JP2004512929A - 熱交換器の金属表面上に触媒層を生成する方法 - Google Patents

熱交換器の金属表面上に触媒層を生成する方法 Download PDF

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Abstract

金属基盤上に触媒層をコーティングする方法は、金属表面上へコーティングするための金属酸化物及びバインダーのスラリーを調製すること、及びそのスラリーでコーティングされた表面上に触媒層を形成することを含む。スラリーは、例えば、過剰な硝酸の存在で完全に溶解したアルミナを含有するバインダーから作られ得る。次いで、そのバインダーを酸化金属混合物と混合して金属酸化物−バインダースラリーを形成し得る。その酸化金属混合物は、酸化アルミニウム、又は部分的水和酸化アルミニウムを含有し得る。その金属酸化物−バインダースラリーは、アルミニウム、チタン、ニッケル、コバルト、クロム、鉄、銅等、又は、真鍮並びにAlを成分として有しないステンレススチールが含まれるそれらの合金のような様々な金属の表面をコーティングするのに使用できる。

Description

【0001】
【関連出願への相互参照】
本願は、2000年9月12日に出願された米国出願番号09/659,629の一部継続出願である。
【0002】
【発明の背景】
本発明は、概して触媒層に関し、より詳しくは、熱交換器の内部のような金属表面上へ触媒層を調製する方法に関する。
【0003】
触媒コーティングを支持するために金属基盤を使用することは、益々重要になりつつある。それの高い熱伝導性及び優れた延性から、金属は、強い熱が複雑な流通路を移動し且つ軽量性が決定的に重要である用途において、触媒基盤の好ましい選択肢であると見られている。そのような用途の一つは、金属触媒熱交換(熱交換器のようなもの)であり、そこで、熱移動領域全体の一部は、その金属基盤上に触媒層を適用することによって触媒特性で機能付けることが可能である。しかし、簡易な一般的手法で、触媒コーティングを様々な金属基盤上へ調製することは大きな技術的挑戦を意味する。
【0004】
一般的に触媒層は、典型的には高い比表面積を持つ耐火性金属酸化物により支持された活性金属成分の小さな区画からなる。金属酸化物層を触媒支持体として調製する伝統的手法は、水と酸で耐火性金属酸化物スラリーを作製し、次いでコーディエライトモノリスのようなセラミック基盤上に直接にその生成混合物をウオッシュコーティングすることであった。この取り組み方の例は、酸安定化アルミナゾル法である。一般にこの方法は、弱いコーティング結合強度がそのコーティング触媒層の割れ及び剥離をもたらすため、金属表面に直接使用することはできない。
【0005】
現在、触媒性金属成分を塗布する前に、金属基盤を高比表面積耐火性金属酸化物でコーティングする幾つかの手法が存在する。しかしながら、これら手法は、通常、重大な制限を有するので、一つ又は幾つかの金属タイプ表面にしか適用できない。そのような手法の一つは、アルミナスラリーを、重要成分(例えば、Fecralloy及びKanthal等)としてアルミニウム(Al)を含有するステンレススチールの表面にコーティングすることである。しかし、その表面を高温空気で前処理して、アルミナの層又はアルミナウイスカーを触媒コーティング前に形成できるようにする必要がある。
【0006】
別の従来法は、触媒の上層をコーティングする前に、耐火性金属酸化物スラリーで下層を形成することを含む。その下層は、触媒上層コーティングの結合強度を改善するために、アルミナのシリカゾルとの混合物からなる。
【0007】
更に別の従来法は、クロム塩及びリン酸アルミニウムの水溶液中のアルミニウム金属粉末の分散を含んでなる混合物をコーティングしてから、昇温で硬化させることによって下層を提供する。
【0008】
しかし、上記手法には、アルミニウム含有合金基盤を使用することが触媒の適用のための金属基盤の選択を実質的に制限するという事実を含む幾つかの不都合がある。また、そのような合金を有するタイプのステンレススチール基盤は一般に高価である。加えて、アルミナウイスカー又は酸化物層を形成することは、その方法に関連するコストと時間を追加させる。クロム塩、つまり公知の発癌性物質の使用は、環境上の障害を生じさせる。リン酸塩は、昇温下で下層から移動して触媒金属と反応することにより触媒機能を失活させることが知られている。
【0009】
一定の用途に関して、その金属基盤は、チタンのような、ステンレススチール以外のものであり得る。依然として、下層としてシリカゾル混合物を使用する必要性は、触媒加工工程の数を増加させるだけでなく、昇温した反応温度下で触媒を失活させることができるシリカ毒として知られる望ましくない触媒効果をも生じさせる。さらに、シリカを含有する下地コーティング層の結合強度は、高温及び高湿度下でケイ素−酸素結合の加水分解性劈開に起因して有意に弱まり、そのコーティングの割れ及び剥離を生じ得る。
