JP2004513994A - 重合方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、気相反応器であってプレナム及び再循環ガスと未反応の単量体を反応器から取り出し且つその再循環ガスと新たな単量体を反応器に戻すための再循環系を有する反応器において1種以上の単量体を触媒系と接触させることからなるオレフィンの重合方法において、該方法が次の工程:
(a)再循環ガスの一部分を冷却して冷却再循環ガスを形成させ、
(b)随意として該冷却再循環ガスを追加の再循環ガスと混合し、及び
(c)冷却再循環ガスを気相反応器にプレナムを介して注入すること
を含むことを特徴とするオレフィン重合方法に関する。

Description

【0001】
本発明は、冷却した再循環ガスを、好ましくは高レベルの凝縮形式の気相方法中に、気相反応器のプレナムに直接注入することによって気相反応器重合方法を改善させるための方法に関する。
【0002】
重合及び触媒の進歩が多種多様の優れた製品及び用途に有用な改善された物理的及び化学的性質を有する多くの新規な重合体を製造させる能力を生じさせた。新規な触媒の開発により、特定の重合体を製造するための重合条件(溶液、スラリー、高圧又は気相)の選択肢が非常に拡大した。また、重合技術の進歩がより効率的で非常に生産的且つ経済的に向上した方法を与えた。これらの進歩を特に例示すると、嵩高配位子メタロセン触媒系をスラリー又は気相で使用する技術の発達である。この技術を使用してこの方法の複雑さを減少させ、方法の操作性を改善し、製品特性を向上させ、そして触媒の選択を多様にさせることがこの産業には望ましい。しかして、これらの産業界のニーズの1つ以上を改善させることのできる方法を有することが有利であろう。
【0003】
特に、オレフィンを溶液供給触媒系を使用して重合させることができる気相系において、気相反応器の操作と操作費用及び/又は樹脂粒子の形成を改善させるニーズが産業界に存在する。
【0004】
気相又はスラリー相系中のプレナムガス流れの温度は、触媒の性能に影響を及ぼす。この温度が、例えば循環ガスの露点に近いか又はそれよりも低いように低すぎるならば、流動床の領域にプレナムで注入された触媒系は、乾燥するのに長時間かかり、迅速な重合系の存在下では最適な流動床操作には不十分な寸法及び形態の小さな樹脂粒子の凝集物の形成に至り得る。プレナムガス流れの温度が高すぎるならば、触媒系を含有する霧又はスラリーは、迅速に乾燥しすぎ、重合の色段階中の高温及び乏しい冷却のために極めて細かい樹脂粒子又は互いに融合した粒子を生じさせる。また、触媒の生産性は、プレナムガス流れの過度の初期温度によっても減少され得る。このプレナムガス流れ(粒子偏向用ガス)の温度を、特定の触媒及びプロセス条件に応じて、流動床反応器の良好な混合及び操作性に導く高い触媒活性及び樹脂形態を生じさせる範囲内に制御することが好ましい。
【0005】
米国特許第5693727号は、再循環流又はその一部分を冷却し、該再循環流を反応器に直接戻す気相重合におけるプレナムの使用法を開示する。
【0006】
本発明は、再循環ガスの一部分を冷却し、これをプレナム経由で一つの反応器に戻すことによりプレナムガス流れ温度を制御するための方法を提供する。
【0007】
本発明は、気相反応器であって再循環ガス及び未反応の単量体を反応器から取り出し且つ該その再循環ガスと新たな単量体を反応器に戻すための再循環システム及びプレナムを有する反応器において1種以上の単量体を触媒系と接触させることからなるオレフィンの重合方法において、該方法が次の工程:
(a)再循環ガスを冷却して冷却再循環ガスを形成させ、
(b)随意として該冷却再循環ガスを追加の再循環ガスと混合し、
(c)該冷却再循環ガスをプレナムを介して気相反応器に注入すること
を含むことを特徴とするオレフィンの重合方法に関するものである。
【0008】
図1は、本発明を使用するのに可能な装置の構成を例示している。
【0009】
括弧内の文字については図1を参照されたい。プレナムは、米国特許第5693727号に詳しく記載されるように、流動床気相反応器中に粒子の希薄な帯域を生じさせるために使用される装置である。本明細書では、プレナムとは、再循環ガスを運び又は単量体、不活性剤及び連鎖移動剤(水素のような)を重合帯域に供給するものをいう。好ましい具体例では、循環ガスは圧縮された後に除去され、次いで流動化帯域の側に向けられる。プレナムは、4〜24インチ(10〜61cm)、好ましくは6〜12インチ(15〜31cm)の範囲にわたることができる。好ましい具体例では、プレナムは、注入管及び該注入管を取り囲む支持管からなる。一般的に言えば、触媒混合物は、典型的には注入管(R)(例えば1/8インチ(0.3cm)管)から気相反応器(Q)に通される。注入管(R)は、大型の支持管(O)(例えば1インチ(2.54cm)管)の内側で支持される。好ましい具体例では、再循環ガス(M)の一部分、好ましくは50重量%まで(再循環ガスの総重量を基にして)、より好ましくは40重量%まで、さらに好ましくは30重量%までが、好ましくは熱変換器(N)内で再循環ガスの露点よりも上の20℃の範囲内に、より好ましくはその露点よりも上の10℃の範囲内に、さらに好ましくは再循環ガスの露点よりも上の5℃の範囲内に冷却される。次いで、冷却された再循環ガス(M)は、加熱又は冷却されていてよい或いは加熱又は冷却されていなくてもよい追加の再循環ガス(L)と随意に混合され、次いでプレナム(S)を介して反応器に通される。ある具体例では、追加の単量体、アルカン、再循環ガスなども注入管(R)及び/又は支持管(O)を介して反応器に通すことができる。他の具体例では、随意の液体分離装置(J)及び帰り管を本発明と組み合わせて使用することもできる。
【0010】
反応器に入る再循環ガスの温度は、好ましくは、分配器の上にある流動化重合帯域から最大限熱を除去するのを可能にする程に低い。この入口ガス温度は、通常冷却水の温度によって制御される。この入口ガス温度のための好ましい範囲は、25〜75℃、最も好ましくは25〜40℃である。
【0011】
触媒注入管は、圧縮された山形パッキンを介して反応器に通じ且つその流動床に延びており、その距離は約0.1インチ〜10フィート(0.25cm〜3.1m)、好ましくは約1インチから6フィート(2.5cm〜1.8m)、さらに好ましくは約2インチ〜5フィート(5cm〜1.5m)である。典型的には、差し込みの深さは反応器の直径に依存し、典型的には、反応器の直径の約1/20〜1/4、好ましくは約1/10〜1/2、さらに好ましくは反応器の直径の約1/5〜1/3を占める。この管の末端部を軸に対して垂直に切断して0〜90度の範囲、好ましくは約10〜80度の範囲にある角度を有するノズルコーン又は先端部を作ることができる。孔の縁部は新しいナイフの刃状になり得る。この管は、樹脂の付着を減少させるように位置させることができ又は防汚剤若しくは帯電防止配合剤で被覆できる。また、この管は、単に該管の垂線から約0〜80度、好ましくは約0〜60度それた角度で斜めに切断することもできる。この管の開口部は、溶液スラリー及び/又は粉末を反応器に、好ましくは流動床に分散噴霧させるのに十分な圧力降下及び形状寸法のノズルを生じさせるために該管の口径と同一又はそれよりも拡大させ又はそれよりも小さくすることができる。
【0012】
注入管は、随意として、構造的な完全性を与えるために流動床内の構造内で支持され得る。この支持管は、典型的には、約1/4〜約5インチ(0.64cm〜12.7cm)、好ましくは約1/2インチ〜約3インチ(1.3cm〜7.6cm)、さらに好ましくは約3/4インチ〜約2インチ(1.9cm〜5cm)の内径を有する肉厚の管である。この支持管は、好ましくは、反応器の壁からほぼ注入管の長さにまで延び、この注入管を該支持管の末端部内で丁度終わらせ、或いはこれを約10インチ(25cm)まで延長させるようにしている。好ましくは、注入管は、支持管の末端部を約0.5〜5インチ(1.8cm〜12.7cm)、好ましくは約1〜3インチ(2.5cm〜7.6cm)超えて延びている。反応器内の支持管の末端部は、平坦且つ該管の軸に対して垂直に切断でき、或いは、好ましくは、約10〜80度の範囲にある角度で先細にすることができる。支持管の末端部は、研磨し又は帯電防止剤若しくは防汚剤で被覆することができる。
【0013】
流体のパージ流れ(K)(典型的には、新たな単量体、エチレン、ヘキサン、イソペンタン又は再循環ガス)は、好ましくは、触媒系(典型的には、少なくとも1種の活性剤と混合した少なくとも1種の触媒化合物)を含む溶液スラリー又は粉末の分散を助成して減少した凝集及び約0.005〜0.10インチ(0.01cm〜0.3cm)の範囲にあるAPS(平均粒度)を有する良好な形態の樹脂粒状粒子の製造を可能にさせるように、反応器の外部の支持管の下方から導入される。この流体のパージ流れは、触媒注入管及び支持管の末端部の汚れを最小にするのに役立つ。支持管に導入される流体は、水素、制限されないがC〜C40のα−オレフィン及びC〜C40のジオレフィン、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、ノルボルネン、ペンテン、ヘキサジエン、ペンタジエン、イソブチレン、オクタジエン、シクロペンタジエンを含めてオレフィン又はジオレフィン、重合反応に使用される共単量体、水素、制限されないがイソペンタン、ヘキサン、エタン、プロパン及びブタンを含めてC〜C40アルカンのようなアルカン、鉱油、凝縮液を有する又はそれを有しない循環ガス、或いはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。好ましくは、支持管流れは、加熱されていてよい新たなエチレン又はプロピレンであり、或いは熱変換器に通す前又は通した後に取り出され得る循環ガスである。さらに、例えばイソペンタン又はヘキサンのようなアルカンがこの流れにこの流れの約0.001重量%〜約50重量%の範囲にあるレベルで含まれ得る。アルカンは、流れ中に分散され且つ分散液の液滴として存在し、或いは支持管の出口で気化し得る。液体の存在は、出口での汚れを減少させることができる。
【0014】
支持管中の流体の流量は、約5〜10,000ポンド/時(2.3〜4536Kg/時)の範囲にあり且つある程度反応器の寸法に依存する。支持管中の流体の線速度は、約10〜500フィート/秒(11〜549Km/時)、好ましくは約20〜300フィート/秒(22〜329Km/時)、さらに好ましくは約30〜200フィート/秒(33〜219Km/時)の範囲にある。
【0015】
別法として、支持管の出口は、触媒化合物を含む溶液、スラリー又は粉末の分散を助成するようにガスを噴射又は分散させるためにその末端部でオリフィス又はノズルとして作られ得る。一具体例では、支持管の内径をその端部で約3〜80%、好ましくはテーパー勾配が約5〜50%で徐々に減少させてノズルを形成させて流体流れを加速させ及び/又は分散させることができる。注入管の差し込みは、支持管の内部テーパーにより影響を受けない。
【0016】
ある具体例では、注入管は、触媒系混合物をエーロゾル化できる。好ましい具体例では、注入管は、約1/16インチ〜約1/2インチ(0.16cm〜1.27cm)、好ましくは約3/16インチ〜約3/8インチ(0.5cm〜0.9cm)、さらに好ましくは1/4インチ〜約3/8インチ(0.6cm〜0.9cm)の直径を有する。
【0017】
一具体例では、単量体、好ましくはエチレンガスのようなガスは、循環ガスと共に又はそれなしで支持管に導入される。好ましい具体例では、単量体は、再循環ガスの露点がガスの入口温度の20℃以内にあるときに、支持管に注入される。
【0018】
本発明の好ましい具体例では、触媒系を含むキャリヤは、典型的にはプレナム中に存在する少なくとも1種のガス(このものは、これが反応器に入るときに床の樹脂粒子を触媒の通路から移動させ又は偏向させて(このガスは、粒子偏向用ガスと呼ばれる)粒子希薄帯域を生じさせるのに役立つ)に取り囲まれる。他の好ましい具体例では、触媒は、少なくとも2種のガスに取り囲まれる。第1ガス(好ましくはプレナムを流れる)は、床の樹脂粒子を触媒の通路から偏向させるのに役立ち、第2ガス(好ましくは支持管を流れる)は、主に、注入管又はノズルの先端を詰まらせないようにする(このガスは先端部掃除用ガスと呼ばれる)。
【0019】
プレナムへの粒子偏向用ガス流れは、典型的には、循環ガス送風機の下流で取り出された循環ガスを含む。このガスは、循環ガス熱交換器の前又はその後のいずれかで取り出され、或いは両者の混合物として該混合物の温度を達成させるのに望ましい組み合わせを得るために流れ制御弁を使用して取り出され得る。この混合された流体は、プレナムに導入する前に、第2の熱変換器を使用して随意に加熱し又は冷却することができる。
