JP2004344871A - 多孔質フィルターの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 高分子材料に気孔形成剤を分散させてなる成形材料を、該高分子材料が熱溶融し、かつ該粒状気孔形成剤の一部又は全部が熱溶融する温度で成形し、冷却して充実成形体を得、次いで該充実成形体中の気孔形成剤を、上記高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させることを特徴とする多孔質フィルターの製造方法。
【効果】 本発明によれば、被捕集物に対する捕集性を維持しつつ、気体又は液体の透過性を向上させた多孔質フィルターを得ることができ、この多孔質フィルターは、浄水等に使用される液体用フィルター、空気の清浄化等に使用される気体用フィルターとして好適である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、多孔質フィルターの製造方法、特に、被捕集物に対する捕集性を維持しつつ、気体又は液体の透過性を向上させた多孔質フィルターの製造方法に関する。
最近、種々の機器で用いられているフィルターには、機器の小型化、性能向上等多様なニーズに対応するために、高い性能が要求されており、その形状もフィルム状の薄いものから、厚いシート状、ブロック状の成形体など様々な形状のものが用いられる。
このようなフィルターの用途としては、例えば、浄水用フィルターのような液体用フィルターがある。通常、工業用水や水道水の用途では、微生物を用いた活性汚泥法、砂濾過法、硫酸アルミニウム、硫酸鉄等の薬品を用いた凝集沈殿法などにより浄水されるが、この水の清浄度を更に高めるためには、多孔質フィルターなどによりフィルター濾過し、更に高純度の水を得る場合は、プレフィルターで処理後、逆浸透膜による分離、イオン交換樹脂によるイオンの除去などの処理を施すことによりに浄水される。
浄水フィルターは、一般に、プレフィルターと精密フィルターとを直列にして、求める浄水度により多段にして用いられる。プレフィルターとしては、フィルム状若しくは粒子状の多孔質体又は不織布が、精密フィルターとしては、微細な孔を有するフィルター又は非多孔質性のフィルムが使用される。また、用途によっては、1つのフィルターでプレフィルターと精密フィルターの両方として機能させるフィルターが用いられることもある。典型的な例としては、家庭用の浄水器がある。このような浄水フィルターの形状としては、中空糸状のものが一般的である。
また、フィルターのもう一つの用途としては、空気清浄用フィルター等の気体用フィルターがあり、特に、ポリテトラフルオロエチレンのものが、空気清浄用フィルターとして多く利用されている。特に、このような用途で用いる多孔質体のガス透過性は、通気度測定(JIS L 1096 通気性A法(フラジール試験機))で測定できる範囲のものであり、通気度としては、0.1cm3/cm2・s以上であることが要求される。
このようなフィルターとして用いられるフィルム状多孔質の製法としては、例えば、(1)微粉体などの気孔形成剤を樹脂に混合して膜を形成した後に気孔形成剤を抽出する方法(特開2001−302839号公報(特許文献1)、特開2001−2825号公報(特許文献2)、特開平1−92586号公報(特許文献3)参照)、(2)樹脂を溶融成形して得られた膜を熱処理により結晶化させた後、延伸して開孔する方法、(3)樹脂を溶融成形して得られた不透気性フィルムの非晶性部分を、樹脂と相溶性の溶媒により溶解させて開孔する方法、(4)樹脂に溶媒を混合した溶液から膜を成形した後溶媒を抽出する方法などが知られており、これらの方法で、オレフィン樹脂、フッ素樹脂、セルロース、アミド樹脂、スルホン樹脂等の多孔膜が製造される。
例えば、上記(2)の方法で得られる多孔質フィルターとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの延伸により、孔を形成したものがあり、これらのフィルターはいずれにしても多孔質化の技術として延伸処理をすることが特徴であるが、延伸処理をするため、耐熱性が要求されるため材質が限定され、孔構造が2次元的なので、目詰まりしやすく、特性にばらつきが大きいなどの欠点がある。
また、多孔質フィルターの製法としては、ガスを用いる方法、例えば、分解してガスを発生する発泡剤を用いる方法なども知られている。しかしながら、このような方法では、連続気孔のものは作製できず、独立気孔のものとなり、透過性は、連続気孔と比較して極端に低下する。
フィルターは、捕獲すべき物質等の捕獲率は高く、気体や液体の透過効率が高いことが望まれるが、今日では、更に、材料自身の安定性、使用環境又は廃棄する場合の環境に対する影響を考慮することも必要となってきている。
特開2001−302839号公報 特開2001−2825号公報 特開平1−92586号公報
