JP2004513941A - イミダゾール類の製造法 - Google Patents

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ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ アラバマ
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    • C07D249/081,2,4-Triazoles; Hydrogenated 1,2,4-triazoles

Abstract

本発明はイミダゾール類の製造法に関する。イミダゾール類は、グリオキサール、アンモニウム、アルデヒド及び場合によっては一級アミン類を用いて合成される。この反応は、Bronsted酸存在下、当該pKaは、反応に用いる一級アミン類のアンモニウムイオンに由来するpKaと同値の条件の下、あるいは、一級アミン非存在下では、用いるアンモニウムのpKaは上記酸由来pKaと同値の条件の下、行われるものである。本反応は、その開始物質に安価な材料を用いているのにも関わらず、比較的高収率にてイミダゾール類を得ることが出来る。このイミダゾール類は、式(V)並びに式(IX)の如く表されるが、非常に有用な化学物質中間体である。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明はイミダゾール類の製造法に関する。
【0002】
イミダゾールはアルデヒド類、グリオキサール、炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウム、及び選択的にで一級アルキルアミンとの反応により製造される。イミダゾールは、また、Bronsted酸存在下、アルデヒド、グリオキサール、アンモニア、及び選択的に一級アミン類との反応により製造される。
【0003】
(技術分野の背景)
イミダゾール類は化学物質中間体として有用であり、例えば、医薬品や殺虫剤に製造に用いられる。一般的には、イミダゾール類は、選択的に側鎖をイミダゾール環に導入するために、グリオキサール、アルデヒドアンモニウム、及び選択的にでアミンとの濃縮反応にて典型的に合成される。例は、Ullmann’s Enxyclopedia of Industrial Chemistry(E. Elversら編、第5版、A13巻、VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1989, 661乃至668ページ)又はComprehensive Heterocyclic Chemistry(M. R. Grimmett、K. T. Potts編、5巻、Part4A, Pregamon Press, New York, 1984, 482乃至486ページ)又はM. R. Grimmett(Adv. Heterocycl. Chem., 12巻、1970, 105乃至117ページ)を参照されたい。しかしながら、これら濃縮反応物は、しばしば、特に、特定のイミダゾール置換体において所望した物質を高収率で得ることができない。このように改良されたイミダゾール製造法が待ち望まれている。
【0004】
M. R. Grimmett(Adv. Heterocycl. Chem., 12巻、1970, 1ページ)に報告されているように、254 マイクロメーターの化学線存在下、ホルムアルデヒド及び炭酸アンモニウムを反応させると、4−メチルイミダゾール及び4−ヒドロキシメチルイミダゾールといったイミダゾール類を得ることができる。この行程は、本請求項には含まれていない。
【0005】
日本国特許03/169865で述べているのは、アンモニア又は炭酸アンモニウムをアンモニア源として用いた様々な種類のイミダゾール類の調製法である。当該特許には、本発明においてなされているような、選択されたアミン類存在下、炭酸アンモニウムを特定の用途とする認識が全くなされていない。
【0006】
【特許文献1】
日本国特許03/169865
【非特許文献1】
Ullmann’s Enxyclopedia of Industrial Chemistry(E. Elversら編、第5版、A13巻、VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1989, 661乃至668ページ)
【非特許文献2】
Comprehensive Heterocyclic Chemistry(M. R. Grimmett、K. T. Potts編、5巻、Part4A, Pregamon Press, New York, 1984, 482乃至486ページ)
【非特許文献3】
M. R. Grimmett(Adv. Heterocycl. Chem., 12巻、1970, 105乃至117ページ)
【非特許文献4】
Heterocycl. Chem., 12巻、1970, 105乃至117ページ)。
【0007】
(発明の概要)
本発明は液相におけるイミダゾール製造法の初期段階に関する。
