JPH11230316A - 作業車両の車速回転数検出装置 - Google Patents

作業車両の車速回転数検出装置

Info

Publication number
JPH11230316A
JPH11230316A JP3844198A JP3844198A JPH11230316A JP H11230316 A JPH11230316 A JP H11230316A JP 3844198 A JP3844198 A JP 3844198A JP 3844198 A JP3844198 A JP 3844198A JP H11230316 A JPH11230316 A JP H11230316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
transmission
detector
shaft
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3844198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4171096B2 (ja
Inventor
Yasuo Seno
泰男 瀬野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP3844198A priority Critical patent/JP4171096B2/ja
Publication of JPH11230316A publication Critical patent/JPH11230316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4171096B2 publication Critical patent/JP4171096B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の車速検出装置においては、車軸やリダ
クション軸等に回転を検出する検出器を取り付けていた
ので、作業車両の走行に伴って跳ね上げられた土や泥が
検出器に付着する可能性があり、車速を正確に検出する
ためにはカバー等で確実に密閉しておく必要があった。
また、検出器を取り付けるスペースが確保できなかった
り、検出器のメンテナンスを行うことが困難であったり
していた。 【解決手段】 ギア式走行変速装置を構成する複数の変
速ギア列の一つを伝動状態にセット可能な複数の該クラ
ッチスライダ30・48を、駆動軸13及び従動軸15
の各々へ振り分けて配置すると共に、駆動軸13上に配
置したクラッチスライダ48と係合可能な変速ギア列の
遊転ギア28の歯先部28bに、該遊転ギア28の回転
数を検出する検出器51を対向させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギア式走行変速装
置を構成するギアを用いて、作業車両の車速回転数を検
出するように構成した作業車両の車速回転数検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、実開平1−110322号公
報に記載の如く、コンバイン等の作業車両に磁気センサ
ーや静電センサー等の検出装置を取り付け、その検出値
から回転数を演算して該作業車両の車速を検知するよう
に構成したものは知られている。そして、このような車
速検出装置においては、車軸やリダクション軸等の走行
変速装置により変速された後の、車輪または駆動スプロ
ケットと同調回転する軸に車速を検出するための検出器
を取り付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車軸やリダク
ション軸はミッションケース下部に位置するために、こ
こに検出器を取り付けると、作業車両の走行に伴って跳
ね上げられた土や泥が検出器に付着する可能性があり、
車速を正確に検出するためにはカバー等で確実に密閉し
ておく必要があった。また、車輪または駆動スプロケッ
トとミッションケース側面との間で検出器を取り付ける
スペースが確保できなかったり、確保できても軸がミッ
ションケースの奥まった部分に位置していたりするため
に、検出器のメンテナンスを行うことが困難であったり
していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。即ち、互いに平行する駆動軸と従動軸
との間に構成されたギア式走行変速装置に備わるクラッ
チスライダであって、該ギア式走行変速装置を構成する
複数の変速ギア列の一つを伝動状態にセット可能な複数
の該クラッチスライダを、駆動軸及び従動軸の各々へ振
り分けて配置すると共に、駆動軸上に配置したクラッチ
スライダと係合可能な変速ギア列の遊転ギアの歯先部
に、該遊転ギアの回転数を検出する検出器を対向させた
ことである。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は本発明の車速回転数検出
装置を搭載したコンバインの前部側面図、図2はコンバ
インの走行動力伝動装置のスケルトン図、図3はトラン
スミッションの後面断面図、図4は同じく右側面断面
図、図5はHST式変速装置における油圧ポンプの斜板
角度を制御するための油圧回路を示す図、図6はHST
式変速装置の中立位置保持機構を示す側面図、図7は同
じく底面図、図8は図6におけるA−A断面を示す図、
