JP2007238896A - 硬化性樹脂組成物、塗料組成物および塗膜形成方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、塗料組成物および塗膜形成方法 Download PDF

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淳夫 馬越
Daisuke Kawaguchi
大輔 川口
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康二 中島
Masatoshi Ohata
正敏 大畑
Hisanori Tanabe
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Abstract

【課題】
酸基とエポキシ基と水酸基とを有する硬化性樹脂組成物の固形分濃度を高めるとともに、架橋密度を増加させる。
【解決手段】
(a)(i)(1)酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマーと(2)酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマーとを共重合させることにより得られるアクリル系ポリ酸無水物と、(ii)1〜12個の炭素原子を有するモノアルコールとを反応させることにより得られる、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有するアクリル系ポリカルボン酸10〜70質量%;
(b)多官能ポリオール、ラクトン化合物、および酸無水物から得られる、ポリエステルポリカルボン酸10〜70質量%;
ならびに(c)水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシド10〜80質量%において、上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の分岐性が70%以上であることを特徴としている硬化性樹脂組成物。

Description

本発明は、自動車用上塗り塗料やコイルコーティング塗料などに対して好適に用いられる硬化性樹脂組成物に関する。
自動車の上塗り塗料として用いられる硬化性樹脂組成物として、酸基とエポキシ基とを反応させることにより生じるエステル結合を架橋点とするものは耐酸性に優れており、特に水酸基とエポキシ基とを有するポリエポキシドを用いる場合に、耐酸性に優れた塗膜を形成する高固形分の硬化性樹脂組成物が得られることが知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、さらに固形分を上げることが求められており、それとともに塗膜物性向上の基となる架橋密度の増加が期待されている。
特開平8−259667号公報
本発明の目的は、酸基とエポキシ基と水酸基とを有する硬化性樹脂組成物の固形分濃度を高めるとともに、架橋密度を増加させることにある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(a)(i)(1)酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー15〜40質量%と(2)酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー60〜85質量%とを共重合させることにより得られるアクリル系ポリ酸無水物と、(ii)1〜12個の炭素原子を有するモノアルコールとを、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1となる割合の量で反応させることにより得られる、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有し、酸価5〜300mgKOH/g(固形分)および数平均分子量500〜8000を有するアクリル系ポリカルボン酸10〜70質量%;
(b)多官能ポリオール、ラクトン化合物、および酸無水物から得られる、酸価50〜350mgKOH/g(固形分)、水酸基価5〜100mgKOH/g、数平均分子量400〜3500および質量平均分子量/数平均分子量1.8以下を有するポリエステルポリカルボン酸10〜70質量%;
ならびに(c)水酸基価5〜300mgKOH/g、エポキシ当量50〜700および数平均分子量200〜10000を有する、水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシド10〜80質量%;(但し、成分(a)〜(c)の配合量は硬化性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準とする。)において、上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の分岐性が70%以上であることを特徴としている。
ここで、上記ポリエステルポリカルボン酸(b)は、上記多官能ポリオールに触媒を使用せずに上記ラクトン化合物の開環付加を行い、さらに酸無水物を反応させたものであっても、また、
(1)上記多官能ポリオールに上記ラクトン化合物の一部を開環付加する工程、
(2)上記酸無水物の一部を加える工程、
(3)上記ラクトン化合物の残りを開環付加する工程、
(4)上記酸無水物の残りを加える工程、
からなる製造方法によって得られるものであってもよい。さらに、上記多官能ポリオールが、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタントリオール、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールからなる群から選択されてよく、上記ラクトン化合物が、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選択されてよい。
一方、上記アクリル系ポリエポキシド(c)が、(c)(i)式
[式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは、式
(式中、Yは炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基であり、mは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である。)で示す有機鎖、または、式
(式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは2〜50の整数である。)で示す有機鎖である。]で示す構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜70質量%と(ii)エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー10〜60質量%と必要に応じて(iii)水酸基およびエポキシ基の両方共有しないエチレン性不飽和モノマー0〜85質量%とを共重合することにより得られる、水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシドであってよい。
本発明のクリア塗料組成物は、先に記載の硬化性樹脂組成物をバインダー成分として含有するものである。また、さらに架橋樹脂粒子を含有していてもよい。
