JP2004333096A - センサ取付具及びセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】パイプの曲がり部への取付が容易で、充分な熱的接触を確保して正確な温度検出を行うことができるセンサ取付具及びセンサを提供すること。
【解決手段】熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプPの曲がり部に棒状の温度センサSを取り付けるセンサ取付具10であって、略矩形状とした板状部材を略U字状に折曲成形してなる上面板部11及び下面板12部間がパイプPの曲がり部Cを挟持するパイプ保持部13とされ、上面板部11または下面板部12のいずれか一方に形成された外側に膨出する略円弧状断面部14が温度センサSを挿入して挟持するセンサ保持部15とされ、上面板部11及び下面板部12の対向面の少なくとも一方にパイプPの曲がり部形状に合わせた凹溝部16を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプPの曲がり部に棒状の温度センサSを取り付けるセンサ取付具10であって、略矩形状とした板状部材を略U字状に折曲成形してなる上面板部11及び下面板12部間がパイプPの曲がり部Cを挟持するパイプ保持部13とされ、上面板部11または下面板部12のいずれか一方に形成された外側に膨出する略円弧状断面部14が温度センサSを挿入して挟持するセンサ保持部15とされ、上面板部11及び下面板部12の対向面の少なくとも一方にパイプPの曲がり部形状に合わせた凹溝部16を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアーコンディショナー等の熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプに温度センサを取り付けるのに有効なセンサ取付具及びセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エアーコンディショナー等の熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプには各種の温度センサが取り付けられ、この温度センサからの信号によりエアーコンディショナーの運転が制御されるようになっている。
この場合、温度センサは、熱交換器のパイプの直線部または曲がり部に、パイプをろう付けした中に間接的に取り付けられるようになっている。
【0003】
しかしながら、ろう付けにより直接的に取り付ける方法は、ろう付け作業が必要となるために、取付けに手間とコストがかかってしまう。
一方、上記のような問題を解決するため、たとえば図7に示すように、取付具を用いて温度センサを熱交換器のパイプに取り付ける方法が提案されている。
上記従来の取付具1は、図7に示すように、弾性を有する薄金属板により形成され、温度センサSを収納する筒部2と、パイプPを嵌め込んで固定する断面コ字状の挟持部3とで構成されている。(たとえば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開平10−9729号公報(第2−3頁、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のセンサ取付具には、次のような課題が残されている。
すなわち、引用文献1に記載された取付具のように、パイプを嵌め込んで固定する挟持部が断面コ字状の場合、パイプと取付具との熱的接触が不充分になるという問題があった。これは、曲面となるパイプの外表面が平面の取付具と直接接触する部分は短い線状または点状となることに加えて、パイプの外表面と取付具との間には非接触の空間が多く形成されるため、パイプと取付具との接触面積が比較的少ないことに原因がある。この結果、熱交換媒体からセンサまでの熱伝導に時間を要したり、あるいは、周囲温度の影響を受けやすくなるため、迅速で正確な温度検出を妨げる要因となっていた。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、パイプの曲がり部への取付けが容易で、充分な熱的接触を確保して正確な温度検出を行うことができるセンサ取付具及びセンサを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
すなわち、本発明のセンサ取付具は、熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプの曲がり部に棒状の温度センサを取り付けるセンサ取付具であって、略矩形状とした板状部材を前記パイプの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部及び下面板部間が前記パイプの曲がり部を挟持するパイプ保持部とされ、前記上面板部または下面板部のいずれか一方に外側へ膨出するよう形成された略円弧状断面部が前記温度センサまたは温度センサケースを挿入して挟持するセンサ保持部とされ、前記パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面が前記パイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、前記上面板部と前記下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されていることを特徴とする。
