JP2004336963A - リニアモータ装置及びこれを備える電子部品実装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定子の付着物除去による摩擦熱の発生を低減する。
【解決手段】相互間で磁界を形成する固定子101及び可動子102と、可動子102を保持し,磁界の誘導により駆動する駆動体7L,7Rと、この駆動体7L,7Rに支持されると共に固定子101の付着物を除去する除去部材103と、除去部材103の固定子101に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構110とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】相互間で磁界を形成する固定子101及び可動子102と、可動子102を保持し,磁界の誘導により駆動する駆動体7L,7Rと、この駆動体7L,7Rに支持されると共に固定子101の付着物を除去する除去部材103と、除去部材103の固定子101に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構110とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアモータの付着物の除去に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアモータ装置200は、図7に示すように、モータ本体となる筐体201と、筐体201に設けられた固定子202と、本体に対して移動する駆動ステージ203と、駆動ステージ203に支持された可動子204と、駆動ステージ203に設けられ,その先端部が固定子202に摺接する塵芥除去用のスクレーパ205とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
上記固定子202は磁石、可動子204はコイルであり、これらの隙間は1[mm]程度に近接配置されている。そして、コイルである可動子204に通電することで駆動ステージ203が固定子202に沿って駆動を行い、固定子202に摺接するスクレーパ205が固定子202に付着する主に磁性体からなる塵芥の除去を行う構造となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−056769号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のリニアモータ装置200にあっては、スクレーパ205が固定子202に常時摺接する構造のため、駆動ステージ203の移動に伴い摩擦熱を生じ、急激な温度上昇によりコイル焼損や各部の破損を生じる可能性があった。
また、装置のメンテナンスにより、ボルトやナット、レンチ等の工具類が固定子202に磁気により吸着した場合、当該付着物は塵芥に比較して磁気吸引力が大きいため、その除去は困難となる。そのため、除去されないまま駆動ステージの駆動が継続されると、スクレーパ205や駆動ステージ203が破損を生じる、という不都合があった。
【0005】
本発明は、付着物の影響を低減し、駆動の円滑化を図ることをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、相互間で磁界を形成する固定子及び可動子と、可動子を保持し,磁界の誘導により駆動する駆動体と、この駆動体に支持されると共に固定子の付着物を除去する除去部材と、除去部材の固定子に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構とを備える、という構成を採っている。
上記構成では、固定子と可動子との間に生じる磁界の誘導により駆動体が駆動する。そして、接離機構により除去部材が接触状態に切り替えられている場合には、駆動体の駆動により固定子に対して除去部材が摺接し、固定子の表面から付着物を除去する。また、付着物の除去後は、接離機構により除去部材を固定子から離間状態に切り替えることで摩擦熱の発生を回避する。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、除去部材は、駆動体の駆動方向両端部にそれぞれ備える、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1記載の発明と同様の動作が行われると共に、駆動体が駆動方向に沿った各方向に移動する場合は、それぞれの方向の下流側(進行方向先)の除去部材が固定子に摺接することでその表面上の付着物除去を図ると共に固定子と可動子との間に侵入することを防止する。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、除去部材は、非磁性体であると共に,駆動体の駆動方向に直交する方向の幅が固定子の幅以上の大きさである、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1又は2記載の発明と同様の動作が行われると共に、除去部材が固定子以上の幅であることから、当該固定子の面全体の付着物の除去を行うことができる。なお、「固定子の幅」とは、固定子の可動子との対向面の幅(駆動体の駆動方向に直交する方向の幅)をいうものとする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の発明と同様の構成を備えると共に、駆動体の駆動に対する抵抗状態を検出する抵抗検出手段と、抵抗状態の検出により駆動体の駆動を停止させる動作制御手段とを備える、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1,2又は3記載の発明と同様の動作が行われると共に、固定子の表面に強い磁気吸引力で付着する付着物がある場合に、除去部材がその付着物に当接すると、抵抗検出手段が、通常よりも強い抵抗状態或いは予め設定された値以上の抵抗状態を検出する。これにより、動作制御手段は、駆動体の駆動を停止させ、駆動体や除去部材等の負担の発生を回避する。
【0010】
請求項5記載の発明は、基板に対する電子部品の搭載を行う電子部品実装装置であって、電子部品を保持し,搭載動作を行う搭載ヘッドの駆動手段として請求項1,2,3又は4記載のリニアモータ装置を備える、という構成を採っている。
上記構成では、駆動体の駆動により搭載ヘッドを所定方向に移動位置決めする。
そして、上記電子部品実装装置は、電子部品の実装という作業上、磁性体を含むロウ材、半田材の塵芥が固定子に付着する場合があり、そのような場合であっても、上記構成のリニアモータ装置は、塵芥の効果的な除去を図ることができる。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明と同様の構成を備えると共に、装置のセットアップ時にのみ、接離機構により除去部材を固定子に対する接触状態に切り替えた状態で駆動体を駆動させる、という構成を採っている。
上記構成では、請求項5記載の発明と同様の動作が行われると共に、装置のセットアップ時にのみ除去部材が固定子に接触し、付着物の除去を行うので、電子部品の実装作業時には、搭載ヘッドの円滑な駆動を可能とすると共に、作業中の摩擦熱の発生を効果的に回避する。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施の形態の全体構成)
以下、本発明の電子部品実装装置1に係る実施の形態について図面を参照して説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。なお、以下の説明において、電子部品実装装置1の使用状態において水平である一の方向X軸方向、水平でありX軸方向と直交する方向をY軸方向というものとする。
【0013】
図1に示すように、電子部品実装装置1は、略矩形枠状に形成されたベースフレーム2と、基板PをX軸方向に沿って前工程側から次工程側に搬送する基板搬送手段3と、電子部品が搭載可能な状態に基板Pを保持する搭載ステーション4と搭載ステーション4をY軸方向に沿って移動させるステーション移動手段5とからなる基板移動機構と、基板Pに搭載される電子部品を収納する複数の部品供給装置としてのテープフィーダ6,6,…と、各テープフィーダ6,6,…の電子部品を基板Pに搭載する二つの搭載ヘッド7L,7Rと、各搭載ヘッド7L,7RをX軸方向に沿って移動させるX軸移動機構8と、X軸移動機構8を介して両搭載ヘッド7L,7RをY軸方向に移動させるY軸移動機構9と、電子部品実装装置1の各構成の動作制御を行う動作制御手段150とを具備する。
【0014】
(基板搬送手段)
基板搬送手段3は、基板Pを前工程側から次工程側に搬送するX軸方向に沿った基板搬送路31を備える。基板搬送手段3は、基板搬送路31の上流側に配置される上流搬送部3aと、基板搬送路31の下流側に配置される下流搬送部3bとを備える。各搬送部3a,3bには搬送ベルト(図示略)等が備えられ、例えば図1の例であれば、基板Pは搬送ベルトに載置された状態で左側から右側へX軸方向に搬送される。また、上流搬送部3aと下流搬送部3bとの間には、搭載ステーション4のステーション移動手段5によるステーション搬送路52が各搬送部3a,3bの搬送方向と直交する状態で設けられている。
【0015】
(ステーション移動手段)
ステーション移動手段5は、搭載ステーション4をY軸方向に沿って移動自在に支持する支持部材51と、支持部材51に支持させた状態で搭載ステーション4を駆動させるステーション駆動手段(図示略)と、を具備する。
