JP2013036571A - 変速機の軸受支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機ケースの支持壁の支持孔に嵌められた軸受に歯車軸が支持される変速機において、支持壁の剛性を保ち、且つ歯車軸の軸長の増大を抑制できる軸受規制部材を備えた変速機の軸受支持構造を提供する。
【解決手段】歯車50gを支持する回転軸50と、回転軸および歯車を収容する変速機ケース10と、変速機ケース10の支持壁15ALに設けられた支持孔50HLに変速機ケースの内側から嵌められて、回転軸を回転自在に支持する軸受51Lとを備えた変速機5の軸受支持構造において、軸受の、変速機ケース内側向きの軸方向端面92に、一端側90a,190aが当接して軸受を抜け止めし、他端側90b,190bが、支持壁以外の、歯車の外周面が臨む変速機ケースの内面10bに、固定手段93によって固定された軸受規制部材90,190を備えたことを特徴とする変速機の軸受支持構造。
【選択図】図4

Description

本発明は変速機、特に変速機ケースの支持壁の支持孔に嵌められた軸受に歯車軸が支持される変速機の、軸受支持構造に関する。
内燃機関に組み込まれた常時噛合式変速機において、変速機の歯車軸の軸受と軸受の中心軸と直交する方向で係合する抜け止めピンを軸受規制部材として、支持壁に挿入固定することで、軸受の抜け止めとしたものが、下記特許文献1に示されている。そのような軸受支持構造では、軸受を嵌合支持する支持壁の支持孔の内周面に、抜け止めピンを挿嵌する貫通孔が開口し、または凹部が形成されるため支持壁の剛性が低下するので、支持孔の強度低下を抑制する対策が必要となる。
そこで、その改良例として、例えば下記特許文献2に示されるように、歯車軸方向の締結ネジで軸受規制部材としてのセットプレートを支持壁に締結し、セットプレートを軸受に係合させて、軸受の軸方向移動を規制するものがあった。しかし、そのような軸受支持構造においては、支持孔の内周面に開口や凹部は設けられないものの、軸受を支持する支持壁にネジ孔を設ける必要があり、支持壁の補強対策が必要となる。また、締結ネジが変速機の歯車の側面に向けて突出する分、歯車との干渉を防止するために歯車軸方向の間隔を設ける必要があることから、変速機の歯車軸が延長されて軸長が増大し、その結果、内燃機関の歯車軸方向の大型化を招くおそれがあった。
実開昭59−17367号公報(第1図) 実開昭62−37617号公報(図面)
本発明は、上記従来技術に鑑み、変速機ケースの支持壁の支持孔に嵌められた軸受に歯車軸が支持される変速機において、支持壁の剛性を保ち、且つ歯車軸の軸長の増大を抑制できる軸受規制部材を備えた変速機の軸受支持構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、歯車を支持する回転軸と、前記回転軸および前記歯車を収容する変速機ケースと、前記変速機ケースの支持壁に設けられた支持孔に変速機ケースの内側から嵌められて、前記回転軸を回転自在に支持する軸受とを備えた変速機の軸受支持構造において、前記軸受の、前記変速機ケース内側向きの軸方向端面に、一端側が当接して前記軸受を抜け止めし、他端側が、前記支持壁以外の、前記歯車の外周面が臨む前記変速機ケースの内面に、固定手段によって固定された軸受規制部材を備えたことを特徴とする変速機の軸受支持構造である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の変速機の軸受支持構造において、前記固定手段は、前記回転軸の直上の前記変速機ケースの上壁に取り付けられたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の変速機の軸受支持構造において、前記固定手段は頭部を有する締結部材であり、前記回転軸には、前記軸受に隣り合って外径が異なる複数の前記歯車が並んで支持され、複数の前記歯車のうちで相対的に小径の一小径歯車の外周面に臨む位置に前記頭部が取り付けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の変速機の軸受支持構造において、前記頭部は、前記回転軸の軸方向視で、複数の前記歯車のうちで相対的に大径の一大径歯車と重なる位置に配置されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4記載の変速機の軸受支持構造において、前記軸受規制部材と前記締結部材の頭部との間に、同頭部と係合して前記締結部材の回転を規制する緩み止め部材が挟まれて、前記軸受規制部材が固定されたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3ないし請求項5のいずれか記載の変速機の軸受支持構造において、前記回転軸の複数の前記歯車のうち、前記締結部材の頭部に臨む歯車と異なる他の歯車の歯面に向けて、前記変速機ケースの上壁に回転センサが取り付けられたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の変速機の軸受支持構造において、前記締結部材と前記回転センサとはそれぞれ、前記回転軸に、軸方向においてその両端寄りに互いに離れて配置されたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7記載の変速機の軸受支持構造において、前記締結部材と前記回転センサとは、前記回転軸の軸方向視で重ならないように、前記回転軸の周方向にずらして配置され、前記回転センサが前記変速機ケースの上壁のセンサ取付け孔に挿入されて固定されたことを特徴とする。
