JP4472184B2 - 医薬投与剤形においてコーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成助剤として使用される水溶性または水分散性のポリエーテル含有重合物の適用 - Google Patents
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Description
本発明は、水溶性または水分散性ポリエーテル含有ポリマーを医薬投与剤形においてコーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成賦形剤として使用することに関する。
【0002】
錠剤、カプセル剤、ペレット剤、顆粒剤、結晶剤(crystal)などのような固形医薬投与剤形は、多種多様な理由により、フィルムコーティングを施して提供される。このようにすると、例えば、不快な臭気または味を覆い隠したり嚥下性を改良したりすることが可能である。コーティングによって有効成分の安定性を増大させることができる。なぜなら、錠剤の内部に達する水蒸気や酸素が減少するからである。この投与剤形は、より良好な外観を有しており、染料を組み込むことによって、より良好な識別が可能である。このほか、フィルムコーティングによって、特に、有効成分の放出速度を調節することができる。
【0003】
一般には、即時放出剤形と遅延放出剤形とに区別される。
【0004】
即時放出剤形の場合、錠剤の崩壊および投与剤形からの有効成分の放出は、可能な限りコーティングの影響を受けないようにすべきであり、そのため、フィルムコーティングは胃液中で迅速に溶解しなければならない。このほか、コーティングは、良好なフィルム特性を有していなければならない。製剤加工時−特に包装時−ならびに輸送時および貯蔵時に生じるような機械的作用にフィルムコーティングが耐えるように、引張強度および極限伸びは高くなければならない。
【0005】
即時放出錠剤をコーティングするために頻繁に利用される製品は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、水溶液中の濃度の増加に伴って粘度の急激な上昇を示す。ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)もまた類似の挙動を示す。
【0006】
フィルム形成剤の溶液は、錠剤をコーティングするために微細に噴霧されなければならず、しかも形成される液滴は、錠剤の表面を充分に湿潤させ、更に、よく展着しなければならないため、粘度は、スプレーノズルのタイプおよび装置によって決まる特定の範囲(150〜250mPasの間)を超えてはならない。従って、HPMCの場合、比較的低いフィルム形成剤濃度が利用できるにすぎない。
【0007】
Pharmacoat(登録商標)606(Shin-etsu製)の濃度に対する文献中に記載の推薦値は5〜7重量%である(Pharmaceutical Coating Technology, Graham Cole編, Taylor and Francis Ltd. 1995年および製造業者の技術データシート)。こうした低いスプレー濃度を用いると、処理時間が比較的長くなり、従って、コストが高くなる。
【0008】
更に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースには他にも欠点があり、特に、湿潤特性、錠剤表面への接着性、顔料結合容量、フィルムの機械的性質、吸湿性および水蒸気や酸素の透過性、溶解の速度、ならびにフィルムコーティング錠の崩壊時間とコアの崩壊時間の差に問題がある。
【0009】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフィルムは低弾性であるため、多くの場合、湿った条件で貯蔵するとコアの膨潤の結果としてフィルムコーティング錠が亀裂を生じて開放状態になる。可塑剤を使用した場合でさえも、この問題はほとんど改善されない。それどころか、可塑剤を使用すると、フィルムが粘着性になり、更に、移行によって錠剤の性質が変化する可能性がある。
【0010】
有効成分の効果を持続させるために長期間にわたって薬物を放出する経口薬剤形(一般的には遅延放出薬剤形)は、ますます重要になってきている。こうした剤形は、服用頻度の減少による患者の服薬遵守の改善、血漿ピークの回避による副作用の低減、薬物のより一様な血中濃度、および局所刺激の回避という利点と関連づけられる。水に不溶性であるが半透性であるかまたは薬物が拡散して通り抜ける細孔を含有するフィルムでコーティングされる薬物含有コアの処方のほかに、薬物をマトリックス中に包埋することによって、放出を制御および持続させることができる。更に、イオン交換樹脂および治療システム(例えば、OROS)を使用することも可能である。
【0011】
特に、ヒドロコロイドマトリックス中に薬物を包埋すると、用量ダンピング作用は起こりえないため、製造が単純で低コストになり、薬物の安全度が高くなる。この目的に通常利用される賦形剤、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸またはアルギネート、およびキサンタンは、使用上の欠点を有する。こうした欠点としては、流動性が不充分で直接打錠することが難しいこと、薬物の放出がモル浸透圧濃度(塩含有量)および放出媒体のpHに依存することが挙げられる。このことは、HPMCにも、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンおよびアルギネートにも同様に当てはまる。その上、キサンタンを使用すると、硬度の低い錠剤が得られ、そしてアルギネートを直接打錠すると、ごく僅かな放出遅延性を有する圧縮物が得られる(最大8時間)。天然の膨潤性物質(例えばアルギネート)は、全体的にバッチ間で広範なばらつきを示す。
【0012】
驚くべきことに、以下に記載のポリマーは、これらの欠点をもたず、しかも経口医薬製剤中の有効成分を放出するためのマトリックスとして使用するのに有利であることを見いだした。
【0013】
結合剤は、加工性および機械的強度を増大させるために医薬投与剤形中で利用される。それらは、通常、錠剤、顆粒剤およびペレット剤で利用され、その結果として、流動性が改良され、硬度が増大し、そして摩損性が低減する。
【0014】
現在使用されている結合剤、例えば、マルトデキストリンまたはポリビニルピロリドンでは、多くの場合、満足な硬度および摩損度が得られない。デンプンのりおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のような他の結合剤は、それらの粘度が高いため、低濃度でのみ利用可能である。
【0015】
このほか、フィルム形成賦形剤は、皮膚もしくは粘膜に適用されるかまたは全身的に体内に導入される液剤およびスプレー剤で利用される。その例としは、創傷治療用の製剤およびスプレーオン包帯が挙げられるほかに、無傷の皮膚もしくは粘膜に適用するための製剤が挙げられる。この場合、皮膚は、フィルムによって保護され、そして有効成分は、皮膚中へまたは皮膚を貫通して浸透することができる。
【0016】
上記の投与剤形の場合とまったく同様に、経皮的治療システムおよび創傷硬膏剤の場合、大きな可撓性が必要であるが、現在利用可能な製品はこれを有していない。必要な可撓性を達成しうる可塑剤を使用することは、毒物学的および薬理学的な理由により、望ましくない。
【0017】
本発明の目的は、上記の欠点をもたない医薬投与剤形におけるコーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成賦形剤としての水溶性または水分散性ポリマーを提供することである。
【0018】
本発明者らは、この目的が、医薬投与剤形においてコーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成賦形剤としてポリマーを使用することによって、特に、
a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式I
【化5】
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、R9-NH-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、R9-NH-C(=O)-;
R2〜R7は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-;
R9は、C1〜C24-アルキル;
R10は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
Aは、-C(=O)-O-、-C(=O)-B-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O-;
Bは、場合により置換されている-(CH2)t-、アリーレン;
nは、1〜8;
sは、0〜500;
tは、1〜12;
uは、1〜5000;
vは、0〜5000;
wは、0〜5000;
xは、1〜5000;
yは、0〜5000;
zは、0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる水溶性および水分散性のポリマーを使用することによって、達成されることを見いだした。
【0019】
ポリアルキレンオキシドを含有するグラフトポリマーは、特に、医薬製剤中の補助物質として既に開示されている。
【0020】
これについて、DE-A-23 63 853には、医薬品用の自立パック剤またはカプセル剤を製造するためにポリエチレングリコールと酢酸ビニルとの部分的加水分解グラフトコポリマーを使用することが記載されている。グラフトコポリマーから製造されるこれらのカプセル剤は、例えば、Pharmazie in unserer Zeit, 23(4), 226-229 (1994)に記載されているように、公知の硬ゼラチンカプセル剤の代替物として利用することが意図されている。この出版物には、医薬投与剤形用のコーティング剤または結合剤としてグラフトコポリマーを使用することについての記載はない。
