JP2004346152A - 粉体塗料組成物 - Google Patents

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Koichi Yamaguchi
浩一 山口
Tetsuro Agawa
哲朗 阿河
Kazuo Yamamura
和夫 山村
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Abstract

【課題】特に低温硬化性に優れ、更には耐熱性の低いプラスティック基材にも適用可能な粉体塗料組成物を提供すること。
【解決手段】一分子中に2個以上の水酸基を有する化合物(A)、一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)、特定の芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)を含有してなる粉体塗料組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性に優れ、耐酸性などの諸特性に優れる硬化塗膜を与えることができる新規な粉体塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体塗料組成物は、塗装時に有機溶剤を大気中に揮散することのない、環境調和型塗料として金属塗装全般に広く使用されている。なかでも、エポキシ基含有ビニル共重合体やポリエステル樹脂を樹脂成分とした形の粉体塗料組成物が、とりわけ、加工性、耐溶剤性など諸物性に優れた塗膜を形成し得るものであるという処から、広範に適用、利用されている。
【0003】
また、近年は省エネルギー化によるエネルギーロスの低減の観点から低温硬化可能な粉体塗料組成物への市場の要求が高まっている。 更に、溶剤系塗料に代わり、環境調和型の粉体塗料組成物を広く普及させるためには耐熱性の低いプラスティック、木材など従来粉体塗料組成物の適用が困難であった基材でも焼き付け可能な低温硬化粉体塗料組成物が望まれている。
【0004】
しかしながら、従来の粉体塗料組成物、とりわけ熱硬化型粉体塗料組成物は溶剤系塗料と比較して、一般に高い焼き付け温度を必要とする。具体的には溶剤系塗料では 一般にアミノ樹脂硬化タイプのように低温硬化性に優れるものであれば、120℃以下の乾燥、焼き付け条件で用いられている。しかし、粉体塗料組成物の場合、アミノ樹脂硬化タイプは粉体塗料組成物の耐ブロッキング性(数10μmの粉末とし作られる粉体塗料組成物が、粉同士がブロッキングすることなく粉体として安定して存在出来ること)の問題から殆ど使用されておらず、低温硬化タイプで粉体塗料組成物の耐ブロッキングに有利な固形で軟化点の高い硬化剤は知られていない。
【0005】
そのため、現在、粉体塗料組成物として一般的に使用されている硬化系としては、水酸基含有ポリエステルとブロックイソシアネートとの組合せ、酸基含有ポリエステルとエポキシ化合物との組合せ、酸基含有ポリエステルとトリグリシジルイソシアヌレートとの組合せ、エポキシ基含有ビニル共重合体と二塩基酸との組合せ等が採用されており、それらを使用した粉体塗料組成物の焼き付け条件は180℃程度が一般的であり、中でも比較的低温硬化可能なエポキシ基含有ビニル共重合体と二塩基酸の硬化系ですら、焼き付け条件は140℃以上とすることが必要である。
【0006】
また、プラスティックや木材に使用可能とするために120℃以下で硬化する粉体塗料組成物が望まれているが、UV硬化などエネルギー線硬化型粉体塗料組成物を除き、熱硬化型粉体塗料組成物で適用可能なものは知られていない。
【0007】
一方、低温硬化が可能な硬化系として特定のアミントリフレートが、ノリルアルコールなどの1価のアルコールと1−フェニルブタン酸などの1価の酸とのエステル化や、1−フェニルブタン酸メチルなどのアルコキシモノエステルと1価のアルコールとのエステル交換反応において、80〜110℃という比較的低温条件下において反応性向上に効果が有ることが見いだされてはいるが(例えば、非特許文献1)、多官能化合物の硬化反応や、ましてや粉体塗料組成物について研究された例はかつて無かった。
【0008】
以上のように、従来の粉体塗料組成物で低温硬化性の充分なものは無く、高温の焼き付け炉が必要であった。このように、比較的耐熱性の低い基材には粉体塗料組成物の使用が困難であり、粉体塗料組成物の適用範囲が限られていた。
【0009】
【非特許文献1】
テトラヘロンレターズ (2000),41(27),5249−5252
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、特に低温硬化性に優れ、更には耐熱性の低いプラスティック基材にも適用可能な粉体塗料組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述した課題を解決するべく、鋭意、研究を重ねた結果、水酸基を有する化合物とカルボン酸エステル基を有する化合物、特定の硬化触媒を含んでなる粉体塗料組成物が低温硬化性に優れ、なおかつ、塗膜硬度、耐溶剤性、耐酸性、耐屈曲性といった粉体塗料組成物に要求される一般的特性も良好であることを見出すに及んで、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、一分子中に2個以上の水酸基を有する化合物(A)、一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)、及び、下記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)を含有してなる粉体塗料組成物を提供するものである。
R1−N(R2)(R3) (I)
[式中、式中、R1は芳香族炭化水素、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。]
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳述する。
まず、本発明において使用する、化合物(A)とは、一分子中に2個以上の水酸基を有するものを指称するものであって、かかる化合物(A)としては、例えば多価アルコールおよび水酸基含有重合体などを挙げる事が出来る。
【0014】
