JP2000186106A - 光カチオン重合性組成物の重合方法 - Google Patents

光カチオン重合性組成物の重合方法

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JP2000186106A
JP2000186106A JP10364814A JP36481498A JP2000186106A JP 2000186106 A JP2000186106 A JP 2000186106A JP 10364814 A JP10364814 A JP 10364814A JP 36481498 A JP36481498 A JP 36481498A JP 2000186106 A JP2000186106 A JP 2000186106A
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cationic
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temperature
polymerization
compound
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JP10364814A
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English (en)
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Masanori Matsuda
正則 松田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光照射後も適切な可使時間が確保されてお
り、且つ、優れた速硬化性も維持されている光カチオン
重合性組成物の重合方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 カチオン重合性化合物及び光カチオン重
合開始剤が含有されて成る光カチオン重合性組成物を該
光カチオン重合性組成物の重合開始温度未満の温度に保
持した状態で、光を照射した後、上記光カチオン重合性
組成物の重合開始温度以上に昇温することを特徴とする
光カチオン重合性組成物の重合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば接着剤やシ
ーリング剤等として好適に用いられる光カチオン重合性
組成物の重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光の照射によりカチオン重合
し、硬化する光カチオン重合性組成物が種々検討されて
いる。この種の光カチオン重合性組成物は、光の照射に
より活性化される光カチオン重合開始剤と、活性化され
た光カチオン重合開始剤によりカチオン重合が誘発され
るカチオン重合性化合物とを含有して成る。
【0003】上記光カチオン重合開始剤としては、例え
ば、アリールジアゾニウム塩、トリアリールスルフォニ
ウム塩、ジアリールヨードニウム塩、ベンジルスルフォ
ニウム塩、ホスフォニウム塩等が一般的に用いられてい
る。又、上記カチオン重合性化合物としては、例えば、
エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化
合物等が一般的に用いられている。
【0004】上記光カチオン重合性組成物の用途として
は、例えば、塗料、コーティング剤、ワニス、複合材マ
トリックス、光造形材料、接着剤、粘着剤等の各種用途
での利用が検討されている。特に、カチオン重合性化合
物としてエポキシ化合物を用いた場合、その硬化物は各
種被着体に対する密着性、耐クリープ性、耐候性、耐光
性、耐水性、耐熱性、耐薬品性等の諸性能に優れている
ため、上記各種用途における利用が盛んに検討されてい
る(「新エポキシ樹脂」、垣内弘編著、昭晃堂、198
5年初版)。
【0005】ところで、光カチオン重合性化合物を上記
各種用途において用いる場合、被着体に対する密着性や
耐クリープ性、耐候性等の上記諸性能に優れていること
の他に、重要な性能の一つとして、硬化速度の調整が容
易であることが要求される。
【0006】例えば、塗料、コーティング剤、ワニス等
の用途に光カチオン重合性組成物を用いる場合、光照射
の終了と同時に重合あるいは硬化が完了していること、
即ち速硬化性が要求される。
【0007】一方、上記優れた諸性能を有するエポキシ
化合物をカチオン重合性化合物として用いた光カチオン
重合性組成物は、接着剤や粘着剤等の接合用途むけにも
検討されている。
【0008】このような接合用途においては、速硬化性
も要求されるものの、同時に、接合作業を行い得る接着
可能時間(可使時間)が十分に確保されていることが要
求される。即ち、光照射が終了した後も、ある程度の時
間、接合作業を行い得る程度の流動性、濡れ性、粘着性
等が発現していることが必要である。
【0009】しかしながら、光カチオン重合性組成物の
硬化は、光照射を受けた露光面上で直ちに始まり、次い
で、組成物内部に進行していく。従って、露光後に表面
が硬化し始めると、硬化した露光面に被着体を接合する
ことが出来なくなる。即ち、光照射後直ちに組成物表面
における硬化が進行すると、十分な可使時間を確保する
ことが出来ないという問題点がある。
【0010】上記問題点に対応するため、種々の試みが
行われており、例えば、特開昭63−248825号公
報では、「エポキシ樹脂、当該組成物をUV硬化可能に
するのに十分な量のUV触媒、及び、UV露光の際に即
座の皮張りを防止するのに十分な量の、ポリ(アルキレ
ンオキサイド)残基部分を含む固着剤から成る硬化性組
成物」が開示されている。
【0011】しかし、上記開示にあるような光カチオン
重合性組成物は、可使時間は確保されるものの、硬化速
度が低下するため、速硬化性という光カチオン重合性組
成物本来の利点が損なわれるという問題点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、光照射後も適切な可使時間が確
保されており、且つ、優れた速硬化性も維持されている
光カチオン重合性組成物の重合方法を提供することを課
題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による光カチオン重合性
