JP4320343B2 - アルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2級および/または3級アルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートを高純度かつ高収率で得ることができる新規な製造方法に関する。
アルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートは、化学工業における中間原料などとして、種々の用途に使用されている。例えば、このホスホネートは、一般に樹脂用難燃剤として知られているリン酸エステルを製造する際の合成中間体として、P−Cl結合を有する化合物と反応させてリン酸エステルを製造するのに用いられている。
このようなホスホネートの製造方法として、種々の方法が知られている。
例えば、特開昭49−126623号公報(特許文献1)には、トリエチルアミンやトリブチルアミンなどのアミン化合物またはナトリウムエトキシドなどの金属アルコキシドからなる触媒の存在下で、ジアルキルホスファイトとカルボニル化合物とを反応させてアルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートを合成する方法が記載されている。
しかしながら、この方法では、目的化合物を高収率で得ることができず、反応生成物中に未反応の原料が残存する。そして、目的化合物の純度を向上させるためには、未反応の原料を除去する工程が必要になり、収率の低下や除去工程時にかかる熱履歴などによる副生成物の増加につながり、好ましくない。
また、英国特許第682706号明細書(特許文献2)には、金属カリウムや金属ナトリウムなどのアルカリ金属からなる触媒の存在下で、ジアルキルホスファイトとカルボニル化合物とを反応させてアルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートを合成する方法が記載されている。
しかしながら、この方法で触媒として用いられるアルカリ金属は、保管や使用において取り扱いが非常に危険であるため、アルカリ金属の使用は工業的には好ましくない。また、この特許の実施例に記載されている目的化合物の収率は、満足できるものではない。
一般に、原料として使用されるカルボニル化合物が嵩高い置換基を有するアルデヒド類やケトン類である場合には、反応性に劣る傾向がある。したがって、嵩高い置換基を有するカルボニル化合物を原料として用いてもホスホネートを高収率で得られる方法の開発が望まれている。
特開昭49−126623号公報 英国特許第682706号明細書
本発明は、ホスファイトおよびカルボニル化合物を原料として用いて、P−C結合鎖の末端に2級および/または3級アルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートを、高純度かつ高収率で得ることができる新規な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、2つの置換基を有するホスファイトとカルボニル化合物とを、窒素含有塩基性化合物と金属ハロゲン化物の共存下で付加反応させることにより、副生成物の量が極めて少なく、高純度かつ高収率でアルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートが得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして、本発明によれば、一般式(II):
Figure 0004320343
(式中、R1およびR2は、互いに同一または異なって、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であるか、またはR1とR2はそれらが結合する酸素原子およびリン原子と一緒になって環状構造を形成する)
で表されるホスファイトと、一般式(III):
Figure 0004320343
(式中、R3およびR4は、互いに同一または異なって、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアリール基であるか、またはR3とR4はそれらが結合する炭素原子と一緒になって環状構造を形成する)
で表されるカルボニル化合物とを、窒素含有塩基性化合物および塩化マグネシウムの共存下で付加反応させて、一般式(I):
Figure 0004320343
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ上記と同じ意味を有する)
で表される3級のアルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートを得ることを特徴とするホスホネートの製造方法が提供される。
本発明によれば、ホスファイト(II)およびカルボニル化合物(III)を原料として用いて、P−C結合鎖の末端に2級および/または3級アルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネート(I)を、高純度かつ高収率で製造することができる。
本発明のホスホネートの製造方法は、ホスファイト(II)とカルボニル化合物(III)とを、窒素含有塩基性化合物および金属ハロゲン化物の共存下で付加反応させて、2級および/または3級のアルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネート(I)を得ることを特徴とする。
ホスファイト(II)におけるR1およびR2は、互いに同一または異なって、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であるか、またはR1とR2
はそれらが結合する酸素原子およびリン原子と一緒になって環状構造を形成していてもよい。
1およびR2の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-オクチル、2-エチルヘキシルなどが挙げられ、それらの中でもC2〜C8アルキル基が特に好ましい。