これらのうちで、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ドデカンジオールなどに代表されるような各種アルカンジオール類;
【0015】
シクロヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、の如き各種シクロアルカンジオール類;
【0016】
トリメチロールプロパンに代表される各種トリオール類;
【0017】
これらジオール類やトリオール類のラクトン付加体、等が挙げられ、得られる粉体塗料組成物の塗料安定性を損なわない範囲で使用できる。
【0018】
そして前記した水酸基含有重合体としては、水酸基含有ビニル系重合体、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有アルキド樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂、水酸基含有ポリエーテル系重合体、セルロースアセテートブチレートまたはニトロセルロースの如き各種の繊維素誘導体、等が挙げられる。
【0019】
これらのうち、水酸基含有ビニル系重合体としては、水酸基含有アクリル系重合体、水酸基含有ビニルエステル系重合体、水酸基含有α−オレフィン系重合体、水酸基含有フルオロオレフィン系重合体などが挙げられる。
【0020】
かかる水酸基含有ビニル系重合体は、水酸基含有ビニル系単量体を単独重合するとか、あるいは、該単量体を、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを共重合させる事によって得られるものが特に代表的なるものであるが、その際に使用される水酸基含有ビニル系単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル若しくは2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、さらには、これら各種の水酸基含有ビニル単量体と、ε−カプロラクトンとを反応させて得られるような、各種の水酸基含有ビニル系単量体などが挙げられる。
【0021】
これら各種の水酸基含有ビニル系単量体と、共重合可能な他のビニル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートの如き、C1〜C22なる各種のアルキル(メタ)アクリレート類;
【0022】
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、の如き各種の脂環式アルキル(メタ)アクリレート類;
【0023】
ベンジル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレートの如き、各種のアラルキル(メタ)アクリレート類;
【0024】
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−メトキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、の如き各種のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
【0025】
2−クロロエチル(メタ)アクリレート、2−フルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、の如き各種のハロゲン置換アルキル(メタ)アクリレート類;
【0026】
クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、の如きクロトン酸の各種のアルキルエステル類;
【0027】
ジメチルマレート、ジブチルマレート、ジメチルフマレート、ジブチルフマレート、ジメチルイタコネート、ジブチルイタコネート、の如き各種の不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル類;
【0028】
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、の如き各種の芳香族ビニル系単量体類;
【0029】
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、の如き各種の(メタ)アクリルアミド類;
【0030】
(メタ)アクリロニトリル、クロトノニトリル、の如き各種のシアノ基含有ビニル系単量体類;
【0031】
フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチエレン、ヘキサフルオロプロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、の如き各種のハロオレフィン類;
【0032】
エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、の如き各種のα−オレフィン類;
【0033】
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサテイック酸ビニル、の如き各種のカルボン酸ビニルエステル類;
【0034】
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、の如き各種の不飽和カルボン酸類;
【0035】
コハク酸、アヂピン酸、セバシン酸、の如き各種の飽和ジカルボン酸のモノビニルエステル類;
【0036】
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、の如き各種の不飽和ジカルボン酸類;
【0037】
あるいは、上掲したような不飽和ジカルボン酸類と、1価アルコール類との、各種のハーフエステル類;
【0038】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートで代表されるような水酸基含有単量体類と、無水コハク酸ないしは無水フタル酸、の如き各種の酸無水物との付加反応物のような種々のカルボキシル基含有単量体類;
【0039】
2−フォスフォリルオキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルスルフォン酸、アリールスルフォン酸、などの如き、カルボキシル基以外の酸基を有する、種々の単量体類;
