JP2004341248A - ポジ型感光性樹脂組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物及びパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イオン性副生成物を含有せず、貯蔵安定性に優れ、安価で、耐熱性、機械特性および電気特性に優れ、かつ高解像回路パターン形成が可能なポジ型感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)一般式(1)
【化1】
Figure 2004341248

式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOHは対をなし、各対のNとOHは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Rは水酸基の保護基を表し、nは2〜300の数である、
で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、及び
(B)感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液の貯蔵安定性に優れ、導体画像形成の信頼性が高いレジスト、特に、プリント配線基板製造用エッチングレジストとして適するポジ型感光性樹脂組成物及び該樹脂組成物を用いたパターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
半導体素子用またはプリント基板等の回路基板の保護及び絶縁用の皮膜有機材料として、従来、耐熱性および機械特性などに優れているポリイミド樹脂が用いられている。
【0003】
また、近年、半導体素子またはプリント基板などの電子・電気回路基板の回路パターン形成と保護及び絶縁を目的とした有機材料として、耐熱性および機械特性などに優れた感光性ポリイミド樹脂が使用されつつある。このような感光性ポリイミド樹脂組成物において、露光部が硬化し不溶化するネガ型としては、特公昭55−030207号公報、特開昭54−145794号公報をはじめとして多くの文献に開示されている。しかし、ネガ型感光性ポリイミド樹脂組成物は感度、解像性および加工性に問題があり、これを改良することを目的として、特開平06−324493号公報、特開平07−179604号公報及び特開2000−143980号公報にはポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物が開示されている。
【0004】
しかしながら、一般に、ポリイミド樹脂は吸湿性が高く、電気特性の点で問題がある。特に近年、回路の微細化と信号の高速化に伴い要求される電気特性に十分に対応することができない。
【0005】
一方、ポリベンゾオキサゾール樹脂は、耐熱性、機械強度等に加え、電気絶縁性に優れているため、これからの電子機器の高密度化、高性能化に向けた用途に十分に適用できるものとして期待されている。ポリベンゾオキサゾール樹脂の被膜は高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有しているため、ウェハーコート用のみならず層間絶縁用樹脂としての使用可能性も検討されている。
【0006】
例えば、ポリベンゾオキサゾール前駆体とジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂が開示されている(特許文献1及び特許文献2参照)。これらに用いられているポリベンゾオキサゾール前駆体は、一般的には、ジカルボン酸クロリドを適当なビス−o−アミノフェノールと反応させることにより製造される(特許文献3及び特許文献4参照)。しかしながら、それらの反応では塩化水素(HCl)を生じるため、その捕捉に一般にピリジン又はトリエチルアミンのような可溶性塩基を添加する必要があるが、それによって形成される塩化物が生成物中に残留していると、半導体素子および電子・電気回路に悪影響を及ぼしかねないので、例えば、イオン交換体により完全に除去する必要がある。しかし、上記の方法では高純度のポリベンゾオキサゾール前駆体が得られにくく、また、精製に労力を要しコスト高なものになる。
【0007】
そこで、残留塩化物が副生しない製造方法として、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとジカルボン酸との反応により得られるジカルボン酸誘導体を経由して、ポリベンゾオキサゾール前駆体を製造する方法が開示されている(特許文献5参照)。しかし、該ジカルボン酸誘導体の製造には一般に縮合剤としてカルボジイミドを用いる必要があり、副生成物としてウレア化合物が生じる。従って、この方法でもこのウレアを除去するための精製工程が必要となり、高純度なポリベンゾオキサゾール前駆体を容易に得ることはできない。
【0008】
上記問題を解決するため、新規ポリオキサゾール前駆体の開発を行った結果、特定のビス−o−アミノフェノール化合物を特定のジアルデヒド化合物と反応させることにより、電気特性に悪影響を与えるイオン性副生成物を含まない高純度のポリオキサゾール前駆体を得られることが確認された(特願2002−337804号された)。しかしながら、得られた該ポリオキサゾール前駆体は、有機溶剤への溶解性が劣り、かつ加水分解を起こしやすいため、その取り扱いには種々の制限が必要であった。
【0009】
本発明の目的は、半導体素子および電子・電気回路に悪影響を及ぼす塩化物等の不純物を含有せず、貯蔵安定性に優れ、安価で、耐熱性、機械特性および電気特性に優れ、かつ高解像回路パターン形成が可能なポジ型感光性樹脂組成物を提供することである。
【0010】
【特許文献1】
特公平1−46862号公報
【特許文献2】
特開平7−281441号公報
【特許文献3】
欧州特許第264678号明細書
【特許文献4】
欧州特許第291779号明細書
【特許文献5】
特開平9−183846号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、今回、ビス−o−アミノフェノール化合物をジアルデヒド化合物と反応させてなる化合物の水酸基を保護基によりブロックしてなるポリオキサゾール前駆体と感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物とを含有するポジ型感光性樹脂組成物が、イオン性副生成物を何ら含まず、貯蔵安定性に優れ、安価で、耐熱性、機械特性および電気特性に優れ、かつ高解像回路パターン形成が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
かくして、本発明は、(A)一般式(1)
【0013】
【化8】
Figure 2004341248
【0014】
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOHは対をなし、各対のNとOHは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Rは水酸基の保護基を表し、nは2〜300の数である、
で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、及び
(B)感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0015】
また、本発明は上記ポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗装し、該基板上にポジ型感光性被膜を形成する工程、該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して露光する工程、及び露光された該ポジ型感光性被膜を塩基性現像液で現像する工程を順次行なうことを特徴とするパターンの形成方法を提供するものである。
【0016】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のポジ型感光性組成物は、一般式(1)で表されるポリベンゾオキサゾール前駆体(A)、及び感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物(B)を含有してなるものである。
【0018】
ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)
本発明のポジ型感光性組成物の(A)成分であるポリベンゾオキサゾール前駆体は、ビス−o−アミノフェノール化合物をジアルデヒド化合物と反応させて得られる下記一般式(4)で示される化合物
【0019】
【化9】
Figure 2004341248
【0020】
の水酸基を保護基により保護してなるものである。
下記一般式(1)で表されるものである。
【0021】
【化10】
Figure 2004341248
【0022】
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aが結合するNとOHは対をなし、各対のNとOHは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Rは水酸基の保護基を表し、nは2〜300の数である。
【0023】
該ポリベンゾオキサゾール前駆体は、一般式(2)
【0024】
【化11】
Figure 2004341248
【0025】
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNH基とOH基は対をなし、各対のNH基とOH基は同一芳香環上の隣り合った炭素に結合している、
で示されるビス−o−アミノフェノール化合物を一般式(3)
【0026】
【化12】