【0008】
このセンサ取付具では、略矩形状とした板状部材を前記パイプの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部及び下面板部間が前記パイプの曲がり部を挟持するパイプ保持部とされ、前記上面板部または下面板部のいずれか一方に外側へ膨出するよう形成された略円弧状断面部が前記温度センサまたは温度センサケースを挿入して挟持するセンサ保持部とされ、前記パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面が前記パイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、前記上面板部と前記下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されているので、略U字状の折曲部内周面がパイプの外表面と周方向に半周以上接触可能になるとともに、先端領域における面間距離を開くように弾性変形した上面板部及び下面板部がパイプの上下外周面に密着して確実に挟持する。このため、パイプの外表面は、上面板部及び下面板部に加えて折曲部内周面とも接触するので、接触可能な表面領域の増加に伴い、熱伝導可能な接触面積の確保が容易になる。
【0009】
また、請求項1に記載のセンサ取付具において、前記パイプ保持部は、前記面間距離が入口端部側へ拡大された導入部を備えていることが好ましく、これにより、パイプを挟持するセンサ取付具の挿入及び取り付けの作業が容易になる。なお、導入部の入口端部における面間距離は、パイプ外径より大きく設定するのが好ましい。
また、請求項1または2記載のセンサ取付具において、前記センサ保持部が、板状部材を舌状に切り欠いた折曲固定部を備えていることが好ましく、これにより、センサ保持部に挿入されたセンサは、センサ方向へ折曲された折曲固定部により確実に挟持・固定される。
【0010】
本発明のセンサは、上記本発明のセンサ取付具と、該センサ取付具の前記センサ保持部に実装された温度センサとを備えたことを特徴とする。
このため、パイプとセンサ取付具との接触面積を増して充分な熱的接触が得られるようになり、迅速で正確な温度検出が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るセンサ取付具及びセンサの一実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
【0012】
最初に、本発明の第1の実施形態を図1から図3に基づいて説明する。
本実施形態のセンサ取付具10は、エアーコンディショナー等の熱交換器の熱交換媒体(冷媒)を流通させるパイプPの曲がり部Cに棒状の温度センサSを取り付ける場合に適用したものである。このセンサ取付具10は、略矩形状とした一枚の板状部材をパイプPの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部11及び下面板部12間がパイプPの曲がり部Cを挟持するパイプ保持部13とされ、上面板部11に形成された外側に膨出する略円弧状断面部14内の中空部が温度センサSを挿入して挟持するセンサ保持部15とされる。
この場合の板状部材は、その幅Wが曲がり部Cを介して連結されているパイプPの軸間距離Lより大きな材料を使用する。
【0013】
パイプ保持部13は、略U字状の折曲部内周面20がパイプPの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備えている。ここで、折曲部内周面20は、図2に示す側面視において、略円弧状とした内側曲面部21と、その両端に連なる上部板材11及び下部板材12の内側対向面22のことである。
従って、図示の構成では、パイプPの軸線と直行する横断面において曲面の外表面と接触する半円(半周)の内側曲面部21に加えて、パイプPの軸線方向に沿って外表面と線状に接触する平面の内側対向面22,22が一体に連続する折曲部内周面20となるので、パイプ保持部13が周方向においてパイプPの外表面に沿う領域は半周以上となる。なお、パイプPの軸間距離Lより幅Wが大きいパイプ保持具13とすることで、内側対向面22,22が2本のパイプPにおける直管部と接触するようにして熱伝導の面積を増すことができる。
【0014】
パイプ保持部13は、対向する略U字状断面形状の上面板部11及び下面板部12間に形成され、外力が作用しない自然状態において、上面板部11及び下面板部12の互いの先端領域における面間距離H(図2に想像線で示す)がパイプPの外径Dより小さく設定されている。このような面間距離Hに設定された先端領域は、パイプ保持部13におけるパイプPの入口となる。そして、上面板部11及び下面板部12の面間距離は、入口のHから外径Dと略一致する後方の内側曲面部21付近まで緩やかに増加する傾斜面となる。そして、上面板部11と下面板部12とが互いに対向する内側対向面22,22には、それぞれパイプPの曲がり部形状に合わせた凹溝部16が設けられている。この凹溝部16は、円形断面となるパイプPの外表面形状に略一致させた円弧状の断面形状とされる。
【0015】
