JP2004511564A - リン酸エステルの製法 - Google Patents

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Abstract

本発明はリン酸エステルの製法、特にモノマービスアリールジホスフェート、すなわち架橋したホスフェートの連続的製法に関する。

Description

【0001】
本発明はリン酸エステルの製法、特にモノマービスアリールジホスフェート、すなわち架橋したホスフェートの連続的製法に関する。
【0002】
ビスアリールジホスフェート、例えばビスフェノール−A−ビス(ジフェニル)ホスフェートおよびレゾルシン−ビス(ジフェニル)ホスフェートはポリマー樹脂のための効果的な難燃剤として公知である。例えばポリフェニレンオキシド/耐衝撃性ポリスチレン(“PPO/HIPS”)もしくはポリカーボネート/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(“PC/ABS”)からの多数のブレンドをビスアリールジホスフェート−難燃剤で改善することができる。
【0003】
プラスチックに難燃性を付与するためにビスアリールジホスフェートを使用する場合、モノマービスアリールジホスフェートはポリマーに有利な物理特性を付与するが、相当するダイマーまたはポリマー化合物は有利な物理特性を付与しないために、高いモノマーの割合を有する化合物を使用することが望まれる。例えば、モノマービスアリールジホスフェートが添加された樹脂はダイマーまたはポリマーアリールホスフェートと組み合わせた樹脂に比べて、より改善された耐衝撃性、より改善されたメルトフローインデックスをおよび改善された引っ張り特性および曲げ特性を有する。
【0004】
その商業上の利用性のために、モノマービスアリールジホスフェートの製造のために種々の方法が開発されている。例えば、オキシハロゲン化リンをビスフェノールA(BPA)と触媒を用いて反応させ、次いでこの中間体をフェノールと反応させることにより、ビスフェノール−A−ビス(ジフェニル)ホスフェートを得ることができることは公知である。
【0005】
WO99/55771はモノマービスアリールジホスフェートの連続的製法を記載しているが、後処理が十分でなく、一定の製品の特性(触媒含量、酸価、加水分解可能な塩素)に関して、ポリマー樹脂のための難燃剤への全ての要求を満たしてはいない。
【0006】
EP936243A2は、ビスアリールジホスフェート中に酸性成分、および/または熱および水分が作用することにより酸性成分になる酸性成分の前駆物質が、典型的には含有されていることを記載している。この不純物は例えば触媒残分、完全に変換しなかった使用材料、例えばハロゲン化リンおよび/またはリン酸エステル誘導体、または不安定なリン酸エステルの分解生成物から由来する。更に、この種の不純物が難燃剤としてポリマー樹脂中でその加水分解安定性を悪化することが確認された。
【0007】
WO98/47631はアリールジホスフェートエステルの製法を開示する、その際第3の工程で反応媒体中に不溶性の触媒を濾別する。
【0008】
WO98/35970は触媒として塩化マグネシウムを用いるビスアリールジホスフェートの半連続的な製法を記載している。ここでも、反応生成物は更に後処理されていない。
【0009】
EP0485807B1は8工程でのアリールジホスフェートエステルの製法を記載している、この際触媒の後処理もしくは抽出はアルカリ水溶液中で行われる。
【0010】
特開平10−017583号明細書中にはホスフェートエステルオリゴマーのバッチ式製法が開示されている、その際HClガスの遊離を介して反応は制御される。過剰のフェノールは蒸留により、触媒、例えば塩化マグネシウムは、洗浄により除去される。
【0011】
最後に、特開平10−007689は酸性水溶液(pH≦3)を用いる、温度低くとも65℃での金属塩化物触媒の除去のための方法を記載している。
【0012】
公知技術に記載された製法の欠点は、後処理工程なしで所望の生成物が触媒でおよびその他の酸性副生成物で不純になった形でのみ得られるか、または架橋アリールジホスフェート、特にビスフェノールAまたはレゾルシノールの反応生成物の場合、提案された後処理または洗浄の形は、生成物相および水相の間の不十分な相分離並びに強い加水分解傾向、特にアルカリ性媒体中での強い加水分解傾向により、大きなプラントでは著しい困難に導く。現在この困難な点が、この製品の連続的な、従って大規模な製造を実現することを阻止している。
【0013】
従って、本発明はリン酸エステル、特にモノマービスアリールジホスフェートもしくは架橋したホスフェートを製造する方法に関し、この方法は、
(1)オキシハロゲン化リンとポリオールとをモノマーハロゲンホスフェート中間体の含量少なくとも約60%の形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、
