JP2004358409A - 生ごみ処理機 - Google Patents
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Abstract
【課題】生ごみの乾燥や微生物分解を効率よく作用させることで乾燥効率を向上させるとともに、低コスト・コンパクト化、微生物担体の観察をも実現させる生ごみ処理機を提供することを目的とする。
【解決手段】生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部21と、前記生ごみ収納部21の開口を開閉する蓋部28と、前記生ごみ収納部21内に空気を送る送風手段35とを備え、前記送風手段35が前記生ごみ収納部21内に空気を送る送風口部33を、前記蓋部28に形成したもので、蓋部28を開くことにより、生ごみ収納部21の開口より微生物担体の状態が直接観察できる。
【選択図】 図1
【解決手段】生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部21と、前記生ごみ収納部21の開口を開閉する蓋部28と、前記生ごみ収納部21内に空気を送る送風手段35とを備え、前記送風手段35が前記生ごみ収納部21内に空気を送る送風口部33を、前記蓋部28に形成したもので、蓋部28を開くことにより、生ごみ収納部21の開口より微生物担体の状態が直接観察できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主に家庭の台所で発生する生ごみを減量及び減容させる生ごみ処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の生ごみ処理機は生ごみを減量、減容している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図10は、従来の生ごみ処理機を示すものである。図10において、微生物の生息場所となるおがくずや未分解の処理物等の微生物担体1を入れた微生物分解槽2と、投入された生ごみ3と微生物担体1とを混合、撹拌するための回転撹拌棒4及びその駆動装置5を有し、投入された生ごみ3を微生物により最終的には二酸化炭素と水に分解し、生ごみ3を減量及び減容するもので、微生物分解槽2内の温度を適正に保つための加熱手段6、酸素(空気)を供給するための吸引ファン7と送風連通部8、それらの制御を行う制御手段(図示せず)を備え、微生物の働きにより生ごみを分解し減量及び減容する生ごみ処理機が一般的に知られている。また、乾燥室9は微生物分解槽2の上部に設けられ、回転可能なプレート10で仕切られている。乾燥室9には、吸気ファン11を有する送風連通部12が設けられると共に、排気ファン13を有する排出連通部14が設けられる。
【0004】
生ごみ処理機は微生物が生ごみ3を分解する方式のため、この微生物を生息させ、活性化させるための環境を作る必要がある。1つには、微生物が多く生息でき増殖するための場所が必要であり、微生物担体1には、おがくずのような木片チップ、多孔質のプラスチック片等が用いられている。2つには、微生物による分解に必要な条件である酸素(空気)が、微生物担体1に回転撹拌棒4の撹拌作用により供給される。また、3つには、適度の湿度が必要であり、乾燥しすぎの状態では、微生物は生存できなし、水分の多い状態でも分解の能力が低下する。
【0005】
そこで、生ごみが乾燥室9に投入されると、外気が吸気ファン11の吸引作用により送風連通部12から乾燥室9に供給され、再び排気ファン13の排気作用により排出連通部14から排出される。その際、外気が乾燥室9に投入された生ごみを乾燥する。次に、生ごみ3の乾燥終了後プレート10が回転して、乾燥した生ごみ3は微生物分解槽2内に落下する。続いて、制御手段が加熱手段6の加熱量と吸引ファン7の換気能力を調整して微生物担体1の水分を一定に保っている。特に、大量の生ごみ3や水分の多い生ごみ3が乾燥室9に投入された場合でも、事前に生ごみ3をある程度乾燥しているので、制御手段が加熱手段6の加熱量と吸引ファン7の換気能力を上げて微生物担体1の水分調整をできる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−29211号公報(第2頁、第10図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、微生物分解槽2の微生物担体1の状態がプレート10に視界を遮られ観察できないという課題を有していた。また、微生物担体1の水分を一定に保っているが、回転撹拌棒4の撹拌作用により微生物担体1に供給される酸素(空気)がまだ不十分なために、乾燥効率が悪いという課題を有していた。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、生ごみの乾燥や微生物分解を効率よく作用させることで乾燥効率を向上させるとともに、低コスト・コンパクト化、微生物担体の観察をも実現させる生ごみ処理機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために本発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段が前記生ごみ収納部内に空気を送る送風口部を、前記蓋部に形成したものである。
【0010】
これによって、送風手段から送られた空気は、送風口部から生ごみ収納部内に噴出し、前記生ごみ収納部外へ排出される。すなわち、噴出した空気は、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。また、噴出した空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性と水分含有率が確保できる。更に、蓋部を開くことにより、生ごみ収納部の開口より微生物担体の状態が直接観察できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段が前記生ごみ収納部内に空気を送る送風口部を、前記蓋部に形成したもので、生ごみ収納部に送風された空気は、送風口部から生ごみ収納部内に噴出し、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。この乾燥分、大量の生ごみや水分の多い生ごみが投入された場合でも、生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)ができる。また、噴出した空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。蓋部を開くことにより、生ごみ処理機の掃除もしやすく、生ごみ収納部の微生物担体の状態が直接観察できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段とを備え、前記排出手段が前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出口部を、前記蓋部に形成したもので、生ごみが微生物分解処理される際に発生する水分やガスを、排出口部より、すみやかに前記生ごみ収納部外へ排出できるため、生ごみの乾燥と生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)をさらに効率よく進めることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段を備え、前記排出手段が前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出口部を、蓋部に形成するとともに、送風口部と前記排出口部とを、一体の部材で形成したもので、上記請求項1と請求項2に記載の発明の作用と効果を、1部品で達成することができるとともに、製品を低コスト、コンパクトにすることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、送風手段と送風口部とを連通する送風通路を蓋部に形成するとともに、前記送風通路で蓋部への流入口部である連通口部を、蓋部開時に、生ごみ収納部の上方に位置するように形成したもので、連通口部近辺に付着した細塵などが蓋部開閉時に、落下しても生ごみ収納部内に落ちるもので、掃除などのメンテナンス作業を容易にするものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、排出手段と排出口部とを連通する排出通路を蓋部に形成するとともに、前記排出通路で蓋部への流入口部である接続口部を、蓋部開時に、生ごみ収納部の上方に位置するように形成したもので、接続口部近辺に付着した細塵などが蓋部開閉時に、落下しても生ごみ収納部内に落ちるもので、掃除などのメンテナンス作業を容易にするものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、送風手段と送風口部とを連通する送風通路を蓋部に形成するとともに、前記送風通路で蓋部への流出口部である送風連通部の開口面積より、送風口部の開口面積を大きくしたもので、送風連通部から蓋部に供給された空気は、蓋部の内部面に衝突し拡がり、蓋部の内圧を均一化して送風口部から噴出する。すなわち、空気は、送風口部の開口面積に絞られて、安定して噴出する。
