JP3006502U - 洋式便器の便蓋カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種にわたる洋式便器の便蓋形状に全て適応
し得るものであって、カバー本体の装着操作並び離脱操
作が容易であり、便蓋基端側に隙間が無くても簡単に掛
け止め出来、便蓋表面の基端部もカバー本体で十分に覆
い隠せる構造とした便蓋カバーを提供する。 【構成】 カバー本体は折り返し周縁部を弾性体として
周縁部を多少絞り状態に形成しており、周縁部の両端を
便蓋裏面側で連結してカバー本体を便蓋に係止固定させ
る係止バンドを付設すると共に便蓋の基端部に掛止させ
てカバー本体のズレを防止する係止フックをカバー本体
裏面側に付設し、前記係止バンドは長さ調整自在であっ
て全体ないし一部を弾性体によって形成したことを特徴
とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、各種洋式便器の便蓋形状に適応して確実に装着出来るようにした洋 式便器の便蓋カバーの改良に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、洋式便器のタイプは多種多様であって、便器の蓋（便蓋）のタイプ も形状・大きさなど異なる種類のものが非常に多く、１種類の便蓋カバーで全て のタイプの便蓋に対応することは困難であるため、便蓋カバー自体も各種の便蓋 形状に対応すべく数多くのタイプが製造されていた。しかしながら、便蓋のタイ プ別に製造することは、製造コストが係って商品が高価にならざるを得ない、１ タイプの便蓋カバーにおける種類（模様、生地、色彩等）も自ずと少なくなって しまい、需要者は限定された範囲での選択を余儀なくされてしまう、更に、便蓋 のタイプによって適合する便蓋カバーが限定されてしまうため、購入の際に面倒 である、又、贈答品として送られて来ても全く使用出来ない場合が生じる等々、 多くの問題点を抱えていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、出願人は図４に示す如く、全ての便蓋形状に適合し得る優れた便蓋カ バーを案出したものであり、当該便蓋カバーの構造は、カバー本体１０の折り返 し周縁部１０ａを弾性体にして多少絞り状態に形成し、周縁部１０ａの両端を連 結してカバー本体１０の基部側を係止固定させる係止バンド４０を付設し、係止 バンド４０を長さ調整自在に形成すると共に全体ないし一部を弾性体によって形 成し、又、装着性を高めるための補助係止体５０を設けてなるものであり、便蓋 の大小によって係止バンド４０の長さを調整し、便蓋に装着すれば周縁部１０ａ が便蓋の裏面で適宜伸縮して、便蓋表側のカバー本体１０を密着状態に保持する こととなり、補助係止体５０を便蓋の基端側に一旦回して別箇所のループ６０又 は前記係止バンド４０に掛け止めることで、カバーを便蓋に一層しっかりと固定 出来るようにしている。以上のように出願人が既に案出した便蓋カバーは、便蓋 の大小、形状に関係なく、しっかりとした装着が図れるものであって、大きな効 果を奏するものであると言える。しかし、実用面において、補助係止体５０の掛 け止め操作が面倒である、便蓋の基端側に隙間が殆どなく補助係止体が通せない 、便蓋が大きい場合に便蓋表側においてカバー本体１０が便蓋基端まで覆い隠せ ずに便蓋の基部が表出してしまうことがあるといった問題が生じた。

【０００４】 本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、係止バンドと共にカバー本体 をしっかりと便蓋へ密着状態に係止固定ならしめる新たな補助係止体を案出し、 便蓋カバーの装着操作並び離脱操作が容易であり、たとえ便蓋基端側に隙間が無 くても簡単に掛け止め出来、便蓋表面の基端部もカバー本体で十分に覆い隠せる 構造とした便蓋カバーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の便蓋カバーは、カバー本体は折り返し周縁 部を弾性体として周縁部を多少絞り状態に形成しており、周縁部の両端を便蓋裏 面側で連結してカバー本体を便蓋に係止固定させる係止バンドを付設すると共に 便蓋の基端部に掛止させてカバー本体のズレを防止する係止フックをカバー本体 裏面側に付設し、前記係止バンドは長さ調整自在であって全体ないし一部を弾性 体によって形成したことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

