JP2004327654A - 半導体レーザモジュールおよびホログラムレーザユニットおよび光ピックアップ - Google Patents

半導体レーザモジュールおよびホログラムレーザユニットおよび光ピックアップ Download PDF

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Tetsuji Mori
哲司 守
Satoru Sugawara
悟 菅原
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Abstract

【課題】複数の半導体レーザ光の間隔を近接させる半導体レーザモジュールとして、量産に適した簡易な小型の構造のものを提供し、この場合、さらに、半導体レーザの放射角が何らかの面によって反射され、その面による反射を受けなかった低放射角のレーザ光と干渉することを防止する。
【解決手段】複数の半導体レーザ10,11と、同一平面内で光の進行方向を変える反射面が形成された光学素子14とを有する半導体レーザモジュールにおいて、前記光学素子14には、さらに、高放射角レーザ光反射部が形成されており、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるようになっている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザモジュールおよびホログラムレーザユニットおよび光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクの情報読み取り部である光ピックアップは、現在、小型化,低価格化,高性能化などの要求を受けている。1つの記録再生装置で複数種類のディスクを記録再生することによる小型化が期待されている。図1はホログラムレーザユニットの一例を示す図である。図1を参照すると、ホログラムレーザユニットは、偏光ホログラム1と、半導体レーザ2と、受光素子3と、キャップ4と、ステム5と、リード6とを備えている。ここで、偏光ホログラム1には複屈折材料が利用されており、その複屈折材料の一方の屈折率と等しい屈折率をもつ材料が複屈折材料の回折格子を充填している。半導体レーザ2からの直線偏光は、光ディスクへ向かう往きと光ディスクから反射された後の帰りにλ/4板7を通過することにより、偏光方向が90°回転し、復路において、偏光ホログラム1で回折が生じ、回折光が受光素子3で検出される。1つの記録再生装置で複数種類のディスクを記録再生する方法として、1つのホログラムレーザユニットの中に異なる波長の半導体レーザを実装させる方法がある。例えば、CD−RとDVDを1つの記録再生装置で記録再生できるようにするためには、波長780nmと波長650nmの2つの半導体レーザ装置を用いなければならない。そこで、波長650nmの半導体レーザチップと波長780nmの半導体レーザチップを1つのパッケージ上に並列して取り付けた半導体レーザ装置が提案されている。しかし、この半導体レーザ装置は、レーザチップ自身の幅やサブマウント幅の影響を受け、2つのレーザチップの発光点位置間隔が300〜400μmと大きくなってしまうため、ピックアップの光学系を設計するのが困難である。光学系の設計上は2つのレーザの発光点位置間隔を100μm程度にする事が必要であり、これを実現するために、例えば、波長選択性のある反射面を持つマイクロプリズムで光軸を重ねる方法と、反射面を利用して擬似的に発光点を近接させる方法とが提案されている。
【0003】
マイクロプリズムを利用する例は、例えば、特許文献1に開示されている。しかしながら、マイクロプリズムの透過率が100%ではないことに起因して、半導体レーザの出力が減衰してしまうという問題があり、また、波長選択性のある反射面を内部に持つため、マイクロプリズムの価格が高価になるという問題がある。
【0004】
また、反射面を利用して擬似的に発光点を近接させる方法としては、例えば特許文献2に、断面三角形の形状を有するサブマウントにより、発光点を近接させる方法が開示されている。この方法では、断面三角形の形状を有するサブマウントにより、半導体レーザからの出力は、近接した反射面で折り曲げられるので、発光点を擬似的に近接させることができる。しかしながら、45度の角度を持つ断面三角形の傾斜面を作ることは容易ではなく、コストを考慮した開発には至っていない。
【0005】
異なる2波長の半導体レーザ光を特殊な半導体レーザを用いて近接させる方法としては、半導体レーザの発光点が端部に寄った特殊なレーザを2つ近接させて配置する方法や、2つのレーザ光源を単一の半導体レーザチップにモノリシックに作る方法も提案されている。しかしながら、このように作製される半導体レーザでは異なる2つのレーザ光を共に高出力にすることは実現できていない。
【0006】
