JP2004505181A - ポリ(テトラフルオロエチレン)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドからの溶融紡糸繊維 - Google Patents
ポリ(テトラフルオロエチレン)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドからの溶融紡糸繊維 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、ポリ(テトラフルオロエチレン)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドから作製された溶融紡糸繊維に関する。
Description
【0001】
発明の技術的背景
本発明は、繊維へ溶融紡糸されるポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)(PFA)とのブレンドに関する。
【0002】
PFAとPTFEとのブレンドに関して広範囲にわたる文献がある。しかしながら、特許および文献研究のほとんど大部分は、均質な溶融物を生成するための努力が行われなかった分散ブレンドを含む。さらに、研究の大半は、商業的な、高分子量のPTFE材料を含む。有用な物品を形成するために使用される典型的なPTFEポリマーは、107オーダーの極めて高い分子量のものである。これらホモポリマーの高分子量は、それらの高い溶融粘度のために溶融法により繊維を形成する際に困難を引き起こす。一方、溶融加工されるほど十分に低い粘度(105Pa・s未満)を持ったPTFEグレードは、熱成形物品として有用な強さを示さない。
【0003】
PTFEとPFAとが共結晶化するかもしれない条件は、公開文献において明らかではない。US5,473,018(Namuraら)は、PTFEとPFAとのある種のブレンドを開示している。成形バーの引張強さがその中で測定されている。PTFEの結晶化温度および結晶化熱に関して制限が加えられた(PTFEがある閾値分子量の下であることを本質的に必要とする)。本特許の特許請求の範囲は、<4重量%PTFEを含有するブレンド組成物のみに関する。この参考文献もまた50%PTFE含量までのブレンドを開示している。より高いPTFE含量のブレンドの特性は、本特許においては有用ではなかった。Namuraらは、報告された50%PTFEブレンドの成形バーの引張強さがPFAだけの成形バーのおおよそ50%であると報告した。かかるブレンドから製造された繊維については言及されていない。
【0004】
報文「Crystalline Homopolymer−Copolymer Blends:Poly(tetrafluoroethylene)−Poly(tetrafluoroethylene−co−perfluoro−alkylvinyl ether(結晶性ホモポリマー−コポリマーブレンド:ポリ(テトラフルオロエチレン)−ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)),J.Runt,L.Jin,S.TalibuddinおよびC.R.Davis,Macromolecules,28,2781−2786(1995)ならびに「Phase Behavior of Crystalline Blends of Poly(tetrafluoroethylene) and Random Fluorinated Copolymer of Tetrafluoroethylene(ポリ(テトラフルオロエチレン)とテトラフルオロエチレンのランダムフッ素化コポリマーとの結晶性ブレンドの相挙動」,R.PucciarelloおよびC.Angioletti,J.Polymer Science:Part B:Polymer Physics,37,679−689(1999)は、PTFEとPFAとのブレンドを記載している。Runtらは、2つの構成成分の水性分散液に混合されたPTFEとPFAとが、研究されたほとんどの結晶化条件下で別々に結晶化することを見いだし、PFAとPTFAとは急速な結晶化条件下でのみ共結晶化するかもしれないと結論した。より最近のPucciarelloらの報文において、PTFEとPFAとは、乾式粉体混合を利用した彼らの条件下で、共結晶化していない。Runtらの粒子のより密接な混合が、極端な条件(急冷)においてのみ、PTFEとPFAとの共結晶化を可能にするであろう、とPucciarelloらは結論した。
【0005】
WO00/08071(Smithら)は、PTFEのブレンドに関するもので、PTFEとある種のPTFEコポリマーとのブレンドについて言及している。Smithらにおけるすべての実施例は、2種または複数種の異なるPTFEのブレンドを含む。
【0006】
発明の概要
本発明は、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維に関する。
【0007】
本発明はまた、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させてブレンドを形成する工程と、(b)ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(c)ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程と、(d)溶融したブレンドを、ダイを通して押し出して、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維を形成する工程とを含む、繊維を形成する方法に関する。
【0008】
本発明はさらに、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させる工程であって、ポリ(テトラフルオロエチレン)の粘度がポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の粘度の2桁の範囲内にある工程と、(b)ポリ(テトラフルオロエチレン)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とを十分に混合してブレンドを形成する工程と、(c)ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(d)ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程とを含む共結晶化ブレンドを調製する方法に関する。
【0009】
発明の詳細な説明
本発明の繊維を形成するために使用される組成物は、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)(PFA)とのブレンドを含む。本明細書で使用されるように、PFAは、コポリマー中のパーフルオロアルキルビニルエーテル含量が全コポリマーを基準にして約1−10モル%で、好ましくは約1−5モル%で、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のパーフルオロアルキルビニルエーテルとの結晶性コポリマーを含む。コポリマーは溶融押出、射出成形などによって溶融成形可能であり、372℃+/−1℃で0.5−500g/10分、好ましくは0.5−50g/10分のメルトフローレイト(MFR)を有する。パーフルオロアルキルビニルエーテルは、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、パーフルオロ(イソブチルビニルエーテル)などを含んでもよい。
【0010】
好ましくはPFAは、約1−2%(モル)濃度でコモノマーとしてパーフルオロプロピルビニルエーテルを含有する。他のパーフルオロアルキルビニルエーテルコモノマーが使用できる。PFAの代表例は、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できるテフロン(登録商標)グレード340および350である。テフロン(登録商標)340と350は、1−2%範囲のPPVE含量のTFE/PPVEコポリマーである。PFAはペレットまたは粉体の形態でありうる。
【0011】
本発明において使用されるポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)は、テトラフルオロエチレン(TFE)のホモポリマーであるか、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、フルオロアルコキシトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、またはPMVE、PEVEもしくはPPVEなどのようなパーフルオロアルキルビニルエ−テル(PAVE)化合物のような、1重量%以下の改質コモノマーを含有する改質PTFEホモポリマーである。本明細書において使用されるPTFEホモポリマーは比較的低分子量でありうる。これに関連して、低分子量とは、溶融した時に本明細書において使用されるPFAコポリマーの粘度に十分に近くて溶融紡糸を可能にする粘度を示す材料を意味する。
【0012】
有用なPTFEホモポリマーの代表例には、Du Pontから入手できる、Zonyl(登録商標)MP1000、MP1200、MP1300およびMP1600が含まれる。
【0013】
ブレンド中のPTFEホモポリマーの量は、ブレンドの全量を基準にして約5重量%から約90重量%の範囲でありうる。好ましくは本発明のブレンド中のPTFEホモポリマーの量は50重量%より大きい量である。より好ましくはPTFEホモポリマーの量は約50重量%から90重量%の範囲である。最も好ましくはPTFEホモポリマーの量は約50重量%から80重量%の範囲である。
【0014】
本発明の繊維のブレンドを調製するのに使用されるPTFEとPFAとは、十分な混合を可能にするほど十分に粘度が近いものであるべきである。これは、PTFEとPFAとの粘度が互いの粘度の約2桁、好ましくは1桁の範囲内にあることを意味する。
【0015】