【0010】
したがって、上記制限が除去された、金属基盤のための触媒コーティング法を得ることは非常に望ましいことである。
【0011】
【発明の要旨】
従って、本発明の一側面において、金属表面を触媒作用性にコーティングする方法は、バインダーを含有するスラリーで金属表面をコーティングすること;その金属表面上に酸化物コーティングを形成すること;及びその酸化物コーティング上へ触媒金属の溶液を適用することを含んでなる。
【0012】
本発明の、これらの及び他の特徴、側面並びに利点は、以下の図面、記載及び請求の範囲への参照でより良く理解されるであろう。
【0013】
【発明の詳しい記載】
概して、本発明の方法は、金属酸化物及び金属表面へコーティングするバインダースラリーを調製すること、及びその金属表面上に触媒層を形成することを含む。そのスラリーは、例えば、過剰な硝酸の存在で完全に溶解したアルミナを含有するバインダーから作ることができる。次いで、そのバインダーを酸化金属混合物と混合して、金属酸化物−バインダースラリーを形成し得る。その酸化金属混合物は、酸化アルミニウム又は部分的に水和した酸化アルミニウムを含有し得る。
【0014】
本発明の金属酸化物−バインダースラリーは、アルミニウム、チタン、ニッケル、コバルト、クロム、鉄、銅等のような様々な金属、又は真鍮、並びにAlを成分として持つか若しくはそれを持たないステンレススチールが含まれるそれらの合金の表面をコーティングするのに使用することができる。かくして、本法は、チタン又は真鍮のような非強磁性金属に適用することができる。したがって、単一のコーティングを触媒層全体とすることができる。複数コーティングについては、1又はそれを超えるスラリーコーティングを、触媒コーティングへの支持層として使用してもよい。金属酸化物−バインダースラリーコーティングは、触媒反応のための多孔質構造及び高い比表面積を維持しながらも、金属基盤との優れた結合性を有する。
【0015】
コーティングが薄く(即ち、約5μm〜15μm)且つ結合強度がコーティング厚みの増加に伴って急速に低下する(即ち、Testing Material method D−3359に関するAmerican Societyによれば、約0B〜1B)という従来のアルミナゾル法とは対照的に、本発明は、有意に改善されたコーティング機械的強度(即ち、約3B〜5B)を持つ厚いコーティング(即ち、約10〜30μm)を提供する。それは、高純度でアルミナのみを含有する触媒支持体として使用することができる。また、予備触媒化金属酸化物をスラリー中に使用するか、又は触媒前駆体溶液と混合した金属酸化物−バインダースラリーを使用することによって、そのスラリーコーティングで、金属基盤表面上に直接的に触媒層を形成することもできる。
【0016】
さらに、先行技術の方法とは対照的に、バインダーは、そのスラリー形成に使用される。このバインダーは、例えば、部分的水和アルミナ又は疑似ベーマイトを硝酸中に完全に溶解させることにより調製し得る。次いで、そのバインダーを、部分的水和ガンマアルミナ又は非水和ガンマアルミナと混合して、金属酸化物−バインダースラリーを形成することができる。そのようなスラリーは、下の実施例において示されるように、先行技術とは対照的に、増強された厚み及び高い機械的強度のような改善されたコーティング特性を提供することとなる。また、先行技術とは対照的に、本発明は、使用されたときに環境的障害を発生させる公知の発癌物質の使用を不要とする。本発明は、例えば、上昇した温度で下層から移動して触媒金属と反応することにより触媒機能を失活させることが知られている化合物の使用をも不要とする。さらに本発明は、一般的な触媒反応条件である高湿度において上昇した温度での加水分解に起因して不安定になる物質の使用を不要とする。
【0017】
より詳細には、図1の本発明の1つの態様によれば、その方法は、金属基盤表面処理工程32、バインダー調製工程35,予備触媒化工程40、スラリー調製工程36、コーティング工程37、形成及び焼成工程38、及び触媒化工程39を伴う。処理工程32は、金属基盤表面を調製すること、その基盤表面をクリーニングすること、その基盤表面の親水性を改善することを含む。望ましくは、先ず金属基盤表面上の残留オイルと塵を熱水及び界面活性剤での一般的な洗浄のような一般的なクリーニング方法により除去すべきである。その一般的洗浄後、次いで金属基盤は、その表面上への流動乾燥空気によるようにして乾燥させ得る。次に、その金属基盤は、約1〜15Nの濃硝酸を用いて室温で追加洗浄し、大気中酸化及び腐食の結果として形成し得る錆び及び/又は不均一に分散した酸化物層をさらに除去し得る。濃硝酸での追加的酸洗浄は、金属表面を、窒素酸化を介して薄く密な酸化物層を形成することにより不動態化することにも役立ち得る。
