JP2004360311A - 排水路用蓋 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤を利用することなく、排水路および前記排水路の内部に装着されるストレーナの滑りの発生を長期間防止し、前記排水路および前記ストレーナの清掃の負担を減らし手間を省略する。
【解決手段】ストレーナ7の開口部8の周縁部に対向する部分に、ストレーナ7の開口部8の周縁部に沿うように複数の第1通水孔22を周方向に並列して形成し、各第1通水孔22の形成位置よりも外周縁部分であってストレーナ7の鍔部9の配置位置に相当する部分に、周方向における各第1通水孔22の形成位置の間に位置するように複数の第2通水孔26を周方向に並列して形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】ストレーナ7の開口部8の周縁部に対向する部分に、ストレーナ7の開口部8の周縁部に沿うように複数の第1通水孔22を周方向に並列して形成し、各第1通水孔22の形成位置よりも外周縁部分であってストレーナ7の鍔部9の配置位置に相当する部分に、周方向における各第1通水孔22の形成位置の間に位置するように複数の第2通水孔26を周方向に並列して形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排水路用蓋に係り、特に排水路の開口部に取り付けられ、前記排水路への排水を妨げない排水路用蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば台所の流し台等の底面には、排水路が形成されており、前記排水路の内部には、前記流し台に流された野菜くず等のゴミを溜めて液体のみを前記排水路に流すための有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されているストレーナが装着されている。このストレーナの外周壁の大部分は網目状に形成されている。また、前記排水路の開口部には、前記排水路への排水を妨げず、かつ前記ストレーナの内部が見えないように前記開口部を被覆するための排水路用蓋が取り付けられている。
【0003】
このような排水路用蓋としては、ゴム等からなる円形状の基体と、前記基体の中心部から周縁部分に向かう放射状の切れ込みによって形成され周縁部分において相互に連結されている複数の舌片と、前記基体の周縁部に形成され前記排水路用蓋を前記排水路の開口部に取り付けるとき前記開口部の周縁部に形成されている段部に係止される鍔部とを有するいわゆる菊割状の排水路用蓋が多用されている。
【0004】
前記排水路用蓋を前記排水路の開口部に取り付けた場合、前記流し台に流された水は、前記流し台の底面から前記排水路用蓋の周縁部分を介して前記各舌片に到達する。そして、前記水は、その圧力によって前記各舌片を前記ストレーナの内部方向に撓ませながら、前記切れ込みおよび前記排水路用蓋の中心部分から前記ストレーナを介して前記排水路の内部に流れ落ちていた。(特許文献1および特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】
特開2000−355964号公報(従来の技術)
【特許文献2】
特開2001−020341号公報(従来の技術)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記ストレーナには水だけでなく食材や、石けん、洗剤等の界面活性剤等が流れ込み、前記ストレーナに付着している細菌が前記食材等を栄養源として分泌物を分泌するので、前記ストレーナには、放っておくと短期間で前記分泌物による滑り(ぬめり)が発生してしまう。
【0007】
前記ストレーナに滑りが発生してしまった場合、前記滑りを除去するためには、前記ストレーナをたわしやブラシ等で擦り洗いしなければならず、また滑りからは悪臭も発生する。このため、前記ストレーナの滑りを除去する清掃作業は、負担の大きい手間のかかる作業であった。
【0008】
一方、前記ストレーナに発生してしまった滑りを除去するため、殺菌力を有する薬剤が収納された薬剤容器を前記ストレーナ内に吊し、または薬剤容器を前記排水路用蓋の鍔部の裏側に取り付けて、前記薬剤を前記ストレーナに付着させることにより、前記滑りを除去しその発生を防止する方法も実用化されている。
【0009】
しかし、前述の滑りを除去するための薬剤については、酸化力が強力なために前記ストレーナや排水路を劣化、腐食させてしまうおそれがあるものもあった。また、前記薬剤を利用して滑りを除去する場合、前記薬剤が付着した箇所の滑りのみが除去されるので、結局前記薬剤が付着しない箇所には短期間で滑りが発生してしまうことがあるという問題も有していた。さらに、前記薬剤の効果が持続する期間は例えば2ヶ月程度等の所定の期間に限定されるので、所定の期間経過後は前記薬剤を買い換えなければならず経済的負担にもなり、さらにまた前記薬剤を排水路に流すことは環境上好ましくなかった。
【0010】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、薬剤を利用することなく、排水路および前記排水路の内部に装着されるストレーナの滑りの発生を長期間防止し、前記排水路および前記ストレーナの清掃の負担を減らし手間を省略することができる排水路用蓋を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されたストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記ストレーナの開口部の周縁部に対向する部分に、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に沿うように複数の通水孔を形成した点にある。
【0012】
この請求項1に記載の発明の構成によれば、食材や食器、または手等を洗うために利用した水をそのまま流し台に流すことにより、前記各通水孔を通過した水を、ストレーナの開口部の周縁部を伝ってその内周面に接触させながら排水路に流すことができる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されたストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記鍔部に相当する部分に、複数の通水孔を形成した点にある。
【0014】