Figure 2004341248
【0027】
式中、Aは2価の有機基を表す、
で示されるジアルデヒド化合物と反応させて得られる下記一般式(4)で示される化合物
【0028】
【化13】
Figure 2004341248
【0029】
の水酸基を保護基により保護してなるものである。
【0030】
ビス−o−アミノフェノール化合物:
上記ビス−o−アミノフェノール化合物は下記一般式(2)で表される化合物である。
【0031】
【化14】
Figure 2004341248
【0032】
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNH基とOH基は対をなし、各対のNH基とOH基は同一芳香環上の隣り合った炭素に結合している、
上記芳香族基には、炭素環式の又は環中に窒素、酸素及び硫黄原子より選ばれるヘテロ原子を少なくとも1個、好ましくは1〜3個含有する複素環式の、単環状もしくは多環状で、場合により縮合環を形成していてもよい芳香族基が包含される。そのような芳香基Aとしては、具体的には、例えば、下記の構造をもつものを挙げることができる。
【0033】
【化15】
Figure 2004341248
【0034】
式中、XおよびYはそれぞれ独立に−CH−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−SONH−、−CO−、−CO−、−NHCO−、−NHCONH−、−C(CF−、−CF−、−C(CH−、−CH(CH)−、−C(CF)(CH)−、−Si(R21−、−O−Si(R21−O−、−Si(R21−O−Si(R22−、−(CH−Si(R21−O−Si(R22−(CH−(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R〜R14、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1から6のアルキルもしくはアルコキシル基又は−(CF−CFもしくは−O−(CF−CF(ここでbは0〜5の整数である)を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である、
これらの芳香基Aのうち、特に、式(2−1)ないし(2−6)、(2−10)ないし(2−12)の基、さらに特に(2−1)、(2−4)、(2−6)及び(2−12)の基が好適である。
【0035】
上記式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物の具体例を挙げれば以下のとおりである。これらは単なる例示であり、これらに限定されるものではない。
【0036】
2,4−ジアミノ−1,5−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−3−フルオロ−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−3,6−ジフルオロ−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−3,6−ジフルオロ−1,4−ベンゼンジオール、2,6−ジアミノ−1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジアミノ−2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシナフタレン、4,4’− ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,3’−ジアミノ−3,2’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’− ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルビフェニル、2,3’−ジアミノ−3,2’−ジヒドロキシ−6,6’−トリフルオロメチルビフェニル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ジトリフルオロメチルビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−5,5’−ジトリフルオロメチルビフェニル、2,3’−ジアミノ−3,2’−ジヒドロキシ−5,5’−ジトリフルオロメチルビフェニル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ジトリフルオロメチルビフェニル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)メタン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルジフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ジフルオロメタン、ビス(3− アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ジフルオロメタン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルジフルオロメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ジフルオロメタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ジフルオロメタン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルジフェニルジフルオロメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)エーテル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ケトン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルケトン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ケトン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルジフェニルケトン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルジフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ジトリフルオロメチルジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル 4−アミノ−3−ヒドロキシベンゾエート、4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル 4−アミノ−3−ヒドロキシベンゾエート、N−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)4−アミノ−3−ヒドロキシベンズアニリド、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、2,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,4’−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、2,4’−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、2,4’−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、4,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、2,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,8−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシジベンゾフラン、2,8−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシフルオレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシキサンテン、9,9−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]フルオレン、さらに下記式で示される化合物:
【0037】
【化16】
Figure 2004341248
【0038】
など。
【0039】
これらの化合物はそれぞれ単独で使用することができ又は2種類以上併用してもよい。
【0040】
また、上記式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物と反応せしめられるジアルデヒド化合物は一般式(3)で示されるものである。
【0041】
【化17】
Figure 2004341248
【0042】
式中、Aは2価の有機基を表す、
上記の2価の有機基には、炭素環式の又は環中に窒素、酸素及び硫黄より選ばれるヘテロ原子を少なくとも1個、好ましくは1〜3個含有する複素環式の、飽和もしく不飽和で単環状もしくは多環状の場合により縮合環を形成していてもよい2価の基が包含される。そのような有機基としては具体的には、例えば、下記の構造をもつものを挙げることができる。
【0043】
【化18】
Figure 2004341248
【0044】
【化19】
Figure 2004341248
【0045】
