JP2004352144A - 自動二輪車の吸気系構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドパイプの後部に設けたエアクリーナのエア出力管は、エンジン、排気管、燃料タンクなど干渉を避けて配置し、またエア出力管と気化器との間には別途エアダクトをエンジン、排気管、燃料タンクなどを避けて配置する必要があるため、設計の自由度が大幅に低下するという問題がある。
【解決手段】前部補強部34は、空気をろ過するエレメント46を内蔵した前部吸気ボックス41であり、後部補強部35は、ボックス構造の正面に空気取出し口51を備えた後部吸気ボックス43であり、メインフレーム32は、エアダクト42であり、前部吸気ボックス41、エアダクト42及び後部吸気ボックス43で、キャブレター36への吸気系を構成したことを特徴とする。
【効果】新たなエアクリーナケースやエアダクトを設ける必要がなくなり部品点数の削減が図れ、自動二輪車の製造コストの低減を図ることができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車の吸気系構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車の吸気系構造の改良技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平3−19827号公報(第2図)
【0004】
図12は特許文献1の再掲図である。ただし、符号は振り直し、要素名は一部変更した。
ヘッドパイプ101の後方にボックス型強度メンバー102を一体形成し、エア入口管103にエレメント104を配置した構造を示す。
なお、105はエア出口管、106はメインフレーム、107はダウンチューブである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、限られた空間にエンジン、排気管、燃料タンクなどがあるため、エア出力管105はエンジン、排気管、燃料タンクなどとの干渉を避けて配置する必要があり、設計上の制約がある。
【0006】
また、エレメント104により空気を浄化し、図示せぬ気化器に空気を供給するため、エア出力管105と気化器との間に別途中間空気配管を設ける必要がある。中間空気配管を設けると、この中間空気配管も同様にエンジン、排気管、燃料タンクなどを避けて配置する必要があるため、設計の自由度がより制限を受けるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、エンジン、排気管、燃料タンクなどとの干渉を起こす虞がなく、新たな中間空気配管を設ける必要がなく、吸気性能を向上させ、吸気系のメンテナンスも可能な一方、剛性を大幅に向上し、軽量化とコンパクト化を図ることができる車体フレームを有する自動二輪車の吸気系構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ヘッドパイプから後方へ左右一対のメインフレームを延ばすと共にヘッドパイプからダウンチューブを垂下させ、前記ヘッドパイプの後部をボックス構造の前部補強部で補強し、前記左右一対のメインフレーム同士をボックス構造の後部補強部で補強した車体フレームを備える自動二輪車において、前部補強部は、空気をろ過するエレメントを内蔵すると共に、ボックス構造の背面に空気取入れ口を備えた前部吸気ボックスであり、後部補強部は、ボックス構造の正面に空気取出し口を備えた後部吸気ボックスであり、前記メインフレームは、空気通路としての中空部と、前部吸気ボックスに繋がる入口と、後部吸気ボックスに繋がる出口とを備えたエアダクトであり、前部吸気ボックス、エアダクト及び後部吸気ボックスで、キャブレターへの吸気系を構成したことを特徴とする。
【0009】
ヘッドパイプの後部をボックス構造の前部補強部で補強し、この前部補強部にエレメントを内蔵することでエアクリーナ化した。
この結果、新たなエアクリーナケースを設ける必要がなくなり、部品点数の削減が図れ、自動二輪車の製造コストの低減を図ることができる。
また、メインフレームが長いため吸気系の容積が稼げ、吸気音の低減を容易に図ることができる。
【0010】
請求項2は、メインフレームを、ヘッドパイプから斜め下方へ傾斜配置し、メインフレームの途中に後部吸気ボックスを配置したことを特徴とする。
メインフレームを傾斜させたことにより、仮に吸気取入れ口から水が侵入したとしても、この水をメインフレームの後端まで流すことができる。このときに、後部吸気ボックスをメインフレームの途中に設けたので、メインフレームの後端に溜まった水が後部吸気ボックスに侵入し、キャブレターに侵入する心配はない。