1およびR2のうち少なくとも一方がメチル基である場合には、ホスファイト(II)およびホスホネート(I)が分解し易く、その結果、ホスホネート(I)の収率が低下するおそれがあるので好ましくない。また、R1およびR2の少なくとも一方のアルキル基の炭素原子数が9以上の場合には、ホスファイト(II)の製造に由来する炭素原子数の大きなアルコールが最終生成物中に残存することがあり、その除去が困難となるおそれがあるので好ましくない。
1およびR2のシクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルが挙げられ、それらの中でもC5〜C7シクロアルキル基が好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。
シクロアルキル基の環状構造を形成する炭素原子数が8以上の場合、あるいはシクロアルキル基の環状構造を形成する炭素原子数が4以下の場合には、該シクロアルキル環が不安定になり易く、その結果、環の開裂によって生じる副生物が、反応系に悪影響を及ぼすおそれがあるので好ましくない。
1およびR2のシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。その置換基としては、C1〜C5の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が挙げられ、それらの中でも、例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルのようなC1〜C4アルキル基が特に好ましい。
置換基を有するシクロアルキル基としては、例えば、3-メチルシクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基などが挙げられ、これらの基を有するホスファイト(II)は、原料として入手し易く、かつホスファイト(II)の製造に由来するアルコール類を最終生成物中から除去し易いので好ましい。
1およびR2のアリール基としては、例えばフェニル、1-ナフチル、2-ナフチルなどが挙げられる。
1およびR2のアリール基は置換基を有していてもよい。その置換基としては、C1〜C9の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が挙げられ、それらの中でも、例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルのようなC1〜C4アルキル基が特に好ましい。
置換基を有するアリール基としては、例えば、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2,6-ジメチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、3,5-ジメチルフェニル、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニルなどのC6〜C15アリール基が挙げられる。
上記のアリール基の中でも、フェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基を有するホスファイト(II)は、原料として入手し易く、かつホスファイト(II)の製造に由来するフェノール類を最終生成物中から除去し易いので好ましい。
また、R1とR2はそれらが結合する酸素原子およびリン原子と一緒になって環状構造を形成していてもよい。R1とR2とが結合して形成される連結基−R1−R2−としては、R1およびR2に含まれる炭素原子数の和が2〜9になるアルキレン基が好ましく、2〜6になるアルキレン基がより好ましい。そして、環状構造における環は5〜7員環が好ましく、5員環もしくは6員環がより好ましく、6員環が特に好ましい。この環が8員環以上もしくは4員環以下場合には、環が不安定になり易く、その結果、環の開裂によって生じる酸成分[P−OH]が反応の進行に悪影響を及ぼすおそれがあるので好ましくない。
特に好ましい環状構造としては、次の一般式(IV)で表される環状構造:
Figure 0004320343
(式中、R51およびR52は、互いに同一または異なって、水素原子または直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である)
が挙げられる。
51およびR52は、それらに含まれる炭素原子数の和が0〜6であるのが好ましく、具体的には、R51とR52が共にメチル基である組み合わせ、あるいはR51とR52がそれぞれエチル基とn-ブチル基である組み合わせなどが挙げられる。
上記のようなホスファイト(II)としては、原料の入手し易さやコストの点で、R1とR2の2つのアルキル基が同じであるジアルキルホスファイトおよびジアリールホスファイト、あるいは環状のホスファイトが好ましい。例えば、ジエチルホスファイト、ジn-プロピルホスファイト、ジn-ブチルホスファイト、ジn-オクチルホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ホスファイトなどのジアルキルホスファイト、ジフェニルホスファイトなどのジアリールホスファイト、ネオペンチレンホスファイトなどの環状のホスファイトなどが挙げられる。これらの中でも、ジn-ブチルホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ネオペンチレンホスファイトが特に好ましい。
カルボニル化合物(III)におけるR3およびR4は、互いに同一または異なって、水素原子、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアリール基であるか、またはR3とR4はそれらが結合する炭素原子と一緒になって環状構造を形成していてもよいが、R3およびR4は同時に水素原子ではない。
3およびR4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルなどが挙げられ、それらの中でもC1〜C6アルキル基が特に好ましい。
3およびR4のアリール基としては、例えば、フェニル基などが挙げられる。