式中、XおよびYはそれぞれ独立に−CH−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−SONH−、−CO−、−CO−、−NHCO−、−NHCONH−、−C(CF−、−CF−、−C(CH−、−CH(CH)−、−C(CF)(CH)−、−Si(R21−、−O−Si(R21−O−、−Si(R21−O−Si(R22−、−(CH−Si(R21−O−Si(R22−(CH−(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R〜R16、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1〜6のアルキルもしくはアルコキシル基又は−(CF−CFもしくは−O−(CF−CF(ここでbは0〜5の整数である)を表し、Zは−CH−、−C−又は−CH=CH−を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である、
これらの有機基Aのうち、特に、式(3−1)ないし(3−8)、(3−12)ないし(3−22)、(3−25)、(3−27)ないし(3−29)の基、さらに特に式(3−1)、(3−5)、(3−7)及び(3−14)の基が好適である。
【0046】
上記式(3)のジアルデヒド化合物の具体例を挙げれば以下のとおりである。これらは単なる例示であり、これらに限定されるものではない。
【0047】
フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、3−フルオロフタルアルデヒド、4−フルオロフタルアルデヒド、2−フルオロイソフタルアルデヒド、4−フルオロイソフタルアルデヒド、5−フルオロイソフタルアルデヒド、2−フルオロテレフタルアルデヒド、3−トリフルオロメチルフタルアルデヒド、4−トリフルオロメチルフタルアルデヒド、2−トリフルオロメチルイソフタルアルデヒド、4−トリフルオロメチルイソフタルアルデヒド、5−トリフルオロメチルイソフタルアルデヒド、2−フトリフルオロメチルテレフタルアルデヒド、3,4,5,6−テトラフルオロフタルアルデヒド、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタルアルデヒド、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタルアルデヒド、ピリジン−2,3−ジアルデヒド、ピリジン−3,4−ジアルデヒド、ピリジン−3,5−ジアルデヒド、ピラジン−2,3−ジアルデヒド、ピラジン−2,5−ジアルデヒド、ピラジン−2,6−ジアルデヒド、ピリミジン−2,4−ジアルデヒド、ピリミジン−4,5−ジアルデヒド、ピリミジン−4,6−ジアルデヒド、ナフタレン−1,5−ジアルデヒド、ナフタレン−1,6−ジアルデヒド、2,6−ジアルデヒド、ナフタレン−3,7−ジアルデヒド、2,3,4,6,7,8−ヘキサフルオロナフタレン−1,5−ジアルデヒド、2,3,4,5,6,8−ヘキサフルオロナフタレン−1,6−ジアルデヒド、1,3,4,5,7,8−ヘキサフルオロナフタレン−2,6−ジアルデヒド、1−トリフルオロメチルナフタレン−2,6−ジアルデヒド、1,5−ビス(トリフルオロメチル)ナフタレン−2,6−ジアルデヒド、1−トリフルオロメチルナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1,5−ビス(トリフルオロメチル)ナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1−トリフルオロメチル−2,4,5,6,8−ペンタフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1−ビス(トリフルオロメチル)メトキシ−2,4,5,6,8−ペンタフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,4,6,8−テトラフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1,5−ビス[ビス(トリフルオロメチル)メトキシ]−2,4,6,8−テトラフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、2,2’−ビフェニルジアルデヒド、2,4’−ビフェニルジアルデヒド、3,3’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジフルオロ−3,4’−ビフェニルジアルデヒド、4,4’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジフルオロ−2,4’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジフルオロ−3,3’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジフルオロ−3,4’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジフルオロ−4,4’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジトリフルオロメチル−2,2’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジトリフルオロメチル−2,4’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジトリフルオロメチル−3,3’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジトリフルオロメチル−3,4’−ビフェニルジアルデヒド、6,6’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ビフェニルジアルデヒド、2,4’−オキシジべンズアルデヒド、3,3’−オキシジべンズアルデヒド、3,4’−オキシジべンズアルデヒド、4,4’−オキシジべンズアルデヒド、2,4’−ジホルミルジフェニルメタン、3,3’−ジホルミルジフェニルメタン、3,4’−ジホルミルジフェニルメタン、4,4’−ジホルミルジフェニルメタン、2,4’−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、3,3’−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、3,4’−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、4,4’−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、3,3’−ジホルミルジフェニルスルホン、3,4’−ジホルミルジフェニルスルホン、4,4’−ジホルミルジフェニルスルホン、3,3’−ジホルミルジフェニルスルフィド、3,4’−ジホルミルジフェニルスルフィド、4,4’−ジホルミルジフェニルスルフィド、3,3’−ジホルミルジフェニルケトン、3,4’−ジホルミルジフェニルケトン、4,4’−ジホルミルジフェニルケトン、2,2−ビス(3−ホルミルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ホルミルフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジホルミルフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジホルミルフェニル)プロパン、2,2−(2,4’−ジホルミルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(2,4’−ジホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−ジホルミルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−ホルミルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ホルミルシフェノキシ)ベンゼン、3,3’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスベンズアルデヒド、3,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスベンズアルデヒド、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスベンズアルデヒド、2,2−ビス[4−(2−ホルミルフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−ホルミルフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−[3−ホルミルフェノキシ]フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルホン、フルオレン2,6−ジホルミルアントラキノン、フルオレン−2,7−ジアルデヒド、3,7−ジベンゾフランジアルデヒド、9,9−ビス[4−ホルミルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−ホルミルフェニル]フルオレン、9,9−(3,4’−ジホルミルフェニル)フルオレン、9,9−(3,4’−ジホルミルフェニル)フルオレン等の芳香族ジアルデヒド;
