JP2002106585A - 車輪軸受装置 - Google Patents

車輪軸受装置

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JP2002106585A
JP2002106585A JP2000294530A JP2000294530A JP2002106585A JP 2002106585 A JP2002106585 A JP 2002106585A JP 2000294530 A JP2000294530 A JP 2000294530A JP 2000294530 A JP2000294530 A JP 2000294530A JP 2002106585 A JP2002106585 A JP 2002106585A
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JP
Japan
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peripheral surface
ring
wheel
outer peripheral
bearing device
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JP2000294530A
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English (en)
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Shigeaki Fukushima
茂明 福島
Akira Torii
晃 鳥居
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪側からの入力によるクリープを抑制する
と共に、組立性の向上を図りつつ、コンパクト化および
軽量化を実現することにある。 【解決手段】 車体に固定されるナックル44と、この
ナックル44に内嵌され、複列の軌道面12,13を内
周面に形成した外輪41と、その外輪41の軌道面1
2,13と対向する軌道面7,8を外周面に形成し、車
輪取付フランジ9を外周面に形成したハブ輪1および内
輪2と、前記外輪41とハブ輪1および内輪2のそれぞ
れの軌道面間に介装された複列の転動体3,4とを備え
た車輪軸受装置において、前記ナックル44の内周面の
一部に偏心内周面46を形成し、この偏心内周面46に
内嵌するように前記外輪41の外周面の一部に偏心外周
面43を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車輪軸受装置に関
し、詳しくは、自動車の駆動車輪または従動車輪を車体
に回転自在に支持する車輪軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪軸受装置には、従動輪用と
駆動輪用とがあり、それぞれの用途に応じて種々の形式
のものが提案されている。例えば、図9は駆動輪用の車
輪軸受装置で、内方部材であるハブ輪1および内輪2、
複列の転動体3,4、外方部材である外輪5、等速自在
継手6を主要な構成要素としている。
【0003】前記ハブ輪1は、その外周面にアウトボー
ド側の軌道面7が形成されると共に、車輪(図示せず)
を取り付けるための車輪取付フランジ9を備えている。
この車輪取付フランジ9の円周方向等間隔に、ホイール
ディスクを固定するためのハブボルト10が植設されて
いる。このハブ輪1のインボード側端部の外周面に形成
された小径段部11に内輪2を嵌合させ、この内輪2の
外周面にインボード側の軌道面8が形成されている。
【0004】内輪2は、クリープを防ぐために適当な締
め代をもって圧入されている。ハブ輪1の外周面に形成
されたアウトボード側の軌道面7と、内輪2の外周面に
形成されたインボード側の軌道面8とで複列の軌道面を
構成する。この内輪2をハブ輪1の小径段部11に圧入
し、ハブ輪1のインボード側軸方向から挿入される等速
自在継手6の継手外輪24をハブ輪1に締着することに
より、その継手外輪24の肩部35により内輪2の抜け
止めと予圧の付与を行っている。
【0005】外輪5は、内周面に前記ハブ輪1および内
輪2の軌道面7,8と対向する軌道面12,13が形成
され、車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フ
ランジ14を備えている。この車体取付フランジ14
は、車体の懸架装置(図示せず)から延びるナックル1
5にナックルボルト16で固定されている。
【0006】軸受部17は、複列のアンギュラ玉軸受構
造で、ハブ輪1および内輪2の外周面に形成された軌道
面7,8と外輪5の内周面に形成された軌道面12,1
3との間に転動体3,4を介在させ、各列の転動体3,
4を保持器18,19により円周方向等間隔に支持した
構造を有する。軸受部17の両端開口部には、外輪5と
ハブ輪1および内輪2との環状空間を密封する一対のシ
ール20,21が外輪5の端部内径に嵌合され、内部に
充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異物