【0020】
再循環ループ熱変換器の前の循環ガスの温度は、典型的には、40℃〜150℃、さらに好ましくは約50℃〜120℃の範囲にあり、典型的には液体から独立しているが、液状凝縮物が存在していてもよい。再循環ループ熱変換器の後の循環ガスの温度は、約0℃〜120℃、典型的には約30℃〜110℃の範囲にあることができる。この冷却器の後の循環ガスは、凝縮された単量体及び/又は凝縮された不活性アルカンを含有してよく又はそれを含有しなくてもよい。凝縮物が存在するときに、このものは、循環している循環ガスの約0〜50重量%の範囲にあることができる。再循環ループ熱変換器の後に得られるプレナムガス流れは、同様に凝縮物から独立し、或いは凝縮物の約0〜50重量%を含有する。このものは、プレナムガス流れ中の凝縮物の量を減少させ又は制御させるために再循環ループの前からのガスで希釈できる。別法として、循環ガスは、反応器への単量体供給の全て又は一部分で補足できる。混合流れの温度及びそれらの複合温度に基づいて、凝縮液の濃度がプレナムガス流れのために計算できる。この混合流れを随意の第2熱交換器に通してその温度を制御できるだけでなくプレナムガス流れ中の凝縮液の量を操作することもできる。
【0021】
凝縮液の量は、増加又は減少できる。本発明の一具体例では、第2熱交換器を離れたガスは、その露点温度以上である。別の具体例では、ガスは、再循環ライン冷却器の前から引き出され、次いで第2冷却器中で少なくとも2℃低い温度、少なくとも5℃低いが露点よりも低くない温度、好ましくは露点よりも高い少なくとも2℃、さらに好ましくは露点よりも高い少なくとも約5℃の温度に冷却される。さらに別の具体例では、ガスは、再循環ループの前から引き出され且つ少なくとも2℃、好ましくは少なくとも5℃ずつ第2プレナム流れ熱変換器中で加熱される。
【0022】
他の具体例では、再循環ループ送風機に存在する循環ガスは、循環ガスからの凝縮液の全て又はその一部分を実質的に除去する曇り防止用装置、サイクロン又は同じように機能する装置部品を通過し、その後プレナムガス流れのためのノズルに入る。除去された液体は、好ましくは、流動床重合用容器又は循環ガス用再循環ラインに別々に戻される。液体分離装置の後に取り出される循環ガスは、好ましくは、液体含有量が減少するだけでなく、大部分の循環ガスよりも低い露点を有する。このプレナムガスの成分は、循環ガス熱変換器の前からの加温ガスと混合され且つ大部分の循環ガスよりも低い露点をなお維持できる。随意として、ガスは、プレナム流れラインの第2(予備の)熱交換器中でさらに冷却され又はより好ましくは加熱される。一具体例では、大部分の循環ガスよりも低い露点を有するより高温のガスがプレナムに通される。
【0023】
ある選択肢として、循環ガス冷却器及び液体分離装置が、送風機の下流からプレナムに供給されるガスを露点で減少させるように、送風機の上流に設置され得る。プレナムガスは、主循環ガス冷却器の上又は下から取り出され、或いはその両者とこの冷却器を横切る見込まれる追加の凝縮物との混合物として取り出され得る。また、主冷却器は、プレナムラインの接続のための単一の点のみを必要とする圧縮機の上流の冷却器と交換され且つ除却され得る。次いで、温度が好ましくは予備熱交換器で制御されよう。
【0024】
好ましくは、プレナムラインの設計は、循環ガスに飛沫同伴する細かな樹脂粒子がこのライン中に沈降及び堆積せず、汚れ及び流れの損失に至らないようなものである。流れの損失を防止するのに十分に維持された速度及び配管系統の長さ及び曲がり管と山形材の数が、適宜長径エルボを使用して最小化され且つ減少される。好ましい具体例では、プレナム流れ配管は、循環ガス冷却器での取り出し点からプレナムまでほぼ同一の勾配で布設する。流れ制御弁、例えばフルポート型ボール弁は、汚れを最小化するように設計される。好ましい具体例では、プレナムガスの温度、流量、露点及び組成は、重合反応器の良好な混合、流動化及び操作のために適切な粒度、分布及び形態の重合体樹脂粒子の形成に至るレベルで制御される。組成について、これは、ガスであるか又はガスと液体であるかにかかわらず物理組成並びに化学組成を含むことを意味する。一般的に言えば、重質炭化水素のより高い割合が、ガスがこれらの成分に対して薄いように、循環ガス冷却器中で凝縮する。また、これらの成分は、より低い揮発性を有し且つ揮発するのが穏やかである。さらに、プレナムガス流れの粒子希薄帯域中のそれらの存在は、揮発性を減少させ且つ巨大でより不均質な粒子を形成させる傾向に至り得る溶媒(触媒溶液に使用されるような)の揮発を遅らせる。溶媒は、熱交換器中で主に凝縮されるものと同一の化合物、例えば、ブタン、プロパン、イソペンタン又はヘキサン成分である。プレナムガス中のその濃度を減少させ、並びにプレナムガスの温度をその露点からさらに上昇させると、溶液触媒供給系の良好な性能を助成できる。その他の場合には、プレナム流れの温度をほぼ露点温度にまで低下させ、プレナム流れ中の重質濃縮性炭化水素の濃度を増加させ、プレナムガス中の液体の濃度を増加させ、或いは粒子希薄帯域中の新たに形成された樹脂粒子の局部的な凝集をそれら自体の間での付着によって又は存在する樹脂粒子の衝突のために招くほどにさらに高い温度にすることによって達成できる触媒粒子の増大した凝集が望ましいかもしれない。
【0025】
プロパン、ブタン、イソブタン又はさらにイソペンタンのような比較的揮発性の溶媒が、この溶媒の揮発性がプレナム流れの粒子希薄帯域中でさほど減少しないため、イソペンタン、ヘキサン、ヘキセン又はヘプタンのような重質溶媒又は凝縮剤に適合できることは本発明の範囲内にあると認識される。逆に言えば、重質溶媒は、樹脂凝集を増大させ又は樹脂粒度を制御させるのにも使用できる。
【0026】
プレナム流れを含む循環ガスの温度、露点及び組成は、単量体、共単量体、連鎖移動剤及び不活性剤の添加によって、特にこれらのものが添加される位置によって変更できる。これらの供給流れは、操作性を改善させるために循環ガス冷却器系の上流の点で重合系に添加できる(さらなる情報のために米国特許第5034479号を参照されたい)。本発明の一具体例では、エチレン組成単量体は、循環ガス送風機の上流又は下流のいずれかにあるプレナムガスのための第1取り出し点の上流の位置で循環ガスの再循環ラインに添加される。好ましくは、共単量体、特に、C、C若しくはCアルキル又は重質不活性剤、例えばイソペンタンは、冷却器の前、冷却器の後、プレナムガスのための第2取り出し点の前又はより好ましくはプレナムガスのための第2取り出し点の後のいずれかにあるプレナムガスのための第1取り出し点の後の位置で循環ガスの再循環ラインに添加される。場合によっては、第1取り出し点からのプレナムガスを使用することが望ましいと認識される。類似の方法では、プレナムガスの温度、組成及び/又は露点の有益な操作を達成させるために、プレナムガス取り出し点を基準にして、組成単量体、共単量体、連鎖移動剤、重質不活性剤又はプロパン、ブタン、イソペンタン若しくはヘキサンなどのような凝縮剤を循環ガスの再循環ループに添加するための位置を誰でも選択できる。好ましい具体例では、プレナムガスは、重質炭化水素で欠乏し且つ大部分の循環ガスに対してより低い露点を有する。さらに、本発明の範囲では、流動床の上部に存在するガスがその底部に入るガスよりも僅かに多い又は少ない共単量体を含有し且つ僅かに少ないときには循環ガス流れの露点を低下させるのも助成するように流動床にわたって共単量体の濃度の小さな勾配が存在することが認識される。また、本発明の実施にあたっては、単量体及びその他の供給流れが循環ガス再循環ループ又は重合容器の任意の点に添加できることも認識される。例えば、エチレン組成物は、第2プレナムガス取り出し点の下流の位置で添加できる。
【0027】
本発明の好ましい具体例では、単量体、共単量体、不活性剤、連鎖移動剤、重質炭化水素及び/又は凝縮剤は、図1の(P)に示すようにプレナムガスラインに直接添加される。純粋な単量体が(P)で添加できる。好ましい具体例では、例えばエチレン又はプロピレンのような単量体をプレナムガス流れ(分流した循環ガスの)に添加してプレナムガスの温度、組成及び/又は露点を、特にプレナムガス中の重質炭化水素の量を減少させる目的及び露点を低下させるために所望の範囲内又はその範囲で制御する。
【0028】
総プレナムガス流れは、重合反応器の寸法に応じて約50〜約100,000ポンド/時(22.7〜45360kg/時)、好ましくは約500〜50,000ポンド/時(226.8〜22680kg/時)の範囲にあることができる。再循環用循環ガスを含むプレナムガスの割合は、約0〜約100%の範囲にあることができ、即ち、プレナム流れの循環ガスの全て又はその一部は、供給流れの単量体、共単量体、不活性剤、連鎖移動剤及び/又は重質不活性剤で置換でき、或いはそれらで置換できない。一具体例では、プレナムガスの50%〜99%は、組成単量体、特にエチレン又はプロピレンによって供給される。単量体は、典型的には、多数の精製工程の後に重合系に達し且つ典型的には約−30℃〜100℃、より典型的には約10℃〜50℃の範囲の温度を有する。単量体又はその他の成分は、このものを所望の温度に加熱又は冷却するために随意の熱変換器に通され、その後プレナムライン中で循環ガスと混合され又は循環ガスが全く存在しないならばプレナムに通され得る。その流れを測定且つ制御して所望の濃度の新たな単量体をプレナムに供給できる。好ましい具体例では、プレナムガスの露点は、エチレンのような新たな組成単量体をプレナムに添加することによって少なくとも2℃ずつ、より好ましくは約5℃ずつ低下する。
【0029】
また、重質炭化水素不活性剤又は共単量体をプレナムガスにその露点を上昇させる目的のために添加することは本発明の範囲内にある。これは、樹脂形態に影響を及ぼさないように又は樹脂の平均粒度を上昇させるように又は樹脂ファイルを減少させるように、或いは触媒の全体的な生産性及び性能に役立つように行うことができる。
【0030】
単量体又はその他の成分の全てをプレナムに添加する必要はない。なぜならば、これらのものは、斯界に知られるようにその他の位置で反応器に添加できるからである。
【0031】
本発明の実施にあたり、重合体樹脂の粒度、分布及び/又は形態を変更又は制御するために、プレナムガスの温度、組成及び/又は露点を操作することが可能である。また、プレナムガスの性質を、樹脂の内部特性を微調整するのに使用される触媒の噴霧及びスプレーに関する十分な性能及びその他の因子を与える所望の範囲内に設定することも可能である。
【0032】
触媒の液滴が流動床の樹脂粒子のかなりの部分と直ちに接触しないように任意の態様で触媒を供給することによって樹脂粒子の希薄な帯域が反応器内に達成できる。担持されていない液状の触媒の液滴は、約0.01〜約0.06インチの範囲の平均重合体粒度(APS)を与えるように、流動床の成長しつつある重合体粒子と直ちに接触させることなく導入される。一般に、粒子希薄帯域の粒子密度は、流動床の粒子密度よりも少なくとも10倍低い。米国特許第5317036号に開示されるように、液状の担持されていない触媒は、典型的には、イソペンタンのような溶媒に分散され且つ窒素のような不活性キャリヤーガスを使用して流動床に導入される。液滴状の液状触媒がノズルを離れ且つ流動床中の粒子と接触する期間の経過後に、新しい重合体粒子が形成される。本発明では、液滴がノズルを離れる時とそれが流動床中の粒子と接触する時との間の時間は、約0.01秒〜60秒、好ましくは約0.01〜30秒、さらに好ましくは約0.01秒〜5秒の範囲にある。粒子希薄帯域は、分離帯域、ガス再循環系又は分配板より下にある領域のような、通常流動床を含まない反応器の帯域であることができる。また、粒子希薄帯域は、樹脂をガス流れによる触媒噴霧からそらすことによっても生じ得る。
【0033】
本発明の好ましい具体例では、キャリヤーガス(例えば、窒素、アルゴン、アルカン又はそれらの混合物)中の液状触媒系は、少なくとも1種のガスによって取り囲まれるが、このものは、このものが流動化帯域に触媒系の入り口領域から離れて入るときに流動床の樹脂粒子を液状触媒系の通路から移動又は偏向させるのに役立ち、それによって粒子希薄帯域を与える。特に好ましい具体例では、キャリヤーガス中の液状触媒系は、少なくとも2種のガスに取り囲まれる。第1のガスは、主に流動床の樹脂粒子を液状触媒の通路から偏向させるのに役立ち、第2のガスは、主に注入管又はノズルの先端部を詰まらせないようにする。第1の、即ち粒子偏向用ガス及び第2の、即ち先端部掃除用ガスは、再循環ガス、単量体ガス、連鎖移動剤ガス(例えば水素)、不活性ガス又はそれらの2種以上の組み合わせよりなる群からそれぞれ選択できる。好ましくは、粒子偏向用ガスは、再循環ガスの全て又はその一部分であり、先端部掃除用ガスは、この方法に使用される単量体(例えば、エチレン又はプロピレン)の全て又はその一部分である。
