JP2004354097A - スペクトル画像化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スペクトル画像化装置1aが電車に搭載され、電車の移動に伴ってトンネル壁を走査する。照射部2aが走査要素領域4anに検査光を照射する。走査要素領域4anで反射した反射光は結像光学系11で集光され、走査要素領域4anの像が回折格子13上に結像される。回折格子13が、走査要素領域4anの像をCCD15の撮像面15pの垂直方向にスペクトルが広がるように分光し、撮像面15p上に二次元スペクトル画像を形成する。CCD15が二次元スペクトル画像を撮像し、走査後にデータ制御・記録部21がトンネル壁のスペクトル画像を得る。劣化部分検出部23が、トンネル壁のスペクトル画像の特定の分光波長帯における分光強度からトンネル壁における劣化部分を検出する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、線状構造物の走査領域における劣化部分を検出するために用いられるスペクトル画像化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネル、高架橋、河川橋脚、道路法面、地下構造物、大型建造物などの線状構造物(一方向に長く伸びた表面を有する構造物)は、例えばコンクリート塊剥落事故を防止する目的から定期的に劣化部分の検出がなされる必要がある。従来、検査対象物の劣化状態を検査する装置として、検査対象物をハンマーで叩いた応答音をマイクロホンで採取して内部の空隙を検出する装置、検査対象物にレーザ光を照射し、その反射波を検出することで表面のひび割れを検出する装置などがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の検査対象物の劣化状態を検査する装置には、検出できる劣化状態が空隙、ひび割れなどの物理的な形状変化を伴うものに限定されているという問題点があった。さらに、従来の検査対象物の劣化状態を検査する装置には、検査対象領域の大きい線状構造物の劣化部分を自動的に検出することができないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、検出できる劣化状態が物理的な形状変化を伴うものに限定されず、また線状構造物の劣化部分を自動的に検出することができるスペクトル画像化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスペクトル画像化装置は、線状構造物の長さ方向に移動する移動体に搭載され、走査要素領域で反射した反射光を順次受光していくことにより走査して線状構造物の走査領域における劣化部分を検出するために用いられるスペクトル画像化装置であって、走査要素領域で反射した反射光を分光する分光手段と、走査要素領域ごとに、分光手段により分光された反射光の各分光波長における分光強度を含むスペクトル画像を撮像し、移動体の移動に伴い走査領域を走査することにより走査領域のスペクトル画像を得るスペクトル画像撮像手段と、スペクトル画像撮像手段が得た走査領域のスペクトル画像の特定の分光波長帯における分光強度から、走査領域における劣化部分を検出する劣化部分検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
スペクトル画像を用いることにより、例えばコンクリートの中性化など物理的な形状変化を伴わない劣化状態も検出することができる。また、移動体の移動に伴い走査して走査領域のスペクトル画像を取得することにより、線状構造物の劣化部分を自動的に検出することが可能になる。
【0007】
本発明のスペクトル画像化装置は、スペクトル画像撮像手段が二次元の撮像面を有する二次元イメージセンサを備え、分光手段が、走査要素領域における走査方向に対して垂直な方向の位置を一方の次元とし、分光波長を他方の次元とする二次元スペクトル画像を撮像面に形成し、スペクトル画像撮像手段が、走査要素領域ごとに二次元スペクトル画像を撮像し、移動体の移動に伴い走査領域を走査することにより走査領域における走査方向の位置を第三の次元とする三次元スペクトル画像を得ることが好適である。
【0008】
分光手段が二次元スペクトル画像を二次元の撮像面に形成することにより、分光波長を走査する手段を要さずに、高速でスペクトル画像を取得することができる。
【0009】
本発明のスペクトル画像化装置は、移動時の移動体の振動を吸収するスタビライザを備えたことが好適である。これにより、移動体の振動に基因する検出部分のずれを防ぐことができる。