組成物の重合方法は、カチオン重合性化合物及び光カチ
オン重合開始剤が含有されて成る光カチオン重合性組成
物を該光カチオン重合性組成物の重合開始温度未満の温
度に保持した状態で、光を照射した後、上記光カチオン
重合性組成物の重合開始温度以上に昇温することを特徴
とする。
【0014】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による光カチオン重合性組成物の重合方
法は、上記第1発明による光カチオン重合性組成物の重
合方法において、カチオン重合性化合物がエポキシ化合
物又はビニルエーテル化合物であり、光カチオン重合開
始剤がオニウム塩であることを特徴とする。
【0015】第1発明による重合方法で用いられる光カ
チオン重合性組成物に含有されるカチオン重合性化合物
としては、特に限定されるものではないが、例えば、エ
ポキシ化合物、オキセタン化合物、オキソラン化合物等
のような環状エーテル化合物;ビニルエーテル化合物;
プロペニルエーテル化合物等の各種カチオン重合性化合
物が挙げられ、好適に用いられる。
【0016】上記カチオン重合性化合物は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】第2発明による重合方法では、上記カチオ
ン重合性化合物として、エポキシ化合物又はビニルエー
テル化合物が用いられる。
【0018】上記エポキシ化合物又はビニルエーテル化
合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。
【0019】上記エポキシ化合物とは、分子中に少なく
とも1個のエポキシ基を有する化合物であり、その具体
例としては、特に限定されるものではないが、例えば、
フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフ
ェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテ
ル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,
3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−ドデシレンオ
キサイド、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカ
ン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、スチ
レンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタ
クリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3
−ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルシクロ
ヘキセンオキサイド等の単官能エポキシ化合物;1,
1,3−テトラデカンジエンジオキサイド、リモネンジ
オキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
(3,4−エポキシシクロヘキシル)カルボキシレー
ト、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペー
ト、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエーテル等
の多官能エポキシ化合物等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0020】上記エポキシ化合物は、単独で用いられて
も良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0021】又、上記ビニルエーテル化合物とは、分子
中に少なくとも1個のビニルエーテル基を有する化合物
であり、その具体例としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、エチレングリコールモノビニルエーテ
ル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレ
ングリコールモノビニルエーテル、プロピレングコール
ジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールモノビニル
エーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、
シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、グリセ
ロールジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエー
テル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ト
リメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロー
ルプロパントリビニルエーテル、ジグリセロールトリビ
ニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ア
リルビニルエーテル、4−ビニルエーテルスチレン、ハ
イドロキノンジビニルエーテル、フェニルビニルエーテ
ル等のアリールビニルエーテル類;t−ブチルビニルエ
ーテル等のアルキルビニルエーテル類;水酸基をビニル
エーテルで変性したモノマー類やオリゴマー類あるいは
ポリマー類等が挙げられ、好適に用いられる。
【0022】上記ビニルエーテル化合物は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】第1発明による重合方法で用いられる光カ
チオン重合性組成物に含有される光カチオン重合開始剤
とは、光の照射により活性化されてカチオン種を発生し
得る化合物であれば如何なる化合物であっても良く、特
に限定されるものではないが、例えば、オニウム塩、メ
タロセン塩、アリールシラノール・アルミニウム錯体等
が挙げられ、好適に用いられる。