【0021】
DE 1 077 430、DE 1 094 457およびDE 1 081 229には、ポリビニルエステルのグラフトコポリマーを製造するプロセスならびに水溶性包装フィルムとしてのおよび化粧品中の補助物質としてのそれらの使用が記載されている。
【0022】
DE 43 36 493には、水溶性オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール樹脂組成物および例えばパッキング材料としてのそれらの使用が記載されている。
【0023】
本発明に従って使用されるポリマーは、一般に、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドをベースとしたポリアルキレンオキシドならびにポリグリセロールからなる群より選ばれる一般式Iのポリエーテルがグラフトベースb)として使用されているグラフトコポリマーである。モノマー構成ブロックの性質に応じて、得られるポリマーは次の構造単位を有する。
-(CH2)2-O-、-(CH2)3-O-、-(CH2)4-O-、-CH2-CH(CH3)-O-、-CH2-CH(CH2-CH3)-O-、-CH2-CHOR7-CH2-O-;
これらはホモポリマーおよびコポリマーのいずれであってもよく、そしてコポリマーはランダム分布を有していてもよいしブロックコポリマーの形態であってもよい。
【0024】
グラフト化度に応じて、本発明に従って使用されるポリマーには、純粋なグラフトコポリマーが包含されるとともに、上記のグラフトコポリマーと、式Iで表される非グラフト化ポリエーテルならびにモノマーa)および適切な場合には他のモノマーc)のホモポリマーまたはコポリマーとの混合物も包含される。
【0025】
アルキレンオキシドまたはグリセロールをベースにして生成されるポリエーテル中の末端第一級ヒドロキシル基および更にはポリグリセロールの第二級OH基は、遊離の非保護形態で存在することも、また鎖長C1〜C24を有するアルコールでエーテル化するかまたは鎖長C1〜C24を有するカルボン酸でエステル化することも可能である。
【0026】
R1およびR8〜R10に対するアルキル基としては、分枝状または非分枝状C1〜C24-アルキル鎖、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル-、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシルまたはn-エイコシルが挙げられる。
【0027】
上記のアルキル基の好ましい代表例としては、分枝状または非分枝状C1〜C12-、特に好ましくはC1〜C6-アルキル鎖が挙げられる。
【0028】
ポリエーテルの数平均分子量は、500000未満の範囲、好ましくは300〜100000の範囲、特に好ましくは500〜20000の範囲、最も好ましくは800〜15000の範囲である。
【0029】
エチレンオキシドのホモポリマーまたはエチレンオキシド含有率40〜99重量%を有するコポリマーを使用することが有利である。従って、エチレンオキシドポリマー中で利用される好ましいエチレンオキシド単位の含有率は、40〜100モル%である。これらのコポリマーに対するコモノマーとして好適なのは、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよび/またはイソブチレンオキシドである。好適な例は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、エチレンオキシドとブチレンオキシドとのコポリマー、およびエチレンオキシドとプロピレンオキシドと少なくとも1種のブチレンオキシドとのコポリマーである。コポリマー中のエチレンオキシド含有率は、好ましくは、40〜99モル%であり、プロピレンオキシド含有率は、1〜60モル%であり、そしてコポリマー中のブチレンオキシド含有率は、1〜30モル%である。直鎖状だけでなく分枝状のホモポリマーまたはコポリマーも、グラフトベースとして使用することができる。
【0030】
分枝状ポリマーは、例えば、低分子量ポリアルコール残基(=一般式I中のR1、具体的には、例えば、ペンタエリトリトール、グリセロールあるいはスクロース、D-ソルビトールおよびD-マンニトールのような糖または糖アルコール)に、エチレンオキシドならびに適切な場合には更にプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドあるいはポリグリセロールを付加することによって生成することができる。
【0031】
これらの場合に形成されうるポリマーは、ポリアルコール中に存在するヒドロキシル基のうちの少なくとも1個、好ましくは1〜8個、特に好ましくは1〜5個が、式I中に示されている次のポリエーテル残基Pにエーテル結合の形態で連結可能なポリマーである。
【化6】
n = 1〜8
アルキレンオキシド単位は、ポリマー中にランダムに分布していてもよいしブロックの形態で存在していてもよい。
【0032】
しかしながら、ポリアルキレンオキシドと、脂肪族C1〜C12-、好ましくはC1〜C6-ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸またはテレフタル酸との分子量1500〜25000を有するポリエステルをグラフトベースとして使用することも可能であり、これについてはEP-A-0 743 962に記載されている。
【0033】
また、ポリアルキレンオキシドのホスゲン化によって生成されるポリカーボネートあるいはポリアルキレンオキシドと脂肪族C1〜C12-、好ましくはC1〜C6-ジイソシアネートまたは芳香族ジイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはフェニレンジイソシアネートとから得られるポリウレタンをグラフトベースとして使用することも可能である。上記のポリエステル、ポリカーボネートまたはポリウレタンには、500個まで、好ましくは100個までのポリアルキレンオキシド単位が含まれていてもよく、しかもポリアルキレンオキシド単位は、ホモポリマーおよび異なるアルキレンオキシドのコポリマーのいずれからも構成することが可能である。
【0034】
使用される好ましいポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式I
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-;
R9は、C1〜C24-アルキル;
R10は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
nは、1〜8;
sは、0;
uは、1〜5000;
vは、0〜5000;
wは、0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる。
【0035】
使用される特に好ましいポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C12-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 数平均分子量300〜100,000を有する一般式I
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C12-アルキル、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C12-アルキル;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-;
R10は、水素、C1〜C12-アルキル;
nは、1〜5;
sは、0;
uは、2〜2000;
vは、0〜2000;
wは、0〜2000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる。
【0036】
使用される最も好ましいポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C6-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 数平均分子量500〜20,000を有する一般式I
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1、R8は、水素、C1〜C6-アルキル、特に水素;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-、特に-(CH2)2-;
R10は、水素、C1〜C6-アルキル;
nは、1;
sは、0;
uは、5〜500;
vは、0〜500、特に0;
wは、0〜500、特に0である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる。
【0037】
式Iで表されるポリエーテルの存在下で重合するための成分a)としては、次の共重合性モノマーが挙げられる:
脂肪族飽和または不飽和C1〜C24-カルボン酸、具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸およびメリシン酸のビニルエステル。
【0038】
好ましくは、上記のC1〜C12-カルボン酸、特にC1〜C6-カルボン酸のビニルエステルを使用する。
【0039】
もちろん、グループa)中のそれぞれのモノマーの混合物をグラフト共重合することも可能である。
【0040】
