JP2004332812A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Kazuo Komori
和雄 小森
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Abstract

【課題】分解作業が簡単で、ナックルに対して車輪用軸受をガタがなく確実に固定できる車輪用軸受装置を提供すること。
【解決手段】一端部に車輪取付フランジ4を有し、これから軸方向に延びる小径段部5を形成したハブ輪3と、小径段部5に配設した車輪用軸受1と、ナックル2とを備え、このナックル2に車輪用軸受1を内嵌してハブ輪3を回転自在に支承してなる車輪用軸受装置において、ナックル2の端部外周に、小径部12aと環状の係止溝12bとからなる凹溝12を形成し、一端に係止溝12bに係止する係止片13aと、他端に外輪7の端面に当接する押えフランジ13bとを有し、周方向に2分割された環状の固定キャップ13を凹溝12に装着すると共に、固定キャップ13を分離自在に固定することにより、ナックル2に対し車輪用軸受1を軸方向に位置決め固定した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の車輪用軸受装置、特に車輪用軸受の取付構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車輪用軸受装置80は、図7に示すように、ブレーキロータ87と共に車輪(図示せず)を固定するハブ輪81と、そのハブ輪81を回転自在に支持し、外輪82および一対の内輪83を有する車輪用軸受84と、この車輪用軸受84を車体に支持するナックル85と、ハブ輪81と連結してエンジン(図示せず)からの動力をドライブシャフト(図示せず)を介してこのハブ輪81に伝達する等速自在継手86を主要部として構成している。
【0003】
この車輪用軸受装置80は、外輪82を軸方向に位置決め固定している止め輪88部には必然的にすきまが存在し、この軸方向すきまにより、旋回走行時に車輪(図示せず)からの大きなスラスト荷重と曲げモーメントが発生した場合、ナックル85に対して車輪用軸受84が軸方向へ移動する恐れがあった。その結果、ブレーキロータ87がブレーキパッド(図示せず)に接触し、偏摩耗や異音、振動等が発生することがあった。
【0004】
こうした問題を解決するものとして、図8に示すような取付構造を備えた車輪用軸受装置が知られている。この車輪用軸受装置は、外輪101と一対の内輪102と、これら外輪101と内輪102間に収容され、保持器105で回転自在に保持された複列のボール103を備えている。ここで、複数の爪107が設けられた止め輪106を外輪101の外径端部に装着し、爪107を弾性変形させながらこの外輪101をナックル104に嵌合していくことにより、爪107はナックル104に形成されたテーパ状の止め輪溝108の位置で弾性復元し、止め輪溝108の壁面に弾性接触することにより軸方向のすきまを詰めるというものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
米国特許5927867公報(第5頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車輪用軸受装置は、ナックル104と外輪101との軸方向すきまを抑制することはできるが、旋回走行時に車輪からの大きなスラスト荷重と曲げモーメントが発生した場合、完全に車輪用軸受を固定することができず、車輪用軸受が抜け出す恐れがある。さらに、補修時に車輪用軸受をナックル104から分解する作業が難しく、また、分解後にナックル104や外輪101に損傷が残る恐れがあった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、分解作業が簡単で、ナックルに対して車輪用軸受をガタがなく確実に固定できる車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部を形成したハブ輪と、このハブ輪の小径段部に配設した複列の転がり軸受と、外周に車体取付フランジを一体に有するナックルとを備え、このナックルに前記複列の転がり軸受を内嵌し、当該ナックルに対して前記ハブ輪を回転自在に支承してなる車輪用軸受装置において、前記ナックルの端部外周に環状の凹溝を形成し、一端にこの凹溝に係止する係止片と、他端に前記複列の転がり軸受の外輪の端面に当接する押えフランジとを有する断面コの字状で、周方向に2分割された環状の固定キャップを、前記ナックルの端部外周に装着すると共に、前記固定キャップを分離自在に固定することにより、前記ナックルに対し前記複列の転がり軸受を軸方向に位置決め固定した構成を採用した。
【0009】
