JP2004500933A - 爆発式駆動装置を備えた無針式注射装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、予め定められた注射すべき作用物質を充填され得るハウジング(3)に挿入され得るカニューレ(5)を備える無針式注射装置に関する。このカニューレは、カニューレハウジング内で移動可能であり、カニューレハウジングに付属する放出口から作用物質(11)を押し出すために使用される。本発明の注射装置は、さらに、推進薬(19)を備えたハウジングを備え且つハウジング(3)に挿入され得る推進薬カートリッジ(7)と、推進薬に点火するための点火装置(23)とを備える。さらに、本発明の注射装置は、カニューレ(5)のハウジング内又はカートリッジのハウジング内に、注射装置(1)のハウジングの部分(3a)内で移動可能である推進表面体(15)を備える。推進表面体は、推進薬が点火された後、それによって生じたガス圧力によって、初期位置から終端位置へ移動させられることができ、推進表面体の外周面は、移動の全ての間、それぞれのハウジングの内周面に対して密封されている。推進表面体(15)はカニューレハウジング内で移動可能なピストン(9)を押し動かす。
Description
【0001】
本発明は、作用物質を高圧で経皮注射又は筋肉内注射をすることができる無針式注射装置に関する。
【0002】
針を使用せずに高圧力によって作用物質(有効成分)を注射する基本的原理は、以前から公知になっている。米国特許第3308818号明細書は、ノズル状開口を有した閉鎖ハウジングを備える注射カートリッジを開示している。推進薬がハウジング内に準備されており、点火装置によって活性化され得る。推進薬とノズル状開口との間に、注射用の作用物質を保持している球形状の容器が配設される。注射カートリッジはリボルバ状の注射装置内に挿入されることができ、この注射装置は、注射カートリッジに点火するための装置にトリガを与えるための機構を備えている。点火装置にトリガが与えられた後、推進薬が活性化され、カートリッジ内に生じたガス圧力により、作用物質容器を高圧にさらし、押し潰させる。結果として、容器はノズル状開口付近で破裂して、注射用の作用物質がそこから高圧で送り出される。
【0003】
国際公開第WO98/31409号パンフレットは、上述した使い捨てのカートリッジ内の注射用作用物質がチャンバ(空間)内に収容されており、このチャンバの少なくとも大部分が、十分な可撓性を有し、よって圧縮性を有した、閉じた壁によって取り囲まれている無針式注射装置を開示している。上述のチャンバはノズル状開口を有し、このノズル状開口は、初期状態では閉鎖されており、注射を行う前に、例えば閉鎖手段を壊して開けることによって、開かれ得る。推進薬及びこれを活性化させるための点火装置がカートリッジの後部領域に設けられている。推進薬が活性化されると、生じたガス圧力で、チャンバ内の作用物質がノズル状開口から追い出される。
【0004】
しかしながら、この種の注射カートリッジは、作用物質がカートリッジの閉鎖されたチャンバ内の可撓性被覆体に予め収容されており、したがって、投与量及び特定の作用物質毎に適したカートリッジが作成されなくてはならない点で、不利点を有している。したがって、医者は、少なくとも頻繁に異なる投与量が要求される作用物質については、多数の異なるカートリッジを在庫として持つ必要がある。また、様々な施与に合わせて、例えば様々な皮膚のタイプ又は様々な作用物質の所要浸透深さなどに合わせて、推進薬を変える必要もあり得る。このことは、必要とされる異なるカートリッジの数をさらに増加させる。
【0005】
これら注射カートリッジの他の不利点は、カートリッジを長期保管した後には、作用物質を取り囲む壁を構成する材料によって作用物質が悪影響を受けていないことに常に注意を払わなくてはならないことである。この種の可撓性壁は、実際上、例えばPE(ポリエチレン)といったプラスチックからしか形成することができないので、使用される材料は、適切な高い品質と長期間にわたる高い密封性とを有していなくてはならず、結果として、高価とならざるを得ない。また、このようなカートリッジは薬剤として分類されるので厳しい認可手続を受けることから、各タイプのカートリッジは長期にわたる承認手続を経なくてはならない。
【0006】
これら注射カートリッジの他の不利点は、作用物質を取り囲む可撓性被覆体が、推進薬により生じさせられるガス圧力又はガスにより生成される粒子によって、破壊されることになるという危険性である。このような場合、有効成分が、ガス及びそれにより生じる粒子によって汚染され、品質を落とす。このことは、患者の炎症又はアレルギー反応を招き得る。
【0007】
ばねシステムを備え、このばねシステムが注射カニューレのピストンに十分な力を付与して、注射用の作用物質がカニューレの放出口から高圧で放出されるのに十分に素早くピストンを前方へ移動させるようになっている無針式注射用の機械的装置も公知となっている。このような装置及びカニューレは使い捨てのカニューレを使用し、注射の直前にこのカニューレに従来のようにして作用物質を吸入するので、薬剤を許可するための厳しい規則の対象となることがない。
【0008】
純粋に機械的な無針式注射システムの不利点は、構造が高価であり且つ維持管理(メンテナンス)にも高い費用がかかることである。また、カニューレ内では、作用物質を射出するために生成される圧力は制限を受けざるを得ない。したがって、ノズル状放出口は比較的大きな直径を有する必要がある場合もあり、その結果、注射は患者にとってより苦痛の多いものとなる。さらに、圧力が十分に高くない場合には、作用物質の浸透深さが不十分となり得る。最後に、ばね駆動式の機械的注射システムは、比較的小さい程度しかカニューレピストンを加速することができず、装置は非常に早い圧力上昇を要する施与には不適切となる。
【0009】
米国特許第5399163号明細書は、注射用の作用物質を収容するカニューレのピストンが例えばCO2ガスを収容するカートリッジからの圧力によって作用を受け得る無針式注射の方法及び適した装置を開示している。この装置は、ばね及びピストンの形態の圧力増加手段を有している。構造は複雑であるので、システムは高価である。また、全ての機械的システムと同様に、頻繁な維持管理を必要とする。そのサイズ及び重量のため、システムを取り扱うのは比較的難しい。全ての機械的システムと同様に、作用物質を噴射するための圧力を増加させ得る割合には制限がある。
【0010】
本発明の目的は、この従来技術を根幹にして、容易且つ安価に作成することができ、取り扱いが容易で、万能に使用できる無針式注射装置を案出することにある。
【0011】
本発明は、請求項1の特徴によりこの問題を解決する。本発明は、カニューレのピストンを作動させるための爆発式駆動装置によれば、所望の場合、カニューレから作用物質を噴射させるための圧力を極めて急激に増加させることができるという発見に基づくものである。推進薬カートリッジが使用されていることから、カートリッジは要求される施与に正確に適合させられ得る。所要の経時圧力変動は、推進薬や推進表面体の構造及び寸法とカートリッジの容積を変動させることによってなされ得る。例えば、推進薬は、ゆっくりと活性化するがより長時間にわたってガスを生成させる粉体と急速に活性化する粉体とを組み合わせたものとすることができる。これは、例えば、高いピークを有して非常に速い圧力上昇の後、最初は一定で次にゆっくりと減少していく圧力曲線を得るための手段である。本発明による推進薬は、活性化可能なガスを生成させるための任意の材料を意味する。
【0012】
カニューレ材料に関する要件は、注射装置ハウジングに挿入され得るカニューレを設け、このカニューレに注射のちょっと前に有効成分を導入することによって、緩和されている。
【0013】
推進表面体及びカニューレピストンは両方とも注射用の作用物質と推進薬又は推進薬によって生成されたガスとの間に配設される。推進表面体及びカニューレピストンが、両方とも、移動の間、それぞれのハウジング部分に対して密封(シール)された状態を維持する周面を付与されていることから、推進薬ガス又は推進薬の粒子により作用物質を汚染する危険性は実際上取り除かれている。推進表面体は、それぞれのハウジングにおいて、初期位置にロックされた状態で保持され得る。また、推進表面体を終端位置にロック及び保持するための手段が設けられ得る。
【0014】
これにより、装置が動いても、推進表面体が、推進薬により生じたガス圧力によって作用を受けずにその初期位置から移動することが防止される。推進表面体は、カートリッジを交換するときに、推進表面体がカートリッジから脱落すること又は注射装置内に残ることを防止するために、終端位置にロックされている。推進表面体はその初期位置から偶発的に戻されることはあり得ないことから、このように構成されたカートリッジが既に使用されているか否かを確かめることが常に可能である。
【0015】
自由選択として、好ましい実施形態では、推進表面体は、ガス圧力により作用を受ける端面の外側領域に、環状凹部を有し、ガスによって加圧されたときに、その環状凹部と推進表面体の外周面との間の瞼又は蓋状の壁が、好ましくは弾性変形を伴って、シール作用を有するようにそれぞれのハウジングの内壁に押し付けられるようになっている。この単純な特徴により、推進表面の外周面上にOリングを設ける必要性を回避し、製造がより簡単且つ安価にできるようになる。
【0016】
1つの実施形態では、推進表面体が注射装置のハウジングの一部分内に設けられ、推進薬カートリッジが、別体の部分となっており、ハウジングの一部分に挿入可能になっている。この実施形態では、推進表面体がばね要素の復元力に抗して移動可能であり、推進表面体は一度以上使用され得るようになっている。この場合、推進薬カートリッジは、それ自身の推進表面体を有せず、ガスを生成するだけである。しかしながら、この種の実施形態では、推進表面体が移動可能に保持されているハウジングの一部分に煙の痕跡が残り、その部分は限られた程度しか再利用することができない。その部分は頻繁に清掃され必要なときには交換されなくてはならない。
【0017】
この場合、ハウジング部分は、推進表面体と共に交換可能なカートリッジ状部分の形態とすることができる。
【0018】
他の実施形態では、推進表面体がカニューレハウジング内に設けられ、推進薬カートリッジが、ハウジングに挿入可能な別体部分となっている。
【0019】
同様に、推進表面体が、前述したように、カニューレハウジング内に設けられ、推進薬カートリッジが、別体部分となっており、カニューレの後端部において注射装置のハウジングに挿入可能とすることができる。
【0020】
これらの場合も、推進薬カートリッジは、それ自身の推進表面体を有することなく、ガスを生成するだけとなり得る。
【0021】
他の実施形態では、カニューレ及びカートリッジが単一の部分を形成することができ、ピストン及び推進表面体がカニューレ/カートリッジの共通ハウジング内に設けられる。この実施形態は、例えば、同じ推進薬及び同じカニューレサイズに対して非常に頻繁な要請がある施与に適している。
【0022】
推進表面体がカニューレハウジング又はカニューレ/カートリッジの共通ハウジング内に設けられている全ての場合に、推進表面体は、ピストンと一体的にされること又はピストンと圧力嵌めで結合されることが可能である。
【0023】
自由選択として、ピストンを密封するためのシール手段と、推進表面体を密封するためのシール手段との間の軸線方向距離は、推進表面体がその初期位置と終端位置との間で移動する距離よりも大きくする。この利点は、シール作用を獲得するのに、ハウジングの内壁のうち推進表面体を密封するためのシール手段と協働する部分が、ピストンを密封するためのシール手段と協働する部分と同じになっている必要がないことである。これにより、推進ガス又はその粒子による作用物質の汚染に関して動作の信頼性を向上させる結果となる。
【0024】