この請求項2に記載の発明の構成によれば、前記各通水孔を通過した水を、ストレーナの鍔部を伝って、ストレーナ内周面および外周面、さらには排水路の内周面に接触させながら排水路に流すことができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されたストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に対向する部分に、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に沿うように複数の第1通水孔を周方向に並列して形成し、前記各第1通水孔の形成位置よりも外周縁部分であって前記鍔部の配置位置に相当する部分に、周方向における前記各第1通水孔の形成位置の間に位置するように複数の第2通水孔を周方向に並列して形成した点にある。
【0016】
この請求項3に記載の発明の構成によれば、前記各第1通水孔および前記各第2通水孔を通過した水を、ストレーナの内周面の全体に接触させながら流すことができる。
【0017】
さらに、請求項4に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、排水路の開口部に着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記開口部に取り付けられている状態で、前記開口部の開口縁に相当する部分に、前記開口部の開口縁に沿う形状の複数の通水孔を形成した点にある。
【0018】
この請求項4に記載の発明の構成によれば、前記各通水孔を通過した水を、排水路の開口部の開口縁を伝ってその内周面に接触させながら排水路の内部に流すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る排水路用蓋の実施形態を図1および図2を参照して説明する。ここで、本実施形態においては、台所の流し台の底面に形成された排水路に取り付けられる排水路用蓋を用いて説明する。
【0020】
図1は、本実施形態に係る排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示す平面図であり、図2は、図1の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示すA−Aにおける断面図である。
【0021】
図1および図2に示すように、前記排水路用蓋1が取り付けられる排水路2における円形状の開口部3の下方には、前記開口部3の開口縁の径が小さくなる水平方向に突出する第1段部4が形成されており、また、前記第1段部4の下方には、前記第1段部4の開口縁の径が小さくなる水平方向に突出する第2段部5が形成されている。そして、前記第2段部5には、円筒形の有底籠状とされ外周壁の大部分が網目状に形成されたストレーナ7における開口部8の周縁に形成された鍔部9が係止され、これにより、前記ストレーナ7は、前記排水路2の内部に着脱可能に装着されるようになっている。
【0022】
前記排水路用蓋1は、弾性力を有するゴム等からなる円形状の基体11を有し、前記基体11の中心部には、円形状の孔12が形成されている。前記基体11には、前記孔12から前記基体11の周縁部に向けて放射状の切れ込み13が形成されており、前記各切れ込み13の端部は前記基体11の周縁部分に形成された楕円形状の孔14にそれぞれ接続されている。そして、前記基体11には、前記切れ込み13により複数(本実施形態においては12枚)の舌片15が周縁部分において相互に連結されて形成されている。
【0023】
また、前記排水路用蓋1は、前記基体11の周縁部から図2における上方に突出する内縁部17と、前記内縁部17の周縁部から前記基体11の径が広がる水平方向に延設される平坦部18と、前記平坦部18の周端縁部から下方に延設される外縁部19とからなる鍔部20を有している。
【0024】
前記鍔部20には、前記内縁部17および前記平坦部18の内周縁部分であって前記ストレーナ7における開口部8の周縁部に相当する位置に、前記ストレーナ7における開口部8の周縁部に沿うように複数の第1通水孔22が周方向に並列して形成されている。これら各第1通水孔22の前記平坦部18における内周縁から外周縁方向への幅寸法は、流し台24に水が流されたとき、前記水が前記各第1通水孔22から流れ込んでその勢いを失わずに前記ストレーナ7における開口部3の周縁部から内周面を伝って流れ落ちる範囲内において短く形成されることが好ましい。これにより、ストレーナ7の内部をなるべく見えなくすることができる。
【0025】
また、前記鍔部20には、前記平坦部18の外周縁部分であって前記ストレーナ7の鍔部9に相当する位置に、複数の第2通水孔26が形成されている。これら各第2通水孔26は、本実施形態において前記平坦部18の外周縁部分であって周方向において隣位の前記第1通水孔22,22の形成位置の間に位置するように形成されている。
【0026】
なお、本実施形態において、前記各第1通水孔22は、前記鍔部20における前記内縁部17から前記平坦部18の内周縁部分にかけて形成されているが、これに限定されず、前記排水路用蓋1のうち前記ストレーナ7における開口部8の周縁部に相当する位置であれば、例えば鍔部20における平坦部18の外周縁部分や基体11の外周縁部分であってもよい。また、前記各第2通水孔26についても、前記排水路用蓋1のうち前記ストレーナ7の鍔部9に相当する位置に形成すればよい。
【0027】
そして、前記排水路用蓋1は、前記排水路2の開口部3に嵌合し、前記鍔部20が前記第1段部4に係止されて、前記排水路2に着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0028】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0029】
まず、台所の流し台24に水を流すと、この水は前記流し台24の底面から前記排水路用蓋1の鍔部20の外周縁部に到達する。
【0030】
そして、前記各第1通水孔22はストレーナ7の開口部8の周縁部に沿うように形成されているので、前記水のうち各第1通水孔22に到達した水は、前記各第1通水孔22を通過した後、前記ストレーナ7における開口部8の周縁部を介して前記ストレーナ7の内周面に接触しながら排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0031】
