WO2016031613A1 - 無針注射器 - Google Patents

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Abstract

無針注射器は、その本体であって該本体の前方端面に設けられた開口部に繋がる摺動経路を該本体の内部に有する注射器本体と、摺動経路に摺動可能に配置され、注射目的物質を放出可能に収容する収容部を有する保持部と、保持部に対して、該保持部を開口部に向かって摺動させるためのエネルギーを付与する駆動部と、を備える。開口部は、摺動経路において保持部が開口部に当たりその摺動が阻害される当接位置にあるときに、収容部と隣接するように配置され、また、収容部は保持部の軸方向に貫通しないように形成される。そして、初期位置にある保持部に対して駆動部によりエネルギーが付与されると、該保持部は摺動経路内を摺動し当接位置で開口部に当たることで、該開口部を介して収容部内の注射目的物質が射出される。これにより、無針注射器の注射性能を好適に高く発揮させる。

Description

無針注射器
 本発明は、注射針を介することなく、注射目的物質を注射対象領域に注射する無針注射器に関する。
 注射針を介することなく注射液を射出し、対象物に注射を行う無針注射器が広く知られている。例えば、特許文献1では、加圧ガスを利用して薬剤注射を行う無針注射器が開示されている。詳細には、当該無針注射器では、加圧ガスを充填したカートリッジを収容し、ユーザの操作により摺動する破壊部と、その先端部に筒状の保持部で保持された粒状の薬カプセルが配置されている。この薬カプセルはフランジを有し、ピストンと保持部材との間でフランジを挟持することで保持されている。破壊部の摺動によってカートリッジの先端が破壊されると、カートリッジからの加圧ガスでピストンが飛翔し肩部に当接すると、薬カプセルの背後で圧力が高まり、薬カプセルが割れて加圧ガスによって薬が流され、皮膚に投与されることが開示されている。
米国特許第6475181号明細書
 粉体のような薬剤を従来技術のように加圧ガスの流れに乗せて、生体の皮膚等に注射を行う場合、実用的には様々な困難が生じ得る。加圧ガスの流れによって薬剤が皮膚に運ばれようとするとき、加圧ガスから受けるエネルギーにより薬剤が微粒子化しやすい。そのため、薬剤の粒子それぞれの質量が軽くなる。その結果、各粒子が有する運動量が低下することになり、以て加圧ガスにより皮膚等を貫通させるのが困難となり、無針注射器による薬剤の注射性能の低下につながる。
 また、加圧ガスにより微粒子化された薬剤が拡散して、注射器におけるノズル等の流路(薬剤が加圧ガスとともに流れる流路)の内壁面に押圧、圧着され、無針注射器から射出される薬剤の量が減少するおそれがある。この結果、無針注射器による薬剤の射出能力にばらつきが生じ、また、薬剤の無駄が生じやすくなる。更には、従来技術では注射される薬剤に対して高圧ガスを吹き付け、ガスとともに薬剤を皮膚に対して当てることになる。このように注射される薬剤に高圧ガスを直接吹き付ける場合、高圧ガスの有するエネルギーを薬剤に対して好適に伝達させるのは難しく、薬剤を十分に加速させるのは困難とされる。このような観点からも、やはり従来技術では、皮膚等の貫通に必要な運動量を薬剤に付与することが難しくなり、以て、無針注射器による十分な薬剤の注射性能を得ることができなくなる。
 そこで、本発明は、上記した問題に鑑み、生体に注射される薬剤等である注射目的物質を、生体の注射対象領域に注射する無針注射器の注射性能を好適に高く発揮することを目的とする。
 上記課題を解決するために、本発明は、注射針を介することなく注射目的物質(例えば、薬剤等)を射出する無針注射器において、注射目的物質に直接注射のためのエネルギーを付与するのではなく、注射目的物質を収容した保持部を外部からのエネルギーによって駆動させ、その保持部を注射器本体に当て、保持部が有していた運動量を注射目的物質に移すことで、効果的な注射目的物質の射出を行う構成を採用した。
 具体的には、本発明は、注射針を介することなく、注射目的物質を生体の注射対象領域に注射する無針注射器であって、前記無針注射器の本体であって、該本体の前方端面に設けられた開口部に繋がる摺動経路を該本体の内部に有する、注射器本体と、前記摺動経路に摺動可能に配置され、前記注射目的物質を放出可能に収容する収容部を有する保持部と、前記摺動経路において前記開口部から所定距離離れた初期位置に配置された前記保持部に対して、該保持部を前記開口部に向かって摺動させるためのエネルギーを付与する駆動部と、を備える。そして、当該無針注射器では、前記開口部は、前記摺動経路において前記保持部が前記開口部に当たりその摺動が阻害される当接位置にあるときに、前記収容部と隣接するように配置される。このとき前記収容部は、前記保持部の前記開口部に面した端面で、且つ該保持部の軸方向に貫通しないように形成されている。本願における「軸方向」とは摺動経路に沿って保持部が摺動する方向をいう。更には、前記初期位置にある前記保持部に対して前記駆動部によりエネルギーが付与されると、該保持部は前記摺動経路内を摺動し前記当接位置で前記開口部に当たることで、該開口部を介して前記収容部内の前記注射目的物質が射出される。
 本発明に係る無針注射器において、駆動部は、摺動経路において初期位置にある保持部に対して、エネルギーを伝えることが可能であれば、そのエネルギー源としては、様々な公知のエネルギー発生態様を採用することができる。例えば、点火器によって点火される点火薬や、燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を採用することができる。また、上記以外の駆動部の態様として、バネ等の弾性部材のエネルギーや圧縮ガスのエネルギーの開放を、保持部に付与するエネルギーとして利用してもよい。あるいは電源回路からの電圧印加によって駆動される電磁バルブやソレノイドアクチュエータ等を利用してもよく、またこれらの駆動源によって付勢バネで固定されているピストンを係止状態から開放し、蓄積されていた付勢バネの弾性エネルギーを、保持部に付与するエネルギーとして利用してもよい。これら駆動部のエネルギーは、直接的に、または間接的に保持部に与えられる。本発明では、保持部には軸方向に貫通した孔は形成されておらず、注射目的物質は保持部に保持された状態となる。例えば収容部は開口部側に面する保持部に形成された窪みとすることが出来る。したがって作動時に急激に保持部が軸方向へ移動しても、注射目的物質は全量開口部に向かって押し出されることから、注射器内への残留が可能な限り排除できる。またガスによって保持部を駆動させるときにも、発生したガスによるエネルギーが、直接的にまたは間接的に全量保持部にあたり、効果的に保持部を駆動させることが出来る。