支持部材51は、ベースフレーム2の略中央においてY軸方向に延在する部材であって、X軸方向に延在する基板搬送部3a,3bを略直角に横切って設けられている。支持部材51は、搭載ステーション4を移動自在に支持すると共にY軸方向に沿ってその移動をガイドする機能も有する。従って、搭載ステーション4は、支持部材51によって形成されたステーション搬送路52に沿って移動する。
ステーション駆動手段としては、例えば、リニアモータが適用可能であり、それ以外に、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段又はサーボモータとボールネジとを組み合わせた駆動手段等が適用可能である。
ステーション駆動手段は、その駆動により搭載ステーション4をY軸方向に沿った方向に移動位置決めを行う。
【0016】
(搭載ステーション)
搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置で上流搬送部3aによって前工程側から搬送されてきた基板Pを位置決めして保持し、また、搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置で電子部品の搭載が終了した基板Pを下流搬送部3bに渡す。すなわち、基板搬送路31とステーション搬送路52との交差位置(基板Pを保持する基板保持位置)で、搭載ステーション4は、基板搬送手段3との間で基板Pの受け渡しを行う。なお、搭載ステーションには、基板搬送手段との間で基板Pの受け渡しを行うために、例えば、基板搬送手段3と同様にX軸方向に沿った搬送ベルトとその駆動手段からなる基板搬送機構を有する。また、搭載ステーション4が基板Pを保持する際には、二つの側部4a,4a間に基板Pをクランプして保持する。
【0017】
(テープフィーダ)
テープフィーダ6は、IC,抵抗器,コンデンサ等の微小な(例えば、縦1.0mm×横0.5mm)電子部品を収納する部品搬送テープを備えるものである。図1(a)(b)に示すように、所定数のテープフィーダ6,6,…はX軸方向に沿って略等間隔に配列されて一つの群を形成し、四つの第一〜第四フィーダ群61〜64を各々形成している。第一及び第二フィーダ群61,62並びに第三及び第四フィーダ群63,64は、ベースフレーム2の上面の基板搬送路31とステーション搬送路52とにより区画される四つの領域にそれぞれ配置されている。より詳しくは、第一フィーダ群61は上流搬送部3aの右側に、第二フィーダ群62は下流搬送部3bの右側に、第三フィーダ群63は上流搬送部3aの左側に、第四フィーダ群64は下流搬送部3bの左側に配置されている。すなわち、各フィーダ群61〜64は、互いに基板搬送路31及びステーション搬送路52を挟む四箇所の位置に各々配置されている。なお、各テープフィーダ6は、いずれもその電子部品受け渡し位置が基板搬送路31に近接するようにベースフレーム2上に配設される。
【0018】
なお、各フィーダ群61〜64を構成するテープフィーダ6,6,…の設置数は、適宜変更可能である。また、各フィーダ群61〜64を構成するテープフィーダ6,6,…の設置数を図1に示す数より少なくして更なるフィーダ群を形成し、この更なるフィーダ群を各フィーダ群61〜64の右側及び左側の少なくとも一方の側に配置してもよい。
【0019】
(Y軸移動機構)
Y軸移動機構9は、上流搬送部3aに跨る門型状の上流Y軸ガイド部材91と、下流搬送部3bに跨る門型状の下流Y軸ガイド部材92と、を備える。各Y軸ガイド部材91,92の上部には、Y軸方向に沿うガイド部91a,92aが設けられている。
各Y軸ガイド部材91,92はガイド部91a,92aを介してX軸ガイド部材81をY軸方向に沿って移動可能に支持している。
また、Y軸移動機構9は、X軸ガイド部材81をY軸方向に移動させるY軸駆動手段(図示略)を備えており、このY軸駆動手段が駆動されると、X軸ガイド部材81はY軸方向に沿って移動する。移動の際には、X軸ガイド部材81がX軸方向に対して斜めになることは無く、X軸ガイド部材81の延在方向とX軸方向とは常に平行な状態を維持する。Y軸駆動手段としては、例えば、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段が適用可能であり、それ以外に、サーボモータとボールネジを組み合わせた駆動手段又はリニアモータ等が適用可能である。
【0020】
(X軸移動機構)
X軸移動機構8は、X軸方向に延在しかつ二つの搭載ヘッド7L,7Rを移動自在に支持する長尺なX軸ガイド部材81と、二つの搭載ヘッド7L,7RをX軸方向に移動させるX軸駆動手段100とを備える。X軸ガイド部材81の両端は、各Y軸ガイド部材91,92の各ガイド部91a,92aの上部に支持されている。これにより、X軸ガイド部材81は、上流Y軸ガイド部材91と下流Y軸ガイド部材92との上部間に架け渡され、さらに各ガイド部91a,92aにガイドされてY軸方向に移動可能となる。
【0021】
また、X軸ガイド部材81の移動に関して、X軸ガイド部材81には二つの搭載ヘッド7L,7RがX軸方向に移動可能に支持されると共に当該移動力を付与するX軸駆動手段100が設けられている。
このX軸駆動手段100について図2及び図3に基づいて詳説する。
X軸駆動手段100は、いわゆるリニアモータ装置であって、X軸ガイド部材81の搭載ヘッド7L,7Rとの対向面に設けられた固定子101と、駆動体としての各搭載ヘッド7L,7RのX軸駆動手段100との対向面に設けられた可動子102と、各搭載ヘッド7L,7RのX軸方向両側に設けられ,固定子101の付着物を除去する除去部材103と、各除去部材103毎に固定子101に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構110とを備えている。
【0022】
上記固定子101はX軸方向に沿って設けられたマグネットであり、可動子102はコイルである。これらが0.5[mm]以下の間隙を維持した状態で各搭載ヘッド7L,7Rが図示しないリニアレールを介してX軸ガイド部材81に支持されており、可動子102への通電により、固定子101と可動子102の相互間で磁界を形成すると共に可動子102を介して各搭載ヘッド7L,7Rに駆動力を付与する。なお、可動子102の通電制御は動作制御手段150により行われる。
【0023】
除去部材103とこれを支持する接離機構110とは、各搭載ヘッド7L,7RのX軸方向両端部にそれぞれ設けられている。
除去部材103は、接離機構110により固定子101の表面(可動子側対向面)に対する接触状態と離間状態が切り替えられ、接触状態で搭載ヘッド7L,7Rが移動することで摺接状態となり、固定子101の表面に付着した磁性体からなる付着物を除去することができる。この除去部材103は、非磁性体であり、固定子101よりも軟質な素材であることが望ましい。例えば、プラスチック、ゴム等の樹脂が良い。さらに、この除去部材103は、その上下方向(搭載ヘッド駆動方向と直交する方向)の幅が、固定子101の上下方向の幅よりも広いか或いは同一幅に設定されており、これにより、固定子101の表面全体について付着物の除去を図ることが可能である。
【0024】
接離機構110は、搭載ヘッド7L,7Rの端部において揺動自在に支持されたリンク体111と、リンク体111の一端部において除去部材103を支持する板バネ112と、リンク体111の他端部において揺動力を付与して当該リンク体111の姿勢を二位置に切り替えるエアシリンダ113とを備えている。
リンク体111はその長手方向中間位置において上下方向を中心として揺動自在に支持されており、その姿勢が固定子101表面に垂直となった状態で、除去部材103を支持する端部が最も固定子101側に接近し、固定子101表面に傾斜した状態となるにつれて、その端部が固定子101から離間する。
【0025】
板バネ112は、V字状に形成され、リンク体111と除去部材103との間に介挿されている。そして、板バネ112の二股の各端部が接離状態で撓むことにより除去部材103に弾性力を付与する。即ち、除去部材103が固定子101に接触すると、板バネ112がたわみを生じるように、リンク体111の先端部の長さ設定がなされている。従って、除去部材103が固定子101に摺接した場合には、板バネ112により一定の加圧力が付与されることとなり、付着物の除去をより効果的に行うことが可能となる。
また、この板バネ112の内側には、二股の各端部間距離の接近を検出する抵抗検出手段としての近接センサ105が設けられている。この近接センサ105は、板バネ112の二股の各端部間距離変化を検出し、動作制御手段150に出力する。動作制御手段150は、板バネ112の二股の各端部間は所定距離以下となることにより各搭載ヘッド7L,7Rの移動に対する障害物による抵抗状態を認識することができる。
【0026】
エアシリンダ113は、図示しない圧縮空気供給源とソレノイドバルブを介して接続され、突出駆動を行うプランジャがリンク体111の端部に連結されている。このエアシリンダ113は、図3に示すように、ソレノイドバルブの切替によりプランジャの突出状態(LongPosition)と退避状態(ShortPosition)の二位置に切り替えることができる。なお、ソレノイドバルブは動作制御手段150により制御される。
図3(A)は、エアシリンダ113を退避状態に切り替えた場合を示している。かかる状態において、リンク体111は傾斜状態となり、除去部材103は、固定子101から離間した状態となる。