本発明の塗膜形成方法は、下塗りまたは中塗りした基材上に水系または溶剤系ベース塗料を塗布する工程;ベース塗膜を硬化させずに、この上に、先に記載のクリア塗料組成物を塗布する工程;および加熱することにより、ベース塗膜とクリア塗膜とを硬化させる工程;を包含している。
本発明の塗装物は、先に記載の方法で得られるものである。
本発明の硬化性樹脂組成物には、分岐性が高いポリエステルポリカルボン酸を含んでいるため、酸性雨に対する耐性、耐すり傷性および外観を維持しながら、従来のものに比べて、固形分濃度を高くすることができるとともに架橋密度が増加する。
これは、従来の硬化性樹脂組成物に含まれていたポリエステルポリカルボン酸が、多官能ポリオールに所定モル数のラクトン化合物を一度に付加して得られたポリエステルポリオールに、酸無水物を反応させて得られていたのに対し、本発明の硬化性樹脂組成物では、上記ラクトン化合物の付加を工夫することによって得られる、分岐性が高いポリエステルポリカルボン酸を用いていることによる。
上記付加方法には、触媒を使用しない方法と開環付加重合の成長末端となる水酸基を変性し、それ以上に鎖長の伸張を防止した後にラクトン化合物をさらに加える方法とがあるが、後者の方法により製造されたポリエステルポリカルボン酸は着色が少ないため、特に好ましい。
上記多官能ポリオールへのラクトン化合物の付加は、多官能ポリオールが有する複数個の水酸基に対して均等に起こるわけではない。すなわち、上記多官能ポリオールが有する複数個の水酸基よりも、この水酸基にラクトン化合物が開環付加して生じた水酸基の方が立体障害の少ない状態となる。このため、ラクトン化合物は開環付加して生じた水酸基に次々と付加してしまい、1つ、または2つの長い鎖を持つ、分岐性の低いポリエステルポリオールが得られる。その結果、最終的に得られるポリエステルカルボン酸の分岐性は低くなってしまっていると考えられる。ここで、触媒を使用しないこと、または、反応性の高い水酸基を変性してしまうことで、分岐性を高くすることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(a)(i)(1)酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー15〜40質量%と(2)酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー60〜85質量%とを共重合させることにより得られるアクリル系ポリ酸無水物と、(ii)1〜12個の炭素原子を有するモノアルコールとを、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1となる割合の量で反応させることにより得られる、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有し、酸価5〜300mgKOH/g(固形分)および数平均分子量500〜8000を有するアクリル系ポリカルボン酸10〜70質量%;
(b)多官能ポリオール、ラクトン化合物、および酸無水物基含有化合物から得られる、酸価50〜350mgKOH/g(固形分)、水酸基価5〜100mgKOH/g、数平均分子量400〜3500および質量平均分子量/数平均分子量1.8以下を有するポリエステルポリカルボン酸5〜70質量%;
ならびに(c)水酸基価5〜300mgKOH/g、エポキシ当量50〜700および数平均分子量200〜10000を有する、水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシド10〜80質量%;
を含有する硬化性樹脂組成物(但し、成分(a)〜(c)の配合量は硬化性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準とする。)において、上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の分岐性が***%以上であることを特徴としている。
本明細書では、まず、本発明の中心となるポリエステルポリカルボン酸(b)成分について説明を行うこととし、それ以外の成分については後述することとする。
ポリエステルポリカルボン酸(b)
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれるポリエステルポリカルボン酸(b)は、多官能ポリオールにラクトン化合物が開環付加して得られるポリエステルポリオールの末端にカルボキシル基を有する構造をしている。上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の分岐性は70%以上である。70%未満だと、目的とする効果が得られないおそれがある。本明細書において「ポリエステルポリオール」とは、エステル結合を有し、末端が水酸基である鎖を2本以上有するものをいう。
上記分岐性はポリエステルポリカルボン酸(b)を得るための原料である多官能ポリオールが有する水酸基の個数に対する、ラクトン化合物が付加した水酸基の個数の比率で表される。例えば、多官能ポリオールがペンタエリスリトールである場合、ペンタエリスリトールが有する水酸基の個数は4なので、ラクトン化合物が付加した水酸基の個数が2個以上であれば、分岐性が高いと言える。なお、上記多官能ポリオールが有する水酸基にラクトン化合物が付加した個数は、種々の分析手段、例えば、C13−NMRによって定量することが可能である。
上記分岐性の高いポリエステルポリカルボン酸(b)は、以下の2つの方法により得ることができる。
<触媒を使用しない方法>
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれるポリエステルポリカルボン酸(b)を得るための第1の方法は、触媒を使用せずに多官能ポリオールにラクトン化合物を開環付加させるものである。後述するように、通常、ラクトン化合物の開環付加反応には、スズ系などの触媒が用いられるのが一般的である。上記第1の方法では、触媒を使用しない。
上記第1の方法において使用される多官能ポリオールとは、水酸基を1分子中に3個以上有するアルコールである。多官能ポリオールの具体例として、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリンなどが挙げられるが、反応性を考慮すると、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが好ましい。最も好ましいのは、水酸基数の多いペンタエリスリトールである。
一方、上記ラクトン化合物としては、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトンなどの各種メチル化カプロラクトン;β−メチル−δ−バレロラクトン、エナントラクトン、ラウロラクトンなどが挙げられるが、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトンが入手容易性の点から好ましい。最も好ましいのは、ε−カプロラクトンである。
上記第1の方法における開環付加反応は、通常知られているものと同様の条件で行いうる。例えば、適当な溶媒中で、または無溶媒で、温度80〜200℃で数時間反応させることにより、多官能ポリオールにラクトン化合物が開環付加したポリエステルポリオールが得られる。
