JP2004354651A - ポリマー光導波路及び光学装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリマー光導波路は、基板上に設けられた下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層と、該上部クラッド層の少なくとも一部を覆うカバー部材とを有する。上部クラッド層とカバー部材は、放射線硬化型接着剤により固着されている。カバー部材は、石英又はガラスからなる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光学装置に関し、さらに詳しくは、ポリマー光導波路からなる光学装置の長期信頼性における光学特性劣化を防ぐことを特徴とする。
本発明は、光導波路の構成要素である上部クラッド層の少なくとも一部がカバー部材で被覆されたポリマー光導波路に関する。より詳細には、該上部クラッド層と該カバー部材が放射線硬化性樹脂により接着されたポリマー光導波路、及び該ポリマー光導波路を有する光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディア時代を迎え、光通信システムやコンピュータにおける情報処理の大容量化および高速化の要求から、光の伝送媒体として光導波路が注目されている。このような目的で使用される光導波路は、伝送損失、偏波依存性などの光学特性が良好なことに加え、その性能が外部環境に影響せず長期に安定していること、また、微細かつ複雑な形状の光導波路を環境汚染することなく、低エネルギー、短時間、少ない工程で歩留まりよく製造することが望まれている。
従来の光導波路としては、石英系導波路が代表的であったが、その製造には、石英膜を堆積する為に高温で長時間の処理が必要であり、導波路のパターン形成には光レジストを用いる工程と危険性の高いガスを用いてエッチングする工程が含まれることから特殊な装置が必要である等の事情により、多数の複雑な工程と特殊な装置を用いても製造時間が長くかかり、かつ歩留まりも低いなどの問題を有している。
これらの問題に対して、光導波路の製造時間の短縮、工程数の削減、歩留まりの向上などの生産性の向上を目的に、コア部とクラッド部の材料として液状の硬化性組成物を用いるポリマー光導波路が近年幾つか提案されている(特許文献1〜3を参照)。
【0003】
しかし、ポリマー光導波路は、従来の石英系光導波路と比較して工程の簡略化や作製時間の短縮化などからコストメリットが大きい反面、ポリマー材料は無機材料に比較すると吸湿性等関して特性が悪いことが問題であった。上部クラッド層を介して外気から吸湿すると、光導波路の伝送特性にも悪影響があることが知られている。
一方、石英系光導波路に関しては、クラッド層の一部に光学フィルタを固定した樹脂製接着剤の吸湿を防止するため、該接着個所を石英板等により封止する技術が知られているが、ポリマー光導波路のクラッド層自体による吸湿性を充分防止できるものではなかった(特許文献4及び5を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平06−109936号公報
【特許文献2】
特開平10−254140号公報
【特許文献3】
特開2000−180643号公報
【特許文献4】
特開平9−615151号公報
【特許文献5】
特開平11−52150号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた従来技術の課題を解決することを目的に鋭意検討した結果、本願発明者らは、本発明に示すポリマー光導波路の発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、基板上に設けられた下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層と、該上部クラッド層の少なくとも一部を覆うカバー部材とを有するポリマー光導波路により、該上部クラッド層を介した吸湿を防止し、厳しい環境条件下でも材料の吸湿による特性変化、基板との密着性低下を抑制し、信頼性試験前後での光学特性劣化をせず十分な信頼性が確保できる安定した伝送特性を得ることのできるポリマー光導波路を提供するものである。
【0006】
なお、本発明における光学装置とは、基板として、ガラス、石英等の無機材料、シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウム、チタン等の半導体や金属材料、ポリイミド、ポリアミド等の高分子材料、または、これらの材料を複合化した材料を用いて、これらの基板上に、光導波路、光合波器、光分波器、光合分波器、光回折器、光増幅器、光減衰器、光干渉器、光フィルター、光スイッチ、波長変換器、発光素子、受光素子あるいは、これらが複合されたものを指す。また、これら基板上には発光ダイオード、フォトダイオード等の半導体装置や電極等の金属膜が形成されることもあり、さらには、基板の保護や基板の屈折率制御のために、基板上に酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化タンタル等の被膜が形成されることもある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のとおりである。