図9はデテントアームを上方に回動した場合における中
立保持ローラの当接部への当接状態を示す側面図であ
る。
【0006】先ず、本発明の車速回転数検出装置を搭載
したコンバインの概略構成について説明する。図1にお
いて、コンバインはクローラー式走行装置90上に機体
フレーム91が配置され、該機体フレーム91前部上に
ミッションケース1やエンジン9、穀稈処理装置等を配
置して、エンジン9からの動力をトランスミッションで
変速して走行駆動軸59L・59Rより駆動スプロケッ
ト67L・67Rを回動して左右のクローラー式走行装
置90を駆動できるようにし、油圧式操向装置によって
駆動力を断接して操向できるようにしている。
【0007】また、機体前方には刈取装置8が突出さ
れ、その側部に運転部7が配設され、前記刈取装置8は
機体に対して刈取フレーム92が水平軸心まわりで回転
自在に枢支されている。該刈取フレーム92と機体フレ
ーム91の間に油圧シリンダーを介装して、刈取装置8
を昇降可能としている。前記運転部7には前記油圧シリ
ンダーの伸縮操作するための刈取昇降レバー93や操向
操作レバー94や主変速レバーや作業クラッチレバーや
座席等が配設されている。
【0008】次に本発明の車速回転数検出装置が配設さ
れたミッションケース1内の構成を図1乃至図4により
説明する。ミッションケース1上にHST式変速装置2
が配置され、該HST式変速装置2はHSTケース55
内に油圧ポンプ6と油圧モータ5を前後方向に水平に並
設し、HSTケース55の右側面にはサイドケース10
が固設されている。該HSTケース55より動力入力軸
となるポンプ軸53を一側(本実施例では左側)に突出
して入力プーリー54を固設し、エンジン9からの駆動
力をVベルト81を介して該入力プーリー54に伝えて
いる。
【0009】該入力プーリー54が回動されることによ
ってHSTケース55内に収容した可変容積型の油圧ポ
ンプ6が駆動され、該油圧ポンプ6からの圧油が油圧モ
ータ5に送油される。このとき油圧ポンプ6の変速アー
ムを運転部7の主変速レバーによって操作すると、油圧
ポンプ6の容積が変更されて、吐出量と吐出方向が変更
される。この圧油によって油圧モータ5の出力軸となる
モーター軸56が無段に変速されて駆動される。該モー
ター軸56上に出力歯車57が固設され、該出力歯車5
7は後述するミッションケース1上部側面に設けたサイ
ドケース10内の中間軸11上に遊嵌された歯車12と
噛合し、該歯車12は、駆動軸である入力軸13上に固
設した入力歯車14と噛合して、HST式変速装置2に
よって変速した動力をミッションケース1内の車軸への
伝動機構に伝えている。
【0010】前記ミッションケース1は左右半割りケー
ス3・4に構成されて、該ミッションケース1に入力軸
13と、従動軸である副変速軸15と、操向軸16と、
カウンター軸17と、PTO軸18とが回転自在に平行
に横架され、ミッションケース1内の前記入力軸13上
には歯車20・21が固設され、歯車28が遊嵌され、
該歯車28の歯部28aに対して係脱自在なクラッチス
ライダ48が摺動自在にスプライン嵌合されている。前
記歯車20には副変速軸15上に遊嵌した歯車22と、
カウンター軸17上に固設した歯車24とが常時噛合
し、前記歯車21は副変速軸15上に遊嵌した歯車23
と噛合している。前記カウンター軸17上には更に歯車
25が固設され、該歯車25はPTO軸18上に一方向
クラッチ29を介して外嵌した歯車26と噛合してい
る。該PTO軸18のミッションケース1外にはPTO
プーリー27が固設され、HST式変速装置2の前進回
転時に同期した回転動力を取り出し、刈取装置8を駆動
できるようにしている。
【0011】前記副変速軸15上の歯車22と歯車23
との間にはクラッチスライダ30が左右軸方向摺動自在
にスプライン嵌合され、また、前記歯車22と歯車23
の内側面側にはそれぞれ係合部73・74が形成され、
クラッチスライダ30を歯部73・74の何れか一方に
係合自在に構成している。また、歯車23に隣接して歯
車71が、さらに該歯車71の側方に歯車31が刻設さ
れ、該歯車31と前記歯車28とが常時噛合している。
前記クラッチスライダ48及びクラッチスライダ30は
副変速シフター(図示せず)により同時に摺動操作し
て、クラッチスライダ30と係合部73・係合部74、
及び、クラッチスライダ48と係合部28aの何れか一
組を噛合することにより、3段の副変速回転が得られる
構成としている。このようにして、入力軸13から副変
速軸15に動力が伝えられる。該副変速軸15のミッシ
ョンケース1外に延出している部分にはブレーキドラム
32が固設されて、ブレーキアーム33を回動すること
によって駐車ブレーキを制動させる構成としている。
【0012】このように、駆動軸である入力軸13及び
従動軸である副変速軸15に、複数のクラッチスライダ
48・30をそれぞれ振り分けて配設し、該入力軸13
と副変速軸15との間に、ギア28・31で構成する変
速ギア列、ギア20・22で構成する変速ギア列、及
び、ギア21・23で構成する変速ギア列を設けてい
る。そして、これら複数の変速ギア列、及び、複数のク
ラッチスライダ48・30により、入力軸13と副変速
軸15との間で3段のギア式走行変速装置を構成してい
る。
【0013】また、前記操向軸16の中央部には駆動ギ
