JP2004363280A - 金属膜パターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品の高精度化に対応したバンプ電極等における厚膜の金属パターンの形成を、リフトオフ法を用いて、微細で高い位置精度および寸法精度の金属膜のパターンを提供する。
【解決手段】リフトオフ法により金属膜のパターンを形成する際、基板1上に所望する開口部3を備えたレジストパターン4上に、開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6をセットし、金属膜5を成膜する。メタルマスク6により、レジストパターン4上には、不要な金属膜5の成膜が制御され、所望する金属膜5形成される。
【効果】メタルマスクによりレジストパターンを含む基板上に、不要な金属膜の形成が制御されることにより、リフトオフ法におけるレジストパターンおよび不要な金属膜の剥離が容易になり、リフトオフ法での厚膜の金属膜パターンの形成が容易になる。
【選択図】 図2
【解決手段】リフトオフ法により金属膜のパターンを形成する際、基板1上に所望する開口部3を備えたレジストパターン4上に、開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6をセットし、金属膜5を成膜する。メタルマスク6により、レジストパターン4上には、不要な金属膜5の成膜が制御され、所望する金属膜5形成される。
【効果】メタルマスクによりレジストパターンを含む基板上に、不要な金属膜の形成が制御されることにより、リフトオフ法におけるレジストパターンおよび不要な金属膜の剥離が容易になり、リフトオフ法での厚膜の金属膜パターンの形成が容易になる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リフトオフ法を用いて金属膜パターンを形成する方法、特にバンプなどの金属膜パターンを形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品等に用いられる金属膜のパターンを形成する方法としては従来、印刷法、メタルマスク法およびリフトオフ法等の様々な工法が展開されている。
【0003】
近年、電子部品の小型化や薄型化が急速に進むなか、更に電子部品を小型化しようとする動きも活発に進められている。このような中で電子部品における金属膜のパターン形成も、微細で高い位置精度および形状精度が求められる。それに対応して、金属膜のパターンの形成方法として、リフトオフ法が広く展開されている。
【0004】
しかし、リフトオフ法は、その形成プロセスから、バンプ電極等に用いられる膜厚が10μmを超える厚膜の金属膜のパターンを形成することには、種々の課題を有している。一般に、リフトオフ法による金属膜のパターン形成は、先ず、所望する開口部を有するレジストパターンが形成された基板に、真空蒸着法等を用いて金属膜を形成する。その後、剥離液を用いてレジストパターンおよび不要な金属膜を剥離する。この時、10μm以上の厚い金属膜を形成するには、それに対応した厚みのレジストパターンが形成されており、そのために、剥離液がレジストの内部に進入し難く、また、レジスト上に金属膜が形成されていることから、剥離性が非常に悪い状態となる。このような場合、レジストを剥離するために要する時間が長くなり、生産性の低下および剥離液への長時間の浸漬による基板へのダメージ等の課題を有していた。
【0005】
そこで、このような課題を解決するため、次のような金属膜のパターン形成方法が提案されている。この方法によれば、基板に所定の開口部を有するレジストのパターンを形成し、基板に膜を成膜する。次に、レジストのパターン上に形成された膜を貫通し、レジスト部の表面からレジスト部内で停止する孔部を形成する。その後、溶液に浸漬し、リフトオフを行なう膜パターンの製造方法である(例えば特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−18198号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に説明した従来技術によるリフトオフ法を用いた膜のパターンの形成方法には、以下の問題が存在する。
【0008】
特許文献1においては、レジスト上に形成した所定の膜を貫通し、レジストの内部で停止する孔部を形成する。孔部の形成は、例えば、剣山のような台座上に多数の針を備えた治具を用いて形成される。そのために、孔部を形成する時に、基板にダメージを与える可能性を有するとの課題を有する。また、孔部を形成するための工程を追加することになるため、製造プロセスが複雑になるとの課題を有することになる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決すべく本発明の金属膜パターンの形成方法は、基板上に、レジストを塗布する第一の工程と、レジストに、基板上に金属膜を形成するための開口部を形成する第二の工程と、少なくとも開口部を含む基板上に金属膜を形成する第三の工程と、レジストを除去することにより、金属膜パターンを形成する第四の工程とを備える金属膜パターンの形成方法であり、第三の工程は、レジストの少なくとも一部をメタルマスクにより遮蔽した状態で金属膜を形成することを特徴とする金属膜パターンの形成方法である。
