JP2004351840A - 化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンボス加工せずに平面的な印刷層のみで、擬似的な立体意匠感を絵柄同調したものとして表現する。しかも、熱硬化性樹脂化粧板の様に、表面均一光沢の透明樹脂層がある様な場合でも、立体意匠感を表現できる様にする。
【解決手段】基材10上に、例えば導管絵柄等の凹部に見せるべき第1絵柄層21と、例えば木肌絵柄等の凸部に見せるべき第2絵柄層22とによる絵柄層20を印刷し、このうち第1絵柄層の部分は除いて第2絵柄層22上にのみ、光輝性箔片31を透明樹脂32中に分散したインキを印刷して、絵柄層が見える程度の透明度の透明光輝性絵柄層30を設けた化粧材100とする。更にこの上の全面に透明樹脂層40を設けた化粧材200としても良い。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材分野、特に、壁面・家具等の表面材のほか、家電・自動車内装等、各種用途に使用し得る化粧材に関する。特に、エンボス加工等による実在の凹凸が無くても、擬似的に立体意匠感を表現できる化粧材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化粧材において、立体意匠感を表現する種々の技術が知られている。そのなかで、表面等にエンボス加工等によって実際に凹凸を設ける技術もあるが、実質的に平面的に仕上がる印刷技術を用いて、視覚的に擬似的な凹凸、立体的な外観、等の立体意匠感を表現する技術がある。
【0003】
(1)例えば、同一面上に、高光沢絵柄と低光沢(艶消)絵柄を混在させると、目の錯覚により、実際は平面絵柄でありながら、高光沢絵柄が凸部に、低光沢絵柄が凹部に見える。此の現象を利用して、例えば、木目柄を再現するに場合には、相対的に凹部に見せる導管部を艶消剤入りの低光沢インキで印刷し、相対的に凸部に見せる導管部以外の木肌部を高光沢インキで印刷して、擬似的な立体意匠感を表現する技術である(特許文献1、特許文献2、特許文献3、等参照)。
【0004】
(2)或いは、上記(1)の技術の発展形であり、導管絵柄、及び木肌絵柄から成る木目絵柄層上に全面に亘って、低光沢透明樹脂層を形成し、該低光沢透明樹脂層上の該導管絵柄を除いた部分の直上部にのみ高光沢透明樹脂層を厚膜で形成し、光沢差による視覚的凹凸に加え、物理的な凹凸による相乗効果で、一部現実の凹凸意匠感を含む形式で擬似的な立体意匠感を表現する技術等である(特許文献4、特許文献5、特許文献6、等参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公昭49−39166号公報
【特許文献2】
特開昭51−84910号公報
【特許文献3】
実公平6−20607号公報
【特許文献4】
特公昭53−331号公報
【特許文献5】
特公平4−35338号公報
【特許文献6】
特開平13−138469号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)や(2)の従来技術は、絵柄層表面に表面保護層を形成した仕様の化粧材に対しては、有効では無い。それは、これらいずれの技術も、絵柄層最表面の高光沢領域と低光沢領域を利用した視覚的錯覚による擬似的凹凸によって、立体意匠感の外観を表現するため、前記絵柄層上に、全面に亘って均一光沢の表面保護層を形成することにより、擬似的凹凸の外観創出の効果が失われてしまうからである。
【0007】
この様な上記(1)や(2)の従来技術が効果的では無い化粧材の具体例を挙げれば、メラミン樹脂化粧板等の各種熱硬化性樹脂化粧板がある。例えば、メラミン樹脂化粧板等では、絵柄層の表面にオーバーレイ紙と云う透明樹脂層が全面に形成され、且つ全面に亘り熱プレスで鏡面板の光沢を一様に付与される仕様となる。
又、この他の各種化粧材に於いても、絵柄層表面に耐磨耗性、耐汚染性等の耐久性を付与する為に、更に上塗層の塗工、樹脂シートの貼合わせ等により、表面保護層として透明樹脂層を積層した仕様とすることが多く、この様な化粧材も同様である。
【0008】
すなわち、本発明の課題は、エンボス加工等の工程、労力、原価を要する加工を必要とせずに、絵柄の平面的な印刷層のみの構成でも、擬似的な凹凸外観による立体意匠感を表現することである。しかも、その立体意匠感は前記絵柄と同調したものとして表現することである。
