JP2005294279A - 多波長レーザ光源及び、それを用いた光ヘッド装置及び光情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多波長レーザ光源から出射するレーザ光の光軸が各波長ごとに分離していると、光ピックアップ等の光学系と組み合わせた時に、各波長ごとに光軸調整が必要となり、組み立て工数、調整個所が増加するという課題がある。
【解決手段】第1の半導体レーザ11と第2の半導体レーザ12から出射したレーザ光のうち、一方のレーザ光は回折し、他方のレーザ光は回折しない波長選択性を有する回折素子14によって、両方のレーザ光の光軸を一致させる。さらに、レーザの筐体部と、回折素子14に円筒形の嵌合部を設けることにより、回折素子14の位置調整と固定を容易にした。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の半導体レーザ11と第2の半導体レーザ12から出射したレーザ光のうち、一方のレーザ光は回折し、他方のレーザ光は回折しない波長選択性を有する回折素子14によって、両方のレーザ光の光軸を一致させる。さらに、レーザの筐体部と、回折素子14に円筒形の嵌合部を設けることにより、回折素子14の位置調整と固定を容易にした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクあるいは光カードなど、光媒体もしくは光磁気媒体上に情報の記録・再生あるいは消去を行う光情報処理装置及び光情報処理装置に好適な光ヘッド装置及び多波長レーザ光源に関するものであって、特に、基板表面から情報記録面までの寸法が異なる各種の光媒体もしくは光磁気媒体上に、情報の記録・再生あるいは消去を行うことができる光情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチメディア情報を扱う高密度・大容量の記憶媒体として、DVDと称する光ディスクが用いられるようになっている。本DVDは波長略650nmのレーザ光を用い、NA(開口数)が略0.6の対物レンズを用いて記録・再生が行われている。一方、波長略780nmのレーザ光と、NA略0.45の対物レンズを用いるコンパクトディスク(CD)もDVD程の記憶容量を必要としない分野で数多く使われている。CDの中でもCD−Rと称する光ディスクは反射率の波長依存性があり、780nm近傍では高反射率であるが、650nm付近では低反射率であるのでDVD及びCD−Rを記録・再生しようとする光ヘッド装置では必然的に略650nmのレーザ光源と略780nmのレーザ光源が必要となる。
【0003】
一方、光ヘッド装置の小型化、薄型化、低コスト化の要求からは、CDとDVDの光学系はできる限り共用化する方向にあり、例えば、収束用レンズだけを、DVD光ディスク用とCD用の2種類の収束用レンズを切り換えたり、収束用レンズも共用化してNAだけをDVD光ディスクの時は大きく、CDの時には小さくするように機械的または、光学的に変えるなどの方式がとられている。
【0004】
更に近年では1チップの半導体レーザ(LD:レーザダイオード)に赤外レーザの発光層と赤色レーザの発光層を形成して光源をも集積化する技術が開発されてきている。また一つのパッケージ内に2種類の半導体レーザチップを実装した2波長光源も開発されている。以下、上述した2つの光源をまとめて2波長LDと呼ぶことにする。以下、2波長LDを用いた従来例(例えば、特開2001−143312号公報)について図面を参照しながら説明する。図5は従来の光ヘッド装置の光学構成を示す図であり、図5において1は2波長LD、2はレーザ光、3は回折格子、4はハーフミラー、5はコリメートレンズ、6は対物レンズ、7は光ディスク、8は回折素子であり、650nmのレーザ光は透過し、780nmのレーザ光は回折するような光学素子である。9はPDICであり、光検出器とICを一体化した素子である。
【0005】
2波長LD1を出射したレーザ光2はハーフミラー4により反射されコリメートレンズ5によって平行光となる。回折格子3は略780nmのレーザ光を回折して0次とプラスマイナス1次の3つの回折光を出射するためのものである。コリメートレンズ5によって平行光となったレーザ光は対物レンズ6により光ディスク7に集光される。光ディスク7から反射される光は対物レンズ6、コリメートレンズ5、ハーフミラー4を透過して回折素子8に入射する。波長略650nmのレーザ光は回折素子8を透過してPDIC9に入射する。一方波長略780nmのレーザ光は回折素子8により回折されてPDIC9に入射する。回折素子8によって650nmの光と780nmの光の光路を合わせることによりPDIC9を共用出来ることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例においては回折素子8の位置調整を光ヘッド装置を組み立てる段階で行わなければならず、各波長ごとに光軸調整が必要となり、組み立て工数、調整個所が増加するという課題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、複数の波長のレーザ光を同一光軸で出射する多波長レーザ光源およびそれを用いた光ヘッド装置および光情報処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の多波長レーザ光源は、互いに波長の異なる複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