更に、こうした疎水性モノマーを、1種以上の同じく疎水性のコモノマー、例えば、不飽和カルボン酸の難加水分性エステルおよび/またはアルキルエーテルと混合して利用してもよく、この場合、これらの追加モノマーの最大含有率を30%に制限する必要がある。含有率1〜20%が好ましい。
【0041】
重合に利用可能な追加モノマーには、特に、
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-アルキルエステル; c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C24-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
からなる群より選ばれる少なくとも1種の他の成分c)が含まれる。
【0042】
好適なモノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸またはアコニット酸である。
【0043】
アルキル基としては、分枝状または非分枝状C1〜C24-アルキル鎖、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシルまたはn-エイコシルおよびそれらのヒドロキシル化誘導体が挙げられる。
【0044】
分枝状または非分枝状C1〜C4-アルキル鎖が好ましく、特に、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチルおよびそれらのヒドロキシル化誘導体が好ましい。
【0045】
特に好ましいモノマー c1〜c3)は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテルである。
【0046】
更に、こうした疎水性モノマーを1種以上の親水性コモノマーと混合して利用してもよい。使用可能なコモノマーは、モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、ならびにN-ビニルラクタム、例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルイミダゾールまたはN-ビニルカプロラクタムである。
【0047】
好ましい親水性コモノマーは、(メタ)アクリル酸およびN-ビニルピロリドンである。
【0048】
ポリマーのK値は、10〜200の範囲であるべきであり、好ましくは15〜150、特に好ましくは15〜100、特に非常に好ましくは20〜80の範囲である。各場合の所望のK値は、出発原料の組成によってそれ自体公知の方法で調節可能である。K値は、Fikentscher, Cellulosechemie, Vol. 13, pp. 58-64および71-74 (1932) の方法によって、N-メチルピロリドン中、25℃、およびK値の範囲にもよるが0.1重量%〜5重量%のポリマー濃度で決定される。
【0049】
フリーラジカルを形成する開始剤を使用して、また高エネルギー電子の作用が含まれると考えられる高エネルギー放射線の作用を用いて、ポリエーテルの存在下で成分a)のモノマーを重合することによって、ポリマーを調製することができる。
【0050】
重合は、例えば、溶液重合、バルク重合、乳化重合、逆相乳化重合、懸濁重合、逆相懸濁重合または沈殿重合であってよいが、使用可能な方法は、それらに限定されるものではない。
【0051】
バルク重合が好ましく、その手順は、ポリアルキレンオキシドがグループa)の少なくとも1種のモノマーに溶解され、かつ重合開始剤の添加後に混合物が完全に重合されるように行うことができる。また、グラフト共重合は、ポリアルキレンオキシドと、グループa)の少なくとも1種のモノマーと、開始剤とからなる重合される混合物の一部分、例えば10%を最初に混合し、混合物を重合温度まで加熱し、そして重合が始まった後、重合の進行に応じて、重合される混合物の残りを添加することによって、半連続的に行うことが可能である。グラフトコポリマーはまた、グループb)のポリアルキレンオキシドを反応器に導入して重合温度まで加熱し、そしてグループa)の少なくとも1種のモノマーおよび重合開始剤を、すべて1回で、バッチ方式で、または好ましくは連続的に、添加して重合することによって、得ることも可能である。
【0052】
グラフトベースとして使用されるポリエーテルの量と利用されるビニルエステルの量との比は、1:0.5〜1:50の範囲、好ましくは1:1.5〜1:35の範囲、特に好ましくは1:2〜1:30の範囲である。
【0053】
特に好適な重合開始剤は、有機ペルオキシド、例えば、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、tert-ブチルペルベンゾエート、tert-ブチルペルピバレート、tert-ブチルペルマレエート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ビス(o-トルオイル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert-ブチルペルイソブチレート、tert-ブチルペルアセテート、ジ-tert-アミルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、および該開始剤の混合物、レドックス開始剤ならびにアゾ開始剤である。
【0054】
開始剤または開始剤混合物の使用量は、利用するモノマーを基準にして、0.01〜10重量%、好ましくは0.3〜5重量%である。
【0055】
グラフト共重合は、40〜200℃の範囲、好ましくは50〜140℃の範囲、特に好ましくは60〜110℃の範囲の温度で行われる。それは、通常、大気圧下で実施されるが、減圧下または高圧下で、好ましくは1〜5バールで行ってもよい。
【0056】
必要な場合、上記のグラフト共重合を溶剤中で行うこともできる。好適な溶剤の例は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec‐ブタノール、tert-ブタノール、n-ヘキサノールおよびシクロヘキサノールのようなアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールのようなグリコール、ならびに二価アルコールのメチルもしくはエチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロールおよびジオキサンである。グラフト共重合はまた、水を溶剤として行うこともできる。この場合、成分a)のモノマーの添加量にもよるが、ある程度容易に水に溶解する溶液が、最初に存在する。重合中に生じる可能性のある水不溶性の生成物を溶液に変換するために、例えば、1〜3個の炭素原子を有する一価アルコール、アセトンまたはジメチルホルムアミドのような有機溶剤を添加することが可能である。しかしながら、水中でのグラフト共重合の手順は、従来の乳化剤または保護コロイド、例えば、ポリビニルアルコールを添加することによって水不溶性グラフトコポリマーを微粒子分散物に変換するように行うこともできる。
【0057】
使用する乳化剤は、例えば、HLBが3〜13の範囲にあるイオンまたはノニオン界面活性剤である。HLBの定義については、W.C. Griffin, J. Soc. Cosmetic Cheni., Volume 5, 249 (1954)の刊行物が参考になる。
【0058】
界面活性剤の量は、グラフトコポリマーを基準にして、0.1〜5重量%である。グラフトコポリマーの溶液または分散物は、溶剤として水を用いて得られる。有機溶剤中または有機溶剤と水との混合物中にグラフトコポリマーを含有する溶液を調製する場合、グラフトコポリマー100重量部あたり5〜200、好ましくは10〜100重量部の有機溶剤または溶剤混合物が使用される。
【0059】
本発明に従って使用されるポリマーの親水性を増大させるために、重合後、エステル基を(部分的に)加水分解することができる。加水分解は、10〜50℃の範囲、好ましくは15〜30℃の範囲に温度において、塩基を添加することによって、好ましくは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのメタノール性溶液を添加することによって、それ自体公知の方法で行われる。加水分解度は、利用する塩基の量、加水分解温度および加水分解時間に依存する。
【0060】
従って、ポリビニルエステル基の加水分解度は、0〜100%の範囲にありうる。好ましくは20〜100%の範囲、特に好ましくは40〜100%の範囲、とりわけ65〜100%、特に非常に好ましくは80〜100%の範囲である。
【0061】
生成した水性ポリマー分散物または溶液の固形分は、通常、10〜70重量%、好ましくは15〜65重量%、特に好ましくは20〜60重量%である。
【0062】
加水分解度および濃度にもよるが、本発明に従って使用されるポリマーの水性分散物または溶液は、1000mPas未満の粘度、好ましくは5〜400mPasの粘度、特に好ましくは10〜250mPasの粘度、20重量%のポリマー濃度で得られる。
【0063】
ポリマー分散物または溶液は、噴霧乾燥、流動噴霧乾燥、ドラム乾燥または凍結乾燥のような種々の乾燥プロセスによって粉末形態に変換可能である。ポリマー溶液または分散物は有利な低粘度を有するため、好ましくは、乾燥プロセスとして噴霧乾燥が利用される。水性分散物または溶液は、生成した乾燥ポリマー粉末を水中に再分散することによって新たに調製可能である。粉末形態への変換には、貯蔵性が改良され、輸送適性が単純化され、そして微生物によって攻撃される傾向が減少するという利点がある。
【0064】
水溶性または水分散性のポリアルキレンオキシドまたはポリグリセロール含有ポリマーは、医薬投与剤形に対して胃液に溶解可能または分散可能なフィルム形成剤、結合剤、湿潤助剤および/または可溶化剤としてきわめて好適である。
【0065】
