JP5095890B2 - ビニルエステルとポリエーテルとのポリマーを含有する軟カプセルおよびその使用と製法 - Google Patents
ビニルエステルとポリエーテルとのポリマーを含有する軟カプセルおよびその使用と製法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエーテルの存在下、場合により、構造改良剤および/または他の慣用のシェル成分の存在下にビニルエステルを重合することにより製造されるポリマーを含有する、例えば医薬品適用のための軟カプセルに関し、ならびにその使用および製法に関する。
【0002】
軟カプセルは、シェルの製造と充填とを1つの工程中に実質的に同時に実施することにより区別される。このようなカプセルのシェルは、カプセルがしばしば軟ゼラチンカプセルと呼ばれるように、通常は主にゼラチンを含有する。ゼラチンは特に耐屈曲性の低い脆性材料であるので、適当に可塑化されるべきである、すなわち可塑剤を添加しなければならない。このような可塑剤は低分子量化合物であり、通常液体であり、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール400である。このようなカプセルはしばしば付加的に、染料、乳白剤および防腐剤を含有する。
【0003】
ゼラチンは汎用されるにもかかわらず、多くの欠点を有する。例えばゼラチンは動物起源の材料であり、適法材料でない。さらに、牛由来のゼラチンはBSEを製造し易いので、常に、わずかだがBSE残留の危険性が存在する。好適なゼラチンを得るのは非常に困難であり、工程を厳しく管理する必要がある。それにも関わらず、動物起源であるためバッチ毎の相違は大きく、必然的にばらつきを生じる。ゼラチンは微生物に適した栄養培地であるので、微生物に強い感受性を有する。したがって、製造中に適当な処理を実施するとともにこのような包装材料の使用が必要となる。多くの場合、防腐剤の使用も必須である。
【0004】
ゼラチンカプセルを製造する際に絶対的に必要とされる可塑剤は、しばしば、シェルから充填剤中へ移行し、そこに変化を生じさせる。シェルが可塑剤を含有しないと、脆性になり、貯蔵中に機械的に不安定になる。また、軟ゼラチンカプセルのシェルは比較的水分を多く含み、これも同様の可塑化効果を有する。純大気湿度で貯蔵すると、このようなカプセルではシェルから水が蒸発し、同時にカプセルを脆くする。非常に吸湿性の高い材料を被包した場合にも同様のことが起こる。特に吸湿性または加水分解−感受性の物質を被包することは全く不可能である。
【0005】
ゼラチンの溶解速度は比較的遅い。活性成分を速やかに放出するためには、胃液または腸液中でのより迅速な溶解速度が要求される。
【0006】
多くの物質、例えばアルデヒド、ポリフェノール、還元糖、多価カチオン、電解質、カチオン性またはアニオン性ポリマー等がゼラチンとの相互作用を導き、架橋が頻発し、その結果カプセルは崩壊するか、非常にゆっくりとしか溶解しないかまたは全く溶解しなくなる。このような変化は、効果が損なわれるという意味で、薬物生成物にとって破滅的である。多くの薬物が、ゼラチンとの相互作用を誘導する。多くの場合、貯蔵時に、例えばゼラチンの架橋を誘導するアルデヒド構造を有する薬物分解生成物を形成する。ゼラチンが酸性および塩基性の両方の基を有するので、別の帯電分子と容易に反応することは明白である。
【0007】
ゼラチンを酵素で分解できる。酵素または酵素を放出するバクテリアによる汚染は、ゼラチンの特性を顕著に変化させる。
【0008】
軟ゼラチンカプセル同士は、温かく湿気を有する条件において、即座に粘着する。
【0009】
軟ゼラチンカプセルへのフィルムコーティングの固着は、非常に困難である。このため、カプセルにはしばしば最初に特別な前コーティングを施さねばならず、これは不便なことである。
【0010】
これらの多くの欠点のために、軟カプセル中のゼラチンの全体または一部を置換する試みが続けられてきた。
【0011】
この目的のために、例えばポリビニルアルコールが記載される。しかし、ポリビニルアルコールの溶解速度は緩慢であり、さらに付加的に可塑剤を必要とし、可塑剤は前記のように移行を起こし、充填剤の特性を変化させ、また内部の結晶化の結果として脆弱になる。特に、周囲湿度が低いと、貯蔵中に著しく耐屈曲性が低下する。
【0012】
UP5342626には、軟カプセルまたはマイクロカプセルを製造するための、ゼラチン、カラゲナンおよびマンナンの組合物が記載されている。これらの全ての成分は天然起源でありその質は固有のばらつきを有する。低分子量の可塑剤が必要であり、周囲湿度が低いと生成物は脆くなる。WO9907347に記載されるカラゲナンの軟カプセルまたは硬カプセルにも同様のことが言える。
【0013】
WO9119487には、カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーとの組合物が記載される。周囲湿度により耐屈曲性が著しく変化することは、データから明白であり;湿度の低下に伴い耐屈曲性は著しく低下する。このことは、ポリマーの帯電が水分を誘引するためだと理解される。高粘着性ポリマー混合物と高脆弱性ポリマー混合物との差異は非常に狭く規定される。特にほとんどの薬物が同様に帯電しているので、ポリマーの帯電は充填剤材料および薬物との相互作用を誘起する。
【0014】
WO9940156には、フィルムまたは軟カプセルの製造に好適な様々な分子量を有するポリエチレングリコールの組合物が記載される。しかし、高分子量のポリエチレングリコールは、水中でゆっくりとしか溶解せず、脆い。低分子量ポリエチレングリコールとの組合物は、耐屈曲性が多少高くなるが、より高粘着性でもある。さらに分子量が小さいので、充填剤へ徐々に移行する。
【0015】
WO9827151には、セルロースエーテルおよびポリサッカライドならびに金属イオン封鎖剤とから成る混合物が記載され、ここでセルロースエーテルは硬および軟カプセル製造のための主成分である(90〜99.98%)。セルロースエーテルが脆弱であるので、硬ゼラチンカプセルを製造するのであれば可塑剤を含まないのが好適であり、可塑剤を添加する場合には前記欠点が再発する。このようなカプセルの溶解速度も満足できるものではない。
【0016】
DE−A22363853には、医薬品として硬カプセルを製造するために、ポリエチレングリコール上の部分加水分解酢酸ビニルコポリマーを使用することが記載される。この明細書では、軟カプセルを製造するための前記コポリマーの使用について言及していない。
【0017】
しかし、硬カプセルに求められる事項と軟カプセルに求められる事項とはかなり異なる。硬カプセルは優れた強度を要し、これに対して軟カプセルでは耐屈曲性が重要視される。製造工程も全く異なる。硬カプセルの場合、最初にシェルのみを2つの分離した部分、すなわちカップおよび本体として浸漬工程により製造し、これに対して軟カプセルの場合、シェルと充填剤とを実質的に同時に製造する。
【0018】
硬カプセルでは、カップおよび本体の製造後これらを一緒にしてゆるく結合させるので、医薬品製造物は機械的に2つの部分に再分離でき、ここに粉末を導入し、カプセルを閉じる。この方法を詳しく審査すると、特に充填装置が非常に速く稼働するのでカプセルの2つの部分が機械的に非常に安定でなければならず、形の変化によりあらゆる工程が停止してしまうことが明らかになった。
【0019】
軟カプセルの場合、まず、シェルは完全に漏れ止め処理されなければならず、そうすることにより通常液体である充填物は流出できず、次に、充填物はそうでなければクラックまたは微小割れを介して流出するので、シェルは非常に軟質である。ポリマーフィルムが穿孔空隙中に吸い込まれ、従って大きく変形および延伸されるので、製造には特に高い耐屈曲性が必要である。軟カプセルの製造は、ポリマー特性と機械とが正確に調和し調節されなければならないので、技術的な要求が非常に高い方法である。
【0020】
全く異なる、硬ゼラチンカプセルと軟ゼラチンカプセルとの製造方法は、W. FahrigおよびU. Hofer, Die Kapsel, Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH Stuttgart, 1983, 58〜82に記載されている。
【0021】
DE1077430には、ポリアルキレングリコール上のビニルエステルのグラフトコポリマーの製造方法が記載されている。
【0022】
DE1094457およびDE1081229には、ポリアルキレングリコール上のポリビニルアルコールのグラフトコポリマーの、ビニルエステルを加水分解することによる製造方法、その保護コロイド、水溶性包装フィルム、織物のサイジングおよび仕上げ剤として、および化粧品中への使用が記載される。
【0023】
WO9735537には、様々な材料、主にポリビニルアルコールを使用した軟カプセルの特別な製造方法が記載されている。被包する前に、溶剤をフィルムに適用して部分的に溶解させることにより、より容易に固着できるようにする。しかし、これはフィルムのみに適用でき、相当面倒な方法である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ゼラチンおよびこれまでに記載された様々な代替材料よりも優れており、特に付加的な可塑剤を添加しなくても加工できる軟カプセルの材料を開発することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この課題は、