【0010】
本発明のスペクトル画像化装置は、走査領域に検査光を照射する照射手段を備えたことが好適である。また、本発明のスペクトル画像化装置は、分光強度を、反射光の反射位置との間の距離に対して正規化する正規化手段を備えたことが好適である。これらにより、劣化部分の検出精度が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明のスペクトル画像化装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
【0012】
図1は、本実施形態のスペクトル画像化装置1a〜1cを用いて鉄筋コンクリート製のトンネル(線状構造物)4の走査領域4a〜4cにおける劣化状態を検査する様子を示す図である。本実施形態では、コンクリートの中性化(Ca(OH)2+H2CO3→CaCO3+2H2O)が検査される。電車(移動体)3の両側面部及び上面部にスペクトル画像化装置1a〜1cが搭載されている。スペクトル画像化装置1a〜1cは、それぞれ照射部2a〜2cを備える。スペクトル画像化装置1a〜1cは、電車3がトンネル4内を進行するのに伴ってそれぞれ走査領域4a〜4cを走査する。以下に、スペクトル画像化装置1aの構造及びスペクトル画像化装置1aが走査領域4aを走査して走査領域4aにおける劣化状態を検査する動作を説明する。
【0013】
図2は、スペクトル画像化装置1aの機能的構成を示す図である。スペクトル画像化装置1aは、照射部2a、結像光学系11、回折格子13、CCD(Charge Coupled Device)15、走査要素領域4ak(スペクトル画像化装置1a)の走査方向における位置を計測する位置計測部16、スペクトル画像化装置1aと走査要素領域における各地点との間の距離を計測する距離計測部17、スペクトル画像化装置1aの角度ずれを計測する角度ずれ計測部18、CCD15、位置計測部16、距離計測部17及び角度ずれ計測部18が取得したデータを制御・記録するデータ制御・記録部21、走査領域4aにおける劣化部分を検出する劣化部分検出部23、走査領域4aにおける劣化部分を表示する表示部25並びにスタビライザ20を備える。
【0014】
照射部2aは、電車3の進行に伴い、走査領域4aが走査方向に分割された走査要素領域4ak(k=1、2、3・・・n・・・)に白色光の検査光を順次照射していく。照射部2aは、スペクトル画像化装置1aと走査要素領域4anとの間の距離により走査要素領域4anの照度が変化しないように、高い指向性で検査光を照射する。走査要素領域4anが照明されているとき、結像光学系11は、走査要素領域4anで反射した反射光を集光し、回折格子13上に走査要素領域4anの像を結像する。回折格子13は、走査要素領域4anの像を像中の走査方向にスペクトルが広がるように分光し、CCD15の撮像面15p上に二次元スペクトル画像2DSanを形成する。二次元スペクトル画像2DSanは、走査方向に対して垂直な方向(図2に示すy方向)の位置を一方の次元(図2に示す撮像面15pの水平方向)とし、分光波長を他方の次元(図2に示す撮像面15pの垂直方向)とし、分光強度を濃度分布として表す。
【0015】
CCD15は、走査要素領域4anの二次元スペクトル画像2DSanを撮像する。CCD15は垂直方向にラインセンサを積み重ねた構造になっており、順次各ラインセンサの画素電荷列(特定の分光波長帯における一次元画像)を水平方向に転送することにより、二次元スペクトル画像2DSanを撮像する。
【0016】
同時に、位置計測部16は、走査要素領域4anの走査方向における一次元位置(図2に示すx方向における座標)を計測する。具体的な位置計測部16の構成としては、電車3の車輪の回転センサと、回転センサの出力から位置を算出する演算部とを備えるものが考えられる。
【0017】
