JP2004511624A - 衣類の洗浄、クリ−ニングおよび後処理のためのコーティング材料およびパッケージングとしての、水溶性または水分散性ポリエーテルブロック含有グラフトポリマーの使用 - Google Patents
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Abstract
(a)脂肪族C1〜C24カルボン酸のビニルエステルを、
(b)少なくとも300の平均分子量(数平均)を有するポリエーテルの存在下で、
ラジカル重合することによって得ることが可能な、水溶性または水分散性の、膜形成グラフトポリマーの、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程において、パッケージング材料と一緒に製品を計量投入するための個別の部分を製造するための、洗濯用洗剤、クリーニング製品および洗濯用後処理組成物のためのパッケージング材料としての使用に関する。
(b)少なくとも300の平均分子量(数平均)を有するポリエーテルの存在下で、
ラジカル重合することによって得ることが可能な、水溶性または水分散性の、膜形成グラフトポリマーの、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程において、パッケージング材料と一緒に製品を計量投入するための個別の部分を製造するための、洗濯用洗剤、クリーニング製品および洗濯用後処理組成物のためのパッケージング材料としての使用に関する。
Description
【0001】
本発明は、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程中に生成物をパッケージング材料と一緒に計量投入するための個別の部分を製造するための、洗濯用洗剤、クリーニング用製品および洗濯用後処理組成物のためのパッケージング材料としての、ポリエーテルブロックを含有する水溶性または水分散性グラフトポリマーの使用に関する。
【0002】
洗濯用洗剤およびクリーニング用製品の個別のパッケージングは、たとえば、水溶性ポリマー、たとえばポリビニルアルコール、またはポリビニルアセテートを85〜90%加水分解することによって得ることが可能なポリビニルアルコール混合物と、アクリル酸とから成るフィルムを用いて、たとえば、JP−A−61−057700およびDE−A−3148931に記載のようにおこなわれている。特に、たとえば洗濯用洗剤は、前記ポリマーから成るフィルムパウチ中にパッケージングされており、かつ、別個の密封パックの形で洗濯機中に投入される。水と接触した際に、フィルムパウチは分解し、それに包含される洗濯用洗剤が放出する。しかしながら、ポリビニルアルコールのフィルムは、特に湿性環境下において、特に洗濯用洗剤を包含する2個またはそれ以上のポリビニルアルコールパウチが積み重ねられている場合に互いに粘着するといった欠点を有する。
【0003】
洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のパッケージングのためのポリビニルアルコールの水溶性フィルムの粘着性を減少させるために、EP−A−0479404によれば、少なくとも一つの表面上のポリビニルアルコールのベースフィルムと、少なくともフィルムの外面上に、ポリビニルアルコールよりも少ない水溶性であり、かつ、かつ非連続的な形で、少なくとも部分的に非粒子状の層で、第2のポリマー材料と結合させることは公知である。
【0004】
パッケージングフィルムとしてのポリビニルアルコールの使用は、ポリビニルアルコールが、通常、洗浄液中で完全に溶解せず、ゲルを形成する傾向にあり、かつ洗濯物に付着するといった欠点を有していた。さらに、ポリビニルアルコールは、緩慢な溶解速度を有しており、周囲の湿分含量が低い場合には、脆化する傾向にあるため適応性が著しく減少する。したがって、通常は、可塑剤を低分子量の化合物の形でポリビニルアルコールに添加する。
【0005】
多くの場合において、これらの必要とされる可塑剤は、パッケージング材料から内容物に移り、その際、変化を生じる。可塑剤が枯渇したパッケージング材料は脆くなり、かつ貯蔵において不安定である。
【0006】
洗濯用洗剤の個別の計量のために、EP−A−0253566では、洗濯用洗剤を包含するフィルムパウチを開示しており、かつこれらの壁材料は、酸化ポリエチレン複合材料と水不溶性であるが水浸透性の材料、たとえば、不織布とから成る。この型の洗濯用洗剤の投入は、パッケージング材料の水不溶性構成成分を、引き続いての洗浄毎に洗濯物から除去しなければならないといった欠点を有する。
【0007】
DE−B−1077430は、ビニルエステルのグラフトポリマーを製造するための方法を開示しており、その際、ポリアルキレングリコールおよび/またはその誘導体は、他の溶剤の存在下または不含下で、少なくとも一つのビニルエステル中に溶解されており、かつ溶液はラジカル重合をおこなう。グラフトポリマーは、織物工業において、粘着付与剤および接着剤として、皮革工業において、塗料工業のためのベース材料として、写真工業において、およびヘアケア材料として使用される。
【0008】
DE−B−1081229では、少なくとも50質量%のポリビニルアルコール単位から成る水溶性改質ポリビニルアルコールを製造するための方法を開示している。これらは、ポリアルキレングリコール上で、少なくとも1つのビニルアルコールをグラフト重合することによって製造され、酸性またはアルカリ性のpHの範囲で、完全にまたは部分的に鹸化する。グラフトポリマー中でのポリアルキレングリコール画分は、0.1〜50質量%である。改質化されたポリビニルアルコールは、わずかに着色しているかまたは全く無色のばらばらの粉末であり、この場合、これらは、簡単に水中に溶解する。たとえば、これらは水溶性パッケージングフィルムを製造するためにサイズ剤および表面処理剤として、および化粧品において使用される。
【0009】
DE−B−1094457では、少なくとも一つのビニルエステルのグラフトポリマー、および好ましい場合には、ポリアルキレングリコール上でそれと共重合可能な他のモノマーとから成る、改質ポリビニルアルコールを開示しており、その際、グラフトポリマーは、生じる改質ポリビニルアルコールが、冷水中であっても可溶性であるが、しかしながら50%未満のポリビニルアルコール単位を含有する程度に鹸化されている。改質ポリマーは、ポリマー分散液を製造するための保護コロイドとして、および気泡生成のための出発材料として適している。さらに、これらは、ソフトで、容易に水溶性の透明フィルムを製造するための材料として、サイジング組成物または仕上げ組成物として、および化粧品化学において使用される。
【0010】
US−A−4746456では、ポリアルキレンオキシドと酢酸ビニルとのグラフト化によって製造されるグラフトポリマーの使用が開示されており、この場合、前記グラフトポリマーの酢酸ビニル単位15%までが鹸化されており、好ましい場合には、灰色化防止剤(graying inhibitor)として、合成繊維を含有する織物材料の洗浄および後処理において使用される。
【0011】
WO−A−00/18375では、そこでより詳細に定義されたポリエーテル上のビニルエステルのグラフトポリマー、たとえば、ポリアルキレングリコールの、薬剤投与形におけるコーティング組成物、結合剤および/またはフィルム形成助剤としての使用が開示されている。
【0012】
本発明の目的は、洗濯用洗剤、クリーニング用製品および洗濯用後処理組成物の計量投入中において、使用者による生成物との皮膚接触を避け、かつ、生成物の配分された計量投入のために、洗濯機中で水と接触した際に、生成物を放出し、かつ水中で分散性であるかまたは可溶性であるパッケージング材料を提供することである。
【0013】
本発明は、
(a)脂肪族C1〜C24−カルボン酸ビニルエステルを、
(b)式I
【0014】
【化2】
【0015】
[式中、R1はヒドロキシル、アミノ、C1〜C24アルキル、R9−COO−、R9−NH−COO−、ポリアルコール残基であり;
R8は水素、アミノ−C1〜C6−アルキル、C1〜C24−アルコキシ、R9−CO−、R9−NH−CO−であり;
R2〜R7は、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R9はC1〜C24アルキルであり;
R10は水素、C1〜C24−アルキル、R9−CO−であり;
Aは−CO−O−、−CO−B−CO−O−、−CO−NH−B−NH−CO−O−であり;
Bは−(CH2)t−、非置換または置換のアリーレンであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には、1〜8であり;
sは0〜500であり;
tは1〜12であり;
uは1〜5000であり;
vは0〜5000であり;
vは0〜5000であり;
wは0〜5000であり;
xは1〜5000であり;
yは0〜5000であり;
zは0〜5000である]の少なくとも300の平均分子量(数平均)を有するポリエーテルの存在下で、ラジカル重合することによって得ることが可能な水溶性または水分散性のフィルム形成グラフトポリマーを、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程においてパッケージング材料と一緒に生成物を計量投入するための個別の部分を製造するための洗濯用洗剤、クリーニング製品および洗濯用後処理組成物のためのパッケージング材料として使用することで、本発明にしたがって達成されることが見出された。
【0016】
この種のグラフトポリマーは、WO−A−00/18375に記載の従来技術より公知である。使用されるグラフトベース(b)は、一般には、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシド、ポリテトラヒドロフランおよびポリグリセロールに基づくポリアルキレンオキシドから成る群から選択された式Iのポリエーテルを含有する。モノマー単位の性質に基づいて、以下の構造単位:
−(CH2)2−O−、−(CH2)3−O−、−(CH2)4−O−、−CH2−CH(CH3)−O−、−CH2−CH(CH2−CH3)−O−、−CH2−CHOR10−CH2−O−;
を有するポリマーが形成され、かつホモポリマーまたはコポリマーであってもよく、この場合、これらはコポリマーを、ランダムに分布させるかまたはブロックポリマーの形にすることが可能にする。
【0017】
グラフト化の程度に応じて、本発明において使用されるポリマーは、直鎖のグラフトポリマーおよび前記グラフトポリマーと式Iの非グラフト化ポリエーテルとの混合物の双方、およびビニルエステルa)のホモポリマーまたはコポリマー、および必要である場合にはさらにコモノマーc)を包含する。
【0018】