このように、従来の方法は、量産に適した簡便な方法ではなく、しかもそれを低コストに実現することが出来ない。従って、簡易な構造であり、高出力レーザを利用できる半導体レーザモジュールを開発し、ホログラムレーザユニット,光ピックアップに利用することが急を要する課題となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−184706号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平11−39684号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した課題を解決するため、本願の発明者は、本願の先願において、図2,図3(a),(b)に示すように、並列に配置された2つの半導体レーザ光が、対向した平行な一対の反射面の組により2回反射され、最終的に2つの半導体レーザ光の間隔を近接させる光学素子を提案した。なお、図2は斜視図、図3(a)は上面図、図3(b)は断面図である。このような構成の光学素子は、Siの異方性エッチングにより作製できるため、量産できる見込みが高い。しかしながら、半導体レーザ光が進行するにつれてビーム径が広がり、高放射角(例えば20°〜30°の放射角)のレーザ光が底面で反射され、進行してきた低放射角(例えば20°までの放射角)のレーザ光と干渉を起こす恐れがある。図3(b)において、矢印は底面で反射されたレーザ光を示している。従って、高放射角の半導体レーザ光による光の干渉を防止するような構成の光学素子の開発が必要である。
【0010】
本発明は、複数の半導体レーザ光の間隔を近接させる半導体レーザモジュールとして、量産に適した簡易な小型の構造のものを提供し、この場合、さらに、半導体レーザの放射角が何らかの面によって反射され、その面による反射を受けなかった低放射角のレーザ光と干渉することを防止することの可能な半導体レーザモジュールおよびホログラムレーザユニットおよび光ピックアップを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数の半導体レーザと、同一平面内で光の進行方向を変える反射面が形成された光学素子とを有する半導体レーザモジュールにおいて、前記光学素子には、さらに、高放射角レーザ光反射部が形成されており、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるようになっていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体レーザモジュールにおいて、複数の半導体レーザとして2つの半導体レーザが並列に配置されており、光学素子は、同一平面内で光の進行方向を変える反射面として、対向した平行な一対の反射面の組を2組有し、一対の反射面の組は、各半導体レーザからの出射光が第一反射面に入射して反射され、かつその反射光が対向する第二反射面で反射されるように配置されていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体レーザモジュールにおいて、各半導体レーザ光は、同一平面内で光の進行方向を変える反射面で反射された後に、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるように構成されていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載の半導体レーザモジュールにおいて、並列に配置された2つの半導体レーザの対向する反射面が左右対称に配置されていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、サブマウントと一体化されていることを特徴としている。
【0016】
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、Siで形成されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子に形成された前記反射面は、Siの(111)面からなることを特徴としている。
【0018】
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子に形成された前記反射面は、Siの異方性エッチングを利用して作製されることを特徴としている。
【0019】
また、請求項9記載の発明は、請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、2つの半導体レーザは、波長が異なっていることを特徴としている。
【0020】
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールを用いたホログラムレーザユニットである。
【0021】
また、請求項11記載の発明は、請求項10記載のホログラムレーザユニットを用いた光ピックアップである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0023】
本発明は、複数の半導体レーザと、同一平面内で光の進行方向を変える反射面(複数の半導体レーザ光の光軸を近接させるための反射面)が形成された光学素子とを有する半導体レーザモジュールにおいて、前記光学素子には、さらに、高放射角レーザ光反射部が形成されており、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光(例えば、放射角が20°〜30°のレーザ光)は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光(例えば、放射角が20°までのレーザ光)とは分離されるようになっていることを特徴としている。
【0024】