また、前記各第2通水孔26は前記ストレーナ7における鍔部9に相当する位置に形成されているので、前記水のうち各第2通水孔26に到達した水は、前記各第2通水孔26を通過し、前記ストレーナ7の鍔部9を介して前記ストレーナ7のうち前記各第1通水孔22を通過した水が接触していない部分を含む内周面に接触しながら排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0032】
一方、前記各第2通水孔26を通過した水は、前記ストレーナ7の鍔部9を介してこの鍔部9と前記第2段部5との間から前記ストレーナ7の外側に流れ出し、前記ストレーナ7の外周面および排水路2の内周面に接触しながら排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0033】
さらに、前記各第1通水孔22および前記各第2通水孔26を通過しなかった水は、前記各切れ込み13を介して前記孔12から前記ストレーナ7の底壁上に落下し、底壁に形成された小孔を介して排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0034】
本実施形態によれば、前記各第1通水孔22を通過した水を、前記ストレーナ7の開口部8の周縁部を伝って内周面に接触させながら排水路2に流すことができるので、前記ストレーナ7の内周面に付着した細菌の栄養源を前記内周面から流すことができる。また、前記各第2通水孔26を通過した水についても、ストレーナ7の鍔部9を伝って、ストレーナ7の内周面および外周面、さらには排水路2の内周面に接触させながら排水路2に流すことができるので、前記ストレーナ7の内周面等に付着した細菌の栄養源を前記内周面等から流すことができる。
【0035】
したがって、流し台24の水を利用する度にその水を前記ストレーナ7の内周面および外周面、ならびに排水路2の内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用することによって前記ストレーナ7における滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、排水路2およびストレーナ7および排水路2の清掃の負担を減らし、手間を省略することができる。
【0036】
また、前記各第1通水孔22および前記各第2通水孔26は周方向にずらして形成されているので、前記各第1通水孔22および前記各第2通水孔26を通過した水を、ストレーナ7の内周面の全体に接触させながら流すことができる。このため、ストレーナ7の全体において滑りの発生を長期間防止することができる。
【0037】
さらに、薬剤を利用せず食器等を洗うために一度利用した水を再利用することができるので、所定期間毎に薬剤を買い換える手間を省略することができ、経済的負担にもならず、また、ストレーナ7や排水路2の劣化等の問題も生じず、環境上好ましい。
【0038】
さらにまた、例えば食器等を洗うために一度利用した水を溜める等して前記排水路2に勢いよく前記水を流すことにより、一層前記ストレーナ7および前記排水路2における滑りの発生を長期間防止することができる。
【0039】
なお、各第1通水孔22および各第2通水孔26の大きさおよび数は本実施形態に限定されるものではなく、また、各第2通水孔26の形成位置は、鍔部20の外周縁部分における隣位の前記第1通水孔22,22の間に相当する位置に限定されない。例えば、図3に示すように、鍔部20に4つの第1通水孔22を形成し、基体11が鍔部20を支持可能な範囲で前記各第1通水孔22の間の長さを短く形成してもよいし、各第2通水孔26の数を増加させてもよい。これにより、一層広い範囲において前記各第1通水孔22を通過した水をストレーナ7の内周面に接触させることができる。また、前記各第2通水孔26の数を増加させることにより、多くの水を各第2通水孔26から通過させることができる。
【0040】
また、本実施形態においては、各第1通水孔22および各第2通水孔26の2種類の通水孔が形成されているが、どちらか1種類の通水孔が形成されていればよい。
【0041】
さらに、本実施形態においては、台所の流し台24の排水路2に取り付けられるいわゆる菊割状の排水路用蓋1を用いて説明したが、前記排水路用蓋1は本実施形態の形状に限定される必要はない。例えば、菊割状の排水路用蓋1に限定されず、種々の形状の排水路用蓋に利用することができる。
【0042】
次に、本発明に係る排水路用蓋の第2の実施形態について、図4および図5を参照して説明する。ここで、本実施形態においては、風呂の洗い場の床に形成された排水路に取り付けられる排水路用蓋を用いて説明する。
【0043】
図4は、本実施形態に係る第2排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示す平面図であり、図5は、図4の第2排水路用蓋、および第1排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示すB−Bにおける断面図である。
【0044】
図4および図5に示すように、本実施形態における第1排水路用蓋31および第2排水路用蓋32が取り付けられる排水路33における四角形状の開口部34の下方には、開口縁35が四角形状となるような第1段差部36が形成されており、前記第1段差部36の下方には、開口縁37が円形状となるような第2段差部38が形成されている。そして、前記第1段差部36には、平板状であって複数の孔39が形成されている第1排水路用蓋31の外周縁部分が係止され、これにより、前記第1排水路用蓋31は、前記排水路33に着脱可能に装着されるようになっている。
【0045】
前記第2排水路用蓋32は、円形状の基体41を有し、前記基体41には、平面形状が円形状に形成された網目状の開口42が形成されている。
【0046】
また、前記第2排水路用蓋32は、前記基体41の周縁部から図5における上方に突出する内縁部43と、前記内縁部43の周縁部から前記基体41の径が広がる水平方向に延設される鍔部44とを有しており、前記鍔部44は、その外周縁の平面形状が四角形状となるように形成されている。そして、前記第2排水路用蓋32は、前記鍔部44の外周縁部分が前記第2段差部38に係止され、これにより前記排水路33に着脱可能に装着されるようになっている。
【0047】
前記第2排水路用蓋32には、前記基体41の外周縁部分から前記内縁部43を介して前記鍔部44の内周縁部分に、前記第2段差部38の開口縁37に沿うような網目状の複数の通水孔46が周方向に並列して形成されている。
【0048】