このアリール基は置換基を有していてもよい。その置換基としては、C1〜C7の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が挙げられ、それらの中でも、例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルのようなC1〜C4アルキル基が特に好ましい。
置換基を有するアリール基としては、例えば、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2,6-ジメチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、3,5-ジメチルフェニルなどが挙げられる。
また、R3とR4はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、次式で示される環状構造を形成していてもよい。
Figure 0004320343
3とR4とが結合して形成される連結基−R3−R4−としては、R3およびR4に含まれる炭素原子数の和が4〜10になるアルキレン基が好ましい。そして、環状構造における環は、5〜7員環が好ましく、6員環が特に好ましい。
カルボニル化合物(III)は、R3が水素原子であり、かつR4に含まれる炭素原子数が
1〜10であるのが好ましい。
そのようなカルボニル化合物(III)としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒド、ブチルアルデヒドおよびベンズアルデヒドが挙げられる。
また、カルボニル化合物(III)は、R3およびR4に含まれる炭素原子数がそれぞれ1
以上であり、かつR3およびR4に含まれる炭素原子数の和が2〜12であるのが好ましい。
そのようなカルボニル化合物(III)としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンおよびベンゾフェノンが挙げられる。
3およびR4に上記のような置換基をもつ場合、あるいはR3とR4がそれらが結合する炭素原子と一緒になって環状構造を形成する場合には、カルボニル化合物(III)は立体的に嵩高い置換基を有することになり、その結果、ホスファイト(II)との反応性が低下することが予想されるが、本発明の製造方法によれば、予想に反して反応が円滑に進行する。
次に、本発明のホスファイト(II)とカルボニル化合物(III)との反応について詳しく説明する。
本発明の製造方法は、ホスファイト(II)とカルボニル化合物(III)とを、窒素含有塩基性化合物および金属ハロゲン化物の共存下で付加反応させることにより行われる。
本発明の製造方法では、窒素含有塩基性化合物と金属ハロゲン化物とを併用することが必須要件であり、いずれか一方の単独使用では反応が円滑に進行しない。
本発明の製造方法で使用される窒素含有塩基性化合物としては、例えば、リチウムアミド、ナトリウムアミドなどの金属アミド;1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7(DBU)、1,4-ジアザビシクロ(2,2,2)オクタンなどの環状ジアミン;トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどの脂肪族第3級アミン;4-ジメチルアミノピリジン、ピリジン、ルチジン、ピコリンなどの複素環式アミンなどが挙げられ、これらの窒素含有塩基性化合物は2種以上を混合して用いてもよい。
これらの窒素含有塩基性化合物の中でも、ホスホネート(I)が選択的に得られるという点で、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、DBUが好ましく、入手し易さおよび取り扱い易さの点でトリエチルアミンが特に好ましい。
窒素含有塩基性化合物の使用量は、ホスファイト(II)に対して1〜50モル%が好ましく、3〜20モル%がより好ましい。
窒素含有塩基性化合物の使用量がホスファイト(II)に対して1モル%未満の場合には、ホスホネート(I)の収率が低下するので好ましくない。また、窒素含有塩基性化合物の使用量がホスファイト(II)に対して50モル%を超えても、ホスホネート(I)のさらなる収率の向上を期待できないので好ましくない。
本発明の製造方法で使用される金属ハロゲン化物としては、例えば、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、四塩化チタン、三フッ化ホウ素エーテル錯体などが挙げられ、塩化マグネシウムが特に好ましい。上記の金属ハロゲン化物は2種以上を混合して用いてもよい。
金属ハロゲン化物の使用量は、ホスファイト(II)に対して0.1〜5モル%が好ましく、1〜4モル%が特に好ましいが、ホスファイト(II)とカルボニル化合物(III)との反応性により、適宜設定すればよい。
金属ハロゲン化物の使用量がホスファイト(II)に対して0.1モル%未満の場合には、ホスホネート(I)の収率が低下するので好ましくない。また、金属ハロゲン化物の使用量がホスファイト(II)に対して5モル%を超えても、ホスホネート(I)のさらなる収率の向上を期待できないばかりか、ホスホネート(I)が分解することもあるので好ましくない。
窒素含有塩基性化合物と金属ハロゲン化物との特に好ましい組み合わせとしては、トリエチルアミンと塩化マグネシウムの組み合わせが挙げられる。
本発明の製造方法において、ホスファイト(II)とカルボニル化合物(III)との使用割合は、ホスファイト(II)1モルに対してカルボニル化合物(III)が1.0〜1.5モル、好ましくは1.01〜1.2モルである。
カルボニル化合物(III)がホスファイト(II)1モルに対して1.0モル未満の場合には、ホスファイト(II)が反応混合物中に残存する比率が高くなり、その結果、ホスホネート(I)への転化率(目的化合物の収率)が低下するので好ましくない。また、過剰のカルボニル化合物(III)を使用したときに、反応終了後に反応混合物中に残存する未反応のカルボニル化合物(III)は、例えば、減圧低沸分除去により容易に除去することができる。しかし、カルボニル化合物(III)がホスファイト(II)1モルに対して1.5モルを超えると、除去する未反応のカルボニル化合物(III)の量が多くなるので好ましくない。