(2)このモノマーハロゲンホスフェート中間体をアルコールと所望のリン酸エステルの形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、かつ
(3)工程(2)からの生成物を相分離装置中で温度50〜120℃で連続的、半連続的またはバッチ式に後処理することを特徴とする。
【0014】
幾つかの有利な実施態様においては工程(1)のポリオールは二価のアルコールであり、かつ工程(2)のアルコールは一価のアルコールである。逆に、オキシハロゲン化リンと1価のアルコールとを反応させ、モノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体の含量少なくとも約60%にする。有利な実施形においては反応の3つの全ての工程を連続的に実施する。
【0015】
本発明の目的は、少なくとも1つの工程は連続的に実施される、リン酸エステルの連続的製法を提供することである。特に有利であるのは全て3つの工程を連続的に実施する。
【0016】
本発明の更なる目的は、リン酸エステルの連続的製法を提供することであり、この際オキシハロゲン化リンとポリオールとの反応におけるモノマーハロゲンホスフェート中間体の含量が少なくとも約60%、有利には少なくとも約70%、特に有利には少なくとも約80%である。
【0017】
本発明の更なる目的は、難燃剤として、例えばプラスチック中の難燃剤として、使用することのできるモノマーリン酸エステル生成物の製法である。
【0018】
本発明の更なる目的および利点は以下の記載で明らかにする。
【0019】
本発明の範囲において、連続的という用語は、反応成分を一定に保持される流量で装置に供給し、かつこの反応混合物を同様に連続的に再び取り出すことを意味する。全ての反応パラメータは時間的に一定に保持される。
【0020】
本発明の範囲において、半連続的とは装置中に一方の反応成分を予め装入し、もう一方の反応成分をゆっくりと連続的に供給することを意味する。
【0021】
本発明の範囲において、バッチ式または非連続的とは反応成分を一緒に装置中に装入し、そこで一定の反応時間の間決められた反応条件下に反応成分が滞留することである。
【0022】
本発明の原理をより良好に理解するために、有利な実施形を引用し、その記載に特別な言葉を使用する。しかし、この発明に関連する当業者は、通常記載した方法の変更およびその他の改良およびここに記載された発明の原理の更なる使用を着想することができるので、本発明の範囲はそれにより限定されない、ということは明らかである。
【0023】
本発明は一般にリン酸エステルの連続的製法に関し、この際3つの全ての工程を連続的な操作で作動し、こうして反応を連続的反応器システム中で、例えば連続的な攪拌タンク型反応器(CSTR)中で実施する場合、ダイマーハロゲンホスフェート中間体に比較してモノマーハロゲンホスフェート中間体の高い含量で、生成物を高い生産性で製造することができる。一定の実施形においては、BPA−ビス(ジフェニル)ホスフェートを含む、所望のモノマーリン酸エステルを形成するために中間体を使用することができる。
【0024】
有利な反応器の構成(すなわち連続反応器)は、そうでなければ商業的な量で、高い生産性で達成することのできない、生産割合の製造を可能にする。
【0025】
更に、オリゴマー化またはポリマー化の度合いは、複数の段階を有する一連の連続的な反応器の個々の段階において一定の程度まで、その度合いまで反応を進行させる度合いにより制御することができる。
【0026】
本発明の観点においては、リン酸エステルを連続的に2工程法により製造する。第1の工程においては、オキシハロゲン化リンをアルコール、有利にジオールまたはその他のポリオールと連続的に反応させて、モノマーハロゲンホスフェート中間体、有利にはビス(ジクロロホスフェート)に関して少なくとも約60%含量で形成する。過剰のオキシハロゲン化リンを有利に除去した後、モノマーハロゲンホスフェート中間体をその他のアルコール、有利に一価のアルコール、例えばフェノールと反応させ、こうして所望のリン酸エステルが生じる。例えば蒸留により除去したオキシハロゲン化リンを工程中に戻すことができる、すなわち新たにハロゲンホスフェート中間体を製造するために使用することができる。
【0027】
工程1の反応の生成物は、主にモノマーであり、このモノマー生成物が工程2の反応成分として使用されるので、工程2の反応の生成物も主にモノマーである。しかしながら、工程1からのモノマー生成物の形成の後にオリゴマーまたはポリマー成分を所望する場合には、工程1からのモノマー生成物を工程2中でポリオールと反応させることができ、こうして生じた生成物は所望により更に加工することができる。
【0028】
