JP2004344590A - 便座カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができ、便座への装着性を損なうことなく、しかも便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーの提供。
【解決手段】筒状の便座カバー10は、両端が縫合により閉塞され、長手方向の中央部に長手方向を長軸とする略楕円形状、つまり、扁平に折り畳んだ状態で幅方向に湾曲した凹所を有する形状になるように切り欠きした開口部11が設けられている。開口部11の全周縁には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム13が縫い付けられ、フリル付ゴム13のフリルにより開口部11の全周縁が装飾されている。
【選択図】 図1
【解決手段】筒状の便座カバー10は、両端が縫合により閉塞され、長手方向の中央部に長手方向を長軸とする略楕円形状、つまり、扁平に折り畳んだ状態で幅方向に湾曲した凹所を有する形状になるように切り欠きした開口部11が設けられている。開口部11の全周縁には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム13が縫い付けられ、フリル付ゴム13のフリルにより開口部11の全周縁が装飾されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は洋式便器の便座に装着する便座カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のU型の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である(例えば、特許文献1参照)。この便座カバー60は、伸縮性を有する生地で筒状に形成され、中央部に長手方向にスリット状の開口部61を設け、開口部61の周縁を折り返して端ミシンがかけられたものである。便座カバー60の両端部は縫合により閉塞され、開口部61の両側部近傍には、2組のホック62,62が設けられている。
【0003】
便座カバー60は、U型の便座の前端部を開口部61に挿通し、そのまま開口部61を便座の後端部に引き寄せた後、該後端部の側面においてホック62,62を係合することにより便座に装着される。
【0004】
図10は従来の洗浄暖房用(O型)の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である(例えば、特許文献2参照)。この便座カバー70は、伸縮性を有する生地で帯状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、便座の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短く形成されたものである。一方の長辺にはゴム71が編み込まれ、他方の長辺は中央部に凹所72を有するようにして袋状に形成され、ゴム紐78が内挿されている。便座カバー70の各短辺それぞれの両端には、扁平なゴム紐75,75…が輪状にして縫い止めされている。一方の輪状部にはそれぞれフック76,76が通されており、他方の輪状部はそれぞれ長手方向の中央部で縫い合わされている。
【0005】
便座カバー70は、洗浄暖房用(O型)の便座の表面に合わせ、便座の裏面においてフック76,76をゴム紐75,75の他方の輪状部の縫い合わせ部又は端部にそれぞれ引っ掛ける作業を各短辺について行った後、凹所72及び他方の長辺を便座の前端部及び外縁部へ引っ掛け、各短辺の位置を調整することにより便座に装着される。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−117150号公報
【特許文献2】
特開2001−212028号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている便座カバー60は、U型の便座の両腕を挿通した後に、便座の後端部の側面でホック62,62を係合させる手間を要するという問題がある。また、開口部61の止着を解く場合に力が入りすぎると、ホック62,62が係合したままの状態で開口部61の止着が解かれ、ホック62,62の周囲の生地に穴が開くという問題がある。更に、開口部61はスリット状であるため、便座に装着したときに便座の後端部で皺がよりやすく、便座の形状に一致してきれいに装着させるために、皺を伸ばす手間を労することが否めないという問題がある。
【0008】
特許文献2に開示されている便座カバー70は、他方の長辺に凹所72を有するため、湾曲が鋭く、環幅が狭くなっている洗浄暖房用(O型)の便座の前端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができるという利点を有する。しかし、便座カバー70を便座に装着した状態では、便座の表面側に現れる各短辺は、単に端ミシンがかけられているに過ぎないため、美観に乏しい。
【0009】
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、伸縮性を有する筒状の生地の中央部に、長手方向を長軸とする略楕円形状の開口部を設け、開口部の周縁に伸縮材を取着することにより、止着具を用いることなく容易に、しかもU型の便座の後端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができる便座カバーを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、前記開口部の周縁に装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、U型の便座への装着性を損なうことなく開口部の周縁を装飾し、U型の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、伸縮性を有し、長辺の長さが互いに異なる帯状の生地の各短辺に装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なうことなく各短辺を装飾し、洗浄暖房用(O型)の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、前記帯状の生地の長い方の長辺の中央部に設けた凹所に更に、装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、製造効率を向上することができるだけでなく、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なうことなく凹所を装飾し、便座に装着した状態でたとえ凹所の一部が便座の前端部の表面側に現れた場合においても美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、前記帯状の生地の各短辺を浅底の袋状に形成し、凹所に装飾付の伸縮材を縫い付け、便座の裏面にて橋絡するための掛止部材を凹所の両側部に取り付けることにより、U型の便座への装着性を損なうことなく凹所を装飾し、U型の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、伸縮性を有し、縁部分の寸法が互いに異なる筒状の生地の便座の後端部を被覆する位置に設けた切欠部に、装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、O型の便座への装着性を損なうことなく該切欠部を装飾し、O型の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0015】
本発明の更に他の目的は、前記筒状の生地の便座の前端部を被覆する位置に設けた切欠部に更に、装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、製造効率を向上するだけでなく、O型の便座への装着性を損なうことなく該切欠部を装飾し、便座に装着した状態でたとえ該切欠部の一部が便座の前端部の表面側に現れた場合においても美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る便座カバーは、伸縮性を有する生地で筒状に形成され、中央部に長手方向に便座を挿通するための開口部が設けられ、前記便座の表裏面を被覆する便座カバーにおいて、前記開口部は前記長手方向を長軸とする略楕円形状であり、該開口部の周縁に伸縮材が取着されていることを特徴とする。
【0017】
第2発明に係る便座カバーは、第1発明に係る便座カバーにおいて、前記伸縮材は装飾付の伸縮材であることを特徴とする。
【0018】
第3発明に係る便座カバーは、伸縮性を有する生地で帯状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、該便座の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短く、該他方の長辺の中央部に凹所が設けられ、該凹所及び各長辺に伸縮材が取着され、前記便座の裏面にて橋絡するための掛止部材が各短辺の両端部に取り付けられ、前記便座の表面から裏面にかけて被覆する便座カバーにおいて、前記各短辺に装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0019】