【0010】
また、第二の工程は、レジストのメタルマスクにより金属膜の形成が遮蔽される部分に、凹形状部を併せて形成することを特徴とする。
【0011】
更に、上記に記載の金属膜パターンの形成方法を用いて、金属膜パターンを形成したことを特徴とする電子部品の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付図に基いて詳細に説明する。
【0013】
本発明の金属膜パターンの形成方法の一実施例における概略プロセスフローを図1〜図3に示す。
【0014】
先ず、図1に、本発明の金属膜パターンの形成方法におけるレジストのパターン形成方法における概略プロセスフローを示す。
【0015】
図1(a)に示すように、先ず、基板1にレジスト2を塗布する。基板1は、特に限定するものではなく、電子部品等において金属膜パターンが形成される基板であれば構わない。レジスト2は、スピンコーター等を用いて、所定の膜厚に塗布し、ベークを施す。本実施例では、レジスト2として、ネガレジストを用いた時の説明としたが、特に限定されるものではなく、用いるレジストに対応したプロセスを構成することは可能である。
【0016】
次に、図1(b)に示すように、所定のパターンが形成されたフォトリソマスクを介してレジスト2を露光する。次に、現像処理することにより、基板1に金属膜を形成する個所に、開口部3を備えたレジストパターン4が形成される。この時、開口部3は、リフトオフ法を考慮して、その断面が逆テーパー形状に形成されることが好ましい。
【0017】
次に、図2に金属膜を形成する製造方法を説明する。
【0018】
図2に示すように、図1(b)で示した開口部3を有するレジストパターン4を備えた基板1上に、真空蒸着法等により金属膜5、例えばSn系合金を10μm成膜する。金属膜5は、Sn系合金に限定するものではなく、Au系、Cu系の合金等、実装基板との接続機能を有する材料であればよい。また、TiやNi等を下地膜として基板1に形成後、この下地膜上に金属膜5を成膜しても構わない。この際、それらの成膜は、真空を破ることなく連続で形成されることが好ましい。また、成膜方式は、真空蒸着法に限定するものではなくスパッタ法等を用いても構わないが、好ましくは真空蒸着法を用いる。
【0019】
また、この時、レジストパターン4上には、レジストパターン4の開口部3より大ききな開口部7を有するメタルマスク6がセットされている。
【0020】
メタルマスク6の開口部7は、例えば、真空蒸着法により成膜される金属膜5の飛来する粒子が、開口部3より基板1に成膜される金属膜5を極力遮蔽することが無いように設定される。これは、用いるメタルマスク6の板厚とレジストパターン4の膜厚およびその飛来する金属膜5の粒子の入射角度との関係で、その開口部7の寸法が決定される。これは、用いる成膜方法によっても変化するため、成膜条件にあったメタルマスク6が設計されることが好ましい。また、メタルマスク6をレジストパターン4上にセットするアライメント精度をも考慮して設計されることが好ましい。この際、開口部3から離れる方向への寸法精度については、高い精度を求めるものではなく、開口部3の方法に対して上記した内容が十分に考慮される。
【0021】
また、メタルマスク6は、レジストパターン4に接する状態でセットされることが、成膜効率上最も好ましい。しかし、メタルマスク6とレジストパターン4の高さ方向の位置関係をも考慮した開口部7が設定されていれば特に限定するものではない。
【0022】
次に、図3(a)に図2に示したメタルマスク6を除去した後の基板1の状態を示す。
【0023】
図3(a)に示すように、図2にて説明した、レジストパターン4の開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6を用いて、金属膜5が成膜されることで、レジストパターン4の開口部3を備える基板1上と、開口部3の近傍のレジストパターン4上とに金属膜5が形成される。一方、メタルマスク6で遮蔽されていた遮蔽部8には、金属膜5は形成されず、レジストパターン4が最表面部となる。
【0024】