以上の如く本考案の便蓋カバーあれば、小さい便蓋に対しては、係止バンドを 短く調整して周縁部の両端を連結させれば、係止バンドの弾性体が収縮する状態 でカバー本体を係止固定し、折り返し周縁部の弾性体が収縮して便蓋表面側にカ バー本体を浮き上がることなく密着した状態に保持させることが出来、カバー本 体裏面の係止フックを便蓋の基端部分に掛け止めることで、便蓋先端方向へのカ バー本体のズレ動きを防いでカバーをしっかりと装着することが出来るものであ る。又、大きい便蓋に対しては、係止バンドを長く調整して周縁部の両端を連結 させれば、係止バンドの弾性体が適宜伸びた状態でカバー本体を係止固定するこ とが出来、折り返し周縁部の弾性体が伸長して便蓋表面側のカバー本体を密着状 態に保持させることが出来、カバー本体裏面の係止フックを便蓋の基端部分に掛 け止めれば、便蓋先端方向へのカバー本体のズレ動きを防いでカバーをしっかり と装着することが出来るものであり、大きい便蓋であっても簡単な操作で本便蓋 カバーを使用して便蓋にしっかりと装着出来、又、係止フックによりカバー本体 の基端側が便蓋の基端部分を十分に被覆し得るものとなる。尚、係止バンド及び 係止フックの着脱操作は極めて容易であって、便蓋に対する便蓋カバーの着脱を 簡単に行うことが出来、便蓋基端と便器との隙間の有無に関係なく係止フックに よる係止固定が図れるものであって、従来の便蓋カバーよりも一段と扱い易いも のとなっている。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【０００８】 図１は本考案の一実施例を示す裏面側斜視図、図２、３は本考案を各便蓋に装 着した際の便蓋裏側を示す正面図である。

【０００９】 図面において、１はカバー本体で、基布２に装飾用織糸３を植設して各種模様 や図柄を施した便蓋カバーであり、最も大きい便蓋に装着した時であっも当該便 蓋の表側全体を被覆出来るだけの大きさを有したものである。又、カバー本体１ の折り返し周縁部１ａには伸縮可能なゴム紐体等の弾性体を設け、当該折り返し 周縁部において多少絞った状態に形成している。

【００１０】 ４は係止バンドで、カバー本体１を便蓋へ装着する際に周縁部１ａの両端を連 結してカバー本体１を係止固定させるためのバンドであり、これによってカバー 本体１は便蓋の大小並びに形状に関係なく、安定した装着状態を保持することが 出来るものとなる。係止バンド４は、長さ調節部４ａを備えて長さを適宜調節す ることが出来、且つ全体（一部でも良い）をゴム状弾性体にして適宜伸縮出来る ように形成しており、当該係止バンド４であれば、最短から最長に至るバンド長 さの範囲は非常に広く、あらゆるタイプの便蓋に対応することが出来るものであ り、バンド長さの適宜調節によって、装着時におけるカバー本体１の係止固定を 容易ならしめるものである。

【００１１】 尚、本実施例における長さ調節部４ａは、バンドを係止フック部４ｂの位置で折 り返し、これを固定金具４ｃにて固定することで全体のバンド長さを調節する既 存の手段を講じたものであるが、その調節手段については特に限定するものでは ない。又、本実施例では係止フック４ｂを他方へ掛け止めることによって係止バ ンド４を介して周縁部１ａの両端を連結する構成としたが、係止フック４ｂの替 わりに連結リング等を利用し、周縁部１ａの両端を係止バンド４を介して常時連 結させた状態としておいても良い。

【００１２】 ５は係止フックで、便蓋の基端に掛け止めてカバー本体１の基部を便蓋にしっ かりと係止させるものであり、これによって係止バンド４によって装着したカバ ー本体１の前方への移動（ズレ）を防止することが出来、装着性をより高めるこ とが出来ると共にカバー本体１の基部が便蓋の表面基部を十分に被覆し得るもの となる。尚、着脱時の使い勝手を考慮して係止フック５はゴム紐５ａなどを介し てカバー本体１の裏面側に付設するが、上記の如く、カバー本体１の基部が便蓋 の基部を被覆すべく、伸長時においてもフックがカバー本体１から殆どはみ出さ ない程度に伸縮度を有するゴム紐などを用いるものとする。