a)ポリエーテルの存在下にビニルエステルの重合により製造されたポリマー
b)場合により構造改良助剤および
c)場合により別の慣用の成分
から成る軟カプセルにより解決される。
【0026】
ポリマー(a)は、
a)少なくとも1つのビニルエステルを、
b)ポリエーテル含有化合物、および場合により1つ以上の共重合性モノマーc)の存在下にフリーラジカル重合させ、最初のモノマーa)中のエステル部分の少なくとも一部を加水分解することにより製造できる。本発明の軟カプセルを、製薬学的な剤形を製造するのに使用するのが有利である。
【0027】
本発明で使用されるポリマーの製造に関して、重合中にポリエーテル−含有化合物(b)上へグラフトされ、これによりポリマーの有利な特性が導かれる。しかし、グラフトではない機序も考えられる。
【0028】
グラフトの度合いに依存して本発明で使用されるポリマーは、完全なグラフト共重合体および前記した非グラフトポリエーテル−含有化合物を含むグラフト共重合体混合物の両方ならびにモノマーa)およびc)のホモ−またはコポリマーを含有する。
【0029】
使用できるポリエーテル−含有化合物(b)は、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレンおよび他の酸化アルキレンを基礎とするポリアルキレンオキシドとポリグリセロールの両方である。
【0030】
モノマー構成要素の特性に依存して、ポリマーは以下の構造単位を含有する:−(CH2)2−O−、−(CH2)3−O−、−(CH2)4−O−、−CH2−CH(R6)−O−、CH2−CHOR7−CH2−O−であり、
ここで、
R6は、C1〜C24−アルキルであり;
R7は、水素、C1〜C24−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−である。
【0031】
構造単位はまた、ホモポリマーおよびランダムコポリマーおよびブロックコポリマーのいずれでもよい。
【0032】
有利に使用されるポリエーテル(b)は、一般式I:
【0033】
【化2】
【0034】
[式中、記号は、それぞれ独立して以下の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C24−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−、ポリアルコール残基であり;
R5は、水素、C1〜C24−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
R2〜R4は、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(R6)−、CH2−CHOR7−CH2−であり;
R6は、C1〜C24−アルキルであり;
R7は、水素、C1〜C24−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
Aは、−C(=O)−O、−C(=O)−B−C(=O)−O、−C(=O)−NH−B−NH−C(=O)−Oであり;
Bは、−(CH2)t−、アリーレンであり、場合により置換されていてよく;
nは、1〜1000であり;
Sは、0〜1000であり;
tは、1〜12であり;
uは、1〜5000であり;
vは、0〜5000であり;
wは、0〜5000であり;
xは、0〜5000であり;
yは、0〜5000であり;
zは、0〜5000である]のポリマーである。
【0035】
ポリエーテルの末端一次ヒドロキシル基は、ポリアルキレンオキシドを基礎に製造され、ポリグリセロールの二次OH基はさらに、保護されていない形で遊離して存在してもよく、C1〜C24鎖長さのアルコールでエーテル化されるかC1〜C24鎖長さのカルボン酸でエステル化されるか、またはイソシアネートと反応して得られるウレタンの形であってもよい。
【0036】
前記アルキル基のR1およびR5〜R7は、分枝鎖または直鎖C1〜C24−アルキル鎖、有利にはメチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシルまたはn−エイコシルである。
【0037】
前記アルキル基の有利な例は、分枝鎖または直鎖C1〜C12−、特に有利にはC1〜C6−アルキル鎖である。
【0038】
ポリエーテルの数平均分子量は1000000を下回る範囲、有利には300〜100000の範囲、特に有利には500〜50000の範囲、非常に有利には800〜40000の範囲である。
【0039】
酸化エチレンのホモポリマーまたは酸化エチレンを40〜99質量%含有するコポリマーを使用するのが有利である。従って、酸化エチレンポリマー中の酸化エチレン単位の含量は有利に40〜100モル%である。これらのコポリマーに好適なコモノマーは、酸化プロピレン、酸化ブチレンおよび/または酸化イソブチレンである。好適な例は、酸化エチレンと酸化プロピレンとのコポリマー、酸化エチレンと酸化ブチレンとのコポリマー、酸化エチレン、酸化プロピレンおよび少なくとも1つの酸化ブチレンとのコポリマーである。コポリマーの酸化エチレン含量は、有利に40〜99モル%であり、酸化プロピレン含量は1〜60モル%であり、コポリマー中の酸化ブチレン含量は1〜30モル%である。直鎖だけでなく、分枝鎖ホモ−またはコポリマーをポリエーテル含有化合物b)として使用できる。
【0040】
分枝鎖ポリマーは、例えば酸化エチレン、場合により酸化プロピレンおよび/または酸化ブチレンをポリアルコール残基上、例えばペンタエリスリトール、グリセロールまたはD−ソルビトールおよびD−マンニトールのような糖アルコール、同様にセルロースおよびスターチのようなポリサッカライド上に添加することにより製造できる。ポリマー中の酸化アルキレン単位は、ランダムに分配されてもよくあるいはブロックの形で存在してもよい。
【0041】
しかし、例えばEP−A−0743962に記載されるような、分子量1500〜25000である、ポリアルキレンオキシドと脂肪族または芳香族ジカルボン酸、例えばシュウ酸、コハク酸、アジピン酸およびテレフタル酸とのポリエステルを、ポリエーテル含有化合物として使用してもよい。さらに、ポリアルキレンオキシドとホスゲンまたはカーボネート、例えばジフェニルカーボネートとの反応を介したポリカーボネートおよびポリアルキレンオキシドと脂肪族および芳香族ジイソシアネートとの反応を介したポリウレタンを使用してもよい。
【0042】
特に有利なポリエーテル(b)は、数平均分子量が300〜100000の一般式Iのポリマーであり、式中の記号は、相互に独立して以下の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C12−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−、ポリアルコール残基であり;
R5は、水素、C1〜C12−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
R2〜R4は、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、CH2−CH(R6)−、CH2−CHOR7−CH2−であり;
R6は、C1〜C12アルキルであり;
R7は、水素、C1〜C12−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
nは、1〜8であり;
sは、0であり;
uは、2〜2000であり;
vは、0〜2000であり;
wは、0〜2000である。
【0043】
非常に有利なポリエーテルb)は、数平均分子量が500〜50000の一般式Iのポリマーであり、式中の記号は、相互に独立して以下の意味を有する:
R1は、水素、C1〜C6−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
R5は、水素、C1〜C6−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
R2〜R4は、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2−CH(R6)−、−CH2−CHOR7−CH2−であり;
R6は、C1〜C6−アルキルであり;
R7は、水素、C1〜C6−アルキル、R6−C(=O)−、R6−NH−C(=O)−であり;
nは、1であり;
sは、0であり;
uは、5〜1000であり;
vは、0〜1000であり;
wは、0〜1000である。
【0044】
使用できる別のポリエーテル(b)は、ポリアルキレンオキシド−含有エチレン性不飽和モノマー、例えばポリアルキレンオキシド(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキシドビニルエーテル、ポリアルキレンオキシド−(メタ)アクリルアミド、ポリアルキレンオキシド−アリルアミドまたはポリアルキレンオキシド−ビニルアミドのホモ−およびコポリマーである。もちろん、このようなモノマーと別のエチレン性不飽和モノマーとのコポリマーを使用してもよい。
【0045】
フリーラジカル重合の可能な以下のモノマは、ポリエーテルb)の存在下に重合するための成分a)として提示されている:
脂肪族、飽和または不飽和C1〜C24−カルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸およびメリシン酸のビニルエステル。