上記の付加反応における反応温度は、好ましくは10〜100℃、より好ましくは20〜70℃である。反応温度が10℃未満の場合には、反応性が低下するので好ましくない。また、反応温度が100℃を超えると、カルボニル化合物(III)や窒素含有塩基性化合物が飛散したり、分解を含めた副反応が進行するので好ましくない。
また、反応時間は、反応温度などの条件にもよるが、通常、1〜5時間程度で十分である。
上記の付加反応は、必要に応じて有機溶剤の存在下で行うことができる。
有機溶剤は、この反応に不活性な溶剤であれば特に限定されず、例えば、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶剤;モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン含有炭化水素溶剤;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶剤などが挙げられる。
このようにして得られた反応混合物から、溶剤や低沸成分を減圧除去することにより、目的化合物である一般式(I)のホスホネートを得ることができる。
また、目的化合物中に、触媒として用いられる窒素含有塩基性化合物および金属ハロゲン化物、溶剤などに由来する金属成分や酸性成分が残存することを避けたい場合には、それらを公知の方法で除去するのが好ましい。この除去方法としては、酸洗浄処理、アルカリ洗浄処理、水洗処理、減圧蒸留などが挙げられる。
酸洗浄処理では、反応混合物中の金属ハロゲン化物に由来する金属成分や窒素含有塩基性化合物を除去することができる。具体的には、塩酸、硫酸、シュウ酸、硝酸、リン酸およびクエン酸などの酸性水を用いて、得られた反応混合物を洗浄すればよい。
アルカリ洗浄処理では、反応混合物中の酸性成分を中和により除去することができる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液を用いて、得られた反応混合物を洗浄すればよい。
本発明のホスホネートは、化学工業における中間原料などとして、種々の用途に用いることができる。例えば、本発明のホスホネートは、一般に樹脂用難燃剤として知られているリン酸エステルを誘導する中間体として用いることができる。
具体的には、本発明のホスホネートと、ジ置換ホスホロハリダイトのようなP−Cl結合を有する化合物とを脱ハロゲン化水素反応に付し、得られた反応生成物を酸化して、1分子中にホスフェート−ホスホネート結合を有する有機リン化合物を得る。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定して解釈されるべきものではない。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができる。本明細書において引用した特許文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様に、その内容が本明細書に対する参考として援用されるべきである。
(実施例)
本発明を以下の実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の範囲が限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌機、温度計、滴下装置および還流管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、ジブチルホスファイト194.0g(1モル)、トリエチルアミン5.1g(0.05モル)および塩化マグネシウム1.7g(0.018モル)を充填した。この混合溶液を40℃にて撹拌しながら、アセトン63.8g(1.1モル)を1時間かけて追加した。さらに同温度(40℃)で1時間撹拌することにより、ジブチル(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネートを主成分とする反応溶液264.6gを得た。
得られた反応溶液をゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、99.7%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表1に示す。
その後、得られたジブチル(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネートを精製処理に付した。まず、反応溶液を60℃まで加熱昇温し、2%希塩酸水溶液で洗浄し、反応溶液中のトリエチルアミンと塩化マグネシウムを除去した。次いで、反応溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水洗を2回行って、反応溶液中の酸性成分を除去した。次いで、反応溶液を80℃まで加熱しつつ、約2.7kPaの減圧下で水を回収した。さらに、同条件で窒素トッピングを行い、残存する未反応の原料を取り除いて、ジブチル(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネート242.2gを得た。GPCにより純度を測定したところ、99.8%であった。
(実施例2)
攪拌機、温度計、滴下装置および還流管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、ジブチルホスファイト194.0g(1モル)、トリエチルアミン5.1g(0.05モル)および塩化マグネシウム0.95g(0.01モル)を充填した。この混合溶液を25℃にて撹拌しながら、メチルイソブチルケトン(MIBK)110.0g(1.1モル)を1時間かけて追加した。さらに同温度(25℃)で1時間撹拌することにより、ジブチル(1−ヒドロキシ−1、3−ジメチルブチル)ホスホネートを主成分とする反応溶液310.1gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、96.4%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表1に示す。