の侵入を防止するようになっている。
【0007】等速自在継手6は、ドライブシャフト22
の一端に設けられ、内周面にトラック溝23が形成され
た継手外輪24と、その継手外輪24のトラック溝23
と対向するトラック溝25が外周面に形成された継手内
輪26と、前記継手外輪24のトラック溝23と継手内
輪26のトラック溝25との間に組み込まれたボール2
7と、継手外輪24と継手内輪26間に介在してボール
27を支持する保持器28とからなる。
【0008】前記継手外輪24は、継手内輪26、ボー
ル27および保持器28を収容したマウス部29と、そ
のマウス部29から軸方向に一体的に延び、外周面にセ
レーション部31が形成されたステム部30を有する。
このステム部30をハブ輪1の貫通孔に挿入し、前記ス
テム部30の外周面および貫通孔の内周面に形成された
セレーション部31,32により両者を嵌合させ、その
軸端に形成された雄ねじ部33にナット34を締め付け
ることによって、等速自在継手6をハブ輪1に固定して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示す
構造の車輪軸受装置では、車体の懸架装置から延びるナ
ックル15に軸受部17の外輪5を固定する手段とし
て、外輪5の外周面に車体取付フランジ14を形成し、
その車体取付フランジ14を前記ナックル15にナック
ルボルト16で締着するようにしている。
【0010】このような車輪軸受装置では、外輪5の外
周面に形成された車体取付フランジ14や固定用のナッ
クルボルト16が必要なことから、軸受部17の径方向
寸法を縮小化することが難しく、装置全体のコンパクト
化が困難であり、また、装置の軽量化を実現するも困難
となる。さらに、ナックル15に外輪5の車体取付フラ
ンジ14をボルト締めしなければならないので、ナック
ル15との組立工数がかかるという問題もある。
【0011】一方、外輪5の外周面に車体取付フランジ
14を形成せず、その外輪5をナックル15に圧入する
ようにした構造の車輪軸受装置もある。このように外輪
5をナックル15に圧入する構造であれば、装置のコン
パクト化および軽量化が実現容易となるが、外輪5の圧
入工程が必要となって組立工程が煩雑になると共に、車
輪側からの入力によるクリープを抑制することが困難に
なるという問題があった。
【0012】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、車輪側からの
入力によるクリープを抑制すると共に、組立性の向上を
図りつつ、コンパクト化および軽量化を実現し得る車輪
軸受装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、請求項1に係る発明は、車体に固
定される固定部材と、この固定部材に内嵌され、複列の
軌道面を内周面に形成した外方部材と、その外方部材の
軌道面と対向する軌道面を外周面に形成し、車輪取付フ
ランジを外周面に形成した内方部材と、前記外方部材と
内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動
体とを備えた車輪軸受装置において、前記固定部材の内
周面の一部に軸受中心からオフセットした偏心内周面を
形成し、この偏心内周面に内嵌するように前記外方部材
の外周面の一部に前記軸受中心からオフセットした偏心
外周面を形成したことを特徴とする。
【0014】請求項1に記載した発明のように、固定部
材の偏心内周面と外方部材の偏心外周面とを相互に嵌合
させることにより、車輪側からの入力によるクリープを
抑制することができる。このような固定部材と外方部材
との嵌合構造により、外方部材を固定部材に必ずしも圧
入する必要がなくなり、圧入工程による組立性の煩雑さ
がなくなる。また、外方部材に車体取付フランジを形成
せず、固定部材にボルト締めで固定しない構造であるた
め、装置のコンパクト化および軽量化を実現することも
容易である。
【0015】請求項2に記載した発明は、請求項1の固
定部材に対して、前記外方部材の軸方向動きを規制する
手段を設けたことを特徴とする。外方部材の軸方向動き
を規制する手段を設けたことにより、従来の車体取付フ
ランジに変え、固定部材に対して、外方部材の軸方向位
置決め固定をすることができる。
【0016】なお、外方部材の軸方向動きを規制する手
段としては、前記外方部材の外周面に凹所を形成し、
前記固定部材にボルトを貫通させてその先端部を前記凹
所に係止させた構造(請求項3)、前記固定部材の外
周端部に固定リングを装着し、その固定リングの一端か
ら内方へ延在させたフランジ部を前記外方部材の端面に
係合させた構造(請求項4)、前記外方部材の外周端
部に止め輪を装着し、前記固定部材の端面に係合させた
構造(請求項5)が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る車輪軸受装置の実施
形態を以下に詳述する。なお、図9と同一部分には同一
参照符号を付す。
【0018】図1に示す第一の実施形態の車輪軸受装置
は、例えば駆動輪用のもので、内方部材であるハブ輪1