また、本発明の課題は、絵柄上の表面に、全面均一光沢の透明樹脂層を形成した場合でも、十分な擬似的な立体意匠感を表現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の化粧材は、基材上に、絵柄層、及び透明光輝性絵柄層を此の順に積層して成り、前記絵柄層は外観を相対的に凹部に見せるべき領域に形成された第1絵柄層と外観を相対的に凸部に見せるべき領域に形成された第2絵柄層とに区画されて成り、前記透明光輝性絵柄層は、透明樹脂中に光輝性箔片を分散したインキから成り、直下の絵柄層を透視可能な程度の透明度を有して成ると共に、該透明光輝性絵柄層は第2絵柄層の直上部にのみ設けられ、第1絵柄層直上部には設けられていない構成とした。
【0010】
この様な構成とすることで、透明光輝性絵柄層からの光線の加減で、その領域が視覚的な錯覚によって凸部に見え、また透明光輝性絵柄層の無い領域は相対的に凹部に見え、絵柄層の絵柄と同調した擬似的な立体意匠感が得られる。
【0011】
また、本発明の化粧材は、上記構成に於いて更に、第1絵柄層、第2絵柄層、及び透明光輝性絵柄層上に、全面に亘って透明樹脂層を有する構成とした。
この様な構成とすることで、化粧材の表面が透明樹脂層でその全面が均一光沢(鏡面や粗面)の場合でも、透明光輝性絵柄層有無による擬似的な立体意匠感は、表面の艶差に起因するものでは無いので、擬似的な立体意匠感が得られる。従って、例えば、熱硬化性樹脂化粧板の様な表面に透明樹脂層がある場合でも立体意匠感が得られる。
【0012】
また、本発明の化粧材は、上記いずれかの構成に於いて更に、第1絵柄層の絵柄が木目の導管絵柄、及び第2絵柄層の絵柄が木目の導管以外の部分からなる木肌絵柄から成る構成とした。
この様な構成とすることで、木目柄の意匠について、その導管部分が他の部分に対して相対的に凹部に見える様な、導管絵柄に同調した擬似的な立体意匠感が得られる。また、熱硬化性樹脂化粧板の様な表面に透明樹脂層がある場合でもこの立体意匠感が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら実施の形態を説明する。
【0014】
〔概要〕
先ず、図1は本発明の化粧材の形態例として2例を示す断面図、図2は絵柄層20の第1絵柄層21と透明光輝性絵柄層30の位置的関係を説明する断面図、図3は絵柄層20の第1絵柄層21と第2絵柄層22との位置的関係を説明する断面図、図4と図5は本発明の化粧材で表現される立体意匠感を例示する斜視図、図6は化粧材表面の透明樹脂層40の粗面41を説明する斜視図、図7は光輝性箔片31の平板面Fを説明する斜視図である。
【0015】
本発明の化粧材は、代表的には、図1(A)及び図1(B)の断面図で示される。図1(A)の化粧材100は、基材10上に、絵柄層20として外観を相対的に凹部に見せるべき領域に形成された第1絵柄層21と、外観を相対的に凸部に見せるべき領域に形成された第2絵柄層22を有し、更に、光輝性箔片31を透明樹脂32中に分散したインキから成り且つその直下の絵柄層を透視可能な程度の透明度を有して成る透明光輝性絵柄層30が、第2絵柄層22の直上部にのみ設けられ、第1絵柄層21の直上部には設けられていない構成の化粧材である。
一方、図1(B)に例示の化粧材200は、図1(A)の化粧材100に対して、第1絵柄層21、第2絵柄層22、及び透明光輝性絵柄層30上に、更に、全面に亘って透明樹脂層40を有する化粧材である。
これら化粧材の様な構成とすることで、第2絵柄層上のみに設けられた透明光輝性絵柄層30からの光線の加減によって、透明光輝性絵柄層30の領域が視覚的錯覚によって凸部に見え、他の領域は凹部に見え、絵柄層の絵柄に同調した擬似的な立体意匠感が表現できることになる。しかも、この擬似的な立体意匠感は、従来技術で説明した様な表面の艶差によるものではないので、図1(B)の様に、表面全面に表面保護等の目的で透明樹脂層を設けた場合でも、得られることになる。
【0016】
〔基材〕
基材10としては、その形状、材質等は特に制限は無く、化粧材の基材として従来公知の各種基材を用途に応じて適宜使用することができる。例えば、基材の形状は、シート、板、或いは立体物等であり、このうちシートとしては、例えば、紙、樹脂シート(フィルム)、金属箔等が有る。以下、更に説明する。
【0017】
形状がシートの基材としては、紙、不織布等の繊維質基材が挙げられる。紙としては、例えば、薄葉紙、チタン紙、クラフト紙、上質紙、リンター紙、バライタ紙、硫酸紙、和紙等が挙げられる。また、不織布としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、硝子等の繊維からなる不織布が挙げられる。紙や不織布の坪量は、通常20〜120g/m程度である。