また、パイプ保持部13は、上述した先端領域における面間距離Hが入口端部側へ拡大された導入部30を備えている。この導入部30は、パイプPに取り付けする際のパイプ入口となる端部側において、上面板部11及び下面板部12の端部をそれぞれ外向きに折曲した傾斜面11a,12aを形成することで入口間隔が拡大されている。これにより、パイプ保持部13の入口は、最先端部となる導入部30の面間距離をパイプPの外径Dより大きく設定することができ、外径Dよりやや小さな面間距離Hに設定されている入口までのガイド機能を得ることができる。すなわち、導入部30が外径Dより狭い入口までパイプPを導くガイド機能を発揮することにより、センサ取付具10のパイプPへの挿入及び取付けの作業が容易になる。
【0016】
センサ保持部15は、棒状の温度センサSを収納して保持するため、温度センサSの外形と略一致する略円弧状断面部14を上面板部11のパイプ挿入方向途中から外側に膨出させたものである。図示の例では、円弧状断面の内側曲面部21から上部板材11の入口側へ連続する内側対向面22を略垂直に上方へ折曲した後、略円弧状断面部14を形成している。このため、パイプ保持部13とパイプPとの間に無用の空間を形成することなく、センサ保持部15を設けることができる。
【0017】
このセンサ保持部15には、板状部材(この場合は上面板部11)を舌状に切り欠いた折曲固定部17を1または複数(図示の例では1箇所)備えている。なお、図示の折曲固定部17は、矩形の3辺が切り欠かれて分離し、残る1辺に相当する部分で上面板部11と接続されているが、このような矩形に限定されることはない。
この折曲固定部17は、温度センサSをセンサ保持部15に挿入した後、センサ側(内側)へ押し込むように折曲する(図2に想像線で表示)ことで、温度センサSをかしめるように挟持して固定することができる。
【0018】
このセンサ取付具10は、アルミニウム、銅、真鍮、ステンレス等の金属の薄板を素材とし、この素材にたとえばプレス成形を施して凹溝部16等を形成した後、曲げ加工等を施すことにより各部が一体に形成されている。
具体的には、長方形状の板材を用い、該板材の所定位置にたとえばプレス成形を施して凹溝部16や折曲固定部17の切り込み等を形成する。この後、同板材に曲げ加工を施すことにより、略円弧状断面部14の形成及び上面板部11と下面板部12とが対向するU字状を形成して、パイプ保持部13及びセンサ保持部15を備えたセンサ取付具10とする。
【0019】
上記のように形成したセンサ取付具10に対し、温度センサSがセンサ取付具10を介した熱伝導で熱交換媒体の温度を検出するように装着されて、あるいはパイプPと直接接触するように装着されて本発明のセンサが構成され、温度センサSからの信号により熱交換器の運転が制御されるようになっている。
この温度センサSは、アルミニウム、銅、真鍮、ステンレス等の金属からなる略円筒状をなす温度センサケース(検出部)18の内側に図示しないセンサ本体が嵌合され、このセンサ本体にリード線19が接続された構成とされる。
【0020】
次に、上記のようなセンサ取付具10を、パイプPのうちU字状に曲がった曲がり部Cに取り付ける方法について、以下に説明する。
まず、センサ取付具10のセンサ保持部15に温度センサSを取り付ける。この際、センサ保持部15内の所定位置まで温度センサSを嵌め入れた後、折曲固定部17をセンサ側へ折り曲げてかしめるように位置決め固定する。あるいは、センサ保持部15に温度センサケース18のみを挿入して位置決め固定し、後にセンサ本体を挿入して組み立てるようにしてもよい。
次に、温度センサSを取り付けたセンサ取付具10をパイプPの曲がり部Cに取り付ける。すなわち、センサ取付具10を上面板部11及び下面板部12が離間する入口開口側から曲がり部Cに挿入すると共に、曲がり部Cを凹溝部16に嵌め込んで挟持状態で固定する。この時、上面板部11及び下面板部12の入口部では、ガイド部30に導かれたパイプPが面間距離Hの入口を押し開き、U字状に成形された板材の弾性によりパイプPの外径Dより広がるので、パイプPの通過が可能となる。
【0021】
このように、本実施形態のセンサ取付具10により温度センサSをパイプPの曲がり部Cに取り付ければ、折曲内周面20が、パイプPの外表面を曲面の内側曲面部21に接触させ、さらに、パイプPの外表面を軸線方向に沿って線状に、平面の内側対向面22,22を接触させることが可能になるので、熱交換媒体が流れるパイプPからセンサ取付具10を介してセンサSへ熱伝導させる接触面積を増すことができる。この時、入口部となる先端領域の面間距離HがパイプPの外径Dより小さく設定されているので、この面間距離Hを押し開くように弾性変形した上面板部11及び下面板部12がパイプPの上下外周面に密着し、無用の空間を形成することなく確実に挟持して良好な熱伝導を実現する。
また、パイプPを円弧状断面の凹溝部16に嵌め込んだ面接触状態で挟持するので、パイプPとセンサ取付具10との接触面積をさらに増加させ、充分な熱的接触を確保することができる。
【0022】
また、U字状に成形したことで、円弧状曲面部分におけるパイプPとセンサ取付具10との接触面積がコ字状よりも増加する反面、パイプPを挟持する力は低下する。しかし、面間距離HをパイプPの外径Dより小さく設定するとともに、外表面が凹溝部16に入り込んだ状態でパイプPを挟持しているので、上面板部11及び下面板部12による挟持力の低下分を補い、パイプPの微振動等を原因とする位置ずれ等が生じないに取付状態を確実に維持することが可能になる。
なお、このセンサ取付具10は、温度センサSが横向きに、すなわちパイプPの直管部と直交する方向に取り付けられるため、エアコンディショナーの筐体内に設置される熱交換器を構成するパイプPの曲がり部Cに温度センサSを着脱する際、必要となる作業スペースは少なくてすむ。従って、エアコンディショナーの小型化に有利なセンサ取付具及びセンサとなる。
