JP2004510874A - オレフィンが豊富な炭化水素原料の分解方法 - Google Patents

オレフィンが豊富な炭化水素原料の分解方法 Download PDF

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Abstract

オレフィン含有炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが含まれる方向に選択的に分解する方法であって、この方法は、1種以上のオレフィンを含有する炭化水素原料を少なくとも180のケイ素/アルミニウム原子比を有するMFI型の結晶性シリケートおよび蒸気処理工程を受けていて150から800のケイ素/アルミニウム原子比を有するMEL型の結晶性シリケートから選択される結晶性シリケート触媒が入っている移動床反応槽の中に0.1から2バールのオレフィン分圧下500から600℃の入口温度で前記原料が前記触媒の上を5から30時−1のLHSVで通過するように通すことで前記原料が含有するオレフィンの分子量より低い分子量を有するオレフィンを含有する流出液を生成させ、前記触媒の1番目の画分を前記移動床反応槽から断続的に取り出し、前記触媒の前記1番目の画分を再生装置内で再生し、そして前記再生装置内で再生された前記触媒の2番目の画分を前記移動床反応槽に断続的に送るが、前記触媒の再生速度をプロピレンの純度が同じ原料、触媒および分解条件が用いられている固定床反応槽で観察される平均値に相当する値、例えば少なくとも94重量%に一定に維持されるようにコントロールすることを含む。

Description

【0001】
本発明は、オレフィンが豊富な炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが選択的に含まれる方向に分解する方法に関する。特に、精油所または石油化学プラントで得られるオレフィン原料をその原料に含まれていたオレフィンが結果として得られる流出液の中に再分配された状態で含まれるように選択的に転化することができる。
【0002】
例えば、石油原料の接触脱蝋などで長鎖パラフィンをより軽質の生成物に転化させる目的でゼオライトが用いられることは本技術分野で公知である。脱蝋の目的ではないが、パラフィン系炭化水素の少なくとも一部がオレフィンに転化する。そのような工程で例えばMFI型またはMEL型の結晶性シリケートが用いられることは公知であり、この3文字表示「MFI」および「MEL」は各々Structure Commission of the International Zeolite Associationが確立した如き特定の結晶性シリケート構造型を表す表示である。MFI型の結晶性シリケートの例は合成ゼオライトZSM−5およびシリカライト(silicalite)であり、他のMFI型の結晶性シリケートも本技術分野で公知である。MEL型の結晶性シリケートの例は合成ゼオライトZSM−11である。
【0003】
ヨーロッパ特許出願公開第0305720号には炭化水素の接触転化で気体状のオレフィンを製造することが開示されている。ヨーロッパ特許第0347003号には炭化水素含有原料を軽質オレフィンに転化する方法が開示されている。WO−A−90/11338にはC−C12パラフィン系炭化水素を石油化学原料、特にCからCのオレフィンに転化する方法が開示されている。米国特許第5043522号およびヨーロッパ特許出願公開第0395345号には炭素原子数が4以上のパラフィンからオレフィンを製造することが開示されている。ヨーロッパ特許出願公開第0511013号には、蒸気による活性化された燐含有触媒とH−ZSM−5を用いて炭化水素からオレフィンを製造することが開示されている。米国特許第4810356号にはシリカライト触媒を用いた脱蝋でガスオイルの処理を行う方法が開示されている。英国特許出願公開第2156845号にはプロピレンまたはプロピレン含有炭化水素混合物からイソブチレンを製造することが開示されている。英国特許出願公開第2159833号には軽質溜分の接触分解でイソブチレンを製造することが開示されている。
【0004】
この上に例示した結晶性シリケートを用いると長鎖オレフィンの方が対応する長鎖パラフィンよりもはるかに速い速度で分解する傾向があることが本技術分野で知られている。
【0005】
更に、パラフィンからオレフィンへの転化で結晶性シリケートを触媒として用いると前記転化が経時的に安定でないことも知られている。稼働時間が長くなるにつれて転化率が低下し、このような低下は、コークス(炭素)が生成して触媒に付着することによるものである。
【0006】
このような公知方法は重質パラフィン分子を分解して軽質分子を生成させる目的で用いられている。しかしながら、プロピレンの製造を望む場合には、収率が低いばかりでなくまた結晶性シリケート触媒の安定性も低い。例えば、FCC装置における典型的なプロピレン産出率は3.5重量%である。分解される流入炭化水素原料からプロピレンをより多い量で「絞り」出すことができるように公知ZSM−5触媒をFCC装置に導入することによりFCC装置で産出されるプロピレン産出量を約7−8重量%のプロピレンにまで高めることは可能である。このような収率上昇度合は極めて小さいばかりでなくまたそのようなZSM−5触媒がFCC装置中で示す安定性も低い。
【0007】
特にポリプロピレンの製造に関連してプロピレンの需要が増えて来ている。
【0008】
石油化学産業は、現在、プロピレン誘導体、特にポリプロピレンの数量が増大している結果としてプロピレンの入手性に関して重大な窮地に直面している。プロピレンの生産量を高める伝統的な方法は必ずしも完全には満足されるものではない。例えば、プロピレンに比べてエチレンをほぼ2倍の量で生産する追加的ナフサ水蒸気分解装置は、原料が高価でありかつ資本投下が非常に高いことから、プロピレンを得るには高価な方法である。ナフサは精油所でガソリンを製造する時の基材であることから、それは水蒸気分解装置の原料として競合している。プロパンの脱水素化反応ではプロピレンが高い収率でもたらされるが、原料(プロパン)が費用効果的であるのは年度の限られた期間のみであることから、そのような工程は高価でありかつプロピレンの生産量が制限される。プロピレンはFCC装置から得られるが、収率が比較的低く、その収率を高くするのは高価でかつ限られた度合であることが確かめられている。複分解または不均化として知られる更に別のルートでエチレンとブテンからプロピレンを製造することも可能である。この技術はしばしば水蒸気分解装置と組み合わせて用いられ、エチレンが原料として使用されているが、エチレンは少なくともプロピレンと同じほど価値があることから、このような技術は高価である。
