JP2004347004A - 車両の制御装置および制御方法 - Google Patents

車両の制御装置および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の補機を作動させつつフューエルカットにより燃費を向上する。
【解決手段】車両の制御方法は、補機駆動条件が成立し(S1000にてYES)、減速フレックス制御の前提条件が成立し(S1100にてYES)、減速意思があると(S1300にてYES)、補機の負荷を増大させるステップ(S1400)と、減速フレックス制御を実行するステップ(S1500)と、フューエルカット制御を実行するステップ(S1600)と、エンジン回転数が補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下になると(S1800にてYES)、補機の負荷を最小にするステップ(S1900)と、エンジン回転数が補機無負荷時のエンジンストール限界回転数以下になると(S2100にてYES)、フューエルカット制御を終了するステップ(S2200)と、減速フレックス制御を終了するステップ(S2300)とを含む。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フューエルカットにより燃費を向上させる車両における制御に関し、特に、減速時に変速機のロックアップクラッチをスリップ制御または係合制御(減速フレックスロックアップ制御)するとともに、補機の負荷変動による外乱の発生を考慮して、エンジンの燃料供給を停止(フューエルカット)する車両の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トルクコンバータの入力側と出力側とを直結可能とするロックアップクラッチを制御する際に、入力側のポンプ回転数(エンジン回転数に対応)と出力側のタービン回転数との回転差に応じて、ロックアップクラッチの係合力が所定の状態になるようにフィードバック制御し(スリップ制御し)、これによってトルクコンバータのスリップ状態を適正に制御して、振動および騒音の発生を防止するとともに、燃費性能の改善を図るようにした技術が知られている。
【0003】
このスリップ制御は、所定の条件(たとえば車速とアクセル開度とにより定められた条件)が成立したときに開始されるが、特にアクセルを全閉とした減速が検出されたときにこのスリップ制御を実行することにより、フューエルカットされている時間(燃料の供給が中止されている時間)をできるだけ長く維持して燃費の向上を図るとともに、適度なエンジンブレーキを確保するようにすることが提案されている。
【0004】
すなわち、アクセルペダルが開放されると、一般にエンジンのフューエルカットが実施されるが、このフューエルカットはエンジン回転数が所定値以下になると中止される。従って、ロックアップクラッチのスリップ制御によってエンジン回転数が急激に低下しないようにすることにより、フューエルカットされている時間を長く保つことができ、同時にこの間は適度なエンジンブレーキを確保することができるものである。
【0005】
なお、以下の説明では、このようなロックアップクラッチのスリップ制御を、減速フレックスロックアップ制御、減速フレックス制御またはフレックス制御と表現する場合がある。
【0006】
一般に、このような減速時の制御において、フューエルカットされている時間を延ばして燃費をできるだけ改善するには、フューエルカットの状態から燃料供給再開に転換する際のしきい値となるエンジン回転数をできるだけ低く設定しておく必要があるが、あまり低く設定し過ぎるとエンジンストールする可能性がある。
【0007】
特に、このフューエルカットについては、車両に搭載され、エンジンの負荷となる、エアコンディショナ(以下、エアコンと記載する)のコンプレッサやオルタネータなどの作動状態を考慮する必要がある。すなわち、このような負荷がある場合には、負荷がない場合に比べて、フューエルカットの状態から燃料供給再開に転換する際のしきい値となるエンジン回転数を高めに設定する必要がある。
【0008】
特開平6−219149号公報(特許文献1)は、可変容量型エアコンを備えたスリップ制御付きAT車において、車両減速時のロックアップ状態時における可変容量型コンプレッサの容量変化に起因する運転者の減速感に対する違和感を防止する可変容量型コンプレッサの容量制御装置を開示する。この容量制御装置は、車両減速時にロックアップクラッチの締結力が作用したときに、可変容量型コンプレッサの容量を一定値、特に可変容量型コンプレッサの最大容量に固定するものである。
【0009】
この容量制御装置によると、減速時のロックアップ状態時に可変容量型コンプレッサの容量を一定にすることによって、コンプレッサの容量変化に起因するエンジン負荷の変化がなくなるので、減速度は規則的に変化し、減速度の不規則的変化がなくなる。このため、運転者が感じる減速感は変化せず、減速度の不規則的変化に起因する違和感もなくなる。特に、可変容量型コンプレッサの容量をその最大容量に固定すれば、エンジンに対する負荷が大きくなり、エンジンブレーキ効果を高めることができる。
【0010】
実開平4−21743号公報(特許文献2)は、フューエルカットからの復帰回転数を低く設定したまま、エアコンを使用中におけるフューエルカットからの復帰によるエンジンストールを防止する燃料噴射制御装置を開示する。この燃料噴射制御装置は、所定の燃料カット条件が成立するとエンジンに供給する燃料をカットし、またエンジン回転数が所定の燃料カット復帰回転数にまで低下したら燃料供給を再開する燃料カット制御部と、燃料カット復帰回転数より高い空調カット回転数を設定し、エンジン回転数が空調カット回転数まで低下したときは空調装置の作動を停止し、その後エンジン回転数が燃料カット復帰回転数に低下してから一定時間を経過したら空調装置の作動を再開させるように制御する空調装置制御部とを備える。
【0011】
この燃料噴射制御装置によると、フューエルカット開始後であってフューエルカットからの復帰までの間のフューエルカット中において、エンジン回転数が空調カット回転数(この回転数はフューエルカット復帰回転数よりも高い)まで低下すると、空調装置の作動を停止してエンジンの負荷を下げる。このように空調装置の作動を停止するので、エンジン回転数は、空調装置の作動を停止しない場合に比べて、緩やかに低下する。そのためフューエルカットからの復帰回転数に到達するまでの時間が延びてフューエルカット時間が長くなるとともに、空調装置の作動によるエンジンストールを避けることができる。
【0012】
特開平2−191832号公報(特許文献3)は、内燃機関の負荷を増す機器の駆動時に燃料カット回転数を変更するのではなく、負荷を軽減させることにより、減速感覚を損なわない内燃機関付き機器の負荷制御装置を開示する。この負荷制御装置は、内燃機関において、その内燃機関の負荷を増す機器を備えるとともに、その内燃機関の運転状態に応じて燃料を供給する燃料供給部と、その内燃機関の所要の運転状態では燃料供給部に優先して燃料の供給を停止する燃料カット部と、燃料カット部による燃料カット時に機器が内燃機関に与えている負荷を軽減させる機器負荷制御部とを備える。
【0013】
この負荷制御装置によると、機器負荷制御部の作用により、燃料カット部による燃料カット時に、機器が内燃機関に与えている負荷を軽減させるように、機器を制御する。このため、機器駆動時であっても燃料カット回転数を変更するのではなく、逆に機器が内燃機関に与えている負荷を軽減させることができる。これにより、安定した減速と燃料カットからの復帰とが可能になる。その結果、ドライバビリティが向上する。
【0014】
特開平9−264221号公報(特許文献4)は、スロットル弁の実際の開度および開閉速度に基づいて燃料遮断状態を検知する燃料遮断装置を開示する。この燃料遮断装置は、自動車に搭載される内燃機関のスロットル弁の開度を連続的に検出する開度検出センサと、開度検出センサで検出されるスロットル弁の開度に基づいてスロットル弁の開閉速度を算出する開閉速度算出回路と、開閉速度算出回路により算出された開閉速度が閉側かつ所定速度以上である場合には内燃機関への燃料の供給を遮断する燃料遮断部とを備える。
【0015】
この燃料遮断装置によると、開度検出センサによって検出されたスロットル弁開度から算出されたスロットル弁開閉速度が閉側でかつ所定値以上であるときに燃料遮断を行なうことができるため、アイドルスイッチを省略することができるだけでなく早期に燃料遮断することにより燃費の向上を図ることもできる。
【0016】
特開2002−248935号公報(特許文献5)は、低車速領域において、補機負荷を低減させることにより減速感を低減して、低車速までロックアップ機構の締結させることで、低車速領域でも燃料カット制御を可能にする車両の制御装置を開示する。この制御装置は、コースト時で所定のエンジン回転数以上の場合に燃料供給を停止する燃料カット制御を行うエンジンと、ロックアップ機構付流体伝動装置を介してエンジンの駆動力が入力される変速機と、エンジンにより駆動される補機とを有する車両を制御する。この制御装置は、コースト時でのロックアップ機構の締結中に、低車速領域では補機負荷を低減させる。
【0017】