本発明は、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させてブレンドを形成する工程と、(b)ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(c)ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程と、(d)溶融したブレンドを、ダイを通して押し出して、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維を形成する工程とを含む、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む本発明の繊維を形成するための方法を含む。
【0016】
本発明の繊維の作製に有用なブレンドを生み出すために、多数の選択肢が利用可能である。例えば、PTFEとPFAとは、所望の割合での湿式ブレンディングによって接触させられうる。強烈混合は、使用されうるし、高速の空気圧モーターによって駆動されるシャフト上のかご様プロペラミキサーを用いることによって達成されてもよい。必要ならば、粉体ブレンドは押出機に供給される前にペレット化されうる。乾式ブレンディングおよび任意にペレット化に引き続いて、ブレンドを加熱し混合できる押出機に組成物は供給されうる。両方とも材料を混合し、より高温で溶融する構成成分の融点より上に加熱する、押出機または密閉式ミキサーのような、任意の通常の混合装置が本方法において使用されうる。この混合装置は次に溶融紡糸装置と連結されうる。例えば、本明細書に参照により援用されるUS6,048,481に記載されている装置は、本明細書に記載されるブレンド組成物を溶融して、本発明の繊維を紡糸するのに使用されうる。この実施態様において、PTFEとPFAとのブレンドは、より高い溶融温度を有する構成成分の溶融温度より上であるが、その分解温度よりも下である温度に加熱され、そして次に任意に冷却され、少なくとも1回、より高い溶融温度より上に再加熱されうる。溶融温度より上の温度への暴露が分解をもたらさないことを確実にするために、滞留時間は監視されなければならない。
【0017】
あるいはまた、PTFEおよびPFAが別の押出機に供給され、別々に加熱され、運ばれて、押出物が計量されて第3の押出機のような混合装置に送られうる。他の選択肢が利用可能であり、当業者には公知である。上述のような、少なくとも1回の任意の冷却および再加熱がまた、この実施態様において利用されてもよい。
【0018】
PTFEとPFAとをそれらの溶融温度より上に加熱し十分に混合する結果として、ブレンドが形成される。PTFEとPFAとが十分にブレンドされない場合には、得られた組成物は別個の結晶化相を有するであろうし、2つ以上の融点を示すかもしれない。共結晶化が起こった均質なブレンドが形成されることが好ましい。共結晶化ブレンドは、DSC分析において、ブレンドされていない構成成分の融点の間の中間温度に位置する、本質的にただ一つの溶融ピークを示すであろう。「本質的にただ一つの溶融ピーク」とは、ただ一つのピークがある、またはピークの大半が主ピークに加えて1つまたは複数の小さなピークもしくは肩を持った主ピークであることを意味する。本質的にただ一つの溶融ピークは、両構成成分に由来する別々のピークが現われる単純混合物で得られるかもしれないものとは対照的である。さらに、共結晶化ブレンドは、普通はPTFEについては約19℃に、PFAについてはより低い温度に位置する結晶遷移のための同様な挙動を示すであろう。この遷移のピーク温度もまた、DSC分析においてただ一つのピークを示すであろうし、PTFEおよびPFAによって示されるピークの間の中間温度に位置するであろう(図13を参照のこと)。
【0019】
本発明は、(a)少なくとも1種のPTFEを少なくとも1種のPFAと接触させる工程であって、PTFEの粘度がPFAの粘度の2桁の範囲内にある工程と、(b)PTFEとPFAとを十分に混合してブレンドを形成する工程と、(c)PFAとの接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、PTFEの融点より上にPTFEを加熱する工程と、(d)PTFEとの接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、PFAの融点より上にPFAを加熱する工程とを含む共結晶化ブレンドの調製のための方法を提供する。共結晶化ブレンドを達成するために、PTFEとPFAとの間の接触は、完全な混合を確実にするべきである。幾つかの実施態様では、ブレンドを冷却し、次に、共結晶化を達成するために、追加の混合と共に少なくとも1回それを再加熱することが必要であるかもしれない。
【0020】
押出機からのブレンドされた押出物は、紡糸装置に直接供給されうるし、または切断され、冷却され、収集され、例えばペレット化されて、紡糸装置用の供給物として使用されうる。押出機からの押出物はあるいはまたペレット化され、次に得られたペレットが押出機に供給され、必要であれば、それらは押出機でさらに溶融され、さらに混合されうる。
【0021】
本発明の繊維を形成するために、上述のブレンドは溶融紡糸され、任意に延伸される。好ましくは、紡糸速度は200mpmより大きく、より好ましくは500mpmよりも大きい。
【0022】
好ましくは、本発明の繊維のテナシティは0.2gpdより大きい。本発明の繊維の破壊伸長は好ましくは20%よりも大きい。
【0023】
実施例
2種の異なるPFAおよび4種の異なるPTFE材料を実施例1−3のブレンドに使用した。すべてがDu Pontによって販売されている商業製品である。
【0024】
【表1】
【0025】
次の材料ペアのいろいろな濃度でブレンドを調製した。PFA340/MP1000、PFA340/MP1200、PFA340/MP1300、PFA340/MP1600、PFA350/MP1200、およびPFA350/MP1600。さらに、少数のPFA340/MP1000/MP1600の3成分ブレンドを調製した。
【0026】
本明細書で下に説明される、具体的な実施態様において使用される繊維紡糸装置を図1に示す。溶融ポリマーを押し出すために、加熱シリンダー2、ピストン3、駆動機構4、およびダイ5を含む毛細管レオメーター1を使用した。加熱された円筒状の鋼シリンダーは長さ約10cm、直径約7.5cmであった。ステライト(Cabot Corp.(Kokomo,ID))製の厚さ約0.6cmの円筒状耐食性シリンダーインサートは、0.976cmの内口径を与えた。シリンダーを6.4cm層のセラミック絶縁材7によって取り囲んだ。
【0027】
(I.H.Co.(NY,NY))によって製造され、(ECS Engineering,Inc.(Evansville,ID))によって製造されたECSモデル6414温度調節器により制御された、長さ10cmで直径約7.5cmの800ワット円筒状ヒーターバンドが、設定温度の1℃の範囲内にシリンダー温度を維持した。焼入鋼(Armco17−4RH)製のピストンは、その吸い口で直径0.970cmであり、それを、Instru−met,Inc.(Union,NJ)によって製造されたモデルTT−CInstron試験フレームのクロスヘッド4の上に取り付けた。円形断面の毛細管ダイは、ハステロイ(Cabot Corp.(Kokomo,ID))製であった。
【0028】
運転に際して、ダイの下30cmに置かれた直径3.0cmのナイロンガイドホイール8に向かって垂直下方に繊維を押し出し、そのホイール接点近くで繊維は固化した。回転張力を測定するために使用される力変換器(Burco(Centerville,OH))によって販売されるScaimeモデルGM2)の上にガイドホイール8を取り付けた。繊維を、ガイドホイール8の回りを180°巻き付け、第2のガイドホイール9(直径4.8cm)に、そこから一対の引取ロール10と11とに向けた。繊維を、引取ロールの回りに1回巻き取り、引取ロール12によって巻き取った。ロール10、11および12は直径5cmであり、それらはアルミニウム製であり、より良好な掴みのためのマスキングテープで覆われていた。ロール11は自由回転(ボールベアリング上で)であったが、一方ロール10と12とは3600rpmの最大回転速度を有するモーター13によって前後一列に駆動された。最大引取速度はかくして約600m/分であった。モーター速度を可変変圧器14で調節した。実際には、繊維を低速度(約10m/分)で装置じゅうに張り渡し、それから速度を所望の引取速度まで徐々に増加させた。
【0029】
実施例1−3において、使用されたPTFEは粉体形態であった。PFAはペレット形態か粉体形態かのいずれかであった。材料を正確な比で秤り取り、プラスチック袋中でかき混ぜることによって物理的にブレンドした。次にこのブレンドした材料を16mm二軸スクリュー共回転押出機への供給物として使用した。押出機は5つの別個の加熱ゾーンを有した。供給点のゾーンを350℃の設定温度で運転し、一方他のゾーンをすべて365℃に設定した。これらの条件は、約375℃の温度を示す押出物を産出した。100rpmのスクリュー速度で押出機を運転し、押出機への供給を調節して、押出機シリンダーの圧力とスクリューのトルクを、製造業者がその機械に対して提案した限界の範囲内のレベルに維持した。押出物を水冷し、ペレットにチップ化した。これらのペレットを次に押出機の2回目通過用の供給物として使用した。ブレンド工程での均一性を得るために、材料を3回から5回、押出機を通過させた。
【0030】
混合工程の完全さを評価するために示差走査熱分析(DSC)を使用した。選択された組成物について、各通過後にブレンドペレットの試料を収集し、DSC分析にかけた。これらの試験は、押出機を2回通過後に完全な混合が達成されることを示した。これは、2回通過後に収集したデータと比較した時にそれ以降の通過後のDSCデータにいかなる変化もないことによって判断した。試料を0℃から400℃まで加熱し、0℃に冷却し、次に400℃まで再加熱した。2回加熱の結果は、PFA340/MP1300ペアを除いて、通常、幾分より低温で非常に小さいピークまたは肩を持った、主要なただ一つの融点のみを示した。PFA340/MP1300ブレンドは、試験したすべてのPTFEレベルで2つの別の溶融ピークを示し続けた。
【0031】