【0017】
請求項7に記載の発明は、排出手段と排出口部とを連通する排出通路を蓋部に形成するとともに、前記排出通路で蓋部への流出口部である排出連通部の開口面積より、排出口部の開口面積を大きくしたもので、蓋部を開けたときには、排出連通部が開口状態となるため、排出口部で絞られていた吸引面積が、排出連通部の吸引面積まで広がり、圧損が下がることにより排出連通部からの吸引風量が増大する。それにより蓋部開時には生ごみ収納部の臭気が排出通路に吸引され、蓋部開時の臭いの拡散を低減することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、送風手段、送風口部を連通する送風通路を形成するとともに、前記送風通路に送風方向を変更するガイド部材を設けたもので、生ごみ収納部に送風された空気は、ガイド部材に案内され生ごみ収納部内に送風され、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。この乾燥分、大量の生ごみや水分の多い生ごみが投入された場合でも、生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)ができる。また、送風された空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。
【0019】
請求項9に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口の上方に配置され開閉自在な蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内に空気を送るもので、生ごみ収納部に送風された空気は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部から生ごみ収納部内に噴出し、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。この乾燥分、大量の生ごみや水分の多い生ごみが投入された場合でも、生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)ができる。また、噴出した空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。蓋部を開くことにより、生ごみ処理機の掃除もしやすく、生ごみ収納部の微生物担体の状態が直接観察できる。また上記構成は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内に空気を送るものなので、低コストで実現できる。
【0020】
請求項10に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口の上方に配置され開閉自在な蓋部と、前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段とを備え、前記排出手段は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内の空気を排出するもので、生ごみが微生物分解処理される際に発生する水分やガスを、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部よりすみやかに前記生ごみ収納部外へスムーズに排出するため、生ごみの乾燥と生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)をさらに効率よく進めることができる。また上記構成は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内より空気を排出するものなので、低コストで実現できる。
【0021】
請求項11に記載の発明は、蓋部と生ごみ収納部との間の空間部のフィルタを、前記蓋部に設けたもので、蓋部にフィルタが設けてあるため、蓋部ごと取り外して清掃することができるなど掃除の手間を省くことができる。
【0022】
請求項12に記載の発明は、フィルタを略L字形状に形成したもので、L字の一辺は、生ごみ収納部に対向させ、かつL字の他の一辺は、蓋部と生ごみ収納部との間の空間部に当接させることができるので、一部品で、2重の濾過機能を発揮することができ、低コストで効率の良い性能を得ることができる。
【0023】
請求項13に記載の発明は、生ごみ収納部内の堆積物が所定量を超えたとき、生ごみ収納部外へ移動するオーバーフロー口部を設け、前記オーバーフロー口部の最下端部は、蓋部の最下端部より上方に位置するもので、オーバーフロー口部方向に多量に送風されると、本来オーバーフローでこぼれては困る未処理のもの(キャベツの葉っぱなど)もこぼれてしまうため、送風通路からの送風が直接オーバーフロー口部に当たらないようにすることにより、簡単な構成で未処理物のこぼれを防ぐことができる。
【0024】
請求項14に記載の発明は、生ごみ収納部内の堆積物が所定量を超えたとき、生ごみ収納部外へ移動するオーバーフロー口部を設け、蓋部と生ごみ収納部との間の空間より前記生ごみ収納部内に送られた空気は、前記オーバーフロー口部に対して略平行に流れるもので、オーバーフロー口部に直接送風すると未処理物がこぼれる恐れがあるが、オーバーフロー口部に平行な方向から風を当てることにより、未処理物のこぼれを防ぐことができるとともに、オーバーフロー口部の結露を防止し、堆積物がスムーズにこぼれるよう維持することができる。
【0025】
請求項15に記載の発明は、生ごみ収納部内に空気が送られる蓋部と生ごみ収納部との間の空間部を送風連通部、前記生ごみ収納部内より空気を排出する蓋部と生ごみ収納部との間の空間部を排出連通部としたとき、前記送風連通部と前記排出連通部とは、対向しない位置に設けたもので、生ごみ収納部内に送られた空気は、生ごみ収納部内の全体に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。また、生ごみが微生物分解処理される際に発生する水分やガスを、生ごみ収納部内の全体より、すみやかに前記生ごみ収納部外へ排出できるため、生ごみの乾燥と生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)をさらに効率よく進めることができる。
【0026】
請求項16に記載の発明は、送風手段の消費電力を制御する制御手段を設けたもので、送風量をあげることにより、送風された空気は、生ごみ収納部の内部面に衝突し拡がり、生ごみ収納部全体を乾燥することができる。
【0027】
請求項17に記載の発明は、排出手段の消費電力を制御する制御手段を設けたもので、排出量をあげることにより、生ごみ収納部から、蒸気、ガスを多く排出でき、吸着式の脱臭装置を設けた場合に、低い臭気強度を維持しできる。また、蒸気、ガスを多く排出できるため、乾燥効率を向上することができる。
【0028】