【0009】
このように、市場であまり価値がない原料(市場で代わりの用途をほとんど持たない)を利用してプロピレンを高い収率でもたらしかつ精油所または石油化学プラントと容易に一体化可能な方法が求められている。
【0010】
Fina Research S.A.の名前のヨーロッパ特許出願公開第0921179号に、オレフィンが豊富な炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが選択的に含まれる方向に接触分解することによりオレフィンを製造することが開示されている。前記資料には前記触媒が良好な安定性を有する、即ち経時的に高い活性を示しかつ安定なオレフィン転化率および安定な生成物分布を経時的に与えると開示されてはいるが、それにも拘らず、その触媒の安定性は依然としてさらなる改良を必要としており、特に単一の反応槽を用いることに加えて開示された幅広い範囲の入口温度の中で高い方の温度(500から600℃)を用いた時に改良を必要としている。その明細書には固定床反応槽の使用が例示されているが、オレフィン分解法に連続接触改質型の移動床(moving bed)反応槽または流動床反応槽を用いることも可能であることが開示されている。
【0011】
炭化水素転化反応中、炭素質材料、即ちコークスが生成して触媒に付着し、それによって触媒の活性が失われる可能性がある。この触媒に付着した炭素質材料がこの触媒に存在する活性触媒中心の量に影響を与え、それによって、炭化水素転化反応の度合が影響を受け、従って、所望生成物および副生成物への転化が影響を受ける。炭素質材料が触媒の上に存在すると結果として生成物の分布が変化し、それによって、下流の分留部門および未転化炭化水素供給材料のリサイクル割合が影響を受ける。ほとんどの炭化水素転化法で、反応温度を望ましくない副反応が重要になる値または実用的でなくなる値にまでは到達しない所まで高くすることにより活性の損失を補なうことができる。
【0012】
このように、更に、移動床反応槽を用いて触媒を部分的に再生する炭化水素転化法も公知である。米国特許第3838039号に触媒粒子を用いて連続炭化水素法を操作する方法が開示されており、そこでは、触媒活性を連続的再生により維持している。ヨーロッパ特許出願公開第0273592号に炭化水素油の連続式脱蝋方法が開示されており、この方法は、ある程度使用された触媒を再活性化することを包含する。米国特許第5157181号には、共触媒の部分的再生を組み込んだ移動床炭化水素転化方法が開示されている。米国特許第3978150号には、部分的触媒再生を組み込んだ連続式パラフィン脱水素方法が開示されている。米国特許第5336829号には、パラフィン系炭化水素を脱水素してオレフィン系炭化水素を連続的に生成させる方法が開示されており、それには触媒再生が組み込まれている。米国特許第5370786号には、固体状触媒粒子を用いて連続転化法を操作する方法が開示されており、この方法では触媒を再生することができる。米国特許第4973780号には、移動床を用いてベンゼンをアルキル化することが開示されており、そこでは部分的触媒再生を組み込んでいる。米国特許第5849976号には、固体状触媒を用いた移動床炭化水素アルキル化方法が開示されており、この方法にも部分的触媒再生が組み込まれている。米国特許第5087783号には、移動床を用いてベンゼンをアルキル交換することが開示されており、これにも部分的触媒再活性化が組み込まれている。ヨーロッパ特許出願公開第0385538号には、移動床反応槽を用いてある量の炭化水素が少なくとも330℃の温度で沸騰するような沸騰範囲を有する炭化水素を含有する直留炭化水素系原料、例えばガスオイルなどの転化方法が開示されており、この方法にゼオライト触媒の触媒再生を組み込むことも可能である。ヨーロッパ特許出願公開第0167325号には、移動床接触分解装置の触媒在庫を通常の触媒からZSM−5含有触媒に切り換える方法が開示されており、その原料はオイルチェンジストック(oil changestock)、例えば原油またはガスオイル溜分のブレンド物を含んで成る。米国特許第4927526号には、分解装置内で炭化水素原料を分解用触媒の存在下の分解条件下接触分解してオクタン価が上昇したガソリンを含んで成る生成物を生成させる方法が開示されている。その方法では移動床接触分解が使用可能であり、これは触媒在庫の切り換えを伴う。
【0013】
部分的触媒再生または再活性化を利用した移動床の使用は本技術分野である期間に亘って知られていたが、本出願人の知る限りでは、それをオレフィン分解法で用いることは今までのところ開示されていなかった。
【0014】
オレフィン分解法は、ヨーロッパ特許出願公開第0921179号に開示されているように、炭化水素分子が熱分解を起こす温度に近い高い反応温度で実施することができる。しかしながら、オレフィン分解法における触媒活性の損失を補う目的で反応温度を高くすると、触媒が存在する結果ではない望ましくない副反応が起こり易くなることから、反応温度を上げることは制限される。その上、供給材料混合物を例えば炎加熱装置(fire heater)で加熱する時に要する表面温度が前記供給材料が熱で分解を起こし始めるほど高い温度になってしまう可能性もある。
【0015】
ヨーロッパ特許出願公開第0921179号のオレフィン分解方法を固定床反応槽に適用すると、接触反応サイクルの開始時にプロパンのようなあまり望ましくない生成物が少量生成することが観察される。その結果としてC3画分のプロピレン純度が低くなってしまう。その上、エチレン生成率は接触反応サイクルの開始時の方がある時間経過した後よりも高い。運転を継続すると、その間に、あまり望ましくない生成物であるプロパンの量が少なくなりかつまたエチレン生成物の量も少なくなる。重要な期間では、プロピレンの収率はかなり一定のままであるが、プロパンおよびエチレンの収率が次第に低くなって行く。このように、固定床反応槽で触媒を使用している間に起こる変動は、炭素質材料が触媒に付着することが原因で触媒の性能が変化する結果である。
【0016】