【００１３】 従って、本実施例の蓋カバーであれば、小さい便蓋Ａに装着する場合、係止バ ンド４の長さを短く調節して周縁部１ａの両端を連結し、係止フック５を便蓋の 基端に掛け止めれば良く、図２の如く、便蓋Ａの裏面側にカバー本体１が全体的 に多く折り返った状態となり、周縁部１ａ及び係止バンド４の収縮作用並びに係 止フック５によってカバー本体１を便蓋Ａの表面に密着した状態すなわちカバー 本体１を張った状態に保持させることが出来る。又、大きい便蓋Ｂに装着する場 合、係止バンド４を長く調節して周縁部１ａの両端を連結し、係止フック５を便 蓋の基端に掛け止めれば良く、図３の如く、便蓋Ｂの裏面側におけるカバー本体 １の折り返し部分は少なくなるが、上記と同様に周縁部１ａ及び係止バンド４の 収縮作用並びに係止フック５によってカバー本体１を便蓋Ｂの表面に張った状態 に保持することが出来る。

【００１４】 尚、図示しなかったが、カバー本体１の基布２を伸縮性を有する基布とした場 合、基布２自体も適宜伸縮してカバー本体１が便蓋に装着することになるから、 各種タイプの便蓋に対する適合性をより高めることが出来、而も便蓋の大小や異 なる形状に応じて基布２が伸縮される状態となるから、便蓋表側を被覆する基布 ２の実質的な面積（言い換えれば便蓋裏側に折り返された基布２の実質的面積） は、各タイプの便蓋の差異に比してその違いは少なく、例えば装飾用織糸３によ って施されている便蓋表側の外周部を彩る輪郭模様は、便蓋が大きくなっても基 布２はそのまま全体的に伸びるから便蓋表側の外周部を彩る輪郭模様のままであ り、又、便蓋が略台形形状になっても基布２は必要な箇所（前方の２隅）が伸び 、当該便蓋の表側外周部を彩る輪郭模様として殆どそのままであり、本蓋カバー によればカバー本体１の模様や図柄を各種タイプの便蓋形状に適応した形で表出 させることが出来るなど、単なる基布２を用いたカバー本体１では奏し得ない効 果を発揮することが出来るものである。この場合においては、特に係止バンド４ だけによりカバー本体１を装着するのでなく、係止フック５を便蓋の基端に掛け 止めることによってカバー本体１のズレを防止する効果は大きく、当該係止フッ ク５の必要性はより高いものとなる。尚、本便蓋カバーに、更に補助的な意味で 図４に示したカバー本体１０の補助係止体５０を付設することも十分に考えられ 、必要に応じて当該補助係止体５０を利用するようにしても良い。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案によれば、各種タイプの便蓋に適応して全てに装着可 能であって、その装着性は係止バンド、係止フック等によって非常に優れた装着 性を有しており、便蓋に対する着脱操作も簡単に行えるものであり、又、フリー サイズ的な便蓋カバーとして利用価値も非常に高く、需要者にとって多大な効果 を奏するものである。又、今までは複数のタイプの便蓋カバーが必要であったが 、本便蓋カバーであれば１タイプで済むこととなり、１タイプの便蓋カバーにつ き模様や図柄の異なる多種にわたったカバーを提供することが出来、又、供給と 需要のバランスも図り易く、大量生産にも適しており低価格で供給することが出 来、その商品的価値は非常に高いと言える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す裏面側斜視図。

【図２】本考案を便座Ａに装着した際の便蓋裏側の状態
を示す正面図。

【図３】本考案を便座Ｂに装着した際の便蓋裏側の状態
を示す正面図。

【図４】既存の便蓋カバーを示す裏面側斜視図。

【符号の説明】

１ カバー本体 ２ 基布 ３ 織糸 ４ 係止バンド ５ 係止フック

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カバー本体は折り返し周縁部を弾性体と
   して周縁部を多少絞り状態に形成しており、周縁部の両
   端を便蓋裏面側で連結してカバー本体を便蓋に係止固定
   させる係止バンドを付設すると共に便蓋の基端部に掛止
   させてカバー本体のズレを防止する係止フックをカバー
   本体裏面側に付設し、前記係止バンドは長さ調整自在で
   あって全体ないし一部を弾性体によって形成したことを
   特徴とする洋式便器の便蓋カバー。
2. 【請求項２】 カバー本体の基布が伸縮性を有している
   ことを特徴とする請求項１の洋式便器の便蓋カバー。