図3(B)は、エアシリンダ113を突出状態に切り替えた場合を示している。かかる状態において、リンク体111は垂直状態となり、除去部材103は、板バネ112を幾分撓ませて加圧力をもって固定子101に接触した状態となる。
【0027】
(搭載ヘッド)
二つの搭載ヘッド7L,7Rは、いずれもX軸ガイド部材81の一方の側面に移動自在に支持されている。各搭載ヘッド7L,7Rは、いずれも、所定数の吸着ノズル7a,7a,…を備え、これら吸着ノズル7a,7a,…によって、各搭載ヘッド7L,7Rは各フィーダ群61〜64から電子部品を吸着し保持する。各吸着ノズル7aは、搭載ヘッド7L,7Rから着脱可能に保持されている。
さらに、各搭載ヘッド7L,7Rは、各吸着ノズル7a毎に個別に上下動可能に駆動するノズル昇降手段を備え、また、各吸着ノズル7a毎に上下方向を中心として回転させるノズル回転手段を備えている。
【0028】
また、二つの搭載ヘッド7L,7Rについては、基本的に図1において左側の搭載ヘッド7Lが第一及び第三フィーダ群61,63から電子部品を吸着し、右側の搭載ヘッド7Rが第二及び第四フィーダ群62,64から電子部品を吸着する。しかしながら、第一及び第三フィーダ群61,63の電子部品が無くなった場合は、左側の搭載ヘッド7Lが第二及び第四フィーダ群62,64から電子部品を吸着してもよいし、また、その逆の場合であってもよい。なお、図1に示す例では、各搭載ヘッド7L,7Rには、四つの吸着ノズル7a,7a,…が備えられているが、各搭載ヘッド7L,7Rの吸着ノズル7a数は適宜変更可能である。勿論、各搭載ヘッド7L,7Rの吸着ノズル7a数が異なっていてもよい。
【0029】
これら吸着ノズル7a,7a,…は、各搭載ヘッド7L,7R毎に、X軸方向に沿って一列に配列されており、二つの搭載ヘッド7L,7Rの吸着ノズル7a,7a,…の列方向の配置は、互いにY軸方向において一致している。すなわち、二つの搭載ヘッド7L,7Rに備えられた全ての吸着ノズル7a,7a,…は、X軸方向に沿って一直線状に配置されている。なお、図1において、各搭載ヘッド7の吸着ノズル7a,7a,…は一列に配置されているが、吸着ノズル7a数を増やして、複数列にわたって配置してもよい。
【0030】
また、図1(b)に示すように、各搭載ヘッド7L,7Rは基板位置認識手段としての撮像カメラ7b(例えば、CCDカメラ)を各々備えている。各撮像カメラ7bは、テープフィーダ6の電子部品受け取り入りへの位置決めのため、また、基板Pに設けられた位置認識用マークにより基板Pの位置ズレを認識するために設けられている。
【0031】
また、各搭載ヘッド7L,7Rには、水平に一列に並べられた発光素子(例えば、レーザダイオード)と、発光素子に対向して一列に配置された受光素子とからなる部品姿勢認識装置(図示略)が設けられ、各吸着ノズル7a,7a,…に吸着された電子部品の姿勢(以下単に「吸着姿勢」という。)及び幅を認識する。これにより電子部品の幅が不良を示す値で検出されると、動作制御手段150は電子部品が形状不良品と認識し、当該電子部品を図示しない廃棄部に搬送して廃棄する。
【0032】
また、搭載ヘッド7Rは不良基板認識手段としての光反射センサ(図示略)が設けられ、欠陥があり部品搭載を要しない基板Pに付される不良マークを認識する。この不良マークの認識により、動作制御手段150は、当該基板Pについては搭載作業を行うことなく基板搬送手段3により下流搬送部3bに搬送する。
【0033】
(動作制御手段の構成)
動作制御手段150について図4により説明する。図4は電子部品実装装置1の制御系を示すブロック図である。まず、動作制御手段150の周囲の構成について説明する。
動作制御手段150は、それぞれ駆動回路を介してX軸駆動手段100の可動子102(搭載ヘッド7L用と7R用),X軸駆動手段100の搭載ヘッド7L用のエアシリンダ113のソレノイドバルブ(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),X軸駆動手段100の搭載ヘッド7R用のエアシリンダ113のソレノイドバルブ(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),Y軸移動機構9のY軸駆動手段,搭載ヘッド7L,7Rのノズル昇降手段(図4では図示略),搭載ヘッド7L,7Rのノズル回転手段(図4では図示略),ステーション移動手段5,基板搬送手段3について、それぞれ駆動回路を介して接続され、これらの動作制御を行う。各駆動回路は、動作制御手段150からの制御指令信号に従って駆動させる。
【0034】
また、動作制御手段150は、X軸駆動手段100の搭載ヘッド7L用の近接センサ105(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),X軸駆動手段100の搭載ヘッド7R用の近接センサ105(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),撮像カメラ7b(図4では図示略),部品姿勢認識手段(図示略),光反射センサ(図示略)とについてそれぞれ入力回路を介して接続されている。各入力回路は、これらからの出力信号をA/D変換して動作制御手段150に入力する。
【0035】
動作制御手段150は、電子部品実装装置1の後述する各種機能,動作を実行させる制御プログラム又は制御データが書き込まれているROM152と、制御プログラムに従って上記各構成の動作を制御するCPU151と、CPU151の処理データ,各種動作に要する各種データを記憶するRAM153とを備えている。また、上記RAM153には、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、動作制御中のワークエリアとしても使用される。
【0036】
(動作制御手段:搭載動作制御)
動作制御手段150が行う処理について説明する。
まず、CPU151は、ROM152に記憶された制御プログラムに従って、二つの搭載ヘッド7L,7Rの駆動による搭載ステーション4に保持された基板Pに対する電子部品の搭載動作制御を行う。即ち、CPU151は、RAM153に予め記録された搭載を行う各種の電子部品データの受け取り位置データ及び基板Pのいずれの位置に搭載するかを示す搭載ステーション4上の位置座標データとを参照する。
【0037】
さらに、CPU151は、受け取り位置データに従ってX軸移動機構8及びY軸移動機構9の動作制御を行うことで一方の搭載ヘッド7Lの所定の吸着ノズル7aを所定のテープフィーダ6の受け取り位置に位置決めすると共にノズル昇降昇降手段の動作制御を行うことで電子部品の受け取りを行う。
そして、一方の搭載ヘッド7Lの受け取り動作と平行して、CPU151は、搭載ステーション4上の位置座標データに基づいて、他方の搭載ヘッド7Rの吸着ノズル7aを基板Pの搭載位置に位置決めする動作制御と保持している電子部品を搭載する動作制御とを行う。
即ち、基板Pの搭載ヘッド7Rが保持する電子部品の搭載を予定している位置と他方の搭載ヘッド7Rの吸着ノズル7aのY軸方向座標が一致するようにステーション移動手段5の動作制御を行う。このとき、Y軸移動機構9は一方の搭載ヘッド7Lの電子部品の受け取りのために所定のテープフィーダ6の受け取り位置に位置決めされている。
さらに、基板Pの電子部品の搭載を予定している位置と他方の搭載ヘッド7Rの吸着ノズル7aのX軸方向座標が一致するようにX軸移動機構8の動作制御を行う。また、他方の搭載ヘッド7Rのノズル昇降昇降手段の動作制御を行うことで電子部品の基板Pへの搭載を行う。
【0038】
このように、各搭載ヘッド7L,7Rは、交互に耐えず電子部品の受け取りと搭載とを行うこととなり、作業の高効率化を図ることができる。
また、電子部品の形状不良を生じた場合でも、一方の搭載ヘッド7L(7R)で廃棄処理を行いながら、他方の搭載ヘッド7R(7L)で電子部品搭載作業を進めることができ、作業の高効率化を図ることができる。
【0039】
(動作制御手段:付着物除去動作制御)
動作制御手段150が行う処理について図5に基づいて説明する。
まず、CPU151は、図示しない電源スイッチがONにされ、セットアップ状態となると、各搭載ヘッド7L,7Rの可動子102により磁極検出を行う。そして、磁極検出後、各搭載ヘッド7L,7Rを付着物除去のための開始ポジションに位置決めし、各搭載ヘッド7L,7Rがそれぞれこれから移動しようとする方向の下流側(進行方向先)のエアシリンダ113を突出状態とし、上流側となるエアシリンダ113を退避状態とする動作制御を行う。このとき、下流側の各エアシリンダ113は、除去部材103が固定子101に当接し、板バネ112が幾分撓んだ状態となるまで突出を行う。
さらに、CPU151は、各搭載ヘッド7L,7Rの可動子102の通電制御により各々を所定方向に移動させる。これにより、図5(A)に示すように、搭載ヘッド7L,7Rの進行方向先において固定子101に付着している塵芥或いは半田屑等の付着物Hは、図5(B)に示すように摺接する除去部材103に捕捉され、そのまま固定子101の端部まで送られて除去される。
【0040】
(動作制御手段:ヘッド駆動停止制御)
動作制御手段150が行う処理について図6に基づいて説明する。
CPU151は、上述した付着物除去動作制御において、いずれかのエアシリンダ113が突出状態にあり且つ可動子102の通電制御によりいずれかの搭載ヘッド7L,7Rが移動状態ある場合に、いずれかの近接センサ105の出力により板バネ112が予め設定された値よりもたわみを生じていることが検出されると、当該出力を行っている近接センサ105を保持する搭載ヘッド7L(7R)の可動子102を通電制御により停止させる動作制御を行う。