第4発明に係る便座カバーは、第3発明に係る便座カバーにおいて、前記凹所に更に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0020】
第5発明に係る便座カバーは、第3発明に係る便座カバーにおいて、前記各短辺は浅底の袋状に形成され、前記凹所に装飾付の伸縮材が縫い付けられ、前記掛止部材は該凹所の両側部に取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
第6発明に係る便座カバーは、伸縮性を有する生地で筒状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の縁部分が、該便座の外縁部に沿わせるべき他方の縁部分よりも短寸であり、該他方の縁部分の前記便座の前端部及び後端部を被覆する位置に切欠部が設けられ、各切欠部及び各縁部分に伸縮材が取着され、前記便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部の両側部に前記便座の裏面にて橋絡するための掛止部材が取り付けられ、前記便座の表面から裏面にかけて被覆する便座カバーにおいて、前記便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0022】
第7発明に係る便座カバーは、第6発明に係る便座カバーにおいて、前記便座の前端部を被覆する位置に設けられた切欠部に更に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0023】
第1発明にあっては、開口部の周縁に伸縮材が取着されているため、U型の便座の前端部を開口部から挿入し、便座の両腕をそれぞれ挿通するようにして開口部を便座の前端部から後端部に引き寄せた後、開口部の近傍部分を後端部に引っ掛け、便座の表裏面を被覆する際に、伸縮材の弾性力により開口部が適度に伸長し、後端部に引っ掛けた後は、伸縮材の弾性力により開口部が適度に収縮する。これにより、止着具を用いることなく、便座に容易に装着することができる。
【0024】
また、開口部は長手方向を長軸とする略楕円形状である、つまり、便座カバーを扁平に折り畳んだ状態で幅方向に凹所を有する形状であるため、U型の便座の後端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができる。
【0025】
第2発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により開口部の周縁が装飾される。これにより、U型の便座に装着した状態で、開口部の周縁に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0026】
第3発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により各短辺が装飾される。これにより、洗浄暖房用(O型)の便座の表面に合わせ、便座の裏面において2組の掛止部材をそれぞれ橋絡する作業を各短辺について行った後、凹所及び他方の長辺を便座の前端部及び外縁部に引っ掛け、各短辺の位置を調整して便座の表面から裏面にかけて被覆して便座に装着した状態では、各短辺に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0027】
第4発明にあっては、洗浄暖房用(O型)の便座に装着した状態で皺を寄らせないために設けられている凹所に、各短辺に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。
また、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、洗浄暖房用(O型)の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを便座に装着した状態でたとえ凹所の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により凹所が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【0028】
第5発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、各短辺の袋部分をU型の便座の前端部に引っ掛けた状態で、各長辺を伸長させて便座の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の長辺を便座の後端部へ引っ掛け、便座の後端部の裏面において掛止部材を橋絡して便座に装着した状態では、凹所に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0029】
第6発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、便座の前端部を被覆する位置に設けられた切欠部を、O型の便座の前端部に引っ掛けた状態で、各縁部分を伸長させて便座の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の縁部分を便座の後端部へ引っ掛け、便座の後端部の裏面において掛止部材を橋絡して便座に装着した状態では、便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0030】
第7発明にあっては、便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の前端部を被覆する位置に設けられている切欠部に、同様に便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の後端部を被覆する位置に設けられている切欠部に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。
また、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、O型の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを装着した状態でたとえ切欠部の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により切欠部が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る便座カバー10の裏面を扁平に折り畳んだ状態を示す平面図であり、図2は便座カバー10をU型の便座1に装着した表面側状態を示す平面図である。
【0032】
便座カバー10は、筒状にパイル編みされて長手方向及び周方向に伸縮性を有し、両端が縫合により閉塞されている。便座カバー10の長手方向の中央部には、長手方向を長軸とし、周方向の略1/2を短軸とする略楕円形状、つまり、扁平に折り畳んだ状態で幅方向に略1/2の湾曲した凹所を有する形状になるように切り欠きした開口部11が設けられている。開口部11の全周縁には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム13が縫い付けられ、フリル付ゴム13のフリルにより開口部11の全周縁が装飾されている。なお、フリル付ゴム13のフリルは伸縮性を有し、フリル付ゴム13の伸縮を妨げず、便座カバー10の便座1への装着性を損なわない。
【0033】
U型の便座1は非加温式の便座であり、後端部1bから前端部1a,1aへ向かって徐々に幅が狭くなるように2本の腕が略U字状になるように設けられている。後端部1bの中央部には便器本体(図示せず)の枢支軸を貫通させる突起部1c,1cが所定間隔離隔して設けられている。
【0034】
以上の如き構成の便座カバー10は、次の手順で製造される。
(1)1本の筒状にパイル編みする。(2)長手方向の中央部を切り欠いて略楕円形状の開口部11を設ける。(3)両端を略半円状に裁断しつつ縫合して閉塞する。(4)開口部11の全周縁にフリル付ゴム13をまつりながら縫い付ける。なお、(3)及び(4)の製造手順は入れ換ってもよく、(1)、(3)、(2)、(4)の手順で製造してもよい。
【0035】
続いて、便座カバー10の便座1への装着手順を説明する。
まず、便座1の前端部1a,1aを開口部11から挿入する。次に、便座1の両腕をそれぞれ挿通するようにして開口部11を便座1の前端部1a,1aから後端部1bに引き寄せた後、開口部11の近傍部分を後端部1bに引っ掛け、便座1の表裏面を被覆する。この際、フリル付ゴム13の弾性力により開口部11が適度に伸長し、後端部1bに引っ掛けた後は、開口部11が適度に収縮する。便座カバー10がこのように便座1に装着された状態では、開口部11の全周縁に施されたフリル付ゴム13による装飾が便座1の表面側に現れる。しかも、開口部11は略楕円形状であるため、後端部1bには皺がよらずに便座1の形状に一致して装着されている。