【0018】
酸洗浄のための実際の洗浄時間及び酸濃度は、基盤に使用されている金属に依存する。例えば、高い酸濃度(例えば、約5〜15N)及び長い洗浄時間(例えば、約10〜30分)がチタン及びステンレススチールにとって好ましく、その一方、低い酸濃度(例えば、約1〜5N)及び短い洗浄時間(例えば、5〜20分)がアルミニウム及び真鍮表面にとってより適している。
【0019】
酸洗浄後、金属基盤は、流動空気中において約200〜600℃の温度での約30〜120分間の加熱にさらすとよい。それによって、非常に薄い(即ち、アブミクロン未満の厚み)金属酸化層が、空気による酸化の結果として基盤表面上に形成される。その金属組成物は、概して基盤全体にわたりかなり一貫性があることから、それゆえに表面金属の酸素との化学反応を介して形成されたそのタイプの金属酸化物層は、組成においても均一であり且つ基盤表面上へむらなく分布している。そのような酸化物層は、基盤表面をより親水性にして、次の各工程において水をベースとしたスラリーによって湿潤させることをそのような加熱処理前よりも容易にする。
【0020】
バインダー調製工程35において、バインダーが調製され、これは最終的に、金属基盤表面を酸化アルミニウム粒子と一緒に、並びにコーティングにおいてアルミナ粒子間を結合させるための物質として役立つ。バインダーは、高比表面積の耐火性酸化金属粉末を酸の中、例えば、酸化アルミニウム粉末を硝酸の中に完全に溶解させることにより作ることができる。この発明に使用される酸化アルミニウム粉末は、ガンマアルミナでもよいし、ガンマアルミナとベーマイトとして一般に知られる水酸化アルミナとの混合物でもよい。次の理論に縛られるつもりはないが、そのような様式で作られたバインダーは、[Al(HO)OH] 4+のような、Al−O−Al架橋結合を介して連結した二量体及び多量体アクアイオンを含有する。これらのタイプのイオンは、下記のスラリー作製工程36及び焼成工程38の間に酸化金属粒子とさらに反応することができるので、そのコーティング結合強度の改善をもたらす金属酸化物結合ネットワークを形成し得る。
【0021】
上記にもかかわらず、他の金属酸化物も金属水酸化物も、酸性又は塩基性溶液中に溶解して多量体残基を形成するそれらの能力に基づき、使用され選択されることができる。したがって、ベーマイト、多孔質シリカ、及び含水酸化チタンのような金属酸化物及び金属水酸化物を、水酸化ナトリウムのような塩基性溶液中に溶解して、[(HO)AlOAl(OH)2−、(Si6−等のような二量又は多量体の種を形成することができる。同様にして、他の有用な塩基には、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等が含まれる。さらに、バインダーは、金属硝酸塩を希釈した硝酸中に溶解して混合することにより作ることができる。そのような硝酸金属化合物には、硝酸アルミニウム9水和物、硝酸チタニウム10水和物、及び硝酸ジルコニル水和物等が含まれる。また、本発明の他の態様では、バインダーは、水を金属アルコキシド溶液と混合して撹拌して二量体又は多量体オキソ種を形成することにより作ることができる。そのような金属アルコキシドには、アルミニウムトリブトキシド、チタニウムイソプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等が含まれる。
【0022】
バインダー調製工程35の間、1つの好ましい態様によれば、濃硝酸(15N)を反応容器内の脱イオン水に徐々に加えてもよく、その際に得られる酸溶液を継続的に撹拌する。濃硝酸の重量パーセントは、酸化アルミニウム粉末を含む最終混合物重量の好ましくは約8〜32%、より好ましくは約16〜24%であることができる。脱イオン水は、好ましくは60〜90%、より好ましくは約70〜80%であることができる。
【0023】
上記からの酸性溶液を完全に混合した後、酸化アルミニウム粉末を徐々に加えて、この際に得られる金属−酸混合物を勢いよく撹拌する。その最終混合物中の酸化アルミニウムの重量パーセントは、好ましくは約2〜8%、より好ましくは約4〜6%の範囲である。この態様において、酸化アルミニウムの重量パーセントは、約4〜6%の範囲である。濃硝酸の重量パーセントは、最終混合物において脱イオン水を残部にして約16〜24%の範囲である。
【0024】