【0011】
請求項3は、メインフレームに開けた入口にパイプを取付けると共に、前記入口より下位位置に前部吸気ボックスの空気取入れ口を設けたことを特徴とする。
メインフレームに開けた入口より下位位置に吸気ボックスの空気取入れ口を設けたので、仮に空気取入れ口から水が侵入しても、水がメインフレーム内に侵入する心配がなくなる。
【0012】
請求項4は、メインフレームの後端の封止部を封止部材で封止し、この封止部若しくは近傍にドレーン排出口を開け、このドレーン排出口にプラグをねじ込んだことを特徴とする。
【0013】
メインフレーム後端にドレーン排出口と必要時に開け閉め可能なプラグとを設けたので、仮にメインフレーム内に水が侵入した場合やキャブレターから吹き返された燃料が後部吸気ボックスに侵入した場合においても、水や燃料をメインフレームの後部にドレーンとして溜めることができる。このドレーンはプラグを外すことで容易に外へ取出すことができる。
【0014】
請求項5は、ヘッドパイプの後部に形成する前部吸気ボックスを、ヘッドパイプとメインフレームとダウンチューブとに渡した補強ガセット板で構成したことを特徴とする。
【0015】
前部吸気ボックスは、ヘッドパイプとメインフレームとダウンチューブとの間を渡し、ヘッドパイプ廻りの結合部を補強した補強部材としての役割を果たす。
この結果、前部吸気ボックスは、ヘッドパイプ廻り部の剛性を高める作用を発揮することができる。加えて、ヘッドパイプ後方のスペースを利用し前部吸気ボックスを形成したので、ヘッドパイプ後方のスペースの活用を図ることができる。
【0016】
請求項6は、メインフレームから後方へ左右一対のシートレールを延ばし、これらのシートレール間を後部吸気ボックスで結合し、補強したことを特徴とする。
後部吸気ボックスは、左右一対のメインフレームを繋ぐクロスメンバーの役割を果たすと共に、左右一対のシートレールを繋ぐクロスメンバーの役割を果たす。 この結果、後部吸気ボックスは、クロスメンバー前部とメインフレームとの結合部の剛性を高める作用を発揮することができる。
【0017】
請求項7は、後部吸気ボックスに、リヤークッションの上部を取付けることのできるリヤクッション取付部を一体形成したことを特徴とする。
後部吸気ボックスは前述のように左右一対のメインフレームを繋ぐクロスメンバーの役割を果たす。この後部吸気ボックスに、リヤクッション取付部を一体形成したので、新たにリヤクッションブラケットを設けることなく、後部吸気ボックスを利用してリヤークッションを取付けることができる。
【0018】
すなわち、後部吸気ボックスは、吸気系部品、メインフレームのクロスメンバー、シートレールのクロスメンバー及びリヤクッションブラケットを兼ねる多目的部材であり、スペースに限りのある車体中間部分に余裕のスペースを発生する役割を果たす。多目的部材である部品点数の削減に大いに寄与し、車体の軽量化、コンパクト化を促すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、前・後・左・右は、運転手から見た方向とする。
【0020】
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図であり、自動二輪車10は、車体フレーム20と、車体フレーム20の前部に操向可能に取付けたフロントフォーク21と、このフロントフォーク21の下部に取付けた前輪22と、車体フレーム20に懸架したエンジン23と、車体フレーム20に前から後に配置した燃料タンク24及び乗員シート25と、車体フレーム20の後部にリヤクッション26を介して上下動自在に取付けたスイングアーム27と、このスイングアーム27の後部に取付けた後輪28とを備える。
【0021】
また、前記車体フレーム20は、ヘッドパイプ31から後方へ延ばした左右一対のメインフレーム32と、ヘッドパイプ31から後方に垂下させたダウンチューブ33と、これらヘッドパイプ31の後部を補強したボックス構造の前部補強部34と、これら左右メインフレーム32同士を補強したボックス構造の後部補強部35とを主要な構成とし、且つ前部補強部34と、前記メインフレーム32と、前記後部補強部35とに本発明の吸気系構造30を備えたことを特徴とする。
なお、36はキャブレター、37は排気管、38は消音器、39はハンドルである。
【0022】
図2は本発明の吸気系構造の原理図であり、本発明は、前部補強部34を前部吸気ボックス41にして、メインフレーム32をエアダクト42にして、後部補強部35を後部吸気ボックス43にして、前部吸気ボックス41と、エアダクト42と、後部吸気ボックス43とで、キャブレター36への吸気系構造30を構成した。なお46は前部吸気ボックス41に内蔵したエレメントである。