請求項1の発明の変速機の軸受支持構造によれば、一端側が軸受に当接して軸受の抜け出しを防止する軸受規制部材が、その他端側において、歯車の外周面が臨む変速機ケースの内面に固定されたので、軸受を支持する支持壁や、軸受が嵌められる支持孔の内周面に凹部や貫通孔が形成されることがないため、支持壁の剛性を保つことができる。
そして、軸受規制部材の固定手段が、支持壁以外の、歯車の外周面が臨む変速機ケースの内面に配置されるので、固定手段と歯車の側面との干渉が回避できるため、回転軸の軸長の増大を防止でき、内燃機関に組み込まれた変速機においては内燃機関の回転軸方向の大型化を防止できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、軸受規制部材の固定手段が、回転軸の直上に取り付けられたので、直上からずらして取り付けられた場合と比べて、軸受規制部材を短く構成できる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、軸受規制部材の締結手段の頭部を、複数の歯車のうちで相対的に小径の一小径歯車に臨んで位置させたので、相対的に大径の歯車に臨んで位置させた場合に比べて、締結手段を回転軸中心により近く位置させることができるため、変速機ケースを小型化できる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、軸受規制部材の締結手段の頭部は、一小径歯車により接近して位置するものとなり、変速機ケースをより小型化できる。
請求項5の発明によれば、請求項3または請求項4の発明の効果に加え、締結部材の緩み止め部材が、軸受規制部材とともに固定されたので、他の特別な取付け手段が不要となり、部品点数を削減できる。
請求項6の発明によれば、請求項3ないし請求項5のいずれかの発明の効果に加え、歯車の歯面に向けて配設され歯車の回転数を検出する回転センサが、締結部材の頭部に臨む歯車と異なる他の歯車の歯面に向けられたので、回転センサと締結部材との干渉を防止できる。
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、締結部材と回転センサとが、左右に振り分けられたので、効率よく分配配置され、変速機の大型化を抑制できる。
請求項8の発明によれば、請求項6または請求項7の発明の効果に加え、変速機ケースの上壁のセンサ取付け孔から挿入される回転センサと、上壁に取付けられた締結部材とが、回転軸の周方向にずらされたので、センサ取付け孔と締結部材が螺合する雌ネジ孔との位置が重ならないため、変速機ケースの剛性の低下を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るバランサ付き自動二輪車用の内燃機関の左側面断面図である。 図1中、II−II矢視によるバランサ付き内燃機関の断面展開図である。なお、図1は、本図中、I−I矢視断面図に相当する。 図2の、クランクケースに各軸が軸支される部分の、拡大図である。 図1中、IV−IV矢視により、上側クランクケースと変速機のメイン軸とその左右軸受のみを取り出して示す横断面図である。 図4中、V−V矢視に相当する、図1のメイン軸周辺の拡大図である。 図4、図5中の左軸受規制部材の説明図である。 左軸受規制部材の変形例の説明図である。
図1から図7に基づき、本発明に係る一実施形態の内燃機関の変速機の軸受支持構造につき説明する。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係るバランサ付き内燃機関を自動二輪車等の小型車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1から図7は、本発明の一実施形態に係るものであり、図1に、本実施形態のバランサ付き内燃機関(以下単に「内燃機関」という)1を、図示しない車両に搭載された状態の姿勢で示す。
本実施形態に係る内燃機関1は、そのクランク軸2を、搭載される車両である図示しない自動二輪車の車幅方向、すなわち左右方向に配向させて自動二輪車に搭載された、水冷直列2気筒の4ストロークサイクル内燃機関である。
図1に示されるように、クランク軸2を車幅方向に配置して軸支するクランクケース10は、クランク軸2を中心に分割面10aで上下に分割される上下割りに構成され、上側クランクケース10Aの上には2つのシリンダボア11aを直列に配列して(図2参照)一体に成形されたシリンダブロック11と、シリンダブロック11に締結されるシリンダヘッド12が順に重ねられて幾らか前方に傾いて立設され、シリンダヘッド12の上にはシリンダヘッドカバー13が被せられ、締結されている。