【0040】
エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、の如き各種のアルキル−、ないしは、シクロアルキルビニルエーテル類などである。
【0041】
そして、前記水酸基含ビニル系有単量体を用いて、あるいは該単量体と、これらと共重合可能な他のビニル系単量体類とを用いて、本発明の化合物(A)たるビニル系重合体を調製するには、公知慣用の重合法を適用することができる。
【0042】
即ち、溶液重合法、溶液分散重合法または塊状重合法などのような常法に従い、ラジカル重合、イオン重合または光重合によって、目的とするビニル系重合体を調製することが出来るが、とりわけ、溶液ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
【0043】
このようにして得られたビニル系重合体は必要に応じ溶剤を除去し、最終的には固形物として使用する。
【0044】
化合物(A)として使用することが出来る、水酸基含有ポリエステル、水酸基含有アルキド樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂、水酸基含有ポリエーテル樹脂などのような、いわゆる水酸基含有ビニル系重合体以外の、一分子中に少なくとも2個の水酸基を有する重合体類は、公知慣用の方法で調整することができる。
【0045】
例えば、水酸基含有ポリエステルとしては、下記するような多価カルボン酸とアルコール成分を縮合せしめることによって得られるものなどを使用することができる。
【0046】
前記多価カルボン酸類としては、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸等の脂肪族二塩基酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式ジカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類;また、トリメリット酸やピロメリット酸等の3官能以上のカルボン酸、さらにP−オキシ安息香酸、酒石酸などのヒドロキシカルボン酸などを使用することができる。
【0047】
前記アルコール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、などを使用することができる。
【0048】
また、例えば水酸基含有ポリウレタン樹脂については、
(イ)下記に例示するようなポリイソシアネートと2官能以上のポリオールとをポリイソシアネートのイソシアネート基がポリオールの水酸基に対して過剰となるよう反応せしめたもの、
(ロ)ジイソシアネートのイソシアヌレート化物などで代表されるポリイソシアネートなどの、各種のポリイソシアネートと、前記した多価アルコールや、前記した水酸基含有ビニル系重合体、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有アルキド樹脂などの水酸基含有重合体などのポリオールとを、
ポリオールの水酸基がポリイソシアネートのイソシアネート基に対して過剰となるような条件で反応せしめることによって得られるものなどを使用することができる。
【0049】
前記(イ)でいうポリイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートやこれらの水添物、そして、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどのポリイソシアネート類などが挙げられる。
【0050】
これら水酸基含有ポリエステル、水酸基含有アルキド樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂、水酸基含有ポリエーテル樹脂などのような、いわゆる水酸基含有ビニル系重合体以外の、一分子中に少なくとも2個の水酸基を有する重合体類の調製方法は、溶液反応法、固層反応法など公知慣用な方法を用いることができるが、溶剤を用いた場合には、脱溶剤除去するなどして、重合体類は本発明の粉体塗料組成物に用いるために最終的には固形物として使用する。
【0051】
このようにして調製される本発明の化合物(A)が重合体類である場合における、水酸基の量としては、水酸基価が10〜400の範囲であることが好ましく、20〜300なる範囲内がより好ましい。
【0052】
さらに、本発明の化合物(A)が重合体類である場合における、数平均分子量としては、1000〜30,000なる範囲が好ましく、より好ましくは、2000〜10,000なる範囲であり、さらにより好ましくは、2000〜5,000なる範囲である。
【0053】
さらに、本発明の化合物(A)が重合体類である場合における、軟化点としては、50〜130℃なる範囲が好ましく、より好ましくは、90〜120℃の範囲である。
【0054】
本発明の化合物(A)が重合体類である場合において、かかる分子量、軟化点が上記範囲であれば、得られる粉体塗料組成物の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)及び流動性が良好であり、塗膜の平滑性が優れたものとなる。
【0055】
次に、前記した、一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)としては、多価カルボン酸エステル化合物およびカルボン酸エステル基含有重合体等が挙げられる。
【0056】
かかる多価カルボン酸エステル化合物として特に代表的なものとしては、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、セバシン酸ジメチル、の如き各種のアルカンジカルボン酸アルキルエステル類;
【0057】
プロパントリカルボン酸トリメチル、ブタンテトラカルボン酸テトラメチル、の如き各種のポリカルボン酸アルキルエステル類;
【0058】
マレイン酸ジメチル、フタル酸ジメチル、の如き各種のアルケンジカルボン酸アルキルエステル類;
【0059】
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジブチル、の如き各種のアリールジカルボン酸アルキルエステル類;
【0060】