 なお、点火薬の燃焼エネルギーを利用する場合、点火薬としては、例えば、ジルコニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬、水素化チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬、チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬、アルミニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬、アルミニウムと酸化ビスマスを含む火薬、アルミニウムと酸化モリブデンを含む火薬、アルミニウムと酸化銅を含む火薬、アルミニウムと酸化鉄を含む火薬のうち何れか一つの火薬、又はこれらのうち複数の組み合わせからなる火薬であってもよい。また、ガス発生剤の発生エネルギーを利用する場合、ガス発生剤としては、シングルベース無煙火薬や、エアバッグ用ガス発生器やシートベルトプリテンショナ用ガス発生器に使用されている各種ガス発生剤を用いることも可能である。
 駆動部からエネルギーが付与される保持部は、注射器本体の内部に形成された摺動経路において摺動可能となるように配置されている。したがって、付与されたエネルギーは、摺動経路内で保持部を推進、摺動させるエネルギーとなる。そして、この保持部には、収容部が設けられ、当該収容部において注射目的物質が放出可能に収容されている。そのため、エネルギー付与により保持部が摺動されると、収容部に収容されている注射目的物質も保持部とともに摺動経路内を推進していくことになる。なお、本願における「放出可能」とは、収容部における収容状態が常に維持されるということではなく何らかの理由でその収容状態が解消し収容部から放出され得る状態にあることを意味する。
 ここで、摺動経路の端部、すなわち注射器本体の前方端面側には開口部が設けられている。この開口部は、摺動経路と注射器本体の外側との空間とをつなぐ空間を画定するものである。また、本願における「前方」とは、無針注射器において注射目的物質は射出される方向を指すものとする。したがって、開口部は、保持部の収容部が収容している注射目的物質を前方に射出するために、保持部が存在する摺動経路と生体の注射対象領域が存在する外の空間とをつなぐものである。このように摺動経路とつながる開口部は、保持部が摺動経路を摺動してきた場合、該保持部と当たりその摺動を阻害するものとして構成される。なお、摺動してきた保持部が開口部と当たる位置を当接位置と称する。したがって、保持部は、駆動部から付与されるエネルギーによって、摺動経路において初期位置から当接位置まで摺動することになる。
 ここで、保持部が摺動経路において当接位置にあるときに、開口部は、保持部の収容部と隣接するように、開口部と保持部の相対的な構成、位置の関係が決定されている。また、無針注射器において注射目的物質の射出が行われる前の状態、すなわち保持部が初期位置に位置している状態では、注射目的物質は保持部上の収容部に収容された状態となっている。そして、駆動部によってエネルギーが付与されると、注射目的物質は放出可能に収容された状態で保持部とともに摺動経路を、開口部に向かって摺動していく。その後、保持部が当接位置に到達すると、保持部と開口部との当接によって保持部の摺動が阻害される。一方で、注射目的物質を含めて保持部が有していた運動量は、収容部に放出可能に収容されていた注射目的物質に移り、その運動量によって注射目的物質が保持部から離れて開口部に向かって放出されることになる。そして、開口部に向かって放出された注射目的物質は、開口部が画定する上記空間を通って、注射器本体の外部に位置する生体の注射対象領域に射出されることになり、当該領域への注射目的物質の注射が実現されることになる。
 このような注射目的物質の射出構成を有する無針注射器によれば、駆動部から付与されるエネルギーが保持部の摺動を介して、注射目的物質の射出エネルギーへと変換され、注射対象領域への注射目的物質の射出が行われることになる。すなわち、当該無針注射器では、駆動部からのエネルギーが直接注射目的物質の射出エネルギーとはならない構造となっているため、駆動部からのエネルギーによって注射目的物質が微粒化されて生じる不具合を回避することができる。また、保持部が摺動経路において物理的に存在しているため、駆動部から付与されるエネルギーの媒体(例えば、燃焼ガスや高圧ガス等)と注射目的物質が接触し、又は当該媒体と注射目的物質が混合することを抑制することができる。これは、生体の注射対象領域に注射目的物質を注射するための衛生面から好ましいと言える。このように本願発明に係る無針注射器によれば、注射目的物質の注射性能が好適に高く発揮されることになる。