このように、一端に凹溝に係止する係止片と、他端に複列の転がり軸受の外輪の端面に当接する押えフランジとを有する断面コの字状で、周方向に2分割された環状の固定キャップを、ナックルの端部外周に装着することにより、ナックルに対して複列の転がり軸受からなる車輪用軸受を確実に固定することができ、ナックルと外輪の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。また、補修時に車輪用軸受をナックルから容易に分解することができると共に、分解後にナックルや外輪に損傷が残ることもない。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、前記凹溝が、小径部と、この小径部の内縁に形成した環状の係止溝とからなるので、固定キャップがナックルの外径から出っ張らず、装置のコンパクト化ができると共に、押えフランジの高さを最小限に低くでき、剛性を高めることができる。
【0011】
なお、請求項3に記載の発明のように、前記固定キャップのそれぞれの周方向端部に径方向外方に延びる固定部を形成し、この固定部をボルトによって締結しても良く、また、請求項4に記載の発明のように、前記固定キャップのそれぞれの周方向に複数のボルト孔を穿設すると共に、前記ナックルの端部外周に前記ボルト孔に対応する雌ねじを形成し、この雌ねじにボルトを締結しても良い。
【0012】
好ましくは、請求項5に記載の発明のように、前記固定キャップの押えフランジを、前記複列の転がり軸受の外輪の端面に弾性接触させることにより、運転中においてもナックルに対して車輪用軸受の軸方向のガタを殺すことができる。
【0013】
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部を形成したハブ輪と、このハブ輪の小径段部に配設した複列の転がり軸受と、外周に車体取付フランジを一体に有するナックルとを備え、このナックルに前記複列の転がり軸受を内嵌し、当該ナックルに対して前記ハブ輪を回転自在に支承してなる車輪用軸受装置において、前記複列の転がり軸受の外輪の外周に環状の凹溝を形成し、前記ナックルの内周面に一部かかり、かつ、前記凹溝に対応する位置で、この凹溝に沿った方向に貫通孔を穿設すると共に、この貫通孔に軸状の固定部材を嵌挿することにより、前記ナックルに対し、前記複列の転がり軸受を軸方向に位置決め固定した構成を採用した。
【0014】
このように、外輪の外周に環状の凹溝を形成し、ナックルの内周面に一部かかり、かつ、外輪の凹溝に対応する位置で、この凹溝に沿った方向、すなわち、接線方向に貫通孔を穿設すると共に、この貫通孔に軸状の固定部材を嵌挿することにより、ナックルに対し複列の転がり軸受を軸方向に確実に位置決め固定することができ、ナックルと外輪の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。また、補修時に車輪用軸受をナックルから容易に分解することができ、組立分解時の作業性を向上させることができる。
【0015】
好ましくは、請求項7に記載の発明のように、前記凹溝を断面略半円形に形成すると共に、前記固定部材の外径を、前記凹溝の幅寸法より僅かに大径に設定すれば、運転中においてもナックルに対して車輪用軸受の軸方向のガタを殺すことができる。
【0016】
さらに好ましくは、請求項8に記載の発明のように、前記固定部材が円筒状のピンで形成すれば、このピンを外輪の凹溝に弾性係合させることができ、ナックルに対して車輪用軸受の軸方向のガタを一層確実に殺すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は図1のII−II線に沿った横断面から見た矢視図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
【0018】
図1に示す車輪用軸受装置は、複列の転がり軸受からなる車輪用軸受1と、この車輪用軸受1をナックル2に対して回転自在に支承するハブ輪3とを主たる構成としている。ハブ輪3には、アウトボード側の端部にブレーキロータBを介して車輪Wを取り付けるための車輪取付フランジ4と、この車輪取付フランジ4から軸方向に延びる小径段部5を形成している。車輪取付フランジ4には車輪を締結するハブボルト4aを周方向等配に植設している。また、小径段部5の外周面には後述する車輪用軸受1を圧入している。さらに、小径段部5の端部には雄ねじ5aを形成し、この雄ねじ5aに固定ナット6を締結してハブ輪1に対して車輪用軸受1を軸方向に固定している。
【0019】
車輪用軸受1は、外輪7と一対の内輪8、8と複列の転動体9、9とを備え、外輪7の内周面には複列の外側転走面7a、7aを一体に形成している。内輪8の外周面には外側転走面7a、7aに対向する内側転走面8aを形成している。複列の転動体9、9をこれら転走面7a、8a間にそれぞれ収容し、保持器10、10で転動自在に保持している。車輪用軸受1のアウトボード側の端部にシール11aを装着し、また、ナックル2のインボード側の開口部にエンドキャップ11bを装着して軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩と、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。なお、車輪用軸受1の両端部にシール11a、11aを装着することもある。ここでは、車輪用軸受1は転動体9、9をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