源を収めた筐体と、前記複数のレーザ光源から出射したレーザ光の内、少なくとも2つのレーザ光の光軸を一致させて出射させる回折格子と、前記回折格子の前記筐体に対する変位の自由度を前記レーザ光源の出射光軸周りの回転自由度と前記レーザ光源の出射光軸方向の並進自由度の2自由度に制限する機構とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記回折格子は、波長選択性回折格子であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記回折格子は、偏光異方性回折格子であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記レーザ光源は2つの半導体レーザ光源であり、一方のレーザ光源に対して他方のレーザ光源の出射光軸を傾けたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記レーザ光源はモノリシック2波長レーザ光源であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記レーザ光源は第1のレーザ光源と第2のレーザ光源と第3のレーザ光源からなり、前記回折格子は第1の回折格子と第2の回折格子からなり、第1の回折格子により第1のレーザ光源と第2のレーザ光源の出射光軸を同軸化すると共に、第2の回折格子により第3のレーザ光源の出射光軸を第1及び第2のレーザ光源の出射光軸と同軸化することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源は同一基板に形成されたモノリシック2波長レーザ光源であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記筐体及び、前記回折格子または前記回折格子の支持体は円筒形部を有しており、前記筐体の円筒形部と前記回折格子または前記回折格子の支持体の円筒形部とが嵌合することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の光ヘッド装置は、前記本発明の多波長レーザ光源から出射する光を光情報媒体に集光する集光光学系と前記光情報媒体から反射する反射光を検出する光検出器とを少なくとも備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の光ヘッド装置は、前記光検出器を前記複数のレーザ光源に対して共用することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の光情報処理装置は、光情報媒体と、前記光情報媒体の駆動機構と、前記本発明の光ヘッド装置と、前記光ヘッド装置より得られるフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号のそれぞれを用いたフォーカスサーボ駆動機構と、トラッキングサーボ駆動機構と、前記フォーカスサーボ駆動機構、トラッキングサーボ駆動機構を制御するための電気回路とを備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の多波長レーザ光源の構成図である。図1(b)において10は筐体であり、円筒形部分を有する。11は第1の半導体レーザであり、波長略650nmのレーザ光を出射する。12は第2の半導体レーザであり、波長780nmのレーザ光を出射する。第1の半導体レーザ11の発光点と第2の半導体レーザ12の発光点の間隔は本実施の形態においては110μmである。13はレーザ窓ガラスである。14は回折素子であり、樹脂成形により、円筒形状部を有するように成型されている。15は回折素子14に形成された直線回折格子である。
【0021】
図1(a)は図1(b)に示した多波長レーザ光源の上面図であり、15は直線回折格子でありそのピッチは本実施の形態では34μmである。図1(b)において回折素子14の円筒形状部の内径は筐体10の円筒部に嵌合するように設計されており、回折格子14は筐体10に対して回転と1軸の並進だけができる。更に、直線回折格子は位相型の回折格子であり、その溝深さは波長650nmに対して1波長の位相段差を与えるように設定されている。具体的には回折素子14の屈折率を1.5とすると、溝深さは1.3μmとなる。
【0022】
前述のように溝深さを設定することにより、回折素子14は波長650nmの光に対しては回折が生ぜず、波長780nmの光に対しては回折するようになっている。第1の半導体レーザ11を出射した略650nmのレーザ光は回折素子14を透過するが、第2の半導体レーザ12を出射した略780nmのレーザ光は回折素子14で回折される。第1の半導体レーザ11と直線回折格子15の間隔(空気換算長)が4.794mmであり、かつ第1の半導体レーザ11及び第2の半導体レーザ12の各々の発光点を結ぶ直線に対して直線回折格子15が直交するように回折素子14を回転及び光軸方向に位置調整し固定することにより、波長780nmのレーザ光の仮想的な発光点と波長650nmのレーザ光の発光点を一致させることが出来る。
【0023】
回折素子14と筐体10とが互いに回転可能で軸方向に摺動可能なように互いの嵌合部を円筒形にすることで、直線回折格子15の筐体10に対する変位の自由度を第1の半導体レーザ11の出射光軸周りまたは直線回折格子15を通過したレーザ光の出射光軸周りの回転自由度と第1のレーザ光源11の出射光軸方向または直線回折格子15を通過したレーザ光の出射光軸方向の並進自由度との2自由度に制限する機構を構成することができ、これにより半導体レーザ11及び12と直線回折格子15の位置調整が単純な構造で容易に可能となる。