一方、下側クランクケース10Bの下にはオイルパン14が取り付けられる。
図2を参照して、上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bの各ジャーナル壁15A、15B(Aは上側、Bは下側を示す。以下同じ。ただし、図2には、図1に展開割り線II−IIが示すように、上側のジャーナル壁15Aのみが図示される。)が、クランク軸2のジャーナル部20を、主軸受(ジャーナル軸受)16を介して上下から挟むようにして支持して、クランク軸2を回転自在に軸支する。
直列2気筒の内燃機関1であるので、クランク軸2は3つのジャーナル部20を有し、上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bの上下それぞれ3つのジャーナル壁15A、15Bによりクランク軸2は回転自在に支持される。
また、本実施形態の内燃機関1は、そのクランクケース10内に変速機5が組み込まれている。クランクケース10の各3つのジャーナル壁15A、15Bのうち、左端側ジャーナル壁15AL、15BLと、右端側ジャーナル壁15AR、15BR(Aは上側、Bは下側を示す。以下同じ。なお、図2には、上記のように上側のみが図示される。)とは、クランク軸2より後方に延在して、クランクケース10の左右一対の壁部を構成し、クランク軸2のほか、クランク軸2より後方のクランクケース10内に配設される変速機5のメイン軸50、カウンタ軸52、およびバランサ機構7のバランサ軸70を、クランク軸2と平行に回転自在に軸支する「変速機の支持壁」となっている。
すなわち、クランクケース10は、本発明の「変速機ケース」を形成しており、クランク軸2の後方において、変速機5のメイン軸50とその変速ギヤ群50g、カウンタ軸52とその変速ギヤ群52gが、変速機ケースとしてのクランクケース10に収容され、変速機の支持壁としての左端側ジャーナル壁15AL、15BLと、右端側ジャーナル壁15AR、15BRに回転自在に軸支されている。
上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bは、互いの分割面10aを合せてボルトにより一体に締結される。
上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bの各3つのジャーナル壁15A、15Bのそれぞれにおいて、クランク軸2を挟持する3つのクランク軸支持孔2H(図3参照)を挟む前後に、それぞれスタッドボルト17(図1参照)が下方から真っ直ぐ上方へ、下側クランクケース10Bを貫通して上側クランクケース10Aの長尺の雌ねじ孔18(図3参照)に螺入して緊締している。
なお、上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bは、上記のスタッドボルト17だけでなく、所要箇所において複数のボルトで締結される。
上側クランクケース10Aに一体に形成されたシリンダブロック11の2つのシリンダのシリンダボア11aに、ピストン3が往復摺動可能に嵌合され、ピストン3はコンロッド30を介してクランク軸2のクランクピン部22に連結される。
図1に示されるように、シリンダヘッド12には、シリンダボア11a毎に、ピストン3に対向して形成される燃焼室31と、燃焼室31に開口して1対の吸気弁32により開閉される吸気ポート33が後方へ延出し、1対の排気弁34により開閉される排気ポート35が前方に延出し、さらに燃焼室31に臨む点火プラグ36が装着される。
なお、吸気ポート33の上流側開口33aにはスロットルボディ37が連結されて、その上流に図示しない吸気管を介してエアクリーナが連結される。
排気ポート35の下流側開口35aには、図示しない排気管を介してマフラが連結される。
各吸気弁32および各排気弁34は、シリンダヘッド12に回転可能に軸支される吸気カム軸38および排気カム軸39により、クランク軸2の回転に同期して開閉駆動される。
そのために、各カム軸38、39には、図2に示されるように、右端部にそれぞれカムスプロケット40、40が嵌着され、クランク軸2の右端部近傍に嵌着される駆動スプロケット23と、カムスプロケット40、40との間にカムチェーン41が掛け渡され、クランク軸2の半分の回転速度で回転駆動される。
シリンダブロック11とシリンダヘッド12の右端部には、カムチェーン41を配設するためのカムチェーン室11b、12bが形成されている。
他方、クランクケース10の左側の壁部をなす左端側ジャーナル壁15AL、15BLから左方へ突出したクランク軸2の左端部には、交流発電機45のアウタロータ45aが嵌着される。
交流発電機45に左方から、発電機カバー46Lが被せられ、左端側ジャーナル壁15AL、15BLに取り付けられる。交流発電機45の発電コイルを備えたインナステータ45bが、発電機カバー46Lの内側に支持されてアウタロータ45a内に配置される。
以下、図2におけるクランクケース10に各軸が軸支される部分の拡大図である図3を参照して、クランクケース10内のクランク軸2より後方には、変速機5が配設されている。