【0020】
車輪用軸受1の内輪8および外輪7は、それぞれハブ輪3の小径段部5およびナックル2に所定のシメシロで圧入し、軸受クリープが発生するのを防止すると共に、所望の予圧量になるように設定している。
【0021】
ナックル2のインボード側端部の外周に車体取付フランジ2aを形成し、ブレーキカバーCを介して車体Sにナックル2を締結している。また、ナックル2のアウトボード側端部の外周には、小径部12aと、この小径部12aの内縁に環状の係止溝12bとを形成している。本実施形態では、これら小径部12aと係止溝12bとからなる凹溝12に、2分割された環状の固定キャップ13を装着している。固定キャップ13は、鋼鈑をプレス成形により、その一端にナックル2の係止溝12bに係止する係止片13aと、他端に前記車輪用軸受1の外輪7の端面に当接して軸方向の移動を阻止する押えフランジ13bとを有する断面コの字状に形成している。また、固定キャップ13の周方向端部に径方向外方に延びる固定部14を有し、それぞれボルト孔14aを穿設している。図2に示すように、このボルト孔14aにボルト15を嵌挿し、ナット16を締結することにより、2分割された環状の固定キャップ13をナックル2に固定している。
【0022】
なお、ナックル2に対して車輪用軸受1を軸方向に単に固定するだけなら、ナックル2の端部外周に環状の係止溝12bのみを形成し、固定キャップ13の係止片13aを係止するだけで良いが、ナックル2の端部外周に小径部12aを形成して、この小径部12aに固定キャップ13を収容することにより、固定キャップ13がナックル2の外径から出っ張ることなく、装置のコンパクト化ができる。さらに、押えフランジ13bの高さを最小限に低くできるため、押えフランジ13bの剛性を高めることができ、車輪用軸受1の保持力を強くすることができる。
【0023】
ここで、外輪7の端面をナックル2の端面より僅かに突出するように設定し、固定キャップ13の押えフランジ13bを外輪7に弾性接触させることにより、ナックル2に対して車輪用軸受1の軸方向のガタを殺している。これにより、ナックル2に対して車輪用軸受1を確実に固定することができると共に、ナックル2と外輪7の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。
【0024】
図3は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図、図4は図3のIV−IV線に沿った横断面から見た矢視図である。なお、第1の実施形態と異なるのは車輪用軸受の固定構造のみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその重複説明を省略する。
【0025】
ナックル17のアウトボード側端部の外周には、小径部12aと、この小径部12aの内縁に環状の係止溝12bとを形成している。また、小径部12aの周方向複数箇所には雌ねじ12cを形成している。本実施形態においても、これら小径部12aと係止溝12bとからなる凹溝12に、2分割された環状の固定キャップ18を装着している。固定キャップ18は、鋼鈑をプレス成形により、その一端にナックル17の係止溝12bに係止する係止片18aと、他端に前記車輪用軸受1の外輪7の端面に当接して軸方向の移動を阻止する押えフランジ18bとを有する断面コの字状に形成している。また、固定キャップ18の周方向複数箇所にボルト孔18cを穿設している。図4に示すように、このボルト孔18cを前記小径部12aに形成した雌ねじ12cに合せてボルト19を締結することにより、2分割された環状の固定キャップ18をナックル17に固定している。
【0026】
本実施形態においても前述した実施形態と同様、外輪7の端面をナックル17の端面より僅かに突出するように設定し、固定キャップ18の押えフランジ18bを外輪7に弾性接触させることにより、ナックル17に対して車輪用軸受1の軸方向のガタを殺している。これにより、ナックル17に対して車輪用軸受1を確実に固定することができると共に、ナックル17と外輪7の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。
【0027】
図5は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図、図6は車輪用軸受の固定部を示す斜視図である。なお、前述した実施形態と異なるのは車輪用軸受の固定構造のみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその重複説明を省略する。
【0028】