酸性溶液の完全な混合の後、その反応器の温度を周囲温度から約60〜120℃に上昇させる。この好ましい態様では、反応温度は、約80〜100℃の範囲である。その混合物は、酸化アルミニウム粉末の全部が溶解して混合物が完全に半透明になるまで、その反応温度で約4〜10時間、継続的に撹拌及び環流させる。数日中にゲルになってしまう公知の技術に使用されているアルミナゾルとは異なり、本発明のバインダーは、その物理的及び化学的特性を変化させずに複数年間保存することができる。
【0025】
スラリー調製工程36において、スラリーは、工程35からのバインダーをガンマアルミナ粉末又は疑似ベーマイト粉末のような耐火性金属酸化物と混合することにより調製される。この混合の後、得られるスラリー混合物中に耐火性金属酸化物粉末が完全に懸濁されるまで、周囲温度での撹拌がなされる。そのスラリー混合物中のバインダーの重量パーセントは、約10〜30%、より好ましくは約15〜25%の範囲である。その混合物中の耐火性金属酸化物の重量パーセントは、10〜30%、より好ましくは約15〜25%の範囲である。その残部は脱イオン水として釣り合わせる。好ましい態様において、スラリー混合物中のバインダーの重量パーセントは約15〜25%の範囲であり且つその混合物中の耐火性金属酸化物の重量パーセントは約15〜25%の範囲であり、残部は脱イオン水により釣り合わせる。上記の事にかかわらず、様々な耐火性金属酸化物が、入念な撹拌後にスラリー中に懸濁されるそれらの能力及びその最終コーティング中にM−O−M結合(それぞれ、Mは金属酸化物の金属を示し、Mはバインダー溶液中の金属を示す)を形成する能力に基づき、使用及び選択されることができる。したがって、ベーマイト、多孔質シリカ、チタニア、ジルコニア、セリア等のような、他の金属酸化物を使用することができる。
【0026】
スラリー調製工程36の間、上述の撹拌の持続期間は、金属酸化物粉末をスラリー中に沈降させずに懸濁するのに十分であるべきであり、約2〜10時間の範囲である。その撹拌は、バッチ反応器中でプロペラ撹拌器のような当該技術分野において知られている標準撹拌器で成し遂げることができる。別のやり方では、混合及び撹拌は、当該技術分野でも知られているボールミル又はジェットミルにより達成することができる。撹拌の後、最終スラリーのpHは、約2.5〜4.5、より好ましくは約3.0〜4.0の範囲である。最終スラリーの密度は、約1.05〜1.3グラム/cm、より好ましくは約1.1〜1.2グラム/cmの範囲である。最終スラリーの粘度は、約5〜35センチポアズ、より好ましくは約5〜15センチポアズの範囲である。
【0027】
工程36から生成されて得られた金属酸化物−バインダースラリーは、下記及び実施例において更に記載されるように、従来のアルミナゾル法の場合と比較して、金属表面への接着性が増大した厚いコーティングを提供する。特に、スラリー中のバインダーは、そのスラリーが下記のように触媒作用化されていても非触媒作用化されていてもよいという融通性を提供する。スラリー中のバインダーの使用により達成される追加的利点は、高い資本コストを伴う複雑な設備の必要性がない調製方法における単純性を含む。例えば、撹拌は、従来のスラリー作製方法に使用される高コストなボールミル機とは対照的に、バッチ反応器中の低コストなプロペラ撹拌器において成し遂げることができる。これは、大量の産業的製造に特に有用である。
【0028】
上述のように本発明の他の態様において、金属塩溶液の形態の触媒前駆体を、スラリー調製工程39の間に金属酸化物−バインダー混合物に加えることができる。この取り組み方の利点は、触媒化工程3を下記のコーティング37及び焼成38工程後に省くことができることである。この省略は、最終コーティング生成物中の表面上で触媒に変換することができる触媒前駆体に起因することである。
【0029】
触媒前駆体は、塩素を含まない貴金属及び/又は遷移金属塩のものであることができる。この態様に使用される前駆体塩は、コーティングされた層と金属層との間の浸食を避けるため一般に塩素を有しない。触媒前駆体の選択は、その用途に依存する。例えば、一酸化炭素及び炭化水素の触媒的酸化のための貴金属は、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、金等であることができる。遷移金属は、銅、マグネシウム、ニッケル、鉄、コバルト、クロム、セリウム等であることができる。それら前駆体は、典型的には、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩の形態である。このように、触媒前駆体の例には、亜硫酸白金、硝酸パラジウム、酢酸銅、硝酸ニッケル、硝酸マグネシウム等が含まれる。スラリー中に使用される耐火性金属酸化物の量に対する触媒前駆体の相対的重量パーセントは、約0.1%〜30%、より好ましくは約0.5〜10%の範囲である。好ましい態様において、それは、貴金属前駆体について約0.5%〜7%、遷移金属について約0.2〜20%の範囲である。1つ又はそれを超える貴金属前駆体を1つ又はそれを超える遷移金属前駆体と組み合わせる場合、遷移金属の貴金属に対する好ましい原子比は、約0.1〜100、より好ましくは約0.5〜20である。