なお、紙や不織布は、その繊維間乃至は他層との層間強度を強化したり、ケバ立ち防止の為、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでも良い。
また、例えばチタン紙等の含浸性の紙に、メラミン樹脂、ジアリルフタレート(DAP)樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸し、硬化させたものでも良い。
【0018】
また、形状がシートの基材としては、樹脂シート(フィルム)も挙げられる。樹脂シートの樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、塩化ビニル樹脂、三酢酸セルロース、セロハン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂等が使用される。
【0019】
また、形状がシートの基材としては、金属箔も挙げられる。金属箔の金属としては、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等がある。
【0020】
次に、形状が板の基材としては、樹脂板、金属板、木質板、無機板等が挙げられる。
樹脂板の樹脂としては、前記樹脂シートで列記した様な熱可塑性樹脂の他に、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂も使用される。また、樹脂板としては、これら熱硬化性樹脂や前記熱可塑性樹脂等を、硝子繊維、不織布、布帛、紙、その他各種繊維質基材に含浸硬化させて複合化した所謂FRP(繊維強化プラスチック)等の樹脂板も挙げられる。
【0021】
また、金属板の金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等の金属材料が挙げられる。
また、木質板は、その木質材料の使用形態により、例えば単板、合板、集成材、繊維板、パーティクルボード等があり、また木質の樹種としては、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等がある。
また、無機板の材質としては、例えば、押し出しセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、パルプセメント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグを用いた非セラミックス窯業系材料、陶器、硝子等のセラミックス系材料等がある。
【0022】
なお、形状が立体物の基材としては、その材料は、例えば、板の材料として列記した様な、樹脂、金属、木質材料、無機材料等が挙げられる。
【0023】
また、基材としては、形状や材質が同一又は異なる上記2種以上の基材を、適宜、接着剤や熱融着等の公知の手段により積層して複合化した基材等も挙げられる。例えば、樹脂含浸紙やFRP等はその一例でもある。
また、一旦、シート状の基材を用いて化粧シートとして化粧材を作製し、この化粧シートを、別の基材(シート、板、立体物)に接着剤等を適宜用いて貼着して積層したものも本発明の化粧材であり、該化粧材の基材は2種以上の材料が積層された構成の一例である。例えば、メラミン樹脂化粧板等の熱硬化性樹脂化粧板は、その一例である。
【0024】
〔絵柄層:第1絵柄層と第2絵柄層〕
絵柄層20は、第1絵柄層21と第2絵柄層22とからなる。第1絵柄層21は、化粧材の絵柄層全体の中に於いて凹部の外観を再現したい領域に形成し、第2絵柄層22はこれとは逆に、化粧材の絵柄層全体の中に於いて凸部の外観を再現したい領域に形成した絵柄層である。
【0025】
なお、第1絵柄層21と第2絵柄層22との位置関係は、図1(A)及び図1(B)、或いは図2(A)及び図2(B)の断面図で例示される如く、第2絵柄層22の上に第1絵柄層21を積層することでこれら表面側から平面視で見下ろした際に両絵柄層が平面内で区画された形態でも良い。例えば、第2絵柄層22は全面に形成しておき、この上の所望の凹部と見せたい領域部分に第1絵柄層21を重ねて形成することで、第1絵柄層21で隠蔽されずに外観として見える部分の第2絵柄層22の領域が、実際に外観として見える第2絵柄層22の領域である。
或いは、図3の断面図の如く、第1絵柄層21の形成部分は第2絵柄層22は非形成としてこれらを区画する形態でも良い。すなわち、第1絵柄層21と第2絵柄層22とが陽画と陰画の如く相補的パターンとなる形態である。
【0026】
ここで、第1絵柄層と第2絵柄層との具体的な組合せによって表現される絵柄層の絵柄の例を、表1に幾つか挙げておく。