また、1,4−シクロへキサンジアルデヒド、1,3−シクロへキサンジアルデヒド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,5−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,5−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジアルデヒド、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3,4−ジアルデヒド、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−エン−8,9−ジアルデヒド、ペルヒドロナフタレン−2,3−ジアルデヒド、ペルヒドロナフタレン−1,4−ジアルデヒド、ペルヒドロナフタレン−1,6−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4−ジメタノナフタレン−2,3−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4−メタノナフタレン−2,7−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4−メタノナフタレン−7,8−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,7−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4:5,8:9,10−トリメタノアントラセン−2,3−ジアルデヒド、4,4’−ジホルミルビシクロヘキシル、3,4’−オキシジシクロヘキサンカルバルデヒド、3,3’−ジホルミルジシクロヘキシルメタン、3,4’−ジホルミルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジホルミルジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジホルミルジシクロヘキシルフルオロメタン、3,4’−ジホルミルジシクロヘキシルジフルオロメタン、4,4’−ジホルミルジシクロヘキシルジフルオロメタン、3,3’−ジホルミルジシクロヘキシルスルホン、3,4’−ジホルミルジシクロヘキシルスルホン、4,4’−ジホルミルジシクロヘキシルスルホン、3,3’−ジホルミルジシクロヘキシルスルフィド、3,4’−ジホルミルジシクロヘキシルスルフィド、4,4’−ジホルミルジシクロヘキシルスルフィド、3,3’−ジホルミルジシクロヘキシルケトン、3,4’−ジホルミルジシクロヘキシルケトン、4,4’−ジホルミルジシクロヘキシルケトン、2,2−ビス(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−ホルミルシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ホルミルシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−ジホルミルシクロヘキシル)ベンゼン、1,4−ビス(3−ホルミルシクロヘキシル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ホルミルシクロヘキシル)ベンゼン、3,3’−(1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルエチリデン))ビスシクロヘキシサンカルバルデヒド、3,4’−(1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルエチリデン))ビスシクロヘキシサンカルバルデヒド、4,4’−(1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルエチリデン))ビスシクロヘキシサンカルバルデヒド、2,2−ビス(4−(3−ホルミルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−ホルミルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−ホルミルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)シクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−ホルミルシクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−(4−ホルミルシクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−(3シクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルホン、ビス(4−(4−ホルミルシクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルホン、2,2’−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6’−ジアルデヒド、2,2’−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−6,6’−ジアルデヒド等の脂環式ジアルデヒド;
さらに下記式で示される化合物:
【0048】
【化20】
Figure 2004341248
【0049】
など。
【0050】
これらの化合物はそれぞれ単独で使用することができ又は2種類以上併用してもよい。
【0051】
上記式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物と上記式(3)のジアルデヒド化合物とを反応させることにより、下記式(4)で示される繰り返し単位を有する化合物が得られる。
【0052】
【化21】
Figure 2004341248
【0053】
式中、A及びAは前記定義のとおりであり、nは2〜300、特に3〜300、さらに特に10〜200の数である。
【0054】
式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物と式(3)のアルデヒド化合物との反応は、シッフ塩基の形成反応であり、それ自体既知の方法で実施することができる。例えば、式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物及び式(3)のアルデヒド化合物を、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソフォロン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類;フェノール、クレゾール等の芳香族基含有フェノール類;ベンジルアルコール等の芳香族基含有アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、又はそれらのグリコール類のメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール等のモノエーテルもしくはジエーテル又は当該モノエーテルのエステル類等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;脂肪族及び芳香族炭化水素類等、さらにジメチルスルホキシド等の不活性溶媒中で、通常、常温ないし約200℃間の温度、好ましくは常温ないし約160℃の温度で2〜72時間程度反応させることにより行なうことができる。
【0055】
その際式(3)のアルデヒド化合物は、一般に、式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物1モルあたり0.5〜1.5モル、好ましくは0.8〜1.2モルの範囲内で使用することができる。
【0056】
かくして、上記式(4)で示される繰り返し単位を有する化合物が、通常、上記溶媒中の溶液の形態で得られる。該化合物は、上記式(4)の繰り返し単位の数(n)に依存して、一般に0.1〜1.5dl/g、好ましくは0.2〜0.8dl/gの範囲内の固有粘度を有することができる。なお、本明細書において、固有粘度はオストワルド粘度計を用い30℃で測定したときの値である。
【0057】
上記式(4)で示される化合物中の水酸基を保護基でブロックすることにより、本発明の(A)成分であるポリベンゾオキサゾール前駆体が得られる。水酸基のブロック方法は従来公知の方法(例えば、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley &;Sons(1981)参照)を用いることができる。
【0058】
水酸基の保護基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシ基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリアルキルシリル基、iso−プロポキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0059】
感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物(B)
本発明のポジ型感光性組成物の(B)成分である感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物は、光又は熱により酸を発生する化合物であり、この発生した酸を触媒として、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)の水酸基をブロックしていた保護基が外れて、水酸基を再生するものであり、感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物としては従来から公知のものを使用することができる。