次に、図3(a)の基板を、剥離液に浸漬、揺動させることにより、レジストパターン4および不要な金属膜が剥離され、図3(b)に示すように、金属膜パターン9が基板1上に形成される。この金属膜パターン9は、電子部品等のバンプ電極等に用いられる。この時、図3(a)に示したように、レジストパターン4の遮蔽部8が、直接剥離液に接することになるので、効率のよい剥離が可能となる。
【0025】
図7により、剥離の状態の詳細を説明する。
【0026】
図7に示すように、図3(a)の基板1に対して剥離液13は、レジストパターン4の開口部3の金属膜5との隙間から進入するとともに、遮蔽部8に直接接することにより、剥離が進行する。膜厚が厚い金属膜を形成する時、それに対応した膜厚のレジストパターン4が形成されるため、レジストパターン4の開口部3の金属膜との隙間からの進入は、剥離においては支配的ではなく、遮蔽部8の剥離液13の剥離が支配的となる。
【0027】
以上により、効率の良い剥離状態が得られることになる。
【0028】
以下に、本発明の別な実施例について添付図に基いて詳細に説明する。
【0029】
本発明の金属膜パターンの形成方法における別の実施例の概略プロセスフローを図4〜図7に示す。
【0030】
先ず、図4に、本発明の金属膜パターンの形成方法におけるレジストのパターンの形成方法における概略プロセスフローを示す。また、先に示した実施例と同様の内容については、一部記載を省略する。
【0031】
図4(a)に示すように、先ず、基板1に剥離層10を塗布し、ベーク処理後レジスト2を塗布する。レジスト2を塗布後再度ベーク処理を施す。剥離層10およびレジスト2は、スピンコーター等を用いて、所定の膜厚に塗布する。本実施例では、レジスト2としてネガレジストを塗布する。剥離層10は、後工程であるレジスト2の剥離を効果的に行なうものである。隔離液に対して良好な溶解性を示す機能を持つものが選択される。レジスト2として、剥離液に対し、良好な溶解性を示さないレジストを用いる時に、特に効果的である。
【0032】
次に、図4(b)に示すように、所定のパターンが形成されたフォトリソマスクを介してレジスト2および剥離層10を露光する。次に、現像処理を施すことにより、基板1に金属膜を形成する箇所に開口部3を、更に、開口部11を有するレジストパターン12が形成される。この時、開口部3は、リフトオフ法を考慮して、その断面が逆テーパー形状に形成されることが好ましい。また、開口部11は、後工程となるレジスト2の剥離時に有効となる開口部であり、詳細は後述する。
【0033】
次に、図5に金属膜を形成する製造方法を説明する。
【0034】
図5に示すように、図4(b)で示した開口部3および開口部11を有するレジストパターン12を備えた基板1上に、真空蒸着法等により金属膜5を10μm成膜する。金属膜5は、先に示した実施例と同様であることから詳細な記載は省略する。
【0035】
この時、レジストパターン12上には、レジストパターン12が有する開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6がセットされている。メタルマスク6の構成は、図2にて示した内容と同様であることから、記載を省略する。
【0036】
次に、図6(a)に図5に示したメタルマスク6を除去した後の基板1の状態を示す。
【0037】
図6(a)に示すように、図5に説明した、レジストパターン12の開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6を用いて、金属膜5が成膜されることで、レジストパターン12の開口部3を備える基板1上と、開口部3の近傍レジストパターン12上とに金属膜5が形成される。一方、メタルマスク6で遮蔽されていたレジストパターン12の開口部11を含む箇所の近傍には、金属膜5は形成されない。
【0038】
次に、図6(a)の基板1を剥離液に浸漬、揺動させることにより、レジストパターン12および不要な金属膜が剥離され、図6(b)に示すように、金属膜パターン9が形成される。この金属膜パターン9は、電子部品等のバンプ電極等に用いられる。この時、図6(a)に示した剥離層10は、直接剥離液に接することが可能になることで、効率のよい剥離が可能となる。
【0039】
図8により、剥離の状態の詳細を説明する。
【0040】
図8に示すように、図6(a)の基板1に対し、剥離液13は、レジストパターン12の開口部3の金属膜との隙間から進入するとともに、メタルマスクにより遮蔽されることで金属膜が形成されていない開口部11を含む箇所に直接接することにより、剥離が進行する。膜厚が厚い金属膜を形成する時、それに対応した膜厚のレジストパターン12が形成されるため、レジストパターン12の開口部3の金属膜との隙間からの剥離液の進入は、本発明の剥離においては支配的ではなく、開口部11からの剥離液13の剥離が支配的となる。また、剥離層10に対し、直接剥離液が接することが可能となる。
【0041】