2回加熱に関してPTFE含量対主要なただ一つの溶融ピークの温度を図2に示す。PFA340/MP1300ブレンドの場合には、2つの溶融ピークのうちのより高いものを用いた。理解できるように、溶融温度は組成と共に滑らかに変わり、材料が少なくとも大部分は共結晶化していることを示す。幾つかの点がこの曲線に合致しないものとして目立っている。PFA340/MP1300ブレンドからのデータは、他のブレンドとは明らかに異なる挙動を示し、大部分が共結晶化しているようには見えない。このブレンドの挙動は1桁よりも大きい2つの構成成分間の極端に大きな粘度差によって支配され、その粘度差が、十分な混合を妨害し、その結果完全な共結晶化を可能にするのに十分に小さな規模でのブレンディングを妨げていると考えられる。
【0032】
より少ない数の繊維がDSC試験にかけられ、同じパターンを示すことが分かった。結果を図3に示す。
【0033】
溶融紡糸条件
テフロン(登録商標)PFA340とZonyl(登録商標)PTFEとのブレンドをすべて一定の押出条件(温度=390℃、ダイ毛細管長さ/直径=12.7/1.00mm、および剪断速度=32/s)下で溶融紡糸した。テフロン(登録商標)PFA350とZonyl(登録商標)MP1200とのブレンドを、後ほど記載するような、いろいろな条件下で溶融紡糸した。
【0034】
2つのタイプの繊維紡糸実験を実施した。
1)最大引取速度Vmaxの測定−フィラメントが壊れるまで、押し出されたポリマーストランドを増加する引取速度で巻き取った。幾つかの試行結果を平均してVmaxを求めた。
2)引張試験用の繊維の収集−測定した最大引取速度Vmaxの75%である引取速度で繊維を収集した。
【0035】
実施例1
テフロン(登録商標)PFA340と20%までのPTFEとのブレンド
20%までの4種の異なるZonyl(登録商標)PTFEを含有するテフロン(登録商標)PFA340のブレンドを検討した。構成成分のそれぞれの溶融粘度を毛細管レオメトリーによって375℃で測定し、図4に示す。それらの溶融粘度の順の構成成分は、MP1300>MP1000>PFA340>MP1600>MP1200であった。
【0036】
すべてのブレンドを成功裡に溶融紡糸し、最大紡糸速度Vmaxを測定した。図5に示すように、紡糸速度に対する異なるPTFEグレードの影響はそれらの溶融粘度と関連があった。より低い溶融粘度を有するZonyl(登録商標)PTFEはニートのPFA340と比べてブレンドのVmaxを増加させ、より高い溶融粘度を有するものはブレンドのVmaxを減少させた。
【0037】
これらのブレンドの繊維を75%Vmaxで溶融紡糸して収集した。これらの繊維のテナシティは、ニートのPFA340の0.90g/denと比べて0.71−1.00g/denの範囲に入った。このように、20%までのPTFEの添加は、ブレンド繊維テナシティを純PFAのテナシティから実質的に変えなかった。
【0038】
実施例2
テフロン(登録商標)PFA340とより高いPTFA含量とのブレンド
5から90%MP1600PTFEを含有するテフロン(登録商標)PFA340のブレンドおよび純テフロン(登録商標)PFA340を溶融紡糸した。PTFE含量の関数としての最大紡糸速度のプロットを図6に示す。Vmaxは、80%PTFEまでPTFE含量の増加と共に増加した。これは、より低い粘度のPTFE成分の添加によって産み出される期待される粘度減少と関連があった。PTFE含量を80%から90%に増やすと、紡糸繊維がますます弱く、脆くなるので、Vmaxが急に減少するという結果になった。ニートのPTFE MP1600は使用した条件下では紡糸できず、溶融物はダイを出た時に連続フィラメントを形成しなかった。固化した部分が脆くも容易に壊れ、事実上ゼロの強さを示した。
【0039】
PFA340/PTFEブレンドから紡糸された繊維のテナシティは、図7に示すように、PTFE含量の関数として低下した。しかしながら、80%までのPTFEを含有する繊維でさえも、0.4g/denよりも大きいまあまあのテナシティを示した。図7の実線は、純Zonyl(登録商標)MP1600PTFEがゼロのテナシティを有すると仮定した単純な混合規則に基づいて期待されるテナシティを表している。図7に示したPFA/PTFEブレンドデータは、この線の上に来ており、たとえ純Zonyl(登録商標)MP1600PTFEが本実施例の条件下で溶融紡糸できなくても、PTFE成分が繊維の強さに貢献しているかもしれないことを示している。
【0040】
PFE340/MP1600の2成分ブレンドに加えて、PFE340/MP1600/MP1000の3成分ブレンドもまた溶融紡糸した。これらの組成物は、50−70%PTFEと変化し、ブレンドの溶融粘度が純PFA340のそれに概略合うように選択された。3成分ブレンドのVmaxは、PFAのそれと10%の範囲内で合い(図6)、Vmaxが(PTFE含量よりもむしろ)溶融粘度の関数であるという説明と一致している。
【0041】
PFA340/MP1600/MP1000の3成分ブレンドから紡糸された繊維は、2成分PFA340/MP1600ブレンドから紡糸されたものと同様であるテナシティを示した。テナシティは、再び、純Zonyl(登録商標)MP1600がゼロのテナシティを有すると仮定した単純な混合規則から期待されるものよりも大きかった。
【0042】
PFA340/PTFEブレンドから紡糸された繊維の破壊伸長は、脆いPTFE成分によって寄与された低伸長を反映して、図8に示すように、PTFE含量の関数として減少した。
【0043】
実施例3
PFA350/Zonyl(登録商標)MP1200ブレンド
Zonyl(登録商標)MP1200PTFEは、図9に示すように、PFA350のそれより100倍以上も低い375℃での溶融粘度を有する。低粘度のPTFEの添加がPFA350の紡糸可能性を改善するかどうかを判定するために、この実施例を実施した。
【0044】
20−90%Zonyl(登録商標)MP1200を含有するブレンドを、350−390℃の温度、0.76−3.18mmのダイ直径、2−75/sの剪断速度を含むいろいろな条件下で溶融紡糸した。これらのブレンドの溶融粘度は、ブレンド比の関数として相当に変化した。20−70%PTFEMP1200を含有するブレンドについて紡糸連続性は確立されたが、繊維直径における動揺によって特徴付けられる流れの不安定性である引取共振が観察された。90%MP1200を含有する溶融ブレンドは巻き取るにはあまりにも弱すぎた。
【0045】
比較例A
US5,473,018(Namuraら)の実施例7および8におけるように作製した成形バーの引張強さを、本発明のテフロン(登録商標)PFA340/Zonyl(登録商標)MP1600PTFEの繊維ブレンドの引張強さと比較した。PFA対照に標準化されたすべてのデータを使って、バーの引張強さを本発明の繊維と比較した。比較的高濃度のPTFEについてのデータを与えるNamuraらのこれらの実施例では、組成物の関数として強さについて単純な混合規則からのいかなる逸脱の気配もない。(図10を参照のこと。)
【0046】
実施例4−7のための実験方法
PFAおよびPTFEの粉体を均一にブレンドすることを含む強烈粉体混合方法を開発したので、DSC(示差走査熱分析)によって分析された一つまみのブレンド粉体が、個々の構成成分の融解熱に基づいて計算された正確な定量的組成を与えた。定量的な量のポリマーを2.5ポンド(1.1kg)の全正味量にプラスチックのガロン容器中へ秤り取った。強烈混合は、高速の空気圧モーターによって駆動されるシャフト上の高さ4.25インチ(10.8cm)、直径3.6インチ(9.1cm)のかご様プロペラミキサーを用いて達成された。攪拌される粉体が液体のように流れるまで、すなわち、粉体が容器の周りを上昇し、回転するミキサーの中心へ流れるまで、速度を調節した。かかる強烈混合下で、容器もそれ自体ゆっくりと回転し、良好な混合を促進した。30分後に、ブレンドされた内容物を別のきれいなガロン容器に注ぎ込み、同じ条件および時間の下、再び混合した。粉体ブレンドを次に、押出機への供給を容易にするためにペレット形態にプレスした。
【0047】
実施例4−7の紡糸
実施例4−7では、図11に示す溶融紡糸装置100のような、溶融紡糸装置で紡糸した。その中にポリマー組成物が好ましくはペレットの形態で供給される供給ホッパー102を示す。これらのペレットを、スクリュー押出機103によって加熱して運んだ。ポリマーまたはブレンド組成物が溶融した後、それを圧力下にポンプブロック104へ、充填フィルタ105、移送ライン106を通して、面板108を有する紡糸口金107へと運んだ。ガラススリーブ109により溶融フィラメントを見ることが可能である。紡糸口金107の面板108の1つまたは複数の開口部を通して溶融フルオロポリマー組成物を押し出して連続ストランドを形成し、そのストランドを長いアニール器110を通して導き、このアニール器はストランドを遮蔽して急速な冷却を防ぐ。アニール器を出ると、紡糸された繊維はピグテールガイド111、方向転換ガイド116を通って、任意の仕上げ塗布用の接触ロール112へ、引取ロール113、延伸ロール114、および巻取ロール115へと移動する。緩和ロールだけでなく追加のドローも追加してもよい。
【0048】
ポンプブロック104を出た後の溶融ポリマー流路は、次のようにより詳細に説明される。溶融物は図12に示す紡糸装置に運ばれる。かかる溶融物はアダプタ71のチャネルを通って濾過スクリーン73上の空洞の中へと流れる。濾過された溶融物は移送ライン78の中心チャネルを下って円錐トップ円板紡糸口金74上の空洞中へ移動する。最後に、溶融物は紡糸口金の毛細管孔から溶融フィラメントとして押し出され、溶融フィラメントは、紡糸装置13に示したアニール器110内で最後に空気中で冷却されて固化する前に、延伸される。紡糸口金ナット79は、移送ライン78の面板82の底部に円板紡糸口金74を保持する。移送ライン78中の狭い内部流路83は、容積と高温でのフルオロポリマー組成物の滞留時間とを減少させ、さらに分解の機会を低減する。移送ライン78はまた、その別個の加熱手段80によって濾過手段73と紡糸口金74との間の中間温度まで昇温する手段を提供する。同時に、示された移送ライン実施態様は、より均一なより速い熱移動を提供する。この実施態様の追加利点は、フィルタ充填を取り除かなければならないこともなく、円板紡糸口金74を取り換えることができ、そして該円板をより容易に製造できることである。また、アダプタ71、濾過手段73用の支持体の間に配置された多分配チャネル72、止めナット76、チャンバー84および面板75も示す。