【0027】
【表1】
Figure 2004351840
【0028】
表1の如く、本発明による擬似的な立体意匠感で表現が可能な絵柄としては、(1)導管と木肌による木目の絵柄(例えば図4例示の化粧材を参照)、(2)節穴と節穴以外の部分による木目の絵柄、(3)目地溝と天面となるタイル部分とによるタイル貼りの絵柄(例えば図5例示の化粧材を参照)、(4)目地溝と天面となる煉瓦部分とによる煉瓦積みの絵柄、(5)凹陥部と凹陥部以外の部分によるトラバーチン大理石の絵柄等が表現可能である。なお、これらは、本発明による立体意匠感の適用絵柄例の具体的イメージを把握し易い様にその数例を示したまでであり、これら以外にも表現可能であることはもちろんである。例えば、文字、記号、幾何学模様、抽象柄模様等である。
【0029】
なお、第1絵柄層21及び第2絵柄層22からなる絵柄層20は、用途等に応じて適宜公知の材料及び方法で形成すれば良く、これらは特に制限はない。
従って、絵柄層20は、インキ(又は塗料)を用いて、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント等の従来公知の印刷法等で形成すれば良い。なお、全面ベタ柄で形成する場合には、ロールコート、グラビアコート等の公知の塗工法で形成することもできる。
【0030】
また、上記インキ(又は塗液)は、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える各種添加剤からなるが、例えば、そのバインダーの樹脂には、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の樹脂を単独で又は混合して用いられる。また、着色剤としては、例えば、チタン白、亜鉛華、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、カドミウムレッド、黄鉛、チタンイエロー、コバルトブルー、群青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等の有機顔料、或いはその他染料等が用いられる。
【0031】
〔透明光輝性絵柄層〕
透明光輝性絵柄層30は、第2絵柄層の直上部にのみ形成し、該第2絵柄層を視覚的な錯覚により、擬似的に凸部と見せる為の層である。透明光輝性絵柄層30は、光輝性箔片31をバインダー樹脂である透明樹脂32中に分散したインキによって形成することができる。なお、図1(A)及び図1(B)の断面図で例示の化粧材100及び200は、透明光輝性絵柄層と第2絵柄層との代表的位置関係でもある。
【0032】
ここで、第1絵柄層21、第2絵柄層22、及び透明光輝性絵柄層30の相対的な位置関係について更に詳述する。該位置関係には、例えば、次の(1)〜(3)の3形態があり、これらのいずれでも良い。
【0033】
(1)図1(A)及び(B)の如く、透明光輝性絵柄層30の端部Etと、第1絵柄層21と第2絵柄層22との境界部E12とが一致する形態。
(2)図2(A)の如く、透明光輝性絵柄層30の端部Etが、第1絵柄層21と第2絵柄層22との境界部E12を越えて第1絵柄層21内部領域のうち境界部E12近傍を一部被覆する形態。但し第1絵柄層21の大部分は透明光輝性絵柄層30から露出する。
(3)図2(B)の如く、透明光輝性絵柄層30の端部Etが、第1絵柄層21と第2絵柄層22との境界部E12よりも第2絵柄層22内部領域側に後退した形態。第1絵柄層21の境界部E12近傍が透明光輝性絵柄層30から露出している。
【0034】
なお、多色刷り印刷により、第1絵柄層、第2絵柄層、及び透明光輝性絵柄層を形成する際には、これら相互の見当ズレを完全にゼロにする事は難しく、通常な或る程度の見当ズレを生じ易い。この見当ズレの誤差を目立ち難くする点では、図2(A)、或いは図2(B)の形態が好ましい。
【0035】
なお、透明光輝性絵柄層に用いる透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等と用途に応じて従来公知のものを適宜使用すれば良い。例えば、前述絵柄層で列記した様な、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の樹脂を、単独で又は混合して用いれば良い。なお、ウレタン樹脂としては、熱可塑性ウレタン樹脂の他、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール等のポリオールと、イソホロンジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネートからなる2液硬化型で熱硬化性ウレタン樹脂等を適宜用いれば良い。