【0034】
キャリヤーガス中の液状触媒、粒子偏向用ガス及び使用されるならば先端部掃除用ガスを反応器に同一の速度で導入して粒子希薄帯域を達成させることができる。しかし、これらのものは異なる速度で流動化帯域に入ることが好ましい。好ましくは、キャリアーガス中の液状触媒は、約50フィート/秒〜約400フィート/秒(15〜122m/秒)の範囲の速度で導入され、粒子偏向用ガスは、約10フィート/秒〜約150フィート/秒(3〜46m/秒)の範囲の速度で導入され、使用されるならば先端部掃除用ガスは、約50フィート/秒〜約250フィート/秒(15〜76m/秒)の速度の範囲にある。好ましくは、粒子偏向用ガス及び使用するならば先端部掃除用ガスの圧力は、反応器の流動化帯域中のガスの圧力と比べて、約10〜約50psig(0.07〜0.35MPa)、好ましくは約20〜約30psig(0.14〜0.21MPa)である。典型的には、粒子偏向用ガスの圧力は、約10〜50psig(0.07〜0.35MPa)の範囲にあり、使用するならば、先端部掃除用ガスの圧力は、約50〜250psig(0.35〜1.7MPa)の範囲にあり、液状触媒/キャリヤーガスの圧力は、約50〜約250psig(0.35〜1.7MPa)の範囲にある。粒子偏向用ガスが再循環ガスであるときに、このものは、総再循環流れの約5〜約25%を占める一部分であり、好ましくは圧縮機の排出側から除去される。先端部掃除用ガスが単量体ガスであるときに、このものは、総単量体流れの約2〜約40%を占める一部分である。また、粒子偏向用ガス及び先端部掃除用ガスは、当業者に周知の1種以上の防汚剤又は耐電防止剤を随意に含有することができる。不活性ガスを粒子偏向用ガス及び先端部掃除用ガスとして本発明で使用できるが、これらのものは非実用的である。なぜならば、これらのものは反応器のガス抜きを増やすことを要求し、それによって単量体使用の効率を減少させ、費用を増加させるからである。
【0035】
触媒系を所望の寸法及び分布の液滴に噴霧することができ且つ先端部又はノズルの詰まりを回避する任意の触媒排出系が本発明に使用できる。触媒排出系の一具体例は、随意の先端部掃除用ガス管を包囲し、その結果触媒注入管を包囲する粒子偏向用ガス管からなる。粒子偏向用ガス管は、先端部掃除用ガス管を差し込み又は取り付けるのに十分な内径を有する。商用の流動床反応器のために、典型的には、粒子偏向用ガス管は約2インチ〜約12インチ(5〜31cm)、好ましくは約4〜約6インチ(10〜15cm)の範囲の内径を有する。随意の先端部掃除用ガス管は、粒子偏向用ガス管の内面に嵌合できる外径を有する。慣用の反応器のために、典型的には、先端部掃除用ガス管は約0.5インチ〜約1.5インチ(1.3〜3.8cm)、好ましくは約0.75インチ〜約1.25インチ(1.9〜3.2cm)の範囲の内径を有する。
【0036】
粒子偏向用ガス管は、反応器の内壁又は分配板の最先端部(上部表面)と同一平面にあることができ、或いは、このものは反応器の内壁又は分配板の最先端部を超えて流動化帯域に延びることができる。好ましくは、粒子偏向用ガス管は、内壁又は分配板の上部と同一平面にある。使用されるならば、先端部掃除用ガス管は、粒子偏向用ガス管と同一平面に位置し、それを超えて延び又はそれに引っ込んでいることができる。好ましくは、先端部掃除用ガス管は、粒子偏向用ガス管と同一平面にあり又はそれに引っ込んでいる。最も好ましくは、先端部洗浄用ガス管は、粒子偏向用ガス管と同一平面にある。
【0037】
触媒注入管又はノズルは、粒子偏向用ガス管内に収容できるが、好ましくは、粒子偏向用ガス管の内部にある先端部掃除用ガス管内に収容される。好ましくは、触媒注入管又はノズルは、注入器の汚れ及び反応器容器への都合のよい入口のために表面積を最小にするように、鋭い又はナイフ状の刃へとその先端部で先細にされる。触媒注入管又はノズルは、粒子偏向用ガス管の内壁に、好ましくは先端部掃除用ガス管に1個以上のフィン又はフランジの手段によって固定される。ステンレス鋼製注入配管及び空気噴霧ノズルは、配管又はノズルの寸法が触媒溶液供給量に容易に合致するように、幅広い範囲の内径及び厚さで商業的に入手可能である。商用寸法の流動床反応器のために、約1/8インチ(0.3cm)の内径を有する配管及びノズルが使用できる。噴霧ノズル先端部のオリフィス直径は、約0.01インチ〜約0.25インチ(0.03〜0.64cm)、好ましくは約0.02インチ〜約0.15インチ(0.05〜0.38cm)の範囲にある。注入管の先端のオリフィス直径は、約0.05インチ〜約0.25インチ(0.13〜0.64cm)、好ましくは約0.1インチ〜約0.2インチ(0.25〜0.51cm)である。好適なノズルは、スプレーイングシステムズ社(Wheation,III)から得られ且つ標準的で特注生産された構造を有する1/8JJシリーズを含むことができる。所定の液状触媒及び反応器の重合条件のために、当業者であれば、液状触媒の供給速度を調節して所望の液滴寸法及び分布を得ることができる。触媒注入管又はノズルは、粒子偏向用ガス管及び/又は随意の先端部掃除用ガス管の最先端部に対して同一平面に位置し、それよりも延び又はそれに対して引っ込んでいることができる。
【0038】
先端部掃除用ガス管が存在しない際には、触媒注入管又はノズルは、粒子偏向用ガス管の最先端部に対して同一平面に位置し、それよりも延び又はそれに対して引っ込むことができる。好ましくは、触媒注入管又はノズルは、先端部掃除用ガス管が存在しない際には粒子偏向用ガス管の最先端部に対して同一平面に位置し又はそれよりも延びている。より好ましくは、このものは粒子偏向用ガス管に対して同一平面に位置する。先端部掃除用ガス管が粒子偏向用ガス管と共に使用されるときに、触媒注入管又はノズルは、先端部掃除用ガス管の最先端部を超えて延び又は先端部掃除用ガス管の最先端部と同一平面にある。好ましくは、触媒注入管又はノズルは、先端部掃除用ガス管の最先端部を超えて2〜4インチ(5〜10cm)延びるが、粒子偏向用ガス管に対しては引っ込んでいる。
【0039】
別の具体例では、プレナムは、1個以上のノズルを有することができる。プレナムが1個以上のノズル(2個又は3個のノズルのように)を有するいくらかの具体例では、ノズルは、同一構成の組立体から供給される。プレナムが1個以上のノズル(2個又は3個のノズルのような)を含む他の具体例では、ノズルは、異なる構成の組立体から供給される。ある場合には、追加のノズルを動作不良の場合の予備として使用でき、或いは他の場合には追加のノズルを第1のノズルと共に使用できる。
【0040】
任意のタイプの重合触媒が本方法で使用できるが、ただし、液状のときに安定であり且つ噴霧又は霧状にできるものとする。単一の液状触媒が使用でき、或いは、所望ならば、触媒の液状混合物が使用できる。これらの触媒は、斯界に周知の助触媒及び促進剤と共に使用される。好適な触媒の例は、以下のものを包含する。
【0041】
米国特許第4376062号及び同4379758号に記載されたものようなチタンをベースとした触媒を含めてチーグラー・ナッタ触媒。
チーグラー・ナッタ触媒は斯界に周知であり、典型的には、有機アルミニウム助触媒と共に使用されるマグネシウム/チタン/電子供与体錯体である。
【0042】
B.米国特許第3709853号、同3709954号及び同4077904号に記載されたものようなクロムをベースとした触媒。
【0043】
C.米国特許第5317036号に記載されるように、オキシ塩化バナジウム及びバナジウムアセチルアセトネートのようなバナジウムをベースとした触媒。
【0044】
D.以下に記載するような嵩高配位子メタロセン触媒。
【0045】
E.三塩化アルミニウムのような陽イオン型。
【0046】
F.米国特許第4472559号及び同4182814号に記載されるもののようなコバルト触媒及びその混合物。
【0047】
G.米国特許第4155880号及び同4102817号に記載されるもののようなニッケル触媒及びその混合物。
【0048】
H.希土類金属触媒、即ち、57〜103の周期律表の原子番号を有する金属を含有するもの、例えば、セリウム、ランタン、プラセオジム、ガドリニウム及びネオジムの化合物。特に有用なものは、このような金属のカルボン酸塩、アルコラート、アセチルアセトネート、ハロゲン化物(三塩化ネオジムのエーテル錯体及びアルコール錯体を含む)及びアリル誘導体である。ネオジム化合物、特にネオデカン酸ネオジム、オクタン酸ネオジム、ベルサチン酸ネオジムが最も好ましい希土類金属触媒である。希土類金属触媒は、ブタジエン又はイソプレンを使用して重合される重合体を製造するのに使用される。
【0049】
I.その他の特定の触媒。
【0050】
本発明の方法において、有用な触媒化合物には、従来型の嵩高配位子メタロセン触媒化合物が含まれ、この化合物は少なくとも1個の金属原子に結合した1個以上の嵩高配位子を有する半及び全サンドイッチ化合物を包含する。典型的な嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、少なくとも1個の金属原子に結合した1個以上の嵩高配位子と1個以上の離脱基とを含有するものとして一般に説明される。一つの好ましい具体例では、少なくとも1個の嵩高配位子は、金属原子にη−結合し、最も好ましくは金属原子にη−結合する。
【0051】
嵩高配位子は、1種以上の開いた、非環式の若しくは縮合した環若しくは環系又はそれらの組合せによって一般的に表される。これらの嵩高配位子、好ましくは環又は環系は、元素の周期律表の第13〜16族の原子から選択される原子から典型的に構成され、好ましくは、この原子は、炭素、窒素、酸素、珪素、硫黄、燐、ゲルマニウム、硼素及びアルミニウム又はそれらの二種以上の組合せよりなる群から選択される。最も好ましくは、環又は環系は、炭素原子から構成され、例えば、シクロペンタジエニル配位子若しくはシクロペンタジエニル型配位子構造又はペンタジエン、シクロオクタテトラエンジル若しくはイミド配位子のようなその他の類似の機能性配位子構造から構成されるが、これらに制限されない。金属原子は、好ましくは、元素の周期律表の第3〜15族及びランタニド又はアクチニド系列から選択される。好ましくは、金属は第4〜12族、より好ましくは第4、5及び6族からの遷移金属であり、そして最も好ましくは、遷移金属は第4族からのものである。
【0052】
一具体例では、本発明の嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、次式:
MQ    (I)
(式中、Mは元素の周期律表からの金属原子であり、元素の周期律表の第3〜12族の金属又はランタニド若しくはアクチニド系列からのものであることができ、好ましくは、Mは第4、5及び6族の遷移金属であり、より好ましくは、Mは第4族の遷移金属であり、さらに好ましくは、Mはジルコニウム、ハフニウム又はチタンである。)
によって表される。嵩高配位子のL及びLは、開いた、非環式の又は縮合した環又は環系であり、非置換又は置換のシクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型配位子、複素原子置換及び/又は複素原子含有シクロペンタジエニル型配位子を含めて任意の補助配位子系である。嵩高配位子の例は、シクロペンタジエニル配位子、シクロペンタフェナントレニル配位子、インデニル配位子、ベンゾインデニル配位子、フルオレニル配位子、オクタヒドロフルオレニル配位子、シクロオクタテトラエンジイル配位子、シクロペンタシクロドデセン配位子、アゼニル配位子、アズレン配位子、ペンタレン配位子、ホスホリル配位子、ホスフィンイミン(WO99/40125及びWO00/05236)、アミノメチルホスフィン配位子(米国特許第6034240号及びWO99/46271)、ピロリル配位子、ピロゾリル配位子、カルバゾリル配位子、ボラベンゼン配位子、B−ジケチミナート配位子(米国特許第6034258号)及びフラーレン(米国特許第6002035号)を包含し、これらの水素化された種類、例えばテトラヒドロインデニル配位子も包含するが、これらに制限されない。一具体例では、L及びLは、Mにη−結合、好ましくはMにη−結合、最も好ましくはη−結合することのできる任意の他の配位子構造であることができる。さらに別の具体例では、L及びLの分子量(MW)は、60a.m.u.を超過し、好ましくは65a.m.u.以上である。他の具体例では、L及びLは、1種以上の複素原子、例えば、窒素、珪素、硼素、ゲルマニウム、硫黄及び燐よりなり、炭素原子と共に開いた、非環式の又は好ましくは縮合した環又は環系、例えば、ヘテロシクロペンタジエニル補助配位子を形成することができる。その他のL及びL嵩高配位子は、嵩高アミド、ホスフィド、アルコキシド、アリールオキシド、イミド、カルボリド、ボロリド、ポルフィリン、フタロシアニン、コリン及びその他のポリアゾマクロサイクルを含むが、これらに制限されない。独立して、それぞれのL及びLは、Mに結合される同一又は異なった型の嵩高配位子であることができる。式(I)の一具体例では、L又はLのいずれか一つのみが存在する。