ア34が遊嵌支持され、該駆動ギア34は前記副変速軸
15上の歯車71と噛合して動力を伝え、該駆動ギア3
4の両側面の回転軸心周囲には内歯60・61が形成さ
れている。一方、操向軸16上の駆動ギア34両側には
中空円筒体62・63が回転自在に外嵌され、該中空円
筒体62・63の外周面にスプライン状に歯部が形成さ
れて、一端(駆動ギア側)外周上にクラッチギア64が
形成されて、前記駆動ギア34の内歯60(または6
1)と係脱自在に噛合できるようにしてサイドクラッチ
を構成している。
【0014】前記中空円筒体62・63の歯部の中央部
はサイドギアとして減速歯車69・70と常時噛合し、
該減速歯車69・70はミッションケース1下部に支持
した走行駆動軸59L・59Rの内端部に固設され、該
走行駆動軸59L・59Rは軸受を介してミッションケ
ース1及びアクスルケース65L・65Rに支持され、
該走行駆動軸59L・59Rの外側他端に駆動スプロケ
ット67L・67Rが固設されて、クローラー式走行装
置を駆動する構成としている。
【0015】前記中空円筒体62・63の他側(外側)
の歯部上には多板式のサイドブレーキ用の回転側摩擦板
37・37・・・が相対回転不能に係止されている。該
摩擦板37・37・・・の間には固定側の摩擦板38・
38・・・が配置されており、前記操向軸16の両外側
端部を支持する軸受ケース42が装着されるミッション
ケース1の部分から、ケース内方に向けて凹入形成した
中空の筒状部44の内周に前記摩擦板38・38・・・
が回転不能に係止されて、この摩擦板37・38・・・
によってサイド(操向)ブレーキが構成されている。前
記中空円筒体62・63の他端(外側端部)には押動部
を設けており、前記軸受ケース42に形成したシリンダ
ー部に収容したピストン部材41を前記摩擦板37・3
8・・・に対向するように軸受ケース42内に配設し
て、前記操向操作レバー94の回動操作により圧油を軸
受ケース42に形成したシリンダー室へ送油して、前記
ピストン部材41をミッションケース内方へ前進させる
ことにより、サイドクラッチ及びサイドブレーキを作動
させて、これにより駆動スプロケット67L・67Rに
相対回転差が生じて機体を旋回できるようにしている。
【0016】次に、車速回転数検出装置について図3、
図4より説明する。前記入力軸13は、前述のようにギ
ア28を遊嵌し、該ギア28は入力軸13に配設したク
ラッチスライダ48と係合可能に構成され、該入力軸1
3は、ミッションケース1内の前端上方側に横設されて
いる。ギア28の上方には電磁ピックアップ式の回転検
出器51が配設され、該回転検出器51の検出部52が
ギア28の歯先部28bと対向して配置されている。回
転検出器51は、例えば、ミッションケース1の左半割
りケース3上面に穿設された貫通孔76を通じて、外側
から検出部52をミッションケース1内へ差し入れ、ボ
ルト等の固定具によってミッションケース1に取り付け
られている。そして、ギア28の歯先部28bと対向し
て配置した回転検出器51にて、車速と同調回転するギ
ア28の回転数を検出することができ、ギア28と走行
駆動軸59の回転比、及び、走行駆動軸59が一回転し
たときの走行距離、及び、その時間から車速を演算する
ように構成している。
【0017】即ち、ギア28は、クラッチスライダ30
がギア22と係合している場合、クラッチスライダ30
がギア23と係合している場合、及び、クラッチスライ
ダ48がギア28と係合している場合のいずれの場合に
おいても、駆動ギア34に対して一定の比率で回転する
ように構成されているので、常に車両の走行速度と同調
した回転が得られ、該ギア28の回転数を回転検出器5
1により検出して、検出した値を演算することで、車速
を検知することが可能となるのである。
【0018】また、ギア28が遊嵌された入力軸13は
ミッションケース1内の前端上方側に横設されているの
で、該ギア28の歯先部28bはミッションケース1の
壁面と隣接して位置することができ、ミッションケース
1の前壁面もしくは上壁面に外部から回転検出器51を
取り付けることで、容易に該回転検出器51の検出部5
2に対してギア28の歯先部28bを対向させて配置す
ることができる。このように、車速を検知するために、
入力軸13に遊嵌されたギア28の回転を検出するよう
に構成することで、回転検出器51の取り付けを容易に
することができる。
【0019】次に、前述の如く、回転数を検出するよう
に構成した回転検出器51を用いて、エンジン9にかか
る負荷に応じて作業車両の車速を制御するように構成し
た車速制御機構の例を説明する。図5においては、HS
T式変速装置2における油圧ポンプ6の斜板79の角度
を制御するための油圧回路を示している。HST式変速
装置2は油圧ポンプ6、油圧モータ5、及び、チャージ
ポンプ99等により構成されており、該油圧ポンプ6及
びチャージポンプ99はエンジン9により駆動されてい
る。そして、油圧ポンプ6により油圧モータ5が駆動さ
れ、該油圧モータ5の駆動力は、サイドケース10内及
びミッションケース1内のギアトレーンを介して駆動ス
プロケット67L・67Rへ伝達されている。
【0020】また、油圧ポンプ6の斜板79角度はシリ
ンダー97の作動に伴って変化され、該シリンダー97
の動作は、手動斜板角度制御バルブ96により制御され
ている。該手動斜板角度制御バルブ96は前記主変速レ
バー95により操作され、手動斜板角度制御バルブ96