【0060】
上記感放射線性酸発生剤化合物としては、例えば、ジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム及びヨードニウム塩:ハロゲン化合物:有機金属/有機ハロゲンの組み合わせ:強酸、例えばトルエンスルホン酸のベンゾイン及びo−ニトロベンジルエステル:並びに米国特許番号4371605に記載されるN−ヒドロキシアミド及びN−ヒドロキシイミドスルホネート類が含まれる。アリールナフトキノンジアジド−4−スルホネート類も含まれる。好適な感放射線性酸発生剤化合物は、ジアリールヨードニウムまたはトリアリールスルホニウム塩である。
【0061】
これらは一般に、複合金属ハロゲン化物イオンの塩、例えばテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート及びへキサフルオロホスフェートなどの形態で存在している。
【0062】
感光性を示す酸発生剤の他の有効な群には、正対イオンとして芳香族オニウム酸発生剤を有するアニオン基が付加しているオリゴマ−類及びポリマー類が含まれる。上記ポリマー類の例には、米国特許番号4,661,429のコラム9、1−68行及びコラム10、1−14行に記述されているポリマー類が含まれる。化学放射線の利用可能波長に対するスペクトル感度を調整する目的で、このシステムに増感剤を添加するのが望ましい。この必要性はこの系の要求及び使用する特定感光性化合物に依存している。例えば、300nm未満の波長にのみ応答するヨードニウムおよびスルホニウム塩の場合、ベンゾフェノンおよびそれらの誘導体、多環状芳香族炭化水素類、例えはべリレン、ピレンおよびアントラセン、並びにそれらの誘導体などを用いることで、より長い波長に感光させることができる。ジアリールヨードニウム及びトリアリールスルホニウム塩の分解もまた、ビス−(p−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−アセトンで感光性が与えられ得る。3〜4個の原子から成る鎖長を有するアントラセンに結合したスルホニウム塩は、有効な光可溶化剤である。MG.Tilleyの博士論文、North Dakota State University,Fargo,ND(1988)[Diss.Abstr.lnt.B,49,8791(1989):Chem.Abstr.,111,39942u]に記述されている化合物は、好適な種類の光可溶化剤である。他の好適な酸発生剤は、ATASS、即ちへキサフルオロアンチモン酸3−(9−アントラセニル)プロビルジフェニルスルホニウムである。この化合物では、アントラセンとスルホニウム塩とが、3個の炭素から成る鎖で結合している。
【0063】
これら増感剤の配合量は、ベンゾトリアゾール前駆体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部の範囲内が適当である。
【0064】
ここで用いられてもよい酸発生剤の追加的例は、ジフェニルヨードニウムトシレート、ベンゾイントシレート、及びへキサフルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムである。また、上記した以外にも、例えば鉄−アレン錯体類、ルテニウムアレン錯体類、シラノール−金属キレート錯体類、トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類、ハロゲン系化合物類等を使用することができる。更に特開平7−146552号及び特願平9−289218号公報に記載の酸発生剤も使用することができる。
【0065】
また、感熱性酸発生剤として用いられる化合物としては、例えば、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩及びヨードニウム塩等のオニウム塩:ジアゾニウム:ハロゲン系化合物:有機金属/有機ハロゲンの組み合わせ:強酸、例えばトルエンスルホン酸のベンゾイン及びo−ニトロベンジルエステル:並びに米国特許番号4371605に記載されるN−ヒドロキシアミド及びN−ヒドロキシイミドスルホネート類が含まれる。アリールナフトキノンジアジド−4−スルホネート類も含まれる。感熱性酸発生剤の他の有効な群には、正対イオンとして芳香族オニウム酸発生剤を有するアニオン基が付加しているオリゴマー類およびポリマー類が含まれる。上記ポリマー類の例には、米国特許番号4,661,429のコラム9、1−68行およびコラム10、1−14行に記述されているポリマー額が含まれる。また、他の好適な感熱性酸発生剤は、ATASS、即ちへキサフルオロアンチモン酸3−(9−アントラセニル)プロビルジフェニルスルホニウムである。この化合物では、アントラセンとスルホニウム塩とが、3個の炭素から成る鎖で結合している。ここで用いられてもよい酸発生剤の追加的例は、ジフェニルヨードニウムトシレート、ベンゾイントシレート、およびへキサフルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムである。また、上記した熱酸発生剤として以外にも、例えば、鉄−アレン錯体類、ルテニウムアレン錯体類、シラノール−金属キレート錯体類、トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類等を使用することができる。更に特開平7−146552号公報、特願平9−289218号公報、特開平10−204407号公報、特開平1−96169号公報、特開平2−1470号公報、特開平2−255646号公報、特開平2−268173号公報、特開平3−11044号公報、特開平3−115262号公報、特開平4−1177号公報、特開平4−327574号公報、特開平4−308563号公報、特開平4−328106号公報、特開平5−132461号公報、特開平5−132462号公報、特開平5−140132号公報、特開平5−140209号公報、特開平5−140210号公報、特開平5−170737号公報、特開平5−230190号公報、特開平5−230189号公報、特開平6−271532号公報、特開平6−271544号公報、特開平6−321897号公報、特開平6−321195号公報、特開平6−345726号公報、特開平6−345733号公報、特開平6−814754号公報、特開平7−25852号公報、特開平7−25863号公報、特開平7−89909号公報、特開平7−501581号公報、国際公開を97/08141等に記載されいるものが使用できる。
【0066】
また、感熱性光酸発生剤と光熱変換色素を組み合わせて使用することも出来る。該光熱変換色素としては、光を吸収し熱を発生する物質であり、従来から公知の顔料もしくは染料を用いることができる。顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
【0067】
顔料の粒径は0.001μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.01μm〜1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.05μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.001μm未満のときはポジ型感光性組成物中での安定性、現像性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると画像形成被膜層の均一性の点で好ましくない。
【0068】
染料としては、従来から公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。
【0069】
本発明において、これらの顔料又は染料のうち赤外光又は近赤外光を吸収するものが、赤外光又は近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。そのような赤外光又は近赤外光を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好適に用いられる。
【0070】
この様なカーボンブラックとしては、特開2002−241643号公報に記載されている水性インキ用カーボンブラックを使用することが好ましい。該水性インキ用カーボンブラックについては該公報に詳細に記載されているので、本明細書においては簡単な説明でもって詳細な説明に代える。
【0071】
水性インキ用カーボンブラックは、CTAB比表面積が140m/g以上、比着色力(Tint)が120%以上であって、DBP吸収量が100cm/100g以上のカーボンブラックAとDBP吸収量が100cm/100g未満のカーボンブラックBとを、A:Bが70:30〜10:90の重量比で混合したカーボンブラックを酸化処理して、X線光電子分光法により測定した全炭素原子と全酸素原子との原子比(酸素結合エネルギーの強度/炭素結合エネルギーの強度)を0.1以上に、水素含有表面官能基量が3.0μeq/m以上に、化学修飾されたことを特徴とする水性インキ用カーボンブラックである。
【0072】
また、該水性インキ用カーボンブラックにおいて、水中に分散した状態におけるカーボンブラックのアグロメレートの平均粒径Dupa50%は50〜110nm、アグロメレートの最大粒径Dupa99%が250nm以下の粒子凝集性状を示す。
【0073】