並外れた可撓性および低い粘度とは、追加の可塑剤が通常必要でないことを意味する。
【0066】
従って、本発明はまた、コーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成賦形剤として少なくとも1種の水溶性または水分散性ポリマーを含んでなる医薬投与剤形に関する。このポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式I
【化7】
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、R9-NH-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、R9-NH-C(=O)-;
R2〜R7は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-;
R9はC1〜C24-アルキル;
R10は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
Aは-C(=O)-O-、-C(=O)-B-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O-;
Bは場合により置換されている-(CH2)t-、アリーレン;
Nは1〜8;
Sは0〜500;
tは1〜12;
uは1〜5000;
vは0〜5000;
wは0〜5000;
xは1〜5000;
yは0〜5000;
zは0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる。
【0067】
置換基および変数を含めてグラフトコポリマーおよびその好ましい実施形態のより詳細な説明については、冒頭に与えられた記載内容が参考になると思われる。
【0068】
コーティング投与剤形は、好ましくは、特に、フィルムコーティング錠、フィルムコーティングミクロ錠、糖衣錠、コーティングパステル剤、カプセル剤、結晶剤、顆粒剤またはペレット剤である。
【0069】
結合剤含有投与剤形は、好ましくは、特に、錠剤、ミクロ錠剤、コア剤、顆粒剤またはペレット剤である。
【0070】
また、本発明に係るポリマーを用いて、液剤およびスプレー剤を作製することが可能であり、これを皮膚または粘膜に適用するとフィルムが形成される。並外れた弾性および接着性のおかげで、フィルムは長期間にわたり皮膚または粘膜に接着する。従って、適用頻度を低減させることが可能であり、使用時の快適さが増大する。その例は、創傷用のスプレーオン包帯、消毒スプレー剤、制真菌薬含有溶剤、口腔用の抗生物質含有スプレー剤または液剤などである。また、可撓性とは、経皮吸収治療システムに使用することが有利であることを意味する。
【0071】
本発明に従って使用されるグラフトコポリマーは、親油性表面を容易に湿潤させ、優れた保護コロイド性を有する。懸濁剤および乳剤に組み込んだ場合、それらは、それ自体で分散相の粒子に付着してそれを安定化させる。従って、それらは、分散系において湿潤助剤および安定剤として使用可能である。
【0072】
それらは、水への溶解性の低い薬物と相互作用することによって薬物の溶解性および溶解速度を改良するので、薬物の吸収能および生物学的利用能が改良される。有効成分が、例えば、錠剤、顆粒剤、懸濁剤などのように溶液で存在しない投与剤形の場合などでは、この有利な効果は明白である。
【0073】
本発明に従って使用されるポリマーは、適切な場合には他の賦形剤と併用した場合についても同様に、有効成分と一緒に加工することによって、ポリマー/有効成分溶融体にすることが可能である。この溶融体は、押出およびカレンダー処理を行って医薬製品にするか、または押出後、顆粒剤もしくは粉末剤に変換し、その直後、薬剤形態に加工する、例えば、圧縮して錠剤にする。これらの場合、グラフトコポリマーによって、先に詳述した性質が投与剤形に導入される。
【0074】
本発明に係るポリマーは、卓越した方法を用いて種々の医薬投与剤形で次の機能を満足することができる:
分散助剤、懸濁助剤、湿潤剤、低溶解性薬物用の可溶化剤、乳化剤、結晶化抑制剤、凝結防止助剤、保護コロイド、粘膜との接触を持続および強化するための生体付着剤、展着助剤、粘度調節剤、薬物含有固溶体を作製するための賦形剤、遅延放出製剤中の有効成分の放出を調節するための賦形剤。
【0075】
水にわずかに溶解するかまたは溶解しないが水に分散可能である本発明に係るポリマーはまた、放出遅延ポリマーとしておよび有効成分硬膏剤用の接着剤として使用可能である。
【0076】
坐剤および腟坐剤を作製するために使用する場合、該ポリマーは、一方では、投与剤形の可撓性を確保し、他方では、崩壊および有効成分の溶解を促進する。また、該ポリマーは、吸収を増大させる有効成分含有フィルムとして粘膜を覆う。
【0077】
表1に示されているように、本発明に係る(部分的に)加水分解されたポリマーの水溶液は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの対応する溶液よりも明らかに低い粘度を有する。
【0078】
【表1】
【0079】
従って、ポリマー分散物を含有するコーティング錠では、より高濃度のポリマー製剤を利用することが可能であり、更に、結合剤用途では、プロセスの費用効果をかなり高くしかつ時間を節約することが可能になる。
【0080】
粉末または顆粒形態のポリマーを溶解または再分散して水性分散物または溶液を作製する処理は、他のフィルム形成剤または結合剤を用いる場合よりもかなり迅速に行われる。なぜなら、本発明に係るポリマーは、水によって充分に湿潤され、凝集をほとんど起こさず、しかも非常に高い溶解速度を示すからである。
【0081】
本発明に係る(部分的に)加水分解されたポリマーでコーティングされた胃液溶解性錠剤は、コアよりもわずかに長い崩壊時間を示す。すなわち、フィルムコーティングは、シミュレートされた胃液に非常に迅速に溶解する。
【0082】
コーティング材料としてPharmacoat 606タイプのヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いた場合、崩壊は、明らかにより長時間にわたって行われる(実施例7および8ならびにそれらのそれぞれの比較例を参照されたい)。このほか、錠剤の機械的強度は、本発明に従ってポリマーを使用した場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用した場合よりも、著しく増大する。
【0083】
錠剤は、使用する賦形剤および有効成分、貯蔵時間ならびに貯蔵条件、例えば、温度および湿度に依存して、様々な大きさに膨張する。コアが膨張すると、硬質フィルムコーティングに亀裂が生じる。従って、フィルム形成剤の弾性は、重要な測度である。グラフトコポリマーは、並外れて高い可撓性および弾性を有する。この場合、極限伸びは、300%までに達する可能性がある。従って、たとえコアが大きく膨張したとしても、亀裂は形成されないと予測される。
【0084】
グラフトコポリマーは、純粋な形態でまたは従来の賦形剤と併用して、有効成分を含有するコアに適用することができる。従来の賦形剤の例は、着色用の着色顔料、隠蔽力を増大させるための二酸化チタンのような白色顔料、非粘着剤としてのタルクおよび二酸化シリコン、可塑剤としてのポリエチレングリコール、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、トリエチルシトレート、ならびに湿潤特性を改良するための種々の界面活性物質、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、PluronicsおよびCremophorsである。例として記載されている物質に限定されるものではない。胃液溶解性フィルムコーティングに好適であることが知られている添加剤はいずれも使用可能である。
【0085】
本発明に従って使用されるポリマーを他のフィルム形成剤またはポリマーと1:9〜9:1の比で組み合わせることも可能である。
【0086】
この目的のために利用しうるポリマーの例は次の通りである:
ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンコポリマー、水溶性セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アクリレートおよびメタクリレートコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー。
【0087】
使用しうるコーティングプロセスは、従来のプロセス、例えば、流動床または水平ドラムコーターを用いるコーティングプロセス、浸漬コーティングプロセスおよびパンコーティングプロセスである。錠剤に使用するほかに、本発明に係るポリマーはまた、顆粒剤、ペレット剤、結晶剤またはカプセル剤のような他の医薬製剤をコーティングするために利用することも可能である。新規なコーティング剤は、従来の方法により、5〜200μm、好ましくは10〜100μmの厚さで適用される。
【0088】
結合剤として使用する場合、加工方法に応じて、ウェット結合剤とドライ結合剤との識別が行われる。後者は、特に、直接打錠法に、および乾式造粒法または圧縮法に使用される。これらの場合、結合剤は、有効成分および適切な場合には他の賦形剤と混合され、次に直接打錠されるかまたは造粒および圧縮される。
【0089】
それとは対照的に、湿式造粒法では、結合剤を水または有機溶剤に加えた溶液で、有効成分/賦形剤混合物を湿潤させ、そして湿潤組成物をふるいに通してから乾燥させる。また、湿潤および乾燥は、例えば、流動床造粒法の場合のように、並行して行ってもよい。
【0090】
最適な加工を行うために、結合剤は溶液状態で低い粘度をもたなければならない。なぜなら、粘稠な溶液では、顆粒剤が不均一になるからである。
【0091】