には前記チャージポンプ99から圧油が供給されてい
る。そして、主変速レバー95を操作すると、手動斜板
角度制御バルブ96のスプールが移動して切り換えられ
てシリンダー97に圧油が流入し、該シリンダー97の
ピストンが摺動されることで、斜板79を傾動し、主変
速レバー95の操作方向と操作量とに応じて、斜板79
角度が変化し、同時に手動斜板角度制御バルブ96のケ
ースも摺動されて、このケースはバネによって手動斜板
角度制御バルブ96の中立位置へ戻ろうとし、前記主変
速レバー95で操作した位置で停止されて、その傾動位
置が維持され、変速状態もその位置で維持され、定速走
行ができるようにしている。
【0021】前記エンジン9には該エンジン9にかかる
負荷を検出する過負荷センサ78が取り付けられ、該過
負荷センサ78はコントローラ77と接続して、検出値
をコントローラ77へ入力するように構成している。ま
た、ミッションケース1に取り付けられた前記回転検出
器51がコントローラ77と接続されて、検出値をコン
トローラ77へ入力するように構成している。
【0022】そして、過負荷センサ78により検出され
た負荷の値が、過負荷状態であるとコントローラ77に
より判断されると、該コントローラ77が信号を発して
電磁弁98を作動させる。電磁弁98の作動により、作
動油が中立方向へ移動させるシリンダー97のシリンダ
ー室へ流れ込み、油圧ポンプ6の斜板79が中立方向へ
傾動されて車両の速度が減速する。この減速した状態の
ギア28の回転を回転検出器51により検出してコント
ローラ77へ入力してフィードバックし、電磁弁98の
作動前後における回転検出器51の検出値を比較演算し
て、車速が設定速度まで減速されたと該コントローラ7
7が判断するまで制御を行い、設定速度まで減速される
と制御を終了する。つまり、設定速度まで減速されると
電磁弁98の作動を停止する。
【0023】さらに、回転数検出器51とともに、コン
バインの引き起し装置や刈取り部の搬送装置部に変速機
構を設け、回転数検出器51により検出した車速回転数
に応じて、該変速機構により搬送速度を制御し、引き起
し姿勢、搬送姿勢及び搬送量を適正な状態に調節するこ
ともできる。また、回転数検出器51で検出した検出値
に基づいて車速を検知することで、揺動選別装置を脱穀
量に応じた処理を行うように制御することもできる。こ
のように、車速に同調する、入力軸13に遊嵌されたギ
ア28の回転を回転数検出器51により検出することで
様々な制御を行うことができるのである。
【0024】次に、HST式変速装置2の中立位置を保
持するための中立位置保持機構について説明する。図6
乃至図8において、HST式変速装置2には中立位置保
持機構100が構成されている。HST式変速装置2の
斜板79は、HSTケース55に回転自在に嵌入した回
動ピン103と、回動アーム108とに連動連結され
て、該回動ピン103の回動動作に伴って斜板79角度
が変化するように構成している。
【0025】回動ピン103にはコントロールアーム1
02の略中央部が嵌合されて、該回動ピン103とコン
トロールアーム102とは、ボルト111を介して一体
的に回動するように固定されており、ボルト111には
該ボルト111の回転を防止するロックナット112が
螺嵌されている。そして、コントロールアーム102の
操作側端部121には主変速レバー95が連結されて、
該主変速レバー95の操作によりコントロールアーム1
02が回動ピン103まわりに回動するように構成して
いる。また、コントロールアーム102の反対側端の扇
状のデテントアーム122には、中央が凹部123に形
成され、その両側の側方部125・125は直線状で回
動ピン103を中心にした凹部122の両端部124の
半径より小さくなるようにした斜面としている。
【0026】HSTケース55とコントロールアーム1
02の間には支持板101がHSTケース55に固設さ
れ、該支持板101の一端には支持ボス105が固定さ
れ、該支持ボス105に偏心軸106の下部が挿入され
て、ナット113により締め付けられて、支持板101
に対して回動しないように固定されている。
【0027】偏心軸106は上下方向に偏心したクラン
ク状をなし、該偏心軸106の上部に保持アーム104
のボス部104aが回動自在に枢支されている。保持ア
ーム104の下端部と支持板101の間にはスプリング
114が係止されて、保持アーム104をデテントアー
ム122側へ押動するように付勢している。保持アーム
104の略中央部には、ベアリング等により構成した中
立保持ローラ107が取り付けられ、HST式変速装置
2の中立時においては、スプリング114の付勢力によ
りデテントアーム122の前記凹部123へ当接して嵌
入している。また、前記ナット113を弛めて偏心軸1
06を回動させることにより、保持アーム104の回動
支点が移動して、中立保持ローラ107の位置も移動
し、凹部123への当接位置が変更できるように構成し
て、中立位置を変更できるようにしている。
【0028】このように、中立位置保持機構100を構
成して、HST式変速装置2が中立状態にあるときは、
保持アーム104の中立保持ローラ107がデテントア
ーム122の凹部123へ嵌入し、該コントロールアー
ム102の回動を阻止して、斜板79の角度が変化せず
中立位置に保持されるようにしている。そして、中立位