および内輪2、複列の転動体3,4、外方部材である外
輪41、等速自在継手6を主要な構成要素とする。
【0019】前記ハブ輪1は、その外周面にアウトボー
ド側の軌道面7が形成されると共に、車輪(図示せず)
を取り付けるための車輪取付フランジ9を備えている。
この車輪取付フランジ9の円周方向等間隔に、ホイール
ディスクを固定するためのハブボルト10が植設されて
いる。このハブ輪1のインボード側端部の外周面に形成
された小径段部11に内輪2を嵌合させ、この内輪2の
外周面にインボード側の軌道面8が形成されている。
【0020】内輪2は、クリープを防ぐために適当な締
め代をもって圧入されている。ハブ輪1の外周面に形成
されたアウトボード側の軌道面7と、内輪2の外周面に
形成されたインボード側の軌道面8とで複列の軌道面を
構成する。この内輪2をハブ輪1の小径段部11に圧入
し、ハブ輪1のインボード側軸方向から挿入される等速
自在継手6の継手外輪24をハブ輪1に締着することに
より、その継手外輪24の肩部35により内輪2の抜け
止めと予圧の付与を行っている。外輪41は、内周面に
前記ハブ輪1および内輪2の軌道面7,8と対向する軌
道面12,13が形成されている。
【0021】軸受部17は、複列のアンギュラ玉軸受構
造で、ハブ輪1および内輪2の外周面に形成された軌道
面7,8と外輪41の内周面に形成された軌道面12,
13との間に転動体3,4を介在させ、各列の転動体
3,4を保持器18,19により円周方向等間隔に支持
した構造を有する。ここでは、転動体3,4としてボー
ルを使用した場合を例示してあるが、重量の嵩む自動車
用の車輪軸受装置の場合には、円すいころを使用するこ
とも可能である。
【0022】軸受部17の両端開口部には、外輪41と
ハブ輪1および内輪2との環状空間を密封する一対のシ
ール20,21が外輪41の端部内径に嵌合され、内部
に充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異
物の侵入を防止するようになっている。
【0023】等速自在継手6は、ドライブシャフト22
の一端に設けられ、内周面にトラック溝23が形成され
た継手外輪24と、その継手外輪24のトラック溝23
と対向するトラック溝25が外周面に形成された継手内
輪26と、前記継手外輪24のトラック溝23と継手内
輪26のトラック溝25との間に組み込まれたボール2
7と、継手外輪24と継手内輪26間に介在してボール
27を支持する保持器28とからなる。
【0024】前記継手外輪24は、継手内輪26、ボー
ル27および保持器28を収容したマウス部29と、そ
のマウス部29から軸方向に一体的に延び、外周面にセ
レーション部31が形成されたステム部30を有する。
このステム部30をハブ輪1の貫通孔に挿入し、前記ス
テム部30の外周面および貫通孔の内周面に形成された
セレーション部31,32により両者を嵌合させ、その
軸端に形成された雄ねじ部33にナット34を締め付け
ることによって、等速自在継手6をハブ輪1に固定して
いる。なお、セレーション部31,32と称するものに
は、セレーション以外のスプラインも含むものとする。
【0025】この第一の実施形態において、前記外輪4
1は、軸受部17の回転中心O1と同心の外周面42
(以下、同心外周面と称す)をインボード側に有し、軸
受部17の回転中心O1からオフセットされた中心O2
有する外周面43(以下、偏心外周面と称す)をアウト
ボード側に有する。これに対して、車体の懸架装置(図
示せず)から延びるナックル44は、外輪41の同心外
周面42が内嵌されるように軸受部17の回転中心O1
と同心の内周面45(以下、同心内周面と称す)をイン
ボード側に有し、外輪41の偏心外周面43が内嵌され
るように軸受部17の回転中心O1からオフセットされ
た中心O2を有する内周面46(以下、偏心内周面と称
す)をアウトボード側に有する。
【0026】前記ナックル44に対して外輪41をアウ
トボード側から挿入することにより、ナックル44に外
輪41を嵌合させる。このナックル44と外輪41との
嵌合構造では、軸受部17の回転中心O1を有する同心
内外周面45,42の嵌合に対して、前記軸受部17の
回転中心O1からオフセットされた中心O2を有する偏心
内外周面46,43の嵌合となっているため、車輪側か
らの入力によるクリープを抑制することができる。
【0027】また、この第一の実施形態では、前述した
ナックル44に対して、外輪41の軸方向動きを規制す
る手段を設けている。つまり、外輪41の偏心外周面4
3に凹所、例えば溝47を形成すると共に、ナックル4
4の溝47と対応する部位にねじ孔48を形成し、小径
のボルト49をナックル44のねじ孔48に螺着してそ
のボルト先端部を溝47に嵌入させる。
【0028】ここで、前記ボルト49の先端部を外輪4
1の溝47よりも低硬度な素材で構成すれば、ボルト4
9を締着した時、そのボルト先端部が外輪41の溝47
の表面形状に倣って塑性変形する。このボルト先端部の
塑性変形により、構成部品の製作誤差の累積を許容した
上で、外輪41の軸方向動きを規制することができる。
【0029】なお、ナックル44のねじ孔48および外
輪41の溝47は、ナックル44および外輪41の周方