【0036】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係る便座カバー20の裏面を示す平面図であり、図4は便座カバー20を洗浄暖房用(O型)の便座5に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【0037】
便座カバー20は、洗浄暖房用(O型)の便座5の表面から裏面にかけて被覆するように便座5の幅よりやや広く帯状にパイル編みされて長手方向及び幅方向に伸縮性を有し、便座5の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、便座5の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短い。一方の長辺にはゴム21が編み込まれ、他方の長辺の中央部には湾曲した凹所22が設けられている。便座カバー20の各短辺及び凹所22には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム23,23…が縫い付けられている。フリル付ゴム23のフリルにより、各短辺及び凹所22が装飾されている。なお、フリル付ゴム23のフリルは伸縮性を有し、フリル付ゴム23の伸縮を妨げず、便座カバー20の便座5への装着性を損なわない。
【0038】
凹所22を除く他方の長辺には、ゴム24が編み込まれている。各短辺の両端には、扁平なゴム紐25,25…が輪状にして縫い止めされている。一方の輪状部にはそれぞれフック26,26が通されており、他方の輪状部はそれぞれ掛止リング27,27が通されている。なお、ゴム紐25及びフック26と、ゴム紐25及び掛止リング27とが掛止部材に対応する。
【0039】
便座5は、洗浄暖房用(O型)、つまり温水洗浄便器等の加温式の便座であり、略卵形の穴部5oに対して、外周が略放物線状をなしており、後端部5bは前端部5aより環幅が広く形成されている。そして、便座内の発熱部(図示せず)に接続されたコード6が後端部5bの背面から外方へ延設されている。後端部5bの両端部には便器本体(図示せず)の枢支軸を貫通させる突起部5c,5cが設けられている。
【0040】
次に、便座カバー20の便座5への装着手順を説明する。
まず、便座カバー20を便座5の表面に合わせ、便座5の裏面においてゴム紐25,25…を伸長させてフック26,26をそれぞれ掛止リング27,27に引っ掛ける作業を各短辺について行う。次に、凹所22及び他方の長辺を、便座5の前端部5a及び外縁部へ引っ掛け、最後に、各短辺の位置を調整する。便座カバー20がこのように便座5に装着された状態では、各短辺に施されたフリル付ゴム23,23による装飾が便座5の表面側に現れる。なお、装着手順はこれに限定されない。
【0041】
以上のように、便座カバー20は、各長辺にはそれぞれゴム21、24が編み込まれ、凹所22にはフリル付ゴム23が縫い付けられているため、他方の長辺を便座5の外縁部に引っ掛けることにより一方の長辺が便座5の径方向及び周方向に引っ張られ、便座5の表面上に固定されて装着される。しかも、一方の長辺を便座5の裏面に位置させることなく便座5の内縁部に沿って装着することができるため、飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
【0042】
また、便座カバー20は、凹所22を設けていることにより、便座5の環幅が狭い前端部5aで皺を寄せることなく便座5に装着することができるだけでなく、凹所22を前端部5aに引っ掛けた状態で、つまり前端部5aの裏面において内縁部側へ大きく位置させることなく便座5に装着することができるため、凹所22を設けていない便座カバーに比べて飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
【0043】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3に係る便座カバー30の裏面を示す平面図であり、図6は便座カバー30をU型の便座1に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【0044】
便座カバー30は、実施の形態2の便座カバー20の各短辺の両端部のフック26,26及び掛止リング27,27が挿通されたゴム紐25,25…をなくし、凹所22の両側部にフック26及び掛止リング27が挿通されたゴム紐25,25を輪状にして縫い止めされたものであり、各短辺が浅底の袋状に形成され、袋状の端部にはゴム24が編み込まれている。その他の構成については、実施の形態2の便座カバー20と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0045】
続いて、便座カバー30の便座1への装着手順を説明する。
まず、各短辺の袋部分を便座1の前端部1a,1aに引っ掛ける。次に、各長辺を伸長させて便座1の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の長辺を便座1の後端部1bへ引っ掛ける。この際に、ゴム21、24の収縮力によって各長辺が絞られ、この絞りによって便座カバー30を便座1の表面に沿って伸ばした状態で、しかも、一方の長辺を便座1の裏面に位置させることなく便座1の内縁部に沿って装着することができる。
【0046】
最後に、便座1の後端部1bの裏面においてゴム紐25,25を伸長させてフック26を掛止リング27に引っ掛ける。便座カバー30がこのように便座1に装着された状態では、凹所22に施されたフリル付ゴム23による装飾が便座1の表面側に現れる。なお、装着手順はこれに限定されない。
【0047】
以上のように、便座カバー30は、凹所22を設けていることにより、便座1の後端部1bで皺を寄せることなく便座1に装着することができるだけでなく、一方の長辺を便座1の裏面に位置させることなく便座1の内縁部に沿って装着することができるため、飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。また、便座1の後端部1bの裏面においてフック26を掛止リング27に引っ掛けていることにより、便座カバー30を便座1から離脱し難くすることができる。
【0048】
(実施の形態4)
図7は本発明の実施の形態4に係る便座カバー40の裏面を示す平面図であり、図8は便座カバー40をO型の便座55に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【0049】
便座カバー40は、O型の便座55の表面から裏面にかけて被覆するように筒状にパイル編みされて周方向及び幅方向に伸縮性を有し、便座55の内縁部に沿わせるべき一方の縁部分が、便座55の外縁部に沿わせるべき他方の縁部分よりも短寸である。一方の縁部分にはゴム41が編み込まれ、他方の縁部分の便座55の前端部5a及び後端部5bを被覆する位置には、湾曲した切欠部42a及び42bがそれぞれ設けられている。切欠部42a、42bには、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム43,43が縫い付けられている。フリル付ゴム43のフリルにより、切欠部42a、42bが装飾されている。なお、フリル付ゴム43のフリルは伸縮性を有し、フリル付ゴム43の伸縮を妨げず、便座カバー40の便座55への装着性を損なわない。
【0050】
切欠部42a、42bを除く他方の縁部分には、ゴム44が編み込まれている。切欠部42bの両側部には、扁平なゴム紐45,45が輪状にして縫い止めされている。一方の輪状部にはフック46が通されており、他方の輪状部は掛止リング47が通されている。なお、ゴム紐45及びフック46と、ゴム紐45及び掛止リング47とが掛止部材に対応する。
【0051】
O型の便座55は非加温式の便座であり、便座内の発熱部及びコード6を備えず、突起部5c,5cが後端部5bの中央部に所定間隔離隔して設けられている点が実施の形態2の便座5と異なる。その他の構成については、実施の形態2の便座5と同様であるので、同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
続いて、便座カバー40の便座55への装着手順を説明する。
まず、切欠部42aを便座55の前端部5aに引っ掛ける。次に、各縁部分を伸長させて便座55の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の縁部分を便座55の後端部5bへ引っ掛ける。この際に、ゴム41、44の収縮力によって各縁部分が絞られ、この絞りによって便座カバー40を便座55の表面に沿って伸ばした状態で、しかも、一方の縁部分を便座55の裏面に位置させることなく便座55の内縁部に沿って装着することができる。
【0053】
最後に、便座55の後端部5bの裏面においてゴム紐45,45を伸長させてフック46を掛止リング47に引っ掛ける。便座カバー40がこのように便座55に装着された状態では、切欠部42bに施されたフリル付ゴム43による装飾が便座55の表面側に現れる。
【0054】
また、便座カバー40は次の手順により便座55に装着することもできる。