【0046】
前記C1〜C12−カルボン酸、特にC1〜C6−カルボン酸のビニルエステルを使用するのが有利である。ビニルアセテートは特に有利である。
【0047】
もちろん、a)群からの特定のモノマーの共重合混合物も可能である。
【0048】
ビニルエステル(a)も、1つ以上のエチレン性不飽和共重合性コモノマー(c)との混合物として使用でき、この際、これらの付加的なモノマーの割合は最大50質量%に制限される。0〜20質量%の割合が有利である。エチレン性不飽和とは、フリーラジカル重合の可能な少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、モノ置換、ジ置換、トリ置換またはテトラ置換されていてよいモノマーを意味する。
【0049】
有利には、一般式:
X−C(O)CR15=CHR14
[式中、
Xは、基−OH、−OM、−OR16、NH2、−NHR16、N(R16)2の群から選択され;
Mは、Na+、K+、Mg++、Ca++、Zn++、NH4 +、アルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウムおよびテトラアルキルアンモニウムから成る群より選択されるカチオンであり;
R16基は、同一または異なっていてよく、−H、直鎖または分枝鎖C1〜C40−アルキル基、N,N−ジメチルアミノエチル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピルまたはエトキシプロピルから成る群より選択され;
R15およびR14は、相互に独立して、−H、直鎖または分枝鎖C1〜C8−アルキル鎖、メトキシ、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−メトキシエトキシおよび2−エトキシエチルから成る群より選択される]に記載されるエチレン性不飽和コモノマー(c)を付加的に使用してよい。
【0050】
好適なモノマー(c)の例は、例えばアクリル酸またはメタクリル酸およびその塩、エステルおよびアミドであるが、これに限定されるものではない。塩は任意の無毒な金属、アンモニウムまたは置換アンモニウム対イオンに由来してよい。
【0051】
エステルは、直鎖C1〜C40、分枝鎖C3〜C40またはカルボン酸C3〜C40アルコール、2〜約8個のヒドロキシル基を有する多価アルコール、例えばエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオール、アミノアルコールまたはアルコールエーテル、例えばメトキシエタノールおよびエトキシエタノール、(アルキル)ポリエチレングリコール、(アルキル)ポリプロピレングリコールまたはエトキシル化脂肪族アルコール、例えばC12〜C24−脂肪族アルコールを、1〜200個の酸化エチレン単位と反応させたものに由来してよい。
【0052】
また好適には、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよびメタクリレートおよび一般式(III):
【0053】
【化3】
【0054】
[式中、R17=H、炭素原子1〜8個を有するアルキル、
R18=H、メチル、
R19=炭素原子1〜24個を有する、場合によりアルキルで置換されたアルキレン、
R20、R21=C1〜C40−アルキル基、
Z=窒素であればg=1,酸素であればg=0]のN,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドおよび−メタクリルアミドである。
【0055】
アミドは、非置換、N−アルキル−またはN−アルキルアミノ−モノ置換またはN,N−ジアルキル−置換またはN,N−ジアルキルアミノ−ジ置換であってよく、ここでアルキルまたはアルキルアミノ基は、直鎖C1〜C40、分枝鎖C3〜C40またはカルボン酸C3〜C40単位に由来する。アルキルアミノ基は付加的に4級化されてよい。
【0056】
式IIIの有利なコモノマーは、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドおよびN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドである。
【0057】
同様に使用できるコモノマー(c)は、置換されたアクリル酸およびその塩、エステルならびにアミドであり、ここで置換基はアクリル酸の2位または3位の炭素原子上に位置し、相互に独立して、C1〜C4−アルキル、CN、COOHから成る群より選択され、特に有利にはメタクリル酸、エタクリル酸および3−シアノアクリル酸である。これらの置換アクリル酸の塩、エステルおよびアミドは、前記のように、アクリル酸の塩、エステルおよびアミドとして選択されてよい。
【0058】
別の好適なコモノマー(c)は、直鎖C1〜C40、分枝鎖C3〜C40または炭素環C3〜C40カルボン酸のアリルエステル、ハロゲン化ビニルまたはハロゲン化アリル、有利には塩化ビニルおよび塩化アリル、ビニルエーテル、有利にはメチル、エチル、ブチルまたはドデシルビニルエーテル、ビニルホルムアミド、ビニルメチルアセタミド、ビニルアミン;ビニルラクタム、有利にはビニルピロリドンおよびビニルカプロラクタム、ビニル−またはアリル−置換ヘテロ環化合物、有利にはビニルピリジン、ビニルオキサゾリンおよびアリルピリジンである。
【0059】
さらに好適には、一般式IV:
【0060】
【化4】
【0061】
[式中、
R22〜R24は、相互に独立して水素、C1〜C4−アルキルまたはフェニルである]のN−ビニルイミダゾールである。
【0062】
さらに好適なコモノマー(c)は、一般式(V):
【0063】
【化5】
【0064】
[式中、R25=C1〜C24−アルキル]のジアリルアミンである。
【0065】
別の好適なコモノマー(c)は、塩化ビニリデンであり;および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素であり、有利にはスチレン、α−メチルスチレン、tert−ブチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサジエン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、ビニルトルエン、およびこれらのモノマーの混合物である。
【0066】
有利には、好適なモノマー(c)は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、メチルエタクリレート、エチルエタクリレート、n−ブチルエタクリレート、イソブチルエタクリレート、t−ブチルエタクリレート、2−エチルヘキシルエタクリレート、デシルエタクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルエタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−メトキシエチルエタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルエタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセリルモノアクリレート、グリセリルモノメタクリレート、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、不飽和スルホン酸、例えばアクリルアミドプロパンスルホン酸;
アクリルアミド、メタクリルアミド、エタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ドデシルメタクリルアミド、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルビニルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノドデシル(メタ)アクリレート、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、N−[8−(ジメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド、N−[12−(ジメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド、N−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミド;
マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸およびそのモノエステル、クロトン酸、イタコン酸、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルエーテル(例えば:メチル、エチル、ブチルまたはドデシルビニルエーテル)、ビニルホルムアミド、ビニルメチルアセタミド、ビニルアミン;メチルビニルケトン、マレイミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルフラン、スチレン、スチレンスルホネート、アリルアルコール、およびそれらの混合物である。
【0067】