車輪用軸受21は、外輪22と一対の内輪8、8と複列の転動体9、9とを備え、外輪22の内周面には複列の外側転走面7a、7aを一体に形成し、外周にはこれら複列の外側転走面7a、7a間の略中央部に相当する肉厚部に環状の凹溝23を形成している。この凹溝23は、断面を略半円形に形成している。
【0029】
ナックル20には、車輪用軸受21の外輪22を圧入する内周面に一部かかり、かつ、外輪22の外周に形成した凹溝23に対応する位置で、この凹溝23に沿った方向、すなわち、凹溝23の接線方向に貫通孔24を穿設している。そして、この貫通孔24の一端に雌ねじ(図示せず)を形成し、ボルト25を螺合することにより、ナックル20に対して車輪用軸受21を軸方向に固定している。
【0030】
本実施形態では、ボルト25の外径を、外輪22の外周に形成した凹溝23の幅寸法より僅かに大径に設定することにより、ナックル20に対して車輪用軸受21の軸方向のガタを殺している。これにより、ナックル20に対して車輪用軸受21を確実に固定することができ、ナックル20と外輪22の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。さらに、前述した実施形態と同様、補修時に車輪用軸受21をナックル20から容易に分解することができると共に、分解後にナックル20や外輪22に損傷が残ることもない。
【0031】
なお、ここでは、ナックル20の貫通孔24の一端に雌ねじを形成し、ボルト25を螺合したものを例示したが、ボルト25に限らず、軸状の固定部材なら良く、例えば、外輪22の凹溝23の幅寸法より僅かに大径に設定した円筒状のピンや有端のスプリングピン等を、ナックル20の貫通孔24に嵌挿して外輪22の凹溝23に弾性係合させ、ナックル20に対して車輪用軸受21の軸方向のガタを殺すようにしても良い。
【0032】
前述した実施形態は、すべて従動車輪側の車輪用軸受装置であるが、本発明に係る車輪用軸受装置は、例えば、ハブ輪に等速自在継手の外側継手部材を、トルク伝達手段を介して内嵌して構成した駆動車輪側の車輪用軸受装置においても同様に適用できることは言うまでもない。
【0033】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る車輪用軸受装置は、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部を形成したハブ輪と、このハブ輪の小径段部に配設した複列の転がり軸受と、外周に車体取付フランジを一体に有するナックルとを備え、このナックルに前記複列の転がり軸受を内嵌し、当該ナックルに対して前記ハブ輪を回転自在に支承してなる車輪用軸受装置において、前記ナックルの端部外周に環状の凹溝を形成し、一端にこの凹溝に係止する係止片と、他端に前記複列の転がり軸受の外輪の端面に当接する押えフランジとを有する断面コの字状で、周方向に2分割された環状の固定キャップを、前記ナックルの端部外周に装着すると共に、前記固定キャップを分離自在に固定することにより、前記ナックルに対し前記複列の転がり軸受を軸方向に位置決め固定したので、複列の転がり軸受からなる車輪用軸受を確実に固定することができると共に、ナックルと外輪の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。また、補修時に車輪用軸受をナックルから容易に分解することができると共に、分解後にナックルや外輪に損傷が残る恐れもない。
【0035】
また、本発明に係る車輪用軸受装置は、前記複列の転がり軸受の外輪の外周に環状の凹溝を形成し、前記ナックルの内周面に一部かかり、かつ、前記凹溝に対応する位置で、この凹溝に沿った方向に貫通孔を穿設すると共に、この貫通孔に軸状の固定部材を嵌挿することにより、前記ナックルに対し、前記複列の転がり軸受を軸方向に位置決め固定したので、ナックルと外輪の嵌合面間で急激なスリップによりスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。また、補修時に車輪用軸受をナックルから容易に分解することができ、組立分解時の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った横断面から見た矢視図である。
【図3】本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った横断面から見た矢視図である。
【図5】本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】図5における車輪用軸受の固定部を示す斜視図である。
【図7】従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
【図8】従来の他の車輪用軸受装置を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1、21・・・・・・・車輪用軸受