この制御装置によると、コースト時でのロックアップ機構の締結中に、低車速領域では補機負荷を低減させることで減速感が強くなりすぎる違和感を低減できるので、より低車速までロックアップ機構の締結が可能となる。その結果、燃料カット制御が可能な領域を低車速領域にも広げることができるので、燃費向上が図れる。特に、補機負荷を冷房装置とした場合には、補機負荷を低減させても運転性に与える悪影響が少なくて済む。
【0018】
【特許文献1】
特開平6−219149号公報
【0019】
【特許文献2】
実開平4−21743号公報
【0020】
【特許文献3】
特開平2−191832号公報
【0021】
【特許文献4】
特開平9−264221号公報
【0022】
【特許文献5】
特開2002−248935号公報
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、減速フレックスロックアップ制御とフューエルカットとを併用して、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティの確保と、フューエルカットによる燃費の向上と、車両の補機を所望の作動状態にすることとを実現するためには、上述した公報に開示された技術では様々な問題点を有する。
【0024】
特許文献1に開示された容量制御装置では、負荷を連続的に変化させることができる可変容量型コンプレッサを前提にしている。そのため補機が内燃機関に与えている負荷の量を徐々に変化させることができる可変容量型コンプレッサのような機器でなく固定容量型のコンプレッサであると、急激な負荷変動が発生するので、結局、ロックアップクラッチのスリップ制御が解除されてしまう。そのため、運転者を満足させる良好なドライバビリティを確保できないし、フューエルカットから復帰して燃費の向上を図れない。
【0025】
特許文献2に開示された燃料噴射制御装置では、空調装置の作動を停止してエンジンの負荷を下げて、エンジン回転数を空調装置の作動を停止しない場合に比べて、緩やかにエンジン回転数を低下させることにより、フューエルカット時間を延ばす。このため、フューエルカット中にはエアコンを作動できないという問題がある。
【0026】
特許文献3に開示された負荷制御装置では、補機であるエアコンのコンプレッサやオルタネータがエンジンに与えている負荷を軽減させる。このため、特許文献2に開示された燃料噴射制御装置と同様に、フューエルカット中にはエアコンを作動できないという問題がある。
【0027】
特許文献4に開示された燃料遮断装置では、アイドルスイッチを省略することができるとともに、できるだけ早期に燃料遮断できても、減速感による良好なドライバビリティの確保とフューエルカットによる燃費の向上とを、負荷変動があったとしても、実現させるものではない。
【0028】
特許文献5に開示された制御装置では、補機負荷を低減させることにより、コースト時における低車速領域でのロックアップ機構の締結が可能として、燃料カット制御が可能な領域を広げるため、補機負荷を冷房装置である場合には、冷房能力が低減するという問題点がある。
【0029】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、減速フレックスロックアップ制御とフューエルカットとを併用して、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保できる車両の制御装置および制御方法を提供することである。別の目的は、減速フレックスロックアップ制御とフューエルカットとを併用して、フューエルカットによる燃費の向上を実現できる車両の制御装置および制御方法を提供することである。さらに別の目的は、減速フレックスロックアップ制御とフューエルカットとを併用して、車両の補機を所望の作動状態にすることを実現できる車両の制御装置および制御方法を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る車両の制御装置は、エンジンにより駆動される補機と、エンジンと駆動輪との間で動力を伝達する動力伝達機構に設けられ、伝達される動力を接続/遮断する断続機構を搭載した車両を制御する。この制御装置は、伝達される動力の大きさを変化させるように、断続機構を制御するための制御手段と、補機の負荷量を検知するための検知手段と、補機の負荷量が変更されないように制限するための制限手段と、補機の負荷量の変更が制限された状態で、制御手段により伝達される動力の大きさを変化させるための手段とを含む。
【0031】
第1の発明によると、補機の負荷量が変更されないように制限を受けた状態で、制御手段により断続機構が伝達される動力の大きさを変化させるように制御される。補機の負荷量が変化しないことからエンジンの補機に対する負荷も変更されない。このため、エンジンに対する補機の負荷変動による外乱が発生しないので、制御手段は、たとえば減速時における車両の走行状態のみに応じて断続機構を制御できる。このことは、たとえばロックアップクラッチ付きトルクコンバータを備えた自動変速機における減速フレックスロックアップ制御が、負荷の変動を受けないで実行できることを示す。このため、エアコンのコンプレッサなどの負荷量を一定の状態で作動させつつ、減速フレックスロックアップ制御を行なうので、ロックアップ制御が継続して実行されて、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機をその負荷変動を発生させないように所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続するので運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0032】
第2の発明に係る車両の制御装置は、エンジンと、エンジンにより駆動される補機と、手動変速機と、伝達される動力量の大きさの制御が可能なクラッチとを搭載した車両を制御する。この制御装置は、車両の減速時に、クラッチを所望のスリップ状態にすることにより、伝達される動力の大きさを変化させるようにスリップ制御するためのスリップ制御手段と、エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、スリップ制御手段によるスリップ制御を実行するための手段とを含む。
【0033】
第2の発明によると、補機の負荷量が変更されないように制限を受けた状態で、スリップ制御手段によりクラッチのスリップ制御が実行される。補機の負荷量が変化しないことからエンジンの補機に対する負荷も変更されない。このため、エンジンに対する補機による負荷の外乱が発生しないので、スリップ制御手段は、たとえば減速時における車両の走行状態のみに応じてクラッチを制御できることになる。このことは、たとえば減速時のクラッチのスリップ制御が、負荷の変動を受けないで実行できることを示す。このため、エアコンのコンプレッサなどの負荷量を一定の状態で作動させつつ、減速時のクラッチのスリップ制御を行なうので、スリップ制御が継続して実行されて、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、クラッチのスリップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機をその負荷変動を発生させないように所望かつ一定の状態で運転して、スリップ制御が継続するので運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0034】
第3の発明に係る車両の制御装置は、エンジンと、エンジンにより駆動される補機と、ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機とを搭載した車両を制御する。この制御装置は、車両の減速時に、ロックアップクラッチが所望のスリップ状態になるように、ロックアップクラッチを制御するためのロックアップ制御手段と、エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、ロックアップ制御手段による減速ロックアップ制御を実行するための手段とを含む。
【0035】
第3の発明によると、補機の負荷量が変更されないように制限を受けた状態で、ロックアップ制御手段によりロックアップクラッチのフレックスロックアップ制御が行なわれる。補機の負荷量が変化しないことからエンジンの補機に対する負荷も変更されない。このため、エンジンに対する補機による負荷の外乱が発生しないので、ロックアップ制御手段は、たとえば減速時における車両の走行状態のみに応じてロックアップクラッチを制御できる。このことは、たとえば減速フレックスロックアップ制御が、負荷の変動を受けないで実行できることを示す。このため、エアコンのコンプレッサなどの負荷量を一定の状態で作動させつつ、減速フレックスロックアップ制御を行なうので、ロックアップ制御が継続して実行されて、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機をその負荷変動を発生させないように所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続するので運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0036】