結合剤は、均一で硬質で非摩損性の顆粒剤または錠剤が得られるものでなければならない。錠剤の場合、硬度は特に重要である。 なぜなら、多くの有効成分は圧縮することが困難であり、従って、得られる錠剤は不適切な機械的安定度を有するからである。
【0092】
更に、結合剤が薬物形態の崩壊および有効成分の放出速度に及ぼす悪影響は、無視しうるものでなければならない。
【0093】
最も一般的に用いられる結合剤は、例えば、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル/ビニルピロリドンコポリマー、ゼラチン、デンプンのり、マルトデキストリン、ヒドロキシアルキル化またはカルボキシアルキル化セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ならびに天然ゴムタイプ、例えば、アラビアゴム、ペクチンまたはアルギネートである。
【0094】
これらの結合剤の多くは、溶液状態で高い粘度をもち、加工することが困難である。粘度が高いということは、造粒される粉末粒子が不充分かつ不均一に湿潤され、結果として弱すぎる顆粒剤強度および望ましからぬ粒径分布になることを意味する。
【0095】
更に、多くの結合剤は、吸湿性であり、水を吸収すると膨張する。これによって、顆粒剤および錠剤の性質は劇的に変化する可能性がある。
【0096】
驚くべきことに、本発明に係るポリマーは、結合剤として優れた効果を有し、そして更に、製剤の全量の0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の濃度範囲において、崩壊に及ぼす影響が無視しうることを見いだした。グラフトコポリマーは良好な湿潤特性を有するため、更に、溶解性の低い有効成分の放出を改良することが可能である。
【0097】
グラフトコポリマーを結合剤として使用した場合、得られる顆粒剤および錠剤は、機械的に並外れて安定であるとともに、長期間にわたる貯蔵に対しても安定である。
【0098】
本発明はまた、
a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式I
【化8】
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R2〜R7は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-;
R9はC1〜C24-アルキル;
R10は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
Aは-C(=O)-O-、-C(=O)-B-C(=O)-O-;
Bは場合により置換されている-(CH2)t-、アリーレン;
nは1〜8;
sは1〜500;
tは1〜12;
uは1〜5000;
vは0〜5000;
wは0〜5000;
xは1〜5000;
yは0〜5000;
zは0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られるポリマーに関する。
【0099】
本発明は更に、
a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ia
【化9】
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R2〜R4は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-;
R9はC1〜C24-アルキル;
nは1〜8;
uは1〜5000;
vは0〜5000;
wは0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
c) 次の群:
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-アルキルエステル;
c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C24-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
より選ばれる少なくとも1種のモノマーと一緒に、
重合することによって得られるポリマーに関する。
【0100】
好ましいポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C12-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ia
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は水素、C1〜C12-アルキル、ポリアルコール残基;
R8は水素、C1〜C12-アルキル;
R2〜R4は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-;
nは1〜5;
uは2〜2000;
vは0〜2000;
wは0〜2000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
c) 次の群:
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C12-アルキルエステル;
c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C12-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C12-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
より選ばれる少なくとも1種のモノマーと一緒に、
重合することによって得られる。
【0101】
特に非常に好ましいグラフトコポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C6-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ia
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1およびR8は水素、C1〜C6-アルキル;
R2〜R4は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-;
nは1;
uは2〜500;
vは0〜500;
wは0〜500である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
c) 次の群:
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C6-アルキルエステル; c4) N-ビニルピロリドン、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルカプロラクタム;
c5) (メタ)アクリル酸;
より選ばれる少なくとも1種のモノマーと一緒に、
グラフト化することによって得られる。
【0102】
本発明は同様に、
a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ib
【化10】
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8およびR10は水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R9はC1〜C24-アルキル;
nは1〜8;
uは1〜2000である〕
で表されるポリグリセロールの存在下で、
重合することによって得られるポリマーに関する。
【0103】
好ましいポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C12-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ib
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は水素、C1〜C12-アルキル、ポリアルコール残基;
R8およびR10は水素、C1〜C12-アルキル;
nは1〜5;
uは1〜500である〕
で表されるポリグリセロールの存在下で、
重合することによって得られる。
【0104】
特に好ましいポリマーは、
a) 脂肪族C1〜C6-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ib
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1、R8およびR10は水素、C1〜C6-アルキル;
nは1;
uは1〜100である〕
で表されるポリグリセロールの存在下で、
重合することによって得ることができる。
【0105】
一般式IIで表される直鎖状ポリグリセロールのほかに、分枝状および/または環状ポリグリセロールをグラフトベースとして使用することも可能である。
ポリグリセロールをベースとしたグラフトコポリマーは、グラフトするために、ビニルエステルのほかに、
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-アルキルエステル; c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C24-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
からなる群より選ばれる少なくとも1種の他のモノマーc)を使用することによって、製造可能である。
【0106】
好ましいモノマーc)は、モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C6-アルキルエステル、N-ビニルピロリドン、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルカプロラクタムおよび(メタ)アクリル酸である。