アルキレンオキシドまたはグリセロールに基づいて製造されたポリエーテルの末端の第1ヒドロキシル基、およびポリグリセロールの第2OH基は、遊離であるか、あるいは一の末端または双方の末端がC1〜C24−アルコールでエステル化されているか、あるいはC1〜C24−カルボン酸でエステル化されていてもよい。これらは、二者択一的に、超大気圧下で水素/アンモニア混合物で還元アミノ化することによって、第1アミノ基に関して置換されていてもよいか、あるいはアクリロニトリルでシアノエチル化し、かつ水素化することによって、アミノプロピル末端基に変換されていてもよい。
【0019】
R1およびR8〜R10に関して挙げられてもよいアルキル基は、分枝または非分枝のC1〜C24−アルキル鎖、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシルまたはn−エイコシルを含む。
【0020】
挙げられてもよい前記アルキル基の好ましい例は、分枝または非分枝のC1〜C12−アルキル鎖、特に好ましくはC1〜C6−アルキル基である。
【0021】
ポリエーテル(b)の平均分子量(数平均)は少なくとも300であり、かつ通常は<500000である。好ましくは500〜100000、特に好ましくは500〜50000、極めて特に好ましくは800〜15000であり、特に1000〜10000である。
【0022】
エチレンオキシドのホモポリマーまたは40〜99質量%のエチレンオキシ画分を有するコポリマーを使用することは有利である。したがって、好ましくは使用されるべきエチレンオキシドポリマーに関しては、共重合されたエチレンオキシドの画分は40〜100モル%である。これらのコポリマーに関して考えられうるコモノマーは、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよび/またはイソブチレンオキシドを含む。適したコポリマーの例は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー、エチレンオキシドおよびブチレンオキシドおよび/またはイソブチレンオキシドのコポリマー、およびエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドまたはイソブチレンオキシドのコポリマーである。コポリマーは、好ましくはエチレンオキシド 40〜99モル%およびプロピレンオキシド 1〜60モル%またはブチレンオキシド 1〜30モル%またはプロピレンオキシドおよび(イソ)ブチレンオキシド 1〜60モル%を含有する。
【0023】
直鎖の例に加えて、分枝鎖のホモポリマーまたはコポリマーがグラフトベースとして使用されてもよい。
【0024】
分枝鎖ポリマーは、二糖類、エチレンオキシドおよび、好ましい場合には、さらにプロピレンオキシドおよびブチレンオキシドまたはポリグリセロールを、たとえば低分子量ポリアルコール(特に、式I中のR1)、たとえば、ペンタエリトリトール、グリセロールおよび糖または糖アルコール、たとえばショ糖、D−ソルビトールおよびD−マンニトールを添加することによって製造することができる。
【0025】
この場合において、ポリマーは、ポリアルコール分子中に少なくとも1個の、好ましくは1〜8個、特に好ましくは1〜5個のヒドロキシル基が、エーテル結合の形で、式Iによる以下のポリエーテル基と結合されていてもよいように形成されてもよい。
【0026】
【化3】
【0027】
ポリマーの範囲内で、アルキレンオキシド単位は、ランダムに分布していてもよいかまたはブロックの形であってもよい、
しかしながら、さらには、使用されるグラフトベースが、ポリアルキレンオキシドのポリエステルおよび脂肪酸C1〜C12ジイソシアネート、好ましくはC1〜C6ジイソシアネートまたは芳香族ジカルボン酸、たとえばシュウ酸、コハク酸、アジピン酸またはテレフタル酸を含有することも可能であり、その際、これらは、EP−A−0743962に記載された1500〜25000の平均分子量を有している。
【0028】
さらに、使用されるグラフトコポリマーは、ホスゲン化によって製造された、ポリアルキレンオキシドのポリカーボネート、および脂肪族C1〜C12、好ましくはC1〜C6のジイソシアネートまたは芳香族ジイソシアネート、たとえばヘキサメチレンジイソシアネートまたはフェニレンジイソシアネートを含有することができる。
【0029】
前記ポリエステル、ポリカーボネートまたはポリウレタンは、500まで、好ましくは100までのポリアルキレンオキシド単位を有していてもよく、その際、前記ポリアルキレンオキシドは、異なるアルキレンオキシドのホモポリマーまたはコポリマーから成っていてもよい。
【0030】
好ましくは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C24カルボン酸ビニルエステルを、
b)平均分子量500〜100000(数平均)を有する式Ia
【0031】
【化4】
【0032】
[式中、R1はヒドロキシル、アミノ、C1〜C24アルコキシ、R9−COO−、R9−NH−COO、ポリアルコール残基であり、
R8は水素、アミノ−C1〜C6−アルキル、C1〜C24−アルキル、R9−CO−、R9−NH−COであり;
R2〜R4は、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R9はC1〜C24−アルキルであり;
R10は水素、C1〜C24−アルキル、R9−CO−であり;
nは1であるか、あるいは、R1がポリアルコール残基である場合には、1〜8であり、
uは1〜5000であり;
vは0〜5000であり;
wは0〜5000である]のポリエーテルの存在下で、
重合することによって得ることが可能なポリマーを使用する。
【0033】
特に好ましくは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C12カルボン酸ビニルエステルを、
b)平均分子量500〜50000(数平均)を有する、
R1がヒドロキシル、C1〜C12アルコキシ、ポリアルコール残基であり;
R8は水素、C1〜C12アルキルであり、
R2〜R4は
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R10が水素、C1〜C12−アルキルであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には、1〜5であり;
uは2〜2000であり;
vは0〜2000であり;
wは0〜2000である、式Iaのポリエーテルの存在下で、
重合することによって得ることが可能なポリマーを使用する。
【0034】
極めて好ましくは、
a)C1〜C6−カルボン酸ビニルエステルの少なくとも一つ、特に酢酸ビニルを、
b)平均分子量(数平均)1000〜10000を有する、
R1がヒドロキシル、C1〜C6−アルコキシ、特にヒドロキシルであり;
R8が水素、C1〜C6−アルキル、特に水素であり、
R2〜R4が、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−、特に−(CH2)2−であり;
R10が水素、C1〜C6−アルキルであり;
nは1であり;
uは5〜500であり;
vは0〜500であり、特に0であり;
wは0〜500、特に0である、式Iaのポリエーテルの存在下で、重合することによって得ることが可能なポリマーを使用する。
【0035】
式Iのポリエーテルの存在下での重合のために、次の共重合可能なモノマーを成分a)として挙げることができる:
脂肪族の飽和または不飽和のC1〜C24−カルボン酸、たとえば蟻酸、酢酸、ピロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、イソバレリアン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグツセリン酸、セロチン酸およびメリシン酸のビニルエステルである。
【0036】
前記に示されたC1〜C12−カルボン酸、特にC1〜C6−カルボン酸、前記に示されたすべての酢酸のビニルエステルを使用することが好ましい。
【0037】
さらに、グラフト共重合すべき群a)からのそれぞれのモノマーの混合物の使用も可能である。
【0038】
さらに、ビニルエステル(a)は、一つまたはそれ以上のコモノマー(c)の混合物として使用されてもよい。コモノマー(c)は、疎水性または親水性であってもよく、また、一般には架橋剤として使用される化合物が適している。(a)+(c)の混合物において、これらの付加的なモノマー(c)の画分は、0.1〜30質量%に制限されるべきである。混合物中のコモノマー(c)が1〜20質量%の画分であることが好ましい。
【0039】
適した疎水性コモノマー(c)は、以下の群から選択されてもよく;また以下のモノマーの混合物を使用することも可能である:
(C1)モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸のC1〜C24−アルキルエステル;
(C2)モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸のC1〜C24−ヒドロキシアルキルエステル;
(C3)C1〜C24アルキルビニルエーテル;
(C4)N−ビニルラクタム;
(C5)モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸。
【0040】
モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸の適した例は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびアコニット酸である。
【0041】
アルキル基の例として、前記C1〜C24−アルキル基およびこれらのヒドロキシル化生成物が挙げられる。好ましくは、分枝または非分枝のC1〜C4−アルキル基、特にメチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチルおよびそのヒドロキシル化生成物が挙げられる。
【0042】
特に好ましくは、群(C1)〜(C3)からのモノマーである。極めて好ましくはメチル(メト)アクリレート、エチル(メト)アクリレート、ヒドロキシメチル(メト)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、メチルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテルである。
【0043】
適した親水性コモノマー(c)は、たとえば、モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびアコニット酸であり、さらにはN−ビニルラクタム、たとえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾールまたはN−ビニルカプロラクタムである。
【0044】
好ましい親水性コモノマー(c)はアクリル酸、メタクリル酸およびN−ビニルピロリドンである。