【0030】
本発明のまた別の態様において、耐火性金属酸化物粉末は、スラリー調製工程36の前に予備触媒化工程40において処理することができる。予備触媒化工程40の間、金属酸化物粉末は、最初に触媒前駆体での湿潤初期的又は含浸法を介して予備的に触媒化した後、当該技術分野において知られている予備焼成工程により粉末化触媒を形成する。約100メッシュに満たない粒度を持つガンマアルミナのような微細金属酸化物粉末は、先ずクロロ白金酸のような触媒前駆体と、滴定及び撹拌プロセスを介して混合する。次いで、その混合物を継続的に撹拌しながら流動空気内でゆっくと乾燥させる。乾燥で、その触媒化粉末混合物は、典型的には800°F〜1100°Fの上昇させた温度で、空気又は水素の存在下において予備焼成し、その触媒前駆体を触媒に変換させる。予備焼成の後、ケーキの形態に凝集する傾向にあるその混合物を、すり潰し後のふるいプロセスを介して、約100メッシュに満たない典型的粒度を持つ微細粉末まで更に砕く。こうして形成された触媒粉末は、耐火性金属酸化物支持体の全体にわたって分散した貴金属又は遷移金属酸化物結晶を含有している。それら触媒金属(即ち、貴金属及び/又は遷移貴族)は、ゼロ価平衡状態又は酸化状態であり得る。次いで、その予備触媒化耐火性金属酸化物粉末は、バインダー及び脱イオン水と混合してスラリー混合物を形成することができる。
【0031】
上記の態様の利点は、塩素を含有する触媒金属前駆体を使用することができることである。これは、幾つかのCl含有前駆体が高い金属分散と利用有効性を持つ触媒の調製に好ましいと知られていることから重要である。例えば、支持されたPt触媒を調製するのに優れている触媒前駆体であるクロロ白金酸がある。塩素含有触媒前駆体は、Clが焼成段階で金属基盤とコーティングとの間で浸食を生じるので、上記先行技術の取り組み方に使用することができない。しかし、スラリー調製工程36及びコーティング工程37の前に工程40において金属酸化物を予備触媒化することにより、塩素は、それがスラリー調製工程36において混合される前にその乾燥前駆体の熱分解を介した予備触媒化に際してCl又はHClガスの形態で除去される。この取り組み方の他の利点は、触媒化工程39をコーティング37及び焼成38工程後に省略することができることである。
【0032】
本発明の更なる態様は、バインダーを、酸化アルミニウムをその成分の1つとして含む耐火性酸化金属混合物と混合することにより作られるスラリーを含む。耐火性酸化金属混合物の例は、ホプカライト(二酸化マグネシウム、酸化第二銅、及び酸化アルミニウムの混合物である)である。当該技術分野において知られている従来法により調製された酸性化ホプカライトスラリーを金属表面上にコーティングすることは難しいので、得られたコーティングはしばしば薄くて剥落しやすい。しかし、本発明に関して上記した処理に続くバインダー及び微細粒状ホプカライトの混合及び撹拌の後、その得られたスラリーは、下記のコーティング工程37後に金属基盤上へ容易にコーティングされることができる。コーティング37及び焼成38工程の後に形成されたスラリーコーティングは、金属基盤への優れた接着性を持つ好都合な厚みを有する。さらに、その触媒活性は、その粉末又は小球化ホプカライト触媒と同じだけ残っている。
【0033】
上記した第一態様のスラリー調製工程36の後、そのスラリーは、金属基盤上へ、コーティング工程37において当該技術分野で一般に知られている手法であるコーティング法でコーティングされることができる。例えば、金属基盤をそのスラリー中に浸漬してから空気を吹き付けてその表面から過剰なスラリーを除去することによりコーティングすることができる。熱交換器の内側表面のような複雑な形状を持つ金属基盤については、スラリータンクの中で熱交換器の内側表面がスラリーにより充満されるまで部分的減圧を発生させて、空間も未コーティング領域も無くなるようにすることが好ましい。そのコーティングの一様でない分布を避けるため、乾燥プロセスの間にその金属基盤をゆっくりと異なる方向で回転させることも好ましい。他の適するコーティング法には、スプレー、ペインティング、ブラッシング等が含まれる。
【0034】