【0036】
透明光輝性絵柄層に用いる光輝性箔片としては、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母等のパール顔料(例えばメルク社製の「イリオジン」(登録商標))、或いは、アルミニウム粉等の金属顔料、金属蒸着した樹脂フィルムの裁断片等(例えばマール社製の「マールフィルム」(登録商標))等の従来公知の光輝性箔片を適宜用いれば良い。但し、透明光輝性絵柄層は、該層を通して、その直下の絵柄層を目視可能な透明度が必要であり、従って、光輝性箔片の種類、平均粒径、添加量等は此の透明度を保つ範囲で調整する。具体的には、光輝性箔片の平均粒径は通常5〜40μm程度、添加量は通常樹脂分100質量部に対して、0.1〜10質量部程度である。また、光輝感を均一にし、透明度を上げるには、粒径は30μm以下とするのが好ましく、またせいぜい粒径は60μm以下としておくのが、印刷適性の点で好ましい。また、光輝性箔片の形状は、その光線反射効果が良い点で、鱗片状が好ましい。この様な光輝性箔片を適宜選択使用すれば良いが、各種光輝性箔片のなかでも、パール顔料は透明度を確保し易い点で好ましい光輝性箔片の一つである。
なお、透明度を損なわない範囲内で、染料、顔料等の着色剤を透明光輝性絵柄層中に添加しても良い。
【0037】
また、透明光輝性絵柄層30中に於いて、光輝性箔片31は、その平板面(図7の斜視図で概念的に説明する光輝性箔片31に対する符号F)が、透明光輝性絵柄層の表裏面と並行乃至略並行となる様、配向させることが、光輝性箔片による光の反射を効率的に利用できる点で好ましい。この様に光輝性箔片を配向させる為には、例えば、光輝性箔片を含有する低粘度の液状インキを用い、輪転式グラビア印刷機にて、長尺帯状の基材に対して透明光輝性絵柄層を印刷し、透明光輝性絵柄層の印刷時に該層に剪断応力を印加する方法が挙げられる。
【0038】
〔透明樹脂層〕
透明樹脂層40は、絵柄層や透明光輝性絵柄層等に対して表面保護機能が必要な場合に好ましく設ける層であり、これにより、耐汚染性、耐磨耗性、耐傷擦性等を化粧材に付与することができる。この他、透明樹脂層は、表面の意匠感、具体的には、表面の艶の調整が必要な場合に設けることもできる。つまり、透明樹脂層の表面光沢は、高光沢(図1(B)の如く平滑面)、或いは低光沢(図6の如く粗面41)のいずれもでも良い。
【0039】
透明樹脂層の形成法(及び材料)は、特に限定されるものではなく、従来公知の各種形成法(及び材料)、例えば、塗料の塗工、或いは、樹脂シート(乃至フィルム)又は樹脂含浸透明紙の貼合わせ積層等のいずれの形成法でも良い。
【0040】
例えば、塗工形成する場合に用いる塗料としては、透明樹脂に、適宜、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、体質顔料、着色剤、減摩剤、溶剤、可塑剤等の添加剤を配合した従来公知のものを用いれば良い。
なお、上記塗料に用いる透明樹脂としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体、メチル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体等のアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、2液硬化型ウレタン樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を用いることができる。塗布量は、通常1〜100g/m程度である。
【0041】
また、上記樹脂シート(乃至フィルム)としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等を用いることができる。樹脂シートの積層法は、接着剤を用いたドライラミネート法、(熱プレス等による)熱融着法、熔融押出積層法等によれば良い。なお、樹脂シート(乃至フィルム)の厚みは、通常12〜100μm程度である。
【0042】
また、樹脂含浸透明紙としては、透明紙にメラミン樹脂の未硬化物を含浸したもの(メラミン樹脂化粧板等の熱硬化性樹脂化粧板の分野でオーバーレイ紙と呼称)等が挙げられる。なお、樹脂含浸透明紙に含浸する樹脂としては、この他、ジアリルフタレート(DAP)樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等、その他の熱硬化性樹脂でも良い。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって、更に具体的に説明する。