【0049】
実施例4
各2.5ポンドの90/10重量比のZonyl(登録商標)MP1600NPTFE/PFA340を上述のように混合した。直径30ミル(0.762mm)の30孔の紡糸口金を使用して7.69のスクリューrpmで回転を行った。次の温度(℃)プロフィールを用いて、90/10ブレンドを紡糸した。
【0050】
【表2】
【0051】
測定押出量は、323/秒の剪断速度について37.8gpmであった。1次フィラメント破壊(first filament break)(FFB)が起こる最大速度は378mpmであった。測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、28/0.09gpd/2.2%/5.5gpdであった。繊維に関するDSC測定は、1回加熱で326.8℃に、2回加熱で328.0℃にただ一つの溶融ピークを示し、2つのポリマーが均質にブレンドされて、単一の均質な溶融相へ互いに溶け合ったことを示す。
【0052】
実施例5
実施例4におけるように、80/20MP1600N PTFE/PFA340ブレンドを調製した。次の温度(℃)プロフィールを用いて直径30ミル(0.762mm)の30孔の紡糸口金を使用して7.69rpmのスクリュー速度でブレンドを紡糸した。
【0053】
【表3】
【0054】
測定押出量は、340/秒の剪断速度について39.8gpmであった。最大第1次フィラメント破壊紡糸速度は426mpmであった。測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、31/0.11gpd/2.6%/7.9gpdであった。繊維に関するDSC測定は、1回加熱で325.6℃に、2回加熱で328.4℃にただ一つの溶融ピークを示し、2つのポリマーが均質にブレンドされて、単一の均質な溶融相へ互いに溶け合ったことを示す。
【0055】
実施例6
実施例4で記載したように70/30MP1600N PTFE/PFA340ブレンドを調製し、次の温度プロフィールを用いて紡糸した。
【0056】
【表4】
【0057】
達成された最大1次フィラメント破壊(FFB)は、下に示すように押出量の増加関数であった。
試料番号 7 8 9 6
押出量(gpm) 9.3 16.3 21.0 38.9
最大FFB(mpm) 235 318 550 864
究極速度(mpm) 576 513 852 未測定
剪断速度(1/秒) 80 139 180 333
【0058】
試料7および9について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、次の通りであった。
試料7:4.5/0.43gpd/30%/5.7gpd
試料9:9.7/0.29gpd/62%/4.1gpd
試料7に関するDSC測定は、1回加熱で323.2℃に主要な一つのピークと325.9℃に小ピークとを示した。2回加熱で327.4℃にただ一つのピークが観察された。
【0059】
実施例7
60/40MP1600N PTFE/PFA340ブレンドを同様に調製し、実施例6の70/30ブレンドに対するのと同じ温度プロフィールで紡糸した。達成された最大1次フィラメント破壊(FFB)は押出量の増加関数であり、次に示される。
試料番号 1 7
押出量(gpm) 9.1 26.4
最大FFB(mpm) 219 714
究極速度(mpm) 858
剪断速度(1/秒) 78 226
9.1pgm押出量で紡糸すると、糸は厚かったり薄かったりであることが分かり、それは引取共振の結果であるかもしれない。220cfh(6.23立方メートル/時)の空気注入口流量をアニール器に加えると、糸の厚さが一定になった。
【0060】
試料1について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、3.9/0.59gpd/51%/7.8gpdであった。
【0061】
100mpmの引取速度で紡糸された繊維は、100mpmの引取速度で290℃でのPFA340のそれの3.65倍までの例外的な高い延伸性(drawability)を示した。このブレンド繊維は、室温で延伸された時は約1.2倍の延伸率示したにすぎなかった。(純PFA340は普通は約2倍の最大延伸率を有する。)純PTFE MP−1600Nは290℃までの温度で延伸できなかった。
【0062】
3.65倍に高度に延伸されたブレンド繊維(試料5と呼称される)は、透明なまたは半透明なPFA340とは対照的に、純PTFEと同様である白色で曇っていた。100mpmの同じ引取速度で、しかし延伸せずに紡糸された繊維は、透明であった(試料1)。高度に延伸された試料(試料5)について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、7.8/0.63gpd/15%/7.7gpdであった。試料1および5についてのDSC測定は次を示した。
1回加熱 2回加熱
試料1 主ピーク=321.8、小ピーク=325.3oC 325.3oC
試料5 主ピーク=322.1、小ピーク=325.9oC 326.4oC
【0063】
実施例8
MP1600NおよびPFA340の各8キログラムを混合して、上述のようにペレット化し、次の温度(℃)プロフィールを用いて紡糸した。
【0064】
【表5】
【0065】
43.9gpmの測定押出量のための22.5のスクリューrpmで、剪断速度は335/秒であった。実施例4に記載された同じ紡糸口金を用いると、達成された最大FFBは1,773mpmであった。290℃の延伸温度を用いて、400mpmの引取速度を有する660mpmで合計12.3kgの糸を生産した。優れた紡糸連続性が達成された。各ボビン試料を1時間で自発的に玉揚げし、それぞれが2.63kgの正味重量の繊維を与えた。生産糸について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は21/0.36gpd/134%/2.8gpdであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維を形成するのに有用な溶融紡糸装置の略図である。
【図2】示差走査熱分析(DSC)に基づいて2回加熱後の本発明において有用なブレンド組成物中の%PTFE対融点(℃)をプロットするグラフである。
【図3】示差走査熱分析(DSC)に基づいて本発明の繊維中の%PTFE対融点(℃)をプロットするグラフである。
【図4】375℃でのZonyl(登録商標)PTFEグレードおよびテフロン(登録商標)PFA340の剪断速度(s−1)対溶融粘度(Pa・s)をプロットするグラフである。
【図5】PTFE含量の関数としてのいろいろなPTFE/PFAブレンドの最大紡糸速度(Vmax(m/分))をプロットするグラフである。
【図6】PTFE含量の関数としてのPFA340/PTFE MP1600およびPFA340/PTFE MP1600/PTFE MP1000ブレンドの最大紡糸速度(Vmax(m/分))のグラフである。
【図7】PTFE含量の関数としてのPFA340/PTFE MP1600およびPFA340/PTFE MP1600/PTFE MP1000ブレンドから溶融紡糸された繊維のテナシティ(g/den)のグラフである。
【図8】PTFE含量の関数としてのPFA340/PTFE MP1600およびPFA340/PTFE MP1600/PTFE MP1000ブレンドから溶融紡糸された繊維の最大伸長(パーセント)のグラフである。
【図9】375℃でのPFA350およびPTFE MP1200の溶融粘度(Pa・s)のグラフである。
【図10】US5,473,018の方法により製造された成形バーと本発明の繊維ブレンドについての%PTFE対引張強さをプロットするグラフである。
【図11】および
【図12】本発明の繊維を形成するのに有用な溶融紡糸装置の略図である。
【図13】PTFE含量の関数としてのテフロン(登録商標)PFA340/Zonyl(登録商標)MP1600PTFEブレンドについての低温遷移のグラフである。
発明の技術的背景
本発明は、繊維へ溶融紡糸されるポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)(PFA)とのブレンドに関する。
【0002】
PFAとPTFEとのブレンドに関して広範囲にわたる文献がある。しかしながら、特許および文献研究のほとんど大部分は、均質な溶融物を生成するための努力が行われなかった分散ブレンドを含む。さらに、研究の大半は、商業的な、高分子量のPTFE材料を含む。有用な物品を形成するために使用される典型的なPTFEポリマーは、107オーダーの極めて高い分子量のものである。これらホモポリマーの高分子量は、それらの高い溶融粘度のために溶融法により繊維を形成する際に困難を引き起こす。一方、溶融加工されるほど十分に低い粘度(105Pa・s未満)を持ったPTFEグレードは、熱成形物品として有用な強さを示さない。
【0003】
PTFEとPFAとが共結晶化するかもしれない条件は、公開文献において明らかではない。US5,473,018(Namuraら)は、PTFEとPFAとのある種のブレンドを開示している。成形バーの引張強さがその中で測定されている。PTFEの結晶化温度および結晶化熱に関して制限が加えられた(PTFEがある閾値分子量の下であることを本質的に必要とする)。本特許の特許請求の範囲は、<4重量%PTFEを含有するブレンド組成物のみに関する。この参考文献もまた50%PTFE含量までのブレンドを開示している。より高いPTFE含量のブレンドの特性は、本特許においては有用ではなかった。Namuraらは、報告された50%PTFEブレンドの成形バーの引張強さがPFAだけの成形バーのおおよそ50%であると報告した。かかるブレンドから製造された繊維については言及されていない。
【0004】