このように、浄水には微細な孔を多数有する多孔質フィルターを透過させることが有効であり、また、空気の清浄化にも微細な孔を多数有する多孔質フィルターにより微粒子等を分離することが有効である。
また、水の高純度化プロセスにおいては、膜分離法及びイオン交換法は有効であるが、この場合、特に、膜表面へのケイ酸成分の沈着による透過率の低下やイオン交換樹脂へのケイ酸分の付着によるイオン交換樹脂の寿命の低下が問題であるため、これらの膜やイオン交換樹脂により処理する前に用いるプレフィルターとして用いるフィルターの性能が重要となる。
しかしながら、フィルターろ過プロセス、例えば、浄水プロセスにおいては、一般に水中の微粒子によるフィルターの目詰まり、膜面での微生物の発生、ケイ酸、炭酸カルシウム等のフィルターへの沈着等により、水の透過率が低下する現象が発生する。目詰まりを低減するにはフィルターの孔径を大きくすればよいが、そうする捕集性が低下してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、被捕集物に対する捕集性を維持しつつ、気体又は液体の透過性を向上させたフィルター、特に、浄水等に使用される液体用フィルターや、空気の清浄化等に使用される気体用フィルターとして好適な多孔質フィルターを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、高分子材料に気孔形成剤を分散させてなる成形材料を、該高分子材料が熱溶融し、かつ該粒状気孔形成剤の一部又は全部が熱溶融する温度で成形し、冷却して充実成形体を得、次いで該充実成形体中の気孔形成剤を、上記高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させることにより製造した多孔質フィルターが、被捕集物に対する捕集性と気体又は液体の高透過性を兼備したものとなることを知見した。
また、本発明者は、上記成形材料の冷却時の冷却速度を制御することにより、得られる多孔質フィルターの気孔径を制御すれば、成形材料として同一材料を用いて異なる気孔径を有する多孔質フィルターが得られることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、以下の多孔質フィルターの製造方法を提供する。
[請求項1]高分子材料に気孔形成剤を分散させてなる成形材料を、該高分子材料が熱溶融し、かつ該粒状気孔形成剤の一部又は全部が熱溶融する温度で成形し、冷却して充実成形体を得、次いで該充実成形体中の気孔形成剤を、上記高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させることを特徴とする多孔質フィルターの製造方法。
[請求項2]上記成形材料の冷却時の冷却速度を制御することにより、得られる多孔質フィルターの気孔径を制御することを特徴とする請求項1記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項3]上記高分子材料が熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項4]上記熱可塑性樹脂がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項3載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項5]上記熱可塑性エラストマーがポリスチレン系エラストマーであることを特徴とする請求項3又は4記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項6]上記気孔形成剤が、融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項7]上記気孔形成剤が、更に融点が40〜180℃の水溶性化合物を気孔形成剤の総量に対して10質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項6記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項8]上記水溶性化合物が、分子量が35,000以下のポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項7記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項9]上記成形材料の成形温度が180〜245℃であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項10]上記成形材料冷却時、成形材料が100℃に到達するまでの冷却速度が10〜2500℃/minであることを特徴とする請求項9記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項11]上記成形材料の成形が射出成形又は押出成形であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