【0023】
続いて、本発明の第2の実施形態を図4から図6に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態のセンサ取付具10Aは、センサ保持部15Aの構成が異なっている。すなわち、上面板部11の入口側端部に外側へ膨出する略円弧状断面部14Aを形成し、その一部(先端入口部の曲面)が上述した第1の実施形態における傾斜面11aと同様の機能を発揮するように構成されている。
【0024】
このような本実施形態のセンサ取付具10Aとしても、折曲内周面20が、パイプPの外表面を曲面の内側曲面部21に接触させ、さらに、パイプPの外表面を軸線方向に沿って線状に、平面の内側対向面22,22を接触させることが可能になるので、熱交換媒体が流れるパイプPからセンサ取付具10Aを介してセンサSへ熱伝導させる接触面積を増すことができる。そして、入口部となる先端領域の面間距離HがパイプPの外径Dより小さく設定されているので、この面間距離Hを押し開くように弾性変形した上面板部11及び下面板部12がパイプPの上下外周面に密着し、無用の空間を形成することなく確実に挟持して良好な熱伝導を実現する。さらに、パイプPを円弧状断面の凹溝部16に嵌め込んだ面接触状態で挟持することにより、パイプPとセンサ取付具10Aとの接触面積を増加させ、充分な熱的接触を確保することができる。
【0025】
また、U字状に成形したことで、円弧状曲面部分におけるパイプPとセンサ取付具10Aとの接触面積はコ字状よりも増加し、かつ、外表面が凹溝部16に入り込んだ状態でパイプPを挟持することで、上面板部11及び下面板部12による挟持力の低下分を補って取付状態を確実に維持することができる。
なお、このセンサ取付具10Aも、温度センサSが横向きに取り付けられるため、エアコンディショナーの筐体内に設置される熱交換器を構成するパイプPの曲がり部Cに温度センサSを着脱する際、必要となる作業スペースは少なくてすみ、エアコンディショナーの小型化に有利なセンサ取付具及びセンサとなる。
【0026】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
たとえば、上記実施形態では、凹溝部が上面板部及び下面板部の両面に設けられるものとしたが、いずれか一方のみに設けてもよいし、あるいは、全くなくてもよい。また、凹溝部の断面形状は、パイプ断面形状と略一致する円弧状とするのが最も好ましいものではあるが、他の断面形状としても平面よりも接触面積を増加させることができ、しかも挟持力を補って確実に固定することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明のセンサ取付具及びセンサによれば、パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面がパイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、上面板部と下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されているので、略U字状の折曲部内周面がパイプの外表面と周方向に半周以上接触可能になるとともに、先端領域における面間距離を開くように弾性変形した上面板部及び下面板部が無用の空間を形成することなくパイプの上下外周面に密着して確実に挟持する。このため、パイプの外表面は、上面板部及び下面板部に加えて折曲部内周面とも接触するので、接触可能な表面領域の増加に伴い、熱伝導可能な接触面積の確保が容易になる。従って、充分な熱的接触が得られ、迅速で正確な温度検出が可能になるとともに、温度センサを確実に固定して取り付けることができるという顕著な効果が得られる。
【0028】
そして、パイプ保持部が導入部を備えていることにより、そのガイド機能によりパイプを挟持するセンサ取付具の挿入及び取付けの作業が容易になり、また、センサ保持部が板状部材を舌状に切り欠いた折曲固定部を備えていれば、センサ保持部に挿入されたセンサを確実に挟持・固定することができるので、信頼性や耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサの取り付け状態を示す正面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサを示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサの取り付け状態を示す正面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】本発明に係るセンサ取付具及びセンサの従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、10A センサ取付具
11 上面板部
11a,12a 傾斜面
12 下面板部
13 パイプ保持部
14,14A 略円弧状断面部
15,15A センサ保持部
16 凹溝部
17 折曲固定部
18 温度センサケース(検出部)
20 折曲部内周面
21 内側曲面部
22 内側対向面
C 曲がり部
P パイプ