トリメリット酸トリメチルエステル、ピロメリット酸テトラメチルエステル、の如き各種のアリールポリカルボン酸アルキルエステル類が挙げられる。
【0061】
これらは、各種の多価カルボン酸類とアルカノールとから得られるアルキルエステル類の代表例のみであるが、これに加えて、これら各種の多価カルボン酸類と置換アルカノールとのエステル類をも使用することが出来る。
【0062】
そして、かかる置換アルカノール類の代表例としては、2−メトキシエタノール、2−メトキシプロパノール、3−メトキシプロパノール、の如き各種のアルコキシ基置換アルカノール類;
【0063】
2−クロロエタノール、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、の如き各種のハロゲン置換アルカノール類;
【0064】
グリコール酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、ヒドロキシプロピオン酸メチルエステル、リンゴ酸ジメチルエステル、の如き各種のカルボン酸エステル置換アルカノール類などが挙げられ、得られる粉体塗料組成物の塗料安定性を損なわない範囲で使用できる。
【0065】
次に、前記したカルボン酸エステル基含有重合体として特に代表的なものとしては、カルボン酸エステル基含有ビニル系重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。
【0066】
これらのうち、カルボン酸エステル基含有ビニル系重合体として特に代表的なものとしては、カルボン酸エステル基含有アクリル系重合体、カルボン酸エステル基含有フルオロオレフィン系重合体、カルボン酸エステル基含有ビニルエステル系重合体などが挙げられる。
【0067】
かかるカルボン酸エステル基含有ビニル系重合体は、カルボン酸エステル基含有ビニル系単量体を単独重合するとか、あるいは、該単量体を、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを共重合させる事によって得られるものが特に代表的なるものであるが、その際に使用されるカルボン酸エステル基含有ビニル系単量体として特に代表的なものとしては、
【0068】
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、の如き、C1〜C22なる各種のアルキル(メタ)アクリレート類;
【0069】
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、の如き各種の脂環式アルキル(メタ)アクリレート類;
【0070】
クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、の如きクロトン酸の各種のアルキルエステル類;
【0071】
ジメチルマレート、ジブチルマレート、ジメチルフマレート、ジブチルフマレート、ジメチルイタコネート、ジブチルイタコネート、の如き各種の不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル類が挙げられる。
【0072】
これらは、いずれも(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの各種の不飽和カルボン酸とアルカノールとから得られるカルボン酸アルキルエステル類の代表例であるが、これに加えて、これら不飽和カルボン酸と各種の置換アルカノール類とのカルボン酸エステル類をも使用出来る。
【0073】
かかる置換アルカノールの代表例としては、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、の如きアリール基置換アルカノール類;
【0074】
2−メトキシエチルアルコール、2−エトキシエチルアルコール、1−メトキシエチルアルコール、1−エトキシエチルアルコール、の如きアルコキシ基置換アルカノール類;
【0075】
2−クロロエタノール、2−フルオロエタノール、2,2−ジフルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、の如きハロゲン置換アルカノール類;
【0076】
グリコール酸、乳酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、の如きカルボキシル基置換アルカノール類;
【0077】
2−シアノエタノール、3−シアノプロパノール、の如きシアノ基置換アルカノール類が挙げられる。
【0078】
また、カルボン酸エステル基含有ビニル系単量体として、不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類を使用する事も出来る。
【0079】
かかる不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステルの代表的なものとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、の如きアルカンジオールと(メタ)アクリル酸とのモノエステル類;
【0080】
クロトン酸2−ヒドロキシエチルエステル、クロトン酸2−ヒドロキシプロピルエステル、クロトン酸4−ヒドロキシブチルエステル、の如き、アルカンジオールとクロトン酸とのモノエステル類;
【0081】
マレイン酸2−ヒドロキシエチルエステル、マレイン酸2−ヒドロキシプロピルエステル、マレイン酸4−ヒドロキシブチルエステル、の如き、アルカンジオールとマレイン酸とのモノエステル類;
【0082】
フマル酸2−ヒドロキシエチルエステル、フマル酸2−ヒドロキシプロピルエステル、フマル酸4−ヒドロキシブチルエステル、の如き、アルカンジオールとフマル酸とのモノエステル類;
【0083】
イタコン酸2−ヒドロキシエチルエステル、イタコン酸2−ヒドロキシプロピルエステル、イタコン酸4−ヒドロキシブチルエステル、の如き、アルカンジオールとイタコン酸とのモノエステル類などが挙げられる。
【0084】
そして、これら各種のカルボン酸エステル基含有ビニル系単量体と、共重合可能なる他のビニル系単量体としては、先に、水酸基含有ビニル系重合体を調製するに際して、水酸基含有ビニル系重合体と共重合可能な他のビニル系単量体として掲げた、芳香族ビニル系単量体類、(メタ)アクリルアミド類、シアノ基含有ビニル系単量体類、ハロオレフィン類、α−オレフィン類、不飽和カルボン酸類、不飽和ジカルボン酸類、カルボキシル基以外の酸基を有する、各種の単量体類、アルキル−ないしはシクロアルキルビニルエーテル類、など各種のビニル系単量体類を使用することが出来る。