まず、便座55の後端部5bの裏面においてゴム紐45,45を伸長させてフック46を掛止リング47に引っ掛ける。次に、切欠部42bを便座55の後端部5bに引っ掛ける。最後に、各縁部分を伸長させて便座55の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の縁部分を便座55の前端部5aへ引っ掛ける。
【0055】
以上のように、便座カバー40は、一方の縁部分を便座55の裏面に位置させることなく便座55の内縁部に沿って装着することができるため、飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
また、便座カバー40は、切欠部42a、42bを設けていることにより、便座55の環幅が狭い前端部5a、及び後端部5bで皺を寄せることなく便座55に装着することができるだけでなく、切欠部42aを前端部5aに引っ掛けた状態で、つまり前端部5aの裏面において内縁部側へ大きく位置させることなく便座55に装着することができるため、切欠部42aを設けていない便座カバーに比べて飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
【0056】
また、便座55の後端部5bの裏面においてフック46を掛止リング47に引っ掛けていることにより、便座カバー40を便座55から離脱し難くすることができ、特に、前述した後者の装着手順、つまり初めに後端部5bの裏面においてフック46を掛止リング47に引っ掛けた後、他方の縁部分を前端部5aへ装着する際に便座カバー40の離脱を防止することができる。
【0057】
なお、前述の実施の形態1の便座カバー10の開口部11の全周縁には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム13を縫い付けたが、これに限らず、装飾が施されていない伸縮材を、縫い付け、編み込み、又は内挿する等して取着してもよい。
また、前述の実施の形態2乃至4の便座カバー20、30、40には更に、裏面に便座1、5、55に対する滑りを防止すべく滑り止め加工を施してもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、第1発明によれば、開口部の周縁に伸縮材が取着されているため、開口部からU型の便座の両腕を挿通し、開口部の近傍部分を後端部に引っ掛けて便座の表裏面を被覆する際に、伸縮材の弾性力により開口部が適度に伸長し、後端部に引っ掛けた後は、伸縮材の弾性力により開口部が適度に収縮する。これにより、止着具を用いることなく、便座に容易に装着することができる。
【0059】
しかも、開口部は長手方向を長軸とする略楕円形状である、つまり、便座カバーを扁平に折り畳んだ状態で幅方向に凹みとなる湾曲した凹所を有する形状であるため、U型の便座の後端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができる。
【0060】
また、第2発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により開口部の周縁が装飾される。これにより、便座カバーをU型の便座に装着した状態では、開口部の周縁に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0061】
また、第3発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により各短辺が装飾される。これにより、便座カバーを洗浄暖房用(O型)の便座の表面から裏面にかけて被覆して装着した状態では、各短辺に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0062】
また、第4発明によれば、洗浄暖房用(O型)の便座に装着した状態で皺を寄らせないために設けられている凹所に、各短辺に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。これに加え、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、洗浄暖房用(O型)の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを便座に装着した状態でたとえ凹所の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により凹所が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【0063】
また、第5発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、便座カバーをU型の便座の表面から裏面にかけて被覆して装着した状態では、凹所に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0064】
また、第6発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、便座カバーをO型の便座の表面から裏面にかけて被覆して装着した状態では、便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0065】
更に、第7発明によれば、便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の前端部を被覆する位置に設けられている切欠部に、同様に便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の後端部を被覆する位置に設けられている切欠部に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。これに加え、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、O型の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを装着した状態でたとえ切欠部の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により切欠部が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る便座カバーの裏面を扁平に折り畳んだ状態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る便座カバーをU型の便座に装着した表面側状態を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る便座カバーを洗浄暖房用(O型)の便座に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係る便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る便座カバーをU型の便座に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る便座カバーをO型の便座に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【図9】従来のU型の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図10】従来の洗浄暖房用(O型)の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である。
【符号の説明】
1 U型の便座
5 洗浄暖房用(O型)の便座
55 O型の便座
10,20,30,40 便座カバー
11 開口部
13,23,43 フリル付ゴム
21,24,41,44 ゴム
22 凹所
25,45 ゴム紐
26,46 フック
27,47 掛止リング
42a,42b 切欠部
【発明の属する技術分野】
本発明は洋式便器の便座に装着する便座カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のU型の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である(例えば、特許文献1参照)。この便座カバー60は、伸縮性を有する生地で筒状に形成され、中央部に長手方向にスリット状の開口部61を設け、開口部61の周縁を折り返して端ミシンがかけられたものである。便座カバー60の両端部は縫合により閉塞され、開口部61の両側部近傍には、2組のホック62,62が設けられている。
【0003】
便座カバー60は、U型の便座の前端部を開口部61に挿通し、そのまま開口部61を便座の後端部に引き寄せた後、該後端部の側面においてホック62,62を係合することにより便座に装着される。
【0004】
図10は従来の洗浄暖房用(O型)の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である(例えば、特許文献2参照)。この便座カバー70は、伸縮性を有する生地で帯状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、便座の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短く形成されたものである。一方の長辺にはゴム71が編み込まれ、他方の長辺は中央部に凹所72を有するようにして袋状に形成され、ゴム紐78が内挿されている。便座カバー70の各短辺それぞれの両端には、扁平なゴム紐75,75…が輪状にして縫い止めされている。一方の輪状部にはそれぞれフック76,76が通されており、他方の輪状部はそれぞれ長手方向の中央部で縫い合わされている。