本発明によるその他の観点においては、オキシハロゲン化リンを連続的に一価のアルコールと反応させ、モノハロゲンモノリン酸ジエステル−中間体を少なくとも約60質量%の含量で製造する。次いでこの中間体をポリオール、有利に2価のアルコールと反応させ、こうして所望のリン酸エステルが生じる。
【0029】
更に、本発明の方法の実施態様を記載する。リン酸エステルの製法の工程1は、触媒としてルイス酸の存在で好適なアルコールとオキシハロゲン化リンとを連続的に反応させることを有利に包含する。本発明において使用するオキシハロゲン化リンは一般に式POX(この際、Xは塩素または臭素を含むハロゲンであり、nは有利に3である)。オキシ塩化リン、POClが最も有利なオキシハロゲン化リンである。
【0030】
工程1において、多価のアルコール、例えば二価のアルコールを使用する場合、モノマーハロゲンホスフェート中間体が生じる。この実施態様において、工程1の反応は図式的には次の様である:
【0031】
【化1】
Figure 2004511564
【0032】
未反応のPOXを場合により圧力を下げて蒸留により除去し、前記のように工程中に戻すことができ、この際工程1からの中間生成物Iは後に残る。前記の式中でRはアルコールの炭素鎖部分(すなわち、芳香族部分、脂肪族部分、脂環式部分またはこれらの組合せ)であり、Xは前記のようにハロゲンであり、化合物Iは工程1のモノマーハロゲンホスフェート中間体である。
【0033】
好適なアルコールの例はポリオール、例えばポリフェノールであり、二価のアルコールも含み、例えばビフェノール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、レゾルシン、ピロカテキンおよびハイドロキノン、および三価のアルコール、例えばグリセリン、並びにその他のポリオールである。アルコールの芳香族部分および脂環式部分はアルキル置換またはハロゲン置換されていてよい。アルコールの脂肪族部分は同様にハロゲン置換されていてよい。アルキル置換基は飽和または不飽和脂肪族炭化水素基を包含し、これは炭素鎖の長さが1〜18である、直鎖または分枝鎖であってよい。アルキル基は例えばメチル、エチルおよびプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルおよびオクタデシルの構造異性体を包含する。ハロゲン置換基は有利に塩素および/または臭素である。更に、芳香族アルコールは有利にそれぞれのヒドロキシ基に対してオルト位に置換基1個より多くないのが有利である。
【0034】
触媒は反応を促進することのできる全てのルイス酸であってよい。この例は、特にAlCl、ZnCl、CaCl、MgOまたはMgCl、有利にMgOまたはMgClである。触媒は、反応がスムーズに経過することができるように十分な量で使用する。工程1で使用する触媒の量は典型的には約100ppm〜約5000ppm(最初の反応器に供給するその他の試薬に対して)、有利に100ppm〜約1000ppmおよび最も有利には約300ppm〜約700ppmである。
【0035】
工程1における反応温度は、特に使用したポリオールに依存するが、一般に約50℃〜約250℃の広い範囲にわたって、制御することができ、かつこの方法は大気圧、真空下または高めた圧力で実施することができる。しかしながら約50℃〜約200℃の温度が有利であり、約80℃〜約140℃の温度が特に有利であり、かつ第1および第2の段階で温度約85℃〜約100℃および引き続く段階で約100℃〜約120℃が最も有利である。
【0036】
この方法を、第1の工程において十分に過剰のPOXで作業し、この反応温度で処理可能な反応混合物が得られるか、または反応しない溶剤を使用することができる。オキシハロゲン化リン対ポリオールの量比は典型的には約2.5:1〜約10:1、有利に約3:1〜約6:1であり、最も有利には約4:1〜約5:1である。それぞれの反応器中での滞留時間は0.25時間〜約6時間で変化させることができる。
【0037】
前記のように、オリゴマー化またはポリマー化の度合いは、複数の段階を有する一連の連続的な反応器の個々の段階において、反応をそこまで進行させる度合いにより、一定の程度まで制御することができる。反応をそこまで進行させる度合いは、工程1の段階1では典型的には約10〜約100%であり、引き続く段階では約20%〜約100%である。しかしながら、反応をそこまで進行させる度合いは、有利には段階1では約30〜約80%であり、引き続く段階では約50%〜約100%である。最も有利には、反応をそこまで進行させる度合いは、段階1では約30〜約50%であり、段階2では約70〜約100%であり、引き続く段階では約85%〜約100%である。
【0038】
工程1の反応は、前記の反応成分を連続的に、半連続的にまたはバッチ式に、有利には連続的に相互に反応させることにより、実施する。ここで使用する表現“連続的に反応させる”とは、少なくとも部分工程、例えば工程1または2または3を、少なくとも部分的に連続的に実施することができる(すなわち、工程を種々の段階に分けることができ、かつ少なくとも1段階は連続的に実施する)か、または全工程を連続的に実施することができることを意味する。段階の数は例えば約1〜約5の範囲であってよく、有利には約1〜約3であり、最も有利には約2〜約3である。