 なお、本発明に係る無針注射器においては、注射目的物質は、注射対象領域の目的部位で効能が期待される成分を含むものである。そのため、少なくとも上記射出構成による射出が可能であれば、収容部における注射目的物質の収容状態や、液体やゲル状等の流体、粉体、粒状の固体等の注射目的物質の具体的な物理的形態は問われない。たとえば、注射目的物質は液体であり、また固体であっても射出を可能とするゲル状の固体や粉体であってもよい。そして、注射目的物質には、注射対象領域の目的部位に送り込むべき成分が含まれ、当該成分は注射目的物質の内部に溶解した状態で存在してもよく、又は当該成分が溶解せずに単に混合された状態であってもよい。一例を挙げれば、送りこむべき成分として、抗体増強のためのワクチン、美容のためのタンパク質、毛髪再生用の培養細胞等があり、これらが射出可能となるように、液体、ゲル状等の流体に含まれることで注射目的物質が形成される。また、注射目的物質は、所定の物質そのものではなく、当該所定物質を包容したカプセル等の包容物であってもよい。更には、注射対象領域で医療効果を表す薬剤等ではなく、所定の目的のために生体内に埋め込まれる物であってもよい。例えば、生体の識別番号等が記録された微小のICチップ等を注射目的物質としてもよい。
 ここで、上記の無針注射器は、前記摺動経路において、前記駆動部が配置されている駆動部側空間と、前記開口部に繋がれる開口部側空間とは、前記保持部により気密的に隔離されるように形成されてもよい。このように保持部を挟んで駆動部側空間と開口部側空間とが気密的に隔離されることで、保持部へのエネルギー付与に関連する媒体(例えば、上記の燃焼ガスや高圧ガス等)が、収容部に収容されている注射目的物質に触れる機会を可及的に抑制することが可能となり、衛生的に好ましい注射環境を形成することができる。
 また、上記の無針注射器において、前記駆動部は、外部からの電力供給により火薬を燃焼させる点火装置である場合、前記収容部は、前記火薬の燃焼生成物が接触する前記保持部の端面とは反対側の端面に配置されるように形成されてもよい。このように構成されることで、火薬の燃焼で生成した燃焼生成物は、保持部により遮断されるため、収容部に収容された注射目的物質に対して燃焼生成物が接触する機会を確実に排除することができ、より衛生的な注射を実現することができる。
 ここで、上述までの無針注射器において、前記摺動経路において前記保持部が前記当接位置にあるときに、前記収容部は、該保持部の該開口部側の端面上の複数個所に配置されてもよい。保持部の複数個所において注射目的物質が配置されることで、注射対象領域に対して広い領域で注射目的物質を射出することになるため、好適な注射を実現することができる。
 また、上述までの無針注射器において、前記開口部の内径は、前記摺動経路の内径より小さく形成されてもよい。そして、前記保持部が前記当接位置にあるときに、前記収容部の前記開口部側の端面領域は、前記開口部の開口領域に含まれるように重なるように形成される。このように摺動経路の内径と開口部の内径、及び開口部の開口領域と収容部の端面領域との相関が設定されることで、保持部が当接位置にて開口部と当たることで注射目的物質が収容部から放出された際に、当該注射目的物質が開口部を円滑に通り抜け注射対象領域に対して到達することが可能になる。このことは、注射目的物質の効率的な利用の観点から極めて有用であると言える。
 そして、上記の無針注射器において、更には、前記開口部が設けられた前記前方端面における前記注射器本体は、前記注射目的物質の射出方向に沿って所定の厚さを有することで、該開口部内で該注射目的物質が飛翔する飛翔空間が形成されてもよい。このように所定の厚さを有する注射器本体の前方端面により、収容部から放出された注射目的物質が飛翔するための飛翔空間が確保されることで、保持部が当接位置にて開口部に当たった際に、保持部が有していた運動量を注射目的物質に効率的に移すことができ、無針注射器の注射性能を向上させることができる。
 また、上記の飛翔空間を形成する形態に代えて、上記の無針注射器は、前記注射器本体の前記前方端面の外側に、前記開口部を囲むように形成され、且つ該注射器本体の前方に突出するスペーサを、更に備えてもよい。そして、この場合、前記スペーサが前記注射対象領域に当接された状態において、該スペーサの内部空間と、該スペーサの外部空間とを連通する連通路が、該スペーサに設けられる。このようにスペーサを設けることでも、当該スペーサの突出の高さに応じて、上述した飛翔空間と同じような注射目的物質が飛翔するための空間を形成できる。また、保持部が摺動経路を摺動する際には、注射目的物質の射出前にその摺動経路内に存在していた空気が、注射器の外部に押し出されてくる。そこで、スペーサに連通路を設け、押し出された空気をスペーサの外部空間に排出することで、放出された注射目的物質に対する空気の抵抗を軽減し、注射目的物質が注射対象領域に好適に到達することが可能となる。
 ここで、上述までの無針注射器は、前記駆動部からのエネルギーが前記保持部より先に付与されるロッドと、前記注射器本体において前記摺動経路と非平行に設けられ、前記ロッドが移動可能なロッド移動経路と、を更に備えてもよい。そして、前記保持部は、前記収容部が形成された側とは軸方向反対側の尾部が、前記ロッド移動経路に突出するように前記初期位置に配置されるようにする。このとき前記駆動部により前記ロッドにエネルギーが付与されると、前記ロッド移動経路を該ロッドが移動し該ロッドが前記初期位置にある前記保持部に対して接触することで、該保持部の前記摺動経路における摺動が開始される。このような構成の無針注射器では、ロッドが駆動部から先にエネルギーの付与を受けロッド移動経路を移動し、その後に、ロッドが保持部に接触しそのエネルギーを伝達することで、摺動経路での保持部の摺動が開始される。そして、ロッドが移動するロッド移動経路と摺動経路とを、注射器本体において互いに非平行に形成することで、摺動経路における保持部の摺動に対してエネルギーを付与する駆動部の配置を、無針注射器において選択しやすくなり、無針注射器の設計の自由度向上や無針注射器のコンパクト化等を図ることができる。
 生体に注射される薬剤等である注射目的物質を、生体の注射対象領域に注射する無針注射器の注射性能を好適に高く発揮することができる。
本発明に係る無針注射器の概略構成を示す図である。 本発明に係る無針注射器の前方端面近傍の構成を示す図である。 本発明に係る無針注射器の動作を説明するための図である。 本発明に係る無針注射器の前方端面近傍の別の構成を示す図である。 図4に示す無針注射器おける、スペーサ内部の圧力推移を示す図である。 本発明に係る無針注射器の概略構成を示す第2の図である。