そして、この第2排水路用蓋32は、網目状の前記開口42および前記各通水孔46により前記排水路33におけるストレーナとしての機能を果たすようになっている。
【0049】
このため、前記各通水孔46の網目は、水と一緒に流れてきた髪の毛等のゴミが排水路33の下方に流れるのを阻止すること、および流れてきた水がなるべく勢いを失わずに各通水孔46を通過して排水路33の下方に流れ落ちることを考慮した大きさの網目に形成されている。
【0050】
なお、前記第2排水路用蓋32における前記各通水孔46の形成位置は、前記第2段差部38の開口縁37に相当する位置であれば、本第2実施形態における形成位置に限定されない。
【0051】
次に、本第2実施形態の作用について説明する。
【0052】
まず、風呂場の洗い場に水を流すと、この水は、前記洗い場の床から前記第1排水路用蓋31の外周縁部に到達し、各孔39を通過して、前記第2排水路用蓋32の方向へ流れ落ちていく。
【0053】
続いて、前記各通水孔46は第2段差部38の開口縁37に沿うように形成されているので、前記第2排水路用蓋32の方向に流れ落ちた水のうち前記各通水孔46に到達した水は、前記各通水孔46の網目を通過した後、前記開口縁37を介して前記排水路33の内周面に接触しながら下方へと流れ落ちていく。
【0054】
一方、前記各通水孔46を通過しなかった水は、前記開口42の網目を通過して排水路33の下方へと流れ落ちていく。
【0055】
また、水と一緒に流れてきたゴミは、網目状の前記各通水孔46および前記開口42によって排水路33の下方に流れてしまうことを阻止することができる。
【0056】
本実施形態によれば、前記各通水孔46を通過した水を前記排水路33における前記第2段差部38の開口縁37を伝って、内周面に接触させながら排水路33に流すことができるので、前記排水路33の内周面に付着した細菌の栄養源を前記内周面から流すことができる。
【0057】
したがって、洗い場の水を利用する度にその水を前記排水路33の内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用することによって前記排水路33における滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、排水路33の清掃の負担を減らして手間を省略することができる。
【0058】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0059】
また、本発明に係る排水路用蓋は、台所の流し台や風呂の洗い場だけでなく、他の場所の排水路に用いられるものであってもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の排水路用蓋によれば、排水路の水を利用する度にその水をストレーナの内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用して前記ストレーナにおける滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、ストレーナの清掃の負担を減らし、手間を省略することができる。
【0061】
また、薬剤を利用せず食器等を洗うために一度利用した水を再利用することができるので、所定期間毎に薬剤を買い換える手間を省略することができ、経済的負担にもならず、また、ストレーナや排水路の劣化等の問題も生じず、環境上好ましい。
【0062】
さらに、請求項2に記載の排水路用蓋によれば、水をストレーナの内周面、外周面、および排水路の内周面に接触させながら流れるので、この流水を利用して前記ストレーナおよび排水路の滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、ストレーナの清掃の負担を減らし、手間を省略することができる。
【0063】
また、請求項3に記載の排水路用蓋によれば、各第1通水孔および各第2通水孔は周方向にずらして形成されているので、前記各第1通水孔および前記各第2通水孔を通過した水を、ストレーナの内周面の全体に接触させながら流すことができる。このため、ストレーナの全体において滑りの発生を長期間防止することができる。
【0064】
さらに、請求項4に記載の排水路用蓋によれば、排水路に流された水を利用する度にその水を排水路の内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用して前記排水路における滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、排水路の清掃の負担を減らし手間を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排水路用蓋を排水路に取り付けた場合の一実施形態を示す平面図
【図2】図1の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合のA−Aにおける断面図
【図3】本発明に係る他の排水路用蓋を示す平面図
【図4】本発明に係る他の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合の一実施形態を示す平面図
【図5】図4の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合のB−Bにおける断面図
【符号の説明】
1 排水路用蓋
2 排水路
3 開口部
7 ストレーナ
8 開口部
9 鍔部
22 第1通水孔
26 第2通水孔
31 第1排水路用蓋
32 第2排水路用蓋
33 排水路
34 開口部
37 開口縁
44 鍔部
46 通水孔
【発明の属する技術分野】
本発明は排水路用蓋に係り、特に排水路の開口部に取り付けられ、前記排水路への排水を妨げない排水路用蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば台所の流し台等の底面には、排水路が形成されており、前記排水路の内部には、前記流し台に流された野菜くず等のゴミを溜めて液体のみを前記排水路に流すための有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されているストレーナが装着されている。このストレーナの外周壁の大部分は網目状に形成されている。また、前記排水路の開口部には、前記排水路への排水を妨げず、かつ前記ストレーナの内部が見えないように前記開口部を被覆するための排水路用蓋が取り付けられている。
【0003】
