JP2004346280A - 黒色化光カチオン重合性組成物 - Google Patents

黒色化光カチオン重合性組成物 Download PDF

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Masanori Matsuda
正則 松田
Takahito Kojima
隆人 児島
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Abstract

【課題】黒色化のための顔料を配合しても配合しない場合と同様に硬化性(高反応速度性)を失わない黒色化光カチオン重合性組成物を提供する。
【解決手段】光カチオン重合性組成物100重量部に対して、二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイト、カーボンブラック、酸化鉄等の黒色顔料を0.1〜2重量部配合し、少なくとも300nm以上800nm以下の波長成分を含む光により硬化することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光カチオン重合性組成物に関し、詳しくは、光を照射することでカチオン重合性基を含む化合物を重合あるいは硬化させる組成物を黒色化させることに関する。
【0002】
【従来の技術】
光を照射することでカチオン重合性基を含む化合物を重合あるいは硬化させる光カチオン触媒は、従来よりアリールジアゾニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、ベンジルスルフォニウム塩、ホスフォニウム塩等が開示されている。(例えば、特許文献1)このような化合物は、光カチオン重合性組成物の構成成分として、カチオン重合性基を含む化合物、例えばエポキシ樹脂、オキセタン誘導体、ビニルエーテル誘導体の光重合あるいは光硬化に利用されている。このような硬化反応は、工業的には塗料、コーティング、ワニス、複合材マトリックス、光造形剤、接着剤、粘着剤としての利用が検討されている。特にエポキシ樹脂は、その硬化物が密着性、耐クリープ性、耐光性、耐水性、耐熱性、耐薬品性等に優れていることから、そのような工業用途で検討されてきた(「新エポキシ樹脂」、垣内弘編者、昭晃堂、1985年初版)。
これら工業用途において、硬化させ得るべき材料の密着性、耐候性等のほかに、光カチオン重合あるいは硬化で求められる重要な性能として、硬化速度が挙げられる。塗料、コーティング、ワニス等の用途の場合、光照射の終了と同時に重合あるいは硬化が完了していることが好ましい。
しかしながら光カチオン重合性組成物の一つの問題は、硬化するための光が透過できるところでしか使用できないということである。そのために、着色を目的とした充填剤を配合することによって硬化が阻害される。例えば、黒鉛を光ラジカル重合性組成物に用いる方法は報告されている(特許文献2)が、黒鉛を含まない場合と同条件で光照射しても硬化不良が発生することから、上記文献をカチオン重合性組成物に単純に応用することは困難であった。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−174221号公報
【特許文献2】
特開平09−96718号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は光カチオン重合性組成物、詳しくはカチオン重合性基を含む化合物において、黒色化のための顔料を配合しても配合しない場合と同様に硬化性(高反応速度性)を失わない光カチオン重合性組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では、光カチオン重合性組成物100重量部に対して、黒色顔料を0.1〜2重量部配合された黒色化光カチオン重合性組成物とする。
【0006】
更に、本発明では、黒色顔料の選択において、金属錯体化合物、塩基性化合物でない黒色顔料、例えば、二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイト、カーボンブラック、酸化鉄等、光カチオン重合を阻害しないを用いることで光カチオン重合性組成物の反応性を低下させることなく黒色化光カチオン重合性組成物を得ることができる。
【0007】
本発明で用いられる光カチオン重合性組成物は、光カチオン重合性物質、光カチオン触媒を含む。
【0008】
本発明で用いられる光カチオン重合性物質としては、ビスフェノール−エポキシ樹脂、フェノリックエポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールエポキシ樹脂、ポリアルキレングリコールエポキシ樹脂、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物、イソプロピルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物、オキセタン等が挙げられる。