本発明の1つの目的は、この上で述べた従来技術の方法とは対照的に、オレフィンを接触転化してより軽質なオレフィン、特にプロピレンを生成させる方法の原料として精油所および石油化学プラントに存在するあまり価値がないオレフィンを用いる方法を提供することにあり、この方法は触媒の安定性を向上させる。
【0017】
本発明の別の目的はオレフィンを高いプロピレン収率および純度で製造する方法、最も特別には、工程時間全体に亘って実質的に一定に製造する方法を提供することにある。
【0018】
本発明は、オレフィン含有炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが選択的に含まれる方向に分解する方法を提供し、この方法は、1種以上のオレフィンを含有する炭化水素原料を少なくとも180のケイ素/アルミニウム原子比を有するMFI型の結晶性シリケートおよび水蒸気処理工程を受けていて150から800のケイ素/アルミニウム原子比を有するMEL型の結晶性シリケートから選択される結晶性シリケート触媒が入っている移動床反応槽の中に0.1から2バールのオレフィン分圧下500から600℃の入口温度で前記原料が前記触媒の上を5から30時−1のLHSVで通過するように通すことにより前記原料が含有するオレフィンの分子量より低い分子量を有するオレフィンを含有する流出液を生成させ、前記触媒の1番目の画分を前記移動床反応槽から断続的に取り出し、前記触媒の前記1番目の画分を再生装置内で再生させそして前記再生装置内で再生させた前記触媒の2番目の画分を前記移動床反応槽に断続的に送るが、前記触媒の再生速度をプロピレンの純度が同じ原料、触媒および分解条件が用いられている固定床反応槽で観察される平均値に相当する値、例えば少なくとも94重量%に一定に維持されるようにコントロールすることを含んで成る。
【0019】
好適には、前記触媒の再生速度をオレフィンを基準にしたエチレンの収率が10重量%未満になるようにコントロールする。
【0020】
本発明は、更に、オレフィン含有炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが選択的に含まれる方向に分解する方法を提供し、この方法は、1種以上のオレフィンを含有する炭化水素原料を少なくとも180のケイ素/アルミニウム原子比を有するMFI型の結晶性シリケートおよび水蒸気処理工程を受けていて150から800のケイ素/アルミニウム原子比を有するMEL型の結晶性シリケートから選択される結晶性シリケート触媒が入っている移動床反応槽の中に0.1から2バールのオレフィン分圧下500から600℃の入口温度で前記原料が前記触媒の上を5から30時−1のLHSVで通過するように通すことにより前記原料が含有するオレフィンの分子量より低い分子量を有するオレフィンを含有する流出液を生成させ、前記触媒の1番目の画分を前記移動床反応槽から断続的に取り出し、前記触媒の前記1番目の画分を再生装置内で再生させそして前記再生装置内で再生された前記触媒の2番目の画分を前記移動床反応槽に断続的に送るが、前記触媒の再生速度を前記移動床反応槽内の触媒の全部が20から240時間の期間内に再生されるようにコントロールすることを含んで成る。
【0021】
前記再生速度を、好適には、プロピレンの純度が同じ原料、触媒および分解条件が用いられている固定床反応槽で得られる平均値に相当する値、例えば少なくとも94重量%に一定に維持されるようにコントロールする。
【0022】
前記再生速度を、より好適には、オレフィンを基準にしたエチレンの収率が10重量%未満になるようにコントロールする。
【0023】
本発明は、更にその上、オレフィン含有原料を軽質オレフィンが選択的に生成する方向に接触分解するための移動床反応槽の触媒の再生を用いることも提供し、ここでは、この触媒の再生を用いてプロピレン純度がオレフィン分解法の初期期間、典型的には10から40時間の間の固定床反応で観察される高い方の値に平均化する(average out)ようにする。
【0024】
この触媒再生を用いて、また、好適には、固定床反応槽で観察される初期期間中の高いエチレン収率および最終期間中の低いエチレン収率が平均化するようにする。
【0025】
精油所の流動床接触分解(FCC)装置からの流出液が少なくともC+炭化水素を有する原料になり得る。
【0026】
本発明は、特に、触媒を接触転化ゾーンと触媒再生ゾーンの間で循環させる移動床反応槽を用いることにより、失活した触媒を前記接触転化ゾーンから取り出しそして再活性化した触媒を前記接触転化ゾーンに送り込む工程を加えることによって触媒活性の損失を反応温度を上昇させることなく補うことで触媒の活性が失われると言った問題の解決法を提供するものである。移動床反応槽/再生の組み合わせでは更に反応セクションと再生セクションの間にロックホッパー(lock hoppers)とバルブを取り付けてそれらを物理的に孤立させていることから、その異なるセクションを独立して操作することができる。このように、各セクションをそれ自身の最適な条件で操作することができ、かつその上、反応セクションの操作を継続しながら再生セクションを一時的に停止させることも可能である。
【0027】
触媒を断続的に取り出してそれを再生し、そしてその結果それを再び接触反応ゾーンに注入する移動床を用いると、接触反応ゾーン内の触媒が示す触媒性能を一定に維持することが可能になる。その結果生成物の分布が経時的に一定になる。その上、それによって、固定床反応槽を用いた時の接触反応サイクルの開始時に観察される望ましくない生成物の生成が軽減され得る、と言うのは、移動床反応槽における触媒性能は固定床反応槽で観察される触媒性能の平均であるからである。
【0028】
本発明は、流出液に含まれるプロピレンの純度、即ち全Cの中のプロピレンの比率が少なくとも94重量%になることを達成しかつまた好適にはオレフィンを基準にしたエチレンの収率が10重量%未満であることを達成する目的で触媒再生を伴う移動床反応槽を用い、より詳細には、所望のプロピレン純度に従いかつ場合によりエチレン含有量(これは流出液に含まれるエチレンの比率に関する個々の商業的要求に依存する)に応じて移動床反応槽に入っている触媒全体が20から240時間の間に再生されるように触媒の再生を調節することによって、そのような平均値を連続的ベースで達成することができることを本発明者が発見したことに基づいている。この移動床反応槽に入っている触媒全体の再生に要する個々の時間はいろいろな要因に依存し、このような要因には、個々の触媒の性質、温度、LHSV、原料の含有量などが含まれる。この触媒再生は、基本的には、プロピレンの純度およびまた好適にはオレフィンを基準にしたエチレン収率の平均値が高純度のプロピレンが生成し得るような平均値になるように実施し、このような平均化によって、固定床反応槽の初期期間、典型的にはオレフィン分解工程中の最初の10から40時間、例えば20または30時間の間のプロピレンの純度が低くかつ場合によりオレフィンを基準にしたエチレンの収率が高いと言った技術的問題を本質的に克服する。それによって、プロピレンの純度が低くかつまた場合によりオレフィンを基準にしたエチレンの収率が高く、受け入れられる稼働時間に亘って受け入れられる化学品グレード純度のプロピレンおよび場合により低いエチレン含有量をもたらす触媒の能力が低下すると言った従来技術、特にヨーロッパ特許出願公開第0921179号に存在していた技術的問題を克服する。