本発明の他の例示の実施態様では、カニューレと推進薬カートリッジとが各々別体の部分であり且つ注射装置に挿入可能となるようにすることができる。推進表面体は、推進薬カートリッジ内に設けられ、好ましくは注射装置に挿入されるとすぐにカニューレピストンに作用を及ぼす。この実施形態では、推進表面体は、カートリッジハウジングの内側のみに移動し、該カートリッジハウジングに対して密封されている。したがって、煙の影響がカートリッジハウジングの外部で生じることはない(この種の推進薬カートリッジは爆発式の機械的駆動装置以外の目的でも使用することができる)。
【0025】
注射装置へ挿入した後、カニューレ(別体部分の形態であるかカニューレとカートリッジとを組み合わせたユニットの形態であるかを問わない)はその外周のほぼ全体を注射装置ハウジングによって支持され得る。したがって、カニューレ壁が全ての圧力に耐える必要はないことから、カニューレをより薄く作成することができる。
【0026】
本発明によれば、推進表面体又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットを備えている又はこれを備えていない推進薬カートリッジは、初期位置において、ガスが生成されるハウジングチャンバ(ハウジング空間)に接続されている付随チャンバ(付随空間)又は推進表面体がその初期位置から移動することにより接続され得る付随チャンバを有することができる。
【0027】
付随チャンバは、圧力増加及びそれに続く推進表面体に作用する圧縮力の変化に影響を及ぼす手段である。
【0028】
自由選択として、付随チャンバは、ガスが生成されるチャンバ(空間)の周囲に延びる環状チャンバ(環状空間)とされる。
【0029】
環状チャンバは、初期位置にある推進表面体によってほぼ密封されている単数又は複数の孔が形成されている端部壁によって境界を定められ得る。端部壁は、推進薬によって生成されたガスが推進表面体に作用を及ぼすための少なくとも1つの(好ましくは同軸の)孔を備えて形成されている。
【0030】
環状チャンバからなる付随チャンバの容積は、付随チャンバの後端面に係合する環状要素によって調整可能である。環状要素は、例えば、調整機構によって移動させられてもよく、異なる施与毎に、環状チャンバに挿入するための異なる環状要素が用意されてもよい。
【0031】
推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットに点火するための装置は、好ましくは電気的に作動させられる。この場合には、2つの接続接点がそれぞれのハウジングの後端面から延びて、接続接点の表面が、重なっていない2つの仮想的な同心環状領域に又は1つの仮想的な同心円及び1つの仮想的な同心環状領域に、位置するようになっている。
【0032】
無針式注射装置において、カニューレ・推進薬カートリッジユニットを有しない推進薬カートリッジに点火するための機構は、2つの刃のような環状接点又は1つの同心円状接点と1つの刃のような環状接点とを備えることができる。推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットに点火するための機構の接続接点のこの構成並びに点火装置の接点の機構は、カートリッジを位置合わせして挿入する必要なしに、推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットを注射装置に挿入した後のそれぞれの接点間の信頼性の高い電気的接続を実現する。
【0033】
点火機構は、好ましくは、ばね要素の復元力に抗して移動可能な電池を備えており、電池が少なくとも予め定められた距離にわたって移動させられると、電池の端子を点火機構の接点に接続するように、電気接続導線が設けられている。
【0034】
電池の1つの端子は、それぞれの電気接続導線の一部を形成する導電性且つ可撓性の隔壁に当接することができる。隔壁は、圧縮力による作用を受けると、電池が十分な距離を動くことを可能とさせるように構成されている。
【0035】
したがって、この実施形態の点火機構は、簡単且つ安価である。非常に簡単な機械的機構であるので、動作は非常に信頼性が高い。この実施形態は、特別な設計の点火機構接点と同様に、他の任意の装置に対して使用することもできる。
【0036】
本発明の他の例示の実施態様は従属請求項に開示されている。
【0037】
以下に、図面に示されている例示の実施態様を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【0038】
図1は、別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを有し且つ推進薬カートリッジに推進表面体が設けられている注射装置の長手方向断面図である。
【0039】
図2は、図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、該注射装置に螺入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【0040】
図3は、図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、差し込み閉鎖体を介して注射装置に挿入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【0041】
図4は、カニューレと推進薬カートリッジとを組み合わせたユニットを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【0042】
図5は、ピストンに結合された推進表面体を収容するカニューレと、推進表面体を持たない別体の推進薬カートリッジとを備える注射装置の長手方向断面図である。
【0043】
図6は、再使用可能なハウジング部分を備え、該ハウジング部分に推進表面体が設けられており且つ推進薬カートリッジが該ハウジング部分に挿入され得るようになっている注射装置の長手方向断面図である。
【0044】
図7は、図6に示されている注射装置と類似であるが推進薬カートリッジに改変が加えられている注射装置の長手方向断面図である。
【0045】
図8は、別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを備え、推進薬カートリッジに付随チャンバ(付随空間)が形成されている注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【0046】
図9は、推進薬カートリッジに改変が加えられている図8と類似の注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【0047】
図10は、ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの実施形態(図10a)と、推進薬カートリッジによって生成され得る圧力の経時変化を示している図(図10b)とを示している。
【0048】
図11は、図10と類似している図であるが、ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの他の実施形態に関するものである。
【0049】
図12は、本発明による推進薬カートリッジ又はカニューレ/推進薬カートリッジユニットの後部の略平面図である。
【0050】
図1は、前部分3aと後部分3bとからなるハウジング3を備えた注射装置1を示している。前部分3aは、カニューレ5と、推進薬カートリッジ7とを保持している。図1に示されている実施形態において、ハウジング3の前部分3aのうちカニューレ5及び推進薬カートリッジ7を受容する領域は、カニューレ及び推進薬カートリッジがハウジング部分の後端部から挿入可能であるように設計されている。
【0051】
あるいはまた、ハウジングの前部分3aは、カニューレ及び推進薬カートリッジを挿入するために上方へ旋回させられた後、閉じられてロックされ得るように構成されていてもよいことはもちろんである。
【0052】
示されている実施形態では、カニューレ5は、ハウジングの前部分3aにほぼ完全に受容されており、その内側壁によって支持されている。したがって、カニューレ5の外側輪郭は、ハウジングの前部分3aの前部領域の内壁の輪郭と相補的に形成されている。カニューレのピストン9によってカニューレの前部領域の作用物質に作用する圧力がハウジングの前部分3aの壁によって吸収されることから、上記特徴は、カニューレ壁をより薄くすることを可能とさせる。カニューレの壁が薄く且つカニューレの前部領域の圧力が高くても、カニューレ壁は半径方向外側に動くことはできない。したがって、ピストンの外壁とカニューレの内壁との間にはシール作用(密封作用)が存在する。
【0053】
ハウジング前部分3aの後部領域は推進薬カートリッジ7を保持しており、推進薬カートリッジ7は、管状部分の形態であり好ましくは円筒状の壁13を有している。円筒状壁13内には、推進表面体15が設けられている。カートリッジ7の後部領域は、ディスク状閉鎖要素17によって密閉されている。円筒状壁13、推進表面体15及び閉鎖要素17は、全て、プラスチックから形成され得る。閉鎖要素17は、ロックすることによって円筒状壁17に接続され得る。好ましくは、このために、閉鎖要素17は、その外周面に、円筒状壁13の内側に設けられた環状溝内に係合する環状の隆起部分を有している。もちろん、閉鎖要素17は、様々な方法で、例えば、挟み込みや溶接などによって、円筒状壁13に接続され得る。
【0054】
推進薬カートリッジ7の後部領域には、好ましくは閉鎖要素17のすぐ前に、推進薬19が配置されている。推進薬19は、好ましくは、爆発性材料から構成されており、例えばボール紙からなる保持要素21によって、カートリッジ7の後部領域に保持されている。
【0055】
カートリッジの後部領域の点火装置23は、例えば、推進薬19を収容する領域内に延びる螺旋状に巻かれたフィラメント25を備えることができる。点火装置23の接続接点27a、27bは、閉鎖要素17の後端面から延び得る。図12に閉鎖要素17の略平面図によって示されているように、点火装置23の接続接点27a、27bの表面は、閉鎖要素17の端面上で概略半径方向に延びている。閉鎖要素17の端面上のほぼ中央に配設されている接続接点27bは、その中央貫通点から半径方向外側へ延びている。接続接点27bの半径方向外側の端部は、接続接点27aの貫通点を通る仮想上の円の半径方向手前で終端している。よって、接続接点27a、27bは、点火機構31の環状接点29a、29bと接触することができる。環状接点29a、29bは、好ましくは、環状刃接点の形態となっている。刃接点29a、29bの線は、図12に鎖線で示されている。
【0056】
ハウジングの後部分3bに配設されている点火機構31は、環状刃接点29bを支持する第1の接触要素33を備えている。第1の接触要素33は、ハウジング後部分3bの前部35に保持されており、ハウジング前部分3aの後部領域が前部35の前部領域の受容凹部37に挿入された後、接触要素33の刃接点29bが点火装置23の接続接点27bと電気的に接触するようになっている。ハウジング後部分3bの前部35は、例えば螺着することによって、ハウジング前部分3aに接続され得る。後部分3bの前部35は、好ましくは、金属からなり、凹部37の環状接点29aは凹部37の底壁上に形成された環状隆起部分の形態とされ得る。接点29aと接点29bとを電気的に絶縁するために、接触要素33はハウジング後部分3bの前部35に設けられた絶縁部分39によって保持されている。前部35の後部領域に設けられた凹部41は電池43を保持する。軸線方向に延びる凹部41内では、電池がばね45の力に抗して接触要素33に向かって軸線方向に移動可能となっている。初期状態では、ばね45が接触要素33と前側電池端子47aとの電気的接触を遮断している。
【0057】