(1) 基板上に設けられた下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層と、該上部クラッド層の少なくとも一部を覆うカバー部材とを有するポリマー光導波路。
(2) 前記上部クラッド層と前記カバー部材とが、放射線硬化型接着剤により固着されたものである上記(1)のポリマー光導波路。
(3) 前記カバー部材が、石英又はガラスからなることを特徴とする上記(1)又は(2)のポリマー光導波路。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの光導波路を有する光学装置。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を具体的に説明する。本発明にいうポリマー導波路とは、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層が放射線硬化性組成物、熱硬化性組成物の硬化物等の樹脂により形成された光導波路をいう。本発明のポリマー光導波路のコア層やクラッド層を形成する放射線硬化性組成物は特に限定されるものではないが、例えば、光学特性及び、直接露光が可能である点から、感光性ポリシロキサンを含有する放射線硬化性組成物が挙げられる。シロキサン系ポリマーにより光導波路のコア部およびクラッド部を形成すると、シロキサン結合を主骨格に持つことによる優れた耐熱性を有するポリマー光導波路が得られる。また、本発明の放射線硬化性組成物としてはポリシロキサン系組成物以外にも、感光性アクリルモノマーや感光性エポキシモノマーを主体とする放射線硬化性組成物でもよい。また、本発明のコア層やクラッド層は、これらの放射線硬化性組成物の硬化物以外にも、フッ素化ポリイミド、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート等の樹脂で形成されていてもよい。
【0009】
本発明におけるカバー部材の材質は、透湿性の低い材料であれば特に限定されるものではないが、低線膨張率および、強度等の観点から石英やガラス等のシートが好ましい。
【0010】
本発明における上部クラッド層とカバー部材を接着する接着剤としては、特に限定されないが、生産性、室温硬化性の点で放射線硬化型接着剤が好ましい。放射線硬化型接着剤としては、特に限定されるものではないが、アクリル系・エポキシ系、シリコーン系等のものであることが好ましい。このような放射線硬化型接着剤の具体例な市販品としては、NOA60・NOA65・NOA81(NORLAND社製)、OG114−4・OG146(EPO−TEK社製)、スリーボンド3160・スリーボンド3170B(スリーボンド社製)、AT3925M・AT9575M(NTTアドバンステクノロジ社製)、ELC2710・ELC2500clear(エレクトロライト社製)等を挙げることができる。
【0011】
[光導波路の形成]
光導波路形成時の実施形態であり、光硬化による光導波路の製造を例に取って説明する。
1.光導波路形成用放射線硬化性組成物の調製
光導波路を構成するクラッド層を形成するための光導波路形成用の組成物は、前述したポリシロキサン成分と感光性化合物を含む放射線硬化性組成物を用いてもよく、また、熱、光硬化性の組成物を用いても良い。
調製された下層用組成物、コア用組成物および上層用組成物としては、それぞれ、最終的に得られる各部の屈折率の関係が、光導波路に要求される条件を満足するように、例えば、コア径が5〜10μmで比屈折率差が0.2〜0.6%となるように選ぶことができる。
シロキサン成分の原料である加水分解性シラン化合物の種類等を適宜選択することにより、異なる屈折率を有する硬化膜が得られる光導波路形成用放射線硬化性樹成物とすることができる。そして、屈折率の差が適宜の大きさとなるような二種または三種の光導波路形成用放射線硬化性組成物を用い、最も高い屈折率の硬化膜を与える光導波路形成用放射線硬化性組成物をコア用組成物とし、他の組成物を下層用組成物および上層用組成物として用いることが好ましい。
【0012】
ただし、クラッド層用組成物とは同一の光導波路形成用組成物であってもよく、通常は同一の組成物であることが、経済的に有利であり、製造管理も容易となることからより好ましい。