上記開環付加反応において、多官能ポリオールの水酸基のモル量に対し、ラクトン化合物のモル量は0.2〜10倍量であることが好ましい。0.2倍量を下回ると、樹脂が固くなって塗膜の耐衝撃性が低下し、10倍量を越えると塗膜の硬度が低下する。さらに好ましくは0.25〜5倍量であり、より好ましくは0.3〜3倍量である。
このようにして得られたポリエステルポリオールに対して、酸無水物を反応させることにより、ポリエステルポリカルボン酸(b)が得られる。上記酸無水物としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸および無水コハク酸などを挙げることができる。反応は、室温〜150℃、常圧のような通常の反応条件において行いうる。ただし、上記ポリエステルポリオールの全ての水酸基をカルボキシル基に変性する必要はなく、水酸基を残してもよい。
<二段反応方法>
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるポリエステルポリカルボン酸(b)を得るための第2の方法は、ラクトン化合物の開環付加を2段階で行うものである。
上記第2の方法は、
(1)多官能ポリオールにラクトン化合物の一部を開環付加する工程、
(2)酸無水物の一部を加える工程、
(3)ラクトン化合物の残りを開環付加する工程、
(4)酸無水物の残りを加える工程、
からなる。
上記第1の工程においては、多官能ポリオールに対して、ラクトン化合物の開環付加を行う。上記多官能ポリオールおよびラクトン化合物の具体例については、すでに第1の方法である触媒を使用しない方法のところで説明したものがそのまま適用される。
上記第1の工程におけるラクトン化合物の量は、上記多官能ポリオールに対して付加する上記ラクトン化合物の量の30〜70%とする。これらの範囲外では目的とする分岐性が得られないおそれがある。
上記多官能ポリオールとラクトン化合物との反応は、先の第1の方法における開環付加反応について説明した内容と、触媒を使用する点のみで異なる。上記触媒としては、テトラブチルチタネート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジラウレートなどのスズ系触媒、リン酸などを用いることができる。
上記第1の工程は、用いたラクトン化合物が消費されるまで行われることが好ましい。このため、FT−IRなどの上記ラクトン化合物の残存を確認することができる分析手段によって、上記反応の進行状況を追跡して、終点を決定することができる。
上記第1の工程終了時における生成物の多くは、上記ラクトン化合物が、上記多官能ポリオールが有する水酸基のうち、1個または2個の水酸基に対して付加したものであるものと考えられる。
上記第2の方法において、上記第1の工程の後に、酸無水物を加える第2の工程を実施する。この第2の工程では、上記第1の工程で得られたラクトン化合物が付加して生じた水酸基は反応性が高いため、酸無水物と優先的に反応するものと考えられる。上記酸無水物としては、第1の方法である触媒を使用しない方法のところで説明したものがそのまま適用される。
上記第2の工程は、先の第1の方法において、ポリエステルポリオールに対して酸無水物を反応させた手順と同様にして行うことができる。上記第2の工程は、酸無水物が消費されるまで行われることが好ましい。このため、先と同様に、酸無水物の残存を確認することができる分析手段によって、上記反応の進行状況を追跡して、終点を決定することができる。
上記酸無水物の量は、上記第1の工程で用いられたラクトン化合物に対して、0.3〜0.8倍のモル量であることが好ましい。0.3倍未満だと、ラクトン化合物が付加して生じた水酸基からの開環付加重合の進行を防止できず、分岐性が低下するおそれがある。一方、0.8倍を上回ると、未反応の多官能ポリオールの水酸基との反応が生じてしまい、目的とするポリエステルポリカルボン酸(b)が得られないおそれがある。
上記第2の方法において、上記第2の工程の後に、さらにラクトン化合物を開環付加する第3の工程を実施する。この工程は、先の第1の工程で説明した開環付加重合反応の内容に基づき実施することができる。
上記第3の工程において用いられる、上記ラクトン化合物の量は、上記多官能ポリオールに対して付加する上記ラクトン化合物の量から、上記第1の工程において用いたラクトン化合物の量を除いた量である。
上記第3の工程の終了は、上記第1の工程と同様に、ラクトン化合物の量を追跡することにより決定することができる。上記第3の工程が終了した時点で、ラクトン化合物の開環により生じた水酸基が酸無水物と反応して生じたカルボキシル基を末端に有する鎖とラクトン化合物の開環により生じた水酸基を末端に有する鎖とを持つ構造のものが得られていると考えられる。
上記第2の方法において、上記第3の工程の後に、第4の工程として、さらに酸無水物が加えられる。上記第4の工程は、先の鎖延長停止剤を用いる第2の工程と同様にして行うことができる。第4の工程においては、主に、ラクトン化合物の開環により生じた水酸基が酸無水物と反応してカルボキシル基が生成すると考えられる。
上記第4の工程で使用される酸無水物の量は、第3の工程において用いられたラクトン化合物に対して0.3〜0.6倍のモル量とすることができる。酸無水物の量を少なくすることにより、水酸基を残すことが可能となる。
上記第1および第3の工程で用いられるラクトン化合物、ならびに上記第2および第4の工程で用いられる酸無水物は通常それぞれ同じものが使用されるが、必要に応じて、異なる種類のものを用いることも可能である。
上記第1および第2の方法によって得られるポリエステルポリカルボン酸(b)の固形分酸価は50〜350であることが好ましい。酸価が350を越えると樹脂の粘度が高くなりすぎて樹脂組成物の固形分濃度が低下するおそれがあり、酸価が50を下回ると樹脂組成物の硬化性が不足する。さらに好ましくは100〜300、より好ましくは150〜250mgKOH/gである。
なお、これ以降、製造方法に限定されないポリエステルポリカルボン酸(b)の特性について述べる。
上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の数平均分子量は、400〜3500であることが好ましい。分子量が3500を越えると樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて樹脂組成物の固形分濃度が低下するおそれがあり、分子量が400を下回ると樹脂組成物の硬化性が不足または塗膜の耐水性が低下する。さらに好ましくは500〜2500、より好ましくは700〜2000である。また、質量平均分子量/数平均分子量との比率は1.8以下であることが好ましい。1.8を越えると、塗膜の耐水性および/または耐候性が低下する。さらに好ましくは1.5以下、より好ましくは1.35以下である。
上記ポリエステルポリカルボン酸(b)が水酸基を有する場合、塗膜の表面にカルボキシル基と水酸基とを同時に提供されるので、例えば、リコートしたような場合、水酸基を有しないポリエステルポリカルボン酸に比べて、優れた密着性を提供する。
その場合、ポリエステルポリカルボン酸(b)の水酸基価は、150mgKOH/g(固形分)以下であることが好ましい。水酸基価が150mgKOH/gを越えると塗膜の耐水性が低下する。さらに好ましくは5〜100mgKOH/g、より好ましくは10〜80mgKOH/gの範囲である。