向複数箇所に形成すればよい。また、前記外輪41の溝
47は、周方向に沿って形成された環状溝であってもよ
い。
【0030】また、ナックル44のインボード側内径に
鍔部70を形成しているが、外輪41の軸方向動きを規
制する手段によって外輪41が位置決め固定され、ま
た、外輪41の偏心外周面43のインボード側端面が当
接しているため、必ずしも必要ではないが、軸受部17
の軸方向寸法の精度面から、前記鍔部70をナックル4
4に設けておいた方がよい。
【0031】第一の実施形態の変形例として、第二の実
施形態を図2に示す。この第二の実施形態では、外輪4
1の偏心外周面43に凹所、例えば凹穴50を形成する
と共に、ナックル44の凹穴50と対応する部位にねじ
孔48を形成するが、小径のボルト49の先端にピン5
1を一体に形成し、ボルト49をナックル44のねじ孔
48に螺着してそのボルト先端のピン51を凹穴50に
嵌入させるようにしている。これにより、第一の実施形
態と同様、外輪41の軸方向動きを規制することができ
る。
【0032】また、第三の実施形態として、ナックル4
4に対して外輪41の軸方向動きを規制する他の手段を
図3に示す。この第三の実施形態では、例えば、ばね鋼
からなる固定リング52を外輪41とナックル44間に
介在させる。
【0033】固定リング52は、筒状部53のアウトボ
ード側端部から内方へ延在させたフランジ部54を一体
に有し、前記筒状部53の周方向複数箇所に内方への折
り返し部55を形成したものである。また、外輪41の
アウトボード側端部に段部56を形成し、ナックル44
の外周面の所定箇所、つまり、固定リング52の折り返
し部55と対応する部位に環状の凹み57を形成する。
【0034】この固定リング52のフランジ部54を外
輪41のアウトボード側端部の段部56およびナックル
44のアウトボード側端部に当接させ、固定リング52
の筒状部53の折り返し部55をナックル44の外周面
の凹み57に嵌入させて引掛け係止する。この固定リン
グ52の装着により、外輪41の軸方向動きを規制する
ことができる。
【0035】第三の実施形態の変形例として、第四の実
施形態を図4に示す。この第四の実施形態では、第三の
実施形態と同様、固定リング52を外輪41とナックル
44間に介在させる。
【0036】この実施形態で使用する固定リング52
は、筒状部53のアウトボード側端部から内方へ延在さ
せたフランジ部54を一体に有し、前記筒状部53の周
方向複数箇所にねじ挿通用の貫通孔58を形成したもの
である。また、外輪41のアウトボード側端部に段部5
6を形成し、ナックル44の外周面の所定箇所、つま
り、固定リング52の貫通孔58と対応する部位にねじ
孔59を形成する。
【0037】この固定リング52のフランジ部54を外
輪41のアウトボード側端部の段部56およびナックル
44のアウトボード側端部に当接させ、固定リング52
の筒状部53の貫通孔58にボルト60を挿通させてナ
ックル44のねじ孔59に螺着させる。この固定リング
52の装着により、外輪41の軸方向動きを規制するこ
とができる。
【0038】これら第三および第四の実施形態で使用す
る固定リング52については、図5に示すように外輪4
1およびナックル44のアウトボード側端部に係止され
るフランジ部54を内方(インボード側)へ向くように
鋭角に形成するようにしてもよい。このようにすれば、
前記フランジ部54のスプリングバックにより外輪41
の軸方向規制がより一層確実となる。なお、この固定リ
ング52の内周面にゴムを加硫接着することにより、ナ
ックル44内への泥水の侵入を防止することができる。
【0039】また、第四の実施形態で使用する固定リン
グ52については、図6および図7に示すように筒状部
53のインボード側端部内周に凸部61を設け、これに
対応させて外輪41の外周面に前記凸部61が係合する
凹部62を設けるようにしてもよい。このようにすれ
ば、固定リング52のフランジ部54にスプリングバッ
クが作用する状態でその固定リング52をボルト60の
締め付けにより装着することができ、外輪41の軸方向
規制がより一層確実となる。なお、前記凸部61と凹部
62は、固定リング52の筒状部53の周方向複数箇所
に設けてもよく、あるいは、その全周に亘って環状に形
成してもよい。
【0040】最後に、第五の実施形態として、ナックル
44に対して外輪41の軸方向動きを規制する他の手段
を図8に示す。この第五の実施形態では、外輪41の同
心外周面42、つまり、インボード側端部の外周面に環
状溝63を形成し、この環状溝63に止め輪64を嵌め
込んでナックル44のインボード側端面に係合させた構
造を具備する。
【0041】以上で説明した第一乃至第五の実施形態で
は、等速自在継手6の継手外輪24をハブ輪1にナット
34により締着した場合について説明したが、本発明は
これに限定することなく、継手外輪24のステム部30
の端部をハブ輪1に加締めることにより継手外輪24を
ハブ輪1に固定した構造でもよい。また、本発明は駆動
輪用の車輪軸受装置に限らず、従動輪用の車輪軸受装置
についても適用可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、固定部材の偏心内周面