【0023】
図3は図1の要部側面図であり、ヘッドパイプ31の後部をボックス構造とし、前部補強部34の背面44に取付けたエアクリーナケース45とエアクリーナケース45の内側に空気をろ過するために内蔵したエレメント46とを備えた前部吸気ボックス41と、前部吸気ボックス41から出た空気を後部吸気ボックス43に伝達するために入口47と中空部48と出口49とを備えたエアダクト42と、このエアダクト42の出口49とボックス構造の正面に備えた空気取出し口51との間を介するために後部吸気ボックス43を設けたことを示す。
【0024】
ヘッドパイプ31の後部に形成する前部吸気ボックス41は、ヘッドパイプ31と左右のメインフレーム32と左右のダウンチューブ33との間を各々渡してボックス形状を形成する複数の前部補強ガセット板52で構成した。
なお53はヘッドパイプ補強ガセット板である。
【0025】
前部吸気ボックス41は、ヘッドパイプ31とメインフレーム32とダウンチューブ33との間を渡し、ヘッドパイプ31廻りの結合部を補強した補強部材としての役割を果たす。
この結果、ボックス形状を形成する複数の前部補強ガセット板52により、ヘッドパイプ31廻りの剛性を高めることができる。加えて、ヘッドパイプ31後方のスペースを利用して前部吸気ボックス41を形成するため、ヘッドパイプ31後方のスペースを有効に活用することができる。
【0026】
同様に、後部吸気ボックス43は、左右のメインフレーム32と、これらのメインフレーム32から各々後方へ延ばしたシートレール54と、これらのシートレール54との間を渡してボックス形状を形成する複数の後部補強ガセット板55で補強し、ボックス形状に形成した。
【0027】
後部吸気ボックス43は、左右一対のメインフレーム32を繋ぐクロスメンバーの役割を果たすと共に、左右一対のシートレール54を繋ぐクロスメンバーの役割を果たす。
この結果、共通の後部吸気ボックス43は、クロスメンバーの役割を果たし、メインフレーム32との結合部の剛性を高める作用を発揮することができる。
【0028】
次に、メインフレーム32はヘッドパイプ31から斜め下方へ傾斜させて配置し、このメインフレーム32の途中に後部吸気ボックス43を配置したことを特徴とする。
【0029】
メインフレーム32を傾斜して配置したので、仮に吸気取入れ口56から水が侵入したとしても、この水をメインフレーム32の後端まで流すことができる。後部吸気ボックス43はメインフレーム32の途中に設けたが、メインフレーム32に侵入した水はメインフレーム32の後端へ向け流れるため、後部吸気ボックス43を通じてキャブレター36まで侵入することがなくなる。
【0030】
図4は図2の4−4線断面図であり、前部吸気ボックス41は前述したようにエアクリーナケース45と空気をろ過するために内蔵したエレメント46とを備え、ボックス構造の前部補強部34の一部であることを示す。
【0031】
前部補強部34は、左右のメインフレーム32の間の長手方向に渡したメインフレーム側補強ガセット板57と、左右のメインフレーム32の間の軸方向に渡したメインフレーム軸補強ガセット板58と、左右のダウンチューブ33の間を長手方向に渡したダウンチューブ側補強ガセット板59と、左右のダウンチューブ33の間の軸方向に渡したダウンチューブ軸補強ガセット板61と、このダウンチューブ軸補強ガセット板61と前記メインフレーム軸補強ガセット板58との間を渡した背部補強ガセット板62と、図示せぬヘッドパイプ補強ガセット板とを貼合わせたボックス構造をなし、各補強ガセット板の間の貼合わせ、及び固定は溶接などにより行うことができる。
【0032】
溶接などによりヘッドパイプ31とメインフレーム32とダウンチューブ33との間を複数の補強ガセットで強固に補強するので、ヘッドパイプ31廻りの剛性を大幅に向上することができる。
【0033】
背部補強ガセット板62は背面44に開口部を有し、この背面44の開口部にエレメント46を取付けたエアクリーナケース45を上下2本のボルト63を介して固定する。
上下2本のボルト63で固定したエアクリーナケース45を取外すことができるため、エレメント46を容易に交換することができる。
【0034】
また、メインフレーム32に開けた入口47にパイプ64を取付けると共に、この入口47より下位位置に前部吸気ボックス41の空気取入れ口56を設けたので、仮に、空気取入れ口56から水が侵入しても、空気取入れ口56よりもメインフレーム32の入口47を高い位置に配置したため、万一、空気取入れ口56に水が入った場合にも、この水がメインフレーム32内まで侵入する可能性は格段に低下する。