また、クラッド用光導波路形成用組成物を調製する際に、その粘度を、100〜10,000cps(25℃)の範囲内の値とすることが好ましく、100〜8,000cps(25℃)の範囲内の値とすることがより好ましく、300〜3,000cps(25℃)の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
この理由は、各光導波路形成用組成物の粘度がこれらの範囲外の値となると、取り扱いが困難になったり、均一な塗膜を形成することが困難となる場合があるためである。
なお、光導波路形成用組成物の粘度は、反応性希釈剤や有機溶媒の配合量によって、適宜調整することができる。
【0013】
2.形成方法
以下に、本発明の放射線硬化性組成物を使用した湿式リソグラフィー法による光導波路の製造工程を、いわゆるチャンネル型光導波路の例を用いて説明する。ただし、本発明における光導波路の構造は、特に限定されるものではない。
断面が図1の構造を有する光導波路は、図2に示すような工程を経て形成される。すなわち、下部クラッド層13、コア部分15および上部クラッド層17(図示せず。)を、いずれも、それらの層を形成するための光導波路形成用組成物を塗工したのち、熱硬化もしくは光硬化することにより形成することが好ましい。
なお、以下の形成例では、下部クラッド層、コア部分および上部クラッド層を、それぞれ硬化後において屈折率が異なる硬化物が得られる光導波路形成用組成物である下層用組成物、コア用組成物、および上層用組成物から形成することを想定して、説明する。
【0014】
本発明の光導波路中の下部クラッド層、コア層、上部クラッド層を形成する硬化性組成物を塗布する方法について説明する。塗布方法は硬化膜の表面が均一であれば特に制限を受けなく、スピンコート法、スプレー法、ロールコート法、インクジェット法などの方法を用いることができるが、この中では半導体業界で高精度の工業的塗布技術として採用されているスピンコート法が好ましい。
スピンコートの条件は0℃〜100℃の範囲で10〜1000回転/分で1〜60秒で実施される液状組成物を基板に均一に塗布する第1の工程と高速回転により一定膜厚を形成する第2の工程からなる。表面粗さを制御する為には第2の工程が支配的であり、また、硬化性の液状組成物の粘度に対応した条件が選定される。硬化性の液状組成物の粘度が100〜3000cpsの場合、好ましくは、500〜5000回転/分で30〜100秒で実施され、粘度が3000〜10000cpsの場合、1000〜8000回転/分で60〜300秒で実施される。
【0015】
▲1▼基板の準備
まず、図2(a)に示すように、平坦な表面を有する基板12を用意する。
▲2▼下部クラッド層の形成工程
用意した基板12の表面に、下部クラッド層13を形成する工程である。具体的には、図2(b)に示すように、基板12の表面に、下層用組成物を塗布し、乾燥またはプリベークさせて下層用薄膜を形成する。そして、この下層用薄膜を加熱もしくは、光を照射することにより硬化させて、下部クラッド層13を形成することができる。
【0016】
コア層及びクラッド層の形成に用いる加熱温度は特に制限されないが通常50℃〜300℃の範囲で1分〜24時間で実施される。また、光は、特に制限されるものでは無いが、通常200〜450nmの紫外〜可視領域の光、好ましくは波長365nmの紫外線を含む光が用いられる。200〜450nmでの照度は1〜1000mW/cm2、照射量が0.01〜5000mJ/cm2、好ましくは0.1〜1000mJ/cm2なるように照射して、露光される。
【0017】
ここに、照射される放射線の種類としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線、電子線等を用いることができるが、光源の工業的な汎用性から特に紫外線、好ましくは200〜400nm、特に好ましくは365nmの紫外線を含む波長が好ましい。そして、照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプなどの広い面積を同時に照射するランプ光源、パルス、連続発光のレーザー光源、及び、両者のいずれかの光源から、ミラー、レンズ、光ファイバーを用いて収束光を用いることができる。収束光を用いて光導波路を形成する場合、収束光もしくは被照射体を移動させることにより光導波路の形状に露光することができる。これらの光源の中で365nmの紫外線強度の高い光源が好ましく、例えば、ランプ光源としては高圧水銀ランプ、レーザー光源としてはアルゴンレーザーが好ましい。なお、下部クラッド層13の形成工程では、薄膜の全面に光を照射し、その全体を硬化することが好ましい。
【0018】
また、塗布組成物のレオロジー特性を塗布方法に適切に対応したものとするために、表面張力低下剤以外の添加剤を必要に応じて配合することができる。また、下部クラッド層用組成物からなる膜は、塗布後、50〜200℃でプリベークすることが好ましい。