【0045】
架橋剤として通常使用される適したコモノマー(c)は、少なくとも2個のエチレン性不飽和の非共役二重結合を、その分子中に含有する化合物である。好ましい例は、アルキレンビスアクリルアミド、たとえば、メチレンビスアクリルアミドおよびN,N’−アクリロイルエチレンジアミン、ビニルアルキレン尿素、たとえば、N,N’−ジビニルエチレン尿素およびN,N’−ジビニルプロピレン尿素、エチリデンビス−3−(N−ビニルピロリドン)、N,N’−ジビニルイミダゾリル(2,2’)ブタン、1,1’−ビス(3,3’−ビニルベンズ−イミダゾリド−2−オン)−1,4−ブタン、アルキレングリコールジ(メト)アクリレート、たとえばエチレングリコールジ(メト)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メト)アクリレート、およびジエチレングリコールジ(メト)アクリレート、芳香族ジビニル化合物、たとえばジビニルベンゼンおよびジビニルトルエン、さらにはビニルアセテート、アリル(メト)アクリレート、ジビニルジオキサン、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルおよびトリアリルアミンである。
【0046】
グラフトベースがポリグリセロールであるグラフトポリマーは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C24カルボン酸のビニルエステルを、
b)式Ib
【0047】
【化5】
【0048】
[式中、
R1はヒドロキシル、C1〜C24アルコキシ、R9−COO−、ポリアルコール残基であり;
R8およびR10は水素、C1〜C24アルキル、R9−CO−であり;
R9はC1〜C24アルキルであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には、1〜8であり、
uは1〜200である]のポリグリセロールの存在下で、重合することによって得ることが可能である。
【0049】
ポリグリセロール上の特に好ましいグラフトポリマーは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C6カルボン酸ビニルエステルを、
b)R1がヒドロキシル、C1〜C6アルコキシであり;
R8およびR10が水素、C1〜C6アルキルであり;
nが1であり;
uが1〜100である、式Ibのポリグリセロールの存在下で重合することによって得ることが可能である。
【0050】
直鎖ポリグリセロールに加えて、さらにグラフトベースとして分枝および/または環状のポリグリセロールを使用することも可能である。
【0051】
ポリグリセロールに基づくグラフトポリマーは、好ましい場合には、共重合の形で、ビニルエステル(a)に加えて、前記に示したように、さらに少なくとも一つのコモノマー(c)を含有する。
【0052】
好ましいコモノマー(c)は、モノエチレン性不飽和C3〜C8カルボン酸のC1〜C6アルキルエステル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカプロラクタムおよび(メト)アクリル酸である。
【0053】
グラフトポリマーのK値は、たとえば、10〜200、好ましくは15〜150の範囲であり、特に好ましくは15〜100、さらに好ましくは20〜80の範囲である。特に好ましいK値は、出発材料の組成により通常の方法で設定されてもよい。K値は、H.Fikentscher、Cellulose−Chemie 13(1932)58〜64および71〜74による方法によって、N−メチルピロリドン中で25℃で測定され、かつK値の範囲によるポリマー濃度は、0.1〜5質量%であった。
【0054】
グラフトポリマーを製造するために、ビニルエステル(a)および、好ましい場合には、コモノマー(c)は、グラフトポリマーとしてのポリエーテル(b)の存在下で、ラジカル形成開始剤を用いて、および同様に高エネルギー電子に対する暴露を含む、高エネルギー照射に対する暴露によって重合することができる。
【0055】
重合は、たとえば溶液重合、塊状重合、乳化重合、逆乳化重合(inverted emulsion polymerization)、懸濁重合、逆懸濁重合、または沈殿重合であってもよいが、使用することができる方法はこれらに制限されない。
【0056】
好ましくは実施される塊状重合の場合において、一つの考えられうる方法は、少なくとも一つのビニルエステル(a)、および好ましくは一つまたはそれ以上のコモノマー(c)中で、ポリエステル(b)、特にポリアルキレンオキシド(b)の溶解することであり、かつ、重合開始剤を添加した後に混合物を重合させる。さらにグラフト重合は、最初に、最初の装填材料として一部分、たとえば、この混合物を10質量%を装入し、かつ混合物を重合温度に加熱させ、かつ、引き続いて重合を開始させ、重合の進行にしたがって重合混合物の残分を添加することによって、半連続的に実施されてもよい。さらにグラフトポリマーは、ポリエーテル(b)を反応器に装填し、それを重合温度に加熱し、かつ少なくとも一つのビニルエステル(a)および好ましい場合にはコモノマー(c)(別個にかまたは混合物として)および重合開始剤をすべて一度に、少量ずつかまたは好ましくは連続的に添加し、かつ回分を重合することによって得られてもよい。
【0057】
グラフトベースとして使用されるポリエーテル(b)と、ビニルエステル(a)またはビニルエステル(a)とコモノマー(c)との混合物との量的比は、1:0.5〜1:50、好ましくは1:1.5〜1:35、および特に好ましくは1:2〜1:30である。
【0058】
特に適した重合開始剤は、有機性過酸化物、たとえばジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルビバレート、tert−ブチルペルマレエート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルボネート、ビス(o−トリル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペルアセテート、ジ−tert−アミルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、および前記開始剤の混合物、レドックス開始剤およびアゾ開始剤である。
【0059】
モノマー(a)および必要に応じて使用される(c)に対して使用される開始剤または開始剤混合物の量は、0.01〜10質量%、好ましくは0.3〜5質量%である。
【0060】
グラフト重合は、40〜200℃、好ましくは50〜140℃、特に好ましくは60〜110℃の範囲の温度で実施される。通常は、大気圧下で、しかしながらさらには準大気圧または超大気圧下で、好ましくは1〜5バールでおこなわれてもよい。
【0061】
好ましい場合には、前記グラフト重合は、さらに溶剤または溶剤混合物中で実施されてもよい。適した溶剤の例は、脂肪族または脂環式の1価アルコール、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノールおよびシクロへキノール、多価アルコール、たとえばグリコール、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコール、およびグリセロールである。多価アルコールのアルキルエーテル、たとえば2価アルコールのメチルエーテルまたはエチルエーテル、エーテルアルコール、たとえばジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール、および環式エーテル、たとえばジオキサンである。
【0062】
さらにグラフト重合は、溶剤としての水中で実施されてもよい。重合中に形成される水不溶性生成物は、溶解された形で直接的に得られるべきであり、重合中に水混和性有機溶剤、たとえば炭素原子1〜3個を有する1価アルコール、アセトンまたはジメチルホルムアミドを添加することも可能である。
【0063】
二者択一的に、水中でのグラフト重合は、水不溶性グラフトポリマーが、通常の乳化剤または保護コロイド、たとえばポリビニルアルコールを添加することによって、微細な分散液の形に変換される程度におこなってもよい。使用される乳化剤の例は、HLBが3〜13の範囲であるイオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤である。HLBの定義付けに関しては、W.C.Griffin,J.Soc.Cosmetic Chem.5(1954)249を参考にした。グラフト重合中に界面活性剤が使用される場合には、グラフトコポリマーに対する界面活性剤の量は、たとえば0.1〜5質量%である。
【0064】
通常は、グラフトポリマーに対して5〜200質量%、好ましくは10〜100質量%の有機溶剤、水または、水と有機溶剤との混合物を使用する。
【0065】
本発明で使用されるグラフトポリマーの親水性を増加させるために、重合に引き続いていくつかまたはすべてのエステル基を鹸化(加水分解)することが可能である。鹸化は、通常の方法で、塩基、好ましくはアルカリ金属水酸化物アルコール溶液、特に水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムメタノール溶液を、10〜70℃、好ましくは15〜30℃で添加することによっておこなわれる。
【0066】
鹸化の割合は、使用される塩基量、鹸化温度、および鹸化時間に依存し、したがって0〜100モル%に相当する。好ましくは20〜100モル%、好ましくは40〜100モル%、特に65〜100モル%、極めて好ましくは80〜100モル%の範囲である。
【0067】
アルコールが水と交換された(たとえば、水蒸気蒸留によって)後に生じる水性ポリマー分散液または溶液の固体含量は、一般には10〜70質量%、好ましくは15〜65質量%、特に好ましくは20〜60質量%である。
【0068】
鹸化および濃縮の度合いにより、本発明で使用されるグラフトポリマーの水性分散液または水性溶液は、100mPasを下廻る粘度で得られる。20質量%のポリマー濃度で、粘度は好ましくは5〜400mPas、特に好ましくは10〜250mPasである。
【0069】
グラフトポリマー分散液または溶液は、種々の乾燥方法、たとえば噴霧乾燥、流動噴霧乾燥、ロール乾燥または凍結乾燥によって粉末形に変換されてもよい。溶液または分散液の低い粘度によって、使用される好ましい乾燥技術は噴霧乾燥法である。水性分散液または溶液は、再度、生じる乾燥グラフトポリマーを水中に装入することによって製造されてもよい。粉末状グラフトポリマーは、分散液および溶液、特に水性分散液および溶液よりも良好な貯蔵安定性、運搬容易性および微生物汚染が少ないことにより有利である。
【0070】