【0085】
これら単量体類からカルボン酸エステル基含有ビニル系重合体を調製するに際しては、先に水酸基含有ビニル系重合体を調製するに際に適用できるものとして掲げたような重合方法、重合溶剤、重合開始剤、連鎖移動剤などを採用する事が出来る。
【0086】
一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)としての、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、カルボン酸エステル基含有ポリウレタン樹脂などの、いわゆるカルボン酸エステル基含有ビニル系重合体以外の、一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する重合体類は、先に、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂など水酸基含有重合体を調製するに際して、例として揚げた原料などを用い、公知慣用の方法で調製することができる。
【0087】
かくして、調製される一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)が重合体である場合には、当該官能基の導入量としては、重合体固形分の1,000グラム当たり、0.2〜12.0モルなる範囲内が好ましく、さらにまた、0.4〜10モルがより好ましい。
【0088】
また、当該一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)が重合体類である場合における、こうした重合体類の数平均分子量としては、1000〜20,000なる範囲内が好ましく、さらに好ましくは、1500〜10,000なる範囲である。
【0089】
さらに、当該カルボン酸エステル基を有する化合物(B)が重合体類である場合における、こうした重合体類の軟化点としては、50〜130℃なる範囲が好ましく、より好ましくは、90℃〜120℃の範囲である。
【0090】
かかる分子量、軟化点が上記範囲であれば、得られる粉体塗料組成物の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)及び流動性が良好であり、塗膜の平滑性が優れたものとなる。
【0091】
次に、本発明の粉体塗料組成物において使用する、下記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)について説明する。
【0092】
R1−N(R2)(R3) (I)
【0093】
[式中、R1は芳香族炭化水素、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。]
【0094】
かかる塩(C)は、本発明の粉体塗料組成物に含有される水酸基とカルボン酸エステル基のエステル交換反応を促進する機能を有する。即ち、塩(C)は本発明の粉体塗料組成物の硬化触媒として働くものである。
【0095】
かかる塩(C)とは、前記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸が反応して芳香族アミノ基とスルフォン酸基がモル比1:1で結合した構造を1分子中に少なくとも1個含有する化合物を指称する。
【0096】
かかる塩(C)を調製する際に使用することができる前記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物としては、1分子中に少なくとも1個のアミノ基を有する芳香族酸アミン化合物を使用することができる。
【0097】
前記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物に含有されるR1は、アリール基であり、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、2−エチル−1−ナフチル基、4−エチル−1−ナフチル基、2−デシル−1−ナフチル基、1−デシル−2−ナフチル基などが挙げられる。
中でも触媒活性の点からフェニル基が好ましい。
【0098】
前記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物に含有されるR2,R3は、水素原子又は1価の有機基である。R2,R3としては、炭素原子数が1〜20の置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、置換もしくは未置換のシクロアルケニル基、置換もしくは未置換のアラルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアルケニル基、アルカジエニル基、酸素原子あるいは硫黄原子が環の一部分を構成している複素環残基の等の各種の基が挙げられる。
【0099】
上記した各種の置換基を有する有機基に結合した置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子やシアノ基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルボン酸アミド基、アリーロキシカルボニル基等の各種の原子団が挙げられる。
【0100】
次に、塩(C)の形成に使用することができるフッ素原子を有する有機スルフォン酸について説明する。
【0101】
本発明で使用するフッ素原子を有する有機スルフォン酸とは、フッ素原子を置換基として有する有機基に結合したスルフォン酸基を有する化合物を指称するものである。そして、かかる有機スルフォン酸としては、1価の酸および2価以上の酸の何れも使用できるが、得られる塩(C)の溶解性の点から下記一般式(II)で示される1価の酸であることが特に好ましい。
【0102】
【化3】
Figure 2004346152
【0103】
(式中R4は、少なくとも水素原子の一個をフッ素原子に置換した1価の有機基を表す。)
【0104】