以上により、効率の良い剥離状態を得ることが可能となる。
【0042】
通常リフトオフ法を用いて、膜厚が厚い金属膜のパターンを形成する時は、直接剥離液がレジスト膜に接しない状態や、基板とレジスト界面の位置まで剥離液が進入し難く、容易にレジスト膜を剥離することが困難であった。
【0043】
膜厚が厚い金属膜パターンとして電子部品の実装部等に用いられるバンプ電極が考えられるが、本発明により、リフトオフ法を用いて、微細な位置精度および形状精度の高いバンプ電極形成が可能となる。また、このバンプ電極が形成された電子部品においてもその効果は明確である。
【0044】
以上により、本発明の金属膜パターンの形成方法によれば、膜厚が厚い金属膜を形成において、リフトオフ法におけるレジストの剥離が容易となり、精度の高い金属膜パターンの形成が可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上のような本発明の金属膜パターンの形成方法によれば、厚膜の金属膜パターンの形成においても容易にリフトオフ用のレジスト膜の剥離が容易になり、製造コストを抑えた金属膜のパターン形成が可能となる。また、剥離による基板へのダメージを低減した電子部品を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属膜パターンの形成方法の一実施例におけるレジストパターン形成方法の概略プロセスフローである。
【図2】本発明による金属パターンの形成方法の一実施例における金属膜を形成する形成方法の概略図である。
【図3】本発明による金属パターンの形成方法の一実施例における金属膜のパターンを形成する形成方法の概略プロセスフローである。
【図4】本発明による金属パターンの形成方法の別の実施例におけるレジストパターン形成方法の概略プロセスフローである。
【図5】本発明による金属パターンの形成方法の別の実施例における金属膜を形成する形成方法の概略図である。
【図6】本発明による金属パターンの形成方法の別の実施例における金属膜のパターンを形成する形成方法の概略プロセスフローである。
【図7】本発明による金属膜パターンの形成方法の一実施例における剥離液の状態を示した概略図である。
【図8】本発明による金属膜パターンの形成方法の別の実施例における剥離液の状態を示した概略図である。
【符号の説明】
1…基板
2…レジスト
3、7、11…開口部
4、12…レジストパターン
5…金属膜
6…メタルマスク
8…レジスト部
9…金属膜パターン
10…剥離層
13…剥離液
【発明の属する技術分野】
本発明は、リフトオフ法を用いて金属膜パターンを形成する方法、特にバンプなどの金属膜パターンを形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品等に用いられる金属膜のパターンを形成する方法としては従来、印刷法、メタルマスク法およびリフトオフ法等の様々な工法が展開されている。
【0003】
近年、電子部品の小型化や薄型化が急速に進むなか、更に電子部品を小型化しようとする動きも活発に進められている。このような中で電子部品における金属膜のパターン形成も、微細で高い位置精度および形状精度が求められる。それに対応して、金属膜のパターンの形成方法として、リフトオフ法が広く展開されている。
【0004】
しかし、リフトオフ法は、その形成プロセスから、バンプ電極等に用いられる膜厚が10μmを超える厚膜の金属膜のパターンを形成することには、種々の課題を有している。一般に、リフトオフ法による金属膜のパターン形成は、先ず、所望する開口部を有するレジストパターンが形成された基板に、真空蒸着法等を用いて金属膜を形成する。その後、剥離液を用いてレジストパターンおよび不要な金属膜を剥離する。この時、10μm以上の厚い金属膜を形成するには、それに対応した厚みのレジストパターンが形成されており、そのために、剥離液がレジストの内部に進入し難く、また、レジスト上に金属膜が形成されていることから、剥離性が非常に悪い状態となる。このような場合、レジストを剥離するために要する時間が長くなり、生産性の低下および剥離液への長時間の浸漬による基板へのダメージ等の課題を有していた。
【0005】
そこで、このような課題を解決するため、次のような金属膜のパターン形成方法が提案されている。この方法によれば、基板に所定の開口部を有するレジストのパターンを形成し、基板に膜を成膜する。次に、レジストのパターン上に形成された膜を貫通し、レジスト部の表面からレジスト部内で停止する孔部を形成する。その後、溶液に浸漬し、リフトオフを行なう膜パターンの製造方法である(例えば特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−18198号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に説明した従来技術によるリフトオフ法を用いた膜のパターンの形成方法には、以下の問題が存在する。