【0107】
式Iaで表されるポリエーテルおよび式Ibで表されるポリグリセロールをベースとしたグラフトコポリマーの詳細な説明については、好ましい実施形態を含めて、冒頭に与えられた説明が参考になると思われる。
本発明に係るグラフトコポリマーの製造および使用について、次の実施例で詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0108】
グラフトコポリマーの調製
実施例 1
ポリエチレングリコール(平均分子量6000、Pluriol(登録商標)E 6000)72gを重合容器に導入し、そして穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。攪拌して80℃に保持しながら、酢酸ビニル410gを3時間かけて滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート1.4gをメタノール30gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて滴下した。添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、ポリマーをメタノール450mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を50ml添加した。約40分後、濃度1%の酢酸を750ml添加することによって反応を停止させた。溶液を水蒸気蒸留してメタノールを除去した。次に、清澄な溶液を凍結乾燥させて白色粉末を得た。得られたポリマーの20%水溶液は、124mPasの粘度を有していた。K値は54であり、極限伸びは74%であった。
【0109】
実施例 2
ポリエチレングリコール(平均分子量6000、Pluriol E 6000)30gを重合容器に導入し、そして穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。攪拌して80℃に保持しながら、tert-ブチルペルピバレート2gをメタノール45gに加えた溶液と同時に、酢酸ビニル570gを3時間かけて滴下した。添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、ポリマーをメタノール550mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において10重量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を65ml添加した。約40分後、濃度1%の酢酸を500ml添加することによって反応を停止させた。溶液を水蒸気蒸留してメタノールを除去した。次に、清澄な溶液を凍結乾燥させて白色粉末を得た。得られたポリマーの20重量%水溶液は、46mPasの粘度を有していた。K値は73であり、極限伸びは171%であった。
【0110】
実施例 3
ポリエチレングリコール(平均分子量9000)100gを重合容器に導入し、そして穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。攪拌して80℃に保持しながら、tert-ブチルペルピバレート1.5gをメタノール30mlに加えた溶液と同時に、酢酸ビニル300gを3時間かけて滴下した。添加が終了した後、80℃で重合を2時間継続させた。冷却後、ポリマーをメタノール400mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において10重量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を40ml添加した。約40分後、濃度1%の酢酸を550ml添加することによって反応を停止させた。溶液を水蒸気蒸留してメタノールを除去した。次に、清澄な溶液を凍結乾燥させて白色粉末を得た。得られたポリマーの20重量%水溶液は、199mPasの粘度を有していた。K値は58であり、極限伸びは225%であった。
【0111】
実施例 4
ポリグリセロール(平均分子量2200)60gを重合容器に導入し、そして穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。攪拌して80℃に保持しながら、tert-ブチルペルピバレート1.2gをメタノール30mlに加えた溶液と同時に、酢酸ビニル340gを3時間かけて滴下した。添加が終了した後、80℃で重合を2時間継続させた。冷却後、ポリマーをメタノール400mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において10重量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を40ml添加した。約40分後、濃度1%の酢酸を640ml添加することによって反応を停止させた。溶液を水蒸気蒸留してメタノールを除去した。次に、清澄な溶液を凍結乾燥させて白色粉末を得た。得られたポリマーの20重量%水溶液は、199mPasの粘度を有していた。K値は66であり、極限伸びは313%であった。
【0112】
実施例 5
ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロックコポリマー(平均分子量約8000)60gを重合容器に導入し、そして穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。攪拌して80℃に保持しながら、tert-ブチルペルピバレート1.2gをメタノール30mlに加えた溶液と同時に、酢酸ビニル340gを3時間かけて滴下した。添加が終了した後、80℃で重合を3時間継続させた。冷却後、ポリマーをメタノール400mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において10重量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を40ml添加した。約40分後、濃度1%の酢酸を650ml添加することによって反応を停止させた。溶液を水蒸気蒸留してメタノールを除去した。次に、清澄な溶液を凍結乾燥させて白色粉末を得た。得られたポリマーの20重量%水溶液は、145mPasの粘度を有していた。K値は45であり、極限伸びは110%であった。
【0113】
実施例 6
ポリエチレングリコール(平均分子量約6000)60gを重合容器に導入し、そして穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。攪拌して80℃に保持しながら、酢酸ビニル332gおよびメチルメタクリレート8gを3時間かけて滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート1.2gをメタノール30mlに加えた溶液を、同様に、3時間かけて滴下した。添加が終了した後、80℃で重合を2時間継続させた。冷却後、ポリマーをメタノール400mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において10重量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を40ml添加した。約40分後、濃度1%の酢酸を600ml添加することによって反応を停止させた。溶液を水蒸気蒸留してメタノールを除去した。次に、清澄な溶液を凍結乾燥させて白色粉末を得た。得られたポリマーの20重量%水溶液は、144mPasの粘度を有していた。K値は56であり、極限伸びは122%であった。
【0114】
実施例 7
プロプラノロール HCl フィルムコーティング錠 ( 胃液溶解性のコーティング ) の作製
水平ドラムコーター(Accela-Cota 24"、Manesty製)を用いて、プロプラノロールHCl (Knoll AG製) 40mg、Ludipress(登録商標) (BASF AG製) 195.0mg、Kollidon(登録商標) VA 64 (BASF AG製) 12.50mgおよびステアリン酸マグネシウム2.50mgを含有する9mm両凸錠剤コア上に、次の組成
【表2】
のフィルムコーティングをスプレーした。
グラフトコポリマーを水に溶解し、Sicovit(登録商標)レッド、二酸化チタンおよびタルクを添加し、続いてコランダムディスクミル中で均質化することによって、スプレー分散物を調製した。圧力2.0バールならびに入口空気温度60℃およびスプレー速度30g/分の条件で幅1.0mmのスプレーノズルを用いて、1260g(スプレー損失に対する10%増加分を含む)をコア5000gに塗布した。スプレーした後、60℃で5分間乾燥させた。
生成した赤色フィルムコーティング錠は、非常に滑らかで光沢があり、そして次の性質を有していた:
外観:表面が非常に滑らかで、刻印がうまく形成される
崩壊(シミュレートされた胃液):5分26秒
崩壊時間の差(フィルムコーティング錠/コア):57秒
硬度:92N
硬度の差(フィルムコーティング錠/コア):23N
【0115】
比較例
実施例7と同様にしたが、但しグラフトコポリマーの代わりにPharmacoat(登録商標)606 (ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Shin-etsu製)を使用し、そして製造業者の薦めに従って1.0重量%のポリエチレングリコール6000 (Lutrol(登録商標) 6000、BASF AG製)を添加した。
次の性質を有する錠剤が得られた:
外観:表面がわずかに粗く、刻印がぼやける
崩壊(シミュレートされた胃液):11分12秒
崩壊時間の差(フィルムコーティング錠/コア):6分43秒
硬度:87N
硬度の差(フィルムコーティング錠/コア):18N