【0005】
便座カバー70は、洗浄暖房用(O型)の便座の表面に合わせ、便座の裏面においてフック76,76をゴム紐75,75の他方の輪状部の縫い合わせ部又は端部にそれぞれ引っ掛ける作業を各短辺について行った後、凹所72及び他方の長辺を便座の前端部及び外縁部へ引っ掛け、各短辺の位置を調整することにより便座に装着される。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−117150号公報
【特許文献2】
特開2001−212028号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている便座カバー60は、U型の便座の両腕を挿通した後に、便座の後端部の側面でホック62,62を係合させる手間を要するという問題がある。また、開口部61の止着を解く場合に力が入りすぎると、ホック62,62が係合したままの状態で開口部61の止着が解かれ、ホック62,62の周囲の生地に穴が開くという問題がある。更に、開口部61はスリット状であるため、便座に装着したときに便座の後端部で皺がよりやすく、便座の形状に一致してきれいに装着させるために、皺を伸ばす手間を労することが否めないという問題がある。
【0008】
特許文献2に開示されている便座カバー70は、他方の長辺に凹所72を有するため、湾曲が鋭く、環幅が狭くなっている洗浄暖房用(O型)の便座の前端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができるという利点を有する。しかし、便座カバー70を便座に装着した状態では、便座の表面側に現れる各短辺は、単に端ミシンがかけられているに過ぎないため、美観に乏しい。
【0009】
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、伸縮性を有する筒状の生地の中央部に、長手方向を長軸とする略楕円形状の開口部を設け、開口部の周縁に伸縮材を取着することにより、止着具を用いることなく容易に、しかもU型の便座の後端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができる便座カバーを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、前記開口部の周縁に装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、U型の便座への装着性を損なうことなく開口部の周縁を装飾し、U型の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、伸縮性を有し、長辺の長さが互いに異なる帯状の生地の各短辺に装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なうことなく各短辺を装飾し、洗浄暖房用(O型)の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、前記帯状の生地の長い方の長辺の中央部に設けた凹所に更に、装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、製造効率を向上することができるだけでなく、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なうことなく凹所を装飾し、便座に装着した状態でたとえ凹所の一部が便座の前端部の表面側に現れた場合においても美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、前記帯状の生地の各短辺を浅底の袋状に形成し、凹所に装飾付の伸縮材を縫い付け、便座の裏面にて橋絡するための掛止部材を凹所の両側部に取り付けることにより、U型の便座への装着性を損なうことなく凹所を装飾し、U型の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、伸縮性を有し、縁部分の寸法が互いに異なる筒状の生地の便座の後端部を被覆する位置に設けた切欠部に、装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、O型の便座への装着性を損なうことなく該切欠部を装飾し、O型の便座に装着した状態で美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0015】
本発明の更に他の目的は、前記筒状の生地の便座の前端部を被覆する位置に設けた切欠部に更に、装飾付の伸縮材を縫い付けることにより、製造効率を向上するだけでなく、O型の便座への装着性を損なうことなく該切欠部を装飾し、便座に装着した状態でたとえ該切欠部の一部が便座の前端部の表面側に現れた場合においても美観を伴うことができる便座カバーを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る便座カバーは、伸縮性を有する生地で筒状に形成され、中央部に長手方向に便座を挿通するための開口部が設けられ、前記便座の表裏面を被覆する便座カバーにおいて、前記開口部は前記長手方向を長軸とする略楕円形状であり、該開口部の周縁に伸縮材が取着されていることを特徴とする。
【0017】
第2発明に係る便座カバーは、第1発明に係る便座カバーにおいて、前記伸縮材は装飾付の伸縮材であることを特徴とする。
【0018】
第3発明に係る便座カバーは、伸縮性を有する生地で帯状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、該便座の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短く、該他方の長辺の中央部に凹所が設けられ、該凹所及び各長辺に伸縮材が取着され、前記便座の裏面にて橋絡するための掛止部材が各短辺の両端部に取り付けられ、前記便座の表面から裏面にかけて被覆する便座カバーにおいて、前記各短辺に装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0019】
第4発明に係る便座カバーは、第3発明に係る便座カバーにおいて、前記凹所に更に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0020】
第5発明に係る便座カバーは、第3発明に係る便座カバーにおいて、前記各短辺は浅底の袋状に形成され、前記凹所に装飾付の伸縮材が縫い付けられ、前記掛止部材は該凹所の両側部に取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
第6発明に係る便座カバーは、伸縮性を有する生地で筒状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の縁部分が、該便座の外縁部に沿わせるべき他方の縁部分よりも短寸であり、該他方の縁部分の前記便座の前端部及び後端部を被覆する位置に切欠部が設けられ、各切欠部及び各縁部分に伸縮材が取着され、前記便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部の両側部に前記便座の裏面にて橋絡するための掛止部材が取り付けられ、前記便座の表面から裏面にかけて被覆する便座カバーにおいて、前記便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0022】
第7発明に係る便座カバーは、第6発明に係る便座カバーにおいて、前記便座の前端部を被覆する位置に設けられた切欠部に更に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする。
【0023】
第1発明にあっては、開口部の周縁に伸縮材が取着されているため、U型の便座の前端部を開口部から挿入し、便座の両腕をそれぞれ挿通するようにして開口部を便座の前端部から後端部に引き寄せた後、開口部の近傍部分を後端部に引っ掛け、便座の表裏面を被覆する際に、伸縮材の弾性力により開口部が適度に伸長し、後端部に引っ掛けた後は、伸縮材の弾性力により開口部が適度に収縮する。これにより、止着具を用いることなく、便座に容易に装着することができる。
【0024】
また、開口部は長手方向を長軸とする略楕円形状である、つまり、便座カバーを扁平に折り畳んだ状態で幅方向に凹所を有する形状であるため、U型の便座の後端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができる。
【0025】
第2発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により開口部の周縁が装飾される。これにより、U型の便座に装着した状態で、開口部の周縁に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0026】