【0039】
工程1および工程2を連続的にまたは半連続的に実施し、工程3のみをバッチ式に実施することもできる。選択として、工程2および3のみを連続的または半連続的にし、工程1のみをバッチ式に実施することもできる。
【0040】
同様に、連続的、半連続的またはバッチ式法の全ての可能な組合せで個々の工程を実施することもできるが、但し工程1、2および3の全てをバッチ式で実施することは除く。
【0041】
ここで使用する表現“連続的な反応器”とは、原料、または未反応のまたは部分的に反応した材料を含有する供給流が連続的にまたは主に連続的に供給される容器であって、一方この容器から材料が取り出され、反応器体積がほぼ一定に保持される容器に関し、その際最終的な度合いまで反応が行われる条件がこの容器中を支配している。
【0042】
すでに記載したように、反応の連続的な部分を工程1中で、または工程2中で、または工程3中で遂行するために、反応器の構成の選択はオリゴマー化またはポリマー化の度合いおよび生成物の品質を決定する際に、重要である。本発明を実質的に実施するために使用することができ、かつ当業者が信頼する市販の反応器の例は、流下薄膜型反応器、薄膜型反応器、連続攪拌タンク型反応器(“CSTR”)、管型反応器および充填型反応器である。本発明を実施するために、多くの反応器を使用することができるが、攪拌タンク型反応器が有利である。
【0043】
一連の連続的反応器において、常に同じタイプの反応器または異なるタイプの反応器を使用することもできる。更に、CSTRは有利に工程1の段階1に使用し、次いで更に他のCSTRを使用するか、または非連続的な反応器を使用することもできる。最も有利であるのは一連のCSTRを使用するか、またはこれに対する選択として一連のCSTRを使用し、最後の段階を非連続的反応器中で実施する。
【0044】
前記の図式的に記載した、工程1の反応で生じたモノマー生成物と共に、ダイマー、その他のオリゴマーまたはポリマー生成物も製造されるということも、記載する。例えば前記の工程1の反応の式に関して引用すると、化合物1は工程1の反応成分と(すなわち、二価のアルコールとおよびPOXと)反応し、その際次のダイマー成分が生じる:
【0045】
【化2】
Figure 2004511564
【0046】
前記のダイマー成分は次の反応成分および工程1の反応からの中間体の反応によっても生じる:
【0047】
【化3】
Figure 2004511564
【0048】
ダイマー成分の形成のためには前記(1)〜(3)中で生じた生成物をもちろん更にPOXと反応させなければならない。
【0049】
工程1のモノマー、ダイマーおよびその他の同族体の相対的な量の測定のために好適な方法はRI検出器を使用する、液体クロマトグラフィー(GPC)である。
【0050】
工程1の反応において、モノマーハロゲンホスフェート中間体が少なくとも約60質量%の含量で生じる。更に、工程1の反応は、モノマーハロゲンホスフェート中間体を、有利に少なくとも約70%および特に有利に少なくとも約80%含量で形成する。
【0051】
次いで、方法の工程2に関して記載する。工程1の生成物を同様な方法でルイス酸触媒の存在下にアルコール、例えばフェノールを含む一価のアルコールと反応させる。この実施態様において、工程2の反応は図式的には次の様である:
【0052】
【化4】
Figure 2004511564
【0053】
XおよびRは工程1で定義したと同じものであり、かつXOP−O−R−O−POXはモノマーハロゲンホスフェート中間体である。R′OHは一価のアルコールであり、その際R′はアルコールの炭素鎖部分(すなわち、芳香族部分、脂肪族部分、脂環式部分またはこれらの組合せ)であり、かつ(R′O)OP−O−R−O−PO(OR′)は所望のリン酸エステル生成物である。R′OHが芳香族環または脂環式環を含有する場合、工程1の二価のアルコールに関して前記のように、この芳香族環または脂環式環はアルキル置換またはハロゲン置換していてよい。アルコールの脂肪族部分は同様にハロゲン置換されていてよい。更に、芳香族アルコールは有利にそれぞれのヒドロキシ基に対してオルト位に置換基1個より多くを有さないのが有利である。工程2に使用することのできるアルコールの例は、特にフェノール、キシレノール、トリブロモフェノール、メタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノールおよびフェノールホルムアルデヒド−縮合体である。工程2を、工程1のハロゲンホスフェート中間体をフェノールと反応させるように、実施するのが有利であり、その際塩化マグネシウムを触媒として使用する。
【0054】
