JP2002350663A - ポリマ導波路及びその製造方法 - Google Patents

ポリマ導波路及びその製造方法

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JP2002350663A
JP2002350663A JP2001152854A JP2001152854A JP2002350663A JP 2002350663 A JP2002350663 A JP 2002350663A JP 2001152854 A JP2001152854 A JP 2001152854A JP 2001152854 A JP2001152854 A JP 2001152854A JP 2002350663 A JP2002350663 A JP 2002350663A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低散乱損失で、残留歪の少なく、マイクロク
ラックが発生しないポリマ導波路及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 基板1上に形成された下部クラッド層
2、コア層3、側面クラッド層4−1、4−2、及び上
部クラッド層5aがいずれも同一のフォトブリーチング
材料で構成されているので、各層2、3、4−1、4−
2、5aに歪が発生したり、残留したり、あるいはそれ
によってマイクロクラックが発生することがない。ま
た、各層2、3、4−1、4−2、5aを形成する際に
界面の濡れ性がよいので、ポリマ溶液を均一に塗布しや
すくなり、界面を均一に形成することができ、低散乱損
失の導波路を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマ導波路及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマ導波路は、簡易な方法で作製でき
ること、大面積化が容易なこと、低コスト化の可能性が
あること等の特長を有しているため実用化が期待されて
いる。
【0003】この種のポリマ材料としては、アクリル
系、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、ポリシ
ラン系等が検討されている。これらの材料には温度変化
に対して、屈折率や熱膨張係数等のパラメータが変化し
にくいことが望まれる。
【0004】このため、上記ポリマ材料の中でもポリイ
ミド系、エポキシ系、ポリシラン系のポリマ材料が注目
され、これらのポリマ材料の改良が注目されている。
【0005】例えば、図9に示すように、直鎖型のポリ
シラン材料をポリマ導波路用として取り上げ、紫外線照
射によって三次元導波路パターンを形成する例(特開平
6−222234号公報)、アモルファスポリシランを
用いた例(特開平11−287916号公報)、直鎖型
又は分岐型のポリシランを用いた例(特開平8−267
728号公報)等がある。
【0006】尚、図9はポリマ導波路の従来例を示す外
観斜視図である。
【0007】同図において、20は光信号が伝搬するコ
ア層を示し、21はコアより屈折率の低いクラッド層を
示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術には以下のような課題がある。 (1)屈折率が温度によって大きく変化する。そのため
にこのような材料で構成したポリマ導波路からなる光回
路の光学特性(伝搬モード、パワー分布、波長特性等)
が大幅に変化してしまい、所望の性能が得られない。 (2)上記ポリマ導波路の近傍に200℃前後で電子部
品や光部品を半田実装する際に、上記ポリマ導波路の屈
折率分布が初期の値から他の値に変わってしまい、温度
を元に戻しても屈折率値が元の値に戻らない。この屈折
率分布の変化により、(1)に示したようなポリマ導波
路で構成した光回路の光学特性が変わってしまう。 (3)直鎖型のポリシラン膜を用い、このポリシラン膜
に紫外線を照射して三次元の導波路を形成する方法が提
案されているが、上記(1)及び(2)のような問題、
屈折率の偏光依存性の問題等があり、実用化までには至
っていない。また、紫外線光を照射してポリマ膜の屈折
率を反応性よく大幅に変化させようとしても屈折率変化
が照射光エネルギーに対して不連続に変化したり、大き
な屈折率変化を得ようとすると、照射エネルギーを高く
しなければならない、等の問題がある。さらに低損失な
導波路を実現することも難しい。 (4)導波路を実現する上では下部クラッド層、コア層
及び上部クラッド層を形成しなければならないが、従来
の構成では、いずれの層も組成、材料が異なる場合が多
く、熱膨張係数のミスマッチングによるそれぞれの層へ
の歪の残留やマイクロクラックの発生を生じさせたり、
界面の濡れが悪いために構造不整による散乱損失を増大
させたり、厚い膜の形成を難しくさせる。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、低散乱損失で、残留歪の少なく、マイクロクラック
が発生しないポリマ導波路及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のポリマ導波路は、基板と、基板上に形成され
た下部クラッド層と、下部クラッド層の上に形成され、
下部クラッド層よりも屈折率が高い略矩形断面形状のコ
ア層と、下部クラッド層上のコア層の両側に形成されコ
ア層よりも屈折率の低い側面クラッド層と、コア層及び
側面クラッド層の上に形成されコア層よりも屈折率の低
い上部クラッド層とを有し、下部クラッド層、コア層、
側面クラッド層及び上部クラッド層が同一のフォトブリ
ーチング材料で構成されているものである。
【0011】上記構成に加え本発明のポリマ導波路の下
部クラッド層、側面クラッド層及び上部クラッド層は、
所望量の紫外線の照射により感光化されたフォトブリー
チング型ポリマからなり、コア層は紫外線が照射されて
いないか、あるいは所望量よりも少ない量の紫外線が照
射されたフォトブリーチング型ポリマからなるのが好ま
しい。
【0012】上記構成に加え本発明のポリマ導波路は、
フォトブリーチング型ポリマの材料として、ポリシラン
化合物、ポリシラン化合物にシリコーン化合物を添加し
たもの、ポリシラン化合物にシリコーン化合物と光酸発
生剤とを添加したもの、シリコーン化合物にニトロンを
添加したもののいずれかが用いられているのが好まし
い。
【0013】本発明のポリマ導波路の製造方法は、紫外
線で感光化されて屈折率の低下したフォトブリーチング
型のポリマ溶液を基板上に塗布し、このポリマ溶液を加
熱硬化させて下部クラッド層を形成する工程と、紫外線
の照射されていないフォトブリーチング型のポリマ溶液
を下部クラッド層の上に塗布し、このポリマ溶液を加熱
硬化させて下部クラッド層よりも屈折率の高い高屈折率
ポリマ層を形成する工程と、紫外線で感光化されて屈折
