JP3600928B2 - ポリ塩化ビニル系繊維及びその製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ塩化ビニル系繊維に関するものである。さらに詳しくは、紡糸に際して可塑剤を添加することなく、又、紡糸工程に特殊な手段を用いることなく、しかも、無可塑ポリ塩化ビニル繊維の性質を大幅に変えることなく、紡糸(曳糸)性が改良され、耐熱性に優れ、又、艶や風合いがコントロールされたポリ塩化ビニル系繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来周知の如く、無可塑ポリ塩化ビニル樹脂は、繊維として優れた性質を持っているが、紡糸に際しては、溶融粘度が高く、且つ、高温時において熱分解することから、高倍率の曳糸延伸は不可能であった。又、溶融紡糸により製造した一般のポリ塩化ビニル系繊維は、ガラスの破片が光線を反射した場合のごとき特有の光沢(艶)があり、繊維用としては不自然なため、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂等、溶融温度の高い、溶解性の異なる艶消し剤が添加される。このため、曳糸性が更に低下し、紡糸に際して糸切れが増加する傾向にあった。
【0003】
これらの問題を回避するため、一般には溶剤を用いて乾式、又は湿式紡糸法により製造するか、或いは特殊な方法、例えばノズルより紡出した溶融糸を直ちに高温の熱媒中へ導く方法や、特公昭34−6908号公報に開示されたような繊維軸方向に設けた加熱紡糸筒を通し瞬間的に加熱溶融し曳糸を行う方法が知られている。又、特公昭48−43381号公報に開示されたように塩化ビニルと共重合可能なプロピレン等の単量体を共重合したポリ塩化ビニル系樹脂が使用されたりもしている。又、特公昭51−2109号では、メチルメタクリレート系共重合体を配合する方法が開示されている。しかし、これらの方法は、いずれも工程が複雑化したり、繊維の艶が増加したり、又、曳糸性改良効果が不十分であったりして、決して満足の得られるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐熱性があり、艶や風合いがコントロールされたポリ塩化ビニル系繊維を、高い曳糸性と工程安定性で得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリ塩化ビニル系樹脂に、押し出し加工性及び熱安定性が劣り単独では加熱溶融紡糸が全く困難とされている塩素化ポリ塩化ビニル樹脂を併用し、更に、エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を配合することにより、耐熱性があり、艶や風合いがコントロールされたポリ塩化ビニル系繊維を、高い曳糸性と工程安定性で得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、50〜95重量%の塩化ビニル系樹脂と5〜50重量%の塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物100重量部に対し、酢酸ビニル含量10〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニルをグラフト重合したエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を5〜40重量部配合した樹脂組成物からなることを特徴とするポリ塩化ビニル系繊維、及び、前記樹脂組成物を溶融紡糸することからなるポリ塩化ビニル系繊維の製造法である。このポリ塩化ビニル系繊維は、人造毛髪用として好適に用いることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられる塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルと20重量%までの他の共重合可能な単量体との共重合体、或いはこれらの混合物である。前記共重合可能な単量体の代表的なものとしては、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、ビニリデンクロライド、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、マレイン酸エステル等が使用可能である。共重合体中のコモノマーの量が20重量%以上の場合、軟質化されて耐熱性が低下するだけでなく、高価となるため好ましくない。好ましい共重合体としては、加熱溶融加工時の熱安定性の点で、エチレン、プロピレン、又は酢酸ビニルと、塩化ビニルとの共重合体である。
【0008】
又、前記塩化ビニル系樹脂の重合度については、重合度が高い方が、得られる繊維の強度が大きい傾向にあるが、反面、曳糸性の点では重合度が低い方が有利である。これらの関係から、塩化ビニル系樹脂の重合度は、500〜1500程度、より好ましくは700〜1300程度が良い。
【0009】
塩化ビニル系樹脂と併用する塩素化ポリ塩化ビニル樹脂とは、塩素含有量が56.7重量%以上に後塩素化されたポリ塩化ビニル樹脂を意味するが、加熱溶融加工時の熱安定性、加工性の点から、塩素含有量が58〜70重量%のものが好ましい。塩素化の方法は、気相、液相いずれでも良く、又、塩素化原料ポリ塩化ビニル樹脂は、塊状、懸濁、或いは、その他の特に塩素化に有利な方法により重合されたもので良く、又、この塩素化原料ポリ塩化ビニル樹脂の重合度は、加工性の点で400〜1000程度が好ましい。