変速機5は、常時噛合い式のギヤ変速機であり、クランク軸2の後方で斜め上方位置に(図1参照)変速機5のメイン軸50が、上側クランクケース10Aにおいて、一対の壁部をなし、変速機5の支持壁となる左端側ジャーナル壁15ALと右端側ジャーナル壁15ARに、左軸受51L、右軸受51Rを介して回転自在に軸支される。
本実施形態において、左軸受51Lはニードルベアリング、右軸受51Rはボールベアリングである。
また、クランク軸2の後方で上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bの分割面10aに挟まれて、カウンタ軸52が、一対の壁部をなし、変速機5の支持壁となる左端側ジャーナル壁15AL、15BLと右端側ジャーナル壁15AR、15BRに、左軸受53L、右軸受53Rを介して回転自在に軸支される。
本実施形態において、左軸受53Lはボールベアリング、右軸受53Rはニードルベアリングである。
本実施形態において、クランク軸2と平行なメイン軸50とカウンタ軸52に、それぞれ装着される変速ギヤ群50g、52gが、互いに対となるギヤ同士を噛合しており、メイン軸50には変速ギヤ群50gとして、m1〜m6の6個の変速ギヤが設けてあり、カウンタ軸52には変速ギヤ群52gとして、変速ギヤm1〜m6に対応し、これらと常時噛み合うc1〜c6の6個の変速ギヤが設けてある。なお、添数字1〜6は1速〜6速の変速比を決める変速ギヤであることを示している。
メイン軸50にスプライン嵌合してシフタとなる一体に形成された変速ギヤm3、m4、およびカウンタ軸52にスプライン嵌合してシフタとなる変速ギヤc5と変速ギヤc6の、変速操作機構による軸方向移動によってギヤ切換えがなされて、変速が行われる。
すなわち、図3を参照して、上側クランクケース10Aにおいて、一対の壁部をなす左端側ジャーナル壁15ALと右端側ジャーナル壁15ARに回動自在に支持されたシフトスピンドル54が、運転者によって回動操作されると、一対の壁部15AL、15ARに回動自在に支持されたシフトドラム55が回動操作され、一対の壁部15AL、15ARに支持されたシフトフォーク支持軸56に左右摺動自在に支持されて一端側がシフトドラム55に係合する3つのシフトフォーク57が左右動操作される。
各シフトフォーク57はその他端側がそれぞれ、変速ギヤ群50g、52gにおいてシフタとなる変速ギヤm3、m4と、変速ギヤc5と、変速ギヤc5とに係合しており、シフトフォーク57によってシフタとなる各ギヤの左右移動が行われて、以上のシフトスピンドル54、シフトドラム55、シフトフォーク57等によって構成される変速操作機構による変速がなされる。
図2に示されるように、メイン軸50の右端部には多板式の摩擦クラッチ60が設けられ、摩擦クラッチ60のクラッチアウタ60aに共に回転するように支持されるプライマリドリブンギヤ61と、クランク軸2の右端に固定されたプライマリドライブギヤ24とが噛合して、1次減速機構が構成されている。
摩擦クラッチ60の出力側であるクラッチインナ60bは、メイン軸50にスプライン嵌合しており、よってクランク軸2の回転が1次減速機構24、61および摩擦クラッチ60を介してメイン軸50に伝達される。
プライマリドライブギヤ24と摩擦クラッチ60の右側は、右クランクケースカバー47Rで覆われ、右クランクケースカバー47Rは、クランクケース10の右側の壁部である右端側ジャーナル壁15AR、15BRに、それを覆うように取り付けられている。
摩擦クラッチ60において、クランク軸2の回転動力は、クランク軸2側のプライマリドライブギヤ24、摩擦クラッチ60側のプライマリドリブンギヤ61を介して摩擦クラッチ60に伝達されるが、摩擦クラッチ60は、変速機5のギヤ切換え中にはクランク軸2の回転動力を変速機5に伝達せずにニュートラル状態とし、変速機5のギヤ切換えが終了するとともにクランク軸2の回転動力を変速機5に伝達するように構成されている。
そして、メイン軸50の回転は、変速ギヤ群50g、52gの噛合いを介してカウンタ軸52に伝達される。
カウンタ軸52は、出力軸でもあり、クランクケース10を左方に貫通して外部に突出させた左端部に出力スプロケット62が嵌着され、図示しない後輪の被動スプロケットとの間に伝動チェーン63が掛け渡され2次減速機構が構成され、2次減速機構を介して動力が後輪に伝達される。
なお、本実施形態の内燃機関1は水冷内燃機関であり、メイン軸50に回転自在に支持されプライマリドリブンギヤ61とともに回転するポンプ駆動スプロケット25(図2参照)によって、図1中に示されるポンプ軸26が、図示しない駆動チェーン、被動スプロケットを介して回転駆動される。
図1の図示切断面において図示奥側に図示しないオイルポンプが、図示手前側に図示しないウォータポンプが、設けられている。
オイルポンプは、オイルパン14から潤滑用のオイルを、吸入導管27経由吸引して、オイルフィルタ28を介して機内の各所に給油する。
ウォータポンプは、図示しない各冷却水管路、ラジエータ、サーモスタット等の所定の機器を介して、シリンダブロック11、シリンダヘッド12内の水冷ジャケット29に冷却水を循環させて、内燃機関1の冷却を行う。