報文「Crystalline Homopolymer−Copolymer Blends:Poly(tetrafluoroethylene)−Poly(tetrafluoroethylene−co−perfluoro−alkylvinyl ether(結晶性ホモポリマー−コポリマーブレンド:ポリ(テトラフルオロエチレン)−ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)),J.Runt,L.Jin,S.TalibuddinおよびC.R.Davis,Macromolecules,28,2781−2786(1995)ならびに「Phase Behavior of Crystalline Blends of Poly(tetrafluoroethylene) and Random Fluorinated Copolymer of Tetrafluoroethylene(ポリ(テトラフルオロエチレン)とテトラフルオロエチレンのランダムフッ素化コポリマーとの結晶性ブレンドの相挙動」,R.PucciarelloおよびC.Angioletti,J.Polymer Science:Part B:Polymer Physics,37,679−689(1999)は、PTFEとPFAとのブレンドを記載している。Runtらは、2つの構成成分の水性分散液に混合されたPTFEとPFAとが、研究されたほとんどの結晶化条件下で別々に結晶化することを見いだし、PFAとPTFAとは急速な結晶化条件下でのみ共結晶化するかもしれないと結論した。より最近のPucciarelloらの報文において、PTFEとPFAとは、乾式粉体混合を利用した彼らの条件下で、共結晶化していない。Runtらの粒子のより密接な混合が、極端な条件(急冷)においてのみ、PTFEとPFAとの共結晶化を可能にするであろう、とPucciarelloらは結論した。
【0005】
WO00/08071(Smithら)は、PTFEのブレンドに関するもので、PTFEとある種のPTFEコポリマーとのブレンドについて言及している。Smithらにおけるすべての実施例は、2種または複数種の異なるPTFEのブレンドを含む。
【0006】
発明の概要
本発明は、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維に関する。
【0007】
本発明はまた、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させてブレンドを形成する工程と、(b)ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(c)ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程と、(d)溶融したブレンドを、ダイを通して押し出して、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維を形成する工程とを含む、繊維を形成する方法に関する。
【0008】
本発明はさらに、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させる工程であって、ポリ(テトラフルオロエチレン)の粘度がポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の粘度の2桁の範囲内にある工程と、(b)ポリ(テトラフルオロエチレン)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とを十分に混合してブレンドを形成する工程と、(c)ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(d)ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程とを含む共結晶化ブレンドを調製する方法に関する。
【0009】
発明の詳細な説明
本発明の繊維を形成するために使用される組成物は、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)とポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)(PFA)とのブレンドを含む。本明細書で使用されるように、PFAは、コポリマー中のパーフルオロアルキルビニルエーテル含量が全コポリマーを基準にして約1−10モル%で、好ましくは約1−5モル%で、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のパーフルオロアルキルビニルエーテルとの結晶性コポリマーを含む。コポリマーは溶融押出、射出成形などによって溶融成形可能であり、372℃+/−1℃で0.5−500g/10分、好ましくは0.5−50g/10分のメルトフローレイト(MFR)を有する。パーフルオロアルキルビニルエーテルは、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、パーフルオロ(イソブチルビニルエーテル)などを含んでもよい。
【0010】
好ましくはPFAは、約1−2%(モル)濃度でコモノマーとしてパーフルオロプロピルビニルエーテルを含有する。他のパーフルオロアルキルビニルエーテルコモノマーが使用できる。PFAの代表例は、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できるテフロン(登録商標)グレード340および350である。テフロン(登録商標)340と350は、1−2%範囲のPPVE含量のTFE/PPVEコポリマーである。PFAはペレットまたは粉体の形態でありうる。
【0011】
本発明において使用されるポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)は、テトラフルオロエチレン(TFE)のホモポリマーであるか、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、フルオロアルコキシトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、またはPMVE、PEVEもしくはPPVEなどのようなパーフルオロアルキルビニルエ−テル(PAVE)化合物のような、1重量%以下の改質コモノマーを含有する改質PTFEホモポリマーである。本明細書において使用されるPTFEホモポリマーは比較的低分子量でありうる。これに関連して、低分子量とは、溶融した時に本明細書において使用されるPFAコポリマーの粘度に十分に近くて溶融紡糸を可能にする粘度を示す材料を意味する。
【0012】
有用なPTFEホモポリマーの代表例には、Du Pontから入手できる、Zonyl(登録商標)MP1000、MP1200、MP1300およびMP1600が含まれる。
【0013】
ブレンド中のPTFEホモポリマーの量は、ブレンドの全量を基準にして約5重量%から約90重量%の範囲でありうる。好ましくは本発明のブレンド中のPTFEホモポリマーの量は50重量%より大きい量である。より好ましくはPTFEホモポリマーの量は約50重量%から90重量%の範囲である。最も好ましくはPTFEホモポリマーの量は約50重量%から80重量%の範囲である。
【0014】
本発明の繊維のブレンドを調製するのに使用されるPTFEとPFAとは、十分な混合を可能にするほど十分に粘度が近いものであるべきである。これは、PTFEとPFAとの粘度が互いの粘度の約2桁、好ましくは1桁の範囲内にあることを意味する。
【0015】
本発明は、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させてブレンドを形成する工程と、(b)ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(c)ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上にポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程と、(d)溶融したブレンドを、ダイを通して押し出して、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維を形成する工程とを含む、少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む本発明の繊維を形成するための方法を含む。
【0016】
本発明の繊維の作製に有用なブレンドを生み出すために、多数の選択肢が利用可能である。例えば、PTFEとPFAとは、所望の割合での湿式ブレンディングによって接触させられうる。強烈混合は、使用されうるし、高速の空気圧モーターによって駆動されるシャフト上のかご様プロペラミキサーを用いることによって達成されてもよい。必要ならば、粉体ブレンドは押出機に供給される前にペレット化されうる。乾式ブレンディングおよび任意にペレット化に引き続いて、ブレンドを加熱し混合できる押出機に組成物は供給されうる。両方とも材料を混合し、より高温で溶融する構成成分の融点より上に加熱する、押出機または密閉式ミキサーのような、任意の通常の混合装置が本方法において使用されうる。この混合装置は次に溶融紡糸装置と連結されうる。例えば、本明細書に参照により援用されるUS6,048,481に記載されている装置は、本明細書に記載されるブレンド組成物を溶融して、本発明の繊維を紡糸するのに使用されうる。この実施態様において、PTFEとPFAとのブレンドは、より高い溶融温度を有する構成成分の溶融温度より上であるが、その分解温度よりも下である温度に加熱され、そして次に任意に冷却され、少なくとも1回、より高い溶融温度より上に再加熱されうる。溶融温度より上の温度への暴露が分解をもたらさないことを確実にするために、滞留時間は監視されなければならない。
【0017】
あるいはまた、PTFEおよびPFAが別の押出機に供給され、別々に加熱され、運ばれて、押出物が計量されて第3の押出機のような混合装置に送られうる。他の選択肢が利用可能であり、当業者には公知である。上述のような、少なくとも1回の任意の冷却および再加熱がまた、この実施態様において利用されてもよい。
【0018】