本発明では、複数の半導体レーザと、同一平面内で光の進行方向を変える反射面(複数の半導体レーザ光の光軸を近接させるための反射面)が形成された光学素子とを有する半導体レーザモジュールにおいて、前記光学素子には、さらに、高放射角レーザ光反射部が形成されており、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるので、複数の半導体レーザ光の間隔を近接させる半導体レーザモジュールとして、量産に適した簡易な小型の構造のものを提供し、この場合、さらに、半導体レーザの放射角が何らかの面によって反射されて、その面による反射を受けなかった低放射角の光と干渉することを防止することができる。すなわち、このような半導体レーザモジュールは、小型であり、量産に適し、さらに、悪影響を及ぼす干渉光が生じさせることなく、目的の光の光軸を変えることができる。
【0025】
ここで、より具体的に、複数の半導体レーザとして2つの半導体レーザが並列に配置されており、光学素子は、同一平面内で光の進行方向を変える反射面(複数の半導体レーザ光の光軸を近接させるための反射面)として、例えば、対向した平行な一対の反射面の組を2組有し、一対の反射面の組は、各半導体レーザからの出射光が第一反射面に入射して反射され、かつその反射光が対向する第二反射面で反射されるように配置されている。
【0026】
また、この場合、各半導体レーザ光は、同一平面内で光の進行方向を変える反射面(複数の半導体レーザ光の光軸を近接させるための反射面)(第一反射面,第二反射面の両方)で反射された後に、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるように構成されている。
【0027】
また、上述の半導体レーザモジュールにおいて、並列に配置された2つの半導体レーザの対向する反射面が左右対称に配置されていることが好ましい。
【0028】
また、上述の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、サブマウントと一体化されていることが好ましい。このように、光学素子をサブマウントと一体化することにより、光学素子をサブマウントに実装する工程を省くことができ、コストを低減することができる。
【0029】
また、上述の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、例えば、Siで形成されている。ここで、光学素子に形成された前記反射面は、Siの(111)面からなっている。また、光学素子に形成された前記反射面は、例えば、Siの異方性エッチングを利用して作製される。このように、光学素子がSiで形成されているときには、反射面を有する光学素子の部材をSiの異方性エッチングを利用して作製することができ(低コストで容易に作製でき)、量産に適している。そして、面精度の良い反射面を有する光学素子を利用して、半導体レーザの反射後のスポット形状を良好にすることができる。
【0030】
また、上述の半導体レーザモジュールにおいて、2つの半導体レーザは、波長が異なっている。このように、2つの半導体レーザの波長が異なっているときには、複数種類のディスクの記録再生装置に応用できる半導体レーザモジュールを提供することができる。
【0031】
また、上述した本発明の半導体レーザモジュールを用いて、ホログラムレーザユニットを構成することができる。この場合には、構造が簡単であり、小型で低コストなホログラムレーザユニットを提供することができる。
【0032】
また、上述した本発明のホログラムレーザユニットを用いて、光ピックアップを構成することができる。この場合には、構造が簡単であり、小型で低コストな光ピックアップを提供することができる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0034】
(実施例1)
実施例1は、請求項1〜4、6〜9に係る発明に対応するものである。図4,図5(a),(b)は実施例1の半導体レーザモジュールを示す図である。なお、図4は斜視図であり、図5(a)は上面図、図5(b)は断面図である。図4を参照すると、異なる波長のレーザ光を出射する2つの半導体レーザ10,11がサブマウント12上に実装されている。具体的に、半導体レーザ10は波長650nm、半導体レーザ11は波長780nmである。半導体レーザ10,11の各々の発光部付近の箇所はサブマウント12上で突き出すように配置されている。サブマウント12は、ステム13に実装されている。また、光学素子14は、対向する平行な反射面を2組有している。また、光学素子14は、材質がSiであり、上面の面方位は(110)である。また、光学素子14には、上面と垂直な方向に深さ約160μmの溝が形成されており、溝の側面である(111)面が反射面となっている。反射面にはTiを介してAuが蒸着されている。反射面はSiの異方性エッチングを利用して作製されているため、半導体レーザビーム径領域(長軸100μm,短軸50μmの楕円領域)にて要求仕様面精度λ/50を満たしている。図5(a),(b)に示すように、半導体レーザ光のうち、例えば20°までの低放射角光は対向する反射面による2回の反射により光軸がシフトしたまま光学素子の外に取り出されるが、例えば20〜30°の高放射角光は、対向する反射面による2回の反射により光軸がシフトされた後、さらに、光学素子14の出射側に形成されている反射面(高反射角レーザ光反射部)によって反射される。光学素子14での2回反射を利用することにより、半導体レーザ10からの光と半導体レーザ11からの光との間隔を近接させることが可能になる。具体的に、光学素子14による反射後の半導体レーザ10からの出射光と半導体レーザ11からの出射光は、間隔が約100μmに近接しており、互いに平行である。