置から前進又は後進方向へ操作すると、コントロールア
ーム102が上下回動され、中立保持ローラ107が凹
部123両側の凸部124を超えて凹部123の側方部
125に当接することになる。
【0029】図9に示すように、回動ピン103から凹
部123までの寸法L1と、回動ピン103から側方部
125の端部までの寸法L2とは、お互いに等しく、又
は、側方部125を小さく構成しているので、コントロ
ールアーム102を大きく上下に回動した高速位置で
は、デテントアーム122に対するスプリング114の
付勢力が弱められることとなり、コントロールアーム1
02を上下回動させる主変速レバー95の操作力が大き
くなることはなく、小さな操作力で主変速レバー95を
操作することができる。
【0030】また、HST式変速装置2の中立位置調整
を行う場合には、コントロールアーム102を上下回動
して斜板79角度を正確に中立位置に調節するととも
に、偏心軸106を固定する締付ボルト113を緩めて
該偏心軸106を回動させる。
【0031】偏心軸106の回動にともなって中立保持
ローラ107の位置が移動し、デテントアーム122も
それに伴い回動して、モーター軸56が回動しない中立
位置で、締付ボルト113を再度締め付けて中立保持ロ
ーラ107の位置を固定する。このように中立位置調整
を行うことにより、斜板79角度を正確な中立位置で固
定することができ、容易、且つ、正確に中立位置調整す
ることができるのである。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項の如く、ギ
ア式走行変速装置を構成する複数の変速ギア列の一つを
伝動状態にセット可能な複数の該クラッチスライダを、
駆動軸及び従動軸の各々へ振り分けて配置すると共に、
駆動軸上に配置したクラッチスライダと係合可能な変速
ギア列の遊転ギアの歯先部に、該遊転ギアの回転数を検
出する検出器を対向させたので、土や泥が付着すること
がないミッションケースの壁面に検出器を取り付けるこ
とができ、該検出器を特別にカバー等で密閉する必要が
なくなって、車速回転数検出装置のコストダウンや小型
化を図ることができた。また、検出器の着脱が容易にで
きることとなって、該検出器のメンテナンス作業が簡便
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車速回転数検出装置を搭載したコンバ
インの前部側面図である。
【図2】コンバインの走行動力伝動装置のスケルトン図
である。
【図3】トランスミッションの後面断面図である。
【図4】同じく右側面断面図である。
【図5】HST式変速装置における油圧ポンプの斜板角
度を制御するための油圧回路を示す図である。
【図6】HST式変速装置の中立位置保持機構を示す側
面図である。
【図7】同じく底面図である。
【図8】図6におけるA−A断面を示す図。
【図9】デテントアームを上方に回動した場合における
中立保持ローラの当接部への当接状態を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ミッションケース 2 HST式変速装置 13 入力軸(駆動軸) 15 副変速軸(従動軸) 20・22 変速ギア列 21・23 変速ギア列 28・31 変速ギア列 28 遊転ギア 51 検出器 52 検出部 28b 歯先部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行する駆動軸と従動軸との間に
    構成されたギア式走行変速装置に備わるクラッチスライ
    ダであって、該ギア式走行変速装置を構成する複数の変
    速ギア列の一つを伝動状態にセット可能な複数の該クラ
    ッチスライダを、駆動軸及び従動軸の各々へ振り分けて
    配置すると共に、駆動軸上に配置したクラッチスライダ
    と係合可能な変速ギア列の遊転ギアの歯先部に、該遊転
    ギアの回転数を検出する検出器を対向させたことを特徴
    とする作業車両の車速回転数検出装置。
JP3844198A 1998-02-20 1998-02-20 作業車両の車速回転数検出装置 Expired - Lifetime JP4171096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3844198A JP4171096B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 作業車両の車速回転数検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3844198A JP4171096B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 作業車両の車速回転数検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11230316A true JPH11230316A (ja) 1999-08-27