また、図1から図3に示されるように、本実施形態の内燃機関1においては、上側クランクケース10Aに、クランク軸2の斜め上方に隣り合って平行に回転自在に支持されるバランサ軸70を備えたバランサ機構7が設けられている。
バランサ軸70は、クランク軸2の後方の一対の壁部をなす左端側ジャーナル壁15ALと右端側ジャーナル壁15ARに、左軸受71L、右軸受71Rを介して回転自在に軸支される。
本実施形態において、左軸受71Lと右軸受71Rは、ともにボールベアリングである。
また、側面視で、バランサ軸70は、クランク軸2とメイン軸50との間で、それらを結ぶ線より上方に配設されている。
バランサ軸70には、一対の壁部をなす左端側ジャーナル壁15ALと右端側ジャーナル壁15ARとの間で、一方の壁部である左端側ジャーナル壁15ALの内面に対峙するようにバランサ従動ギヤ72が取り付けられており、また、軸方向においてクランク軸2の2箇所のクランクピン部22と一致する位置に、2気筒に即して180度位相をずらした計2個のバランスウエイト73を備えている。
クランク軸2には、一対の壁部をなす左端側ジャーナル壁15AL、15BLと右端側ジャーナル壁15AR、15BRとの間で、一方の壁部である左端側ジャーナル壁15AL、15BLの内面に対峙するように、4つのクランクウエブ48のうちの左端側クランクウエブ48Lの左側面に隣接してバランサ駆動ギヤ74が嵌着されている。
本実施形態の内燃機関1においては、バランサ軸70とメイン軸50はクランクケース10の分割面10aより上方で、上側クランクケース10Aに軸支されているので、分割面10aを利用した取り付けができない。
そこで、図3に示されるように、バランサ軸70は、右軸端部70bを、クランクケース10の一対の壁部のうちの右側の壁部となる右端側ジャーナル壁15ARのバランサ軸右支持孔70HRに遊貫させた状態で、左側の壁部となる左端側ジャーナル壁15ALのバランサ軸左支持孔70HLに左軸端部70aを左軸受71Lを介して支持させた後、バランサ軸右支持孔70HRに右側から、右軸受71Rをバランサ軸70の右軸端部70bを挿通させて嵌装することで、バランサ軸70の右軸端部70bを右端側ジャーナル壁15ARに支持させている。
メイン軸50も同様に、右軸端部50bを、クランクケース10の一対の壁部のうちの右側の壁部となる右端側ジャーナル壁15ARのメイン軸右支持孔50HRに遊貫させた状態で、左側の壁部となる左端側ジャーナル壁15ALのメイン軸左支持孔50HLに左軸端部50aを左軸受51Lを介して支持させた後、メイン軸右支持孔50HRに右側から、右軸受51Rをメイン軸50の右軸端部50aを挿通させて嵌装することで、メイン軸50の右軸端部50bを右端側ジャーナル壁15ARに支持させている。
すなわち、バランサ軸70も、メイン軸50も、右端側ジャーナル壁15ARのそれぞれの右支持孔70HR、50HRに、それぞれの右軸受71R、51Rが嵌入固定され、それぞれの右軸受71R、51Rに、それぞれの右軸端部70b、50bが回転自在に支持されている。
したがって、それぞれの右軸受71R、51Rは、右側の壁部である右端側ジャーナル壁15ARに右側から嵌入固定されてはいるが、内燃機関1の運転の振動等による万一の脱落を防止する必要があり、右端側ジャーナル壁15ARの右面に右軸受規制部材80が取り付けられている。
しかしながら、特に、変速ギヤ群(本発明の「歯車」;変速ギヤm2を含む)50gを支持し、変速操作を受け、動力伝達を行うメイン軸(本発明の「回転軸」)50は、軸方向成分を含む負荷変動、振動を受けるため、メイン軸50の左軸端部50aを支持する左軸受(本発明の「軸受」)51Lもまた軸方向成分を含む負荷変動、振動を受けるものとなるので、図4に示されるように、左軸受51Lに対しても万一の脱落を防止するために、左軸受規制部材(本発明の「軸受規制部材」)90が設けられている。
すなわち、メイン軸50の左軸受51Lは、クランクケース10(本発明の「変速機ケース」)の左側の壁部となる左端側ジャーナル壁(本発明の「変速機の支持壁」)15ALに設けられたメイン軸左支持孔(本発明の「支持孔」)50HLに、変速機5の内側から嵌められている。
したがって、軸方向成分を含む負荷変動、振動を受けて、左軸受51Lが変速機5の内側に抜けて来ることを防止するために、左軸受51Lのクランクケース10内側向きの軸方向端面に当接する左軸受規制部材90を備えている。
左軸受51Lは、ニードルベアリングであり、その外輪51Laのクランクケース10内側向きの外周端には全周を段状に狭めた段部91が形成されている。
本実施形態のメイン軸50には、左軸受51L側から順に変速ギヤ群50gの変速ギヤm2、m6、m4、m3、m5、m1が設けられており、1速に対応する変速ギヤm1から6速に対応する変速ギヤm6へとその外径が大きくなっている。
したがって、左軸受51Lに隣り合う変速ギヤm2(本発明の「一小径歯車」)は、メイン軸50の複数の変速ギヤm1〜m6のうちで相対的に小径のギヤであり、その隣の変速ギヤ6(本発明の「一大径歯車」)は相対的に大径のギアである。