【0041】
つまり、図6(A)に示すように、搭載ヘッド7L(7R)の進行方向先に固定子101に対して強力な磁気吸引力で付着している付着物(塵芥等よりも大きな磁性体、ここではボルトB)が存在している場合、搭載ヘッド7L(7R)が進行すると、除去部材103がボルトBに当接する。このとき、除去部材103は固定子101との対向面が傾斜した状態で板バネ112により支持されているため、ボルトBから受ける反力により板バネ112の各端部間が収縮する。そして、図6(B)に示すように、板バネ112の各端部間隔が所定値以下となった状態をCPU151が近接センサ105により検知すると、搭載ヘッド7L(7R)の駆動を妨げる障害物が存在すると認識して搭載ヘッド7L(7R)の可動子102の通電制御により駆動を停止させる。これにより、搭載ヘッド7L,7R及びX軸駆動手段100の保護を図っている。
【0042】
なお、CPU151は、一方の搭載ヘッド7L(7R)において障害物を検知したときには、他方の搭載ヘッド7R(7L)の駆動も停止する動作制御を行っても良い。
また、搭載ヘッド7L(7R)の停止の際には、警告ランプやブザーにより停止を報知する動作制御を行っても良いし、表示手段に作業の停止を表示する動作制御を行っても良い。
【0043】
(電子部品実装装置の動作説明)
上記構成からなる電子部品実装装置1の動作説明を行う。
なお、電源ONとされてから電子部品の搭載作業が開始されるまでに、搭載を行う各種の電子部品について、搭載を行う順番,いずれの搭載ヘッド7L,7Rにより搭載を行うか,受け取り位置の位置データ,搭載位置の位置データが外部から取得され、動作制御手段150のRAM153に記録される。
【0044】
まず、電源がONにされると、各搭載ヘッド7L,7Rの可動子102により磁極検出が行われると共に各搭載ヘッド7L,7Rが付着物除去の開始ポジションに移動する。そして、各々の搭載ヘッド7L,7RはX軸ガイド部材81に沿って駆動を行い、固定子101の表面の付着物をその端部に送り出して除去する。
このとき、磁気吸引力が大きな付着物が存在すると、各搭載ヘッド7L,7Rは駆動を停止され、当該付着物の除去及び作業復帰指令の入力待ちとなる。
【0045】
そして、付着物除去作業が終了し、電子部品搭載作業の開始指令が入力されると、基板Pが基板搬送手段3により搭載ステーション4上に搬送され、搭載ステーション4上で基板Pが保持される。
搭載ヘッド7Lは、電子部品の受け取り位置に位置決めされると共に電子部品の受け取りを行う。そして、搭載ヘッド7Lが電子部品の受け取りを行うと、X軸移動機構8とY軸移動機構9とにより、搭載ヘッド7Rをその電子部品の受け取り位置に位置決めする。
そして、搭載ヘッド7Rの電子部品の受け取り作業に平行して、搭載ヘッド7Lでは電子部品の搭載作業を行う。即ち、Y軸移動機構9をそのままとして、X軸移動機構8とステーション移動手段5により、搭載位置データに従って搭載ヘッド7Lと搭載ステーション4上の基板Pとを位置決めし、電子部品を基板Pに搭載する。
また、搭載ヘッド7Lが電子部品の受け取りを行う際にも、同様にして、搭載ヘッド7Rは電子部品の搭載を行い、これを繰り返し継続することで、一方の搭載ヘッド7L(7R)が電子部品の受け取りを行う場合には、他方の搭載ヘッド7R(7L)が電子部品の搭載を行う状態が常時形成され、作業の切れ目がないために、効率的に電子部品の搭載作業が行われることとなる。
【0046】
以上のように、電子部品実装装置1によれば、二つの搭載ヘッド7L,7Rにより電子部品の受け取りと搭載とが耐えず行われるので、搭載作業の高効率化及び迅速化を図ることが可能となる。
さらに、X軸駆動手段100は、動作制御手段150の制御により、常時除去部材103を固定子101に摺接させることなく、一時的(例えば、セットアップ時)にのみ摺接させるので、固定子101表面の付着物除去を図りつつも摩擦熱の発生を低減し、駆動の円滑化を図ることが可能である。また、摩擦熱発生の低減化により摺接部分やその周辺の保護を図り、装置の保守性の向上を図ることが可能である。
【0047】
(その他)
上記電子部品実装装置1における固定子101の付着物除去は、セットアップ時に限らず、タイマを設けて一定時間で周期的に行ったり、或いは一定作業量、例えば搭載を行った基板をカウントするカウンタを設けると共に規定枚数カウントすると行うようにしても良い。また、装置の操作入力装置から付着物除去指令を入力した場合に行うようにしても良い。
【0048】
また、前述した近接センサは、搭載ヘッド7L,7Rの進行を遮る抵抗力の発生を検出するものであれば良く、例えば、板バネ112が所定量撓むとスイッチが入るマイクロスイッチや板バネ112の端部間距離に応じた信号を出力する測距センサ等であっても良い。
【0049】
前記実施形態の形態で「除去部材103とこれを支持する接離機構110とは、各搭載ヘッド7L,7RのX軸方向両端にそれぞれ設けられている」としたが、各搭載ヘッド7L,7Rの外側、即ち、搭載ヘッド7Lの左側及び搭載ヘッド7Rの右側に各1セットずつ設け、二つの搭載ヘッド7L,7Rが付着物除去時に隣接して同時に移動するようにしても良い。なお、この場合、最も下流側(進行方向先頭)となる接離機構110のエアシリンダ113のみを突出状態として付着物の除去を行うことが望ましい。
これにより、各搭載ヘッド7L,7R毎に二つの除去部材103及び接離機構110を設ける場合と比して、部品点数を低減し、その生産性の向上を図ることが可能となる。また、先頭となり除去部材103のみを固定子101に摺接させることでその駆動の摩擦抵抗を低減し、円滑な駆動を行うことが可能となる。
【0050】
また或いは、実施の形態で説明したように、各搭載ヘッド7L,7Rに左右2セットずつ備え、搭載ヘッド7L,7R同士の隣接側二つの除去部材103を固定子101から離間させた状態で二つの搭載ヘッド7L,7Rが隣接して同時に移動するようにしても良い。さらにまた、この場合も、最も下流側(進行方向先頭)となる接離機構110のエアシリンダ113のみを突出状態として付着物の除去を行っても良い。
【0051】
また、Y軸移動機構9のY軸駆動手段についても、リニアモータ装置を適用しても良い。この場合、Y軸ガイド部材91,92側に固定子が設けられ、X軸ガイド部材81側に可動子が設けられる。また、可動子側に、除去部材103及び接離機構110が設けられる。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、接離機構により、固定子の付着物除去を行う除去部材を必要に応じて或いは一時的にのみ接触状態とすることができ、固定子表面の付着物除去を図りつつも摩擦熱の発生を低減し、駆動の円滑化を図ることが可能である。また、摩擦熱発生の低減化により摺接部分やその周辺の保護を図り、装置の保守性の向上を図ることが可能である。
【0053】
請求項2記載の発明は、駆動体の駆動方向両側に除去部材を設けているため、駆動方向に沿った両側の各方向の移動に対して駆動体の上流側から固定子の付着物を除去することが可能となり、固定子と可動子との間への付着物の侵入を効果的に防止することが可能となる。
【0054】
請求項3記載の発明は、除去部材の幅を固定子の幅以上とするため、固定子の可動子との対向面全体について付着物を除去することが可能となる。
【0055】
請求項4記載の発明は、抵抗状態の検出により駆動体の駆動が停止されるので、当該抵抗力による駆動体や除去部材等の負担の発生を回避することができ、その破損の発生を効果的に回避することが可能となる。
【0056】
請求項5記載の発明は、電子部品の実装という作業による磁性体を含むロウ材、半田材の塵芥が固定子に付着した場合であっても、効果的にその除去を図ることができ、また、除去部材の摺接による摩擦熱の発生を抑制することから、搭載ヘッドの高速移動を円滑に行うことが可能となる。
【0057】
請求項6記載の発明は、セットアップ時にのみ除去部材が固定子に接触し、付着物の除去を行うので、その後の実装作業時において、除去部材による摩擦熱の発生を効果的に回避することが可能となる。また、電子部品の実装作業時には、固定子の付着物の影響を回避し、搭載ヘッドの円滑な駆動及び精度の高い移動を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は第一の実施の形態たる電子部品実装装置の斜視図を示し、図1(b)はその平面図を示す。
【図2】X軸駆動手段の要部平面図である。
【図3】X軸駆動手段の要部平面図であり、図3(A)は除去部材の離間状態を示し、図3(B)は接触状態を示す。
【図4】電子部品実装装置の制御系を示すブロック図である。
【図5】図5(A)はX軸駆動手段の駆動中の動作説明図であり、図5(B)は駆動により付着物を捕捉した状態を示す動作説明図である。
【図6】図6(A)はX軸駆動手段の駆動中の動作説明図であり、図6(B)は付着物が障害となり駆動を停止した状態を示す動作説明図である。
【図7】従来のリニアモータ装置を示す要部概略図を示す。
【符号の説明】
1 電子部品実装装置
7 搭載ヘッド(可動体)
8 X軸移動機構
9 Y軸移動機構
100 X軸駆動手段(リニアモータ装置)
101 固定子
102 可動子
103 除去部材
105 近接センサ(抵抗検出手段)
110 接離機構
111 リンク体
112 板バネ
113 エアシリンダ
150 動作制御手段