なお、下部クラッド層の形成工程における塗布方法や、レオロジー特性の改良等については、後述するコア部分の形成工程や、上部クラッド層の形成工程においてもあてはまる内容である。
【0019】
また、露光後に、塗膜全面が十分硬化するように、さらに加熱処理(以下、「ポストベーク」という。)を行うことが好ましい。この加熱条件は、光導波路形成用組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜400℃、好ましくは50〜300℃で、例えば5分間〜72時間の加熱条件とすれば良い。
なお、下部クラッド層の形成工程における光の照射量、種類、および照射装置等については、後述するコア部分の形成工程や、上部クラッド層の形成工程においてもあてはまる内容である。
【0020】
▲3▼コア部分の形成
次に、この下部クラッド層13上に、図2(c)に示すように、コア用組成物を塗布し、乾燥またはさらにプリベークさせてコア用薄膜14を形成する。
その後、図2(d)に示すように、コア用薄膜14の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを有するフォトマスク19を介して光16の照射を行うことが好ましい。
これにより、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像除去することにより、図2(e)に示すように、下部クラッド層13上に、パターニングされた硬化膜よりなるコア部分15を形成することができる。
また、コア部分15を形成するためのコア用薄膜14に対する光16の照射は、所定のパターンを有するフォトマスク19に従って行われた後、現像液により未露光部分を現像することにより、未硬化の不要な部分が除去され、これによってコア部分15が形成される。
【0021】
このように所定のパターンに従って光の照射を行う方法としては、光の透過部と非透過部とからなるフォトマスクを用いる方法に限られず、例えば、以下に示すa〜cの方法が挙げられる。
a.液晶表示装置と同様の原理を利用した、所定のパターンに従って光透過領域と不透過領域とよりなるマスク像を電気光学的に形成する手段を利用する方法。
b.多数の光ファイバーを束ねてなる導光部材を用い、この導光部材における所定のパターンに対応する光ファイバーを介して光を照射する方法。
c.レーザ光、あるいはレンズ、ミラー等の集光性光学系により得られる収束光を走査させながら組成物に照射する方法。
【0022】
なお、露光後、露光部分の硬化を促進させるために、加熱処理(以下、「PEB」という。)を行うことが好ましい。その加熱条件は、光導波路形成用組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜150℃である。
一方、露光前に、光導波路形成用組成物からなる塗膜を、室温条件に、1〜10時間放置するだけで、コア部分の形状を半円形とすることができる。したがって、半円形のコア部分を得たい場合には、このように露光前に、室温条件に、数時間放置することが好ましい。
【0023】
このようにして所定のパターンに従ってパターン露光し、選択的に硬化させた薄膜に対しては、硬化部分と未硬化部分との溶解性の差異を利用して、現像処理することができる。したがって、パターン露光後、未硬化部分を除去するとともに、硬化部分を残存させることにより、結果として、コア部分を形成することができる。
ここで、現像液としては、水酸化ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、などの塩基性物質と水、メタノール、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アセトンなどの溶媒で希釈された溶液を用いることができる。
また、現像液中の塩基性物質の濃度を、通常0.05〜25重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
【0024】
また、現像時間は、通常30〜600秒間であり、また現像方法は液盛り法、ディッピング法、シャワー現像法などの公知の方法を採用することができる。
現像液として有機溶媒を用いた場合はそのまま風乾することにより、また、アルカリ水溶液を用いた場合には流水洗浄を、例えば30〜90秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素等で風乾させることによって表面上の水分を除去することにより、パターン状被膜が形成される。
【0025】
次いで、パターニング部をさらに硬化させるために、ホットプレートやオーブンなどの加熱装置により、例えば30〜400℃の温度で5〜600分間ポストベーク処理し、硬化されたコア部分が形成されることになる。