少なくとも水素原子の一個をフッ素原子に置換した1価の有機基であるR4の代表的なものとしては、それぞれ、フッ素原子を置換基として有する、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニル基等が挙げられる。これらの有機基に含有される水素原子は、その一部分がフッ素原子に置換されていてもよいし、そのすべてが有機基に置換されていてもよい。
【0105】
かかる、フッ素原子が置換した1価の各種の有機基の基本となる未置換の1価の有機基の具体例としては、前記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物に含有されるR2、R3としての1価の有機基として例示したものが挙げられる。
【0106】
そして、少なくとも水素原子の一個をフッ素原子に置換した1価の有機基の中でR4として特に好ましいものは、塩(C)の触媒活性の点から、下記一般式(IV)で示されるα位に2個のフッ素原子を有する有機基である。
【0107】
R5CF− (IV)
【0108】
(式中、R5は水素原子、フッ素原子または炭素原子数が1〜5の置換もしくは未置換の炭化水素基を表す。)
【0109】
かかる一般式(IV)に含有されるR5としての、炭素原子数が1〜5の置換もしくは未置換の炭化水素基の代表的なものとしては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基等が挙げられる。そして、R5に含有される原子又は置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基等が挙げられる。
【0110】
これらの中で、塩(C)の触媒活性の点から、1位にフッ素原子を有するアルカンスルフォン酸が好ましく、トリフルオロメタンスルフォン酸が特に好ましい。
【0111】
前記一般式(I)で示される芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)としては、下記の式(III)で示される構造を有するものが好ましい。
【0112】
【化4】
Figure 2004346152
【0113】
[式中、R1は芳香族炭化水素、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基、R4は少なくとも水素原子の一個をフッ素原子に置換した1価の有機基を表す。]
【0114】
そして、上記した式(III)に含有されるR1、R2、R3、およびR4、それぞれの具体的なもの及び好ましいものは、芳香族アミン化合物およびフッ素原子を有する有機スルフォン酸に関する説明の中で記述したとおりである。
【0115】
次に、本発明で使用する化合物(A)、化合物(B)、および硬化触媒(C)の配合比率について、詳述する。
【0116】
まず、化合物(A)、化合物(B)および硬化触媒(C)成分の配合比率は、まず化合物(A)、化合物(B)両成分を、化合物(A)成分が含有する水酸基の当量と、化合物(B)成分が含有するカルボン酸エステル基との当量の比率が、前者と後者との当量比で1:0.1〜1:10なる範囲内が好ましく、より好ましくは、1:0.2〜1:5なる範囲内である。
【0117】
硬化触媒(C)成分は化合物(A)および化合物(B)なる両成分の固形分の合計量(固形分総量)100グラムに対して、300マイクロモル〜60ミリモルなる範囲内が好ましく、より好ましくは、350マイクロモル〜50ミリモルなる範囲内である。
【0118】
ここにおいて、化合物(A)成分と化合物(B)成分のうち、化合物(A)成分と化合物(B)成分の少なくともいずれかは、塗料の保存安定性を考慮し、重合体が主成分とする。
【0119】
次に各成分を用いて本発明の粉体塗料組成物を作成する方法について述べる。本発明の粉体塗料組成物を作成するには、たとえば公知慣用の種々の方法がそのまま利用できる。
【0120】
すなわち、種々の粉体塗料組成物構成成分を混合し、溶融混練せしめたのちに、さらに微粉砕せしめるという、いわゆる機械的粉砕方式や、種々の粉体塗料組成物構成成分含む溶液を噴霧乾燥し粉体塗料組成物を得る方法などを採用することにより、本発明の粉体塗料組成物を製造することができる。
【0121】
かくして得られる、本発明の粉体塗料組成物は、そのままで、クリヤー組成物として使用することも出来るし、さらに、顔料が配合された形で以て、着色組成物として使用することも出来る。
【0122】
さらにまた、本発の粉体塗料明組成物には、必要に応じて、レベリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン型光安定剤によって代表されるような種々の光安定剤、酸化防止剤または顔料分散剤のような、公知慣用の各種の添加剤類などをも配合せしめることが出来る。
【0123】
さらにまた、本発明の目的を逸脱しないような範囲内で、あるいは、本発明の特徴や効果を損なわない範囲内で、公知慣用の種々の硬化剤を含ませた形で以て、本発明の粉体塗料組成物を使用することが可能である。
【0124】
その際に併用される硬化剤としては、水酸基と反応し得るものであれば、いずれのものでもよく、それらのうちでも特に代表的な硬化剤としては、
【0125】
トリレンジイソシアネートなどによって代表される種々の芳香族ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネートなどによって代表される脂肪族ジイソシアネート類、またはイソホロンジイソシアネートなどによって代表される脂環式(環状脂肪族)ジイソシアネート類などの種々のジイソシアネート類またはポリイソシアネート類;
【0126】
前記した如き、ジ−ないしはポリイソシアネート類から誘導される、種々のイソシアネート・プレポリマー類や種々のブロックイソシアネート・プレポリマー類;
【0127】
メラミン樹脂や、尿素樹脂等の、種々のアミノ樹脂類;シリコン樹脂類やエポキシ樹脂などがある。
【0128】
かくして得られる本発明の粉体塗料組成物は、公知慣用の種々の方法によって、被塗物基材上に塗装され、しかるのち、焼き付けされるということにより、目的とする硬化塗膜が、この被塗物基材上に形成されるということになる。
【0129】