【0009】
本発明で用いられる光カチオン触媒とは、光によってカチオン種を発生させる触媒のことであり一般的にはオニウム塩が良く知られている。オニウム塩としてはルイス酸のジアゾニウム塩、ルイス酸のヨウドニウム塩、ルイス酸のスルホニウム塩などが用いられる。
【0010】
これらの化合物の一例として四フッ化ホウ素のフェニルジアゾニウム塩、六フッ化リンのジフェニルヨウドニウム塩、六フッ化アンチモンのジフェニルヨウドニウム塩、六フッ化ヒ素のトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩、四フッ化アンチモンのトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩等があり、これらに限定されることなく光照射によってカチオン種を発生させる化合物であれば用いることが出来る。
【0011】
市販されているものとして、例えば、イルガキュアー261(チバガイギー社製)、オプトマーSP−150、オプトマーSP−151、オプトマーSP−170、オプトマーSP−171(旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトリック社製)、CD−1012(サートマー社製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L(三新化学工業社製)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481(日本曹達社製)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR2074(ローヌ・プーラン社製)、UVI−6990(ユニオンカーバイド社製)、BBI−103、MPI−103、TPS−103、MDS−103、DTS−103、NAT−103、NDS−103(ミドリ化学社製)等を使用することが出来る。
【0012】
本発明で用いられる光カチオン触媒の配合割合は、光カチオン重合性物質100重量部に対して0.02重量部以上20重量部以下が好ましい。光カチオン触媒が0.02重量部より少ないと十分な反応が起こらず、20重量部を越えて配合しても可使時間と硬化速度の両立は困難となる。従って上記範囲に限定される。
【0013】
本発明で用いられる黒色顔料は、光カチオン重合性組成物に添加したとき、光カチオン重合を阻害しないことが必要である。
このような黒色顔料としては、金属錯体又は塩基性でないものが好ましい。
【0014】
本発明で用いられる黒色顔料の配合割合は、光カチオン重合性物質100重量部に対して0.1重量部以上2重量部以下である。0.1重量部より少ないと十分な黒色化が得られず、2重量部を越えて配合すると硬化不良となる。従って上記範囲に限定される。
【0015】
このような黒色顔料としては、例えば二硫化モリブデン、黒鉛、グラファイト、カーボンブラック、酸化鉄等が挙げられるが、光カチオン重合を阻害しなければこれらに限定されることはない。また、これらは単独で使用されてもよいし、また2種類以上併用されてもよい。
【0016】
本発明の黒色化光カチオン重合性組成物は、少なくとも300nm以上800nm以下の波長成分を含む光で硬化することが好ましい。300nm未満の波長成分のみを含む光で硬化すると、黒色化光カチオン重合性組成物を厚く塗った場合、光照射面に皮張りが生じやすくなると共に、表層から深部にかけて均一には硬化しない不具合が生じる。一方、800nmを越える波長成分のみを含む光で硬化すると、皮張りが生じにくく深部にかけ均一に硬化するものの、十分な光エネルギーを与えることが難しくなり、十分な硬化速度が期待できなくなる。従って上記範囲に限定される。
【0017】
上記硬化のための光照射に用いられる光源ランプとしては、光波長300nm以上800nm以下に分布を有するものが好ましく、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍光灯等が挙げられる。この場合において、表層だけの硬化を防ぎ、内部硬化を実現するために300nm以下の光をカットして照射することもできる。さらに太陽光のような自然光を用いても良い。
【0018】
また、本発明の黒色化光カチオン重合性組成物の粘度は、0℃以上40℃以下の何れかの温度において1mPa.s以上1000000mPa.s以下であることが好ましい。該粘度が1mPa.s未満の場合、流動性が高くなりすぎ、塗布すべきでない箇所まで流れやすくなり、作業性に劣る。一方、該粘度が1000000mPa.sを越えると流動性が著しく劣るようになり、もはや塗布作業が困難となる。従って上記範囲が好ましい。
【0019】
本発明の黒色化光カチオン重合性組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で粘着性を付与する目的で粘着付与樹脂、増量剤等を適宜配合してもよい。