また、水酸基を有するポリエステルポリカルボン酸は、後述するように、アクリル系ポリエポキシド(c)およびアクリル系ポリカルボン酸(a)の両方と反応して結合しうるので、より強固な塗膜を得ることができる。この場合、水酸基の量は1分子中に平均0.1個以上であることが好ましい。
一般に、全体として用いられる酸無水物の酸無水物基のモル量は、反応相手となる水酸基のモル量の0.2〜1.0倍、特に0.5〜0.9倍とすることが望ましい。水酸基のモル量に対する酸無水物基のモル量が0.2倍を下回ると得られる樹脂組成物の硬化性が不足する。
上記ポリエステルポリカルボン酸(b)成分は、硬化性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準として5〜70質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%の量で配合されうる。ポリエステルポリカルボン酸の量が5質量%を下回ると得られる塗料の固形分濃度が上がらず、70質量%を越えると得られる塗膜の耐候性が低下する。
アクリル系ポリカルボン酸(a)
本発明の硬化性樹脂組成物に用いるアクリル系ポリカルボン酸(a)は、(1)酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー15〜40質量%、好ましくは15〜35質量%と(2)酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー60〜85質量%、好ましくは65〜85質量%とを共重合させることにより得られるアクリル系ポリ酸無水物と、(ii)1〜12個の炭素原子を有するモノアルコールとを、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1となる割合の量で反応させることにより得られるものであり、1分子中に平均2個以上のカルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有している。酸無水物基をモノアルコールと反応させることにより得られる、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを隣接した炭素に有する構造は、これから得られる塗膜の耐酸性向上につながる。その固形分酸価は5〜300mgKOH/g、好ましくは25〜250mgKOH/g、より好ましくは50〜200mgKOH/gである。酸価が5mgKOH/gを下回ると硬化性不足となり、300mgKOH/gを上回ると貯蔵安定性が不良となるので好ましくない。
また、数平均分子量は500〜8000、また800〜6000、特に1500〜4000とすることが好ましい。数平均分子量が8000を上回ると樹脂同士の相溶性が低下し、外観が低下する。数平均分子量が500を下回ると樹脂組成物の硬化性が不充分となる。
上記酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマーの具体例には、無水イタコン酸、無水マレイン酸および無水シトラコン酸などが挙げられる。上記酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマーの量が15質量%を下回ると硬化性が不足し、40質量%を上回ると得られる塗膜が固くもろくなりすぎて耐候性が不足する。
一方、酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマーは、酸無水物基に悪影響を与えないものであれば特に限定されず、エチレン性不飽和結合を一つ有する炭素数3〜15、特に3〜12のモノマーであることが好ましい。具体例として、スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−、i−、およびt−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルおよび(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル等)、シェル社製のVeoVa−9およびVeoVa−10等が挙げられる。スチレンおよびスチレン誘導体を用いる場合は、5〜40質量%の量で使用するのが好ましい。
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸のようなカルボキシル基を有するモノマーも酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a)(i)(2)として用いうる。中でも、これらとε−カプロラクトンの付加物(例えば、アロニックスM−5300)のようなエチレン性不飽和基とカルボキシル基との間に炭素数5〜20個程度分のスペーサー部分を有する長鎖カルボン酸モノマーを用いれば、塗膜の耐擦傷性が向上し、特に好ましい。
例えば、水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと酸無水物基含有化合物とを水酸基と酸無水物基とがモル比で1/0.5〜1/1.0、好ましくは1/0.8〜1/1.0となる割合の量でハーフエステル化反応させることにより得られるカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーを、酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a)(i)(2)として用いうる。このモル比が1/0.5以上になるとポリマー粘度が高くなり作業性不良となる。1/1.0以下になると過剰の酸無水物基含有化合物が残り、塗膜の耐水性が低下する。
ここで用いる水酸基含有エチレン性不飽和モノマーの炭素数は5〜23であることが好ましく、5〜13であることがさらに好ましい。この鎖長が短すぎると架橋点近傍のフレキシビリティーがなくなるため固くなりすぎ、長すぎると架橋点間分子量が大きくなりすぎるからである。一般には、式
[式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは、式
(式中、Yは炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基であり、mは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である。)で示す有機鎖、または、式
(式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは2〜50の整数である。)で示す有機鎖である。]で示す構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマーが挙げられる。具体的には、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシルおよびこれらのε−カプロラクトンとの反応物のような化合物および(メタ)アクリル酸と大過剰のジオール(例えば、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)をエステル化することにより調製することができる化合物が挙げられる。