請求項18に記載の発明は、送風手段が、生ごみ収納部内へ送る空気を加熱する加熱手段を設けたもので、送風の温度を上げることにより、前述の送風による乾燥効果をより高めることができる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施例1)
図1〜図4は、本発明の実施例1における生ごみ処理機の構成図を示すものである。図5は、本発明の実施例1における生ごみ処理機の部分斜視図を示すものである。
【0031】
図1〜図5において、21は開口部を有する有底状の生ごみ収納部であり、微生物分解槽22と3本の回転撹拌棒23とから構成されている。24は微生物の生息場所となるおがくずや未分解の処理物等の微生物担体である。25は回転撹拌棒23を駆動する駆動装置である。そして、回転撹拌棒23は投入された生ごみ26と微生物担体24とを混合、撹拌し、微生物担体24に酸素(空気)を供給する。27は微生物分解槽22内の温度を適正に保つための電気ヒータからなる加熱手段である。28は微生物分解槽22の上部に、生ごみ26を投入する際に開閉する蓋部である。29は微生物分解槽22の側面上部に開口した排出連通部であり、排出手段である吸引ファン30を内蔵した排出通路51につながる。31は送風連通部であり、送風手段である送風ファン35を内蔵した送風通路59につながる。32は送風により生ごみ26を乾燥させる送風乾燥処理部であり、蓋部28の下面に設け、かつ送風口部33と排出口部56を多数個開口した裏蓋34で上部を覆われる。裏蓋34には連通口部53と接続口部54が設けてあり、それぞれ送風連通部31と、排出連通部29に、蓋部閉時に連結される。いわゆる蓋部閉時に、送風口部33と排出口部56とが、それぞれ送風ファン35と吸引ファン30とに連通し、送風通路59と排出通路51とを形成するのである。また、蓋部28が有する裏蓋34の中央には、連通口部53と接続口部54及び送風口部33と排出口部56を分離する隔壁55が設けてある。
【0032】
以上のように構成された生ごみ処理機について、以下その動作、作用を説明する。
【0033】
まず、電源が供給されると吸引ファン30が連続運転を開始し、空気が送風連通部31から連通口部53を通り、送風口部33より生ごみ収納部21の上部に流入する。続いて、この空気は吸引ファン30の排気作用により排出口部56から接続口部54を通り、排出連通部29を通って外へ排気される。すなわち、生ごみ収納部21の上部を常時換気する。
【0034】
そして、蓋部28を開けて、生ごみ26を微生物分解槽22に投入後、再び蓋部28を閉める。続いて、送風ファン35が送風を開始し、裏蓋34に空気が送り込まれる。次に、裏蓋34に送り込まれた空気は、送風口部33上部に形成した噴出筒58によって整流され、生ごみ収納部21底部方向全体に向かって噴出する。噴出された空気は生ごみ26の上部から下部に貫通し、そして微生物担体24に衝突後、生ごみ26の側部から生ごみ26の外へ出て排出連通部29から排気される。その際に、空気が生ごみ26から発生する水蒸気を直ちに運び出す(生ごみ26の雰囲気の水蒸気分圧が下がる)ので、生ごみ26は速やかに乾燥する。なお、吸引ファン30の排気作用により、送風口部33から噴出した空気は蓋部28に設けたパッキン57から外へ逆流することは少なく、排出口部56からほとんど排気される。
【0035】
その後、送風ファン35が送風を開始して所定時間経過後(例えば3時間後)、送風ファン35が停止する。続いて、駆動装置25により駆動する回転撹拌棒23が乾燥した生ごみ26(例えば水分は10〜50%減)と微生物担体24とを混合する。他方、微生物分解槽22の微生物担体24が所定の温度(例えば30℃程度)に維持するように、加熱手段27がON/OFF制御される。また、駆動装置25により駆動する回転撹拌棒23は微生物担体24と乾燥した生ごみ26を間欠的に混合、撹拌し、微生物担体24に酸素(空気)を供給する。同時に、回転撹拌棒23の撹拌動作は微生物担体24の水蒸気を生ごみ収納部21の上部空間に放出させる。更に、吸引ファン30が、排出口部56から生ごみ収納部21内の水蒸気や空気等を排気するので、微生物担体24の水分調整(水分を減らす)ができる。また、吸引ファン30が送風口部33から生ごみ収納部21へ外気を導入する。次に、微生物担体24に生息する微生物は乾燥した生ごみ26を最終的には二酸化炭素と水に分解し、乾燥した生ごみ26を減量及び減容する。
【0036】
また、大量の生ごみ26や水分の多い生ごみ26が投入された場合でも、送風ファン35から供給され、送風口部33から噴出する空気が生ごみ26を乾燥する。この乾燥分、微生物担体24の水分調整ができるので、微生物担体24が粒や塊にならず、通気性が確保できる。すなわち、回転撹拌棒23の間欠的な混合、撹拌により微生物担体24に酸素(空気)が供給できる。特に、送風口部33から噴出した空気は、生ごみ収納部21の微生物担体24表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部21では良好な通気性が確保でき、臭いの少ない乾燥した生ごみ26の分解性能が継続できる。また、エネルギー消費の大きい加熱手段(電気ヒータやバーナ)の熱源を使わず、大気熱を利用する送風ファン35の送風により生ごみ26を乾燥させるので、省エネルギーが図れる。更に、生ごみ26の表面が乾いているので、生ごみ26の表面が微生物担体24から水分を吸収するまでの間、生ごみ26の分解が抑えられる。この結果、投入された生ごみ26の分解性能が平準化され、臭気成分の発生ピークが小さくなり、瞬間的な臭いが少なくなる。また、微生物担体24が少ない場合や微生物担体24の表面が凸凹になった場合でも、常に生ごみ収納部21の底部方向に向かって噴出した空気は生ごみ収納部21に投入された生ごみ26の上部に衝突し、生ごみ26を貫通しながら生ごみ26を乾燥する。この結果、常に安定した生ごみ26の乾燥性能が得られる。
【0037】
他方、従来例の乾燥室の乾燥機能を生ごみ収納部21の上部に一元化したので、低コスト化とコンパクト化が図れる。また、従来例の乾燥室がない分、生ごみ処理機の汚れが防止でき、かつ視界が遮られるプレートがないので、生ごみ収納部21を開口する際に生ごみ収納部21の微生物担体24の状態が簡単に観察できる。
【0038】
なお、送風口部33は丸穴である必要はなく、例えば角穴でも効果は変わらない。また、送風ファン35はファン式送風装置であるが、生ごみ26に空気が貫流できるならポンプでもよい。
【0039】
以上のように、本実施例においては、生ごみ26を微生物により分解させる生ごみ収納部21の上部に設け、送風ファン35を内蔵する送風通路59につながる送風連通部31と、排出通路51につながる排出連通部29と、排出連通部29に対応して設けた吸引ファン30と、送風連通部31と排出連通部29とそれぞれ連結する連通口部53と接続口部54を有する裏蓋34に、多数開口し生ごみ26を乾燥させる空気を生ごみ収納部21に対応して噴出する送風口部33と排出口部56を備えたことにより、大量の生ごみ26や水分の多い生ごみ26が投入された場合でも、生ごみ収納部21での乾燥した生ごみ26の分解性能が継続できる。
【0040】
また、送風口部33から噴出した空気は、微生物担体24表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部21では良好な通気性が確保でき、臭いの少ない乾燥した生ごみ26の分解性能が継続できる。更に、従来例の乾燥室の乾燥機能を生ごみ収納部21の上部に一元化したので、低コスト化とコンパクト化が図れる。また、生ごみ処理機の汚れが防止でき、かつ生ごみ収納部21を開口する際に微生物担体24の状態が直接観察できる。
【0041】
さらに詳細を述べると、排出口部56の内面には細塵の通過を防ぐネット60がつけてあり、排気からごみが飛び出すのを防止する。
【0042】
また、送風口部33は、上流側の開口数を少なく、下流側の開口数を多くしているので、送風連通部31から送られた空気は、噴出しやすい上流側では、噴出を規制され、風圧の落ちる下流側で噴出しやすくなっているので、結果として生ごみ収納部21底部方向全体に、均一な風圧を持って空気が噴出される。
【0043】