更に、該水性インキ用カーボンブラックが、CTAB比表面積は140m/g以上、比着色力(Tint)が120%以上で、DBP吸収量が100cm/100g以上のカーボンブラックAとDBP吸収量が100100cm/100g未満のカーボンブラックBとを、A:Bが70:30〜10:90の重量比で混合したカーボンブラックを水中に分散した状態で酸化処理し、X線光電子分光法により測定した全炭素原子と全酸素原子との原子比(酸素結合エネルギーの強度/炭素結合エネルギーの強度)を0.1以上に、水素含有表面官能基量を3.0μeq/m以上に化学修飾し、濾別後、アルカリ水溶液に分散し、次いで分散液中に残存する塩を分離精製してなるもの。
【0074】
また、赤外光又は近赤外光を吸収する染料としては、例えば、特開昭58−125246号公報、特開昭59−84356号公報、特開昭59−202829号公報、特開昭60−78787号公報等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号公報、特開昭58−181690号公報、特開昭58−194595号公報等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号公報、特開昭58−224793号公報、特開昭59−48187号公報、特開昭59−73996号公報、特開昭60−52940号公報、特開昭60−63744号公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0075】
これらの顔料もしくは染料は、本発明組成物全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量%の割合でポジ型感光性樹脂組成物中に添加することができる。顔料もしくは染料の添加量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると画像形成被膜層の均一性が失われ、画像形成被膜層の耐久性が悪くなる。
【0076】
ポジ型感光性樹脂組成物
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)及び感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物(B)を含有してなるものである。
【0077】
感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物(B)は放射線又は熱によって酸を発生し、その酸を触媒としてポリベンゾオキサゾール前駆体(A)の水酸基をブロックしていた保護基が外れ、水酸基を生成する。該水酸基の生成とともにポリベンゾオキサゾール前駆体の加水分解が進行し低分子化する。この水酸基を有する低分子化された化合物は、アルカリに容易に溶解する。
【0078】
一方、放射線又は熱の当たらなかった部分はポリベンゾオキサゾール前駆体(A)がそのまま残り、加熱すると閉環して一般式(5)
【0079】
【化22】
Figure 2004341248
【0080】
式中、A、A及びnは前記の意味を有する、
で示される繰り返し単位を有する、電気絶縁性、耐熱性、機械的強度等に優れたポリベンゾオキサゾール樹脂が生成する。
【0081】
ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)と感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物(B)の含有割合は、ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)100重量部に対して酸発生剤化合物(B)が0.5〜20重量部、特に1〜5重量部の範囲内が好ましい。
【0082】
酸発生剤化合物(B)の添加量が0.5重量部未満であると感度が低くなり、また20重量部を越えると画像形成被膜層の均一性が失われ、画像形成被膜層の耐久性が悪くなる。
【0083】
また、ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)の一部を感光性キノンジアジド化合物(C)に置き換えることもできる。該感光性キノンジアジド化合物(C)は、1分子中にキノンジアジド単位を少なくとも1個含む感光性化合物であり、従来公知のものを使用でき、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。さらに、キノンジアジド単位を含有する重合体を感光性キノンジアジド化合物として用いることができ、そのような重合体は、例えば、特開昭64−90270号公報、特開平5−287222号公報、特開平4−53877号公報等に記載のものを挙げることができる。
【0084】
ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)に対する感光性キノンジアジド化合物(C)の含有割合は厳密に制限されるものではないが、(A)/(C)の固形分重量比で一般に99/1〜50/50、特に90/5〜60/40の範囲内が好ましい。
【0085】
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて着色剤を配合してもよく、使用しうる着色剤としては、例えばロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせがよくしられている。ロイコ染料としては例えば、トリス(4−ジメチルアミノ−フェニル)メタン塩酸塩「ロイコクリスタルバイオレット」、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フェニルメタン塩酸塩「ロイコマラカイトグリーン」等が挙げられる。一方、ハロゲン化合物としては臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザイル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(P−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。ここに示すもの以外の着色剤を含有しても良い。
【0086】
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、更に必要に応じて、流動性調節剤を添加してもよい。
【0087】
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、以上に述べた各成分をそのまま又は必要に応じて溶剤中で混合することにより調製することができる。その際に使用しうる溶剤は組成物の各成分を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソフォロン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類;ベンジルアルコール等の芳香族基含有アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;これらグリコール類とメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール等とのモノもしくはジエーテル、又は当該モノエーテルのエステル類等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;脂肪族及び芳香族炭化水素類等を挙げることができる。これらの溶剤は必要に応じて単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
【0088】
パターンの形成
以上に述べたポジ型感光性樹脂組成物を使用するパターンの形成は、例えば、以下に述べるようにして行なうことができる。
【0089】
先ず、基板、例えば、半導体材料のシリコンウエハー、セラミクス類、ガリウム砒素類、PS版用アルミニウム板、銅箔をラミネートしたプリント回路用基板、ガラス板、樹脂等の基板上に、感光性樹脂組成物を例えばスピンコーティング、スプレイコーティング、ロールコーティング、カーテンフローコーティング、印刷法等のそれ自体既知のコーティング法で塗布し、乾燥する。そのときの塗布膜厚は厳密に制限されるものではなく、形成パターンの使用目的等に応じて変えることができるが、通常、乾燥膜厚で約0.1〜約50ミクロン、特に約1〜約30ミクロンの範囲内が適当である。
【0090】
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、レジストパターンなどの画像が形成される基材(例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、鉄等の金属またはそれらを成分とした合金のシートまたはこれらの金属で表面を処理したプリント基板、プラスチック、ガラスまたはシリコンウエハー、カーボン等が挙げられる。)に直接もしくはポリエチレンテレフタレートフィルム表面に該組成物を塗装し、次いで乾燥、焼付けを行って得られた感光性ドライフィルムを上記と同様の基材に貼付けを行うことにより基材にフォトレジスト被膜を形成することができる。上記した塗装方法としては、例えば、ローラー、ロールコーター、スピンコーター、カーテンロールコーター、スプレー、静電塗装、浸漬塗装、シルク印刷、スピン塗装等の手段により塗布することができる。また、形成されたレジスト用被膜は、必要に応じてセッテングした後、必要に応じて焼付け(約50〜130℃)を行うことによりレジスト被膜を得ることができる。そのときの塗布膜厚は厳密に制限されるものではなく、形成パターンの使用目的等に応じて変えることができるが、通常、乾燥膜厚で約0.1〜約50ミクロン、特に約1〜約30ミクロンの範囲内が適当である。
【0091】
また、該フォトレジスト被膜は、所望のレジスト被膜(画像)が得られるように光線で直接感光させ露光部分の被膜を従来から公知の現像液で現像処理(アルカリ現像、酸現像、水現像、有機溶剤現像など)して除去することができる。