第3発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により各短辺が装飾される。これにより、洗浄暖房用(O型)の便座の表面に合わせ、便座の裏面において2組の掛止部材をそれぞれ橋絡する作業を各短辺について行った後、凹所及び他方の長辺を便座の前端部及び外縁部に引っ掛け、各短辺の位置を調整して便座の表面から裏面にかけて被覆して便座に装着した状態では、各短辺に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0027】
第4発明にあっては、洗浄暖房用(O型)の便座に装着した状態で皺を寄らせないために設けられている凹所に、各短辺に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。
また、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、洗浄暖房用(O型)の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを便座に装着した状態でたとえ凹所の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により凹所が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【0028】
第5発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、各短辺の袋部分をU型の便座の前端部に引っ掛けた状態で、各長辺を伸長させて便座の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の長辺を便座の後端部へ引っ掛け、便座の後端部の裏面において掛止部材を橋絡して便座に装着した状態では、凹所に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0029】
第6発明にあっては、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、便座の前端部を被覆する位置に設けられた切欠部を、O型の便座の前端部に引っ掛けた状態で、各縁部分を伸長させて便座の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の縁部分を便座の後端部へ引っ掛け、便座の後端部の裏面において掛止部材を橋絡して便座に装着した状態では、便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0030】
第7発明にあっては、便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の前端部を被覆する位置に設けられている切欠部に、同様に便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の後端部を被覆する位置に設けられている切欠部に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。
また、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、O型の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを装着した状態でたとえ切欠部の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により切欠部が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る便座カバー10の裏面を扁平に折り畳んだ状態を示す平面図であり、図2は便座カバー10をU型の便座1に装着した表面側状態を示す平面図である。
【0032】
便座カバー10は、筒状にパイル編みされて長手方向及び周方向に伸縮性を有し、両端が縫合により閉塞されている。便座カバー10の長手方向の中央部には、長手方向を長軸とし、周方向の略1/2を短軸とする略楕円形状、つまり、扁平に折り畳んだ状態で幅方向に略1/2の湾曲した凹所を有する形状になるように切り欠きした開口部11が設けられている。開口部11の全周縁には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム13が縫い付けられ、フリル付ゴム13のフリルにより開口部11の全周縁が装飾されている。なお、フリル付ゴム13のフリルは伸縮性を有し、フリル付ゴム13の伸縮を妨げず、便座カバー10の便座1への装着性を損なわない。
【0033】
U型の便座1は非加温式の便座であり、後端部1bから前端部1a,1aへ向かって徐々に幅が狭くなるように2本の腕が略U字状になるように設けられている。後端部1bの中央部には便器本体(図示せず)の枢支軸を貫通させる突起部1c,1cが所定間隔離隔して設けられている。
【0034】
以上の如き構成の便座カバー10は、次の手順で製造される。
(1)1本の筒状にパイル編みする。(2)長手方向の中央部を切り欠いて略楕円形状の開口部11を設ける。(3)両端を略半円状に裁断しつつ縫合して閉塞する。(4)開口部11の全周縁にフリル付ゴム13をまつりながら縫い付ける。なお、(3)及び(4)の製造手順は入れ換ってもよく、(1)、(3)、(2)、(4)の手順で製造してもよい。
【0035】
続いて、便座カバー10の便座1への装着手順を説明する。
まず、便座1の前端部1a,1aを開口部11から挿入する。次に、便座1の両腕をそれぞれ挿通するようにして開口部11を便座1の前端部1a,1aから後端部1bに引き寄せた後、開口部11の近傍部分を後端部1bに引っ掛け、便座1の表裏面を被覆する。この際、フリル付ゴム13の弾性力により開口部11が適度に伸長し、後端部1bに引っ掛けた後は、開口部11が適度に収縮する。便座カバー10がこのように便座1に装着された状態では、開口部11の全周縁に施されたフリル付ゴム13による装飾が便座1の表面側に現れる。しかも、開口部11は略楕円形状であるため、後端部1bには皺がよらずに便座1の形状に一致して装着されている。
【0036】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係る便座カバー20の裏面を示す平面図であり、図4は便座カバー20を洗浄暖房用(O型)の便座5に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【0037】
便座カバー20は、洗浄暖房用(O型)の便座5の表面から裏面にかけて被覆するように便座5の幅よりやや広く帯状にパイル編みされて長手方向及び幅方向に伸縮性を有し、便座5の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、便座5の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短い。一方の長辺にはゴム21が編み込まれ、他方の長辺の中央部には湾曲した凹所22が設けられている。便座カバー20の各短辺及び凹所22には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム23,23…が縫い付けられている。フリル付ゴム23のフリルにより、各短辺及び凹所22が装飾されている。なお、フリル付ゴム23のフリルは伸縮性を有し、フリル付ゴム23の伸縮を妨げず、便座カバー20の便座5への装着性を損なわない。
【0038】
凹所22を除く他方の長辺には、ゴム24が編み込まれている。各短辺の両端には、扁平なゴム紐25,25…が輪状にして縫い止めされている。一方の輪状部にはそれぞれフック26,26が通されており、他方の輪状部はそれぞれ掛止リング27,27が通されている。なお、ゴム紐25及びフック26と、ゴム紐25及び掛止リング27とが掛止部材に対応する。
【0039】
便座5は、洗浄暖房用(O型)、つまり温水洗浄便器等の加温式の便座であり、略卵形の穴部5oに対して、外周が略放物線状をなしており、後端部5bは前端部5aより環幅が広く形成されている。そして、便座内の発熱部(図示せず)に接続されたコード6が後端部5bの背面から外方へ延設されている。後端部5bの両端部には便器本体(図示せず)の枢支軸を貫通させる突起部5c,5cが設けられている。
【0040】
次に、便座カバー20の便座5への装着手順を説明する。
まず、便座カバー20を便座5の表面に合わせ、便座5の裏面においてゴム紐25,25…を伸長させてフック26,26をそれぞれ掛止リング27,27に引っ掛ける作業を各短辺について行う。次に、凹所22及び他方の長辺を、便座5の前端部5a及び外縁部へ引っ掛け、最後に、各短辺の位置を調整する。便座カバー20がこのように便座5に装着された状態では、各短辺に施されたフリル付ゴム23,23による装飾が便座5の表面側に現れる。なお、装着手順はこれに限定されない。
【0041】