【0024】
また、本実施の形態においては図1に示すように、第2の半導体レーザ12を略1.3度傾けている。第2の半導体レーザ12を傾けることにより、第1の半導体レーザ11から出射したレーザ光の強度分布が最大となる光線と第2の半導体レーザ12から出射したレーザ光の強度分布が最大となる光線とを一致させることが可能となる。第2の半導体レーザ12を傾ける角度は第1の半導体レーザ11と、第2の半導体レーザ12の発光点間隔および、第1の半導体レーザ11と直線回折格子15の間隔によって決まる。なお、第1の半導体レーザ11と第2の半導体レーザ12とは同一基板に形成されたモノリシック2波長レーザでも構わない。
【0025】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2の多波長レーザ光源の構成図である。図2において16は筐体であり、円筒形部分を有する。17は第3の半導体レーザであり、波長略650nmのレーザ光と、波長780nmのレーザ光を出射するモノリシック2波長レーザである。18は第4の半導体レーザであり、波長405nmのレーザ光を出射する。第4の半導体レーザ18から出射するレーザ光の偏光面は第3の半導体レーザ17から出射するレーザ光の偏光面と直交するように相互の配置を構成している。レーザ光の偏光面を直交させるには、一方のレーザチップを光軸周りに90度回転させても良いし、一方のレーザチップはTEモードで発振し、他方のレーザチップはTMモードで発振するようにしても良いし、あるいは一方のレーザの光路にのみ、2分の1波長板を挿入して偏光面を回転させても構わない。
【0026】
19は回折素子であり、ニオブ酸リチウムの基材に波長650nmに対しては1波長の整数倍、波長780nmに対しては1波長の非整数倍になるような溝を形成しており、偏光異方性と波長選択性を有する。20は偏光異方性回折素子であり、レーザ光の偏光方向に応じて回折と透過が切り替わる。回折素子19は円筒形状部を有し、円筒形部の内径は筐体16と嵌合するように設定されている。偏光異方性回折素子20は第3の半導体レーザ17から出射するレーザ光の偏光面に対しては回折せず、第4の半導体レーザ18から出射するレーザ光の偏光面に対しては回折するように配置されている。偏光異方性回折素子20は円筒形状部を有し、円筒形部の内径は回折素子19の円筒形部と嵌合するように設定されている。
【0027】
以上のように構成された多波長レーザ光源において以下その動作を述べる。回折素子19は波長650nmのレーザ光と波長780nmのレーザ光に対しては実施の形態1で説明したと同様の作用を有し、第3の半導体レーザ17から出射した波長650nmのレーザ光の光軸と波長780nmのレーザ光の光軸を一致させる。第3の半導体レーザ17から出射した波長650nmのレーザ光と波長780nmのレーザ光は回折素子19によって光軸が一致した後、偏光異方性回折素子20を透過する。一方、第4の半導体レーザ18から出射するレーザ光は、回折素子19を透過し、偏光異方性回折素子20により、回折される。
【0028】
第3の半導体レーザ17の波長650nmのレーザ光の発光点と第4の半導体レーザ18の発光点間隔が300μmであり、偏光異方性回折素子20の格子ピッチが7.5μmの時、第3の半導体レーザ17と偏光異方性回折素子20の間隔(空気換算長)を5.547mmとすることにより、波長405nmのレーザ光の光軸と波長780nmのレーザ光及び波長650nmのレーザ光の光軸を一致させることが可能となる。以上のように、偏光異方性と波長選択性を有する回折素子19と偏光異方性回折素子20と筐体16を互いに嵌合するように構成することにより、各レーザ光の光軸を簡便に一致させることが可能となる。
【0029】
なお、本実施の形態において回折素子19は偏光異方性と波長選択性を有する素子としたが、波長780nmのレーザ光に対して位相差が1波長となる溝深さを有する波長選択性素子としても構わない。回折格子19を上記のような波長選択性素子とした場合には、波長780nmの光が透過し、波長650nmの光が回折されるようになる。一方波長405nmの光の波長は、780nmの波長の略半分であるので、大部分の光は透過することとなる。
【0030】
(実施の形態3)
次に実施の形態3の光ヘッド装置について図3を用いて説明する。図3は実施の形態3の光ヘッド装置の光学系を示す図であり、図3において21は多波長レーザ光源、22は直線回折格子であり、レーザ光を分岐する。23はレーザ光であり、多波長レーザ光源21から出射した光である。24はハーフミラーであり、多波長レーザ光源21から出射したレーザ光23の一部を反射する。25はコリメートレンズであり、多波長レーザ光源21から出射したレーザ光を平行光にする。26は対物レンズであり、レーザ光を集光する。27は光ディスクである。28はレーザ光であり、光ディスク27から反射して、ハーフミラー24を透過した光である。29は光検出器であり、レーザ光28を光電変換して電気信号として出力する。
【0031】