さらに送風口部33および排出口部56は直径4mmを超える径で形成されており、裏蓋34内で結露してもその結露水は、下に流れ落ち、裏蓋34内にたまることはない。送風連通部31と排出連通部29に連結する連通口部53と接続口部54は、蓋部28開時に下方を向いて、生ごみ収納部21入り口近傍に位置するため、万が一連通部でごみなどを噛み込んでも蓋部開時に落下するか、容易に払い落とすことができる。
【0044】
蓋部28はヒンジ部61で取り外すことができるため、蓋部ごと洗浄すれば、送風口部33、排出口部56、およびネット60などを水洗いすることができ、つまりや、汚れを簡単に取り除くことができる。
【0045】
送風連通部31と、排出連通部29の開口面積は、それぞれ送風口部33と排出口部56の総開口面積より大きく設定してある。そのため、送風連通部31から裏蓋34に供給された空気は、裏蓋34の内部面に衝突し拡がり、裏蓋34の内圧を均一化して送風口部33から噴出する。すなわち、空気は、送風口部33の開口面積に絞られて、安定して噴出する。
【0046】
蓋部28を開けたときには、排出連通部29が開口状態となるため、排出口部56で絞られていた吸引面積が、排出連通部29の吸引面積まで広がり、圧損が下がることにより排出連通部29からの吸引風量が増大する。それにより蓋部28開時には生ごみ収納部21の臭気が排出通路51に吸引され、蓋部開時の臭いの拡散を低減することができる。これらは、吸引ファン30の風量を制御する必要なく、蓋部28の開閉だけで行われるため、低コストで実現することができる。
【0047】
(実施例2)
図6〜図9は、本発明の実施例2における生ごみ処理機の構成図を示すものである。
【0048】
実施例1の構成と異なるところを重点的に説明する。
【0049】
裏蓋62は、蓋部63閉時に送風連通部64に対向する位置に略45°の傾斜68を形成し、送風連通部64からの風を生ごみ収納部65底部方向へ誘導する。
【0050】
一方排出連通部66に対向する位置には、湾曲させたくぼみ67を形成し、生ごみ収納部65の上面の空気を吸引する空気流を作り出す。くぼみ67にはL字型に曲げたフィルタ72を形成し、L字の一辺は、生ごみ収納部65に対向させ、かつL字の他の一辺は排出連通部66に当接させることができるので、一部品で、2重の濾過機能を発揮することができ、低コストで効率の良い性能を得ることができる。
【0051】
送風連通部64と排出連通部66は、生ごみ収納部65の対辺に配置してあり、裏蓋62は、送風連通部64と排出連通部66を結ぶラインを遮断する形で突出している。
【0052】
すなわち送風連通部64から生ごみ収納部65内に送風された空気は、生ごみ収納部65底部に向かって吹き付けられ、生ごみ26および微生物担体24を通気、乾燥したのちくぼみ67にガイドされ、L字フィルタ72で細塵を濾過したのち、排出連通部66からスムーズに排出される。
【0053】
また、生ごみ収納部65内の堆積物を排出するオーバーフロー口部69を生ごみ収納部65側面に形成し、このオーバーフロー口部69より裏蓋62底面が突出するように設定しているので、送風連通部64から送風される気流が、直接オーバーフロー口部69正面に向かって流れないようにしてある。
【0054】
但し、オーバーフロー口部69に対し、平行に風を流す凹部70を形成することによって、空気流によってオーバーフロー口部69から堆積物や生ごみ26がこぼれ落ちることを防止しながら、オーバーフロー口部69近傍を風で乾燥することにより、結露などによる堆積物付着を防止し、堆積物がスムーズにこぼれるようにする。
【0055】
以上のように、本実施例においては、裏蓋62内を空気が流れることなく、生ごみ収納部65内の乾燥、排気を行うことができるので、実施例1で説明した作用に加え、裏蓋62による断熱効果も得られるとともに、よりシンプルな形状で実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0056】
さらに生ごみ収納部65内に送風する送風連通部64と、生ごみ収納部内の空気を排出する排出連通部66を生ごみ収納部65の対辺上に配置しているので、蓋部を閉めている間は、上記の効果を得ることができる上、蓋部を開けたときは、送風連通部64から排出連通部66に向けて直線の気流が作りだせるため、生ごみ収納部65の開口を覆うエアカーテンの効果を発揮するので、蓋部開時の臭い拡散を低減することができる。
【0057】
実施例1、2とも排出通路75内に吸着脱臭部材76を設けることにより、排気臭を低減することができるが、吸着脱臭部材76は、吸着性能を回復させるため、臭気の低い空気を一定時間流す必要がある。
【0058】
吸引ファン30の送風量を送風ファン35の送風量より増大させることにより、生ごみ収納部から発生する蒸気、ガスに対して外気の吸引量を増やすことができる。その場合、機外に排出される空気が外気によって希釈されることになるので臭気強度を低減することができるともに、排出通路75内に設けた吸着脱臭部材76に吸着した臭い成分を薄めながら放出させるので、低い臭気を維持しながら吸着脱臭部材76の吸着能力を回復することができる。
【0059】
本事例は、吸着脱臭剤の回復のために、吸引風量を上げたが、加熱触媒などを冷却するために、吸引風量を増加させてもよい。
【0060】
また送風連通部から送風する空気を加熱する加熱手段を設ければ、前述の乾燥性能がさらに良くなることは、言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、生ごみの乾燥や微生物分解を効率よく作用させることで乾燥効率を向上させるとともに、低コスト・コンパクト化、微生物担体の観察をも実現させる生ごみ処理機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における生ごみ処理機の側断面図
【図2】同他の生ごみ処理機の側断面図
【図3】同生ごみ処理機の上方断面図
【図4】同他の生ごみ処理機の側断面図(蓋部を開いたとき)
【図5】同生ごみ処理機の蓋部内の拡大図
【図6】本発明の第2の実施例における生ごみ処理機の側断面図
【図7】同他の生ごみ処理機の側断面図
【図8】同生ごみ処理機の上方断面図
【図9】同他の生ごみ処理機の側断面図(蓋部を開いたとき)
【図10】従来の生ごみ処理機の構成図
【符号の説明】
21 生ごみ収納部
28 蓋部
30 吸引ファン(排出手段)
33 送風口部
35 送風ファン(送風手段)
56 排出口
【発明の属する技術分野】
本発明は主に家庭の台所で発生する生ごみを減量及び減容させる生ごみ処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の生ごみ処理機は生ごみを減量、減容している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図10は、従来の生ごみ処理機を示すものである。図10において、微生物の生息場所となるおがくずや未分解の処理物等の微生物担体1を入れた微生物分解槽2と、投入された生ごみ3と微生物担体1とを混合、撹拌するための回転撹拌棒4及びその駆動装置5を有し、投入された生ごみ3を微生物により最終的には二酸化炭素と水に分解し、生ごみ3を減量及び減容するもので、微生物分解槽2内の温度を適正に保つための加熱手段6、酸素(空気)を供給するための吸引ファン7と送風連通部8、それらの制御を行う制御手段(図示せず)を備え、微生物の働きにより生ごみを分解し減量及び減容する生ごみ処理機が一般的に知られている。また、乾燥室9は微生物分解槽2の上部に設けられ、回転可能なプレート10で仕切られている。乾燥室9には、吸気ファン11を有する送風連通部12が設けられると共に、排気ファン13を有する排出連通部14が設けられる。
【0004】
生ごみ処理機は微生物が生ごみ3を分解する方式のため、この微生物を生息させ、活性化させるための環境を作る必要がある。1つには、微生物が多く生息でき増殖するための場所が必要であり、微生物担体1には、おがくずのような木片チップ、多孔質のプラスチック片等が用いられている。2つには、微生物による分解に必要な条件である酸素(空気)が、微生物担体1に回転撹拌棒4の撹拌作用により供給される。また、3つには、適度の湿度が必要であり、乾燥しすぎの状態では、微生物は生存できなし、水分の多い状態でも分解の能力が低下する。