率の低下したフォトブリーチング型のポリマ溶液を高屈
折率ポリマ層の上に塗布し、このポリマ溶液を加熱硬化
させて高屈折率ポリマ層よりも屈折率の低い上部クラッ
ド層を形成する工程と、上部クラッド層の上にコアパタ
ーンの描かれたフォトマスクを配置し、フォトマスクの
上から紫外線を照射して高屈折率ポリマ層を紫外線の照
射されない略矩形断面形状のコア層、及びコア層の両側
の紫外線が照射されて屈折率が低下した側面クラッド層
に変化させる工程とを有するものである。
【0014】本発明のポリマ導波路の製造方法は、紫外
線で感光化されて屈折率の低下したフォトブリーチング
型のポリマ溶液を基板上に塗布し、このポリマ溶液を加
熱硬化させて下部クラッド層を形成する工程と、紫外線
の照射されていないフォトブリーチング型のポリマ溶液
を下部クラッド層の上に塗布し、このポリマ溶液を加熱
硬化させて下部クラッド層よりも屈折率の高い高屈折率
ポリマ層を形成する工程と、高屈折率ポリマ層の上にコ
アパターンの描かれたフォトマスクを配置し、フォトマ
スクの上から紫外線を照射して高屈折率ポリマ層を紫外
線の照射されない略矩形断面形状のコア層、及びコア層
の両側の紫外線が照射されて屈折率の低下した側面クラ
ッド層に変化させる工程と、コア層及び側面クラッド層
の上に紫外線で感光化されて屈折率の低下したフォトブ
リーチング型のポリマ溶液を塗布し、このポリマ溶液を
加熱硬化させて上部クラッド層を形成する工程とを有す
るものである。
【0015】上記構成に加え本発明のポリマ導波路の製
造方法は、下部クラッド層として、紫外線の照射されて
いないフォトブリーチング型のポリマ溶液を基板上に塗
布し、このポリマ溶液を加熱硬化させた後で、紫外線を
照射して感光化させて屈折率を低下させてもよい。
【0016】上記構成に加え本発明のポリマ導波路の製
造方法は、下部クラッド層として、紫外線の照射されて
いないフォトブリーチング型のポリマ溶液を基板上に塗
布した後、あるいはこのポリマ溶液を加熱硬化させる際
に紫外線を照射して屈折率を低下させてもよい。
【0017】本発明によれば、基板上に形成された下部
クラッド層、コア層、側面クラッド層、及び上部クラッ
ド層がいずれも同一のフォトブリーチング材料で構成さ
れているので、各層に歪が発生したり、残留したり、あ
るいはそれによってマイクロクラックが発生することが
ない。また、各層を形成する際に界面の濡れ性がよいの
で、ポリマ溶液を均一に塗布しやすくなり、界面を均一
に形成することができ、低散乱損失の導波路を実現する
ことができる。
【0018】本発明者は、同一のフォトブリーチング材
料を用い、その材料を有機溶剤に溶かしてポリマ溶液と
し、そのポリマ溶液への紫外線の照射量を調節すること
で、そのポリマ溶液を用いてポリマ層を形成した時のそ
のポリマ層の屈折率が容易に制御できることを見出し
た。このことにより低散乱損失のポリマ導波路を実現す
ることができるのである。
【0019】すなわち、下部クラッド層及び上部クラッ
ド層は、紫外線を所望量だけ照射されたポリマ溶液を塗
布し、加熱硬化させるだけで所望の屈折率にすることが
できる。コア層及び側面クラッド層になる高屈折率ポリ
マ層には、紫外線を照射しないか、あるいは所望量より
少ない量の紫外線を照射したポリマ溶液を用いて塗布
し、加熱硬化させればよい。その高屈折率ポリマ層の上
に上部クラッド層を形成した後、その上部クラッド層の
上にコアパターンの描かれたフォトマスクを配置し、フ
ォトマスクの上から紫外線を照射するだけで略矩形断面
形状の高屈折率のコア層と、コア層の両側にコア層より
も屈折率の低い側面クラッド層とが形成されてポリマ導
波路が得られる。
【0020】従って本発明のポリマ導波路の製造方法を
用いることにより、屈折率の制御性が極めてよくなり、
所望の導波路構造パラメータを精度よく制御することを
実現することができる。このため、フォトブリーチング
用ポリマ溶液に紫外線を照射した場合には、ポリマ溶液
がポリマ層になった段階で紫外線を照射する場合よりも
はるかに緩やかに屈折率が変化し、その屈折率の制御性
が極めてよくなり、より高精度の導波路構造を実現する
ことができる。この結果、光学特性のよい導波路構造デ
バイスを実現することができる。
【0021】導波路の比屈折率差は0.3%から6%の
範囲まで幅広い値を実現することができる。これによ
り、超小型の導波路デバイスを期待することができる。
また、比屈折率差は紫外線の照射量や照射時間によって
調節することができる。
【0022】また、同一のフォトブリーチング材料を用
いることにより、導波路に歪の発生やその残留歪の発生
によるマイクロクラックの発生のおそれが少ないので、
種々の基板、あるいはシート状に形成することができ
る。
【0023】フォトブリーチング材料としては種々のも
のを用いることができる。すなわち、下部クラッド層、
コア層、側面クラッド層及び上部クラッド層に同一のフ
ォトブリーチング材料を用いることができるので、使用
可能なフォトブリーチング材料の範囲が広がる。
【0024】同一のフォトブリーチング材料からなるポ
リマ溶液を用い、そのポリマ溶液への紫外線の照射量を
変えたポリマ溶液の塗布及び加熱硬化工程を3回繰り返
して3層のポリマ層を形成した後、フォトマスクを介し
て紫外線を照射することにより、中央の高屈折率ポリマ
層にコアパターンを転写することにより導波路を実現す
ることができる。すなわち、簡単な方法で導波路を製造
することができ、しかも各層間の界面を均一にすること
ができる。また、各層に歪を生じさせることが少なく、
マイクロクラックの発生も抑えることができる。さらに
低コストで製造することができる。
【0025】ポリマ溶液状態で紫外線を照射することに
より、屈折率の制御性を向上させることができるので、
屈折率構造を正確に制御した導波路を実現することがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0027】図1は本発明のポリマ導波路の製造方法を
適用したポリマ導波路の一実施の形態を示す断面図であ
る。
【0028】同図に示すポリマ導波路は、基板1と、基
板1上に形成された下部クラッド層2と、下部クラッド
層2の上に形成され、下部クラッド層2よりも屈折率が
高い略矩形断面形状のコア層3と、下部クラッド層2上
のコア層3の両側に形成されコア層3よりも屈折率の低
い側面クラッド層4−1、4−2と、コア層3及び側面
クラッド層4−1、4−2の上に形成されコア層3より
も屈折率の低い上部クラッド層5aとを有し、下部クラ
ッド層2、コア層3、側面クラッド層4−1、4−2及
び上部クラッド層5aが同一のフォトブリーチング材料
で構成されたものである。
【0029】すなわち、本ポリマ導波路は、各層2、
3、4−1、4−2、5aがいずれも同一材料、同一組
成の材料で構成されているので、従来のような熱膨張係
数のミスマッチングによる各層2、3、4−1、4−
2、5aへの歪の残留やマイクロクラックの発生のおそ