このような排水路用蓋としては、ゴム等からなる円形状の基体と、前記基体の中心部から周縁部分に向かう放射状の切れ込みによって形成され周縁部分において相互に連結されている複数の舌片と、前記基体の周縁部に形成され前記排水路用蓋を前記排水路の開口部に取り付けるとき前記開口部の周縁部に形成されている段部に係止される鍔部とを有するいわゆる菊割状の排水路用蓋が多用されている。
【0004】
前記排水路用蓋を前記排水路の開口部に取り付けた場合、前記流し台に流された水は、前記流し台の底面から前記排水路用蓋の周縁部分を介して前記各舌片に到達する。そして、前記水は、その圧力によって前記各舌片を前記ストレーナの内部方向に撓ませながら、前記切れ込みおよび前記排水路用蓋の中心部分から前記ストレーナを介して前記排水路の内部に流れ落ちていた。(特許文献1および特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】
特開2000−355964号公報(従来の技術)
【特許文献2】
特開2001−020341号公報(従来の技術)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記ストレーナには水だけでなく食材や、石けん、洗剤等の界面活性剤等が流れ込み、前記ストレーナに付着している細菌が前記食材等を栄養源として分泌物を分泌するので、前記ストレーナには、放っておくと短期間で前記分泌物による滑り(ぬめり)が発生してしまう。
【0007】
前記ストレーナに滑りが発生してしまった場合、前記滑りを除去するためには、前記ストレーナをたわしやブラシ等で擦り洗いしなければならず、また滑りからは悪臭も発生する。このため、前記ストレーナの滑りを除去する清掃作業は、負担の大きい手間のかかる作業であった。
【0008】
一方、前記ストレーナに発生してしまった滑りを除去するため、殺菌力を有する薬剤が収納された薬剤容器を前記ストレーナ内に吊し、または薬剤容器を前記排水路用蓋の鍔部の裏側に取り付けて、前記薬剤を前記ストレーナに付着させることにより、前記滑りを除去しその発生を防止する方法も実用化されている。
【0009】
しかし、前述の滑りを除去するための薬剤については、酸化力が強力なために前記ストレーナや排水路を劣化、腐食させてしまうおそれがあるものもあった。また、前記薬剤を利用して滑りを除去する場合、前記薬剤が付着した箇所の滑りのみが除去されるので、結局前記薬剤が付着しない箇所には短期間で滑りが発生してしまうことがあるという問題も有していた。さらに、前記薬剤の効果が持続する期間は例えば2ヶ月程度等の所定の期間に限定されるので、所定の期間経過後は前記薬剤を買い換えなければならず経済的負担にもなり、さらにまた前記薬剤を排水路に流すことは環境上好ましくなかった。
【0010】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、薬剤を利用することなく、排水路および前記排水路の内部に装着されるストレーナの滑りの発生を長期間防止し、前記排水路および前記ストレーナの清掃の負担を減らし手間を省略することができる排水路用蓋を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されたストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記ストレーナの開口部の周縁部に対向する部分に、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に沿うように複数の通水孔を形成した点にある。
【0012】
この請求項1に記載の発明の構成によれば、食材や食器、または手等を洗うために利用した水をそのまま流し台に流すことにより、前記各通水孔を通過した水を、ストレーナの開口部の周縁部を伝ってその内周面に接触させながら排水路に流すことができる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されたストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記鍔部に相当する部分に、複数の通水孔を形成した点にある。
【0014】
この請求項2に記載の発明の構成によれば、前記各通水孔を通過した水を、ストレーナの鍔部を伝って、ストレーナ内周面および外周面、さらには排水路の内周面に接触させながら排水路に流すことができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されたストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に対向する部分に、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に沿うように複数の第1通水孔を周方向に並列して形成し、前記各第1通水孔の形成位置よりも外周縁部分であって前記鍔部の配置位置に相当する部分に、周方向における前記各第1通水孔の形成位置の間に位置するように複数の第2通水孔を周方向に並列して形成した点にある。
【0016】
この請求項3に記載の発明の構成によれば、前記各第1通水孔および前記各第2通水孔を通過した水を、ストレーナの内周面の全体に接触させながら流すことができる。
【0017】
さらに、請求項4に記載の発明に係る排水路用蓋の特徴は、排水路の開口部に着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、前記開口部に取り付けられている状態で、前記開口部の開口縁に相当する部分に、前記開口部の開口縁に沿う形状の複数の通水孔を形成した点にある。
【0018】
この請求項4に記載の発明の構成によれば、前記各通水孔を通過した水を、排水路の開口部の開口縁を伝ってその内周面に接触させながら排水路の内部に流すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る排水路用蓋の実施形態を図1および図2を参照して説明する。ここで、本実施形態においては、台所の流し台の底面に形成された排水路に取り付けられる排水路用蓋を用いて説明する。
【0020】
図1は、本実施形態に係る排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示す平面図であり、図2は、図1の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示すA−Aにおける断面図である。