【0116】
実施例 8
実施例7の場合と同じようにして、メチル-PEG 1500/VAcグラフトコポリマー(実施例1の場合と同じようにして調製した)を加工した。使用したスプレー溶液は、次の組成を有していた:
【表3】
この場合にも、滑らかでわずかに光沢のある赤色フィルムコーティング錠が得られた。
外観:表面が滑らかで、刻印がうまく形成される
崩壊(シミュレートされた胃液):5分35秒
崩壊時間の差(フィルムコーティング錠/コア):1分06秒
硬度:94N
硬度の差(フィルムコーティング錠/コア):25N
【0117】
比較例
実施例8と同様にしたが、但しメチル-PEG 1500/VAcの代わりにPharmacoat(登録商標) 606を使用した。Pharmacoat(登録商標) 606の粘度がきわめて高かったので、溶液をスプレーすることはできなかった。
【0118】
実施例 9
グリベンクラミド錠での結合剤としての使用
リン酸水素カルシウム(Rhone Poulenc製)890gおよびグリベンクラミド(Arzneimittelwerk Dresden製)30gを0.8mmふるいに通し、そしてTurbulaミキサー(Bachofen製)中で5分間混合した。Stephanミキサー(Stephan製)中で攪拌しながら、PEG 1500/VAcグラフトコポリマー(実施例2の場合と同じようにして調製した)の25重量%水性調製物119gを用いて、この粉末混合物を徐々に湿潤させた。湿潤を完了させるために、結合剤調製物の添加後2分間にわたり800rpmで攪拌を続けた。次に、湿潤組成物を0.8mmふるいに通し、そして25℃のトレイ上で20時間乾燥させた。Kollidon(登録商標)CL (BASF製)45gおよびステアリン酸マグネシウム(Barlocher製)5gを添加した後、再び、Turbulaミキサー中で最終混合を5分間行った。次に、Korsch PH 106ロータリプレス(Korsch製)で10kN〜18kNの加力を行ってこの打錠混合物を圧縮することにより、直径12mmおよび全重量500mgを有する面取りされた二平面錠剤を得た。
性質: 加力10 kN 加力18 kN
硬度: 28N 53N
摩損度: 0.7% 0%
崩壊: 29秒 37秒
【0119】
比較例
実施例9の場合と同じようにして作製を行ったが、但し、結合剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(Pharmacoat(登録商標)603、Shin-etsu製)を用いた。粘度に問題があり、溶液中の結合剤濃度を20重量%まで低下させる必要があった。
性質: 加力10 kN 加力18 kN
硬度: 16N 40N
摩損度: 8.0% 0.6%
崩壊: 35秒 58秒
【0120】
実施例 10
ヒドロクロロチアジド錠での結合剤としての使用
WSG 15流動床グラニュレーターを用いて、微細状ラクトース(Meggle製)8950gとヒドロクロロチアジド(Chemag製)350gとKollidon(登録商標)CL(BASF製)350gとの混合物を、ポリグリセロール2200/VAcグラフトコポリマー(実施例4)350gと水3000gとからなる結合剤調製物と共にスプレーし、次いで流動床で造粒した。
プロセスパラメータの設定値は次の通りであった:
入口空気温度: 90℃
出口空気温度: 37℃
スプレー速度: 143g/分
スプレー圧力: 4バール
造粒に続いて、90℃の装置で2.5分間乾燥させた。顆粒を0.8mmふるいに通し、ステアリン酸マグネシウム(Barlocher製)5gと一緒にしてTurbulaミキサー(Bachofen製)中で5分間混合した。Korsch PH 106(Korsch製)ロータリープレスで18kNの加力を行って打錠することにより、直径10mmおよび全重量300mgを有する面取りされた二平面錠剤を得た。
顆粒の性質:
安息角: 30°
外観: 非常に均一で、微細物は無視しうる
錠剤の性質:
硬度: 186N
摩損度: <0.1%
崩壊: 4分20秒
シミュレートされた胃液(Ph. Eur.)中での放出: 15分後、92%
【0121】
比較例
実施例10の場合と同じようにして作製を行ったが、但し、結合剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(Pharmacoat(登録商標)603、Shin-etsu製)を用いた。
顆粒の性質:
安息角: 33°
外観: いくらか不均一であり、いくつかの比較的大きな凝集体を生じた
錠剤の性質:
硬度: 175N
摩損度: 0.2%
崩壊: 5分10秒
シミュレートされた胃液(Ph. Eur.)中での放出: 15分後、82%
【0122】
実施例 11
超音波ゲル剤を作製するための補助物質としての使用
50℃においてp-ヒドロキシ安息香酸メチル5gを脱塩水724gに溶解させた。次に、攪拌しながら、ポリアクリル酸(Carbopol(登録商標)940、Goodrich製)6gおよびPEG 9000/VAcグラフトコポリマー(実施例3)15gを仕込んだ。脱塩水200gおよび濃度4%の水酸化ナトリウム水溶液50gを添加し、続いて、空気が混入しないように注意しながら、15分間攪拌した。得られたゲル剤は、非常に心地よい皮膚感触および良好な接触特性を有していた。
【0123】
実施例 12
イブプロフェン懸濁剤での安定剤としての使用
スクロース250g、Lutrol(登録商標)F68/VAcグラフトコポリマー(実施例5)20gおよびクエン酸ナトリウム20gを脱塩水に溶解させた。次に、架橋されたポリビニルピロリドン(Kollidon(登録商標)CL-M、BASF AG)80gおよびイブプロフェン50(Knoll AG)40gを攪拌混合し、更に、脱塩水を用いて容量を1000mlにした。生成した低粘度の均一な白色懸濁剤は、沈降安定性を示し、数週間にわたって凝集もケーク形成も起こさなかった。
【0124】
実施例 13
消毒スプレー剤でのフィルム形成剤としての使用
PEG 6000/VAcグラフトコポリマー(実施例1)150gを脱塩水375gに溶解させ、そしてエタノール375gを添加した。次に、このポリマー溶液に攪拌しながらポリビニルピロリドン-ヨウ素(PVP-ヨウ素30/06、BASF AG)100gを溶解させ、この調製物を用いてポンプスプレーボトルを満たした。消毒スプレー剤は、皮膚上で非常に良好なフィルム特性を示し、応力条件下で貯蔵した後(52℃において7日間)、ヨウ素の損失を生じなかった。
Claims (22)
- a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 分子量300〜100,000を有する一般式I
R1は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、R9-NH-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、R9-NH-C(=O)-;
R2〜R7は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、
-CH2-CHOR10-CH2-;
R9は、C1〜C24-アルキル;
R10は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
Aは、-C(=O)-O-、-C(=O)-B-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O-;
Bは、場合により置換されている-(CH2)t-、アリーレン;
nは、1〜8;
sは、0〜500;
tは、1〜12;
uは、1〜5000;
vは、0〜5000;
wは、0〜5000;
xは、1〜5000;
yは、0〜5000;
zは、0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる水溶性または水分散性グラフトポリマーの、医薬投与剤形におけるコーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成賦形剤としての使用。 - a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式I
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、
-CH2-CHOR10-CH2-;
R9は、C1〜C24-アルキル;
R10は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
nは、1〜8;
sは、0;
uは、1〜5000;
vは、0〜5000;
wは、0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる請求項1に記載のポリマーの、医薬投与剤形におけるコーティング剤、結合剤および/またはフィルム形成賦形剤としての使用。 - a) 脂肪族C1〜C12-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 数平均分子量300〜100,000を有する一般式I
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C12-アルキル、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C12-アルキル;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、
-CH2-CHOR10-CH2-;
R10は、水素、C1〜C12-アルキル;
nは、1〜5;
sは、0;
uは、2〜2000;
vは、0〜2000;
