JP2004350905A - ベンチ - Google Patents
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Abstract
【課題】設置時における座部の設置の方向の自由度が高くでき、設置後も座部の方向を変更するのが容易であるベンチを提供する。
【解決手段】複数の長孔14が脚部1の取付プレート12に穿設され、任意の長孔14を用いて固定された一方の脚部1に対して、座部2が複数の方向に取付可能となされていることで、いずれか一方の脚部1を固定した後に座部2の方向を決定し、他方の脚部1を固定できることで、設置における自由度は高められる。また設置後に座部2の方向を変更する場合でも、一方の脚部1は固定したままで座部2の方向を変更することができ、作業は容易なものとなり得る。
【選択図】図2
【解決手段】複数の長孔14が脚部1の取付プレート12に穿設され、任意の長孔14を用いて固定された一方の脚部1に対して、座部2が複数の方向に取付可能となされていることで、いずれか一方の脚部1を固定した後に座部2の方向を決定し、他方の脚部1を固定できることで、設置における自由度は高められる。また設置後に座部2の方向を変更する場合でも、一方の脚部1は固定したままで座部2の方向を変更することができ、作業は容易なものとなり得る。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は公園、街路、遊園地、バス停、鉄道の駅等、主として屋外や準屋外に設置され、脚部に対する座部の角度が自在とできるベンチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2本の脚部間に座部を差し渡して形成されたベンチは、極一般的に用いられてきているものであり、例えば特許文献1において、長さ方向に沿う前後両側に下方に突出する縁部を有し且つこの前後両側縁部の対向内面部に<形溝を設けた押出形材よりなるベンチ座板と、この座板両側縁の対向<形溝内に略全長にわたって嵌挿される2本の補強用角パイプと、この両角パイプの内角上方傾斜面に斜面接触する傾斜面を両端に有して角パイプ間の脚取付部位置に座板直交方向に向けて挿入されるパイプ上当てクランプ体と、前記角パイプの内角下方傾斜面に斜面接触する傾斜面を上部前後端に設けたパイプ下当て脚体と、この脚体と前記クランプ体を上下方向に締付固定する締着具とを具備してなり、パイプ上当てクランプ体とパイプ下当て脚体をボルト・ナット等の締着具で締付固定するだけで座板と補強用角パイプと脚体の三者を確実に固定できるベンチが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
実願昭56−150303号のマイクロフィルム(実開昭58−55662号)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の如きベンチは、設置前に座部の方向を決定し、2本両方の脚部の位置決めを行う必要があり、設置における座部の方向に自由度が乏しいものである。また一旦設置してしまうと、座部の方向を変更したい場合には、両方の脚体について、設置面から取り外してアンカーボルト等を埋設し直して設置をやり直す必要がある。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、設置時における座部の設置の方向の自由度が高くでき、設置後も座部の方向を変更するのが容易であるベンチを提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係わるベンチは、2本の脚部間に座部を差し渡して形成され、前記2本の脚部の固定されたいずれか一方の脚部に対して、座部が複数の方向に取付可能なされたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明によれば、いずれか一方の脚部を固定した後に、座部の方向を決定し、他方の脚部を固定できることで、設置における自由度は高められる。また設置後に座部の方向を変更する場合でも、一方の脚部は固定したままで座部の方向を変更することができ、作業は容易なものとなり得る。
【0008】
また前記脚部は、座部が取り付けられる取付プレートを備え、該取付プレートには複数の長孔が穿設され、該長孔を用いて座部が取り付けられていれば、複数の内、任意の長孔を選択して種々の方向に座部を取り付けることができ、また長孔内で座部の方向の微調整が可能となり、設置における自由度が更に高められ好ましい。
【0009】