以上のように構成された光ヘッド装置について以下、その動作を説明する。多波長レーザ光源21から出射したレーザ光23は直線回折格子22によって、0次と±1次の光に分岐される。図3においては簡単のため、0次光のみを示している。次に、レーザ光23はハーフミラー24によって一部が反射され、コリメートレンズ25によって平行光となる。コリメートレンズ25を透過したレーザ光は対物レンズ26によって、光ディスク27の図示しない記録層に集光される。次に光ディスク27の記録層から反射されたレーザ光28は対物レンズ26とコリメートレンズ25およびハーフミラー24を透過して光検出器29によって受光される。光検出器29で受光されたレーザ光は光電変換されて、公知の非点収差法によるフォーカスエラー信号及び公知の3ビーム法や、位相差法、プッシュプル法、ディファレンシャルプッシュプル法によるトラッキングエラー信号を生成すると共に、光ディスク27の記録層の情報に対応した信号を生成する。
【0032】
本実施の形態の光ヘッド装置を構成する多波長レーザ光源21、直線回折格子22、ハーフミラー24、コリメートレンズ25、対物レンズ26、光検出器29は相互に位置調整が必要であるが、多波長レーザ光源21から出射するレーザ光は全て光軸が一致しているので、一つのレーザ光に対して位置調整をするだけで、全てのレーザ光に対しての位置調整が出来、他のレーザ光に対する調整は不要となるので、光ヘッド装置の組立工程の簡素化に寄与すること大である。また、光検出器29の受光部も全ての波長で共用化出来るので、小型化、低コスト化に対する寄与すること大である。
【0033】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4の光情報処理装置について図4を用いて説明する。図4において30は発明の実施の形態3で説明した光ヘッド装置であり、31は光情報媒体である光ディスク、32は光ディスク31の駆動機構であるモータであり、光ディスク31を支持・回転させる。33は回路基板であり、34は電源である。光ディスク31は、モータ32によって回転される。光ヘッド装置30は、光ディスク31との位置関係に対応する信号を回路基板33へ送る。回路基板33はこの信号を演算して、光ヘッド装置30もしくは光ヘッド装置30内の対物レンズを微動させるための信号を出力する。
【0034】
光ヘッド装置30もしくは光ヘッド装置30内の対物レンズはフォーカスサーボ駆動機構(図示せず)、トラッキングサーボ駆動機構(図示せず)およびこれらの駆動機構を制御し、情報の読み出し、または書き込みもしくは消去といった動作を行うための電気回路である回路基板33によって、光ディスク31に対してフォーカスサーボと、トラッキングサーボを行い、光ディスク31に対して、情報の読み出し、または書き込みもしくは消去を行う。34は電源または外部電源との接続部であり、ここから回路基板33、光ヘッド装置の駆動機構、モータ32及び対物レンズ駆動装置へ電気を供給する。なお、電源もしくは外部電源との接続端子は各駆動回路にそれぞれ設けられていても何ら問題ない。
【0035】
本発明の光ヘッド装置を用いて構成された光情報処理装置は、多波長の光源が一体化され、光軸が一致しているため、小型で信頼性の高い構成とすることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明多波長レーザ光源によれば、複数のレーザ光源を一つの筐体に収めて小型化すると共に、出射レーザ光の光軸が一致しているので、光学系の光軸調整が一度で可能になり、調整工程が簡素化できることとなる。
【0037】
また、本発明の光ヘッド装置によれば、光学系の調整が簡素化され、生産設備および、光ヘッド装置の低コスト化に寄与する。
【0038】
また、本発明の光情報処理装置によれば、DVDやCD、さらに青色のレーザを用いた光ディスクの記録・再生に対応可能な光情報処理装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の多波長レーザ光源の構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態2の多波長レーザ光源の構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態3による光ヘッド装置の構成を示す図
【図4】本発明の実施の形態4による光情報処理装置の構成を示す図
【図5】従来の光ヘッド装置の光学構成を示す図
【符号の説明】
10 筐体
11 第1の半導体レーザ
12 第2の半導体レーザ
13 レーザ窓ガラス
14 回折素子
15 直線回折格子
16 多波長レーザ光源
17 第3の半導体レーザ
18 第4の半導体レーザ
19 回折素子
20 偏光異方性回折格子
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクあるいは光カードなど、光媒体もしくは光磁気媒体上に情報の記録・再生あるいは消去を行う光情報処理装置及び光情報処理装置に好適な光ヘッド装置及び多波長レーザ光源に関するものであって、特に、基板表面から情報記録面までの寸法が異なる各種の光媒体もしくは光磁気媒体上に、情報の記録・再生あるいは消去を行うことができる光情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチメディア情報を扱う高密度・大容量の記憶媒体として、DVDと称する光ディスクが用いられるようになっている。本DVDは波長略650nmのレーザ光を用い、NA(開口数)が略0.6の対物レンズを用いて記録・再生が行われている。一方、波長略780nmのレーザ光と、NA略0.45の対物レンズを用いるコンパクトディスク(CD)もDVD程の記憶容量を必要としない分野で数多く使われている。CDの中でもCD−Rと称する光ディスクは反射率の波長依存性があり、780nm近傍では高反射率であるが、650nm付近では低反射率であるのでDVD及びCD−Rを記録・再生しようとする光ヘッド装置では必然的に略650nmのレーザ光源と略780nmのレーザ光源が必要となる。