以上のように、便座カバー20は、各長辺にはそれぞれゴム21、24が編み込まれ、凹所22にはフリル付ゴム23が縫い付けられているため、他方の長辺を便座5の外縁部に引っ掛けることにより一方の長辺が便座5の径方向及び周方向に引っ張られ、便座5の表面上に固定されて装着される。しかも、一方の長辺を便座5の裏面に位置させることなく便座5の内縁部に沿って装着することができるため、飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
【0042】
また、便座カバー20は、凹所22を設けていることにより、便座5の環幅が狭い前端部5aで皺を寄せることなく便座5に装着することができるだけでなく、凹所22を前端部5aに引っ掛けた状態で、つまり前端部5aの裏面において内縁部側へ大きく位置させることなく便座5に装着することができるため、凹所22を設けていない便座カバーに比べて飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
【0043】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3に係る便座カバー30の裏面を示す平面図であり、図6は便座カバー30をU型の便座1に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【0044】
便座カバー30は、実施の形態2の便座カバー20の各短辺の両端部のフック26,26及び掛止リング27,27が挿通されたゴム紐25,25…をなくし、凹所22の両側部にフック26及び掛止リング27が挿通されたゴム紐25,25を輪状にして縫い止めされたものであり、各短辺が浅底の袋状に形成され、袋状の端部にはゴム24が編み込まれている。その他の構成については、実施の形態2の便座カバー20と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0045】
続いて、便座カバー30の便座1への装着手順を説明する。
まず、各短辺の袋部分を便座1の前端部1a,1aに引っ掛ける。次に、各長辺を伸長させて便座1の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の長辺を便座1の後端部1bへ引っ掛ける。この際に、ゴム21、24の収縮力によって各長辺が絞られ、この絞りによって便座カバー30を便座1の表面に沿って伸ばした状態で、しかも、一方の長辺を便座1の裏面に位置させることなく便座1の内縁部に沿って装着することができる。
【0046】
最後に、便座1の後端部1bの裏面においてゴム紐25,25を伸長させてフック26を掛止リング27に引っ掛ける。便座カバー30がこのように便座1に装着された状態では、凹所22に施されたフリル付ゴム23による装飾が便座1の表面側に現れる。なお、装着手順はこれに限定されない。
【0047】
以上のように、便座カバー30は、凹所22を設けていることにより、便座1の後端部1bで皺を寄せることなく便座1に装着することができるだけでなく、一方の長辺を便座1の裏面に位置させることなく便座1の内縁部に沿って装着することができるため、飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。また、便座1の後端部1bの裏面においてフック26を掛止リング27に引っ掛けていることにより、便座カバー30を便座1から離脱し難くすることができる。
【0048】
(実施の形態4)
図7は本発明の実施の形態4に係る便座カバー40の裏面を示す平面図であり、図8は便座カバー40をO型の便座55に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【0049】
便座カバー40は、O型の便座55の表面から裏面にかけて被覆するように筒状にパイル編みされて周方向及び幅方向に伸縮性を有し、便座55の内縁部に沿わせるべき一方の縁部分が、便座55の外縁部に沿わせるべき他方の縁部分よりも短寸である。一方の縁部分にはゴム41が編み込まれ、他方の縁部分の便座55の前端部5a及び後端部5bを被覆する位置には、湾曲した切欠部42a及び42bがそれぞれ設けられている。切欠部42a、42bには、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム43,43が縫い付けられている。フリル付ゴム43のフリルにより、切欠部42a、42bが装飾されている。なお、フリル付ゴム43のフリルは伸縮性を有し、フリル付ゴム43の伸縮を妨げず、便座カバー40の便座55への装着性を損なわない。
【0050】
切欠部42a、42bを除く他方の縁部分には、ゴム44が編み込まれている。切欠部42bの両側部には、扁平なゴム紐45,45が輪状にして縫い止めされている。一方の輪状部にはフック46が通されており、他方の輪状部は掛止リング47が通されている。なお、ゴム紐45及びフック46と、ゴム紐45及び掛止リング47とが掛止部材に対応する。
【0051】
O型の便座55は非加温式の便座であり、便座内の発熱部及びコード6を備えず、突起部5c,5cが後端部5bの中央部に所定間隔離隔して設けられている点が実施の形態2の便座5と異なる。その他の構成については、実施の形態2の便座5と同様であるので、同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
続いて、便座カバー40の便座55への装着手順を説明する。
まず、切欠部42aを便座55の前端部5aに引っ掛ける。次に、各縁部分を伸長させて便座55の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の縁部分を便座55の後端部5bへ引っ掛ける。この際に、ゴム41、44の収縮力によって各縁部分が絞られ、この絞りによって便座カバー40を便座55の表面に沿って伸ばした状態で、しかも、一方の縁部分を便座55の裏面に位置させることなく便座55の内縁部に沿って装着することができる。
【0053】
最後に、便座55の後端部5bの裏面においてゴム紐45,45を伸長させてフック46を掛止リング47に引っ掛ける。便座カバー40がこのように便座55に装着された状態では、切欠部42bに施されたフリル付ゴム43による装飾が便座55の表面側に現れる。
【0054】
また、便座カバー40は次の手順により便座55に装着することもできる。
まず、便座55の後端部5bの裏面においてゴム紐45,45を伸長させてフック46を掛止リング47に引っ掛ける。次に、切欠部42bを便座55の後端部5bに引っ掛ける。最後に、各縁部分を伸長させて便座55の表面から裏面にかけて被覆しつつ他方の縁部分を便座55の前端部5aへ引っ掛ける。
【0055】
以上のように、便座カバー40は、一方の縁部分を便座55の裏面に位置させることなく便座55の内縁部に沿って装着することができるため、飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
また、便座カバー40は、切欠部42a、42bを設けていることにより、便座55の環幅が狭い前端部5a、及び後端部5bで皺を寄せることなく便座55に装着することができるだけでなく、切欠部42aを前端部5aに引っ掛けた状態で、つまり前端部5aの裏面において内縁部側へ大きく位置させることなく便座55に装着することができるため、切欠部42aを設けていない便座カバーに比べて飛散した水によって汚れるのを防ぐことができ、衛生的である。
【0056】
また、便座55の後端部5bの裏面においてフック46を掛止リング47に引っ掛けていることにより、便座カバー40を便座55から離脱し難くすることができ、特に、前述した後者の装着手順、つまり初めに後端部5bの裏面においてフック46を掛止リング47に引っ掛けた後、他方の縁部分を前端部5aへ装着する際に便座カバー40の離脱を防止することができる。
【0057】
なお、前述の実施の形態1の便座カバー10の開口部11の全周縁には、装飾付の伸縮材としてフリル付ゴム13を縫い付けたが、これに限らず、装飾が施されていない伸縮材を、縫い付け、編み込み、又は内挿する等して取着してもよい。
また、前述の実施の形態2乃至4の便座カバー20、30、40には更に、裏面に便座1、5、55に対する滑りを防止すべく滑り止め加工を施してもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、第1発明によれば、開口部の周縁に伸縮材が取着されているため、開口部からU型の便座の両腕を挿通し、開口部の近傍部分を後端部に引っ掛けて便座の表裏面を被覆する際に、伸縮材の弾性力により開口部が適度に伸長し、後端部に引っ掛けた後は、伸縮材の弾性力により開口部が適度に収縮する。これにより、止着具を用いることなく、便座に容易に装着することができる。
【0059】
しかも、開口部は長手方向を長軸とする略楕円形状である、つまり、便座カバーを扁平に折り畳んだ状態で幅方向に凹みとなる湾曲した凹所を有する形状であるため、U型の便座の後端部で皺を寄せることなく、便座の形状に一致して装着することができる。
【0060】
また、第2発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により開口部の周縁が装飾される。これにより、便座カバーをU型の便座に装着した状態では、開口部の周縁に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0061】