【0053】
独立して、それぞれのL及びLは、非置換であり又は置換基Rの組合せで置換されていてよい。置換基Rの例は、水素又は線状、分岐のアルキル基若しくはアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アシル基、アロイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキル若しくはジアルキルカルバモイル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、直鎖、分岐若しくは環状アルキレン基或いはそれらの二種以上の組合せから選択される群からの1種以上を含むが、これらに制限されない。好ましい具体例では、置換基Rは、50個までの非水素原子、好ましくは1〜30個の炭素を有し、また、このものはハロゲン又は複素原子で置換されることもできる。アルキル置換基Rの例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル又はフェニル基を包含し、全てのこれらの異性体、例えば、第三ブチル、イソプロピルも包含するが、これらに制限されない。その他のヒドロカルビル基は、フルオルメチル、フルオルエチル、ジフルオルエチル、ヨードプロピル、ブロムヘキシル、クロルベンジル並びにトリメチルシリル、トリメチルゲルミル及びメチルジエチルシリルを含めてヒドロカルビル置換有機メタロイド基、並びにトリス(トリフルオルメチル)シリル、メチル−ビス(ジフルオルメチル)シリル及びブロムメチルジメチルゲルミルを含めてハロカルビル置換有機メタロイド基、並びに例えばジメチル硼素を含めて二置換硼素基、並びにジメチルアミン、ジメチルホスフィン、ジフェニルアミン、メチルフェニルホスフィン、カルコゲン基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシ、硫化メチル及び硫化エチルを含めて)を含めて二置換のプニクトゲン(pnictogen)基を包含する。非水素置換基Rは、炭素、珪素、硼素、アルミニウム、窒素、燐、酸素、錫、硫黄、ゲルマニウム原子などを含み、制限されないが、ビニル末端配位子、例えば、3−ブテニル、2−プロペニル、5−ヘキセニルなどを含めてオレフィン性不飽和置換基のようなオレフィンを含む。また、少なくとも二種のR基、好ましくは二種の隣接したR基が結合して炭素、窒素、酸素、燐、珪素、ゲルマニウム、アルミニウム、硼素又はそれらの二種以上の組合せから選択される3〜30個の原子を有する環構造を形成する。また、1−ブタニルのような置換基Rも、金属Mに炭素シグマ結合を形成することができる。
【0054】
少なくとも1個の脱離基Qのようなその他の配位子は、金属Mに結合できる。この特許明細書及び添付した特許請求の範囲の目的のために、用語「離脱基」とは、1種以上のオレフィンを重合させることのできる嵩高配位子メタロセン触媒陽イオンを形成するように嵩高配位子メタロセン触媒化合物から引き抜くことのできる任意の配位子である。一具体例では、Qは、Mへのシグマ結合を有するモノ陰イオンの不安定な配位子である。金属の酸化状態によって、nの値は、上記の式(I)が中性の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物を表すように、0、1又は2である。
【0055】
Q配位子の例は、アミン、ホスフィン、エーテル、カルボン酸塩、ジエン、1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、ヒドリド若しくはハロゲン又はそれらの二種以上の組合せのような弱塩基であるが、これらに制限されない。別の具体例では、2個以上のQは縮合した環又は環系の一部分を形成する。Q配位子のその他の例は、上述したような置換基Rを包含し、シクロブチル、シクロヘキシル、ヘプチル、トリル、トリフルオルメチル、テトラメチレン、ペンタメチレン、メチリデン、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシ、ビス(N−メチルアニリド)、ジメチルアミド及びジメチルホスフィド基を包含する。
一具体例では、本発明の嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、次式:
ALMQ   (II)
によって表されるように、L及びLが少なくとも1個の架橋基Aによって互いに架橋される式(I)のものを包含する。
【0056】
式(II)によって表されるこれらの架橋化合物は、架橋嵩高配位子メタロセン触媒化合物として知られている。L、L、M、Q及びnは上に定義されるものである。架橋基Aの例は、しばしば、炭素、酸素、窒素、硫黄、珪素、アルミニウム、硼素、ゲルマニウム及び錫原子又はそれらの二種以上の組合せのうちの少なくとも1種(これらに限定されない)のような二価部分と呼ばれる、少なくとも1個の第13〜16族原子を含有する架橋基を包含する。好ましくは、架橋基Aは炭素、珪素又はゲルマニウム原子を含有し、最も好ましくは、Aは少なくとも1個の珪素原子又は少なくとも1個の炭素原子を含有する。また、架橋基Aはハロゲン及び鉄を含めて上に定義されるような置換基Rも含有できる。架橋基Aの例は、制限されないが、R’C、R’Si、R’SiR’Si、R’Ge、R’P(ここで、R’は、独立して、ヒドリド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビル、ヒドロカルビル置換有機メタロイド、ハロカルビル置換有機メタロイド、二置換硼素、二置換プニクトゲン、置換カルコゲンである基である)によって表され、或いはハロゲン又は2種以上のR’が結合して環又は環系を形成することができる。一具体例では、式(II)の架橋嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、2種以上の架橋基Aを有し(EP664301B1)、あるいはこの架橋基は複素原子である(米国特許第5986025号)。
【0057】
別の具体例では、嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、式(I)及び(II)の嵩高配位子L及びL上でのR置換基が嵩高配位子の各々について同一又は異なった数の置換基で置換されるものである。別の具体例では、式(I)及び(II)の嵩高配位子L及びLは互いに異なる。
【0058】
本発明に有用なその他の嵩高配位子メタロセン触媒化合物及び触媒系は、米国特許第5064802号、同5145819号、同5149819号、同5243001号、同5239022号、同5276208号、同5296434号、同5321106号、同5329031号、同5304614号、同5677401号、同5723398号、同5753578号、同5854363号、同5856547号、同5858903号、同5859158号、同5900517号、同5939503号、同5962718号、同5965078号、同5965756号、同5965757号、同5977270号、同5977392号、同5986024号、同5986025号、同5986029号、同5990033号及び同5990331号並びにPCT公開WO93/08221、WO93/08199、WO95/07140、WO98/11144、WO98/41530、WO98/41529、WO98/46650、WO99/02540、WO99/14221及びWO98/50392並びに欧州公開EP−A−0578838、EP−A−0638595、EP−B−0513380、EP−A1−0816372、EP−A2−0839834、EP−B1−0632819、EP−B1−0739361、EP−B1−0748821及びEP−B1−0757996に記載されたものを含むことができる。
【0059】
一具体例では、本発明に有用な嵩高配位子メタロセン触媒化合物には、架橋した複素原子のモノ嵩高配位子メタロセン化合物が含まれる。これらのタイプの触媒及び触媒系は、例えば、PCT公開WO92/00333、WO94/07928、WO91/04257、WO94/03506、WO96/00244、WO97/15602及びWO99/20637並びに米国特許第5057475号、同5096867号、同5055438号、同5198401号、同5227440号及び同5264405号並びに欧州公開EP−A−0420436に記載される。
【0060】
この具体例では、嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、次式:
AJMQ  (III)
(式中、Mは元素の周期律表の第3〜16族金属原子又はアクチニド及びランタニド族から選択される金属であり、好ましくは、Mは第4〜12族の遷移金属であり、より好ましくは、Mは第4、5及び6族の遷移金属であり、そして最も好ましくは、Mは任意の酸化状態の第4族の遷移金属、特にチタンであり、LはMに結合する置換又は非置換の嵩高配位子であり、JはMに結合し、AはL及びJに結合し、Jは複素原子の補助配位子であり、Aは架橋基であり、Qは一価の陰イオン配位子であり、nは整数0、1又は2である。)
によって表される。上の式(III)において、L、A及びJは、縮合環系を形成する。具体例では、式(III)のLは、Lのために上に定義されたようなものであり、式(III)のA、M及びQは、式(I)で上に定義されたようなものである。
【0061】
式(III)において、Jは複素原子原子含有配位子であり、ここで、Jは、元素の周期律の第15族からの3の配位数の元素又は第16族からの2の配位数の元素である。好ましくは、Jは窒素、燐、酸素又は硫黄原子を含有し、窒素が最も好ましいものである。
【0062】
別の具体例では、嵩高配位子型のメタロセン触媒化合物は、金属、好ましくは遷移金属と、嵩高配位子、好ましくは置換又は非置換のπ−結合配位子と、1種以上のヘテロアリル部分との錯体、例えば、米国特許第5527752号及び同5747406号並びにEP−B1−0735057である。
【0063】
別の具体例では、嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、次式:
MQ(YZ)X   (IV)
(式中、Mは第3〜16族金属、好ましくは第4〜12族遷移金属、最も好ましくは第4、5及び6族の遷移金属であり、LはMに結合する嵩高配位子であり、それぞれのQは独立してMに結合し、Q(YZ)は単一荷電の多座配位子を形成し、A又はQはMにも結合される一価の陰イオン配位子であり、Xは、nが2であるときに一価の陰イオン基であり又はXはnが1であるときに二価の陰イオン基であり、nは1又は2である。)
によって表される。
【0064】
式(IV)において、L及びMは式(I)のために上に定義したようなものである。Qは式(I)のために上に定義したようなものであり、好ましくは、Qは−O−、−NR−、−CR−及び−S−よりなる群から選択される。YはC又はSのどちらかである。Zは−OR、−NR、−CR、−SR、−SiR、−PR、−H及び置換又は非置換のアリール基よりなる群から選択されるが、ただし、Qが−NR−であるときには、Zは−OR、−NR、−SR、−SiR、−PR及び−Hよりなる群のうちの一つから選択される。Rは炭素、珪素、窒素、酸素及び/又は燐よりなる群から選択され、好ましくは、この場合Rは1〜20個の炭素原子を含有する炭化水素基、最も好ましくは、アルキル、シクロアルキル又はアリール基である。nは整数1〜4、好ましくは1又は2である。Xはnが2であるときに一価の陰イオン基であり又はXはnが1であるときに二価の陰イオン基である。好ましくは、Xはカルバミン酸塩、カルボン酸塩又はQ、Y及びZの組合せによって説明されるその他のヘテロアリル部分である。
【0065】
本発明の別の具体例では、嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、嵩高配位子の環又は環系が1種以上の複素原子又はそれらの組合せを含む複素環式配位子錯体である。複素原子の例は、第13〜16族元素、好ましくは、窒素、硼素、硫黄、酸素、アルミニウム、珪素、燐及び錫を包含するが、これらに制限されない。これらの嵩高配位子メタロセン触媒化合物の例として、WO96/33202、WO96/34021、WO97/17379、WO98/22486及びWO99/40095(ジカルバモイル金属錯体)並びにEP−A1−0874005及び米国特許第5637660号、第5539124号、同5554775号、同5756611号、同5233049号、同5744417号及び同5856258号に記載されている。