 以下に、図面を参照して本願発明の実施形態に係る無針注射器1(以下、単に「注射器1」という)について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本願発明はこの実施の形態の構成に限定されるものではない。
 <注射器1の構成>
 ここで、図1、図2に注射器1の概略構成を示す。図1は注射器1の長手方向に沿った断面図であり、図2は、注射器1の前方端面近傍の構成を示す断面図である。注射器1は、外殻容器2と、外殻容器2の内部に装填される内殻容器4とを有するハウジングを、その注射器本体とする。なお、本願の以降の記載においては、注射器1によって注射対象領域に注射される注射目的物質を「注射物」と総称する。しかし、これには注射される物質の内容や形態を限定する意図は無い。注射物は、注射対象領域である皮膚構造体等に届けるべき成分が溶解していても溶解していなくてもよく、また注射物も、後述する点火器11から得られるエネルギーによって注射対象領域に対して射出され得るものであれば、その具体的な形態は不問であり、液体、ゲル状、固体等様々な形態が採用できる。なお、本実施例では、「注射物」を粉体又は粒体による物質として、以降の説明を行う。また、本明細書では、注射器1において注射物が射出される方向(図1に示す例では、図の下方)を、注射器1の前方と定義する。したがって、その反対である図1の上方が、注射器1の後方となる。
 ここで、注射器1のハウジングは、上記の通り、外殻容器2に内殻容器4が装填されることで形成される。そして、内殻容器4は第1部位4a、第2部位4b、第3部位4cを有しており、第1部位4aと第3部位4cは金属製であり、第2部位4bは樹脂製である。内殻容器4の外殻容器2への装填に当たっては、第1部位4a、第2部位4b、第3部位4cを一体の状態とした上で外殻容器2に装填してもよく、別法として、外殻容器2に対して、第1部位4a、第2部位4b、第3部位4cの順に装填していってもよい。
 ここで、図1からも理解できるように、第1部位4aは、外殻容器2の前方に設けられた鍔部に引っ掛かった状態で、外殻容器2の内部の前方に位置する。このとき、第1部位4aの前方側の端面である前方端面4a1は、外殻容器2の前方端面2aより突出した状態となる。そして、前方端面4a1には、内殻容器4の内部(後述する摺動経路13)と注射器1の外部とをつなぐ開口部5が設けられている。この開口部5は、図2に示すように内径d2を有する円柱状に形成されている。なお、この内径d2は、摺動経路13の内径より小さい。そして、第1部位4aの内部には、開口部5と繋がり、且つ注射器1の軸方向に延在する貫通孔が形成されており、当該貫通孔が後述する摺動経路13の一部を形成することになる。
 次に、第2部位4bは、図1に示すように、外殻容器2の内部で、第1部位4aに隣接するように配置される。第2部位4bにも、第1部位4aと同じように注射器1の軸方向に延在する貫通孔が形成されており、当該貫通孔が後述する摺動経路13の一部を形成することになる。また、第2部位4bにおける貫通孔の所定の位置に、貫通孔側に若干量突出した突起部4b1が設けられている。
 次に、第3部位4cは、図1に示すように、外殻容器2の内部で、第2部位4bに隣接するように配置される。第3部位4cには、第1、第2部位4a、4bと同じように注射器1の軸方向に延在する貫通孔と、該貫通孔と繋がり該貫通孔よりも断面が広く形成された燃焼室12が形成されている。第3部位4cにおける貫通孔も後述する摺動経路13の一部を形成することになる。また、燃焼室12は、後述する点火器11での点火薬の燃焼によって生じる燃焼生成物により、高温高圧の環境が形成される空間である。このように外殻容器2の内部に、内殻容器4が装填されると、更にその上に、点火器11が装填された点火器ホルダ3が配置される。内殻容器4上に点火器ホルダ3が配置されると、図1に示すように、点火器11での燃焼生成物が放出される側に燃焼室12が位置するようになる。
 なお、点火器11は、その内部に点火薬を有し、その燃焼により注射物の射出のためのエネルギーを発生させる電気式点火器である。点火器11において用いられる点火薬として、好ましくは、ジルコニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬(ZPP)、水素化チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬(THPP)、チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬(TiPP)、アルミニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬(APP)、アルミニウムと酸化ビスマスを含む火薬(ABO)、アルミニウムと酸化モリブデンを含む火薬(AMO)、アルミニウムと酸化銅を含む火薬(ACO)、アルミニウムと酸化鉄を含む火薬(AFO)、もしくはこれらの火薬のうちの複数の組合せからなる火薬が挙げられる。適切な注射が可能な限りにおいて、これら以外の火薬を点火薬として用いても構わない。
 なお、図1に示す燃焼室12内には、特に追加的な点火薬は配置されていないが、注射物の射出のためのエネルギーを調整するために、燃焼室12内に点火器11での火薬燃焼によって生じる燃焼生成物によって燃焼しガスを発生させるガス発生剤等を配置することもできる。ガス発生剤の一例としては、ニトロセルロース98質量%、ジフェニルアミン0.8質量%、硫酸カリウム1.2質量%からなるシングルベース無煙火薬が挙げられる。また、エアバッグ用ガス発生器やシートベルトプリテンショナ用ガス発生器に使用されている各種ガス発生剤を用いることも可能である。燃焼室12内に配置されるときのガス発生剤の寸法や大きさ、形状、特に表面形状を調整することで、該ガス発生剤の燃焼完了時間を変化させることが可能であり、これにより、発生させる圧力推移を所望の推移、すなわち注射対象領域に注射物が適切に到達し得る推移とすることができる。本発明では点火器11を駆動部とし、必要に応じて使用されるガス発生剤等も駆動部に含まれるものである。