【0021】
図1および図2に示すように、前記排水路用蓋1が取り付けられる排水路2における円形状の開口部3の下方には、前記開口部3の開口縁の径が小さくなる水平方向に突出する第1段部4が形成されており、また、前記第1段部4の下方には、前記第1段部4の開口縁の径が小さくなる水平方向に突出する第2段部5が形成されている。そして、前記第2段部5には、円筒形の有底籠状とされ外周壁の大部分が網目状に形成されたストレーナ7における開口部8の周縁に形成された鍔部9が係止され、これにより、前記ストレーナ7は、前記排水路2の内部に着脱可能に装着されるようになっている。
【0022】
前記排水路用蓋1は、弾性力を有するゴム等からなる円形状の基体11を有し、前記基体11の中心部には、円形状の孔12が形成されている。前記基体11には、前記孔12から前記基体11の周縁部に向けて放射状の切れ込み13が形成されており、前記各切れ込み13の端部は前記基体11の周縁部分に形成された楕円形状の孔14にそれぞれ接続されている。そして、前記基体11には、前記切れ込み13により複数(本実施形態においては12枚)の舌片15が周縁部分において相互に連結されて形成されている。
【0023】
また、前記排水路用蓋1は、前記基体11の周縁部から図2における上方に突出する内縁部17と、前記内縁部17の周縁部から前記基体11の径が広がる水平方向に延設される平坦部18と、前記平坦部18の周端縁部から下方に延設される外縁部19とからなる鍔部20を有している。
【0024】
前記鍔部20には、前記内縁部17および前記平坦部18の内周縁部分であって前記ストレーナ7における開口部8の周縁部に相当する位置に、前記ストレーナ7における開口部8の周縁部に沿うように複数の第1通水孔22が周方向に並列して形成されている。これら各第1通水孔22の前記平坦部18における内周縁から外周縁方向への幅寸法は、流し台24に水が流されたとき、前記水が前記各第1通水孔22から流れ込んでその勢いを失わずに前記ストレーナ7における開口部3の周縁部から内周面を伝って流れ落ちる範囲内において短く形成されることが好ましい。これにより、ストレーナ7の内部をなるべく見えなくすることができる。
【0025】
また、前記鍔部20には、前記平坦部18の外周縁部分であって前記ストレーナ7の鍔部9に相当する位置に、複数の第2通水孔26が形成されている。これら各第2通水孔26は、本実施形態において前記平坦部18の外周縁部分であって周方向において隣位の前記第1通水孔22,22の形成位置の間に位置するように形成されている。
【0026】
なお、本実施形態において、前記各第1通水孔22は、前記鍔部20における前記内縁部17から前記平坦部18の内周縁部分にかけて形成されているが、これに限定されず、前記排水路用蓋1のうち前記ストレーナ7における開口部8の周縁部に相当する位置であれば、例えば鍔部20における平坦部18の外周縁部分や基体11の外周縁部分であってもよい。また、前記各第2通水孔26についても、前記排水路用蓋1のうち前記ストレーナ7の鍔部9に相当する位置に形成すればよい。
【0027】
そして、前記排水路用蓋1は、前記排水路2の開口部3に嵌合し、前記鍔部20が前記第1段部4に係止されて、前記排水路2に着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0028】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0029】
まず、台所の流し台24に水を流すと、この水は前記流し台24の底面から前記排水路用蓋1の鍔部20の外周縁部に到達する。
【0030】
そして、前記各第1通水孔22はストレーナ7の開口部8の周縁部に沿うように形成されているので、前記水のうち各第1通水孔22に到達した水は、前記各第1通水孔22を通過した後、前記ストレーナ7における開口部8の周縁部を介して前記ストレーナ7の内周面に接触しながら排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0031】
また、前記各第2通水孔26は前記ストレーナ7における鍔部9に相当する位置に形成されているので、前記水のうち各第2通水孔26に到達した水は、前記各第2通水孔26を通過し、前記ストレーナ7の鍔部9を介して前記ストレーナ7のうち前記各第1通水孔22を通過した水が接触していない部分を含む内周面に接触しながら排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0032】
一方、前記各第2通水孔26を通過した水は、前記ストレーナ7の鍔部9を介してこの鍔部9と前記第2段部5との間から前記ストレーナ7の外側に流れ出し、前記ストレーナ7の外周面および排水路2の内周面に接触しながら排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0033】
さらに、前記各第1通水孔22および前記各第2通水孔26を通過しなかった水は、前記各切れ込み13を介して前記孔12から前記ストレーナ7の底壁上に落下し、底壁に形成された小孔を介して排水路2の下方へと流れ落ちていく。
【0034】
本実施形態によれば、前記各第1通水孔22を通過した水を、前記ストレーナ7の開口部8の周縁部を伝って内周面に接触させながら排水路2に流すことができるので、前記ストレーナ7の内周面に付着した細菌の栄養源を前記内周面から流すことができる。また、前記各第2通水孔26を通過した水についても、ストレーナ7の鍔部9を伝って、ストレーナ7の内周面および外周面、さらには排水路2の内周面に接触させながら排水路2に流すことができるので、前記ストレーナ7の内周面等に付着した細菌の栄養源を前記内周面等から流すことができる。
【0035】
したがって、流し台24の水を利用する度にその水を前記ストレーナ7の内周面および外周面、ならびに排水路2の内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用することによって前記ストレーナ7における滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、排水路2およびストレーナ7および排水路2の清掃の負担を減らし、手間を省略することができる。
【0036】
また、前記各第1通水孔22および前記各第2通水孔26は周方向にずらして形成されているので、前記各第1通水孔22および前記各第2通水孔26を通過した水を、ストレーナ7の内周面の全体に接触させながら流すことができる。このため、ストレーナ7の全体において滑りの発生を長期間防止することができる。