(a) 炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウム
(b) グリオキサールを下記の分子式(I)にて
【0008】
【化3】
Figure 2004513941
(c) アルデヒドをRCHO (II)の分子式にて
(d) 選択的にアミン類をRNH (III)の分子式にて表記する。
この中で、
、R、およびRはそれぞれ独立してHydrogen、Hydrocarbyl、又はHydrocarbyl置換体を示す。RはHydrogen、alkyl、又はアルキル置換体を示す。
【0009】
本発明は液相におけるイミダゾール製造法の第2段階にも言及する。
(a) 酸をHXの分子式にて
(b) グリオキサールを下記の分子式(VI)にて
【0010】
【化4】
Figure 2004513941
(c) アルデヒド類をRCHO (VII)の分子式にて
(d) アミン類の分子式をRNH (VIII)にて
(e) アンモニア
この中で、
、R、およびRはそれぞれ独立してHydrogen、Hydrocarbyl、又はHydrocarbyl置換体を示す。RはHydrogen、Hydrocarbyl、又はHydrocarbyl置換体を示す。また、Xは陰イオンを示す。さらにHXのpKa値は、RNH+の持つpKa値から±2した値であり、(VIII)が存在しない場合には、HXのpKa値はNH+の持つpKa値から±2した値である。
【0011】
(発明の詳細)
アルキル基置換体とは、所望の反応に影響を与えない一つ又はそれ以上の官能基で置換されたアルキル基のことであり、得られた化合物に実質的な不安定性を与えない。適当な置換基は、OH基、エーテル基、そしてアリル基である。ここでは特に限定しない場合には、炭素数1乃至30のアルキル基とする。
【0012】
hydrocarbylとは、炭素及び水素のみを含み、対掌性又は反掌性である一価のラジカルを持つ基のことである。hydrocarbyl置換体とは、所望の反応に影響を与えない一つ又はそれ以上の官能基で置換されたhydrocarbyl置換基のことであり、得られた化合物に実質的な不安定性を与えない。適当な置換基は、OH基やエーテル基である。ここでは特に限定しない場合には、炭素数1乃至30のhydrocarbyl基とする。
【0013】
本発明で合成されるのは、環状構造をもつイミダゾール化合物である。
【0014】
【化5】
Figure 2004513941
初期の合成過程における出発物質、つまり(I)、(II)、(III)、及び炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムを用いて、イミダゾール類は下記の化学式のごとく合成される。
【0015】
【化6】
Figure 2004513941
ここで、R、R、R、及びRは上記で定義したとおりである。平衡式(1)には記載していない水及び二酸化炭素は、本反応の副生成物である。”酸性物質”としての二酸化炭素が副生成物として合成されることは大変有用である。なぜなら、ガスの形で反応系から除去されるからである。予期できることであるが、R、Rが異なる基であると、二つの異性体が得られることになる。
【0016】
平衡式(1)においてRが水素であると、このアミンは、アンモニアになる。アンモニアは、アンモニアの形で反応系に供されるか、又は炭酸アンモニウム若しくは炭酸水素アンモニウムとして供されるだろう。炭酸アンモニウムは、1モルあたり2当量のアンモニアを持っているが、炭酸水素アンモニウムでは1当量である。(1)に記載した平衡式において好ましくは、アンモニウム存在下、5乃至100モル百分率の二酸化炭素が存在することであり、より好ましくは、5乃至95モル百分率の二酸化炭素、特に好ましくは10乃至30モル百分率の二酸化炭素、最も好ましくは、15乃至25モル百分率の二酸化炭素が存在することである。アンモニア水及び二酸化炭素が存在すると、両者の量比に依存して、炭酸アンモニウム及び/又は炭酸水素アンモニウムが生成される。炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムが含まれているのは、アンモニア及び二酸化炭素が存在することであり、又は(III)の炭酸型及び炭酸水素型を加えることである。副生成物として水が生成することから、例え水を反応系に加えなくても、炭酸型及び/又は炭酸水素型が反応系に加えられたことになる。
【0017】
反応開始物質の量比はそれほど限定されていないが、化学量論上反応に必要な量だけ反応系に加えた方がよい。つまり、(I):(II):(III)((III)が存在し、Rが水素ではないとして)は約1:1:1が好ましい。アンモニアが存在する場合(アンモニア及び/又は炭酸アンモニウム及び/又は炭酸水素アンモニウム)の全体の量比は、少なくとも部分的にRが水素でないとして、1:1が好ましい。もし(III)が存在し、すべてのRが水素で場合は、アンモニアと(I)の量比は、2:1が好ましい。その他の例として、(すべてのアンモニアの当量+(III)):(I)は2:1が望ましい。