最初の工程におけると同様に、工程2においてはフェノール(またはその他のアルコール)と工程1からの生成物を連続的にCSTRに供給することができる。これの選択として、フェノール(またはその他のアルコール)を唯一の装入物として工程1からの生成物に供給することもでき、生じた混合物を連続的に反応器に供給することができる。
【0055】
最初の連続的な反応器からの排出流を第2の連続的な反応器中に供給することができ、そこで材料を約0.25〜6時間の滞留時間の間125〜250℃に保持する。全フェノール装入物を第1の反応器に供給するか、または分割して全フェノール装入物の一部を最初の反応器に供給し、残りを第2の反応器中に供給する。
【0056】
第2の反応器からの排出流を緩衝容器に供給する。この緩衝容器は、過剰のアルコールを、例えばフェノールを、工程2から除去するべき連続的または非連続的バキュウムストリッパーに供給するために使用される。取り除いたアルコール過剰分、例えばフェノール過剰分を工程に戻すことができ、すなわち新たに、工程2の実施のために使用することができる。工程1の反応における様に触媒を使用する。
【0057】
工程2の反応を、ハロゲンホスフェート中間体が所望のリン酸エステル生成物に変換するために、十分な温度で実施する。この温度は、使用した試薬および所望の生成物により変化させることができるが、反応器中の材料の温度が50℃〜約250℃の範囲にあるのが有利であるが、特に約125℃〜約250℃の範囲が有利である。反応器の体積を、滞留時間が約0.25〜6時間の範囲であるように調節するのが有利である。
【0058】
アルコール対モノマーハロゲンホスフェート中間体の量比は典型的には約4:1〜約5:1、有利に約4.04:1〜約4.40:1であり、最も有利には約4.04:1〜約4.12:1である。最初の工程と同様に、処理の容易性を改善するために過剰のアルコールを使用するか、または反応しない溶剤を使用することもできる。
【0059】
本発明の最初の観点の有利な実施態様においては、BPAを連続的に塩化マグネシウムおよびオキシ塩化リンに約50℃で溶解容器中で加える。相対的な供給速度は、オキシ塩化リン対BPAの物質量比が約5:1になるような大きさである。次いで、反応混合物を最初のCSTRに約90℃の温度で供給する。反応器の体積を、滞留時間が約1時間になるように保持する。
【0060】
最初の反応器の内容物を連続的に取り除き、直列に接続した更なるCSTR中に供給する。その際温度を徐々に約100℃に、次いで120℃に上昇させる。反応器の供給流および排出流の速度は、滞留時間がそれぞれ約1時間であるような大きさである。
【0061】
最後の反応器からの排出流を緩衝容器に供給し、この容器を充填されている間約90℃に保持する。充填した緩衝容器は、工程1の生成物から過剰のPOClを除去するために連続的な蒸留を行うために使用される。
【0062】
次いで、工程1からの生成物をフェノールと反応させ、その際塩化マグネシウムを触媒として使用する。
【0063】
簡単に前記したように、本発明の連続的方法は最初の工程または第2の工程の一部を連続的な反応器中で実施し、残りの反応を1つ以上の非連続的な反応器中で終了するというように作動する。同様に、1つの工程を完全に一つの連続的反応器中で、または一連の連続的反応器中で実施し、一方他の工程を非連続的な反応器中で実施することもできる。この工程を、モノマーハロゲンホスフェート中間生成物の製造を、従ってモノマーリン酸エステル生成物の製造も最大にするように実施することができる。
【0064】
工程2の反応生成物のモノマー含量は、工程2の反応成分として働く、モノマーハロゲンホスフェート中間体の高いパーセンテージの存在に依存する。工程1においてダイマー成分に比較して多量のモノマーハロゲンホスフェート中間体が生じている場合、工程2の反応のモノマー含量は同様に比較的大きい。すなわち、ダイマー、オリゴマーまたはポリマーリン酸エステル生成物に比較して、比較的多量の工程2のモノマーリン酸エステル生成物が生じるということである。
【0065】
触媒の選択および使用する量並びにオキシハロゲン化リン対アルコールの比は、工程1および工程2の生成物の特性および品質に影響を与えることのできるパラメーターに属する。これらのパラメーターのそれぞれが最適な範囲を有し、こうして所望の特性を有する難燃剤が得られる。更に、それぞれの出発材料の水分含量は最終生成物の品質に作用を有する。例えば反応成分の水分含量が低く保持される場合、多量のモノマー生成物を得ることができる。
【0066】
工程1および工程2を、少なくとも1つは連続的な反応器である一連の反応器中で実施する場合、原料、例えば溶剤、触媒、オキシハロゲン化リンおよびアルコール(すなわちフェノールまたはポリオール、例えばジオール)をその一連の最初の反応器中にのみ供給するかまたは最初の反応器の他にその後の反応器に供給することもできる。このことは、処理の容易性の改善のために、生成物の品質を調節するために、かつ/または所望の生成物または生成物混合物を獲得するために、行うことができる。