中でも特に有利であるのは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、無水マレイン酸およびそのモノエステル、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、N−t−ブチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、アルキレングリコール(メタ)アクリレート、スチレン、不飽和スルホン酸、例えばアクリルアミドプロパンスルホン酸、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルエーテル(例えば:メチル、エチル、ブチルまたはドデシルビニルエーテル)、ビニルホルムアミド、ビニルメチルアセタミド、ビニルアミン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリレートおよびN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド;3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムクロライド、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムメチルスルフェート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、塩化メチル、硫酸メチルまたは硫酸ジエチルで4級化されたN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドである。
【0068】
塩基性窒素原子を有するモノマーは、さらに以下のようにして4級化されていてよい:
アミンの4級化に好適なのは、例えばアルキル基中に炭素原子1〜24個を有するアルキルハロゲン化物、例えば塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、塩化プロピル、塩化ヘキシル、塩化ドデシル、塩化ラウリル、ハロゲン化ベンジル、特に塩化ベンジルおよび臭化ベンジルである。さらに好適な4級化剤は、ジアルキル硫酸、特にジメチル硫酸またはジエチル硫酸である。塩基性アミンの4級化も、酸の存在下に、酸化アルキレン、例えば酸化エチレンまたは酸化プロピレンを用いて実施できる。有利な4級化剤は:塩化メチル、ジメチル硫酸またはジエチル硫酸である。
【0069】
4級化は、重合前または重合後に実施してよい。
【0070】
さらに、不飽和酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸と一般式(VI)(R26=C1〜C40−アルキル)の4級化エピクロロヒドリンとの反応生成物を使用してもよい。
【0071】
【化6】
【0072】
その例は:
(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロライドである。
【0073】
塩基性モノマーも、鉱酸、例えば硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ素酸、リン酸または硝酸あるいは有機酸、例えばギ酸、酢酸、乳酸またはクエン酸を用いて中和することにより陽イオン化できる。
【0074】
前記のコモノマーに加え、コモノマー(c)として、いわゆるマクロモノマー、例えばフリーラジカル重合の可能な基を1つ以上含むシリコーン含有マクロモノマーまたはEP408311に記載されるようなアルキルオキサゾリンマクロモノマーを使用することもできる。
【0075】
例えばEP558423に記載されるフッ素含有モノマーおよび架橋作用を有するかまたは分子量を調節する化合物を、組み合わせてまたは単独で使用することもできる。
【0076】
使用できる調節剤は、当業者に公知の慣用の化合物、例えば硫黄化合物(例えば:メルカプトエタノール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、チオグリコール酸またはドデシルメルカプタン)、およびトリブロモクロロメタン、または最終ポリマーの分子量の調節作用を有する化合物である。
【0077】
場合により、チオール−含有シリコーン化合物を使用してよい。
【0078】
シリコーン不含の調節剤を有利に使用する。
【0079】
付加的なモノマーc)として架橋モノマーを使用できる。架橋という表現は、モノマーが少なくとも2つの非共役エチレン性二重結合を有することを意味する。好適な化合物の例は、エチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸と多価アルコールとのエステル、少なくとも2価のアルコールのエーテル、例えばビニルエーテルまたはアリルエーテルである。
【0080】
強調すべきアルコールの例は、2価のアルコール、例えば1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、2,5−ジメチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピルビン酸ネオペンチルグリコールモノエステル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、3−チアペンタン−1,5−ジオール、およびポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラヒドロフランであり、それぞれ、200〜10000の分子量を有する。酸化エチレンまたは酸化プロピレンのホモポリマーではなく、酸化エチレンまたは酸化プロピレンのブロック共重合体あるいは酸化エチレンおよび酸化プロピレン基を組み込んで含有するコポリマーを使用してもよい。2個以上のOH基を有するアルコールの特記すべき例は、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエトキシシアヌル酸、ソルビタン、糖、例えばスクロース、グルコース、マンノースである。もちろん、酸化エチレンまたは酸化プロピレンを用いて相当のエトキシル化またはプロポキシル化の反応を実施した後に多価アルコールを使用してもよい。多価アルコールは、エピクロロヒドリンとの反応により初めに相当のグリシジルエーテルに変換される。
【0081】
別の好適な架橋剤は、ビニルエステルまたは一価の不飽和アルコールとエチレン性不飽和C3〜C6−カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸またはフマル酸とのエステルである。このようなアルコールの例は、アリルアルコール、1−ブテン−3−オール、5−ヘキセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、9−デセン−1−オール、ジクロロペンテニルアルコール、10−ウンデセン−1−オール、シンナミルアルコール、シトロネロール、クロチルアルコールまたはシス−9−オクタデセン−1−オールである。しかし、一価の不飽和アルコールを多塩基カルボン酸、例えばマロン酸、酒石酸、トリメリト酸、フタル酸、テレフタル酸、クエン酸またはコハク酸を用いてエステル化してもよい。
【0082】
別の好適な架橋剤は、不飽和カルボン酸と前記多価アルコール、例えばオレイン酸、クロトン酸、ケイ皮酸または10−ウンデセン酸とのエステルである。
【0083】
少なくとも2つの二重結合を有する直鎖または分枝鎖、直鎖または環式脂肪族または芳香族炭化水素も好適であり、脂肪族炭化水素の場合は共役してはならず、例えば分子量200〜20000のジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、4−ビニル−1−シクロヘキセン、トリビニルシクロヘキセンまたはポリブタジエンである。
【0084】
不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸およびメタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸のアミド、および少なくとも2官能性アミンのN−アリルアミン、例えばジアミノメタン、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,12−ドデカンジアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミンまたはイソホロンジアミンも好適である。同様に好適なのは、アリルアミンと不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸または前記のような少なくとも2塩基のカルボン酸とから成るアミドである。
【0085】
さらに好適な架橋剤は、トリアリルアミンまたは相当のアンモニウム塩、例えばトリアリルメチルアンモニウムクロライドまたはメチル硫酸である。
【0086】
また、尿素誘導体、少なくとも2官能性のアミド、シアヌレートまたはウレタンのN−ビニル化合物、例えば尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素または酒石アミドのN−ビニル化合物、例えばN,N−ジビニルエチレン尿素またはN,N−ジビニルプロピレン尿素を使用してもよい。
【0087】
別の好適な架橋剤は、ジビニルジオキサン、テトラアリルシランおよびテトラビニルシランである。
【0088】