【0018】
(I)において、RとRは同じ残基である方がよい。好ましいR及びRの候補は、水素及び炭素数が1乃至6のアルキル基がよく、更に望ましいのは水素及びメチル基である。R及びR基は、イミダゾール環の4位及び5位に相当する。
【0019】
(II)において、Rは水素又はアルキル基がよく、より好ましくは、水素又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、特に好ましくは水素又はメチル基である。Rはイミダゾール環の2位に導入される。
【0020】
(III)において、Rは水素、アルキル基又はヒドロキシアルキル基がよく、さらに好ましくは、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、又は2−ヒドロキシエチル基であり、特に好ましくは、水素(アンモニア)及びメチル基である。
【0021】
最初の過程において、炭酸アンモニウム及び/又は炭酸水素アンモニウムの形で供給されたアンモニア及びその他のアンモニアは、イミダゾール環の3位に導入された。Rが水素でなく、化学量論上よりも少ない(III)を加えると、しばしば予期せぬ生成物を得ることになる。
【0022】
本発明において、分子式(IV)の化合物に関する二つ目の行程は、下記の反応式で示される。
【0023】
【化7】
Figure 2004513941
平衡式(2)には示されていないが、水は本反応の副生成物である。もしR、Rが異なっていると、(IX)では入れ替わり、二つの異性体が得られることになる。
【0024】
アンモニア及び/又は(VIII)は、HXの塩の形で遊離塩基として加えられるかもしれない。反応系における(VIII)の総量は、存在する二酸化炭素に対し、5乃至100モル百分率が好ましく、より好ましくは、10乃至30モル百分率、さらに15乃至25モル百分率の(VIII)が含まれることが特に好ましい。
【0025】
第2行程の反応開始物の量比はそれほど限定されないが、化学量論上好ましい量を加えることをお勧めする。つまり、(VI):(VII):(VIII):アンモニアは、1:1:1:1が好ましい。しかし、もし、(VIII)が存在しない場合は、(VI):(VII):アンモニアのモル比は、約1:1:2が良い。
【0026】
(VI)において、R及びR基は同じであることが望ましい。例として、R及びR基は、水素及び炭素数1乃至6のアルキル基であるが、より好ましくは、水素及びメチル基である。R及びR基は、イミダゾール環の4及び5位に導入される。
【0027】
(VII)において、Rは水素又はアルキル基が望ましく、より好ましくは、水素又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、水素又はメチル基が特に好ましい。Rはイミダゾール環の2位に導入される。
【0028】
(VIII)において、Rはアリル基、アリル基置換体、アルキル基又はヒドロキシアリル基が望ましく、より好ましいのは、フェニル基、フェニル基置換体、炭素数1乃至6を持つアルキル基、又は2−ヒドロキシメチル基である。
【0029】
二番目の行程におけるアンモニア(HX塩の形で加えられるアンモニア)は、イミダゾール環の3位に導入される。もし(VIII)が加えられないと、アンモニアは窒素原子の形でイミダゾール環の1位に導入される。化学量論上よりも少ない(VIII)を加えると、しばしば予期せぬ生成物を得ることになる。
【0030】
二番目の行程において、加えるHXのpKa値は、RNH のもつpKa値に比して±2単位である。より好ましいのは、±1単位のpKaである。もし(VIII)を加えないとすると、HXのpKa値はNH のpKa値の±2が良く、±1がより好ましい。応用可能なイオンのpKaは、水系において標準法により決定する。様々なイオンのpKa値は、文献にて入手可能である。
【0031】
二番目の行程にて登場する酸の化学式、HXは、Bronsted酸にて定義されている化学式である。実は、HXは、酢酸のように酸であるかもしれない。この場合、Xは酢酸イオンである。また、リン酸の場合は、Xは二水素リン酸イオンである。しかし、HXは、pKaの限られた範囲内で、二水素リン酸イオンであるかもしれない。特に、水系においては、緩衝液は、HXのpKaを望む値にpHを補正することが可能かもしれない。
【0032】
HXはアンモニウム塩の形、NHX、又は(VIII)の塩体、つまりR8NHXの形で加えられるかもしれない。この例では、この種の塩、つまりHX又はアンモニア又は(VIII)、が本行程に含まれている。反応の最終段階で、HXはしばしばその遊離塩の形で存在し、蒸留などの一般的な操作で回収されるかもしれない。
【0033】
第一又は第二行程の反応温度は限定されないが、−50度乃至+150℃が好適であり、より好ましくは、−20℃乃至+50℃である。多くのこれら反応開始物質の組み合わせは、室温又は外気温下、大変反応性があるので、このような反応条件がより簡便である。
【0034】
