JP2004352040A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2004352040A JP2003151072A JP2003151072A JP2004352040A JP 2004352040 A JP2004352040 A JP 2004352040A JP 2003151072 A JP2003151072 A JP 2003151072A JP 2003151072 A JP2003151072 A JP 2003151072A JP 2004352040 A JP2004352040 A JP 2004352040A
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Kensuke Saito
賢介 斎藤
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

【課題】操縦安定性や乗心地を悪化させることなく、耐ベルトセパレーション性を向上するようにした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部1におけるカーカス層4の外周側に、スチールコードをゴム被覆してなる2層のベルト層6A,6Bを埋設した空気入りタイヤにおいて、ベルト層6A,6Bの被覆ゴムの動的弾性率を13〜20MPaにすると共に、ベルト層6A,6Bの層間に被覆ゴムよりも動的弾性率が低い緩衝ゴム層7を配置し、その緩衝ゴム層7のゲージをベルト端部に向けて漸増させる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、RV(Recreational Vehicle) 車やミニバン等の車両に好適な空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、操縦安定性や乗心地を悪化させることなく、耐ベルトセパレーション性を向上するようにした空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、低燃費化、軽量化の要求が強くなっている反面、RV車やミニバン等の比較的重い車両のタイヤにも乗用車用タイヤと同等以上の操縦安定性や乗心地が求められている。また、RV車やミニバン等の車両は乗用車に比べて高荷重の条件下で使用される場合が多く、タイヤにおけるベルト層のセパレーション故障について不利な環境にある。
【0003】
空気入りタイヤの耐ベルトセパレーション性を向上するために、ベルト層の被覆ゴムを高弾性化したり、ベルトコード径を大きくすることで、ベルト剛性を増大させることが一般的に行われている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ベルト剛性を増大させると、タイヤトレッド面による路面追従性が低下して操縦安定性が悪化したり、乗心地が悪化するという問題がある。そのため、耐ベルトセパレーション性を改善すると同時に操縦安定性や乗心地を両立させることは困難であった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−97404号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、操縦安定性や乗心地を悪化させることなく、耐ベルトセパレーション性を向上するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド部におけるカーカス層の外周側に、スチールコードをゴム被覆してなる2層のベルト層を埋設した空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層の被覆ゴムの動的弾性率を13〜20MPaにすると共に、前記ベルト層の層間に前記被覆ゴムよりも動的弾性率が低い緩衝ゴム層を配置し、その緩衝ゴム層のゲージをベルト端部に向けて漸増させたことを特徴とするものである。
【0007】
このようにベルト層の被覆ゴムの弾性率を高くすると共に、ベルト層の層間に低弾性率の緩衝ゴム層を配置し、その緩衝ゴム層のゲージをベルト端部に向けて漸増させることにより、ベルト剛性を最適化し、操縦安定性や乗心地を悪化させることなく、耐ベルトセパレーション性を向上することができる。
【0008】
即ち、ベルト層の被覆ゴムの弾性率を高くすることは、ベルト層の面内剛性を高めて操縦安定性の向上に寄与する。このとき、ベルト層の面外剛性の増加が乗心地を悪化させる要因となるが、ベルト層の層間に緩衝ゴム層を配置することで、乗心地の悪化を相殺することができる。特に、緩衝ゴム層の動的弾性率は被覆ゴムの動的弾性率の0.4〜0.6倍にすることが好ましい。
【0009】
ベルト層のゲージをAとし、外周側のベルト層の半幅をBW2とし、緩衝ゴム層のゲージが漸増する外側領域の幅をTW2とし、緩衝ゴム層のセンター領域でのゲージをT1とし、緩衝ゴム層のベルト端部でのゲージをT2としたとき、下記の関係を満足することが好ましい。
TW2=BW2×0.2〜0.4
T1=A×0.2〜0.5
T2=A×1.0〜2.0
【0010】
上記関係を満足することにより、耐ベルトセパレーション性と操縦安定性と乗心地を最適化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示し、図2はそのベルト部を抽出して示すものである。図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。図2において、CLはタイヤセンターラインである。
【0013】
図1に示すように、左右一対のビード部3,3間には、カーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、各ビード部3に埋設されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられている。一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には、複数本のスチールコードを引き揃えてゴム被覆してなる2層のベルト層6A,6Bが埋設されている。図2に示すように、ベルト層6A,6Bの層間には、緩衝ゴム層7が配置されている。
【0014】
ベルト層6A,6Bの被覆ゴムの動的弾性率は、13〜20MPa、より好ましくは15〜18MPaに設定されている。被覆ゴムの動的弾性率が13MPa未満であると耐ベルトセパレーション性の改善効果が不十分になり、逆に20MPaを超えると乗心地が悪化する。但し、動的弾性率は、岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用い、温度60℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数20Hzの条件で測定したものである。
【0015】