P 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアモータの付着物の除去に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアモータ装置200は、図7に示すように、モータ本体となる筐体201と、筐体201に設けられた固定子202と、本体に対して移動する駆動ステージ203と、駆動ステージ203に支持された可動子204と、駆動ステージ203に設けられ,その先端部が固定子202に摺接する塵芥除去用のスクレーパ205とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
上記固定子202は磁石、可動子204はコイルであり、これらの隙間は1[mm]程度に近接配置されている。そして、コイルである可動子204に通電することで駆動ステージ203が固定子202に沿って駆動を行い、固定子202に摺接するスクレーパ205が固定子202に付着する主に磁性体からなる塵芥の除去を行う構造となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−056769号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のリニアモータ装置200にあっては、スクレーパ205が固定子202に常時摺接する構造のため、駆動ステージ203の移動に伴い摩擦熱を生じ、急激な温度上昇によりコイル焼損や各部の破損を生じる可能性があった。
また、装置のメンテナンスにより、ボルトやナット、レンチ等の工具類が固定子202に磁気により吸着した場合、当該付着物は塵芥に比較して磁気吸引力が大きいため、その除去は困難となる。そのため、除去されないまま駆動ステージの駆動が継続されると、スクレーパ205や駆動ステージ203が破損を生じる、という不都合があった。
【0005】
本発明は、付着物の影響を低減し、駆動の円滑化を図ることをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、相互間で磁界を形成する固定子及び可動子と、可動子を保持し,磁界の誘導により駆動する駆動体と、この駆動体に支持されると共に固定子の付着物を除去する除去部材と、除去部材の固定子に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構とを備える、という構成を採っている。
上記構成では、固定子と可動子との間に生じる磁界の誘導により駆動体が駆動する。そして、接離機構により除去部材が接触状態に切り替えられている場合には、駆動体の駆動により固定子に対して除去部材が摺接し、固定子の表面から付着物を除去する。また、付着物の除去後は、接離機構により除去部材を固定子から離間状態に切り替えることで摩擦熱の発生を回避する。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、除去部材は、駆動体の駆動方向両端部にそれぞれ備える、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1記載の発明と同様の動作が行われると共に、駆動体が駆動方向に沿った各方向に移動する場合は、それぞれの方向の下流側(進行方向先)の除去部材が固定子に摺接することでその表面上の付着物除去を図ると共に固定子と可動子との間に侵入することを防止する。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、除去部材は、非磁性体であると共に,駆動体の駆動方向に直交する方向の幅が固定子の幅以上の大きさである、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1又は2記載の発明と同様の動作が行われると共に、除去部材が固定子以上の幅であることから、当該固定子の面全体の付着物の除去を行うことができる。なお、「固定子の幅」とは、固定子の可動子との対向面の幅(駆動体の駆動方向に直交する方向の幅)をいうものとする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の発明と同様の構成を備えると共に、駆動体の駆動に対する抵抗状態を検出する抵抗検出手段と、抵抗状態の検出により駆動体の駆動を停止させる動作制御手段とを備える、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1,2又は3記載の発明と同様の動作が行われると共に、固定子の表面に強い磁気吸引力で付着する付着物がある場合に、除去部材がその付着物に当接すると、抵抗検出手段が、通常よりも強い抵抗状態或いは予め設定された値以上の抵抗状態を検出する。これにより、動作制御手段は、駆動体の駆動を停止させ、駆動体や除去部材等の負担の発生を回避する。
【0010】
請求項5記載の発明は、基板に対する電子部品の搭載を行う電子部品実装装置であって、電子部品を保持し,搭載動作を行う搭載ヘッドの駆動手段として請求項1,2,3又は4記載のリニアモータ装置を備える、という構成を採っている。
上記構成では、駆動体の駆動により搭載ヘッドを所定方向に移動位置決めする。
そして、上記電子部品実装装置は、電子部品の実装という作業上、磁性体を含むロウ材、半田材の塵芥が固定子に付着する場合があり、そのような場合であっても、上記構成のリニアモータ装置は、塵芥の効果的な除去を図ることができる。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明と同様の構成を備えると共に、装置のセットアップ時にのみ、接離機構により除去部材を固定子に対する接触状態に切り替えた状態で駆動体を駆動させる、という構成を採っている。
上記構成では、請求項5記載の発明と同様の動作が行われると共に、装置のセットアップ時にのみ除去部材が固定子に接触し、付着物の除去を行うので、電子部品の実装作業時には、搭載ヘッドの円滑な駆動を可能とすると共に、作業中の摩擦熱の発生を効果的に回避する。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施の形態の全体構成)
以下、本発明の電子部品実装装置1に係る実施の形態について図面を参照して説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。なお、以下の説明において、電子部品実装装置1の使用状態において水平である一の方向X軸方向、水平でありX軸方向と直交する方向をY軸方向というものとする。
【0013】
図1に示すように、電子部品実装装置1は、略矩形枠状に形成されたベースフレーム2と、基板PをX軸方向に沿って前工程側から次工程側に搬送する基板搬送手段3と、電子部品が搭載可能な状態に基板Pを保持する搭載ステーション4と搭載ステーション4をY軸方向に沿って移動させるステーション移動手段5とからなる基板移動機構と、基板Pに搭載される電子部品を収納する複数の部品供給装置としてのテープフィーダ6,6,…と、各テープフィーダ6,6,…の電子部品を基板Pに搭載する二つの搭載ヘッド7L,7Rと、各搭載ヘッド7L,7RをX軸方向に沿って移動させるX軸移動機構8と、X軸移動機構8を介して両搭載ヘッド7L,7RをY軸方向に移動させるY軸移動機構9と、電子部品実装装置1の各構成の動作制御を行う動作制御手段150とを具備する。
【0014】
(基板搬送手段)
基板搬送手段3は、基板Pを前工程側から次工程側に搬送するX軸方向に沿った基板搬送路31を備える。基板搬送手段3は、基板搬送路31の上流側に配置される上流搬送部3aと、基板搬送路31の下流側に配置される下流搬送部3bとを備える。各搬送部3a,3bには搬送ベルト(図示略)等が備えられ、例えば図1の例であれば、基板Pは搬送ベルトに載置された状態で左側から右側へX軸方向に搬送される。また、上流搬送部3aと下流搬送部3bとの間には、搭載ステーション4のステーション移動手段5によるステーション搬送路52が各搬送部3a,3bの搬送方向と直交する状態で設けられている。
【0015】
(ステーション移動手段)
ステーション移動手段5は、搭載ステーション4をY軸方向に沿って移動自在に支持する支持部材51と、支持部材51に支持させた状態で搭載ステーション4を駆動させるステーション駆動手段(図示略)と、を具備する。
支持部材51は、ベースフレーム2の略中央においてY軸方向に延在する部材であって、X軸方向に延在する基板搬送部3a,3bを略直角に横切って設けられている。支持部材51は、搭載ステーション4を移動自在に支持すると共にY軸方向に沿ってその移動をガイドする機能も有する。従って、搭載ステーション4は、支持部材51によって形成されたステーション搬送路52に沿って移動する。
ステーション駆動手段としては、例えば、リニアモータが適用可能であり、それ以外に、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段又はサーボモータとボールネジとを組み合わせた駆動手段等が適用可能である。
ステーション駆動手段は、その駆動により搭載ステーション4をY軸方向に沿った方向に移動位置決めを行う。
【0016】
(搭載ステーション)
搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置で上流搬送部3aによって前工程側から搬送されてきた基板Pを位置決めして保持し、また、搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置で電子部品の搭載が終了した基板Pを下流搬送部3bに渡す。すなわち、基板搬送路31とステーション搬送路52との交差位置(基板Pを保持する基板保持位置)で、搭載ステーション4は、基板搬送手段3との間で基板Pの受け渡しを行う。なお、搭載ステーションには、基板搬送手段との間で基板Pの受け渡しを行うために、例えば、基板搬送手段3と同様にX軸方向に沿った搬送ベルトとその駆動手段からなる基板搬送機構を有する。また、搭載ステーション4が基板Pを保持する際には、二つの側部4a,4a間に基板Pをクランプして保持する。