距離計測部17は、スペクトル画像化装置1a(結像光学系11)と走査要素領域4anの各地点との間の距離を計測する。図3に、距離計測部17の機能的構成を示す。距離計測部17は、レーザ171、ハーフミラー173、回転ミラー175、光検出器177及び制御・演算部179を備える。ハーフミラー173は、レーザ171から出射したレーザ光を透過させる。回転ミラー175は、ハーフミラー173を透過したレーザ光を走査要素領域4anに向けて反射させる。回転ミラー175は、反射面に平行でかつ走査方向に平行な軸を中心として回転可能に設置されており、制御・演算部179に制御されて反射面の傾きを変化させることにより、走査要素領域4anを走査方向に対して垂直な方向(図2及び3に示すy方向)に走査する。走査要素領域4anで反射したレーザ光は、回転ミラー175で反射され、さらにハーフミラー173で反射されることにより光検出器177へ導かれる。制御・演算部179は、レーザ171がレーザ光を発したタイミングと光検出器177がこのレーザ光を検出したタイミングとから、スペクトル画像化装置1aと走査要素領域4an中のレーザ光反射点との間の距離を算出する。距離計測部17は、走査要素領域4anをA−B方向に走査することにより、走査要素領域4anの各地点とスペクトル画像化装置1aとの間の距離を計測する。
【0018】
スペクトル画像化装置1aに角度ずれが生じたとき、すなわちスペクトル画像化装置1aの姿勢が傾いたとき、走査要素領域4anの計算上の位置が実際の位置からずれてしまう。後述するようにスタビライザ20が電車3の振動を吸収して角度ずれを防止するが、スタビライザ20が振動を吸収しきれなかったために生じた角度ずれを角度ずれ計測部18が計測する。角度ずれ計測部18の具体的な構成例としては、三軸加速度センサと、三軸加速度センサの出力を2回積分して角度ずれを算出する演算部とを備えるものが考えられる。CCD15が撮像した二次元スペクトル画像並びに位置計測部16、距離計測部17及び角度ずれ計測部18の演算結果はデータ制御・記録部21に出力され、記録される。
【0019】
スタビライザ20にはスペクトル画像化装置1aを内部で支えるジンバルが構成されており、ジャイロが、電車3の振動を吸収するようにジンバルの内部の姿勢を制御する。
【0020】
データ制御・記録部21は、走査領域4aが走査された後、すべての走査要素領域についての二次元スペクトル画像並びに位置計測部16、距離計測部17及び角度ずれ計測部18の演算結果から、二次元スペクトル画像2DSak(k=1、2、3・・・n・・・)に走査方向の一次元位置を第三の次元として加えた三次元スペクトル画像3DSaを生成する。図4は、三次元スペクトル画像3DSaの概念図である。三次元スペクトル画3DSaは、x座標を走査方向における位置の座標とし、y座標を走査方向に対して垂直な方向における位置の座標とし、z方向を分光波長の座標とし、分光強度を濃度分布として表す。
【0021】
劣化部分検出部23は、三次元スペクトル画像3DSaのxy平面における一定間隔の格子点について、特定の波長帯における分光強度から劣化状態を判断する。表示部25は、劣化部分検出部23の判断結果に従って走査領域4aにおける劣化部分を表示する。
【0022】
次に、スペクトル画像化装置1aが走査領域4aにおける劣化部分を検出する手順の詳細を説明する。図5及び6は、スペクトル画像化装置1aが走査領域4aにおける劣化部分を検出して表示する手順を示すフローチャートである。
【0023】
CCD15が走査要素領域4ak(k=1、2、3・・・n・・・)の二次元スペクトル画像2DSak(k=1、2、3・・・n・・・)を撮像する(S402)。位置計測部16が、走査要素領域4akの走査方向における位置を計測する(S404)。距離計測部17が、走査要素領域4akの各地点とスペクトル画像化装置1aとの間の距離Raki(i=1、2、3・・・)を計測する(S406)。角度ずれ計測部が、スペクトル画像化装置1aの角度ずれAakを検出する(S408)。データ制御・記録部21が、走査要素領域4akの二次元スペクトル画像及び走査要素領域4akの走査方向における位置、距離Raki並びに角度ずれAakを記録する(S410)。S402〜S410までの処理が各走査要素領域について繰り返される。
【0024】
データ制御・記録部21が、走査領域4aが走査された後、すべての走査要素領域についての二次元スペクトル画像2DSakと、位置計測部16が算出した各走査要素領域の走査方向における一次元位置とから、二次元スペクトル画像2DSakに走査要素領域4akの走査方向の一次元位置を第三の次元として加えた三次元スペクトル画像を生成する(S412)。
【0025】
データ制御・記録部21が、三次元スペクトル画像における分光強度を、走査領域4aの各地点とスペクトル画像化装置1aとの間の距離Rakiに対して正規化した正規化三次元スペクトル画像を生成する(S414)。具体的には、分光光度にRakiの二乗を乗ずる演算をする。これにより、走査領域4aに凹凸がある場合、あるいはトンネルの形状により走査方向に対して垂直な方向の位置に応じて距離Rakiが変化する場合でも、走査領域4aとスペクトル画像化装置1aとの間の距離が変化することによる分光強度の変化をデータから除去することができる。これにより、走査領域4aの反射率を取得する精度が向上する。