また前記脚部は、上カバーと下カバーとに分割されたカバーにより覆われ、前記上カバーと前記下カバーとの隙間を通じて座部が脚部に取り付けられていれば、座部の取り付け及び座部の方向の変更を妨げることなくカバーにより脚部を覆って外観を整える等でき好ましい。
【0010】
更にまた前記脚部は、複数の座部が取付可能となされていれば、2本の脚部間に1枚の座部を取り付けるのみならず、1本の脚部から複数の座部を展開し、ベンチの配置におけるバリエーションを増やすことができ好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は、本発明に係わる実施の一形態を示すもので、図1はベンチ全体を示す斜視図である。上カバー41及び下カバー42に分割され、外形が円柱状となされたカバー4に覆われた脚部(本図においては図示せず)間に、座部2が差し渡されてベンチ10が形成される。座部2の両端には、座部2側の脚部への取付部を覆うカバー材21が取着されている。
【0012】
図2は、脚部への座部の取り付けを示す説明図である。脚部1は、支持柱11に設置面と略平行になるよう円盤状の取付プレート12及び円盤状のアンカープレート13が溶接等により取り付けられ、取付プレート12には、支持柱11を中心にボルトが挿通可能な複数の円弧状の長孔14が穿設されている。更に取付プレート14には、その周縁から下方に垂下され、下カバーを内面から支持するプレート状の支持部15が設けられている。
【0013】
座部2は、利用者が腰掛ける断面コ字状の化粧材22の、コ字状断面内に強度を補強する角パイプ23が取り付けられ、脚部1への取り付けに用いられる取付金具24が角パイプ23に取り付けられている。取付金具24には、ボルトを挿通可能なボルト孔25が穿設されている。尚、ボルトBはボルト孔25に挿通させて取付金具24に溶接等により固着したり、またボルト孔25を穿設せずに取付金具24に溶接等により固着しておけば、ボルト止め時にボルトBが共廻りすることがなくなり好ましい。
【0014】
脚部1側の取付プレート12の長孔14と、座部2側の取付金具24のボルト孔25とにボルトBを挿通しボルト締めを行うことで、座部2は脚部1に取り付けられるが、ボルトBを挿通する長孔14を任意に選択することで、座部2を種々の方向に向けて脚部1に取り付けることができる。また、長孔14内で仮り止めしたボルトBを摺動させて位置決めの微調整を行うことができ、設置面への脚部1の取付位置をそれ程厳密なものとしなくとも取り付けが可能となり、作業性は向上される。また長孔14は支持柱11を中心に複数の円弧状のものであるから、いずれの長孔14に取り付けても座部2の取り付けにより決定される脚部1間の距離は変わることがない。
【0015】
脚部1は、座部や腰掛ける利用者による重量を考慮して適宜の材料を用いて形成するものでよいが、強度が高く、荷重の繰り返しに対しての耐性の高い鉄鋼、アルミニウム、ステンレス等の金属材料を用いて形成するのが好ましい。カバー4により覆われるものであれば外観に配慮する必要がなくなるので、形成に係わる部材を溶接やボルト止め、ビス止め等により固定して形成してよい。
【0016】
座部2については、強度保持用の角パイプ23、取付金具24は座部2にかかる荷重を保持する必要があり、脚部1と同様に金属材料を用いて形成するのが好ましい。化粧材22は、利用者が腰掛けた際に変形や破損が起こらない程度の強度を有するものであればよく、木材、金属材料、合成樹脂材料からなる成形品等でもよく、またポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂材料に適宜木粉が配合されて外観や触感が木材に近づけられ、且つ木材より耐候性が高められた合成木材を好適に用いることができる。カバー材21は座部2の端部を覆うのみであり、特に高い強度が必要ないことから、合成樹脂材料や金属材料の薄板等を用いて形成してよく、またアルミニウム等の鋳造品を用いてもよい。
【0017】
カバー4についても、座部2のカバー材21と同様に特に高い強度が必要ないことから、同様の材料を用いてもよいが、複雑な形状を形成するにおいては鉄、アルミニウム、亜鉛等の鋳造品を用いるのが好ましく、美観を高めるのに適宜めっき、塗装、エンボス加工等の表面処理を施しておくのが好ましい。
【0018】
図3は、図1におけるA−A断面図である。脚部1を覆うカバー4は上下に上カバー41及び下カバー42に分割され、上カバー41は上面板411の下面が脚部1の支持柱11に付き当てられ、更に上面板411の下面から垂下されて設けられ、支持柱11の中空部に嵌挿可能な挿入部412が支持柱11の中空部に挿通されてビス等の締結手段T1により支持柱11と挿入部412とが締結されることで、上カバー41は脚部1に取り付けられる。
【0019】