第4の発明に係る車両の制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、自動変速機は、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機である。
【0037】
第4の発明によると、有段の自動変速機を搭載した車両において、補機を所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続させる。このため、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0038】
第5の発明に係る車両の制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、自動変速機は、無段の自動変速機である。
【0039】
第5の発明によると、無段の自動変速機を搭載した車両において、補機を所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続させる。このため、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0040】
第6の発明に係る車両の制御装置は、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、車両の減速中に、エンジン回転数が予め定められた範囲であると、フューエルカットを実行するためのフューエルカット実行手段をさらに含む。
【0041】
第6の発明によると、補機を所望かつ一定の状態で運転するため、補機の負荷変動による外乱が発生しないので、そのような外乱を考慮しないで、断続機構を制御したり、クラッチをスリップ制御したり、ロックアップクラッチをスリップ制御したりすることを継続できる。このため、エンジン回転数が急激に低下しないでかつ所望の減速感を得ながら、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0042】
第7の発明に係る車両の制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、予め定められた負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限するものである。
【0043】
第7の発明によると、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、予め定められた負荷量に設定して、補機を作動させるので、エアコンなどの補機を作動させつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0044】
第8の発明に係る車両の制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、制御手段による制御が実行されるときの負荷量に基づいて算出した負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限するものである。
【0045】
第8の発明によると、制御手段による制御が実行されるときの負荷量に基づいて、たとえばその負荷量に対して予め定められた量だけ割増して算出された負荷量を設定する。このようにして補機を作動させるので、エアコンなどの補機を作動させつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0046】
第9の発明に係る車両の制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、最大負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限するものである。
【0047】
第9の発明によると、負荷量を最大負荷量に設定して変更させないようにする。このようにして補機を作動させるので、エアコンなどの補機を最大限でも作動させることができつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0048】
第10の発明に係る車両の制御装置においては、第1〜9のいずれかの発明の構成に加えて、補機は、エアコンディショナのコンプレッサおよび発電機の少なくともいずれかである。
【0049】
第10の発明によると、エアコンディショナのコンプレッサや、オルタネータやジェネレータなどの発電機などの補機を作動させつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御装置を提供することができる。
【0050】
第11の発明に係る車両の制御方法は、エンジンにより駆動される補機と、エンジンと駆動輪との間で動力を伝達する動力伝達機構に設けられ、伝達される動力を接続/遮断する断続機構とを搭載した車両を制御する。この制御方法伝達される動力の大きさを変化させるように、断続機構を制御する制御ステップと、補機の負荷量を検知する検知ステップと、補機の負荷量が変更されないように制限する制限ステップと、補機の負荷量の変更が制限された状態で、制御ステップにより伝達される動力の大きさを変化させるためのステップとを含む。
【0051】
第11の発明によると、補機の負荷量が変更されないように制限を受けた状態で、制御ステップにて断続機構が伝達される動力の大きさを変化させるように制御される。補機の負荷量が変化しないことからエンジンの補機に対する負荷も変更されない。このため、エンジンに対する補機の負荷変動による外乱が発生しないので、制御ステップにて、たとえば減速時における車両の走行状態のみに応じて断続機構を制御できる。このことは、たとえばロックアップクラッチ付きトルクコンバータを備えた自動変速機における減速フレックスロックアップ制御が、負荷の変動を受けないで実行できることを示す。このため、エアコンのコンプレッサなどの負荷量を一定の状態で作動させつつ、減速フレックスロックアップ制御を行なうので、ロックアップ制御が継続して実行されて、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機をその負荷変動を発生させないように所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続するので運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0052】
第12の発明に係る車両の制御方法は、エンジンと、エンジンにより駆動される補機と、手動変速機と、伝達される動力量の大きさの制御が可能なクラッチとを搭載した車両を制御する。この制御方法は、車両の減速時に、クラッチを所望のスリップ状態にすることにより、伝達される動力の大きさを変化させるようにスリップ制御するスリップ制御ステップと、エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、スリップ制御ステップによるスリップ制御を実行するステップとを含む。
【0053】
第12の発明によると、補機の負荷量が変更されないように制限を受けた状態で、スリップ制御ステップにてクラッチのスリップ制御が制御される。補機の負荷量が変化しないことからエンジンの補機に対する負荷も変更されない。このため、エンジンに対する補機による負荷の外乱が発生しないので、スリップ制御ステップにて、たとえば減速時における車両の走行状態のみに応じてクラッチを制御できることになる。このことは、たとえば減速時のクラッチのスリップ制御が、負荷の変動を受けないで実行できることを示す。このため、エアコンのコンプレッサなどの負荷量を一定の状態で作動させつつ、減速時のクラッチのスリップ制御を行なうので、スリップ制御が継続して実行されて、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、クラッチのスリップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機をその負荷変動を発生させないように所望かつ一定の状態で運転して、スリップ制御が継続するので運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0054】
第13の発明に係る車両の制御方法は、エンジンと、エンジンにより駆動される補機と、ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機とを搭載した車両を制御する。この制御方法は、車両の減速時に、ロックアップクラッチが所望のスリップ状態になるように、ロックアップクラッチを制御するロックアップ制御ステップと、エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、ロックアップ制御ステップによる減速ロックアップ制御を実行するステップとを含む。
【0055】