 ここで、注射器1においては、点火器11に電力供給するバッテリ40が点火器ホルダ3に対して着脱可能に取り付けられる。これは、バッテリ40には比較的多くの電力を蓄えることができる一方で、点火器11は、そこでの点火薬の燃焼が行われると、その点火器11を新しい点火器に取り換える必要がある。したがって、点火器11は使用の度に交換する必要があるが、バッテリ40は電力供給が可能な限り繰り返し使用することができる。また、バッテリ40からの電力供給を操作するための起動スイッチ41が設けられている。
 ここで、図1に示すように、外殻容器2の内部に内殻容器4が装填されると、第1部位4a、第2部位4b、第3部位4c内に形成されている貫通孔がつながることで、摺動経路13が形成される。この摺動経路13は、注射器1の軸方向に延在し円柱状に形成される空間であり、後述する金属製のピストン14(保持部)が摺動可能なように形成される。したがって、第1部位4a、第2部位4b、第3部位4cが外殻容器2内に順次装填されることで、ピストン14が摺動可能な摺動経路13が形成されるように、各部位における貫通孔が設けられている。そして、外部容器2に内部容器4が装填された後であって点火器ホルダ3が装填される前に、内部容器4内に形成された摺動経路13内にピストン14が挿入される。
 ピストン14は、摺動経路13の内壁面と接触する頭部14a、第1円筒部14b、第2円筒部14cを有している。そして、頭部14a、第1円筒部14b、第2円筒部14cが、摺動経路13の内径よりも小さい径を有する接続部14eによって接続されることでピストン14が形成される。そして、接続部14eの径は摺動経路13の内径より小さいことから、接続部14eと摺動経路13の内壁面との間に形成される空間(頭部14aと第1円筒部14bとの間、及び第1円筒部14bと第2円筒部14cとの間のそれぞれの空間)に、樹脂製のシール部材16が設けられている。このシール部材16は、ピストン14の円滑な摺動を阻害せず、且つ、摺動経路13におけるピストン14を挟んだ2つの空間、すなわち、開口部5が位置する側の空間(前方側の空間)と、点火器11が位置する側の空間(後方側の空間)とを、気密的に隔離する。具体的なシール部材16の材質としては、例えば、ブチルゴムやシリコンゴムが採用できる。更には、スチレン系エラストマー、水添スチレン系エラストマーや、これにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、α-オレフィン共重合体等のポリオレフィンや流パラ、プロセスオイル等のオイルやタルク、キャスト、マイカ等の粉体無機物を混合したものがあげられる。さらにポリ塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーや天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル-ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、それらの混合物等を、シール部材16の材質として採用することもできる。
 また、ピストン14の頭部14aの側面(摺動経路13の内壁面との接触面)に、凹部14dが形成されている。凹部14dは、内殻容器4の第2部位4bに設けられた突起部4b1が嵌合する形状を有している。ここで、第2部位4b及び突起部4b1は、上記の通り、樹脂で形成されているため、ピストン14が摺動経路13の後方から摺動経路13内に挿入されると、突起部4b1が変形しながら頭部14aの凹部14dに嵌まり込む。これにより、注射器1におけるピストン14の初期位置が決定されることになる。この初期位置は、後述する図3の上段(a)に示すように、注射器1を注射対象領域である皮膚に当てた状態において、その皮膚とピストン14の先端との距離が所定の距離ΔL1となる、ピストン14の位置である。
 そして、この初期位置に置かれたピストン14に対して、点火器11からエネルギーが付与されると、突起部4b1と凹部14dとの嵌合が解除され、ピストン14が摺動することになる。このようにピストン14の位置決めのための嵌合と、エネルギー付与時の嵌合解除が好適に行われるように、第2部位4bと突起部4b1の樹脂材料が選択される。例えば、当該樹脂材料としては、例えば、公知のナイロン6-12、ポリアリレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド又は液晶ポリマー等が使用できる。また、これら樹脂にガラス繊維やガラスフィラー等の充填物を含ませてもよく、ポリブチレンテレフタレートにおいては20~80質量%のガラス繊維を、ポリフェニレンサルファイドにおいては20~80質量%のガラス繊維を、また液晶ポリマーにおいては20~80質量%のミネラルを含ませることができる。
 ここで、ピストン14は、点火器11での点火薬の燃焼によって生成される燃焼生成物が放出される側に、第2円筒部14cが位置するように摺動経路13内に挿入され、初期位置へ位置決めされる。この状態において、ピストン14の頭部14aの前方端面には、注射物MLを放出可能に収容する収容凹部15(収容部)が円柱状に形成されている。具体的には、注射物MLは、所定の圧力で収容凹部15に押圧装填されることで、放出可能な収容状態が形成されている。そして、収容凹部15は、燃焼生成物に晒される第2円筒部14cとは反対側の頭部14aに設けられるため、ピストン14に配置されたシール部材16により、注射物MLが燃焼生成物に晒されるのを抑制することができる。なお、この収容凹部15の内径は、図2に示すようにd1とされ、開口部5の内径d2より小さい。