と外方部材の偏心外周面とを相互に嵌合させることによ
り、車輪側からの入力によるクリープを抑制することが
できる。このような固定部材と外方部材との嵌合構造に
より、外方部材を固定部材に必ずしも圧入する必要がな
くなり、圧入工程による組立性の煩雑さがなくなる。ま
た、外方部材に車体取付フランジを形成せず、固定部材
にボルト締めで固定しない構造であるため、装置のコン
パクト化および軽量化を実現することも容易である。し
たがって、車輪側からの入力によるクリープを抑制する
と共に、組立性の向上を図りつつ、コンパクト化および
軽量化を実現した車輪軸受装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の実施形態を説明するもの
で、駆動輪用の車輪軸受装置の構造例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明に係る第二の実施形態を説明するもの
で、等速自在継手を省略した駆動輪用の車輪軸受装置の
構造例を示す断面図である。
【図3】本発明に係る第三の実施形態を説明するもの
で、等速自在継手を省略した駆動輪用の車輪軸受装置の
構造例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る第四の実施形態を説明するもの
で、等速自在継手を省略した駆動輪用の車輪軸受装置の
構造例を示す断面図である。
【図5】第三、第四の実施形態において使用する固定リ
ングの変形例を示す部分断面図である。
【図6】第三の実施形態において使用する固定リングの
変形例で装着前状態を示す部分断面図である。
【図7】第三の実施形態において使用する固定リングの
変形例で装着後状態を示す部分断面図である。
【図8】本発明に係る第五の実施形態を説明するもの
で、等速自在継手を省略した駆動輪用の車輪軸受装置の
構造例を示す断面図である。
【図9】従来の車輪軸受装置で、駆動輪用の車輪軸受装
置の構造例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 内方部材(ハブ輪) 2 内方部材(内輪) 3,4 転動体 7,8 軌道面 9 車輪取付フランジ 12,13 軌道面 41 外方部材(外輪) 43 外方部材(外輪)の偏心外周面 44 固定部材(ナックル) 46 固定部材(ナックル)の偏心内周面 47 凹所(溝) 49 ボルト 50 凹所(凹穴) 52 固定リング 54 フランジ部 64 止め輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J017 DA01 DB01 DB04 DB06 3J101 AA02 AA32 AA43 AA54 AA62 AA72 BA56 FA35 FA46 FA51 FA53 GA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に固定される固定部材と、この固定
    部材に内嵌され、複列の軌道面を内周面に形成した外方
    部材と、その外方部材の軌道面と対向する軌道面を外周
    面に形成し、車輪取付フランジを外周面に有する内方部
    材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に
    介装された複列の転動体とを備えた車輪軸受装置におい
    て、 前記固定部材の内周面の一部に軸受中心からオフセット
    した偏心内周面を形成し、この偏心内周面に内嵌するよ
    うに前記外方部材の外周面の一部に前記軸受中心からオ
    フセットした偏心外周面を形成したことを特徴とする車
    輪軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記固定部材に対して、前記外方部材の
    軸方向動きを規制する手段を設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の車輪軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記外方部材の軸方向動きを規制する手
    段は、前記外方部材の外周面に凹所を形成し、前記固定
    部材にボルトを貫通させてその先端部を前記凹所に係止
    させたことを特徴とする請求項2に記載の車輪軸受装
    置。
  4. 【請求項4】 前記外方部材の軸方向動きを規制する手
    段は、前記固定部材の外周端部に固定リングを装着し、
    その固定リングの一端から内方へ延在させたフランジ部
    を前記外方部材の端面に係合させたことを特徴とする請
    求項2に記載の車輪軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記外方部材の軸方向動きを規制する手
    段は、前記外方部材の外周端部に止め輪を装着し、前記
    固定部材の端面に係合させたことを特徴とする請求項2
    に記載の車輪軸受装置。
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