【0029】
従って、本発明の好適な態様では、ある触媒を用いてこの触媒を接触転化ゾーンと触媒再生ゾーンの間で循環させる移動床反応槽を用いることにより、組成が一定であることを特徴とする接触反応流出液をもたらす方法を提供することができる。本発明の好適な態様では、また、ある触媒を用いてこの触媒を接触転化ゾーンと触媒再生ゾーンの間で循環させる移動床反応槽を用いることにより新鮮な触媒を用いた時に生じる望ましくない生成物の生成量を受け入れられる平均レベルにまで抑制する方法を提供することができる。
【0030】
従って、本発明は、精油所および石油化学プラントで得られるオレフィンが豊富な炭化水素流れ(生成物)を選択的に分解して軽質オレフィンばかりでなく特にプロピレンを生成させる方法を提供することを可能にするものである。1つの態様では、このオレフィンが豊富な原料を、少なくとも180の特別なSi/Al原子比が達成されるように水蒸気/脱アルミニウム処理を受けさせておいたMFI型の結晶性シリケート触媒の上にか或は触媒に有機鋳型(organic template)を用いた結晶化を受けさせた後に水蒸気処理も脱アルミニウム処理も受けさせないことで調製した少なくとも300の特別なSi/Al原子比を有するMFI型の結晶性シリケート触媒の上に通す。別の態様では、そのようなオレフィンが豊富な原料を、例えば少なくとも10kPaの水分圧を用いた水蒸気処理を少なくとも300℃の温度で少なくとも1時間受けさせておいた特別なSi/Al原子比を有するMEL型の結晶性シリケート触媒の上に通す。前記原料は前記触媒の上に0.1から2バールのオレフィン分圧下500から600℃の範囲の温度において5から30時−1のLHSVで通すこともできる。それによってプロピレンを前記原料中のオレフィン含有量を基にして少なくとも30から50%生成させることができることに加えてC種であるプロピレンとプロパンに対するプロピレン選択率[即ちC /Cs比]を少なくとも92重量%にすることができる。
【0031】
本明細書における用語「ケイ素/アルミニウム原子比」は材料全体のSi/Al原子比を意味することを意図し、これは化学分析で測定可能である。特に、結晶性シリケート材料の場合に述べるSi/Al比は、厳密には結晶性シリケートのSi/Alの骨組には当てはまらず、むしろ材料全体に当てはまる。
【0032】
前記原料は未希釈状態でか或は不活性ガス、例えば窒素などで希釈された状態で供給可能である。後者の場合の原料の絶対圧力は、炭化水素原料が不活性ガス中で示す分圧を構成する。
【0033】
本発明に従い、炭化水素流れに入っているオレフィンが分解して軽質オレフィンが生成し、そして選択的にプロピレンが生成する意味でオレフィンの分解を実施する。この原料と流出液は好適には実質的に同じオレフィン重量含有量を有する。この流出液に含まれるオレフィンの含有量は、典型的に、前記原料のオレフィン含有量の±15重量%以内、より好適には±10重量%以内である。このような原料には、オレフィンを含有する如何なる種類の炭化水素流れも含まれ得る。この原料のオレフィン含有量は典型的に10から100重量%であってもよく、更に、それを未希釈状態でか或は希釈剤で希釈して供給することができ、このような希釈剤は場合により非オレフィン系の炭化水素を含む。このようなオレフィン含有原料は、特に、炭素数がCからC10の範囲、より好適には炭素数がCからCの範囲のノルマルおよび分枝オレフィンを含有する炭化水素混合物であってもよく、これは場合により炭素数がCからC10の範囲のノルマルおよび分枝パラフィンおよび/または芳香族との混合物の状態であってもよい。このオレフィン含有流れの沸点は典型的に約−15から約180℃である。
【0034】
本発明の特に好適な態様では、前記炭化水素原料は精油所および水蒸気分解装置から得られるC混合物を含む。そのような水蒸気分解装置では幅広く多様な原料の分解が行われており、そのような原料にはエタン、プロパン、ブタン、ナフサ、ガスオイル、燃料油などが含まれる。最も特別には、この炭化水素原料は原油精油所の流動床接触分解(FCC)装置(重質油をガソリンおよび軽質製品に転化する目的で用いられる)から得られるC溜分を含むことができる。そのようなFCC装置から得られるC溜分は典型的にオレフィンを約50重量%含有する。別法として、前記炭化水素原料は原油精油所内のメチルt−ブチルエーテル(MTBE)(これはメタノールとイソブテンから製造される)製造用装置から得られるC溜分を含むことも可能である。再び、そのようなMTBE装置から得られるC溜分も典型的にオレフィンを約50重量%含有する。このようなC溜分は個々のFCCまたはMTBE装置の出口の所で分溜される。更にその上、前記炭化水素原料は石油化学プラントのナフサ水蒸気分解装置から得られるC溜分を含むことも可能であり、そこでは、沸点の範囲が約15から180℃のCからC種を含有するナフサを水蒸気分解することにより、とりわけC溜分が生成する。そのようなC溜分は典型的に1,3−ブタジエンを40から50重量%、イソブチレンを約25重量%、ブテン(ブテ−1−エンおよび/またはブテ−2−エンの形態)を約15重量%およびn−ブタンおよび/またはイソブタンを約10重量%含有する。また、前記オレフィン含有炭化水素原料は、ブタジエン抽出後(抽残液1)またはブタジエン水添後の水蒸気分解装置から得られるC溜分を含むことも可能である。
【0035】