【0017】
(テープフィーダ)
テープフィーダ6は、IC,抵抗器,コンデンサ等の微小な(例えば、縦1.0mm×横0.5mm)電子部品を収納する部品搬送テープを備えるものである。図1(a)(b)に示すように、所定数のテープフィーダ6,6,…はX軸方向に沿って略等間隔に配列されて一つの群を形成し、四つの第一〜第四フィーダ群61〜64を各々形成している。第一及び第二フィーダ群61,62並びに第三及び第四フィーダ群63,64は、ベースフレーム2の上面の基板搬送路31とステーション搬送路52とにより区画される四つの領域にそれぞれ配置されている。より詳しくは、第一フィーダ群61は上流搬送部3aの右側に、第二フィーダ群62は下流搬送部3bの右側に、第三フィーダ群63は上流搬送部3aの左側に、第四フィーダ群64は下流搬送部3bの左側に配置されている。すなわち、各フィーダ群61〜64は、互いに基板搬送路31及びステーション搬送路52を挟む四箇所の位置に各々配置されている。なお、各テープフィーダ6は、いずれもその電子部品受け渡し位置が基板搬送路31に近接するようにベースフレーム2上に配設される。
【0018】
なお、各フィーダ群61〜64を構成するテープフィーダ6,6,…の設置数は、適宜変更可能である。また、各フィーダ群61〜64を構成するテープフィーダ6,6,…の設置数を図1に示す数より少なくして更なるフィーダ群を形成し、この更なるフィーダ群を各フィーダ群61〜64の右側及び左側の少なくとも一方の側に配置してもよい。
【0019】
(Y軸移動機構)
Y軸移動機構9は、上流搬送部3aに跨る門型状の上流Y軸ガイド部材91と、下流搬送部3bに跨る門型状の下流Y軸ガイド部材92と、を備える。各Y軸ガイド部材91,92の上部には、Y軸方向に沿うガイド部91a,92aが設けられている。
各Y軸ガイド部材91,92はガイド部91a,92aを介してX軸ガイド部材81をY軸方向に沿って移動可能に支持している。
また、Y軸移動機構9は、X軸ガイド部材81をY軸方向に移動させるY軸駆動手段(図示略)を備えており、このY軸駆動手段が駆動されると、X軸ガイド部材81はY軸方向に沿って移動する。移動の際には、X軸ガイド部材81がX軸方向に対して斜めになることは無く、X軸ガイド部材81の延在方向とX軸方向とは常に平行な状態を維持する。Y軸駆動手段としては、例えば、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段が適用可能であり、それ以外に、サーボモータとボールネジを組み合わせた駆動手段又はリニアモータ等が適用可能である。
【0020】
(X軸移動機構)
X軸移動機構8は、X軸方向に延在しかつ二つの搭載ヘッド7L,7Rを移動自在に支持する長尺なX軸ガイド部材81と、二つの搭載ヘッド7L,7RをX軸方向に移動させるX軸駆動手段100とを備える。X軸ガイド部材81の両端は、各Y軸ガイド部材91,92の各ガイド部91a,92aの上部に支持されている。これにより、X軸ガイド部材81は、上流Y軸ガイド部材91と下流Y軸ガイド部材92との上部間に架け渡され、さらに各ガイド部91a,92aにガイドされてY軸方向に移動可能となる。
【0021】
また、X軸ガイド部材81の移動に関して、X軸ガイド部材81には二つの搭載ヘッド7L,7RがX軸方向に移動可能に支持されると共に当該移動力を付与するX軸駆動手段100が設けられている。
このX軸駆動手段100について図2及び図3に基づいて詳説する。
X軸駆動手段100は、いわゆるリニアモータ装置であって、X軸ガイド部材81の搭載ヘッド7L,7Rとの対向面に設けられた固定子101と、駆動体としての各搭載ヘッド7L,7RのX軸駆動手段100との対向面に設けられた可動子102と、各搭載ヘッド7L,7RのX軸方向両側に設けられ,固定子101の付着物を除去する除去部材103と、各除去部材103毎に固定子101に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構110とを備えている。
【0022】
上記固定子101はX軸方向に沿って設けられたマグネットであり、可動子102はコイルである。これらが0.5[mm]以下の間隙を維持した状態で各搭載ヘッド7L,7Rが図示しないリニアレールを介してX軸ガイド部材81に支持されており、可動子102への通電により、固定子101と可動子102の相互間で磁界を形成すると共に可動子102を介して各搭載ヘッド7L,7Rに駆動力を付与する。なお、可動子102の通電制御は動作制御手段150により行われる。
【0023】
除去部材103とこれを支持する接離機構110とは、各搭載ヘッド7L,7RのX軸方向両端部にそれぞれ設けられている。
除去部材103は、接離機構110により固定子101の表面(可動子側対向面)に対する接触状態と離間状態が切り替えられ、接触状態で搭載ヘッド7L,7Rが移動することで摺接状態となり、固定子101の表面に付着した磁性体からなる付着物を除去することができる。この除去部材103は、非磁性体であり、固定子101よりも軟質な素材であることが望ましい。例えば、プラスチック、ゴム等の樹脂が良い。さらに、この除去部材103は、その上下方向(搭載ヘッド駆動方向と直交する方向)の幅が、固定子101の上下方向の幅よりも広いか或いは同一幅に設定されており、これにより、固定子101の表面全体について付着物の除去を図ることが可能である。
【0024】
接離機構110は、搭載ヘッド7L,7Rの端部において揺動自在に支持されたリンク体111と、リンク体111の一端部において除去部材103を支持する板バネ112と、リンク体111の他端部において揺動力を付与して当該リンク体111の姿勢を二位置に切り替えるエアシリンダ113とを備えている。
リンク体111はその長手方向中間位置において上下方向を中心として揺動自在に支持されており、その姿勢が固定子101表面に垂直となった状態で、除去部材103を支持する端部が最も固定子101側に接近し、固定子101表面に傾斜した状態となるにつれて、その端部が固定子101から離間する。
【0025】
板バネ112は、V字状に形成され、リンク体111と除去部材103との間に介挿されている。そして、板バネ112の二股の各端部が接離状態で撓むことにより除去部材103に弾性力を付与する。即ち、除去部材103が固定子101に接触すると、板バネ112がたわみを生じるように、リンク体111の先端部の長さ設定がなされている。従って、除去部材103が固定子101に摺接した場合には、板バネ112により一定の加圧力が付与されることとなり、付着物の除去をより効果的に行うことが可能となる。
また、この板バネ112の内側には、二股の各端部間距離の接近を検出する抵抗検出手段としての近接センサ105が設けられている。この近接センサ105は、板バネ112の二股の各端部間距離変化を検出し、動作制御手段150に出力する。動作制御手段150は、板バネ112の二股の各端部間は所定距離以下となることにより各搭載ヘッド7L,7Rの移動に対する障害物による抵抗状態を認識することができる。
【0026】
エアシリンダ113は、図示しない圧縮空気供給源とソレノイドバルブを介して接続され、突出駆動を行うプランジャがリンク体111の端部に連結されている。このエアシリンダ113は、図3に示すように、ソレノイドバルブの切替によりプランジャの突出状態(LongPosition)と退避状態(ShortPosition)の二位置に切り替えることができる。なお、ソレノイドバルブは動作制御手段150により制御される。
図3(A)は、エアシリンダ113を退避状態に切り替えた場合を示している。かかる状態において、リンク体111は傾斜状態となり、除去部材103は、固定子101から離間した状態となる。
図3(B)は、エアシリンダ113を突出状態に切り替えた場合を示している。かかる状態において、リンク体111は垂直状態となり、除去部材103は、板バネ112を幾分撓ませて加圧力をもって固定子101に接触した状態となる。
【0027】
(搭載ヘッド)
二つの搭載ヘッド7L,7Rは、いずれもX軸ガイド部材81の一方の側面に移動自在に支持されている。各搭載ヘッド7L,7Rは、いずれも、所定数の吸着ノズル7a,7a,…を備え、これら吸着ノズル7a,7a,…によって、各搭載ヘッド7L,7Rは各フィーダ群61〜64から電子部品を吸着し保持する。各吸着ノズル7aは、搭載ヘッド7L,7Rから着脱可能に保持されている。
さらに、各搭載ヘッド7L,7Rは、各吸着ノズル7a毎に個別に上下動可能に駆動するノズル昇降手段を備え、また、各吸着ノズル7a毎に上下方向を中心として回転させるノズル回転手段を備えている。
【0028】
また、二つの搭載ヘッド7L,7Rについては、基本的に図1において左側の搭載ヘッド7Lが第一及び第三フィーダ群61,63から電子部品を吸着し、右側の搭載ヘッド7Rが第二及び第四フィーダ群62,64から電子部品を吸着する。しかしながら、第一及び第三フィーダ群61,63の電子部品が無くなった場合は、左側の搭載ヘッド7Lが第二及び第四フィーダ群62,64から電子部品を吸着してもよいし、また、その逆の場合であってもよい。なお、図1に示す例では、各搭載ヘッド7L,7Rには、四つの吸着ノズル7a,7a,…が備えられているが、各搭載ヘッド7L,7Rの吸着ノズル7a数は適宜変更可能である。勿論、各搭載ヘッド7L,7Rの吸着ノズル7a数が異なっていてもよい。