ここにおいて、上記した被塗物基材としては、鉄、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板、ブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類;瓦類;ガラス類;各種の無機質建材類;耐熱性のあるプラスチック、木材などがあり、具体的には、自動車車体または自動車(用)部品類;二輪車または二輪車(用)部品類;門扉またはフェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用資材類;アルミホイールなどのような種々の鉄ないしは非鉄金属類の緒素材ないしはプラスチック製品、木工緒製品類などがある。また、それらに化成処理、リン酸亜鉛処理、クロメート処理などの表面処理したものや、電着塗装を施されたものも含まれる。
【0130】
【実施例】
次に、本発明を、参考例、実施例および比較例により、一層、具体的に説明する。なお、以下において、部および%は、特に断りの無い限り、すべて重量基準であるものとする。
【0131】
〔水酸基価〕 ;無水酢酸とピリジンとの混合溶液に共重合体及び樹脂試料を溶解して、100℃で一時間加熱環流し、水酸基をアセチル化し、次いでイオン交換水を加えてさらに加熱環流した後、冷却し、水酸化カリウムのトルエン/メタノール溶液で逆滴定して求めた(単位:mgKOH/g)。
【0132】
〔酸価〕 ;シクロヘキサノンに樹脂試料を溶解して、0.1規定の水酸化カリウムメタノール溶液で滴定して求めた(単位:mgKOH/g)。
【0133】
〔軟化点〕 ;環球式自動軟化点試験機(明峰社製作所(株)製)を用い、グリセリンの加熱浴で3℃/分の昇温速度で昇温し、試料が軟化し始め、球が落下した時の温度を測定した(単位:℃)。
【0134】
参考例 1 [水酸基含有重合体(本発明を構成する(A)成分に相当)の調製例]
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、キシレンの100部を仕込み、窒素雰囲気下に、135℃まで昇温した。
【0135】
次いで、同温度で、スチレン70部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、2−ヒドロキシエチルアクリレート10部と、tert−ブチルパーオキシ2エチルヘキサノエート(以下、TBOと略記する。)の6部とからなる混合物を、6時間に亘って滴下した。
【0136】
滴下終了後も、同温度に、15時間のあいだ保持して、反応を完結せしめた後、さらに、得られた共重合体溶液を、約20Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去することによって軟化点108℃、水酸基価135のビニル系共重合体を得た。以下、これを重合体(A−1)と略記する。
【0137】
参考例 2 [水酸基含有重合体(本発明を構成する(A)成分に相当)の調製例]
参考例1と同様の反応容器に、キシレンの100部を仕込んで、窒素ガスの通気下に、135℃にまで昇温した。
【0138】
次いで、同温度で、スチレン65部、「プラクセルFM−1」(ダイセル化学製2ヒドロキシエチルメタクリレートのεカプロラクタム付加物)35部と、TBOの3部からなる混合物を、6時間に亘って滴下した。
【0139】
滴下終了後も、同温度に、15時間のあいだ保持して、反応を完結せしめた後、さらに、得られた共重合体溶液を、約20Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去することによって軟化点112℃、水酸基価80のビニル系共重合体を得た。以下、これを重合体(A−2)と略記する。
【0140】
参考例 3 [水酸基含有重合体(本発明を構成する(A)成分に相当)の調製例]
参考例1と同様の反応容器に、キシレンの100部を仕込んで、窒素ガスの通気下に、135℃にまで昇温した。
【0141】
次いで、同温度で、スチレン75部、ヒドロキシプロピルアクリレート25部と、TBOの4部からなる混合物を、6時間に亘って滴下した。
【0142】
滴下終了後も、同温度に、15時間のあいだ保持して、反応を完結せしめた後、さらに、得られた共重合体溶液を、約20Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去することによって軟化点104℃、水酸基価120のビニル系共重合体を得た。以下、これを重合体(A−3)と略記する。
【0143】
参考例4[カルボン酸エステル基含有重合体(本発明を構成する(B)成分に相当)の調製例]
参考例1と同様の反応容器に、キシレンの100部を仕込み、窒素雰囲気下に、135℃まで昇温した。
【0144】
次いで、同温度で、スチレン70部、エチルアクリレート30部と、TBO4部とからなる混合物を、6時間に亘って滴下した。
【0145】
滴下終了後も、同温度に、15時間のあいだ保持して、反応を完結せしめた後、さらに、得られた共重合体溶液を、約20Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去することによって軟化点101℃、水酸基価0のビニル系共重合体を得た。以下、これを重合体(B−1)と略記する。
【0146】
参考例 5 [カルボン酸エステル基併有重合体(本発明を構成する(B)成分に相当)の調製例]
参考例1と同様の反応容器に、キシレンの100部を仕込み、窒素雰囲気下に、135℃まで昇温した。
【0147】
次いで、同温度で、メチルメタクリレート75部、ノルマルブチルメタクリレート15部、2−エチルヘキシルアクリレート10部と、TBO4部とからなる混合物を、6時間に亘って滴下した。
【0148】
滴下終了後も、同温度に、15時間のあいだ保持して、反応を完結せしめた後、さらに、得られた共重合体溶液を、約20Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去することによって軟化点106℃、水酸基価0のビニル系共重合体を得た。以下、これを重合体(B−2)と略記する。
【0149】
参考例 6[エポキシ基含有ビニル重合体(D)の調製例]
参考例1と同様の反応容器に、キシレンの100部を仕込み、窒素雰囲気下に、135℃まで昇温した。
【0150】
次いで、同温度で、スチレン25部、メチルメタクリレート20部、ブチルメタクリレート25部、グリシジルメタクリレート30部と、TBO4部とからなる混合物を、6時間に亘って滴下した。
【0151】