第13の発明によると、補機の負荷量が変更されないように制限を受けた状態で、ロックアップ制御ステップにてロックアップクラッチのフレックスロックアップ制御が行なわれる。補機の負荷量が変化しないことからエンジンの補機に対する負荷も変更されない。このため、エンジンに対する補機による負荷の外乱が発生しないので、ロックアップ制御ステップにて、たとえば減速時における車両の走行状態のみに応じてロックアップクラッチを制御できる。このことは、たとえば減速フレックスロックアップ制御が、負荷の変動を受けないで実行できることを示す。このため、エアコンのコンプレッサなどの負荷量を一定の状態で作動させつつ、減速フレックスロックアップ制御を行なうので、ロックアップ制御が継続して実行されて、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機をその負荷変動を発生させないように所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続するので運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0056】
第14の発明に係る車両の制御方法においては、第13の発明の構成に加えて、自動変速機は、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機である。
【0057】
第14の発明によると、有段の自動変速機を搭載した車両において、補機を所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続させる。このため、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0058】
第15の発明に係る車両の制御方法においては、第13の発明の構成に加えて、自動変速機は、無段の自動変速機である。
【0059】
第15の発明によると、無段の自動変速機を搭載した車両において、補機を所望かつ一定の状態で運転して、ロックアップ制御が継続させる。このため、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0060】
第16の発明に係る車両の制御方法は、第11〜15のいずれかの発明の構成に加えて、車両の減速中に、エンジン回転数が予め定められた範囲であると、フューエルカットを実行するフューエルカット実行ステップをさらに含む。
【0061】
第16の発明によると、補機を所望かつ一定の状態で運転するため、補機の負荷変動による外乱が発生しないので、そのような外乱を考慮しないで、断続機構を制御したり、クラッチをスリップ制御したり、ロックアップクラッチをスリップ制御したりすることを継続できる。このため、エンジン回転数が急激に低下しないでかつ所望の減速感を得ながら、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0062】
第17の発明に係る車両の制御方法においては、第11〜16のいずれかの発明の構成に加えて、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、予め定められた負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限するものである。
【0063】
第17の発明によると、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、予め定められた負荷量に設定して、補機を作動させるので、エアコンなどの補機を作動させつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0064】
第18の発明に係る車両の制御方法においては、第11〜16のいずれかの発明の構成に加えて、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、制御ステップによる制御が実行されるときの負荷量に基づいて算出した負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限するものである。
【0065】
第18の発明によると、制御ステップによる制御が実行されるときの負荷量に基づいて、たとえばその負荷量に対して予め定められた量だけ割増して算出された負荷量を設定する。このようにして補機を作動させるので、エアコンなどの補機を作動させつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0066】
第19の発明に係る車両の制御方法においては、第11〜16のいずれかの発明の構成に加えて、エンジンにより駆動される補機の負荷量を、最大負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限するものである。
【0067】
第19の発明によると、負荷量を最大負荷量に設定して変更させないようにする。このようにして補機を作動させるので、エアコンなどの補機を最大限でも作動させることができつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0068】
第20の発明に係る車両の制御方法においては、第11〜19のいずれかの発明の構成に加えて、補機は、エアコンディショナのコンプレッサおよび発電機の少なくともいずれかである。
【0069】
第20の発明によると、エアコンディショナのコンプレッサや、オルタネータやジェネレータなどの発電機などの補機を作動させつつ、良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる車両の制御方法を提供することができる。
【0070】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0071】
以下、本発明の実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実現される。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、遊星歯車式減速機構を有する自動変速機として説明する。
【0072】
なお、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、流体継手は、トルクコンバータではなくフルードカップリングであってもよいし、自動変速機は、たとえば常時噛み合い歯車式有段変速機やベルト式などの無段変速機であってもよい。無段変速機の場合、以下の説明の中におけるギヤ段はギヤ比となる。さらに変速機は、自動変速機ではなく手動変速機であってもよい。手動変速機の場合、流体継手ではなくクラッチになるが、このクラッチは伝達できる動力を制御できるものと想定する。ただし、このようなクラッチに限定されるものではない。
【0073】
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、より詳しくは、図1に示すECU1000の中のECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU1020により実現される。
【0074】
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300と、ECU1000とから構成される。
【0075】
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサ400により検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
【0076】
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチ210と、入力軸側のポンプ羽根車220と、出力軸側のタービン羽根車230と、ワンウェイクラッチ250を有するトルク増幅機能を発現するステータ240とから構成される。トルクコンバータ200と自動変速機300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサ410により検知される。自動変速機300の出力軸回転数NOUTは、出力軸回転数センサ420により検知される。
【0077】
ロックアップクラッチ210は、油圧を供給するロックアップリレーバルブによって油圧の供給/排出が係合側と解放側とで切り換えられて作動させられ、ロックアップピストンが軸方向に移動することによって、ロックアップピストンとフロントカバーとが摩擦材を介して接離させる。また、ロックアップクラッチ210によってトルクコンバータ210内が区画され、ロックアップピストンとフロントカバーとの間に、ロックアップクラッチ210を解放するための解放側油室が、ロックアップピストンとタービンランナとの間にロックアップクラッチ210を係合させるための係合側油室がそれぞれ形成され、解放側油室および係合側油室に、バルブボディ内の油圧回路から油圧が供給されるように構成されている。
【0078】
なお、このロックアップクラッチ210を作動させるための油圧は、セカンダリレギュレータバルブで調圧された油圧である。これらの油圧回路の詳細については、後述する。
【0079】