【0035】
実施例1の半導体レーザモジュールは、構成が簡単であり、光学素子14の反射を利用することによって、2つの半導体レーザ10,11の光軸間隔を約100μmに近接させることが可能となる。ここで、光学素子14の対向する平行な反射面の2組は、一度の異方性エッチングにより作製することができるため、簡易に低コストで作製することが可能である。また、20〜30°の高放射角光は、図5(a),(b)の高放射角レーザ光反射部によって反射され、放射角20°までの低放射角光の光路とは全く異なる光路を進行するため、20〜30°の高放射角光と放射角20°までの低放射角光とは、互いに干渉しない。
【0036】
(実施例2)
実施例2は請求項10,11に係る発明に対応するものである。図6は実施例2のホログラムレーザーユニット,光ピックアップ光学系を示す図である。なお、図6は斜視図であり、レーザ光が放射される様子や集光される様子を模式的に示している。
【0037】
図6の光ピックアップ光学系では、実施例1による図4の構造の半導体レーザモジュールが、ホログラムレーザユニット15中に使用されている。光軸間の間隔が約100μmに近接した2つのレーザ光は、2波長コリメートレンズ16を通り、立ち上げミラー17により進行方向を変え、λ/4板18,対物レンズ19を通過して、光ディスク20に達する。このようなホログラムレーザユニット15を用いることにより、DVD記録再生用のホログラムレーザユニットとCD記録再生用のホログラムレーザユニットとを一体化させている。
【0038】
図6に示す光ピックアップ光学系では、ホログラムレーザユニット15を用いることにより、従来の光ピックアップ光学系と比較して部品点数を少なくすることが可能となり、光ピックアップの小型化が可能となる。また、半導体レーザとして高出力レーザを利用することができるため、CDとDVDの両方に対応した書き込み用にも利用できる光ピックアップである。
【0039】
(実施例3)
実施例3は請求項1,6〜9に係る発明に対応するものである。図7,図8(a),(b)は実施例3の半導体レーザモジュールを示す図である。なお、図7は斜視図であり、図8(a)は上面図、図8(b)は断面図である。図7を参照すると、異なる波長のレーザ光を出射する2つの半導体レーザ10,11がサブマウント12上に実装されている。半導体レーザ10は波長650nm、半導体レーザ11は波長780nmである。半導体レーザ10,11の各々の発光部付近の箇所はサブマウント12上で突き出すように配置されている。サブマウント12は、ステム13に実装されている。また、光学素子21は、対向する平行な反射面を1組有している。また、光学素子21は、材質がSiであり、上面の面方位は(110)である。また、光学素子21には、上面と垂直な方向に深さ約160μmの溝が形成されており、溝の側面である(111)面が反射面となっている。反射面はSiの異方性エッチングを利用して作製されているため、半導体レーザビーム径領域(長軸100μm,短軸50μmの楕円領域)にて要求仕様面精度λ/50を満たしている。反射面にはTiを介してAuが蒸着されている。図8(a),(b)に示すように、半導体レーザ光のうち、例えば20°までの低放射角光は対向する反射面による2回の反射により光軸がシフトしたまま光学素子の外に取り出されるが、例えば20〜30°の高放射角光は、対向する反射面による2回の反射により光軸がシフトされた後、さらに、光学素子21の出射側に形成されている反射面(高反射角レーザ光反射部)によって反射される。光学素子21での2回反射を利用することにより、反射された半導体レーザ10からの光と反射を伴わない半導体レーザ11からの光との間隔を近接させることが可能になる。具体的に、光学素子21による反射後の半導体レーザ10からの出射光と半導体レーザ11からの出射光は、間隔が約120μmに近接しており、互いに平行である。
【0040】
実施例3の半導体レーザモジュールは、構成が簡単であり、光学素子21の反射を利用することによって、2つの半導体レーザ10,11の光軸間隔を約120μmに近接させることが可能である。ここで、光学素子21の対向する平行な反射面は、一度の異方性エッチングにより作製することができるため、簡易に低コストで作製することが可能である。また、20〜30°の高放射角光は、図8の高放射角レーザ光反射部によって反射され、放射角20°までの低放射角光の光路とは全く異なる光路を進行するため、20〜30°の高放射角光と放射角20°までの低放射角光とは、互いに干渉しない。
【0041】
(実施例4)
実施例4は請求項10,11に係る発明に対応するものである。図9はホログラムレーザユニット,光ピックアップ光学系を示す図である。なお、図9は斜視図であり、レーザ光が放射される様子や集光される様子を模式的に示している。
【0042】
図9の光ピックアップ光学系では、実施例3による図7の構造の半導体レーザモジュールが、ホログラムレーザユニット22中に使用されている。約120μmに近接した2つのレーザ光は、2波長コリメートレンズ16を通り、立ち上げミラー17により進行方向を変え、λ/4板18,対物レンズ19を通過して、光ディスク20に達する。このようなホログラムレーザユニット22を用いることにより、DVD記録再生用のホログラムレーザユニットとCD記録再生用のホログラムレーザユニットとを一体化させている。
【0043】