【0067】
選択的な実施形において、
(1)オキシハロゲン化リンと1価のアルコールとをモノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体の含量少なくとも約60%の形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、
(2)このモノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体をポリオールと所望のリン酸エステルの形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、かつ
(3)工程(2)からの生成物を相分離装置中で温度50〜120℃で、有利に70〜90℃で連続的、半連続的またはバッチ式に後処理する
ことを特徴とする,リン酸エステルの製法を提供する。
【0068】
この本発明の第2の観点において、この工程からの生成物を、次いで前記のアルコールから選択されたアルコールと、有利にはポリオール、例えばジオールと反応させ、これは所望のリン酸エステルを生じる。このルートにおいては同様に前記のルイス酸触媒を使用し、前記の実施形において記載したように、反応成分の連続的供給を有利に選択する。工程2の生成物の組成および特性は前に記載したルートで得られたものと類似のものである。この発明の連続的方法は、前記と同様な方法で実施する。例えば、一定の実施態様における中間体とポリオールとの反応は、同様に連続的反応器中で実施する。これの選択的方法として第1の反応を非連続的な反応器中で実施し、第2の反応を連続的に実施することもできる。
【0069】
特に前記の選択的な実施態様に関連して記載する。一価のアルコールとオキシハロゲン化リンとの工程1の反応は次のように図式化することができる:
【0070】
【化5】
Figure 2004511564
【0071】
R′OHおよびXは前記と同様のものを表し、化合物IIはモノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体である。
【0072】
特別な触媒および使用量は前記の実施態様と同じである。
【0073】
選択的な実施態様の工程1の反応温度は同様に約50℃〜約250℃の広い範囲で調節することができ、この方法は同様な方法で種々の圧力で作動することができる。しかしながら50℃〜約200℃の温度が有利であり、特に約90〜約140℃の温度が有利である。更に、滞留時間は典型的には約0.25時間〜約6時間である。
【0074】
アルコール対オキシハロゲン化リンの物質量比は有利に約1.5:1〜約3:1および特に有利には約1.75:1〜約2.25:1である。
【0075】
オキシハロゲン化リンと一価のアルコールとの反応において次の不所望な化合物が生じる:
(R′O)POX (III)
(R′O)PO  (IV)
化合物IIIはジハロゲンモノリン酸モノエステル中間生成物であり、かつ化合物IVはリン酸トリエステルである。化合物IVは、工程2においてもはや所望のリン酸エステル生成物の形成下にポリオールと反応することができないので、不所望である。化合物IIIは、工程2の反応において生じた反応成分および中間体と反応する能力を有しており、従って工程2中でダイマー、オリゴマーまたはポリマー生成物に導くことがあるので、不所望である。当業者は、生じることのある特別に不所望な反応および生じることのある生成物を知っているので、ここで特に記載することは必要がない。
【0076】
オキシハロゲン化リンと一価のアルコールとの間の反応において、典型的にはモノハロゲンモノリン酸ジエステルの含量少なくとも約60%が生じる。更に、有利にはモノハロゲンモノリン酸ジエステルの少なくとも約70%および特に有利には少なくとも約80%が生じる。
【0077】
選択的な実施態様は次のように図式化することができる:
【0078】
【化6】
Figure 2004511564
【0079】
R′およびXは前記と同様である。工程2の反応は所望のモノマーリン酸エステル生成物(R′O)OP−O−R−O−PO(OR′)を生じる。
【0080】
特異的な触媒および使用した量は、前に記載した実施態様におけると同様である。
【0081】
工程2における反応温度は同様に約50℃〜約250℃の広い範囲で調節することができ、この方法は同様な方法で種々の圧力で作動することができる。しかしながら約125℃〜約250℃の温度が有利である。更に、滞留時間は典型的には約0.25時間〜約6時間である。
【0082】
ポリオール対モノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体の物質量比は有利に約0.3:1〜約0.8:1および特に有利には約0.4:1〜約0.6:1である。工程1における反応が進行する有利な度合いは、前記と同様である。