緩衝ゴム層7の動的弾性率は、ベルト層6A,6Bの被覆ゴムの動的弾性率よりも低く、より好ましくは被覆ゴムの動的弾性率の0.4〜0.6倍に設定されている。緩衝ゴム層7の動的弾性率が被覆ゴムの動的弾性率の0.4倍未満であると操縦安定性が悪化し、逆に被覆ゴムの動的弾性率の0.6倍を超えると乗心地が悪化する恐れがある。
【0016】
緩衝ゴム層7のゲージは、ベルト端部に向けて漸増している。より具体的に、緩衝ゴム層7は、ゲージが一定であるセンター領域と、ゲージがベルト端部に向けて漸増する外側領域とを有している。センター領域は、タイヤセンターラインCLから幅TW1にて示される領域である。
【0017】
ベルト層6A,6BのゲージをAとし、外周側のベルト層6Bの半幅をBW2とし、緩衝ゴム層7のゲージが漸増する外側領域の幅をTW2とし、緩衝ゴム層7のセンター領域でのゲージをT1とし、緩衝ゴム層7のベルト端部でのゲージをT2としたとき、下記の関係を満足するようになってい。但し、ゲージAは各ベルト層6A,6Bのゲージを意味するものであるが、両者のゲージが相違する場合は、その平均値とする。
TW2=BW2×0.2〜0.4
T1=A×0.2〜0.5
T2=A×1.0〜2.0
【0018】
緩衝ゴム層7の外側領域の幅TW2が幅BW2の0.2倍未満であると耐ベルトセパレーション性の改善効果が不十分になり、逆に幅BW2の0.4倍を超えると操縦安定性や乗心地の改善効果が不十分になる。
【0019】
緩衝ゴム層7のセンター領域でのゲージT1がゲージAの0.2倍未満であると乗心地の改善効果が不十分になり、逆にゲージAの0.5倍を超えると操縦安定性の改善効果が不十分になる。一方、緩衝ゴム層7のベルト端部でのゲージT2がゲージAの1.0倍未満であると耐ベルトセパレーション性の改善効果が不十分になり、逆にゲージAの2.0倍を超えると操縦安定性や乗心地の改善効果が不十分になる。特に、T2=A×1.0〜1.5であることが望ましい。
【0020】
上記空気入りタイヤにおいては、ベルト層6A,6Bの被覆ゴムとして高弾性率のゴムを用い、そのゲージAを最小限にすることにより、ベルト層6A,6Bの面内剛性及び面外剛性を適正化すると共に、ベルト層6A,6Bの層間に低弾性率の緩衝ゴム層7を配置し、その緩衝ゴム層7のゲージT1,T2を適正化することにより、操縦安定性や乗心地を悪化させることなく、耐ベルトセパレーション性を向上することができる。つまり、耐ベルトセパレーション性の改善と共に操縦安定性と乗心地を高いレベルて両立することが可能になる。
【0021】
【実施例】
タイヤサイズ265/70R16の空気入りタイヤにおいて、ベルト構造だけを表1のように種々異ならせた従来例1〜4、比較例1及び実施例1〜11をそれぞれ製作した。
【0022】
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、耐ベルトセパレーション性、操縦安定性、乗心地を評価し、その結果を表1に併せて示した。
【0023】
耐ベルトセパレーション性:
試験タイヤを空気圧200kPaとしてRV車に装着し、3万km走行後、ベルトエッジ部の剥離損傷度合いを確認した。剥離が無い場合は「○」にて表示した。また、剥離が有る場合は剥離部分の長さを表示した。
【0024】
操縦安定性:
試験タイヤを空気圧200kPaとしてRV車に装着し、5人のテストドライバーによるフィーリングテストを行った。評価結果は、従来タイヤ1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
【0025】
乗心地:
試験タイヤを空気圧200kPaとしてRV車に装着し、5人のテストドライバーによるフィーリングテストを行った。評価結果は、従来タイヤ1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど乗心地が優れていることを意味する。
【0026】
【表1】
Figure 2004352040
【0027】
この表1から判るように、従来例1に対して耐ベルトセパレーション性の改善を試みた従来例2〜4のタイヤは、操縦安定性と乗心地のいずれか一方が大幅に悪化していた。これに対して、実施例1〜11のタイヤは、耐ベルトセパレーション性が優れていると共に、操縦安定性と乗心地を高いレベルで両立させることができた。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、トレッド部におけるカーカス層の外周側に、スチールコードをゴム被覆してなる2層のベルト層を埋設した空気入りタイヤにおいて、ベルト層の被覆ゴムの動的弾性率を13〜20MPaにすると共に、ベルト層の層間に被覆ゴムよりも動的弾性率が低い緩衝ゴム層を配置し、その緩衝ゴム層のゲージをベルト端部に向けて漸増させたから、操縦安定性や乗心地を悪化させることなく、耐ベルトセパレーション性を向上することができる。
【0029】
従って、本発明の空気入りタイヤは、RV車やミニバン等のように乗用車に比べて高荷重の条件下で使用される場合であっても、良好な耐ベルトセパレーション性を発揮すると共に、操縦安定性や乗心地を高いレベルで両立させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図2】本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのベルト部を抽出して示す断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6A,6B ベルト層
7 緩衝ゴム層
A ベルト層のゲージ
BW2 外周側ベルト層の半幅
CL タイヤセンターライン
T1 緩衝ゴム層のセンター領域でのゲージ
T2 緩衝ゴム層のベルト端部でのゲージ
TW1 緩衝ゴム層のセンター領域の幅
TW2 緩衝ゴム層の外側領域の幅

Claims (3)

  1. トレッド部におけるカーカス層の外周側に、スチールコードをゴム被覆してなる2層のベルト層を埋設した空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層の被覆ゴムの動的弾性率を13〜20MPaにすると共に、前記ベルト層の層間に前記被覆ゴムよりも動的弾性率が低い緩衝ゴム層を配置し、その緩衝ゴム層のゲージをベルト端部に向けて漸増させた空気入りタイヤ。
  2. 前記緩衝ゴム層の動的弾性率を前記被覆ゴムの動的弾性率の0.4〜0.6倍にした請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルト層のゲージをAとし、外周側のベルト層の半幅をBW2とし、前記緩衝ゴム層のゲージが漸増する外側領域の幅をTW2とし、前記緩衝ゴム層のセンター領域でのゲージをT1とし、前記緩衝ゴム層のベルト端部でのゲージをT2としたとき、
    TW2=BW2×0.2〜0.4
    T1=A×0.2〜0.5
    T2=A×1.0〜2.0
    を満足する請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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