れがない。また、本ポリマ導波路の最大の特長は、各層
2、3、4−1、4−2、5aの界面の濡れ性がよいた
め、均一な界面を形成することができる点である。この
ため、構造の均一な導波路を実現することができ、低散
乱損失化を達成することができる。さらに、各層2、
3、4−1、4−2、5aを数μmから数十μmの厚さ
まで容易に形成できるので、シングルモード用以外に、
マルチモード用の導波路も容易に形成できる。さらに、
本ポリマ導波路は、同一材料、同一組成のポリマが用い
られているので、導波路の製造が容易となり、低コスト
化が期待できる。さらに、同一材料、同一組成のポリマ
を用いて各層2、3、4−1、4−2、5aが形成され
ており、フォトブリーチング用ポリマ溶液を塗布した後
のプリベーク及びポストベーク温度を各層2、3、4−
1、4−2、5aに対して同一にすることができるの
で、製造プロセスの管理が容易である。さらに、各層
2、3、4−1、4−2、5aに同一材料、同一組成の
ポリマが用いられているので、従来のような歪の残留や
マイクロクラックの発生がなくなり、種々のフォトブリ
ーチング用ポリマ材料を用いることが可能となる。
【0030】図1に示す基板1の材料としては、半導
体、ガラス、セラミックス、磁性体、プラスチックス等
の基板やプリント基板、シート等の大面積の基板を用い
ることができる。
【0031】基板1上に形成される下部クラッド層2
は、フォトブリーチング用ポリマ層を形成した後に、ポ
リマ層に紫外線を所望量だけ照射した層であり、紫外線
を照射することにより、そのポリマ層の屈折率は紫外線
の照射量に応じて0.数%から数%低下する。
【0032】ここで、フォトブリーチング用ポリマ層
は、フォトブリーチング用ポリマ溶液を塗布した後、約
20分のプリベーク(120℃〜150℃)と、約30
分のポストベーク(180℃〜250℃)とを行って形
成される。
【0033】フォトブリーチング用材料としては、ニト
ロンを含有するシリコーン化合物、ポリシラン化合物、
ポリシラン化合物にシリコーン化合物を所望量添加した
もの、ポリシラン化合物にシリコーン化合物と光酸発生
剤とを所望量添加したもの等が用いられる。ニトロンは
添加量が多いほど、紫外線の照射によって屈折率が大き
く低下するので、数%以上40%程度まで添加してよ
い。ポリシラン化合物には分岐度が2%以上の分岐型ポ
リシラン化合物を用いるのが透過率の点で好ましい。例
えば、オルガノトリハロシラン化合物、テトラハロシラ
ン化合物及びジオルガノジハロシラン化合物からなり、
オルガノトリハロシラン化合物及びテトラハロシラン化
合物が全体の2モル%以上であるハロシランの混合物を
加熱して縮重合することにより、目的とする分岐型ポリ
シランを得ることができる。また、分岐型ポリシラン化
合物は、Si原子以外に炭化水素基、アルコキシ基、又
は水素原子と結合しているものが好ましい。分岐型ポリ
シラン化合物は重水素化されたものや少なくとも一部が
フッ素化された分岐型ポリシラン化合物が低損失の点で
好ましい。シリコーン化合物には架橋性、あるいはアル
コキシ基からなるもの、あるいは少なくとも一部がフッ
素化されたものが低損失化の点で好ましい。分岐型ポリ
シラン及びシリコーン化合物に関しては後で詳しく述べ
る。
【0034】光酸発生剤としてはトリアジン系材料を用
いるのが光反応性の点で好ましく、そのトリアジン系の
中でもより好ましいものとしてトリクロロメチルトリア
ジン系が挙げられる。またそのトリクロロメチルトリア
ジン系でも長波長域(1300nm、1550nm帯)
で光透過率が高く、最大吸収波長がポリシラン化合物の
紫外波長域での吸収波長と略等しく、融点の高いものが
ポリマ層の光透過率、紫外線照射による屈折率の変化へ
の反応性、屈折率の温度安定性等を向上させる上で好ま
しい。
【0035】下部クラッド層2を形成する際の紫外線は
屈折率がnsとなるように照射する。この屈折率ns
は、数1式で表されるコア層の屈折率nwとの比屈折率
差Δを考慮に入れて定める。
【0036】
【数1】Δ=(nw−ns)×100%/nw すなわち、ポリマ導波路がシングルモード伝送用の場合
には比屈折率差Δは、0.数%〜2.5%の範囲から選
ぶのが好ましい。ポリマ導波路がマルチモード伝送用の
場合には比屈折率差Δは0.数%〜5%の範囲から選ぶ
のが好ましい。
【0037】次に下部クラッド層の上に紫外線の照射さ
れていないフォトブリーチング用ポリマ溶液を塗布し、
約20分のプリベーク(120℃〜150℃)と、約3
0分のポストベーク(180℃〜250℃)とを行って
硬化した高屈折率のポリマ層を形成する。
【0038】次にこの高屈折率ポリマ層の上に、予め紫
外線の照射されたフォトブリーチング用ポリマ溶液を塗
布する。前述と同様に約20分のプリベーク(120℃
〜150℃)と、約30分のポストベーク(180℃〜
250℃)とを行って硬化したポリマ層を得る。このポ
リマ層は、下部クラッド層と同程度の低屈折率になるよ
うに形成される。すなわち、後述するように、フォトブ
リーチング用ポリマ溶液に紫外線を予め所望量照射して
おけば、その溶液を用いてポリマ層を形成すると、その
ポリマ層の屈折率は紫外線の照射量に応じて屈折率が低
下することを本発明者が見出したことを利用したもので
ある。
【0039】次に上部クラッド層の上に光伝搬用の導波
パターン(コアパターン)の描画されたフォトマスク
(図示せず。)を配置し、そのフォトマスクの上から所
望量の紫外線を照射する。紫外線の照射により、ポリマ
層が感光化され、紫外線の照射されない領域は略矩形断
面形状の高屈折率のコア層3になり、そのコア層3の両
側には紫外線が照射されて屈折率の低下した側面クラッ
ド層4−1、4−2が形成される。この側面クラッド層
4−1、4−2の屈折率nhは、下部クラッド層2及び
上部クラッド層5aと略同程度の値に制御される。この
屈折率の制御は、紫外線の照射量で調節することができ
る。
【0040】尚、フォトマスクを介しての紫外線照射に
より、上部クラッド層5a及び下部クラッド層2のポリ
マ層も多少の紫外線感光を起こす場合もある。この紫外
線感光を防止するためには、下部クラッド層2及び上部
クラッド層5aに十分に紫外線を照射して屈折率が略飽
和する程度に低下させておけばよい。
【0041】例えば、分岐度が20%の分岐型ポリシラ
ン化合物にシリコーン化合物を50%添加したポリシラ
ン溶液(有機溶媒:トルエン)を用いてポリマ膜を形成
したものに紫外線の照射前後の比屈折率差Δは最大で6
%を得ることができる。この比屈折率差Δは、ポストベ
ーク温度が低いほど、あるいは紫外線照射量が多いほ
ど、大きくすることができる。
【0042】そこで、比屈折率差Δを所望量に設定する
ためには、下部クラッド層2の上に高屈折率のポリマ層
を形成する際に、このポリマ層の上に紫外線を照射して
屈折率をある程度低下させておくようにすればよい。
【0043】図2は本発明のポリマ導波路の製造方法を
適用したポリマ導波路の他の実施の形態を示す断面図で
ある。