【0044】
〔実施例1〕
先ず、図1(A)の断面図の様な化粧紙の形態の化粧材100を作製した後、この化粧紙を用いて、図1(B)の断面図の様な熱硬化性樹脂化粧板の形態の化粧材200を作製した。
【0045】
基材シート10としてチタン紙(坪量80g/m)に、酢酸セルロースとメラミン樹脂の混合樹脂系をバインダー樹脂とするインキを用いて3色のグラビア印刷で木目柄の絵柄層20を形成した。絵柄層20は、3色目が凹部に見せる導管絵柄を表現した第1絵柄層21で、1色目と2色目が凸部に見せる導管以外の部分の木肌絵柄を表現した第2絵柄層22である。
【0046】
そして、絵柄層20の印刷に続いて、導管絵柄の第1絵柄層21の部分は除いて、第2絵柄層22の上全面に亘って、光輝性箔片31としてパール顔料(ホワイトパール、粒径25μm)を、酢酸セルロースとメラミン樹脂の混合樹脂系をバインダー樹脂とするインキ中に10%添加したパールインキを使用したグラビア印刷で、透明光輝性樹脂層30を形成して、化粧紙の形態として、図1(A)の様な化粧材100を得た。
得られた化粧材は、表面の実際の凹凸は印刷による平坦的なものであるが、導管絵柄の部分が凹んで見え、絵柄に同調した立体意匠感が感じられた。
【0047】
次に、上記化粧紙にDAP(ジアリルフタレート)樹脂を含浸させて樹脂含浸化粧紙としたものを、板状の基材10として木質合板上にDAP樹脂を含浸した複数枚のコア紙上に載置し、更に樹脂含浸化粧紙の上に、やはりDAP樹脂を含浸したオーバーレイ紙を載置して、一対の金属製の鏡面板に挟んで加熱プレス成形して、熱硬化性樹脂化粧板の形態として、図1(B)の様な透明樹脂層40を表面に有する化粧材200を得た。
得られた化粧材は、表面の実際の凹凸は透明樹脂層による均一光沢面であるが、導管絵柄の部分が凹んで見え、絵柄に同調した立体意匠感が感じられた。
【0048】
【発明の効果】
(1)本発明の化粧材によれば、エンボス加工等の工程、労力、原価を要する加工を必要とせずに、絵柄の平面的な印刷層のみの構成でも、視覚的錯覚による擬似的な凹凸外観によって立体意匠感を表現できる。しかも、絵柄層の絵柄と同調した擬似的な立体意匠感が得られる。
(2)更に、表面に全面に亘って透明樹脂層を設けた構成としても、絵柄層の絵柄と同調した擬似的な立体意匠感が得られる。従って、例えば、熱硬化性樹脂化粧板の様に、全面均一光沢の透明樹脂層がある様な場合でも立体意匠感が得られる。
(3)また、木目の導管絵柄と木肌絵柄との絵柄層に対して、木肌絵柄上に透明光輝性樹脂層を設けた構成とすれば、表面の透明樹脂層の有無に拘わらず、導管絵柄部分が凹部に見える絵柄同調した擬似的な立体意匠感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材の代表的形態例を例示する断面図。
【図2】絵柄層の第1絵柄層と透明光輝性絵柄層の位置的関係を説明する断面図。
【図3】絵柄層の第1絵柄層と第2絵柄層との位置的関係を説明する断面図。
【図4】立体意匠感を表現した本発明の化粧材を例示する斜視図。
【図5】本発明の化粧材で表現される立体意匠感を例示する斜視図。
【図6】表面の透明樹脂層を艶消し面とした化粧材を例示する斜視図。
【図7】光輝性箔片の平板面を説明する斜視図。
【符号の説明】
10 基材
20 絵柄層
21 第1絵柄層
22 第2絵柄層
30 透明光輝性絵柄層
31 光輝性箔片
32 透明樹脂
40 透明樹脂層
41 粗面
100 化粧材
200 化粧材

Claims (3)

  1. 基材上に、絵柄層、及び透明光輝性絵柄層を此の順に積層して成り、
    前記絵柄層は外観を相対的に凹部に見せるべき領域に形成された第1絵柄層と外観を相対的に凸部に見せるべき領域に形成された第2絵柄層とに区画されて成り、
    前記透明光輝性絵柄層は、透明樹脂中に光輝性箔片を分散したインキから成り、直下の絵柄層を透視可能な程度の透明度を有して成ると共に、該透明光輝性絵柄層は第2絵柄層の直上部にのみ設けられ、第1絵柄層直上部には設けられていない、化粧材。
  2. 第1絵柄層、第2絵柄層、及び透明光輝性絵柄層上に、全面に亘って透明樹脂層を有する、請求項1記載の化粧材。
  3. 第1絵柄層の絵柄が木目の導管絵柄、及び第2絵柄層の絵柄が木目の導管以外の部分からなる木肌絵柄から成る、請求項1又は2記載の化粧材。
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