後側電池端子47bは、導電性を有した可撓性又は弾性の隔壁49により作用を受け、この隔壁49は、継続的に又は少なくとも隔壁が後側端子47bに押し付けられたときに、後側端子47bと前部35との間で電気的接触を生じさせる。隔壁は、好ましくは、ハウジング後部分3bの後部51によって前部35に接続されており、前部35及び後部51の対向する端部の間に締め付けられ得る。
【0058】
前側端子47aが接触要素33と接触するまでばね45の力に抗して電池43を押すに十分な圧縮力を隔壁49が受ければ、点火装置23が作動させられる。図1に示されている場合には、推進薬19は、螺旋状に巻かれており且つ電流によって加熱されるフィラメント25によって点火される。
【0059】
得られた推進ガスは推進表面体15に作用を及ぼし、推進表面体15がピストン9を駆動して、作用物質11が強力なジェット流の形態をとって十分な高圧でノズル状放出口53から噴射される。
【0060】
図1に示されているように、図1に示されている初期位置では、推進表面体15はカートリッジ7の円筒状壁13にロックされ得る。これにより、推進表面体がその初期位置から偶発的に移動することを防止する。ロックは、好ましくは、カートリッジ7の円筒状壁13の内側に形成されており且つ推進表面体の外周面に設けられた環状溝に係合する隆起部分によって行われる。したがって、推進剤カートリッジ7を組み立てるとき、最初に、カートリッジの後端部から推進表面体15を挿入し、初期位置にロックするまで推進表面体に圧力を作用させることが可能である。閉鎖要素17及び円筒状壁13は、組み立ての際に推進表面体15の挿入を容易にするために、逆の様式でロックされる。
【0061】
円筒状壁13の内側に設けられた隆起したロック部分は、同様に、推進薬カートリッジ7の前部領域に位置する推進表面体15の終端位置に形成され得る。このようにして、推進表面体は、終端位置にしっかりと係止され、カートリッジ7が取り出されたときに注射装置1から落下したり注射装置1内に残留したりすることはあり得ない。図1に示されている実施形態では、カニューレの後端部は、さらに、終端位置における推進表面体15の停止装置としても機能している。あるいはまた、対応する停止装置が、カートリッジ7の円筒状壁13の内部に設けられてもよいことはもちろんである。
【0062】
カートリッジ7は、その前部領域に、単数又は複数の空気放出口55を有しており、該空気放出口55はカートリッジの外周面に設けられた環状溝57に開口している。また、ハウジング前部分aには、単数又は複数の空気放出口59が設けられており、環状溝57と連通している。したがって、推進表面体の前方の空気は、推進表面体の前方への運動の際に、注射装置から逃げ、推進表面体が不意に減速されないようになっている。
【0063】
推進表面体は、その後端面上に、推進表面体15の後側外周領域に瞼(蓋)のような環状部分領域63を作り出すような形状の周縁凹部61を有することができる。推進表面体が推進薬ガスによる作用を受けると、瞼状部分領域63がカートリッジ7の円筒状壁13の内側に押し付けられ、結果としてシール作用を生じさせる。
【0064】
図2は、カニューレ5がハウジング前部分3aの端面の凹部に螺入可能となっている点で、図1の実施形態と異なっている注射装置1の実施形態を示している。したがって、この実施形態では、カートリッジ壁はより厚く形成されなくてはならない。図3に示されている実施形態では、カニューレ5が差し込み式ロックでハウジング前部分3aに接続され得る。カニューレ5の後部領域とハウジング前部分3aの端面の受容開口とは対応した形状になっている。また、この実施形態では、カニューレ5の壁は、図1に示されている実施形態よりも厚く形成されなくてはならない。
【0065】
図4は、カニューレ及び推進薬カートリッジが一体化されたカニューレ/推進薬カートリッジユニット65を形成している注射装置1の実施形態を示している。カニューレ/推進薬カートリッジユニット65の前部カニューレ部分には、ピストン9が設けられており、放出口53を通してピストンの前方の作用物質11を噴射する。カニューレ/推進薬カートリッジユニット65の後部領域には、推進表面体15が設けられており、推進薬19が点火されたときに、ピストン9に作用を及ぼして、ピストンを前方へ押圧する。
【0066】
図5は、推進表面体15に剛体的(一体的)に接続されているピストン9を収容しているカニューレ5が使用されている注射装置1の実施形態を示している。図1及び図4の実施形態のように、カニューレ5はハウジング前部分3aに実際上完全に受容されている。推進薬カートリッジ7は、ハウジング前部分3aの後部領域においてカニューレ5の極近傍に受容されており、ガスを生成させるだけのカートリッジである。この実施形態のカートリッジは、推進薬表面を含んでいない。図5のカートリッジ7は、隔膜67によって閉鎖された前端面を有している。隔膜67は、推進薬19をカートリッジ7の内部に保持しており、堰き止め作用も有している。推進薬19が点火されれば、隔膜67は、ガス圧力が予め定められた閾値を越えて隔膜67が壊れる又は破裂するまで、カートリッジ7の内部を密封する。閾圧力は、特に隔膜67の厚さによって、並びに、所望される場合には隔膜の付加的なブレーシングによって、決定され得る。
【0067】
図5に示されているように、カニューレ5は、その後端部に、孔69を有することができ、隔膜67はカニューレ5の後端壁の残余の領域によって支持されるようになっている。隔膜67は、孔69の直径に依存して、より高い閾圧力(孔69の直径がより小さい場合)又はより低い閾圧力(孔69の直径がより大きい場合)で破裂する。
【0068】
図5に示されているように構成されたカニューレ5の利点は、ピストン及び推進表面体の各々がカニューレハウジングの個々の領域内で案内されることである。これにより、カニューレ5の内壁が損傷を受けても2つの要素の密封性が破壊されることはなくなるので、動作の信頼性を向上させる。
【0069】
剛体的な接続に代えて、ピストン9及び推進表面体15が圧力嵌めで接続され得ることはもちろんである。このことの利点は、推進表面体15がその初期位置を維持できる共にピストン9がカニューレの前部領域においてその初期位置に設けられ得ることである。ピストン9は、放出口53を通してカニューレが作用物質で満たされたときのみ、その後端部が推進表面体15の前に接触するまで、最大限に後退させられる。
【0070】
図6は、ハウジング前部分3aを備え、推進表面体15がばね71の力に抗して移動可能となっている注射装置1を示している。前部分3aの後部領域はカートリッジ7を保持しており、カートリッジ7は前述したようにガスを生成させるだけである。
【0071】
この実施形態の注射装置では、推進薬19がハウジング前部分3a内で点火されたときに煙の痕跡が生じることから、ハウジング前部分3aは交換可能なカートリッジの形態となっている。この場合、前部分3a及び推進表面体15は、再使用可能であるが、内部3aは頻繁な清掃を必要とし、ハウジング前部分3aの形態のカートリッジは予め定められた最大回数使用された後に交換されなくてはならない。
【0072】
推進薬カートリッジ7は、カートリッジの前部領域に壁73が設けられており且つ壁73が幾つかの小断面孔75を有している点において、図5の装置のカートリッジ(同様にガスを生成するだけのものである)と異なる。壁73の内側において、孔75は隔膜77によって閉鎖されている。壁73は、その前側表面に、推進薬カートリッジ7の端部壁に当接する複数の支持脚79を有している。支持脚79は、孔75がカートリッジ7の端部壁によって(カートリッジ7の端部壁と共に)密閉されないことを保証し、壁73が破壊されたり推進薬カートリッジ7から放出されないようにしている。
【0073】
孔75の断面積が小さいので、推進薬は、点火後に比較的ゆっくりと反応する(すなわち、比較的ゆっくりと圧力上昇を生じさせる)。壁73及び隔膜77の堰き止め作用のため、隔膜77が破れるときには、ガスがカートリッジ7から放出される前に非常に高い閾圧力を上回らなくてはならない。しかしながら、ゆっくりと反応する推進薬を使用する利点は、ガス圧力が長期間一定に保たれる又は図1から図5の実施形態で使用されているような急速に反応する推進薬粉末の場合よりもゆっくりと降下していくことである。
【0074】
図1から図5の実施形態では、実質的な堰き止めがないため、ピストン9の前の領域において急速な圧力上昇を生じさせるためには、少なくとも一種類の急速に反応する成分を含む推進薬を使用する必要がある。さもなければ、この実施形態では、表面15、したがって、ピストン9は、推進薬ガスの圧力がゆっくりと上昇するので、比較的ゆっくりと加速されていくことになる。
【0075】
あるいはまた、図6の壁73及び隔膜77のような堰き止め手段を同様に使用するならば、図1から図5の実施形態においても、ゆっくりと反応する推進薬を使用することができることはもちろんである。
【0076】
この段階では、遅反応性成分(ゆっくりと反応する成分)と急反応性成分(急速に反応する成分)とを含む推進薬を全ての実施形態において使用し得ることに留意されたい。混合比及び堰き止めの形態(必要な場合)は、推進表面体に作用するガス圧力が所望されるように変化するように選択されなくてはならない。
【0077】
図7は、この場合には急反応性推進薬19を含んだ推進薬カートリッジ7がここでも使用されている点を除いて、図6の実施形態とほぼ対応する注射装置1の実施形態を示している。前部領域に隔膜67(図5の推進薬カートリッジ7の隔膜に対応する)のみを備えた推進薬カートリッジ7が使用されていることから、上記相違点が必要となる。したがって、実質的な堰き止め作用はない。
【0078】
図8は、図1の実施形態と大部分が類似の注射装置1の他の実施形態を示している。しかしながら、推進薬カートリッジ7は、さらに、推進薬ガスが生成される空間を環状に取り囲んでいる付随チャンバ(付随空間)81を有している。環状チャンバ(環状空間)81は、孔83を通じて、推進ガスが生成される空間に結合されている。付随チャンバは、僅かな堰き止め作用も有している推進表面体15がその初期位置から移動させられるまでより大量の推進ガスを生成させることができる。推進表面体が移動する前により多い体積のガスが生成されているため、推進表面体15が前方へ移動するときに、推進薬ガスの圧力はゆっくりと減少していく。
【0079】
付随チャンバ81は、環状シール要素85によって密封(シール)されている。シール要素85は、調整リング87によって環状チャンバ(環状空間)内で移動させることができる。調整リング87は、ハウジング前部分3aに接続可能なハウジング後部分3bに永久的に接続されることもできれば、シール要素85とハウジング後部分3bとの間に挿入された独立部分とすることもできる。異なるサイズの付随チャンバ81を必要とする異なる施与のために、異なる軸線方向寸法を有した異なる調整リング87を使用することもできる。あるいはまた、調整機構によって軸線方向に移動可能な調整リング87をハウジング後部分3bに設けることも可能であることはもちろんである。
【0080】
推進表面体に関して既に説明されたように、シール要素85は、ガスによって加圧される端面上に、各々が密封性瞼状領域を規定する2つの周縁凹部を形成することによって密封され得る。
【0081】
図9は、推進薬ガスが生成される空間の周囲に環状に延びる付随チャンバ81をさらに有した注射装置1の実施形態を示している。この実施形態では、複数の孔91を形成された壁89が推進表面体と環状チャンバ81との間に設けられている。
【0082】
推進表面体15の後側表面は、その初期位置において、壁89の前端表面に作用を及ぼし、孔81を密封する。したがって、初期位置においては、付随チャンバ81は、推進ガスが生成される空間に連通していない。環状チャンバ81と推進ガスが生成されるチャンバ(空間)との間は、推進表面体15がその初期位置から移動した後にのみ連通する。推進表面体に作用する生成ガスの圧力は、推進表面体15がその初期位置から移動するときにピークとなり、その後、より低い値に降下するが、この値は付随チャンバがない場合よりも長く維持される。