【0020】
粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、C5系またはC9系の石油系樹脂、クマロン樹脂等が挙げられる。
【0021】
また、塗工性能を向上させるためにアクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム等の増粘剤、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドン等のチキソトロープ剤、クレー等の増量剤、アクリルポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン、ポリビニルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、ワックス類等の調整剤を添加しても良い。
【0022】
本発明の黒色化光カチオン重合性組成物は、基材の少なくとも一面に硬化層を形成させるために使用でき、塗料、コーティング、ワニス、複合材マトリックス、光造形剤、接着剤、粘着剤として紫外線透過率が10%以下の基材を貼り合わせるために使用することができる。
【0023】
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。実施例および比較例で示す配合において測定した紫外線照射後のゲル分率を用いて黒色顔料の光カチオン反応への反応阻害性を評価し、結果を表1に示す。なお、エピコート828はエポキシ樹脂、UVI−6990は光カチオン触媒である。
【0024】
(実施例1)
約200mLのサンプル瓶内で、エピコート828(油化シェルエポキシ社製)98g、UVI−6990(ユニオンカーバイド社製)2g、二硫化モリブデン(グラフィタン7700、長瀬産業社製)1gを加熱混合し、黒色化光カチオン重合性組成物を得た。
【0025】
(実施例2)
二硫化モリブデンを0.1gに変更した以外は実施例1と同様にして黒色化光カチオン重合性組成物を得た。
【0026】
(実施例3)
二硫化モリブデンをグラファイトに変更した以外は実施例1と同様にして黒色化光カチオン重合性組成物を得た。
【0027】
(比較例1)
二硫化モリブデンを5gに変更した以外は実施例1と同様にして黒色化光カチオン重合性組成物を得た。
【0028】
(比較例2)
二硫化モリブデンをクロム錯体(オラゾールブラックCN、長瀬産業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして黒色化光カチオン重合性組成物を得た。
【0029】
(評価方法)
反応率(ゲル分率)の測定
上記実施例、比較例で得た黒色化光カチオン重合性組成物を約100μm厚に塗工して、紫外線を照射(365nmの強度が1500mJ/cm)し、60℃で5分間加熱して完全硬化させた。完全硬化後の試料をMEK(メチルエチルケトン)に浸漬し、浸漬後に乾燥させた重量を浸漬前の重量で割った値の百分率をゲル分率とした。なお、ゲル分率は数値が高いほど反応阻害が少ないことを示す。
【0030】
(評価結果)
表1の結果から、実施例の配合によって黒色化と硬化性が両立できることが分かる。一方、比較例では黒色化は十分に可能となったが、ゲル分率が低く、硬化不良となった。
【0031】
【表1】
Figure 2004346280
【0032】
【発明の効果】
本発明の黒色化光カチオン重合性組成物では、上述したように光カチオン重合性組成物100重量部に対して、黒色顔料を0.1〜2重量部配合、特に、黒色顔料が金属錯体、塩基性ではないものを用いることにより、黒色でありながら光カチオン重合が阻害されないので光による均一な硬化物が得られる。したがって、紫外線透過率が10%以下の物質を貼り合わせるための接着剤等に使用することをができる。

Claims (4)

  1. 光カチオン重合性組成物100重量部に対して、黒色顔料を0.1〜2重量部配合することを特徴とする黒色化光カチオン重合性組成物。
  2. 黒色顔料が金属錯体では無いこと、または塩基性ではない請求項1記載の黒色化光カチオン重合性組成物。
  3. 少なくとも300nm以上800nm以下の波長成分を含む光により硬化することを特徴とする請求項1、又は2のいずれかに記載の黒色化光カチオン重合性組成物。
  4. 紫外線透過率が10%以下基材の少なくとも一面に硬化層を形成させることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載の黒色化光カチオン重合性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108003823A (zh) * 2017-09-08 2018-05-08 烟台信友新材料股份有限公司 一种可延伸固化的uv-led阳离子固化胶粘剂的制备方法

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