wは、0〜2000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる請求項1または2に記載のポリマーの使用。 - a) 脂肪族C1〜C6-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 数平均分子量500〜20,000を有する一般式I
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1、R8は、水素、C1〜C6-アルキル;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CHOR10-CH2-;
R10は、水素、C1〜C6-アルキル;
nは、1;
sは、0;
uは、5〜500;
vは、0〜500;
wは、0〜500である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーの使用。 - 前記ビニルエステルa)のほかに、
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-アルキルエステル; c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C24-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
からなる群より選ばれる少なくとも1種の他のモノマーc)が重合に利用される請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーの使用。 - ポリビニルエステル基に対して加水分解度20〜100%を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマーの使用。
- K値10〜200を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリマーの使用。
- 前記ポリマーが水に溶解可能または分散可能である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマーの使用。
- 請求項1〜8のいずれか1項に規定されているポリマーのうちの少なくとも1種を含んでなる医薬投与剤形。
- a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 分子量300〜100,000を有する一般式I
R1は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R2〜R7は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-、
-CH2-CHOR10-CH2-;
R9は、C1〜C24-アルキル;
R10は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
Aは、-C(=O)-O-、-C(=O)-B-C(=O)-O-;
Bは、場合により置換されている-(CH2)t-、アリーレン;
nは、1〜8;
sは、1〜500;
tは、1〜12;
uは、1〜5000;
vは、0〜5000;
wは、0〜5000;
xは、1〜5000;
yは、0〜5000;
zは、0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
重合することによって得られる水溶性または水分散性グラフトポリマー。 - a) 脂肪族C1〜C24-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 分子量300〜100,000を有する一般式Ia
R1は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C24-アルキル、R9-C(=O)-;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-;
R9は、C1〜C24-アルキル;
nは、1〜8;
uは、1〜5000;
vは、0〜5000;
wは、0〜5000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
c) 次の群:
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-アルキルエステル;
c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C24-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
より選ばれる少なくとも1種のモノマーと一緒に、
重合することによって得られる水溶性または水分散性グラフトポリマー。 - a) 脂肪族C1〜C12-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ia
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C12-アルキル、ポリアルコール残基;
R8は、水素、C1〜C12-アルキル;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-;
nは、1〜5;
uは、2〜2000;
vは、0〜2000;
wは、0〜2000である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
c) 次の群:
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C12-アルキルエステル;
c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C12-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C12-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
より選ばれる少なくとも1種のモノマーと一緒に、
重合することによって得られる請求項11に記載のポリマー。 - a) 脂肪族C1〜C6-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ia
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1およびR8は、水素、C1〜C6-アルキル;
R2〜R4は、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2-CH3)-;
nは、1;
uは、2〜500;
vは、0〜500;
wは、0〜500である〕
で表されるポリエーテルの存在下で、
c) 次の群:
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C6-アルキルエステル; c4) N-ビニルピロリドン、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルカプロラクタム;
c5) (メタ)アクリル酸;
より選ばれる少なくとも1種のモノマーと一緒に、
重合することによって得られる請求項11または12に記載のポリマー。 - ポリビニルエステル基に対して加水分解度20〜100%を有する請求項10〜13のいずれか1項に記載のポリマー。
- K値10〜200を有する請求項10〜14のいずれか1項に記載のポリマー。
- a) 脂肪族C1〜C12-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ib
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C12-アルキル、ポリアルコール残基;
R8およびR10は、水素、C1〜C12-アルキル;
nは、1〜5;
uは、1〜500である〕
で表されるポリグリセロールの存在下で、
重合することによって得られる請求項16に記載のポリマー。 - a) 脂肪族C1〜C6-カルボン酸のビニルエステル少なくとも1種を、
b) 一般式Ib
〔式中、置換基および変数は、互いに独立して、次の意味を有する:
R1、R8およびR10は、水素、C1〜C6-アルキル;
nは、1;
uは、1〜100である〕
で表されるポリグリセロールの存在下で、
重合することによって得られる請求項16または17に記載のポリマー。 - 前記ビニルエステルのほかに、
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-アルキルエステル;
c2) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C24-ヒドロキシアルキルエステル;
c3) C1〜C24-アルキルビニルエーテル;
c4) N-ビニルラクタム;
c5) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸;
からなる群より選ばれる少なくとも1種の他のモノマーc)が重合に使用される請求項16〜18のいずれか1項に記載のポリマー。 - 前記ビニルエステルのほかに、
c1) モノエチレン性不飽和C3〜C8-カルボン酸のC1〜C6-アルキルエステル;
c4) N-ビニルピロリドン、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルカプロラクタム;
c5) (メタ)アクリル酸;
からなる群より選ばれる少なくとも1種の他のモノマーc)が重合に使用される請求項16〜19のいずれか1項に記載のポリマー。 - ポリビニルエステル基に対して加水分解度20〜100%を有する請求項16〜20のいずれか1項に記載のポリマー。
- K値10〜200を有する請求項16〜21のいずれか1項に記載のポリマー。
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