【0005】
そこで、生ごみが乾燥室9に投入されると、外気が吸気ファン11の吸引作用により送風連通部12から乾燥室9に供給され、再び排気ファン13の排気作用により排出連通部14から排出される。その際、外気が乾燥室9に投入された生ごみを乾燥する。次に、生ごみ3の乾燥終了後プレート10が回転して、乾燥した生ごみ3は微生物分解槽2内に落下する。続いて、制御手段が加熱手段6の加熱量と吸引ファン7の換気能力を調整して微生物担体1の水分を一定に保っている。特に、大量の生ごみ3や水分の多い生ごみ3が乾燥室9に投入された場合でも、事前に生ごみ3をある程度乾燥しているので、制御手段が加熱手段6の加熱量と吸引ファン7の換気能力を上げて微生物担体1の水分調整をできる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−29211号公報(第2頁、第10図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、微生物分解槽2の微生物担体1の状態がプレート10に視界を遮られ観察できないという課題を有していた。また、微生物担体1の水分を一定に保っているが、回転撹拌棒4の撹拌作用により微生物担体1に供給される酸素(空気)がまだ不十分なために、乾燥効率が悪いという課題を有していた。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、生ごみの乾燥や微生物分解を効率よく作用させることで乾燥効率を向上させるとともに、低コスト・コンパクト化、微生物担体の観察をも実現させる生ごみ処理機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために本発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段が前記生ごみ収納部内に空気を送る送風口部を、前記蓋部に形成したものである。
【0010】
これによって、送風手段から送られた空気は、送風口部から生ごみ収納部内に噴出し、前記生ごみ収納部外へ排出される。すなわち、噴出した空気は、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。また、噴出した空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性と水分含有率が確保できる。更に、蓋部を開くことにより、生ごみ収納部の開口より微生物担体の状態が直接観察できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段が前記生ごみ収納部内に空気を送る送風口部を、前記蓋部に形成したもので、生ごみ収納部に送風された空気は、送風口部から生ごみ収納部内に噴出し、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。この乾燥分、大量の生ごみや水分の多い生ごみが投入された場合でも、生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)ができる。また、噴出した空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。蓋部を開くことにより、生ごみ処理機の掃除もしやすく、生ごみ収納部の微生物担体の状態が直接観察できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段とを備え、前記排出手段が前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出口部を、前記蓋部に形成したもので、生ごみが微生物分解処理される際に発生する水分やガスを、排出口部より、すみやかに前記生ごみ収納部外へ排出できるため、生ごみの乾燥と生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)をさらに効率よく進めることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段を備え、前記排出手段が前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出口部を、蓋部に形成するとともに、送風口部と前記排出口部とを、一体の部材で形成したもので、上記請求項1と請求項2に記載の発明の作用と効果を、1部品で達成することができるとともに、製品を低コスト、コンパクトにすることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、送風手段と送風口部とを連通する送風通路を蓋部に形成するとともに、前記送風通路で蓋部への流入口部である連通口部を、蓋部開時に、生ごみ収納部の上方に位置するように形成したもので、連通口部近辺に付着した細塵などが蓋部開閉時に、落下しても生ごみ収納部内に落ちるもので、掃除などのメンテナンス作業を容易にするものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、排出手段と排出口部とを連通する排出通路を蓋部に形成するとともに、前記排出通路で蓋部への流入口部である接続口部を、蓋部開時に、生ごみ収納部の上方に位置するように形成したもので、接続口部近辺に付着した細塵などが蓋部開閉時に、落下しても生ごみ収納部内に落ちるもので、掃除などのメンテナンス作業を容易にするものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、送風手段と送風口部とを連通する送風通路を蓋部に形成するとともに、前記送風通路で蓋部への流出口部である送風連通部の開口面積より、送風口部の開口面積を大きくしたもので、送風連通部から蓋部に供給された空気は、蓋部の内部面に衝突し拡がり、蓋部の内圧を均一化して送風口部から噴出する。すなわち、空気は、送風口部の開口面積に絞られて、安定して噴出する。
【0017】
請求項7に記載の発明は、排出手段と排出口部とを連通する排出通路を蓋部に形成するとともに、前記排出通路で蓋部への流出口部である排出連通部の開口面積より、排出口部の開口面積を大きくしたもので、蓋部を開けたときには、排出連通部が開口状態となるため、排出口部で絞られていた吸引面積が、排出連通部の吸引面積まで広がり、圧損が下がることにより排出連通部からの吸引風量が増大する。それにより蓋部開時には生ごみ収納部の臭気が排出通路に吸引され、蓋部開時の臭いの拡散を低減することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、送風手段、送風口部を連通する送風通路を形成するとともに、前記送風通路に送風方向を変更するガイド部材を設けたもので、生ごみ収納部に送風された空気は、ガイド部材に案内され生ごみ収納部内に送風され、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。この乾燥分、大量の生ごみや水分の多い生ごみが投入された場合でも、生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)ができる。また、送風された空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。
【0019】
請求項9に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口の上方に配置され開閉自在な蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内に空気を送るもので、生ごみ収納部に送風された空気は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部から生ごみ収納部内に噴出し、生ごみ収納部に投入された生ごみに衝突しながら生ごみを効率よく乾燥する。この乾燥分、大量の生ごみや水分の多い生ごみが投入された場合でも、生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)ができる。また、噴出した空気は、生ごみ収納部の微生物担体表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。蓋部を開くことにより、生ごみ処理機の掃除もしやすく、生ごみ収納部の微生物担体の状態が直接観察できる。また上記構成は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内に空気を送るものなので、低コストで実現できる。