【0003】
一方、光ヘッド装置の小型化、薄型化、低コスト化の要求からは、CDとDVDの光学系はできる限り共用化する方向にあり、例えば、収束用レンズだけを、DVD光ディスク用とCD用の2種類の収束用レンズを切り換えたり、収束用レンズも共用化してNAだけをDVD光ディスクの時は大きく、CDの時には小さくするように機械的または、光学的に変えるなどの方式がとられている。
【0004】
更に近年では1チップの半導体レーザ(LD:レーザダイオード)に赤外レーザの発光層と赤色レーザの発光層を形成して光源をも集積化する技術が開発されてきている。また一つのパッケージ内に2種類の半導体レーザチップを実装した2波長光源も開発されている。以下、上述した2つの光源をまとめて2波長LDと呼ぶことにする。以下、2波長LDを用いた従来例(例えば、特開2001−143312号公報)について図面を参照しながら説明する。図5は従来の光ヘッド装置の光学構成を示す図であり、図5において1は2波長LD、2はレーザ光、3は回折格子、4はハーフミラー、5はコリメートレンズ、6は対物レンズ、7は光ディスク、8は回折素子であり、650nmのレーザ光は透過し、780nmのレーザ光は回折するような光学素子である。9はPDICであり、光検出器とICを一体化した素子である。
【0005】
2波長LD1を出射したレーザ光2はハーフミラー4により反射されコリメートレンズ5によって平行光となる。回折格子3は略780nmのレーザ光を回折して0次とプラスマイナス1次の3つの回折光を出射するためのものである。コリメートレンズ5によって平行光となったレーザ光は対物レンズ6により光ディスク7に集光される。光ディスク7から反射される光は対物レンズ6、コリメートレンズ5、ハーフミラー4を透過して回折素子8に入射する。波長略650nmのレーザ光は回折素子8を透過してPDIC9に入射する。一方波長略780nmのレーザ光は回折素子8により回折されてPDIC9に入射する。回折素子8によって650nmの光と780nmの光の光路を合わせることによりPDIC9を共用出来ることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例においては回折素子8の位置調整を光ヘッド装置を組み立てる段階で行わなければならず、各波長ごとに光軸調整が必要となり、組み立て工数、調整個所が増加するという課題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、複数の波長のレーザ光を同一光軸で出射する多波長レーザ光源およびそれを用いた光ヘッド装置および光情報処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の多波長レーザ光源は、互いに波長の異なる複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源を収めた筐体と、前記複数のレーザ光源から出射したレーザ光の内、少なくとも2つのレーザ光の光軸を一致させて出射させる回折格子と、前記回折格子の前記筐体に対する変位の自由度を前記レーザ光源の出射光軸周りの回転自由度と前記レーザ光源の出射光軸方向の並進自由度の2自由度に制限する機構とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記回折格子は、波長選択性回折格子であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記回折格子は、偏光異方性回折格子であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記レーザ光源は2つの半導体レーザ光源であり、一方のレーザ光源に対して他方のレーザ光源の出射光軸を傾けたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記レーザ光源はモノリシック2波長レーザ光源であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記レーザ光源は第1のレーザ光源と第2のレーザ光源と第3のレーザ光源からなり、前記回折格子は第1の回折格子と第2の回折格子からなり、第1の回折格子により第1のレーザ光源と第2のレーザ光源の出射光軸を同軸化すると共に、第2の回折格子により第3のレーザ光源の出射光軸を第1及び第2のレーザ光源の出射光軸と同軸化することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源は同一基板に形成されたモノリシック2波長レーザ光源であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の多波長レーザ光源は、前記筐体及び、前記回折格子または前記回折格子の支持体は円筒形部を有しており、前記筐体の円筒形部と前記回折格子または前記回折格子の支持体の円筒形部とが嵌合することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の光ヘッド装置は、前記本発明の多波長レーザ光源から出射する光を光情報