本発明に従い、オレフィン分解用触媒は、MFI系列の結晶性シリケート(これはゼオライト、シリカライト、もしくは前記系列に入る他のシリケートのいずれかであり得る)、またはMEL系列(これはゼオライトまたは前記系列に入る他の如何なるシリケートであってもよい)を含む。MFIシリケートの例はZSM−5およびシリカライトである。MELゼオライトの例は本技術分野で公知のZSM−11である。他の例はInternational Zeolite Association(Atlas of Zeolite structure types、1987、Butterworths)が記述している如きBoralite Dおよびシリカライト−2である。
【0036】
好適な結晶性シリケート類は、孔またはチャンネル(channels)が酸素が10個の環で限定されていて高いケイ素/アルミニウム原子比を有するものである。
【0037】
結晶性シリケート類は、酸素イオンを共有することにより互いに連結しているXO四面体骨組を基とする微孔性で結晶性の無機ポリマーであり、ここで、Xは三価(例えばAl、B...)または四価(例えばGe、Si...)であり得る。結晶性シリケートの結晶構造は、四面体単位の骨組が一緒に連結している特定の配列によって限定されている。結晶性シリケートの孔開口の大きさは、四面体単位の数または別法として孔の形成に要する酸素原子の数、そしてその孔内に存在するカチオンの性質によって決定される。それらは下記の性質のユニークな組み合わせを有する:内部表面積が高いこと;均一に存在する孔が1種以上の個別サイズを有すること;イオン交換能力を有すること;熱安定性が良好なこと;そして有機化合物を吸着する能力を有すること。このような結晶性シリケートの孔の大きさが実際上興味の持たれる数多くの有機分子のサイズに類似していることから、反応体および生成物の出入りを調節し、その結果として、触媒反応に特別な選択性を示す。MFI構造を有する結晶性シリケート類は、下記の孔直径:[010]に沿った真っすぐなチャンネル:0.53−0.56nmおよび[100]に沿った正弦チャンネル:0.51−0.56nmを伴う双方向交差孔系(bidirectional intersecting pore system)を有する。MEL構造を有する結晶性シリケート類は、[100]に沿って孔直径が0.53−0.54nmの真っすぐなチャンネルを伴う双方向交差直孔系(bidirectional intersecting straight pore system)を有する。
【0038】
この結晶性シリケート触媒は構造的および化学的特性を有し、それを接触分解が容易に進行するような特別な反応条件下で用いる。この触媒にはいろいろな反応路が存在し得る。工程条件を流入温度が約500から600℃、好適には520から600℃、更により好適には540から580℃でオレフィン分圧が0.1から2バール、最も好適にはほぼ大気圧であると言った工程条件にすると、原料に含まれるオレフィンが有する二重結合のシフトが容易に達成され、その結果として、二重結合の異性化がもたらされる。更に、そのような異性化は熱力学的平衡に到達する傾向がある。プロピレンは、例えばヘキセンまたは重質オレフィン原料の接触分解により直接生成し得る。オレフィンの接触分解は結合の開裂による短分子の生成過程を含むと理解することができる。
【0039】
前記結晶性シリケート触媒に含まれるケイ素/アルミニウムの比率をそのように高くすると、オレフィン原料の源および組成が如何なる源および組成であろうとも、安定したオレフィン転化率を達成することができることに加えてオレフィンを基準にして30から50%の高いプロピレン収率を達成することができる。そのような高い比率にすると触媒の酸性度が低くなり、それによって触媒の安定性が向上する。
【0040】
本発明の接触分解方法で用いるケイ素/アルミニウム原子比が高いMFI触媒の製造は市販の結晶性シリケートからアルミニウムを除去することで実施可能である。典型的な市販シリカライトが有するケイ素/アルミニウム原子比は約120である。このような市販のMFI結晶性シリケートは水蒸気処理により変性するとこの結晶性シリケートの骨組に存在する四面体アルミニウムの量が少なくなりかつアルミニウム原子が非晶質アルミナの形態の八面体アルミニウムに変化する。この水蒸気処理工程では、しかしながら、結晶性シリケートの骨組構造からアルミニウム原子が化学的に除去されてアルミナ粒子が生成し、そのような粒子が骨組の中の孔またはチャンネルをある程度閉鎖する。それによって、本発明のオレフィン分解工程が抑制される。従って、この水蒸気処理工程後の結晶性シリケートに抽出工程を受けさせて非晶質アルミナを前記孔から除去することによって、少なくともある程度ではあるが細孔容積が回復する。水溶性のアルミニウム錯体の生成により、その非晶質アルミナを前記孔から滲出工程で物理的に除去すると、全体としてMFI結晶性シリケートの脱アルミニウム効果がもたらされる。このようにしてアルミニウムをMFI結晶性シリケート骨組から取り除きそしてそれによって生成したアルミナをその孔から除去する工程の目的は、この触媒の孔表面全体に亘る実質的に均一な脱アルミニウムを達成することにある。それによって、この触媒の酸性度が低下し、分解工程で起こる水素転移反応が起こる度合が低くなる。このような酸性度の低下が理想的には結晶性シリケート骨組の中に限定されている孔全体に亘って実質的に均一に起こる。その理由はオレフィン分解工程中に炭化水素種が孔の中に深く入り込む可能性があるからである。従って、骨組に含まれる孔構造の全体に亘って酸性度を低くし、それによって水素転移反応(これはMFI触媒の安定性を低くする)が起こる度合を低くすることを探求する。このような方法を用いることにより骨組のケイ素/アルミニウム比を少なくとも約180、好適には約180から1000、より好適には少なくとも200、更により好適には少なくとも300、最も好適には約480の値にまで高くすることができる。
【0041】