【0066】
別の具体例では、新規のメタロセン触媒化合物は、ピリジン又はキノリン部分を含有する二座配位子を基にした遷移金属触媒として知られる錯体、例えば、1998年6月23日に出願された米国特許出願第09/103620号に記載されたものである。別の具体例では、嵩高配位子メタロセン触媒化合物は、PCT公開WO99/01481及びWO98/42664に記載されたものである。
【0067】
別の具体例では、これらの新規なメタロセン触媒化合物は、次式:
((Z)XA(YJ))MQ   (V)
(式中、Mは元素の周期律表の第3〜13族又はランタニド及びアクチニド系列から選択される金属であり、QはMに結合し、それぞれのQは一価の、二価の又は三価の陰イオンであり、X及びYはMに結合し、X及びYの一つ以上は複素原子であり、好ましくは、XとYの両方が複素原子であり、Yは複素環式環J中に含まれ、この場合、Jは2〜50個の非水素原子、好ましくは2〜30個の炭素原子からなり、ZはXに結合し、この場合、Zは1〜50個の非水素原子、好ましくは1〜50個の炭素原子からなり、好ましくは、Zは3〜50個の原子、好ましくは3〜30個の炭素原子を含有する環状基であり、tは0又は1であり、tが1であるときに、AはX、Y又はJ、好ましくはX及びJのうちの少なくとも一つに結合する架橋基であり、qは1又は2であり、nはMの酸化状態に応じて1〜4の整数である。)
によって表される。他の具体例では、Xが窒素又は燐である場合にZが存在する。ある具体例では、Zは、好ましくは、アリール基であり、より好ましくは置換アリール基である。
【0068】
また、一具体例において、種々の触媒化合物が、ジョンソン等の論文「エチレンとα−オレフィンの重合のための新規なPd(II)及びNi(II)を主体とした触媒」(J. Am. Chem. Soc. 1995、117、6414−6415)及びジョンソン等の「パラジウム(II)触媒によって官能化されたビニル単量体によるエチレンとプロピレンの共重合」(J. Am. Chem. Soc. 1996、118、267−268)及び1996年8月1日に公開されたWO96/23010、WO99/02472、米国特許第5852145号、同5866663号及び同5880241号に記載されたNi2+及びPd2+の錯体を包含することも本発明の範囲内にある。これらの錯体は、ジアルキルエーテル付加物又は以下に記載されるこの発明の活性剤によって陽イオンの状態に活性化され得る説明されるジハライド錯体のアルキル化反応生成物のどちらかであることができる。
【0069】
また、有用な触媒としては、PCT公開WO96/23010及びWO97/48735及びギブソン等のChem.Comm、pp.849〜850(1998)に開示された第8〜10族金属化合物のジイミンをベースとした配位子が挙げられる。有用な第6族嵩高配位子メタロセン触媒系は米国特許第5942462号に記載されている。
【0070】
その他の有用な触媒は、EP−A2−0816384及び米国特許第5851945号に記載された第5及び6族金属のイミド錯体である。さらに、メタロセン触媒は、D.H.マコンビル等によってOrganometallics 1195、14、5478〜5480に記載された架橋ビス(アリールアミド)第4族化合物を包含する。さらに、架橋ビス(アミド)触媒化合物がWO96/27439に記載されている。その他の有用な触媒は、ビス(ヒドロキシ芳香族窒素配位子)として米国特許第5852146号に記載されている。1個以上の第15族原子を含有するその他の有用な触媒には、WO98/46651に記載されたものが含まれる。さらに別の有用な触媒には、WO99/20665及び6010794に記載されるような多核メタロセン触媒及びEP0969101A2に記載された遷移金属メタアラサイクル構造が含まれる。その他の有用な触媒には、EP0950667A1に記載されたもの、二重架橋メタロセン触媒(EP0970074A1)、テザー結合メタロセン(EP970963A2)及び米国特許第6008394号に記載されたスルホニル触媒が含まれる。
【0071】
また、一具体例では、上述した本発明の嵩高配位子メタロセン触媒は、それらの構造異性体又は光学異性体又は鏡像異性体(メソ及びラセミ異性体、例えば米国特許第5852143号を参照されたい)及びそれらの二種以上の混合物を含むことも意図される。
【0072】
また、有用な触媒は、次式:
【化1】
Figure 2004513994
【化2】
Figure 2004513994
によって表され、これらの式において、
Mは第3〜12族遷移金属又は第13族又は第14主族金属、好ましくは4、5又は6族金属、好ましくはジルコニウム又はハフニウムであり、
それぞれのXは独立して陰イオン離脱基、好ましくは水素、ヒドロカルビル基、複素原子又はハロゲンであり、
yは0又は1であり、
nはMの酸化状態、好ましくは+3、+4又は+5、好ましくは+4であり、
mはYZLの形式電荷、好ましくは0,−1、−2又は−3、好ましくは−2であり、
Lは第15又は16族元素、好ましくは窒素であり、
Yは第15族元素、好ましくは窒素又は燐であり、
Zは第15族元素、好ましくは窒素又は燐であり、
及びRは独立してC〜C20の炭化水素基、20個までの炭素原子を有する複素原子含有基、珪素、ゲルマニウム、錫、鉛、燐、ハロゲン、好ましくはC〜Cの炭化水素基、好ましくはC〜C20のアルキル、アリール又はアラルキル基、好ましくは線状、分岐又は環状のC〜C20アルキル基であり、また、R及び Rは互いに結合でき、
は存在しないか又は炭化水素基、水素、ハロゲン、複素原子含有基、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する線状、環状又は分岐アルキル基、より好ましくは、Rは存在しないか又は水素であり、
及びRは、独立して、好ましくは20個までの炭素原子、好ましくは3〜10個の炭素原子を有するアリール基、置換アリール基、環状アルキル基、置換環状アルキル基、環状アラルキル基、置換環状アラルキル基又は多重環系、好ましくはC〜C20炭化水素基、C〜C20アリール基又はC〜C20アラルキル基であり、
及びRは独立して存在しないか又は水素、ハロゲン、複素原子若しくはヒドロカルビル基、好ましくは、1〜20個の炭素原子を有する線状、環状又は分岐アルキル基であり、より好ましくは存在せず、
は存在しないか又は水素原子、第14族原子含有基、ハロゲン、複素原子含有基であるが、ただし、Lが第14族原子であるときに、R及びRは存在しなくてもよいものとする。
アラルキル基は置換アリール基であると定義される。
好ましい具体例では、LはY又はZの一つに結合し、R又はRのうち一つはLに結合するがY又はZには結合しない。
別の具体例では、RとLは複素環式環を形成しない。
好ましい具体例では、R及びRは、独立して、次式:
【化3】
Figure 2004513994
(式中、R〜R12はそれぞれ独立して水素、C〜C40アルキル基、複素原子、40個までの炭素原子を含有する複素原子含有基、好ましくはC〜C20線状又は分岐アルキル基、好ましくは、メチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、任意の2種のR基は環式基及び/又は複素環式基を形成できる)
によって表される基である。環式基は芳香族基であることができる。好ましい具体例では、R、R10及びR12は独立してメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、好ましい具体例では、R、R10及びR12はメチル基であり、R及びR11は水素である。
特に好ましい具体例では、R及びRは、両者とも次式:
【化4】
Figure 2004513994
によって表される基である。
この具体例では、Mは、好ましくはジルコニウム又はハフニウムであり、さらに好ましくはジルコニウムである。L、Y及びZのそれぞれは窒素であり、R及びRのそれぞれは−CH−CH−であり、Rは水素であり、R及びRは存在しない。
【0073】
本発明の方法に使用できる金属触媒化合物の別の基は、次式:
【化5】
Figure 2004513994
によって表される1種以上の触媒を包含する。
これらの式において、Rは水素又はC〜C100の基、好ましくは第三アルキル基、好ましくはC〜C20アルキル基、好ましくはC〜C20第三アルキル基、好ましくは中性のC〜C100の基であり且つMに結合してもよく又は結合しなくてもよく、R〜Rの少なくとも1種は複素原子を含有する基であり、R〜Rの残余は独立して水素又はC〜C100の基、好ましくはC〜C20アルキル基(好ましくはブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、イソヘキシル、オクチル、イソオクチル、デシル、ノニル又はドデシル)であり、また、R〜RのいずれかはMに結合していてもよく又は結合していなくてもよく、
Oは酸素であり、Mは第3族〜第10族遷移金属又はランタニド金属、好ましくは第4族金属、好ましくはTi、Zr又はHfであり、nは金属Mの原子価状態、好ましくは2、3、4又は5であり、Qはアルキル、ハロゲン、ベンジル、アミド、カルボン酸塩、カルバミン酸塩、チオール酸塩、水素化物又はアルコキシド基であり、又はR〜Rのいずれかであってよい複素原子を含有するR基に結合する。複素原子含有基は、任意の複素原子又は炭素、珪素若しくはその他の複素原子に結合する複素原子であることができる。好ましい複素原子には、硼素、アルミニウム、珪素、窒素、燐、砒素、錫、鉛、アンチモン、酸素、セレン及びテルルが含まれる。特に好ましい複素原子には、窒素、酸素、燐及び硫黄が含まれる。さらに好ましい複素原子は酸素及び窒素である。複素原子それ自体は、フェノキシド環に直接結合でき、或いはフェノキシド環に結合している他の原子に結合できる。複素原子含有基は、同一又は異なる複素原子の1個以上を含有できる。好ましい複素原子基には、イミン、アミン、酸化物、ホスフィン、エーテル、ケテン、オキソアゾリン、複素環式、オキサゾリン及びチオエーテルが含まれる。特に好ましい複素原子基はイミンである。任意の2種の隣接するR基は、環構造、好ましくは5又は6員環を形成できる。同様に、R基は、多重環構造を形成できる。一具体例では、任意の2種以上のR基は5員環を形成しない。
【0074】
好ましい具体例では、QはR〜Rのいずれかに結合し、Qが結合するR基は複素原子含有基である。
【0075】
これらのフェノキシド触媒は、アルキルアルミニウム化合物(塩化ジエチルアルミニウムのような)、アルモキサン、変性アルモキサン、非配位性陰イオン、非配位性第13族金属又はメタロイド陰イオン、ボラン及び硼酸塩を含めて活性剤で活性化できる。
【0076】
メタロセン触媒化合物のための活性剤及び活性化方法。上記の重合触媒化合物は、オレフィンを配位し、挿入し且つ重合させる空いた配位部位を有する化合物を生じさせるために様々な方法で典型的に活性化される。
【0077】
この特許明細書及び請求の範囲の目的のために、用語「活性剤」とは、上記のような本発明の触媒化合物のいずれかを活性化できる任意の化合物又は成分又は方法であると定義される。活性剤は、例えば、ルイス酸又は非配位性イオン活性剤若しくはイオン化性活性剤又は中性のメタロセン触媒を触媒として活性な嵩高配位子メタロセン陽イオンに変換させることができるルイス塩基、アルミニウムアルキル、慣用型の助触媒及びそれらの二種以上の組合せを含めて任意の他の化合物を包含できるが、これらに制限されない。アルモキサン又は変性アルモキサンを活性剤として使用すること及び/又は中性のメタロセン化合物をイオン化するであろう中性又はイオン性のイオン化性活性剤、例えば、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)硼素、トリスペルフルオルフェニル硼素メタロイド先駆物質又はトリスペルフルオルナフチル硼素メタロイド先駆物質、ポリハロゲン化ヘテロボラン陰イオン(WO98/43983)、硼酸(米国特許第5942459号)又はこれらの二種以上の組み合わせを使用することは本発明の範囲内にある。
【0078】
一具体例では、活性なプロトンを含有しないが触媒の陽イオン及び非配位性の陰イオンの両方を生じさせることのできるイオン化性イオン化合物を使用する活性化方法も意図され且つEP−A−0426637、EP−A−0573403及び米国特許第5387568号に記載されている。アルミニウムをベースとしたイオン化性活性剤は米国特許第5602269号に記載されており、本発明に有用であるアルミニウムをベースとしたイオン化性活性剤がWO99/06414に記載されている。