図2に自動変速機300の作動表を示す。図2に示す作動表によると、摩擦要素であるクラッチ要素(図中のC1〜C4)や、ブレーキ要素(B1〜B4)、ワンウェイクラッチ要素(F0〜F3)が、どのギヤ段の場合に係合および解放されるかを示している。車両の発進時に使用される1速時には、クラッチ要素(C1)、ワンウェイクラッチ要素(F0、F3)が係合する。
【0080】
また、車両がコースト走行している時には、5thから4th、4thから3rd、3rdから2nd、2ndから1stへとコーストダウン変速が実行される。たとえば、3rdから2ndへの変速が実行される場合には、クラッチ要素C3が係合状態から解放状態に制御される。このクラッチ要素C3を含む図2に示すクラッチやブレーキは、プライマリレギュレータバルブにより調圧されたライン圧により作動される。
【0081】
これらのパワートレーンを制御するECU1000は、エンジン100を制御するエンジンECU1010と、自動変速機300を制御するECT_ECU1020と、VSC(Vehicle Stability Control)_ECU1030と、補機ECU1040とを含む。
【0082】
ECT_ECU1020には、タービン回転数センサ410からタービン回転数NTを表わす信号が、出力軸回転数センサ420から出力軸回転数NOUTを表わす信号が入力される。また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010から、エンジン回転数センサ400にて検知されたエンジン回転数NEを表わす信号と、スロットルポジションセンサにて検知されたスロットル開度を表わす信号とが入力される。
【0083】
これら回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸に取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸の僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
【0084】
さらに、ECT_ECU1020には、VSC_ECU1030から、Gセンサにて検知された車両加速度を表わす信号と、運転者によりフットブレーキが操作されたことを表わす信号とが入力される。
【0085】
また、ECT_ECU1020は、補機ECU1040を介して、エアコンコンプレッサ制御部1042とオルタネータ制御部1046に制御信号を送信する。制御信号は、エアコンコンプレッサ制御部1042からエアコンコンプレッサ1044に送信され、エアコンコンプレッサ1044の負荷が変更される。このエアコンコンプレッサ1044は、可変容量型であっても固定容量型であってもよい。また、制御信号は、オルタネータ制御部1046からオルタネータ1048に送信され、オルタネータ1048の負荷が変更される。なお、このオルタネータ1048が発電機に相当する。
【0086】
補機ECU1040には、エアコンコンプレッサ制御部1042およびオルタネータ制御部1046を介して、エアコンコンプレッサ1044およびオルタネータ1048の作動状態を表わす信号を受信できる。受信した作動状態を表わす信号は、補機ECU1040からECT_ECU1020へ送信される。ECT_ECU1020は、受信した作動状態を表わす信号に基づいて、制御信号を算出して、補機ECU1040に送信する。このとき、可変容量型のエアコンコンプレッサ1044の負荷を定格負荷の0%〜100%(予め定められた条件を満足する範囲において、場合によっては定格負荷の100%以上も考えられる)に制御する。また、オルタネータ1048の負荷を定格負荷の0%〜100%(場合によっては定格負荷の100%以上)に制御する。
【0087】
ECT_ECU1020が、作動状態を表わす信号に基づいて制御信号を算出する際には、受信した作動状態を表わす信号に基づいて予め定められたマップなどを用いて算出してもよいし、受信した作動状態を表わす信号に基づいて、適性な負荷を演算して算出するようにしてもよい。したがって、負荷を制御する制御信号は、補機の現在の負荷状態を表わす信号に基づいて、たとえば現在の負荷の150%に増大させるような制御信号としたり、無負荷とする制御信号としたり、最大負荷とする制御信号としたりするなどの様々な態様の制御信号が考えられる。
【0088】
ECT_ECU1020から、自動変速機300に、ライン圧を制御するためのリニアソレノイド(SLT)への制御信号や、ロックアップクラッチ210をスリップ制御(フレックスロックアップ制御)するためのリニアソレノイド(SLU)への制御信号や、図2に示すギヤ段に変速するためにトランスミッションソレノイドへ制御信号が出力される。このソレノイド制御信号に基づいて、ライン圧を調圧したり、ロックアップクラッチ210をスリップ制御したり、自動変速機300のクラッチやブレーキやワンウェイクラッチを係合させたり解放させたりして遊星歯車式減速機構における所望のギヤ段を形成する。
【0089】
図3および図4を参照して、この車両の油圧回路を説明する。図3に、ライン圧に関する油圧制御回路を、図4に、ロックアップ210を作動させる油圧制御回路をそれぞれ示す。
【0090】
図3に示すように、作動油がオイルポンプ500の吐出圧でオイルポンプ500からプライマリレギュレータバルブ510に供給される。プライマリレギュレータバルブ510は、リニアソレノイド(SLT)520からの制御油圧により所望のライン圧に作動油の油圧を調圧する。リニアソレノイド(SLT)520は、ECT_ECU1020に接続され、ECT_ECU1020からの制御信号(電圧信号)により制御される。
【0091】
ECT_ECU1020は、エンジンECU1010からエンジン100のスロットル開度、エンジン吸気量、エンジン水温、エンジン回転数NEなどを受信して、それらの値と、自動変速機300の入力軸回転数(たとえばクラッチC2のスプラインを利用して検知した回転数)、自動変速機300の油温、ギヤ段、ポジション等に基づいて演算を行ない、リニアソレノイド(SLT)520の制御信号を算出する。
【0092】
図3に示すように、リニアソレノイド(SLT)520は、ECT_ECU1020からの電圧信号とプライマリレギュレータバルブに供給する油圧とは、たとえば電圧が低いほど油圧が高いというリニアな関係を有する。
【0093】
ECT_ECU1020で演算され、リニアソレノイド(SLT)520のリニア特性によりプライマリレギュレータバルブ510が制御されて、オイルポンプ500の吐出圧が所望のライン圧に調圧される。この結果、このライン圧により自動変速機300のクラッチ、ブレーキの係合油圧を制御して、滑らかな変速特性を実現する。すなわち、自動変速機300の入力軸回転数センサや各種センサからの信号を監視して、クラッチなどの係合油圧をエンジン100の出力や車両の走行状況に応じて高精度かつきめ細やかに制御することができる。
【0094】
図4に示すように、フレックスロックアップ制御を実現するために、ECT_ECU1020は、リニアソレノイド(SLU)550に制御信号を出力する。ECT_ECU1020は、トルクコンバータ200の入力回転数(エンジン回転数)、トルクコンバータ200の出力回転数(自動変速機300の入力軸回転数)、エンジン100のスロットル開度および車速等に基づいて、低車速領域においてもロックアップクラッチ210をスリップ制御(フレックスロックアップ制御)させて、伝達効率の大幅な向上を実現する。
【0095】
この油圧回路は、ロックアップクラッチ210の係合状態と解放状態とを切換えるためのロックアップリレーバルブ530と、リニアソレノイド(SLU)550から出力されるスリップ制御用信号圧に基づいて係合側油室と解放側油室の圧力差を調節しロックアップクラッチのスリップ量を制御するためのロックアップコントロールバルブ540と、ロックアップクラッチ210の係合圧を発生させてスリップ制御を実現するためのスリップ制御用信号を発生させるリニアソレノイド(SLU)550とを備える。
【0096】
ロックアップリレーバルブ530およびロックアップコントロールバルブ540には、セカンダリレギュレータバルブにより調圧された油圧が供給される。セカンダリレギュレータバルブは、プライマリレギュレータバルブ510に接続され、プライマリレギュレータバルブ510から流入された作動油をスロットル圧に基づいて調圧することによりエンジン100の出力トルクに対応したセカンダリレギュレータ圧を発生させる。
【0097】
ロックアップリレーバルブ530は、ロックアップクラッチ210の解放側油室と連通する解放側ポートと、係合側油室に連通する係合側ポートと、セカンダリレギュレータ圧が供給される入力ポートと、ロックアップクラッチ210の解放時に係合側油室内の作動油が排出される第1排出ポートと、係合時に解放側油室内の作動油が排出される第2排出ポートとを備える。
【0098】
このような構成を有するロックアップリレーバルブ530は、ロックアップクラッチ210の係合側としての位置と、ロックアップクラッチ210の解放側としての位置とをそれぞれ採ることになる。ロックアップクラッチ210の係合側において、ロックアップクラッチ210に供給されたセカンダリレギュレータ圧は、ロックアップクラッチ210の係合側油室に係合油圧、すなわち、オン圧として供給され、ロックアップクラッチ210の解放側において、セカンダリレギュレータ圧は、解放側油室に解放油圧、すなわち、オフ圧として供給される。