第一又は第二行程は、水系、有機相中、又は水−有機相混在系にて行われるかもしれない。少なくとも水系の一部を利用することは、多くの例において有用である。つまり、一般的な反応開始物質、例えばアンモニア、ホルムアルデヒド、メチルアミン、及びその他の化学物質は水系溶媒として安価であるからである。
【0035】
第一又は第二行程において、反応開始物質の添加順序は限定されない。望むらくは、すべての材料を本質的に「同時に」加えることであるが、直接は、一つを添加した後に他のものを順順に入れ、反応をスタートさせればよい。しかしながら、冷却は、発熱反応を調節するためにも望ましいし、揮発性の材料の蒸発を食い止める効果もある。
【0036】
(I)(II)(VI)及び(VII)を系に加えることは、(I)(II)(VI)及び(VII)が化学的な活性平衡にあることを意味する。例えば、(II)又は(VII)は、(II)自身に急速に加水分解されるアセタール又はヘミアセタールとして加えられるかもしれない。(I)又は(VI)はケタールやヘミケタールとして加えられるかもしれない。もし、(II)や(VII)がホルムアルデヒドならば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はs−トリオキサンとして加えられるかもしれない。もし(I)や(VI)がグリオキサール自身なら、trimeric dihydrateとして加えられるかもしれない。
【0037】
本発明の行程は大変急速な反応であるので、例え室温にて行ったとしても、特に、大規模な条件で、連続運転により行程を実行することが可能である。一つの連続行程において、連続する4つのゾーンからなる反応系及びいくつか又は4つすべてのゾーンは、一つ若しくはより多くの容器の中で行うかもしれない。この反応系自体は、反応開始物質若しくは生成物による反応性や腐食性を有しないいくつかの便利な材料を用いて構築されるかもしれない。この材料には、ステンレス鋼やガラス剤が含まれる。最初のゾーンは”混合ゾーン”であり、その中には、すべての反応開始物質や触媒が加えられ、攪拌され、次なる系へと続いていく。最初の反応装置は、望むなら本反応における不活性な溶媒にて始められるかもしれない。この溶媒は水でもいいし、簡単なアルコール、メタノールやエタノール、プロパノールやイソプロパノールでもよい。また、トルエンやキシレン、ヘキサンなどの炭化水素類やその他の便利な溶媒でもよく、これらは、生成物の単離や精製、反応装置自体の調節を容易にするものである。これら溶媒は、反応系に影響を与えないものであるべきである。反応装置を使わないならば、これら溶媒は、いくつかの攪拌ゾーンにおいて導入できる。この反応は、溶媒を加えないことを望むなら、本反応の一つの反応物質により始められるかもしれない。例えば、反応は、水性のグリオキサール溶液の導入によって始めることができる。最初の反応物質あるいは溶媒を反応に導入した後、残りの反応物質を、反応系に加えておく。その他の反応物質を加えることは、連続的かもしれないし、若しくは、場合によっては、反応系に入れる前に、二つあるいはそれ以上を「前もって混和」することが望ましいかもしれない。すべての反応物質は、同じモル比分を「攪拌ゾーン」に入れるほうが望ましい(イミダゾール環のN位に置換基を導入する場合は除く。この場合、第一級アミンの代わりに、第2モル当量のアンモニアを使用する)。所望するイミダゾール類を製造するためにの反応物質の正確な特徴や物理的な特性にも依存するが、攪拌ゾーンにおける圧力は、0.1乃至20Mpa(1乃至20気圧)が好ましい。攪拌ゾーンの温度は、実用的に可能な限り低い方がよく、−10乃至+40℃が好ましい。最も好ましくは、10乃至20℃である。本行程における触媒、例えば1−アルキル−イミダゾール合成反応における二酸化炭素は、「攪拌ゾーン」に加える。触媒は、「攪拌ゾーン」のどの時点でも導入することはできるが、「攪拌ゾーン」の最終段階に加えるのが有効である。導入可能な触媒の量は、反応開始物の相対比として0.1乃至100モル程度である。一般的に好ましくは、適当な反応時間内で、必要最小限の触媒を加えるのが好ましい。通常10乃至100モル百分率の触媒を加えるが、二酸化炭素の場合、しばしば20乃至50モル百分率を加えることが効果的である。連続反応系において、過剰量の触媒が存在する時には、触媒を溶媒と兼用することも可能である。これは、N−アリルイミダゾールの合成において、その触媒及び溶媒として酢酸を使用する際に便利である。すべての反応物質、触媒そしてその他の溶媒が接触し、攪拌ゾーンにおいてよく混和されたのち、反応装置は、「反応ゾーン」へと導入される。この「反応ゾーン」が作られるのは、反応が完了するための十分な時間をとるためで、一般的には、10分以下である。反応ゾーンにおける温度は−10乃至+150℃である。好ましくは、30乃至80℃である。反応ゾーンの圧力は、攪拌ゾーンよりもいくらかでも高ければよく、特に特定されない。反応ゾーンは続いて、「脱気ゾーン」へと導入される。この「脱気ゾーン」では、反応系は、残存する不溶性のガス、例えば二酸化炭素、を取り除くために減圧される。この減圧ゾーンを構成する反応相の圧力は、通常、1 MPa(10気圧)以下である。