そのため、変速ギヤm2は、隣り合う変速ギヤm6よりも外径が小さく、変速ギヤm2の外周面が臨むクランクケース10の内面10bとの間隔は相対的に大きくなり、本実施形態においては、左軸受規制部材90を取り付けるスペースとしている。
図4に示されるように、本実施形態の左軸受規制部材90は、取り付けられた状態で、その一端側90aが上下方向に配向し、左軸受51Lの外輪51Laの段部91におけるクランクケース10内側向きの軸方向端面92に当接し、左軸受51Lを抜け止めしている。
一方、他端側90bは、変速ギヤm2の外周面が臨むクランクケース10の上壁10cの内面10bに設けられた取り付けボス部10dに当接するように折れ曲がり、ギヤ半径方向の締結ボルト93(本発明の「固定手段」、「締結部材」)が取り付けボス部10dの雌ネジ孔10eに螺合して、締結されている。
図中、94は、締結ボルト93の緩み止め板(本発明の「緩み止め部材」)であり、締結ボルト93の頭部93aと左軸受規制部材90との間に挟まれて締結された状態で、頭部93aと係合して締結ボルト93の回転を規制する。そのため、特別な取付け手段を設けることなく部品点数を抑制しつつ、緩み止めが設けられる。
図5において、左軸受規制部材90は、図示断面より手前に位置するので二点鎖線で示されるが、左軸受規制部材90の形状は、より詳しく図6に示すごときである。
取り付けた状態で下端側に位置する左軸受規制部材90の一端側90aは、左軸受51Lのニードル転動部51Lb(図4参照)への干渉を避けつつ、外輪51Laの段部91における軸方向端面92への当接を確実にするために、段部91の周面に合わせた凹状弧縁95を有しており、凹状弧縁95が、左軸受51Lの外輪51Laの外周端の段部91に嵌るように当接し、左軸受51L中心側へ移動することなく、段部91の軸方向端面92の押さえを確実にしている。
左軸受規制部材90の水平方向に折れ曲げられた他端側90bには、締結ボルト93を挿通させる締結ボルト孔96が設けられている。
本実施形態においては、締結ボルト93は、変速ギヤm2の外周面が臨むクランクケース10の内面10bとの間隔内にその頭部93aを位置させているので、相対的に外径の大きいギヤ、例えば変速ギヤm6の外周面に臨む位置に設けられる場合に比べ、締結ボルト93をメイン軸50中心により近く位置させることができるため、クランクケース10の小型化が図られている。
またさらに、締結ボルト93の頭部93aは、図5に示されるように、メイン軸50の軸方向視で、相対的に大径の変速ギヤm6と重なるように配置されているので、変速ギヤm2により接近して位置するものとなり、クランクケース10のより小型化が図られている。
また、締結ボルト93は、左端側ジャーナル壁15ALではなく、クランクケース10の上壁10cの内面10bに、メイン軸50の直上において、ギヤ半径方向の締結ボルト93で固定されるので、左軸受規制部材90は短く構成できるほか、締結ボルト93と変速ギヤm1〜m6の側面との干渉が回避できるため干渉回避のための軸方向の間隙を要さず、そのためのメイン軸50の軸長の増大を招くことがない。
そして、左端側ジャーナル壁15ALに締結ボルト93の取り付け用の雌ネジ孔を設けないので、左軸受51Lを支持する左端側ジャーナル壁15ALの剛性を減じることがない。
図7に、左軸受規制部材90の変形例としての他の左軸受規制部材190の形状を示す。
左軸受規制部材190は、取り付けた状態で下端側に位置する一端側190aが逆さY字状に形成され、幅広の凹状弧縁195が設けられた点が異なり、他は同じである。凹状弧縁195は、左軸受51Lの外輪51Laの外周端の段部91の周面に嵌るように当接しており、左軸受51L中心側へ移動することなく、段部91の軸方向端面92の押さえを確実にしている。
左軸受規制部材190の水平方向に折れ曲げられた他端側190bには、締結ボルト93を挿通させる締結ボルト孔196が設けられている。
変形例としての左軸受規制部材190によれば、逆さY字状に形成された一端側190aの幅広の凹状弧縁195により、段部91の軸方向端面92の押さえが、より確実となる。
図4に示されるように、本実施形態の内燃機関1のクランクケース(変速機ケース)10の上壁10cには、回転センサ85が、上壁10cに開けられたセンサ取付け孔86に上方から挿入されて、メイン軸50に向けて締結固定されている。
回転センサ85は、締結ボルト93の頭部93aに臨むメイン軸50の変速ギヤm2ではなく、変速ギヤm5(本発明の「他の歯車」)の歯面m5tに向けて配設されている。そのため、回転センサ85と締結ボルト93との干渉が防止される。
回転センサ85は磁気センサであり、変速ギヤm5の歯先が通過するときの磁束変化を電気信号に変換して回転速度を検出するものである。
図3に示されるように、メイン軸50の変速ギヤm5は空転歯車であり、メイン軸50と連動していない。メイン軸50の変速ギヤm5は、出力軸であるカウンタ軸52の空転不可・軸方向摺動可能な変速ギヤc5に常時噛み合っているので、カウンタ軸52と連動している。カウンタ軸52は、更に、カウンタ軸52に設けられた出力スプロケット62と伝動チェーン63を介して図示しない自動二輪車の後輪に連動している。自動二輪車の後輪の回転速度は、ほぼ自動二輪車の対地速度に比例している。したがって、回転センサ85の検出したメイン軸50の変速ギヤm5の回転速度を基にして、自動二輪車の速度を算出することが可能である。