滴下終了後も、同温度に、15時間のあいだ保持して、反応を完結せしめた後、さらに、得られた共重合体溶液を、約20Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去することによって軟化点110℃、エポキシ当量535のビニル系共重合体を得た。以下、これを重合体(D−1)と略記する。
【0152】
参考例 7[芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)の調製例]
ジフェニルアミン((CNH)1モルとトリフルオロメタンスルフォン酸(HCFSOH)1モルをトルエン中に加え30分撹拌する。トルエンを蒸発させた後、ヘプタンで洗浄し、結晶性の塩を得た。これを塩(C―1)と略記する。
【0153】
実施例1〜5および比較例1〜2
(粉体塗料組成物の調製)
それぞれ、第1表及び第2表に示す割合で配合して得られた、それぞれの組成物を、「APVニーダー・MP−2015型」(ツバコー横浜販売(株)製2軸押し出し混練機)を使用して、90から100℃で溶融混練せしめたのちに、微粉砕し、さらに200メッシュの金網で分級せしめることによって、平均粒径が30〜40μmなる、各種の粉体塗料組成物を調製した。これらの各粉体塗料組成物を(P−1)〜(P−5)、(p−1)、(p−2)と略記する。
【0154】
また、参考例7で得られた塩(C―1)を第1、2表中における、(C)成分として用いた。塩(C―1)化合物は、次の通りのものである。
【0155】
【表1】
Figure 2004346152
【0156】
【表2】
Figure 2004346152
【0157】
1)DDA:ドデカンジ酸(宇部興産製)
2)EX−570:表面調整剤(トロイ製)
【0158】
次いで、得られた粉体塗料組成物(P−1)〜(P−5)、(p−1)、(p−2)を使用して、下記の塗膜形成方法に従って各種の塗膜を作製した後、それぞれの塗膜について塗膜性能試験を行なった。結果を第3表及び第4表に示す
【0159】
被塗物として使用する基材としては、0.8mm(厚さ)×70mm×150mmの燐酸亜鉛処理鋼板を用いた。
【0160】
粉体塗料組成物(P−1)〜(P−5)、(p−1)、(p−2)を、それぞれ、基材に焼き付けた後の膜厚が60〜70μmとなるようにして静電粉体塗装せしめた後、120℃/20分間なる条件下に焼き付けを行ない、粉体塗料組成物からなる塗膜(以下、粉体塗膜と略記する。)を有する被塗物を得た。
【0161】
【表3】
Figure 2004346152
【0162】
【表4】
Figure 2004346152
【0163】
硬度・・・鉛筆(三菱ユニ)硬度。塗膜に鉛筆をあて、その際に傷が残らない鉛筆の硬さ
【0164】
耐溶剤性・・・キシレンを染み込ませたフエルトで以って、塗膜を、10往復に及ぶラビングを行ったのちの塗膜を、目視により判定した。
◎・・・塗膜に光沢感があり、塗膜に目立った損傷はない
○・・・塗膜に光沢感はあるが、溶剤によりエッチングされている
×・・・塗膜が溶剤により溶解し光沢感なし
【0165】
耐酸性・・・・塗膜表面に、10%硫酸水溶液の0.1ミリ・リットルを載せたパネルを、70℃の熱風乾燥機中に、30分間のあいだ保持したのち、塗膜表面を水洗し乾燥せしめてから、その塗膜の表面の状態を、目視により判定した。
◎・・・エッチングなし
○・・・ややエッチング有り
×・・・エッチングにより塗膜が溶解
【0166】
耐屈曲性・・・・25℃で塗膜面を上にしてを90°に折り曲げた部分の塗膜のワレを判定した。
◎・・・まったくワレが認められない。
○・・・一部にワレが認められる。
×・・・全面にワレが認められる。
【0167】
【発明の効果】
以上の結果から明らかなように、水酸基含有化合物とカルボン酸エステル基含有化合物に、特定の硬化触媒を配合せしめて構成される本発明の粉体塗料組成物は、とりわけ、低温硬化性などに優れた、実用性の高い硬化塗膜を提供可能である。

Claims (7)

  1. 一分子中に2個以上の水酸基を有する化合物(A)、一分子中に2個以上のカルボン酸エステル基を有する化合物(B)、及び、一般式(I)で示される芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)を含有してなる粉体塗料組成物。
    R1−N(R2)(R3) (I)
    [式中、R1は芳香族炭化水素、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。]
  2. 前記した芳香族アミン化合物中のR1が、フェニル基である請求項1に記載の粉体塗料組成物。
  3. 前記したフッ素原子を有する有機スルフォン酸が、一般式(II)で示されるものである、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
    Figure 2004346152
    (式中、R4は少なくとも水素原子の一個をフッ素原子に置換した1価の有機基を表す。)
  4. 前記した芳香族アミン化合物とフッ素原子を有する有機スルフォン酸から形成される塩(C)が、一般式(III)で示される構造を有するものである、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
    Figure 2004346152
    [式中、R1は芳香族炭化水素、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基、R4は少なくとも水素原子の一個をフッ素原子に置換した1価の有機基を表す。]
  5. 前記したR4が、一般式(IV)で示される1価の有機基である請求項3または4に記載の粉体塗料組成物。
    R5CF− (IV)
    [式中、R5は水素原子、フッ素原子または炭素原子数が1〜5の置換もしくは未置換の炭化水素基を表す。]
  6. 化合物(A)および/または化合物(B)がビニル系重合体である請求項1に記載の粉体塗料組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の粉体塗料組成物を硬化させて得られる硬化物。
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