下カバー42は、脚部を取り囲むような円筒状の形状となされ、設置時の上端の高さが脚部1の取付プレート12の上面の高さと略同一となされている。上カバー41と下カバー42との間に形成された隙間43に、座部2の取付金具24が挿通されて取付プレート12にボルトBによりボルト止めされることで、脚部1への座部2の取り付けが妨げられることがなくなると共に、ボルトBがカバー4により隠されて外観が向上される。また、座部2の端部に角パイプ23及び取付金具24の上面を隠すカバー材21を取付金具24を用いて取り付けておくことで外観を向上させ、且つ突起部分をなくして利用者の安全を図ることができる。
【0020】
図4は、図1におけるB−B断面図である。下カバー42は、円弧状の部材421に3分割されたものであり、それぞれがビス等の締結手段T4により固定され円筒状の形状となされている。下カバー42を円弧状の部材421に分割しておくことで、座部2を脚部1に取り付けるボルトBのボルト締めや、上カバー41を脚部1の支持柱11に取り付ける締結手段T1の締結を側面から行ってから下カバー42を取り付けることができ、施工性が向上される。
【0021】
図5は、脚部に複数の座部が取り付けられた場合の、取付プレートの状態を示す上面図である。イ)〜ニ)について、脚部1の、長孔14が穿設された取付プレート12はいずれも同一のものと用いており、図中において、支持柱11を中心として左右にやや長めの長孔14Aを相対向して穿設し、その上下に短めの長孔14B及び14Cがそれぞれ穿設されている。支持柱11の上下は比較的長孔の間隔をあけておくことで取付プレート12の強度低下を抑えている。
【0022】
イ)は座部2A及び2Bが90゜の角度で配置され、ロ)は108゜、ハ)は120゜、ニ)は135゜の角度となされ、長孔14の穿設による取付プレート12の強度低下を最小限に抑えてこれらの角度に対応可能となされている。またそれぞれの角度で環状にベンチを形成すれば、上方から見てイ)は正方形、ロ)は正五角形、ハ)は正六角形、ニ)は正八角形となる。
【0023】
かかる脚部1に複数の座部2を取り付けてベンチを形成することで、例えば図6に示す如きベンチが形成可能となる。脚部1と座部2との組み合わせにより、イ)に示す深いW字型や、ロ)に示す浅いW字型、ハ)に示す正八角形などの座部2のみを用いたものや、ニ)に示す如く座部2とプランターPを交互に配置したもの、ホ)に示す田字形の周囲に肘掛け付きの座部2を配置し、内側にプランターPを配置したもの等の形成が可能である。尚、プランターPについても、座部2と同様の取付金具24を取着しておくことで、脚部1への取り付けは共通のものとでき形成は容易なものとなり得る。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、いずれか一方の脚部を固定した後に、座部の方向を決定し、他方の脚部を固定できることで、設置における自由度は高められる。また設置後に座部の方向を変更する場合でも、一方の脚部は固定したままで座部の方向を変更することができ、作業は容易なものとなり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるベンチの、実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】座部の、脚部への取り付けを示す説明図である。
【図3】図1におけるA−A断面図である。
【図4】図1におけるB−B断面図である。
【図5】脚部への、複数の座部の取り付け状態を示す上面図である。
【図6】脚部への、複数の座部の取り付けによる組み合わせ例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 脚部
12 取付プレート
14 長孔
2 座部
4 カバー
41 上カバー
42 下カバー
43 隙間
10 ベンチ
【発明の属する技術分野】
本発明は公園、街路、遊園地、バス停、鉄道の駅等、主として屋外や準屋外に設置され、脚部に対する座部の角度が自在とできるベンチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2本の脚部間に座部を差し渡して形成されたベンチは、極一般的に用いられてきているものであり、例えば特許文献1において、長さ方向に沿う前後両側に下方に突出する縁部を有し且つこの前後両側縁部の対向内面部に<形溝を設けた押出形材よりなるベンチ座板と、この座板両側縁の対向<形溝内に略全長にわたって嵌挿される2本の補強用角パイプと、この両角パイプの内角上方傾斜面に斜面接触する傾斜面を両端に有して角パイプ間の脚取付部位置に座板直交方向に向けて挿入されるパイプ上当てクランプ体と、前記角パイプの内角下方傾斜面に斜面接触する傾斜面を上部前後端に設けたパイプ下当て脚体と、この脚体と前記クランプ体を上下方向に締付固定する締着具とを具備してなり、パイプ上当てクランプ体とパイプ下当て脚体をボルト・ナット等の締着具で締付固定するだけで座板と補強用角パイプと脚体の三者を確実に固定できるベンチが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