【0079】
アルモキサン及び変性アルモキサンを製造するための様々な方法がある。その方法の例は、米国特許第4665208号、同4952540号、同5091352号、同5206199号、同5204419号、同4874734号、同4924018号、同4908463号、同4968827号、同5308815号、同5329032号、同5248801号、同5235081号、同5157137号、同5103031号、同5391793号、同5391529号、同5693838号、同5731253号、同5731451号、同5744656号、同5847177号、同5854166号、同5856256号及び同5939346号並びに欧州公開EP−A−0561476、EP−B1−0279586、EP−A−0594218及びEP−B1−0586665並びにPCT公開WO94/10180及びWO99/15534に記載されているが、これらに制限されない。好ましいアルモキサンは変性メチルアルモキサン(MMAO)助触媒タイプ3A(アクゾケミカルズ社から商品名「変性メチルアルモキサンタイプ3A」の下に商業的に入手可能である)。
【0080】
活性剤としての有機アルミニウム化合物には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム及びトリ−n−オクチルアルミニウムが含まれる。
【0081】
イオン化性化合物は、活性なプロトン又はこのイオン化性化合物の残余のイオンと会合するが配位しない若しくは緩慢にしか配位しないいくつかのその他の陽イオンを含み得る。このような化合物は、欧州公開EP−A−0570982、EP−A−0520732、EP−A−0495375、EP−B1−0500944、EP−A−0277003及びEP−A−0277004並びに米国特許第5153157号、同5198401号、同5066741号、同5206197号、同5241025号、同5384299号及び同5502124号並びに1994年8月3日に出願された米国特許出願第08/285380号に記載されている。
【0082】
その他の活性剤は、フルオロアルミン酸トリス(2,2’,2”−ノナフルオルビフェニル)のようなPCT公開WO98/07515に記載されたものが挙げられる。また、活性剤の組合せ、例えば、アルモキサンとイオン化性活性剤との組合せも本発明によって意図される。例えば、EP−B1−0573120、PCT公開WO94/07928及びWO95/14044並びに米国特許第5153157号及び同5453410号を参照されたい。WO98/09996は、過塩素酸塩、過よう素酸塩及びよう素酸塩(これらの水和物を含めて)でメタロセン触媒化合物を活性化させることを記載している。WO98/30602及びWO98/30603は、メタロセン触媒化合物のための活性剤としてリチウム(2,2’−ビスフェニルジトリメチルシリケート)・4THFの使用を記載している。WO99/18135は、有機−硼素−アルミニウム活性剤の使用を記載している。EP−B1−0781299は、シリリウム塩を非配位性の相容性陰イオンと組み合わせて使用することを記載している。また、放射線(EP−B1−0615981を参照)及び電気化学的酸化を使用するような活性化方法も、中性のメタロセン触媒化合物又は先駆物質を、オレフィンを重合させることのできるメタロセン陽イオンにする目的のための活性化方法として意図される。メタロセン触媒化合物を活性化させるためのその他の活性剤又は方法は、例えば、米国特許第5849852号、同5859653号及び同5869723号並びにWO98/32775、WO99/42467(ジオクタデシルメチルアンモニウム−ビス(トリス(ペンタフルオルフェニル)ボラン)ベンゾイミダゾリド)に記載されている。
【0083】
また、上記の触媒化合物が上記の1つ以上の活性剤又は活性化方法によって上記の触媒化合物の1種以上と結合できることも本発明の範囲内にある。
【0084】
その他の触媒が上記の触媒化合物と結合できることも本発明によってさらに意図される。例えば、米国特許第4937299号、同4935474号、同5281679号、同5359015号、同5470811号及び同5719241号を参照されたい。また、本発明のメタロセン触媒化合物の任意の1種が、1998年11月13日出願の米国特許出願第09/191916号に記載されるように少なくとも1種の弗化物又は弗素含有離脱基を有することも意図される。
【0085】
本発明の一具体例では、1種以上のメタロセン触媒化合物又は触媒系を1種以上の慣用型の触媒化合物又は触媒系と組み合わせて使用できる。混合された触媒及び触媒系の例は、米国特許第4159965号、同4325837号、同4701432号、同5124418号、同5077255号、同5183867号、同5391660号、同5395810号、同5691264号、同5723399号及び同5767031号並びに1996年8月1日に公開されたPCT公開WO96/23010に記載されているが、これらに制限されない。
【0086】
担体、キャリヤー及び一般的な担持技術。上記の触媒化合物、活性剤及び/又は触媒系は、1種以上の担体又はキャリヤーと結合できる。
【0087】
例えば、最も好ましい具体例では、活性剤を担体と接触させて活性剤が担体又はキャリヤーに担持され、それと接触し、それと蒸着し、それと結合し又はその内部に取り入れられ、その中又はその上に吸着又は吸収された担持活性剤を形成させる。
【0088】
本発明の担持材料は、無機又は有機担持材料、好ましくは多孔質担持材料を包含する。無機担持材料の例は、無機酸化物及び無機塩化物を含むが、これらに制限されない。その他のキャリアの例として、ポリスチレンのような樹脂状担持材料、ポリスチレンジビニルベンゼン、ポリオレフィン若しくは重合体化合物のような官能化又は架橋有機担体、任意の他の有機又は無機担持材料或いはそれら二種以上の混合物が挙げられる。
【0089】
好ましい担持材料は、第2、3、4、5、13又は14族金属酸化物を含む無機酸化物である。好ましい担体には、シリカ、ヒュームドシリカ、アルミナ(WO99/60033)、シリカ−アルミナ及びこれらの二種以上の混合物が含まれる。その他の有用な担体には、マグネシア、チタニア、ジルコニア、塩化マグネシウム(米国特許第5965477号)、モンモリロナイト(EP−B1−0511665)、フィロシリケート、ゼオライト、タルク及びクレー(6034187)が含まれる。また、例えば、シリカ−クロム、シリカ−アルミナ及びシリカ−チタニアのこれらの担持材料の組合せも使用することができる。追加の担持材料は、EP−B1−0767184B1に記載された多孔質のアクリル重合体を包含できる。その他の担持材料には、PCTWO99/47598に記載されるようなナノ複合材料、WO99/48605に記載されるようなエーロゲル、米国特許第5972510号に記載されるようなスフェルライト及びWO99/50311に記載されるような重合体ビーズが含まれる。ヒュームドシリカは、典型的には、そのヒドロキシル基がキャップされるように二塩化ジメチルシリルで処理された7〜30ナノメートルの粒度を有するシリカである。
【0090】
担持材料、最も好ましくは無機酸化物は、約10〜約700m/gの範囲の表面積、約0.1〜約4.0cc/gの範囲の細孔容積及び約5〜約500μmの範囲の平均粒度を有する。より好ましくは、担体の表面積は約50〜約500m/gの範囲にあり、細孔容積は約0.5〜約3.5cc/gであり、平均粒度は、約10〜200μmである。最も好ましくは、担体の表面積は約100〜約1000m/gの範囲であり、細孔容積は約0.8〜約5.0cc/gであり、平均粒度は約5〜100μmである。本発明の担持材料の平均細孔寸法は、典型的には、10〜1000Å、好ましくは50〜約500Å、最も好ましくは75〜約450Åの範囲の細孔寸法を有する。
【0091】
担持活性剤を製造する又は活性剤を担持材料と結合させるための斯界に周知の様々な方法がある。ある具体例では、担持材料は、触媒化合物、活性剤及び/又は触媒系と結合させる前に、化学的に処理及び/又は脱水される。
【0092】
一具体例では、アルモキサンを担持材料と、好ましくは多孔質担持材料と、より好ましくは無機酸化物と接触させる。最も好ましくは、担持材料はシリカである。
【0093】
ある具体例では、担持材料は、様々なレベルの脱水、好ましくは200℃〜600℃で脱水されたシリカであり、次いでこのものを有機アルミニウム又はアルモキサン化合物と接触させる。具体的に言うと、有機アルミニウム化合物が使用される具体例では、例えばトリメチルアルミニウムと水の反応の結果として活性剤が担持材料上で形成される。
【0094】
さらに別の具体例では、ルイス塩基含有担持基材をルイス酸活性剤と反応させてルイス酸化合物を結合した担体を形成させる。シリカのルイス塩基ヒドロキシル基は、担体に結合させる方法を行う場合の酸化金属/メタロイドの典型である。この具体例は、1998年11月13日に出願の米国特許出願第09/191922号に記載されている。
【0095】
活性剤を担持させるその他の方法は、米国特許第5427991号に記載されており、これには、トリスペルフルオルフェニル硼素によって誘導される担持非配位性陰イオンが記載されている。米国特許第5643847号は、第13族ルイス酸化合物とシリカのような酸化金属との反応が開示されており且つ遷移金属の有機金属触媒化合物をプロトン化させることのできる結合陰イオンを生じさせて該結合陰イオンによって釣り合った触媒として活性な陽イオンを形成させるトリスペルフルオルフェニル硼素とシラノール基(珪素のヒドロキシル基)の反応を例示している。炭素陽イオン重合に好適な固定化された第IIIA族ルイス酸触媒が米国特許第5288677号に記載されており、ジェームズC.W.チェン,Jour.Poly.Sci.:Pt A:Poly.Chem,Vol.29,1603〜1607(1991)は、シリカ(SiO)及びメタロセンと反応させたメチルアルモキサン(MAO)のオレフィン重合の有用性を記載し、アルミニウム原子をシリカにそのシリカの表面ヒドロキシル基の酸素原子によって共有結合させることを記載している。
【0096】
好ましい具体例では、担持活性剤は、攪拌し且つ温度と圧力を制御した容器中で活性剤と好適な溶媒との溶液を製造し、次いで担持材料を0℃〜100℃の温度で添加し、この担体を活性剤溶液と24時間までにわたって接触させ、次いで熱と圧力の組み合わせを使用して溶媒を除去してさらさらとした粉末を生じさせることによって形成される。温度は40〜120℃の範囲にあることができ、圧力は5psig〜20psig(34.5〜138kPa)の範囲にあることができる。また、不活性ガス掃引も溶媒を除去する際の補助として使用できる。担持材料を適切な溶媒でスラリーにし、次いで活性剤を添加するような他の添加順序も使用できる。
【0097】
ある具体例では、担持材料に対する活性剤の重量%は、約10重量%〜約70重量%の範囲にあり、好ましくは20重量%〜約60重量%の範囲、より好ましくは約30重量%〜約50重量%の範囲、最も好ましくは30重量%〜約40重量%の範囲にある。
【0098】
慣用型の担持触媒系とは、担持材料、活性剤及び触媒化合物を触媒供給装置の外で様々な条件下に様々な方法でもって接触させることによって形成される担持触媒系を意味する。メタロセン触媒系を担持させる慣用法の例は、米国特許第4701432号、同4808561号、同4912075号、同4925821号、同4937217号、同5008228号、同5238892号、同5240894号、同5332706号、同5346925号、同5422325号、同5466649号、同5466766号、同5468702号、同5529965号、同5554704号、同5629253号、同5639835号、同5625015号、同5643847号、同5665665号、同5698487号、同5714424号、同5723400号、同5723402号、同5731261号、同5759940号、同5767032号、同5770664号、同5846895号及び同5939348号並びに1994年7月7日出願の米国特許出願第271598号及び1997年1月23日出願の同788736号並びにPCT公開WO95/32995、WO95/14044、WO96/06187及びWO97/02297並びにEP−B1−0685494に記載されている。
【0099】
触媒成分、例えば触媒化合物、活性剤及び担体は、一般に、鉱油スラリーとして重合反応器に供給できる。オイル中の固形分濃度は、約10〜15重量%、好ましくは11〜14重量%である。