【0020】
請求項10に記載の発明は、生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口の上方に配置され開閉自在な蓋部と、前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段とを備え、前記排出手段は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内の空気を排出するもので、生ごみが微生物分解処理される際に発生する水分やガスを、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部よりすみやかに前記生ごみ収納部外へスムーズに排出するため、生ごみの乾燥と生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)をさらに効率よく進めることができる。また上記構成は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内より空気を排出するものなので、低コストで実現できる。
【0021】
請求項11に記載の発明は、蓋部と生ごみ収納部との間の空間部のフィルタを、前記蓋部に設けたもので、蓋部にフィルタが設けてあるため、蓋部ごと取り外して清掃することができるなど掃除の手間を省くことができる。
【0022】
請求項12に記載の発明は、フィルタを略L字形状に形成したもので、L字の一辺は、生ごみ収納部に対向させ、かつL字の他の一辺は、蓋部と生ごみ収納部との間の空間部に当接させることができるので、一部品で、2重の濾過機能を発揮することができ、低コストで効率の良い性能を得ることができる。
【0023】
請求項13に記載の発明は、生ごみ収納部内の堆積物が所定量を超えたとき、生ごみ収納部外へ移動するオーバーフロー口部を設け、前記オーバーフロー口部の最下端部は、蓋部の最下端部より上方に位置するもので、オーバーフロー口部方向に多量に送風されると、本来オーバーフローでこぼれては困る未処理のもの(キャベツの葉っぱなど)もこぼれてしまうため、送風通路からの送風が直接オーバーフロー口部に当たらないようにすることにより、簡単な構成で未処理物のこぼれを防ぐことができる。
【0024】
請求項14に記載の発明は、生ごみ収納部内の堆積物が所定量を超えたとき、生ごみ収納部外へ移動するオーバーフロー口部を設け、蓋部と生ごみ収納部との間の空間より前記生ごみ収納部内に送られた空気は、前記オーバーフロー口部に対して略平行に流れるもので、オーバーフロー口部に直接送風すると未処理物がこぼれる恐れがあるが、オーバーフロー口部に平行な方向から風を当てることにより、未処理物のこぼれを防ぐことができるとともに、オーバーフロー口部の結露を防止し、堆積物がスムーズにこぼれるよう維持することができる。
【0025】
請求項15に記載の発明は、生ごみ収納部内に空気が送られる蓋部と生ごみ収納部との間の空間部を送風連通部、前記生ごみ収納部内より空気を排出する蓋部と生ごみ収納部との間の空間部を排出連通部としたとき、前記送風連通部と前記排出連通部とは、対向しない位置に設けたもので、生ごみ収納部内に送られた空気は、生ごみ収納部内の全体に浸透するので、生ごみ収納部では良好な通気性が確保でき、臭いが少ない生ごみの分解性能が継続できる。また、生ごみが微生物分解処理される際に発生する水分やガスを、生ごみ収納部内の全体より、すみやかに前記生ごみ収納部外へ排出できるため、生ごみの乾燥と生ごみ収納部での水分調整(水分を減らすこと)をさらに効率よく進めることができる。
【0026】
請求項16に記載の発明は、送風手段の消費電力を制御する制御手段を設けたもので、送風量をあげることにより、送風された空気は、生ごみ収納部の内部面に衝突し拡がり、生ごみ収納部全体を乾燥することができる。
【0027】
請求項17に記載の発明は、排出手段の消費電力を制御する制御手段を設けたもので、排出量をあげることにより、生ごみ収納部から、蒸気、ガスを多く排出でき、吸着式の脱臭装置を設けた場合に、低い臭気強度を維持しできる。また、蒸気、ガスを多く排出できるため、乾燥効率を向上することができる。
【0028】
請求項18に記載の発明は、送風手段が、生ごみ収納部内へ送る空気を加熱する加熱手段を設けたもので、送風の温度を上げることにより、前述の送風による乾燥効果をより高めることができる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施例1)
図1〜図4は、本発明の実施例1における生ごみ処理機の構成図を示すものである。図5は、本発明の実施例1における生ごみ処理機の部分斜視図を示すものである。
【0031】
図1〜図5において、21は開口部を有する有底状の生ごみ収納部であり、微生物分解槽22と3本の回転撹拌棒23とから構成されている。24は微生物の生息場所となるおがくずや未分解の処理物等の微生物担体である。25は回転撹拌棒23を駆動する駆動装置である。そして、回転撹拌棒23は投入された生ごみ26と微生物担体24とを混合、撹拌し、微生物担体24に酸素(空気)を供給する。27は微生物分解槽22内の温度を適正に保つための電気ヒータからなる加熱手段である。28は微生物分解槽22の上部に、生ごみ26を投入する際に開閉する蓋部である。29は微生物分解槽22の側面上部に開口した排出連通部であり、排出手段である吸引ファン30を内蔵した排出通路51につながる。31は送風連通部であり、送風手段である送風ファン35を内蔵した送風通路59につながる。32は送風により生ごみ26を乾燥させる送風乾燥処理部であり、蓋部28の下面に設け、かつ送風口部33と排出口部56を多数個開口した裏蓋34で上部を覆われる。裏蓋34には連通口部53と接続口部54が設けてあり、それぞれ送風連通部31と、排出連通部29に、蓋部閉時に連結される。いわゆる蓋部閉時に、送風口部33と排出口部56とが、それぞれ送風ファン35と吸引ファン30とに連通し、送風通路59と排出通路51とを形成するのである。また、蓋部28が有する裏蓋34の中央には、連通口部53と接続口部54及び送風口部33と排出口部56を分離する隔壁55が設けてある。
【0032】
以上のように構成された生ごみ処理機について、以下その動作、作用を説明する。
【0033】
まず、電源が供給されると吸引ファン30が連続運転を開始し、空気が送風連通部31から連通口部53を通り、送風口部33より生ごみ収納部21の上部に流入する。続いて、この空気は吸引ファン30の排気作用により排出口部56から接続口部54を通り、排出連通部29を通って外へ排気される。すなわち、生ごみ収納部21の上部を常時換気する。
【0034】
そして、蓋部28を開けて、生ごみ26を微生物分解槽22に投入後、再び蓋部28を閉める。続いて、送風ファン35が送風を開始し、裏蓋34に空気が送り込まれる。次に、裏蓋34に送り込まれた空気は、送風口部33上部に形成した噴出筒58によって整流され、生ごみ収納部21底部方向全体に向かって噴出する。噴出された空気は生ごみ26の上部から下部に貫通し、そして微生物担体24に衝突後、生ごみ26の側部から生ごみ26の外へ出て排出連通部29から排気される。その際に、空気が生ごみ26から発生する水蒸気を直ちに運び出す(生ごみ26の雰囲気の水蒸気分圧が下がる)ので、生ごみ26は速やかに乾燥する。なお、吸引ファン30の排気作用により、送風口部33から噴出した空気は蓋部28に設けたパッキン57から外へ逆流することは少なく、排出口部56からほとんど排気される。
【0035】