2、17、20・・・・ナックル
2a・・・・・・・・・車体取付フランジ
3・・・・・・・・・・ハブ輪
4・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・・・ハブボルト
5・・・・・・・・・・小径段部
6・・・・・・・・・・固定ナット
7、22・・・・・・・外輪
7a・・・・・・・・・外側転走面
8・・・・・・・・・・内輪
8a・・・・・・・・・内側転走面
9・・・・・・・・・・転動体
10・・・・・・・・・保持器
11a・・・・・・・・シール
11b・・・・・・・・エンドキャップ
12、23・・・・・・凹溝
12a・・・・・・・・小径部
12b・・・・・・・・係止溝
12c・・・・・・・・雌ねじ
13、18・・・・・・固定キャップ
13a、18a・・・・係止片
13b、18b・・・・押えフランジ
14・・・・・・・・・固定部
14a、18c・・・・ボルト孔
15、19、25・・・ボルト
16・・・・・・・・・ナット
24・・・・・・・・・貫通孔
80・・・・・・・・・車輪用軸受装置
81・・・・・・・・・ハブ輪
82・・・・・・・・・外輪
83・・・・・・・・・内輪
84・・・・・・・・・車輪用軸受
85・・・・・・・・・ナックル
86・・・・・・・・・等速自在継手
87・・・・・・・・・ブレーキロータ
88・・・・・・・・・止め輪
101・・・・・・・・外輪
102・・・・・・・・内輪
103・・・・・・・・ボール
104・・・・・・・・ナックル
105・・・・・・・・保持器
106・・・・・・・・止め輪
107・・・・・・・・爪
108・・・・・・・・止め輪溝
B・・・・・・・・・・ブレーキロータ
C・・・・・・・・・・ブレーキカバー
S・・・・・・・・・・車体
W・・・・・・・・・・車輪

Claims (8)

  1. 一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部を形成したハブ輪と、このハブ輪の小径段部に配設した複列の転がり軸受と、外周に車体取付フランジを一体に有するナックルとを備え、このナックルに前記複列の転がり軸受を内嵌し、当該ナックルに対して前記ハブ輪を回転自在に支承してなる車輪用軸受装置において、
    前記ナックルの端部外周に環状の凹溝を形成し、一端にこの凹溝に係止する係止片と、他端に前記複列の転がり軸受の外輪の端面に当接する押えフランジとを有する断面コの字状で、周方向に2分割された環状の固定キャップを、前記ナックルの端部外周に装着すると共に、前記固定キャップを分離自在に固定することにより、前記ナックルに対し前記複列の転がり軸受を軸方向に位置決め固定したことを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記凹溝が、小径部と、この小径部の内縁に形成した環状の係止溝とからなる請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記固定キャップのそれぞれの周方向端部に径方向外方に延びる固定部を形成し、この固定部をボルトによって締結した請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記固定キャップのそれぞれの周方向に複数のボルト孔を穿設すると共に、前記ナックルの端部外周に前記ボルト孔に対応する雌ねじを形成し、この雌ねじにボルトを締結した請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記固定キャップの押えフランジを、前記複列の転がり軸受の外輪の端面に弾性接触させた請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  6. 一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部を形成したハブ輪と、このハブ輪の小径段部に配設した複列の転がり軸受と、外周に車体取付フランジを一体に有するナックルとを備え、このナックルに前記複列の転がり軸受を内嵌し、当該ナックルに対して前記ハブ輪を回転自在に支承してなる車輪用軸受装置において、
    前記複列の転がり軸受の外輪の外周に環状の凹溝を形成し、前記ナックルの内周面に一部かかり、かつ、前記凹溝に対応する位置で、この凹溝に沿った方向に貫通孔を穿設すると共に、この貫通孔に軸状の固定部材を嵌挿することにより、前記ナックルに対し前記複列の転がり軸受を軸方向に位置決め固定したことを特徴とする車輪用軸受装置。
  7. 前記凹溝を断面略半円形に形成すると共に、前記固定部材の外径を、前記凹溝の幅寸法より僅かに大径に設定した請求項6に記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記固定部材が円筒状のピンからなる請求項7に記載の車輪用軸受装置。
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