PTFEとPFAとをそれらの溶融温度より上に加熱し十分に混合する結果として、ブレンドが形成される。PTFEとPFAとが十分にブレンドされない場合には、得られた組成物は別個の結晶化相を有するであろうし、2つ以上の融点を示すかもしれない。共結晶化が起こった均質なブレンドが形成されることが好ましい。共結晶化ブレンドは、DSC分析において、ブレンドされていない構成成分の融点の間の中間温度に位置する、本質的にただ一つの溶融ピークを示すであろう。「本質的にただ一つの溶融ピーク」とは、ただ一つのピークがある、またはピークの大半が主ピークに加えて1つまたは複数の小さなピークもしくは肩を持った主ピークであることを意味する。本質的にただ一つの溶融ピークは、両構成成分に由来する別々のピークが現われる単純混合物で得られるかもしれないものとは対照的である。さらに、共結晶化ブレンドは、普通はPTFEについては約19℃に、PFAについてはより低い温度に位置する結晶遷移のための同様な挙動を示すであろう。この遷移のピーク温度もまた、DSC分析においてただ一つのピークを示すであろうし、PTFEおよびPFAによって示されるピークの間の中間温度に位置するであろう(図13を参照のこと)。
【0019】
本発明は、(a)少なくとも1種のPTFEを少なくとも1種のPFAと接触させる工程であって、PTFEの粘度がPFAの粘度の2桁の範囲内にある工程と、(b)PTFEとPFAとを十分に混合してブレンドを形成する工程と、(c)PFAとの接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、PTFEの融点より上にPTFEを加熱する工程と、(d)PTFEとの接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、PFAの融点より上にPFAを加熱する工程とを含む共結晶化ブレンドの調製のための方法を提供する。共結晶化ブレンドを達成するために、PTFEとPFAとの間の接触は、完全な混合を確実にするべきである。幾つかの実施態様では、ブレンドを冷却し、次に、共結晶化を達成するために、追加の混合と共に少なくとも1回それを再加熱することが必要であるかもしれない。
【0020】
押出機からのブレンドされた押出物は、紡糸装置に直接供給されうるし、または切断され、冷却され、収集され、例えばペレット化されて、紡糸装置用の供給物として使用されうる。押出機からの押出物はあるいはまたペレット化され、次に得られたペレットが押出機に供給され、必要であれば、それらは押出機でさらに溶融され、さらに混合されうる。
【0021】
本発明の繊維を形成するために、上述のブレンドは溶融紡糸され、任意に延伸される。好ましくは、紡糸速度は200mpmより大きく、より好ましくは500mpmよりも大きい。
【0022】
好ましくは、本発明の繊維のテナシティは0.2gpdより大きい。本発明の繊維の破壊伸長は好ましくは20%よりも大きい。
【0023】
実施例
2種の異なるPFAおよび4種の異なるPTFE材料を実施例1−3のブレンドに使用した。すべてがDu Pontによって販売されている商業製品である。
【0024】
【表1】
【0025】
次の材料ペアのいろいろな濃度でブレンドを調製した。PFA340/MP1000、PFA340/MP1200、PFA340/MP1300、PFA340/MP1600、PFA350/MP1200、およびPFA350/MP1600。さらに、少数のPFA340/MP1000/MP1600の3成分ブレンドを調製した。
【0026】
本明細書で下に説明される、具体的な実施態様において使用される繊維紡糸装置を図1に示す。溶融ポリマーを押し出すために、加熱シリンダー2、ピストン3、駆動機構4、およびダイ5を含む毛細管レオメーター1を使用した。加熱された円筒状の鋼シリンダーは長さ約10cm、直径約7.5cmであった。ステライト(Cabot Corp.(Kokomo,ID))製の厚さ約0.6cmの円筒状耐食性シリンダーインサートは、0.976cmの内口径を与えた。シリンダーを6.4cm層のセラミック絶縁材7によって取り囲んだ。
【0027】
(I.H.Co.(NY,NY))によって製造され、(ECS Engineering,Inc.(Evansville,ID))によって製造されたECSモデル6414温度調節器により制御された、長さ10cmで直径約7.5cmの800ワット円筒状ヒーターバンドが、設定温度の1℃の範囲内にシリンダー温度を維持した。焼入鋼(Armco17−4RH)製のピストンは、その吸い口で直径0.970cmであり、それを、Instru−met,Inc.(Union,NJ)によって製造されたモデルTT−CInstron試験フレームのクロスヘッド4の上に取り付けた。円形断面の毛細管ダイは、ハステロイ(Cabot Corp.(Kokomo,ID))製であった。
【0028】
運転に際して、ダイの下30cmに置かれた直径3.0cmのナイロンガイドホイール8に向かって垂直下方に繊維を押し出し、そのホイール接点近くで繊維は固化した。回転張力を測定するために使用される力変換器(Burco(Centerville,OH))によって販売されるScaimeモデルGM2)の上にガイドホイール8を取り付けた。繊維を、ガイドホイール8の回りを180°巻き付け、第2のガイドホイール9(直径4.8cm)に、そこから一対の引取ロール10と11とに向けた。繊維を、引取ロールの回りに1回巻き取り、引取ロール12によって巻き取った。ロール10、11および12は直径5cmであり、それらはアルミニウム製であり、より良好な掴みのためのマスキングテープで覆われていた。ロール11は自由回転(ボールベアリング上で)であったが、一方ロール10と12とは3600rpmの最大回転速度を有するモーター13によって前後一列に駆動された。最大引取速度はかくして約600m/分であった。モーター速度を可変変圧器14で調節した。実際には、繊維を低速度(約10m/分)で装置じゅうに張り渡し、それから速度を所望の引取速度まで徐々に増加させた。
【0029】
実施例1−3において、使用されたPTFEは粉体形態であった。PFAはペレット形態か粉体形態かのいずれかであった。材料を正確な比で秤り取り、プラスチック袋中でかき混ぜることによって物理的にブレンドした。次にこのブレンドした材料を16mm二軸スクリュー共回転押出機への供給物として使用した。押出機は5つの別個の加熱ゾーンを有した。供給点のゾーンを350℃の設定温度で運転し、一方他のゾーンをすべて365℃に設定した。これらの条件は、約375℃の温度を示す押出物を産出した。100rpmのスクリュー速度で押出機を運転し、押出機への供給を調節して、押出機シリンダーの圧力とスクリューのトルクを、製造業者がその機械に対して提案した限界の範囲内のレベルに維持した。押出物を水冷し、ペレットにチップ化した。これらのペレットを次に押出機の2回目通過用の供給物として使用した。ブレンド工程での均一性を得るために、材料を3回から5回、押出機を通過させた。
【0030】
混合工程の完全さを評価するために示差走査熱分析(DSC)を使用した。選択された組成物について、各通過後にブレンドペレットの試料を収集し、DSC分析にかけた。これらの試験は、押出機を2回通過後に完全な混合が達成されることを示した。これは、2回通過後に収集したデータと比較した時にそれ以降の通過後のDSCデータにいかなる変化もないことによって判断した。試料を0℃から400℃まで加熱し、0℃に冷却し、次に400℃まで再加熱した。2回加熱の結果は、PFA340/MP1300ペアを除いて、通常、幾分より低温で非常に小さいピークまたは肩を持った、主要なただ一つの融点のみを示した。PFA340/MP1300ブレンドは、試験したすべてのPTFEレベルで2つの別の溶融ピークを示し続けた。
【0031】
2回加熱に関してPTFE含量対主要なただ一つの溶融ピークの温度を図2に示す。PFA340/MP1300ブレンドの場合には、2つの溶融ピークのうちのより高いものを用いた。理解できるように、溶融温度は組成と共に滑らかに変わり、材料が少なくとも大部分は共結晶化していることを示す。幾つかの点がこの曲線に合致しないものとして目立っている。PFA340/MP1300ブレンドからのデータは、他のブレンドとは明らかに異なる挙動を示し、大部分が共結晶化しているようには見えない。このブレンドの挙動は1桁よりも大きい2つの構成成分間の極端に大きな粘度差によって支配され、その粘度差が、十分な混合を妨害し、その結果完全な共結晶化を可能にするのに十分に小さな規模でのブレンディングを妨げていると考えられる。
【0032】
より少ない数の繊維がDSC試験にかけられ、同じパターンを示すことが分かった。結果を図3に示す。
【0033】
溶融紡糸条件
テフロン(登録商標)PFA340とZonyl(登録商標)PTFEとのブレンドをすべて一定の押出条件(温度=390℃、ダイ毛細管長さ/直径=12.7/1.00mm、および剪断速度=32/s)下で溶融紡糸した。テフロン(登録商標)PFA350とZonyl(登録商標)MP1200とのブレンドを、後ほど記載するような、いろいろな条件下で溶融紡糸した。
【0034】
2つのタイプの繊維紡糸実験を実施した。
1)最大引取速度Vmaxの測定−フィラメントが壊れるまで、押し出されたポリマーストランドを増加する引取速度で巻き取った。幾つかの試行結果を平均してVmaxを求めた。
2)引張試験用の繊維の収集−測定した最大引取速度Vmaxの75%である引取速度で繊維を収集した。
【0035】
実施例1
テフロン(登録商標)PFA340と20%までのPTFEとのブレンド
20%までの4種の異なるZonyl(登録商標)PTFEを含有するテフロン(登録商標)PFA340のブレンドを検討した。構成成分のそれぞれの溶融粘度を毛細管レオメトリーによって375℃で測定し、図4に示す。それらの溶融粘度の順の構成成分は、MP1300>MP1000>PFA340>MP1600>MP1200であった。
【0036】
すべてのブレンドを成功裡に溶融紡糸し、最大紡糸速度Vmaxを測定した。図5に示すように、紡糸速度に対する異なるPTFEグレードの影響はそれらの溶融粘度と関連があった。より低い溶融粘度を有するZonyl(登録商標)PTFEはニートのPFA340と比べてブレンドのVmaxを増加させ、より高い溶融粘度を有するものはブレンドのVmaxを減少させた。
【0037】
これらのブレンドの繊維を75%Vmaxで溶融紡糸して収集した。これらの繊維のテナシティは、ニートのPFA340の0.90g/denと比べて0.71−1.00g/denの範囲に入った。このように、20%までのPTFEの添加は、ブレンド繊維テナシティを純PFAのテナシティから実質的に変えなかった。
【0038】
実施例2
テフロン(登録商標)PFA340とより高いPTFA含量とのブレンド