【0010】
前記塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂とを併用することで得られるポリ塩化ビニル系繊維の耐熱性が向上し、又、艶、風合いがコントロールされる。この場合の両者の混合割合は、塩化ビニル系樹脂が50〜95重量%、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂が5〜50重量%である。前記塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の割合が5重量%未満の場合には、艶消し性や耐熱性向上に効果的でなく、又、50重量%以上の場合には、高温加工時の熱安定性が大幅に低下するため、長時間の連続紡糸が困難となる。これらの点より、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の割合は、10〜45重量%がより好ましい。
【0011】
前記塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物に配合するエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂とは、エチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニルをグラフト重合した樹脂である。前記エチレン−酢酸ビニルの共重合体としては、酢酸ビニル含量が5〜60重量%で分子量が10000〜60000のものであれば特に製法は問わないが、曳糸性と耐熱性の点で、酢酸ビニル含量は10〜50重量%で分子量が14000〜40000のものがより好ましい。酢酸ビニル含量が5重量%未満であったり、分子量が60000を超えるのものは、溶融時の粘度が高くなり曳糸性改良効果が充分でない。又、酢酸ビニル含量が60重重%以上であったり分子量が10000以下の場合、得られる繊維の耐熱性が低下し、艶も増すので好ましくない。エチレン−酢酸ビニル共重合体への塩化ビニルのグラフト重合は、配合される塩化ビニル系樹脂と塩素化塩化ビニル樹脂の混合物に対する均一混練性が改良されるので実施される。グラフトする塩化ビニルの重合度としては500〜1500の範囲にあれば良いが、繊維の曳糸性と強度、耐熱性の点で700〜1300程度がより好ましい。グラフト重合は水中懸濁法が一般的だが、方法は特に問わない。
【0012】
前記塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物に前記るエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を配合することで紡糸(曳糸)性が向上する。この場合の配合割合は、塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物100重量部に対し、エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂が5〜40重量部である。前記エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂の配合量が塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物100重量部に対して5重量部未満では曳糸性が低下し糸切れが多くなる。又、40重量部を超えて配合すると繊維の耐熱性低下が大きく、繊維としての目的を減ずる。これらの点から、塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物に対するエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂の配合割合は10〜35重量部がより好ましい。
【0013】
本発明で得られる繊維は、塩化ビニル系樹脂に混合される塩素化ポリ塩化ビニルの量や、ノズルからの紡出速度に対する引き取り速度の比である曳糸(ドラフト)倍率により表面凹凸の程度をコントロールできる。即ち、塩素化ポリ塩化ビニルの混合量を多くし、曳糸(ドラフト)倍率を小さくすると表面凹凸が多くなり、艶が高度に消えた繊維となる。従って、このような繊維は、特に自然な艶を要求されるかつらなどの頭飾用製品に使用する人造毛髪用に好適である。ドールヘアーやお祭り用かつら等には艶のあるものが要望されることもあるが、混合する塩素化ポリ塩化ビニルの量や曳糸(ドラフト)倍率により任意に対応可能である。又、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の量を多くすると、得られる繊維の耐熱性が向上し、カール保持性を要求されるかつら等の人造毛髪用繊維としてさらに好適である。
【0014】
本発明で得られる繊維は、人造毛髪用途だけでなく、防虫網やブラシ、カーペット類等の産業資材分野にも使用可能である。この分野では、低価格が要望される場合が多く、繊維の生産性が高い必要があるが、本発明では、塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物に対し、エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を配合することにより、高い曳糸性が得られ、生産性に優れるので好適である。