【0035】
図5は図4の5−5線断面図であり、前部吸気ボックス41は、ダウンチューブ側補強ガセット板59と、ダウンチューブ側補強ガセット板59の左右に固定したヘッドパイプ補強ガセット板53と、エレメント46を取付けたエアクリーナケース45とで囲みボックス状に形成したことを示す。
【0036】
図6は図4の6−6線断面図であり、前部吸気ボックス41は、ヘッドパイプ31と、ヘッドパイプ31から左右に延ばして配置したメインフレーム32と、メインフレーム32の間を渡したメインフレーム軸補強ガセット板58とで囲み、ボックス状に形成したことを示す。
【0037】
また左右のメインフレーム32の一部であるエアダクト42は、前部吸気ボックスに繋がる左右の入口47と、この左右の入口47に各々パイプ64を取付けた。
左右の入口47にパイプ64を取付けることにより、前部吸気ボックス41の空気を、好ましい流れに制御して吸気効率を向上することができる。
【0038】
図7は本発明に係るドレーン排出部の分解斜視図であり、ヘッドパイプから斜め下方へ傾斜配置したメインフレーム32の後端に設けたドレーン排出部65は、メインフレーム32の後端を閉じるために追加した封止部材66と、この封止部材66若しくは近傍に開けたドレーン排出口67と、このドレーン排出口67にねじ込んだプラグ68とからなる。69はドレーン漏止め用のワッシャである。
【0039】
メインフレーム後端にドレーン排出口と必要時に開け閉め可能なプラグとを設けたので、仮にメインフレーム32内に水が侵入した場合やキャブレターから吹き返された燃料が後部吸気ボックスに侵入した場合は、水や燃料をメインフレーム32の後端にドレーンとして溜めることができる。また、このドレーンはプラグ68を外すことで容易に外へ取出すことができる。
【0040】
なお、デザイン上支障がない場合には、封止部材66をやめてメインフレーム32の後端を潰して閉じる加工に変更することにより、製造コストを下げることも可能である。
【0041】
図8は本発明の後部吸気ボックスを説明するための側面図であり、後部吸気ボックス43は、左右のメインフレーム32と、左右のメインフレーム32から各々延ばした左右のシートレール54と、左右のシートレール54の間を各々渡した複数の後部補強ガセット板55とで囲みボックス状に形成したことを示す。
【0042】
さらに後部吸気ボックス43の一部に、リヤークッション26の上部を取付けることのできるリヤクッション取付部材71を一体形成したことを特徴とする。
【0043】
図9は本発明の後部吸気ボックスを説明するための平面図であり、後部吸気ボックス43は、中心から左右に向けて前側面部材73a、73bと、左右の前側面部材73a、73bと各々接合した左右のシートレールサブ部材74a、74bと、左右のシートレールサブ部材74a、74bと各々接合した左右のレール・フレーム部材75a、75bと、左右のレール・フレーム部材75a、75bと各々接合した左右のメインフレームサブ部材76a、76bと、左右のメインフレームサブ部材76a、76bと各々接合した左右の後面部材77a、77bと、左右の後面部材77a、77bと各々接合した左右のつなぎ部材78a、78bと、左右のつなぎ部材78a、78bと両側を接合して後部に備えたクロスメンバサブ部材79と、このクロスメンバサブ部材79と接合したクロスメンバ81と、前記左の前側面部材73aの正面に開けた空気取出し口51と、この空気取出し口51の先に嵌めキャブレター36に空気を送るためのキャブレタパイプ82とを備える。
【0044】
また左右のメインフレーム32の後部は、後部吸気ボックス43に繋がる出口49と、この出口49に取付けた出口パイプ83とを備え、この出口パイプ83と後部吸気ボックス43とを結んで構成する。
【0045】
図10は図9の10−10線断面図であり、後部吸気ボックス43は、底面部材84と、底面部材84と接合した右のレール・フレーム部材75bと、右のレール・フレーム部材75bと接合した後メインフレーム軸部材85と、後メインフレーム軸部材85と接合した上面シートレールサブ部材86と、上面シートレールサブ部材86と接合したクロスメンバサブ部材79と、クロスメンバサブ部材79に接合し一体化して形成したリヤクッション取付け部材71と、このリヤクッション取付け部材71に接合したクロスメンバ81とを備える。
【0046】