特に有利な架橋剤の例は、メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼン、トリアリルアミンおよびトリアリルアンモニウム塩、ジビニルイミダゾール、N,N−ジビニルエチレン尿素、多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸との反応生成物、ポリアルキレンオキシドまたは酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンおよび/またはエピクロロヒドリンと反応する多価アルコールのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル、および多価アルコール、例えば1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビタンおよびスクロース、グルコース、マンノースのような糖のアリルまたはビニルエーテルである。
【0089】
非常に有利な架橋剤は、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルであり、スクロース、グルコース、マンノースのような糖のアリルエーテル、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、N,N’−ジビニルエチレン尿素、およびグリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパンまたはグリセロールの(メタ)アクリル酸エステル、酸化エチレンおよび/またはエピクロロヒドリンと反応させたグリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパンまたはグリセロールの(メタ)アクリル酸エステルである。
【0090】
架橋作用を有するモノマーの割合は、0〜10質量%、有利には0〜5質量%、特に有利には0〜2質量%である。
【0091】
イオン化可能な基を有するのであれば、本発明のコモノマー(c)を重合の前または後に酸または塩基を使用して部分的または完全に中和してよく、例えばこの方法により水中での溶解性または分散性を所望の程度に調節する。
【0092】
酸性基を有するモノマーのために使用される中和剤は、例えば炭酸ナトリウム、アルカリ金属水酸化物、およびアンモニアのような無機塩基、アミノアルコールのような有機塩基であり、特に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ(2−ヒドロキシ−1−プロピル)アミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、およびジアミン例えば、リジンである。
【0093】
ポリマーを製造するために、成分a)のモノマーを、ポリエーテルの存在下に、フリーラジカル形成開始剤の助成および高エネルギー放射線への曝露(これには高エネルギー電子への曝露も含まれる)の両方を実施することにより重合できる。
【0094】
フリーラジカル重合に使用できる開始剤は、この目的に慣用されるペルオキソおよび/またはアゾ化合物であり、例えばアルカリ金属またはアンモニウムペルオキソジスルフェート、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、サクシニルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルピバレート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルマレート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ビス(O−トルイル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペルアセテート、ジ−tert−アミルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライドまたは2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)である。レドックス開始剤系の開始剤混合物、例えばアスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ナトリウムペルオキソジスルフェート、tert−ブチルヒドロペルオキシド/ナトリウムジスルフィット、tert−ブチルヒドロペルオキシド/ナトリウムヒドロキシメタンスルフィネートもまた有利である。
【0095】
有機ペルオキシドを有利に使用する。
【0096】
用いる開始剤または開始剤混合物の量は、使用するモノマーに対して0.01〜10質量%、有利には0.1〜5質量%である。
【0097】
重合は40〜200℃、有利には50〜140℃、特に有利には60〜110℃の範囲の温度で実施される。通常、大気圧下で実施するが、減圧下または高圧下に実施してよく、有利には1〜5barである。
【0098】
重合を例えば溶液重合、塊重合、乳化重合、逆乳化重合(inverse emulsion polymerization)、懸濁重合、逆懸濁重合(inverse suspension polymerization)または沈殿重合により実施してよいが、これらの方法に限定はしない。
【0099】
塊重合のための方法は、ポリエーテル含有化合物b)を、群a)の少なくとも1つのモノマー、および場合により群c)の1つ以上のコモノマー中に溶解し、重合開始剤の添加後、混合物を完全に重合させる。重合は、最初に一部分、例えばポリエーテル含有化合物b)、群a)の少なくとも1つのモノマー、場合により群c)の1つ以上のコモノマーおよび開始剤から成る混合物の10%を導入し、混合物を重合温度にまで加熱し、重合開始後に重合の進行に従い、重合されるべき混合物の残りを添加することにより、半連続的に実施してもよい。ポリマーは、群b)のポリエーテル含有化合物を反応器中に導入し、重合温度まで加熱し、群a)の少なくとも1つのモノマー、場合により群c)の1つ以上のコモノマーおよび重合開始剤を添加し、この際、全て同時にまたはバッチ毎にまたは有利に連続的に添加し、重合させる。
【0100】
必要であれば、前記の重合を溶剤中で実施してよい。好適な溶剤の例は、アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノールおよびシクロヘキサノール、およびグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコール、および二価アルコールのメチルまたはエチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロールおよびジオキサンである。溶剤として水を用いて重合を実施してもよい。この場合、溶液が最初に存在し、該溶液は、添加される成分a)の量に依存してある程度水に溶解性である。重合中に製造される水に不溶性の生成物を溶解させるためには、例えば有機溶剤、例えば炭素原子1〜3個を有する一価のアルコール、アセトンまたはジメチルホルムアミドを添加することが可能である。しかし、水中での重合方法において、水に不溶性のポリマーに慣用の乳化剤または保護コロイド、例えばポリビニルアルコールを添加して微粒子分散液に変換することもできる。
【0101】
使用する乳化剤の例は、HLBが3〜13の範囲である、イオン性または非イオン性の界面活性剤である。HLBの定義は、文献W.C Griffin, J. Soc. Cosmetic Chem., volume 5, 249 (1954)を参照した。
【0102】
界面活性剤の量は、ポリマーに対して0.1〜10質量%である。溶剤として水を使用することにより、ポリマーの溶液または分散液が得られる。ポリマー溶液を有機溶剤中または有機溶剤と水との混合物中で製造する場合、ポリマー100質量部に対して有機溶剤または溶剤混合物5〜2000、有利には10〜500質量部を使用する。
【0103】
有利なポリマーは、
a)少なくとも1つのC1〜C24−カルボン酸のビニルエステル10〜98質量%を、
b)少なくとも1つのポリエーテル含有化合物2〜90質量%および
c)別の1つ以上の共重合性モノマー0〜50質量%
の存在下にフリーラジカル重合させることにより製造される。
【0104】
特に有利なポリマーは、
a)少なくとも1つのC1〜C24−カルボン酸のビニルエステル50〜97質量%を、
b)少なくとも1つのポリエーテル含有化合物3〜50質量%および
c)別の1つ以上の共重合性モノマー0〜20質量%
の存在下にフリーラジカル重合させることにより製造される。
【0105】
非常に有利なポリマーは、
a)少なくとも1つのC1〜C24−カルボン酸のビニルエステル65〜97質量%を、
b)少なくとも1つのポリエーテル含有化合物3〜35質量%および
c)別の1つ以上の共重合性モノマー0〜20質量%
の存在下にフリーラジカル重合させることにより製造される。
【0106】
本発明で使用するポリマーの製造では、有機モノマーa)および場合により別のモノマーのエステル基を、加水分解、アルコール分解またはアミノ分解により重合後に分解する。この方法工程は一般的に加水分解としてここに記載する。加水分解は、特に塩基の添加、有利には水中および/またはアルコール中の水酸化ナトリウムまたはカリウム溶液を添加することにより慣用の方法で実施される。メタノール性ナトリウムまたはカリウム水酸化物溶液を特に有利に使用する。加水分解を、10〜80℃の範囲、有利には20〜60℃の範囲の温度で実施する。加水分解の程度は、使用する塩基の量、加水分解温度、加水分解時間ならびに溶液中の水の量に依存する。