【0044】図1に示した実施の形態との相違点は、下
部クラッド層5bとして上部クラッド層5aを形成する
方法と同様の方法で形成したポリマ層を用いた点であ
る。
【0045】すなわち、予め紫外線を所望量照射された
フォトブリーチング用ポリマ溶液を基板上に塗布し、約
20分のプリベーク(120℃〜150℃)と、約30
分のポストベーク(180℃〜250℃)とを行って硬
化したポリマ層としたものである。このポリマ層の上に
は図1に示したポリマ導波路と同様にポリマ層及び上部
クラッド層を順次形成した後、フォトマスクを配置して
フォトマスクの上から紫外線を照射し、高屈折率の略矩
形断面形状のコア層及びコア層の両側に側面クラッド層
を形成することにより、図2に示す構造のポリマ導波路
を実現することができる。
【0046】図1及び図2に示すポリマ導波路におい
て、上部クラッド層5aの上面及び基板1の裏面に紫外
線カット層(図示せず。)を形成しておけば、長期的に
導波路の屈折率の変化を抑えることができる。この紫外
線カット層には、例えば、信越化学工業製のKP−85
1を用いることができる。
【0047】図1及び図2において、各ポリマ層2、
3、4−1、4−2、5bのポストベークは上部クラッ
ド層5aを形成した後で一括して行ってもよい。その場
合にはプリベーク温度を高くしたり、加熱時間を長くし
たりすればよい。
【0048】図3は本発明のポリマ導波路の製造方法の
一実施の形態を示す工程図である。
【0049】まず、フォトブリーチング用ポリマ化合物
を有機溶媒に溶かしてポリマ溶液を作製する。
【0050】フォトブリーチング用ポリマ化合物には前
述したフォトブリーチング用ポリマ材料を用いる。
【0051】有機溶媒としては、炭素数5〜12の炭化
水素系、ハロゲン化炭化水素系及びエーテル系等が挙げ
られる。炭化水素系の具体例としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン、n−デカン、n−ド
デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベン
ゼン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素系の具体例と
しては、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、クロロベンゼン等が挙げられ
る。エーテル系の具体例としては、ジエチルエーテル、
ジブチルエーテル、テトラハイドロフラン等が挙げられ
る。
【0052】フォトブリーチング用ポリマ材料として
は、分岐度が20%の分岐型ポリメチルフェニルシラン
が用いられる。この分岐型ポリメチルフェニルシランに
シリコーン化合物(分子量650、側鎖置換基:メチ
ル、フェニル、メトキシ、比重:1.13、粘度:0.
7、液状、不揮発分:100)を50%添加し、これら
をトルエンに溶かすことによりポリマ溶液が得られる。
この場合、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テト
ラハイドロフラン等を用いることができる。
【0053】フォトブリーチング用ポリマ材料の具体例
としては、分岐度が20%の分岐型ポリメチルフェニル
シランを用い、このポリマ材料にシリコーン化合物(分
子量650、側鎖置換基:メチル、フェニル、メトキ
シ、比重:1.13、粘度:0.7、液状、不揮発分:
100)を50%添加し、これらをトルエンに溶かした
ポリマ溶液が挙げられる(工程S1)。
【0054】ポリマ溶液に紫外線を所望量照射する(工
程S2)。
【0055】この紫外線の照射量に関しては、後述する
ように、この照射量でこのポリマ溶液を用いて作製した
ポリマ膜の屈折率を制御することができる。この紫外線
の照射されたポリマ溶液を基板上に塗布する(工程S
3)。
【0056】塗布方法はスピンコーティング法、押し出
しコーティング法等を用いる。塗布後に約20分のプリ
ベーク(120℃〜150℃)と、約30分のポストベ
ーク(180℃〜250℃)とを行って、ポリマ溶液を
硬化(下部クラッド層化)させる(工程S4、S5)。
【0057】下部クラッド層上に工程S1で得られたフ
ォトブリーチング用ポリマ溶液を塗布する(工程S
6)。
【0058】約20分のプリベーク(120℃〜150
℃)と、約30分のポストベーク(180℃〜250
℃)とを行って硬化した高屈折率のポリマ層を形成する
(工程S7、S8)。
【0059】工程S8で得られたポリマ層上に工程S2
で得られた紫外線の照射されたポリマ溶液を塗布する
(工程S9)。
【0060】約20分のプリベーク(120℃〜150
℃)と、約30分のポストベーク(180℃〜250
℃)とを行って硬化した低屈折率の上部クラッド層を得
る(工程S10、S11)。
【0061】上部クラッド層上にフォトマスクを配置
し、フォトマスクの上から紫外線を照射する(工程S1
2)。
【0062】高屈折率のポリマ層を紫外線の照射されな
い略矩形断面形状の高屈折率のコア層と、コア層の両側
に紫外線の照射されない低屈折率の側面クラッド層とに
変化させることにより低散乱損失のポリマ導波路が実現
できる(工程S13)。
【0063】図4は本発明のポリマ導波路の製造方法の
他の実施の形態を示す工程図である。
【0064】図3に示した実施の形態との相違点は、下
部クラッド層の形成方法が異なる点である。すなわち、
工程P1で得られたポリマ溶液を基板上に塗布し(工程
P3)、次いで約20分のプリベーク(120℃〜15
0℃)と、約30分のポストベーク(180℃〜250
℃)とを行ってポリマ溶液を硬化させ(工程P4、P
5)、紫外線を照射して低屈折率の下部クラッド層を得
る(工程P6)。工程P1で得られたポリマ溶液に紫外
線を照射(工程P2)する。工程P7から工程P14は
図3に示した工程S6から工程S13と同様であるの
で、説明を照射区する。
【0065】図5は紫外線照射したポリマ膜の屈折率特
性を示す図であり、横軸が紫外線照射時間軸であり、縦
軸が屈折率軸である。直線L1は測定波長が633nm
のときの屈折率の特性を示し、直線L2は測定波長が1
550nmのときの屈折率の特性を示す。
【0066】同図は、フォトブリーチング用ポリマ溶液
(例えば図3の工程S1で用いられるポリマ溶液)に紫
外線を所望量照射し、紫外線の照射されたポリマ溶液を
Si基板上に塗布した後、約20分のプリベーク(12
0℃〜150℃)と、約30分のポストベーク(180
℃〜250℃)とを行って硬化させたポリマ膜の屈折率
を評価した結果である。
【0067】ここで、紫外線の光源には150W水銀キ
セノンランプ(出力:1200mW/cm2)を用い
た。光源からの紫外線をファイバスコープ(直径10m
m)で伝搬させ、その出射光が直径約100mmに広が
った位置にポリマ溶液の入った容器を配置した。紫外線
の照射時間を変えたポリマ溶液を複数種類作製し、これ