なお、底面部材84と、底面部材84に接合した右のレール・フレーム部材75bと、右のレール・フレーム部材75bに接合した後メインフレーム軸部材85とは、各々両端部を左右メインフレーム32に接合して前部クロスメンバーの役割を果たし、上面シートレールサブ部材86と、上面シートレールサブ部材86にリヤクッション取付け部材71を介して接合するクロスメンバ81とは、各々両端部を左右のシートレール54に接合して、上面シートレールサブ部材86と接合するクロスメンバサブ部材79とで、後部クロスメンバーの役割を果たす。
【0047】
この結果、後部吸気ボックス43は、左右一対のメインフレーム32を繋ぐクロスメンバーの役割を果たすと共に、左右一対のシートレール54を繋ぐクロスメンバーの役割を果たすため、結合部の剛性を大幅に高めることができる。
【0048】
図11は図9の11−11線断面図であり、左右のシートレール54の間に渡して形成したクロスメンバ81と、クロスメンバ81の下部87に接合したリヤクッション取付け部材71と、このリヤクッション取付部材71にボルト88を介してボルト88の軸廻りに回転自在に取付けたリヤクッション26とを備えたことを示す。
なお、89はナット、91は割ピンである。
【0049】
後部吸気ボックスの一部に、リヤクッション取付部材71を一体形成したので、新たにリヤクッションブラケットを設ける必要がなく、後部吸気ボックスを利用してリヤークッション26を取付けることができる。
【0050】
上述のように、後部吸気ボックスは複数の後部補強ガセット板を接合して形成したが、クロスメンバーの役割を果たす強度性能と吸気性能の双方を満足することが可能であれば、必要に応じてプレス加工などを併用して、ボックス状形状など一体あるいは部分的に形成した形状の部材に置換えても問題はなく、この手法を適用することで、補強ガセット板の費用や補強ガセット板相互の接合などの加工費用を大幅に下げることができる。
【0051】
図3に戻って、本発明に係る吸気構造の作用を説明する。
前部補強部34と、後部補強部35と、メインフレーム32とを主な構成要素とする車体フレーム20は、エレメント46を内蔵する前部吸気ボックス41と、後部吸気ボックス43と、エアダクト42とを備え、キャブレターへの吸気系を構成したので、エアクリーナケース45の吸気取入れ口56から取入れた空気は、エレメント46によりチリやホコリなどが取除かれ清浄化され、前部吸気ボックス41の内部に入り、次に、エアダクト42の入口47から入り、中空部48を通り、出口49から出て、後部吸気ボックス43に入り、後部吸気ボックス43のボックス構造の正面に備えた空気取出し口51からキャブレター36に入る。
【0052】
エアクリーナケース45を内蔵した前部補強部34と、メインフレームと、後部補強部を利用して吸気系を構成したので、新たなエアクリーナケースを設ける必要がなくなり部品点数の削減が図れ、自動二輪車の製造コストの低減を図ることができる。
また、メインフレーム32が長いため吸気系の容積が稼げると共に、吸気音の低減を容易に図ることができる。
【0053】
尚、請求項1に記載した前部補強部34は、エレメント46を内蔵したボックスであれば、その形状、構造は任意に決定することができる。後部補強部35も同様に形状、構造は任意に決定することができる。
請求項3に記載した入口パイプ64の長短は問わない。
【0054】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1によれば、車体フレーム及び車体フレームの補強部を活用し吸気系を構成したことで、新たなエアクリーナケースやエアダクトを設ける必要がなくなり部品点数の削減が図れ、自動二輪車の製造コストの低減を図ることができる。
【0055】
請求項2では、メインフレームを、ヘッドパイプから斜め下方へ傾斜配置し、メインフレームの途中に後部吸気ボックスを配置したので、仮に吸気取入れ口から水が侵入しても、この水をメインフレームの後端に流すことができ、メインフレームの途中に設けた後部吸気ボックスに水が侵入し、さらにキャブレターに侵入する心配はない。
【0056】
請求項3では、メインフレームに開けた入口にパイプを取付けると共に、前記入口より下位位置に前部吸気ボックスの空気取入れ口を設けたので、万一空気取入れ口から水が侵入しても、入口が高位置にあるため水がメインフレーム内に侵入する心配がなくなる。
【0057】
請求項4では、メインフレームの後端の封止部を封止部材で封止し、この封止部若しくは近傍にドレーン排出口を開け、このドレーン排出口にプラグをねじ込んだので、仮にメインフレーム内に水が侵入した場合やキャブレターから吹き返された燃料が後部吸気ボックスに侵入した場合は、ドレーンとして溜め、このドレーンはプラグを外すことで容易に外へ取出すことができる。