【0092】
露光に使用される光源としては、例えば、特に制限なしに超高圧、高圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルランプ灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、タングステン灯等やアルゴンレーザー(488nm)、YAGーSHGレーザー(532nm)、UVレーザー(351〜364nm)に発振線を持つレーザーも使用できる。その照射量は、通常0.5〜2000mJ/cm、好ましくは1〜1000mJ/cmの範囲内が好ましい。
【0093】
放射線を照射したレジスト被膜は、該照射により発生した酸の存在下で保護基の脱離を生じるような温度条件、例えば、約60℃〜約150℃の温度で約1分〜約30分間加熱を行なうことが好ましい。現像処理としてはアルカリ性現像液や有機溶剤現像液を使用することができる。アルカリ性現像液としては、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、アンモニア、苛性ソーダー、苛性カリ、メタ珪酸ソーダー、メタ珪酸カリ、炭酸ソーダー、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の水性液が挙げられる。上記アルカリ物質の濃度は、通常0.05〜10重量%の範囲が好ましい。有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレンなどの炭化水素系、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ジオキサン、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ジエチレングルコールモノエチルエーテル等のエーテル系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系、ピリジン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のその他の溶剤等が挙げられる。該現像処理条件は、使用するレジスト膜の種類に応じて現像液温度10〜80℃程度、好ましくは15〜50℃程度で現像時間10秒〜60分程度、好ましくは15秒〜20分程度吹き付けや浸漬するにより行なうことができる。現像した後のレジスト膜は、水洗後、熱風等により乾燥され、基材上に目的とする画像が形成される。
【0094】
さらに、基板がエッチング可能な場合には、露出している基板部分を適当なエッチング剤で除去することにより、パターン被膜を得ることができる。
【0095】
得られるポリベンゾオキサゾール前駆体のパターン被膜は、通常、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で約10分〜約300分間で焼付けることによりポリベンゾオキサゾール樹脂のパターン被膜とすることができる。
【0096】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものとする。
【0097】
ポリベンゾオキサゾール前駆体の合成
製造例1
ディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコにイソフタルアルデヒド0.536g(4mmol)と2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4mmol)とN−メチルピロリドン3mlおよびトルエン3mlを加え、窒素封入下1時間還流させる。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去した後、溶液をトルエン:ヘキサン体積比=1:1混合溶液100mlへ再沈し、沈殿物をフィルター濾過して取り出しポリベンゾオキサゾール前駆体(A1)を得た。得られたポリベンゾオキサゾール前駆体(A1)の数平均分子量は約1,500であり、合成物の確認はIR分析およびH−NMR分析にて行った。分析結果を以下に示す。
IR分析(フィルム)結果:3421cm−1(OH),1627cm−1(C=N),1253cm−1(CF)に吸収ピークがみられる。
H−NMR分析(DMSO−d)結果:δ=9.68(brs,2H),δ=8.73(s,2H),δ=8.57(s,1H),δ=8.14(d,J=7.1Hz,2H),δ=7.61(t,J=7.1Hz,1H),δ=7.14−6.98(m,6H)にスペクトルのピークが見られる。
【0098】
製造例2
回転子を入れた三角フラスコに製造例1のポリベンゾオキサゾール前駆体(A1)1.55g(4mmol)とN,N−ジメチルアミノピリジン0.098g(0.8mmol)をN−メチルピロリドン3mlに溶解した溶液にdi−tert−ブチル ジカーボネート2.18g(10mmol)を加え室温にて1時間攪拌した。溶液を水:メタノール体積比=1:1混合溶液100mlへ再沈し、沈殿物をフィルター濾過して取り出しポリベンゾオキサゾール前駆体(A2)を得た。このポリベンゾオキサゾール前駆体(A2)の数平均分子量は約35,000であり、合成物の確認はIR分析およびH−NMR分析にて行った。分析結果を以下に示す。
IR分析(フィルム)結果:2981cm−1(C−H), 1766cm−1(C=O),1653cm−1(C=N),1600cm−1(Ar),cm−1に吸収ピークがみられる。
H−NMR分析(DMSO−d)結果:δ=8.55(s,2H),δ=8.47(s,1H),δ=8.04(brs,2H),δ=7.58(brs,1H),δ=7.37(brs,2H),δ=7.29−7.14(m,4H)δ=1.30(s,18H)にスペクトルのピークが見られる。
【0099】
ポジ型感光性樹脂組成物
実施例1
製造例2で得たt−ブトキシカルボニル基で保護されたポリベンゾオキサゾール前駆体(A2)0.25gおよびイミノスルホネート化合物(「NAI−105」、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン1mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(1)を得た。
【0100】
得られたポジ型感光性樹脂組成物(1)をシリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転を30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。次に、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、1.8μm膜厚で、幅6μmの良好なパターンが得られた。
【0101】
上記で得られたパターン膜をホットプレート上において300℃で1時間加熱したところ、膜厚は1.1μmとなりパターンの変形は認められなかった。また、加熱前後の膜のIR分析を行ったところ、3382cm−1及び1627cm−1付近のボリアゾメチンに由来する吸収が減少し、ポリベンゾオキサゾールに由来する1554cm−1付近の吸収が現れたことから、ポリベンゾオキサゾールの前駆体であるポリアゾメチンのポリベンゾオキサゾール化が確認された。
【0102】
実施例2
製造例2で得たt−ブトキシカルボニル基で保護されたポリベンゾオキサゾール前駆体(A2)0.25gおよびイミノスルホネート化合物(「NAI−105」、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン1mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(1)を得た。
【0103】
得られたポジ型感光性樹脂組成物(1)を23℃で1昼夜放置後、シリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転を30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。次に、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、1.8μm膜厚で、幅6μmの良好なパターンが得られた。
【0104】
上記で得られたパターン膜をホットプレート上において300℃で1時間加熱したところ、膜厚は1.1μmとなりパターンの変形は認められなかった。また、加熱前後の膜のIR分析を行ったところ、3382cm−1及び1627cm−1付近のボリアゾメチンに由来する吸収が減少し、ポリベンゾオキサゾールに由来する1554cm−1付近の吸収が現れたことから、ポリベンゾオキサゾールの前駆体であるポリアゾメチンのポリベンゾオキサゾール化が確認された。
【0105】
実施例3
製造例2で得た製造例2で得たt−ブトキシカルボニル基で保護されたポリベンゾオキサゾール前駆体(A2)0.25gおよびイミノスルホネート化合物(「NAI−105」、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン1mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(1)を得た。
【0106】
得られたポジ型感光性樹脂組成物(1)をシリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転を30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。塗布後のシリコンウェハー基板を23℃にて1昼夜暗所にて放置後、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、1.8μm膜厚で、幅6μmの良好なパターンが得られた。