このMELもしくはMFI結晶性シリケート触媒は結合剤(binder)、好適には無機結合剤と共に混合して所望形状、例えば押出し加工ペレットなどに成形することができる。この結合剤は、触媒製造工程および次に行うオレフィン接触分解工程で用いる温度および他の条件に耐えるように選択される。この結合剤は粘土、シリカ、金属酸化物、例えばZrOなど、および/または金属、またはシリカと金属酸化物の混合物を含有するゲルなどから選択される無機材料である。好適には、この結合剤にアルミナを含まない。しかしながら、アルミニウムを特定の化学化合物、例えばAlPOなどの如き状態で用いることは可能である、と言うのは、後者は極めて不活性でありかつ現実に酸性でないからである。それ自身が触媒活性を示す結合剤を結晶性シリケートと一緒に用いると、それによって、前記触媒が示す転化率および/または選択率が変化する可能性がある。結合剤用の不活性な材料は、適切には、反応速度を調節する他の手段を用いることなく製品を経済的にかつ秩序正しく得ることができるように転化度合を調節する希釈剤として働き得るものである。触媒に良好な破壊強度(crush strength)を持たせるのが望ましい。これは、商業的使用で触媒が粉末状材料に破壊するのを防ぐのが望ましいからである。そのような粘土または酸化物である結合剤を用いる目的は、通常は、単に触媒の破壊強度を向上させることにある。本発明の触媒で用いるに特に好適な結合剤にはシリカが含まれる。
【0042】
微細結晶性シリケート材料と結合剤である無機酸化物マトリックス(matrix)の相対比は幅広く多様であり得る。この結合剤の含有量は複合触媒の重量を基準にして典型的には5から95重量%、より典型的には20から50重量%の範囲である。そのような結晶性シリケートと無機酸化物結合剤の混合物を調合結晶性シリケートと呼ぶ。
【0043】
触媒を結合剤と混合する時、触媒を調合してペレットまたは球形にするか、押出し加工して他の形状にするか、或は噴霧乾燥で粉末にすることも可能である。本発明の実施では、その調合触媒は球およびペレットのような非常に対称的な形状を有するか或は高さと幅が等しい押出し加工品の形状を有するのが好適である。この触媒粒子が気体流れ中で示す沈降速度が気体流れ方向を基準にしてあらゆる方向に同じであることが重要である。
【0044】
本接触分解方法では、プロピレンに対し高い選択性が得られ、経時的に安定なオレフィン転化率が得られかつ流出液中に安定なオレフィン生成物分布が得られるように工程条件を選択する。圧力を低くし、入口温度を高くしかつ接触時間を短くすることと協力させて触媒中の酸密度を低くする(即ち高いSi/Al原子比にする)と、前記目的が好適に達成されるが、そのような工程パラメーターは全部相互に関係して全体として累積効果を与える(例えば圧力をより高くした場合には入口温度を更に高くすることによりそれを相殺または補うことができる)。パラフィン、芳香族およびコークス前駆体の生成をもたらす水素転移反応が助長されないような工程条件を選択する。従って、本方法を操作する条件では高い空間速度、低い圧力および高い反応温度を用いる。LHSVは5から30時−1、好適には10から30時−1の範囲である。オレフィンの分圧は0.1から2バール、好適には0.5から1.5バールの範囲である。特に好適なオレフィン分圧は大気圧(即ち1バール)である。前記炭化水素原料は好適にはこの原料を反応槽の中を運ぶのに充分な全体的入口圧力下で供給する。この炭化水素原料は未希釈状態でか或は不活性ガス、例えば窒素などで希釈された状態で供給可能である。反応槽内の全絶対圧力は好適には0.5から10バールの範囲である。本分解方法で低いオレフィン分圧、例えば大気圧を用いると水素転移反応が起こる度合が低くなる傾向があり、それによって今度は、触媒の安定性を低くする傾向があるコークスが生成する可能性が低下する。前記オレフィンの分解は好適には500から600℃、より好適には520から600℃、更により好適には540から590℃、典型的には約560℃から585℃の原料入口温度で実施する。
【0045】
本発明の態様を添付図を参照して単に例としてここに記述する。
【0046】
図1に、本発明の方法を実施するに適した構造配置の図式図を示す。この記述は特定の変更を排除することを意図するものでなく、この図を簡潔にする目的で、本分野の技術者に良く知られているシャットオフバルブ、固体流量制御バルブ、ポンプ、配管および他の通常の装置は示していない。
【0047】
好適には再循環供給材料と合わせて接触分解すべき新鮮なオレフィン含有供給材料および場合により水素、水蒸気または任意の他の不活性ガスの如き希釈用ガスをライン1に通して供給材料−流出液熱交換器2に送りそして更にライン3に通して加熱装置4に送り、その混合物の温度を所望の反応温度にまで上昇させる。この熱混合物をライン5に通して半径流反応槽(radial−flow reactor)10の中に送り込む。この反応槽10には濃密な相の触媒の環が入っている。前記供給材料混合物を前記環の中心部に注入しそして前記触媒床環の外側に位置する触媒から出させることもできる。場合により、前記供給材料混合物を前記床の環の外側に位置する触媒床の中に注入しそして前記環の中心に位置する触媒床環から出させることも可能である。反応生成物はライン19を通って反応セクションから出て、供給材料−流出液熱交換器2を経由して分別セクション(示していない)に至る。この分別セクション内でいろいろな反応生成物が濃縮される。転化されなかった供給材料または生成したブテンが豊富なC4溜分を新鮮な供給材料と共にライン1に通して反応セクションに再循環することもできる。
【0048】
本発明の移動床反応槽における触媒再生によると、前記触媒を前記触媒床環を貫く重力下で下方に移動させそしてライン20に通して連続的または断続的に取り出してロックホッパー21の中に入り込ませ、その中で前記触媒を窒素でパージ洗浄(purged)し、炭化水素の蒸気を前記触媒から除去する。前記ロックホッパー内の圧力をリフトエンゲージャー(lift engager)22のそれと等しくする。リフトガス(life gas)をライン23に通して触媒リフトライン24経由でリフトディスエンゲージャー(life disengager)30に入り込ませることで触媒をリフトエンゲージャー22から持ち上げる。この気体状のリフトガスは水素、窒素、メタン、水蒸気または酸素(窒素で希釈されている)であってもよい。このリフトガスの流量は、触媒がリフトライン24を通ってリフトディスエンゲージャー30に移行するように、触媒粒子の沈降速度を超えるに充分な流量である。リフトディスエンゲージャー30内で前記触媒と前記リフトガス(これはライン31を通って出る)を分離し、そしてその圧力を触媒再生用槽40の圧力と等しくする。前記リフトガスを再循環させてもよく、或は他の目的に送ってもよい。前記触媒を前記リフトディスエンゲージャー30からライン32に通して再生用槽40に送る。
【0049】