【0100】
また、ここで使用される触媒化合物、活性剤及び/又は随意の担体は、反応器に注入される前に、別々に又は共に噴霧乾燥することもできる。噴霧乾燥した触媒は、粉末又は固形物として使用でき、或いは希釈剤中に置き且つ反応器にスラリーすることができる
【0101】
他の具体例では、ここで使用される触媒化合物及び活性剤は担持されない。
重合方法
上で製造された触媒系は、広範囲の温度及び圧力にわたるいずれの予備重合及び/又は重合方法に使用するのに好適である。温度は、−60℃〜約280℃、好ましくは50℃〜約200℃の範囲にあることができ、使用される圧力は、1気圧〜約500気圧の範囲又はそれ以上であることができる。
【0102】
一具体例では、本発明の方法は、2〜30個の炭素原子、好ましくは2〜12個の炭素原子、より好ましくは2〜8個の炭素原子を有する1種以上のオレフィン単量体の気相重合法に向けられる。本発明は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン及び1−デセンよりなる2種以上のオレフィン単量体重合に特に好適である。本発明の方法に有用なその他の単量体には、エチレン性不飽和単量体、4〜18個の炭素原子を有するジオレフィン、共役又は非共役ジエン、ポリエン、ビニル単量体及び環状オレフィンが含まれる。本発明に有用なその他の単量体には、ノルボルネン、イソブチレン、イソプレン、ビニルベンゾシクロブタン、スチレン、アルキル置換スチレン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン及びシクロペンテンが含まれる。好ましい共単量体には、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン及びエチリデンノルボルネンのようなブレディー他の米国特許第5317036号に開示されたもの並びにイソプレン、スチレン、ブタジエン、イソブチレン、クロルプレン及びアクリロニトリルを含めて米国特許第5453471号に開示されたもののような容易に縮合し得る単量体が含まれる。
【0103】
本発明の方法の最も好ましい具体例では、エチレンと4〜15個の炭素原子、好ましくは4〜12個の炭素原子、最も好ましくは4〜8個の炭素原子を有する共単量体とを気相法で重合させる場合に、エチレンの共重合体が生じる。
【0104】
本発明の他の具体例では、本発明は、プロピレンを単独で或いはエチレン及び/又は4〜12個の炭素原子を有するその他のオレフィンを含めて1種以上のその他の単量体と共に重合させるための重合方法、特に気相法に関する。ポリプロピレン重合体は、米国特許第5296434号及び同5278264号に記載されるような特に架橋された嵩高配位子メタロセン触媒を使用して製造できる。
【0105】
典型的には、気相重合方法では連続サイクルが使用される。この場合、反応器系のサイクルの一部分では、循環ガス流(別法では再循環流又は流動媒体として知られている)が重合熱によって反応器中で加熱される。この熱は、反応器の外部にある冷却装置によってサイクルの別の部分で再循環組成物から取り除かれる。一般的には、重合体を製造するためのガス流動床法では、1種以上の単量体を含有するガス流が、反応性条件下で触媒の存在下に流動床を通して連続的に循環される。ガス流は、流動床から回収され且つ反応器に戻して再循環される。同時に、重合体生成物が反応器から回収され、そして新たな単量体を添加して重合した単量体を取り替える。例えば、米国特許第4543399号、第4588790号、第5028670号、第5317036号、第5352749号、第5405922号、第5436304号、第5453471号、第5462999号、第5616661号及び第5668228号を参照されたい。
【0106】
気相方法における反応器の圧力は、約100psig(690kPa)〜約600psig(4137kPa)、好ましくは約200psig(1379kPa)〜約500psig(3448kPa)の範囲で、より好ましくは約250psig(1724kPa)〜約400psig(2759kPa)の範囲で変更できる。
【0107】
気相方法における反応器の圧力は、約30℃〜約120℃、好ましくは約60℃〜約115℃、より好ましくは約70℃〜110℃の範囲、そして最も好ましくは約70℃〜約105℃の範囲で変更できる。
【0108】
本発明の方法によって意図されるその他の気相法は、連続又は多段重合法を包含する。また、本発明によって意図される気相法は、米国特許第5627242号、第5665818号及び第5677375号並びに欧州公開EP−A−0794200、EP−B1−0649992、EP−A−0802202及びEP−B−0634421に記載されたことも包含する。
【0109】
好ましい具体例では、本発明の方法に利用される反応器は、1時間当たり500lbsの重合体(227kg/hr)〜約200,000lbs/hr(90,900kg/hr)又はそれ以上の重合体、好ましくは1000lbs/hr(455kg/hr)以上、より好ましくは10,000lbs/hr(4540kg/hr)以上、さらに好ましくは25,000lbs/hr(11,300kg/hr)以上、さらに好ましくは35,000lbs/hr(15,900kg/hr)以上、またさらに好ましくは50,000lbs/hr(22,700kg/hr)以上、そして最も好ましくは65,000lbs/hr(29,000kg/hr)以上から100,000lbs/hr(45,500kg/hr)以上の重合体を製造することができる。
【0110】
好ましい具体例では、本発明は、気相反応器を凝縮方式で操作しながら実施される。凝縮方式の重合は、米国特許第4543399号、同4588790号、同5352749号及び同546299号に開示されている。凝縮方式方法は、より高い冷却能力を達成し、それ故により高い反応器の生産性を達成させるために使用される。これらの重合では、再循環流又はその一部は流動床重合法における露点よりも低い温度に冷却することができ、しかして再循環流の全て又はその一部分を凝縮させることができる。再循環流は反応器に戻される。再循環流の露点は、反応/再循環系の作業圧力を上昇させ及び/又は凝縮性の流体のパーセンテージを増加させ且つ再循環流中の非凝縮性ガスのパーセンテージを減少させることによって上昇できる。凝縮性流体は、触媒、反応体及び製造される重合体生成物に対して不活性であることができる。また、このものは重合体及び共単量体も包含できる。凝縮性流体は、反応/再循環系にこの系の任意の点で導入できる。凝縮性流体には、飽和又は不飽和炭化水素が含まれる。この重合方法自体の凝縮性流体に加えて、重合に対して不活性なその他の凝縮性流体を導入して凝縮方式操作を「引き起こす」ことができる。好適な凝縮性流体の例は、2〜8個の炭素原子を含有する液状飽和炭化水素(例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン及びその他の飽和C炭化水素、n−ヘプタン、n−オクタン、その他の飽和C及びC炭化水素並びにこれらの二種以上の混合物)から選択できる。また、凝縮性流体は、オレフィン、α−オレフィン、ジオレフィン、少なくとも1種のα−オレフィンを含有するジオレフィン及びこれらの二種以上の混合物のような重合性の凝縮性共単量体を包含する。凝縮方式では、流動床に入る液体を迅速に分散且つ蒸発させることが望ましい。
【0111】
本発明の方法は、不活性な粒状材料を流動化用助剤として随意に使用できる。これらの不活性な粒状材料は、カーボンブラック、シリカ、タルク及びクレー並びに不活性重合体材料を包含できる。カーボンブラックは、約10〜約100ナノメートルの主要粒度、約0.1〜約10ミクロンの凝集体平均寸法及び約30〜1500m/gmの比表面積を有する。シリカは、約5〜約50ナノメートルの主要粒度、約0.1〜約10ミクロンの凝集物平均寸法及び約50〜500m/gmの比表面積を有する。クレー、タルク及び重合体材料は、約0.01〜約10ミクロンの平均粒度及び約3〜約30m/gmの比表面積を有する。これらの不活性粒状材料は、最終生成物の重量を基にして、約0.3〜約80重量%、好ましくは約5〜約50重量%の範囲にある量で使用される。これらのものは、米国特許第4994534号及び同5304588号に開示されるような粘着重合体の重合のために特に有用である。
【0112】
連鎖移動剤、促進剤、掃去剤及びその他の添加剤が本発明の重合方法に使用できる。連鎖移動剤は、重合体の分子量を制御するのにしばしば使用される。これらの化合物の例は、水素及び一般式M(式中、Mは第3〜12族金属であり、xは金属の酸化状態、典型的には1、2、3、4、5又は6であり、それぞれのRは独立してアルキル又はアリールであり、yは0、1、2、3、4、5又は6である)のアルキル金属である。好ましくは、アルキル亜鉛が使用される。これらのうち、ジエチル亜鉛が最も好ましい。典型的な促進剤には、CHCl、CFCl、CHI、CCl、CFI、ClCClのようなハロゲン化炭化水素及びエチルトリクロルアセテートが含まれる。このような促進剤は当業者に周知であり、例えば、米国特許第4988783号に開示されている。また、その他の有機金属化合物、例えば阻害物質用の掃去剤を使用して触媒活性を上昇させることもできる。これらの化合物の例として、アルキル金属、例えばアルキルアルミニウム、最も好ましくはトリイソブチルアルミニウムが挙げられる。ある種の化合物を使用して流動床反応器中の静電気を中和させることができ、耐電防止剤よりもむしろ駆動剤として知られるその他のものが常に静電気を陽から陰に又は陰から陽にさせる。これらの添加剤の使用は、当業者の技術内にある。これらの添加剤は、これらのものが固体であるならば液状触媒とは別々に又は独立して、或いはこれらのものが所望の噴霧を妨害しないならば触媒の一部分として反応帯域に添加できる。触媒溶液の一部分であるために、添加剤は液体であるべきであり、或いは触媒溶液に溶解することができるべきである。
【0113】
これらの異なる触媒系のうち好ましいものは、液状のメタロセン触媒化合物と活性剤を含む触媒組成物である。本発明の実施は、任意の特定の種類のメタロセン触媒に制限されない。従って、触媒組成物は、スラリー、溶液、塊状又は気相オレフィン重合に有用な任意の非担持メタロセン触媒化合物を含むことができる。1種又は1種以上のメタロセン触媒化合物が使用できる。例えば、米国特許第4530914号に記載されるように、少なくとも2種の異なる触媒化合物を触媒系に使用して広範囲の分子量分布の重合体生成物を達成することができる。別法として、活性剤の全て又はその一部分が反応器に金属化合物とは別に供給できる。任意の特定の重合に関わる促進剤は、通常、活性剤及び/又は金属化合物とは別に反応器に添加される。金属化合物及び/又は活性剤がもともと液状で存在するならば、粒子希薄帯域に「そのまま」導入できる。より適当には、液状触媒系は、粒子希薄帯域に溶液(単一相、或いは溶媒を使用して金属化合物及び/又は活性剤を溶解させた「真溶液」)、エマルジョン(触媒系成分を溶媒に部分的に溶解させた)、懸濁液又はスラリー(それぞれ少なくとも2種の相を有する)として導入される。好ましくは、使用される液状触媒系は、溶液又はエマルジョンであり、好ましくは溶液である。本明細書で使用するときに、「液状触媒」又は「液状」とは、触媒及び/又は助触媒の遷移金属又は希土類金属成分のそのままのもの、溶液、エマルジョン及び分散液を包含するものとする。
【0114】
本発明及びそれに加えて請求の範囲の目的のために、触媒系は、少なくとも1種の触媒化合物と少なくとも1種の活性剤を含む。
【0115】
可溶性の非担持遷移金属及び/又は希土類金属重合触媒化合物の溶液を形成させるのに使用できる溶媒は、不活性溶媒、好ましくは非官能性炭化水素溶媒であり且つブタン、イソブタン、エタン、プロパン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン及びオクタデカンのような脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、ノルボルネン及びエチルシクロヘキサンのような脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、キシレン及びテトラヒドロフランのうような芳香族炭化水素並びにガソリン、灯油及び軽油のような石油留分を包含することができる。同様に、塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素及びクロルベンゼンも使用できる。
【0116】
「不活性」とは、言及されるべき材料が気相重合条件下に重合反応帯域中で不活性ではなく且つ反応帯域内又はその外の触媒に対して不活性ではないことを意味するものとする。