らを用いてポリマ膜を作製した。これらのポリマ溶液に
は前述したポリシランにシリコーン化合物を添加したポ
リマ溶液を用いた。
【0068】同図より、ポリマ膜の屈折率は紫外線の照
射時間に略比例して低下することが分かる。尚、前述し
たように、紫外線を照射しないポリマ溶液を用いてSi
基板上にポリマ膜を形成し、このポリマ膜に紫外線を照
射しない場合と照射した場合との比屈折率差Δを調べた
ところ、比屈折率差Δは最大で6%であった。
【0069】そこで、図5に示した特性図の紫外線照射
時間を延長すると、屈折率はさらに低下し、最大の比屈
折率差Δが得られることが予想される。
【0070】本発明は図5に示した特性を有するポリマ
膜を利用することにより、下部クラッド層、あるいは上
部クラッド層、さらには両方を同一のポリマ材料で形成
することができるようになったものである。
【0071】
【実施例】次に図1に示した構造の導波路を試作し、波
長1300nmでの光伝搬損失測定結果について述べ
る。
【0072】直径76.2mm(約3インチ)、厚さ1
mmの石英ガラスからなる基板1上に、前述した紫外線
の照射されていないポリマ溶液(分岐度が20%)の分
岐型ポリシラン化合物に50%のシリコーン化合物を添
加したトルエン有機溶媒のフォトブリーチング用ポリマ
溶液を、回転数1000rpm、20秒の条件でスピン
コーティングした。ポリマ溶液のスピンコーティング
後、ポリマ溶液にプリベーク(120℃〜150℃、約
20分)と、ポストベーク(180℃〜250℃、約3
0分)とを施したところ、約8μmの厚さの硬化膜が得
られた。その硬化膜の上に、エネルギーが18000m
Jの紫外線を照射して下部クラッド層2を得た。その下
部クラッド層2の上にポリマ溶液を前記スピンコーティ
ング条件で塗布した後に、前記プリベーク、ポスト条件
で加熱し、約8μmの厚さの高屈折率の硬化膜を形成し
た。
【0073】その硬化膜の上に図5に示した方法で、予
め紫外線を180分間照射したポリマ溶液を前記スピン
コーティング条件で塗布し、次いで前記プリベーク、ポ
ストベーク条件で加熱し、約8μmの厚さの低屈折率の
上部クラッド層5aの硬化膜を形成した。上部クラッド
層5aの上にフォトマスクを配置してそのフォトマスク
の上からエネルギーが18000mJの紫外線を照射し
た。その結果、図1に示したようなポリマ導波路が得ら
れた。尚、比屈折率差Δは約5%であった。この導波路
の波長1300nmでの光伝搬損失特性を測定した結
果、0.12dB/cmの低損失特性を実現することが
できた。すなわち、散乱損失の極めて少ないポリマ導波
路を実現することができた。
【0074】ここで、本発明は上記実施例に限定されな
い。例えば、図1及び図2に示す下部クラッド層2、5
bの一部、すなわち、基板1上にSiO2、あるいはS
iO2に屈折率制御用のドーパントを添加した層が設け
られていてもよい。また、プリベークやポストベークの
時間は数分以上もしくは数時間以上であってもよい。さ
らに、分岐型ポリシラン化合物及びシリコーン化合物は
以下に示すようなものを用いることができる。 (分岐型ポリシラン化合物)本発明で用いられるポリシ
ランとしては、直鎖型のポリシランではなく分岐型のポ
リシラン化合物が挙げられる。
【0075】分岐型ポリシランとは、隣接するSi原子
と結合している数(結合数)が、3又は4であるSi原
子を含むポリシランである。これに対して、直鎖型のポ
リシランでは、Si原子の、隣接するSi原子との結合
数は2である。
【0076】通常、Si原子の原子価は4であるので、
ポリシラン中に存在するSi原子の中で結合数が3以下
のものは、Si原子以外に、炭化水素基、アルコキシ基
又は水素原子と結合している。このような炭化水素基と
しては、炭素数1〜10のハロゲンで置換されていても
よい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水
素基が好ましい。
【0077】脂肪族炭化水素の具体例としては、メチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、トリフルオロプロピル基及びノナフルオロヘ
キシル基等の鎖状のもの、及びシクロヘキシル基、メチ
ルシクロヘキシル基のような脂環式のもの等が挙げられ
る。
【0078】芳香族炭化水素基の具体例としては、フェ
ニル基、p−トリル基、ビフェニル基及びアントラシル
基等が挙げられる。
【0079】アルコキシ基としては、炭素数1〜8のも
のが好ましく、具体例としてはメトキシ基、エトキシ
基、フェノキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。
合成の容易さを考慮すると、これらの中でメチル基及び
フェニル基が特に好ましい。
【0080】分岐型ポリシランの場合は、隣接するSi
原子との結合数が3又は4であるSi原子は、分岐型ポ
リシラン中の全体のSi原子数の2%以上であることが
好ましい。2%未満の分岐型ポリシランや直鎖状のポリ
シランは結晶性が高く、膜中で微結晶が生成しやすいこ
とにより散乱の原因となり、透明性が低下する。
【0081】本発明に使用されるポリシランは、ハロゲ
ン化シラン化合物をナトリウムのようなアルカリ金属の
存在下、n−デカンやトルエンのような有機溶媒中にお
いて80℃以上に加熱することによる重縮合反応によっ
て製造することができる。また、電解重合法や金属マグ
ネシウムと金属塩化物を用いた方法でも合成が可能であ
る。
【0082】分岐型ポリシランを得るには、オルガノト
リハロシラン化合物、テトラハロシラン化合物、及びジ
オルガノジハロシラン化合物からなり、オルガノトリハ
ロシラン化合物及びテトラハロシラン化合物が全体量の
2モル%以上であるハロシラン化合物を加熱して重縮合
すればよい。
【0083】ここで、オルガノトリハロシラン化合物
は、隣接するSi原子との結合数が3であるSi原子源
となり、一方のテトラハロシラン化合物は、隣接するS
i原子との結合数が4であるSi原子源となる。尚、ネ
ットワーク構造の確認は、紫外線吸収スペクトルや珪素
の核磁気共鳴スペクトルの測定により確認することがで
きる。
【0084】ポリシランの原料として用いられるオルガ
ノトリハロシラン化合物、テトラハロシラン化合物、及
びジオルガノジハロシラン化合物がそれぞれ有するハロ
ゲン原子は、塩素原子であることが好ましい。オルガノ
トリハロシラン化合物及びジオルガノジハロシラン化合
物が有するハロゲン原子以外の置換基としては、上述の
炭化水素基、アルコキシ基又は水素原子が挙げられる。
【0085】この分岐型ポリシランは、有機溶剤に可溶
であり、塗布により透明な膜が成膜できるものであれば
特に限定されない。このような有機溶媒として好ましい
ものは、炭素数5〜12の炭化水素系、ハロゲン化炭化
水素系、エーテル系の有機溶媒が挙げられる。
【0086】炭化水素系の具体例としては、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、n−デカン、n
−ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシ
ベンゼン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素系の具体
例としては、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、ジクロロメタン、クロロベンゼン等が挙げ
られる。エーテルの具体例としては、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、テトラハイドロフラン等が挙げ
られる。 (シリコーン化合物)本発明で使用するシリコーン化合
物は、化1式で表されるものである。
【0087】
【化1】
【0088】(化1式中、R1からR12は、炭素数1
〜10のハロゲンまたはグリシジルオキシ基で置換され
ていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12の芳香
族炭化水素基、炭素数1〜8のアルコキシ基からなる群
から選択される基であり、同一でも異なっていてもよ
い。a、b、c及びdは0を含み、かつそれらの和が1
以上となる整数である。) このシリコーン化合物が有する、脂肪族炭化水素基の具
体例としては、メチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、デシル基、トリフルオロプロピル
基、グリシジルオキシプロピル基等の鎖状のもの、及び
シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等の脂環式
のもの等が挙げられる。また、芳香族炭化水素基の具体
例として、フェニル基、p−トリル基、ビフェニル基等
が挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、メトキ
シ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチルオキシ基、
ter−ブトキシ基等が挙げられる。
【0089】化1式のR1〜R12の種類及びa、b、
c、dの値は特に重要ではなく、ポリシラン及び有機溶
媒と相溶し、膜が透明なものであれば特に限定されな
い。相溶性を考慮した場合には、使用するポリシランが
有する炭化水素基と同様の基を有していることが好まし
い。例えば、ポリシランとして、フェニルメチル系のも
のを使用する場合には、同じフェニルメチル系又はジフ
ェニル系のシリコーン化合物を使用するのが好ましい。
また、R1〜R12のうち、少なくとも二つが炭素数1
〜8のアルコキシ基であるような、1分子中にアルコキ
シ基を二つ以上有するシリコーン化合物は、架橋剤とし
て利用可能である。そのようなものとしては、アルコキ
シ基を15〜35重量%含んだメチルフェニルメトキシ
シリコーンやフェニルメトキシシリコーン等を挙げるこ
とができる。
【0090】メチルフェニルメトキシシリコーンやフェ
ニルメトキシシリコーンは、分子量が10000以下が
よく、特に3000以下のものが好ましい。
【0091】ここで、本発明者は、分岐型ポリシラン化
合物の分岐度を2%以上のものを用いた場合、その分岐
度が高くなるほど、より光透過率を向上させることがで
きることを見出した。また、添加すべきシリコーン化合
物の配合比を最適範囲に設定することにより、従来材料
では困難であった屈折率の熱安定性を大幅に向上させる
ことができる。この結果、室温から280℃程度の高温
まで温度が変化しても屈折率がほとんど変わらないポリ
マ材料及びポリマ膜を期待することができる。
【0092】また、ポリシラン化合物に分岐型を用いる
ことにより、屈折率の偏光依存性の極めて少ないポリマ
材料及びそれを用いたポリマ膜が実現可能となる。
【0093】さらに、CH基やOH基等の光吸収基によ
る光吸収損失を低減させるために、ポリシラン化合物や
シリコーン化合物に重水素化、あるいは少なくとも一部
がハロゲン化、特にフッ素化したものを用いれば、吸収
基による光損失を大幅に低減させることができる。この
結果、波長依存性の極めて少ない低光伝搬損失のポリマ
材料及びそれを用いたポリマ膜を実現することが可能と
なり、光学用材料及び部品として幅広い範囲に用途を拡
大することが可能となる。
【0094】また、シリコーン化合物に架橋性、あるい
はアルコキシ基からなるものを用いることにより、分岐
型ポリシラン化合物の中に均一に添加することができ、
しかもトルエンのような有機溶媒中に容易に可溶してナ
ノメータレベルの超微粒子状溶液となり、上記ポリマ溶
液を用いることにより、光散乱中心のない均一な構造体
や膜を形成することができる。
【0095】さらに、分岐型ポリシラン化合物及びシリ
コーン化合物はいずれもトルエンのような有機溶媒に溶
かすことが容易なので、同一有機溶媒で容易に所望配合
比に混合させることができる。
【0096】さらに、前記ポリマ材料溶液を用いて各種
基板上に塗布することができ、100℃以上280℃以
下の温度範囲で加熱して膜を形成しても、その膜の屈折
率は上記温度範囲内でほとんど変化しないということを
本発明者は見出した。このことにより、ポリマ膜を種々
の光学用膜として利用することが可能となる。例えば、
本ポリマ膜の近傍に電子部品や光部品を半田実装するこ
とも可能となったり、本膜近傍にヒータを設けて電子デ
バイスあるいは光デバイスの特性の温度制御を行うこと
も可能となる。
【0097】さらに、透明で屈折率の熱安定性のよいポ
リマ構造体、あるいはポリマ膜表面に紫外線カット層を
形成しておけば、光学特性を長期的に安定させることが
できる。
【0098】尚、本発明は、上記実施例に限定されな
い。例えば、図1及び図2において、下部クラッド層
2、5bの一部、すなわち、基板1の上にSiO2、あ
るいはSiO2に屈折率制御用ドーパントを添加した層
が設けられていてもよい。また、プリベークやポストベ
ークの時間は数分以上、もしくは数時間以上であっても
よい。さらに、プリベークとポストベークとを連続して
低温から徐々に温度をポストベーク温度まで上昇させて
所望時間の保持後、徐々に温度を降下させて室温まで下
げるような加熱方法を用いてもよい。
【0099】図6は本発明のポリマ導波路の製造方法の
変形例を示す工程図である。
【0100】同図に示すように、コア層への紫外線照射
による略矩形断面形状の高屈折率のコア層及びコア層の
両側の低屈折率の側面クラッド層の形成は、上部クラッ
ド層を形成する前に行い、その後で低屈折率の上部クラ
ッド層を形成してもよい。
【0101】すなわち、工程T1で得られたポリマ溶液
を基板上に塗布し(工程T3)、次いで約20分のプリ
ベーク(120℃〜150℃)と、約30分のポストベ
ーク(180℃〜250℃)とを行ってポリマ溶液を硬
化させ(工程T4、T5)、硬化したポリマ溶液に紫外
線を照射して低屈折率の下部クラッド層を得る(工程T