【0037】
さらに、薬剤を利用せず食器等を洗うために一度利用した水を再利用することができるので、所定期間毎に薬剤を買い換える手間を省略することができ、経済的負担にもならず、また、ストレーナ7や排水路2の劣化等の問題も生じず、環境上好ましい。
【0038】
さらにまた、例えば食器等を洗うために一度利用した水を溜める等して前記排水路2に勢いよく前記水を流すことにより、一層前記ストレーナ7および前記排水路2における滑りの発生を長期間防止することができる。
【0039】
なお、各第1通水孔22および各第2通水孔26の大きさおよび数は本実施形態に限定されるものではなく、また、各第2通水孔26の形成位置は、鍔部20の外周縁部分における隣位の前記第1通水孔22,22の間に相当する位置に限定されない。例えば、図3に示すように、鍔部20に4つの第1通水孔22を形成し、基体11が鍔部20を支持可能な範囲で前記各第1通水孔22の間の長さを短く形成してもよいし、各第2通水孔26の数を増加させてもよい。これにより、一層広い範囲において前記各第1通水孔22を通過した水をストレーナ7の内周面に接触させることができる。また、前記各第2通水孔26の数を増加させることにより、多くの水を各第2通水孔26から通過させることができる。
【0040】
また、本実施形態においては、各第1通水孔22および各第2通水孔26の2種類の通水孔が形成されているが、どちらか1種類の通水孔が形成されていればよい。
【0041】
さらに、本実施形態においては、台所の流し台24の排水路2に取り付けられるいわゆる菊割状の排水路用蓋1を用いて説明したが、前記排水路用蓋1は本実施形態の形状に限定される必要はない。例えば、菊割状の排水路用蓋1に限定されず、種々の形状の排水路用蓋に利用することができる。
【0042】
次に、本発明に係る排水路用蓋の第2の実施形態について、図4および図5を参照して説明する。ここで、本実施形態においては、風呂の洗い場の床に形成された排水路に取り付けられる排水路用蓋を用いて説明する。
【0043】
図4は、本実施形態に係る第2排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示す平面図であり、図5は、図4の第2排水路用蓋、および第1排水路用蓋を排水路に取り付けた場合を示すB−Bにおける断面図である。
【0044】
図4および図5に示すように、本実施形態における第1排水路用蓋31および第2排水路用蓋32が取り付けられる排水路33における四角形状の開口部34の下方には、開口縁35が四角形状となるような第1段差部36が形成されており、前記第1段差部36の下方には、開口縁37が円形状となるような第2段差部38が形成されている。そして、前記第1段差部36には、平板状であって複数の孔39が形成されている第1排水路用蓋31の外周縁部分が係止され、これにより、前記第1排水路用蓋31は、前記排水路33に着脱可能に装着されるようになっている。
【0045】
前記第2排水路用蓋32は、円形状の基体41を有し、前記基体41には、平面形状が円形状に形成された網目状の開口42が形成されている。
【0046】
また、前記第2排水路用蓋32は、前記基体41の周縁部から図5における上方に突出する内縁部43と、前記内縁部43の周縁部から前記基体41の径が広がる水平方向に延設される鍔部44とを有しており、前記鍔部44は、その外周縁の平面形状が四角形状となるように形成されている。そして、前記第2排水路用蓋32は、前記鍔部44の外周縁部分が前記第2段差部38に係止され、これにより前記排水路33に着脱可能に装着されるようになっている。
【0047】
前記第2排水路用蓋32には、前記基体41の外周縁部分から前記内縁部43を介して前記鍔部44の内周縁部分に、前記第2段差部38の開口縁37に沿うような網目状の複数の通水孔46が周方向に並列して形成されている。
【0048】
そして、この第2排水路用蓋32は、網目状の前記開口42および前記各通水孔46により前記排水路33におけるストレーナとしての機能を果たすようになっている。
【0049】
このため、前記各通水孔46の網目は、水と一緒に流れてきた髪の毛等のゴミが排水路33の下方に流れるのを阻止すること、および流れてきた水がなるべく勢いを失わずに各通水孔46を通過して排水路33の下方に流れ落ちることを考慮した大きさの網目に形成されている。
【0050】
なお、前記第2排水路用蓋32における前記各通水孔46の形成位置は、前記第2段差部38の開口縁37に相当する位置であれば、本第2実施形態における形成位置に限定されない。
【0051】
次に、本第2実施形態の作用について説明する。
【0052】
まず、風呂場の洗い場に水を流すと、この水は、前記洗い場の床から前記第1排水路用蓋31の外周縁部に到達し、各孔39を通過して、前記第2排水路用蓋32の方向へ流れ落ちていく。
【0053】
続いて、前記各通水孔46は第2段差部38の開口縁37に沿うように形成されているので、前記第2排水路用蓋32の方向に流れ落ちた水のうち前記各通水孔46に到達した水は、前記各通水孔46の網目を通過した後、前記開口縁37を介して前記排水路33の内周面に接触しながら下方へと流れ落ちていく。
【0054】
一方、前記各通水孔46を通過しなかった水は、前記開口42の網目を通過して排水路33の下方へと流れ落ちていく。
【0055】
また、水と一緒に流れてきたゴミは、網目状の前記各通水孔46および前記開口42によって排水路33の下方に流れてしまうことを阻止することができる。
【0056】
本実施形態によれば、前記各通水孔46を通過した水を前記排水路33における前記第2段差部38の開口縁37を伝って、内周面に接触させながら排水路33に流すことができるので、前記排水路33の内周面に付着した細菌の栄養源を前記内周面から流すことができる。
【0057】
したがって、洗い場の水を利用する度にその水を前記排水路33の内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用することによって前記排水路33における滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、排水路33の清掃の負担を減らして手間を省略することができる。
【0058】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0059】