[請求項12]多孔質フィルターの空隙率が60〜85%であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
本発明によれば、被捕集物に対する捕集性を維持しつつ、気体又は液体の透過性を向上させた多孔質フィルターを得ることができ、この多孔質フィルターは、浄水等に使用される液体用フィルター、空気の清浄化等に使用される気体用フィルターとして好適である。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の多孔質フィルターの製造方法は、高分子材料に気孔形成剤を分散させてなる成形材料を、該高分子材料が熱溶融し、かつ該粒状気孔形成剤の一部又は全部が熱溶融する温度で成形し、冷却して充実成形体を得、次いで該充実成形体中の気孔形成剤を、上記高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させることにより多孔質フィルターを製造するものである。
本発明において高分子材料は、気孔形成剤、更には後述する添加剤と熱溶融状態で混合することができるものであり、これにより、気孔形成剤を均一に分散させることができ、気孔が全体にわたって均一に存在する均質な多孔質フィルターを製造することができる。このような高分子材料としては、温度を上げることによって溶融状態となる熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーなどが好ましい。これらは単独で用いてもこれらを混合して用いてもよいが、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーが、共に180〜245℃で熱溶融可能なものであることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、AS樹脂、ABS樹脂、EVA樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド、ポリカーボネート、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとビニリデンフロライドとの共重合体等のフッ素樹脂などが挙げられる。この熱可塑性フッ素樹脂としては、Dyneon(THV熱可塑性フッ素樹脂;住友スリーエム(株))などの市販品を使用し得る。これらの熱可塑性樹脂の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンが特に好ましい。熱可塑性樹脂は、1種類だけで用いても2種類以上をブレンドして用いてもよい。
一方、熱可塑性エラストマーとは、ゴム状弾性を示すソフトセグメント及び三次元網目の結び目となるハードセグメントから構成されるもので、常温ではゴム弾性を示し、高温で可塑化するものであり、例えば、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、フッ素系エラストマー、シリコーン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーなどが挙げられる。
具体的には、ポリスチレン系エラストマーとして、ポリブタジエンとポリスチレンとの共重合体やポリイソプレンとポリスチレンとの共重合体など、ポリオレフィン系エラストマーとして、エチレン・プロピレン・ジエン(EPDM)とポリプロピレンとの共重合体、ウレタン系エラストマーとして、短鎖グリコールが結合したジイソシアナートと長鎖ポリオールが結合したジイソシアナートとの共重合体、ポリエステル系エラストマーとして、ポリエチレンテレフタレートと高分子量ポリエチレンエーテルグリコールとの共重合体やポリブチレンテレフタレートと高分子量ポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体など、ポリアミド系エラストマーとしてナイロン6とポリエーテルとの共重合体などの親水性のものを使用することができるが、吸水膨潤抑制の観点から、これらの中でも水と接した場合において膨潤性の低いものが好ましい。これらの熱可塑性エラストマーの中でも、ポリスチレン系エラストマーが特に好ましい。これらの熱可塑性エラストマーは、1種類だけで用いても2種類以上をブレンドして用いてもよい。
上記高分子材料としては、熱可塑性樹脂単独で、又は熱可塑性樹脂と熱可塑性エレストマーを混合して用いることが好ましい。それらの混合比は任意であり、得られる多孔質フィルターの用途によって異なるが、ソフトタイプのものを製造する場合は、熱可塑性エラストマー:熱可塑性樹脂=99:1〜60:40(質量比)、特に熱可塑性エラストマー:熱可塑性樹脂=95:5〜70:30(質量比)の比で用いることが好ましい。一方、硬さが必要なハードタイプのものを製造する場合の混合比は、熱可塑性エラストマー:熱可塑性樹脂=1:100〜40:60(質量比)、特に熱可塑性エラストマー:熱可塑性樹脂=5:95〜30:70(質量比)であることが好ましい。