【0083】
図10及び図11は、どのタイプの推進薬カートリッジが使用されれば、推進表面体に作用するガス圧力Pのどの曲線を得ることができるかを再び示している。
【0084】
図10aは、図6に関連して前述したようなガスを生成するだけの推進薬カートリッジ7を示している。比較的ゆっくり反応する推進薬(大まかに描かれている推進薬粉体の「粒」又は「ペレット」によって示されている)を使用していることと壁73及び隔膜77による堰き止めとのため、隔膜77が破裂する前に高い圧力が確立され、ガスによる作用を受けた推進表面体がカートリッジ7のチャンバ体積が比較的小さくなる初期位置から移動すると、比較的素早く低い値に降下する。しかしながら、急反応性推進薬のみの場合よりも長時間にわたってその低い値を維持することができる。異なる推進薬の場合には、図10bに示されている様々な経時圧力曲線が得られる。曲線Iは、例えば比較的急速に活性化する推進薬の場合に生成され得る。曲線IIはよりゆっくり活性化する推進薬の場合に得られるものであり、曲線IIIは非常にゆっくり活性化する推進薬又はゆっくり活性化する推進薬と急速に活性化する推進薬を組み合わせたものの場合に得られるものである。
【0085】
図10aの推進薬カートリッジ7の実施形態における堰き止めのため、3つの曲線I、曲線II、曲線IIIの全ては同じ隔膜77の最大破裂圧力を有している。
【0086】
図7の注射装置の実施形態に関して上述したようなガスを生成するだけの推進薬カートリッジ7の実施形態では、評価できるほどの堰き止め作用はない。隔膜67の主目的は、推進薬11をカートリッジ7の内部に保持することだけである。遅反応性推進薬の場合に得られる結果は、図11bの圧力曲線Iである。隔膜67は比較的低い最大圧力で破裂し、その後により低い圧力に下降し、その低い圧力が比較的長い間保持され得る。
【0087】
急反応性推進薬は図11bの曲線IIを生じさせる。上述したように、隔膜67は最大圧力より低い閾圧力で破裂する。最大圧力は、主として、生成されたガスの体積の増加率にのみ依存する。結果として、最大圧力は曲線Iよりも高くなり、圧力がほぼ一定に保たれ得る時間又は圧力がゆっくりと減少する時間は短くなり、他の領域では圧力が急速にゼロに降下する。
【0088】
急速に活性化する推進薬は、最大圧力が非常に高くなり、長時間の間、圧力がほぼ一定に保たれ得る領域は実際上なくなり、曲線IIIは最大圧力からゼロへ比較的速く降下するようになる。
【0089】
最後に、特定の実施形態に関連して説明された注射装置、カニューレ、推進薬カートリッジ及び点火装置の特徴は、他の実施形態に同様に適用することができることを指摘しておくべきであろう。図示及び/又は説明された推進薬カートリッジの例示の実施態様は、所望であれば、無針式注射装置以外の目的に使用されることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを有し且つ推進薬カートリッジに推進表面体が設けられている注射装置の長手方向断面図である。
【図2】
図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、該注射装置に螺入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【図3】
図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、差し込み閉鎖体を介して注射装置に挿入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【図4】
カニューレと推進薬カートリッジとを組み合わせたユニットを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【図5】
ピストンに結合された推進表面体を収容するカニューレと、推進表面体を持たない別体の推進薬カートリッジとを備える注射装置の長手方向断面図である。
【図6】
再使用可能なハウジング部分を備え、該ハウジング部分に推進表面体が設けられており且つ推進薬カートリッジが該ハウジング部分に挿入され得るようになっている注射装置の長手方向断面図である。
【図7】
図6に示されている注射装置と類似であるが推進薬カートリッジに改変が加えられている注射装置の長手方向断面図である。
【図8】
別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを備え、推進薬カートリッジに付随チャンバが形成されている注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【図9】
推進薬カートリッジに改変が加えられている図8と類似の注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【図10】
ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの実施形態(図10a)と、推進薬カートリッジによって生成され得る圧力の経時変化を示している図(図10b)とを示している。
【図11】
図10と類似している図であるが、ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの他の実施形態に関するものである。
【図12】
本発明による推進薬カートリッジ又はカニューレ/推進薬カートリッジユニットの後部の略平面図である。
本発明は、作用物質を高圧で経皮注射又は筋肉内注射をすることができる無針式注射装置に関する。
【0002】
針を使用せずに高圧力によって作用物質(有効成分)を注射する基本的原理は、以前から公知になっている。米国特許第3308818号明細書は、ノズル状開口を有した閉鎖ハウジングを備える注射カートリッジを開示している。推進薬がハウジング内に準備されており、点火装置によって活性化され得る。推進薬とノズル状開口との間に、注射用の作用物質を保持している球形状の容器が配設される。注射カートリッジはリボルバ状の注射装置内に挿入されることができ、この注射装置は、注射カートリッジに点火するための装置にトリガを与えるための機構を備えている。点火装置にトリガが与えられた後、推進薬が活性化され、カートリッジ内に生じたガス圧力により、作用物質容器を高圧にさらし、押し潰させる。結果として、容器はノズル状開口付近で破裂して、注射用の作用物質がそこから高圧で送り出される。
【0003】
国際公開第WO98/31409号パンフレットは、上述した使い捨てのカートリッジ内の注射用作用物質がチャンバ(空間)内に収容されており、このチャンバの少なくとも大部分が、十分な可撓性を有し、よって圧縮性を有した、閉じた壁によって取り囲まれている無針式注射装置を開示している。上述のチャンバはノズル状開口を有し、このノズル状開口は、初期状態では閉鎖されており、注射を行う前に、例えば閉鎖手段を壊して開けることによって、開かれ得る。推進薬及びこれを活性化させるための点火装置がカートリッジの後部領域に設けられている。推進薬が活性化されると、生じたガス圧力で、チャンバ内の作用物質がノズル状開口から追い出される。
【0004】
しかしながら、この種の注射カートリッジは、作用物質がカートリッジの閉鎖されたチャンバ内の可撓性被覆体に予め収容されており、したがって、投与量及び特定の作用物質毎に適したカートリッジが作成されなくてはならない点で、不利点を有している。したがって、医者は、少なくとも頻繁に異なる投与量が要求される作用物質については、多数の異なるカートリッジを在庫として持つ必要がある。また、様々な施与に合わせて、例えば様々な皮膚のタイプ又は様々な作用物質の所要浸透深さなどに合わせて、推進薬を変える必要もあり得る。このことは、必要とされる異なるカートリッジの数をさらに増加させる。
【0005】
これら注射カートリッジの他の不利点は、カートリッジを長期保管した後には、作用物質を取り囲む壁を構成する材料によって作用物質が悪影響を受けていないことに常に注意を払わなくてはならないことである。この種の可撓性壁は、実際上、例えばPE(ポリエチレン)といったプラスチックからしか形成することができないので、使用される材料は、適切な高い品質と長期間にわたる高い密封性とを有していなくてはならず、結果として、高価とならざるを得ない。また、このようなカートリッジは薬剤として分類されるので厳しい認可手続を受けることから、各タイプのカートリッジは長期にわたる承認手続を経なくてはならない。
【0006】
これら注射カートリッジの他の不利点は、作用物質を取り囲む可撓性被覆体が、推進薬により生じさせられるガス圧力又はガスにより生成される粒子によって、破壊されることになるという危険性である。このような場合、有効成分が、ガス及びそれにより生じる粒子によって汚染され、品質を落とす。このことは、患者の炎症又はアレルギー反応を招き得る。
【0007】
ばねシステムを備え、このばねシステムが注射カニューレのピストンに十分な力を付与して、注射用の作用物質がカニューレの放出口から高圧で放出されるのに十分に素早くピストンを前方へ移動させるようになっている無針式注射用の機械的装置も公知となっている。このような装置及びカニューレは使い捨てのカニューレを使用し、注射の直前にこのカニューレに従来のようにして作用物質を吸入するので、薬剤を許可するための厳しい規則の対象となることがない。
【0008】
純粋に機械的な無針式注射システムの不利点は、構造が高価であり且つ維持管理(メンテナンス)にも高い費用がかかることである。また、カニューレ内では、作用物質を射出するために生成される圧力は制限を受けざるを得ない。したがって、ノズル状放出口は比較的大きな直径を有する必要がある場合もあり、その結果、注射は患者にとってより苦痛の多いものとなる。さらに、圧力が十分に高くない場合には、作用物質の浸透深さが不十分となり得る。最後に、ばね駆動式の機械的注射システムは、比較的小さい程度しかカニューレピストンを加速することができず、装置は非常に早い圧力上昇を要する施与には不適切となる。
【0009】
米国特許第5399163号明細書は、注射用の作用物質を収容するカニューレのピストンが例えばCO2ガスを収容するカートリッジからの圧力によって作用を受け得る無針式注射の方法及び適した装置を開示している。この装置は、ばね及びピストンの形態の圧力増加手段を有している。構造は複雑であるので、システムは高価である。また、全ての機械的システムと同様に、頻繁な維持管理を必要とする。そのサイズ及び重量のため、システムを取り扱うのは比較的難しい。全ての機械的システムと同様に、作用物質を噴射するための圧力を増加させ得る割合には制限がある。
【0010】
本発明の目的は、この従来技術を根幹にして、容易且つ安価に作成することができ、取り扱いが容易で、万能に使用できる無針式注射装置を案出することにある。
【0011】
本発明は、請求項1の特徴によりこの問題を解決する。本発明は、カニューレのピストンを作動させるための爆発式駆動装置によれば、所望の場合、カニューレから作用物質を噴射させるための圧力を極めて急激に増加させることができるという発見に基づくものである。推進薬カートリッジが使用されていることから、カートリッジは要求される施与に正確に適合させられ得る。所要の経時圧力変動は、推進薬や推進表面体の構造及び寸法とカートリッジの容積を変動させることによってなされ得る。例えば、推進薬は、ゆっくりと活性化するがより長時間にわたってガスを生成させる粉体と急速に活性化する粉体とを組み合わせたものとすることができる。これは、例えば、高いピークを有して非常に速い圧力上昇の後、最初は一定で次にゆっくりと減少していく圧力曲線を得るための手段である。本発明による推進薬は、活性化可能なガスを生成させるための任意の材料を意味する。
【0012】
カニューレ材料に関する要件は、注射装置ハウジングに挿入され得るカニューレを設け、このカニューレに注射のちょっと前に有効成分を導入することによって、緩和されている。