実願昭56−150303号のマイクロフィルム(実開昭58−55662号)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の如きベンチは、設置前に座部の方向を決定し、2本両方の脚部の位置決めを行う必要があり、設置における座部の方向に自由度が乏しいものである。また一旦設置してしまうと、座部の方向を変更したい場合には、両方の脚体について、設置面から取り外してアンカーボルト等を埋設し直して設置をやり直す必要がある。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、設置時における座部の設置の方向の自由度が高くでき、設置後も座部の方向を変更するのが容易であるベンチを提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係わるベンチは、2本の脚部間に座部を差し渡して形成され、前記2本の脚部の固定されたいずれか一方の脚部に対して、座部が複数の方向に取付可能なされたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明によれば、いずれか一方の脚部を固定した後に、座部の方向を決定し、他方の脚部を固定できることで、設置における自由度は高められる。また設置後に座部の方向を変更する場合でも、一方の脚部は固定したままで座部の方向を変更することができ、作業は容易なものとなり得る。
【0008】
また前記脚部は、座部が取り付けられる取付プレートを備え、該取付プレートには複数の長孔が穿設され、該長孔を用いて座部が取り付けられていれば、複数の内、任意の長孔を選択して種々の方向に座部を取り付けることができ、また長孔内で座部の方向の微調整が可能となり、設置における自由度が更に高められ好ましい。
【0009】
また前記脚部は、上カバーと下カバーとに分割されたカバーにより覆われ、前記上カバーと前記下カバーとの隙間を通じて座部が脚部に取り付けられていれば、座部の取り付け及び座部の方向の変更を妨げることなくカバーにより脚部を覆って外観を整える等でき好ましい。
【0010】
更にまた前記脚部は、複数の座部が取付可能となされていれば、2本の脚部間に1枚の座部を取り付けるのみならず、1本の脚部から複数の座部を展開し、ベンチの配置におけるバリエーションを増やすことができ好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は、本発明に係わる実施の一形態を示すもので、図1はベンチ全体を示す斜視図である。上カバー41及び下カバー42に分割され、外形が円柱状となされたカバー4に覆われた脚部(本図においては図示せず)間に、座部2が差し渡されてベンチ10が形成される。座部2の両端には、座部2側の脚部への取付部を覆うカバー材21が取着されている。
【0012】
図2は、脚部への座部の取り付けを示す説明図である。脚部1は、支持柱11に設置面と略平行になるよう円盤状の取付プレート12及び円盤状のアンカープレート13が溶接等により取り付けられ、取付プレート12には、支持柱11を中心にボルトが挿通可能な複数の円弧状の長孔14が穿設されている。更に取付プレート14には、その周縁から下方に垂下され、下カバーを内面から支持するプレート状の支持部15が設けられている。
【0013】
座部2は、利用者が腰掛ける断面コ字状の化粧材22の、コ字状断面内に強度を補強する角パイプ23が取り付けられ、脚部1への取り付けに用いられる取付金具24が角パイプ23に取り付けられている。取付金具24には、ボルトを挿通可能なボルト孔25が穿設されている。尚、ボルトBはボルト孔25に挿通させて取付金具24に溶接等により固着したり、またボルト孔25を穿設せずに取付金具24に溶接等により固着しておけば、ボルト止め時にボルトBが共廻りすることがなくなり好ましい。
【0014】
脚部1側の取付プレート12の長孔14と、座部2側の取付金具24のボルト孔25とにボルトBを挿通しボルト締めを行うことで、座部2は脚部1に取り付けられるが、ボルトBを挿通する長孔14を任意に選択することで、座部2を種々の方向に向けて脚部1に取り付けることができる。また、長孔14内で仮り止めしたボルトBを摺動させて位置決めの微調整を行うことができ、設置面への脚部1の取付位置をそれ程厳密なものとしなくとも取り付けが可能となり、作業性は向上される。また長孔14は支持柱11を中心に複数の円弧状のものであるから、いずれの長孔14に取り付けても座部2の取り付けにより決定される脚部1間の距離は変わることがない。