また、本発明に係る排水路用蓋は、台所の流し台や風呂の洗い場だけでなく、他の場所の排水路に用いられるものであってもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の排水路用蓋によれば、排水路の水を利用する度にその水をストレーナの内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用して前記ストレーナにおける滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、ストレーナの清掃の負担を減らし、手間を省略することができる。
【0061】
また、薬剤を利用せず食器等を洗うために一度利用した水を再利用することができるので、所定期間毎に薬剤を買い換える手間を省略することができ、経済的負担にもならず、また、ストレーナや排水路の劣化等の問題も生じず、環境上好ましい。
【0062】
さらに、請求項2に記載の排水路用蓋によれば、水をストレーナの内周面、外周面、および排水路の内周面に接触させながら流れるので、この流水を利用して前記ストレーナおよび排水路の滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、ストレーナの清掃の負担を減らし、手間を省略することができる。
【0063】
また、請求項3に記載の排水路用蓋によれば、各第1通水孔および各第2通水孔は周方向にずらして形成されているので、前記各第1通水孔および前記各第2通水孔を通過した水を、ストレーナの内周面の全体に接触させながら流すことができる。このため、ストレーナの全体において滑りの発生を長期間防止することができる。
【0064】
さらに、請求項4に記載の排水路用蓋によれば、排水路に流された水を利用する度にその水を排水路の内周面に接触させながら流すことができるので、この流水を利用して前記排水路における滑りの発生を長期間防止することができ、これにより、排水路の清掃の負担を減らし手間を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排水路用蓋を排水路に取り付けた場合の一実施形態を示す平面図
【図2】図1の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合のA−Aにおける断面図
【図3】本発明に係る他の排水路用蓋を示す平面図
【図4】本発明に係る他の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合の一実施形態を示す平面図
【図5】図4の排水路用蓋を排水路に取り付けた場合のB−Bにおける断面図
【符号の説明】
1 排水路用蓋
2 排水路
3 開口部
7 ストレーナ
8 開口部
9 鍔部
22 第1通水孔
26 第2通水孔
31 第1排水路用蓋
32 第2排水路用蓋
33 排水路
34 開口部
37 開口縁
44 鍔部
46 通水孔
Claims (4)
- 内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されているストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、
前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記ストレーナの開口部の周縁部に対向する部分に、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に沿うように複数の通水孔を形成したことを特徴とする排水路用蓋。 - 内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されているストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、
前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記鍔部に相当する部分に、複数の通水孔を形成したことを特徴とする排水路用蓋。 - 内部に有底筒状とされ開口部の外周に周縁部を介して鍔部が形成されているストレーナが装着される排水路の開口部に、着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、
前記排水路の前記開口部に取り付けられている状態で、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に対向する部分に、前記ストレーナの前記開口部の周縁部に沿うように複数の第1通水孔を周方向に並列して形成し、
前記各第1通水孔の形成位置よりも外周縁部分であって前記鍔部の配置位置に相当する部分に、周方向における前記各第1通水孔の形成位置の間に位置するように複数の第2通水孔を周方向に並列して形成したことを特徴とする排水路用蓋。 - 排水路の開口部に着脱可能に取り付けられる排水路用蓋において、
前記開口部に取り付けられている状態で、前記開口部の開口縁に相当する部分に、前記開口部の開口縁に沿うように複数の通水孔を形成したことを特徴とする排水路用蓋。
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Cited By (2)
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KR101368425B1 (ko) * | 2012-02-22 | 2014-03-03 | 쿠쿠전자주식회사 | 수처리장치의 살균수 공급장치 |
KR101373057B1 (ko) | 2012-03-05 | 2014-03-13 | 쿠쿠전자주식회사 | 수처리장치의 살균수 공급장치 |
-
2003
- 2003-06-05 JP JP2003160570A patent/JP2004360311A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101368425B1 (ko) * | 2012-02-22 | 2014-03-03 | 쿠쿠전자주식회사 | 수처리장치의 살균수 공급장치 |
KR101373057B1 (ko) | 2012-03-05 | 2014-03-13 | 쿠쿠전자주식회사 | 수처리장치의 살균수 공급장치 |
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