図9に示す光ピックアップ光学系では、ホログラムレーザユニット22を用いることにより、従来の光ピックアップ光学系と比較して部品点数を少なくすることが可能となり、光ピックアップの小型化が可能となる。また、半導体レーザとして高出力レーザを利用することができるため、CDとDVDの両方に対応した書き込み用にも利用できる光ピックアップである。
【0044】
(実施例5)
実施例5は請求項1〜9に係る発明に対応するものである。図10,図11(a),(b)は実施例5の半導体レーザモジュールを示す図である。なお、図10は斜視図であり、図11(a)は上面図、図11(b)は断面図である。図10を参照すると、異なる波長のレーザ光を出射する2つの半導体レーザ10,11が光学素子23上に実装されている。半導体レーザ10は波長650nm、半導体レーザ11は波長780nmである。光学素子23は、対向する平行な反射面を2組有しており、サブマウントと一体となっている。反射面をもつ箇所は、2つの半導体レーザ10,11が実装されている面よりも、高さが高く作製されている。また、光学素子23は、材質がSiである。光学素子23は、上面と垂直な方向に深さ約200μmの溝が形成されており、溝の側面である(111)面が反射面となっている。反射面にはTiを介してAuが蒸着されている。反射面はSiの異方性エッチングにより作製されているため、半導体レーザビーム径領域(長軸100μm,短軸50μmの楕円領域)にて要求仕様面精度λ/50を満たしている。図11(a),(b)に示すように、半導体レーザ光のうち、例えば20°までの低放射角光は対向する反射面による2回の反射により光軸がシフトしたまま光学素子の外に取り出されるが、例えば20〜30°の高放射角光は、対向する反射面による2回の反射により光軸がシフトされた後、さらに、光学素子23の出射側に形成されている反射面(高反射角レーザ光反射部)によって反射される。光学素子23での2回反射を利用することにより、半導体レーザ10からの光と半導体レーザ11からの光との間隔を近接させることが可能になる。具体的に、光学素子23による反射後の半導体レーザ10からの出射光と半導体レーザ11からの出射光は、間隔が約100μmに近接しており、互いに平行である。
【0045】
実施例5の半導体レーザモジュールは、構成が簡単であり、光学素子23の反射を利用することによって、2つの半導体レーザ10,11の光軸間隔を約100μmに近接させることが可能である。ここで、光学素子23の対向する平行な反射面の2組は、一度の異方性エッチングにより作製することができるため、簡易に低コストで作製することが可能である。また、20〜30°の高放射角光は、図11の高放射角レーザ光反射部によって反射され、放射角20°までの低放射角光の光路とは全く異なる光路を進行するため、20〜30°の高放射角光と放射角20°までの低放射角光とは、互いに干渉しない。また、実施例1,3と比較して、反射面をもつ光学素子がサブマウントと一体化されているため、光学素子の実装が容易となる。
【0046】
以上、実施例1〜5を示したが、本発明はこれらの実施例1〜5に限定されるものではない。例えば、光学素子14におけるSiの反射面の面方位として(111)を用いるかわりに、他の面方位を用いることもできる。また、反射面を有する光学素子の形状は、様々のものにすることができる。また、反射面の面精度を向上させる方法として、異方性エッチング以外の作製方法を用いることもできる。また、実施例1,2では、光学素子14,21の大きさを、実装の歩留りを上げるような、より大きい大きさにすることも可能であり、反射面の数も限定されるものではない。また、使用する半導体レーザの個数,設置する位置も限定されるものではなく、波長は650nm,780nmに限定されない。また、最終的な半導体レーザの光軸間隔も限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1乃至請求項9記載の発明によれば、複数の半導体レーザと、同一平面内で光の進行方向を変える反射面(複数の半導体レーザ光の光軸を近接させるための反射面)が形成された光学素子とを有する半導体レーザモジュールにおいて、前記光学素子には、さらに、高放射角レーザ光反射部が形成されており、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるようになっているので、複数の半導体レーザの光軸を近接させる半導体レーザモジュールとして、量産に適した簡易な小型の構造のものを提供し、この場合、さらに、半導体レーザの放射角が何らかの面によって反射され、その面による反射を受けなかった低放射角の光と干渉することを防止することができる。
【0048】
特に、請求項5記載の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、サブマウントと一体化されているので、コストを低減することができる。
【0049】
また、請求項6記載の発明では、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子はSiで形成されているので、反射面を有する光学素子の部材をSiの異方性エッチングを利用して作製することができ(低コストで容易に作製でき)、量産に適している。
【0050】
また、請求項9記載の発明では、2つの半導体レーザは波長が異なっているので、複数種類のディスクの記録再生装置に応用できる半導体レーザモジュールを提供することができる。