コーティング工程37の後、スラリーのコーティングされた層を持つ金属基盤は、乾燥空気の継続流を流すなどにより、乾燥させることができる。その後、空気を流した中の昇温での焼成工程38を行う。その焼成温度は、約400〜700℃、好ましくは約500〜600℃の範囲である。一つの好ましい温度範囲は、約500〜560℃である。焼成プロセス38は、約1〜8時間、より好ましくは約2〜4時間続けることができる。
【0035】
焼成工程38は、部分的に加水分解された金属酸化物及び金属硝酸塩を、熱分解、脱水素分解及び相転移のプロセスを介して、各種酸化物結晶構造を持つ金属酸化物に変換させる。焼成後に形成された金属酸化物は、機械的に且つ化学的により安定であるので、水中に再度溶解することはできない。例として、酸化アルミニウ−バインダースラリーでコーティング後の酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、及び疑似ベーマイトは、すべて、熱分解及び硝酸塩分解を介して水及び硝酸基を排除することにより、強くてより安定なガンマアルミナに変換されることができる。これは、そのコーティングにおいて酸化物粒子内及びそれらの間で脱水素分解を介して個々のAl−OH基を連結させることによるAl−O−Al結合の形成を介して増強された機械的強度を持つスラリーコーティングの硬化をもたらすことができる。一方で、化学結合(Mが基盤の金属タイプであるM−O−Alのようなもの)もスラリーコーティングと金属基盤との界面で形成され、それはスラリーコーティングの基盤への接着性を改善する。
【0036】
焼成後のコーティング層は、酸性又は塩基性媒体の存在下で、高比表面積を持ち化学的に安定な金属酸化物又は酸化金属混合物からなる。そのコーティングの化学的不活性の改善は、化学的に活性な金属水酸化物をより活性の小さい金属酸化物へ変換させた結果である。さらに、その熱分解は、水溶性金属硝酸塩を水中に一般に不溶性である金属酸化物に変換させることとなる。そのようにして調製されコーティングされた金属酸化物の比表面積、多孔性等のような形態的パラメーターは、粉末形態のものと類似した特性を有している。そのような例の一つは、ガンマアルミナである。他の例は、チタニアとガンマアルミナ混合物との混合物である。例えば、そのようにして調製されたガンマアルミナの比表面積は、約150〜300M/グラム、より好ましくは約180〜250M/グラムの範囲である。それの層厚みは、好ましくは単層について5〜50ミクロン、より好ましくは、約10〜30ミクロンの範囲である。
【0037】
焼成工程38の後、コーティングされた基盤は、次の工程において触媒化されてもよいし、コーティング工程37を経てそれと同じスラリーか又は異なるスラリーで再コーティングされてもよい。それら2つの又は複数コーティングへの取り組みは、触媒装填を増強するため及び/又は次の工程39においてコーティングの深さに相関する触媒分布を生み出すために、コーティングの全体の厚みを増大させるのに使用することができる。触媒装填と触媒分布の双方は、触媒作用寿命を決定する重要なパラメーターである。別のやり方では、第一の適用コーティングは下層として使用され、そして金属表面上へ直接コーティングすることができない別のタイプの金属酸化物又は触媒スラリーでコーティングされることができる。
【0038】
焼成工程38後の触媒化工程39は、上記のようにコーティング工程37において使用されたスラリーが触媒前駆体又は予備触媒化金属酸化物を含有しないならば一般的に必要とされる。触媒化工程39は、当該技術分野において知られている金属含浸プロセスを介して成し遂げることができる。例えば、コーティングされた金属基盤を、触媒金属前駆体を含有する溶液内に浸すことができる。触媒前駆体は、塩素を含有しない貴金属又は遷移金属塩のものであるべきである。上で示したように、そのような触媒金属前駆体の例には、亜硫酸白金、硝酸パラジウム、硝酸ニッケル、硝酸マグネシウム、酢酸銅等が含まれる。そのコーティングを前駆体溶液により完全に湿潤させた後、過剰な液体は、切った後、エアーナイフで吹き飛ばしすなどして除去することができる。触媒前駆体で含浸したそのコーティングは、乾燥空気流などにより乾燥させることができる。
【0039】
乾燥後、前駆体含浸コーティングを焼成し、その焼成条件及びそれら前駆体の化学的性質に依存して、コーティング全体に分布している乾燥金属塩を、分散金属酸化物粒子又は微細金属性結晶体のような活性触媒成分に変換することができる。焼成プロセスは、一般的に、約800°F〜1100°Fの昇温で空気の存在下において行われる。別のやり方では、そのコーティング中の触媒性塩を、昇温で化学的還元環境内において焼成してもよい。例えば、触媒コーティングを窒素ガスにより希釈した水素流内で加熱することができる。そのような条件下で、触媒性塩は、そのガス流内に硫化窒素及び水素を放出して、それのゼロ価平衡の金属状態に還元されることとなる。空気又は希釈水素のいずれかにおける処理温度は、触媒前駆体として使用される金属塩の具体的なタイプに依存する。このましくは、コーティングされた金属基盤は、約500°F〜1200°Fの温度範囲内で約30〜300分間加熱するとよい。