また、第3発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により各短辺が装飾される。これにより、便座カバーを洗浄暖房用(O型)の便座の表面から裏面にかけて被覆して装着した状態では、各短辺に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0062】
また、第4発明によれば、洗浄暖房用(O型)の便座に装着した状態で皺を寄らせないために設けられている凹所に、各短辺に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。これに加え、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、洗浄暖房用(O型)の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、洗浄暖房用(O型)の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを便座に装着した状態でたとえ凹所の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により凹所が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【0063】
また、第5発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、U型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により凹所が装飾される。これにより、便座カバーをU型の便座の表面から裏面にかけて被覆して装着した状態では、凹所に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0064】
また、第6発明によれば、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、便座カバーをO型の便座の表面から裏面にかけて被覆して装着した状態では、便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に施された装飾が便座の表面側に現れるため、美観を伴うことができる。
【0065】
更に、第7発明によれば、便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の前端部を被覆する位置に設けられている切欠部に、同様に便座に装着した状態で皺を寄らせないために便座の後端部を被覆する位置に設けられている切欠部に縫い付けたのと同一の装飾付の伸縮材を縫い付けることができるため、製造効率を向上することができる。これに加え、伸縮材の装飾は伸縮材と共に伸縮するため、O型の便座への装着性を損なわない。しかも、伸縮材の装飾により切欠部が装飾される。これにより、O型の便座の前端部の環幅が広く、便座カバーを装着した状態でたとえ切欠部の一部が便座の前端部の表面側に現れたとしても、伸縮材の装飾により切欠部が装飾されているため、美観を伴うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る便座カバーの裏面を扁平に折り畳んだ状態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る便座カバーをU型の便座に装着した表面側状態を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る便座カバーを洗浄暖房用(O型)の便座に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係る便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る便座カバーをU型の便座に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る便座カバーをO型の便座に装着した表面側状態を示す斜視図である。
【図9】従来のU型の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である。
【図10】従来の洗浄暖房用(O型)の便座の便座カバーの裏面を示す平面図である。
【符号の説明】
1 U型の便座
5 洗浄暖房用(O型)の便座
55 O型の便座
10,20,30,40 便座カバー
11 開口部
13,23,43 フリル付ゴム
21,24,41,44 ゴム
22 凹所
25,45 ゴム紐
26,46 フック
27,47 掛止リング
42a,42b 切欠部
Claims (7)
- 伸縮性を有する生地で筒状に形成され、中央部に長手方向に便座を挿通するための開口部が設けられ、前記便座の表裏面を被覆する便座カバーにおいて、
前記開口部は前記長手方向を長軸とする略楕円形状であり、
該開口部の周縁に伸縮材が取着されている
ことを特徴とする便座カバー。 - 前記伸縮材は装飾付の伸縮材であることを特徴とする請求項1に記載の便座カバー。
- 伸縮性を有する生地で帯状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の長辺が、該便座の外縁部に沿わせるべき他方の長辺よりも短く、該他方の長辺の中央部に凹所が設けられ、該凹所及び各長辺に伸縮材が取着され、前記便座の裏面にて橋絡するための掛止部材が各短辺の両端部に取り付けられ、前記便座の表面から裏面にかけて被覆する便座カバーにおいて、
前記各短辺に装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする便座カバー。 - 前記凹所に更に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする請求項3に記載の便座カバー。
- 前記各短辺は浅底の袋状に形成され、
前記凹所に装飾付の伸縮材が縫い付けられ、
前記掛止部材は該凹所の両側部に取り付けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の便座カバー。 - 伸縮性を有する生地で筒状に形成され、便座の内縁部に沿わせるべき一方の縁部分が、該便座の外縁部に沿わせるべき他方の縁部分よりも短寸であり、該他方の縁部分の前記便座の前端部及び後端部を被覆する位置に切欠部が設けられ、各切欠部及び各縁部分に伸縮材が取着され、前記便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部の両側部に前記便座の裏面にて橋絡するための掛止部材が取り付けられ、前記便座の表面から裏面にかけて被覆する便座カバーにおいて、
前記便座の後端部を被覆する位置に設けられた切欠部に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする便座カバー。 - 前記便座の前端部を被覆する位置に設けられた切欠部に更に、装飾付の伸縮材が縫い付けられていることを特徴とする請求項6に記載の便座カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148192A JP2004344590A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 便座カバー |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003148192A JP2004344590A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 便座カバー |
Publications (1)
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JP2003148192A Pending JP2004344590A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 便座カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009011482A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Oka Kk | 便座カバーと基端着合部掛止具 |
JP2010005390A (ja) * | 2008-05-30 | 2010-01-14 | Chuichi Hayashi | タオル |
JP2017093723A (ja) * | 2015-11-20 | 2017-06-01 | 信子 小松 | 便座、簡易便器、および簡易便所 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003148192A patent/JP2004344590A/ja active Pending
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