【0008】
特許文献1においては、レジスト上に形成した所定の膜を貫通し、レジストの内部で停止する孔部を形成する。孔部の形成は、例えば、剣山のような台座上に多数の針を備えた治具を用いて形成される。そのために、孔部を形成する時に、基板にダメージを与える可能性を有するとの課題を有する。また、孔部を形成するための工程を追加することになるため、製造プロセスが複雑になるとの課題を有することになる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決すべく本発明の金属膜パターンの形成方法は、基板上に、レジストを塗布する第一の工程と、レジストに、基板上に金属膜を形成するための開口部を形成する第二の工程と、少なくとも開口部を含む基板上に金属膜を形成する第三の工程と、レジストを除去することにより、金属膜パターンを形成する第四の工程とを備える金属膜パターンの形成方法であり、第三の工程は、レジストの少なくとも一部をメタルマスクにより遮蔽した状態で金属膜を形成することを特徴とする金属膜パターンの形成方法である。
【0010】
また、第二の工程は、レジストのメタルマスクにより金属膜の形成が遮蔽される部分に、凹形状部を併せて形成することを特徴とする。
【0011】
更に、上記に記載の金属膜パターンの形成方法を用いて、金属膜パターンを形成したことを特徴とする電子部品の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付図に基いて詳細に説明する。
【0013】
本発明の金属膜パターンの形成方法の一実施例における概略プロセスフローを図1〜図3に示す。
【0014】
先ず、図1に、本発明の金属膜パターンの形成方法におけるレジストのパターン形成方法における概略プロセスフローを示す。
【0015】
図1(a)に示すように、先ず、基板1にレジスト2を塗布する。基板1は、特に限定するものではなく、電子部品等において金属膜パターンが形成される基板であれば構わない。レジスト2は、スピンコーター等を用いて、所定の膜厚に塗布し、ベークを施す。本実施例では、レジスト2として、ネガレジストを用いた時の説明としたが、特に限定されるものではなく、用いるレジストに対応したプロセスを構成することは可能である。
【0016】
次に、図1(b)に示すように、所定のパターンが形成されたフォトリソマスクを介してレジスト2を露光する。次に、現像処理することにより、基板1に金属膜を形成する個所に、開口部3を備えたレジストパターン4が形成される。この時、開口部3は、リフトオフ法を考慮して、その断面が逆テーパー形状に形成されることが好ましい。
【0017】
次に、図2に金属膜を形成する製造方法を説明する。
【0018】
図2に示すように、図1(b)で示した開口部3を有するレジストパターン4を備えた基板1上に、真空蒸着法等により金属膜5、例えばSn系合金を10μm成膜する。金属膜5は、Sn系合金に限定するものではなく、Au系、Cu系の合金等、実装基板との接続機能を有する材料であればよい。また、TiやNi等を下地膜として基板1に形成後、この下地膜上に金属膜5を成膜しても構わない。この際、それらの成膜は、真空を破ることなく連続で形成されることが好ましい。また、成膜方式は、真空蒸着法に限定するものではなくスパッタ法等を用いても構わないが、好ましくは真空蒸着法を用いる。
【0019】
また、この時、レジストパターン4上には、レジストパターン4の開口部3より大ききな開口部7を有するメタルマスク6がセットされている。
【0020】
メタルマスク6の開口部7は、例えば、真空蒸着法により成膜される金属膜5の飛来する粒子が、開口部3より基板1に成膜される金属膜5を極力遮蔽することが無いように設定される。これは、用いるメタルマスク6の板厚とレジストパターン4の膜厚およびその飛来する金属膜5の粒子の入射角度との関係で、その開口部7の寸法が決定される。これは、用いる成膜方法によっても変化するため、成膜条件にあったメタルマスク6が設計されることが好ましい。また、メタルマスク6をレジストパターン4上にセットするアライメント精度をも考慮して設計されることが好ましい。この際、開口部3から離れる方向への寸法精度については、高い精度を求めるものではなく、開口部3の方法に対して上記した内容が十分に考慮される。
【0021】
また、メタルマスク6は、レジストパターン4に接する状態でセットされることが、成膜効率上最も好ましい。しかし、メタルマスク6とレジストパターン4の高さ方向の位置関係をも考慮した開口部7が設定されていれば特に限定するものではない。
【0022】
次に、図3(a)に図2に示したメタルマスク6を除去した後の基板1の状態を示す。