(実施例3)
アセトンの代わりにシクロヘキサノン107.8g(1.1モル)を用い、温度条件を60℃とすること以外は、実施例1と同様にして、ジブチル(1−ヒドロキシシクロヘキシル)ホスホネートを主成分とする反応溶液308.6gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、99.8%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表1に示す。
(実施例4)
ジブチルホスファイトの代わりにビス(2−エチルヘキシル)ホスファイト306.0g(1モル)を用い、トリエチルアミン20.2g(0.2モル)および塩化マグネシウム3.4g(0.036モル)を用いること以外は、実施例1と同様にして、ビス(2−エチルヘキシル)(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネートを主成分とする反応溶液393.4gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、100.0%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表1に示す。
(実施例5)
ジブチルホスファイトの代わりにネオペンチレンホスファイト150.0g(1モル)を用い、トリエチルアミン3.0g(0.03モル)および塩化マグネシウム1.7g(0.018モル)を用い、溶剤としてクロロベンゼン250gを用いること以外は、実施例1と同様にして、ネオペンチレン(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネートを主成分とする反応溶液468.5gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、99.0%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表1に示す。
(実施例6)
トリエチルアミンの代わりにナトリウムアミド3.9g(0.1モル)を用いること以外は、実施例1と同様にして、ジブチル(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネートを主成分とする反応溶液263.4gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、96.2%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表1に示す。
(比較例1)
塩化マグネシウムを使用しないこと以外は、実施例1と同様にして、無色透明の反応溶液を得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、7.5%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表2に示す。
(比較例2)
トリエチルアミンを使用しないこと以外は、実施例1と同様にして、反応させたが、GPCによる分析で目的物の生成が見られず、反応はしなかったものと判断した。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表2に示す。
(比較例3)
トリエチルアミンおよび塩化マグネシウムの両方の代わりにナトリウムメトキシド5.4g(0.1モル)を用いること以外は、実施例1と同様にして、無色透明の反応溶液263.2gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、11.3%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表2に示す。
(比較例4)
塩化マグネシウムを使用しないこと以外は、実施例6と同様にして、無色透明の反応溶液261.7gを得た。
得られた反応溶液をGPCにより測定して、主成分の反応率(面積比)を算出したところ、27.2%であった。
得られた結果を、使用した原料と触媒とそれらの使用量および反応条件と共に表2に示す。
Figure 0004320343
Figure 0004320343
表1の結果から、2つの置換基を有するホスファイトとカルボニル化合物とを、窒素含有塩基性化合物と金属ハロゲン化物の共存下で付加反応させた実施例1〜6では、高収率でホスホネートが得られることがわかる。特に、カルボニル化合物として、実施例1のアセトンよりもさらに反応性が低いことが予想される、立体的に嵩高いメチルイソブチルケトンを使用した実施例2でも、その反応性が良好であることがわかる。
一方、表2の結果から、窒素含有塩基性化合物としてトリエチルアミンのみを使用した比較例1、金属ハロゲン化物として塩化マグネシウムのみを使用した比較例2、窒素含有塩基性化合物および金属ハロゲン化物のいずれも使用しなかった比較例3、ならびに窒素含有塩基性化合物としてナトリウムアミドのみを使用した比較例4では、反応がほとんど進行しないことがわかる。このことから、窒素含有塩基性化合物と金属ハロゲン化物のとを併用しない限り、反応が円滑に進行しないことがわかる。
(参考例1)
実施例1と同様にして、ジブチル(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネート242.2gを得た。
(工程(1))
上記の反応終了後、ジブチル(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ホスホネートが残存する2リットルの四つ口フラスコに、トルエン142.0gおよびトリエチルアミン111.1g(1.10モル)を充填し、攪拌した。次いで、恒温装置により混合溶液を60℃に保持しつつ、滴下装置(追加漏斗)からネオペンチレンホスホロクロリダイト182.0g(1.08モル)を2時間かけて追加した。その後、反応混合物を同温度(60℃)で1時間攪拌することにより反応を完結させた。