その後、送風ファン35が送風を開始して所定時間経過後(例えば3時間後)、送風ファン35が停止する。続いて、駆動装置25により駆動する回転撹拌棒23が乾燥した生ごみ26(例えば水分は10〜50%減)と微生物担体24とを混合する。他方、微生物分解槽22の微生物担体24が所定の温度(例えば30℃程度)に維持するように、加熱手段27がON/OFF制御される。また、駆動装置25により駆動する回転撹拌棒23は微生物担体24と乾燥した生ごみ26を間欠的に混合、撹拌し、微生物担体24に酸素(空気)を供給する。同時に、回転撹拌棒23の撹拌動作は微生物担体24の水蒸気を生ごみ収納部21の上部空間に放出させる。更に、吸引ファン30が、排出口部56から生ごみ収納部21内の水蒸気や空気等を排気するので、微生物担体24の水分調整(水分を減らす)ができる。また、吸引ファン30が送風口部33から生ごみ収納部21へ外気を導入する。次に、微生物担体24に生息する微生物は乾燥した生ごみ26を最終的には二酸化炭素と水に分解し、乾燥した生ごみ26を減量及び減容する。
【0036】
また、大量の生ごみ26や水分の多い生ごみ26が投入された場合でも、送風ファン35から供給され、送風口部33から噴出する空気が生ごみ26を乾燥する。この乾燥分、微生物担体24の水分調整ができるので、微生物担体24が粒や塊にならず、通気性が確保できる。すなわち、回転撹拌棒23の間欠的な混合、撹拌により微生物担体24に酸素(空気)が供給できる。特に、送風口部33から噴出した空気は、生ごみ収納部21の微生物担体24表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部21では良好な通気性が確保でき、臭いの少ない乾燥した生ごみ26の分解性能が継続できる。また、エネルギー消費の大きい加熱手段(電気ヒータやバーナ)の熱源を使わず、大気熱を利用する送風ファン35の送風により生ごみ26を乾燥させるので、省エネルギーが図れる。更に、生ごみ26の表面が乾いているので、生ごみ26の表面が微生物担体24から水分を吸収するまでの間、生ごみ26の分解が抑えられる。この結果、投入された生ごみ26の分解性能が平準化され、臭気成分の発生ピークが小さくなり、瞬間的な臭いが少なくなる。また、微生物担体24が少ない場合や微生物担体24の表面が凸凹になった場合でも、常に生ごみ収納部21の底部方向に向かって噴出した空気は生ごみ収納部21に投入された生ごみ26の上部に衝突し、生ごみ26を貫通しながら生ごみ26を乾燥する。この結果、常に安定した生ごみ26の乾燥性能が得られる。
【0037】
他方、従来例の乾燥室の乾燥機能を生ごみ収納部21の上部に一元化したので、低コスト化とコンパクト化が図れる。また、従来例の乾燥室がない分、生ごみ処理機の汚れが防止でき、かつ視界が遮られるプレートがないので、生ごみ収納部21を開口する際に生ごみ収納部21の微生物担体24の状態が簡単に観察できる。
【0038】
なお、送風口部33は丸穴である必要はなく、例えば角穴でも効果は変わらない。また、送風ファン35はファン式送風装置であるが、生ごみ26に空気が貫流できるならポンプでもよい。
【0039】
以上のように、本実施例においては、生ごみ26を微生物により分解させる生ごみ収納部21の上部に設け、送風ファン35を内蔵する送風通路59につながる送風連通部31と、排出通路51につながる排出連通部29と、排出連通部29に対応して設けた吸引ファン30と、送風連通部31と排出連通部29とそれぞれ連結する連通口部53と接続口部54を有する裏蓋34に、多数開口し生ごみ26を乾燥させる空気を生ごみ収納部21に対応して噴出する送風口部33と排出口部56を備えたことにより、大量の生ごみ26や水分の多い生ごみ26が投入された場合でも、生ごみ収納部21での乾燥した生ごみ26の分解性能が継続できる。
【0040】
また、送風口部33から噴出した空気は、微生物担体24表面近傍に浸透するので、生ごみ収納部21では良好な通気性が確保でき、臭いの少ない乾燥した生ごみ26の分解性能が継続できる。更に、従来例の乾燥室の乾燥機能を生ごみ収納部21の上部に一元化したので、低コスト化とコンパクト化が図れる。また、生ごみ処理機の汚れが防止でき、かつ生ごみ収納部21を開口する際に微生物担体24の状態が直接観察できる。
【0041】
さらに詳細を述べると、排出口部56の内面には細塵の通過を防ぐネット60がつけてあり、排気からごみが飛び出すのを防止する。
【0042】
また、送風口部33は、上流側の開口数を少なく、下流側の開口数を多くしているので、送風連通部31から送られた空気は、噴出しやすい上流側では、噴出を規制され、風圧の落ちる下流側で噴出しやすくなっているので、結果として生ごみ収納部21底部方向全体に、均一な風圧を持って空気が噴出される。
【0043】
さらに送風口部33および排出口部56は直径4mmを超える径で形成されており、裏蓋34内で結露してもその結露水は、下に流れ落ち、裏蓋34内にたまることはない。送風連通部31と排出連通部29に連結する連通口部53と接続口部54は、蓋部28開時に下方を向いて、生ごみ収納部21入り口近傍に位置するため、万が一連通部でごみなどを噛み込んでも蓋部開時に落下するか、容易に払い落とすことができる。
【0044】
蓋部28はヒンジ部61で取り外すことができるため、蓋部ごと洗浄すれば、送風口部33、排出口部56、およびネット60などを水洗いすることができ、つまりや、汚れを簡単に取り除くことができる。
【0045】
送風連通部31と、排出連通部29の開口面積は、それぞれ送風口部33と排出口部56の総開口面積より大きく設定してある。そのため、送風連通部31から裏蓋34に供給された空気は、裏蓋34の内部面に衝突し拡がり、裏蓋34の内圧を均一化して送風口部33から噴出する。すなわち、空気は、送風口部33の開口面積に絞られて、安定して噴出する。
【0046】
蓋部28を開けたときには、排出連通部29が開口状態となるため、排出口部56で絞られていた吸引面積が、排出連通部29の吸引面積まで広がり、圧損が下がることにより排出連通部29からの吸引風量が増大する。それにより蓋部28開時には生ごみ収納部21の臭気が排出通路51に吸引され、蓋部開時の臭いの拡散を低減することができる。これらは、吸引ファン30の風量を制御する必要なく、蓋部28の開閉だけで行われるため、低コストで実現することができる。
【0047】
(実施例2)
図6〜図9は、本発明の実施例2における生ごみ処理機の構成図を示すものである。
【0048】
実施例1の構成と異なるところを重点的に説明する。
【0049】
裏蓋62は、蓋部63閉時に送風連通部64に対向する位置に略45°の傾斜68を形成し、送風連通部64からの風を生ごみ収納部65底部方向へ誘導する。
【0050】
一方排出連通部66に対向する位置には、湾曲させたくぼみ67を形成し、生ごみ収納部65の上面の空気を吸引する空気流を作り出す。くぼみ67にはL字型に曲げたフィルタ72を形成し、L字の一辺は、生ごみ収納部65に対向させ、かつL字の他の一辺は排出連通部66に当接させることができるので、一部品で、2重の濾過機能を発揮することができ、低コストで効率の良い性能を得ることができる。
【0051】
送風連通部64と排出連通部66は、生ごみ収納部65の対辺に配置してあり、裏蓋62は、送風連通部64と排出連通部66を結ぶラインを遮断する形で突出している。
【0052】
すなわち送風連通部64から生ごみ収納部65内に送風された空気は、生ごみ収納部65底部に向かって吹き付けられ、生ごみ26および微生物担体24を通気、乾燥したのちくぼみ67にガイドされ、L字フィルタ72で細塵を濾過したのち、排出連通部66からスムーズに排出される。
【0053】
また、生ごみ収納部65内の堆積物を排出するオーバーフロー口部69を生ごみ収納部65側面に形成し、このオーバーフロー口部69より裏蓋62底面が突出するように設定しているので、送風連通部64から送風される気流が、直接オーバーフロー口部69正面に向かって流れないようにしてある。
【0054】
但し、オーバーフロー口部69に対し、平行に風を流す凹部70を形成することによって、空気流によってオーバーフロー口部69から堆積物や生ごみ26がこぼれ落ちることを防止しながら、オーバーフロー口部69近傍を風で乾燥することにより、結露などによる堆積物付着を防止し、堆積物がスムーズにこぼれるようにする。
【0055】