また、酸拡散制御剤をコア、クラッドの両層に添加する場合、酸拡散制御剤の含有量はコア層の濃度が高いように設定することが好ましいが、クラッド層をパターニングする必要のない場合はクラッド層に酸拡散制御剤を添加しないで用いることができる。
このように構成することにより、コア部分のパターン精度をより向上させることができる一方、下部クラッド層用組成物や上部クラッド層用組成物では、優れた保存安定性が得られるとともに、比較的少ない光照射量で、十分に硬化させることができる。
【0026】
▲4▼上部クラッド層の形成
次いで、コア部分15が形成された下部クラッド層13の表面に、上層用組成物を塗布し、乾燥またはプリベークさせて上層用薄膜を形成する。この上層用薄膜に対し、光を照射して硬化させることにより、図1に示したように上部クラッド層17を形成することができる。
また、光の照射によって得られる上部クラッド層は、必要に応じて、さらに上述したポストベークすることが好ましい。ポストベークすることにより、硬度および耐熱性に優れた上部クラッド層を得ることができる。
▲5▼カバー部材の接着
作製した光導波路基板をスピンコーター上に固定し、光導波路の上部クラッド上に接着剤を滴下し、カバー部材を置き、カバー部材の位置がずれないよう治具で固定する。続いて、スピンコート法と同様の手順で光導波路基板ごと回転させる。回転速度と回転時間を制御することで、均一な接着剤層を有するカバー部材封止光導波路基板が得られる。なお、上部クラッド材の全面または一部をカバー部材で被覆することができるが、全面をカバー部材で被覆することが好ましい。
【0027】
【実施例】
以下の実施例においては基材としてシリコンウエハーを用いた。光導波路の形成手順については前述した手順に従い実施した。本実施例においては下部クラッド層及び上部クラッド層用の放射線硬化性組成物としてPJ5025(JSR(株)製)を、コア層用の放射線硬化性組成物としてPJ5024(JSR(株)製)を用いた。表1の実施例―1においては、クラッド層を熱硬化により形成した。それ以外の実施例ならびに比較例では光硬化によりクラッド層を硬化した。コア層はマスクを用いた露光により直線光導波路パターンを形成した。下部クラッド層の厚みは15μm、コア層の厚みは8μm、幅は8μm、長さ6cm、コア間のスペースは20μm、上部クラッド層の厚みは15μmになるように実施した。また、シングルモード光導波路の設計としてコア層の屈折率がクラッド層の屈折率の1.003倍高めになるように組成を設計した。
【0028】
評価
[光学特性の測定試料]
光学装置用の光導波路基板として4インチシリコンウェハに作製した8μm×8μm角のコアを有する直線光導波路を用意した。続いて、この基板上に各種の接着剤と100μm厚のガラス板を用いて固着し、ダイシングにより、光導波路長を10mmとするサンプルを作製した。
[冷熱衝撃試験による光学特性変化]
初期値の挿入損失を測定後、同一サンプルを−40℃30分放置後に85℃30分放置するヒートサイクルで500サイクル冷熱処理した後に、直線光導波路の挿入損失を測定し、冷熱処理前後における挿入損失の変化量を測定した。挿入損失の変化量が1dB以上のものは×、1dB以内のものは○とした。
[恒温恒湿試験による光学特性変化]
初期値の挿入損失を測定後、同一サンプルを恒温恒湿(85℃、相対湿度85%)の環境に2000時間放置した後に、直線光導波路の挿入損失を測定し、恒温恒湿処理前後における挿入損失の変化量を測定した。挿入損失の変化量が1dB以上のものは×、1dB以内のものは○とした。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、厳しい環境条件下でも材料の吸湿による特性変化、基板との密着性低下を抑制し、信頼性試験前後での光学特性劣化をせず十分な信頼性が確保できるとともに、作業性も良好な光導波路及び光学装置を提供することができる。
Claims (4)
- 基板上に設けられた下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層と、該上部クラッド層の少なくとも一部を覆うカバー部材とを有するポリマー光導波路。
- 前記上部クラッド層と前記カバー部材とが、放射線硬化型接着剤により固着されたものである請求項1に記載のポリマー光導波路。
- 前記カバー部材が、石英又はガラスからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマー光導波路。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路を有する光学装置。
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