JP4171096B2 JP4171096B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=12525398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3844198A Expired - Lifetime JP4171096B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 作業車両の車速回転数検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4171096B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2901361A1 (fr) * 2006-05-17 2007-11-23 Renault Sas Dispositif de mesure de regime d'un arbre de boite de vitesses
JP2008196649A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業車両
JP2011223890A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Iseki & Co Ltd コンバインのフィードチェン変速装置
JP2013036571A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Honda Motor Co Ltd 変速機の軸受支持構造
FR3032798A1 (fr) * 2015-02-13 2016-08-19 Peugeot Citroen Automobiles Sa Boite de vitesses pour vehicule automobile a capteur du regime de l'arbre primaire de cette boite

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2901361A1 (fr) * 2006-05-17 2007-11-23 Renault Sas Dispositif de mesure de regime d'un arbre de boite de vitesses
JP2008196649A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業車両
JP2011223890A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Iseki & Co Ltd コンバインのフィードチェン変速装置
JP2013036571A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Honda Motor Co Ltd 変速機の軸受支持構造
FR3032798A1 (fr) * 2015-02-13 2016-08-19 Peugeot Citroen Automobiles Sa Boite de vitesses pour vehicule automobile a capteur du regime de l'arbre primaire de cette boite

Also Published As

Publication number Publication date
JP4171096B2 (ja) 2008-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101501877B1 (ko) 콤바인
JPH11230316A (ja) 作業車両の車速回転数検出装置
JP3943448B2 (ja) クローラ形トラクタ
JP2007008321A5 (ja)
JP4185602B2 (ja) コンバインのトランスミッション
JP4248064B2 (ja) トランスミッション
JP4570285B2 (ja) トラクタ
JP2004026029A (ja) 走行装置
JP3743318B2 (ja) 作業車両の操向制御装置
JP3507446B2 (ja) 作業車両の走行装置
JP5618568B2 (ja) 変速操作レバー用センサ構造
JP4419349B2 (ja) 走行装置
JP2009113682A (ja) 走行車両
JP3498686B2 (ja) コンバインにおける走行装置の伝動機構
JPH03113146A (ja) 超小型シヨベルカーに於けるトランスミツシヨンのウォームギヤ装置
JP2000142457A (ja) トランスミッション
JP2699149B2 (ja) 管理機
KR100617995B1 (ko) 차량의 주행전동장치
JP3828528B2 (ja) 農業用トラクタ
JP4204117B2 (ja) コンバインのポンプ駆動構造
JPH09315337A (ja) 作業車両の操向装置
JP2004067093A (ja) 農業用トラクタ
JP3662547B2 (ja) 農業用トラクタの走行駆動装置
JP2004065012A (ja) 走行車輌
JP3719256B2 (ja) コンバインにおける走行装置の伝動機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080805

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080808

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term