このような化合物は市販されており、例えば、三菱化学社製のアクリル酸4−ヒドロキシブチル「4HBA」およびメタクリル酸4−ヒドロキシブチル「4HBMA」など、ダイセル化学工業社製「プラクセルFM1」および「プラクセルFA1」等が挙げられる。プロピレンオキサイド系モノマーとしては日本油脂社製の「ブレンマーPP−1000」、「ブレンマーPP−800」およびエチレンオキサイド系モノマーとしては、「ブレンマーPE−90」がある。
ここで用いる酸無水物基含有化合物の具体例には、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水コハク酸等が挙げられる。
水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと酸無水物基含有化合物とのハーフエステル化の反応は通常の方法に従い、室温から150℃の温度で行なわれる。
上記酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a)(i)(2)として、樹脂同士の相溶性を向上させるのに有効であるため、2種以上のエチレン性不飽和モノマーを混合して用いることが一般的である。
酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー(a)(i)(1)と酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a)(i)(2)との共重合は、例えば、ラジカル重合開始剤としてアゾ系開始剤またはパーオキサイド系開始剤をエチレン性不飽和モノマーの合計100質量部に対して0.5から20質量部の量で用い、重合温度80〜200℃、重合時間3〜10時間で常圧または加圧下で行うことができる。その際、連鎖移動剤や着色防止剤等を加えてもよい。
このようにして得られるアクリル系ポリ酸無水物は1分子中に平均で少なくとも2個、好ましくは2〜15個の酸無水物基を有している。1分子中に含有される酸無水物基が2個を下回ると、樹脂組成物の硬化性が不充分となる。15個を上回ると固くもろくなりすぎ、耐候性が不足する。
次いで、得られたアクリル系ポリ酸無水物(a)(i)を、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1、好ましくは1/5〜1/1、より好ましくは1/2.0〜1/1となる割合の量でモノアルコール(a)(ii)と反応させることにより、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有するアクリル系ポリカルボン酸(a)を調製する。1/10を下回ると過剰のアルコールが多すぎて硬化時にワキの原因となり、1/1を上回ると未反応の無水物基が残り、貯蔵安定性が悪くなる。
上記モノアルコール(a)(ii)は、1〜12個、特に1〜8個の炭素原子を有することが好ましい。加熱時アルコールが揮発し酸無水物基を再生するのに良好だからである。好適に用い得るモノアルコールの具体例として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、フリフリルアルコール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、アセトール、アリルアルコールおよびプロパルギルアルコールなどが挙げられる。特に好ましいものはアセトール、フリフリルアルコール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、エタノールおよびメタノールである。
アクリル系ポリカルボン酸(a)成分は、硬化性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準として10〜70質量%、好ましくは15〜50質量%、より好ましくは20〜45質量%の量で硬化性樹脂組成物に配合されうる。アクリル系ポリカルボン酸(a)成分の配合量が10質量%を下回ると得られる塗膜の耐酸性が低下し、70質量%を越えると塗膜が硬くなりすぎる。
アクリル系ポリエポキシド(c)
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるアクリル系ポリエポキシド(c)は、水酸基価5〜300mgKOH/g、エポキシ当量50〜700および数平均分子量200〜10000を有している。水酸基価を有することで、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有するアクリル系ポリカルボン酸(a)と、水酸基およびエポキシの両方の官能基において反応し結合するので、より強固な塗膜を得ることができ、得られる塗膜の密着性およびリコート性などが向上する。
水酸基価が300を越えると、塗料固形分が低下したり硬化塗膜の耐水性が十分でなくなったりし、5以下では密着性に劣る。好ましい水酸基価は10〜200mgKOH/g、より好ましくは15〜150mgKOH/gである。また、エポキシ当量が50より小さいと硬くなりすぎて塗膜がもろくなるので好ましくなく、700より大きいと樹脂組成物の硬化性が不充分となる。好ましいエポキシ当量は80〜600、より好ましくは100〜500である。一方、数平均分子量が500を下回ると得られる塗膜の硬化性が低下し、10000を上回ると得られる塗料の固形分が低下する。好ましい数平均分子量は1000〜8000、より好ましくは1500〜5000である。
上記水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシド(c)は、水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜70質量%と(ii)エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー10〜60質量%と必要に応じて(iii)水酸基およびエポキシ基の両方を有しないエチレン性不飽和モノマー0〜85質量%とを共重合することにより得ることができる。エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマーが10重量%以下では硬化性が不足し、60重量%以上では硬くなりすぎて耐候性不足となる。
上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、先のアクリル系ポリカルボン酸(a)のところで述べたものを使用することができる。
上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレートおよび3,4−エポキシシクロヘキサニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。バランスのとれた硬化性と貯蔵安定性を示す樹脂組成物を調製するためには、グリシジル(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
一方、エポキシ基を有しないエチレン性不飽和モノマーとしては、アクリル系ポリ酸無水物(a)(i)を調製するために酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a)(i)(2)として上述したモノマーが挙げられる。共重合も上述と同様に行いうる。