 ここで、収容凹部15と開口部5の相関について、図2に基づいて説明する。図2は、ピストン14の頭部14aが、前方端面4a1の内壁面に当たっている状態を示している。この状態にあるピストン14の摺動経路13内の位置を、当接位置と称する。ここで、上記の通り、収容凹部15の内径d1は開口部5の内径d2より小さいため、ピストン14が当接位置にある場合、収容凹部15と開口部5とは隣接した状態となり、且つ、収容凹部15の端面領域は、開口部5の開口領域に含まれるように重なっている。更に、ピストン14が当接位置にある場合には、皮膚等の注射対象領域と接触する前方端面4a1の外表面と、収容凹部15の端面との間に、前方端面4a1の厚さT1分だけ離れた空間が形成される。
 <注射器1の動作>
 このように構成される注射器1による注射物MLの射出について、図3に基づいて説明する。図3の上段(a)はピストン14が初期位置にある状態で、注射器1の前方端面、すなわち開口部5が設けられている前方端面4a1が注射対象領域である皮膚に接触した状態を示している。この状態においては、皮膚の表面とピストン14の前方端面との距離はΔL1確保される。したがって、ピストン14は、注射器1の使用前(注射物MLの射出前)には、摺動経路13の内部において、前方端面4a1の厚さT1を距離ΔL1から差し引いた距離(ΔL1-T1)だけ摺動可能な状態に置かれることになる。
 そして、図3(a)に示す状態において、ユーザにより起動スイッチ41が押下されることでバッテリ40から点火器11に電力供給が行われ、点火器11において点火薬が燃焼される。その結果、燃焼室12内に燃焼生成物が放出され、ピストン14が加圧されることで摺動経路13内を摺動していく。この摺動過程において、ピストン14に配置されたシール部材16の気密性により、燃焼生成物がピストン14の前方に回り込むことは抑制され、収容凹部15に収容された注射物MLと燃焼生成物との接触は回避される。
 そして、加圧によりピストン14が摺動経路を摺動していき、最終的には図3の下段(b)に示すように、前方端面4a1の内壁面にピストン14の頭部14aが衝突し、ピストン14は急激にその動きが停止させられる。なお、この際にピストン14は図2に示す当接位置に至ることになる。この結果、衝突の直前までピストン14が有していた運動量が、収容凹部15に収容されていた注射物MLに移り、衝突と同時に注射物MLが前方に放出されることになる。ここで、注射物MLの質量は、ピストン14の質量より比較的小さいため、運動量保存の法則により、衝突後の注射物MLの放出速度は、それまでのピストン14の速度よりも増大されることになる。その結果、放出された注射物MLは、注射対象領域である皮膚の表面を貫通するのに十分な速度を有した状態で、皮膚に対して飛翔していくことになる。
 また、このような注射物MLの放出に際して、注射物MLは、点火器11から付与されるエネルギーを運ぶ媒体である、燃焼生成物を含む燃焼ガスには一切晒されることはない。そのため、従来技術のように、注射物MLの放出に際して注射物MLが微粒化してしまうことを効果的に抑制することができる。また、注射物MLが燃焼ガスに晒されずに皮膚に到達することから、燃焼ガスが皮膚内に侵入することを確実に抑制することができる。
 また、図2に示すように、収容凹部15の端面領域は、開口部5の開口領域に含まれるように重なるため、ピストン14と前方端面4a1との衝突により前方に放出された注射物MLは、開口部5の内壁面と接触しそこに付着してしまうことを可及的に回避でき、以て効率的な注射物MLの注射を実現できる。また、この開口部5の存在により、収容凹部15と皮膚との間には、注射物MLが皮膚に向かって飛翔するための飛翔空間、すなわち直径がd2であって高さがT1の飛翔空間が形成される。この飛翔空間の存在により、ピストン14が有する運動量を注射物MLに効果的に移すことが可能となり、好適な注射物MLの射出を実現可能とする。
 なお、物理的な観点に立てば、上記衝突により注射物MLの放出速度を高めるためには、摺動経路13を摺動してきたピストン14を衝突により停止させるとき、衝突時の前方端面4a1の変形が可及的に抑制され、且つ、衝突によるピストン14の後方への跳ね返りが可及的に抑制されるのが好ましい。そこで、これらの点を踏まえて、前方端面4a1の強度や形状、ピストン14と前方端面4a1間の反発係数等が調整されるのが好ましい。
 また、注射器1においては、突起部4b1と凹部14dとの嵌合関係により、ピストン14を常に同じ初期位置に置くことができるため、ピストン14と前方端面4a1との衝突により注射物MLに移す運動量を概ね一定に維持することができる。このことは、注射器1の注射性能の安定化に資するものである。以上より、本発明に係る注射器1によれば、注射物MLの効率的な注射を実現でき、以て注射器1の注射性能を高く発揮させることができる。
<変形例1>
 図1に示す構成では、ピストン14の頭部14aには、注射物MLを収容する収容凹部15が1つ形成されているが、本変形例では、この態様に代えて、頭部14aに複数の収容凹部15を設けてもよい。この場合、ピストン14が前方端面4a1に衝突する当接位置にある場合に、複数の収容凹部15の端面領域の全てが、開口部5の開口領域に含まれるように重なるのが好ましい。
<変形例2>
 本変形例について、図4及び図5に基づいて説明する。図4は、本変形例に係る注射器1において、ピストン14の頭部14aが、前方端面4a1の内壁面に当たっている状態を示している。本変形例では、外殻容器2の前方端面2a上に、開口部5を囲むように環状のスペーサ18が配置されている。なお、外殻容器2、内殻容器4、開口部5、ピストン14の構成は、上述までの実施例と同じである。そして、スペーサ18の前方端面は、開口部5が設けられている第1部位4aの前方端面4a1よりも前方に位置する。そのため、注射物MLの注射のために注射器1を注射対象領域に接触させると、図4に示すように、前方端面4a1は注射対象領域には接触せず、スペーサ18の前方端面のみが接触した状態となる。なお、前方端面4a1と注射対象領域の表面との間の距離は、ΔL2となる。このようにスペーサ18により、開口部5と注射対象領域との間に上述した飛翔空間を形成することで、効果的な注射物MLの注射を実現することができる。