【0023】
図3(a)に示すように、図2にて説明した、レジストパターン4の開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6を用いて、金属膜5が成膜されることで、レジストパターン4の開口部3を備える基板1上と、開口部3の近傍のレジストパターン4上とに金属膜5が形成される。一方、メタルマスク6で遮蔽されていた遮蔽部8には、金属膜5は形成されず、レジストパターン4が最表面部となる。
【0024】
次に、図3(a)の基板を、剥離液に浸漬、揺動させることにより、レジストパターン4および不要な金属膜が剥離され、図3(b)に示すように、金属膜パターン9が基板1上に形成される。この金属膜パターン9は、電子部品等のバンプ電極等に用いられる。この時、図3(a)に示したように、レジストパターン4の遮蔽部8が、直接剥離液に接することになるので、効率のよい剥離が可能となる。
【0025】
図7により、剥離の状態の詳細を説明する。
【0026】
図7に示すように、図3(a)の基板1に対して剥離液13は、レジストパターン4の開口部3の金属膜5との隙間から進入するとともに、遮蔽部8に直接接することにより、剥離が進行する。膜厚が厚い金属膜を形成する時、それに対応した膜厚のレジストパターン4が形成されるため、レジストパターン4の開口部3の金属膜との隙間からの進入は、剥離においては支配的ではなく、遮蔽部8の剥離液13の剥離が支配的となる。
【0027】
以上により、効率の良い剥離状態が得られることになる。
【0028】
以下に、本発明の別な実施例について添付図に基いて詳細に説明する。
【0029】
本発明の金属膜パターンの形成方法における別の実施例の概略プロセスフローを図4〜図7に示す。
【0030】
先ず、図4に、本発明の金属膜パターンの形成方法におけるレジストのパターンの形成方法における概略プロセスフローを示す。また、先に示した実施例と同様の内容については、一部記載を省略する。
【0031】
図4(a)に示すように、先ず、基板1に剥離層10を塗布し、ベーク処理後レジスト2を塗布する。レジスト2を塗布後再度ベーク処理を施す。剥離層10およびレジスト2は、スピンコーター等を用いて、所定の膜厚に塗布する。本実施例では、レジスト2としてネガレジストを塗布する。剥離層10は、後工程であるレジスト2の剥離を効果的に行なうものである。隔離液に対して良好な溶解性を示す機能を持つものが選択される。レジスト2として、剥離液に対し、良好な溶解性を示さないレジストを用いる時に、特に効果的である。
【0032】
次に、図4(b)に示すように、所定のパターンが形成されたフォトリソマスクを介してレジスト2および剥離層10を露光する。次に、現像処理を施すことにより、基板1に金属膜を形成する箇所に開口部3を、更に、開口部11を有するレジストパターン12が形成される。この時、開口部3は、リフトオフ法を考慮して、その断面が逆テーパー形状に形成されることが好ましい。また、開口部11は、後工程となるレジスト2の剥離時に有効となる開口部であり、詳細は後述する。
【0033】
次に、図5に金属膜を形成する製造方法を説明する。
【0034】
図5に示すように、図4(b)で示した開口部3および開口部11を有するレジストパターン12を備えた基板1上に、真空蒸着法等により金属膜5を10μm成膜する。金属膜5は、先に示した実施例と同様であることから詳細な記載は省略する。
【0035】
この時、レジストパターン12上には、レジストパターン12が有する開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6がセットされている。メタルマスク6の構成は、図2にて示した内容と同様であることから、記載を省略する。
【0036】
次に、図6(a)に図5に示したメタルマスク6を除去した後の基板1の状態を示す。
【0037】
図6(a)に示すように、図5に説明した、レジストパターン12の開口部3より大きな開口部7を有するメタルマスク6を用いて、金属膜5が成膜されることで、レジストパターン12の開口部3を備える基板1上と、開口部3の近傍レジストパターン12上とに金属膜5が形成される。一方、メタルマスク6で遮蔽されていたレジストパターン12の開口部11を含む箇所の近傍には、金属膜5は形成されない。
【0038】
次に、図6(a)の基板1を剥離液に浸漬、揺動させることにより、レジストパターン12および不要な金属膜が剥離され、図6(b)に示すように、金属膜パターン9が形成される。この金属膜パターン9は、電子部品等のバンプ電極等に用いられる。この時、図6(a)に示した剥離層10は、直接剥離液に接することが可能になることで、効率のよい剥離が可能となる。
【0039】
図8により、剥離の状態の詳細を説明する。
【0040】