本発明において気孔形成剤は、多孔質フィルターの気孔を形成するために配合されるものであり、多孔質フィルターの気孔は、気孔形成剤を含む成形材料を用いて成形した充実成形体から、この気孔形成剤を溶媒により溶出させることにより形成される。気孔形成剤は、常温で固体であって、成形温度でその一部又は全部が熱溶融するものである必要がある。このような気孔形成剤の融点は、多孔質フィルターの骨格部分を形成する高分子材料の種類により成形温度が異なるため一概には言えないが、40〜250℃、特に180〜250℃であることが好ましい。気孔形成剤としては、特に、成形材料の熱溶融時にその一部のみが熱溶融する(固体部分が残存する)ような融点のものを用いることが好ましい。このようなものを用いることにより、得られる多孔質フィルターの気孔形状が一定となり、気孔を再現性よく形成することができる。また、形状は粒子状、特に平均粒径0.5μm〜0.6mmの粒子状のものであることが好ましい。
更に、充実成形体中の気孔形成剤は、高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させるため、気孔形成剤を溶解させる溶媒に対する高分子材料及び気孔形成剤の溶解性を考慮して選択する必要がある。
このような気孔形成剤としては、ペンタエリスリトール、L−エリスリトール、D−エリスリトール、meso−エリスリトール、ピナコール等の炭素数2〜5程度の多価アルコールや尿素などが挙げられる。これらのうちでは、多価アルコールが好ましく、特にペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールが好ましい。多価アルコールを用いることにより、洗浄工程に用いる溶媒として水を選択することが可能となる。
ペンタエリスリトール自体の融点は250℃であるが、一般にペンタエリスリトールとして市販されているものは、2量体、3量体等の不純物を含んでいるため、その融点は180〜250℃程度の範囲で幅を有しており、広い成形温度範囲を設定することができる。従って、このようなペンタエリスリトールを主成分とする気孔形成剤を用いることにより、高分子材料の選択範囲を広くでき、しかも成形後の固化が速いので、充実成形体の冷却時間が短くなり、生産性が優れたものとなるため好適である。また、ペンタエリスリトールは成形材料を成形して冷却して再び固化したときに、充実成形体中に分散する気孔形成剤粒子の形状が球形となる点からも好適である。
また、気孔形成剤としてペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを用いる場合、水溶性無機塩を併用して気孔形状を制御することもできる。無機塩は、ペンタエリスリトールが溶融する温度では熱溶融しないので無機塩の形状をそのまま気孔形状に反映させることができる。水溶性無機塩としては、例えば、NaCl、KClなどの塩酸塩、Na2SO4、K2SO4などの硫酸塩、Na2CO3などの炭酸塩などが挙げられる。この場合、水溶性無機塩の量は、全気孔形成剤中の1〜30容量%とすることが好ましい。
更に、気孔形成剤としてペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを用いる場合には、融点が40〜180℃の水溶性化合物を気孔形成剤の総量に対して10質量%以下の割合で配合して用いることも好ましい。このような水溶性化合物としては、例えば、分子量が35,000以下、特に200〜10,000のポリエチレングリコールが挙げられる。また、エステルグリコール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールなども好適である。
このように気孔形成剤として2種又はそれ以上を併用する場合は、これらの融点の違いを利用してその一部のみが溶融する組み合わせとすることも可能であり、このようにすると、得られる多孔質フィルターの気孔形状が一定となり、気孔を再現性よく形成することができる。
なお、成形材料中の気孔形成剤の配合量は、製造しようとする多孔質フィルターの空隙率に応じて適宜選定することができ、配合する気孔形成剤の含有量により空隙率を制御することができる。即ち、高分子材料、気孔形成剤、及び後述の添加剤を合わせた全成形材料中の気孔形成剤の割合を、空隙率とほぼ同じ体積率にすることにより、所望の空隙率を有する多孔質フィルターを得ることができる。例えば、空隙率を60%とするには、全成形材料中の気孔形成剤の割合を約60容量%とすればよい。また、連続気孔の多孔質フィルターを得るためには、全成形材料中の気孔形成剤の割合を60容量%以上、特に60〜85容量%とすることが好ましく、これにより空隙率が60容量%以上、特に60〜85容量%の連続気孔を有する多孔質フィルターを得ることができる。