【0107】
ポリビニルエステル基の加水分解の程度は、1〜100%の範囲、有利には40〜100%の範囲、特に有利には65〜100%の範囲、非常に有利には80〜100%の範囲である。
【0108】
このようにして製造されるポリマーを次にポリマー中に存在するヒドロキシルおよび/またはアミノ基と、式VI(R26=C1〜C40−アルキル)のエポキシドとを反応させることにより、陽イオン化する。
【0109】
【化7】
【0110】
ビニルホルムアミドの加水分解により生じるポリビニルアルコール単位およびビニルアミン単位のヒドロキシル基をエポキシドと反応させることができ、有利である。
【0111】
式VIのエポキシドは、相当のクロロヒドリンを塩基、例えば水酸化ナトリウムと反応させることによりその場で生成される。
【0112】
2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを有利に使用する。
【0113】
ポリマーのK値は、10〜300、有利には25〜250、特に有利には25〜200、非常に有利には30〜150の範囲である。それぞれの場合に必要とされるK値を慣用の方法、特に出発物質の組成により調節する。K値は、Fikentscher, Cellulosechemie, Vol.13, p. 58〜64およびp. 71〜74(1932)の方法により、N−メチルピロリドン中で25℃で測定され、0.1質量%〜5質量%の間のポリマー濃度は、K値の範囲に依存する。
【0114】
加水分解後、ポリマー溶液を蒸気蒸留して溶剤を除去してよい。蒸気蒸留を行うと、加水分解の程度およびポリエーテルb)、ビニルエステルa)および使用する可能性のあるモノマーc)の性質に依存して、水溶液または分散液が得られる。
【0115】
次いで、ポリマー中のヒドロキシル基またはアミノ基と少なくとも二官能性の試薬とを反応させることにより、得られたポリマーを架橋させることもできる。架橋度が低いと水溶性の生成物が得られ、他方で架橋度が高いと水膨張性または非溶解性の生成物が得られる。
【0116】
本発明のポリマーを、例えばジアルデヒドおよびジケトン、例えばグリオキサール、グルタルアルデヒド、サクシンアルデヒドまたはテレフタルアルデヒドと反応させることができる。脂肪族または芳香族カルボン酸、例えばマレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸またはクエン酸、またはカルボン酸誘導体、例えばカルボン酸エステルまたは無水カルボン酸またはカルボン酸ハロゲン化物も好適である。多官能エポキシド、例えばエピクロロヒドリン、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルまたは1,4−ビス(グリシジルオキシ)ベンゼンも好適である。ジイソシアネート、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、トリレンジイソシアネートまたはジビニルスルホンも好適である。
【0117】
さらに、無機化合物、例えばホウ酸またはホウ酸塩、例えばメタホウ酸ナトリウム、ほう砂(テトラホウ酸二ナトリウム)、および多価カチオンの塩、例えば酢酸銅(II)のような銅(II)塩または亜鉛、アルミニウムまたはチタンの塩が好適である。
【0118】
ホウ酸またはホウ酸塩、例えばメタホウ酸ナトリウムまたはテトラホウ酸二ナトリウムが好適であり、続く架橋に有利である。本発明のポリマー溶液に、ホウ酸またはホウ酸塩、有利には塩溶液を添加する必要性がある。ホウ酸またはホウ酸塩を水溶性ポリマーに添加するのが有利である。
【0119】
ホウ酸またはホウ酸塩を、製造直後にポリマー溶液へ添加してよい。しかし、本発明のポリマーへ、ホウ酸またはホウ酸塩を、次段階で添加してもよく、または軟カプセル製造過程において添加してもよい。
【0120】
本発明のポリマーに対するホウ酸またはホウ酸塩の割合は、0〜15質量%、有利には0〜10質量%、特に有利には0〜5質量%である。
【0121】
本発明のポリマーの溶液および分散液を様々な乾燥方法、例えば噴霧乾燥、流動噴霧乾燥、ドラム乾燥または凍結乾燥により粉末形に変換する。乾燥方法として有利に噴霧乾燥を利用する。このようにして水中で得られた乾燥ポリマー粉末を溶解または再分散させて、水溶液または分散液を再び製造してよい。粉末形への変換は、貯蔵性に優れ、易運搬性であり微生物の攻撃を受けにくいという利点を有する。
【0122】
蒸気蒸留ポリマー溶液の代わりに、アルコールポリマー溶液を直接、粉末系に変換してもよい。
【0123】
本発明の水溶性または水分散性ポリマーは、軟カプセル、特に医薬品剤形の製造に非常に適している。
【0124】
ビニルエステルおよび場合により1つ以上の重合性モノマーをポリエーテル含有化合物の存在下にフリーラジカル重合し、続いて最初のビニルエステルのエステル基の少なくとも一部を加水分解することによって得られる本発明のポリマーは、軟カプセルの製造に有利である。
【0125】
前記方法によれば、高い再生率を有するポリマーが製造できる。これらの製造にあたり、動物起源の材料も植物起源の材料も使用しないので、遺伝子技術による製造物の問題が生じることはない。
【0126】
ポリマーは微生物の栄養培地としては適さないので、ポリマーは特に微生物感受性ではない。ポリマー鎖は酵素または加水分解のいずれでも分解されない。フィルムの製造および被包のための溶液は、従って問題にならない。
【0127】
軟カプセルを製造するための前記ポリマーの特別な安定性は、その耐屈曲性および軟性に由来する。この優れた耐屈曲性は、一般的に、低分子量の可塑剤を使用する必要性のないことを意味する。従って、移行によるシェル中のおよびカプセル含有物の変化はいずれも生じない。
【0128】
包まれる典型的な材料は、有利には例えば固体および液体の活性成分のような医薬品生成物だけでなく、ビタミン、カロチノイド、ミネラル、微量元素、補助食品、香辛料および甘味料である。カプセルは、化粧品用の活性成分(個人的ケア)、例えば髪および皮フ用の配合物、オイル、香料、入浴添加物またはタンパク質のためにも使用できる。個人ケアの分野に関する別の用途、および水溶性パッケージングの適用については、WO9940156に記載されている。
【0129】
このよう被包材料の例として考え得るのは、クリーナー、例えばセッケン、洗剤、着色剤および漂白剤、農薬、例えば肥料(またはその組合せ物)、植物保護剤、例えば除草剤、抗真菌剤または殺虫剤、および種である。
【0130】
一般的に、湿環境に持ち込む前に保護されるべき内容物を被包するために、本発明のポリマーを使用できる。
【0131】
表1
ポリマーの耐屈曲性(23℃/54%r.h.)
【0132】
【表1】
【0133】
測定は、DIN53504に従い、テンシル試験器(構造分析機TA.XT2;Winopal Forschungsbedarf社製、30161、ハノーバー)中のフィルム片上で実施した。
【0134】
意外にも、周囲湿度が変化する際、ほんの僅かにのみ耐屈曲性が変化する。これは、乾燥環境で貯蔵した場合に軟カプセルが脆弱にならずかつその機械的安定性を保持することを意味する。
【0135】
表2
異なる周囲湿度におけるポリマーの耐屈曲性(23℃)
【0136】
【表2】
【0137】
吸湿性の高い物質の被包でさえ、弾性が保持される。ポリマーは従って、特に水に感受性の物質を被包するのに好適である。
【0138】
本発明のポリマーおよびそれから製造される軟カプセルの溶解速度は、ゼラチンとポリビニルアルコールのそれよりもかなり速くかつ著しく大きい。さらに、ポリマーは冷水に溶解性である。ゼラチンおよびポリビニルアルコールは、高温でのみ溶解する。多くの薬物が取り込み後に急速に作用するので、この溶解挙動は、特にこのように使用する場合に明らかに有利である。
【0139】
表3
ポリマーの溶解速度
【0140】
【表3】
【0141】
溶解速度は、USPに即した放出装置(Pharmatest PTS)中で、3.5×2.5cmの孔を有するスライドフレームに締め付けた100μm厚さのフィルムを使用して、50rpmで37℃で測定した。フィルム片の溶解する時間を示した。
【0142】
ゼラチンと異なり、本発明のシェル中に相互作用を起こしやすい物質、例えばアルデヒドまたは多価カチオンを被包することもできる。架橋または溶解速度の低下は起こらない。
【0143】
本発明の組成物の軟カプセルは、水性ポリマー溶液またはポリマー懸濁液により良好に被覆される。従って、胃液に抵抗性でありかつ表面に強力に接着し、また貯蔵に安定な被覆は、水平ドラム塗装装置中のKollicoat MAE 30DP(USPタイプCメタクリル酸ポリマー)上で噴霧することにより適用される。
【0144】
胃液への抵抗性を得るため、シェルは付加的に胃液に抵抗性のポリマーを20〜80%、有利には30〜70%含有する。
【0145】
ポリマーへ構造改良助剤を添加して、耐屈曲性および強度のような機械特性を変化させることができる。これらの構造改良助剤は、2つの大きな群に分類される。
【0146】
A)分子量が50000を上回り、有利には100000を上回るポリマー
B)ポリマー鎖の架橋を促進する物質