S 温度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアーコンディショナー等の熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプに温度センサを取り付けるのに有効なセンサ取付具及びセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エアーコンディショナー等の熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプには各種の温度センサが取り付けられ、この温度センサからの信号によりエアーコンディショナーの運転が制御されるようになっている。
この場合、温度センサは、熱交換器のパイプの直線部または曲がり部に、パイプをろう付けした中に間接的に取り付けられるようになっている。
【0003】
しかしながら、ろう付けにより直接的に取り付ける方法は、ろう付け作業が必要となるために、取付けに手間とコストがかかってしまう。
一方、上記のような問題を解決するため、たとえば図7に示すように、取付具を用いて温度センサを熱交換器のパイプに取り付ける方法が提案されている。
上記従来の取付具1は、図7に示すように、弾性を有する薄金属板により形成され、温度センサSを収納する筒部2と、パイプPを嵌め込んで固定する断面コ字状の挟持部3とで構成されている。(たとえば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開平10−9729号公報(第2−3頁、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のセンサ取付具には、次のような課題が残されている。
すなわち、引用文献1に記載された取付具のように、パイプを嵌め込んで固定する挟持部が断面コ字状の場合、パイプと取付具との熱的接触が不充分になるという問題があった。これは、曲面となるパイプの外表面が平面の取付具と直接接触する部分は短い線状または点状となることに加えて、パイプの外表面と取付具との間には非接触の空間が多く形成されるため、パイプと取付具との接触面積が比較的少ないことに原因がある。この結果、熱交換媒体からセンサまでの熱伝導に時間を要したり、あるいは、周囲温度の影響を受けやすくなるため、迅速で正確な温度検出を妨げる要因となっていた。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、パイプの曲がり部への取付けが容易で、充分な熱的接触を確保して正確な温度検出を行うことができるセンサ取付具及びセンサを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
すなわち、本発明のセンサ取付具は、熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプの曲がり部に棒状の温度センサを取り付けるセンサ取付具であって、略矩形状とした板状部材を前記パイプの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部及び下面板部間が前記パイプの曲がり部を挟持するパイプ保持部とされ、前記上面板部または下面板部のいずれか一方に外側へ膨出するよう形成された略円弧状断面部が前記温度センサまたは温度センサケースを挿入して挟持するセンサ保持部とされ、前記パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面が前記パイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、前記上面板部と前記下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されていることを特徴とする。
【0008】
このセンサ取付具では、略矩形状とした板状部材を前記パイプの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部及び下面板部間が前記パイプの曲がり部を挟持するパイプ保持部とされ、前記上面板部または下面板部のいずれか一方に外側へ膨出するよう形成された略円弧状断面部が前記温度センサまたは温度センサケースを挿入して挟持するセンサ保持部とされ、前記パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面が前記パイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、前記上面板部と前記下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されているので、略U字状の折曲部内周面がパイプの外表面と周方向に半周以上接触可能になるとともに、先端領域における面間距離を開くように弾性変形した上面板部及び下面板部がパイプの上下外周面に密着して確実に挟持する。このため、パイプの外表面は、上面板部及び下面板部に加えて折曲部内周面とも接触するので、接触可能な表面領域の増加に伴い、熱伝導可能な接触面積の確保が容易になる。
【0009】
また、請求項1に記載のセンサ取付具において、前記パイプ保持部は、前記面間距離が入口端部側へ拡大された導入部を備えていることが好ましく、これにより、パイプを挟持するセンサ取付具の挿入及び取り付けの作業が容易になる。なお、導入部の入口端部における面間距離は、パイプ外径より大きく設定するのが好ましい。