【0117】
「非官能性」とは、溶媒が活性な触媒金属部位を失活できる強力な極性基のような基を含有しないことを意味する。
【0118】
粒子希薄帯域に供給される溶液状である触媒及び/又は活性剤の濃度は、使用されるべき特定の溶媒の飽和点程度に高くてもよい。好ましくは、その濃度は、約0.01〜約10,000ミリモル/Lの範囲にある。勿論、触媒及び/又は助触媒がその適切な形、即ち、溶媒を有しないその液体の状態で使用されるならば、それぞれ純粋な触媒及び/又は活性剤から実質的になるであろう。
【0119】
触媒系を反応器に導入するときに形成される液滴寸法は、一般に、触媒が挿入される態様及び場所によって決定される。約0.1〜約1000ミクロンの範囲、好ましくは0.1〜500ミクロンの範囲内、最も好ましくは約1〜150ミクロンの範囲にある平均直径を有する粒子希薄帯域中の液滴を与えることができる導入手段を使用することが望ましい。約10〜約100のより下の範囲又は中間の範囲内にある液滴寸法の狭い分布が大きな液滴によって得られる大きな凝集物の形成及び小さい液滴によって得られる微粉の形成を防止できる。しかしながら、多くの条件下では、幅広い液滴寸法の分布が許容できる。なぜならば、より小さい液滴は、反応器中の樹脂とある程度にまで凝集でき、しかも大きな液滴は、その粒子の割合が十分に少ない限り、好ましくは流動床中の総樹脂の10重量%未満、より好ましくは2重量%未満である限り、容易に流動化できる0.25cmまでのより大きな粒子を形成できるからである。
【0120】
本発明の好ましい方法は、その方法が本発明の嵩高配位子メタロセン触媒系の存在下で且つトリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム及び塩化ジエチルアルミニウムのようないかなる掃去剤並びにジブチル亜鉛の不存在下で又は実質的に不存在下で実施されるところにある。この好ましい方法は、PCT公開WO96/08520並びに米国特許第5712352号及び同5763543号に記載されている。
【0121】
本発明の一具体例では、オレフィン、好ましくはC〜C30オレフィン又はα−オレフィン、好ましくはエチレン又はプロピレン或いはこれらの二種以上の組合せを、本重合より前に、上記の本発明のメタロセン触媒系の存在下に予備重合する。予備重合は、予備重合は、高圧でバッチ式又は連続的に気相、液相若しくはスラリー相で実施できる。予備重合は、任意のオレフィン単量体若しくは組合せで及び/又は水素のような任意の分子量制御剤の存在下に行うことができる。予備重合手順の例のために、米国特許第4748221号、同4789359号、同4923833号、同4921825号、同5283278号及び同5705578号並びに欧州特許出願EP−B−0279863並びにPCT特許公開WO97/44371を参照されたい。
【0122】
一具体例では、重合用触媒は、担持されていない形で、好ましくは米国特許第5317036号及び同5693727号並びに欧州公開EP−A−0593083号に記載されるように液状で使用される。液状の重合用触媒は、カルボン酸金属塩及び流れ改良剤と共に固体又は液体として反応器にPCT公開WO97/46599に記載される注入方法を使用して導入できる。
【0123】
重合体生成物
本発明の方法によって製造される重合体は、多種多様の製品及び最終用途の適用品に使用することができる。本発明の方法によって製造される重合体は、線状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリプロピレン共重合体を包含する。
【0124】
重合体、典型的にはエチレンを基材とする重合体は、0.86g/cc〜0.97g/ccの範囲、好ましくは0.88g/cc〜0.965g/ccの範囲、より好ましくは0.900g/cc〜0.96g/ccの範囲、より好ましくは0.905g/cc〜0.95g/ccの範囲、さらに好ましくは0.910g/cc〜0.940g/ccの範囲、最も好ましくは0.915g/cc以上、好ましくは0.920g/cc以上、最も好ましくは0.925g/cc以上の密度を有する。密度はASTM−1238に従って測定される。
【0125】
さらに別の具体例では、プロピレンを基材とした重合体が本発明の方法で製造される。これらの重合体は、アタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、ヘミアイソタクチック及びシンジオタクチックポリプロピレンを包含する。その他のプロピレン重合体には、プロピレンブロック又は耐衝撃共重合体が含まれる。これらのタイプのプロピレン重合体は斯界に周知である。例えば、米国特許第4794096号、同3248455号、同4376851号、同5036034号及び同5459117号を参照されたい。
【0126】
本発明の重合体は、任意の他の重合体とブレンド及び/又は同時押出できる。他の重合体の例として、慣用型のチーグラー・ナッタ及び/又は嵩高配位子メタロセン触媒によって製造された線状の低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高圧低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられるが、これらに制限されない。
【0127】
本発明の方法によって製造された重合体及びそれらのブレンドは、フィルム、シート及び繊維押出及び同時押出並びに吹込成形、射出成形及び回転式成形のような成形操作に有用である。フィルムには、食品接触及び非食品接触用途の収縮フィルム、ラップ、一軸延伸フィルム、封止フィルム、延伸フィルム、スナック包装、重質袋、雑貨袋、加熱及び冷凍食品用包装、医薬用包装、工業用ライナー及び膜としての有用な同時押出によって又は貼合せによって成形されたインフレート又はキャストフィルムが含まれる。繊維は、フィルター、おむつ生地、医療用衣料及び地盤用シートを作るために織物又は非織物の形態で使用するための溶融紡糸、溶液紡糸及びメルトブローン繊維の操作を包含する。押出物品には、医療用チューブ、ワイヤ及びケーブル被膜、管、ジオメンブレン及びポンドライナーが含まれる。成形物品には、ボトル、タンク、大形の中空物品、硬質食品容器及び玩具などの形の単層及び多層構造物が含まれる。
【0128】
本発明の代表的な利点を含めて本発明をよく理解させるために、次の実施例が示される。
【0129】
密度はASTM D1505に従って測定される。
【0130】
メルトインデックス(MI)I及びI21は、ASTM D−1238、条件Eに従って190℃で測定される。
【0131】
メルトインデックス比(MIR)は、ASTM D−1238によって決定されるようなI21対Iの比である。
【0132】
「PPH」は、ポンド/時である。
【0133】
例1
約8フィート(2.4m)の直径及び約38フィート(11.6m)の床高さを有する図1に示すような気相流動床重合反応器を270psig(18.6MPa)の総圧力、200psi(13.8MPa)のエチレン分圧、80℃の温度、0.030のC/Cのモル比及び150ppmの水素濃度で操作する。循環ガスは、ほぼ19.6psi(1.4MPa)のイソペンタン分圧を含有し、その残余は実質的に窒素である。表面ガス速度は約2.0フィート/秒(61cm/秒)であり、床重量は約30,000lbs(13,608kg)であり、ほぼ10,000pph(4536kg/時)の樹脂が製造される。ほぼ5重量%の循環ガスが凝縮される。冷却器を出て底部先端部に入る入口ガスの温度は約42℃である。循環ガス冷却器の入口でのガスの温度は約82.4℃である。循環ガス送風機によって再循環されるガスの総重量は500,000である。循環ガスのうち25,000pph(11340kg/時)の後流れを循環ガス冷却器より前に取り出し、循環ガス冷却器の後に取り出された25000pph(11340kg/時)の後流れの循環ガスのと混合する。この混合流の温度は59℃であり、平衡計算では全て蒸気である。この総50,000pph(22676kg/時)流量の後流れ循環ガスをプレナムに向ける。プレナムは、6インチ(15.2cm)の内径を有し、反応器の流動床に約8フィート(2.4m)高さで約3フィート(91.4cm)延びている。トリカルバミン酸モノインデニルジルコニウムメタロセン触媒の溶液を、2重量%のトルエン溶液として18重量%の変性メチルアルモキサン型3Aイソペンタン溶液と共に、約3/4インチ(1.9cm)〜約1.0インチ(2.5cm)の内径を有する厚壁支持管を介して延びる3/16インチ(0.48cm)ODステンレス鋼製注入管(公称0.035インチ(0.09cm)の壁厚)から導入する。20pph(9.1kg/時)の窒素と10pph(4.5kg/時)のイソペンタンとのキャリアー流れを触媒と共に添加する。支持管は、プレナムの末端部を越えて流動床に約2インチ延びており、3/16インチ(0.48cm)注入管は、支持管を越えて約1インチ(2.5cm)延びている。約90℃の温度での流量2,500pph(1134kg/時)の新たなエチレンを触媒注入管用の先端部掃除用ガスとして支持管を介して流動床に導入する。50,000pph(22680kg/時)のプレナムガス流れは偏向用ガスとして作用して触媒が分散される粒子希薄帯域を生じさせる。
【0134】
たとえ反応器を凝縮方式で操作したとしても、プレナム流れでの循環ガスは乾燥している。触媒をこの乾燥した樹脂希薄帯域に分散させる。得られる樹脂の平均粒度は約0.035インチ(0.09cm)であり、10メッシュふるい以上の樹脂粒子の割合は10重量%未満である。この樹脂は約1dg/分のメルトインデックス(I)及び約0.918g/ccの重合体密度を有する。
【0135】
前述の一般的な記述及び特定の具体例から明らかなように、本発明の形態を例示及び説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な改変をなし得る。また、本発明は、2個以上の気相反応器を使用して又は気相反応器をスラリー重合反応器と連続させて使用して実施できることも意図する。従って、本発明はこれによって限定されるように意図されるものではない。

Claims (18)

  1. 気相反応器であってプレナム及び再循環ガスと未反応の単量体を反応器から取り出し且つその再循環ガスと新たな単量体を反応器に戻すための再循環系を有する反応器において1種以上の単量体を触媒系と接触させることからなるオレフィンの重合方法において、該方法が次の工程:
    (a)再循環ガスの一部分を冷却して冷却再循環ガスを形成させ、
    (b)随意として該冷却再循環ガスを追加の再循環ガスと混合し、及び
    (c)冷却再循環ガスを気相反応器にプレナムを介して注入すること
    を含むことを特徴とするオレフィンの重合方法。
  2. プレナムが支持管の内部で支持された注入管からなる請求項1に記載の方法。
  3. 単量体を支持管から注入する請求項2に記載の方法。
  4. 再循環ガスを注入管から注入する請求項2に記載の方法。
  5. 再循環ガスを支持管から注入する請求項2に記載の方法。
  6. 再循環ガスを該再循環ガスの露点より上の20℃以内に冷却した請求項1に記載の方法。
  7. 再循環ガスを該再循環ガスの露点より上の10℃以内に冷却した請求項1に記載の方法。
  8. 再循環ガスを該再循環ガスの露点より上の5℃以内に冷却した請求項1に記載の方法。
  9. 冷却再循環ガスを追加の再循環ガスと混合する請求項1に記載の方法。
  10. 追加の再循環ガスを冷却再循環ガスと混合する前に加熱又は冷却する請求項9に記載の方法。
  11. 単量体をプレナムを介して注入する請求項1に記載の方法。
  12. 単量体を支持管から注入する請求項11に記載の方法。
  13. 注入管が約1/16インチ(1.6mm)〜約1/2インチ(12.7mm)の直径を有する請求項2に記載の方法。
  14. 支持管が約1/4インチ(6.4mm)〜約5インチ(127mm)の直径を有する請求項2に記載の方法。
  15. 注入管が1/4インチ(6.4mm)〜3/8インチ(9.5mm)の直径を有し、支持管が約3/4インチ(19mm)〜2インチ(51mm)の直径を有する請求項2に記載の方法。
  16. 再循環ガスの50重量%まで(再循環ガスの総重量を基にして)をプレナムを介して注入する前に冷却した請求項1に記載の方法。
  17. 再循環ガスを該再循環ガスの露点未満の温度に冷却した請求項1に記載の方法。
  18. 前記工程(a)が再循環ガスを冷却して冷却再循環ガスを形成させることである請求項1に記載の方法。
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