本発明において、成形材料には、更に、必要に応じて、高分子改質剤等の改質剤、滑剤、加工助剤、老化防止剤、可塑剤、熱安定剤、増粘剤、難燃剤、抗酸化剤(酸化防止剤)、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、強化材などの添加剤を添加してもよい。なお、このような添加剤は、上記高分子材料100質量部に対して50質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
本発明において、多孔質フィルターは、高分子材料、気孔形成剤、必要に応じて添加剤を添加して分散させた成形材料(コンパウンド)を、高分子材料が熱溶融し、かつ該粒状気孔形成剤の一部又は全部が熱溶融する温度で成形し、冷却して充実成形体を得、次いで該充実成形体中の気孔形成剤を、上記高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させることにより得るものである。
上記成形材料中の各成分の分散は、オープンロール、ニーダー、インテンシブミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機などの装置を使用して、混練、混合して分散させることが好ましい。また、混練に先立ち、各構成成分を、ヘンシェルミキサー、V字型混合機、ボールミル、リボンブレンダー、タンブルミキサー等の混合機を用いて予め混合してもよい。この場合、気孔形成剤の一部が熱溶融するような温度で混合分散すると、気孔形成剤を均一に分散させることができるため好ましい。例えば、気孔形成剤としてペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを用いる場合、180〜230℃で混合分散することが好適である。なお、混合した成形材料をペレット化することも可能である。
次に、調製されたコンパウンドを成形機で成形して、充実成形体を製造する。成形温度は、高分子材料を成形できる温度で、かつ気孔形成剤が熱溶融する温度である。ここで、高分子材料を成形できる温度とは、高分子材料の種類に応じて異なるが、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー等の高分子材料が溶融する温度で、かつコンパウンドを成形できる温度であり、コンパウンドの組成によっても異なるが100〜300℃、特に150〜250℃、とりわけ180〜245℃であることが好ましい。上記範囲より低温であると、高分子材料や気孔形成剤の溶融が十分でなく溶融粘度が高くなりすぎて成形が困難となる場合がある。一方、上記範囲より高温であると、溶融粘度が低くなりすぎて溶融張力が低くなり、やはり成形が困難となる場合がある。
特に、気孔形成剤としてペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを用いる場合、その一部が熱溶融する180〜245℃であることが好ましい。成形温度が180℃未満では、溶融が不十分で成形がうまくいかない場合があり、成形温度が245℃を超えるとペンタエリスリトールがほとんど溶融してしまい、高分子材料と気孔形成剤との分離が起こり、密度のばらつきが大きいものなるおそれがある。なお、この場合、気孔形成剤の溶融率は10〜95容量%程度であることが好ましい。
充実成形体は、熱溶融した成形材料を成形し、冷却することにより得られる。このときに、気孔形成剤は再び固化するが、冷却速度を遅くすると、溶解した気孔形成剤の液滴同士が一体化して大きな粒子が形成される。この気孔形成剤の粒子径は、多孔質フィルターの被捕集物の捕集性、気体又は液体の透過性に影響を与える。そのため、上記成形材料の冷却時の冷却速度を制御することにより、得られる多孔質フィルターの気孔径を制御することが好ましい。この場合、成形材料冷却時の冷却速度は10〜2500℃/minであることが好ましいが、気孔形成剤としてペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを用いる場合、成形材料が100℃に到達するまでの冷却速度が10〜2500℃/minであることが好ましい。
一方、成形材料の成形方法は、特に限定されないが、射出成形又は押出成形、であることが好ましい。特に、押出成形により成形することにより、厚さ1〜10mm程度のシート状充実成形体を連続的に成形することができ、これから気孔形成剤を溶出させれば、厚さ1〜10mm程度のシート状多孔質フィルターを製造することができる。
また、射出成形又は押出成形により筒形状又は有底筒形状に成形すれば、浄水フィルター等の液体フィルターモジュール内に組み込まれるフィルターとして好適に用いることができる。液体フィルターモジュール内に組み入れるフィルターは、通常、平板の膜や、不織布などを折り畳んでモジュール化するため、各部品を組み立てるのに手間がかかるが、本発明の場合、予め所望の形状に成形することができるためモジュールの生産性を向上させることができる。更に、従来の中空糸膜は、延伸膜が中心であったが、本発明によれば、押出成形により中空糸状のフィルターを得ることも可能である。