 ここで、摺動経路13をピストン14が開口部5に向かって摺動してくると、摺動経路13に入っていた空気が開口部5から排出され、スペーサ18の内部空間(開口部5が開口し、注射物MLが射出される空間)に流れ込むことになる。そのため、内部空間の圧力が上昇し、その結果、放出された注射物MLが注射対象領域に到達するのが阻害されたり、その圧力上昇により注射対象領域に対してスペーサ18を安定的に押し付けておくことが困難になったりする。そこで、スペーサ18に、スペーサ18の内部空間と注射器1の外部空間とを連通する連通路17が複数設けられている。
 このように連通路17が設けられることで、ピストン14の摺動によりスペーサ18の内部空間の圧力上昇を抑制することができる。ここで、図5には、スペーサ18に連通路17が設けられていない場合の、スペーサ18の内部空間の圧力推移(線L1で示される推移)と、本変形例によるスペーサ18の内部空間の圧力推移(線L2で示される推移)が表されている。図5における時刻t1は、ピストン14が当接位置に到達した時刻であり、時刻t2は、放出された注射物MLが注射対象領域に到達した時刻である。このように連通路17の存在により、スペーサ18の内部空間における圧力上昇が効果的に抑制されているのが理解できる。なお図5は圧力変化の概念を示すものであり、絶対的な数値や変化を示すものではない。
 次に、図6に基づいて、本発明に係る注射器1の第2の実施例について説明する。なお、図6に示す注射器1の構成のうち、上記実施例1に示す注射器1の構成と同一のもの(実質的に同一のものも含む)については、同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。本実施例に係る注射器1の注射器本体であるハウジング20には、ピストン14が摺動するように形成された摺動経路13の他に、ロッド21が移動可能なロッド移動経路22が形成されている。そして、ロッド移動経路22は摺動経路13と繋がっており、図6に示すように両経路によってT字状の経路が形成されている。
 ロッド21は、点火器11に面している端面が、概ねロッド移動経路22の長さ方向に対して垂直となり、点火器11での点火薬の燃焼によって生じる圧力を効率的に受けとめやすく形成されている(当該端面を、「垂直端面」と称する)。一方で、ロッド21の他の端面(点火器11に対向する端面とは反対側の端面)は、図6に示すようにロッド移動経路22の長さ方向に対して45度傾斜した傾斜面となっている(当該端面を、「傾斜端面」と称する)。なお、ロッド21の垂直端面と点火器11との間には燃焼室23が形成されている。また、ロッド移動経路22の、点火器11が配置されている端部とは反対側の端部には、緩衝剤で形成されたクッション25が配置されている。
 ロッド移動経路22において、ロッド21の初期位置は樹脂製のシェアピン24によって決定されている。シェアピン24は、ロッド移動経路22の周囲のハウジング20を貫通し、ロッド21に設けられた位置決め用孔に差し込まれることで、ハウジング20に対するロッド21の初期位置を画定する。初期位置に位置決めされたロッド21の傾斜端面に、ピストン14の尾部14f(頭部14aとは反対側の部位)の傾斜端面が対向するように(尾部14fがロッド移動経路22に突出した状態で)、ピストン14の摺動経路13における初期位置が決定され、そこに樹脂製のシェアピン26によってピストン14が固定される。シェアピン26は、摺動経路13の周囲のハウジング20を貫通し、ピストン14に設けられた位置決め用孔に差し込まれることで、ハウジング20に対するピストン14の初期位置を画定する。
 なお、このようにハウジング20内に摺動経路13及びロッド移動経路22が形成されるため、ピストン14は、開口部5が設けられている側の摺動経路13の端部から、その内部に挿入される必要がある。そこで、摺動経路13にピストン14を挿入可能とするために、注射物MLの射出時にピストン14を衝突させる前方端面4a1及び開口部5を形成しハウジング20とは別の部材からなる前方部材27が、ハウジング20に対して脱着可能となるように摺動経路13の前方端部に取り付けられる。本実施例では、前方部材27はハウジング20に対して螺合される。なお、ロッド21については、ロッド移動経路22の端部のうち点火器11が配置される端部から、その内部に挿入され、初期位置においてシェアピン24によって固定される。
 このように構成される点火器11での点火薬の燃焼によってロッド21に対してエネルギーが付与されると、シェアピン24が破壊されてロッド21はロッド移動経路22内をピストン14の尾部14fに向かって移動する。そして、ロッド21の傾斜端面が、ピストン14の尾部14fの傾斜端面に接触すると、ロッド21が有する運動量の多くがピストン14に移され、シェアピン26が破壊されることで、ピストン14が摺動経路13内で摺動を開始する。その結果、ピストン14が前方端面4a1と衝突し、注射物MLが開口部5を介して注射対象領域に射出されることになる。なお、ロッド21がピストン14に接触することでロッド21には多くの運動量は残らないが、その残った運動量によってロッド21のロッド移動経路22内での移動が持続する場合には、クッション25によってロッド21が停止させられる。
 このように本実施例に係る注射器1においても、上記実施例1の場合と同じように、注射物MLの効率的な注射を実現でき、以て注射器1の注射性能を高く発揮させることができる。また、ロッド21を介して点火器11からのエネルギーをピストン14に伝達させる構成を採用することにより、摺動経路13内のピストン14に対して点火器11からのエネルギー付与方向を自由に設定できるようになる。そのため、ハウジング20内において、摺動経路13と点火器11との相対位置を自由に調整でき、以て注射器1の設計の自由度が高くなり、場合によっては注射器1のコンパクト化を図ることもできる。
 <その他の実施例>