【0024】上記光カチオン重合開始剤は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0025】第2発明による重合方法では、上記光カチ
オン重合開始剤として、オニウム塩が用いられる。
【0026】上記オニウム塩としては、特に限定される
ものではないが、例えば、ルイス酸のジアゾニウム塩、
ルイス酸のヨウドニウム塩、ルイス酸のスルホニウム塩
等の各種化合物が挙げられ、好適に用いられる。
【0027】上記オニウム塩の具体例としては、特に限
定されるものではないが、例えば、四フッ化ホウ素のフ
ェニルジアゾニウム塩、六フッ化リンのジフェニルヨウ
ドニウム塩、六フッ化アンチモンのジフェニルヨウドニ
ウム塩、六フッ化ヒ素のトリ−4−メチルフェニルスル
ホニウム塩、四フッ化アンチモンのトリ−4−メチルフ
ェニルスルホニウム塩等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0028】上記オニウム塩は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】上記光カチオン重合開始剤として市販され
ているものとしては、特に限定されるものではないが、
例えば、商品名「イルガキュアー261」(チバガイギ
ー社製)、商品名「オプトマーSP−150」、「オプ
トマーSP−151」、「オプトマーSP−170」、
「オプトマーSP−171」(以上、旭電化工業社
製)、商品名「UVE−1014」(ゼネラルエレクト
リック社製)、商品名「CD−1012」(サートマー
社製)、商品名「サンエイドSI−60L」、「サンエ
イドSI−80L」、「サンエイドSI−100L」
(以上、三新化学工業社製)、商品名「CI−206
4」、「CI−2639」、「CI−2624」、「C
I−2481」(以上、日本曹達社製)、商品名「RH
ODORSILPHOTOINITIATOR207
4」(ローヌ・プーラン社製)、商品名「UVI−69
90」(ユニオンカーバイド社製)、商品名「BBI−
103」、「MPI−103」、「TPS−103」、
「MDS−103」、「DTS−103」、「NAT−
103」、「NDS−103」(以上、ミドリ化学社
製)等が挙げられ、好適に用いられる。
【0030】上記市販の光カチオン重合開始剤は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0031】第1発明及び第2発明(以下、「本発明」
と記す)による重合方法で用いられる光カチオン重合性
組成物中における上記光カチオン重合開始剤の含有量
は、特に限定されるものではないが、前記カチオン重合
性化合物100重量部に対し、光カチオン重合開始剤
0.001〜50重量部であることが好ましく、より好
ましくは0.01〜30重量部であり、特に好ましくは
0.05〜10重量部である。
【0032】カチオン重合性化合物100重量部に対す
る光カチオン重合開始剤の含有量が0.001重量部未
満であると、十分な光カチオン重合反応が起こらないこ
とがあり、逆にカチオン重合性化合物100重量部に対
する光カチオン重合開始剤の含有量が50重量部を超え
ると、可使時間の延長効果と速硬化性を両立させること
が困難となることがある。
【0033】本発明による光カチオン重合性組成物の重
合方法は、上述したカチオン重合性化合物及び光カチオ
ン重合開始剤が含有されて成る光カチオン重合性組成物
をその光カチオン重合性組成物の重合開始温度未満の温
度に保持した状態で、先ず光を照射し、次いで、光照射
された上記光カチオン重合性組成物の温度を重合開始温
度以上に昇温する工程を採ることを特徴とする。尚、こ
こで言う「重合開始温度未満の温度」とは、光を照射し
ても、光カチオン重合性組成物の「光カチオン重合反応
が進行しない温度」を意味する。
【0034】光カチオン重合性組成物は、光を照射され
ても、その温度が重合開始温度未満の温度に保持された
状態であれば、光カチオン重合反応が進行することはな
く、従って接合作業を行い得る程度の流動性や濡れ性、
粘着性等を保持しており、適切な可使時間を確保するこ
とが出来る。又、光照射された上記光カチオン重合性組
成物は、上記工程を経た後、その温度を重合開始温度以
上の温度に昇温されることにより、直ちに光カチオン重
合反応を起こして速やかに硬化する。従って、本発明の
重合方法によれば、適切な可使時間の確保と光カチオン
重合性組成物が本来有する速硬化性という利点を両立さ
せることが出来る。
【0035】本発明による重合方法において照射する光
は、特に限定されるものではないが、300〜800n
mの波長成分を含む光であることが好ましい。
【0036】300nm未満の波長成分のみを含む光を
照射すると、光カチオン重合性組成物の塗膜厚みが厚い
場合、光照射された塗膜の表面に皮張りが生じ易くなる
と共に、塗膜の表層から深部にかけての硬化が不均一に
なり易いという不具合を生じることがあり、逆に800
nmを超える波長成分のみを含む光を照射すると、上記
不具合は解消されるものの、十分な光エネルギーを付与
することが困難となり、十分な速硬化性を得られなくな
ることがある。
【0037】上記光照射に用いられる光源ランプとして
は、光波長300〜800nmに分布を有するものが好
適に用いられ、特に限定されるものではないが、例え
ば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロ
ウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウ
ムランプ、蛍光灯等の各種光源ランプが挙げられ、好適
に用いられる。
【0038】これらの光源ランプを用いる場合、塗膜表
面の皮張りや塗膜の表層から深部にかけての不均一硬化
の発生を防止するために、300nm未満の波長成分の
光をカットした状態で照射しても良い。
【0039】又、上記各種光源ランプ以外に、太陽光の
ような自然光が用いられても良い。
【0040】本発明による重合方法で用いられる光カチ
オン重合性組成物には、必須成分である前記カチオン重
合性化合物及び光カチオン重合開始剤以外に、本発明の
課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、可使時間を
調整するための弱塩基性物質、粘着性を付与するための
粘着性付与樹脂、塗工性能や作業性を向上させるための