【0058】
請求項5では、前部吸気ボックスを、ヘッドパイプとメインフレームとダウンチューブとに渡した補強ガセット板で構成したので、ヘッドパイプ廻りの剛性を高めることができ、ヘッドパイプ後方のスペースを利用して前部吸気ボックスを形成するため、ヘッドパイプ後方のスペースの活用が図れる。
【0059】
請求項6では、メインフレームから後方へ左右一対のシートレールを延ばし、これらのシートレール間を後部吸気ボックスで結合し、補強したので、この吸気ボックスは、クロスメンバー前部とメインフレームとの結合部の剛性を高めることができる。
【0060】
請求項7では、後部吸気ボックスは、吸気系部品、メインフレームのクロスメンバー、シートレールのクロスメンバー及びリヤクッションブラケットを兼ねる多目的部材であり、スペースに限りのある車体中間部分に余裕のスペースを発生する役割を果たす。この多目的部材は部品点数の削減に大いに寄与し、車体の軽量化、コンパクト化を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車の側面図
【図2】本発明の吸気系構造の原理図
【図3】図1の要部側面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】本発明に係るドレーン排出部の分解斜視図
【図8】本発明の後部吸気ボックスを説明するための側面図
【図9】本発明の後部吸気ボックスを説明するための平面図
【図10】図9の10−10線断面図
【図11】図9の11−11線断面図
【図12】特許文献1の再掲図
【符号の説明】
20…車体フレーム、30…吸気系構造、32…メインフレーム、34…前部補強部、35…後部補強部、41…前部吸気ボックス、42…エアダクト、43…後部吸気ボックス、46…エレメント、52…前部補強ガセット板、55…後部補強ガセット板、56…吸気取入れ口、64…入口パイプ、65…ドレーン排出部、68…プラグ、71…リヤクッション取付け部、83…出口パイプ。

Claims (7)

  1. ヘッドパイプから後方へ左右一対のメインフレームを延ばすと共にヘッドパイプからダウンチューブを垂下させ、前記ヘッドパイプの後部をボックス構造の前部補強部で補強し、前記左右一対のメインフレーム同士をボックス構造の後部補強部で補強した車体フレームを備える自動二輪車において、
    前部補強部は、空気をろ過するエレメントを内蔵すると共に、ボックス構造の背面に空気取入れ口を備えた前部吸気ボックスであり、
    後部補強部は、ボックス構造の正面に空気取出し口を備えた後部吸気ボックスであり、
    前記メインフレームは、空気通路としての中空部と、前部吸気ボックスに繋がる入口と、後部吸気ボックスに繋がる出口とを備えたエアダクトであり、
    前部吸気ボックス、エアダクト及び後部吸気ボックスで、キャブレターへの吸気系を構成したことを特徴とする自動二輪車の吸気系構造。
  2. 前記メインフレームは、ヘッドパイプから斜め下方へ傾斜配置し、メインフレームの途中に後部吸気ボックスを配置したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の吸気系構造。
  3. 前記メインフレームに開けた入口にパイプを取付けると共に、前記入口より下位位置に前部吸気ボックスの空気取入れ口を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車の吸気系構造。
  4. 前記メインフレームの後端を封止し、この封止部に若しくは近傍にドレーン排出口を開け、このドレーン排出口にプラグをねじ込んだことを特徴とする請求項2記載の自動二輪車の吸気系構造。
  5. 前記ヘッドパイプの後部に形成する前部吸気ボックスは、ヘッドパイプとメインフレームとダウンチューブとに渡した補強ガセット板で構成したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の吸気系構造。
  6. 前記メインフレームから後方へ左右一対のシートレールを延ばし、これらのシートレール間を後部吸気ボックスで結合し、補強したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の吸気系構造。
  7. 前記後部吸気ボックスに、リヤークッションの上部を取付けることのできるリヤクッション取付部を一体形成したことを特徴とする請求項6記載の自動二輪車の吸気系構造。
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