【0026】
なお、高架橋の劣化状態を検査する場合など外部光の影響を考慮しなければならない場合には、分光強度を更に距離Rakiが一定となる走査領域4aにおける走査方向に平行な線上で反射した光の強度で除することにより、分光強度を照射光の強度に対して正規化することができる。
【0027】
データ制御・記録部21が、正規化した三次元スペクトル画像3DSaを角度ずれ補正する(S416)。具体的には、角度ずれによって生じる画像上の位置座標の実際の位置からのずれを、角度ずれ計測部18が算出した角度ずれAakに基づき修正する。
【0028】
劣化部分検出部23が、正規化した三次元スペクトル画像3DSaのxy平面における一定間隔の格子点について、特徴波長帯(1900〜1980、2120〜2190、2320〜2390nm)における一次微分値を算出する(S502)。本発明者らは、中性化コンクリートと中性化していないコンクリートにおけるスペクトルを比較することにより、1900〜1980、2120〜2190、2320〜2390nmの波長帯における分光強度の一次微分値が、コンクリートの中性化と相関関係にあることを発見した。図7は、中性化コンクリートで反射した光の一次微分スペクトルを示す。中性化コンクリートで反射した光の一次微分スペクトルは、1900〜1980、2120〜2190、2320〜2390nmの波長帯おいて、それぞれ大きな値を示す。図8は、中性化していないコンクリートの(分光反射率−分光波長)スペクトル特性を示す。
【0029】
劣化部分検出部23が、該当地点における特徴波長帯の一次微分値を以下の式(1)に示す線形回帰分析式に代入して中性化深さHt(コンクリートの表面から中性化が進んでいる深さ)を算出する(S504)。S502及びS504の処理を走査領域4a(正規化した三次元スペクトル画3DSaのxy平面)における一定間隔の各格子点について繰り返して行う。
H=AXa+BXb+CXc+D・・・(1)
Xa:1900〜1980nmにおける分光強度の一次微分値
Xb:2120〜2190nmにおける分光強度の一次微分値
Xc:2320〜2390nmにおける分光強度の一次微分値
A、B、C、D:定数
【0030】
劣化部分検出部23が、走査領域4aにおいて中性化深さHtが閾値Hth以上になっている箇所を抽出し、そこで中性化劣化が生じていると判断する(S506)。
【0031】
表示部25が、中性化劣化が生じていると判断された箇所を表示する(S508)。以上により、コンクリートの中性化が進行し鉄筋腐食が起こるおそれのある箇所を知ることができる。
【0032】
本実施形態ではコンクリートの中性化が検査されるが、線形回帰分析式の定数及び特徴波長帯を変えることにより、塩化物イオン浸透(Ca(OH)2+2Cl−→CaCl2+2OH−)深さを算出し、塩害劣化箇所を検出することもできる。同様に硫酸塩劣化(Ca(OH)2+SO4 2−+2H2O→CaSO4・2H2O+OH2−)を検査することもできる。
【0033】
上記実施形態では、分光強度の一次微分値を線形回帰分析式に代入する方法が用いられているが、これに代えて比演算法を用いることもできる。比演算法では、劣化コンクリートと正常コンクリートとで反射率が特に大きく異なる特徴波長λ1、λ2を抽出する。これらを次の式(2)に示す比演算式に代入することにより劣化深さHが算出される。
H=E・Xλ1/Xλ2−F・・・(2)
Xλ1:λ1における分光強度
Xλ2:λ2における分光強度
E、F:定数
【0034】
実施形態の別の変形例として、スペクトル画像化装置1dが、走査方向に沿って前方及び後方から走査領域5を照射、撮像する構成が考えられる。図9は、スペクトル画像化装置1dの機能的構成を示す図である。スペクトル画像化装置1dは、走査方向前方に向かって検査光を照射する照射部2df、走査方向後方に向かって検査光を照射する照射部2dbを備える。またスペクトル画像化装置1dは、照射部2dfから出射し走査要素領域で反射した反射光を受光する結像光学系11f、回折格子13f及びCCD15f並びに照射部2dbから出射し走査要素領域で反射した反射光を受光する結像光学系11b、回折格子13b及びCCD15bを備える。この構成によれば、走査領域5に突出部5pがあるときでも、突出部5pの走査方向に面する前後両側面を検査することができる。
【0035】