【0015】
本発明のポリ塩化ビニル系繊維は、湿式、乾式、半乾半湿式、溶融紡糸いずれの方法によっても製造可能である。湿式、乾式、半乾半湿式の製造法は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、又はテトラヒドロフランの単独、もしくは混合溶媒に上記樹脂組成物を溶解し、通常の紡糸方法で可能である。好ましい製造方法は、工程が比較的簡単で曳糸性向上効果も顕著に発揮される溶融紡糸である。
【0016】
尚、本発明の繊維に対しては、製造方法や品質の必要に応じて、他の成分も適宜混合可能である。例えば、溶融紡糸においては、塩化ビニル系樹脂及び塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の溶融押し出し加工上必須の熱安定剤及び滑材を任意に適当量配合でき、更に必要ならば、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、或いは顔料等を配合することが可能である。
【0017】
又、本発明の繊維を溶融紡糸する場合の樹脂組成物は、リボンブレンダーやヘンシェルミキサー等の通常の粉末混合機を用い、常温或いは加熱混合して得ることができる。得られた樹脂組成物は、粉末状のまま直接押し出し機へ投入して加熱溶融紡糸が可能であるが、混練ロール、又は押し出し機、ニーダー等で造粒化して紡糸原料とすることが望ましい。
【0018】
上記のようにして得られた紡糸原料は、加工性に優れているので、通常の1軸或いは2軸の押し出し機等を用い、150〜200℃程度の温度設定で加熱溶融して細孔ノズルより紡出することができる。本発明の繊維に関わる紡糸原料は、このままでも優れた曳系性を発揮するが、ノズル直下に繊維軸方向に加熱紡糸筒を設け、紡出された溶融糸を瞬間的に加熱して高度に曳糸することも可能である。特に熱分解を起こしやすい塩素化ポリ塩化ビニル等を多量に混合使用する場合は、押し出し機を比較的低い温度で運転し、ノズルを出た直後の加熱筒で瞬間的に加熱溶融して高度に曳糸する方が、樹脂の熱劣化を少なくでき、長時間の連続運転が可能となるので好ましい。この方法によれば、ノズルからの紡出速度に対する引き取り速度の比である曳糸(ドラフト)倍率を300程度までとることも可能となる。
【0019】
細孔ノズルより紡出され、引き取りロールで曳糸された繊維の強度は比較的小さいが、伸度に富むため、更に公知の後延伸、及び緩和熱処理を実施し、強度、伸度のバランスをとると共に熱収縮を小さくして製品とすることができる。公知の後延伸とは、繊維束を90〜100℃程度の熱水浴、或いは105〜130℃程度の熱風循環箱を通すか、105〜130℃程度の熱板に接触させて走行させ、その間に2〜5倍に引き延ばす操作である。又、緩和熱処理としては、105〜160℃程度の熱風を循環させた1個以上の箱の中に各複数個のロールを設置し、ロールの回転速度を段階的に減速することにより、その間を走行する繊維を段階的に合計で10〜25%程度収縮させる方法が一般的である。この緩和熱処理に際し、先端径を細くした円錐形ロールを対にして熱風循環箱の中に設置し、繊維を前記対になったロール間を引き回すことにより、ロールの回転につれてその表面に巻かれた繊維に緊張状態で徐々に収縮を与えながらロールの先端に向けて送ることができる。この方法によれば、連続的に緩和熱処理ができるので、一対以上のロールを設置すれば、105〜120℃の比較的低い温度で30%程度の緩和熱処理ができ、高い耐熱性(低い熱収縮率)が得られる。ロールの円錐形の傾斜・長さや対の数等は、熱処理温度・時間と共に、必要とされる耐熱性により決定されるが、この方法は装置が小さくなり実用的で好ましい。
【0020】
通常、延伸後の繊維には油剤が付与される。この油剤の付与は、櫛を通したり金属との接触時に滑りが良いように、また静電気が発生して取扱に支障を来さないように、繊維に制電性を持たせることを目的としたものである。
【0021】
この様にして得られる繊維の単糸繊度は、人造毛髪用繊維としては10〜100デニールが一般的であるが、その他の用途に応じて細くも太くも紡糸する事が可能である。
【0022】
又、繊維の製品形状としては、加工機械にかけるため高速で引き出し使用される場合はボビン巻きが、又、多数本同時に使用される場合は繊維束の状態で巻き取られたり箱に振り込まれたりと、使用目的により任意に選択できる。
【0023】
【実施例】
次に、本発明を溶融紡糸の実施例により更に詳細に説明するが、これによって本発明の範囲を限定するものではない。
【0024】
[実施例1〜3、比較例1〜2]
塩化ビニル系樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、及びエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を、下記の表1に示す所定の割合で混合し、更にジブチル錫マレートを3重量部、ジブチル錫ラウレートを1重量部、合成ワックスを0.5重量部、及びステアリン酸を0.5重量部配合した。この配合物を、リボンブレンダーを用いて110℃で40分攪拌混合した後、押し出し機を用い、シリンダー温度140℃、ダイス温度145℃でペレット化した。この樹脂ペレットを、L/D=20の30mmφ押し出し機に孔径0.7mmφ孔数60のノズルを取り付け、シリンダー温度150〜180℃、ノズル温度180℃前後の範囲で各例で曳糸性の良い条件で押し出し、第1の引き取りロールによって曳糸した。次に第2の延伸ロールとの間で110℃の熱風循環箱を通して2.5倍に延伸した。さらに115℃に温度調節した箱の中に設置した2対の円錐形ロール間を引き回し、連続的に25%の緩和熱処理を実施し、単糸繊度60デニールのマルチフィラメントを巻き取った。このときの加工性(紡糸性)、及び各例で得られたマルチフィラメントの物性について、下記の方法で判定した。結果を表1に示した。