【0107】
上記で得られたパターン膜をホットプレート上において300℃で1時間加熱したところ、膜厚は1.1μmとなりパターンの変形は認められなかった。また、加熱前後の膜のIR分析を行ったところ、3382cm−1及び1627cm−1付近のボリアゾメチンに由来する吸収が減少し、ポリベンゾオキサゾールに由来する1554cm−1付近の吸収が現れたことから、ポリベンゾオキサゾールの前駆体であるポリアゾメチンのポリベンゾオキサゾール化が確認された。
【0108】
比較例1
製造例1で得たポリベンゾオキサゾール前駆体(A1)0.25gおよびイミノスルホネート化合物(「NAI−105」、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン1mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(2)を得た。
【0109】
得られたポジ型感光性樹脂組成物(2)をシリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転を30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。次に、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、0.3μmまで全体の膜厚が減少し良好なパターンが得られなかった。
【0110】
比較例2
製造例1で得たポリベンゾオキサゾール前駆体(A1)0.25gおよびイミノスルホネート化合物(「NAI−105」、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン1mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(2)を得た。
【0111】
得られたポジ型感光性樹脂組成物(2)を23℃で1昼夜放置後、シリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転を30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。次に、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、レジスト膜全体が現像液に溶解しパターンが得られなかった。
【0112】
比較例3
製造例1で得たポリベンゾオキサゾール前駆体(A1)0.25gおよびイミノスルホネート化合物(「NAI−105」、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン1mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(2)を得た。
【0113】
得られたポジ型感光性樹脂組成物(2)をシリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転を30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。塗布後のシリコンウェハー基板を23℃にて1昼夜暗所にて放置後、パターンマスクで覆いUV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、レジスト膜全体が現像液に溶解しパターンが得られなかった。

Claims (10)

  1. (A)一般式(1)
    Figure 2004341248
    式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOHは対をなし、各対のNとOHは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Rは水酸基の保護基を表し、nは2〜300の数である、
    で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、及び
    (B)感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。

  2. Figure 2004341248
    式中、XおよびYはそれぞれ独立に−CH−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−SONH−、−CO−、−CO−、−NHCO−、−NHCONH−、−C(CF−、−CF−、−C(CH−、−CH(CH)−、−C(CF)(CH)−、−Si(R21−、−O−Si(R21−O−、−Si(R21−O−Si(R22−、−(CH−Si(R21−O−Si(R22−(CH−(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R〜R14、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1から6のアルキルもしくはアルコキシル基又は−(CF−CFもしくは−O−(CF−CF(ここでbは0〜5の整数である)を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である、
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. が式(2−1)ないし(2−6)及び(2−10)ないし(2−12)より選ばれる基である請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。

  4. Figure 2004341248
    Figure 2004341248
    式中、XおよびYはそれぞれ独立に−CH−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−SONH−、−CO−、−CO−、−NHCO−、−NHCONH−、−C(CF−、−CF−、−C(CH−、−CH(CH)−、−C(CF)(CH)−、−Si(R21−、−O−Si(R21−O−、−Si(R21−O−Si(R22−、−(CH−Si(R21−O−Si(R22−(CH−(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R〜R16、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1〜6のアルキルもしくはアルコキシル基又は−(CF−CFもしくは−O−(CF−CF(ここでbは0〜5の整数である)を表し、Zは−CH−、−C−又は−CH=CH−を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である、
    よりなる群から選ばれる請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. が式(3−1)ないし(3−8)、(3−12)ないし(3−22)、(3−25)及び(3−27)ないし(3−29)より選ばれる基である請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  6. 一般式(1)で表されるポリベンゾオキサゾール前駆体(A)が、一般式(2)
    Figure 2004341248
    式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNH基とOH基は対をなし、各対のNH基とOH基は同一芳香環上の隣り合った炭素に結合している、
    で示されるビス−o−アミノフェノール化合物を一般式(3)
    Figure 2004341248
    式中、Aは2価の有機基を表す、
    で示されるジアルデヒド化合物と反応させて得られる下記一般式(4)で示される化合物
    Figure 2004341248
    の水酸基を保護基により保護してなるものである請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  7. 水酸基の保護基が、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシ基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリアルキルシリル基及びiso−プロポキシカルボニル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  8. ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)及び酸発生剤化合物(B)の含有割合が、ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)100重量部に対して酸発生剤化合物(B)が0.5〜20重量部の範囲内である請求項1〜7のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  9. さらに、感光性キノンジアジド重合体を含有するものである請求項1〜8のいずれか一項に記載のポジ型感光性組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗装し、該基板上にポジ型感光性被膜を形成する工程、該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して露光する工程、及び露光された該ポジ型感光性被膜を塩基性現像液で現像する工程を順次行なうことを特徴とするパターンの形成方法。
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