この触媒再生用槽40内で前記触媒に付着している炭素質材料を酸素で燃焼させて二酸化炭素を生成させる。この再生用槽40は触媒が重力で下方に移動する円柱形移動床で構成させることができる。別法として、また、それを半径流型の触媒床で構成させることも可能である。その酸化用ガスを前記触媒床環の中心にか或は前記環の外側から注入する。新鮮な空気をライン41に通して供給し、ライン48を通って入って来る再循環ガスと混合した後、圧縮装置42で圧縮してライン43の中に入り込ませる。この酸素を含有する混合物はライン43を出て再生用槽40の中に入る。その燃焼ガスは前記再生用槽を出てライン44を通って槽45に行く。この燃焼ガスを冷却または熱交換した後、最終的に乾燥する。水をライン46に通して排出させる。凝縮しなかったガスの一部をライン47を通してパージし、そしてその残りを再循環させて、ライン41を通って来る新鮮な空気と混合する。
【0050】
前記触媒に付着している炭素質材料の燃焼を制御する目的で酸素は比較的低い濃度で存在させるべきである。一般的には、新鮮な空気に対する再循環ガスの比率を高くする。この酸化用ガス中の酸素の体積パーセントは典型的には0.2から2、好適には約0.6である。この酸化用ガスに他の化合物、例えば二酸化炭素、窒素および場合により一酸化炭素などを存在させることも可能である。
【0051】
この再生中、触媒は重力下で下方に移動し、炭素質材料は徐々に燃焼する。この使用する酸素の濃度が再生用槽40の終点に向かって高くなるようにするのが望ましい可能性がある。そのような炭素質材料が既に大きな度合で燃焼している触媒床下方部分(再生用槽40の中の)に2番目の流入酸素含有ガスを更に注入することも可能である。公知の如く、酸素による再生は発熱的であることから、温度が触媒が損傷を受ける温度を超えないような注意を払うべきである。触媒床が600℃を超えないようにするのが好適である。この再生を一般に約450℃で開始させる。従って、この酸素含有ガスを再生用槽40に送り込む前にそれを加熱しておくこともできる。この触媒に付着している炭素質材料の燃焼がより良好に完結するように前記再生用槽の中に注入してもよい2番目の酸素含有流れをより高い温度に加熱することができる。この2番目の酸素含有流れ中の酸素のパーセント値は典型的に2から100、好適には5から21である。この酸化用ガスに他の化合物、例えば二酸化炭素、窒素および場合により一酸化炭素などを存在させることも可能である。
【0052】
前記触媒はライン50を通ってロックホッパー51の中に流れ込む。ここで、場合により、最初に、前記触媒が許容し得る最大温度の高純度空気でホッパー51をパージした後に窒素でパージしていくらか残存する酸素を除去することで再生を完成させることができる。前記触媒は更にライン52を通ってリフトエンゲージャー53の中に流れ込む。ライン54を通って入って来るリフトガスを用いて、前記触媒を触媒移送ライン60に通して前記反応槽10の上に位置する触媒捕集用ホッパー61に送り込む。この触媒をリフトガスから分離させ、そのリフトガスはライン62を通る。このリフトガスは他の目的で送ることもでき、或は再循環させて再びリフトガスとして用いることもできる。前記触媒捕集用ホッパー61の中の圧力を前記反応槽の圧力と等しくする。この捕集用ホッパー61に入っている再生触媒はライン63を通って反応槽10の中に流れ込む。使用済み触媒を触媒再生用装置からライン65に通して取り出しながら新鮮な触媒をライン64に通して触媒捕集用ホッパーの中に加えることもできる。
【0053】
図2は、本発明の実施の代替態様を示す。長鎖オレフィンから軽質オレフィンを生成させる分解は吸熱反応であることから反応混合物を再加熱するのが望ましい可能性がある。図2に、オレフィン分解工程で2基の移動床反応槽10、15を直列で用いる代替態様を示す。1番目の半径流反応槽10の反応槽流出液はライン11を通って反応槽から出た後、再加熱装置12に送られる。この混合物をライン13に通して2番目の反応槽15に送る。この2番目の反応槽15は示すように1番目の反応槽10の下方に位置させることができ、或は場合により、この2番目の反応槽15を1番目の反応槽10に平行に位置させる。後者の場合には、前記1番目の反応槽10と2番目の反応槽15の間に触媒を持ち上げる移送ライン(示していない)を装備する。この工程スキームの残りはこの上の図1で説明した通りである。触媒が移動床を通って下方に移動するとき活性が低くなるので、2番目の反応槽内の反応混合物と触媒の接触時間を長くするのが望ましい可能性がある。これは触媒床の環を厚くすることで容易に実行可能である。
【0054】
本発明の実施の更に別の態様を図3に示す。反応槽はあまり大きくないので、再生用槽40を1番目の反応槽10(または図1に示す如き単一の反応槽10)の上に位置させるのが有利であり得る。このことは、触媒移送ラインの数を少なくすることができることで移送工程が理由で起こる触媒の摩滅を軽減することができることを意味する。
【0055】
以下に示す非限定的実施例を参照して本発明をここに説明する。
【0056】
(実施例)
実施例1
FCC装置で製造したCsとLCCSが50/50重量%の混合物で構成されている原料(この供給材料の組成を表1に示す)に固定床反応槽(本発明に従わない)[ケイ素/アルミニウム原子比が少なくとも270のMFI型結晶性シリケート触媒(ヨーロッパ特許出願公開第0921179号に一般的に開示されている如き)を含んで成る]を用いた接触オレフィン分解を585℃の入口温度、20時−1の1時間当たり液空間速度(LHSV)および0.5baraの出口圧力で行なった。流出液の組成を経時的に測定し、プロピレン(C−)含有量、エチレン(C−)含有量、イソブテン(i−C−)含有量およびプロピレン純度を決定し、その結果を図4に示す。前記反応槽に触媒を5リットル充填して、この反応槽を断熱様式で操作する。
【0057】
プロピレン含有量、即ちオレフィン分解工程がプロピレンの方向に向かう収率(オレフィンを基準)は、最初の約35時間までは約35重量%またはこれよりも若干高く、その後、プロピレン含有量が急速に低下して、約75時間後には約18重量%の如き低い値になることが図4から分かるであろう。このことは、触媒がオレフィン分解工程でプロピレンが生成する方向に示す活性が経時的に低下し、特に稼働時間が約35時間を超えると低下することを示している。加うるに、流出液に含まれるオレフィンを基準にしたエチレン含有量は稼働時間がより短い反応時間の間の初期には高くて10重量%を超える値から始まるが稼働時間が40時間までは5重量%以上でありかつまたプロピレンの純度(即ち全C含有量に対するプロピレンの比率)は最初は低く、稼働時間が約10時間後にのみ94重量%より高い値にまで上昇すると言った問題が存在する。