【0099】
すなわち、ロックアップクラッチ210にオフ圧が供給されると、ロックアップクラッチ210の解放側油室内の油圧が係合側油室内の油圧よりも高められて、ロックアップクラッチが解放されると同時に係合側油室内の作動油が第1排出ポートや逆止弁を介してドレンへ排出される。一方、ロックアップクラッチ210にオン圧が供給されると、ロックアップクラッチ210の係合側油室内の油圧が解放側油室内の油圧よりも高められて、ロックアップクラッチが係合されると同時に解放側油室内の作動油が第2排出ポートやロックアップコントロールバルブ540を介してドレンへ排出される。
【0100】
リニアソレノイド(SLU)550は、ECT_ECU1020からの出力電圧に伴って大きくなるスリップ制御用信号圧を発生させ、このスリップ制御用信号圧をロックアップコントロールバルブ540に作用させる。
【0101】
ロックアップコントロールバルブ540は、セカンダリレギュレータ圧が供給されるライン圧ポートと、ロックアップリレーバルブ530の第2排出ポートから排出されるロックアップクラッチ210の解放油室側内の作動油を受け入れる受入ポートと、その受入ポートに受け入れられた作動油を排出するためのドレンポートとを備える。
【0102】
さらに、ロックアップコントロールバルブ540は、受入ポートとドレンポートとの間を連通させる第1位置と、受入ポートとライン圧ポートとの間を連通させる第2位置との間を移動可能に設けられたスプール弁と、そのスプール弁を第1位置に向かって付勢するためにそのスプール弁に当接可能に配置されたプランジャと、そのプランジャとスプール弁とにスリップ制御用信号圧を作用させて、それらプランジャおよびスプール弁に互いに離隔する方向の推力をそれぞれ発生させるためのスリップ制御用信号圧を受け入れる信号圧油室と、プランジャにロックアップクラッチ210の解放側油室内の作動油の油圧を作用させてそのプランジャ延いてはスプール弁に第1位置へ向かう推力を発生させるために油圧を受け入れる油室と、スプール弁にロックアップクラッチ210の係合側油室内の作動油の油圧を作用させてそのスプール弁にその第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧を受け入れる油室と、信号圧油室に収容されてスプール弁を第2位置へ向かう方向へ付勢するスプリングとを備える。
【0103】
このロックアップコントロールバルブ540では、スプール弁が第1位置にあるときには、受入ポートとドレンポートとが連通させられてロックアップクラッチ210の解放側油室内の作動油が排出させられることによりロックアップクラッチ210の係合側油室内の作動油の油圧と解放側油室内の作動油の油圧との圧力差が増加させられる。一方、このロックアップコントロールバルブ540では、スプール弁が第2位置にあるときには、受入ポートとライン圧ポートとが連通させられてロックアップクラッチ210の解放側油室内にセカンダリレギュレータ圧が供給させることによりロックアップクラッチ210の係合側油室内の作動油の油圧と解放側油室内の作動油の油圧との圧力差が減少させられる。
【0104】
このようにして、ロックアップコントロールバルブ540は、リニアソレノイド(SLU)550から出力されるスリップ制御用信号圧に基づいて、係合側油室と解放側油室の圧力差を調節して、ロックアップクラッチのスリップ量を制御する。これにより、ロックアップクラッチ210がスリップ制御される。なお、ECT_ECUは、通常のロックアップ領域より広い領域で、このようなロックアップクラッチ210のスリップ制御(フレックスロックアップ制御)を実行する。そのフレックスロックアップ制御の中でも、車両の減速時にフューエルカットの時間を延ばすためなどに行なわれるものを減速フレックスロックアップ制御という。
【0105】
このような構成を有する車両において、たとえば、エンジン100がアイドル状態のときであって、車両の減速時においてフューエルカットが実行されている場合に、現在のエンジン100の回転数がフューエルカットの復帰回転数よりも大きいか否かを判定し、フューエルカットの復帰回転数よりも大きいときには、継続して減速時のフューエルカットを実行し、フューエルカットの復帰回転数以下のときには、減速時のフューエルカットの実行状態から燃料噴射実行状態へと復帰(フューエルカットからの復帰)する。
【0106】
このフューエルカットが実行されているときには、トルクコンバータ200のロックアップクラッチ210をスリップ制御(減速フレックスロックアップ制御)することによって、エンジン100の回転数が急激に低下しないようにすることにより、フューエルカットが実行されている時間を長く保つことができ、同時にこの間は適度なエンジンブレーキを確保することができる。
【0107】
このような減速フレックスロックアップ制御を用いてフューエルカット時間が長くなるようにフューエルカットが実行されている場合において、車両の補機であるエアコンのコンプレッサやオルタネータの負荷が変動することがある。このような場合、従来は、たとえば、ECT_ECU1020に、補機ECU1040から、補機の負荷状態を表わす信号が入力して、この補機負荷状態信号に基づいて、フューエルカットからの復帰回転数を変更していた。すなわち、フューエルカット中に補機の作動状態が変更されて、補機の負荷が上昇するとエンジンストールを回避するために、フューエルカットからの復帰回転数を上昇させることが一般的であった。
【0108】
また、フューエルカット中の減速フレックスロックアップ制御において、同じように、補機の作動状態が変更されて補機の負荷が上昇すると、エンジン100が被駆動状態であるので、ロックアップクラッチ210の係合圧を高めて(スリップ量を減らして)エンジン100の駆動力を上昇させて補機を駆動するためのトルクを確保していた。
【0109】
このように、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機の負荷変動が発生すると、ロックアップクラッチ210の係合圧が変動してロックアップが解放されたり、フューエルカットから復帰したりして、ショックが発生したり、燃費が悪化していた。
【0110】
本発明においては、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に、補機の負荷変動を発生させないように、かつ補機を所望の状態で運転できるようにして、運転者が満足する減速感やショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保し、フューエルカットによる燃費の向上を実現し、車両の補機を所望の作動状態にすることを実現する。
【0111】
図5を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECT_ECU1020で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0112】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)1000にて、ECT_ECU1020は、補機駆動条件が成立したか否かを判断する。この判断は、たとえば、補機ECU1040から入力された要求信号等に基づいて行なわれる。補機駆動条件が成立すると(S1000にてYES)、処理はS1100へ移される。もしそうでないと(S1000にてNO)、この処理は終了する。
【0113】
S1100にて、ECT_ECU1020は、減速フレックス制御の前提条件が成立したか否かを判断する。この判断は、エンジンECU1010から送信された各種信号やVSC_ECU1030から送信された各種信号や自動変速機300から送信された各種信号に基づいて判断される。減速フレックス制御の前提条件が成立すると(S1100にてYES)、処理はS1200へ移される。もしそうでないと(S1100にてNO)、この処理は終了する。
【0114】
S1200にて、ECT_ECU1020は、減速意思判断サブルーチンを実行する。この減速意思判断サブルーチンの詳細については後述する。
【0115】
減速意思がある場合には(S1300にてYES)、処理はS1400へ移される。もしそうでないと(S1300にてNO)、この処理は終了する。
【0116】
S1400にて、ECT_ECU1020は、補機負荷増大処理を行なう。この補機負荷増大処理においては、補機の負荷量を100%に増大させたり、S1400の処理が実行されるときの補機の負荷状態に基づいてマップや演算により算出された補機の負荷状態に増大させるように処理される。
【0117】
S1500にて、ECT_ECU1020は、減速フレックス制御を実行する。S1600にて、ECT_ECU1020は、フューエルカット制御を実行する。
【0118】
S1700にて、ECT_ECU1020は、エンジン回転数NEを検知する。このとき、エンジン回転数センサ400からエンジンECU1010を介してECT_ECU1020に入力されたエンジン回転数信号に基づいてエンジン回転数NEが検知される。
【0119】