【0083】
選択的な方法においては第3の工程として後処理が続く。
【0084】
本発明においては、温度50〜120℃、有利に70〜90℃の温度範囲での水性後処理が相分離を明らかに改善し、この分離のために必要な滞留時間の際に加水分解が重大な影響を有さないということが示された。十分でかつ再現性のある生成物品質(これは連続的に作動する方法工程のために必要な前提として満たさなければならない)を獲得するために、本発明による方法は付加的に特異的な相分離装置を包含する。少なくとも、ニット、薄板または凝集補助を備える重力分離装置(Schwerkraftabscheider mit Koaleszierhilfe)を使用するべきであるが、アルカリ性の範囲での特に良好な分離は遠心力を使用する分離装置、すなわち液−液分離装置により達せられる。
【0085】
工程3として記載される後処理は、同様に連続的、半連続的またはバッチ式に、有利には連続的に実施することのできる、酸性並びにアルカリ性洗浄を包含する。
【0086】
酸性洗浄のためには全ての水性酸、例えばHCl、HSO、HPO、CHCOOHが好適である。特に有利であるのは水性HClであり、特に0.5〜10%の濃度範囲が有利である。アルカリ性洗浄のためには全ての通常の塩基性塩、例えばNaOH、NaCO、NaHCO、酢酸ナトリウムおよび相当するカリウム塩が好適である。特に有利であるのは、Na−塩、特に0.5〜10%の濃度範囲のNaOHが有利である。
【0087】
本発明による方法は、特にビスフェノール−A−ジホスフェート(BDP)またはレゾルシンジホスフェート(RDP)、このためにはポリオールとしてレゾルシンを使用する、を連続的に製造するために好適である。
【0088】
本発明の方法により製造したリン酸エステルは樹脂組成物中に難燃剤として使用することができる。この樹脂はポリマーであってよく、ポリフェニレンオキシド、耐衝撃性ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリブチレンテレフタレートおよびこれらの混合物を包含する。他の多くのポリマー樹脂も同様に使用される。
【0089】
以下の実施例は本発明を詳細に説明する。得られたビスアリールホスフェートをモノマー含量、酸価、加水分解可能な塩素およびマグネシウム含量(触媒)に関して特徴付ける。特徴的なパラメーターの測定は該当する方法で実施する;
モノマー含量は液体クロマトグラフィー(逆相−HPLC)およびUV−検出装置により254nmで測定。
【0090】
酸価はエタノール中のKOHを用いる滴定により測定。
【0091】
なお存在する加水分解可能な塩素の測定のためには、リンに結合する塩素をメタノール中のナトリウムメチラートを用いて鹸化し、引き続き塩素を硝酸銀で滴定する。
【0092】
リン酸エステルのマグネシウム含量は従来の原子吸光法により測定する。
【0093】
実施例
例1:ビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)の製造
実験のために、撹拌装置、還流冷却器、サーモカップルおよびヒーティングマントルを備える1 l反応器4個からなる反応装置を構成する。反応体積はオーバーフロー装置を用いて、1 lに一定に保持する。反応温度の調節はそれぞれの反応器に関して別々のサーモスタットで実施する。
【0094】
工程1
反応混合物(モル比POCl/BPA=5.0、BPA1molあたりMgCl 7mmol)を互換性受け器中に50℃で装入し、ポンプで最初の反応器中に供給する。反応で遊離した塩酸を導出し、水中に吸収する。この反応装置のために、以下の温度プロファイルを調節する:82/86/105/120℃。流速は1.5〜2.0 l/hである。こうして平均滞留時間は2〜2.5時間になる。
【0095】
反応の後、過剰のPOClを連続的に流下薄膜蒸発装置で連続的に留出し、再び反応中に戻す。
【0096】
Cl含量:29.4%
工程2
工程1からの中間生成物を受け器中で、50℃で所望のフェノール量と混合する(中間生成物のCl含量に対して8mol%の過剰)。この反応混合物をポンプで第1の反応器中に導入する。以下の温度プロファイルを調節する:135/160/190/210℃。流速は1.0〜1.3 l/hである。こうして平均滞留時間は3〜4時間になる。
【0097】
反応の後、過剰のフェノールを連続的に流下薄膜蒸発装置で連続的に留去し、再び反応中に戻す。
【0098】
次の特性を有するBDPが得られた:
モノマー含量:   80.5%
酸価:       1.2mgKOH/g
加水分解可能な塩素:757ppm
Mg−含量:    260ppm
例2
後処理のために、例1で製造したBDPを使用した。
【0099】