また、請求項1または2記載のセンサ取付具において、前記センサ保持部が、板状部材を舌状に切り欠いた折曲固定部を備えていることが好ましく、これにより、センサ保持部に挿入されたセンサは、センサ方向へ折曲された折曲固定部により確実に挟持・固定される。
【0010】
本発明のセンサは、上記本発明のセンサ取付具と、該センサ取付具の前記センサ保持部に実装された温度センサとを備えたことを特徴とする。
このため、パイプとセンサ取付具との接触面積を増して充分な熱的接触が得られるようになり、迅速で正確な温度検出が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るセンサ取付具及びセンサの一実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
【0012】
最初に、本発明の第1の実施形態を図1から図3に基づいて説明する。
本実施形態のセンサ取付具10は、エアーコンディショナー等の熱交換器の熱交換媒体(冷媒)を流通させるパイプPの曲がり部Cに棒状の温度センサSを取り付ける場合に適用したものである。このセンサ取付具10は、略矩形状とした一枚の板状部材をパイプPの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部11及び下面板部12間がパイプPの曲がり部Cを挟持するパイプ保持部13とされ、上面板部11に形成された外側に膨出する略円弧状断面部14内の中空部が温度センサSを挿入して挟持するセンサ保持部15とされる。
この場合の板状部材は、その幅Wが曲がり部Cを介して連結されているパイプPの軸間距離Lより大きな材料を使用する。
【0013】
パイプ保持部13は、略U字状の折曲部内周面20がパイプPの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備えている。ここで、折曲部内周面20は、図2に示す側面視において、略円弧状とした内側曲面部21と、その両端に連なる上部板材11及び下部板材12の内側対向面22のことである。
従って、図示の構成では、パイプPの軸線と直行する横断面において曲面の外表面と接触する半円(半周)の内側曲面部21に加えて、パイプPの軸線方向に沿って外表面と線状に接触する平面の内側対向面22,22が一体に連続する折曲部内周面20となるので、パイプ保持部13が周方向においてパイプPの外表面に沿う領域は半周以上となる。なお、パイプPの軸間距離Lより幅Wが大きいパイプ保持具13とすることで、内側対向面22,22が2本のパイプPにおける直管部と接触するようにして熱伝導の面積を増すことができる。
【0014】
パイプ保持部13は、対向する略U字状断面形状の上面板部11及び下面板部12間に形成され、外力が作用しない自然状態において、上面板部11及び下面板部12の互いの先端領域における面間距離H(図2に想像線で示す)がパイプPの外径Dより小さく設定されている。このような面間距離Hに設定された先端領域は、パイプ保持部13におけるパイプPの入口となる。そして、上面板部11及び下面板部12の面間距離は、入口のHから外径Dと略一致する後方の内側曲面部21付近まで緩やかに増加する傾斜面となる。そして、上面板部11と下面板部12とが互いに対向する内側対向面22,22には、それぞれパイプPの曲がり部形状に合わせた凹溝部16が設けられている。この凹溝部16は、円形断面となるパイプPの外表面形状に略一致させた円弧状の断面形状とされる。
【0015】
また、パイプ保持部13は、上述した先端領域における面間距離Hが入口端部側へ拡大された導入部30を備えている。この導入部30は、パイプPに取り付けする際のパイプ入口となる端部側において、上面板部11及び下面板部12の端部をそれぞれ外向きに折曲した傾斜面11a,12aを形成することで入口間隔が拡大されている。これにより、パイプ保持部13の入口は、最先端部となる導入部30の面間距離をパイプPの外径Dより大きく設定することができ、外径Dよりやや小さな面間距離Hに設定されている入口までのガイド機能を得ることができる。すなわち、導入部30が外径Dより狭い入口までパイプPを導くガイド機能を発揮することにより、センサ取付具10のパイプPへの挿入及び取付けの作業が容易になる。
【0016】
センサ保持部15は、棒状の温度センサSを収納して保持するため、温度センサSの外形と略一致する略円弧状断面部14を上面板部11のパイプ挿入方向途中から外側に膨出させたものである。図示の例では、円弧状断面の内側曲面部21から上部板材11の入口側へ連続する内側対向面22を略垂直に上方へ折曲した後、略円弧状断面部14を形成している。このため、パイプ保持部13とパイプPとの間に無用の空間を形成することなく、センサ保持部15を設けることができる。
【0017】
このセンサ保持部15には、板状部材(この場合は上面板部11)を舌状に切り欠いた折曲固定部17を1または複数(図示の例では1箇所)備えている。なお、図示の折曲固定部17は、矩形の3辺が切り欠かれて分離し、残る1辺に相当する部分で上面板部11と接続されているが、このような矩形に限定されることはない。
この折曲固定部17は、温度センサSをセンサ保持部15に挿入した後、センサ側(内側)へ押し込むように折曲する(図2に想像線で表示)ことで、温度センサSをかしめるように挟持して固定することができる。
【0018】
このセンサ取付具10は、アルミニウム、銅、真鍮、ステンレス等の金属の薄板を素材とし、この素材にたとえばプレス成形を施して凹溝部16等を形成した後、曲げ加工等を施すことにより各部が一体に形成されている。