反応混合物に水200g(反応混合物に対して約30重量%)を加え、同温度(60℃)で30分撹拌した後、静置して分相させた。水相を回収し、副生したトリエチルアミン塩酸塩を除去した。
(工程(2))
次いで、得られた反応溶液を20℃まで冷却し、トリエチルアミン3.0g(0.03モル)を加え、混合溶液をpH10とした。次いで、温度20〜40℃の範囲を外れないように、発熱に注意しながら滴下装置(追加漏斗)から35%過酸化水素水溶液104.9g(過酸化水素として1.08モル)を2時間かけて加えた。その後、40℃で1時間撹拌した。
その後、反応溶液を60℃まで加熱昇温し、1%希塩酸水溶液、飽和炭酸ナトリウム水溶液で順次洗浄し、最後に水洗を2回行った。次いで、反応混合物を100℃まで加熱しつつ、13.3kPaの減圧下で水とトルエンを回収した。さらに、100〜110℃で2.7kPaの減圧下で水蒸気トッピングおよび窒素トッピングを順次行い、低沸分を除去し、無色透明の液体(ホスフェート−ホスホネート化合物)374.3gを得た。
得られた生成物の純度をガスクロマトグラフにより測定し、収率を算出したところ、それぞれ98.6%および96.2%であった。
また、得られた生成物の構造をIR、NMR、元素分析および吸光法によるP%により決定した。
IR(KBr):
2976,1469,1376,1306,1261,1213,1149,1056,1014,915,851,813,742,624cm-1
NMR:
1H−NMR(CDCl3;400MHz);δ4.26(2H,d,JHH=10Hz,POC 2C(CH32−),4.144(2H,t,JHH=7Hz,POC 2CH2CH2CH3),4.141(2H,t,JHH=7Hz,POC 2CH2CH2CH3),3.86(2H,dd,JHH=10Hz,JPH=23Hz,POC 2C(CH32−),1.80(3H,s,PC(C 32O),1.76(3H,s,PC(C 32O),1.69(4H,m,POCH2 2CH2CH3),1.43(4H,tq,JHH=7Hz,POCH2CH2 2CH3),1.29(3H,s,POCH2C(C 32−),0.96(6H,t,JHH=7Hz,POCH2CH2CH2 3),0.86(3H,s,POCH2C(C 32−)ppm
13C−NMR(CDCl3;100MHz);δ80.3(dd,1PC=179Hz,2PC=8Hz,P(CH32OP),77.7(d,2PC=7Hz,PO2C(CH32−),66.5(d,2PC=7Hz,PO2CH2CH2CH3),32.5(d,JPC=6Hz),31.9(d,3PC=5Hz,POCH2 (CH32−),23.3,21.7,20.1,18.6,13.4ppm
元素分析および吸光法によるP%:
C:47.9%,H:8.5%,P:15.5%
本発明は、2004年11月2日に出願された日本特許出願、第2004−319528に関し、これを優先権主張して出願するものであり、この内容を参照としてここに入れる。

Claims (8)

  1. 一般式(II):
    Figure 0004320343
    (式中、R1およびR2は、互いに同一または異なって、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であるか、またはR1とR2はそれらが結合する酸素原子およびリン原子と一緒になって環状構造を形成する)
    で表されるホスファイトと、一般式(III):
    Figure 0004320343
    (式中、R3およびR4は、互いに同一または異なって、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアリール基であるか、またはR3とR4はそれらが結合する炭素原子と一緒になって環状構造を形成する)
    で表されるカルボニル化合物とを、窒素含有塩基性化合物および塩化マグネシウムの共存下で付加反応させて、一般式(I):
    Figure 0004320343
    (式中、R 1 、R 2 、R 3 およびR 4 は、それぞれ上記と同じ意味を有する)
    で表される3級のアルコール性ヒドロキシ基を有するホスホネートを得ることを特徴とするホスホネートの製造方法。
  2. 窒素含有塩基性化合物が、脂肪族第3級アミンまたは金属アミドである請求項1に記載のホスホネートの製造方法。
  3. 脂肪族第3級アミンが、トリエチルアミンである請求項2に記載のホスホネートの製造方法。
  4. 窒素含有塩基性化合物の使用量がホスファイト(II)に対して1〜50モル%であり、かつ金属ハロゲン化物の使用量がホスファイト(II)に対して0.1〜5モル%である請求項1〜のいずれか1つに記載のホスホネートの製造方法。
  5. ホスファイト(II)が、ジエチルホスファイト、ジn-プロピルホスファイト、ジn-ブチルホスファイト、ジn-オクチルホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ネオペンチレンホスファイトおよびジフェニルホスファイトから選択される請求項1〜のいずれか1つに記載のホスホネートの製造方法。
  6. ホスファイト(II)が、ジn-ブチルホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ホスファイトおよびネオペンチレンホスファイトから選択される請求項に記載のホスホネートの製造方法。
  7. カルボニル化合物(III)のR3およびR4に含まれる炭素原子数がそれぞれ1以上であり、かつR3およびR4に含まれる炭素原子数の和が2〜12である請求項1〜のいずれか1つに記載のホスホネートの製造方法。
  8. カルボニル化合物(III)が、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンおよびベンゾフェノンから選択される請求項に記載のホスホネートの製造方法。
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