【0013】
推進表面体及びカニューレピストンは両方とも注射用の作用物質と推進薬又は推進薬によって生成されたガスとの間に配設される。推進表面体及びカニューレピストンが、両方とも、移動の間、それぞれのハウジング部分に対して密封(シール)された状態を維持する周面を付与されていることから、推進薬ガス又は推進薬の粒子により作用物質を汚染する危険性は実際上取り除かれている。推進表面体は、それぞれのハウジングにおいて、初期位置にロックされた状態で保持され得る。また、推進表面体を終端位置にロック及び保持するための手段が設けられ得る。
【0014】
これにより、装置が動いても、推進表面体が、推進薬により生じたガス圧力によって作用を受けずにその初期位置から移動することが防止される。推進表面体は、カートリッジを交換するときに、推進表面体がカートリッジから脱落すること又は注射装置内に残ることを防止するために、終端位置にロックされている。推進表面体はその初期位置から偶発的に戻されることはあり得ないことから、このように構成されたカートリッジが既に使用されているか否かを確かめることが常に可能である。
【0015】
自由選択として、好ましい実施形態では、推進表面体は、ガス圧力により作用を受ける端面の外側領域に、環状凹部を有し、ガスによって加圧されたときに、その環状凹部と推進表面体の外周面との間の瞼又は蓋状の壁が、好ましくは弾性変形を伴って、シール作用を有するようにそれぞれのハウジングの内壁に押し付けられるようになっている。この単純な特徴により、推進表面の外周面上にOリングを設ける必要性を回避し、製造がより簡単且つ安価にできるようになる。
【0016】
1つの実施形態では、推進表面体が注射装置のハウジングの一部分内に設けられ、推進薬カートリッジが、別体の部分となっており、ハウジングの一部分に挿入可能になっている。この実施形態では、推進表面体がばね要素の復元力に抗して移動可能であり、推進表面体は一度以上使用され得るようになっている。この場合、推進薬カートリッジは、それ自身の推進表面体を有せず、ガスを生成するだけである。しかしながら、この種の実施形態では、推進表面体が移動可能に保持されているハウジングの一部分に煙の痕跡が残り、その部分は限られた程度しか再利用することができない。その部分は頻繁に清掃され必要なときには交換されなくてはならない。
【0017】
この場合、ハウジング部分は、推進表面体と共に交換可能なカートリッジ状部分の形態とすることができる。
【0018】
他の実施形態では、推進表面体がカニューレハウジング内に設けられ、推進薬カートリッジが、ハウジングに挿入可能な別体部分となっている。
【0019】
同様に、推進表面体が、前述したように、カニューレハウジング内に設けられ、推進薬カートリッジが、別体部分となっており、カニューレの後端部において注射装置のハウジングに挿入可能とすることができる。
【0020】
これらの場合も、推進薬カートリッジは、それ自身の推進表面体を有することなく、ガスを生成するだけとなり得る。
【0021】
他の実施形態では、カニューレ及びカートリッジが単一の部分を形成することができ、ピストン及び推進表面体がカニューレ/カートリッジの共通ハウジング内に設けられる。この実施形態は、例えば、同じ推進薬及び同じカニューレサイズに対して非常に頻繁な要請がある施与に適している。
【0022】
推進表面体がカニューレハウジング又はカニューレ/カートリッジの共通ハウジング内に設けられている全ての場合に、推進表面体は、ピストンと一体的にされること又はピストンと圧力嵌めで結合されることが可能である。
【0023】
自由選択として、ピストンを密封するためのシール手段と、推進表面体を密封するためのシール手段との間の軸線方向距離は、推進表面体がその初期位置と終端位置との間で移動する距離よりも大きくする。この利点は、シール作用を獲得するのに、ハウジングの内壁のうち推進表面体を密封するためのシール手段と協働する部分が、ピストンを密封するためのシール手段と協働する部分と同じになっている必要がないことである。これにより、推進ガス又はその粒子による作用物質の汚染に関して動作の信頼性を向上させる結果となる。
【0024】
本発明の他の例示の実施態様では、カニューレと推進薬カートリッジとが各々別体の部分であり且つ注射装置に挿入可能となるようにすることができる。推進表面体は、推進薬カートリッジ内に設けられ、好ましくは注射装置に挿入されるとすぐにカニューレピストンに作用を及ぼす。この実施形態では、推進表面体は、カートリッジハウジングの内側のみに移動し、該カートリッジハウジングに対して密封されている。したがって、煙の影響がカートリッジハウジングの外部で生じることはない(この種の推進薬カートリッジは爆発式の機械的駆動装置以外の目的でも使用することができる)。
【0025】
注射装置へ挿入した後、カニューレ(別体部分の形態であるかカニューレとカートリッジとを組み合わせたユニットの形態であるかを問わない)はその外周のほぼ全体を注射装置ハウジングによって支持され得る。したがって、カニューレ壁が全ての圧力に耐える必要はないことから、カニューレをより薄く作成することができる。
【0026】
本発明によれば、推進表面体又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットを備えている又はこれを備えていない推進薬カートリッジは、初期位置において、ガスが生成されるハウジングチャンバ(ハウジング空間)に接続されている付随チャンバ(付随空間)又は推進表面体がその初期位置から移動することにより接続され得る付随チャンバを有することができる。
【0027】
付随チャンバは、圧力増加及びそれに続く推進表面体に作用する圧縮力の変化に影響を及ぼす手段である。
【0028】
自由選択として、付随チャンバは、ガスが生成されるチャンバ(空間)の周囲に延びる環状チャンバ(環状空間)とされる。
【0029】
環状チャンバは、初期位置にある推進表面体によってほぼ密封されている単数又は複数の孔が形成されている端部壁によって境界を定められ得る。端部壁は、推進薬によって生成されたガスが推進表面体に作用を及ぼすための少なくとも1つの(好ましくは同軸の)孔を備えて形成されている。
【0030】
環状チャンバからなる付随チャンバの容積は、付随チャンバの後端面に係合する環状要素によって調整可能である。環状要素は、例えば、調整機構によって移動させられてもよく、異なる施与毎に、環状チャンバに挿入するための異なる環状要素が用意されてもよい。
【0031】
推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットに点火するための装置は、好ましくは電気的に作動させられる。この場合には、2つの接続接点がそれぞれのハウジングの後端面から延びて、接続接点の表面が、重なっていない2つの仮想的な同心環状領域に又は1つの仮想的な同心円及び1つの仮想的な同心環状領域に、位置するようになっている。
【0032】
無針式注射装置において、カニューレ・推進薬カートリッジユニットを有しない推進薬カートリッジに点火するための機構は、2つの刃のような環状接点又は1つの同心円状接点と1つの刃のような環状接点とを備えることができる。推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットに点火するための機構の接続接点のこの構成並びに点火装置の接点の機構は、カートリッジを位置合わせして挿入する必要なしに、推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットを注射装置に挿入した後のそれぞれの接点間の信頼性の高い電気的接続を実現する。
【0033】
点火機構は、好ましくは、ばね要素の復元力に抗して移動可能な電池を備えており、電池が少なくとも予め定められた距離にわたって移動させられると、電池の端子を点火機構の接点に接続するように、電気接続導線が設けられている。
【0034】
電池の1つの端子は、それぞれの電気接続導線の一部を形成する導電性且つ可撓性の隔壁に当接することができる。隔壁は、圧縮力による作用を受けると、電池が十分な距離を動くことを可能とさせるように構成されている。
【0035】
したがって、この実施形態の点火機構は、簡単且つ安価である。非常に簡単な機械的機構であるので、動作は非常に信頼性が高い。この実施形態は、特別な設計の点火機構接点と同様に、他の任意の装置に対して使用することもできる。
【0036】
本発明の他の例示の実施態様は従属請求項に開示されている。
【0037】
以下に、図面に示されている例示の実施態様を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【0038】
図1は、別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを有し且つ推進薬カートリッジに推進表面体が設けられている注射装置の長手方向断面図である。
【0039】
図2は、図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、該注射装置に螺入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【0040】
図3は、図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、差し込み閉鎖体を介して注射装置に挿入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【0041】
図4は、カニューレと推進薬カートリッジとを組み合わせたユニットを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【0042】
図5は、ピストンに結合された推進表面体を収容するカニューレと、推進表面体を持たない別体の推進薬カートリッジとを備える注射装置の長手方向断面図である。
【0043】
図6は、再使用可能なハウジング部分を備え、該ハウジング部分に推進表面体が設けられており且つ推進薬カートリッジが該ハウジング部分に挿入され得るようになっている注射装置の長手方向断面図である。
【0044】
図7は、図6に示されている注射装置と類似であるが推進薬カートリッジに改変が加えられている注射装置の長手方向断面図である。
【0045】
図8は、別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを備え、推進薬カートリッジに付随チャンバ(付随空間)が形成されている注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【0046】
図9は、推進薬カートリッジに改変が加えられている図8と類似の注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【0047】
図10は、ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの実施形態(図10a)と、推進薬カートリッジによって生成され得る圧力の経時変化を示している図(図10b)とを示している。
【0048】
図11は、図10と類似している図であるが、ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの他の実施形態に関するものである。
【0049】
図12は、本発明による推進薬カートリッジ又はカニューレ/推進薬カートリッジユニットの後部の略平面図である。
【0050】
図1は、前部分3aと後部分3bとからなるハウジング3を備えた注射装置1を示している。前部分3aは、カニューレ5と、推進薬カートリッジ7とを保持している。図1に示されている実施形態において、ハウジング3の前部分3aのうちカニューレ5及び推進薬カートリッジ7を受容する領域は、カニューレ及び推進薬カートリッジがハウジング部分の後端部から挿入可能であるように設計されている。