他の特徴波長帯との波長差が大きい特徴波長帯を含むスペクトル画像を撮像するために、スペクトル画像化装置が第2のCCDを備えてもよい。例えば、第1の特徴波長帯が400〜900nmの間に存在し、第2の特徴波長帯が900〜2500nmの間に存在する場合に、結像光学系と分光手段との間に介在するビームスプリッタが反射光を400〜900nmの成分と900〜2500nmの成分とに分光し、400〜900nmのスペクトル画像をシリコンなどのCCDが撮像し、900〜2500nmのスペクトル画像を硫化鉛などのCCDが撮像する構成が考えられる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のスペクトル画像化装置によれば、検出できる劣化状態が物理的な形状変化を伴うものに限定されず、また線状構造物の劣化部分を自動的に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のスペクトル画像化装置1a〜1cを用いて鉄筋コンクリート製のトンネル(線状構造物)4の走査領域4a〜4cにおける劣化状態を検査する様子を示す図である。
【図2】スペクトル画像化装置1aの機能的構成を示す図である。
【図3】距離計測部17の機能的構成を示す図である。
【図4】三次元スペクトル画像3DSaの概念図である。
【図5】スペクトル画像化装置1aが走査領域4aにおける劣化部分を検出して表示する手順を示す第1のフローチャートである。
【図6】スペクトル画像化装置1aが走査領域4aにおける劣化部分を検出して表示する手順を示す第2のフローチャートである。
【図7】中性化コンクリートで反射した光の一次微分スペクトルを示す。
【図8】中性化していないコンクリートの(分光反射率−分光波長)スペクトル特性を示す。
【図9】図9は、スペクトル画像化装置1dの機能的構成を示す図である。
【符号の説明】
1a〜c・・・スペクトル画像化装置、2a〜c・・・照射部、3・・・電車、4・・・トンネル、4a・・・走査領域、11・・・結像光学系、13・・・回折格子、15・・・CCD、15p・・・撮像面、16・・・位置計測部、17・・・距離計測部、18・・・角度ずれ計測部、20・・・スタビライザ、21・・・データ制御・記録部、23・・・劣化部分検出部、25・・・表示部、171・・・レーザ、173・・・ハーフミラー、175・・・回転ミラー、177・・・光検出器、179・・・制御・演算部。
Claims (5)
- 線状構造物の長さ方向に移動する移動体に搭載され、走査要素領域で反射した反射光を順次受光していくことにより走査して前記線状構造物の走査領域における劣化部分を検出するために用いられるスペクトル画像化装置であって、
前記走査要素領域で反射した反射光を分光する分光手段と、
前記走査要素領域ごとに、前記分光手段により分光された反射光の各分光波長における分光強度を含むスペクトル画像を撮像し、前記移動体の移動に伴い前記走査領域を走査することにより前記走査領域のスペクトル画像を得るスペクトル画像撮像手段と、
前記スペクトル画像撮像手段が得た前記走査領域のスペクトル画像の特定の分光波長帯における分光強度から、前記走査領域における劣化部分を検出する劣化部分検出手段とを備えた
ことを特徴とするスペクトル画像化装置。 - 前記スペクトル画像撮像手段が二次元の撮像面を有する二次元イメージセンサを備え、
前記分光手段が、前記走査要素領域における前記走査方向に対して垂直な方向の位置を一方の次元とし、分光波長を他方の次元とする二次元スペクトル画像を前記撮像面に形成し、
前記スペクトル画像撮像手段が、前記走査要素領域ごとに前記二次元スペクトル画像を撮像し、前記移動体の移動に伴い前記走査領域を走査することにより前記走査領域における前記走査方向の位置を第三の次元とする三次元スペクトル画像を得る
ことを特徴とする請求項1に記載のスペクトル画像化装置。 - 移動時の前記移動体の振動を吸収するスタビライザを備えた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスペクトル画像化装置。 - 前記走査領域に検査光を照射する照射手段を備えた
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスペクトル画像化装置。 - 前記分光強度を、前記反射光の反射位置との間の距離に対して正規化する正規化手段を備えた
ことを特徴とする請求項4に記載のスペクトル画像化装置。
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