媒体に集光する集光光学系と前記光情報媒体から反射する反射光を検出する光検出器とを少なくとも備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の光ヘッド装置は、前記光検出器を前記複数のレーザ光源に対して共用することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の光情報処理装置は、光情報媒体と、前記光情報媒体の駆動機構と、前記本発明の光ヘッド装置と、前記光ヘッド装置より得られるフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号のそれぞれを用いたフォーカスサーボ駆動機構と、トラッキングサーボ駆動機構と、前記フォーカスサーボ駆動機構、トラッキングサーボ駆動機構を制御するための電気回路とを備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の多波長レーザ光源の構成図である。図1(b)において10は筐体であり、円筒形部分を有する。11は第1の半導体レーザであり、波長略650nmのレーザ光を出射する。12は第2の半導体レーザであり、波長780nmのレーザ光を出射する。第1の半導体レーザ11の発光点と第2の半導体レーザ12の発光点の間隔は本実施の形態においては110μmである。13はレーザ窓ガラスである。14は回折素子であり、樹脂成形により、円筒形状部を有するように成型されている。15は回折素子14に形成された直線回折格子である。
【0021】
図1(a)は図1(b)に示した多波長レーザ光源の上面図であり、15は直線回折格子でありそのピッチは本実施の形態では34μmである。図1(b)において回折素子14の円筒形状部の内径は筐体10の円筒部に嵌合するように設計されており、回折格子14は筐体10に対して回転と1軸の並進だけができる。更に、直線回折格子は位相型の回折格子であり、その溝深さは波長650nmに対して1波長の位相段差を与えるように設定されている。具体的には回折素子14の屈折率を1.5とすると、溝深さは1.3μmとなる。
【0022】
前述のように溝深さを設定することにより、回折素子14は波長650nmの光に対しては回折が生ぜず、波長780nmの光に対しては回折するようになっている。第1の半導体レーザ11を出射した略650nmのレーザ光は回折素子14を透過するが、第2の半導体レーザ12を出射した略780nmのレーザ光は回折素子14で回折される。第1の半導体レーザ11と直線回折格子15の間隔(空気換算長)が4.794mmであり、かつ第1の半導体レーザ11及び第2の半導体レーザ12の各々の発光点を結ぶ直線に対して直線回折格子15が直交するように回折素子14を回転及び光軸方向に位置調整し固定することにより、波長780nmのレーザ光の仮想的な発光点と波長650nmのレーザ光の発光点を一致させることが出来る。
【0023】
回折素子14と筐体10とが互いに回転可能で軸方向に摺動可能なように互いの嵌合部を円筒形にすることで、直線回折格子15の筐体10に対する変位の自由度を第1の半導体レーザ11の出射光軸周りまたは直線回折格子15を通過したレーザ光の出射光軸周りの回転自由度と第1のレーザ光源11の出射光軸方向または直線回折格子15を通過したレーザ光の出射光軸方向の並進自由度との2自由度に制限する機構を構成することができ、これにより半導体レーザ11及び12と直線回折格子15の位置調整が単純な構造で容易に可能となる。
【0024】
また、本実施の形態においては図1に示すように、第2の半導体レーザ12を略1.3度傾けている。第2の半導体レーザ12を傾けることにより、第1の半導体レーザ11から出射したレーザ光の強度分布が最大となる光線と第2の半導体レーザ12から出射したレーザ光の強度分布が最大となる光線とを一致させることが可能となる。第2の半導体レーザ12を傾ける角度は第1の半導体レーザ11と、第2の半導体レーザ12の発光点間隔および、第1の半導体レーザ11と直線回折格子15の間隔によって決まる。なお、第1の半導体レーザ11と第2の半導体レーザ12とは同一基板に形成されたモノリシック2波長レーザでも構わない。
【0025】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2の多波長レーザ光源の構成図である。図2において16は筐体であり、円筒形部分を有する。17は第3の半導体レーザであり、波長略650nmのレーザ光と、波長780nmのレーザ光を出射するモノリシック2波長レーザである。18は第4の半導体レーザであり、波長405nmのレーザ光を出射する。第4の半導体レーザ18から出射するレーザ光の偏光面は第3の半導体レーザ17から出射するレーザ光の偏光面と直交するように相互の配置を構成している。レーザ光の偏光面を直交させるには、一方のレーザチップを光軸周りに90度回転させても良いし、一方のレーザチップはTEモードで発振し、他方のレーザチップはTMモードで発振するようにしても良いし、あるいは一方のレーザの光路にのみ、2分の1波長板を挿入して偏光面を回転させても構わない。
【0026】