 本願発明に係る注射器1によれば、上述した注射物を皮膚構造体に注射する場合以外にも、例えば、ヒトに対する再生医療の分野において、注射対象となる細胞や足場組織・スキャフォールドに培養細胞、幹細胞等を播種することが可能となる。例えば、特開2008-206477号公報に示すように、移植される部位及び再細胞化の目的に応じて当業者が適宜決定し得る細胞、例えば、内皮細胞、内皮前駆細胞、骨髄細胞、前骨芽細胞、軟骨細胞、繊維芽細胞、皮膚細胞、筋肉細胞、肝臓細胞、腎臓細胞、腸管細胞、幹細胞、その他再生医療の分野で考慮されるあらゆる細胞を、注射器1により注射することが可能である。
 さらには、特表2007-525192号公報に記載されているような、細胞や足場組織・スキャフォールド等へのDNA等の送達にも、本願発明に係る注射器1を使用することができる。この場合、針を用いて送達する場合と比較して、本願発明に係る注射器1を使用した方が、細胞や足場組織・スキャフォールド等自体への影響を抑制できるためより好ましいと言える。
 さらには、各種遺伝子、癌抑制細胞、脂質エンベロープ等を直接目的とする組織に送達させたり、病原体に対する免疫を高めるために抗原遺伝子を投与したりする場合にも、本願発明に係る注射器1は好適に使用される。その他、各種疾病治療の分野(特表2008-508881号公報、特表2010-503616号公報等に記載の分野)、免疫医療分野(特表2005-523679号公報等に記載の分野)等にも、当該注射器1は使用することができ、その使用可能な分野は意図的には限定されない。例えば注射対象が動物の場合、ICチップを組み込んだ生分解性の樹脂などを本発明の注射器で注射することが出来る。
 1・・・・注射器
 2・・・・外郭容器
 3・・・・点火器ホルダ
 4・・・・内殻容器
 4a1・・・・前方端面
 5・・・・開口部
 11・・・・点火器
 12・・・・燃焼室
 13・・・・摺動経路
 14・・・・ピストン
 15・・・・収容凹部
 16・・・・シール部材
 17・・・・連通路
 18・・・・スペーサ
 20・・・・ハウジング
 21・・・・ロッド
 22・・・・ロッド移動経路
 23・・・・燃焼室
 24、26・・・・シェアピン
 25・・・・クッション
 27・・・・前方部材
 40・・・・バッテリ
 41・・・・起動スイッチ
 

Claims (8)

  1.  注射針を介することなく、注射目的物質を生体の注射対象領域に注射する無針注射器であって、
     前記無針注射器の本体であって、該本体の前方端面に設けられた開口部に繋がる摺動経路を該本体の内部に有する、注射器本体と、
     前記摺動経路に摺動可能に配置され、前記注射目的物質を放出可能に収容する収容部を有する保持部と、
     前記摺動経路において前記開口部から所定距離離れた初期位置に配置された前記保持部に対して、該保持部を前記開口部に向かって摺動させるためのエネルギーを付与する駆動部と、
     を備え、
     前記開口部は、前記摺動経路において前記保持部が前記開口部に当たりその摺動が阻害される当接位置にあるときに、前記収容部と隣接するように配置され、
     前記収容部は、前記保持部の前記開口部に面した端面で、且つ該保持部の軸方向に貫通しないように形成され、
     前記初期位置にある前記保持部に対して前記駆動部によりエネルギーが付与されると、該保持部は前記摺動経路内を摺動し前記当接位置で前記開口部に当たることで、該開口部を介して前記収容部内の前記注射目的物質が射出される、
     無針注射器。
  2.  前記摺動経路において、前記駆動部が配置されている駆動部側空間と、前記開口部に繋がれる開口部側空間とは、前記保持部により気密的に隔離される、
     請求項1に記載の無針注射器。
  3.  前記駆動部は、外部からの電力供給により火薬を燃焼させる点火装置であって、
     前記収容部は、前記火薬の燃焼生成物が接触する前記保持部の端面とは反対側の端面に配置される、
     請求項2に記載の無針注射器。
  4.  前記摺動経路において前記保持部が前記当接位置にあるときに、前記収容部は、該保持部の該開口部側の端面上の複数個所に配置される、
     請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無針注射器。
  5.  前記開口部の内径は、前記摺動経路の内径より小さく、
     前記保持部が前記当接位置にあるときに、前記収容部の前記開口部側の端面領域は、前記開口部の開口領域に含まれるように重なる、
     請求項1から請求項4の何れか1項に記載の無針注射器。
  6.  前記開口部が設けられた前記前方端面における前記注射器本体は、前記注射目的物質の射出方向に沿って所定の厚さを有することで、該開口部内で該注射目的物質が飛翔する飛翔空間が形成される、
     請求項5に記載の無針注射器。
  7.  前記注射器本体の前記前方端面の外側に、前記開口部を囲むように形成され、且つ該注射器本体の前方に突出するスペーサを、更に備え、
     前記スペーサが前記注射対象領域に当接された状態において、該スペーサの内部空間と、該スペーサの外部空間とを連通する連通路が、該スペーサに設けられる、
     請求項1から請求項5の何れか1項に記載の無針注射器。
  8.  前記駆動部からのエネルギーが前記保持部より先に付与されるロッドと、
     前記注射器本体において前記摺動経路と非平行に設けられ、前記ロッドが移動可能なロッド移動経路と、
     を更に備え、
     前記保持部は、前記収容部が形成された側とは軸方向反対側の尾部が、前記ロッド移動経路に突出するように前記初期位置に配置されており、
     前記駆動部により前記ロッドにエネルギーが付与されると、前記ロッド移動経路を該ロッドが移動し該ロッドが前記初期位置にある前記保持部に対して接触することで、該保持部の前記摺動経路における摺動が開始される、
     請求項1から請求項7の何れか1項に記載の無針注射器。
     
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