具体的には、長方形状の板材を用い、該板材の所定位置にたとえばプレス成形を施して凹溝部16や折曲固定部17の切り込み等を形成する。この後、同板材に曲げ加工を施すことにより、略円弧状断面部14の形成及び上面板部11と下面板部12とが対向するU字状を形成して、パイプ保持部13及びセンサ保持部15を備えたセンサ取付具10とする。
【0019】
上記のように形成したセンサ取付具10に対し、温度センサSがセンサ取付具10を介した熱伝導で熱交換媒体の温度を検出するように装着されて、あるいはパイプPと直接接触するように装着されて本発明のセンサが構成され、温度センサSからの信号により熱交換器の運転が制御されるようになっている。
この温度センサSは、アルミニウム、銅、真鍮、ステンレス等の金属からなる略円筒状をなす温度センサケース(検出部)18の内側に図示しないセンサ本体が嵌合され、このセンサ本体にリード線19が接続された構成とされる。
【0020】
次に、上記のようなセンサ取付具10を、パイプPのうちU字状に曲がった曲がり部Cに取り付ける方法について、以下に説明する。
まず、センサ取付具10のセンサ保持部15に温度センサSを取り付ける。この際、センサ保持部15内の所定位置まで温度センサSを嵌め入れた後、折曲固定部17をセンサ側へ折り曲げてかしめるように位置決め固定する。あるいは、センサ保持部15に温度センサケース18のみを挿入して位置決め固定し、後にセンサ本体を挿入して組み立てるようにしてもよい。
次に、温度センサSを取り付けたセンサ取付具10をパイプPの曲がり部Cに取り付ける。すなわち、センサ取付具10を上面板部11及び下面板部12が離間する入口開口側から曲がり部Cに挿入すると共に、曲がり部Cを凹溝部16に嵌め込んで挟持状態で固定する。この時、上面板部11及び下面板部12の入口部では、ガイド部30に導かれたパイプPが面間距離Hの入口を押し開き、U字状に成形された板材の弾性によりパイプPの外径Dより広がるので、パイプPの通過が可能となる。
【0021】
このように、本実施形態のセンサ取付具10により温度センサSをパイプPの曲がり部Cに取り付ければ、折曲内周面20が、パイプPの外表面を曲面の内側曲面部21に接触させ、さらに、パイプPの外表面を軸線方向に沿って線状に、平面の内側対向面22,22を接触させることが可能になるので、熱交換媒体が流れるパイプPからセンサ取付具10を介してセンサSへ熱伝導させる接触面積を増すことができる。この時、入口部となる先端領域の面間距離HがパイプPの外径Dより小さく設定されているので、この面間距離Hを押し開くように弾性変形した上面板部11及び下面板部12がパイプPの上下外周面に密着し、無用の空間を形成することなく確実に挟持して良好な熱伝導を実現する。
また、パイプPを円弧状断面の凹溝部16に嵌め込んだ面接触状態で挟持するので、パイプPとセンサ取付具10との接触面積をさらに増加させ、充分な熱的接触を確保することができる。
【0022】
また、U字状に成形したことで、円弧状曲面部分におけるパイプPとセンサ取付具10との接触面積がコ字状よりも増加する反面、パイプPを挟持する力は低下する。しかし、面間距離HをパイプPの外径Dより小さく設定するとともに、外表面が凹溝部16に入り込んだ状態でパイプPを挟持しているので、上面板部11及び下面板部12による挟持力の低下分を補い、パイプPの微振動等を原因とする位置ずれ等が生じないに取付状態を確実に維持することが可能になる。
なお、このセンサ取付具10は、温度センサSが横向きに、すなわちパイプPの直管部と直交する方向に取り付けられるため、エアコンディショナーの筐体内に設置される熱交換器を構成するパイプPの曲がり部Cに温度センサSを着脱する際、必要となる作業スペースは少なくてすむ。従って、エアコンディショナーの小型化に有利なセンサ取付具及びセンサとなる。
【0023】
続いて、本発明の第2の実施形態を図4から図6に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態のセンサ取付具10Aは、センサ保持部15Aの構成が異なっている。すなわち、上面板部11の入口側端部に外側へ膨出する略円弧状断面部14Aを形成し、その一部(先端入口部の曲面)が上述した第1の実施形態における傾斜面11aと同様の機能を発揮するように構成されている。
【0024】
このような本実施形態のセンサ取付具10Aとしても、折曲内周面20が、パイプPの外表面を曲面の内側曲面部21に接触させ、さらに、パイプPの外表面を軸線方向に沿って線状に、平面の内側対向面22,22を接触させることが可能になるので、熱交換媒体が流れるパイプPからセンサ取付具10Aを介してセンサSへ熱伝導させる接触面積を増すことができる。そして、入口部となる先端領域の面間距離HがパイプPの外径Dより小さく設定されているので、この面間距離Hを押し開くように弾性変形した上面板部11及び下面板部12がパイプPの上下外周面に密着し、無用の空間を形成することなく確実に挟持して良好な熱伝導を実現する。さらに、パイプPを円弧状断面の凹溝部16に嵌め込んだ面接触状態で挟持することにより、パイプPとセンサ取付具10Aとの接触面積を増加させ、充分な熱的接触を確保することができる。
【0025】