5から90%MP1600PTFEを含有するテフロン(登録商標)PFA340のブレンドおよび純テフロン(登録商標)PFA340を溶融紡糸した。PTFE含量の関数としての最大紡糸速度のプロットを図6に示す。Vmaxは、80%PTFEまでPTFE含量の増加と共に増加した。これは、より低い粘度のPTFE成分の添加によって産み出される期待される粘度減少と関連があった。PTFE含量を80%から90%に増やすと、紡糸繊維がますます弱く、脆くなるので、Vmaxが急に減少するという結果になった。ニートのPTFE MP1600は使用した条件下では紡糸できず、溶融物はダイを出た時に連続フィラメントを形成しなかった。固化した部分が脆くも容易に壊れ、事実上ゼロの強さを示した。
【0039】
PFA340/PTFEブレンドから紡糸された繊維のテナシティは、図7に示すように、PTFE含量の関数として低下した。しかしながら、80%までのPTFEを含有する繊維でさえも、0.4g/denよりも大きいまあまあのテナシティを示した。図7の実線は、純Zonyl(登録商標)MP1600PTFEがゼロのテナシティを有すると仮定した単純な混合規則に基づいて期待されるテナシティを表している。図7に示したPFA/PTFEブレンドデータは、この線の上に来ており、たとえ純Zonyl(登録商標)MP1600PTFEが本実施例の条件下で溶融紡糸できなくても、PTFE成分が繊維の強さに貢献しているかもしれないことを示している。
【0040】
PFE340/MP1600の2成分ブレンドに加えて、PFE340/MP1600/MP1000の3成分ブレンドもまた溶融紡糸した。これらの組成物は、50−70%PTFEと変化し、ブレンドの溶融粘度が純PFA340のそれに概略合うように選択された。3成分ブレンドのVmaxは、PFAのそれと10%の範囲内で合い(図6)、Vmaxが(PTFE含量よりもむしろ)溶融粘度の関数であるという説明と一致している。
【0041】
PFA340/MP1600/MP1000の3成分ブレンドから紡糸された繊維は、2成分PFA340/MP1600ブレンドから紡糸されたものと同様であるテナシティを示した。テナシティは、再び、純Zonyl(登録商標)MP1600がゼロのテナシティを有すると仮定した単純な混合規則から期待されるものよりも大きかった。
【0042】
PFA340/PTFEブレンドから紡糸された繊維の破壊伸長は、脆いPTFE成分によって寄与された低伸長を反映して、図8に示すように、PTFE含量の関数として減少した。
【0043】
実施例3
PFA350/Zonyl(登録商標)MP1200ブレンド
Zonyl(登録商標)MP1200PTFEは、図9に示すように、PFA350のそれより100倍以上も低い375℃での溶融粘度を有する。低粘度のPTFEの添加がPFA350の紡糸可能性を改善するかどうかを判定するために、この実施例を実施した。
【0044】
20−90%Zonyl(登録商標)MP1200を含有するブレンドを、350−390℃の温度、0.76−3.18mmのダイ直径、2−75/sの剪断速度を含むいろいろな条件下で溶融紡糸した。これらのブレンドの溶融粘度は、ブレンド比の関数として相当に変化した。20−70%PTFEMP1200を含有するブレンドについて紡糸連続性は確立されたが、繊維直径における動揺によって特徴付けられる流れの不安定性である引取共振が観察された。90%MP1200を含有する溶融ブレンドは巻き取るにはあまりにも弱すぎた。
【0045】
比較例A
US5,473,018(Namuraら)の実施例7および8におけるように作製した成形バーの引張強さを、本発明のテフロン(登録商標)PFA340/Zonyl(登録商標)MP1600PTFEの繊維ブレンドの引張強さと比較した。PFA対照に標準化されたすべてのデータを使って、バーの引張強さを本発明の繊維と比較した。比較的高濃度のPTFEについてのデータを与えるNamuraらのこれらの実施例では、組成物の関数として強さについて単純な混合規則からのいかなる逸脱の気配もない。(図10を参照のこと。)
【0046】
実施例4−7のための実験方法
PFAおよびPTFEの粉体を均一にブレンドすることを含む強烈粉体混合方法を開発したので、DSC(示差走査熱分析)によって分析された一つまみのブレンド粉体が、個々の構成成分の融解熱に基づいて計算された正確な定量的組成を与えた。定量的な量のポリマーを2.5ポンド(1.1kg)の全正味量にプラスチックのガロン容器中へ秤り取った。強烈混合は、高速の空気圧モーターによって駆動されるシャフト上の高さ4.25インチ(10.8cm)、直径3.6インチ(9.1cm)のかご様プロペラミキサーを用いて達成された。攪拌される粉体が液体のように流れるまで、すなわち、粉体が容器の周りを上昇し、回転するミキサーの中心へ流れるまで、速度を調節した。かかる強烈混合下で、容器もそれ自体ゆっくりと回転し、良好な混合を促進した。30分後に、ブレンドされた内容物を別のきれいなガロン容器に注ぎ込み、同じ条件および時間の下、再び混合した。粉体ブレンドを次に、押出機への供給を容易にするためにペレット形態にプレスした。
【0047】
実施例4−7の紡糸
実施例4−7では、図11に示す溶融紡糸装置100のような、溶融紡糸装置で紡糸した。その中にポリマー組成物が好ましくはペレットの形態で供給される供給ホッパー102を示す。これらのペレットを、スクリュー押出機103によって加熱して運んだ。ポリマーまたはブレンド組成物が溶融した後、それを圧力下にポンプブロック104へ、充填フィルタ105、移送ライン106を通して、面板108を有する紡糸口金107へと運んだ。ガラススリーブ109により溶融フィラメントを見ることが可能である。紡糸口金107の面板108の1つまたは複数の開口部を通して溶融フルオロポリマー組成物を押し出して連続ストランドを形成し、そのストランドを長いアニール器110を通して導き、このアニール器はストランドを遮蔽して急速な冷却を防ぐ。アニール器を出ると、紡糸された繊維はピグテールガイド111、方向転換ガイド116を通って、任意の仕上げ塗布用の接触ロール112へ、引取ロール113、延伸ロール114、および巻取ロール115へと移動する。緩和ロールだけでなく追加のドローも追加してもよい。
【0048】
ポンプブロック104を出た後の溶融ポリマー流路は、次のようにより詳細に説明される。溶融物は図12に示す紡糸装置に運ばれる。かかる溶融物はアダプタ71のチャネルを通って濾過スクリーン73上の空洞の中へと流れる。濾過された溶融物は移送ライン78の中心チャネルを下って円錐トップ円板紡糸口金74上の空洞中へ移動する。最後に、溶融物は紡糸口金の毛細管孔から溶融フィラメントとして押し出され、溶融フィラメントは、紡糸装置13に示したアニール器110内で最後に空気中で冷却されて固化する前に、延伸される。紡糸口金ナット79は、移送ライン78の面板82の底部に円板紡糸口金74を保持する。移送ライン78中の狭い内部流路83は、容積と高温でのフルオロポリマー組成物の滞留時間とを減少させ、さらに分解の機会を低減する。移送ライン78はまた、その別個の加熱手段80によって濾過手段73と紡糸口金74との間の中間温度まで昇温する手段を提供する。同時に、示された移送ライン実施態様は、より均一なより速い熱移動を提供する。この実施態様の追加利点は、フィルタ充填を取り除かなければならないこともなく、円板紡糸口金74を取り換えることができ、そして該円板をより容易に製造できることである。また、アダプタ71、濾過手段73用の支持体の間に配置された多分配チャネル72、止めナット76、チャンバー84および面板75も示す。
【0049】
実施例4
各2.5ポンドの90/10重量比のZonyl(登録商標)MP1600NPTFE/PFA340を上述のように混合した。直径30ミル(0.762mm)の30孔の紡糸口金を使用して7.69のスクリューrpmで回転を行った。次の温度(℃)プロフィールを用いて、90/10ブレンドを紡糸した。
【0050】
【表2】
【0051】
測定押出量は、323/秒の剪断速度について37.8gpmであった。1次フィラメント破壊(first filament break)(FFB)が起こる最大速度は378mpmであった。測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、28/0.09gpd/2.2%/5.5gpdであった。繊維に関するDSC測定は、1回加熱で326.8℃に、2回加熱で328.0℃にただ一つの溶融ピークを示し、2つのポリマーが均質にブレンドされて、単一の均質な溶融相へ互いに溶け合ったことを示す。
【0052】
実施例5
実施例4におけるように、80/20MP1600N PTFE/PFA340ブレンドを調製した。次の温度(℃)プロフィールを用いて直径30ミル(0.762mm)の30孔の紡糸口金を使用して7.69rpmのスクリュー速度でブレンドを紡糸した。
【0053】
【表3】
【0054】
測定押出量は、340/秒の剪断速度について39.8gpmであった。最大第1次フィラメント破壊紡糸速度は426mpmであった。測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、31/0.11gpd/2.6%/7.9gpdであった。繊維に関するDSC測定は、1回加熱で325.6℃に、2回加熱で328.4℃にただ一つの溶融ピークを示し、2つのポリマーが均質にブレンドされて、単一の均質な溶融相へ互いに溶け合ったことを示す。
【0055】
実施例6
実施例4で記載したように70/30MP1600N PTFE/PFA340ブレンドを調製し、次の温度プロフィールを用いて紡糸した。
【0056】
【表4】
【0057】
達成された最大1次フィラメント破壊(FFB)は、下に示すように押出量の増加関数であった。
試料番号 7 8 9 6
押出量(gpm) 9.3 16.3 21.0 38.9
最大FFB(mpm) 235 318 550 864
究極速度(mpm) 576 513 852 未測定
剪断速度(1/秒) 80 139 180 333
【0058】
試料7および9について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、次の通りであった。
試料7:4.5/0.43gpd/30%/5.7gpd
試料9:9.7/0.29gpd/62%/4.1gpd