脱気ゾーンが終った後は、「分離ゾーン」へと導入される。ここ中で、溶媒、副生成物、不反応物及び他の不純物質を分離する。生成物の分離は、counter−flow分離により行われるかもしれない。この分離は、生成物中にみかけ溶解している不溶性の溶媒を分離できる。この生成物の分離は、反応系に存在する二つの不溶性溶媒の分離を伴うかもしれない。このような分離手順の多様性は、本分野ではよく知られており、特定の物理的特性をもつイミダゾールの合成過程において、大変有用に活用されるかもしれない。例えば、トルエンを、水とともに溶媒として使用し、二酸化炭素触媒存在下、ホルムアミド、メチルアミン、及びアンモニアを用いて1−アルキルイミダゾールを合成する系で使用する場合、トルエンは、水系から分離することができ、故に、望むN−アリルイミダゾール生成物をトルエン相から回収される。その他のN−アリルイミダゾール生成物は、持続的に新規のトルエンを追加することにより水系から回収されるかもしれない。分離ゾーンから離れ、次に導入されるのは、「精製ゾーン」である。ここでは、thin film蒸留器のような抽出機具を用い、生成物のさらなる精製に使用されるかもしれない。
【0038】
このような行程にて得たイミダゾール類の収率はしばしば高い。多くの第一及び第二行程は、通常温度においても、非常に早いスピード進行するが、これは二酸化炭素やHXによる触媒によるものと考えられている。例えば、−20℃乃至+50℃において(混和時の材料温度であって、発熱反応による温度上昇を含まない)、本質的には、0.5乃至60分で反応が収量することが好ましく、より好ましくは、0.5乃至30分、さらに、特に好ましくは、1ないし15分である。イミダゾール化合物は、蒸留及び/又は再結晶のような標準的な技術によって分離・精製されるかもしれない。
【0039】
この例において、水性ホルムアルデヒドは37重量百分率(対ホルムアルデヒド)含み、水性メチルアミンを40重量百分率(対メチルアミン)、水性グリオキサール40重量百分率(対グリオキサール)含まれている。パラホルムアルデヒドは95%の純度であった。
【0040】
この例において、下記の略語を用いる。
bp:沸点、DMSO:ジメチルスルフォキシド、mp:融点、RB:丸底、RT:室温
(例1)
200 mLのRBフラスコに、順番に、2.79 g(29.0 mmol)の炭酸アンモニウム、20 mLの水、4.67 g(58.0 mmol)の水性ホルムアルデヒド、10 mLの水、4.5 g(58.0 mmol)の水性メチルアミン、10 mLの水、8.42 g(58.0 mmol)の水性グリオキサール、そして10 mLの水を加えた。この溶液を一昼夜還流した。少量の一部を採取し、H NMRにて分析したところ、1−メチルイミダゾールとイミダゾールのジメチル置換体塩を確認した。揮発成分の除去及び混合物の蒸留により0.45 g(回収率9.5%)の1−メチルイミダゾール(bp:99−101℃(2.7 kPa))を得た。
【0041】
(例2)
0乃至5℃にて冷却したRBフラスコに、順次、94.2 g(1.16 mol)の水性ホルムアルデヒド、90 g(1.16 mol)の水性メチルアミン、55.73 g(0.58 mol)の炭酸アンモニウム、168.4 g(1.16 mol)の水性グリオキサール、そして700 mLのメタノールを加えた。反応はRTにて一昼夜行った。脱気下、揮発成分を除去し、減圧下、混合物を蒸留したところ、1−メチルイミダゾール(82.9 g、87%、bp 99−101℃(2.7 kPa)を得た。
【0042】
同様の反応手順で、20分の1のスケールにて、蒸留した1−メチルイミダゾールは以下のNMR spectraを与えた。H NMR(DMSO−d, ppm):3.612(3H, NMe)、6.87(1H)〔CH(4,5)〕、7.55〔1H, C(2)〕。13C−NMR(DMSO−d, ppm):32.75(NMe)、120.52及び128.41〔(CH4,5)〕、及び137.94〔CH(2)〕。
【0043】
(例3)
10 mLのフラスコに、4.33 mmolの水性ホルムアルデヒド、0.2 gのメタノール−dを加えた。0乃至5℃に冷却した後、0.2 gのメタノール−dに溶かした4.33 mmolのメチルアミン、0.208 g(2.17 mmol)の炭酸アンモニウム、0.3 gのメタノール−d、0.63 g(4.33 mmol)の水性グリオキサール溶液、そして最後に0.6 gのメタノール−dを加えた。5分間攪拌した後、溶液の一部を5 mm径のNMRチューブに加えた。水非存在下、10分間攪拌した後、H NMRが示したのは、反応がほとんど完了していたことだった。少量の出発物質を検出し、他の反応生成物も観察した。H NMR(CDOD, ppm):(1−メチルイミダゾール)3.74(3H, NMe)、6.997及び7.017〔1H, CH(4,5)〕、7.66〔1H, CH(2)〕。3.95 ppmに小さな共鳴は、1,3−ジメチルイミダゾール塩を反映したものであって、7.013、7.196、及び7.75での小さな共鳴は、イミダゾールを反映したものであった。