以上のように、本実施例においては、裏蓋62内を空気が流れることなく、生ごみ収納部65内の乾燥、排気を行うことができるので、実施例1で説明した作用に加え、裏蓋62による断熱効果も得られるとともに、よりシンプルな形状で実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0056】
さらに生ごみ収納部65内に送風する送風連通部64と、生ごみ収納部内の空気を排出する排出連通部66を生ごみ収納部65の対辺上に配置しているので、蓋部を閉めている間は、上記の効果を得ることができる上、蓋部を開けたときは、送風連通部64から排出連通部66に向けて直線の気流が作りだせるため、生ごみ収納部65の開口を覆うエアカーテンの効果を発揮するので、蓋部開時の臭い拡散を低減することができる。
【0057】
実施例1、2とも排出通路75内に吸着脱臭部材76を設けることにより、排気臭を低減することができるが、吸着脱臭部材76は、吸着性能を回復させるため、臭気の低い空気を一定時間流す必要がある。
【0058】
吸引ファン30の送風量を送風ファン35の送風量より増大させることにより、生ごみ収納部から発生する蒸気、ガスに対して外気の吸引量を増やすことができる。その場合、機外に排出される空気が外気によって希釈されることになるので臭気強度を低減することができるともに、排出通路75内に設けた吸着脱臭部材76に吸着した臭い成分を薄めながら放出させるので、低い臭気を維持しながら吸着脱臭部材76の吸着能力を回復することができる。
【0059】
本事例は、吸着脱臭剤の回復のために、吸引風量を上げたが、加熱触媒などを冷却するために、吸引風量を増加させてもよい。
【0060】
また送風連通部から送風する空気を加熱する加熱手段を設ければ、前述の乾燥性能がさらに良くなることは、言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、生ごみの乾燥や微生物分解を効率よく作用させることで乾燥効率を向上させるとともに、低コスト・コンパクト化、微生物担体の観察をも実現させる生ごみ処理機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における生ごみ処理機の側断面図
【図2】同他の生ごみ処理機の側断面図
【図3】同生ごみ処理機の上方断面図
【図4】同他の生ごみ処理機の側断面図(蓋部を開いたとき)
【図5】同生ごみ処理機の蓋部内の拡大図
【図6】本発明の第2の実施例における生ごみ処理機の側断面図
【図7】同他の生ごみ処理機の側断面図
【図8】同生ごみ処理機の上方断面図
【図9】同他の生ごみ処理機の側断面図(蓋部を開いたとき)
【図10】従来の生ごみ処理機の構成図
【符号の説明】
21 生ごみ収納部
28 蓋部
30 吸引ファン(排出手段)
33 送風口部
35 送風ファン(送風手段)
56 排出口
Claims (18)
- 生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段が前記生ごみ収納部内に空気を送る送風口部を、前記蓋部に形成した生ごみ処理機。
- 生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口を開閉する蓋部と、前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段とを備え、前記排出手段が前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出口部を、前記蓋部に形成した生ごみ処理機。
- 生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段を備え、前記排出手段が前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出口部を、蓋部に形成するとともに、送風口部と前記排出口部とを、一体の部材で形成した請求項1記載の生ごみ処理機。
- 送風手段と送風口部とを連通する送風通路を蓋部に形成するとともに、前記送風通路で蓋部への流入口部である連通口部を、蓋部開時に、生ごみ収納部の上方に位置するように形成した請求項1記載の生ごみ処理機。
- 排出手段と排出口部とを連通する排出通路を蓋部に形成するとともに、前記排出通路で蓋部への流入口部である接続口部を、蓋部開時に、生ごみ収納部の上方に位置するように形成した請求項2記載の生ごみ処理機。
- 送風手段と送風口部とを連通する送風通路を蓋部に形成するとともに、前記送風通路で蓋部への流出口部である送風連通部の開口面積より、送風口部の開口面積を大きくした請求項1または4記載の生ごみ処理機。
- 排出手段と排出口部とを連通する排出通路を蓋部に形成するとともに、前記排出通路で蓋部への流出口部である排出連通部の開口面積より、排出口部の開口面積を大きくした請求項2または5記載の生ごみ処理機。
- 送風手段、送風口部を連通する送風通路を形成するとともに、前記送風通路に送風方向を変更するガイド部材を設けた請求項1、4、6のいずれか1項に記載の生ごみ処理機。
- 生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口の上方に配置され開閉自在な蓋部と、前記生ごみ収納部内に空気を送る送風手段とを備え、前記送風手段は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内に空気を送る生ごみ処理機。
- 生ごみを分解する微生物担体を収納して、投入される生ごみを分解処理する生ごみ収納部と、前記生ごみ収納部の開口の上方に配置され開閉自在な蓋部と、前記生ごみ収納部内から空気を排出する排出手段とを備え、前記排出手段は、前記蓋部と前記生ごみ収納部との間の空間部より、前記生ごみ収納部内の空気を排出する生ごみ処理機。
- 蓋部と生ごみ収納部との間の空間部のフィルタを、前記蓋部に設けた請求項9または10記載の生ごみ処理機。
- フィルタを略L字形状に形成した請求項11記載の生ごみ処理機。
- 生ごみ収納部内の堆積物が所定量を超えたとき、生ごみ収納部外へ移動するオーバーフロー口部を設け、前記オーバーフロー口部の最下端部は、蓋部の最下端部より上方に位置する請求項9〜12のいずれか1項に記載の生ごみ処理機。
- 生ごみ収納部内の堆積物が所定量を超えたとき、生ごみ収納部外へ移動するオーバーフロー口部を設け、蓋部と生ごみ収納部との間の空間より前記生ごみ収納部内に送られた空気は、前記オーバーフロー口部に対して略平行に流れる請求項9記載の生ごみ処理機。
- 生ごみ収納部内に空気が送られる蓋部と生ごみ収納部との間の空間部を送風連通部、前記生ごみ収納部内より空気を排出する蓋部と生ごみ収納部との間の空間部を排出連通部としたとき、前記送風連通部と前記排出連通部とは、対向しない位置に設けた請求項9または10記載の生ごみ処理機。
- 送風手段の消費電力を制御する制御手段を設けた請求項1または9記載の生ごみ処理機。
- 排出手段の消費電力を制御する制御手段を設けた請求項2または10記載の生ごみ処理機。
- 送風手段が、生ごみ収納部内へ送る空気を加熱する加熱手段を設けた請求項1または9記載の生ごみ処理機。
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JP2003161790A JP2004358409A (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 生ごみ処理機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006206996A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Jfe Steel Kk | 焼結機原料装入装置の付着物除去方法および焼結鉱の製造方法 |
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2003
- 2003-06-06 JP JP2003161790A patent/JP2004358409A/ja active Pending
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