試料7に関するDSC測定は、1回加熱で323.2℃に主要な一つのピークと325.9℃に小ピークとを示した。2回加熱で327.4℃にただ一つのピークが観察された。
【0059】
実施例7
60/40MP1600N PTFE/PFA340ブレンドを同様に調製し、実施例6の70/30ブレンドに対するのと同じ温度プロフィールで紡糸した。達成された最大1次フィラメント破壊(FFB)は押出量の増加関数であり、次に示される。
試料番号 1 7
押出量(gpm) 9.1 26.4
最大FFB(mpm) 219 714
究極速度(mpm) 858
剪断速度(1/秒) 78 226
9.1pgm押出量で紡糸すると、糸は厚かったり薄かったりであることが分かり、それは引取共振の結果であるかもしれない。220cfh(6.23立方メートル/時)の空気注入口流量をアニール器に加えると、糸の厚さが一定になった。
【0060】
試料1について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、3.9/0.59gpd/51%/7.8gpdであった。
【0061】
100mpmの引取速度で紡糸された繊維は、100mpmの引取速度で290℃でのPFA340のそれの3.65倍までの例外的な高い延伸性(drawability)を示した。このブレンド繊維は、室温で延伸された時は約1.2倍の延伸率示したにすぎなかった。(純PFA340は普通は約2倍の最大延伸率を有する。)純PTFE MP−1600Nは290℃までの温度で延伸できなかった。
【0062】
3.65倍に高度に延伸されたブレンド繊維(試料5と呼称される)は、透明なまたは半透明なPFA340とは対照的に、純PTFEと同様である白色で曇っていた。100mpmの同じ引取速度で、しかし延伸せずに紡糸された繊維は、透明であった(試料1)。高度に延伸された試料(試料5)について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は、7.8/0.63gpd/15%/7.7gpdであった。試料1および5についてのDSC測定は次を示した。
1回加熱 2回加熱
試料1 主ピーク=321.8、小ピーク=325.3oC 325.3oC
試料5 主ピーク=322.1、小ピーク=325.9oC 326.4oC
【0063】
実施例8
MP1600NおよびPFA340の各8キログラムを混合して、上述のようにペレット化し、次の温度(℃)プロフィールを用いて紡糸した。
【0064】
【表5】
【0065】
43.9gpmの測定押出量のための22.5のスクリューrpmで、剪断速度は335/秒であった。実施例4に記載された同じ紡糸口金を用いると、達成された最大FFBは1,773mpmであった。290℃の延伸温度を用いて、400mpmの引取速度を有する660mpmで合計12.3kgの糸を生産した。優れた紡糸連続性が達成された。各ボビン試料を1時間で自発的に玉揚げし、それぞれが2.63kgの正味重量の繊維を与えた。生産糸について測定されたフィラメント特性(デニール/テナシティ/破壊伸長/弾性率)は21/0.36gpd/134%/2.8gpdであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維を形成するのに有用な溶融紡糸装置の略図である。
【図2】示差走査熱分析(DSC)に基づいて2回加熱後の本発明において有用なブレンド組成物中の%PTFE対融点(℃)をプロットするグラフである。
【図3】示差走査熱分析(DSC)に基づいて本発明の繊維中の%PTFE対融点(℃)をプロットするグラフである。
【図4】375℃でのZonyl(登録商標)PTFEグレードおよびテフロン(登録商標)PFA340の剪断速度(s−1)対溶融粘度(Pa・s)をプロットするグラフである。
【図5】PTFE含量の関数としてのいろいろなPTFE/PFAブレンドの最大紡糸速度(Vmax(m/分))をプロットするグラフである。
【図6】PTFE含量の関数としてのPFA340/PTFE MP1600およびPFA340/PTFE MP1600/PTFE MP1000ブレンドの最大紡糸速度(Vmax(m/分))のグラフである。
【図7】PTFE含量の関数としてのPFA340/PTFE MP1600およびPFA340/PTFE MP1600/PTFE MP1000ブレンドから溶融紡糸された繊維のテナシティ(g/den)のグラフである。
【図8】PTFE含量の関数としてのPFA340/PTFE MP1600およびPFA340/PTFE MP1600/PTFE MP1000ブレンドから溶融紡糸された繊維の最大伸長(パーセント)のグラフである。
【図9】375℃でのPFA350およびPTFE MP1200の溶融粘度(Pa・s)のグラフである。
【図10】US5,473,018の方法により製造された成形バーと本発明の繊維ブレンドについての%PTFE対引張強さをプロットするグラフである。
【図11】および
【図12】本発明の繊維を形成するのに有用な溶融紡糸装置の略図である。
【図13】PTFE含量の関数としてのテフロン(登録商標)PFA340/Zonyl(登録商標)MP1600PTFEブレンドについての低温遷移のグラフである。
Claims (19)
- 少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含むことを特徴とする繊維。
- 前記組成物が本質的にただ一つの融点を有する請求項1に記載の繊維。
- 前記組成物が2つ以上の融点を有する請求項1に記載の繊維。
- 前記ブレンドに存在するポリ(テトラフルオロエチレン)の量がブレンドの全量を基準にして約50重量%よりも大きい請求項1に記載の繊維。
- PTFEの前記量が約50重量%から約90重量%の範囲である請求項4に記載の繊維。
- PTFEの前記量が約50重量%から約80重量%の範囲である請求項4に記載の繊維。
- テナシティが約0.2gpdよりも大きい請求項1に記載の繊維。
- 破壊伸長が約20%よりも大きい請求項1に記載の繊維。
- 実質的に白い物理的外観を有する請求項1に記載の繊維。
- 少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)と少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)とのブレンドを含む組成物を含む繊維を形成する方法であって、
(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)と接触させてブレンドを形成する工程と、
(b)該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、該ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上の温度に該ポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、
(c)該ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)の融点より上の温度に該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)を加熱する工程と、
(d)溶融したブレンドを、ダイを通して押し出して繊維を形成する工程と
を含むことを特徴とする方法。 - 前記繊維を延伸することをさらに含む請求項10に記載の方法。
- 前記繊維の延伸性がポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)だけを含む繊維よりも少なくとも25%大きい請求項11に記載の方法。
- ポリ(テトラフルオロエチレン)の量が約50重量%よりも大きい請求項10記載の方法。
- 前記ポリ(テトラフルオロエチレン)の粘度が前記ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)の粘度の2桁の範囲内にある請求項10に記載の方法。
- 紡糸速度が約200mpmよりも大きい請求項10に記載の方法。
- 剪断速度が100/秒よりも大きい請求項10に記載の方法。
- 工程(c)の前記ブレンドを冷却し、引き続き前記ポリ(テトラフルオロエチレン)および前記ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロアルキルビニルエーテル)の融点より上の温度に該ブレンドを再加熱する工程と、任意に該冷却および再加熱工程を少なくとも1回繰り返す工程とをさらに含む請求項10に記載の方法。
- 前記溶融したブレンドを押し出す前に、より高い融点を有する構成成分の融点より上の温度で該ブレンドを混合する工程をさらに含む請求項10に記載の方法。
- 共結晶化ブレンドを調製する方法であって、(a)少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン)を少なくとも1種のポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)と接触させる工程であって、該ポリ(テトラフルオロエチレン)の粘度が該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の粘度の2桁の範囲内にある工程と、(b)該ポリ(テトラフルオロエチレン)と該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)とを十分に混合してブレンドを形成する工程と、(c)該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、該ポリ(テトラフルオロエチレン)の融点より上に該ポリ(テトラフルオロエチレン)を加熱する工程と、(d)該ポリ(テトラフルオロエチレン)との接触の前に、接触と同時に、または接触の後に、該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)の融点より上に該ポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ−アルキルビニルエーテル)を加熱する工程とを含むことを特徴とする方法。
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