グラフトポリマーは、純粋な形でかまたは通常の助剤と一緒に、活性物質のコア、たとえば洗濯用洗剤またはクリーニング製品のタブレットに塗布することができる。常用の助剤の例は、着色のための白色顔料、たとえば二酸化チタン、隠蔽力を増加させるための粘着防止剤としての滑石およびシリカ、可塑剤としてのポリエチレングリコール、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、クエン酸トリエチル、および湿潤特性を改善させるための種々の界面活性物質、たとえばラウリル硫酸ナトリウムである。
【0071】
さらに、本発明での使用のために、グラフトポリマーを、他のフィルム形成剤および/またはポリマーと、たとえば1:9〜9:1の割合で組み合わせることも可能である。この目的のために使用されてもよい例は、以下のポリマーである:
ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンコポリマー、水溶性セルロース誘導体、たとえばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシセルロース、アクリレートおよびメタクリレートコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー。このようなポリマー混合物の溶融物は、たとえば、フィルム、顆粒または粉末に加工されてもよい。フィルムは直接的に洗濯用洗剤およびクリーニング用製品をパッケージングするために使用されてもよい。
【0072】
粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のコーティングは好ましく、それというのも、家庭におけるこれら製品の一般的な計量における洗濯用洗剤およびクリーニング用製品の構成成分と使用者の皮膚との接触を防止するためである。この利点は、特に、皮膚の刺激反応またはアレルギー反応を導きうる構成成分、たとえば、アルカリ金属炭酸塩、酸化剤、たとえば過ホウ酸塩または酵素を含む洗濯用洗剤およびクリーニング用製品に適用する。粒状洗濯用洗剤およびクリーニング製品のコーティングは、さらに、同一の組成の非コーティング粒子よりも、破壊強さおよびコーティング粒子の摩耗について改善するといった利点を有する。
【0073】
粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品は、これらの生成物のすべての通常の商業的形態、たとえば顆粒、ペレット、フレーク、ストランド、ビーズ、タブレットおよび粉末であると解されるべきである。洗濯用洗剤およびクリーニング製品(漂白剤を含む)の組成物の幾つかの例は、第1表および第2表に示されている。洗濯用洗剤の場合には、たとえば550〜1000g/lのかさ密度を有する通常の粉末状洗剤およびコンパクト洗剤を含んでいてもよい。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のコーティングに関して、通常の方法を使用することが可能であり、その例としては、流動床中でかまたは水平ドラムコーター(horizontal drum coater)中でのコーティング、浸漬被覆法およびパン被覆法(pan−coating processes)を使用することも可能である。コーティングは好ましくは洗濯用洗剤タブレット、クリーニング製品タブレット、さらにはビーズ、顆粒および1回の洗浄に必要とされるタブレットまたはビーズのような、たとえば1〜5個の成形体である洗濯用配合剤およびクリーニング用配合剤のこれらの形上におこなわれる。
【0079】
コーティング組成物は、たとえば、5〜1000μm、好ましくは30〜500μmおよび特に40〜100μmの厚さで、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品に塗布される。
【0080】
さらに本発明は、洗濯用洗剤、クリーニング用製品、および洗濯用後処理組成物を、洗浄工程中でパッケージング材料と一緒に製品を投入するための個別の部分を製造するためのパッケージング材料としての使用を提供する。それぞれの場合において1回の洗浄のためにパッケージングされかつ個別化された洗濯用洗剤、クリーニング用製品または洗濯用後処理組成物の量は、たとえばシングルパック、ユニットパッケージング洗剤、または洗剤の計量された部分をパッケージングするためのサッシェとして文献中に挙げられている。
【0081】
本発明で使用するためのグラフトポリマーから、前記に示したように、たとえば押出成形または注入成形によってフィルムを製造することが可能である。フィルムの厚さは、たとえば10〜100μm、好ましくは30〜500μmであり、かつ多くの場合は40〜100μmである。水溶性グラフトポリマーフィルムは、たとえば、粒状洗濯用洗剤、液体洗濯用洗剤、クリーニング用製品および洗濯用後処理組成物をパッケージングするためのパウチまたはバックを製造するために使用される。これらが、前記生成物の一つで充填された後に、パウチまたはバックは、たとえば、溶着、シール、または接着剤での接着によって密閉される。それぞれのパウチ中にパッケージングされた活性生成物の量は、好ましくは、たとえば1〜5個のパウチ、特に1個のパウチで、1回分の洗浄のために十分な程度である。場合によっては、水の硬度により、2個またはそれ以上のパウチ、たとえば2〜4個のパウチを1回の洗浄に投入することが必要であってもよい。水と接触した際に、フィルムパウチが崩壊し、パッケージングされている生成物を放出する。パッケージング材料は、極めてすばやく水または洗浄液中で溶解するかまたはすばやく分散する。個別にパッケージングされた洗濯用洗剤、清浄製品および洗濯用後処理組成物を用いることで、使用者が、洗濯用洗剤配合物のアルカリ成分と接触する危険性なく、製品の最適な計量投入を達成することが可能である。
【0082】
好ましくは使用されるグラフトポリマーは、
(a)酢酸ビニルを、
(b)ポリアルキレンオキシド、一つの末端でエンドキャップされた(endgroup−capped)ポリアルキレンオキシド、および/または双方の末端でエンドキャップされたポリアルキレンオキシドの存在下で、
重合し、かつ酢酸ビニル単位の20〜100モル%を加水分解することによって得られる。
【0083】
特に好ましくは、これらのグラフトポリマーは、
(a)酢酸ビニルを、
(b)分子量500〜100000、好ましくは1000〜50000を有するポリエチレングリコールの存在下で、
ラジカル重合し、かつ、グラフトポリマーの酢酸ビニル単位20〜100モル%を加水分解することによって得ることが可能である。
【0084】
多くの場合において、好ましいグラフトポリマーの酢酸ビニル単位80〜100モル%が加水分解される。
【0085】
ポリマーのk値は、H.Fikentscher,Cellulose−Chemie13,(1932)58−64および71−74の方法によって、N−メチルピロリドン中で、25℃の温度で、かつ1質量%のポリマー濃度で測定した。
【0086】
実施例
グラフトポリマーの製造
グラフトポリマー1
重合容器に、ポリエチレングリコール 72gを装填し(平均分子量6000、Pluriol(R)E6000)、かつ、この最初の装填材料を穏やかな窒素流下で、撹拌しながら80℃に加熱した。なおも撹拌しながら、80℃に維持し、酢酸ビニル 410gの供給流を3時間に亘って滴加し、かつ同時に、メタノール 30g中にtert−ブチルペルピバレート 1.4gの溶液の供給流をさらに3時間に亘って滴加した。すべての流を添加した後に、80℃で3時間に亘って撹拌を続けた。冷却した後に、ポリマーをメタノール450ml中に溶解した。鹸化のために、10質量%濃度の水素化ナトリウムメタノール溶液 50mlを30℃で添加した。約40分の後に、反応を、1%濃度の酢酸 750mlを添加することによって停止させた。メタノールを除去するために、溶液について水蒸気蒸留をおこなった。引き続いて、透明な溶液の凍結乾燥をおこない白色の粉末にした。得られるポリマーの20%濃度のポリマー水溶液は、124mPasの粘度を有していた。グラフトポリマーK値は54であり、破断点の伸びは74%であった。
【0087】
例1
コーティングタブレットの製造
グラフトポリマー1 20質量%およびSicomet(R)Red P(BASF) 0.5質量%を含有する水性溶液を、水平ドラムコーター(Accela−Cota 24 Menesty社)中で、市販の食器洗用洗剤タブレットSomat(R)Profil(Henkel社) 5000gに噴霧によって塗布した。625g(噴霧による損失量のための付加的な10質量%を含む)を、空気装入温度60℃で、かつ1.0mmのワイドスプレーノズルで、30g/分の噴霧速度で、かつ噴霧圧2.0バールでタブレットに塗布した。噴霧操作終了後に、溶液で噴霧されたタブレットを、60℃で5分に亘って乾燥させた。これによって赤色のコーティングを有するタブレットが得られ、この場合、このタブレットは以下の性質を有していた:
外観:単一な顆粒上表面
手触り;表面の粗さが減少し、コーティングされていないタブレットよりも手触りがよい
摩耗:指でこすることによっては摩耗がなく、スクリュートップジャー(500ml)中の1個のタブレットで、ロータリーミキサー(Gerhardt社)中で、10分間に亘って振とうさせた後に、例1によってコーティングされたタブレットに関しては50mg、非コーティングタブレットに関しては960mgであった。
【0088】
例2
粉末充填された水溶性フィルムパウチの製造
グラフトポリマーを、厚さ40μmを有するフィルムおよび厚さ100μmを有するフィルムを製造するために注入成形した。市販の通常のヘビーデューティー洗濯用洗剤 20gを、通常の家庭用フィルム溶接機を用いて、それぞれのフィルム中に溶接した。このようにして洗剤を含有したフィルムパウチを、それぞれ水を装填されたガラスビーカー中に入れた(温度20℃)。その後に、パック(すなわちグラフトポリマー1)が残余なく溶解された時間について測定した。
【0089】
40μmの厚さを有するフィルムからなるパウチの場合には、溶解時間は20秒であり;厚さ100μmを有するフィルムから成るパウチの場合には、残余のない溶解には60秒を要した。
本発明は、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程中に生成物をパッケージング材料と一緒に計量投入するための個別の部分を製造するための、洗濯用洗剤、クリーニング用製品および洗濯用後処理組成物のためのパッケージング材料としての、ポリエーテルブロックを含有する水溶性または水分散性グラフトポリマーの使用に関する。
【0002】