なお、その他の成形条件は、使用する高分子材料、気孔形成剤等の種類や量によって適宜決定すればよい。
次に、以上のようにして成形された充実成形体を、上記高分子材料は溶解させないが気孔形成剤は溶解させる溶媒で溶出させることにより多孔質フィルターが得られる。
上記溶媒としては、高分子材料及び気孔形成剤の種類によって適宜選択され、例えば水、グリコール、グリコールエーテル、高分子量アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、グリコールエステル、鉱油、石油、アルコールエトキシレート、ポリオキシエチレンエステル、グリセロール、グリセロールエステルなどを挙げることができる。溶媒として有機溶剤などを使用した場合、後処理などの付帯設備が必要となるので、そのような設備が不要となる水を溶媒として使用できるような高分子材料と気孔形成剤の組み合わせを選ぶのが望ましい。気孔形成剤として、多価アルコールを用いた場合、溶媒として水が好適に使用できる。
このような溶媒を用い、例えば、充実成形体を溶媒に浸漬して洗浄することにより、充実成形体に含まれていた気孔形成剤が溶媒に溶解して溶出され、個々の気孔が微小な連続気孔を有する多孔質フィルターが得られる。
本発明によれば、高分子材料の種類や空隙率によっても異なるが、密度(見かけ密度)が、0.1〜0.6g/cm3程度の多孔質フィルターを得ることができる。
また、本発明によれば、気孔の平均孔径が10μm以下であり、かつ水を透水速度20m/hで透過させたときの圧力損失が0.1MPa以下である多孔質フィルターを得ることができる。この多孔質フィルターは、被捕集物に対する捕集性と液体の高透過性を兼備したものであり、半導体工業、飲料、医療分野において水処理における純粋化、超純粋化、再生利用などに使用するろ過材として、また精密フィルターやそれと併用されるプレフィルター等の液体用フィルターとして好適である。
更に、本発明によれば、気孔の平均粒径が10μm以下であり、かつ通気度が0.1cm3/cm2・s以上(JIS L 1096 通気性A法(フラジール試験機))、特に1cm3/cm2・s以上、とりわけ10cm3/cm2・s以上である多孔質フィルターを得ることができる。この多孔質フィルターは、被捕集物に対する捕集性と気体の高透過性を兼備したものであり、半導体工業、飲料、医療分野において空気処理における純粋化、超純粋化、再生利用などに使用するろ過材として、また精密フィルターやそれと併用されるプレフィルター等の気体用フィルターとして好適である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜4]
骨格ポリマー(高分子材料)としてポリスチレン90質量部及びポリプロピレン10質量部、スチレン系エラストマー15質量部、粘着付与剤としてポリブテン10質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを650質量部、高分子改質剤としてアクリル変性PTFEを3質量部、酸化防止剤0.5質量部を配合し、混合分散させて成形材料を得、この成形材料を用い、成形温度を各々210℃、220℃、230℃、240℃、金型温度を80℃で射出成形して厚さ11mmのシート状充実成形体を作製した(成形材料の配合を表1に示す)。
Figure 2004344871
次に、得られたシート状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルターを得た。この高分子多孔質体フィルターの物性について測定した結果を表2に示す。なお、各測定方法は下記のとおりである(以下の例において同じ)。
空隙率
上記密度測定で得られた質量と成形材料から気孔形成剤を除いたものの比重から高分子多孔質体の真容積を算出し、見かけ容積と真容積との差分の割合(%)を空隙率とした。
通気度
JIS L 1096 通気性A法(フラジール型試験機)に準じて測定した。
冷却速度
(射出成形温度(シリンダーの最高温度)−金型温度)/冷却時間を基本式として求めた。但し、金型温度が30℃以下の時は、その冷却効率を考慮して、100℃までの傾き(温度勾配)を2倍にした。
細孔径測定
ASTM F316−86、JIS K3832に基づくパームポロメーターにて測定(多孔質体の貫通孔(連続気孔)の気孔径を評価する)。
透水性測定
JIS L1092-1992 A法(低水圧法)に基づく耐水度試験機を用いた評価。サンプルを界面活性剤に浸漬して完全に濡らした状態にし、水圧をかけたときの流速を測定する。
SEM観察
加速電圧15kVにて観察した。
Figure 2004344871
[実施例5〜10]