また、U字状に成形したことで、円弧状曲面部分におけるパイプPとセンサ取付具10Aとの接触面積はコ字状よりも増加し、かつ、外表面が凹溝部16に入り込んだ状態でパイプPを挟持することで、上面板部11及び下面板部12による挟持力の低下分を補って取付状態を確実に維持することができる。
なお、このセンサ取付具10Aも、温度センサSが横向きに取り付けられるため、エアコンディショナーの筐体内に設置される熱交換器を構成するパイプPの曲がり部Cに温度センサSを着脱する際、必要となる作業スペースは少なくてすみ、エアコンディショナーの小型化に有利なセンサ取付具及びセンサとなる。
【0026】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
たとえば、上記実施形態では、凹溝部が上面板部及び下面板部の両面に設けられるものとしたが、いずれか一方のみに設けてもよいし、あるいは、全くなくてもよい。また、凹溝部の断面形状は、パイプ断面形状と略一致する円弧状とするのが最も好ましいものではあるが、他の断面形状としても平面よりも接触面積を増加させることができ、しかも挟持力を補って確実に固定することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明のセンサ取付具及びセンサによれば、パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面がパイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、上面板部と下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されているので、略U字状の折曲部内周面がパイプの外表面と周方向に半周以上接触可能になるとともに、先端領域における面間距離を開くように弾性変形した上面板部及び下面板部が無用の空間を形成することなくパイプの上下外周面に密着して確実に挟持する。このため、パイプの外表面は、上面板部及び下面板部に加えて折曲部内周面とも接触するので、接触可能な表面領域の増加に伴い、熱伝導可能な接触面積の確保が容易になる。従って、充分な熱的接触が得られ、迅速で正確な温度検出が可能になるとともに、温度センサを確実に固定して取り付けることができるという顕著な効果が得られる。
【0028】
そして、パイプ保持部が導入部を備えていることにより、そのガイド機能によりパイプを挟持するセンサ取付具の挿入及び取付けの作業が容易になり、また、センサ保持部が板状部材を舌状に切り欠いた折曲固定部を備えていれば、センサ保持部に挿入されたセンサを確実に挟持・固定することができるので、信頼性や耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサの取り付け状態を示す正面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサを示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るセンサ取付具及びセンサの取り付け状態を示す正面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】本発明に係るセンサ取付具及びセンサの従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、10A センサ取付具
11 上面板部
11a,12a 傾斜面
12 下面板部
13 パイプ保持部
14,14A 略円弧状断面部
15,15A センサ保持部
16 凹溝部
17 折曲固定部
18 温度センサケース(検出部)
20 折曲部内周面
21 内側曲面部
22 内側対向面
C 曲がり部
P パイプ
S 温度センサ
Claims (4)
- 熱交換器の熱交換媒体を流通させるパイプの曲がり部に棒状の温度センサを取り付けるセンサ取付具であって、
略矩形状とした板状部材を前記パイプの外周に沿わせた略U字状に折曲成形してなる上面板部及び下面板部間が前記パイプの曲がり部を挟持するパイプ保持部とされ、
前記上面板部または下面板部のいずれか一方に外側へ膨出するよう形成された略円弧状断面部が前記温度センサまたは温度センサケースを挿入して挟持するセンサ保持部とされ、
前記パイプ保持部は、略U字状の折曲部内周面が前記パイプの外表面に沿った周方向の領域を少なくとも半周備え、前記上面板部と前記下面板部との互いの先端領域における面間距離がパイプ径より小さく設定されていることを特徴とするセンサ取付具。 - 請求項1に記載のセンサ取付具において、
前記パイプ保持部は、前記先端領域における面間距離が入口端部側へ拡大された導入部を備えていることを特徴とする請求項1記載のセンサ取付具。 - 請求項1または2記載のセンサ取付具において、
前記センサ保持部が、板状部材を舌状に切り欠いた折曲固定部を備えていることを特徴とするセンサ取付具。 - 請求項1から3のいずれかに記載のセンサ取付具と、
該センサ取付具の前記センサ保持部に実装された温度センサとを備えたことを特徴とするセンサ。
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-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003133236A patent/JP2004333096A/ja active Pending
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