6)。下部クラッド層の上にフォトブリーチング用ポリ
マ溶液を塗布し(工程T7)、前記条件でプリベーク及
びポストベークの加熱を施して高屈折率のポリマ層を形
成する(工程T8、T9)。高屈折率のポリマ層の上に
フォトマスクを配置し、フォトマスクの上から紫外線を
照射する(工程T10)。工程T1で得られたポリマ溶
液に紫外線を照射(工程T2)し、得られたポリマ溶液
を工程T10で得られたポリマ層の上に塗布し、前記条
件でプリベーク及びポストベークを施すことによりポリ
マ導波路が得られる(工程T11〜T14)。
【0102】このようにすると、コア層及び側面クラッ
ド層の屈折率をかなり広い範囲で制御することができ、
比屈折率差Δをより広い範囲から選択することができ
る。
【0103】次に図1及び図2に示した本発明のポリマ
導波路の製造方法についてまとめて説明する。
【0104】図7は本発明のポリマ導波路の断面図であ
り、図8は本発明のポリマ導波路の製造方法を示す総括
工程図である。
【0105】基板1上に下部クラッド2層を形成する方
法としては3種類の方法がある。
【0106】第一の方法は、基板1上にフォトブリーチ
ング用ポリマ溶液を塗布した後にプリベーク及びポスト
ベークの加熱を行い、その後紫外線を照射して所望の屈
折率にする方法である(工程R2−)。
【0107】第二の方法は、基板1上にフォトブリーチ
ング用ポリマ溶液を塗布した後にプリベーク及びポスト
ベークの加熱を行いながら同時に紫外線を照射して所望
の屈折率にする方法である(工程R2−)。
【0108】第三の方法は、予め紫外線を所望量照射し
たフォトブリーチング用ポリマ溶液を基板1上に塗布し
た後にプリベーク及びポストベークの加熱を行い、所望
の屈折率にする方法である(工程R2−)。
【0109】次に高屈折率のポリマ層6をコア層及び側
面クラッド層に変化させる方法について説明する。
【0110】第一の方法は、下部クラッド層2(5b)
の上にフォトブリーチング用ポリマ溶液を塗布した後、
プリベーク及びポストベークの加熱を行い、硬化した高
屈折率のポリマ膜6の上にコアパターンの描かれたフォ
トマスクを配置して紫外線を所望量だけ照射する露光工
程をとることにより、紫外線の照射されなかった高屈折
率のコア層3及びコア層3の両側に紫外線の照射された
低屈折率の側面クラッド層4−1、4−2を形成する方
法である(工程R3−)。
【0111】第二の方法は、予め紫外線を所望量だけ照
射されたフォトブリーチング用ポリマ溶液を下部クラッ
ド層2(5b)の上に塗布した後にプリベーク及びポス
トベークの加熱を行ってポリマ膜6を形成すると共にあ
る程度の屈折率の調節を行い、その後でフォトマスクを
介して露光工程を経て所望の屈折率を有するコア層3及
びコア層3の両側に所望の低屈折率の側面クラッド層4
−1、4−2を形成する方法である(工程R3−)。
【0112】次に上部クラッド層5aの形成方法につい
て説明する。
【0113】第一の方法は、露光(工程R6)を経た後
で、予め紫外線を所望量だけ照射したフォトブリーチン
グ用ポリマ溶液を塗布した後にプリベーク及びポストベ
ークの加熱を行い、所望の屈折率にする方法である(工
程R5a−)。
【0114】第二の方法は、工程3−で得られたコア
層の上にフォトブリーチング用ポリマ溶液を塗布した後
にプリベーク及びポストベークの加熱を行う方法である
(工程R5a−)。
【0115】第三の方法は、工程3−で得られたフォ
トブリーチング用ポリマ溶液を塗布した後にプリベーク
及びポストベークの加熱を行う方法である(工程R5a
−)。
【0116】尚、工程5a−の後にフォトマスクを用
いた露光(工程R7)を経ることにより高屈折率のコア
層及びコア層の両側に低屈折率の側面クラッド層を形成
する工程が用いられる。その結果、最終的に工程R5a
−1を経ても図1及び図2に示すようなポリマ導波路8
を実現することができる。また、本発明のポリマ導波路
の基板に透明なガラス基板やサファイア基板を用いての
紫外線の照射は基板の上部クラッド層から行う以外に、
基板の下側フォトマスクを配置して紫外線を基板側から
照射するようにしてもよい。さらに、導波路の上部クラ
ッド層及び基板の裏面に紫外線カット層を設けることに
より、長期的に屈折率の安定した導波路構造を実現する
ことができる。
【0117】以上において、本発明によれば、 (1)基板上に形成された下部クラッド層、コア層、側
面クラッド層及び上部クラッド層がいずれも同一のフォ
トブリーチング材料で構成されているので、各層に歪が
発生したり、歪が残留したり、あるいは歪によってマイ
クロクラックが発生することがない。また、各層を形成
する際に界面の濡れ性がよいので、均一にポリマ溶液を
塗布しやすくなり、界面を均一に形成することができ、
低散乱損失の導波路を実現することができる。 (2)同一のフォトブリーチング材料を用い、その材料
を有機溶剤に溶かしてポリマ溶液とし、そのポリマ溶液
への紫外線の照射量を調節することにより、その溶液を
用いてポリマ層を形成した時のそのポリマ層の屈折率が
容易に制御できる。すなわち、下部クラッド層及び上部
クラッド層は紫外線を所望量だけ照射されたポリマ溶液
を塗布し、加熱硬化させるだけで所望の屈折率を実現す
ることができる。コア層及び側面クラッド層になるポリ
マ層には、紫外線を照射しないか、あるいは上記照射量
より少ない量の紫外線を照射したポリマ溶液を用いて塗
布し、加熱硬化させればよい。コア層及び側面クラッド
層の上に上部クラッド層を形成し、その後に上部クラッ
ド層の上にコアパターンの描かれたフォトマスクを配置
し、フォトマスクの上から所望量の紫外線を照射するこ
とにより、略矩形断面形状の高屈折率のコア層と、コア
層の両側に紫外線が照射されて屈折率の低下した側面ク
ラッド層とを形成することにより、ポリマ導波路を実現
することができる。 (3)屈折率の制御性を極めて高くすることができるの
で、所望の導波路構造パラメータを精度よく実現するこ
とができる。すなわち、フォトブリーチング用ポリマ溶
液に紫外線を照射した場合には、ポリマ層になった段階
で紫外線を照射した場合よりもはるかに緩やかに屈折率
が変化し、その屈折率の制御性が極めてよいことから、
より高精度の導波路構造を実現することができる。 (4)比屈折率差Δは0.3%から6%の範囲まで幅広
い値をとることができる。この結果、超小型の導波路デ
バイスを期待することができる。 (5)同一のフォトブリーチング材料を用いるので、導
波路に歪の発生やその残留歪の発生によるマイクロクラ
ックの発生のおそれが少ないので、種々の基板やフレキ
シブルなシート上に形成することができる。 (6)フォトブリーチング材料として、種々のものを用
いることができる。すなわち、下部クラッド層、上部ク
ラッド層、側面クラッド層、コア層に同一のフォトブリ
ーチング材料を用いることができるので、使用可能なフ
ォトブリーチング材料の範囲が広がる。 (7)同一のフォトブリーチング材料からなるポリマ溶