骨格ポリマー(高分子材料)としてポリスチレン90質量部及びポリプロピレン10質量部、スチレン系エラストマー15質量部、粘着付与剤としてポリブテン10質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを、融点が40〜180℃、分子量が3,500〜4,500のポリエチレングリコールを各々表1に示す量、酸化防止剤0.5質量部を配合し、混合分散させて成形材料を得、この成形材料を用い、成形温度を240℃、金型温度を各々30℃、80℃で射出成形して厚さ11mmのシート状充実成形体を作製した(成形材料の配合を表1に示す)。
次に、得られたシート状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルターを得た。この高分子多孔質体フィルターの物性について測定した結果を表3に示す。
Figure 2004344871
[実施例11〜16]
骨格ポリマー(高分子材料)としてポリスチレン90質量部及びポリプロピレン10質量部、スチレン系エラストマー15質量部、粘着付与剤としてポリブテン10質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを、融点が40〜180℃、分子量の異なるポリエチレングリコールを各々表4に示す量、酸化防止剤0.5質量部を配合し、混合分散させて成形材料を得、この成形材料を用い、成形温度を210℃、金型温度は90℃で射出成形して厚さ11mmのシート状充実成形体を作製した(成形材料の配合を表4に示す)。
Figure 2004344871
次に、得られたシート状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルターを得た。この高分子多孔質体フィルターの物性について測定した結果を表5,6に示す。
Figure 2004344871
Figure 2004344871
[実施例17〜20]
骨格ポリマー(高分子材料)としてポリスチレン90質量部及びポリプロピレン10質量部、スチレン系エラストマー15質量部、粘着付与剤としてポリブテン10質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを、融点が40〜180℃、分子量が3,500〜4,500のポリエチレングリコールを各々表7に示す量、酸化防止剤0.5質量部配合し、混合分散させて成形材料を得、この成形材料を用い、成形温度を各々210℃又は240℃、金型温度を30又は80℃で射出成形して厚さ11mmのシート状充実成形体を作製した(成形材料の配合を表7に示す)。
Figure 2004344871
次に、得られたシート状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルターを得た。この高分子多孔質体フィルターの物性について測定した結果を表8に実施例5及び9の結果と共に示す。
Figure 2004344871
図1に実施例5で得られた多孔質フィルターを用いて透水性試験を実施したときの流速と水圧の変化を示す。図1によれば、このフィルターに水を透過したときの水圧は流速とほぼ比例していることがわかる。
また、図2に実施例17及び5、図3に実施例18及び19、図4に実施例20及び9で各々得られたフィルターの孔径分布の変化を示す。更に、図5に実施例5、図6に実施例19で各々得られたフィルターのSEM写真を示す。
[実施例21]
骨格ポリマー(高分子材料)としてポリスチレン90質量部及びポリプロピレン10質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを350質量部、高分子改質剤としてアクリル変性PTFEを10質量部、酸化防止剤0.5質量部、滑剤を1.0質量部配合し、混合分散させて成形材料を得(気孔形成剤の体積率70%)、この成形材料を用い、成形温度を210℃で押出成形して内径0.7mm、外径1.3mmの中空糸形状充実成形体を作製した。
次に、得られた中空糸状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルター(中空糸膜)を得た。
[実施例22]
骨格ポリマー(高分子材料)としてポリエチレン80質量部及びスチレン系エラストマー20質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを370質量部、高分子改質剤としてアクリル変性PTFEを10質量部、酸化防止剤0.5質量部、滑剤を1.0質量部配合し、混合分散させて成形材料を得(気孔形成剤の体積率70%)、この成形材料を用い、成形温度を210℃で押出成形して内径0.7mm、外径1.3mmの中空糸形状充実成形体を作製した。
次に、得られた中空糸状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルター(中空糸膜)を得た。
[実施例23]