19は回折素子であり、ニオブ酸リチウムの基材に波長650nmに対しては1波長の整数倍、波長780nmに対しては1波長の非整数倍になるような溝を形成しており、偏光異方性と波長選択性を有する。20は偏光異方性回折素子であり、レーザ光の偏光方向に応じて回折と透過が切り替わる。回折素子19は円筒形状部を有し、円筒形部の内径は筐体16と嵌合するように設定されている。偏光異方性回折素子20は第3の半導体レーザ17から出射するレーザ光の偏光面に対しては回折せず、第4の半導体レーザ18から出射するレーザ光の偏光面に対しては回折するように配置されている。偏光異方性回折素子20は円筒形状部を有し、円筒形部の内径は回折素子19の円筒形部と嵌合するように設定されている。
【0027】
以上のように構成された多波長レーザ光源において以下その動作を述べる。回折素子19は波長650nmのレーザ光と波長780nmのレーザ光に対しては実施の形態1で説明したと同様の作用を有し、第3の半導体レーザ17から出射した波長650nmのレーザ光の光軸と波長780nmのレーザ光の光軸を一致させる。第3の半導体レーザ17から出射した波長650nmのレーザ光と波長780nmのレーザ光は回折素子19によって光軸が一致した後、偏光異方性回折素子20を透過する。一方、第4の半導体レーザ18から出射するレーザ光は、回折素子19を透過し、偏光異方性回折素子20により、回折される。
【0028】
第3の半導体レーザ17の波長650nmのレーザ光の発光点と第4の半導体レーザ18の発光点間隔が300μmであり、偏光異方性回折素子20の格子ピッチが7.5μmの時、第3の半導体レーザ17と偏光異方性回折素子20の間隔(空気換算長)を5.547mmとすることにより、波長405nmのレーザ光の光軸と波長780nmのレーザ光及び波長650nmのレーザ光の光軸を一致させることが可能となる。以上のように、偏光異方性と波長選択性を有する回折素子19と偏光異方性回折素子20と筐体16を互いに嵌合するように構成することにより、各レーザ光の光軸を簡便に一致させることが可能となる。
【0029】
なお、本実施の形態において回折素子19は偏光異方性と波長選択性を有する素子としたが、波長780nmのレーザ光に対して位相差が1波長となる溝深さを有する波長選択性素子としても構わない。回折格子19を上記のような波長選択性素子とした場合には、波長780nmの光が透過し、波長650nmの光が回折されるようになる。一方波長405nmの光の波長は、780nmの波長の略半分であるので、大部分の光は透過することとなる。
【0030】
(実施の形態3)
次に実施の形態3の光ヘッド装置について図3を用いて説明する。図3は実施の形態3の光ヘッド装置の光学系を示す図であり、図3において21は多波長レーザ光源、22は直線回折格子であり、レーザ光を分岐する。23はレーザ光であり、多波長レーザ光源21から出射した光である。24はハーフミラーであり、多波長レーザ光源21から出射したレーザ光23の一部を反射する。25はコリメートレンズであり、多波長レーザ光源21から出射したレーザ光を平行光にする。26は対物レンズであり、レーザ光を集光する。27は光ディスクである。28はレーザ光であり、光ディスク27から反射して、ハーフミラー24を透過した光である。29は光検出器であり、レーザ光28を光電変換して電気信号として出力する。
【0031】
以上のように構成された光ヘッド装置について以下、その動作を説明する。多波長レーザ光源21から出射したレーザ光23は直線回折格子22によって、0次と±1次の光に分岐される。図3においては簡単のため、0次光のみを示している。次に、レーザ光23はハーフミラー24によって一部が反射され、コリメートレンズ25によって平行光となる。コリメートレンズ25を透過したレーザ光は対物レンズ26によって、光ディスク27の図示しない記録層に集光される。次に光ディスク27の記録層から反射されたレーザ光28は対物レンズ26とコリメートレンズ25およびハーフミラー24を透過して光検出器29によって受光される。光検出器29で受光されたレーザ光は光電変換されて、公知の非点収差法によるフォーカスエラー信号及び公知の3ビーム法や、位相差法、プッシュプル法、ディファレンシャルプッシュプル法によるトラッキングエラー信号を生成すると共に、光ディスク27の記録層の情報に対応した信号を生成する。
【0032】
本実施の形態の光ヘッド装置を構成する多波長レーザ光源21、直線回折格子22、ハーフミラー24、コリメートレンズ25、対物レンズ26、光検出器29は相互に位置調整が必要であるが、多波長レーザ光源21から出射するレーザ光は全て光軸が一致しているので、一つのレーザ光に対して位置調整をするだけで、全てのレーザ光に対しての位置調整が出来、他のレーザ光に対する調整は不要となるので、光ヘッド装置の組立工程の簡素化に寄与すること大である。また、光検出器29の受光部も全ての波長で共用化出来るので、小型化、低コスト化に対する寄与すること大である。
【0033】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4の光情報処理装置について図4を用いて説明する。図4において30は発明の実施の形態3で説明した光ヘッド装置であり、31は光情報媒体である光ディスク、32は光ディスク31の駆動機構であるモータであり、光ディスク31を支持・回転させる。33は回路基板であり、34は電源である。光ディスク31は、モータ32によって回転される。光ヘッド装置30は、光ディスク31との位置関係に対応する信号を回路基板33へ送る。回路基板33はこの信号を演算して、光ヘッド装置30もしくは光ヘッド装置30内の対物レンズを微動させるための信号を出力する。
【0034】