ここで、ポリマーまたはA)に記載した物質のいずれも、有利にアルデヒド、ホウ酸およびその塩であり、場合により、構造改良助剤のポリマー鎖の架橋を導く物質は、有利にアルカリ土類金属イオン、アミン、タンニン、およびアルデヒドならびにホウ酸塩である。
【0147】
使用される分子量の大きいポリマーは、以下のクラスの物質である:
ゼラチン、ゼイン、大豆タンパク質およびそれらの誘導体のようなポリアミノ酸、
ポリサッカライド、例えばデンプン、分解デンプン、マルトデキストリン、カルボキシメチルデンプン、セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルセルロース、ヘミセルロース、ガラクトマンナン、ペクチン、アルギネート、カラゲナン、キサンタン、ゲラン(gellan)、デキストラン、カードラン、プルラン、キチン、およびその誘導体、合成ポリマー、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリビニルピロリドンおよびその誘導体である。
【0148】
これらの高分子量ポリマーはポリマー同士が網目構造を形成するので、軟カプセルの強度が増加する。使用される濃度が非常に高くない限り、耐屈曲性が損なわれることはない。意外にも、水溶性だけでなく非水溶性ポリマー、例えばアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとのコポリマーがこの目的に好適である。これらの非水溶性ポリマーが50%を下回る濃度を保持するかぎり、カプセルは崩壊を続ける。
【0149】
ポリマーのポリマー鎖または添加した高分子量ポリマーの架橋を導く物質は、同様に作用する。
【0150】
記載した成分に加え、本発明の軟カプセルは別の慣用の構成成分を含有してよい。充填剤、放出剤、流動助剤、安定剤および水溶性または非水溶性染料、着香剤および甘味料が含まれる。
【0151】
染料の例は、約0.001〜10質量%、有利には0.5〜3質量%で添加する酸化鉄、二酸化チタンであり、トリフェニルメタン染料、アゾ染料、キノリン染料、インジゴ染料、カロチノイドであり、これらはカプセルの着色を目的とし、二酸化チタンまたはタルクのような乳白剤は、透明度の減少および染料の節約のために使用される。
【0152】
好ましくない臭いまたは味をマスクする必要があったり、カプセルを噛んだりする場合には、着香剤および甘味料が特に重要である。
【0153】
保存量は一般的に不要である。
【0154】
充填剤の例は、無機充填剤、例えばマグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタンの酸化物または炭酸カルシウムである。充填剤の有利な濃度範囲は、全ての成分の合計質量に対して、約1〜50質量%、特に有利には2〜30質量%である。
【0155】
滑沢剤は、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムおよびスズのステアリン酸塩およびケイ酸マグネシウム、シリコーンおよび類似物である。有利な濃度範囲は、全ての成分の合計質量に対して、約0.1〜5質量%、特に有利には約0.1〜3質量%である。
【0156】
流動助剤の例は、微粒子または超微粒子シリカであり、場合により変性していてよい。有利な濃度範囲は、全ての成分の合計質量に対して、0.05〜3質量%、特に有利には0.1〜1質量%である。
【0157】
活性成分のシェルへの組込は、特別なケースの代表例である。非混和性の活性成分を相互に分離するのに有利である。最小量の活性成分を次いでシェル中に組み込む。
【0158】
本発明の被包材料であるシェルは、ポリマーを10〜100%、有利には20〜98%、場合により構造改良助剤を0〜80%、有利には1〜50%、場合により別の慣用の成分を0〜30%、有利には0.1〜30%含有する。
【0159】
被包材料は、慣用の方法、例えばロータリーダイ(rotary die)法、アコゲル(Accogel)法、ノートン(Norton)法、ドロップオアブロー(drop or blow)法またはコルトンアップジョン(Colton-Upjohn)法により製造される。これらの方法は、W. Fahrig and U. Hofer, Die Kapsel, Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH Stuttgart, 1983に記載される。
【0160】
ポリマーの製法:
ポリエーテル含有化合物を重合容器中に導入し、穏やかな窒素流下に攪拌しながら80℃に加熱した。酢酸ビニルおよび他のモノマーを攪拌しながら3時間かけて測り入れた。同時に、メタノール30g中のtert−ブチルペルピバレート1.4g溶液を、同様に3時間かけて添加した。混合物を次いで80℃で2時間攪拌した。冷却後、ポリマーをメタノール450ml中に溶解させた。加水分解のために、10%濃度のメタノール性水酸化ナトリウム溶液50mlを30℃で添加した。約40分後、1%濃度の酢酸750mlを添加することにより反応を停止させた。蒸留により、メタノールを除去した。
【0161】
N−メチルピロリドンの1%の溶液中でK値を測定した。
【0162】
【実施例】
【0163】
【表4】
【0164】
【表5】
【0165】
【表6】
【0166】
1 PEG x:平均分子量xを有するポリエチレングリコール
2 BASF社製のLuterol F68(PPG:ポリプロピレングリコール)
3 BASF社製のPluriol A2000E
4 BASF社製のLutensol AT 80(C16〜C18−脂肪族アルコール+80EO)
5 平均分子量が4000であるポリプロピレングリコール
6 Wacker Chemie社製のBelsil DMC 6031TM
7 メタクリル酸ナトリウム/メチルポリエチレングリコールメタクリレート分子比4:1;分子量が約1000であるメチルポリエチレングリコール
8 ポリエチレンイミン(平均分子量1400)12.5%および酸化エチレン87.5%から製造される
例33:3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドによる反応
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの60%濃度水溶液22gおよび水酸化ナトリウム3.5gを、32.9%濃度の例3の溶液400gへ添加した。混合物を60℃で3時間攪拌し、次いでさらに90℃で2時間攪拌した。透明な溶液が得られた。
【0167】
例34:3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドによる反応
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの60%濃度水溶液46gおよび水酸化ナトリウム6gを、例26の15.3%濃度溶液400gへ添加した。混合物を60℃で3時間攪拌し、次いで90℃でさらに2時間攪拌した。透明な溶液が得られた。
【0168】
例35:ほう砂による後架橋
テトラホウ酸二ナトリウム(ほう砂)の5%濃度水溶液を、攪拌した19.3%濃度の例28のポリマー水溶液へ、室温で30分かけて添加した。粘度の増加が見られた。
【0169】
【表7】
【0170】
1 スピンドル4、30rpm
2 スピンドル4、6rpm
例36
加水分解したポリエチレングリコール6000/ポリビニルアセテート(15:85)のポリマー1.0kgを、脱塩水1.5kg中に溶解し、溶液を60℃に加熱し、30μm厚さのフィルムに延伸し、60℃で乾燥させた。ビタミンE(2質量部)と基材である中鎖トリグリセリド(8質量部)を充填した軟カプセルを、前記フィルムから、ロータリーダイ法により製造した。カプセルを流動床中で35℃で乾燥させた。
【0171】
胃液類似物中での溶解時間は2分30秒であった。11%r.h.での貯蔵において、耐屈曲性および崩壊性が保持されている。
【0172】
例37
加水分解したポリエチレングリコール6000/ポリビニルアセテート(15/85)のポリマー0.66kg、ペクチン0.04kgおよびポリビニルアルコール(Mowiol4/88)0.16kgを、加熱しながら脱塩水1.58kg中に溶解させた。ベンガラ(Sicovit red 30、BASF社製)16gおよび二酸化チタン33gならびに脱塩水115gを、コランダムディスクミル中で均質化した後に攪拌しながらポリマー溶液へ添加することにより、顔料懸濁液を製造した。該懸濁液を400μm厚さのフィルムに延伸した。イブプロフェン(3質量部)および基材である中鎖トリグリセリド(7質量部)を充填した軟カプセルを、前記フィルムから、ロータリーダイ法により製造した。次いでカプセルを流動床中で35℃で乾燥させた。
【0173】
胃液類似物中でのカプセルの溶解時間は3分03秒であった。11%r.h.で3ヶ月貯蔵した場合に、耐屈曲性および崩壊性は保持されている。
【0174】
例38
加水分解したポリエチレングリコール6000/ポリビニルアセテート(15/85)のポリマー0.6kg、ゼラチン200ブルーム0.5kgおよび10%β−カロチン乾燥末(Lucarotin 10% CWD)10gを、加熱しながら脱塩水1.4kgおよびグリセロール0.10kg中に溶解させた。溶液を400μm厚さのフィルムに延伸した。
【0175】
イブプロフェン(3質量部)および基材である中鎖トリグリセリド(7質量部)を充填した軟カプセルを、前記フィルムから、ロータリーダイ法により製造した。次いでカプセルを流動床中で35℃で乾燥させた。