生成物を、最初に1%濃度のHClで洗浄し、その後完全脱塩水で中性に洗浄した。更に、2%濃度のNaOHを用いる2工程のアルカリ洗浄を実施した。この洗浄の最後に、生成物をもう一回完全脱塩水で中性まで洗浄し、引き続き簡単な連続的蒸発により水分含量<500ppmまで乾燥した。
【0100】
工程3は1バールおよび温度85℃で、窒素を積層し、複数の段階で実施する。
【0101】
工程2からの生成物の0.9 l/hの供給流に最初に、段階1で1%濃度のHClでのHCl−洗浄(供給流450ml/h)、段階2で水での洗浄(供給流250ml/h)、段階3および4でアルカリ性洗浄(2%濃度のNaOHの供給流300ml/h)並びに段階5および6で水での最終洗浄(供給流250ml/h)および最後に段階7で遠心分離を実施する。
【0102】
引き続き生成物を60ミリバールおよび120℃で乾燥することにより、所望の生成物がMg−含量30ppm、酸価0.12mgKOH/gおよび塩素含量52ppmで生じた。
【0103】
工程3の際に次の装置を使用した:
Figure 2004511564
例3
例1におけるように連続的実験室装置中で、BDPを触媒MgClを用いて製造し、連続的に洗浄に供給する。
【0104】
工程3における生成物流   0.9 l/h
Figure 2004511564
例3の装置
Figure 2004511564
引き続き、60ミリバールおよび120℃で乾燥することにより、酸価0.06mgKOH/g、Mg−含量18ppm、および塩素含量20ppmの視覚的に透明な生成物が生じる。

Claims (18)

  1. リン酸エステルを製造する方法において、
    (1)オキシハロゲン化リンとポリオールとをモノマーハロゲンホスフェート中間体の含量少なくとも約60%の形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、
    (2)このモノマーハロゲンホスフェート中間体をアルコールと所望のリン酸エステルの形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、かつ
    (3)工程(2)からの生成物を相分離装置中で温度50〜120℃で連続的、半連続的またはバッチ式に後処理する
    ことを特徴とするリン酸エステルの製法。
  2. 少なくとも1工程を連続的に実施する、請求項1記載の製法。
  3. 全ての工程を連続的に実施する、請求項1記載の製法。
  4. オキシハロゲン化リンとポリオールとの反応を温度約50℃〜約250℃で実施する、請求項1記載の製法。
  5. オキシハロゲン化リンとポリオールとの反応を触媒の存在で実施する、請求項1記載の製法。
  6. 触媒がルイス酸である、請求項5記載の製法。
  7. ルイス酸が酸化マグネシウムまたは塩化マグネシウムである、請求項6記載の製法。
  8. モノマーハロゲンホスフェート中間体とアルコールとの反応を連続的に実施する、請求項1記載の製法。
  9. オキシハロゲン化リンがオキシ塩化リンである、請求項1記載の製法。
  10. 二価のアルコールがビスフェノールAまたはレゾルシンである、請求項1記載の製法。
  11. アルコールが一価のアルコールである、請求項1記載の製法。
  12. 一価のアルコールがフェノールである、請求項11記載の製法。
  13. モノマーハロゲンホスフェート中間体がジホスホロテトラハロゲニデートである、請求項1記載の製法。
  14. 工程3の温度が70〜90℃である、請求項1記載の製法。
  15. 工程3が酸性およびアルカリ性洗浄を包含する、請求項1記載の製法。
  16. 請求項1記載の方法により製造されたリン酸エステルおよびポリマー樹脂を包含する、難燃性組成物
  17. ポリマー樹脂がポリフェニレンオキシド、耐衝撃性ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリブチレンテレフタレートおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項16記載の難燃性組成物。
  18. リン酸エステルを製造する方法において、
    (1)オキシハロゲン化リンと1価のアルコールとをモノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体の含量少なくとも約60%の形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、
    (2)このモノハロゲンモノリン酸ジエステル中間体をポリオールと所望のリン酸エステルの形成下に連続的、半連続的またはバッチ式で反応させ、かつ
    (3)工程(2)からの生成物を相分離装置中で温度50〜120℃で連続的、半連続的またはバッチ式に後処理する
    ことを特徴とするリン酸エステルの製法。
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