【0015】
脚部1は、座部や腰掛ける利用者による重量を考慮して適宜の材料を用いて形成するものでよいが、強度が高く、荷重の繰り返しに対しての耐性の高い鉄鋼、アルミニウム、ステンレス等の金属材料を用いて形成するのが好ましい。カバー4により覆われるものであれば外観に配慮する必要がなくなるので、形成に係わる部材を溶接やボルト止め、ビス止め等により固定して形成してよい。
【0016】
座部2については、強度保持用の角パイプ23、取付金具24は座部2にかかる荷重を保持する必要があり、脚部1と同様に金属材料を用いて形成するのが好ましい。化粧材22は、利用者が腰掛けた際に変形や破損が起こらない程度の強度を有するものであればよく、木材、金属材料、合成樹脂材料からなる成形品等でもよく、またポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂材料に適宜木粉が配合されて外観や触感が木材に近づけられ、且つ木材より耐候性が高められた合成木材を好適に用いることができる。カバー材21は座部2の端部を覆うのみであり、特に高い強度が必要ないことから、合成樹脂材料や金属材料の薄板等を用いて形成してよく、またアルミニウム等の鋳造品を用いてもよい。
【0017】
カバー4についても、座部2のカバー材21と同様に特に高い強度が必要ないことから、同様の材料を用いてもよいが、複雑な形状を形成するにおいては鉄、アルミニウム、亜鉛等の鋳造品を用いるのが好ましく、美観を高めるのに適宜めっき、塗装、エンボス加工等の表面処理を施しておくのが好ましい。
【0018】
図3は、図1におけるA−A断面図である。脚部1を覆うカバー4は上下に上カバー41及び下カバー42に分割され、上カバー41は上面板411の下面が脚部1の支持柱11に付き当てられ、更に上面板411の下面から垂下されて設けられ、支持柱11の中空部に嵌挿可能な挿入部412が支持柱11の中空部に挿通されてビス等の締結手段T1により支持柱11と挿入部412とが締結されることで、上カバー41は脚部1に取り付けられる。
【0019】
下カバー42は、脚部を取り囲むような円筒状の形状となされ、設置時の上端の高さが脚部1の取付プレート12の上面の高さと略同一となされている。上カバー41と下カバー42との間に形成された隙間43に、座部2の取付金具24が挿通されて取付プレート12にボルトBによりボルト止めされることで、脚部1への座部2の取り付けが妨げられることがなくなると共に、ボルトBがカバー4により隠されて外観が向上される。また、座部2の端部に角パイプ23及び取付金具24の上面を隠すカバー材21を取付金具24を用いて取り付けておくことで外観を向上させ、且つ突起部分をなくして利用者の安全を図ることができる。
【0020】
図4は、図1におけるB−B断面図である。下カバー42は、円弧状の部材421に3分割されたものであり、それぞれがビス等の締結手段T4により固定され円筒状の形状となされている。下カバー42を円弧状の部材421に分割しておくことで、座部2を脚部1に取り付けるボルトBのボルト締めや、上カバー41を脚部1の支持柱11に取り付ける締結手段T1の締結を側面から行ってから下カバー42を取り付けることができ、施工性が向上される。
【0021】
図5は、脚部に複数の座部が取り付けられた場合の、取付プレートの状態を示す上面図である。イ)〜ニ)について、脚部1の、長孔14が穿設された取付プレート12はいずれも同一のものと用いており、図中において、支持柱11を中心として左右にやや長めの長孔14Aを相対向して穿設し、その上下に短めの長孔14B及び14Cがそれぞれ穿設されている。支持柱11の上下は比較的長孔の間隔をあけておくことで取付プレート12の強度低下を抑えている。
【0022】
イ)は座部2A及び2Bが90゜の角度で配置され、ロ)は108゜、ハ)は120゜、ニ)は135゜の角度となされ、長孔14の穿設による取付プレート12の強度低下を最小限に抑えてこれらの角度に対応可能となされている。またそれぞれの角度で環状にベンチを形成すれば、上方から見てイ)は正方形、ロ)は正五角形、ハ)は正六角形、ニ)は正八角形となる。
【0023】