洗濯用洗剤およびクリーニング用製品の個別のパッケージングは、たとえば、水溶性ポリマー、たとえばポリビニルアルコール、またはポリビニルアセテートを85〜90%加水分解することによって得ることが可能なポリビニルアルコール混合物と、アクリル酸とから成るフィルムを用いて、たとえば、JP−A−61−057700およびDE−A−3148931に記載のようにおこなわれている。特に、たとえば洗濯用洗剤は、前記ポリマーから成るフィルムパウチ中にパッケージングされており、かつ、別個の密封パックの形で洗濯機中に投入される。水と接触した際に、フィルムパウチは分解し、それに包含される洗濯用洗剤が放出する。しかしながら、ポリビニルアルコールのフィルムは、特に湿性環境下において、特に洗濯用洗剤を包含する2個またはそれ以上のポリビニルアルコールパウチが積み重ねられている場合に互いに粘着するといった欠点を有する。
【0003】
洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のパッケージングのためのポリビニルアルコールの水溶性フィルムの粘着性を減少させるために、EP−A−0479404によれば、少なくとも一つの表面上のポリビニルアルコールのベースフィルムと、少なくともフィルムの外面上に、ポリビニルアルコールよりも少ない水溶性であり、かつ、かつ非連続的な形で、少なくとも部分的に非粒子状の層で、第2のポリマー材料と結合させることは公知である。
【0004】
パッケージングフィルムとしてのポリビニルアルコールの使用は、ポリビニルアルコールが、通常、洗浄液中で完全に溶解せず、ゲルを形成する傾向にあり、かつ洗濯物に付着するといった欠点を有していた。さらに、ポリビニルアルコールは、緩慢な溶解速度を有しており、周囲の湿分含量が低い場合には、脆化する傾向にあるため適応性が著しく減少する。したがって、通常は、可塑剤を低分子量の化合物の形でポリビニルアルコールに添加する。
【0005】
多くの場合において、これらの必要とされる可塑剤は、パッケージング材料から内容物に移り、その際、変化を生じる。可塑剤が枯渇したパッケージング材料は脆くなり、かつ貯蔵において不安定である。
【0006】
洗濯用洗剤の個別の計量のために、EP−A−0253566では、洗濯用洗剤を包含するフィルムパウチを開示しており、かつこれらの壁材料は、酸化ポリエチレン複合材料と水不溶性であるが水浸透性の材料、たとえば、不織布とから成る。この型の洗濯用洗剤の投入は、パッケージング材料の水不溶性構成成分を、引き続いての洗浄毎に洗濯物から除去しなければならないといった欠点を有する。
【0007】
DE−B−1077430は、ビニルエステルのグラフトポリマーを製造するための方法を開示しており、その際、ポリアルキレングリコールおよび/またはその誘導体は、他の溶剤の存在下または不含下で、少なくとも一つのビニルエステル中に溶解されており、かつ溶液はラジカル重合をおこなう。グラフトポリマーは、織物工業において、粘着付与剤および接着剤として、皮革工業において、塗料工業のためのベース材料として、写真工業において、およびヘアケア材料として使用される。
【0008】
DE−B−1081229では、少なくとも50質量%のポリビニルアルコール単位から成る水溶性改質ポリビニルアルコールを製造するための方法を開示している。これらは、ポリアルキレングリコール上で、少なくとも1つのビニルアルコールをグラフト重合することによって製造され、酸性またはアルカリ性のpHの範囲で、完全にまたは部分的に鹸化する。グラフトポリマー中でのポリアルキレングリコール画分は、0.1〜50質量%である。改質化されたポリビニルアルコールは、わずかに着色しているかまたは全く無色のばらばらの粉末であり、この場合、これらは、簡単に水中に溶解する。たとえば、これらは水溶性パッケージングフィルムを製造するためにサイズ剤および表面処理剤として、および化粧品において使用される。
【0009】
DE−B−1094457では、少なくとも一つのビニルエステルのグラフトポリマー、および好ましい場合には、ポリアルキレングリコール上でそれと共重合可能な他のモノマーとから成る、改質ポリビニルアルコールを開示しており、その際、グラフトポリマーは、生じる改質ポリビニルアルコールが、冷水中であっても可溶性であるが、しかしながら50%未満のポリビニルアルコール単位を含有する程度に鹸化されている。改質ポリマーは、ポリマー分散液を製造するための保護コロイドとして、および気泡生成のための出発材料として適している。さらに、これらは、ソフトで、容易に水溶性の透明フィルムを製造するための材料として、サイジング組成物または仕上げ組成物として、および化粧品化学において使用される。
【0010】
US−A−4746456では、ポリアルキレンオキシドと酢酸ビニルとのグラフト化によって製造されるグラフトポリマーの使用が開示されており、この場合、前記グラフトポリマーの酢酸ビニル単位15%までが鹸化されており、好ましい場合には、灰色化防止剤(graying inhibitor)として、合成繊維を含有する織物材料の洗浄および後処理において使用される。
【0011】
WO−A−00/18375では、そこでより詳細に定義されたポリエーテル上のビニルエステルのグラフトポリマー、たとえば、ポリアルキレングリコールの、薬剤投与形におけるコーティング組成物、結合剤および/またはフィルム形成助剤としての使用が開示されている。
【0012】
本発明の目的は、洗濯用洗剤、クリーニング用製品および洗濯用後処理組成物の計量投入中において、使用者による生成物との皮膚接触を避け、かつ、生成物の配分された計量投入のために、洗濯機中で水と接触した際に、生成物を放出し、かつ水中で分散性であるかまたは可溶性であるパッケージング材料を提供することである。
【0013】
本発明は、
(a)脂肪族C1〜C24−カルボン酸ビニルエステルを、
(b)式I
【0014】
【化2】
【0015】
[式中、R1はヒドロキシル、アミノ、C1〜C24アルキル、R9−COO−、R9−NH−COO−、ポリアルコール残基であり;
R8は水素、アミノ−C1〜C6−アルキル、C1〜C24−アルコキシ、R9−CO−、R9−NH−CO−であり;
R2〜R7は、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R9はC1〜C24アルキルであり;
R10は水素、C1〜C24−アルキル、R9−CO−であり;
Aは−CO−O−、−CO−B−CO−O−、−CO−NH−B−NH−CO−O−であり;
Bは−(CH2)t−、非置換または置換のアリーレンであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には、1〜8であり;
sは0〜500であり;
tは1〜12であり;
uは1〜5000であり;
vは0〜5000であり;
vは0〜5000であり;
wは0〜5000であり;
xは1〜5000であり;
yは0〜5000であり;
zは0〜5000である]の少なくとも300の平均分子量(数平均)を有するポリエーテルの存在下で、ラジカル重合することによって得ることが可能な水溶性または水分散性のフィルム形成グラフトポリマーを、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程においてパッケージング材料と一緒に生成物を計量投入するための個別の部分を製造するための洗濯用洗剤、クリーニング製品および洗濯用後処理組成物のためのパッケージング材料として使用することで、本発明にしたがって達成されることが見出された。
【0016】
この種のグラフトポリマーは、WO−A−00/18375に記載の従来技術より公知である。使用されるグラフトベース(b)は、一般には、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシド、ポリテトラヒドロフランおよびポリグリセロールに基づくポリアルキレンオキシドから成る群から選択された式Iのポリエーテルを含有する。モノマー単位の性質に基づいて、以下の構造単位:
−(CH2)2−O−、−(CH2)3−O−、−(CH2)4−O−、−CH2−CH(CH3)−O−、−CH2−CH(CH2−CH3)−O−、−CH2−CHOR10−CH2−O−;
を有するポリマーが形成され、かつホモポリマーまたはコポリマーであってもよく、この場合、これらはコポリマーを、ランダムに分布させるかまたはブロックポリマーの形にすることが可能にする。
【0017】
グラフト化の程度に応じて、本発明において使用されるポリマーは、直鎖のグラフトポリマーおよび前記グラフトポリマーと式Iの非グラフト化ポリエーテルとの混合物の双方、およびビニルエステルa)のホモポリマーまたはコポリマー、および必要である場合にはさらにコモノマーc)を包含する。
【0018】
アルキレンオキシドまたはグリセロールに基づいて製造されたポリエーテルの末端の第1ヒドロキシル基、およびポリグリセロールの第2OH基は、遊離であるか、あるいは一の末端または双方の末端がC1〜C24−アルコールでエステル化されているか、あるいはC1〜C24−カルボン酸でエステル化されていてもよい。これらは、二者択一的に、超大気圧下で水素/アンモニア混合物で還元アミノ化することによって、第1アミノ基に関して置換されていてもよいか、あるいはアクリロニトリルでシアノエチル化し、かつ水素化することによって、アミノプロピル末端基に変換されていてもよい。
【0019】
R1およびR8〜R10に関して挙げられてもよいアルキル基は、分枝または非分枝のC1〜C24−アルキル鎖、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシルまたはn−エイコシルを含む。
【0020】
挙げられてもよい前記アルキル基の好ましい例は、分枝または非分枝のC1〜C12−アルキル鎖、特に好ましくはC1〜C6−アルキル基である。
【0021】
ポリエーテル(b)の平均分子量(数平均)は少なくとも300であり、かつ通常は<500000である。好ましくは500〜100000、特に好ましくは500〜50000、極めて特に好ましくは800〜15000であり、特に1000〜10000である。
【0022】
エチレンオキシドのホモポリマーまたは40〜99質量%のエチレンオキシ画分を有するコポリマーを使用することは有利である。したがって、好ましくは使用されるべきエチレンオキシドポリマーに関しては、共重合されたエチレンオキシドの画分は40〜100モル%である。これらのコポリマーに関して考えられうるコモノマーは、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよび/またはイソブチレンオキシドを含む。適したコポリマーの例は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー、エチレンオキシドおよびブチレンオキシドおよび/またはイソブチレンオキシドのコポリマー、およびエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドまたはイソブチレンオキシドのコポリマーである。コポリマーは、好ましくはエチレンオキシド 40〜99モル%およびプロピレンオキシド 1〜60モル%またはブチレンオキシド 1〜30モル%またはプロピレンオキシドおよび(イソ)ブチレンオキシド 1〜60モル%を含有する。