【0040】
【実施例】
実施例1
ウオッシュコートバインダー溶液を、4wt%の疑似ベーマイト(UOP Versal 250)を16wt%濃硝酸(15N)及び80%脱イオン水と混合することにより調製した。その混合物を、還流反応器内で8時間勢いよく撹拌しながら80℃まで加熱した。ベーマイト粉末はその工程の最後で完全に溶解し、その混合物は乳白色から黄色味がかった半透明溶液に変わった。
【0041】
実施例2
ウオッシュコートスラリーを、実施例1に従って調製した23wt%のバインダー、23wt%の疑似ベーマイト(UOP Versal 250)、及び54wt%の脱イオン水を混合することにより調製した。その混合物を、バッチ反応器内で周囲温度で8時間勢いよく撹拌した。そのスラリーの物性測定値は、1.15グラム/cmの密度、3.75のpH、及び13.7センチポアズの粘度を有した。
【0042】
実施例3
ステンレススチールプレート(タイプ316)を、実施例2に従って調製したスラリーで浸漬コーティングした。そのコーティング前に、プレートを濃硝酸と脱イオン水により洗浄してから500℃で1時間乾燥及び加熱した。浸漬コーティングの後、そのプレートを周囲温度で乾燥させ、これに乾燥空気中550℃で2時間の焼成が次ぐ。ガンマアルミナの層がプレートの表面上に形成され、このプレートを試料Aと指定した
比較試料は、同じステンレススチールプレートを従来のアルミナゾルスラリーでコーティングすることにより作製した。そのアルミナゾルスラリーは、30%のガンマ酸化アルミナ、2.1%硝酸、及び67.9%の脱イオン水を完全にブレンドしてから、3時間ボールミルにかけることにより調製された。そのステンレススチールプレートを、試料Aのように酸洗浄及び予備処理した後、アルミナゾルスラリー中に浸してから、乾燥空気中550℃で2時間の乾燥及び焼成を行った。ガンマアルミナの層がその表面に形成され、このプレートを試料Bと指定した。
【0043】
試料Aと試料Bの双方について平均コーティング層厚みを、マイクロメーターにより±1マイクロメーターの精度で測定した。試料Aと試料Bについて両プレート上の酸化アルミニウムのコーティング接着性の強度を、American−Society for Testing Material (ASTM) 法D−3359に従った剥離テストにより測定した。このテストにおいて、そのテスト条件下で、ゼロは接着性無しを意味し、5Bは剥離無しを示す。表1中に、厚み及びコーティング強度の双方の測定結果を列記する。表1中に例証されたように、本発明により調製された酸化アルミニウムコーティングは、従来のアルミナゾル法により調製されたコーティングと比較してより高い厚みと実質的に強い接着強度を提供する。
【0044】
【表1】
Figure 2004512929
【0045】
実施例4
チタンプレートを、実施例2に従って調製したスラリーで浸漬コーティングした。そのコーティング前に、プレートを濃硝酸と脱イオン水により洗浄してから500℃で1時間乾燥及び加熱した。浸漬コーティングの後、そのプレートを周囲温度で乾燥させてから、乾燥空気中550℃で2時間の焼成を行った。15μm厚みを持つガンマアルミナの薄層がプレートの表面上に形成された。ASTM法D−3359に従った剥離テストは、そのチタンプレート上のアルミナ層について5Bのコーティング強度を示した。
【0046】
実施例5
真鍮プレート(35%Znと65%Cu)を、実施例2に従って調製したスラリーで浸漬コーティングした。そのコーティング前に、プレートを濃硝酸と脱イオン水により洗浄してから110℃で1時間乾燥及び加熱した。浸漬コーティングの後、そのプレートを周囲温度で乾燥させてから、乾燥空気中550℃で2時間の焼成を行った。20μmの厚みを持つガンマアルミナの薄層がプレートの表面上に形成された。ASTM法D−3359に従った剥離テストは、その真鍮プレート上のアルミナ層について3Bのコーティング強度を示した。
【0047】
実施例6
金属モノリスを、オフセットフィン押形パターンを持つ波形アルミニウムシートを巻くことにより作製した。そのモノリスを産業用洗剤溶液中で洗浄して表面上のオイル及び埃を取り除いてから、対流オーブン中120℃で1時間乾燥させた。次いで、そのモノリスを実施例2に従って調製したスラリー中に浸漬してから、エアーナイフにより余分なスラリーを除去し、乾燥させ、そして530℃で2時間の焼成をした。そのコーティングプロセスを1回よりも多く繰り返した、そのモノリスにおける酸化アルミニウムの最終的な量が約1.0グラム/inとなった。窒素BET測定を、アルミニウムモノリスの表面上の酸化アルミニウムを特性付けるために行った。その測定は、7.5Δの平均孔直径を持つ260M/グラムのウオッシュコートされた酸化アルミニウムの特定の比表面積を示した。