光ヘッド装置30もしくは光ヘッド装置30内の対物レンズはフォーカスサーボ駆動機構(図示せず)、トラッキングサーボ駆動機構(図示せず)およびこれらの駆動機構を制御し、情報の読み出し、または書き込みもしくは消去といった動作を行うための電気回路である回路基板33によって、光ディスク31に対してフォーカスサーボと、トラッキングサーボを行い、光ディスク31に対して、情報の読み出し、または書き込みもしくは消去を行う。34は電源または外部電源との接続部であり、ここから回路基板33、光ヘッド装置の駆動機構、モータ32及び対物レンズ駆動装置へ電気を供給する。なお、電源もしくは外部電源との接続端子は各駆動回路にそれぞれ設けられていても何ら問題ない。
【0035】
本発明の光ヘッド装置を用いて構成された光情報処理装置は、多波長の光源が一体化され、光軸が一致しているため、小型で信頼性の高い構成とすることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明多波長レーザ光源によれば、複数のレーザ光源を一つの筐体に収めて小型化すると共に、出射レーザ光の光軸が一致しているので、光学系の光軸調整が一度で可能になり、調整工程が簡素化できることとなる。
【0037】
また、本発明の光ヘッド装置によれば、光学系の調整が簡素化され、生産設備および、光ヘッド装置の低コスト化に寄与する。
【0038】
また、本発明の光情報処理装置によれば、DVDやCD、さらに青色のレーザを用いた光ディスクの記録・再生に対応可能な光情報処理装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の多波長レーザ光源の構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態2の多波長レーザ光源の構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態3による光ヘッド装置の構成を示す図
【図4】本発明の実施の形態4による光情報処理装置の構成を示す図
【図5】従来の光ヘッド装置の光学構成を示す図
【符号の説明】
10 筐体
11 第1の半導体レーザ
12 第2の半導体レーザ
13 レーザ窓ガラス
14 回折素子
15 直線回折格子
16 多波長レーザ光源
17 第3の半導体レーザ
18 第4の半導体レーザ
19 回折素子
20 偏光異方性回折格子
Claims (11)
- 互いに波長の異なる複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源を収めた筐体と、前記複数のレーザ光源から出射したレーザ光の内、少なくとも2つのレーザ光の光軸を一致させて出射させる回折格子と、前記回折格子の前記筐体に対する変位の自由度を前記レーザ光源の出射光軸周りの回転自由度と前記レーザ光源の出射光軸方向の並進自由度の2自由度に制限する機構とを備えた多波長レーザ光源。
- 前記回折格子は、波長選択性回折格子であることを特徴とする請求項1記載の多波長レーザ光源。
- 前記回折格子は、偏光異方性回折格子であることを特徴とする請求項1記載の多波長レーザ光源。
- 前記レーザ光源は2つの半導体レーザ光源であり、一方のレーザ光源に対して他方のレーザ光源の出射光軸を傾けたことを特徴とする請求項1から請求項3記載の多波長レーザ光源。
- 前記レーザ光源はモノリシック2波長レーザ光源であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の多波長レーザ光源。
- 前記レーザ光源は第1のレーザ光源と第2のレーザ光源と第3のレーザ光源からなり、前記回折格子は第1の回折格子と第2の回折格子からなり、第1の回折格子により第1のレーザ光源と第2のレーザ光源の出射光軸を同軸化すると共に、第2の回折格子により第3のレーザ光源の出射光軸を第1及び第2のレーザ光源の出射光軸と同軸化することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の多波長レーザ光源。
- 前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源は同一基板に形成されたモノリシック2波長レーザ光源であることを特徴とする請求項6記載の多波長レーザ光源。
- 前記筐体及び、前記回折格子または前記回折格子の支持体は円筒形部を有しており、前記筐体の円筒形部と前記回折格子または前記回折格子の支持体の円筒形部とが嵌合することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の多波長レーザ光源。
- 請求項1から請求項8の何れかに記載の多波長レーザ光源と前記多波長レーザ光源から出射する光を光情報媒体に集光する集光光学系と前記光情報媒体から反射する反射光を検出する光検出器とを少なくとも備えたことを特徴とする光ヘッド装置。
- 前記光検出器を前記複数のレーザ光源に対して共用することを特徴とする請求項9記載の光ヘッド装置。
- 光情報媒体と、前記光情報媒体の駆動機構と、請求項9または10に記載の光ヘッド装置と、前記光ヘッド装置より得られるフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号のそれぞれを用いたフォーカスサーボ駆動機構と、トラッキングサーボ駆動機構と、前記フォーカスサーボ駆動機構、トラッキングサーボ駆動機構を制御するための電気回路とを備えたことを特徴とする光情報処理装置。
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