図8に示すように、図6(a)の基板1に対し、剥離液13は、レジストパターン12の開口部3の金属膜との隙間から進入するとともに、メタルマスクにより遮蔽されることで金属膜が形成されていない開口部11を含む箇所に直接接することにより、剥離が進行する。膜厚が厚い金属膜を形成する時、それに対応した膜厚のレジストパターン12が形成されるため、レジストパターン12の開口部3の金属膜との隙間からの剥離液の進入は、本発明の剥離においては支配的ではなく、開口部11からの剥離液13の剥離が支配的となる。また、剥離層10に対し、直接剥離液が接することが可能となる。
【0041】
以上により、効率の良い剥離状態を得ることが可能となる。
【0042】
通常リフトオフ法を用いて、膜厚が厚い金属膜のパターンを形成する時は、直接剥離液がレジスト膜に接しない状態や、基板とレジスト界面の位置まで剥離液が進入し難く、容易にレジスト膜を剥離することが困難であった。
【0043】
膜厚が厚い金属膜パターンとして電子部品の実装部等に用いられるバンプ電極が考えられるが、本発明により、リフトオフ法を用いて、微細な位置精度および形状精度の高いバンプ電極形成が可能となる。また、このバンプ電極が形成された電子部品においてもその効果は明確である。
【0044】
以上により、本発明の金属膜パターンの形成方法によれば、膜厚が厚い金属膜を形成において、リフトオフ法におけるレジストの剥離が容易となり、精度の高い金属膜パターンの形成が可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上のような本発明の金属膜パターンの形成方法によれば、厚膜の金属膜パターンの形成においても容易にリフトオフ用のレジスト膜の剥離が容易になり、製造コストを抑えた金属膜のパターン形成が可能となる。また、剥離による基板へのダメージを低減した電子部品を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属膜パターンの形成方法の一実施例におけるレジストパターン形成方法の概略プロセスフローである。
【図2】本発明による金属パターンの形成方法の一実施例における金属膜を形成する形成方法の概略図である。
【図3】本発明による金属パターンの形成方法の一実施例における金属膜のパターンを形成する形成方法の概略プロセスフローである。
【図4】本発明による金属パターンの形成方法の別の実施例におけるレジストパターン形成方法の概略プロセスフローである。
【図5】本発明による金属パターンの形成方法の別の実施例における金属膜を形成する形成方法の概略図である。
【図6】本発明による金属パターンの形成方法の別の実施例における金属膜のパターンを形成する形成方法の概略プロセスフローである。
【図7】本発明による金属膜パターンの形成方法の一実施例における剥離液の状態を示した概略図である。
【図8】本発明による金属膜パターンの形成方法の別の実施例における剥離液の状態を示した概略図である。
【符号の説明】
1…基板
2…レジスト
3、7、11…開口部
4、12…レジストパターン
5…金属膜
6…メタルマスク
8…レジスト部
9…金属膜パターン
10…剥離層
13…剥離液
Claims (3)
- 基板上に、レジストを塗布する第一の工程と、前記レジストに、前記基板上に金属膜を形成するための開口部を形成する第二の工程と、少なくとも前記開口部を含む前記基板上に前記金属膜を形成する第三の工程と、前記レジストを除去することにより、金属膜パターンを形成する第四の工程とを備える金属膜パターンの形成方法において、
前記第三の工程は、前記レジストの少なくとも一部をメタルマスクにより遮蔽した状態で前記金属膜を形成することを特徴とする金属膜パターンの形成方法。 - 前記第二の工程は、前記レジストの前記メタルマスクにより前記金属膜の形成が遮蔽される部分に、凹形状部を併せて形成することを特徴とする、請求項1に記載の金属膜パターンの形成方法。
- 前記請求項1また2に記載の金属パターンの形成方法を用いて、金属膜パターンを形成したことを特徴とする電子部品の製造方法。
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JP2003159122A JP2004363280A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | 金属膜パターンの形成方法 |
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- 2003-06-04 JP JP2003159122A patent/JP2004363280A/ja active Pending
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