【0176】
胃液類似物中での溶解時間は4分30秒であった。
【0177】
例39
メタクリル酸およびエチルアクリレートのコポリマー(Kollicoat MAE 100p)0.175kgを水1.625kg中に溶解し、20%濃度の水酸化ナトリウム溶液を攪拌しながら添加することにより、pH6.5に調節した。次いで加水分解したメチルポリエチレングリコール6000/ポリビニルアセテート(15/85)のポリマー0.7kgを、攪拌しながら溶解させた。この溶液を350μm厚さのフィルムに延伸した。
【0178】
ベラパミルHCl(3質量部)、クレモホアRH40(1質量部)および基材である中鎖トリグリセリド(6質量部)を充填させた軟カプセルを、前記フィルムから、ロータリーダイ法により製造した。カプセルを次いで、流動床中で35℃で乾燥させた。
【0179】
胃液類似物中での溶解時間は3分45秒であった。
【0180】
例40
加水分解したポリエチレングリコール6000/ポリビニルアセテート(15/85)のポリマー0.95kg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Pharmacoat 606)0.1kg、カラゲナン0.05kgおよび10%β−カロチン乾燥末(Lucarotin 10% CWD)10gおよびポリエチレングリコール60000.1kgを、加熱しながら脱塩水1.4kg中に溶解させた。溶液を350μm厚さのフィルムに延伸した。
【0181】
テオフィリン(3質量部)、ポリソルベート80(0.5質量部)および基材である中鎖トリグリセリド(6質量部)を充填した軟カプセルを、フィルムをダンプリングし、充填物を導入し、2枚目のフィルムで覆うことにより、アコゲル法を用いて前記フィルムから製造した。
【0182】
胃液類似物中のカプセルの溶解速度は2分55秒であった。11%の周囲湿度での貯蔵においても脆化は認められなかった。
【0183】
例41
加水分解したポリエチレングリコール6000/ポリビニルアセテート(15/85)のポリマー1.0kgを、脱塩水2.3kg中に溶解し、テトラホウ酸ナトリウム10gを添加した。溶液を400μm厚さのフィルムに延伸した。酢酸トコフェロール(3質量部)、ポリソルベート80(0.5質量部)および基材である中鎖トリグリセリド(6.5質量部)を充填した軟カプセルを、フィルムをダンプリングし、充填物を導入し、2枚目のフィルムで覆うことにより、アコゲル法を用いて前記フィルムから製造した。カプセルを流動床中で35℃で乾燥させた。胃液類似物中のカプセルの溶解速度は4分35秒であった。11%の周囲湿度での貯蔵においても脆化は認められなかった。
【0184】
比較例
ゼラチンまたはポリビニルアルコールまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースでは、可塑剤を使用せずに軟カプセルを製造することは不可能であった。フィルムは脆すぎ、壊れやすい。
Claims (11)
- シェルが、以下の(b)と(c)の存在下での以下の(a)の重合により製造されるポリマーからなる、軟カプセル、
(a)50〜97質量%の酢酸ビニル、
(b)3〜35質量%のポリエーテル化合物であって、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールブロックとの共重合体、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化脂肪族アルコール、ジメチコンコポリオール及びポリ(ナトリウムメタクリレート−コ−メチルポリエチレングリコールメタクリレート)からなる群から選択される、数平均分子量が1500〜35000である該化合物、
(c)0〜20質量%の1つ以上の共重合性モノマーであって、メチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムスルフェート及びN−ビニル−ホルムアミドからなる群から選択される、該モノマー。 - シェルが、以下の(b)と(c)の存在下での以下の(a)の重合により製造されるポリマーからなる、請求項1記載の軟カプセル、
(a)65〜97質量%の酢酸ビニル、
(b)3〜35質量%のポリエーテル化合物であって、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールブロックとの共重合体、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化脂肪族アルコール、ジメチコンコポリオール及びポリ(ナトリウムメタクリレート−コ−メチルポリエチレングリコールメタクリレート)からなる群から選択される、数平均分子量が1500〜35000である該化合物、
(c)0〜20質量%の1つ以上の共重合性モノマーであって、メチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムスルフェート及びN−ビニル−ホルムアミドからなる群から選択される、該モノマー。 - シェルが、以下の(I)〜(III)を含む、請求項1または2に記載の軟カプセル
(I)10〜100質量%の、以下の(b)と(c)の存在下での以下の(a)の重合により製造されるポリマー:
(a)50〜97質量%の酢酸ビニル、
(b)3〜35質量%のポリエーテル化合物であって、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールブロックとの共重合体、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化脂肪族アルコール、ジメチコンコポリオール及びポリ(ナトリウムメタクリレート−コ−メチルポリエチレングリコールメタクリレート)からなる群から選択される、数平均分子量が1500〜35000である該化合物、
(c)0〜20質量%の1つ以上の共重合性モノマーであって、メチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムスルフェート及びN−ビニル−ホルムアミドからなる群から選択される、該モノマー
および、
(II)0〜80質量%の、構造改良助剤であって、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ペクチン、カラゲナン(carrageenan)、ポリビニルアルコール、メタクリル酸およびエチルアクリレートのコポリマーからなる群から選択される前記助剤、
および
(III)0〜30質量%のシェルの別の慣用の成分であって、充填剤、放出剤、流動助剤、水溶性又は非水溶性染料、着香剤及び甘味料からなる群から選択される前記成分。 - 得られたポリマーが、続いて、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル又はN,N’−ジビニルエチレン尿素により架橋される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の軟カプセル。
- 得られたポリマーが、続いて、テトラホウ酸二ナトリウムにより架橋される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の軟カプセル。
- ロータリーダイ法、アコゲル法、ノートン法、ドロップオアブロー法またはコルトンアップジョン法で得られる、請求項1から5までのいずれか1項記載の軟カプセル。
- 1つ以上の薬理学的に活性な成分、ビタミン、カロチノイド、ミネラル、微量元素、補助食品、化粧品活性物質、植物保護剤、浴槽用混合物、香料、着香剤、クリーナーまたは洗剤を含有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の軟カプセル。
- 慣用の薬理学的被覆方法を用いて、製造後に、胃液に抵抗性の被覆を施すことにより、胃液抵抗性を確立する、請求項1から7までのいずれか1項記載の軟カプセル。
- 薬理学的適用のための請求項1から8までのいずれか1項記載の軟カプセル。
- 化粧品の適用、植物保護への適用、クリーナーまたは補助食品のための、請求項1から8までのいずれか1項記載の軟カプセル。
- シェルが、以下の(b)と(c)の存在下で以下の(a)を重合し、次いで最初のモノマー(a)のエステル部分の少なくとも一部を加水分解することにより製造されるポリマーからなる、請求項1から10のいずれか1項に記載の軟カプセルの製造方法、
(a)50〜97質量%の酢酸ビニル、
(b)3〜35質量%のポリエーテル化合物であって、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールブロックとの共重合体、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化脂肪族アルコール、ジメチコンコポリオール及びポリ(ナトリウムメタクリレート−コ−メチルポリエチレングリコールメタクリレート)からなる群から選択される、数平均分子量が1500〜35000である該化合物、
(c)0〜20質量%の1つ以上の共重合性モノマーであって、メチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムスルフェート及びN−ビニル−ホルムアミドからなる群から選択される、該モノマー。
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