骨格ポリマー(高分子材料)としてフッ素樹脂100質量部、気孔形成剤として融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを200質量部、高分子改質剤としてアクリル変性PTFEを10質量部、酸化防止剤0.5質量部、滑剤を1.0質量部配合し、混合分散させて成形材料を得(気孔形成剤の体積率70%)、この成形材料を用い、成形温度を210℃で押出成形して内径0.7mm、外径1.3mmの中空糸形状充実成形体を作製した。
次に、得られた中空糸状充実成形体から気孔形成剤を温水により溶出させ、高分子多孔質体フィルター(中空糸膜)を得た。
ポリスチレン:出光石油化学社製「IDEMITSU PS ET−60」
ポリプロピレン:日本ポリケム社製「ノバテックPP BC05B」
ポリエチレン:旭化成工業社製「サンテック HD−J300」
フッ素樹脂:住友スリーエム社製「Dyneon THV−500G」
スチレン系エラストマー:クラレ社製「ハイブラー7125」
粘着付与剤:日本油脂社製「ポリビス10N」
酸化防止剤:チバスペシャリティーケミカルズ社製「イルガノックス1010」
アクリル変性PTFE(ポリテトラフルオロエチレン):三菱レイヨン社製「メタブレンA3000」
滑剤:三菱レイヨン社製「メタブレン L−1000」
PEG#4000:ポリエチレングリコール(分子量:3,500〜4,500)
PEG#6000:ポリエチレングリコール(分子量:7,000〜9,000)
PEG#20000:ポリエチレングリコール(分子量:20,000)
ペンタエリスリトール:三井化学社製「ペンタエリスリトール」
実施例5で得られた多孔質フィルターを用いて透水性試験を実施したときの流速と水圧の変化を示すグラフである。 実施例17及び5で得られた多孔質フィルターの孔径分布の変化を示すグラフである。 実施例18及び19で得られた多孔質フィルターの孔径分布の変化を示すグラフである。 実施例20及び9で得られた多孔質フィルターの孔径分布の変化を示すグラフである。 実施例5で得られた多孔質フィルターのSEM写真を示す。 実施例19で得られた多孔質フィルターのSEM写真を示す。

Claims (12)

  1. 高分子材料に気孔形成剤を分散させてなる成形材料を、該高分子材料が熱溶融し、かつ該粒状気孔形成剤の一部又は全部が熱溶融する温度で成形し、冷却して充実成形体を得、次いで該充実成形体中の気孔形成剤を、上記高分子材料は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒で溶出させることを特徴とする多孔質フィルターの製造方法。
  2. 上記成形材料の冷却時の冷却速度を制御することにより、得られる多孔質フィルターの気孔径を制御することを特徴とする請求項1記載の多孔質フィルターの製造方法。
  3. 上記高分子材料が熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の多孔質フィルターの製造方法。
  4. 上記熱可塑性樹脂がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項3載の多孔質フィルターの製造方法。
  5. 上記熱可塑性エラストマーがポリスチレン系エラストマーであることを特徴とする請求項3又は4記載の多孔質フィルターの製造方法。
  6. 上記気孔形成剤が、融点が180〜250℃のペンタエリスリトールを主成分とする多価アルコールを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
  7. 上記気孔形成剤が、更に融点が40〜180℃の水溶性化合物を気孔形成剤の総量に対して10質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項6記載の多孔質フィルターの製造方法。
  8. 上記水溶性化合物が、分子量が35,000以下のポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項7記載の多孔質フィルターの製造方法。
  9. 上記成形材料の成形温度が180〜245℃であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
  10. 上記成形材料冷却時、成形材料が100℃に到達するまでの冷却速度が10〜2500℃/minであることを特徴とする請求項9記載の多孔質フィルターの製造方法。
  11. 上記成形材料の成形が射出成形又は押出成形であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。
  12. 多孔質フィルターの空隙率が60〜85%であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載の多孔質フィルターの製造方法。

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