上記アクリル系ポリエポキシド(c)は、1分子中にエポキシ基を平均で好ましくは2〜12個、より好ましくは3〜10個、および水酸基を平均で好ましくは0.5〜10個、より好ましくは1〜8個有する。
上記アクリル系ポリエポキシド(c)成分は、硬化性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準として10〜80質量%、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは30〜65質量%の量で配合されうる。アクリル系ポリエポキシド(c)の量が10質量%を下回ると得られる塗膜の硬化性が低下し、70質量%を越えると耐黄変性が悪化する。
硬化性樹脂組成物
上記アクリル系ポリカルボン酸(a)、ポリエステルポリカルボン酸(b)およびアクリル系ポリエポキシド(c)を配合することにより本発明の硬化性樹脂組成物が得られる。
アクリル系ポリカルボン酸(a)、ポリエステルポリカルボン酸(b)およびアクリル系ポリエポキシド(c)の配合は、当業者に周知の量および方法で行いうる。
上記アクリル系ポリカルボン酸(a)およびポリエステルポリカルボン酸(b)に含有されるカルボキシル基とアクリル系ポリエポキシド(c)に含有されるエポキシ基とのモル比が1/1.4〜1/0.6、好ましくは1/1.2〜1/0.8であり、かつアクリル系ポリカルボン酸(a)に含有されるカルボキシル基またはカルボキシル基結合炭素の隣接する炭素に結合するカルボン酸エステル基とポリエステルポリカルボン酸(b)およびアクリル系ポリエポキシド(c)に含有される水酸基とのモル比が1/2.0〜1/0.5、より好ましくは1/1.5〜1/0.7となるような量で配合を行うことが好ましい。
アクリル系ポリカルボン酸(a)およびポリエステル系ポリカルボン酸(b)に含有されるカルボキシル基とアクリル系ポリエポキシド(c)に含有されるエポキシ基との割合が1/0.6を上回ると得られる樹脂組成物の硬化性が低下し、1/1.4を下回ると塗膜が黄変する。アクリル系ポリカルボン酸(a)に含有されるカルボキシル基またはカルボキシル基結合炭素に隣接する炭素に結合するカルボン酸エステル基とポリエステル系ポリカルボン酸(b)およびアクリル系ポリエポキシド(c)に含有される水酸基とのモル比が1/0.5を上回ると得られる樹脂組成物の硬化性が低下し、1/2.0を下回ると水酸基が過剰となるので耐水性が低下する。この配合量はそれぞれのポリマーの水酸基価、酸価およびエポキシ当量から当業者に周知の計算法により計算することができる。
このようにして得られる本発明の硬化性樹脂組成物の硬化機構は、まず、加熱によりポリアクリル系ポリカルボン酸(a)中のカルボキシル基とカルボン酸エステル基とが反応してアクリル系ポリカルボン酸(a)中に酸無水物基が生成し、遊離のモノアルコールが生成する。生成したモノアルコールは蒸発することにより系外へ除去される。ポリアクリル系ポリカルボン酸(a)中に生成した酸無水物基はポリエステルポリカルボン酸(b)およびアクリル系ポリエポキシド(c)中に含有される水酸基と反応することにより架橋点を形成し、再度カルボキシル基を形成する。このカルボキシル基およびポリエステルポリカルボン酸(b)に存在するカルボキシル基はアクリル系ポリエポキシド(c)中に存在するエポキシ基と反応することにより架橋点を形成する。このように、3種類のポリマーが相互に反応することにより硬化が進行して高い架橋密度を提供することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、例えば4級アンモニウム塩のような酸とエポキシとのエステル化反応に通常用いられる硬化触媒を含んでもよい。本発明の硬化性樹脂組成物に用い得る他の触媒の具体例には、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドもしくはブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリドもしくはブロミド、サリチレートもしくはグリコレート、パラトルエンスルホネート等が挙げられる。これらの硬化触媒は混合して用いてもよい。
硬化触媒は、樹脂組成物固形分に対し一般に0.01〜3.0質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、より好ましくは0.4〜1.2質量%の配合量で用いうる。用いる触媒の量が0.01質量%を下回ると硬化性が低下し、3.0質量%を上回ると貯蔵安定性が低下する。
また、特開平2−151651号公報および同第2−279713号公報に記載のように、スズ系の化合物をこれらと併用してもよい。スズ系触媒には、例えば、ジメチルスズビス(メチルマレート)、ジメチルスズビス(エチルマレート)、ジメチルスズビス(ブチルマレート)、ジブチルスズビス(ブチルマレート)等が挙げられる。
スズ系の化合物は、樹脂組成物固形分に対し一般に0.05〜6質量%、好ましくは0.1〜4.0質量%、より好ましくは0.2〜2.0質量%の配合量で用いうる。用いるスズ系の化合物の量が0.05質量%を下回ると貯蔵安定性が低下し、6質量%を上回ると耐候性が低下する。硬化触媒とスズ系化合物とを併用する場合は、硬化触媒とスズ化合物の質量比は1/4〜1/0.2とすることが好ましい。
また、レオロジーコントロール効果を期待して、架橋樹脂粒子を用いることができる。その場合に架橋樹脂粒子は、本発明の硬化性樹脂組成物の樹脂固形分100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の量で添加される。架橋樹脂粒子の添加量が10質量部を上回ると外観が悪化し、0.01質量部を下回ると期待する効果が得られない。
本発明は、上述の硬化性樹脂組成物をバインダー成分として含有する塗料組成物も提供する。本発明の塗料組成物の製造法は特に限定されず、当業者に周知の全ての方法を用いうる。
本発明の塗料組成物は、スプレー塗装、刷毛塗り塗装、浸漬塗装、ロール塗装、流し塗装等により塗装しうる。基材は必要に応じ、下塗りまたは中塗りされていてもよい。下塗り塗料および中塗り塗料は公知のものを用いうる。
本発明の塗料組成物は種々の基材、例えば木、金属、ガラス、布、プラスチック、発泡体等、特に、プラスチックおよび金属表面、例えばスチール、アルミニウムおよびこれらの合金に対して用いうる。一般に、膜厚は所望の用途により変化する。多くの場合、0.5〜3ミルが有用である。
基材への塗装後、塗膜を硬化させる。硬化は100〜180℃、好ましくは120〜160℃で高い架橋度の硬化塗膜を得られる。硬化時間は硬化温度等により変化するが、120〜160℃で10〜30分の硬化が適当である。
本発明の好ましい一実施態様では、以下の工程を包含する方法により塗膜が提供される。下塗りまたは中塗りした基材上に水系または溶剤系ベース塗料を塗布する工程;ベース塗膜を硬化させずに、この上に、先のクリア塗料組成物を塗布する工程;および加熱することにより、ベース塗膜とクリア塗膜とを硬化させる工程;を包含する塗膜形成方法。
以下本発明について実施例を掲げてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」および「%」は特に断りのない限り質量基準である。
製造例1 ポリエステルポリカルボン酸(b)の製造 その1