【0025】
〔物性等判定法〕
(1)紡糸性
引き取りロールの速度を糸切れが始まるまで上げた時のロール速度/紡出速度=最大曳糸倍率とし、最大曳糸倍率が50以上を「良」、50〜10を「やや良」、10以下を「悪」と判定した。
(2)艶の程度
ポリ塩化ビニルの艶の程度を1、人毛髪の艶の程度を5、その間を2、3、4と5ランクに表示した。人毛髪より艶消しになったものを6、7と表示した。
(3)熱収縮率
20cm長のマルチフィラメント12本を90℃のギアオーブン中に吊り下げ、15分後の各サンプルの収縮率の内、中間値10個を平均して熱収縮率とした。熱収縮率は4%以下が好ましい。
【0026】
【表1】
【0027】
表1の結果から明らかななように、エンレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を配合しない場合には紡糸性に劣り、一方、その配合量が多すぎると繊維の耐熱性が著しく低下する。
【0028】
[実施例4〜6、比較例3及び4]
下記の表2に示すように、使用する塩化ビニル樹脂の重合度を変更した樹脂組成物を用い、温度条件を変更した以外は、実施例1、2と同じ方法で紡糸した。結果を表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】
[実施例7及び8]
使用した塩化ビニル樹脂のみ下記表3に示す組成の塩化ビニル系共重合樹脂に置き換えた以外は実施例2と同じ樹脂組成で同じ方法で紡糸した。結果を表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】
[実施例9]
混合する塩素化ポリ塩化ビニル樹脂において、原料塩化ビニルの重合度及び塩素含有量を下記の表4に示す様に置き換えた以外は、実施例2と同じ樹脂組成で同じ方法で紡糸した。結果を表4に示した。
【0033】
【表4】
【0034】
〔実施例10及び11、比較例5及び6〕
配合するエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)中の酢酸ビニル(酢ビ)含量と、エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂の配合部数を変更した以外は、実施例2と同じ樹脂組成で同じ方法で紡糸した。結果を表5に示した。
【0035】
【表5】
【0036】
表5の結果から明らかなように、配合するエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル含量が高すぎる場合や、エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂の配合量が多すぎる場合には、繊維の耐熱性が悪くなり、又、艶消し性も低下する。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るポリ塩化ビニル系繊維は、耐熱性に優れ、又、艶や風合いもコントロールされており、人造毛髪用として好適に使用できる。しかも、紡糸(曳糸)性に優れており生産性も高く低コストで生産が可能であり、人造毛髪用以外の産業資材分野等にも応用可能である。
Claims (5)
- 50〜95重量%の塩化ビニル系樹脂と5〜50重量%の塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物100重量部に対し、酢酸ビニル含量10〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニルをグラフト重合したエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を5〜40重量部配合した樹脂組成物からなることを特徴とするポリ塩化ビニル系繊維。
- 塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の塩素含有率が58〜70重量%である請求項1記載のポリ塩化ビニル系繊維。
- エチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体に、塩化ビニルを重合度500〜1500でグラフト重合した樹脂である請求項1記載のポリ塩化ビニル系繊維。
- 人造毛髪用である請求項1記載のポリ塩化ビニル系繊維。
- 50〜95重量%の塩化ビニル系樹脂と5〜50重量%の塩素化ポリ塩化ビニル樹脂の混合物100重量部に対し、酢酸ビニル含量10〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニルをグラフト重合したエチレン・酢ビ/塩ビグラフト重合樹脂を5〜40重量部配合した樹脂組成物を溶融紡糸することを特徴とするポリ塩化ビニル系繊維の製造法。
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