かかる脚部1に複数の座部2を取り付けてベンチを形成することで、例えば図6に示す如きベンチが形成可能となる。脚部1と座部2との組み合わせにより、イ)に示す深いW字型や、ロ)に示す浅いW字型、ハ)に示す正八角形などの座部2のみを用いたものや、ニ)に示す如く座部2とプランターPを交互に配置したもの、ホ)に示す田字形の周囲に肘掛け付きの座部2を配置し、内側にプランターPを配置したもの等の形成が可能である。尚、プランターPについても、座部2と同様の取付金具24を取着しておくことで、脚部1への取り付けは共通のものとでき形成は容易なものとなり得る。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、いずれか一方の脚部を固定した後に、座部の方向を決定し、他方の脚部を固定できることで、設置における自由度は高められる。また設置後に座部の方向を変更する場合でも、一方の脚部は固定したままで座部の方向を変更することができ、作業は容易なものとなり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるベンチの、実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】座部の、脚部への取り付けを示す説明図である。
【図3】図1におけるA−A断面図である。
【図4】図1におけるB−B断面図である。
【図5】脚部への、複数の座部の取り付け状態を示す上面図である。
【図6】脚部への、複数の座部の取り付けによる組み合わせ例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 脚部
12 取付プレート
14 長孔
2 座部
4 カバー
41 上カバー
42 下カバー
43 隙間
10 ベンチ
Claims (4)
- 2本の脚部間に座部を差し渡して形成され、前記2本の脚部の固定されたいずれか一方の脚部に対して、座部が複数の方向に取付可能なされたことを特徴とするベンチ。
- 脚部は、座部が取り付けられる取付プレートを備え、該取付プレートには複数の長孔が穿設され、該長孔を用いて座部が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のベンチ。
- 脚部は、上カバーと下カバーとに分割されたカバーにより覆われ、前記上カバーと前記下カバーとの隙間を通じて座部が脚部に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のベンチ。
- 脚部は、複数の座部が取付可能となされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のベンチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003151908A JP2004350905A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | ベンチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003151908A JP2004350905A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | ベンチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004350905A true JP2004350905A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34047259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003151908A Pending JP2004350905A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | ベンチ |
Country Status (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008168020A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Misawa Homes Co Ltd | 板状部材及び組立体 |
JP2010088787A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Kotobuki Corp | 座独立型ベンチ |
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- 2003-05-29 JP JP2003151908A patent/JP2004350905A/ja active Pending
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