【0044】
(例4)
200 mLのRBフラスコに、4.08 g(136 mmol)のパラホルムアルデヒドと20 mLのメタノールを加えた。0乃至5℃に冷却した後、順次加えたのは、7.65 g(129 mmol)のi−プロピルアミン、10 mLのメタノール、6.20 g(65 mmol)の炭酸アンモニウム、10 mLのメタノール、9.07 g(43.1 mmol)のdihydrtate trimericグリオキサール、25 mLのメタノールである。反応はRTにて一昼夜攪拌した。少量の一部をNMR分析の用に供した。H NMR(DMSO−d, ppm):1.352(d, 6H, Me)、4.37(sept, 1H, CH)、6.86及び7.19〔1H each, CH(4,5)〕、7.652〔1H, CH(2)〕。これが示している之波、1−メチルイミダゾールが比較的高収率にて得られたことである。減圧下、揮発成分を除去し、反応混合物を、陰圧下蒸留したところ、12.16 g(82%)のi−プロピルイミダゾール(bp 97−99℃(2.7 kPa))を得た。
【0045】
(例5)
200 mLのRBフラスコに、3.87 g(43 mmol)のトリオキサンと20 mLのメタノールを加えた。0乃至5℃に冷却した後、10 g(129 mmol)の水性メチルアミン及び10 mLのメタノールを加えた。10分後、6.20 g(64.5 mmol)の炭酸アンモニウム、10 mLのメタノール、9.04 g(43 mmol)のdihydrate trimeticグリオキサール、及び25 mLのメタノールを加えた。RTにて一昼夜攪拌した後、一部を採取し、揮発性成分をrotary evaporatorにて除去し、H NMR測定結果を得た。示していたのは、1−メチルイミダゾールを得たことと、多少の他の生成物を得たことであった。
【0046】
(例6)
500 mLのRBフラスコに、15.67 g(193 mmol)の水性ホルムアルデヒド及び20 mLのメタノールを加えた。0乃至5℃に冷却した後、15 g(193 mmol)の水性メチルアミンと10 mLのメタノールを加えた。10分後、9.28 g(97 mmol)の炭酸アンモニウムと10 mLのメタノールを加えた。さらに、30 mLのメタノールに16.78 g(195 mmol)の2,3−ブタンジオールを加えた溶液を加え、10乃至15分置いた。RTにて一昼夜攪拌した後、一部を採取し、揮発成分を除去後、NMR spectrumを得た。H NMR(DMSO−d, ppm):1.96(3H, C−Me)、2.00(3H, C−Me)、3.408(3H, NMe)、7.338〔1H, CH(2)〕。生成物は概ね、所望通りの1,4,5−トリメチルイミダゾールであった。上記一部を採取した残りに関し、減圧下、揮発成分を除去し、陰圧下、蒸留したところ、12.8 g(60.3%)の1,4,5−トリメチルイミダゾール(bp 105−107℃(2.7 kPa))を得た。
【0047】
(例7)
500 mLのRBフラスコに、10 g(123 mmol)の水性ホルムアルデヒド及び20 mLのメタノールを加えた。0乃至5℃に冷却した後、20 mLのメタノールに溶かした7.53 g(123 mmol)のエタノールアミンを加え、10分間置いた。続いて、5.91 g(61.5 mmol)の炭酸アンモニウム、10 mLのメタノール、8.62 g(41 mmol)のtrihydrate trimericグリオキサール、及び30 mLのメタノールを加えた。RTにて一昼夜攪拌した後、一部を採取し、減圧下、揮発成分を除き、NMR spectrumを得た。H NMR(DMSO−d, ppm):3.633(t, 2H, NCH)、3.977(hept., 2H, OCH)、6.855及び7.131〔1H each, CH(4,5)〕、7.558〔1H, CH(2)〕。得た1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾールは、12.67 gで、収率は92%であった。テトラヒドロフランにて結晶化した。
【0048】
(例8)
500 mLのRBフラスコに、9.28 g(193.2 mmol)のアセトアルデヒド及び20 mLのメタノールを加えた。0乃至5℃に冷却した後、30 mLのメタノールに溶解した15 g(193.2 mmol)の水性メチルアミンを加え、10分間置いた。次に、9.28 g(96.9 mmol)の炭酸アンモニウム、10 mLのエタノール、13.53 g(64.4 mmol)のtrihydrate trimericグリオキサール、及び30 mLのメタノールを加えた。この溶液を0乃至20℃にて一昼夜攪拌し、一部を採取した。採取した溶液から揮発成分を除去し、NMR spectrumを得た。H NMR(DMSO−d, ppm):2.228(3H, C2Me)、3.496(3H, NMe)、6.663及び6.957〔1H each, CH(4,5)〕。減圧下、揮発成分を除去し、fractional distillation法にて、1,2−ジメチルイミダゾールを精製した。14.2 g(77%)の収量であって、bp 102℃(2.7 kPa)。
