロム化中の反応物質の添加が、任意の順序で生じ得る請求項1に記載の方法。
- 有機溶媒対ビスフェノールAの比率が、2:1〜5:1の間に維持される請求項1に記載の方法。
- 有機溶媒対ビスフェノールAの比率が、3:1〜5:1の間に維持される請求項1に記載の方法。
- TBBPAの光沢のある結晶を得るために、水:BPAの比率が3:1〜8:1の間に維持される請求項1に記載の方法。
- 水:BPAの比率が、5:1〜8:1の間に維持される請求項1に記載の方法。
- 塩化メチレンの喪失を回避するために、反応温度が5〜45℃の間で維持される請求項1に記載の方法。
- 反応温度が、10〜15℃の間で維持される請求項1に記載の方法。
- 使用される臭化水素酸は、副生成物の形成を最小限に抑えるように臭素に変換される請求項1に記載の方法。
- 臭化ナトリウムまたは49%mg/ml臭化水素酸が、ブロム化反応を容易にするために使用される請求項1に記載の方法。
- 臭素酸塩が、臭素酸ナトリウムである請求項1に記載の方法。
- 界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムである請求項1に記載の方法。
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