【0058】
表2に、稼働時間が4時間後から稼働時間が約35時間に至る特定の時間の間(この間のプロピレン収率は全く一定である)のプロピレン含有量、エチレン含有量、イソブテン含有量およびプロピレン純度の値を示す。
【0059】
本発明の方法に従い、移動床反応槽に連続触媒再生を伴わせると、流出液に関する前記4種類の個々の収率が実質的に平均化されて平均値が得られる(これもまた表2に示す)。このように、移動床反応槽を連続触媒再生と協力させて用いることによって流出液の組成をより一定にすることが可能になり、特にプロピレンの含有量および純度をより一定にすることが可能になることが分かるであろう。その上、流出液に含まれる望ましくない生成物、例えばエチレン(これを所望プロピレンから分離するには比較的困難な分別工程を必要とする)などの生成量も固定床の場合の初期濃度に比較して受け入れられる平均濃度にまで連続的に低下した。
【0060】
実施例2
この実施例に従い、表1に示す典型的な組成を有する同じ供給材料を実施例1の場合と同じ触媒の上に同じ入口温度および出口圧力で送り込んだが、この場合には、LHSVを低くして10時−1にした。オレフィン含有量と稼働時間の間の関係を図5に示す。表3に、プロピレン含有量とエチレン含有量とイソブテン含有量の間の経時的変動をプロピレン純度の経時的変動と共に示す。
【0061】
実施例2でも、実施例1の場合と同様に、移動床反応槽を触媒再生と共に用いると流出液の組成が実質的に平均的値になり、それによって、エチレン含有量の平均値が改良されかつプロピレン純度の平均値が向上する傾向があることが分かるであろう。
【0062】
【表1】
Figure 2004510874

【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、結晶性シリケート触媒を用いてオレフィンを選択的に接触分解して軽質オレフィンを生成させる工程を組み込みかつ触媒再生を組み込んで精油所および/または石油化学原料を処理する本発明の1つの態様に従う図式的工程スキームである。
【図2】
図2は、結晶性シリケート触媒を用いてオレフィンを選択的に接触分解して軽質オレフィンを生成させる工程および触媒再生を組み込んで精油所および/または石油化学原料を処理する本発明の2番目の態様に従う図式的工程スキームを示す。
【図3】
図3は、結晶性シリケート触媒を用いてオレフィンを選択的に接触分解して軽質オレフィンを生成させる工程および触媒再生を組み込んで精油所および/または石油化学原料を処理する本発明の3番目の態様に従う図式的工程スキームを示す。
【図4】
図4は、接触分解方法の1つの実施例に関する流出液のオレフィン含有量と時間の間の関係を示す。
【図5】
図5は、接触分解方法の2番目の実施例に関するオレフィン含有量と時間の間の関係を示す。

Claims (8)

  1. オレフィン含有炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが選択的に含まれる方向に分解する方法であって、1種以上のオレフィンを含有する炭化水素原料を少なくとも180のケイ素/アルミニウム原子比を有するMFI型の結晶性シリケートおよび水蒸気処理工程を受けていて150から800のケイ素/アルミニウム原子比を有するMEL型の結晶性シリケートから選択される結晶性シリケート触媒が入っている移動床反応槽の中に0.1から2バールのオレフィン分圧下500から600℃の入口温度で前記原料が前記触媒の上を5から30時−1のLHSVで通過するように通すことで前記原料が含有するオレフィンの分子量より低い分子量を有するオレフィンを含有する流出液を生成させ、前記触媒の1番目の画分を前記移動床反応槽から断続的に取り出し、前記触媒の前記1番目の画分を再生装置内で再生させそして前記再生装置内で再生された前記触媒の2番目の画分を前記移動床反応槽に断続的に送るが、前記触媒の再生速度をプロピレンの純度が同じ原料、触媒および分解条件が用いられている固定床反応槽で観察される平均値に相当する値に一定に維持されるようにコントロールすることを含んで成る方法。
  2. 前記触媒の再生速度をオレフィンを基準にしたエチレンの収率が10重量%未満になるようにコントロールする請求項1記載の方法。
  3. オレフィン含有炭化水素原料を流出液に軽質オレフィンが選択的に含まれる方向に分解する方法であって、1種以上のオレフィンを含有する炭化水素原料を少なくとも180のケイ素/アルミニウム原子比を有するMFI型の結晶性シリケートおよび水蒸気処理工程を受けていて150から800のケイ素/アルミニウム原子比を有するMEL型の結晶性シリケートから選択される結晶性シリケート触媒が入っている移動床反応槽の中に0.1から2バールのオレフィン分圧下500から600℃の入口温度で前記原料が前記触媒の上を5から30時−1のLHSVで通過するように通すことで前記原料が含有するオレフィンの分子量より低い分子量を有するオレフィンを含有する流出液を生成させ、前記触媒の1番目の画分を前記移動床反応槽から断続的に取り出し、前記触媒の前記1番目の画分を再生装置内で再生させそして前記再生装置内で再生された前記触媒の2番目の画分を前記移動床反応槽に断続的に送るが、前記触媒の再生速度を前記移動床反応槽内の触媒の全部が20から240時間の期間内に再生されるようにコントロールすることを含んで成る方法。
  4. プロピレンの純度を同じ原料、触媒および分解条件が用いられている固定床反応槽で得られる平均値に相当する値に一定に維持する請求項3記載の方法。
  5. 前記再生速度をオレフィンを基準にしたエチレンの収率が10重量%未満になるようにコントロールする請求項3または請求項4記載の方法。
  6. オレフィン含有原料を軽質オレフィンが選択的に生じる方向に接触分解するための移動床反応槽の触媒の再生の使用であって、プロピレン純度がオレフィン分解過程の初期期間中の固定床反応槽で観察される高い方の値に平均化するように前記触媒再生を用いる使用。
  7. 前記初期期間が10から40時間である請求項6記載の使用。
  8. また、固定床反応槽で観察される初期期間中の高いエチレン収率および最終期間中の低いエチレン収率が平均化するように前記触媒再生を用いる請求項6または請求項7記載の使用。
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