メイン軸50に空転可能に備えられ、カウンタ軸52の空転不可・軸方向摺動可能な変速ギヤと常時噛み合う変速ギヤとしては、変速ギヤm6も該当するが、本実施形態においては、締結ボルト93の頭部93aに臨む変速ギヤm2と離れた変速ギヤm5の歯面m5tに向けて回転センサ85が配設されているので、締結ボルト93と回転センサ85とはそれぞれ、メイン軸50に、軸方向においてその両端寄りに互いに離れて配置されており、効率のよい分配配置となり、変速機5の大型化が抑制されている。
また、図5に示されるように、左軸受規制部材90の締結ボルト93は、前述のようにメイン軸50の直上に配設されているが、回転センサ85は、メイン軸50を中心にやや前傾回転した位置に取り付けられている。
したがって、締結ボルト93と回転センサ85とは、前記回転軸の軸方向視で重ならないように、メイン軸50の周方向にずらして配置されており、締結ボルト93が螺合する雌ネジ孔10eと回転センサ85のセンサ取付け孔86との位置が重ならないので、クランクケース10の剛性の低下が抑制されている。
以下に、上述の本実施形態の変速機の軸受支持構造の特徴を纏めて説明する。
すなわち、変速ギヤ群50gを支持するメイン軸50と、メイン軸50および変速ギヤ群50gを収容するクランクケース(変速機ケース)10と、クランクケース10の左端側ジャーナル壁15ALに設けられたメイン軸左支持孔50HLにクランクケース10の内側から嵌められて、メイン軸50を回転自在に支持する左軸受51Lとを備えた変速機5の軸受支持構造において、左軸受51Lの、クランクケース10内側向きの軸方向端面92に、一端側90a,190aが当接して左軸受51Lを抜け止めし、他端側90b,190bが、左端側ジャーナル壁15AL以外の、変速ギヤ群50gの外周面が臨むクランクケース10の内面10bに、締結ボルト93によって固定された左軸受規制部材90,190を備えている。
そのため、一端側90a,190aが左軸受51Lに当接して左軸受51Lの抜け出しを防止する左軸受規制部材90,190が、その他端側90b,190bにおいて、変速ギヤ群50gの外周面が臨むクランクケース10の内面10bに固定されたので、左軸受51Lを支持する左端側ジャーナル壁15ALや、左軸受51Lが嵌められるメイン軸左支持孔50HLの内周面に凹部や貫通孔が形成されることがないため、左端側ジャーナル壁15ALの剛性を保つことができる。
そして、左軸受規制部材90,190の締結ボルト93が、左端側ジャーナル壁15AL以外の、変速ギヤ群50gの外周面が臨むクランクケース10の内面10bに配置されるので、締結ボルト93と変速ギヤ群50gの側面との干渉が回避できるため、メイン軸50の軸長の増大を防止でき、内燃機関1に組み込まれた変速機5においては内燃機関1のメイン軸50方向の大型化を防止できる。
また、締結ボルト93は、メイン軸50の直上のクランクケース10の上壁10cに取り付けられたので、直上からずらして取り付けられた場合と比べて、左軸受規制部材90,190を短く構成できる。
また、締結ボルト93は頭部93aを有するボルトであり、メイン軸50には、左軸受51Lに隣り合って外径が異なる変速ギヤ群50gが並んで支持され、変速ギヤ群50gのうちで相対的に小径の変速ギヤm2の外周面に臨む位置に頭部93aが取り付けられたので、相対的に大径の変速ギヤm6に臨んで位置させた場合に比べて、締結ボルト93をメイン軸50中心により近く位置させることができるため、クランクケース10を小型化できる。
また、左軸受規制部材90,190の締結ボルト93の頭部93aが、メイン軸50の軸方向視で、変速ギヤ群50gのうちで相対的に大径の変速ギヤm6と重なる位置に配置されたので、頭部93aは、変速ギヤm2により接近して位置するものとなり、クランクケース10をより小型化できる。
また、左軸受規制部材90,190と締結ボルト93の頭部93aとの間に、頭部93aと係合して締結ボルト93の回転を規制する緩み止め板94が挟まれて、左軸受規制部材90,190が固定されたので、他の特別な取付け手段が不要となり、部品点数を削減できる。
そして、メイン軸50の変速ギヤ群50gのうち、締結ボルト93の頭部93aに臨む変速ギヤm2と異なる変速ギヤm5の歯面m5tに向けて、クランクケース10の上壁10cに回転センサ85が取り付けられたので、回転センサ85と締結ボルト93との干渉を防止できる。
また、締結ボルト93と回転センサ85とはそれぞれ、メイン軸50に、軸方向においてその両端寄りに互いに離れて配置され左右に振り分けられたので、効率よく分配配置され、変速機5の大型化を抑制できる。
また、クランクケース10の上壁10cのセンサ取付け孔86から挿入される回転センサ85と、上壁10cに取付けられる締結ボルト93とが、メイン軸50の周方向にずらされたので、センサ取付け孔86と、締結ボルト93が螺合する雌ネジ孔10eとの位置が重ならないため、クランクケース10の剛性の低下を抑制できる。