【0029】
これら吸着ノズル7a,7a,…は、各搭載ヘッド7L,7R毎に、X軸方向に沿って一列に配列されており、二つの搭載ヘッド7L,7Rの吸着ノズル7a,7a,…の列方向の配置は、互いにY軸方向において一致している。すなわち、二つの搭載ヘッド7L,7Rに備えられた全ての吸着ノズル7a,7a,…は、X軸方向に沿って一直線状に配置されている。なお、図1において、各搭載ヘッド7の吸着ノズル7a,7a,…は一列に配置されているが、吸着ノズル7a数を増やして、複数列にわたって配置してもよい。
【0030】
また、図1(b)に示すように、各搭載ヘッド7L,7Rは基板位置認識手段としての撮像カメラ7b(例えば、CCDカメラ)を各々備えている。各撮像カメラ7bは、テープフィーダ6の電子部品受け取り入りへの位置決めのため、また、基板Pに設けられた位置認識用マークにより基板Pの位置ズレを認識するために設けられている。
【0031】
また、各搭載ヘッド7L,7Rには、水平に一列に並べられた発光素子(例えば、レーザダイオード)と、発光素子に対向して一列に配置された受光素子とからなる部品姿勢認識装置(図示略)が設けられ、各吸着ノズル7a,7a,…に吸着された電子部品の姿勢(以下単に「吸着姿勢」という。)及び幅を認識する。これにより電子部品の幅が不良を示す値で検出されると、動作制御手段150は電子部品が形状不良品と認識し、当該電子部品を図示しない廃棄部に搬送して廃棄する。
【0032】
また、搭載ヘッド7Rは不良基板認識手段としての光反射センサ(図示略)が設けられ、欠陥があり部品搭載を要しない基板Pに付される不良マークを認識する。この不良マークの認識により、動作制御手段150は、当該基板Pについては搭載作業を行うことなく基板搬送手段3により下流搬送部3bに搬送する。
【0033】
(動作制御手段の構成)
動作制御手段150について図4により説明する。図4は電子部品実装装置1の制御系を示すブロック図である。まず、動作制御手段150の周囲の構成について説明する。
動作制御手段150は、それぞれ駆動回路を介してX軸駆動手段100の可動子102(搭載ヘッド7L用と7R用),X軸駆動手段100の搭載ヘッド7L用のエアシリンダ113のソレノイドバルブ(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),X軸駆動手段100の搭載ヘッド7R用のエアシリンダ113のソレノイドバルブ(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),Y軸移動機構9のY軸駆動手段,搭載ヘッド7L,7Rのノズル昇降手段(図4では図示略),搭載ヘッド7L,7Rのノズル回転手段(図4では図示略),ステーション移動手段5,基板搬送手段3について、それぞれ駆動回路を介して接続され、これらの動作制御を行う。各駆動回路は、動作制御手段150からの制御指令信号に従って駆動させる。
【0034】
また、動作制御手段150は、X軸駆動手段100の搭載ヘッド7L用の近接センサ105(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),X軸駆動手段100の搭載ヘッド7R用の近接センサ105(左右両側に設けられているが図4では一方のみを図示),撮像カメラ7b(図4では図示略),部品姿勢認識手段(図示略),光反射センサ(図示略)とについてそれぞれ入力回路を介して接続されている。各入力回路は、これらからの出力信号をA/D変換して動作制御手段150に入力する。
【0035】
動作制御手段150は、電子部品実装装置1の後述する各種機能,動作を実行させる制御プログラム又は制御データが書き込まれているROM152と、制御プログラムに従って上記各構成の動作を制御するCPU151と、CPU151の処理データ,各種動作に要する各種データを記憶するRAM153とを備えている。また、上記RAM153には、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、動作制御中のワークエリアとしても使用される。
【0036】
(動作制御手段:搭載動作制御)
動作制御手段150が行う処理について説明する。
まず、CPU151は、ROM152に記憶された制御プログラムに従って、二つの搭載ヘッド7L,7Rの駆動による搭載ステーション4に保持された基板Pに対する電子部品の搭載動作制御を行う。即ち、CPU151は、RAM153に予め記録された搭載を行う各種の電子部品データの受け取り位置データ及び基板Pのいずれの位置に搭載するかを示す搭載ステーション4上の位置座標データとを参照する。
【0037】
さらに、CPU151は、受け取り位置データに従ってX軸移動機構8及びY軸移動機構9の動作制御を行うことで一方の搭載ヘッド7Lの所定の吸着ノズル7aを所定のテープフィーダ6の受け取り位置に位置決めすると共にノズル昇降昇降手段の動作制御を行うことで電子部品の受け取りを行う。
そして、一方の搭載ヘッド7Lの受け取り動作と平行して、CPU151は、搭載ステーション4上の位置座標データに基づいて、他方の搭載ヘッド7Rの吸着ノズル7aを基板Pの搭載位置に位置決めする動作制御と保持している電子部品を搭載する動作制御とを行う。
即ち、基板Pの搭載ヘッド7Rが保持する電子部品の搭載を予定している位置と他方の搭載ヘッド7Rの吸着ノズル7aのY軸方向座標が一致するようにステーション移動手段5の動作制御を行う。このとき、Y軸移動機構9は一方の搭載ヘッド7Lの電子部品の受け取りのために所定のテープフィーダ6の受け取り位置に位置決めされている。
さらに、基板Pの電子部品の搭載を予定している位置と他方の搭載ヘッド7Rの吸着ノズル7aのX軸方向座標が一致するようにX軸移動機構8の動作制御を行う。また、他方の搭載ヘッド7Rのノズル昇降昇降手段の動作制御を行うことで電子部品の基板Pへの搭載を行う。
【0038】
このように、各搭載ヘッド7L,7Rは、交互に耐えず電子部品の受け取りと搭載とを行うこととなり、作業の高効率化を図ることができる。
また、電子部品の形状不良を生じた場合でも、一方の搭載ヘッド7L(7R)で廃棄処理を行いながら、他方の搭載ヘッド7R(7L)で電子部品搭載作業を進めることができ、作業の高効率化を図ることができる。
【0039】
(動作制御手段:付着物除去動作制御)
動作制御手段150が行う処理について図5に基づいて説明する。
まず、CPU151は、図示しない電源スイッチがONにされ、セットアップ状態となると、各搭載ヘッド7L,7Rの可動子102により磁極検出を行う。そして、磁極検出後、各搭載ヘッド7L,7Rを付着物除去のための開始ポジションに位置決めし、各搭載ヘッド7L,7Rがそれぞれこれから移動しようとする方向の下流側(進行方向先)のエアシリンダ113を突出状態とし、上流側となるエアシリンダ113を退避状態とする動作制御を行う。このとき、下流側の各エアシリンダ113は、除去部材103が固定子101に当接し、板バネ112が幾分撓んだ状態となるまで突出を行う。
さらに、CPU151は、各搭載ヘッド7L,7Rの可動子102の通電制御により各々を所定方向に移動させる。これにより、図5(A)に示すように、搭載ヘッド7L,7Rの進行方向先において固定子101に付着している塵芥或いは半田屑等の付着物Hは、図5(B)に示すように摺接する除去部材103に捕捉され、そのまま固定子101の端部まで送られて除去される。
【0040】
(動作制御手段:ヘッド駆動停止制御)
動作制御手段150が行う処理について図6に基づいて説明する。
CPU151は、上述した付着物除去動作制御において、いずれかのエアシリンダ113が突出状態にあり且つ可動子102の通電制御によりいずれかの搭載ヘッド7L,7Rが移動状態ある場合に、いずれかの近接センサ105の出力により板バネ112が予め設定された値よりもたわみを生じていることが検出されると、当該出力を行っている近接センサ105を保持する搭載ヘッド7L(7R)の可動子102を通電制御により停止させる動作制御を行う。
【0041】
つまり、図6(A)に示すように、搭載ヘッド7L(7R)の進行方向先に固定子101に対して強力な磁気吸引力で付着している付着物(塵芥等よりも大きな磁性体、ここではボルトB)が存在している場合、搭載ヘッド7L(7R)が進行すると、除去部材103がボルトBに当接する。このとき、除去部材103は固定子101との対向面が傾斜した状態で板バネ112により支持されているため、ボルトBから受ける反力により板バネ112の各端部間が収縮する。そして、図6(B)に示すように、板バネ112の各端部間隔が所定値以下となった状態をCPU151が近接センサ105により検知すると、搭載ヘッド7L(7R)の駆動を妨げる障害物が存在すると認識して搭載ヘッド7L(7R)の可動子102の通電制御により駆動を停止させる。これにより、搭載ヘッド7L,7R及びX軸駆動手段100の保護を図っている。
【0042】
なお、CPU151は、一方の搭載ヘッド7L(7R)において障害物を検知したときには、他方の搭載ヘッド7R(7L)の駆動も停止する動作制御を行っても良い。
また、搭載ヘッド7L(7R)の停止の際には、警告ランプやブザーにより停止を報知する動作制御を行っても良いし、表示手段に作業の停止を表示する動作制御を行っても良い。
【0043】
(電子部品実装装置の動作説明)
上記構成からなる電子部品実装装置1の動作説明を行う。