【0048】
実施例7
押形オフセットフィン外形を持つステンレススチール(タイプ316)シート酸中で洗浄してから、500℃で1時間乾燥及び焼成した。次いで、そのシートを実施例2に従って調製されたスラリー中に浸漬してから、エアーナイフにより余分なスラリーを除去し、乾燥させ、530℃で2時間焼成した。コーティングされたシートをさらに硝酸セリウム、チタニア、及び脱イオン水を含有するスラリー混合物中でウオッシュコートしてから、乾燥及び焼成した。2つの層の異なるスラリーでのコーティングの後、そのシートを亜硫酸白金による含浸を介してPtで触媒化した。その触媒化シートの一部をプラグフロータイプの反応器中に挿入して、硫化ジエチル及びトリエチルアミンに向けられたその触媒作用酸化活性を評価した。それら触媒作用開始温度及び変換性は、セラミックモノリス上に支持された同じ触媒と類似しているか又はそれよりも良かった。
【0049】
実施例8
熱交換装置がステンレススチールで作製され、これは加熱側面と冷却側面とからなる。加熱面側は、一酸化炭素、蒸気、及び未燃焼空気を含有する上昇性天然ガス燃焼からの放射と直接的に接触させた。加熱面側上の金属表面を、先ず硝酸(3N)により洗浄してから脱イオン水でのすすぎ及び乾燥を行った。次いで、その加熱面側を減圧下で実施例2に従って調製したスラリー中に浸漬してから、エアーナイフにより余分なスラリーを除去し、乾燥させ、530℃で4時間焼成した。酸化アルミニウムがその金属表面上に形成された後、それをさらに含浸法でもって亜硫酸白金で触媒化した。熱交換装置の作動の間、その加熱面側上の触媒化金属表面は、COの酸化を触媒し、放射流中の>99%の一酸化炭素がその熱交換プロセス後にCOに変換された。
【0050】
上記の事柄は本発明の好ましい態様に関するもので、いかなる修飾も本願請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から出発しなければ成され得ないことが当然に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の態様により金属表面上に触媒をコーティングする方法を示すフローチャートである。

Claims (10)

  1. 金属表面を触媒作用性にコーティングする方法であって、
    前記金属表面を、バインダーを含有する第1のスラリーでコーティングし、それにより第1のスラリーコーティングを形成すること;
    前記金属表面上に酸化物コーティングを形成すること;および
    前記酸化物コーティング上へ触媒材料の溶液を適用すること;
    を含んでなる方法。
  2. 前記金属表面が、アルミニウム、チタン、ニッケル、コバルト、クロム、鉄、銅が含まれる元素;真鍮、アルミニウムを有するステンレススチール、及びアルミニウムを有しないステンレススチールが含まれるそれらの合金の群から選択される、請求項1の方法。
  3. 前記金属表面をコーティングする工程の前に、前記金属表面をクリーニングすることを更に含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項の方法。
  4. 前記金属表面をクリーニングすることが、前記金属表面を酸で洗浄することを含んでなる、請求項3の方法。
  5. 前記酸化物コーティングを形成することが、前記金属表面を加熱することを含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項の方法。
  6. 前記酸化物コーティングを形成することが、前記第1のスラリーコーティングを焼成することを含んでなる、請求項1〜5のいずれか1項の方法。
  7. 前記第1のスラリーコーティングを前記金属表面に化学的に結合させることを更に含んでなる、請求項1の方法。
  8. 前記第1のスラリーコーティングを第2のスラリーコーティングで再コーティングすることを更に含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項の方法。
  9. 前記第1及び第2のスラリーコーティングが、同じ組成のものである、請求項8の方法。
  10. 前記第1及び第2のスラリーコーティングが、異なる組成のものである、請求項8の方法。
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