ペンタエリスリトール136部、ε−カプロラクトン456部(ペンタエリスリトールに対して4倍モル量)およびジブチルスズオキサイド0.12部を反応容器に仕込み、170℃まで加熱して、窒素を吹き込みながら2.5時間攪拌を行った。ガスクロマトグラフィーでε−カプロラクトンのピークが消失していることを確認し、100℃まで冷却した。無水ヘキサヒドロフタル酸308部(ペンタエリスリトールに対して2倍モル量)を加え、150℃まで昇温して、そのまま1.5時間攪拌を続けた。FT−IRで酸無水物基に基づくピークが消失していることを確認し、ε−カプロラクトン456部(ペンタエリスリトールに対して4倍モル量)を加えて、140℃で1.5時間攪拌した。先と同様にFT−IRでε−カプロラクトンに基づくピークが消失していることを確認し、無水ヘキサヒドロフタル酸231部(ペンタエリスリトールに対して1.5倍モル量)を加え、150℃で1.5時間反応を行い、FT−IRで酸無水物基に基づくピークが消失していることを確認し、反応を終了した。
得られたポリエステルポリカルボン酸(b)の数平均分子量は2470、重量平均分子量は3500であり、固形分酸価は128であった。
<分岐性の評価>
反応生成物について、C13−NMR測定を行った。この系において、ε−カプロラクトンが開環して得られる構造は以下の3種類と考えられる。
A.末端に水酸基を有する構造(無水ヘキサヒドロフタル酸と反応せず)
B.末端に別のε−カプロラクトンが付加した構造
C.末端に無水ヘキサヒドロフタル酸が付加した構造
ここで上記Bの構造は、さらにε−カプロラクトンが付加しているため、末端部に位置することはない。逆に上記AおよびCの構造は、ε−カプロラクトンが開環して得られた(ポリ)エステル部分において末端に位置する構造単位となる。このため、上記AおよびCの個数が、ペンタエリスリトールにおける、ε−カプロラクトンが付加した水酸基の個数となる。
上記3種類の構造について、ε−カプロラクトンが開環して生じる水酸基のβ位に当たるメチレン基は、それぞれ、A…32.3ppm、B…28.0ppm、C…27.9ppmに出現する。よって、上記3つの位置に出現したピークの面積を合計し、A〜Cそれぞれのピーク面積をこの合計値で割って得られた比率を求め、これに反応に用いたε−カプロラクトンのモル倍数である8をそれぞれ掛けたところ、A/B/Cは、0.09/5.14/2.77となった。
上で述べたように、上記A〜Cの構造の中で、AおよびCが、ペンタエリスリトールの水酸基にε−カプロラクトンが付加した場合に生じる構造であると見なされる。すなわち、ペンタエリスリトールが有する4個の水酸基のうち、0.09+2.77=2.86個にε−カプロラクトンが付加しており、分岐性は2.86/4=約72%と高い値を示した。
製造例2 ポリエステルポリカルボン酸(b)の製造 その2
ペンタエリスリトール136部、ε−カプロラクトン912部(ペンタエリスリトールに対して4倍モル量)を反応容器に仕込み、170℃まで加熱して、窒素を吹き込みながら8時間攪拌を行った。ガスクロマトグラフィーでε−カプロラクトンのピークが消失していることを確認し、100℃まで冷却した。無水ヘキサヒドロフタル酸539部(ペンタエリスリトールに対して3.5倍モル量)を加え、150℃まで昇温して、そのまま1.5時間攪拌を続けた。FT−IRで酸無水物基に基づくピークが消失していることを確認し、反応を終了した。
得られたポリエステルポリカルボン酸(b)の数平均分子量は2400、重量平均分子量は3250であり、固形分酸価は174であった。また、実施例1と同様にして、分岐性の評価を行ったところ、分岐性は70%であった。なお、この得られたポリエステルポリカルボン酸(b)は黄色に着色していた。
比較製造例
ペンタエリスリトール136部、ε−カプロラクトン912部(ペンタエリスリトールに対して8倍モル量)およびジブチルスズオキサイド0.12部を反応容器に仕込み、170℃まで加熱して、窒素を吹き込みながら2.5時間攪拌を行った。ガスクロマトグラフィーでε−カプロラクトンのピークが消失していることを確認し、100℃まで冷却した。無水ヘキサヒドロフタル酸539部(ペンタエリスリトールに対して3.5倍モル量)を加え、150℃まで昇温して、そのまま1.5時間攪拌を続けた。FT−IRで酸無水物基に基づくピークが消失していることを確認し、反応を終了した。
得られた比較用ポリエステルポリカルボン酸の数平均分子量は2300、重量平均分子量は3040であり、固形分酸価は128であった。また、製造例1と同様にして、分岐性の評価を行ったところ、分岐性は63%であった。
製造例3 アクリル系ポリカルボン酸(a)の製造
温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管及び滴下ロートを備えた3Lの反応槽に、キシレン527.9質量部を仕込み127℃に昇温した。この反応槽に、滴下ロートを用い、スチレン210質量部、メタクリル酸シクロヘキシル225.3質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル139.4重量部、アクリル酸n−ブチル219.6質量部、アクリル酸25.7質量部、無水マレイン酸180質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート250質量部及びt−ブチルパーオクトエート90質量部とキシレン100質量部とからなる溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間にわたり127℃で保持した後、t−ブチルパーオクトエート5質量部とキシレン50質量部とからなる溶液を30分間で滴下した。この滴下終了後、さらに1時間、127℃にて反応を継続させ、数平均分子量(Mn)2500のアクリル系ポリ酸無水物を含む不揮発分57%のワニスを得た。得られたワニス1922.9質量部に、メタノール99.2質量部を加え、70℃で23時間反応させ、アクリル系ポリカルボン酸(a)を含むワニスを得た。なお、このアクリル系ポリカルボン酸(a)についてFT−IRを測定し、酸無水物基の吸収(1785cm−1)が消失しているのを確認した。
製造例4 アクリル系ポリエポキシド共重合体(c)の製造
温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管及び滴下ロートを備えた2Lの反応槽に、キシレン200質量部を仕込み、125℃に昇温した。この反応槽に滴下ロートを用いメタクリル酸グリシジル354質量部、スチレン250質量部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル116質量部、アクリル酸−n−ブチル60重量部、メタクリル酸イソブチル220質量部、ジターシャルアミルパーオキサイド33質量部、及びキシレン90質量部からなる溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間にわたり125℃で保持して反応を行った後、ジターシャルアミルパーオキサイド3.5質量部とキシレン13.2質量部とからなる溶液を30分間で滴下した。この滴下後、更に1時間、125℃にて反応を継続させ、数平均分子量2200のアクリル系ポリエポキシド(c)を含む不揮発分77.4%のワニスを得た。
実施例1 クリア塗料の製造および評価