【0051】
あるいはまた、ハウジングの前部分3aは、カニューレ及び推進薬カートリッジを挿入するために上方へ旋回させられた後、閉じられてロックされ得るように構成されていてもよいことはもちろんである。
【0052】
示されている実施形態では、カニューレ5は、ハウジングの前部分3aにほぼ完全に受容されており、その内側壁によって支持されている。したがって、カニューレ5の外側輪郭は、ハウジングの前部分3aの前部領域の内壁の輪郭と相補的に形成されている。カニューレのピストン9によってカニューレの前部領域の作用物質に作用する圧力がハウジングの前部分3aの壁によって吸収されることから、上記特徴は、カニューレ壁をより薄くすることを可能とさせる。カニューレの壁が薄く且つカニューレの前部領域の圧力が高くても、カニューレ壁は半径方向外側に動くことはできない。したがって、ピストンの外壁とカニューレの内壁との間にはシール作用(密封作用)が存在する。
【0053】
ハウジング前部分3aの後部領域は推進薬カートリッジ7を保持しており、推進薬カートリッジ7は、管状部分の形態であり好ましくは円筒状の壁13を有している。円筒状壁13内には、推進表面体15が設けられている。カートリッジ7の後部領域は、ディスク状閉鎖要素17によって密閉されている。円筒状壁13、推進表面体15及び閉鎖要素17は、全て、プラスチックから形成され得る。閉鎖要素17は、ロックすることによって円筒状壁17に接続され得る。好ましくは、このために、閉鎖要素17は、その外周面に、円筒状壁13の内側に設けられた環状溝内に係合する環状の隆起部分を有している。もちろん、閉鎖要素17は、様々な方法で、例えば、挟み込みや溶接などによって、円筒状壁13に接続され得る。
【0054】
推進薬カートリッジ7の後部領域には、好ましくは閉鎖要素17のすぐ前に、推進薬19が配置されている。推進薬19は、好ましくは、爆発性材料から構成されており、例えばボール紙からなる保持要素21によって、カートリッジ7の後部領域に保持されている。
【0055】
カートリッジの後部領域の点火装置23は、例えば、推進薬19を収容する領域内に延びる螺旋状に巻かれたフィラメント25を備えることができる。点火装置23の接続接点27a、27bは、閉鎖要素17の後端面から延び得る。図12に閉鎖要素17の略平面図によって示されているように、点火装置23の接続接点27a、27bの表面は、閉鎖要素17の端面上で概略半径方向に延びている。閉鎖要素17の端面上のほぼ中央に配設されている接続接点27bは、その中央貫通点から半径方向外側へ延びている。接続接点27bの半径方向外側の端部は、接続接点27aの貫通点を通る仮想上の円の半径方向手前で終端している。よって、接続接点27a、27bは、点火機構31の環状接点29a、29bと接触することができる。環状接点29a、29bは、好ましくは、環状刃接点の形態となっている。刃接点29a、29bの線は、図12に鎖線で示されている。
【0056】
ハウジングの後部分3bに配設されている点火機構31は、環状刃接点29bを支持する第1の接触要素33を備えている。第1の接触要素33は、ハウジング後部分3bの前部35に保持されており、ハウジング前部分3aの後部領域が前部35の前部領域の受容凹部37に挿入された後、接触要素33の刃接点29bが点火装置23の接続接点27bと電気的に接触するようになっている。ハウジング後部分3bの前部35は、例えば螺着することによって、ハウジング前部分3aに接続され得る。後部分3bの前部35は、好ましくは、金属からなり、凹部37の環状接点29aは凹部37の底壁上に形成された環状隆起部分の形態とされ得る。接点29aと接点29bとを電気的に絶縁するために、接触要素33はハウジング後部分3bの前部35に設けられた絶縁部分39によって保持されている。前部35の後部領域に設けられた凹部41は電池43を保持する。軸線方向に延びる凹部41内では、電池がばね45の力に抗して接触要素33に向かって軸線方向に移動可能となっている。初期状態では、ばね45が接触要素33と前側電池端子47aとの電気的接触を遮断している。
【0057】
後側電池端子47bは、導電性を有した可撓性又は弾性の隔壁49により作用を受け、この隔壁49は、継続的に又は少なくとも隔壁が後側端子47bに押し付けられたときに、後側端子47bと前部35との間で電気的接触を生じさせる。隔壁は、好ましくは、ハウジング後部分3bの後部51によって前部35に接続されており、前部35及び後部51の対向する端部の間に締め付けられ得る。
【0058】
前側端子47aが接触要素33と接触するまでばね45の力に抗して電池43を押すに十分な圧縮力を隔壁49が受ければ、点火装置23が作動させられる。図1に示されている場合には、推進薬19は、螺旋状に巻かれており且つ電流によって加熱されるフィラメント25によって点火される。
【0059】
得られた推進ガスは推進表面体15に作用を及ぼし、推進表面体15がピストン9を駆動して、作用物質11が強力なジェット流の形態をとって十分な高圧でノズル状放出口53から噴射される。
【0060】
図1に示されているように、図1に示されている初期位置では、推進表面体15はカートリッジ7の円筒状壁13にロックされ得る。これにより、推進表面体がその初期位置から偶発的に移動することを防止する。ロックは、好ましくは、カートリッジ7の円筒状壁13の内側に形成されており且つ推進表面体の外周面に設けられた環状溝に係合する隆起部分によって行われる。したがって、推進剤カートリッジ7を組み立てるとき、最初に、カートリッジの後端部から推進表面体15を挿入し、初期位置にロックするまで推進表面体に圧力を作用させることが可能である。閉鎖要素17及び円筒状壁13は、組み立ての際に推進表面体15の挿入を容易にするために、逆の様式でロックされる。
【0061】
円筒状壁13の内側に設けられた隆起したロック部分は、同様に、推進薬カートリッジ7の前部領域に位置する推進表面体15の終端位置に形成され得る。このようにして、推進表面体は、終端位置にしっかりと係止され、カートリッジ7が取り出されたときに注射装置1から落下したり注射装置1内に残留したりすることはあり得ない。図1に示されている実施形態では、カニューレの後端部は、さらに、終端位置における推進表面体15の停止装置としても機能している。あるいはまた、対応する停止装置が、カートリッジ7の円筒状壁13の内部に設けられてもよいことはもちろんである。
【0062】
カートリッジ7は、その前部領域に、単数又は複数の空気放出口55を有しており、該空気放出口55はカートリッジの外周面に設けられた環状溝57に開口している。また、ハウジング前部分aには、単数又は複数の空気放出口59が設けられており、環状溝57と連通している。したがって、推進表面体の前方の空気は、推進表面体の前方への運動の際に、注射装置から逃げ、推進表面体が不意に減速されないようになっている。
【0063】
推進表面体は、その後端面上に、推進表面体15の後側外周領域に瞼(蓋)のような環状部分領域63を作り出すような形状の周縁凹部61を有することができる。推進表面体が推進薬ガスによる作用を受けると、瞼状部分領域63がカートリッジ7の円筒状壁13の内側に押し付けられ、結果としてシール作用を生じさせる。
【0064】
図2は、カニューレ5がハウジング前部分3aの端面の凹部に螺入可能となっている点で、図1の実施形態と異なっている注射装置1の実施形態を示している。したがって、この実施形態では、カートリッジ壁はより厚く形成されなくてはならない。図3に示されている実施形態では、カニューレ5が差し込み式ロックでハウジング前部分3aに接続され得る。カニューレ5の後部領域とハウジング前部分3aの端面の受容開口とは対応した形状になっている。また、この実施形態では、カニューレ5の壁は、図1に示されている実施形態よりも厚く形成されなくてはならない。
【0065】
図4は、カニューレ及び推進薬カートリッジが一体化されたカニューレ/推進薬カートリッジユニット65を形成している注射装置1の実施形態を示している。カニューレ/推進薬カートリッジユニット65の前部カニューレ部分には、ピストン9が設けられており、放出口53を通してピストンの前方の作用物質11を噴射する。カニューレ/推進薬カートリッジユニット65の後部領域には、推進表面体15が設けられており、推進薬19が点火されたときに、ピストン9に作用を及ぼして、ピストンを前方へ押圧する。
【0066】
図5は、推進表面体15に剛体的(一体的)に接続されているピストン9を収容しているカニューレ5が使用されている注射装置1の実施形態を示している。図1及び図4の実施形態のように、カニューレ5はハウジング前部分3aに実際上完全に受容されている。推進薬カートリッジ7は、ハウジング前部分3aの後部領域においてカニューレ5の極近傍に受容されており、ガスを生成させるだけのカートリッジである。この実施形態のカートリッジは、推進薬表面を含んでいない。図5のカートリッジ7は、隔膜67によって閉鎖された前端面を有している。隔膜67は、推進薬19をカートリッジ7の内部に保持しており、堰き止め作用も有している。推進薬19が点火されれば、隔膜67は、ガス圧力が予め定められた閾値を越えて隔膜67が壊れる又は破裂するまで、カートリッジ7の内部を密封する。閾圧力は、特に隔膜67の厚さによって、並びに、所望される場合には隔膜の付加的なブレーシングによって、決定され得る。
【0067】
図5に示されているように、カニューレ5は、その後端部に、孔69を有することができ、隔膜67はカニューレ5の後端壁の残余の領域によって支持されるようになっている。隔膜67は、孔69の直径に依存して、より高い閾圧力(孔69の直径がより小さい場合)又はより低い閾圧力(孔69の直径がより大きい場合)で破裂する。
【0068】
図5に示されているように構成されたカニューレ5の利点は、ピストン及び推進表面体の各々がカニューレハウジングの個々の領域内で案内されることである。これにより、カニューレ5の内壁が損傷を受けても2つの要素の密封性が破壊されることはなくなるので、動作の信頼性を向上させる。
【0069】
剛体的な接続に代えて、ピストン9及び推進表面体15が圧力嵌めで接続され得ることはもちろんである。このことの利点は、推進表面体15がその初期位置を維持できる共にピストン9がカニューレの前部領域においてその初期位置に設けられ得ることである。ピストン9は、放出口53を通してカニューレが作用物質で満たされたときのみ、その後端部が推進表面体15の前に接触するまで、最大限に後退させられる。
【0070】
図6は、ハウジング前部分3aを備え、推進表面体15がばね71の力に抗して移動可能となっている注射装置1を示している。前部分3aの後部領域はカートリッジ7を保持しており、カートリッジ7は前述したようにガスを生成させるだけである。
【0071】
この実施形態の注射装置では、推進薬19がハウジング前部分3a内で点火されたときに煙の痕跡が生じることから、ハウジング前部分3aは交換可能なカートリッジの形態となっている。この場合、前部分3a及び推進表面体15は、再使用可能であるが、内部3aは頻繁な清掃を必要とし、ハウジング前部分3aの形態のカートリッジは予め定められた最大回数使用された後に交換されなくてはならない。
【0072】
推進薬カートリッジ7は、カートリッジの前部領域に壁73が設けられており且つ壁73が幾つかの小断面孔75を有している点において、図5の装置のカートリッジ(同様にガスを生成するだけのものである)と異なる。壁73の内側において、孔75は隔膜77によって閉鎖されている。壁73は、その前側表面に、推進薬カートリッジ7の端部壁に当接する複数の支持脚79を有している。支持脚79は、孔75がカートリッジ7の端部壁によって(カートリッジ7の端部壁と共に)密閉されないことを保証し、壁73が破壊されたり推進薬カートリッジ7から放出されないようにしている。
【0073】