なお、電源ONとされてから電子部品の搭載作業が開始されるまでに、搭載を行う各種の電子部品について、搭載を行う順番,いずれの搭載ヘッド7L,7Rにより搭載を行うか,受け取り位置の位置データ,搭載位置の位置データが外部から取得され、動作制御手段150のRAM153に記録される。
【0044】
まず、電源がONにされると、各搭載ヘッド7L,7Rの可動子102により磁極検出が行われると共に各搭載ヘッド7L,7Rが付着物除去の開始ポジションに移動する。そして、各々の搭載ヘッド7L,7RはX軸ガイド部材81に沿って駆動を行い、固定子101の表面の付着物をその端部に送り出して除去する。
このとき、磁気吸引力が大きな付着物が存在すると、各搭載ヘッド7L,7Rは駆動を停止され、当該付着物の除去及び作業復帰指令の入力待ちとなる。
【0045】
そして、付着物除去作業が終了し、電子部品搭載作業の開始指令が入力されると、基板Pが基板搬送手段3により搭載ステーション4上に搬送され、搭載ステーション4上で基板Pが保持される。
搭載ヘッド7Lは、電子部品の受け取り位置に位置決めされると共に電子部品の受け取りを行う。そして、搭載ヘッド7Lが電子部品の受け取りを行うと、X軸移動機構8とY軸移動機構9とにより、搭載ヘッド7Rをその電子部品の受け取り位置に位置決めする。
そして、搭載ヘッド7Rの電子部品の受け取り作業に平行して、搭載ヘッド7Lでは電子部品の搭載作業を行う。即ち、Y軸移動機構9をそのままとして、X軸移動機構8とステーション移動手段5により、搭載位置データに従って搭載ヘッド7Lと搭載ステーション4上の基板Pとを位置決めし、電子部品を基板Pに搭載する。
また、搭載ヘッド7Lが電子部品の受け取りを行う際にも、同様にして、搭載ヘッド7Rは電子部品の搭載を行い、これを繰り返し継続することで、一方の搭載ヘッド7L(7R)が電子部品の受け取りを行う場合には、他方の搭載ヘッド7R(7L)が電子部品の搭載を行う状態が常時形成され、作業の切れ目がないために、効率的に電子部品の搭載作業が行われることとなる。
【0046】
以上のように、電子部品実装装置1によれば、二つの搭載ヘッド7L,7Rにより電子部品の受け取りと搭載とが耐えず行われるので、搭載作業の高効率化及び迅速化を図ることが可能となる。
さらに、X軸駆動手段100は、動作制御手段150の制御により、常時除去部材103を固定子101に摺接させることなく、一時的(例えば、セットアップ時)にのみ摺接させるので、固定子101表面の付着物除去を図りつつも摩擦熱の発生を低減し、駆動の円滑化を図ることが可能である。また、摩擦熱発生の低減化により摺接部分やその周辺の保護を図り、装置の保守性の向上を図ることが可能である。
【0047】
(その他)
上記電子部品実装装置1における固定子101の付着物除去は、セットアップ時に限らず、タイマを設けて一定時間で周期的に行ったり、或いは一定作業量、例えば搭載を行った基板をカウントするカウンタを設けると共に規定枚数カウントすると行うようにしても良い。また、装置の操作入力装置から付着物除去指令を入力した場合に行うようにしても良い。
【0048】
また、前述した近接センサは、搭載ヘッド7L,7Rの進行を遮る抵抗力の発生を検出するものであれば良く、例えば、板バネ112が所定量撓むとスイッチが入るマイクロスイッチや板バネ112の端部間距離に応じた信号を出力する測距センサ等であっても良い。
【0049】
前記実施形態の形態で「除去部材103とこれを支持する接離機構110とは、各搭載ヘッド7L,7RのX軸方向両端にそれぞれ設けられている」としたが、各搭載ヘッド7L,7Rの外側、即ち、搭載ヘッド7Lの左側及び搭載ヘッド7Rの右側に各1セットずつ設け、二つの搭載ヘッド7L,7Rが付着物除去時に隣接して同時に移動するようにしても良い。なお、この場合、最も下流側(進行方向先頭)となる接離機構110のエアシリンダ113のみを突出状態として付着物の除去を行うことが望ましい。
これにより、各搭載ヘッド7L,7R毎に二つの除去部材103及び接離機構110を設ける場合と比して、部品点数を低減し、その生産性の向上を図ることが可能となる。また、先頭となり除去部材103のみを固定子101に摺接させることでその駆動の摩擦抵抗を低減し、円滑な駆動を行うことが可能となる。
【0050】
また或いは、実施の形態で説明したように、各搭載ヘッド7L,7Rに左右2セットずつ備え、搭載ヘッド7L,7R同士の隣接側二つの除去部材103を固定子101から離間させた状態で二つの搭載ヘッド7L,7Rが隣接して同時に移動するようにしても良い。さらにまた、この場合も、最も下流側(進行方向先頭)となる接離機構110のエアシリンダ113のみを突出状態として付着物の除去を行っても良い。
【0051】
また、Y軸移動機構9のY軸駆動手段についても、リニアモータ装置を適用しても良い。この場合、Y軸ガイド部材91,92側に固定子が設けられ、X軸ガイド部材81側に可動子が設けられる。また、可動子側に、除去部材103及び接離機構110が設けられる。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、接離機構により、固定子の付着物除去を行う除去部材を必要に応じて或いは一時的にのみ接触状態とすることができ、固定子表面の付着物除去を図りつつも摩擦熱の発生を低減し、駆動の円滑化を図ることが可能である。また、摩擦熱発生の低減化により摺接部分やその周辺の保護を図り、装置の保守性の向上を図ることが可能である。
【0053】
請求項2記載の発明は、駆動体の駆動方向両側に除去部材を設けているため、駆動方向に沿った両側の各方向の移動に対して駆動体の上流側から固定子の付着物を除去することが可能となり、固定子と可動子との間への付着物の侵入を効果的に防止することが可能となる。
【0054】
請求項3記載の発明は、除去部材の幅を固定子の幅以上とするため、固定子の可動子との対向面全体について付着物を除去することが可能となる。
【0055】
請求項4記載の発明は、抵抗状態の検出により駆動体の駆動が停止されるので、当該抵抗力による駆動体や除去部材等の負担の発生を回避することができ、その破損の発生を効果的に回避することが可能となる。
【0056】
請求項5記載の発明は、電子部品の実装という作業による磁性体を含むロウ材、半田材の塵芥が固定子に付着した場合であっても、効果的にその除去を図ることができ、また、除去部材の摺接による摩擦熱の発生を抑制することから、搭載ヘッドの高速移動を円滑に行うことが可能となる。
【0057】
請求項6記載の発明は、セットアップ時にのみ除去部材が固定子に接触し、付着物の除去を行うので、その後の実装作業時において、除去部材による摩擦熱の発生を効果的に回避することが可能となる。また、電子部品の実装作業時には、固定子の付着物の影響を回避し、搭載ヘッドの円滑な駆動及び精度の高い移動を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は第一の実施の形態たる電子部品実装装置の斜視図を示し、図1(b)はその平面図を示す。
【図2】X軸駆動手段の要部平面図である。
【図3】X軸駆動手段の要部平面図であり、図3(A)は除去部材の離間状態を示し、図3(B)は接触状態を示す。
【図4】電子部品実装装置の制御系を示すブロック図である。
【図5】図5(A)はX軸駆動手段の駆動中の動作説明図であり、図5(B)は駆動により付着物を捕捉した状態を示す動作説明図である。
【図6】図6(A)はX軸駆動手段の駆動中の動作説明図であり、図6(B)は付着物が障害となり駆動を停止した状態を示す動作説明図である。
【図7】従来のリニアモータ装置を示す要部概略図を示す。
【符号の説明】
1 電子部品実装装置
7 搭載ヘッド(可動体)
8 X軸移動機構
9 Y軸移動機構
100 X軸駆動手段(リニアモータ装置)
101 固定子
102 可動子
103 除去部材
105 近接センサ(抵抗検出手段)
110 接離機構
111 リンク体
112 板バネ
113 エアシリンダ
150 動作制御手段
P 基板
Claims (6)
- 相互間で磁界を形成する固定子及び可動子と、
前記可動子を保持し,前記磁界の誘導により駆動する駆動体と、
この駆動体に支持されると共に前記固定子の付着物を除去する除去部材と、
前記除去部材の前記固定子に対する接触状態と離間状態とを切り替え可能な接離機構とを備えることを特徴とするリニアモータ装置。 - 前記除去部材は、前記駆動体の駆動方向両端部にそれぞれ備えることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ装置。
- 前記除去部材は、非磁性体であると共に,前記駆動体の駆動方向に直交する方向の幅が前記固定子の幅以上の大きさであることを特徴とする請求項1又は2記載のリニアモータ装置。
- 前記駆動体の駆動に対する抵抗状態を検出する抵抗検出手段と、
前記抵抗状態の検出により前記駆動体の駆動を停止させる動作制御手段とを備えることを特徴とする請求項1,2又は3記載のリニアモータ装置。 - 基板に対する電子部品の搭載を行う電子部品実装装置であって、
前記電子部品を保持し,搭載動作を行う搭載ヘッドの駆動手段として請求項1,2,3又は4記載のリニアモータ装置を備えることを特徴とする電子部品実装装置。 - 装置のセットアップ時にのみ、前記接離機構により前記除去部材を前記固定子に対する接触状態に切り替えた状態で前記駆動体を駆動させることを特徴とする請求項5記載の電子部品実装装置。
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