S1800にて、ECT_ECU1020は、エンジン回転数NEが補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下であるか否かを判断する。エンジン回転数NEが補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下であると(S1800にてYES)、処理はS900へ移される。もしそうでないと(S1800にてNO)、処理はS1700へ戻され、エンジン回転数NEを繰返し検知し、検知されたエンジン回転数NEが補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下になるまで処理が繰返し行なわれる。
【0120】
S1900にて、ECT_ECU1020は、補機負荷最小処理を行なう。このとき、たとえばECT_ECU1020は、補機ECU1040に対して補機の負荷を0%にするように制御信号を送信する。S2000にて、ECT_ECU1020は、エンジン回転数NEを検知する。この処理については前述のS1700の処理と同じであるためここでの詳細な説明は繰返さない。
【0121】
S2100にて、ECT_ECU1020は、エンジン回転数NEが補機無負荷時のエンジンストール限界回転数以下であるか否かを判断する。エンジン回転数NEが補機無負荷時のエンジンストール限界回転数以下であると(S2100にてYES)、処理はS2200へ移される。もしそうでないと(S2100にてNO)、処理はS2000へ戻され、エンジン回転数NEが繰返し検知され、エンジン回転数NEが補機無負荷時のエンジンストール限界回転数以下になるまで処理が繰返し行なわれる。
【0122】
S2200にて、ECT_ECU1020は、フューエルカット制御を終了する。S2300にて、ECT_ECU1020は、減速フレックス制御を終了する。
【0123】
図6を参照して、図5のS1200の減速意思判断サブルーチンについて説明する。
【0124】
S1202にて、ECT_ECU1020は、アイドル接点がオフ(すなわちアクセルを踏んでいる状態)であるか否かを判断する。この信号は、たとえばエンジンECU1010からECT_ECU1020に入力されるスロットル開度信号に基づいて行なうようにしてもよい。アイドル接点がオフであると(S1202にてYES)、処理はS1204へ移される。もしそうでないと(S1202にてNO)、処理はS1214へ移される。
【0125】
S1204にて、ECT_ECU1020は、アクセルが戻し方向であるか否かを判断する。この判断についても、前述のS1202の処理と同様、エンジンECU1010から入力されるスロットル開度信号や、図1には図示しないECT_ECU1020に入力されるアクセル開度信号に基づいて行なわれる。アクセルが戻し方向であると(S1204にてYES)、処理はS1206へ移される。もしそうでないと(S1204にてNO)、処理はS1214へ移される。
【0126】
S1206にて、ECT_ECU1020は、アクセル開度を検知する。S1208にて、ECT_ECU1020は、アクセル開度戻し速度を算出する。
【0127】
S1210にて、ECT_ECU1020は、マップにおいて減速意思ありの領域に含まれるか否かを判断する。このとき、図7に示すようなマップが用いられる。すなわち、図7に示すように、横軸をアクセル開度とし、縦軸をアクセル戻し速度として、減速意思ありの領域と減速意思なしの領域とが規定されている。図7に示すマップにおいて減速意思がある領域であると判断されると(S1210にてYES)、処理はS1212へ移される。もしそうでないと(S1210にてNO)、処理はS1214へ移される。
【0128】
S1212にて、ECT_ECU1020は、減速意思ありと判定して、メインルーチンである図5に示すS1300に処理は戻される。
【0129】
S1214にて、ECT_ECU1020は、アイドル接点がオン状態であるか否かを判断する。アイドル接点がオン状態であると(S1214にてYES)、処理はS1212へ移される。もしそうでないと(S1214にてNO)、処理はS1216へ移される。
【0130】
S1216にて、ECT_ECU1020は、減速意思なしと判定して、メインルーチンである図5に示すS1300に処理は戻される。
【0131】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECT_ECUが搭載された車両の動作について説明する。
【0132】
補機駆動条件が成立し(S1000にてYES)、減速フレックス制御の前提条件が成立すると(S1100にてYES)、減速意思があるか否かの判断を行なう減速意思判断サブルーチンが実行される(S1200)。
【0133】
減速意思がある場合には(S1300にてYES)、補機の負荷を増大させる処理が実行される(S1400)。このとき、図8のタイミングチャートに示すように、補機駆動条件が成立しているときに、スロットル開度またはアクセル開度が、図7に示すマップにおける減速意思がある領域に存在すると判断されると、補機負荷レベルが増大する処理が実行される。図8に示すように、このとき補機負荷レベルが負荷大(最大負荷など)の状態にされる。
【0134】
補機の負荷の増加後の負荷安定後に減速フレックス制御が実行される(S1500)。この後フューエルカット制御が実行され(S1600)、エンジン回転数NEがエンジン回転数センサ400から入力された信号に基づいて検知される(S1700)。このとき、図8に示すように、補機負荷レベルがたとえば最大負荷になるためエンジン回転数NEは、フューエルカットの実行前に緩やかな上昇傾向となるが、減速フレックス制御が開始されフューエルカットが実行されるとエンジン回転数NEはタービン回転数NTを下回るまで低下する。
【0135】
エンジン回転数NEが補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下になるまでは補機は最大負荷の状態でフューエルカットが実行される。このとき、補機の負荷が既に最大に設定されているため、エアコンのコンプレッサ1044やオルタネータ1048の作動状態がどのように変化しても補機の負荷レベルが最大負荷の状態よりもさらに大きくなることはなく、エンジン100に対する外乱が発生することはない。そのため、減速フレックス制御は引続き実行されるとともに、フューエルカットも引続き実行される。
【0136】
図8に示すように、エンジン回転数NEが、補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下になるまでは、緩やかに低下する。エンジン回転数NEが補機駆動時のエンジンストール限界回転数以下になると(S1800にてYES)、補機レベルが無負荷状態(最小負荷など)に変更される。この場合においても、減速フレックス制御もフューエルカット制御も実行された状態が継続される。エンジン回転数NEが再び検知され(S2000)、検知されたエンジン回転数が補機無負荷時のエンジンストール限界回転数以下になるまでは、フューエルカットが継続して実行される。
【0137】
エンジン回転数NEが補機無負荷時のエンジンストール限界回転数以下になると(S2100にてYES)、フューエルカット制御が終了し(S2200)、減速フレックス制御も終了する(S2300)。図8に示すように、このとき、フューエルカット制御が終了することによりエンジン回転数NEは上昇し、無負荷時のエンジンストール限界回転数を下回ることがないため、エンジンストールを回避することができる。
【0138】
以上のようにして、本実施の形態に係る制御装置によると、エアコンのコンプレッサやオルタネータなどの補機の負荷量が変更されないように制限して(最大負荷に設定して)、減速フレックスロックアップ制御を行なうとともにフューエルカットを実行する。補機の負荷量が変化しないことから、エンジンの補機に対する負荷も変更されず、エンジンに対する補機の負荷の外乱が発生しないので、減速フレックスロックアップ制御が継続して実行される。減速フレックスロックアップ制御が行なわれるので、フューエルカット時間を長く延ばすことができる。その結果、減速フレックスロックアップ制御を用いたフューエルカットの実行中に補機の負荷変動を発生させないようにして(最大負荷や予め定められた負荷にして)、ロックアップ制御を継続させることにより、運転者が満足する減速感を実現し、ショックがないことに基づく良好なドライバビリティを確保しつつ、フューエルカットによる燃費の向上を実現することができる。
【0139】
なお、オルタネータ1048の負荷を増大させることにより発生した電力は二次電池に充電される。またエアコンコンプレッサ1044の負荷を上昇させることにより発生した冷気などは蓄熱され、車内に設けられたエアコンディショナの吹出口温度やエアコンディショナの設定温度などに基づいて車室内の温度調整に用いられる。
【0140】
さらに、本実施の形態に加えて、減速フレックスロックアップ制御時かつフューエルカット制御時には補機の負荷を変動させないことに加えて、補機負荷を変動させる必要がある場合補機の負荷が減少する側に補機を制御して補機の負荷を増加させないようにする。さらに、このとき補機の負荷の減少を滑らかに行なうように制御する。