孔75の断面積が小さいので、推進薬は、点火後に比較的ゆっくりと反応する(すなわち、比較的ゆっくりと圧力上昇を生じさせる)。壁73及び隔膜77の堰き止め作用のため、隔膜77が破れるときには、ガスがカートリッジ7から放出される前に非常に高い閾圧力を上回らなくてはならない。しかしながら、ゆっくりと反応する推進薬を使用する利点は、ガス圧力が長期間一定に保たれる又は図1から図5の実施形態で使用されているような急速に反応する推進薬粉末の場合よりもゆっくりと降下していくことである。
【0074】
図1から図5の実施形態では、実質的な堰き止めがないため、ピストン9の前の領域において急速な圧力上昇を生じさせるためには、少なくとも一種類の急速に反応する成分を含む推進薬を使用する必要がある。さもなければ、この実施形態では、表面15、したがって、ピストン9は、推進薬ガスの圧力がゆっくりと上昇するので、比較的ゆっくりと加速されていくことになる。
【0075】
あるいはまた、図6の壁73及び隔膜77のような堰き止め手段を同様に使用するならば、図1から図5の実施形態においても、ゆっくりと反応する推進薬を使用することができることはもちろんである。
【0076】
この段階では、遅反応性成分(ゆっくりと反応する成分)と急反応性成分(急速に反応する成分)とを含む推進薬を全ての実施形態において使用し得ることに留意されたい。混合比及び堰き止めの形態(必要な場合)は、推進表面体に作用するガス圧力が所望されるように変化するように選択されなくてはならない。
【0077】
図7は、この場合には急反応性推進薬19を含んだ推進薬カートリッジ7がここでも使用されている点を除いて、図6の実施形態とほぼ対応する注射装置1の実施形態を示している。前部領域に隔膜67(図5の推進薬カートリッジ7の隔膜に対応する)のみを備えた推進薬カートリッジ7が使用されていることから、上記相違点が必要となる。したがって、実質的な堰き止め作用はない。
【0078】
図8は、図1の実施形態と大部分が類似の注射装置1の他の実施形態を示している。しかしながら、推進薬カートリッジ7は、さらに、推進薬ガスが生成される空間を環状に取り囲んでいる付随チャンバ(付随空間)81を有している。環状チャンバ(環状空間)81は、孔83を通じて、推進ガスが生成される空間に結合されている。付随チャンバは、僅かな堰き止め作用も有している推進表面体15がその初期位置から移動させられるまでより大量の推進ガスを生成させることができる。推進表面体が移動する前により多い体積のガスが生成されているため、推進表面体15が前方へ移動するときに、推進薬ガスの圧力はゆっくりと減少していく。
【0079】
付随チャンバ81は、環状シール要素85によって密封(シール)されている。シール要素85は、調整リング87によって環状チャンバ(環状空間)内で移動させることができる。調整リング87は、ハウジング前部分3aに接続可能なハウジング後部分3bに永久的に接続されることもできれば、シール要素85とハウジング後部分3bとの間に挿入された独立部分とすることもできる。異なるサイズの付随チャンバ81を必要とする異なる施与のために、異なる軸線方向寸法を有した異なる調整リング87を使用することもできる。あるいはまた、調整機構によって軸線方向に移動可能な調整リング87をハウジング後部分3bに設けることも可能であることはもちろんである。
【0080】
推進表面体に関して既に説明されたように、シール要素85は、ガスによって加圧される端面上に、各々が密封性瞼状領域を規定する2つの周縁凹部を形成することによって密封され得る。
【0081】
図9は、推進薬ガスが生成される空間の周囲に環状に延びる付随チャンバ81をさらに有した注射装置1の実施形態を示している。この実施形態では、複数の孔91を形成された壁89が推進表面体と環状チャンバ81との間に設けられている。
【0082】
推進表面体15の後側表面は、その初期位置において、壁89の前端表面に作用を及ぼし、孔81を密封する。したがって、初期位置においては、付随チャンバ81は、推進ガスが生成される空間に連通していない。環状チャンバ81と推進ガスが生成されるチャンバ(空間)との間は、推進表面体15がその初期位置から移動した後にのみ連通する。推進表面体に作用する生成ガスの圧力は、推進表面体15がその初期位置から移動するときにピークとなり、その後、より低い値に降下するが、この値は付随チャンバがない場合よりも長く維持される。
【0083】
図10及び図11は、どのタイプの推進薬カートリッジが使用されれば、推進表面体に作用するガス圧力Pのどの曲線を得ることができるかを再び示している。
【0084】
図10aは、図6に関連して前述したようなガスを生成するだけの推進薬カートリッジ7を示している。比較的ゆっくり反応する推進薬(大まかに描かれている推進薬粉体の「粒」又は「ペレット」によって示されている)を使用していることと壁73及び隔膜77による堰き止めとのため、隔膜77が破裂する前に高い圧力が確立され、ガスによる作用を受けた推進表面体がカートリッジ7のチャンバ体積が比較的小さくなる初期位置から移動すると、比較的素早く低い値に降下する。しかしながら、急反応性推進薬のみの場合よりも長時間にわたってその低い値を維持することができる。異なる推進薬の場合には、図10bに示されている様々な経時圧力曲線が得られる。曲線Iは、例えば比較的急速に活性化する推進薬の場合に生成され得る。曲線IIはよりゆっくり活性化する推進薬の場合に得られるものであり、曲線IIIは非常にゆっくり活性化する推進薬又はゆっくり活性化する推進薬と急速に活性化する推進薬を組み合わせたものの場合に得られるものである。
【0085】
図10aの推進薬カートリッジ7の実施形態における堰き止めのため、3つの曲線I、曲線II、曲線IIIの全ては同じ隔膜77の最大破裂圧力を有している。
【0086】
図7の注射装置の実施形態に関して上述したようなガスを生成するだけの推進薬カートリッジ7の実施形態では、評価できるほどの堰き止め作用はない。隔膜67の主目的は、推進薬11をカートリッジ7の内部に保持することだけである。遅反応性推進薬の場合に得られる結果は、図11bの圧力曲線Iである。隔膜67は比較的低い最大圧力で破裂し、その後により低い圧力に下降し、その低い圧力が比較的長い間保持され得る。
【0087】
急反応性推進薬は図11bの曲線IIを生じさせる。上述したように、隔膜67は最大圧力より低い閾圧力で破裂する。最大圧力は、主として、生成されたガスの体積の増加率にのみ依存する。結果として、最大圧力は曲線Iよりも高くなり、圧力がほぼ一定に保たれ得る時間又は圧力がゆっくりと減少する時間は短くなり、他の領域では圧力が急速にゼロに降下する。
【0088】
急速に活性化する推進薬は、最大圧力が非常に高くなり、長時間の間、圧力がほぼ一定に保たれ得る領域は実際上なくなり、曲線IIIは最大圧力からゼロへ比較的速く降下するようになる。
【0089】
最後に、特定の実施形態に関連して説明された注射装置、カニューレ、推進薬カートリッジ及び点火装置の特徴は、他の実施形態に同様に適用することができることを指摘しておくべきであろう。図示及び/又は説明された推進薬カートリッジの例示の実施態様は、所望であれば、無針式注射装置以外の目的に使用されることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを有し且つ推進薬カートリッジに推進表面体が設けられている注射装置の長手方向断面図である。
【図2】
図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、該注射装置に螺入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【図3】
図1に示されている注射装置と類似の注射装置であって、差し込み閉鎖体を介して注射装置に挿入可能なカニューレを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【図4】
カニューレと推進薬カートリッジとを組み合わせたユニットを備えた注射装置の長手方向断面図である。
【図5】
ピストンに結合された推進表面体を収容するカニューレと、推進表面体を持たない別体の推進薬カートリッジとを備える注射装置の長手方向断面図である。
【図6】
再使用可能なハウジング部分を備え、該ハウジング部分に推進表面体が設けられており且つ推進薬カートリッジが該ハウジング部分に挿入され得るようになっている注射装置の長手方向断面図である。
【図7】
図6に示されている注射装置と類似であるが推進薬カートリッジに改変が加えられている注射装置の長手方向断面図である。
【図8】
別体のカニューレ及び別体の推進薬カートリッジを備え、推進薬カートリッジに付随チャンバが形成されている注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【図9】
推進薬カートリッジに改変が加えられている図8と類似の注射装置の前部領域の長手方向断面図である。
【図10】
ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの実施形態(図10a)と、推進薬カートリッジによって生成され得る圧力の経時変化を示している図(図10b)とを示している。
【図11】
図10と類似している図であるが、ガスを生成するだけの推進薬カートリッジの他の実施形態に関するものである。
【図12】
本発明による推進薬カートリッジ又はカニューレ/推進薬カートリッジユニットの後部の略平面図である。
Claims (34)
- (a)カニューレハウジングの放出口(53)から作用物質(11)を噴射するために前記カニューレハウジング内で移動可能なピストン(9)を備え、ハウジング(3)に挿入することができ且つ予め定められた注射用作用物質(11)を充填することができるようになっているカニューレ(5)と、
(b)推進薬(19)を収容するカートリッジハウジングと、前記推進薬に点火するための装置(23)とを備え、前記ハウジング(3)に挿入可能である推進薬カートリッジ(7)と、
(c)前記ハウジング(3)の部分(3a)内又は前記カニューレ(5)の前記カニューレハウジング内又はカートリッジハウジング内で移動可能であり且つ前記推進薬(19)の点火後にガス圧力によって初期位置から終端位置に移動可能であり、移動行程全体の間、各ハウジングの内周面に対して密封されており、前記カニューレハウジング内で移動可能なピストン(9)に作用を及ぼす推進表面体(15)と、
を備える無針式注射装置。 - 前記推進表面体(15)が、それぞれのハウジング内において、その初期位置にロックされた状態で保持されている、請求項1に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)をその終端位置にロック及び保持するための手段が各ハウジングに設けられている、請求項1又は請求項2に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)は、ガス圧力による作用を受けるその端面の外側領域に、環状凹部を有し、ガスによって加圧されたときに、前記環状凹部と前記推進表面体(15)の外周面との間の瞼状壁(63)が、好ましくは弾性変形を伴って、シール作用を有するようにそれぞれのハウジングの内壁に押し付けられるようになっている、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)が前記注射装置(1)のハウジングの部分(3a)内に設けられ、前記推進薬カートリッジ(7)が、別体の部分となっており且つ前記ハウジングの部分(3a)に挿入可能となっている、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)は、ガス圧力によって、弾性要素(71)の復元力に抗して移動可能である、請求項5に記載の無針式注射装置。