増粘剤やチキソトロープ剤、増量のための充填剤、物性
調整剤、補強剤、着色剤、安定剤等の各種添加剤の1種
もしくは2種以上が含有されていても良い。
【0041】弱塩基性物質としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、官能基としてエーテル基及び/
又はチオエーテル基を有する化合物が挙げられ、好適に
用いられるが、なかでもエーテル基及び/又はチオエー
テル基のみを官能基として有する化合物がより好適に用
いられる。
【0042】このような弱塩基性物質の具体例として
は、特に限定されるものではないが、例えば、ブチルエ
ーテル、ヘキシルエーテル、ペンチルエーテル、2−メ
トキシメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル
等の直鎖アルキルエーテル類;ジシクロヘキサノ−24
−クラウン−8、18−クラウン−6,15−クラウン
−5等のクラウンエーテル類;アニソール、フェニルエ
ーテル、1,3−ジフェノキシベンゼン、3,3′−ジ
メトキシビフェニル等のアリルエーテル類;1,4−ブ
タンジオールジグリシジルエーテル、7−オキサビシク
ロ〔4,1,0〕ヘプタン、3−オキシラニル、1,3
−ジオキサン等の環状エーテル類等が挙げられ、これら
の1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0043】粘着性付与樹脂としては、特に限定される
ものではないが、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン系
樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳
香族変性テルペン系樹脂、C5系もしくはC9系の石油
樹脂、クマロンインデン樹脂等が挙げられ、これらの1
種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0044】増粘剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、イソプレンゴム、ブチルゴム等が挙げられ、これら
の1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0045】チキソトロープ剤としては、特に限定され
るものではないが、例えば、コロイダルシリカ、有機ベ
ントナイト、ポリビニルピロリドン等が挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0046】充填剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸
化チタン等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0047】物性調整剤としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、ポリエステル、アクリルポリマ
ー、ポリウレタン、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリイソブチレン等の合成樹脂類やワック
ス類等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
【0048】補強剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ガラスバルーン、アルミナバルーン、
セラミックバルーン等の無機中空体;ナイロンビーズ、
アクリルビーズ、シリコーンビーズ等の有機球状体;塩
化ビニリデンバルーン、アクリルバルーン等の有機中空
体;ガラス繊維、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、
セルロース、アセテート等の合成繊維等の単繊維等が挙
げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いら
れる。
【0049】着色剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、弁柄
等の顔料や有機染料等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
【0050】本発明による重合方法で用いられる光カチ
オン重合性組成物の粘度は、特に限定されるものではな
いが、0〜40℃の温度範囲において、1〜10000
00cpsであることが好ましい。光カチオン重合性組
成物の0〜40℃における粘度が1cps未満である
と、光カチオン重合性組成物の流動性が高くなり過ぎ
て、塗布すべきでない箇所にまで流れ易くなって、作業
性が低下することがあり、逆に光カチオン重合性組成物
の0〜40℃における粘度が1000000cpsを超
えると、光カチオン重合性組成物の流動性が著しく低下
し、塗布作業が困難となることがある。
【0051】
【作用】本発明による重合方法は、カチオン重合性化合
物及び光カチオン重合開始剤が含有されて成る光カチオ
ン重合性組成物を重合開始温度未満の温度に保持した状
態で、光を照射するので、この段階では光カチオン重合
性組成物の光カチオン重合反応は進行せず、光カチオン
重合性組成物は、接合作業を行い得る程度の流動性や濡
れ性、粘着性等を保持しており、適切な可使時間を確保
することが出来る。次いで、光照射された上記光カチオ
ン重合性組成物の温度を重合開始温度以上に昇温するの
で、この段階で光カチオン重合反応が急速に進行し、速
硬化性を確保することが出来る。即ち、上記2段階の工
程を採ることにより、適切な可使時間と速硬化性を両立
させることが出来る。
【0052】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0053】(実施例1)
【0054】(1)光カチオン重合性組成物の作製 30mlのサンプル瓶内において、カチオン重合性化合
物としてエポキシ化合物(商品名「エピコート82
8」、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエ
ポキシ社製)10g及び光カチオン重合開始剤(商品名
「UVI−6990」、ユニオンカーバイド社製)0.