【0023】
直鎖の例に加えて、分枝鎖のホモポリマーまたはコポリマーがグラフトベースとして使用されてもよい。
【0024】
分枝鎖ポリマーは、二糖類、エチレンオキシドおよび、好ましい場合には、さらにプロピレンオキシドおよびブチレンオキシドまたはポリグリセロールを、たとえば低分子量ポリアルコール(特に、式I中のR1)、たとえば、ペンタエリトリトール、グリセロールおよび糖または糖アルコール、たとえばショ糖、D−ソルビトールおよびD−マンニトールを添加することによって製造することができる。
【0025】
この場合において、ポリマーは、ポリアルコール分子中に少なくとも1個の、好ましくは1〜8個、特に好ましくは1〜5個のヒドロキシル基が、エーテル結合の形で、式Iによる以下のポリエーテル基と結合されていてもよいように形成されてもよい。
【0026】
【化3】
【0027】
ポリマーの範囲内で、アルキレンオキシド単位は、ランダムに分布していてもよいかまたはブロックの形であってもよい、
しかしながら、さらには、使用されるグラフトベースが、ポリアルキレンオキシドのポリエステルおよび脂肪酸C1〜C12ジイソシアネート、好ましくはC1〜C6ジイソシアネートまたは芳香族ジカルボン酸、たとえばシュウ酸、コハク酸、アジピン酸またはテレフタル酸を含有することも可能であり、その際、これらは、EP−A−0743962に記載された1500〜25000の平均分子量を有している。
【0028】
さらに、使用されるグラフトコポリマーは、ホスゲン化によって製造された、ポリアルキレンオキシドのポリカーボネート、および脂肪族C1〜C12、好ましくはC1〜C6のジイソシアネートまたは芳香族ジイソシアネート、たとえばヘキサメチレンジイソシアネートまたはフェニレンジイソシアネートを含有することができる。
【0029】
前記ポリエステル、ポリカーボネートまたはポリウレタンは、500まで、好ましくは100までのポリアルキレンオキシド単位を有していてもよく、その際、前記ポリアルキレンオキシドは、異なるアルキレンオキシドのホモポリマーまたはコポリマーから成っていてもよい。
【0030】
好ましくは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C24カルボン酸ビニルエステルを、
b)平均分子量500〜100000(数平均)を有する式Ia
【0031】
【化4】
【0032】
[式中、R1はヒドロキシル、アミノ、C1〜C24アルコキシ、R9−COO−、R9−NH−COO、ポリアルコール残基であり、
R8は水素、アミノ−C1〜C6−アルキル、C1〜C24−アルキル、R9−CO−、R9−NH−COであり;
R2〜R4は、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R9はC1〜C24−アルキルであり;
R10は水素、C1〜C24−アルキル、R9−CO−であり;
nは1であるか、あるいは、R1がポリアルコール残基である場合には、1〜8であり、
uは1〜5000であり;
vは0〜5000であり;
wは0〜5000である]のポリエーテルの存在下で、
重合することによって得ることが可能なポリマーを使用する。
【0033】
特に好ましくは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C12カルボン酸ビニルエステルを、
b)平均分子量500〜50000(数平均)を有する、
R1がヒドロキシル、C1〜C12アルコキシ、ポリアルコール残基であり;
R8は水素、C1〜C12アルキルであり、
R2〜R4は
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R10が水素、C1〜C12−アルキルであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には、1〜5であり;
uは2〜2000であり;
vは0〜2000であり;
wは0〜2000である、式Iaのポリエーテルの存在下で、
重合することによって得ることが可能なポリマーを使用する。
【0034】
極めて好ましくは、
a)C1〜C6−カルボン酸ビニルエステルの少なくとも一つ、特に酢酸ビニルを、
b)平均分子量(数平均)1000〜10000を有する、
R1がヒドロキシル、C1〜C6−アルコキシ、特にヒドロキシルであり;
R8が水素、C1〜C6−アルキル、特に水素であり、
R2〜R4が、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−、特に−(CH2)2−であり;
R10が水素、C1〜C6−アルキルであり;
nは1であり;
uは5〜500であり;
vは0〜500であり、特に0であり;
wは0〜500、特に0である、式Iaのポリエーテルの存在下で、重合することによって得ることが可能なポリマーを使用する。
【0035】
式Iのポリエーテルの存在下での重合のために、次の共重合可能なモノマーを成分a)として挙げることができる:
脂肪族の飽和または不飽和のC1〜C24−カルボン酸、たとえば蟻酸、酢酸、ピロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、イソバレリアン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグツセリン酸、セロチン酸およびメリシン酸のビニルエステルである。
【0036】
前記に示されたC1〜C12−カルボン酸、特にC1〜C6−カルボン酸、前記に示されたすべての酢酸のビニルエステルを使用することが好ましい。
【0037】
さらに、グラフト共重合すべき群a)からのそれぞれのモノマーの混合物の使用も可能である。
【0038】
さらに、ビニルエステル(a)は、一つまたはそれ以上のコモノマー(c)の混合物として使用されてもよい。コモノマー(c)は、疎水性または親水性であってもよく、また、一般には架橋剤として使用される化合物が適している。(a)+(c)の混合物において、これらの付加的なモノマー(c)の画分は、0.1〜30質量%に制限されるべきである。混合物中のコモノマー(c)が1〜20質量%の画分であることが好ましい。
【0039】
適した疎水性コモノマー(c)は、以下の群から選択されてもよく;また以下のモノマーの混合物を使用することも可能である:
(C1)モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸のC1〜C24−アルキルエステル;
(C2)モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸のC1〜C24−ヒドロキシアルキルエステル;
(C3)C1〜C24アルキルビニルエーテル;
(C4)N−ビニルラクタム;
(C5)モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸。
【0040】
モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸の適した例は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびアコニット酸である。
【0041】
アルキル基の例として、前記C1〜C24−アルキル基およびこれらのヒドロキシル化生成物が挙げられる。好ましくは、分枝または非分枝のC1〜C4−アルキル基、特にメチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチルおよびそのヒドロキシル化生成物が挙げられる。
【0042】
特に好ましくは、群(C1)〜(C3)からのモノマーである。極めて好ましくはメチル(メト)アクリレート、エチル(メト)アクリレート、ヒドロキシメチル(メト)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、メチルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテルである。
【0043】
適した親水性コモノマー(c)は、たとえば、モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびアコニット酸であり、さらにはN−ビニルラクタム、たとえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾールまたはN−ビニルカプロラクタムである。
【0044】
好ましい親水性コモノマー(c)はアクリル酸、メタクリル酸およびN−ビニルピロリドンである。
【0045】
架橋剤として通常使用される適したコモノマー(c)は、少なくとも2個のエチレン性不飽和の非共役二重結合を、その分子中に含有する化合物である。好ましい例は、アルキレンビスアクリルアミド、たとえば、メチレンビスアクリルアミドおよびN,N’−アクリロイルエチレンジアミン、ビニルアルキレン尿素、たとえば、N,N’−ジビニルエチレン尿素およびN,N’−ジビニルプロピレン尿素、エチリデンビス−3−(N−ビニルピロリドン)、N,N’−ジビニルイミダゾリル(2,2’)ブタン、1,1’−ビス(3,3’−ビニルベンズ−イミダゾリド−2−オン)−1,4−ブタン、アルキレングリコールジ(メト)アクリレート、たとえばエチレングリコールジ(メト)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メト)アクリレート、およびジエチレングリコールジ(メト)アクリレート、芳香族ジビニル化合物、たとえばジビニルベンゼンおよびジビニルトルエン、さらにはビニルアセテート、アリル(メト)アクリレート、ジビニルジオキサン、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルおよびトリアリルアミンである。
【0046】
グラフトベースがポリグリセロールであるグラフトポリマーは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C24カルボン酸のビニルエステルを、
b)式Ib
【0047】
【化5】
【0048】
[式中、
R1はヒドロキシル、C1〜C24アルコキシ、R9−COO−、ポリアルコール残基であり;
R8およびR10は水素、C1〜C24アルキル、R9−CO−であり;
R9はC1〜C24アルキルであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には、1〜8であり、
uは1〜200である]のポリグリセロールの存在下で、重合することによって得ることが可能である。
【0049】
ポリグリセロール上の特に好ましいグラフトポリマーは、
a)少なくとも一つの脂肪族C1〜C6カルボン酸ビニルエステルを、
b)R1がヒドロキシル、C1〜C6アルコキシであり;
R8およびR10が水素、C1〜C6アルキルであり;
nが1であり;