- 前記ハウジングの部分(3a)は交換可能なカートリッジ状部分である、請求項5又は請求項6に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)が前記カニューレハウジング内に設けられ、前記推進薬カートリッジ(7)が、別体部分となっており且つ前記カニューレハウジングに挿入可能になっている、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)が前記カニューレハウジング内に設けられ、前記推進薬カートリッジ(7)が、前記注射装置(1)の前記ハウジング(3)内における前記カニューレ(5)の後端部の位置に挿入可能な別体の部分となっている、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記カニューレ(5)及び前記推進薬カートリッジがユニット(65)を形成し、前記ピストン(9)及び前記推進表面体(15)が前記カニューレ及び前記カートリッジに共通のハウジング内に設けられる、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記推進表面体(15)は前記ピストン(9)と一体的になっている又は前記ピストン(9)と圧力嵌めで結合されている、請求項8から請求項10の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記ピストン(9)を密封するためのシール手段と、前記推進表面体(15)を密封するためのシール手段との間の軸線方向距離は、前記推進表面体(15)がその初期位置と終端位置との間で移動する距離よりも大きい、請求項11に記載の無針式注射装置。
- 前記カニューレ(5)と前記推進薬カートリッジ(7)とが別体の部分であり、前記推進表面体(15)は、前記カートリッジハウジング内に設けられ、好ましくは前記カニューレ(5)及び前記推進薬カートリッジ(7)を前記注射装置(1)に挿入した後に、能動的嵌合又は圧力嵌めで前記ピストン(9)に結合される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記カニューレ(5)の後部領域は、螺着によって又は差し込み閉鎖体を用いて、前記注射装置(1)のハウジング内又は前記推進表面体(15)が配設される前記ハウジングの部分(3a)内に挿入可能である、請求項1から請求項13の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記カニューレ(5)は、前記注射装置(1)の前記ハウジング(3)によって該カニューレ(5)の外周のほぼ全体を支持されている、請求項1から請求項14の何れか一項に記載の無針式注射装置。
- 前記カニューレ(5)は、好ましくはその後部領域に、前記作用物質(11)を放出するために前記カニューレ(5)の前記ピストン(9)を作動させたときに前記カニューレ(5)を軸線方向に支持するように前記ハウジング(3)上の概略相補的な当接表面と協働する支持表面を有している、請求項15に記載の無針式注射装置。
- 特に請求項1から請求項16の何れか一項に記載の無針式注射装置のための推進薬カートリッジであって、
(a)カートリッジハウジングと、該カートリッジハウジング内に供給された活性化可能な推進薬(19)と、前記推進薬を活性化させるための点火装置(23)と、
(b)前記カートリッジハウジング内に配設され且つ前記カートリッジハウジングの内壁に対して密封される推進表面体(15)と、
を備え、
(c)前記推進表面体は、前記推進薬(19)の点火後に、ガス圧力によって、注射用作用物質を収容するカニューレ(5)のピストン(9)を初期位置から終端位置に駆動するように移動可能であり、前記推進表面体の外周面は、全移動行程の間、前記カートリッジハウジングの内周面に対して密封されるようになっている、無針式注射装置のための推進薬カートリッジ。 - 前記推進表面体(15)は、前記カートリッジハウジング内において、その初期位置にロックされた状態で保持されており、ロック用突起が好ましくは前記カートリッジハウジングの内壁上に設けられ、前記推進表面体(15)の周囲縁端部と又は前記推進表面体の外周面に設けられた単数又は複数のロック用凹部と協働する、請求項17に記載の推進薬カートリッジ。
- 前記推進表面体(15)をその終端位置にロックして保持するための手段が前記カートリッジハウジングに設けられ、対応するロック用突起が好ましくは前記カートリッジハウジングの内壁上に設けられ、前記推進表面体(15)の周囲縁端部と又は前記推進表面体の外周面の単数又は複数のロック用凹部と協働する、請求項17又は請求項18に記載の推進薬カートリッジ。
- 前記推進表面体(15)は、ガス圧力により作用を受けるその端面の外側領域に、環状凹部を有しており、ガスによって加圧されると、前記環状凹部と前記推進表面体の外周面との間の瞼状壁(63)が、好ましくは弾性変形を伴って、シール作用を有するようにそれぞれのハウジングの内壁に押し付けられるようになっている、請求項17から請求項19の何れか一項に記載の推進薬カートリッジ。
- 特に請求項1から請求項16の何れか一項に記載の無針式注射装置のためのカニューレ・推進薬カートリッジユニットであって、
(a)カニューレ・カートリッジハウジングと、該カニューレ・カートリッジハウジング内に供給された活性化可能な推進薬(19)と、前記推進薬を活性化させるための点火装置(23)と、
(b)前記カニューレ・カートリッジハウジング内において、カニューレハウジングの放出口(53)から作用物質(11)を噴射するために密封された状態で移動可能なピストン(9)と、
(c)前記カニューレ・カートリッジハウジング内に配設され且つ前記カートリッジハウジングの内壁に対して密封されており、前記推進薬(19)の点火後に、ガス圧力によって、前記ピストン(9)を初期位置から終端位置に駆動するように移動可能である推進表面体(15)と、
を備え、前記推進表面体の外周面は、全移動行程の間、前記カニューレ・カートリッジハウジングの内周面に対して密封されるようになっているカニューレ・推進薬カートリッジユニット。 - 前記推進表面体(15)は、前記カニューレ・カートリッジハウジング内において、その初期位置にロックされた状態で保持されており、ロック用突起が好ましくは前記カニューレ・カートリッジハウジングの内壁上に設けられ、前記推進表面体(15)の周囲縁端部と又は前記推進表面体の外周面の単数又は複数のロック用凹部と協働する、請求項21に記載のカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記推進表面体(15)の終端位置を規定する停止装置が前記カニューレ・カートリッジハウジングに設けられている、請求項21又は請求項22に記載のカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記推進表面体(15)は、ガス圧力により作用を受けるその端面の外側領域に、環状凹部を有しており、ガスによって加圧されると、前記環状凹部と前記推進表面体の外周面との間の瞼状壁(63)が、好ましくは弾性変形を伴って、シール作用を有するようにそれぞれのカニューレ・カートリッジハウジングの内壁に押し付けられるようになっている、請求項21から請求項23の何れか一項に記載のカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記推進表面体(15)が前記ピストン(9)と一体的になっている又は前記ピストン(9)に圧力嵌めで結合されている、請求項21から請求項24の何れか一項に記載のカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記ピストン(9)を密封するためのシール手段と、前記推進表面体(15)を密封するためのシール手段との間の軸線方向距離は、前記推進表面体(15)がその初期位置と終端位置との間で移動する距離よりも大きい、請求項25に記載のカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- それぞれのハウジングは付随チャンバ(81)を有しており、該付随チャンバ(81)は、前記推進表面体(15)が初期位置にあるときにガスが生成されるハウジングチャンバに接続されている又は前記推進表面体(15)が初期位置から移動することによって接続可能となる、請求項17から請求項20の何れか一項に記載の推進薬カートリッジ又は請求項21から請求項26の何れか一項に記載のカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記付随チャンバ(81)は、ガスが生成されるチャンバの周囲に延びる環状のチャンバである、請求項27に記載の推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記環状チャンバは、初期位置にある前記推進表面体(15)によって概略密封される単数又は複数の孔(91)が形成された端部壁(89)によって境界を定められ、前記端部壁(89)は、前記推進薬によって生成されたガスが前記推進表面体に作用を及ぼすための少なくとも1つの孔を備えて形成されている、請求項28に記載の推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記環状チャンバからなる前記付随チャンバ(18)の容積は、前記環状チャンバの後端面に係合する環状要素によって調整可能である、請求項28又は請求項29に記載の推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 前記点火装置(23)は電気的に作動され、2つの接続接点(27a、27b)がそれぞれのハウジングの後端面から延びて、該接続接点の表面が、2つの仮想的な同心環状領域に又は1つの仮想的な同心円及び1つの仮想的な同心環状領域に、位置するようになっている、請求項17から請求項30の何れか一項に記載の推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニット。
- 特に請求項17から請求項31の何れか一項に記載の推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットのための点火機構において、
(a)前記推進薬カートリッジ(7)又は前記カニューレ・推進薬カートリッジユニット(65)の前記点火装置(23)の2つの接続接点(27a、27b)がそれぞれのハウジングの後端面から延びて、該接続接点の表面が、2つの仮想的な同心環状領域に又は1つの仮想的な同心円及び1つの仮想的な同心環状領域に、位置するようになっており、
(b)点火機構(31)が、2つの刃のような環状接点(29a、29b)、又は1つの同心円状接点と1つの刃のような環状接点とを有し、
(c)推進薬カートリッジ(7)又はカニューレ・推進薬カートリッジユニット(65)は、前記点火機構(31)の前記接点(29a、29b)が前記推進薬カートリッジ(7)又は前記カニューレ・推進薬カートリッジユニット(65)の前記接続接点(27a、27b)に作用を及ぼすように、前記点火機構(31)に結合され得るようになっている、推進薬カートリッジ又はカニューレ・推進薬カートリッジユニットのための点火機構。 - ばね要素(45)の復元力に抗して移動可能な電池(43)がハウジング(3b)に配設され、複数の電気接続導線が設けられており、それにより、前記電池(43)が少なくとも予め定められた距離にわたって移動させられると、前記電池の端子(47a、47b)が前記点火機構の前記接点(29a、29b)に接続され得るようになっている、請求項32に記載の点火機構。
- 前記電池(43)の1つの端子(47b)がそれぞれの電気接続導線の一部となっている導電性且つ可撓性の隔壁(49)に当接しており、前記隔壁(49)は、前記電池(43)が圧縮力の作用を受けたときに十分な距離を動くことを可能とさせるようになっている、請求項33に記載の点火機構。
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