【0051】
また、請求項10記載の発明によれば、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールを用いたホログラムレーザユニットであるので、構造が簡易であり、小型のホログラムレーザユニットを提供することができる。
【0052】
また、請求項11記載の発明によれば、請求項10記載のホログラムレーザユニットを用いた光ピックアップであるので、構造が簡易であり、小型の光ピックアップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラムレーザユニットの一例を示す図である。
【図2】本願の先願の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図3】本願の先願の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図4】実施例1の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図5】実施例1の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図6】実施例2の光ピックアップ光学系を示す図である。
【図7】実施例3の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図8】実施例3の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図9】実施例4の光ピックアップ光学系を示す図である。
【図10】実施例5の半導体レーザモジュールを示す図である。
【図11】実施例5の半導体レーザモジュールを示す図である。
【符号の説明】
1 偏光ホログラム
2 半導体レーザ
3 受光素子
4 キャップ
5 ステム
6 リード
7 λ/4板
8 接着剤
9 光学素子
10 半導体レーザ
11 半導体レーザ
12 サブマウント
13 ステム
14 光学素子
15 ホログラムレーザユニット
16 2波長コリメートレンズ
17 立ち上げミラー
18 λ/4板
19 対物レンズ
20 光ディスク
21 光学素子
22 ホログラムレーザユニット
23 サブマウント一体型光学素子

Claims (11)

  1. 複数の半導体レーザと、同一平面内で光の進行方向を変える反射面が形成された光学素子とを有する半導体レーザモジュールにおいて、前記光学素子には、さらに、高放射角レーザ光反射部が形成されており、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるようになっていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  2. 請求項1記載の半導体レーザモジュールにおいて、複数の半導体レーザとして2つの半導体レーザが並列に配置されており、光学素子は、同一平面内で光の進行方向を変える反射面として、対向した平行な一対の反射面の組を2組有し、一対の反射面の組は、各半導体レーザからの出射光が第一反射面に入射して反射され、かつその反射光が対向する第二反射面で反射されるように配置されていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  3. 請求項1または請求項2記載の半導体レーザモジュールにおいて、各半導体レーザ光は、同一平面内で光の進行方向を変える反射面で反射された後に、半導体レーザ光のうちの高放射角レーザ光は、高放射角レーザ光反射部により反射され、高放射角レーザ光反射部による反射を受けなかった低放射角レーザ光とは分離されるように構成されていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  4. 請求項2または請求項3記載の半導体レーザモジュールにおいて、並列に配置された2つの半導体レーザの対向する反射面が左右対称に配置されていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、サブマウントと一体化されていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子は、Siで形成されていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子に形成された前記反射面は、Siの(111)面からなることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、光学素子に形成された前記反射面は、Siの異方性エッチングを利用して作製されることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  9. 請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールにおいて、2つの半導体レーザは、波長が異なっていることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の半導体レーザモジュールを用いたホログラムレーザユニット。
  11. 請求項10記載のホログラムレーザユニットを用いた光ピックアップ。
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