液を用い、そのポリマ溶液への紫外線の照射量を変えた
ポリマ溶液の塗布及び加熱硬化工程を3回繰り返して3
層のポリマ層を形成し、その後でフォトマスクの上から
紫外線を照射することにより、中央のポリマ層にコアパ
ターンを転写することで導波路を実現することができ
る。すなわち、簡単な方法で導波路を実現することがで
き、しかも各層間の界面を均一にすることができる。ま
た、各層に歪を生じさせることが少なく、マイクロクラ
ックの発生も抑えることができる。さらに、導波路を低
コストで作製することができる。 (8)溶液状態のポリマに紫外線を照射することにより
屈折率の制御性を向上させることができ、屈折率構造を
正確に制御した導波路を実現することができる。
【0118】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0119】低散乱損失で、残留歪の少なく、マイクロ
クラックが発生しないポリマ導波路及びその製造方法の
提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマ導波路の製造方法を適用したポ
リマ導波路の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明のポリマ導波路の製造方法を適用したポ
リマ導波路の他の実施の形態を示す断面図である。
【図3】本発明のポリマ導波路の製造方法の一実施の形
態を示す工程図である。
【図4】本発明のポリマ導波路の製造方法の他の実施の
形態を示す工程図である。
【図5】紫外線照射したポリマ膜の屈折率特性を示す図
である。
【図6】本発明のポリマ導波路の製造方法の変形例を示
す工程図である。
【図7】本発明のポリマ導波路の断面図である。
【図8】本発明のポリマ導波路の製造方法を示す総括工
程図である。
【図9】ポリマ導波路の従来例を示す外観斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 下部クラッド層 3 コア層 4−1、4−2 側面クラッド層 5a 上部クラッド層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に形成された下部クラ
    ッド層と、該下部クラッド層の上に形成され、上記下部
    クラッド層よりも屈折率が高い略矩形断面形状のコア層
    と、上記下部クラッド層上の該コア層の両側に形成され
    該コア層よりも屈折率の低い側面クラッド層と、上記コ
    ア層及び該側面クラッド層の上に形成され上記コア層よ
    りも屈折率の低い上部クラッド層とを有し、上記下部ク
    ラッド層、上記コア層、上記側面クラッド層及び上記上
    部クラッド層が同一のフォトブリーチング材料で構成さ
    れていることを特徴とするポリマ導波路。
  2. 【請求項2】 上記下部クラッド層、上記側面クラッド
    層及び上記上部クラッド層は、所望量の紫外線の照射に
    より感光化されたフォトブリーチング型ポリマからな
    り、上記コア層は紫外線が照射されていないか、あるい
    は上記所望量よりも少ない量の紫外線が照射されたフォ
    トブリーチング型ポリマからなる請求項1に記載のポリ
    マ導波路。
  3. 【請求項3】 上記フォトブリーチング型ポリマの材料
    として、ポリシラン化合物、ポリシラン化合物にシリコ
    ーン化合物を添加したもの、ポリシラン化合物にシリコ
    ーン化合物と光酸発生剤とを添加したもの、シリコーン
    化合物にニトロンを添加したもののいずれかが用いられ
    ている請求項1又は2に記載のポリマ導波路。
  4. 【請求項4】 紫外線で感光化されて屈折率の低下した
    フォトブリーチング型のポリマ溶液を基板上に塗布し、
    このポリマ溶液を加熱硬化させて下部クラッド層を形成
    する工程と、紫外線の照射されていないフォトブリーチ
    ング型のポリマ溶液を上記下部クラッド層の上に塗布
    し、この加熱硬化させて上記下部クラッド層よりも屈折
    率の高い高屈折率ポリマ層を形成する工程と、紫外線で
    感光化されて屈折率の低下したフォトブリーチング型の
    ポリマ溶液を上記高屈折率ポリマ層の上に塗布し、この
    ポリマ溶液を加熱硬化させて上記高屈折率ポリマ層より
    も屈折率の低い上部クラッド層を形成する工程と、上記
    上部クラッド層の上にコアパターンの描かれたフォトマ
    スクを配置し、該フォトマスクの上から紫外線を照射し
    て上記高屈折率ポリマ層を該紫外線の照射されない略矩
    形断面形状のコア層、及び該コア層の両側の上記紫外線
    が照射されて屈折率が低下した側面クラッド層に変化さ
    せる工程とを有することを特徴とするポリマ導波路の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 紫外線で感光化されて屈折率の低下した
    フォトブリーチング型のポリマ溶液を基板上に塗布し、
    このポリマ溶液を加熱硬化させて下部クラッド層を形成
    する工程と、紫外線の照射されていないフォトブリーチ
    ング型のポリマ溶液を上記下部クラッド層の上に塗布
    し、加熱硬化させて上記下部クラッド層よりも屈折率の
    高い高屈折率ポリマ層を形成する工程と、該高屈折率ポ
    リマ層の上にコアパターンの描かれたフォトマスクを配
    置し、該フォトマスクの上から紫外線を照射して上記高
    屈折率ポリマ層を該紫外線の照射されない略矩形断面形
    状のコア層、及び該コア層の両側の上記紫外線が照射さ
    れて屈折率の低下した側面クラッド層に変化させる工程
    と、上記コア層及び該側面クラッド層の上に紫外線で感
    光化されて屈折率の低下したフォトブリーチング型のポ
    リマ溶液を塗布し、このポリマ溶液を加熱硬化させて上
    部クラッド層を形成する工程とを有することを特徴とす
    るポリマ導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記下部クラッド層として、紫外線の照
    射されていないフォトブリーチング型のポリマ溶液を上
    記基板上に塗布し、このポリマ溶液を加熱硬化させた後
    で、紫外線を照射して感光化させて屈折率を低下させる
    請求項4又は5に記載のポリマ導波路の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記下部クラッド層として、紫外線の照
    射されていないフォトブリーチング型ポリマ溶液を上記
    基板上に塗布した後、あるいは加熱硬化させる際に紫外
    線を照射して屈折率を低下させる請求項4又は5に記載
    のポリマ導波路の製造方法。
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