以上、本発明の一実施形態の変速機の軸受支持構造につき述べたが、本発明は各請求項の要旨の範囲内で、上記実施形態と異なる態様を含むことは勿論である。
例えば、本発明の変速機の軸受支持構造を備える内燃機関は、上記実施形態の水冷直列2気筒の4ストロークサイクル内燃機関に限定されず、車両搭載の場合は自動二輪車に限定されず、また、車両搭載用内燃機関に限定されない。
また、本発明の変速機ケースは、請求項1の構成を備える多様な変速機ケースでよく、また、歯車を支持する回転軸の軸受に対する「軸受規制部材」を備え、変速機を組み込んだ変速機ケースであれば、実施形態の構造に限定されない。
各請求項における「支持壁」は実施形態の左端側ジャーナル壁に限定されず、「軸受」、「回転軸」はメイン軸に限定されず、各請求項の要旨に合致する他のものの場合においても、本発明は有効に適用される。
5…変速機、10…クランクケース(本発明の「変速機ケース」)、10b…内面、10c…上壁、15AL…左端側ジャーナル壁(一対の壁部のうち左側の壁部、本発明の「変速機の支持壁」)、50…メイン軸(本発明の「回転軸」)、50HL…メイン軸左支持孔(本発明の「支持孔」)、50g…変速ギヤ群(本発明の「歯車」)、m2…変速ギヤ(本発明の「一小径歯車」)、m5…変速ギヤ(本発明の「他の歯車」)、m5t…歯面(本発明の「他の歯車の歯面」)、m6…変速ギヤ(本発明の「一大径歯車」)、51L…左軸受(本発明の「軸受」)、85…回転センサ、86…センサ取付け孔、90…左軸受規制部材(本発明の「軸受規制部材」)、90a…一端側、90b…他端側、92…軸方向端面、93…締結ボルト(本発明の「固定手段」、「締結手段」)、94…緩み止め板(本発明の「緩み止め部材」)、190…左軸受規制部材(本発明の「軸受規制部材」)、190a…一端側、190b…他端側

Claims (8)

  1. 歯車(50g)を支持する回転軸(50)と、
    前記回転軸(50)および前記歯車(50g)を収容する変速機ケース(10)と、
    前記変速機ケース(10)の支持壁(15AL)に設けられた支持孔(50HL)に変速機ケース(10)の内側から嵌められて、前記回転軸(50)を回転自在に支持する軸受(51L)とを備えた変速機(5)の軸受支持構造において、
    前記軸受(51L)の、前記変速機ケース(10)内側向きの軸方向端面(92)に、一端側(90a,190a)が当接して前記軸受(51L)を抜け止めし、他端側(90b,190b)が、前記支持壁(15AL)以外の、前記歯車(50g)の外周面が臨む前記変速機ケース(10)の内面(10b)に、固定手段(93)によって固定された軸受規制部材(90,190)を備えたことを特徴とする変速機の軸受支持構造。
  2. 前記固定手段(93)は、前記回転軸(50)の直上の前記変速機ケース(10)の上壁(10c)に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の変速機の軸受支持構造。
  3. 前記固定手段(93)は頭部(93a)を有する締結部材(93)であり、前記回転軸(50)には、前記軸受(51L)に隣り合って外径が異なる複数の前記歯車(50g)が並んで支持され、複数の前記歯車(50g)のうちで相対的に小径の一小径歯車(m2)の外周面に臨む位置に前記頭部(93a)が取り付けられたことを特徴とする請求項2記載の変速機の軸受支持構造。
  4. 前記頭部(93a)は、前記回転軸(50)の軸方向視で、複数の前記歯車(50g)のうちで相対的に大径の一大径歯車(m6)と重なる位置に配置されたことを特徴とする請求項3記載の変速機の軸受支持構造。
  5. 前記軸受規制部材(90,190)と前記締結部材(93)の頭部(93a)との間に、同頭部(93a)と係合して前記締結部材(93)の回転を規制する緩み止め部材(94)が挟まれて、前記軸受規制部材(90,190)が固定されたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の変速機の軸受支持構造。
  6. 前記回転軸(50)の複数の前記歯車(50g)のうち、前記締結部材(93)の頭部(93a)に臨む歯車(m2)と異なる他の歯車(m5)の歯面(m5t)に向けて、前記変速機ケース(10)の上壁(10c)に回転センサ(85)が取り付けられたことを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか記載の変速機の軸受支持構造。
  7. 前記締結部材(93)と前記回転センサ(85)とはそれぞれ、前記回転軸(50)に、軸方向においてその両端寄りに互いに離れて配置されたことを特徴とする請求項6記載の変速機の軸受支持構造。
  8. 前記締結部材(93)と前記回転センサ(85)とは、前記回転軸(50)の軸方向視で重ならないように、前記回転軸(50)の周方向にずらして配置され、前記回転センサ(85)が前記変速機ケース(10)の上壁(10c)のセンサ取付け孔(86)に挿入されて固定されたことを特徴とする請求項6または請求項7記載の変速機の軸受支持構造。
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