製造例1で得られたポリエステルポリカルボン酸(b)15部(固形分)、製造例3のアクリル系ポリカルボン酸(a)32.3部(固形分)、および製造例4のアクリル系ポリエポキシド(c)52.7部(固形分)に、チヌビン900(紫外線吸収剤、チバスペシャリティーケミカル社製)2部、チヌビン123(光安定化剤、チバスペシャリティーケミカル社製)1部およびモダフロー(表面調整剤、モンサント社製)0.1部を加え、ディスパーで攪拌してクリア塗料を得た。このクリア塗料について、酢酸ブチル/キシレン=1/1からなるシンナーで希釈し、粘度がNo.4フォードカップで28秒となるよう調整した。希釈した塗料について、JISK 5601−1−2に示された方法で固形分濃度を測定するとともに、それぞれブリキ板上に乾燥膜厚が60μmとなるよう塗装して、140℃で25分間焼付け乾燥を行った。得られた硬化塗膜についてレオバイブロン(動的粘弾性自動測定機、オリエンテック社製)を用いて架橋密度を測定した。表1に固形分濃度および架橋密度の測定結果を示す。
実施例2 クリア塗料の製造および評価
実施例1において、用いたポリエステルポリカルボン酸(b)の代わりに、製造例2で得られたポリエステルポリカルボン酸(b)を同量用いた以外は同様にしてクリア塗料を得るとともに、この塗料の固形分濃度および得られる架橋密度の測定を行った。表1に固形分濃度および架橋密度の測定結果を示す。
比較例
実施例1において、用いたポリエステルポリカルボン酸(b)の代わりに、比較製造例で得られたポリエステルポリカルボン酸を同量用いた以外は同様にしてクリア塗料を得るとともに、この塗料の固形分濃度および得られる架橋密度の測定を行った。表1に固形分濃度および架橋密度の測定結果を示す。
得られた結果から、本発明の硬化性樹脂組成物は、塗装時の固形分濃度および架橋密度が従来のものに比べて増加することが確認できた。
本発明の硬化性樹脂組成物は、高固形分濃度および高架橋密度を必要とする自動車用塗料に利用可能である。

Claims (10)

  1. (a)(i)(1)酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー15〜40質量%と(2)酸無水物基を有しないエチレン性不飽和モノマー60〜85質量%とを共重合させることにより得られるアクリル系ポリ酸無水物と、(ii)1〜12個の炭素原子を有するモノアルコールとを、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1となる割合の量で反応させることにより得られる、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有し、酸価5〜300mgKOH/g(固形分)および数平均分子量500〜8000を有するアクリル系ポリカルボン酸10〜70質量%;
    (b)多官能ポリオール、ラクトン化合物、および酸無水物から得られる、酸価50〜350mgKOH/g(固形分)、水酸基価5〜100mgKOH/g、数平均分子量400〜3500および質量平均分子量/数平均分子量1.8以下を有するポリエステルポリカルボン酸5〜70質量%;
    ならびに(c)水酸基価5〜300mgKOH/g、エポキシ当量50〜700および数平均分子量200〜10000を有する、水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシド10〜80質量%;(但し、成分(a)〜(c)の配合量は硬化性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準とする。)において、
    前記ポリエステルポリカルボン酸(b)の分岐性が70%以上であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記ポリエステルポリカルボン酸(b)が、前記多官能ポリオールに触媒を使用せずに前記ラクトン化合物の開環付加を行い、さらに酸無水物を反応させたものであることを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記ポリエステルポリカルボン酸(b)が、
    (1)前記多官能ポリオールに前記ラクトン化合物の一部を開環付加する工程、
    (2)前記酸無水物の一部を加える工程、
    (3)前記ラクトン化合物の残りを開環付加する工程、
    (4)前記酸無水物の残りを加える工程、
    からなる製造方法によって得られるものであることを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記多官能ポリオールが、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタントリオール、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールからなる群から選択される請求項1〜3のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記ラクトン化合物が、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選択される請求項1〜4のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記アクリル系ポリエポキシド(c)が、(c)(i)式


    [式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは、式


    (式中、Yは炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基であり、mは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である。)で示す有機鎖、または、式


    (式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは2〜50の整数である。)で示す有機鎖である。]で示す構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜70質量%と(ii)エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー10〜60質量%と必要に応じて(iii)水酸基およびエポキシ基の両方共有しないエチレン性不飽和モノマー0〜85質量%とを共重合することにより得られる、水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリエポキシドである請求項1〜5のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物をバインダー成分として含有するクリア塗料組成物。
  8. さらに架橋樹脂粒子を含有する請求項7記載のクリア塗料組成物。
  9. 下塗りまたは中塗りした基材上に水系または溶剤系ベース塗料を塗布する工程;
    ベース塗膜を硬化させずに、この上に、請求項7記載のクリア塗料組成物を塗布する工程;および加熱することにより、ベース塗膜とクリア塗膜とを硬化させる工程;
    を包含する塗膜形成方法。
  10. 請求項9記載の方法で得られる塗装物。
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