1gを混合し、スターラーにより均一に攪拌して、光カ
チオン重合性組成物を得た。
【0055】(2)評価 上記で得られた光カチオン重合性組成物の性能(光照
射温度における可使時間、25℃に昇温後の可使時
間)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すと
おりであった。
【0056】光照射温度における可使時間 0℃に冷却した光カチオン重合性組成物を、予めエタノ
ールで脱脂した溶融亜鉛鋼板(ペンタイト)上に適量塗
布し、波長365nmの光を25mW/cm2の照射強
度で60秒間照射した後、光カチオン重合性組成物表面
の粘着性(タック)を指触で確認し、光カチオン重合性
組成物が指に付着しなくなる迄の時間をもって、光照射
温度における可使時間(秒)とした。
【0057】25℃に昇温後の可使時間 の場合と同様の条件で光照射を行った光カチオン重合
性組成物の温度を、光照射後直ちに25℃に昇温し、
の場合と同様にして、25℃における可使時間(秒)を
求めた。
【0058】(実施例2)光カチオン重合性組成物の作
製において、カチオン重合性化合物として、「エピコー
ト828」10gの代わりに、エポキシ化合物(商品名
「ERL−4221」、ユニオンカーバイド社製)10
gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、光カチオ
ン重合性組成物を得た。
【0059】(実施例3)光カチオン重合性組成物の作
製において、カチオン重合性化合物として、エポキシ化
合物10gの代わりに、ビニルエーテル化合物(ジエチ
レングリコールジビニルエーテル、BASF社製)10
gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、光カチオ
ン重合性組成物を得た。
【0060】(実施例4)光カチオン重合性組成物の作
製において、カチオン重合性化合物として、エポキシ化
合物10gの代わりに、ビニルエーテル化合物(シクロ
ヘキサンジメタノールジビニルエーテル、BASF社
製)10gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、
光カチオン重合性組成物を得た。
【0061】光照射時間を表1に示す時間としたこと以
外は実施例1の場合と同様にして、実施例2〜4で得ら
れた3種類の光カチオン重合性組成物の光照射温度に
おける可使時間、及び、25℃に昇温後の可使時間を
評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0062】(比較例1〜4)表1に示すように、実施
例1〜4で得られた光カチオン重合性組成物を用い、光
カチオン重合性組成物を0℃に冷却することなく、25
℃で光照射を行ったこと以外は実施例1の場合と同様に
して、光照射温度における可使時間を評価した。その
結果は表1に示すとおりであった。
【0063】
【表1】
【0064】表1から明らかなように、本発明による重
合方法に基づき、重合開始温度未満の温度(0℃)で光
照射を行った実施例1〜4の光カチオン重合性組成物
は、光照射後も粘着性(タック)を120秒以上保持し
ており、適切な可使時間を有していた。又、重合開始温
度以上の温度(25℃)に昇温された後は速やかに硬化
し、0〜20秒の短時間で粘着性(タック)を消失して
おり、速硬化性に優れていた。
【0065】これに対し、重合開始温度以上の温度(2
5℃)で光照射を行った比較例1〜4の光カチオン重合
性組成物は、実施例1〜4の場合と同一の配合組成であ
ったにもかかわらず、光照射後、直ちに粘着性(タッ
ク)を消失しており、可使時間を有していなかった。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の光カチオン
重合性組成物の重合方法によれば、従来の技術では困難
であった、適切な可使時間の確保と優れた速硬化性の維
持とを両立させることが出来る。従って、本発明の重合
方法は、特に接着剤や粘着剤等のような接合用途に好適
に採用され得る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 163/00 C09J 163/00 Fターム(参考) 4J011 QA08 QA19 QA26 QA33 QA37 QC05 SA87 TA03 TA04 TA08 TA10 UA01 UA08 WA06 4J015 EA08 4J036 AB01 AB06 AD08 AD09 AD21 AF06 AF08 AF10 AG04 GA22 GA24 HA02 HA12 JA06 JA07 4J040 EC031 EC051 EC061 EC071 EC151 EC171 EC261 FA061 HB44 HD43 JB08 KA13 LA05 QA05 4J100 AE06P AE09P AE10P AE13P AE64P AE69P AE70P AE76P BA03P BC04P CA01 FA03 JA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン重合性化合物及び光カチオン重
    合開始剤が含有されて成る光カチオン重合性組成物を該
    光カチオン重合性組成物の重合開始温度未満の温度に保
    持した状態で、光を照射した後、上記光カチオン重合性
    組成物の重合開始温度以上に昇温することを特徴とする
    光カチオン重合性組成物の重合方法。
  2. 【請求項2】 カチオン重合性化合物がエポキシ化合物
    又はビニルエーテル化合物であり、光カチオン重合開始
    剤がオニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載
    の光カチオン重合性組成物の重合方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005281611A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Toho Tenax Co Ltd エポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグ
JP2005281606A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Toho Tenax Co Ltd 放射線硬化用エポキシ樹脂組成物

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