uが1〜100である、式Ibのポリグリセロールの存在下で重合することによって得ることが可能である。
【0050】
直鎖ポリグリセロールに加えて、さらにグラフトベースとして分枝および/または環状のポリグリセロールを使用することも可能である。
【0051】
ポリグリセロールに基づくグラフトポリマーは、好ましい場合には、共重合の形で、ビニルエステル(a)に加えて、前記に示したように、さらに少なくとも一つのコモノマー(c)を含有する。
【0052】
好ましいコモノマー(c)は、モノエチレン性不飽和C3〜C8カルボン酸のC1〜C6アルキルエステル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカプロラクタムおよび(メト)アクリル酸である。
【0053】
グラフトポリマーのK値は、たとえば、10〜200、好ましくは15〜150の範囲であり、特に好ましくは15〜100、さらに好ましくは20〜80の範囲である。特に好ましいK値は、出発材料の組成により通常の方法で設定されてもよい。K値は、H.Fikentscher、Cellulose−Chemie 13(1932)58〜64および71〜74による方法によって、N−メチルピロリドン中で25℃で測定され、かつK値の範囲によるポリマー濃度は、0.1〜5質量%であった。
【0054】
グラフトポリマーを製造するために、ビニルエステル(a)および、好ましい場合には、コモノマー(c)は、グラフトポリマーとしてのポリエーテル(b)の存在下で、ラジカル形成開始剤を用いて、および同様に高エネルギー電子に対する暴露を含む、高エネルギー照射に対する暴露によって重合することができる。
【0055】
重合は、たとえば溶液重合、塊状重合、乳化重合、逆乳化重合(inverted emulsion polymerization)、懸濁重合、逆懸濁重合、または沈殿重合であってもよいが、使用することができる方法はこれらに制限されない。
【0056】
好ましくは実施される塊状重合の場合において、一つの考えられうる方法は、少なくとも一つのビニルエステル(a)、および好ましくは一つまたはそれ以上のコモノマー(c)中で、ポリエステル(b)、特にポリアルキレンオキシド(b)の溶解することであり、かつ、重合開始剤を添加した後に混合物を重合させる。さらにグラフト重合は、最初に、最初の装填材料として一部分、たとえば、この混合物を10質量%を装入し、かつ混合物を重合温度に加熱させ、かつ、引き続いて重合を開始させ、重合の進行にしたがって重合混合物の残分を添加することによって、半連続的に実施されてもよい。さらにグラフトポリマーは、ポリエーテル(b)を反応器に装填し、それを重合温度に加熱し、かつ少なくとも一つのビニルエステル(a)および好ましい場合にはコモノマー(c)(別個にかまたは混合物として)および重合開始剤をすべて一度に、少量ずつかまたは好ましくは連続的に添加し、かつ回分を重合することによって得られてもよい。
【0057】
グラフトベースとして使用されるポリエーテル(b)と、ビニルエステル(a)またはビニルエステル(a)とコモノマー(c)との混合物との量的比は、1:0.5〜1:50、好ましくは1:1.5〜1:35、および特に好ましくは1:2〜1:30である。
【0058】
特に適した重合開始剤は、有機性過酸化物、たとえばジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルビバレート、tert−ブチルペルマレエート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルボネート、ビス(o−トリル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペルアセテート、ジ−tert−アミルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、および前記開始剤の混合物、レドックス開始剤およびアゾ開始剤である。
【0059】
モノマー(a)および必要に応じて使用される(c)に対して使用される開始剤または開始剤混合物の量は、0.01〜10質量%、好ましくは0.3〜5質量%である。
【0060】
グラフト重合は、40〜200℃、好ましくは50〜140℃、特に好ましくは60〜110℃の範囲の温度で実施される。通常は、大気圧下で、しかしながらさらには準大気圧または超大気圧下で、好ましくは1〜5バールでおこなわれてもよい。
【0061】
好ましい場合には、前記グラフト重合は、さらに溶剤または溶剤混合物中で実施されてもよい。適した溶剤の例は、脂肪族または脂環式の1価アルコール、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノールおよびシクロへキノール、多価アルコール、たとえばグリコール、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコール、およびグリセロールである。多価アルコールのアルキルエーテル、たとえば2価アルコールのメチルエーテルまたはエチルエーテル、エーテルアルコール、たとえばジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール、および環式エーテル、たとえばジオキサンである。
【0062】
さらにグラフト重合は、溶剤としての水中で実施されてもよい。重合中に形成される水不溶性生成物は、溶解された形で直接的に得られるべきであり、重合中に水混和性有機溶剤、たとえば炭素原子1〜3個を有する1価アルコール、アセトンまたはジメチルホルムアミドを添加することも可能である。
【0063】
二者択一的に、水中でのグラフト重合は、水不溶性グラフトポリマーが、通常の乳化剤または保護コロイド、たとえばポリビニルアルコールを添加することによって、微細な分散液の形に変換される程度におこなってもよい。使用される乳化剤の例は、HLBが3〜13の範囲であるイオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤である。HLBの定義付けに関しては、W.C.Griffin,J.Soc.Cosmetic Chem.5(1954)249を参考にした。グラフト重合中に界面活性剤が使用される場合には、グラフトコポリマーに対する界面活性剤の量は、たとえば0.1〜5質量%である。
【0064】
通常は、グラフトポリマーに対して5〜200質量%、好ましくは10〜100質量%の有機溶剤、水または、水と有機溶剤との混合物を使用する。
【0065】
本発明で使用されるグラフトポリマーの親水性を増加させるために、重合に引き続いていくつかまたはすべてのエステル基を鹸化(加水分解)することが可能である。鹸化は、通常の方法で、塩基、好ましくはアルカリ金属水酸化物アルコール溶液、特に水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムメタノール溶液を、10〜70℃、好ましくは15〜30℃で添加することによっておこなわれる。
【0066】
鹸化の割合は、使用される塩基量、鹸化温度、および鹸化時間に依存し、したがって0〜100モル%に相当する。好ましくは20〜100モル%、好ましくは40〜100モル%、特に65〜100モル%、極めて好ましくは80〜100モル%の範囲である。
【0067】
アルコールが水と交換された(たとえば、水蒸気蒸留によって)後に生じる水性ポリマー分散液または溶液の固体含量は、一般には10〜70質量%、好ましくは15〜65質量%、特に好ましくは20〜60質量%である。
【0068】
鹸化および濃縮の度合いにより、本発明で使用されるグラフトポリマーの水性分散液または水性溶液は、100mPasを下廻る粘度で得られる。20質量%のポリマー濃度で、粘度は好ましくは5〜400mPas、特に好ましくは10〜250mPasである。
【0069】
グラフトポリマー分散液または溶液は、種々の乾燥方法、たとえば噴霧乾燥、流動噴霧乾燥、ロール乾燥または凍結乾燥によって粉末形に変換されてもよい。溶液または分散液の低い粘度によって、使用される好ましい乾燥技術は噴霧乾燥法である。水性分散液または溶液は、再度、生じる乾燥グラフトポリマーを水中に装入することによって製造されてもよい。粉末状グラフトポリマーは、分散液および溶液、特に水性分散液および溶液よりも良好な貯蔵安定性、運搬容易性および微生物汚染が少ないことにより有利である。
【0070】
グラフトポリマーは、純粋な形でかまたは通常の助剤と一緒に、活性物質のコア、たとえば洗濯用洗剤またはクリーニング製品のタブレットに塗布することができる。常用の助剤の例は、着色のための白色顔料、たとえば二酸化チタン、隠蔽力を増加させるための粘着防止剤としての滑石およびシリカ、可塑剤としてのポリエチレングリコール、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、クエン酸トリエチル、および湿潤特性を改善させるための種々の界面活性物質、たとえばラウリル硫酸ナトリウムである。
【0071】
さらに、本発明での使用のために、グラフトポリマーを、他のフィルム形成剤および/またはポリマーと、たとえば1:9〜9:1の割合で組み合わせることも可能である。この目的のために使用されてもよい例は、以下のポリマーである:
ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンコポリマー、水溶性セルロース誘導体、たとえばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシセルロース、アクリレートおよびメタクリレートコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー。このようなポリマー混合物の溶融物は、たとえば、フィルム、顆粒または粉末に加工されてもよい。フィルムは直接的に洗濯用洗剤およびクリーニング用製品をパッケージングするために使用されてもよい。
【0072】
粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のコーティングは好ましく、それというのも、家庭におけるこれら製品の一般的な計量における洗濯用洗剤およびクリーニング用製品の構成成分と使用者の皮膚との接触を防止するためである。この利点は、特に、皮膚の刺激反応またはアレルギー反応を導きうる構成成分、たとえば、アルカリ金属炭酸塩、酸化剤、たとえば過ホウ酸塩または酵素を含む洗濯用洗剤およびクリーニング用製品に適用する。粒状洗濯用洗剤およびクリーニング製品のコーティングは、さらに、同一の組成の非コーティング粒子よりも、破壊強さおよびコーティング粒子の摩耗について改善するといった利点を有する。
【0073】
粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品は、これらの生成物のすべての通常の商業的形態、たとえば顆粒、ペレット、フレーク、ストランド、ビーズ、タブレットおよび粉末であると解されるべきである。洗濯用洗剤およびクリーニング製品(漂白剤を含む)の組成物の幾つかの例は、第1表および第2表に示されている。洗濯用洗剤の場合には、たとえば550〜1000g/lのかさ密度を有する通常の粉末状洗剤およびコンパクト洗剤を含んでいてもよい。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のコーティングに関して、通常の方法を使用することが可能であり、その例としては、流動床中でかまたは水平ドラムコーター(horizontal drum coater)中でのコーティング、浸漬被覆法およびパン被覆法(pan−coating processes)を使用することも可能である。コーティングは好ましくは洗濯用洗剤タブレット、クリーニング製品タブレット、さらにはビーズ、顆粒および1回の洗浄に必要とされるタブレットまたはビーズのような、たとえば1〜5個の成形体である洗濯用配合剤およびクリーニング用配合剤のこれらの形上におこなわれる。
【0079】
コーティング組成物は、たとえば、5〜1000μm、好ましくは30〜500μmおよび特に40〜100μmの厚さで、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品に塗布される。
【0080】
さらに本発明は、洗濯用洗剤、クリーニング用製品、および洗濯用後処理組成物を、洗浄工程中でパッケージング材料と一緒に製品を投入するための個別の部分を製造するためのパッケージング材料としての使用を提供する。それぞれの場合において1回の洗浄のためにパッケージングされかつ個別化された洗濯用洗剤、クリーニング用製品または洗濯用後処理組成物の量は、たとえばシングルパック、ユニットパッケージング洗剤、または洗剤の計量された部分をパッケージングするためのサッシェとして文献中に挙げられている。
【0081】
本発明で使用するためのグラフトポリマーから、前記に示したように、たとえば押出成形または注入成形によってフィルムを製造することが可能である。フィルムの厚さは、たとえば10〜100μm、好ましくは30〜500μmであり、かつ多くの場合は40〜100μmである。水溶性グラフトポリマーフィルムは、たとえば、粒状洗濯用洗剤、液体洗濯用洗剤、クリーニング用製品および洗濯用後処理組成物をパッケージングするためのパウチまたはバックを製造するために使用される。これらが、前記生成物の一つで充填された後に、パウチまたはバックは、たとえば、溶着、シール、または接着剤での接着によって密閉される。それぞれのパウチ中にパッケージングされた活性生成物の量は、好ましくは、たとえば1〜5個のパウチ、特に1個のパウチで、1回分の洗浄のために十分な程度である。場合によっては、水の硬度により、2個またはそれ以上のパウチ、たとえば2〜4個のパウチを1回の洗浄に投入することが必要であってもよい。水と接触した際に、フィルムパウチが崩壊し、パッケージングされている生成物を放出する。パッケージング材料は、極めてすばやく水または洗浄液中で溶解するかまたはすばやく分散する。個別にパッケージングされた洗濯用洗剤、清浄製品および洗濯用後処理組成物を用いることで、使用者が、洗濯用洗剤配合物のアルカリ成分と接触する危険性なく、製品の最適な計量投入を達成することが可能である。
【0082】
好ましくは使用されるグラフトポリマーは、
(a)酢酸ビニルを、
(b)ポリアルキレンオキシド、一つの末端でエンドキャップされた(endgroup−capped)ポリアルキレンオキシド、および/または双方の末端でエンドキャップされたポリアルキレンオキシドの存在下で、
重合し、かつ酢酸ビニル単位の20〜100モル%を加水分解することによって得られる。
【0083】
特に好ましくは、これらのグラフトポリマーは、
(a)酢酸ビニルを、
(b)分子量500〜100000、好ましくは1000〜50000を有するポリエチレングリコールの存在下で、
ラジカル重合し、かつ、グラフトポリマーの酢酸ビニル単位20〜100モル%を加水分解することによって得ることが可能である。
【0084】
多くの場合において、好ましいグラフトポリマーの酢酸ビニル単位80〜100モル%が加水分解される。
【0085】
ポリマーのk値は、H.Fikentscher,Cellulose−Chemie13,(1932)58−64および71−74の方法によって、N−メチルピロリドン中で、25℃の温度で、かつ1質量%のポリマー濃度で測定した。
【0086】
実施例
グラフトポリマーの製造
グラフトポリマー1
重合容器に、ポリエチレングリコール 72gを装填し(平均分子量6000、Pluriol(R)E6000)、かつ、この最初の装填材料を穏やかな窒素流下で、撹拌しながら80℃に加熱した。なおも撹拌しながら、80℃に維持し、酢酸ビニル 410gの供給流を3時間に亘って滴加し、かつ同時に、メタノール 30g中にtert−ブチルペルピバレート 1.4gの溶液の供給流をさらに3時間に亘って滴加した。すべての流を添加した後に、80℃で3時間に亘って撹拌を続けた。冷却した後に、ポリマーをメタノール450ml中に溶解した。鹸化のために、10質量%濃度の水素化ナトリウムメタノール溶液 50mlを30℃で添加した。約40分の後に、反応を、1%濃度の酢酸 750mlを添加することによって停止させた。メタノールを除去するために、溶液について水蒸気蒸留をおこなった。引き続いて、透明な溶液の凍結乾燥をおこない白色の粉末にした。得られるポリマーの20%濃度のポリマー水溶液は、124mPasの粘度を有していた。グラフトポリマーK値は54であり、破断点の伸びは74%であった。
【0087】
例1
コーティングタブレットの製造
グラフトポリマー1 20質量%およびSicomet(R)Red P(BASF) 0.5質量%を含有する水性溶液を、水平ドラムコーター(Accela−Cota 24 Menesty社)中で、市販の食器洗用洗剤タブレットSomat(R)Profil(Henkel社) 5000gに噴霧によって塗布した。625g(噴霧による損失量のための付加的な10質量%を含む)を、空気装入温度60℃で、かつ1.0mmのワイドスプレーノズルで、30g/分の噴霧速度で、かつ噴霧圧2.0バールでタブレットに塗布した。噴霧操作終了後に、溶液で噴霧されたタブレットを、60℃で5分に亘って乾燥させた。これによって赤色のコーティングを有するタブレットが得られ、この場合、このタブレットは以下の性質を有していた:
外観:単一な顆粒上表面
手触り;表面の粗さが減少し、コーティングされていないタブレットよりも手触りがよい
摩耗:指でこすることによっては摩耗がなく、スクリュートップジャー(500ml)中の1個のタブレットで、ロータリーミキサー(Gerhardt社)中で、10分間に亘って振とうさせた後に、例1によってコーティングされたタブレットに関しては50mg、非コーティングタブレットに関しては960mgであった。
【0088】
例2
粉末充填された水溶性フィルムパウチの製造
グラフトポリマーを、厚さ40μmを有するフィルムおよび厚さ100μmを有するフィルムを製造するために注入成形した。市販の通常のヘビーデューティー洗濯用洗剤 20gを、通常の家庭用フィルム溶接機を用いて、それぞれのフィルム中に溶接した。このようにして洗剤を含有したフィルムパウチを、それぞれ水を装填されたガラスビーカー中に入れた(温度20℃)。その後に、パック(すなわちグラフトポリマー1)が残余なく溶解された時間について測定した。
【0089】
40μmの厚さを有するフィルムからなるパウチの場合には、溶解時間は20秒であり;厚さ100μmを有するフィルムから成るパウチの場合には、残余のない溶解には60秒を要した。
Claims (8)
- (a)脂肪族C1〜C24−カルボン酸ビニルエステルを、(b)少なくとも300の平均分子量(数平均)を有する式I
R8は水素、アミノ−C1〜C6−アルキル、C1〜C24−アルキル、R9−CO−、R9−NH−CO−であり;
R2〜R7は、
−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH2−CH3)−、−CH2−CHOR10−CH2−であり;
R9はC1〜C24−アルキルであり;
R10は水素、C1〜C24−アルキル、R9−CO−であり;
Aは−CO−O−、−CO−B−CO−O−、−CO−NH−B−NH−CO−O−であり;
Bは−(CH2)t−、非置換または置換のアリーレンであり;
nは1であるか、あるいはR1がポリアルコール残基である場合には1〜8であり、
sは0〜500であり;
tは1〜12であり;
uは1〜5000であり;
vは0〜5000であり;
wは0〜5000であり;
xは1〜5000であり;
yは0〜5000であり;
zは0〜5000である]のポリエーテルの存在下で、ラジカル重合によって得ることが可能な、粒状洗濯用洗剤およびクリーニング用製品のためのコーティング組成物として、ならびに洗浄工程中に生成物をパッケージング材料と一緒に計量投入するための個別の部分を製造する、洗濯用洗剤およびクリーニング用製品および洗濯用後処理組成物のパッケージング材料としての、水溶性または水分散性のフィルム形成グラフトポリマーの使用。 - グラフトポリマーが、
(a)酢酸ビニルを、
(b)ポリアルキレンオキシド、一つの末端でエンド−キャップされたポリアルキレンオキシド、および/または双方の末端でエンドキャップされたポリアルキレンオキシド
の存在下で、重合することによって得ることが可能である、請求項1に記載の使用。 - グラフトポリマーが、
(a)酢酸ビニルを、
(b)分子量500〜100000(数平均)を有するポリエチレングリコールの存在下で、重合することによって得ることが可能である、請求項1に記載の使用。 - グラフトポリマーの酢酸ビニル単位 20〜100モル%が加水分解されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の使用。
- 重合が、モノマー(a)およびコモノマー(c)の混合物に対して、0.1〜30質量%のコモノマー(c)の存在下でおこなわれる、請求項1から4までのいずれか1項に記載の使用。
- グラフトポリマーが、厚さ10〜1000μmを有するフィルムの形でパッケージング材料として使用される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用。
- グラフトポリマーが、厚さ30〜500μmを有するフィルムの形で使用される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の使用。
- グラフトポリマーが、洗濯用洗剤タブレット、洗濯用洗剤顆粒、およびクリーニング用製品タブレットを被覆するために使用される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用。
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