【0141】
また、減速意思の判断については、図6に示したサブルーチンに限定されるものではなく、他の方法により減速判断を行なうようにしてもよい。さらに、減速意思があると判断された時点から予め定められた時間以内に減速フレックスロックアップ制御が開始されないと、減速判断をキャンセルするようにしてもよい。
【0142】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両の制御ブロック図である。
【図2】図1に示す自動変速機の作動表である。
【図3】油圧回路を示す図(その1)である。
【図4】油圧回路を示す図(その2)である。
【図5】ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。
【図6】ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。
【図7】ECUに記憶され、運転者の減速意思を判定するマップである。
【図8】本発明の実施の形態に係る自動変速機が搭載された車両の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100 エンジン、200 トルクコンバータ、210 ロックアップクラッチ、220 ポンプ羽根車、230 タービン羽根車、240 ステータ、250 ワンウェイクラッチ、300 自動変速機、310 入力クラッチ、400エンジン回転数センサ、410 タービン回転数センサ、420 出力軸回転数センサ、500 オイルポンプ、510 プライマリレギュレータバルブ、520 リニアソレノイド(SLT)、530 ロックアップリレーバルブ、540 ロックアップコントロールバルブ、550 リニアソレノイド(SLU)、1000 ECU、1010 エンジンECU、1020 ECT_ECU、1030 VSC_ECU、1040 補機ECU、1042 エアコンコンプレッサ制御部、1044 エアコンコンプレッサ、1046 オルタネータ制御部、1048 オルタネータ。

Claims (20)

  1. エンジンにより駆動される補機と、エンジンと駆動輪との間で動力を伝達する動力伝達機構に設けられ、伝達される動力を接続/遮断する断続機構とを搭載した車両の制御装置であって、
    前記制御装置は、
    前記伝達される動力の大きさを変化させるように、前記断続機構を制御するための制御手段と、
    前記補機の負荷量を検知するための検知手段と、
    前記補機の負荷量が変更されないように制限するための制限手段と、
    前記補機の負荷量の変更が制限された状態で、前記制御手段により前記伝達される動力の大きさを変化させるための手段とを含む、車両の制御装置。
  2. エンジンと、前記エンジンにより駆動される補機と、手動変速機と、伝達される動力量の大きさの制御が可能なクラッチとを搭載した車両の制御装置であって、
    前記制御装置は、
    前記車両の減速時に、前記クラッチを所望のスリップ状態にすることにより、前記伝達される動力の大きさを変化させるようにスリップ制御するためのスリップ制御手段と、
    前記エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、前記スリップ制御手段によるスリップ制御を実行するための手段とを含む、車両の制御装置。
  3. エンジンと、前記エンジンにより駆動される補機と、ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機とを搭載した車両の制御装置であって、
    前記制御装置は、
    前記車両の減速時に、前記ロックアップクラッチが所望のスリップ状態になるように、前記ロックアップクラッチを制御するためのロックアップ制御手段と、
    前記エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、前記ロックアップ制御手段による減速ロックアップ制御を実行するための手段とを含む、車両の制御装置。
  4. 前記自動変速機は、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機である、請求項3に記載の車両の制御装置。
  5. 前記自動変速機は、無段の自動変速機である、請求項3に記載の車両の制御装置。
  6. 前記車両の制御装置は、車両の減速中に、エンジン回転数が予め定められた範囲であると、フューエルカットを実行するためのフューエルカット実行手段をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の車両の制御装置。
  7. 前記エンジンにより駆動される補機の負荷量を、予め定められた負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限する、請求項1〜6のいずれかに記載の車両の制御装置。
  8. 前記エンジンにより駆動される補機の負荷量を、制御手段による制御が実行されるときの負荷量に基づいて算出した負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限する、請求項1〜6のいずれかに記載の車両の制御装置。
  9. 前記エンジンにより駆動される補機の負荷量を、最大負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限する、請求項1〜6のいずれかに記載の車両の制御装置。
  10. 前記補機は、エアコンディショナのコンプレッサおよび発電機の少なくともいずれかである、請求項1〜9のいずれかに記載の車両の制御装置。
  11. エンジンにより駆動される補機と、エンジンと駆動輪との間で動力を伝達する動力伝達機構に設けられ、伝達される動力を接続/遮断する断続機構とを搭載した車両の制御方法であって、
    前記制御方法は、
    前記伝達される動力の大きさを変化させるように、前記断続機構を制御する制御ステップと、
    前記補機の負荷量を検知する検知ステップと、
    前記補機の負荷量が変更されないように制限する制限ステップと、
    前記補機の負荷量の変更が制限された状態で、前記制御ステップにより前記伝達される動力の大きさを変化させるためのステップとを含む、車両の制御方法。
  12. エンジンと、前記エンジンにより駆動される補機と、手動変速機と、伝達される動力量の大きさの制御が可能なクラッチとを搭載した車両の制御方法であって、
    前記制御方法は、
    前記車両の減速時に、前記クラッチを所望のスリップ状態にすることにより、前記伝達される動力の大きさを変化させるようにスリップ制御するスリップ制御ステップと、
    前記エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、前記スリップ制御ステップによるスリップ制御を実行するステップとを含む、車両の制御方法。
  13. エンジンと、前記エンジンにより駆動される補機と、ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機とを搭載した車両の制御方法であって、
    前記制御方法は、
    前記車両の減速時に、前記ロックアップクラッチが所望のスリップ状態になるように、前記ロックアップクラッチを制御するロックアップ制御ステップと、
    前記エンジンにより駆動される補機の負荷量が変更されないように制限して、前記ロックアップ制御ステップによる減速ロックアップ制御を実行するステップとを含む、車両の制御方法。
  14. 前記自動変速機は、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機である、請求項13に記載の車両の制御方法。
  15. 前記自動変速機は、無段の自動変速機である、請求項13に記載の車両の制御方法。
  16. 前記車両の制御方法は、車両の減速中に、エンジン回転数が予め定められた範囲であると、フューエルカットを実行するフューエルカット実行ステップをさらに含む、請求項11〜15のいずれかに記載の車両の制御方法。
  17. 前記エンジンにより駆動される補機の負荷量を、予め定められた負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限する、請求項11〜16のいずれかに記載の車両の制御方法。
  18. 前記エンジンにより駆動される補機の負荷量を、制御ステップによる制御が実行されるときの負荷量に基づいて算出した負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限する、請求項11〜16のいずれかに記載の車両の制御方法。
  19. 前記エンジンにより駆動される補機の負荷量を、最大負荷量に設定することにより、補機の負荷量が変更されないように制限する、請求項11〜16のいずれかに記載の車両の制御方法。
  20. 前記補機は、エアコンディショナのコンプレッサおよび発電機の少なくともいずれかである、請求項11〜19のいずれかに記載の車両の制御方法。
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