【0049】
(例9)
200 mLのRBフラスコに、3.95(124.9 mmol)のパラホルムアルデヒドを加え、氷と塩の混液を使って、このフラスコを−15℃に冷却した。9.7 g(124.9 mmol)の水性メチルアミンを滴下した。さらに9.87 g(124.9 mmol)の炭酸水素アンモニウムを加えた。その後、18.12 g(124.9 mmol)の水性グリオキサールを滴下にて加えた。反応は瞬間的に進行した。2時間攪拌した後、一部を採取し、揮発成分を除去後、NMRを得た。NMRが示したのは、1−メチルイミダゾールが高収率にて得られたことであった。反応混合物を分画的に蒸留し、9.13 g(89%)の1−メチルイミダゾール(bp 99−101℃(2.7 kPa))を得た。
【0050】
(例10)
200 mLのRBフラスコに、10.13 g(124.9 mmol)の水性ホルムアルデヒドを加えた。このフラスコを、氷と塩の混液をつかって、−12乃至17℃に冷却した後、9.7 g(124.9 mmol)の水性メチルアミン及び18.12 g(124.9 mmol)の水性グリオキサールを加えた。さらに、6.0 g(62.4 mmol)の炭酸アンモニウムを加えたところ、ほとんど瞬間的に泡立ちが観察された(おそらく二酸化炭素の生成であろう)。RTにて一昼夜攪拌した後、減圧下、water azeotropeを除いた。粘性液体に対するH NMRが示したのは、まさに純水な1−メチルイミダゾールの生成であった。
【0051】
(例11)
200 mLのRBフラスコに、16.45 g(208.1 mmol)の炭酸水素アンモニウム、10 gの水、4.58 g(104.0 mmol)のアセトアルデヒド、及び15.09 g(104.1 mmol)の水性グリオキサールを加えた。RTにて2時間攪拌した後、rotary evaporatorにて揮発成分を除き、得た黄色がかった茶色の固体に関するNMR spectrumを測定した。H NMR(DMSO−d, ppm):2.253(s, 3H, Me)、6.848〔s, 2H, CH(4,5)〕、8.20−8.40〔very broad, 1H, おそらくNH〕。13C NMR(DMSO−d, ppm):13.69(Me)、121.19〔CH(4,5)〕、143.53(C2)。不純物による小さな共鳴が121.5、135.2及び165.3に観察された。生成物は、多少黄色がかった茶色の固体であった。収率は95%。生成物をテトラヒドロフラン/ヘキサンにて結晶化し、無色の結晶として得た(mpは140−141℃)。H NMR(DMSO−d, ppm):2.235(3H, Me)、6.817〔2H, CH(4,5)〕。13C NMR(DMSO−d, ppm):13.78(Me)、121.22〔CH(4,5)〕、143.395(C2)。
【0052】
同様の反応を、炭酸アンモニウムを用いて行った。炭酸アンモニウム、グリオキサール、アセトアルデヒドの順番で添加したところ、2−メチルイミダゾールを得た。しかし、暗い色の液体であって、上記のような純粋物ではなかった。
【0053】
(例12)
500 mLのRBフラスコに、20 mLのエタノールに溶解した2.27 g(27.9 mmol)の水性ホルムアルデヒドを加えた。次に、25 mLのエタノールに4.55 g(27.9 mmol)の4−トリフルオロメチルアニリン(アニリン塩のpKaは2.6と報告されている)を溶解した溶液を加えた。10 mLのメタノールに3.31 g(29.6重量百分率、27.9 mmol)の水性アンモニウムを溶解した溶液、及び、10 mLのメタノールに4.76 g(28.5 mmol)の2−ニトロ安息香酸(pKa値2.18と報告されている)を溶解した溶液を加えた。4.05 g(27.9 mmol)の水性グリオキサール溶液を滴下した後、混液をRTにて一昼夜攪拌した。一部を採取し、減圧下、溶媒を除去した後、DMSO−d存在下、 H NMRを測定した。5つの新しい共鳴が見られ、それらは、期待した1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)イミダゾールと一致した。(δ8.45;三つの共鳴は、multipletで7.8−7.9及び7.2)。
【0054】
(例13)
500 mLのRBフラスコに、RT下、100 mL氷酢酸、30 mLの水性ホルムアルデヒド、及び46 mLの水性グリオキサールを加えた。フラスコを、油浴上、70℃に加温し、下記の溶液、つまり、100 mL氷酢酸、30.8 gの酢酸アンモニウム、10 mLの水(酢酸アンモニウムを溶かすため)、及び56 mLのメシチルアミンを加えた溶液、を30分かけて滴下した。この溶液を70℃にて一昼夜攪拌した。冷却後、3リットルの水に溶解した294 gの炭酸水素アンモニウム溶液を攪拌しながら、上記反応混液を加えた。生成した沈殿物を濾過にて回収し、水にて洗浄した後、乾燥後、61.1 g(82%)の茶黄色の固体を得た。H NMRが示したのは、この固体が所望の1−メシチルイミダゾールであることであった。

Claims (16)

  1. 液相中におけるイミダゾール類の製造法であって:
    (a) 炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウム;
    (b) (I)にて記載された化学式を持つグリオキサール類;
    及び
    (c) RCHOなる化学式を持つアルデヒド類(II);及び
    (d) 選択的にRNHなる化学式を持つアミン類(III)
    を用い、
    、R及びRはそれぞれ独立に水素基、hydrocarbyl基又はhydrocarbyl置換体であり;
    が水素基、アルキル基又はアルキル置換体である;
    ところの化合物群を用いたイミダゾール類の製造法。
    Figure 2004513941
  2. 液相中におけるイミダゾール類の製造法であって:
    (a) HXなる化学式を持つ酸類;
    (b) (VI)にて記載された化学式を持つグリオキサール類;
    (c) RCHOなる化学式を持つアルデヒド類(VII);及び
    (d) 選択的にRNHなる化学式を持つアミン類(VIII)
    を用い、
    Xが陰イオン;
    、R及びRはそれぞれ独立に水素基、hydrocarbyl基若しくはhydrocarbyl置換体であり;
    が水素基、アルキル基若しくはアルキル置換体であり;
    かつ、
    NH(VIII)を用いた場合にはHXの持つpKa値がRNHの持つpKa値の±2以内にあり、あるいはRNH(VIII)用いない場合にはHXの持つpKa値がNH の持つpKa値の±2以内なる関係を有する;
    ところの上記化合物群を用いたイミダゾール類の製造法。
    Figure 2004513941
  3. 請求項1に記載されたイミダゾール類の製造法であって、当該請求項中の(III)を用いたイミダゾール類の製造法。
  4. 請求項3に記載されたイミダゾール類の製造法であって、R及びRがそれぞれ独立して水素基若しくはメチル基であり、かつ、Rが水素基、又は炭素数1乃至6を持つアルキル基である、イミダゾール類の製造法。
  5. 請求項3又は4に記載されたイミダゾール類の製造法であって、Rがアルキル基若しくはアルキル置換体であるイミダゾール類の製造法。
  6. 請求項5に記載されたイミダゾール類の製造法であって、Rが炭素数1乃至6を持つアルキル基であるイミダゾール類の製造法。
  7. 請求項3又は4に記載されたイミダゾール類の製造法であって、使用する前記化合物のモル量がそれぞれ等量である、イミダゾール類の製造法。
  8. 請求項1、3又は4に記載されたイミダゾール類の製造法であって、前記化合物のうち、前記グリオキサール類、前記アルデヒド類、及び前記アミン類それぞれのモル量が等量であるイミダゾール類の製造法。
  9. 請求項2に記載されたイミダゾール類の製造法であって、R及びRはそれぞれ独立に水素基若しくはメチル基であり、Rが水素基若しくは炭素数1乃至6であるアルキル基である、イミダゾール類の製造法。
  10. 請求項2又は9に記載されたイミダゾール類の製造法であって、Rがアリル基、アリル置換体基、アルキル水素基若しくはヒドロキシアルキル基であるアミン類である、イミダゾール類の製造法。
  11. 請求項10に記載したイミダゾール類の製造法であって、Rがフェニル基、フェニル置換体基、炭素数1乃至6を持つアルキル基又は2−ヒドロキシエチル基であるイミダゾール類の製造法。
  12. 請求項2に記載されたイミダゾール類の製造法であって、前記化合物群における前記関係を、RNHを用いた場合にはHXの持つpKa値がRNHの持つpKa値の±1以内なる関係を有する化合物群を用いた、イミダゾール類の製造法。
  13. 請求項2に記載されたイミダゾール類の製造法であって、前記化合物群のうち、前記グリオキサール類、前記アルデヒド類、前記アミン類、及び前記アンモニウムのモル量が等量である、イミダゾール類の製造法。
  14. 請求項3に記載されたイミダゾール類の製造法であって、R及びRはそれぞれ水素基であり、かつ、Rが2−ヒドロキシエチル基又はメチル基である化合物群、あるいは、R及びRはそれぞれ水素基であり、かつ、Rがメチル基である化合物群を用いた、イミダゾール類の製造法。
  15. 請求項2に記載されたイミダゾール類の製造法であって、R及びRはそれぞれ水素基であり、かつ、Rが2−ヒドロキシエチル基又はメチル基である化合物群、あるいは、R及びRはそれぞれ水素基であるグリオキサール類及びRがそれぞれ水素基であり、かつ、Rがメチル基である化合物群を用いた、イミダゾール類の製造法。
  16. 請求項1又は2に記載されたイミダゾール類の製造法であって、連続的な反応系を用いたイミダゾール類の製造法。
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